JP2024053681A - 空気入りタイヤおよびタイヤ成型用金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】サイプ40が形成されたブロック30を含むトレッド20を有する空気入りタイヤ10であって、サイプ40の一方の壁面には、複数の窪み41が形成され、窪み41は、タイヤ軸方向Xのタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って体積が大きくなる。また、ブロック30は、タイヤ軸方向Xに沿って複数形成され、それぞれのブロック30のサイプ40の窪み41の体積は同じである。【選択図】図3
Description
本発明は、サイプが形成されたブロックを含むトレッドを有する空気入りタイヤ、および当該空気入りタイヤを成型するタイヤ成型用金型に関する。
空気入りタイヤは、路面に接地する部分であるトレッドを有する。トレッドは、複数のブロックを含む。各ブロックには、サイプが形成されている。サイプは、細い溝であって、ブロックの硬さを調整する、ブロックのエッジを増加させてグリップ力を上げる等の機能を有する。空気入りタイヤのサイプは、タイヤ成型用金型が備えているサイプブレードを用いて成型される。
例えば、特許文献1には、サイプの壁面に複数の微小突起を形成し、サイプの壁面の撥水効果を向上させて、サイプ内部の水を排出する空気入りタイヤを開示している。また、特許文献2には、サイプの内壁面に凹凸を形成し、内壁面同士の摩擦係数を向上させて、ブロックが大きく変形するのを抑制させる空気入りタイヤが開示されている。
しかし、特許文献1に開示された空気入りタイヤでは、サイプの壁面に複数の微小突起を形成してサイプの撥水効果を向上させているものの、微小突起がサイプの排水を阻害し、ウェット性能が低下する場合もある。ここで、ウェット性能とは、雨天時等で路面が濡れたウェットの環境下において空気入りタイヤが路面をとらえて走ることができる性能である。
また、特許文献2に開示された空気入りタイヤでは、摩擦係数を向上させているものの、ウェット性能を向上させることが考慮されていない。さらに、特許文献1および特許文献2では、空気入りタイヤの駆動性能を向上させることについて考慮されていない。
そこで、本発明は、駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる空気入りタイヤおよびタイヤ成型金型を提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、サイプが形成されたブロックを含むトレッドを有する空気入りタイヤであって、サイプの一方の壁面には、複数の窪みが形成され、窪みは、タイヤ軸方向のタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向の外側に向かうに従って体積が大きくなることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤおよびタイヤ成型金型によれば、駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、方向、数値等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができる。
<空気入りタイヤ>
図1および図2を用いて、実施形態の一例である空気入りタイヤ10について説明する。
図1および図2を用いて、実施形態の一例である空気入りタイヤ10について説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤ10は、サイプ40が形成されたブロック30を含むトレッド20を有している。空気入りタイヤ10によれば、詳細は後述するが、駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる。
以下では、タイヤ軸方向X、タイヤ周方向Yおよびタイヤ径方向Zに従って各部材について説明する。また、タイヤ軸方向Xでは、タイヤ幅において赤道側とショルダ側とを用いて説明する場合もある。具体的には、車両への装着の向きが指定されたタイヤであって、車両装着時に車両外側に位置する側を外側(OUT側)、車両装着時に車両内側に位置する側を内側(IN側)とする。なお、図中では、各方向において赤道CL、内側IN、外側OUTが記載されている。
トレッド20は、空気入りタイヤ10において路面に接地する部分である。トレッド20は、主溝21と副溝22とによって区切られる複数のブロック30を有している。ブロック30は、それぞれ平面視にて同一の矩形状に形成され、トレッド20において整列して形成されている。ただし、本実施形態のブロック30の形状に限定されることなく、ブロック30は、主溝21と副溝22とで区切られていれば、ひし形でもよく、平行四辺形でもよく、特に形状が限定されることはない。
