JP2024053806A - 部品供給装置および基板生産システム - Google Patents

部品供給装置および基板生産システム Download PDF

Info

Publication number
JP2024053806A
JP2024053806A JP2022160238A JP2022160238A JP2024053806A JP 2024053806 A JP2024053806 A JP 2024053806A JP 2022160238 A JP2022160238 A JP 2022160238A JP 2022160238 A JP2022160238 A JP 2022160238A JP 2024053806 A JP2024053806 A JP 2024053806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
reel
supply
conveyor
reel holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022160238A
Other languages
English (en)
Inventor
謙 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2022160238A priority Critical patent/JP2024053806A/ja
Publication of JP2024053806A publication Critical patent/JP2024053806A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】部品実装基板の生産ラインの部品実装機に対して、省人化および省スペース化を図りつつ、生産効率を高める。【解決手段】部品供給装置2は、基板Pを搬送する搬送路Fと、搬送路F上に配置される部品実装機13とを含む基板生産ライン1において、部品実装機13に部品を保持する部品ユニットを供給する。部品供給装置2は、基板生産ライン1の空所に配置され、部品ユニットとしてリール部品6の搭載したリール保持具60を保管する保管ユニット21と、部品実装機13の上部に配設され、保管ユニット21から取り出された部品ユニット21を部品実装機13の所定箇所へ導く搬送機能を備えた供給路22と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、部品が実装される基板の生産ラインにおいて部品実装機に部品ユニットを供給する部品供給装置、および当該部品供給装置が適用された基板生産システムに関する。
電子部品の搭載基板の生産ラインには、前記基板上に部品を実装する少なくとも1台の部品実装機が基板の搬送路上に配置される。部品実装機は、部品搭載位置へ部品を供給するフィーダーなどの部品供給部を有する。前記部品供給部へは、部品収納テープが巻回されたリール部品などの部品ユニットを補給する必要がある。
部品補給の態様としては、部品収納庫から前記部品ユニットを作業者が手作業で前記部品供給部まで運んで実行する方法がある。あるいは、自動搬送ロボットが前記部品ユニットを運搬し、前記部品供給部への着脱を作業者が行うという態様もある。また、特許文献1には、生産ラインの側方に交換ロボットの移動領域を設定し、リール部品の運搬ならびに前記部品供給部への着脱を前記交換ロボットに実行させる態様が開示されている。
特開2021-170680号公報
作業者が手作業で部品補給を行う態様は、人手不足の時流に反する。自動搬送ロボットや交換ロボットを使用する態様は、省人化には寄与するが、ロボットの移動領域の確保や多数のセンサによる監視領域の確保が必要となる。このため、敷地面積が限られている工場では、基板生産ラインの設置数が制限される等の不具合が生じる。また、作業者の動線を確保するためにロボットの一時停止が必要になることに起因して、生産ラインの停止を余儀なくされ、生産効率が低下してしまう懸念もある。
本発明の目的は、部品が実装される基板の生産ラインの部品実装機に対して、省人化および省スペース化を図りつつ、生産効率を高めることができる部品供給装置および基板生産システムを提供することにある。
本発明の一局面に係る部品供給装置は、基板を搬送する搬送路と、前記搬送路上に配置され前記基板に部品を実装する部品実装機とを含む基板生産ラインにおいて、前記部品実装機に前記部品を保持する部品ユニットを供給する部品供給装置であって、前記基板生産ラインの空所に配置され、前記部品ユニットを保管する保管ユニットと、前記部品実装機の上部に配設され、前記保管ユニットから取り出された前記部品ユニットを前記部品実装機の所定箇所へ導く搬送機能を備えた供給路と、を備える。
この部品供給装置によれば、保管ユニットから供給路を通して部品ユニットを、タイムリーに部品実装機へ供給させることが可能である。また、前記供給路が前記部品実装機の上部に配設されているので、基板生産ラインの側方に部品補給のための空間を確保しなくて済む。従って、基板生産ラインを高密度に設置することが可能となる。
上記の部品供給装置において、前記部品ユニットが、部品収納テープが巻回されたリール部品であって、前記リール部品を搭載するリール保持具を備え、前記リール部品は、前記リール保持具に搭載された状態で、前記保管ユニットから前記供給路を経て、前記部品実装機の所定箇所に導かれる態様とすることができる。
この態様によれば、リール部品そのものを移動させるのではなく、リール保持具に搭載された状態でリール部品が移動される。このため、保管ユニットから所定箇所までの供給プロセスにおいて、リール部品が損傷を受け難くすることができる。
上記の部品供給装置において、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を前記保管ユニットから取り出し、前記供給路へ移載する移載装置をさらに備えることが望ましい。
この態様によれば、前記保管ユニットからのリール部品の取り出し、ならびにリール部品の前記供給路の移載を自動化することができる。
上記の部品供給装置において、前記移載装置の動作を制御する第1コントローラと、前記リール部品および前記リール保持具に各々付与された識別要素に基づき、前記リール部品とその搭載先の前記リール保持具とを照合する照合データを管理する管理部と、をさらに備え、前記第1コントローラは、前記照合データを参照して、前記部品実装機からの補給要求に合致する前記リール部品が搭載された前記リール保持具を特定し、当該リール保持具を前記保管ユニットから取り出すよう、前記移載装置を制御することが望ましい。
この態様によれば、移載装置が、部品実装機からの補給要求や生産計画に応じてリール部品を保管ユニットから取り出し、これを供給路に移載する。従って、前記補給要求へタイムリーに対応できる。
上記の部品供給装置において、前記リール保持具は、起立状態の前記リール部品を保持するものであり、前記保管ユニットは、前記リール部品を保持した前記リール保持具を複数個横並びで収容する収容棚が、上下方向に多段で配置された保管エリアと、前記移載装置を上下、左右および前後の少なくとも一方向に移動させる軸移動機構が配設された軸移動エリアと、を含む構成としても良い。
この態様によれば、例えば保管エリアの収納棚を利用して、生産計画に沿って使用予定のリール部品を予め配置する段取り作業等を行える。そして、軸移動機構により移動可能とされた移載装置により、前記保管エリアから所要のリール部品を保持したリール保持具を自動的に取り出すことが可能となる。従って、基板生産ラインにおいて、作業者が部品補給のために移動する動作を削減することができる。
上記の態様において、前記保管ユニットは、前記保管エリアに対して前記リール部品を出し入れ可能な開口と、前記開口を封止する封止姿勢と前記開口を外部へ開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能な格納扉と、を有し、前記格納扉は、前記開放姿勢において前記リール保持具の一部と係合して当該リール保持具の前記収容棚での位置決めを行わせ、前記封止姿勢において前記係合を解いて前記リール保持具の前記収容棚からの引出を許容する位置決め係合部を有することが望ましい。
この態様によれば、格納扉が開放姿勢であるとき、係合部を利用してリール保持具の位置決めが行える。従って、作業者は、開放姿勢において収容棚にリール部品を搭載したリール保持具を収容棚に収める際の作業を容易且つ確実に行える。一方、前記格納扉が封止姿勢であるとき、前記リール保持具と前記係合部との係合は解除されるので、移載装置による前記リール保持具の取り出しを支障なく行わせることができる。
上記の部品供給装置において、前記リール保持具は係止部を有し、前記移載装置は、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搭載可能な移載ステージと、前記保管ユニット内に収容された前記リール保持具の前記係止部と係合する係合片を有し、前記係合片の引き出し動作により前記リール保持具を前記移載ステージに搭載する引出機構と、を備える構成としても良い。
この態様によれば、リール保持具の係止部に引き出し機構の係合片を係合させて引出動作を行わせ、移載ステージ上へ前記リール保持具を搭載する態様で、保管ユニットから前記リール保持具を取り出せる。前記移載ステージに前記リール保持具を搭載することで、取り出し後の前記リール保持具の移動が簡易に行える。
上記の態様において、前記係止部は、前記リール保持具の底部に配置され、前記移載ステージは、前記リール保持具の底部下に入り込む位置と、前記リール保持具と上下方向で干渉しない位置との間で移動可能であり、周回移動するベルトを備えた引出コンベアであり、前記引き出し機構の前記係合片は、前記ベルトに突設された引出爪であり、前記引出爪が前記係止部と係合した状態で前記ベルトが周回移動することで、前記リール保持具が前記引出コンベアに搭載されることが望ましい。
この態様によれば、リール保持具の底部に対する移載ステージの進退、および引出コンベアのベルトを周回移動だけで、移載ステージ上へ前記リール保持具を搭載することができる。このため、装置構成を簡略化できる。
上記の部品供給装置において、前記供給路は、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搬送する供給コンベアを含み、前記移載装置は、前記リール保持具を前記引出コンベアから受け取り、前記供給コンベアへ受け渡す中継コンベアを備えても良い。
この態様によれば、中継コンベアの介在により、引出コンベアから供給路の供給コンベアへのコンベア間のリール保持具の移載を、確実に行わせることができる。
上記の部品供給装置において、前記リール保持具は、起立状態の前記リール部品の下方領域を収容する保持ハウジングの形状を有し、前記保持ハウジングは、前記リール部品の側面を保持する一対の側板と、前記一対の側板の間隔を前記リール部品の幅に応じて調整する幅調整機構と、を含んでいても良い。
この態様によれば、リール保持具がリール部品を起立状態で保持するので、保管ユニットでの収納性を向上できる。また、前記リール保持具を、リール部品の下方領域を収容する保持ハウジングの形状とすることで、安定的にリール部品を保持できる。さらに、幅調整機構により一対の側板間の間隔調整が行えるので、部品サイズ、つまりリール部品の幅に応じたリール保持具を簡易に作成できる。
上記の態様において、前記保持ハウジングは、前記リール保持具の移動時に他の部材に係合される係止部を備え、前記係止部は、前記保持ハウジングにおける前記リール部品の保持中心に対して対称に配置された第1係止部および第2係止部を含むことが望ましい。
この態様によれば、作業者がリール保持具を保管ユニットに任意の方向にセットしたとしても、第1係止部または第2係止部の一方を利用して、当該リール保持具の取り出しや搬送を行わせることができる。
上記の部品供給装置において、前記供給路を前記部品実装機の筐体に装着する装着部をさらに備え、前記装着部は、前記供給路の高さ位置を調整可能な固定機構を含んでいても良い。
この態様によれば、部品実装機を備えた既存の基板生産ラインの上部へ、装着部を用いて供給路を後付けすることができる。
上記の態様において、前記筐体は、少なくとも一部に磁性体部材を含み、前記固定機構は、前記磁性体部材と磁力で固定状態を形成するマグネットを含むことが望ましい。
この態様によれば、磁力を用いて供給路を部品実装機の筐体に装着できるので、基板生産ラインへの前記供給路への後付けが一層容易となる。
上記の部品供給装置において、前記供給路は、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搬送する供給コンベアと、前記供給コンベアの所定位置から前記所定箇所へ前記リール保持具を導くサブ供給路と、を含んでいても良い。
この態様によれば、サブ供給路により、作業者がリール部品を部品実装機へ補給し易い箇所へリール保持具を導くことが可能となる。
上記の態様において、前記サブ供給路に対応して配置され、前記供給コンベアの前記所定位置まで搬送された前記リール保持具を、前記サブ供給路へ導く移動ユニットをさらに備えることが望ましい。
この態様によれば、移動ユニットにより、供給コンベアによって所定位置まで搬送されてきたリール保持具を、確実にサブ供給路へ導くことができる。
上記の部品供給装置において、前記部品実装機は、前記基板生産ラインが延伸する第1方向と水平面で直交する第2方向の一方側に前記リール部品が装着される第1部品装填部を、他方側に同様な第2部品装填部を各々備え、前記供給コンベアは、前記部品実装機の上面であって、前記第1部品装填部と前記第2部品装填部との中間に配置され、前記サブ供給路は、前記供給コンベアから前記第1部品装填部に近接する所定箇所まで前記リール保持具を導く第1サブ供給路と、前記供給コンベアから前記第2部品装填部に近接する所定箇所まで前記リール保持具を導く第2サブ供給路と、を含む構成としても良い。
