JP2024052393A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業を開始する前に、物体を検知するセンサが正常に機能しているか否かを判定することができる建設機械を提供すること。【解決手段】車体に設置され、車体の周囲に存在する物体の位置を検知する物体検知センサと、物体検知センサが検知した物体の位置が所定の第1範囲内である場合に、建設機械の周囲に物体が存在する旨を示す物体検知信号を出力する制御装置と、制御装置から出力された物体検知信号に応じて、物体を検知した旨をオペレータに報知する報知装置とを備えた建設機械において、制御装置は、建設機械の始動時に、物体検知センサが第1範囲よりも下方向の検知範囲が広い第2範囲内に物体を検知しない場合には、物体検知センサが異常である旨を示す検知異常信号を報知装置に出力し、報知装置は、制御装置から出力された検知異常信号に応じて、物体検知センサが異常である旨をオペレータに報知する。【選択図】図7
Description
本発明は建設機械に関する。
作業現場で稼働する建設機械としては、例えば、特許文献1に記載のように、安全性の向上を目的として機体周囲の物体を検知する機能を備えたものが知られている。特許文献1には、障害物検出センサと車体情報検出センサとを搭載した作業機械における当該障害物検出センサの汚れ判定装置であって、障害物検出センサが検出した障害物の個数が所定数以下の期間である未検出期間を算出し、算出した未検出期間が所定値以上である場合、未検出期間中の作業機械の走行距離および所定以上の操舵量が継続する期間である操舵継続期間が所定値以上の少なくとも一方の条件を満たす場合、汚れ有りと判定するものが記載されている。
上記従来技術においては、障害物が検出された個数が所定数以下の期間における走行距離または操舵継続期間が所定値以上となった場合、すなわち、走行や操舵を行っているにも関わらず障害物の検出個数が想定よりも少ない場合に障害物検出センサの汚れ有と判定している。しかしながら、障害物検出センサの汚れ有と判定するまでに走行や操舵を行う必要があるため、障害物が検知されていない可能性が高い状態であることにオペレータが気付かないで作業を開始・継続してしまうことが懸念される。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、作業を開始する前に、物体を検知するセンサが正常に機能しているか否かを判定することができる建設機械を提供することを目的とする。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、車体に設置され、前記車体の周囲に存在する物体の位置を検知する物体検知センサと、前記物体検知センサが検知した物体の位置が所定の第1範囲内である場合に、前記建設機械の周囲に物体が存在する旨を示す物体検知信号を出力する制御装置と、前記制御装置から出力された前記物体検知信号に応じて、物体を検知した旨をオペレータに報知する報知装置とを備えた建設機械において、前記制御装置は、前記建設機械の始動時に、前記物体検知センサが前記第1範囲よりも下方向の検知範囲が広い第2範囲内に物体を検知しない場合には、前記物体検知センサが異常である旨を示す検知異常信号を前記報知装置に出力し、前記報知装置は、前記制御装置から出力された前記検知異常信号に応じて、前記物体検知センサが異常である旨をオペレータに報知するものとする。
本発明によれば、作業を開始する前に、物体を検知するセンサが正常に機能しているか否かを判定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1~図8を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態では、建設機械として油圧ショベルを例示して説明するが、周囲の物体を検知するためのセンサを備えるものであれば適用可能である。また、本願発明は、電気駆動の建設機械のように油圧以外の動力で駆動される建設機械や、ホイールローダのような油圧ショベル以外の建設機械など、他の建設機械への適用も可能である。
図1~図6は、本発明が適用される建設機械の一例である油圧ショベルの外観を模式的に示す図であり、図1及び図4は側面図、図2及び図5は背面図、図3及び図6は上面図である。
図1~図6において、油圧ショベル100は、下部走行体101と、下部走行体101の上部に旋回可能に設けられて下部走行体101とともに油圧ショベル100の車体を構成する上部旋回体102と、上部旋回体102の前方に設けられた多関節型のフロント作業機103とから概略構成されている。
フロント作業機103は、垂直方向にそれぞれ回動する複数の被駆動部材(ブーム31、アーム32、及び、バケット33)を回動可能に連結して構成されている。ブーム31の基端は上部旋回体102の前部においてブームピンを介して回動可能に支持されており、ブーム31の先端にはアームピンを介してアーム32の一端が回動可能に連結されている。また、アーム32の他端(先端)にはバケットピンを介してバケット33が回動可能に連結されている。ブーム31はブームシリンダ34によって駆動され、アーム32はアームシリンダ35によって駆動され、バケット33はバケットシリンダ36により駆動される。以降、ブームシリンダ34、アームシリンダ35、及びバケットシリンダ36を単に油圧アクチュエータと称することがある。