主溝21は、タイヤ周方向Yに沿って延びるように直線状に形成される溝である。副溝22は、タイヤ軸方向Xに沿って延びるように直線状に形成される溝である。ただし、本実施形態の主溝21または副溝22に限定されることなく、主溝21がタイヤ周方向Yに対して傾斜して形成されていてもよく、副溝22がタイヤ軸方向Xに対し傾斜して形成されていてもよい。
<サイプ>
図1および図2に示すように、ブロック30には、3本のサイプ40が形成されている。サイプ40は、少なくとも主溝21および副溝22よりも幅が狭い溝であって、溝の深さがタイヤ径方向Zとなるように形成されている。ただし、本実施形態のサイプ40の本数に限定されることなく、ブロック30に3~5本のサイプ40が形成されていればよい。
図1および図2に示すように、ブロック30には、3本のサイプ40が形成されている。サイプ40は、少なくとも主溝21および副溝22よりも幅が狭い溝であって、溝の深さがタイヤ径方向Zとなるように形成されている。ただし、本実施形態のサイプ40の本数に限定されることなく、ブロック30に3~5本のサイプ40が形成されていればよい。
サイプ40は、タイヤ軸方向Xに沿って直線状に形成されている。ただし、本実施形態のサイプ40の形状に限定されることなく、サイプ40は、例えばタイヤ軸方向Xに対し傾斜して形成されていてもよく、波形に形成されていてもよく、ジグザクに形成されていてもよい。サイプ40の一方の壁面には、詳細は後述する複数の窪み41が形成されている。
サイプ40によれば、サイプ40の形状または本数を変更することによってトレッド20におけるブロック30の硬さを調整することができる。また、サイプ40によってブロック30のエッジが増加され、空気入りタイヤ10のグリップ力を向上させることができる。さらに、サイプ40によって濡れた路面上または氷雪路面上の水膜が吸水され、ブロック30を路面または氷に密着させて空気入りタイヤ10のグリップ力を向上させることができる。
<窪み>
図3を用いて、実施形態の一例である窪み41について説明する。
図3を用いて、実施形態の一例である窪み41について説明する。
以下では、ブロック30についてタイヤ軸方向Xの内側から外側に向かう順にブロック30A、30B、30C、30Dとして説明する。全てのブロック30について説明する場合には、単にブロック30として説明する。また、サイプ40についてブロック30A、30B、30C、30Dにそれぞれ形成されるサイプ40A、40B、40C、40Dとして説明する。全てのサイプ40について説明する場合には、単にサイプ40として説明する。
サイプ40の一方の壁面には、複数の窪み41が形成されている。窪み41によれば、トレッド20のブロック表面SFの水を吸水することができ、サイプ40の吸水効果を向上させることができる。なお、サイプ40の窪み41が形成される部分以外は、平坦面として形成される。ここで、平坦面とは、JISB0601:2013(ISO 287:187,Amd.1:2009)に規定される、Rz(最大高さ)が4.5~12.5μmであってRa(算術平均粗さ)が1.12~3.15μmの面である。
それぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dには、窪み部分の体積(以下、窪み体積)の異なる窪み41A、41B、41C、41Dがそれぞれ形成されている。窪み41は、タイヤ軸方向Xのタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って窪み体積が大きくなる。換言すれば、タイヤ軸方向Xの外側に向かうに従ってそれぞれのブロック30に形成されたそれぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dに形成される窪み41A、41B、41C、41Dの窪み体積が大きくなる。
本実施形態では、複数のブロック30のうちの1つのブロック30のサイプ40には、同じ窪み体積の窪み41が形成されている。本実施形態では、それぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dに形成される窪み41の数は同一としている。
本実施形態の窪み41は、半球形状に形成されているが、これに限定されない。例えば、半楕円球形状であってもよい。本実施形態の窪み41は、ブロック表面側から、サイプ40のタイヤ径方向Zの長さ(サイプ深さ)を100としたときの50以上までの部分に形成されることが好ましい。本実施形態の窪み41は、サイプ40のタイヤ軸方向Xの長さを100としたときの50以上までの長さにおいて形成されることが好ましい。
なお、本実施形態の窪み41のようにサイプ40の一方の壁面に窪み41が形成されている構成に限定されることなく、窪み41は、サイプ40の他方の壁面に形成されていてもよい。なお、窪み41の対向する面は平坦面であることが好ましく、サイプ40の一方の壁面にのみ窪み41が形成されていることが好ましい。
<効果>