この態様によれば、供給コンベアにより、第1および第2部品装填部のいずれかで使用されるリール部品を搭載したリール保持具が搬送される。そして、第1および第2サブ供給路を通して、第1および第2部品装填部の各々に所要のリール部品を振り分けることができる。
上記の部品供給装置において、前記リール部品または前記リール保持具には外部から読み取り可能な識別要素が付与されており、前記供給路に配置され、前記識別要素を読み取ることで、前記供給路上に前記リール部品を搭載した前記リール保持具が存在することを検出する読み取り部をさらに備えていても良い。
この態様によれば、識別要素の付与により、リール部品またはリール保持具の段取り誤りや、部品実装機へのリール部品の誤装填などを抑制することができる。
上記の部品供給装置において、前記リール部品または前記リール保持具には外部から読み取り可能な識別要素が付与されており、前記供給路に配置され、前記識別要素を読み取ることで、前記供給路上に前記リール部品を搭載した前記リール保持具が存在することを検出する読み取り部と、前記供給コンベアおよび前記移動ユニットの動作を制御する第2コントローラと、を備え、前記第2コントローラは、前記読み取り部の検出結果に基づき、前記リール保持具が前記供給コンベアの前記所定位置に到達したことを検知して前記供給コンベアを停止させ、次いで、前記移動ユニットを動作させて、前記リール保持具を前記サブ供給路へ導かせる制御を実行する構成としても良い。
この態様によれば、識別要素の読み取りにより、部品実装機において必要とされているリール部品と、現に供給コンベアで搬送されているリール部品との照合が行える。そして、読み取り結果に応じて移動ユニットを動作させることで、要求されているリール部品を、確実にサブ供給路へ届けることができる。
上記の態様において、前記第2コントローラにより表示制御が可能な表示部をさらに備え、前記第2コントローラは、前記サブ供給路の前記所定箇所に前記リール部品を搭載した前記リール保持具が到達したときに、当該リール部品の前記部品実装機における装填位置に関する情報を前記表示部に表示させることが望ましい。
この態様によれば、表示部を通して作業者に対し、所定箇所に到達したリール部品の装填位置に関する情報を提示できる。従って、部品補給作業の効率化を図ることができる。
上記の部品供給装置において、前記基板生産ラインは、タンデムに配置された第1部品実装機および第2部品実装機を含み、前記供給路は、前記第1部品実装機の上部に配設された第1供給路と、前記第1供給路に連設され前記第2部品実装機の上部に配設された第2供給路と、を含んでいても良い。
この態様によれば、本発明に係る部品供給装置を、複数の部品実装機がタンデムに配置された基板生産ラインに適用できる。すなわち、第1および第2供給路の連設により、複数の部品実装機に部品ユニットを供給できる。
上記の部品供給装置において、前記供給路は、前記第1供給路から前記第2供給路へ部品ユニットを受け渡す乗り継ぎ部をさらに含むことが望ましい。
この態様によれば、乗り継ぎ部の設置により、第1供給路から前記第2供給路への部品ユニットの受け渡し不良を抑止できる。
上記の態様において、前記第1供給路は、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搬送する第1供給コンベアを、前記第2供給路は同様な第2供給コンベアを各々備え、前記乗り継ぎ部は、搬送エリアが前記第1供給コンベアおよび前記第2供給コンベアの各搬送エリアとそれぞれ一部が重複するように配置された乗り継ぎコンベアからなることが望ましい。
この態様によれば、乗り継ぎコンベアが、第1供給コンベアおよび第2供給コンベアの搬送エリアに各々一部が重複するように配置される。このため、第1供給コンベアと第2供給コンベアとが連なる箇所において、リール保持具に対する搬送力が途切れることがない。従って、複数の部品実装機に跨がって、確実に前記リール保持具を搬送できる。
上記の態様において、前記保管ユニットは、前記第1部品実装機の下流側に配置された第1保管ユニットと、前記第2部品実装機の上流側に配置された第2保管ユニットと、を含み、前記乗り継ぎコンベアの搬送エリアを前記第1供給コンベアの搬送エリア若しくは前記第2供給コンベアの搬送エリアから退避させることで、前記第1保管ユニットまたは前記第2保管ユニットからの前記部品ユニットの供給範囲を変更させることが可能なコンベアシフト装置をさらに備えることが望ましい。
この態様によれば、第1および第2保管ユニットにより、第1及び第2部品実装機の上流側または下流側のいずれからも部品ユニットを供給できる。また、乗り継ぎコンベアの退避動作により、第1および第2保管ユニットのいずれから部品ユニットを供給するかを選択することができる。なお、第1部品実装機と第2部品実装機との間に、1または複数の部品実装機が介在され、各部品実装機間に乗り継ぎコンベアを配置する態様とし、これら乗り継ぎコンベアを前記供給範囲の変更に応じて適宜退避させるようにしても良い。
本発明の他の局面に係る基板生産システムは、基板を搬送する搬送路と、前記搬送路上に配置され前記基板に部品を実装する部品実装機と、を含む基板生産ラインと、前記部品実装機に前記部品を保持する部品ユニットを供給する上記のいずれかの態様の部品供給装置と、を備える。
この基板生産システムによれば、保管ユニットから供給路を通して部品ユニットを、タイムリーに部品実装機へ供給させることが可能である。また、前記供給路が前記部品実装機の上部に配設されているので、基板生産ラインの側方に部品補給のための空間を確保しなくて済む。従って、基板生産ラインを高密度に設置することが可能となる。
本発明によれば、部品が実装される基板の生産ラインの部品実装機に対して、省人化および省スペース化を図りつつ、生産効率を高めることができる部品供給装置および基板生産システムを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る基板生産システムの全体構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る部品供給装置が部品実装機に装備された状態を示す斜視図である。 図3は、図2と斜視方向を異ならせた部品供給装置および部品実装機の斜視図である。 図4は、第1実施形態に係る基板生産システムの電気的構成を示すブロック図である。 図5(A)は、保管ユニットの斜視図であり、図5(B)は格納扉が開放姿勢とされた保管ユニットの斜視図である。 図6(A)は、小リールを搭載したリール保持具の斜視図、図6(B)は一方の側板を外した状態のリール保持具の側面図である。 図7(A)は、大リールを搭載したリール保持具の斜視図、図7(B)は一方の側板を外した状態のリール保持具の側面図である。 図8(A)は、保管ユニットの側面図であり、図8(B)は格納扉が開放姿勢とされた保管ユニットの側面図である。 図9は、図8(B)の要部拡大図である。 図10は、移載装置の斜視図である。 図11は、移載装置および保管ユニットの上面視の平面図である。 図12は、保管ユニットの上部および供給路のY方向断面図である。 図13(A)~(C)は、保管ユニット内における引出コンベアによるリール保持具の引出動作を示す側面図である。 図14(A)~(C)は、保管ユニット内における引出コンベアによるリール保持具の引出動作を示す側面図である。 図15は、引出コンベアによるリール保持具の引出後の動作を示す側面図である。 図16は、引出コンベア、中継コンベアおよび供給路の供給コンベアの並び状態を示す断面図である。 図17(A)は、引出コンベアから中継コンベアへのリール保持具の移載動作を示す斜視図、図17(B)はその側面図である。 図18は、引出コンベアから中継コンベアへのリール保持具の移載動作を示す斜視図である。 図19(A)~(D)は、中継コンベアから供給コンベアへのリール保持具の移載動作を示す断面図である。 図20は、供給コンベアへのリール保持具が移載された状態を示す断面図である。 図21(A)、(B)は、供給路によるリール保持具の搬送状況を示す斜視図である。 図22は、供給路の部品実装機への装着部を拡大して示す斜視図である。 図23(A)は、供給路の読み取り部の位置にリール保持具が到達した状態を示す斜視図、図23(B)はその側断面図である。 図24(A)~(C)は、供給コンベアからサブ供給路へのリール保持具の送り出し動作を示す側面図である。 図25(A)は、サブ供給路へのリール保持具の振分後の表示動作を示す図、図25(B)はテープフィーダ側の表示操作を示す図である。 図26(A)、(B)は、部品実装機へのリール部品の装填用台車を示す側面図である。 図27は、第1実施形態に係る部品供給装置の動作例を示すフローチャートである。 図28は、本発明の第2実施形態に係る部品供給装置がタンデム配置された部品実装機に装備された状態を示す斜視図である。 図29は、図28の上面図である。 図30(A)は、第3実施形態に係る部品供給装置がタンデム配置された部品実装機に装備された状態を示す上面図、図30(B)は供給コンベアの模式図である。 図31(A)、(B)は、コンベアシフト装置の斜視図である。 図32は、第3実施形態に係る基板生産システムの電気的構成を示すブロック図である。 図33は、第3実施形態に係る部品供給装置による、2つの保管ユニットからのリール保持具の搬送例を示す上面図である。 図34は、第3実施形態に係る部品供給装置による、2つの保管ユニットからのリール保持具の搬送例を示す上面図である。 図35は、第3実施形態に係る部品供給装置による、2つの保管ユニットからのリール保持具の搬送例を示す上面図である。 図36は、本実施形態の効果を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明に係る部品供給装置は、電子部品を基板に実装する部品実装機を含む部品実装基板の生産ラインにおいて、前記部品実装機に補給用の部品を保持する部品ユニットを供給する装置である。また、本発明に係る基板生産システムは、前記部品供給装置と基板生産ラインとを含むシステムである。前記部品ユニットは、例えば部品収納テープが巻回されたリール部品、部品をトレイ上に整列配置したトレイ部品、部品をスティック状ホルダに収容したスティック部品等である。以下に説明する実施形態では、部品ユニットが前記リール部品である場合を例示する。いくつかの図面には、XYZの方向表示が付されている。X方向は基板生産ラインにおける基板の搬送方向、Y方向はX方向と水平面で直交する方向、Z方向はXY方向と直交する方向とする。以下の説明では、図2に表示する通り、+X,-X,+Y,-Y,+Z,-Zの各方向を、左、右、前、後、上、下の各方向として説明することがある。これら方向表示は説明の便宜のためであり、何ら方向を限定するものではない。
[基板生産システムの全体構成]
図1は、本実施形態に係る基板生産システムMSの全体構成を模式的に示す図である。基板生産システムMSは、プリント基板などの基板Pに電子部品を実装する基板生産ライン1と、基板生産ライン1に付設される部品供給装置2とを含む。
図1には、基板生産ライン1のブロック構成と、模式的に矢印で示す基板Pの搬送路Fとが示されている。搬送路Fは、図1の右方から左方へ電子部品が搭載される基板Pを搬送する。基板生産ライン1は、搬送路Fと、この搬送路F上に配置され基板Pに所定の作業を施す作業装置とを含む。前記作業装置として図1の例では、搬送路Fの上流(-X)側から下流(+X)側にかけてタンデム配置された、印刷機11、印刷検査機12、部品実装機13、基板検査機14、リフロー炉15および外観検査機16を例示している。これら作業装置に加えて基板生産ライン1は、作業装置間で基板Pを中継搬送する中間コンベア17を含む。基板生産ライン1の上流端には、基板Pを印刷機11に搬入するローダー18が、下流端には外観検査機16から生産後の基板Pを取り出すアンローダー19が各々配置されている。
印刷機11は、基板Pのパッド部にハンダを塗布する。例えば印刷機11は、基板Pにハンダ塗布部分が開口したマスクを重ね、前記マスク上からクリームハンダを塗布する。印刷検査機12は、ハンダが塗布された基板Pを撮像して前記ハンダの二次元および三次元形状を求め、基板Pに塗布されたハンダの位置や量、高さが適正であるか否かを検査する。必要に応じ、印刷検査機12の上流側に、基板Pの所定位置に接着剤を塗布するディスペンサーが配置される。
部品実装機13は、部品実装用のヘッドを備え、基板P上に所要の電子部品を実装する。図1に示す基板生産ライン1では、部品実装機13が三連で配置された例を示している。すなわち、上流側から第1部品実装機13-1、第2部品実装機13-2および第3部品実装機13-3がタンデムに配置されている。一般に、部品点数の多い基板Pの生産ラインには、部品実装機13が多連で配置される。
基板検査機14は、部品実装機13を通過した基板Pを撮像し、基板Pに実装された電子部品の位置ズレ、部品浮き、実装漏れ、ハンダ付け欠陥などを検査する。リフロー炉15は、電子部品が実装された基板Pを加熱してハンダを溶かし、当該電子部品を基板Pに定着させる。外観検査機16は、リフロー炉15での加熱処理後の基板Pを撮像し、基板検査機14と同様に電子部品の位置ズレ、部品浮き、実装漏れ、ハンダ付け欠陥などを検査する。
中間コンベア17は、基板生産ライン1の作業装置間において、基板Pの受け渡しを行うコンベアである。中間コンベア17は、基板生産ライン1において作業装置のレイアウト上で中継搬送が必要な箇所や、基板Pの搬送待機が必要な箇所などに割り入れられる。図1の例では、印刷検査機12と第1部品実装機13-1との間に第1中間コンベア17Aが、第3部品実装機13-3と基板検査機14との間に第2中間コンベア17Bが配置される例が示されている。これらに加え、リフロー炉15の上流および下流に中間コンベア17が配置されても良い。