下部走行体101の左右には、前後方向に掛け回された履帯11と、履帯11を駆動して走行動作を行う走行油圧モータ12とが設けられている。また、下部走行体101の前後方向の一方には、図示しない油圧アクチュエータで上下方向に回動駆動されるブレード13が設けられている。ブレード13が下げられた状態で押土や整地などを行うことができる。
上部旋回体102は、下部走行体101の上部に旋回可能に取り付けられており、図示しない旋回油圧モータによって旋回駆動される。以降、旋回油圧モータを単に油圧アクチュエータと称することがある。なお、図示しないが、上部旋回体102の車体フレーム上には、原動機であるエンジン、エンジンにより駆動される油圧ポンプ、油圧ショベル100の全体の動作を制御する車体制御装置により出力される信号に応じて油圧ポンプから吐出されて各油圧アクチュエータに供給される圧油の流量および方向を制御するコントロールバルブなどが配置されている。
上部旋回体102の上部には、油圧ショベル100の操作を行うオペレータが搭乗する運転席104が設けられている。運転席104には、オペレータが着座する座席21と、エンジンを始動する(言い換えると、油圧ショベル100を起動する)ためのキースイッチ25(後の図7参照)と、各油圧アクチュエータを操作するための操作信号を出力する操作レバー装置22とが設けられている。また、運転席104の前方であって、座席21に着座したオペレータのフロント作業機103による作業時に視界の妨げにならない位置には、オペレータに種々の情報を報知するためのモニタ24が設けられている。また、座席21に着座したオペレータの視野の範囲内であると想定される位置であって、オペレータの視界の妨げにならない位置には、一列に並べられた異なる色の複数のランプの点灯や消灯、点滅などによってオペレータに情報を報知する積層信号灯(警告灯)23が設けられている。
また、運転席104又はその周辺には、音によってオペレータに種々の情報を報知するブザー26(後の図7参照)や、音声によってオペレータに種々の情報を報知するスピーカー27(後の図7参照)などが配置されている。
油圧ショベル100の車体を構成する上部旋回体102の運転席104の後方(例えば、車体カバーの上部後端であってカウンタウエイトの上方、言い換えると、上部旋回体102の上面)には、予め定めた検知範囲に物体が有るか否かを検知するための物体検知センサ105が設けられている。物体検知センサ105は、例えば、赤外線センサなどの測距センサであり、仕様上の検知可能な範囲に存在する物体までの距離や位置を測定する。物体検知センサ105の検知結果は後述するコントローラ200に送られ、検知された物体の位置または距離を予め定めた検知範囲と比較することで、その検知範囲に物体が有るか否かを判定する。なお、上部旋回体102の後方は、車体カバーと連続的に配置され、上下方向にスライド開閉或いは回動開閉可能に設けられたエンジンカバーに覆われている。エンジンカバーは、閉位置の場合には物体検知センサ105の検知範囲外であり、開位置の場合には物体検知センサ105の検知範囲に重なる。
なお、本実施の形態においては、物体検知センサ105として赤外線センサを例示して説明するが、これに限られず、例えば、レーザーを照射したときの対象物からの散乱光を測定することで距離を測定するLiDAR(Light Detection and Ranging)や、ミリ波を照射したときの対象物からの反射波を測定することで距離を測定するミリ波レーダなどのような測距センサであれば本発明を適用することが可能である。
図7は、コントローラの処理内容を示す機能ブロック図である。
コントローラ200は、物体検知センサ105からの検知結果に応じて油圧ショベル100の周囲の物体を検知してオペレータに報知する物体検知処理の制御を行うものであり、上部旋回体102の所定の位置に配置されている。
図7において、コントローラ200は、検知モード制御部201、検知範囲設定部202、物体検知部203、及び、報知制御部204を備えている。
検知モード制御部201は、キースイッチ25からのエンジンを始動する(言い換えると、油圧ショベル100を起動する)ための始動信号と、物体検知部203からの検知結果とに基づいて、コントローラ200の状態(検知モード)を、物体検知センサ105が正常に作動しているか否かを確認する作動確認モードと、物体検知センサ105を用いて油圧ショベル100の周囲の物体を検知する通常使用モードとの何れか一方に選択的に切り換える。具体的には、検知モード制御部201は、キースイッチ25から始動信号が出力されると、検知モードを作動確認モードに切り換え、作動確認モードにおいて物体検知部203で物体が検知された場合(言い換えると、物体検知部203から物体を検知した旨を示す物体検知信号を受信した場合)には、作動確認モードで物体検知センサ105が正常に作動しているとして通常使用モードに切り換える。また、作動確認モードにおいて、物体検知部203から物体検知信号が受信されない場合には、作動確認モードを継続する。