上記構成とすることによって、駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる。以下に、詳細を説明する。
上記構成とすることによって、駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる。以下に、詳細を説明する。
空気入りタイヤ10では、車両の正面から見たときに寝かせた状態(ネガティブキャンパー)にて車両に装着される場合が多い。ネガティブキャンパーでは、駆動時において空気入りタイヤ10のタイヤ軸方向Xの内側が支配的になる。本実施形態の空気入りタイヤ10では、サイプ40の複数の窪み41のうちのタイヤ軸方向Xの内側の窪み41の窪み体積が外側の窪み41の窪み体積と比較して小さいため、タイヤ軸方向Xの内側の単位面積当たりの剛性が外側の単位面積当たりの剛性よりも高くなる。つまり、空気入りタイヤ10の駆動時に支配的となるタイヤ軸方向Xの内側の剛性を高めることによって駆動性能を向上させることができる。
一方、本実施形態の空気入りタイヤ10では、駆動時において特に支配的とならない空気入りタイヤ10のタイヤ軸方向Xの外側の窪み41の窪み体積が内側の窪み41の窪み体積と比較して大きいため、路面の水を吸水かつ排水することができ、ウェット性能を向上させることができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ10では、複数の窪み41のうちのタイヤ軸方向Xの外側の窪み41の窪み体積が内側の窪み41の窪み体積と比較して大きいため、剛性を適度に低下させることによって、空気入りタイヤ10の接地長(空気入りタイヤ10の接地しているタイヤ周方向Yの長さ)を大きくすることができる。そのため、空気入りタイヤ10の接地面積を大きくすることができ、ウェット性能を向上させることができる。
<別実施形態(窪み)>
図4および図5を用いて、実施形態の他の一例である窪み41について説明する。
図4および図5を用いて、実施形態の他の一例である窪み41について説明する。
以下では、図3で例示した実施形態と異なる部分のみについて説明し、図3で例示した実施形態と同様の部分については、説明を省略する。
図4に示すように、それぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dには、窪み体積の異なる窪み41A、41B、41C、41Dがそれぞれ形成されている。窪み41は、タイヤ軸方向Xのタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って窪み体積が大きくなる。換言すれば、タイヤ軸方向Xの外側に向かうに従ってそれぞれのブロック30に形成されたそれぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dに形成される窪み41A、41B、41C、41Dの窪み体積が大きくなる。
本実施形態では、複数のブロック30のうちの1つのブロック30のサイプ40には、同じ窪み体積の窪み41が形成されている。本実施形態では、それぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dに形成される窪み41の数は、タイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って少なくなる。
図5に示すように、サイプ40Aには、窪み体積の異なる窪み41A、41Bがそれぞれ形成され、サイプ40Bには、窪み体積の異なる窪み41C、41Dがそれぞれ形成され、サイプ40Cには、窪み体積の異なる窪み41E、41Fがそれぞれ形成され、サイプ40Dには、窪み体積の異なる窪み41G、41Hがそれぞれ形成されている。
窪み41は、タイヤ軸方向Xのタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って窪み体積が大きくなる。換言すれば、タイヤ軸方向Xの外側に向かうに従ってそれぞれのブロック30に形成されたそれぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dに形成される窪み41A、41B、41C、41D、41E、41F、41G、41Hの窪み体積が大きくなる。
本実施形態では、複数のブロック30のうちの1つのブロック30のサイプ40には、2つの異なる窪み体積の窪み41が形成されている。また、本実施形態では、それぞれのサイプ40A、40B、40C、40Dに形成される窪み41の数は、タイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って少なくなる。
<タイヤ成型用金型>
図6を用いて、実施形態の一例である金型50について説明する。
図6を用いて、実施形態の一例である金型50について説明する。