部品供給装置2は、部品実装機13に補給用のリール部品(部品ユニット)を供給する装置であって、保管ユニット21、供給路22および供給制御装置23を含む。保管ユニット21は、部品実装機13へ補給予定のリール部品を保管する。保管ユニット21は、基板生産ライン1の空所に配置される。空所とは、例えば、一連の作業装置が直列に並ぶ基板生産ライン1において、搬送路Fと直交する方向の幅が比較的狭い箇所を指す。本実施形態では、第2中間コンベア17Bの配置箇所に保管ユニット21が配置される例を示している。中間コンベア17は、基板Pに対する作業部を持たず、基板Pの搬送機能だけを持つ。このため、中間コンベア17の幅員や高さのサイズは作業装置に比べて小さく、中間コンベア17の側方や上方には、余裕空間が存在している。このような基板生産ライン1の余裕空間に、保管ユニット21が配設される。
供給路22は、部品実装機13の上部に配設され、保管ユニット21から取り出されたリール部品を部品実装機13の所定箇所へ導く搬送機能を備える。すなわち供給路22は、基板生産ライン1の側方ではなく、部品実装機13の上方空間を利用して配設されている。供給制御装置23は、保管ユニット21および供給路22に配設されているモータやシリンダなどの動力源の動作を制御する。供給制御装置23の詳細については、図4に基づき後述する。
この部品供給装置2によれば、保管ユニット21が基板生産ライン1内に装備されている。このため、生産計画などに基づき予め補給用のリール部品を部品庫から集荷し、これらを保管ユニット21に収納しておけば、保管ユニット21から供給路22を通してリール部品を、タイムリーに部品実装機13へ供給させることが可能となる。また、供給路22が部品実装機13の上部に配設されているので、基板生産ライン1の側方に部品補給のための空間を確保しなくて済む。従って、基板生産ライン1を高密度に設置することが可能となる。なお、保管ユニット21を基板生産ライン1に複数台設置してもよい。例えば図1に点線で示すように、第1中間コンベア17Aの配置箇所にも保管ユニット21を配置し、供給路22に対して上流側および下流側の保管ユニット21からリール部品を供給する構成としても良い。以下、部品供給装置2のより具体的な例を示す。
[第1実施形態]
図2および図3は、第1実施形態に係る部品供給装置2が部品実装機13に装備された状態を示す斜視図である。図2は部品実装機13の斜め前方から、図3は斜め後方から各々見た斜視図である。部品実装機13は、基板生産ライン1が延伸するX方向(第1方向)と水平面で直交するY方向(第2方向)に並ぶように、リール部品が装填される一対の部品装填部131、132を有している。すなわち部品実装機13は、実装機本体フレーム130の+Y側面に第1部品装填部131を、-Y側面に第2部品装填部132を、各々備えている。
実装機本体フレーム130の天面は、ウィング状に開閉する前カバー133および後カバー134で覆われている。部品実装機13の上面の+X端部には第1L型バー135が、-X端部には第2L型バー136が立設されている。第1L型バー135には、部品実装機13の動作状態をランプで表示する表示灯137が取り付けられている。図3に示されているように、基板Pの搬送路Fが、実装機本体フレーム130をX方向に貫通するように設定されている。部品実装機13は、実装機本体フレーム130の-X側面から基板Pを受け入れ、当該基板Pに部品実装を行った後、+X側面から中間コンベア17へ基板Pを送り出す。
部品供給装置2の保管ユニット21は、直方体の筐体形状を有し、実装機本体フレーム130の+X側面であって中間コンベア17の-Y側面に隣接して配置されている。保管ユニット21のX方向幅は、中間コンベア17のX方向幅と同一である。供給路22は、部品実装機13の上面に、前カバー133および後カバー134の開閉動作を阻害しない態様で配設されている。供給路22は、供給コンベア221、第1サブ供給路25および第2サブ供給路26を含む。図2、図3には、リール部品6を搭載したリール保持具60が、供給路22において2台搬送されている状態が示されている。
供給コンベア221は、部品実装機13の上面であって、第1部品装填部131と第2部品装填部132との中間においてX方向に延びるように配設されている。供給コンベア221は、同じくX方向に延びるU字型のガイド枠222に収容されている。部品実装機13の前カバー133および後カバー134は、ガイド枠222の-Y、+Y側面の外側に位置するヒンジを回動支点として上方に開放されるので、ガイド枠222と干渉しない。供給コンベア221は、リール部品6を搭載したリール保持具60を+X側から-X方向へ搬送する。
第1サブ供給路25および第2サブ供給路26は、供給コンベア221の所定位置から、部品補給位置として予め定められた部品実装機13の所定箇所へリール保持具60を導くサブ供給路である。前記所定位置は、本実施形態では第1L型バー135、第2L型バー136の配設位置である。また、前記所定箇所は、第1部品装填部131の+X側方上部および第2部品装填部132の-X側方上部である。第1サブ供給路25は、供給コンベア221の第1L型バー135の配設位置から、実装機本体フレーム130上を+Y方向に、第1部品装填部131に近接する位置まで延びている。第2サブ供給路26は、供給コンベア221の第2L型バー136の配設位置から、実装機本体フレーム130上を-Y方向に、第2部品装填部132に近接する位置まで延びている。
リール部品6は、リール保持具60に搭載された状態で、保管ユニット21から上記のような供給路22を経て、第1、第2部品装填部131、132に近接する位置まで導かれる。なお、保管ユニット21から供給コンベア221へのリール保持具60の受け渡しのため、両者間には中継コンベア24が配置されている。また、供給コンベア221からリール保持具60を第1サブ供給路25に導く第1振り分けシリンダ42Aと、第2サブ供給路26に導く第2振り分けシリンダ42Bとが、供給路22に付設されている。
[基板生産システムの電気的構成]
図4は、第1実施形態に係る基板生産システムMSの電気的構成を示すブロック図である。基板生産システムMSは、制御部として、ライン制御装置10および供給制御装置23を備える。ライン制御装置10は、基板生産ライン1の各作業装置;印刷機11、印刷検査機12、部品実装機13、基板検査機14、リフロー炉15および外観検査機16の動作を制御して、電子部品が実装された基板Pを生産する動作を実行させる。制御の詳細については、説明を省く。
部品供給装置2は、移載装置3を備える。移載装置3は、リール部品6を搭載したリール保持具60を保管ユニット21から取り出し、供給路22へ移載する役目を果たす。移載装置3は、保管ユニット21に組み付けられたZモータ31、Xモータ32、Yシフトシリンダ33、引出モータ34および第1リーダ35と、保管ユニット21の外に配置される中継コンベアモータ36とを含む。また、供給路22には、供給コンベアモータ41、振り分けシリンダ42(移動ユニット)および第2リーダ43(読み取り部)が配置されている。さらに、部品供給装置2は、リール部品6の装着位置に関する情報を表示する表示部44を含む。これらについては、以下で参照する各部の図面に基づいて詳細を説明する。
供給制御装置23は、例えば所定のプログラムにより動作するプロセッサーからなり、機能的に補給指示部231、管理部232、移載制御部233(第1コントローラ)、供給制御部234(第2コントローラ)、表示制御部235およびデータ記憶部236を有している。
補給指示部231は、部品実装機13に補給が必要なリール部品6を特定し、補給要求の信号を発する。管理部232は、リール部品6およびリール保持具60に各々付与された識別IDや管理番号などの識別要素に基づき、リール部品6とその搭載先のリール保持具60とを照合する照合データを管理する。移載制御部233は、移載装置3の動作を制御する。移載制御部233は、管理部232の照合データを参照して、補給指示部231からの補給要求に合致するリール部品6が搭載されたリール保持具60を特定し、当該リール保持具60を保管ユニット21から取り出すよう、移載装置3を制御する。供給制御部234は、供給コンベア221を駆動する供給コンベアモータ41の動作、および振り分けシリンダ42の動作を制御する。表示制御部235は、表示部44の表示制御を行う。データ記憶部236は、基板Pに実装する電子部品に関する各種データ、リール部品6やリール保持具60に関する各種情報、基板生産ライン1の生産計画に関する情報などを記憶する。
[保管ユニット]
以下、部品供給装置2の各部のハード構成および動作について説明する。図5(A)、(B)は、保管ユニット21の斜視図である。保管ユニット21は、直方体形状のハウジング5と、このハウジング5の内部に配置された複数段の収容棚55と、リール保持具60の移載装置3とを含む。
ハウジング5は、底面を区画する底板51、-X側面を区画するX側板52、+Y側面を区画するY側板53を含む。なお、ハウジング5の+X側面を区画するX側板、および天面を区画する天板も存在するが、図5では記載が省かれている。ハウジング5の-Y側面は、2列3段に配列された矩形の格納扉56で区画されている。格納扉56は、下端縁付近にX方向に延びる回動軸を有し、図5(A)に示す封止姿勢と、図5(B)に示す開放姿勢との間で姿勢変更が可能である。
ハウジング5内における-Y側の半分の空間は、収容棚55が上下方向に多段で並ぶ保管エリア5Aである。一方、+Y側の半分の空間は、移載装置3を上下に移動させる軸移動機構が配設された軸移動エリア5Bである。保管エリア5Aには、水平板からなる仕切り板54が上下方向に二段に並べられ、これら二段の仕切り板54の上と、底板51の上とに、それぞれ収容棚55が載置されている。
収容棚55は、その上面にX方向に等間隔で並び、Y方向に各々延びる多数本の仕切り条551を有する。一対の仕切り条551の間は、一個のリール保持具60を収容可能なスロット55Sである。リール保持具60は、円盤状のリール部品6を起立状態で保持し、各スロット55Sに嵌まり込む態様で収容棚55に収まっている。図5では、三段の収容棚55のうち最上段の収容棚55に、リール部品6を保持したリール保持具60がX方向に複数個横並びで収容されている状態が示されている。このように、リール部品6を起立状態で保持するリール保持具60を横並びで収納する収容棚55を多段に配置することで、保管ユニット21でのリール部品6の収納性を向上できる。
リール保持具60について説明を加える。リール保持具60はリール部品6として、比較的小さいリール径(例えば7インチ)の小リール6A、若しくは比較的大きいリール径(例えば13インチ)の大リール6Bのいずれも保持可能である。図6(A)は、小リール6Aを搭載したリール保持具60の斜視図、図6(B)はその側面図である。図7(A)は、大リール6Bを搭載したリール保持具60の斜視図、図7(B)はその側面図である。小リール6Aには狭幅の部品収納テープT1が、大リール6Bには広幅の部品収納テープT2が、それぞれ巻回されている。
リール保持具60は、一対の側板61、支持板62、連結体63(幅調整機構)、引っ掛け部64(係止部)および識別IC65(識別要素)を備える。リール保持具60は、全体として、起立状態の小リール6Aまたは大リール6Bの下方領域を収容する保持ハウジングの形状を有している。リール保持具60に搭載された状態では、小リール6Aでは下半分程度、大リール6Bでは下方の1/3程度が収容される。リール保持具60をこのような保持ハウジングの形状とすることで、移動時の倒れを抑制して安定的にリール部品6を保持できる。
一対の側板61は、リール部品6の側面を保持する平板のペアである。側板61は、水平方向に長い矩形形状を有している。支持板62は、リール部品6を下支えする部材であって、底板621および傾斜板622を含む。底板621は、リール保持具60の底部60Bを構成しており、起立状態のリール部品6の最下部が当接する。傾斜板622は、底板621の一端および他端から各々斜め上方に延びている。一対の側板61間における支持板62より上方の空間が、リール部品6の収容空間である。
連結体63は、一対の側板61を連結する。連結体63は、側板61の2つの上側角部に、一対の側板61に挟まれるように各々配置されている。連結体63は、調整ネジ631およびナット632を有し、一対の側板61の間隔をリール部品6の幅に応じて調整する幅調整機構の機能を備えている。すなわち、調整ネジ631に対するナット632の螺合位置を変更することで、連結体63の幅が変更可能である。連結体63の幅変更により、一対の側板61の間隔も変更される。幅調整機構の機能を連結体63が具備しているので、部品サイズ、つまりリール部品6の幅に応じたリール保持具60を簡易に作成できる。
引っ掛け部64は、後述する移載装置3の引出コンベア38や中継コンベア24によるリール保持具60の移動時に、これらコンベアが有する係合片(他の部材)と係合する部分である。引っ掛け部64は、側板61の2つの下側角部に、一対の側板61に挟まれるように各々配置されている。つまり、2つの引っ掛け部64(第1係止部および第2係止部)が、リール保持具60におけるリール部品6の保持中心に対して対称に配置されている。これにより、リール保持具60が収容棚55のスロット55Sに任意の方向でセットされたとしても、いずれか一方の引っ掛け部64を利用して、当該リール保持具60の取り出しや搬送を行わせることができる。
引っ掛け部64は、連結体63による前記幅変更に対応できるよう、中間で分離された一対の円筒片からなる。一方の側板61に一方の前記円筒片が、他方の側板61に他方の前記円筒片が各々取り付けられ、これら円筒片が対向している。なお、一対の側板61間における傾斜板622の下方には、受け入れ空間66が設けられている。つまり、引っ掛け部64の径方向の周囲は、障害物の存在しない空間とされている。受け入れ空間66は、上述のコンベアの係合片が引っ掛け部64へアクセスすることを可能とする空間である。
識別IC65は、各リール保持具60に対して固有に割り振られた識別番号を記憶している。前記識別番号は、上書きができない固有値とされる。識別IC65は、底板621の両端部付近、つまり一対の傾斜板622の立ち上がり位置付近に各々配設されている。これは、リール保持具60がいずれの方向で収容棚55のスロット55Sにセットされても、後述する第1リーダ35で識別IC65の情報を読み取り可能とするためである。