検知範囲設定部202は、検知モード制御部201で設定された検知モードに応じて、物体の検知範囲を設定する。図1~図3においては、通常使用モードにおける検知範囲105a(第1範囲)の設定例を示しており、図4~図6においては作動確認モードにおける検知範囲105b(第2範囲)の設定例を示している。
図1~図3に示すように、通常使用モードにおける検知範囲105aは、物体検知センサ105から後方を見たときに、斜め下方向に延在するとともに左右方向に面状に拡がりをもち、かつ、作業現場の油圧ショベル100が配置された周囲の地面300(履帯11の接地面)を含まないように設定されている。すなわち、検知範囲105aは、物体検知センサ105からみて地面300よりも近傍に設定されている。
図4~図6に示すように、作動確認モードにおける検知範囲105bは、物体検知センサ105から後方を見たときに、斜め下方向に延在するとともに左右方向に面状に拡がりをもち、かつ、作業現場の油圧ショベル100が配置された周囲の地面300(履帯11の接地面)を含むように設定されている。検知範囲105bは、例えば、物体検知センサ105の仕様上で計測可能とされる最大距離に基づいて設定される。
なお、図示は省略しているが、通常使用モードおよび作動確認モードにおいて、検知精度の担保や誤検知の抑制などの観点から、物体検知センサ105の近傍は検知範囲から除外して設定する。具体的には、例えば、物体検知センサ105の検知範囲105a,105bに沿う方向において最も近い油圧ショベル100の構造物(例えば、運転席104の上方に配置されるルーフを支持する柱など)までの距離の範囲を検知範囲から除外して設定する。
物体検知部203は、物体検知センサ105の検知結果と、検知範囲設定部202で設定された検知範囲105a,105bとに基づいて、検知範囲105a,105b内に物体が有るか否かを判定し、判定結果を検知モード制御部201と報知制御部204とに出力する。
検知モード制御部201で通常使用モードに切り換えられて検知範囲設定部202で検知範囲105aが設定されると、物体検知センサ105が検知した物体の位置が検知範囲105aの範囲内であるか否か、すなわち、検知範囲105aの範囲内に物体が有るか否かを判定する。検知範囲105aの範囲内に物体が有ると判定した場合には、物体を検知した旨を示す物体検知信号を検知結果として検知モード制御部201と報知制御部204とに出力する。なお、本実施の形態においては、検知範囲105aの範囲内に物体が存在しない場合には、信号を出力しない場合を例示して説明するが、物体を検知していない旨を示す信号を出力するように構成しても良い。
また、検知モード制御部201で作動確認モードに切り換えられて検知範囲設定部202で検知範囲105bが設定されると、物体検知センサ105が検知した物体の位置が検知範囲105bの範囲内であるか否か、すなわち、検知範囲105bの範囲内に物体が有るか否かを判定する。このとき、検知範囲105bは、作業現場の油圧ショベル100が配置された周囲の地面300を含むように設定されているので、物体検知センサ105が正常に作動してれば、検知範囲105aの範囲内に物体としての地面300が有ると判定し、物体を検知した旨を示す物体検知信号を検知結果として検知モード制御部201と報知制御部204とに出力する。
一方、物体検知センサ105の異常によって物体としての地面300が検知されない場合には、検知範囲105bの範囲内に物体が存在しないと判定する。例えば、物体検知センサ105が赤外線センサである場合、物体検知センサ105の異常としては、赤外線センサ自体の故障のほかに、赤外線の照射部のレンズ表面や反射波の受信部などへの水滴や埃、泥等の汚れの付着が考えられる。この場合、赤外線センサから照射される赤外線が対象となる物体に到達する前にレンズ表面の汚れで遮られ、赤外線が正しく照射されない。
なお、本実施の形態においては、検知範囲105aの範囲内に物体が存在しない場合には、信号を出力しない場合を例示して説明するが、物体を検知していない旨を示す信号を出力するように構成しても良い。
報知制御部204は、検知モード制御部201で設定された検知モードと、物体検知部203からの検知結果とに応じて、油圧ショベル100の後方になんらかの障害物(物体)が有る旨を示す物体検知信号や、物体検知センサ105が正常に作動していない旨を示す検知異常信号を報知装置であるモニタ24、積層信号灯23、ブザー26、スピーカー27などに出力する。
例えば、検知モード制御部201で設定された検知モードが作動確認モードである場合に、物体検知部203で検知範囲105bに物体が存在しないと判定された場合には、物体検知センサ105が正常に作動していない旨を示す検知異常信号を報知装置に出力する。また、検知モード制御部201は作動確認モードで検知範囲105bに物体が有ると判定された場合には通常使用モードに切り換わり、検知範囲105aに物体が有る場合に、油圧ショベル100の後方になんらかの障害物(物体)が有る旨を示す物体検知信号を報知装置に出力する。