タイヤ成型用金型としての金型50は、上述した空気入りタイヤ10を成型する金型である。空気入りタイヤ10は、上述したようにサイプ40が形成されたブロック30を含むトレッド20と、側面を形成するサイドウォール(図示なし)とを有している。金型50によれば、駆動性能を向上させると共にウェット性能を向上させることができる空気入りタイヤ10を成型することができる。
以下では、金型50によって成型される上述した空気入りタイヤ10のタイヤ軸方向X、タイヤ周方向Yおよびタイヤ径方向Zに従って、各部材について説明する。
また、以下では、サイプブレード60についてタイヤ軸方向Xの内側から外側に向かう順にサイプブレード60A、60B、60C、60Dとして説明する。全てのサイプブレード60について説明する場合には、単にサイプブレード60として説明する。
金型50は、空気入りタイヤ10のトレッド20の表面を成型するトレッド金型51と、サイドウォールの表面を成型する一対のサイド金型52とを有している。
トレッド金型51は、トレッド成形面53を有する本体54と、トレッド成形面53から突出している突起55と、トレッド成形面53から突出して突起55同士の間に設けられるサイプブレード60とを有している。
本体54は、金属材料によって構成され、例えばアルミニウム合金から構成されている。アルミニウム合金として、例えばAC4系、AC7系等が好適に用いられる。突起55は、空気入りタイヤ10に主溝21を成型する部分である。突起55は、本体54を構成する金属材料と同じである。
<サイプブレード>
図7を用いて、実施形態の一例であるサイプブレード60について説明する。
図7を用いて、実施形態の一例であるサイプブレード60について説明する。
サイプブレード60は、空気入りタイヤ10のサイプ40を成型する。サイプブレード60は、突起55同士の間においてトレッド成形面53からタイヤ径方向Zに突出している。サイプブレード60は、平板状であって金属材料から構成され、例えばステンレス鋼から構成されてもよい。ステンレス鋼として、例えばSUS303、SUS304、SUS630、SUS631等が好適に用いられる。また、3次元造型機を用いる場合、SUS304L、SUS630相当材の17-4PH等が好適に用いられる。
サイプブレード60の一般的な加工方法については、プレス成型機を用いて形状を形成する。本実施形態のサイプブレード60のように厚み方向に形状変化がある場合の加工方法は、機械加工を用い切削加工による形状を形成する。また、3次元造型機を用いることで、機械加工では難しい複雑な形状を形成することができる。
サイプブレード60は、詳細は後述するが、突起部分の体積(以下、突起体積)の異なる突起61A、61B、61C、61Dがそれぞれ形成されるサイプブレード60A、60B、60C、60Dを含む。
<突起>
サイプブレード60の一方の側面には、複数の突起61が形成されている。突起61は、上述した空気入りタイヤ10のサイプ40の窪み41を形成する部分である。本実施形態の突起61は、半球形状に形成されているが、これに限定されない。例えば、半楕円球形状であってもよい。本実施形態の突起61は、ブロック表面側から、サイプ40のタイヤ径方向Zの長さ(サイプ深さ)を100としたときの50以上までの部分に形成されることが好ましい。本実施形態の突起61は、サイプ40のタイヤ軸方向Xの長さを100としたときの50以上までの長さにおいて形成されることが好ましい。
サイプブレード60の一方の側面には、複数の突起61が形成されている。突起61は、上述した空気入りタイヤ10のサイプ40の窪み41を形成する部分である。本実施形態の突起61は、半球形状に形成されているが、これに限定されない。例えば、半楕円球形状であってもよい。本実施形態の突起61は、ブロック表面側から、サイプ40のタイヤ径方向Zの長さ(サイプ深さ)を100としたときの50以上までの部分に形成されることが好ましい。本実施形態の突起61は、サイプ40のタイヤ軸方向Xの長さを100としたときの50以上までの長さにおいて形成されることが好ましい。
それぞれのサイプブレード60A、60B、60C、60Dには、突起体積の異なる突起61A、61B、61C、61Dがそれぞれ形成されている。
本実施形態の突起61は、タイヤ軸方向Xのタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向Xの外側に向かうに従って窪み体積が大きくなる。換言すれば、タイヤ軸方向Xの外側に向かうに従ってそれぞれのサイプブレード60A、60B、60C、60Dに形成される突起61A、61B、61C、61Dの突起体積が大きくなる。
本実施形態では、複数のサイプブレード60のうちの1つのサイプブレード60には、同じ突起体積の突起61が形成されている。また、本実施形態では、それぞれのサイプブレード60に形成される突起61の数は同一としている。
<別実施形態(ブロック)>
図8から図13を用いて、実施形態の他の一例である空気入りタイヤ10について説明する。
図8から図13を用いて、実施形態の他の一例である空気入りタイヤ10について説明する。