リール部品6には、ICタグやバーコードなどが付設され、部品ID(識別要素)が付与されている。作業者は、基板Pの生産計画に基づき、使用するリール部品6を部品庫から集荷する。そして、リール部品6とリール保持具60との紐付けのため、リール部品6の部品IDと、任意に選んだリール保持具60の識別番号とを照合し、照合データを作成する。この照合データは、供給制御装置23の管理部232で管理される。この紐付け作業を終えたら、作業者はリール部品6をリール保持具60に搭載して収容棚55にセットする。なお、紐付け作業の際、リール部品6の部品残数を識別IC65に書き込み、部品残数管理を行うようにしても良い。
図8および図9を参照して、格納扉56の機能について説明を加える。図8(A)は、格納扉56が封止姿勢とされた保管ユニット21の側面図、図8(B)は格納扉56が開放姿勢とされた保管ユニットの側面図である。図9は、図8(B)の要部拡大図である。保管ユニット21は、ハウジング5の-Y側面に、保管エリア5Aの各収容棚55に対してリール部品6を出し入れ可能な開口57を備える。格納扉56は開口57を開閉する扉であって、下端部付近にX方向に延びる回動軸561を有している。格納扉56は、回動軸561の軸回りに回動することで、開口57を封止する封止姿勢と、開口57を外部へ開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能である。図9には、開放姿勢の格納扉56-Aおよび封止姿勢の格納扉56-Bの双方が描かれている。開放姿勢では、格納扉56-Aと収容棚55とが面一に並ぶ。
格納扉56は、リール保持具60の位置決めのための位置決め係合部58を有する。位置決め係合部58は、封止姿勢において回動軸561よりも下方側に位置し、X方向に延びる凹溝である。この凹溝は、円筒型の引っ掛け部64が丁度嵌まり込むサイズを有している。格納扉56が前記開放姿勢であるとき、位置決め係合部58は上方に開口した凹溝となる。このため、リール保持具60を-Y方向から収容棚55のスロット55Sへ差し入れてゆくと、引っ掛け部64(リール保持具の一部)が位置決め係合部58に嵌まり込んで両者が係合する。これにより、当該リール保持具60の収容棚55での位置決めが行われる。一方、格納扉56が前記封止姿勢であるとき、位置決め係合部58は側方に開口した状態となり、引っ掛け部64と位置決め係合部58との係合は解かれる。これにより、リール保持具60は収容棚55から+Y方向への引出が許容された状態となる。
このように、格納扉56が開放姿勢であるとき、位置決め係合部58を利用してリール保持具60の位置決めが行える。従って、作業者は、開放姿勢において収容棚55にリール部品6を搭載したリール保持具60を収める際の作業を容易且つ確実に行える。一方、格納扉56が封止姿勢であるとき、リール保持具60と位置決め係合部58との係合は解除されるので、移載装置3によるリール保持具60の取り出しを支障なく行わせることができる。
図9に示すように、収容棚55には第1リーダ35が配設されている。第1リーダ35は、リール保持具60に装備されている識別IC65の情報を非接触で読み取る装置であり、収容棚55の各スロット55Sの下部に配置されている。第1リーダ35の読み取り動作により、供給制御装置23の管理部232は、どのスロット55Sにどの識別番号を有するリール保持具60がセットされたかを把握する。上述の通り、リール保持具60と、そのリール保持具60に搭載されているリール部品6との紐付けも為されている。従って、管理部232は、どのスロット55Sにどのリール部品6がセットされているかも把握できる。
[移載装置]
続いて、移載装置3について詳述する。図10は、図5に示されている移載装置3を拡大した斜視図である。図11は、移載装置3および保管ユニット21の上面視の平面図である。移載装置3は、収容棚55が上下に並ぶ保管エリア5Aからリール保持具60を引き出し、軸移動エリア5Bを利用してリール保持具60をハウジング5の上面へリフトアップする。しかる後、中継コンベア24を用いて供給路22にリール保持具60を移載する。移載装置3は、動力機器としてZモータ31、Xモータ32、Yシフトシリンダ33、引出モータ34および中継コンベアモータ36を含む。この移載装置3の軸移動機構として、Zガイドレール531、Z移動フレーム532、Y移動フレーム37および引出コンベア38(引き出し機構)を含む。
Zガイドレール531は、ハウジング5のY側板53の+Y側面にZ方向に延びる凸条である。図5に示すように、Zガイドレール531はY側板53の全長に亘って延び、+X側および-X側の一対で設けられている。Z移動フレーム532は、Zガイドレール531に沿ってZ方向に移動するフレームである。前記移動の動力源はZモータ31である。Z移動フレーム532の+Y側面には一対のガイド片533が付設され、これらガイド片533がZガイドレール531に各々嵌め込まれている。Z移動フレーム532の+X端部には、Yシフトシリンダ33が取り付けられるシリンダ固定片534が、-X端部には中継コンベア24が取り付けられるコンベア固定片535が、それぞれ付設されている。
Y移動フレーム37は、Z移動フレーム532の下側に配置され、Z移動フレーム532に対してY方向に進退移動が可能である。この進退移動の動力源は、Yシフトシリンダ33である。Y移動フレーム37は、X方向に延びる水平板からなるベース板371と、ベース板371のX方向両端に位置する+X側部片372および-X側部片373とを備える。+X側部片372の上面には、Yシフトシリンダ33から移動力が与えられる押圧片374が突設されている。
+X側部片372および-X側部片373の各-Y側面には、駆動ローラ375、従動ローラ376が突設されている。駆動ローラ375と従動ローラ376との間には、X駆動ベルト377が架設されている。+X側部片372および-X側部片373の-Y端部同士は、連結板378によって連結されている。連結板378の-X端部付近であって中継コンベア24に対応する位置には、中継ブロック379が突設されている。
Zモータ31は、Y側板53の上端であって一対のZガイドレール531の中間位置に取り付けられている。Zモータ31の出力軸には、Z方向に延びるボールねじ311が連結されている。ボールねじ311は、Y側板53のZ方向全長に亘る長さを有し、Z移動フレーム532の+Y側面に取り付けられているナット部材に螺合されている。Zモータ31が回転駆動されると、ボールねじ311が軸回りに回転し、Z移動フレーム532が昇降する。
Xモータ32は、Y移動フレーム37の+X側部片372の上面に搭載されている。Xモータ32の出力軸と駆動ローラ375との間には、駆動ベルト321が架け渡されている。Xモータ32が回転駆動されると、X駆動ベルト377が駆動ローラ375と従動ローラ376との間で周回移動する。
Yシフトシリンダ33は、+X側部片372の上面における+X側縁に搭載され、Y方向に進退するシリンダバー331(図13、図14参照)を有している。シリンダバー331の先端は、Y移動フレーム37と一体の押圧片374に連結されている。Yシフトシリンダ33が駆動されると、シリンダバー331が押圧片374を押す、もしくは引くことにより、Y移動フレーム37がY方向に進退移動する。
引出モータ34は、引出コンベア38の駆動源であって、引出コンベア38自体に搭載されている。引出モータ34は、引出コンベア38の駆動源である。引出コンベア38は、引出コンベアベルト381(移載ステージ)、引出爪382(係合片)およびガイド板383を備える。引出コンベア38は、X駆動ベルト377に取り付けられている。X駆動ベルト377が周回移動することで、引出コンベア38は引出モータ34と共に、ベース板371で支持された状態で+X側部片372と-X側部片373との間をX方向に移動する。図11の通り、引出コンベア38が最も+X側に移動した状態では、引出モータ34は+Xモータ32の+Y側に隣接する位置に収まる。また、Y移動フレーム37がY方向に進退移動することで、引出コンベア38もY方向に進退移動する。
引出コンベア38は、収容棚55からリール部品6を搭載したリール保持具60を引き出し、軸移動エリア5Bを利用して、当該リール保持具60をハウジング5の上端に設定された中継コンベア24への受け渡し位置まで運搬する。引出コンベアベルト381は、リール保持具60を搭載し、前記受け渡し位置まで移動させる移載ステージの役目を果たす。引出コンベアベルト381は、リール保持具60の幅よりも若干大きいベルト幅を有し、引出モータ34の駆動により周回移動する。
引出爪382は、引出コンベアベルト381の外周面に突設されている。引出爪382は、リール保持具60の底部60Bに配設された引っ掛け部64と係合する。引出爪382が引っ掛け部64と係合した状態で引出コンベアベルト381を周回移動させる引き出し動作により、収容棚55のリール保持具60が引出コンベアベルト381上に搭載される。ガイド板383は、引出コンベアベルト381の両側に一対で配置され、搭載されたリール保持具60の側部下端を支持する。
中継コンベア24は、ハウジング5の上端における-X+Y角部に配置されている。中継コンベア24は、リール保持具60を引出コンベア38から受け取り、供給路22の供給コンベア221へ受け渡す。中継コンベア24は、コンベアベルト241および係合爪242を含む。コンベアベルト241は、図10および図11には現れていない中継コンベアモータ36(図4、図12参照)の駆動によって周回移動する。係合爪242は、コンベアベルト241の外周面に突設されている。この係合爪242も、リール保持具60の引っ掛け部64と係合が可能である。リール保持具60を引出コンベア38から受け取る際、引出コンベア38とコンベアベルト241の係合爪242とがY方向に直線状に並ぶよう、引出コンベア38はXモータ32により移動される。
図12は、保管ユニット21の上部および供給路22のY方向断面図であり、引出コンベア38から供給コンベア221へのリール保持具60の移載時のコンベア配置を示す。前記移載時には、引出コンベア38の引出コンベアベルト381の上面、中継コンベア24のコンベアベルト241の上面、および供給コンベア221の上面が、略同じ高さでY方向に並ぶ。引出コンベア38と中継コンベア24との隙間には、中継ブロック379が介在されている。中継ブロック379の上面も、各コンベアの上面と略同じ高さである。
[移載装置の動作]
続いて、図13~図20を参照して、移載装置3によるリール保持具60の移載動作について説明する。図13(A)~図14(C)は、保管ユニット21内における引出コンベア38によるリール保持具60の収容棚55からの引出動作を示す側面図である。
図13(A)は、移載装置3がZガイドレール531に沿って最も下降した状態を示している。これは、最下段の収容棚55に収容されているリール保持具60を引き出す際の移載装置3の高さ位置である。引出コンベア38は、リール保持具60の底部60Bの下側に入り込むことが可能な高さ位置にある。図13(A)の状態では、引出コンベア38はリール保持具60と上下方向で干渉しないので、引出コンベア38は上下方向に自在に移動できる。つまり、上段側の収容棚55に対しても、引出コンベア38は同様に高さの位置合わせが可能である。なお、引出コンベア38のX方向の位置は、X駆動ベルト377の周回移動により、引き出しのターゲットとするリール保持具60に対して位置合わせされている。
図13(B)は、引出コンベア38がリール保持具60の底部60Bの下側に入り込む引き出し位置まで進入した状態を示す。Yシフトシリンダ33がシリンダバー331を-Y方向へ伸長させ、押圧片374を介してY移動フレーム37を-Y方向へ移動させている。これに伴い、引出コンベア38も-Y方向の前記引き出し位置まで移動している。前記引き出し位置は、引出コンベアベルト381の-Y端部が、リール保持具60の+Y側の引っ掛け部64よりも-Y方向へ移動した位置である。
引出爪382は、引出コンベア38の-Y方向移動時に引っ掛け部64と干渉しないよう、引出コンベアベルト381の下面に位置される。引出コンベア38が前記引き出し位置まで移動すると、図中に矢印f1で示す通り、引出モータ34の駆動によって引出コンベアベルト381が時計方向に周回移動される。リール保持具60には受け入れ空間66が確保されているので、引出爪382は引っ掛け部64に対して-Y側からアプローチできる。
図13(C)は、引出爪382が引っ掛け部64に当接するまで、引出コンベアベルト381が時計方向に周回移動された状態を示している。この状態からさらに引出コンベアベルト381が周回移動すると、引出爪382が引っ掛け部64を矢印a1方向へ押圧すことになる。この押圧により、リール保持具60は+Y方向へ移動し、引出コンベアベルト381上に乗り移るようになる。このように、引出コンベアベルト381の周回移動だけで、引出コンベア38へリール保持具60を搭載することができる。
図14(A)は、リール保持具60の+Y側の半分程度が引出コンベア38に乗り移った状態を示す。この状態でも、引出爪382による引っ掛け部64の矢印a1方向への押圧が継続される。図14(B)は、リール保持具60が完全に引出コンベア38に乗り移った状態を示す。この時点でも、引出爪382は引っ掛け部64に当接しており、引っ掛け部64をさらに矢印a1へ押圧できる状態である。この状態で、引出コンベアベルト381の周回移動は停止される。図14(C)は、Yシフトシリンダ33がシリンダバー331を+Y方向へ退行させ、押圧片374を介してY移動フレーム37を+Y方向へ引き込んだ状態を示している。このときの引出コンベア38の位置は、図13(A)と同じ位置であり、収容棚55の他のリール保持具60と上下方向に干渉しない軸移動エリア5B(図8)の領域である。
図15は、リール保持具60を搭載した引出コンベア38を含む移載装置3が、Zモータ31の駆動によって、Zガイドレール531に沿って+Z方向へ移動している状態を示している。この移動の際、Xモータ32がX駆動ベルト377を駆動することにより、引出コンベア38が-X側の端部へ向かうよう、つまり中継コンベア24の位置に向かうよう移動される。