報知制御部204の処理原理は次のようである。すなわち、例えば、キースイッチ25からの始動信号に応じて作動確認モードに切り換わり、検知範囲105bが設定されると、物体検知センサ105が正常に作動している場合には、少なくとも地面300(物体)が検知範囲105bの範囲内に有ると判定される。また、油圧ショベル100が例えば格納庫などに配置されている場合には壁面や柱などの物体が検知範囲105bの範囲内にあると判定される。すなわち、作動確認モードで検知範囲105bに物体が存在すると判定された場合には、物体検知センサ105が正常に作動していると言える。言い換えると、検知範囲105bに物体が存在しないと判定された場合には物体検知センサ105が正常に作動していないと言える。
報知制御部204からの信号の出力が無い場合、報知装置である積層信号灯23は、稼働中であることを示すランプ(例えば、緑色のランプ)が点灯状態であり、ブザー26は、消音状態である。また、報知制御部204から検知異常信号が出力された場合、積層信号灯23は、異常が生じていることを示すランプ(例えば、赤ランプ)を点滅させ、ブザー26は、連続的な警告音を発することで、物体検知センサ105に何らかの異常が生じて正常に作動していない旨をオペレータに報知する。また、報知制御部204から物体検知信号が出力された場合、積層信号灯23は、異常が生じていることを示すランプ(例えば、赤ランプ)を点灯させ、ブザー26は、断続的な警告音を発することで、運転席104で操作を行うオペレータの死角となりやすい油圧ショベル100の後方に土砂や構造物、作業員などの障害物があることをオペレータに報知する。
モニタ24は、報知内容に応じた画像や文字を表示する表示装置であり、報知制御部204から検知異常信号が出力された場合には、物体検知センサ105に何らかの異常が生じて正常に作動していない旨の情報(画像や文字)を表示してオペレータに報知する。また、モニタ24は、報知制御部204から物体検知信号が出力された場合には、油圧ショベル100の後方に作業員などの障害物があることを示す情報を表示してオペレータに報知する。
同様に、スピーカー27は、報知制御部204から検知異常信号が出力された場合には、物体検知センサ105に何らかの異常が生じて正常に作動していない旨を音声によりオペレータに報知する。また、スピーカー27は、報知制御部204から物体検知信号が出力された場合には、油圧ショベル100の後方に作業員などの障害物がある旨を音声によりオペレータに報知する。
なお、本実施の形態においては、物体検知信号や検知異常信号を報知装置に出力してオペレータに情報を報知する場合を例示して説明したが、これに限られず、例えば、コントローラ200が物体検知信号や検知異常信号を出力する際に、油圧ショベル100の全体の動作を制御する車体制御装置に油圧ショベル100(建設機械)の動作速度を減速する減速制御信号や、動作を停止させる停止制御信号を出力し、減速制御信号や停止制御信号に応じて車体制御装置からコントロールバルブなどに信号を出力することにより、油圧ショベル100の動作を停止したり、動作速度を減速したりするように構成してもよい。また、コントローラ200が車体制御装置に物体検知信号や検知異常信号を出力し、物体検知信号や検知異常信号に応じて車体制御装置からコントロールバルブなどに信号を出力することにより、油圧ショベル100の動作を停止したり、動作速度を減速したりするように構成してもよい。なお、コントローラ200と車体制御装置とを一体的な制御装置としてして考え、この制御装置が物体検知センサ105の検知結果に応じてコントロールバルブなどに信号を出力すると考えることもできる。
図8は、物体検知処理の内容を示すフローチャートである。
図8において、コントローラ200は、キースイッチ25が操作されて始動信号が出力されると(ステップS100)、作動確認モードに切り換えた状態で起動し、検知範囲105bで何らかの物体を検知しているか否かを判定する(ステップS120)。
ステップS120での判定結果がNOの場合、すなわち、検知範囲105bで物体が検知されない場合には、物体検知センサ105が作動不良である旨(すなわち、正常に作動していない旨)を報知装置によりオペレータに報知し(ステップS121)、処理を終了する。
また、ステップS120での判定結果がYESの場合、すなわち、検知範囲105bで物体が検知された場合には、通常使用モードに移行する(ステップS130)。通常使用モードでは、物体検知センサ105で検知された物体の位置が検知範囲105aの範囲内に有るか否かを判定し(ステップS140)、判定結果がNOの場合、すなわち、検知範囲105aの範囲内に物体が無いと判定した場合には、ステップS140の処理を繰り返して待機する。
