JP2024049958A - ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物 - Google Patents

ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくく、連続成形に適したウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を提供する。【解決手段】ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、下記(1)を満たす溶融球状シリカ、シランカップリング剤、及びラジカル重合開始剤を含有する、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。(1)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が30~40%であり、10~100μmに対応する面積が58~68%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。【選択図】なし

Description

本発明は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に関する。
自動車、電化製品等に使用されている電気電子部品は、それ自身から発する熱により機器の劣化が進行する。そこで、金属による配線や、アルミニウム等の金属ケースを採用することにより、熱を分散し、劣化を防いでいる。
近年、前記電気電子機器の生産性の向上に対する要求や、ケース形状の自由度、電気電子部品の絶縁性に対する要求もあり、金属から樹脂材料への代替が進んでいる。樹脂材料を電気電子部品の材料として用いる場合、熱伝導性を付与させるために無機充填材を添加する必要があることから、電気電子部品用の樹脂材料として、粘度が低く、耐熱性に優れた熱硬化性樹脂が使用されている。
たとえば、特許文献1には、熱伝導率と、取扱い性の改善を目的として、結晶性ラジカル重合性化合物と、無機充填材と、シランカップリング剤と、ラジカル重合開始剤とを含む電気電子部品用結晶性ラジカル重合性組成物が開示されている。
特開2019-089871号公報
上述のように、電気電子部品用の樹脂材料としては、耐熱性に優れ、粘度が低いことから、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂などの熱硬化性樹脂が使用されている。
電気電子部品に用いられるウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物などの熱硬化性樹脂組成物を、計量のために射出成形機のスクリューで押し出すと、その背圧でフィラーが濃縮され、計量前後でフィラー含有量が異なり、組成がばらつくことがある。フィラー含有量が異なると、組成物の流動性、成形体の物性のばらつきの原因となる。更に、特に加圧成形を行った場合に、前記熱硬化性樹脂は低粘度であるため、金型への注入時にエジェクタピン等のクリアランスに分離した樹脂が侵入し、成形品の脱型時に突き出し不良が起こることがあった。そのため、射出成形機においてもフィラーの濃縮が起きず、高圧成形においてもクリアランス部分に樹脂の侵入のないウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物などの熱硬化性樹脂組成物が求められていた。
そこで、本発明の課題は、射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくく、連続成形に適したウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、特定の粒度分布を有する溶融球状シリカ等を含有するウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物が上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、下記(1)を満たす溶融球状シリカ、シランカップリング剤、及びラジカル重合開始剤を含有する、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
(1)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が30~40%であり、10~100μmに対応する面積が58~68%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
[2]ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、1,6-ヘキサンジイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート付加物であるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)、及びイソホロンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート付加物であるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有する、上記[1]に記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
[3]ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)を含有し、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂中のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)とウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)の質量比[(A)/(B)]が、30/70~60/40である、上記[2]に記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
[4]ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中の前記溶融球状シリカの含有量が、50~95質量%である、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
[5]前記溶融球状シリカが、下記(2)を満たす、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
(2)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が33~38%であり、10~100μmに対応する面積が60~65%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
[6]上記[1]~[5]のいずれか1つに記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形してなる電気電子部品成形体。
[7]上記[1]~[5]のいずれか1つに記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形する電気電子部品成形体の製造方法。