図16は、引出コンベア38が保管ユニット21の上部の受け渡し位置まで移動された状態を示している。図12に基づき上述した通り、この受け渡し位置では引出コンベア38、中継ブロック379、中継コンベア24および供給コンベア221が、Y方向に略同じ高さで並ぶ。この状態から、引出コンベアベルト381の周回移動が再開される。これにより、引出爪382が引っ掛け部64を矢印a2方向へ押圧することになる。引出爪382が引出コンベアベルト381の下面側に回り込むまで、矢印a2方向の押圧は継続される。当該押圧により、図17(A)に示すように、リール保持具60の+Y先端が中継ブロック379の上に差し掛かることになる。
図17(A)には、リール保持具60の+Y方向へのさらなる移動のための、引出爪382の位置が示されている。+Y側の引っ掛け部64への当接が解除された後、さらに引出コンベアベルト381の周回移動が継続される。やがて引出爪382は、-Y側の引っ掛け部64へ当接し、当該-Y側の引っ掛け部64を+Y方向へ向かう矢印a3方向へ押圧可能な状態となる。この状態が図17(A)に示されている。
図17(B)は、引出コンベアベルト381が矢印f1方向へ周回移動され、引出爪382が-Y側の引っ掛け部64を現に矢印a3へ押圧している状態を示している。図17(B)では、リール保持具60の+Y先端が中継ブロック379の上に載置された状態となっている。リール保持具60は、引出コンベア38のガイド板383に両側面下部を案内されながら、+Y方向へ進行する。図17(A)、(B)に示されているように、中継コンベア24は、コンベアベルト241の側部にコンベアガイド243を有している。また、供給路22のガイド枠222には、リール保持具60を受け入れる受け入れポート223が設けられている。受け入れポート223には揺動ガイド224が取り付けられている。
図18は、引出爪382が-Y側の引っ掛け部64の押圧を完了した状態を示している。リール保持具60は、中継コンベア24のコンベアベルト241上に乗り上げ、且つ+Y先端部分が受け入れポート223から供給コンベア221に入り込んだ状態である。揺動ガイド224は、図略の回動機構により回動軸回りに揺動可能な棒状の部材である。リール保持具60の側面に揺動ガイド224が当接することで、リール保持具60の倒れ抑止、姿勢維持が図られる。なお、中継コンベア24の係合爪242は、コンベアベルト241の下面側に待機している状態である。
続いて、図19(A)~(D)に示すように、リール保持具60は中継コンベア24によりさらに+Y方向へ搬送される。図19(A)は、中継コンベア24の係合爪242がリール保持具60の-Y側の傾斜板622に当接している状態を示す。すなわち、コンベアベルト241の下面側に待機していた係合爪242が、コンベアベルト241の時計方向の周回移動により上面側に回り込み、受け入れ空間66に入り込んで傾斜板622に当接する。これにより、係合爪242は、-Y側の傾斜板622を+Y方向へ向かう矢印a4方向へ押圧可能な状態となる。
図19(B)は、係合爪242が傾斜板622を現に矢印a4へ押圧している状態を示している。リール保持具60の-Y端部は中継ブロック379から離れ、-Y端部は供給コンベア221上へさらに進入している。係合爪242による傾斜板622の押圧はこの時点までであるが、コンベアベルト241の時計方向の周回移動は継続される。
図19(C)は、係合爪242がコンベアベルト241の上面側に周回移動し、リール保持具60の-Y側の引っ掛け部64に当接している状態を示す。これにより、係合爪242は、-Y側の引っ掛け部64を+Y方向へ向かう矢印a5方向へ押圧可能な状態となる。図19(D)は、係合爪242が引っ掛け部64を現に矢印a5へ押圧している状態を示している。この状態からコンベアベルト241の周回移動が行われると、係合爪242により引っ掛け部64はさらに矢印a5へ押される。矢印a5の押圧後、図17(A)で示すように受け入れポート223を開放している姿勢の揺動ガイド224が軸回りに回動し、リール保持具60の-Y端面を押して送り出す。結果としてリール保持具60は完全に供給コンベア221の上に移載される。前記送り出しの後、揺動ガイド224は受け入れポート223を封止した姿勢を維持し、ガイド枠222と共に供給コンベア221上を移動するリール保持具60をガイドする。
図20は、リール保持具60の供給コンベア221への移載が完了した状態を示す。リール保持具60は、ガイド枠222内に収まり、供給コンベア221により-X方向へ移動可能な状態となる。引出コンベア38は保管ユニット21の内部へ下降し、次のリール保持具60の引き出しに備える。
[供給路]
図21(A)、(B)は、供給路22の構成、並びに供給路22によるリール保持具60の搬送状況を示す斜視図である。図2および図3も参照して、供給路22は、供給コンベア221およびガイド枠222にて構成される、X方向に延びるメイン搬送路を備える。さらに供給路22は、前記メイン搬送路のガイド枠222の+X端部付近から+Y方向へ延びる第1サブ供給路25と、およびガイド枠222の-X端部付近から-Y方向へ延びる第2サブ供給路26とを備える。
ガイド枠222の第1サブ供給路25が延び出す箇所には、供給コンベア221の上面からリール保持具60を第1サブ供給路25へ送り出すことが可能な切り欠きからなる第1送り出しポート225が設けられている。ガイド枠222における、供給コンベア221を挟んで第1送り出しポート225に対向する位置には、第1振り分けシリンダ42Aが取り付けられている。第1振り分けシリンダ42Aは、リール保持具60を第1サブ供給路25へ向けて押し出す押圧ヘッド421を備えている。
第1サブ供給路25は、多数個の従動コロ25Rが先下がりに配列され、これら従動コロ25Rの両端が一対の枠体で回転自在に保持されてなるスロープ通路を備えている。リール部品6を搭載したリール保持具60は、従動コロ25Rからなるスロープ通路上を滑動することができる。第1サブ供給路25の先端には、ストッパ251が取り付けられている。前記スロープ通路を滑り降りるように移動するリール保持具60の先端が、ストッパ251に当止する。
ガイド枠222の第2サブ供給路26が延び出す箇所には、リール保持具60が通過可能な切り欠きからなる第2送り出しポート226が設けられている。第2サブ供給路26も、多数個の従動コロ26Rで形成されたスロープ通路と、図21には現れないストッパとを備えている。ガイド枠222における、供給コンベア221を挟んで第2送り出しポート226に対向する位置には、第2振り分けシリンダ42Bが取り付けられている。第2振り分けシリンダ42Bは、リール保持具60を第2サブ供給路26へ向けて押し出す押圧ヘッド421を備えている。
図21(A)には、受け入れポート223からガイド枠222内に搬入されたリール保持具60が、供給コンベア221により第1送り出しポート225の位置まで搬送された状態が示されている。この状態で第1振り分けシリンダ42Aが作動することで、リール保持具60は第1サブ供給路25へ導かれる。図21(B)には、第1サブ供給路25にリール保持具60が導かれ、当該リール保持具60の先端がストッパ251に当止している状態が示されている。また、図21(B)には、他のリール保持具60が、供給コンベア221により第2送り出しポート226の位置まで搬送された状態が示されている。この状態で第2振り分けシリンダ42Bが作動することで、他のリール保持具60は第2サブ供給路26へ導かれる。
ここで、供給路22の部品実装機13への取り付け態様について説明を加える。図22は、供給路22の実装機本体フレーム130(部品実装機の筐体)への装着部27を拡大して示す斜視図である。実装機本体フレーム130は、部品実装機13の各種作業装置を保持する枠体を構成するフレームであって、鉄などの磁性体部材を主構成材料としている。装着部27は、実装機本体フレーム130の上面の平坦な箇所に取り付けられている。
装着部27は、ガイド枠222の底面に取り付けられており、高さ調整部271と、マグネット272(固定機構)とを含む。高さ調整部271は、ネジとナットを含み、前記ネジを回転させることで、ガイド枠222の高さ調整ならびに水準出しが可能である。マグネット272は、高さ調整部271を支持し、直方体形状を有している。マグネット272は、磁力で実装機本体フレーム130の上面に吸着することで、固定状態を形成する。第1サブ供給路25および第2サブ供給路26も、図には現れないマグネットにて、実装機本体フレーム130の上面に固定されている。
本実施形態の装着部27は、実装機本体フレーム130に磁力で固定され、且つ高さ調整が可能である。従って、基板生産ライン1の初期組立時に供給路22を装備させる場合はもちろんのこと、既存の基板生産ライン1に供給路22を後付けする場合の作業性を向上させることができる。なお、装着部27は、固定ネジや取り付け治具などを用いた機械的な結合部を有する構成としても良い。なお、図22には、供給コンベア221を周回移動させる駆動力を発生する供給コンベアモータ41と、供給コンベア221の駆動ローラ412と、供給コンベアモータ41の出力軸と駆動ローラ412との間に架け渡される駆動ベルト411とが示されている。
[供給路での搬送動作]
次に、供給路22におけるリール保持具60の搬送動作について、図23~図25を参照して説明する。中継コンベア24によりリール部品6を保持したリール保持具60が、受け入れポート223を通して供給コンベア221上に受け渡されると、供給コンベア221が起動し、当該リール保持具60を-X方向へ搬送する。搬送開始直後に、リール保持具60は、第2リーダ43(読み取り部)が取り付けられた第1L型バー135の位置に至る。
図23(A)は、第2リーダ43の位置にリール保持具60が到達した状態を示す斜視図、図23(B)はその側断面図である。第2リーダ43は、リール保持具60に装備されている識別IC65と無線通信が可能な装置であり、識別IC65に記録されている固有の識別番号(識別要素)を外部から読み取ることが可能である。第2リーダ43は、ある識別番号が割り当てられた「リール保持具60」という物品が、供給コンベア221上の所定位置、この場合は第1サブ供給路25の第1送り出しポート225の位置に存在するか否かを検出する在荷センサの役目を果たす。なお、リール部品6にICタグ等が添設されている場合は、当該ICタグに格納された部品ID等を第2リーダ43で読み取って在荷を検出する態様としても良い。また、第2リーダ43に代えて光学センサ等を用いて、リール保持具60の在荷を検出しても良い。
保管ユニット21から引き出されたリール部品6の振り分け先は、供給制御装置23(図4)が認識している。第2リーダ43の検出結果に基づき、リール保持具60に搭載されたリール部品6が、第1サブ供給路25へ振り分けられるリール部品6であるか否か、つまり第1部品装填部131(図2)に補給させるべきリール部品6であるか否かが判定される。第1部品装填部131用のリール部品6であるときは、供給コンベア221が直ちに停止され、第1振り分けシリンダ42Aの作動により、リール保持具60は第1サブ供給路25へ導かれる。
一方、第2部品装填部132用のリール部品6であるときは、供給コンベア221によるリール保持具60の搬送が継続される。いずれ、リール保持具60は第2サブ供給路26の第2送り出しポート226の位置に到達する。この到達、つまりリール保持具60の在荷は、第2送り出しポート226に対応する位置に立設された第2L型バー136に取り付けられている第2リーダ43が、当該リール保持具60の識別IC65を読み取ることで認識される。在荷が認識されると、供給コンベア221が停止されると共に、第2振り分けシリンダ42Bの作動により、リール保持具60は第2サブ供給路26へ導かれる。
図24(A)~(C)は、供給コンベア221から第1サブ供給路25へのリール保持具60の送り出し動作を示す側面図である。第2サブ供給路26の場合も、以下の説明と同様である。図24(A)は、リール保持具60が供給コンベア221から第1サブ供給路25へ導入されつつある状態を示している。第1振り分けシリンダ42Aからピストン422が+Y方向へ伸び出し、ピストン422の先端の押圧ヘッド421がリール保持具60の-Y端部を押圧している。リール保持具60の+Y端部から半分程度が、第1サブ供給路25に進入している。ピストン422がより伸長することで、リール保持具60はより第1サブ供給路25へ進入してゆく。
図24(B)は、第1振り分けシリンダ42Aからピストン422が最大長に延び出した状態を示している。押圧ヘッド421に押されて、リール保持具60の大半が第1サブ供給路25へ進入している。第1サブ供給路25には、多数の従動コロ25Rが+Y方向に向けて先下がりの傾斜を形成するように配列されたスロープ通路が備えられている。このスロープ通路の傾斜に倣って、リール保持具60も+Y端部が下向きに傾いている。また、リール保持具60の-Y端部は供給コンベア221の上面に対して浮き上がり、リール保持具60は従動コロ25Rだけに接面する状態となる。このため、リール保持具60の荷重を受けて従動コロ25Rは転動し、リール保持具60は第1サブ供給路25を滑り降りて+Y方向へ向かう。
図24(C)は、第1サブ供給路25において、リール保持具60の滑り降りが完了した状態を示している。図25(A)は、図24(C)の断面図である。リール保持具60の+Y端部は、第1サブ供給路25の延在先端に設置されたストッパ251に当接している。すなわち、図2に示すように、部品実装機13の第1部品装填部131に近接する位置まで、リール部品6を搭載したリール保持具60が運ばれた状態となる。第2サブ供給路26の場合は、第2部品装填部132に近接する位置まで、リール部品6が運ばれた状態となる。