以下では、上述した空気入りタイヤ10のブロック30の配置が異なる構成について説明する。以下で説明する空気入りタイヤ10においてもサイプ40および窪み41が上述した空気入りタイヤ10と同様に形成されているものとする。また、以下では、ブロック30についてタイヤ軸方向Xの内側から外側に向かう順にブロック30A、30B、30C、30D、30Eとして説明する。
図8に示すように、赤道CL上に形成されるブロック30Cは、タイヤ周方向Yにおいてその他のブロック30A、30B、30D、30Eの複数分(図示例では4つ)の大きさとしてもよい。
図9に示すように、赤道CL上に形成されるブロック30Cおよびブロック30Cの外側に隣接するブロック30Dは、タイヤ周方向Yにおいてその他のブロック30A、30B、30Eの複数分(図示例では4つ)の大きさとしてもよい。また、赤道CL上に形成されるブロック30Cおよびブロック30Cの内側に隣接するブロック30Bは、タイヤ周方向Yにおいてその他のブロック30A、30C、30Eの複数分(図示例では4つ)の大きさとしてもよい。
図10に示すように、赤道CL上に形成されるブロック30Cは、タイヤ周方向Yにおいてその他のブロック30A、30B、30Eの複数分(図示例では3つ)の大きさとしてもよい。また、ブロック30Cのタイヤ周方向Yにおける両端位置を、その他のブロック30A、30B、30Eのタイヤ周方向Yにおける端位置と同一としなくてもよい。
図11に示すように、赤道CL上に形成されるブロック30Cは、タイヤ周方向Yにおいてその他のブロック30A、30B、30Eの複数分(図示例では4つ)の大きさとしてもよい。また、ブロック30Cの外側に隣接するブロック30Dは、タイヤ周方向Yにおいてその他のブロック30A、30B、30Eの複数分(図示例では2つ)の大きさとしてもよい。
図12および図13に示すように、タイヤ軸方向Xにおいて内側の接地端から外側の接地端までを同じタイヤ軸方向長さに区切り、最も内側のショルダ領域ショルダ領域SHと、最も内側のショルダ領域SHと、それぞれのショルダ領域の間に挟まれた中央領域Ceと、に区分けする。
ここで、接地端とは、正規状態で、キャンバー角を0°として正規荷重が負荷されたときの接地面を含むトレッド20の端である。「正規状態」とは、空気入りタイヤ10が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧に調整された無負荷の状態である。
図12に示すように、最も内側に配置されたブロック30Aがショルダ領域SHおよび中央領域Ceに跨って配置されてもよい。また、最も外側に配置されたブロック30Aがショルダ領域SHおよび中央領域Ceに跨って配置されてもよい。
図13に示すように、最も内側に配置されたブロック30Aおよびブロック30Aの外側に隣接するブロック30Bがショルダ領域SHに配置されてもよい。また、最も外側に配置されたブロック30Eおよびブロック30Eの内側に隣接するブロック30Dがショルダ領域SHに配置されてもよい。
ただし、本発明は上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
10 空気入りタイヤ、20 トレッド、21 主溝、22 副溝、30 ブロック、40 サイプ、40A 壁面、40B 壁面、41 窪み、41A 窪み、41B 窪み、41C 窪み、41D 窪み、41E 窪み、41F 窪み、41G 窪み、41H 窪み、50 金型、51 トレッド金型、52 サイド金型、53 トレッド成形面、54 本体、55 突起、60 サイプブレード、61 突起、61A 突起、61B 突起、61C 突起、61D 突起
Claims (4)
- サイプが形成されたブロックを含むトレッドを有する空気入りタイヤであって、
前記サイプの一方の壁面には、複数の窪みが形成され、
前記窪みは、タイヤ軸方向のタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向の外側に向かうに従って体積が大きくなる、
空気入りタイヤ。 - 請求項1に記載の空気入りタイヤであって、
前記ブロックは、タイヤ軸方向に沿って複数形成され、
複数の前記ブロックのうちの1つの前記ブロックの前記サイプには、同じ体積の前記窪みが複数形成される、
空気入りタイヤ。 - 請求項1に記載の空気入りタイヤであって、
前記ブロックは、タイヤ軸方向に沿って複数形成され、
それぞれの前記ブロックの前記サイプの前記窪みの数は同じである、
空気入りタイヤ。 - タイヤのトレッドのブロックにサイプを形成するためのサイプブレードを備えるタイヤ成型用金型であって、
前記サイプブレードの少なくとも一方の側面には、複数の突起が形成され、
前記突起は、タイヤ軸方向のタイヤ幅全体においてタイヤ軸方向の外側に向かうに従って体積が大きくなる、
タイヤ成型用金型。
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