また、ステップS140での判定結果がYESの場合、すなわち、検知範囲105aの範囲内に物体が有ると判定した場合には、報知装置を作動させて、油圧ショベル100の後方に作業員などの障害物があることをオペレータに報知し(ステップS150)、ステップS140の処理に戻る。
以上のように構成した本実施の形態における効果を説明する。
物体検知センサが汚れなどによって正常に作動していない場合には、障害物が検知されていない可能性が高く、この状態であることにオペレータが気付かないで作業を開始・継続することを防止する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、油圧ショベル100の始動時に、物体検知センサ105が物体を検知したか否かを判定し、物体を検知していないと判定した場合には、物体検知センサ105が異常である旨を示す検知異常信号を報知装置(例えば、積層信号灯23、モニタ24、ブザー26、スピーカー27)に出力し、報知装置は、コントローラ200から出力された検知異常信号に応じて、物体検知センサ105が異常である旨をオペレータに報知するように構成したので、作業を開始する前に、物体を検知するセンサが正常に機能しているか否かを判定することができる。
<付記>
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例や組み合わせが含まれる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例や組み合わせが含まれる。
例えば、本実施の形態においては、油圧ショベル100の後方が検知範囲となるように1つの物体検知センサ105を設置した場合を例示して説明したが、これに限られず、例えば、油圧ショベル100の左右側方をそれぞれ検知範囲とする複数の物体検知センサを設け、同様の処理を行うように構成しても良い。
また、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
11…履帯、12…走行油圧モータ、13…ブレード、21…座席、22…操作レバー装置、23…積層信号灯、24…モニタ、25…キースイッチ、26…ブザー、27…スピーカー、31…ブーム、32…アーム、33…バケット、34…ブームシリンダ、35…アームシリンダ、36…バケットシリンダ、100…油圧ショベル、101…下部走行体、102…上部旋回体、103…フロント作業機、104…運転席、105…物体検知センサ、105a,105b…検知範囲、200…コントローラ、201…検知モード制御部、202…検知範囲設定部、203…物体検知部、204…報知制御部、300…地面
Claims (5)
- 車体に設置され、前記車体の周囲に存在する物体の位置を検知する物体検知センサと、
前記物体検知センサが検知した物体の位置が所定の第1範囲内である場合に、前記建設機械の周囲に物体が存在する旨を示す物体検知信号を出力する制御装置と、
前記制御装置から出力された前記物体検知信号に応じて、物体を検知した旨をオペレータに報知する報知装置とを備えた建設機械において、
前記制御装置は、前記建設機械の始動時に、前記物体検知センサが前記第1範囲よりも下方向の検知範囲が広い第2範囲内に物体を検知しない場合には、前記物体検知センサが異常である旨を示す検知異常信号を前記報知装置に出力し、
前記報知装置は、前記制御装置から出力された前記検知異常信号に応じて、前記物体検知センサが異常である旨をオペレータに報知することを特徴とする建設機械。 - 請求項1記載の建設機械において、
前記第1範囲は、前記建設機械の接地面を含まない範囲に設定され、
前記第2範囲は、前記接地面を含む範囲に設定されることを特徴とする建設機械。 - 請求項2記載の建設機械において、
下部走行体と、
下部走行体の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体と、
を備え、
前記物体検知センサは、前記上部旋回体の上面に取り付けられ、検知方向が斜め下方向に延在するように設置されたことを特徴とする建設機械。 - 請求項1記載の建設機械において、
前記報知装置は、前記制御装置が出力する信号に応じた音を発するブザー、前記制御装置が出力する信号に応じて点灯又は点滅する異なる複数の色の電灯が並べて配置された積層信号灯、前記制御装置が出力する信号に応じた音声を出力するスピーカーの少なくとも何れか1つであることを特徴とする建設機械。 - 請求項1記載の建設機械において、
作業機と、
前記作業機を駆動する油圧アクチュエータと、
前記制御装置により出力される信号に応じて、油圧アクチュエータに供給される圧油の流量および方向を制御するコントロールバルブと
を備え、
前記制御装置は、前記検知異常信号を出力する際に、前記建設機械の動作速度を減速する減速制御信号、又は、動作を停止させる停止制御信号を前記コントロールバルブに出力することを特徴とする建設機械。
Priority Applications (1)
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