その後のリール部品6の第1部品装填部131または第2部品装填部132への装填は、作業者の手作業となる。作業者による装填作業をスムースに進行させるため、第1サブ供給路25(および第2部品装填部132)の延在先端には、図25(A)に示す通り表示部44が備えられている。表示部44は、リール部品6の部品実装機13における装填位置に関する情報を表示する表示画面44Gを有している。ここでは、表示画面44Gとして、2桁の数字表示が可能な7セグメントディスプレイを例示している。
リール部品6を搭載したリール保持具60が第1サブ供給路25の延在先端(所定箇所)に到達すると、表示画面44Gには当該リール部品6の第1部品装填部131への装填先となるスロット番号(装填位置に関する情報)が表示される。これにより、作業者によるリール部品6の補給作業の効率化を図ることができる。
表示部44に代えて、もしくは表示部44に加えて、図25(B)に示すように、第1部品装填部131に組み付けられているテープフィーダ7にも、装填要求を示す何らかの表示を行わせても良い。テープフィーダ7は操作パネル71を有し、操作パネル71には複数の表示ランプ72が備えられている。第1サブ供給路25または第2サブ供給路26にリール部品6が運ばれてきたとき、そのリール部品6の装着先となるテープフィーダ7の表示ランプ72を点灯させる。これにより作業者は、速やかにリール部品6の装填先を知見することができる。
本実施形態では、第1サブ供給路25および第2サブ供給路26が、2台のリール保持具60をプールできるY方向長さを有する例を示している。例えば、図21(B)を参照して、既に第1サブ供給路25に一つのリール保持具60が搬送されている状態で、さらにリール部品6を保持した別のリール保持具60を第1サブ供給路25へ導入できる。追加のリール保持具60は、先行のリール保持具60とY方向に並ぶように第1サブ供給路25に収まる。先行のリール保持具60が作業者により取り出されると、追加のリール保持具60は、ストッパ251に当止するまで従動コロ25R上を滑り降り、第1サブ供給路25の先端部に至る。
部品実装機13の第1部品装填部131および第2部品装填部132には、複数台のテープフィーダを支持した台車が装着されることがある。前記台車に、リール保持具60またはリール部品6をセットしても良い。図26(A)は、リール外付けタイプのテープフィーダ70を支持する台車73を示している。第1サブ供給路25または第2サブ供給路26まで搬送されたリール保持具60が、作業者によってそのまま台車73にセットされる。この場合、リール保持具60とリール部品6との照合は既に行われているので、リール保持具60とテープフィーダ70との照合を行い、部品補給を管理することになる。
図26(B)も、テープフィーダ70を支持する台車73を示している。図26(A)と相違する点は、リール保持具60からリール部品6が取り出され、台車73が具備するリール装着部74に当該リール部品6がセットされる点である。この場合、リール部品6とテープフィーダ70との照合を行い、部品補給が管理される。なお、リール部品6が取り出された後、当該リール部品6とリール保持具60との紐付けは解除され、後ほど、当該リール保持具60と新たに搭載されるリール部品6との照合が行われる。
[動作フロー]
図27は、第1実施形態に係る部品供給装置2の動作例を示すフローチャートである。図4のブロック図も参照して、動作を説明する。処理の開始前に、基板生産ライン1について予め作成された作業計画に基づき、補給を要すると想定されるリール部品6が部品庫から集荷され、これらがリール保持具60に搭載され、保管ユニット21の収容棚55に収容されている。また、供給制御装置23の管理部232は、保管ユニット21に収容されたリール保持具60とリール部品6との照合データを管理している。
供給制御装置23の補給指示部231は、ライン制御装置10を通して、部品実装機13から部品の補給要求が有るか否かを確認する(ステップS1)。前記補給要求は、例えば部品残数が所定の閾値以下となった部品の識別符号と、その部品を実装機ヘッドに供給しているテープフィーダの識別符号と、補給要求を示すフラグとを含む信号である。前記補給要求が有る場合(ステップS1でYES)、補給指示部231は、管理部232を参照して、保管ユニット21から引き出すべきリール部品6と、当該リール部品6を搭載しているリール保持具60とを特定する(ステップS3)。
部品実装機13からの補給要求が無い場合(ステップS1でNO)、補給指示部231は、生産計画に基づいて部品の補給タイミングが到来している部品が存在するか否かを判定する(ステップS2)。補給タイミングが到来していない場合(ステップS2でNO)、処理はステップS1に戻る。補給タイミングが到来している場合(ステップS2でYES)、補給指示部231は、補給タイミングの到来した部品を保持するリール部品6を保持するリール保持具60を、保管ユニット21から引き出すべきリール保持具60として特定する(ステップS3)。
次いで、移載制御部233が、補給指示部231の特定したリール保持具60が、収容棚55のいずれのスロット55Sに収容されているかを、管理部232の照合データに基づき把握し、移載装置3の引出コンベア38の移動先を設定する(ステップS4)。そして、移載制御部233は、Zモータ31およびXモータ32を駆動して、所定のホームポジションに位置している移載装置3を、引き出し位置へ移動させる。具体的には、図13(A)に示したように、引出コンベア38が引き出しターゲットのリール保持具60を支持するスロット55Sに対向するよう、移載装置3が移動される。
続いて移載制御部233は、Yシフトシリンダ33および引出モータ34を作動させ、引出コンベア38をターゲットのリール保持具60にアプローチさせると共に、当該リール保持具60を引出コンベア38上に取り出す(ステップS5)。この取り出しの際のメカ動作は、先に図13(B)~図14(C)に基づき説明した通りである。
さらに移載制御部233は、リール保持具60を載せた引出コンベア38が、図15に示したように保管ユニット21の上端の出口、つまり中継コンベア24の配置位置に向かうよう、移載装置3を移動させる(ステップS6)。図16に示すように保管ユニット21の出口に引出コンベア38が到達すると(ステップS6でYES)、移載制御部233は、引出コンベア38から中継コンベア24へのリール保持具60の移載動作を実行する(ステップS7)。具体的には移載制御部233は、引出モータ34を作動させて、引出コンベアベルト381の引出爪382でリール保持具60をコンベアベルト241上へ押し出す。このメカ動作は、図17および図18に基づき説明した通りである。
次に、移載制御部233は、中継コンベア24から供給路22の供給コンベア221へのリール保持具60の移載動作を実行する(ステップS8)。具体的には移載制御部233は、中継コンベアモータ36を作動させて、コンベアベルト241の係合爪242でリール保持具60を供給コンベア221上へ押し出す。このメカ動作は、図19および図20に基づき説明した通りである。
供給コンベア221へリール保持具60が移載された後、供給制御部234が供給コンベアモータ41を作動させ、リール保持具60を第1L型バー135の位置まで搬送させる。第1L型バー135に取り付けられている第2リーダ43は、リール保持具60の識別IC65に格納されている識別番号を読み取る(ステップS9)。
供給制御部234は、第2リーダ43の読み取り結果と管理部232の照合データとに基づき、リール保持具60に搭載されているリール部品6が、第1部品装填部131(前側装填部)または第2部品装填部132(後側装填部)のいずれに補給されるリール部品6であるかを判定する(ステップS10)。図23は、この判定が実行されている状況に相当する。
「前側」である場合、供給制御部234は、供給コンベアモータ41を停止させる一方で第1振り分けシリンダ42Aを作動させ、リール保持具60を供給コンベア221上から第1サブ供給路25へ導く(ステップS11)。この際のメカ動作は、図19に示した通りである。
一方、「後側」である場合、供給制御部234は、供給コンベアモータ41を作動させ、供給コンベア221でリール保持具60をさらに搬送させる(ステップS12)。そして、第2L型バー136に配置された他の第2リーダ43がリール保持具60の在荷を検出したら、供給制御部234は、供給コンベアモータ41を停止させる。続いて供給制御部234は、第2振り分けシリンダ42Bを作動させ、リール保持具60を供給コンベア221上から第2サブ供給路26へ導く(ステップS13)。これにより、一つのリール保持具60の振分搬送が完了する。
その後、表示制御部235が、第1サブ供給路25または第2サブ供給路26の延在先端に取り付けられている表示部44に、搬送されたリール部品6の装填先に関する情報、例えばテープフィーダ7のスロット番号等を表示させる(ステップS14)。ライン制御装置10も、部品実装機13に装着されているテープフィーダ7のうち、搬送されたリール部品6を装填すべきテープフィーダ7の表示ランプ72を表示させる。作業者は、これらの表示を参照して、リール部品6の補給作業を手作業で行う。
[第2実施形態]
第2実施形態では、タンデム配置された部品実装機を含む基板生産ラインに、本発明に係る部品供給装置が装備される例を示す。図28は、第2実施形態に係る部品供給装置2Aが、タンデム配置された第1部品実装機13Aおよび第2部品実装機13Bに跨がって装備された状態を示す斜視図である。図29は、図28の上面図である。
第1部品実装機13Aと第2部品実装機13Bとは、基板Pの搬送路F(図1参照)の延伸方向に沿うX方向に並んでいる。部品供給装置2Aは、リール部品6が搭載されたリール保持具60の供給路として、第1部品実装機13Aの上部に配設された第1供給路22Aと、この第1供給路22Aに連設され第2部品実装機13Bの上部に配設された第2供給路22Bとを含んでいる。保管ユニット21は、第1部品実装機13A+X側面に配置されている。
第1供給路22Aは、X方向に延びる第1ガイド枠222Aと、この第1ガイド枠222Aに配置され、-X方向にリール保持具60を搬送する第1供給コンベア221Aとを含む。同様に、第2供給路22Bも、第2ガイド枠222Bおよび第2供給コンベア221Bを含む。第1供給コンベア221Aの-X端部と第2供給コンベア221Bの+X端部とは隣接しており、コンベア連設部22JT(乗り継ぎ部)を形成している。すなわち、リール部品6を搭載したリール保持具60は、第1供給コンベア221A上からコンベア連設部22JTを通して第2供給コンベア221Bへ受け渡される。
第1供給路22Aの構成は、第1実施形態で説明した供給路22と実質同一である。第1ガイド枠222Aの+X端部の+Y側面からは第1サブ供給路25が、-X端部の-Y側面からは第2サブ供給路26が、それぞれY方向に延び出している。第1ガイド枠222Aには、中継コンベア24からリール保持具60を受け入れる受け入れポート223と、第1サブ供給路25、第2サブ供給路26にそれぞれリール保持具60を送り出す切り欠きである第1送り出しポート225、第2送り出しポート226とが設けられている。第1サブ供給路25に対向して第1振り分けシリンダ42Aが、第2サブ供給路26に対向して第2振り分けシリンダ42Bが、各々配設されている。受け入れポート223を除き、第2供給路22Bも第1供給路22Aと同じ構成を備えている。
第1供給路22Aの+X側の第1L型バー135と、-X側の第2L型バー136には、それぞれリール保持具60の在荷を検出する第2リーダ43が取り付けられている。同様に、第2供給路22Bも、第1L型バー135および第2L型バー136に第2リーダ43が取り付けられている。つまり、4つの第2リーダ43のいずれかがリール保持具60の在荷を検出し、4つの振り分けシリンダ42A、42Bのいずれかが動作することで、4つのサブ供給路25、26のいずれかにリール保持具60を搬送することが可能である。
図29を参照して、例えば、保管ユニット21から引き出されたリール保持具60が、第2部品実装機13Bの第1サブ供給路25へ供給されるリール部品6を搭載しているとする。中継コンベア24から受け入れポート223を通して第1供給コンベア221A上へ受け渡されたリール保持具60は、第1供給コンベア221Aにより第1供給路22Aの-X端部まで搬送される。さらにリール保持具60は、コンベア連設部22JTから第2供給コンベア221Bへ乗り継ぎ、第1送り出しポート225の位置まで搬送される。この時点で、第2リーダ43により当該リール保持具60の存在が検出され、第2供給コンベア221Bによる搬送が停止される。しかる後、第1振り分けシリンダ42Aが作動して当該リール保持具60を押し出すことで、第2部品実装機13Bの第1サブ供給路25へのリール保持具60並びにリール部品6の配送が完了する。
第2実施形態の部品供給装置2Aによれば、第1供給路22Aと第2供給路22Bとの連設により、基板生産ライン1の空所に配設された一つの保管ユニット21から、2台の部品実装機13A、13Bにリール部品6を供給できる。なお、第2実施形態では第1供給路22Aおよび第2供給路22Bの2つの供給路が連設される例を示したが、3台以上の部品実装機13がタンデムに配置される基板生産ライン1の場合は、3つ以上の供給路22が連設された部品供給装置2としても良い。
[第3実施形態]
第3実施形態は、第2実施形態の変形例であって、第1供給コンベア221Aの-X端部と第2供給コンベア221Bの+X端部とが比較的離間している場合に好適な実施形態である。図30(A)は、本発明の第3実施形態に係る部品供給装置2Bが、タンデム配置された第1部品実装機13Aおよび第2部品実装機13Bに跨がって装備された状態を示す斜視図である。第2実施形態と異なる箇所は、第1供給コンベア221Aおよび第2供給コンベア221Bの構成だけであるので、これらの構成以外の説明は割愛する。
リール部品6を搭載したリール保持具60を搬送する第1供給コンベア221Aおよび第2供給コンベア221Bは、Y方向に間隔を置いて平行に配置された一対のコンベアで構成されている。具体的には第1供給コンベア221Aは、+Y側の狭幅コンベア28Aと-Y側の狭幅コンベア28Bとが、両者間に帯状の隙間28Sを挟んでX方向に延びている。第2供給コンベア221Bも同様である。コンベア連設部22JTには、乗り継ぎコンベア29(乗り継ぎ部)が配設されている。乗り継ぎコンベア29は、第1供給コンベア221Aの隙間28Sと第2供給コンベア221Bの隙間28Sに跨がるように配置されている。なお、第2供給コンベア221Bの-X端部の隙間28Sにも、他の乗り継ぎコンベア290が配設されている。