本発明によれば、射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくく、連続成形に適したウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を提供することができる。そのため、本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、射出成形、トランスファー成形、プレス成形等の加圧成形においても、連続成形することができ、電気電子部品用の樹脂材料として適している。
[ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物]
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、下記(1)を満たす溶融球状シリカ、シランカップリング剤、及びラジカル重合開始剤を含有する、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物である。
(1)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が30~40%であり、10~100μmに対応する面積が58~68%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、前記構成を有することで、射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくく、連続成形に適している。
<ウレタン(メタ)アクリレート樹脂>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含有する。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、分子内にウレタン結合と(メタ)アクリレート基を有するラジカル重合性化合物であり、成形、硬化することで、後述の溶融球状シリカとともに成形体を構成するものである。本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含有することで、他の熱硬化性樹脂からなる樹脂組成物に比べ、保存安定性に優れ、電気電子部品用の樹脂材料として適している。
本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」からなる群より選ばれる少なくとも1つのことをいう。
本発明に用いられるウレタン(メタ)アクリレート樹脂には、特に制限はなく、ポリイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートの付加物であればよい。
「ポリイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートの付加物」とは、ポリイソシアネートのイソシアネート基と、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートのヒドロキシル基(水酸基)からウレタン結合を形成することで得られる、付加物のことである。
なお、本発明に用いられるウレタン(メタ)アクリレート樹脂には、更にポリオール又はポリエステルポリオールからなる成分を含んでいてもよい。
以下に本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂の詳細を説明するが、以下のようなウレタン(メタ)アクリレート樹脂を用いることで、得られるウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、保存安定性に優れ、成形時の樹脂の分離を抑制でき、連続成形に適するものとなる。
ポリイソシアネートとしては、芳香族イソシアネート化合物、脂環式イソシアネート化合物、脂肪族イソシアネート化合物等が挙げられ、脂環式イソシアネート化合物及び脂肪族イソシアネート化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、脂環式イソシアネート化合物及び脂肪族イソシアネート化合物の両方であることがより好ましい。また、2官能イソシアネート化合物が3量化されたイソシアヌレート環を有する3官能イソシアネート(ヌレート型ポリイソシアネート)、ポリオールで変性されたイソシアネートプレポリマー等も好適に用いられる。
芳香族イソシアネート化合物としては、1,3-キシリレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、m-テトラメチルキシレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式イソシアネート化合物としては、水添キシリレンジイソシアネート(1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン)、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添メチレンビスフェニレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネート化合物としては、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート等が挙げられる。これらのイソシアネート化合物は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
ポリイソシアネートのうち、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート及びこれらのヌレート型ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びこれらのヌレート型ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
したがって、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、1,6-ヘキサンジイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート付加物であるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)、及びイソホロンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート付加物であるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有することがより好ましく、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)を含有することが更に好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)を含有する場合、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂中のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)とウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)の質量比[(A)/(B)]は、好ましくは30/70~60/40であり、より好ましくは40/60~60/40であり、更に好ましくは45/55~60/40であり、より更に好ましくは50/50~60/40である。