第1供給路22Aには、第1供給コンベア221Aを構成する一対の狭幅コンベア28A、28Bの駆動のため、第1供給コンベアモータ41Aが各々配置されている。同様に、第2供給路22Bには、第2供給コンベア221Bを構成する一対の狭幅コンベア28A、28Bの駆動のため、第2供給コンベアモータ41Bが各々配置されている。また、乗り継ぎコンベア29を駆動する乗り継ぎコンベアモータ45も配設されている。
図30(B)は、第1供給コンベア221A、第2供給コンベア221Bおよび乗り継ぎコンベア29の搬送エリアを模式的に示す図である。第1供給コンベア221Aの搬送エリアと第2供給コンベア221Bの搬送エリアとは、コンベア連設部22JTにおいてリール保持具60の受け渡しが安定的に行えない程に離間している。これを補うため、乗り継ぎコンベア29の搬送エリアは、第1供給コンベア221Aおよび第2供給コンベア221Bの搬送エリアとそれぞれ一部が重複するように配置されている。この態様によれば、コンベア連設部22JTにおいて、リール保持具60に対する搬送力が途切れることがない。従って、複数の部品実装機に跨がって、確実に前記リール保持具を搬送できる。
図30(A)に点線にて示すように、第2部品実装機13Bの-X側に、第3部品実装機13Cが設置されていても良い。この場合、第3部品実装機13Cの上部に第3供給コンベアが配設される。第2供給コンベア221Bから前記第3供給コンベアへのリール保持具60の受け渡しには、第2供給コンベア221Bの-X端部に配設された乗り継ぎコンベア290を用いることができる。また、第2部品実装機13Bの-X側に、もう一つの保管ユニット210を配置しても良い。この場合、基板生産ライン1の下流側である+X側の保管ユニット21と、上流側である-X側の保管ユニット210の双方向から、第1供給路22Aおよび第2供給路22Bへリール保持具60を供給可能となる。
部品実装機13を3台以上タンデムに連結し、その連結体の上流側および下流側の双方に保管ユニット21を配置する場合、乗り継ぎコンベア29の搬送エリアをシフトさせる装置を設けることが望ましい。図30(A)の例で説明すると、乗り継ぎコンベア29の搬送エリアを、第1供給コンベア221Aの搬送エリア若しくは第2供給コンベア221Bの搬送エリアから退避させ、第1供給コンベア221Aと第2供給コンベア221Bとの間の搬送力を意図的に途切れさせるようにする。これにより、図33~図35に基づき後述する通り、上流側の第1保管ユニット21Aまたは下流側の第2保管ユニット21Bからのリール保持具60の供給範囲を変更させることが可能となる。
図31は、乗り継ぎコンベア29の搬送エリアをシフトさせるコンベアシフト装置46の一例を示している。コンベアシフト装置46は、シリンダ461、ラック462およびピニオン463を含む。シリンダ461は、進退するピストン464を有する油圧駆動源である。ラック462は、ピストン464に連結され、ピストン464の進退に応じてリニアに移動する。ピニオン463は、乗り継ぎコンベアモータ45による乗り継ぎコンベア29の駆動軸に取り付けされ、ラック462と歯合している。
図31(A)は、シリンダ461のピストン464が伸長していない状態である。ピストン464が伸長すると、図31(B)に示すように、ラック462が前記伸長の方向へ移動し、ピニオン463を前記駆動軸の軸回りに回転させる。これにより、乗り継ぎコンベア29は前記駆動軸の軸回りに180度回転する。つまり、乗り継ぎコンベア29の搬送エリアがシフトする。
例えば、図31(A)の乗り継ぎコンベア29の姿勢が、図30(A)の乗り継ぎコンベア29の姿勢であるとする。この状態では、乗り継ぎコンベア29の搬送エリアは第1供給コンベア221Aおよび第2供給コンベア221Bの双方の一部と重なっており、これらコンベア間でリール保持具60の受け渡しが可能である。ここで、コンベアシフト装置46を作動させ、図31(B)に示すように乗り継ぎコンベア29の姿勢を反転させると、乗り継ぎコンベア29は第2供給コンベア221Bから退避し、第1供給コンベア221Aの狭幅コンベア28A、28B間に収まる。これにより、コンベア間でリール保持具60の受け渡しができない状態となる。
図32は、第3実施形態に係る基板生産システムMSTの電気的構成を示すブロック図である。図33は、第3実施形態に係る部品供給装置2Bによる、2つの保管ユニットからのリール保持具60の搬送例を示す上面図である。ここでは、4台の部品実装機13A、13B、13C、13Dがタンデムに連結され、リール部品6を保管する保管ユニットとして、下流側(+X側)の第1保管ユニット21Aと、上流側(-X側)の第2保管ユニット21Bとが配置された基板生産ライン1を例示している。部品供給装置2Bは、4台の部品実装機13A、13B、13C、13Dの各々に対応して、第1供給路22A、第2供給路22B、第3供給路22Cおよび第4供給路22Dを備えている。これら供給路22A~22Dの各コンベア連設部には、第1、第2、第3乗り継ぎコンベア29A、29B、29Cがそれぞれ配設されている。
図32のブロック図において、図4のブロック図と同一部分については同一符号を付しており、これらについては説明を省く。部品供給装置2Bは、第1保管ユニット21Aからリール部品6を取り出す第1移載装置3Aと、第2保管ユニット21Bからリール部品6を取り出す第2移載装置3Bとを備える。第1移載装置3Aおよび第2移載装置3Bが具備する機器は、図4に示す移載装置3と同一である。第1保管ユニット21Aおよび第2保管ユニット21Bの双方から、第1~第4供給路22A~22Dへ、リール部品6を搭載したリール保持具60が供給可能とされている。
第1供給路22Aには、第1供給コンベアモータ41A、振り分けシリンダ42および第2リーダ43が備えられている。図32では記載を省いているが、第2供給路22Bにも第2供給コンベアモータ41Bのほか、振り分けシリンダ42および第2リーダ43が備えられている。第3供給路22Cおよび第4供給路22Dも同様である。これらは、図4に示す供給路22と同一である。この他、部品供給装置2Bは、第1~第3乗り継ぎコンベア29A~29Cを各々駆動する乗り継ぎコンベアモータ45と、これら乗り継ぎコンベア29A~29Cの搬送エリアをシフトさせるコンベアシフト装置46とを含む。また、供給制御装置23は、乗り継ぎコンベアモータ45およびコンベアシフト装置46の動作を制御する乗り継ぎ制御部237を機能的に備えている。
図33は、乗り継ぎ制御部237が第2乗り継ぎコンベア29Bを退避姿勢とし、第2供給路22Bと第3供給路22Cとの間で供給路の縁切りが為されている状態を示している。この場合、第1保管ユニット21Aからのリール保持具60の供給範囲である第1供給範囲AE1は、第1供給路22Aおよび第2供給路22Bとなる。また、第2保管ユニット21Bからのリール保持具60の供給範囲である第2供給範囲AE2は、第3供給路22Cおよび第4供給路22Dとなる。つまり、第1、第2部品実装機13A、13Bには第1保管ユニット21Aからリール部品6が供給され、第3、第4部品実装機13C、13Dには第2保管ユニット21Bからリール部品6が供給される。この態様は、例えば第1、第2保管ユニット21A、21Bからのリール部品6の供給頻度がほぼ等しい場合に選ばれる。
図34は、乗り継ぎ制御部237が第3乗り継ぎコンベア29Cを退避姿勢とし、第3供給路22Cと第4供給路22Dとの間で供給路の縁切りが為されている状態を示している。この場合、第1保管ユニット21Aの第1供給範囲AE1は、第1供給路22A、第2供給路22Bおよび第3供給路22Cとなる。第2保管ユニット21Bの第2供給範囲AE2は、第4供給路22Dのみとなる。この態様は、例えば第4部品実装機13Dにおいて部品の消費速度が特段に速く、速やかなリール部品6の補給が求められる場合に選ばれる。第4部品実装機13Dに隣接する第2保管ユニット21Bを、当該第4部品実装機13Dの専用の部品補給ユニットとすることで、部品供給速度を上げることができる。
図35は、乗り継ぎ制御部237が第1~第3乗り継ぎコンベア29A~29Cのいずれも退避姿勢とせず、コンベア動作を実行させている状態を示している。この状態では、第1、第2保管ユニット21A、21Bのいずれからも、第1~第4供給路22A~22Dの全てにリール部品6が供給可能となる。図35では、第2保管ユニット21Bを休止し、第1保管ユニット21Aのみからリール部品6を供給している状態を例示している。つまり、第1保管ユニット21Aの第1供給範囲AE1が第1~第4供給路22A~22Dの全てあり、第2保管ユニット21Bの第2供給範囲AE2はゼロである。この態様は、例えば第2保管ユニット21Bについて、部品庫からリール部品6を補給する段取り作業のタイミングが到来したときに選ばれる。第1保管ユニット21Aにて第1~第4供給路22A~22Dの全てをカバーすることで、基板生産ライン1を停止させずに済む利点がある。
[作用効果]
以上説明した、本実施形態に係る部品供給装置2ないしは基板生産システムMSによれば、保管ユニット21から供給路22を通してリール部品6を搭載したリール保持具60を、タイムリーに部品実装機13へ供給できる。とりわけ、リール部品6を搭載したリール保持具60の供給路22が部品実装機13の上部に配設されている。また、リール部品6の保管ユニット21も、基板生産ライン1において空所を確保し易い中間コンベア17の近傍に配設されている。このため、基板生産ライン1の側方に部品補給やセンサによる監視のための空間を確保しなくて済み、基板生産ライン1を高密度に設置することが可能となる。
また、保管ユニット21が基板生産ライン1に組み入れられることで、部品集荷のための作業時間を削減できる利点もある。図36を参照して、本実施形態に依らない比較例では、次に生産する基板の準備の都度、作業者が部品庫へ移動して必要な部品を集荷し、各々の部品実装機13の位置まで移動して部品補給の段取りをする作業が行われる。生産開始後は、作業者は、部品切れが生じそうな部品を集荷するための部品庫への移動と、これを補給が必要な部品実装機13まで運ぶ移動とを繰り返すことになる。これに対し、本実施形態によれば、生産準備の段階で、生産計画に照らして部品庫からリール部品6を集荷し、これらを保管ユニット21に収納する部品段取りとなる。このため、生産準備の段階でも、基板生産中でも、リール部品6の集荷および移動の時間を削減できる。
[変形実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることができる。
(1)上記実施形態では、リール部品6を起立状態でリール保持具60に搭載して、保管ユニット21から供給路22に亘ってリール部品6を搬送させる例を示した。これに代えて、リール部品6を横倒しで保持できる水平リール保持具を用いても良い。この場合、当該水平リール保持具は保管ユニット21において縦積みの状態で収容される。移載装置3は、前記水平リール保持具を保管ユニット21から引き出し、供給路22へ移載する。第1、第2サブ供給路25、26は、リール部品6の径よりも大きいサイズに設定し、振分を可能とする。
(2)あるいは、リール保持具60の使用自体を省き、リール部品6を水平に寝かせた状態で保管ユニット21において保管する態様としても良い。この場合、移載装置3はリール部品6を横倒しの状態で取り出し、供給路22へ移載する。また、第1リーダ35および第2リーダ43による認識は、リール部品6に付設されているバーコードやICタグの読み取り認識となる。
(3)上記実施形態では、リール部品6を搭載したリール保持具60の、保管ユニット21から供給路22への移載を、引出コンベア38を備えた移載装置3が実行する例を示した。移載装置3に代えて、6軸のロボットアームに前記移載を実行させても良い。あるいは、中継コンベア24の代わりにスカラロボットを配置し、保管ユニット21の上面まで上昇した引出コンベア38から供給コンベア221へリール保持具60を移載させるようにしても良い。もしくは、スカラロボットに代えて、作業者が手作業で前記移載を行うようにしても良い。
1 基板生産ライン
13 部品実装機
13A、13B 第1部品実装機、第2部品実装機
130 実装機本体フレーム(筐体/磁性体部材)
131、132 第1部品装填部、第2部品装填部
2、2A、2B 部品供給装置
21 保管ユニット
21A、21B 第1保管ユニット、第2保管ユニット
22 供給路
22A、22B 第1供給路、第2供給路
221 供給コンベア
221A、221B 第1供給コンベア、第2供給コンベア
22JT コンベア連設部(乗り継ぎ部)
23 供給制御装置
232 管理部
233 移載制御部(第1コントローラ)
234 供給制御部(第2コントローラ)
24 中継コンベア
27 装着部
271 高さ調整部
272 マグネット(固定機構)
29 乗り継ぎコンベア(乗り継ぎ部)
3 移載装置
3A、3B 第1移載装置、第2移載装置
35 第1リーダ
38 引出コンベア(引き出し機構)
381 引出コンベアベルト(移載ステージ)
382 引出爪(係合片)
42 振り分けシリンダ(移動ユニット)
43 第2リーダ(読み取り部)
44 表示部
46 コンベアシフト装置
5A 保管エリア
5B 軸移動エリア
55 収容棚
56 格納扉
57 開口
58 位置決め係合部
6 リール部品
60 リール保持具
61 一対の側板
63 連結体(幅調整機構)
64 引っ掛け部(係止部)
65 識別IC(識別要素)
MS 基板生産システム
F 搬送路
P 基板
T1、T2 部品収納テープ

Claims (24)

  1. 基板を搬送する搬送路と、前記搬送路上に配置され前記基板に部品を実装する部品実装機とを含む基板生産ラインにおいて、前記部品実装機に前記部品を保持する部品ユニットを供給する部品供給装置であって、
    前記基板生産ラインの空所に配置され、前記部品ユニットを保管する保管ユニットと、
    前記部品実装機の上部に配設され、前記保管ユニットから取り出された前記部品ユニットを前記部品実装機の所定箇所へ導く搬送機能を備えた供給路と、
    を備える部品供給装置。
  2. 請求項1に記載の部品供給装置において、
    前記部品ユニットが、部品収納テープが巻回されたリール部品であって、前記リール部品を搭載するリール保持具を備え、
    前記リール部品は、前記リール保持具に搭載された状態で、前記保管ユニットから前記供給路を経て、前記部品実装機の所定箇所に導かれる、部品供給装置。
  3. 請求項2に記載の部品供給装置において、
    前記リール部品を搭載した前記リール保持具を前記保管ユニットから取り出し、前記供給路へ移載する移載装置をさらに備える、部品供給装置。
  4. 請求項3に記載の部品供給装置において、
    前記移載装置の動作を制御する第1コントローラと、
    前記リール部品および前記リール保持具に各々付与された識別要素に基づき、前記リール部品とその搭載先の前記リール保持具とを照合する照合データを管理する管理部と、をさらに備え、
    前記第1コントローラは、前記照合データを参照して、前記部品実装機からの補給要求に合致する前記リール部品が搭載された前記リール保持具を特定し、当該リール保持具を前記保管ユニットから取り出すよう、前記移載装置を制御する、部品供給装置。
  5. 請求項3に記載の部品供給装置において、
    前記リール保持具は、起立状態の前記リール部品を保持するものであり、
    前記保管ユニットは、
    前記リール部品を保持した前記リール保持具を複数個横並びで収容する収容棚が、上下方向に多段で配置された保管エリアと、
    前記移載装置を上下、左右および前後の少なくとも一方向に移動させる軸移動機構が配設された軸移動エリアと、を含む部品供給装置。
  6. 請求項5に記載の部品供給装置において、
    前記保管ユニットは、前記保管エリアに対して前記リール部品を出し入れ可能な開口と、前記開口を封止する封止姿勢と前記開口を外部へ開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能な格納扉と、を有し、
    前記格納扉は、前記開放姿勢において前記リール保持具の一部と係合して当該リール保持具の前記収容棚での位置決めを行わせ、前記封止姿勢において前記係合を解いて前記リール保持具の前記収容棚からの引出を許容する位置決め係合部を有する、部品供給装置。
  7. 請求項3に記載の部品供給装置において、
    前記リール保持具は係止部を有し、
    前記移載装置は、
    前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搭載可能な移載ステージと、
    前記保管ユニット内に収容された前記リール保持具の前記係止部と係合する係合片を有し、前記係合片の引き出し動作により前記リール保持具を前記移載ステージに搭載する引出機構と、を備える部品供給装置。
  8. 請求項7に記載の部品供給装置において、
    前記係止部は、前記リール保持具の底部に配置され、
    前記移載ステージは、前記リール保持具の底部下に入り込む位置と、前記リール保持具と上下方向で干渉しない位置との間で移動可能であり、周回移動するベルトを備えた引出コンベアであり、
    前記引出機構の前記係合片は、前記ベルトに突設された引出爪であり、前記引出爪が前記係止部と係合した状態で前記ベルトが周回移動することで、前記リール保持具が前記引出コンベアに搭載される、部品供給装置。
  9. 請求項8に記載の部品供給装置において、
    前記供給路は、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搬送する供給コンベアを含み、
    前記移載装置は、前記リール保持具を前記引出コンベアから受け取り、前記供給コンベアへ受け渡す中継コンベアを備える、部品供給装置。
  10. 請求項2に記載の部品供給装置において、
    前記リール保持具は、起立状態の前記リール部品の下方領域を収容する保持ハウジングの形状を有し、
    前記保持ハウジングは、前記リール部品の側面を保持する一対の側板と、前記一対の側板の間隔を前記リール部品の幅に応じて調整する幅調整機構と、を含む、部品供給装置。
  11. 請求項10に記載の部品供給装置において、
    前記保持ハウジングは、前記リール保持具の移動時に他の部材に係合される係止部を備え、
    前記係止部は、前記保持ハウジングにおける前記リール部品の保持中心に対して対称に配置された第1係止部および第2係止部を含む、部品供給装置。
  12. 請求項1に記載の部品供給装置において、
    前記供給路を前記部品実装機の筐体に装着する装着部をさらに備え、
    前記装着部は、前記供給路の高さ位置を調整可能な固定機構を含む、部品供給装置。
  13. 請求項12に記載の部品供給装置において、
    前記筐体は、少なくとも一部に磁性体部材を含み、
    前記固定機構は、前記磁性体部材と磁力で固定状態を形成するマグネットを含む、部品供給装置。
  14. 請求項2に記載の部品供給装置において、
    前記供給路は、前記リール部品を搭載した前記リール保持具を搬送する供給コンベアと、前記供給コンベアの所定位置から前記所定箇所へ前記リール保持具を導くサブ供給路と、を含む、部品供給装置。
  15. 請求項14に記載の部品供給装置において、
    前記サブ供給路に対応して配置され、前記供給コンベアの前記所定位置まで搬送された前記リール保持具を、前記サブ供給路へ導く移動ユニットをさらに備える、部品供給装置。
  16. 請求項14に記載の部品供給装置において、
    前記部品実装機は、前記基板生産ラインが延伸する第1方向と水平面で直交する第2方向の一方側に前記リール部品が装着される第1部品装填部を、他方側に同様な第2部品装填部を各々備え、
    前記供給コンベアは、前記部品実装機の上面であって、前記第1部品装填部と前記第2部品装填部との中間に配置され、
    前記サブ供給路は、前記供給コンベアから前記第1部品装填部に近接する所定箇所まで前記リール保持具を導く第1サブ供給路と、前記供給コンベアから前記第2部品装填部に近接する所定箇所まで前記リール保持具を導く第2サブ供給路とを含む、部品供給装置。
  17. 請求項2に記載の部品供給装置において、
    前記リール部品または前記リール保持具には外部から読み取り可能な識別要素が付与されており、
    前記供給路に配置され、前記識別要素を読み取ることで、前記供給路上に前記リール部品を搭載した前記リール保持具が存在することを検出する読み取り部をさらに備える、部品供給装置。
  18. 請求項15に記載の部品供給装置において、
    前記リール部品または前記リール保持具には外部から読み取り可能な識別要素が付与されており、
    前記供給路に配置され、前記識別要素を読み取ることで、前記供給路上に前記リール部品を搭載した前記リール保持具が存在することを検出する読み取り部と、
    前記供給コンベアおよび前記移動ユニットの動作を制御する第2コントローラと、を備え、
    前記第2コントローラは、前記読み取り部の検出結果に基づき、前記リール保持具が前記供給コンベアの前記所定位置に到達したことを検知して前記供給コンベアを停止させ、次いで、前記移動ユニットを動作させて、前記リール保持具を前記サブ供給路へ導かせる制御を実行する、部品供給装置。
  19. 請求項18に記載の部品供給装置において、
    前記第2コントローラにより表示制御が可能な表示部をさらに備え、
    前記第2コントローラは、前記サブ供給路の前記所定箇所に前記リール部品を搭載した前記リール保持具が到達したときに、当該リール部品の前記部品実装機における装填位置に関する情報を前記表示部に表示させる、部品供給装置。
  20. 請求項1に記載の部品供給装置において、
    前記基板生産ラインは、タンデムに配置された第1部品実装機および第2部品実装機を含み、
    前記供給路は、前記第1部品実装機の上部に配設された第1供給路と、前記第1供給路に連設され前記第2部品実装機の上部に配設された第2供給路と、を含む部品供給装置。
  21. 請求項20に記載の部品供給装置において、
    前記供給路は、前記第1供給路から前記第2供給路へ部品ユニットを受け渡す乗り継ぎ部をさらに含む、部品供給装置。
  22. 請求項21に記載の部品供給装置において、
    前記第1供給路は、リール部品を搭載したリール保持具を搬送する第1供給コンベアを、前記第2供給路は同様な第2供給コンベアを各々備え、
    前記乗り継ぎ部は、搬送エリアが前記第1供給コンベアおよび前記第2供給コンベアの各搬送エリアとそれぞれ一部が重複するように配置された乗り継ぎコンベアからなる、部品供給装置。
  23. 請求項22に記載の部品供給装置において、
    前記保管ユニットは、前記第1部品実装機の下流側に配置された第1保管ユニットと、前記第2部品実装機の上流側に配置された第2保管ユニットと、を含み、
    前記乗り継ぎコンベアの搬送エリアを前記第1供給コンベアの搬送エリア若しくは前記第2供給コンベアの搬送エリアから退避させることで、前記第1保管ユニットまたは前記第2保管ユニットからの前記部品ユニットの供給範囲を変更させることが可能なコンベアシフト装置をさらに備える、部品供給装置。
  24. 基板を搬送する搬送路と、前記搬送路上に配置され前記基板に部品を実装する部品実装機と、を含む基板生産ラインと、
    前記部品実装機に前記部品を保持する部品ユニットを供給する請求項1~23のいずれか1項に記載の部品供給装置と、
    を備える基板生産システム。
JP2022160238A 2022-10-04 2022-10-04 部品供給装置および基板生産システム Pending JP2024053806A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022160238A JP2024053806A (ja) 2022-10-04 2022-10-04 部品供給装置および基板生産システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022160238A JP2024053806A (ja) 2022-10-04 2022-10-04 部品供給装置および基板生産システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024053806A true JP2024053806A (ja) 2024-04-16

Family

ID=90670564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022160238A Pending JP2024053806A (ja) 2022-10-04 2022-10-04 部品供給装置および基板生産システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024053806A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5456001A (en) Apparatus for automatically packaging electronic parts on printed circuit board
WO2002017699A1 (fr) Dispositif et procede de montage de pieces
US20180116079A1 (en) Feeder management device
US11019760B2 (en) Feeder management method and feeder management device
US5193268A (en) Parts feeding system utilizing an unmanned conveying machine
KR100276523B1 (ko) 부품실장장치
KR20220019044A (ko) 스텐실 프린터용 다기능 프린트 헤드
US20230345688A1 (en) Component supply device
JP2004335951A (ja) 部品供給装置及びその制御方法並びに部品実装装置
JP2024015288A (ja) 部品実装機
JP2024053806A (ja) 部品供給装置および基板生産システム
JP6462953B2 (ja) 部品供給装置、部品実装機及びパレット入替方法
JP6717866B2 (ja) 部品実装機のカセット式フィーダ入替システム
JP2023029563A (ja) トレイ式部品供給装置
JPH10261893A (ja) 電子部品供給方法及び装置
JPH10233596A (ja) 部品供給装置
JP7130826B2 (ja) ローディング組立体
US20200077549A1 (en) Component supply device, and method for moving pallet
CN116133963A (zh) 部件安装装置和托盘架输送装置
EP0427243A1 (en) Parts feeding system
US11653486B2 (en) Component replenishment management system and component mounting system
US11425849B2 (en) Component supply system
JP2011040478A (ja) 電子部品の実装装置
JP2020010069A (ja) 部品実装機のカセット式フィーダ入替システム
JP6602961B2 (ja) 部品供給装置及びこれを備えた部品実装機