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましく、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリオール又はポリエステルポリオールからなる成分を含む場合、使用できるポリオールとしては、脂肪族ジオール、エーテル化ジフェノール等が挙げられ、ポリエステルポリオールとしては、不飽和酸及び飽和酸からなる群より選ばれる少なくとも1つと、脂肪族ジオール及びエーテル化ジフェノールからなる群より選ばれる少なくとも1つを重縮合させたものが挙げられる。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物には、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外のラジカル重合性化合物を含んでいてもよい。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外のラジカル重合性化合物としては、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ラジカル重合性単量体、ラジカル重合性プレポリマー等が挙げられる。
これらのなかでも、ラジカル重合性単量体が好ましい。
ラジカル重合性単量体のうち、結晶性を有するラジカル重合性単量体が好ましく、結晶性を有するラジカル重合性単量体としては、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(融点約50℃)、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(融点35~53℃)、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(融点33~40℃)、ベヘニルアクリレート(融点46℃)、テトラメチルピペリジルメタクリレート(融点56~60℃)、トリメタリルイソシアヌレート(融点83~87℃)、ダイアセトンアクリルアミド(融点約56℃)、イタコン酸ジメチルエステル(融点36℃)、ステアリン酸ビニル(融点36℃)、N-ビニルカルバゾール(融点67℃)、N-メチロールアクリルアミド(融点71~75℃)、アクリルアミド(融点84℃)、トリレンジアリルカルバメート(融点85~110℃)、マレイミド(融点93℃)、アセナフチレン(融点95℃)等が挙げられ、なかでもエトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレートがより好ましい。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中のウレタン(メタ)アクリレート樹脂の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは3~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%であり、更に好ましくは8~20質量%であり、より更に好ましくは10~20質量%であり、より更に好ましくは12~15質量%である。
また、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂とウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外のラジカル重合性化合物の合計に対するウレタン(メタ)アクリレート樹脂の比率は、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上であり、より更に好ましくは90質量%以上であり、より更に好ましくは95質量%以上である。上限には制限はなく、100質量%以下であればよく、100質量%以下であることが好ましく、ラジカル重合性化合物として、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂のみがウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されていてもよい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の含有量が、上記範囲であることで、得られるウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、保存安定性に優れ、成形時の樹脂の分離を抑制でき、連続成形に適するものとなる。
<溶融球状シリカ>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、下記(1)を満たす溶融球状シリカを含有する。
(1)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が30~40%であり、10~100μmに対応する面積が58~68%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
溶融球状シリカは、無機充填材として用いられる。
無機充填材として上記溶融球状シリカを含有することによって、射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくく、連続成形に適したウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物とすることができる。
前記溶融球状シリカの平均粒子径は、好ましくは5~50μmであり、より好ましくは8~40μmであり、更に好ましくは10~30μmであり、より更に好ましくは15~20μmである。前記溶融球状シリカの平均粒子径を上記範囲とすることで、樹脂が分離しにくく、成形性に優れたウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を得ることができる。平均粒子径は、レーザー回折・散乱法によって測定される。
前記溶融球状シリカは、前記(1)の条件を満たすものである。
(1)は溶融球状シリカの粒度分布をレーザー回折・散乱法によって測定された粒度分布曲線によってあらわしたものである。
(1)において、「粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積」とは、粒度分布曲線がベースラインと接する2ヵ所の点を含み、粒度分布曲線とベースラインで囲まれた面積をいう。
(1)において、「1~10μmに対応する面積」とは、次の方法で得られた、点(a)、点(c)、点(d)及び点(f)を含み、垂線(b)、垂線(e)、粒度分布曲線及びベースラインで囲まれた面積をいう。ベースライン上の1μmに対応する点(a)から垂線(b)を引き、その垂線と粒度分布曲線の交点を(c)とする。次にベースライン上の10μmに対応する点(d)から垂線(e)を引き、その垂線と粒度分布曲線の交点を(f)とする。
(1)において、「10~100μmに対応する面積」とは、次の方法で得られた、点(d)、点(f)、点(g)及び点(i)を含み、垂線(e)、垂線(h)、粒度分布曲線及びベースラインで囲まれた面積をいう。ベースライン上の10μmに対応する点(d)から垂線(e)を引き、その垂線と粒度分布曲線の交点を(f)とする。次にベースライン上の100μmに対応する点(g)から垂線(h)を引き、その垂線と粒度分布曲線の交点を(i)とする。
前記溶融球状シリカは、前記(1)の条件を満たすものであるが、下記(2)を満たすことがより好ましい。
(2)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が33~38%であり、10~100μmに対応する面積が60~65%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
前記溶融球状シリカが、前記(2)の条件を満たすことで、更に射出成形機の計量時や加圧成形時の樹脂の分離を抑制することができ、金型摺動部分の動作不良の発生も抑制することができるため、得られるウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、組成のばらつきが非常に少なく、連続成形により適したものとなる。
ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中の前記溶融球状シリカの含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは50~95質量%であり、より好ましくは60~95質量%であり、更に好ましくは70~95質量%であり、より更に好ましくは75~90質量%であり、より更に好ましくは80~90質量%である。
前記溶融球状シリカの含有量が、上記範囲であることで、得られるウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の樹脂の分離を抑制することができる。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物には、前記溶融球状シリカ以外の無機充填材を配合してもよいが、本発明の効果を損なわない範囲に限られる。前記溶融球状シリカ以外の無機充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、溶融球状シリカ以外のシリカ、酸化亜鉛、マイカ、タルク、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等が挙げられる。
前記溶融球状シリカ以外の無機充填材の量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下であり、より更に好ましくは5質量%以下であり、より更に好ましくは1質量%以下であり、より更に好ましくは0質量%であり、前記溶融球状シリカ以外の無機充填材は含まないことが好ましく、無機充填材としては、前記溶融球状シリカのみからなることがより好ましい。
<シランカップリング剤>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有する。
シランカップリング剤は、エポキシシラン系シランカップリング剤、アミノシラン系シランカップリング剤、カチオニックシラン系シランカップリング剤、ビニルシラン系シランカップリング剤、(メタ)アクリルシラン系シランカップリング剤、メルカプトシラン系シランカップリング剤、およびこれらの複合系等を用いることができる。これらのうち、強度向上の観点から(メタ)アクリルシラン系シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは0.02~2質量%であり、より好ましくは0.05~1質量%であり、更に好ましくは0.1~0.7質量%であり、より更に好ましくは0.1~0.5質量%である。
シランカップリング剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂100質量部に対して、好ましくは0.15~15質量部であり、より好ましくは0.4~8質量部であり、更に好ましくは0.7~5質量部であり、より更に好ましくは1~4質量部である。
シランカップリング剤の含有量を上記範囲とすることで、樹脂の分離を抑制することができ、動作不良や組成のばらつきも抑制できる。
<ラジカル重合開始剤>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、ラジカル重合開始剤を含有する。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されるラジカル重合開始剤は、好ましくは有機過酸化物である。
有機過酸化物としては、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
これらの中でも、成形条件の自由度や、貯蔵安定性の観点から、10時間半減期温度が90℃以上の有機過酸化物が好ましく、ジクミルパーオキサイドがより好ましい。
ラジカル重合開始剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは0.02~2質量%であり、より好ましくは0.05~1質量%であり、更に好ましくは0.1~0.7質量%であり、より更に好ましくは0.1~0.5質量%である。
ラジカル重合開始剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂100質量部に対して、好ましくは0.15~15質量部であり、より好ましくは0.4~8質量部であり、更に好ましくは0.7~5質量部であり、より更に好ましくは1~4質量部である。
ラジカル重合開始剤の含有量を上記範囲とすることで、電気電子部品用の樹脂材料として十分な耐熱性を有する硬化物を得ることができる。
<その他の成分>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分として、重合禁止剤、離型剤、着色剤、強化材、熱可塑性樹脂、難燃剤等を含有していてもよく、重合禁止剤、離型剤及び着色剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有することが好ましい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、モノメチルエーテルハイドロキノン、トルハイドロキノン、ジ-t-4-メチルフェノール、モノメチルエーテルハイドロキノン、フェノチアジン、t-ブチルカテコール、パラベンゾキノン、ピロガロール等のキノン類;2,6-ジーt-ブチル-p-クレゾール、2,2-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン等のフェノール系化合物;4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル、4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、4-メトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、4-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル等のピペリジン-1-オキシル類が挙げられる。重合禁止剤を使用することにより成形時の充填途中における増粘を抑制し、低溶融粘度なウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物にすることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
重合禁止剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは0.02~2質量%であり、より好ましくは0.001~0.05質量%であり、更に好ましくは0.003~0.03質量%であり、より更に好ましくは0.003~0.02質量%である。
重合禁止剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物に含有されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂100質量部に対して、好ましくは0.002~0.5質量部であり、より好ましくは0.002~0.3質量部であり、更に好ましくは0.005~0.2質量部であり、より更に好ましくは0.01~0.1質量部である。
重合禁止剤の含有量を上記範囲とすることで、成形時の充填途中における増粘を抑制し、低溶融粘度なウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物にすることができる。
離型剤としては、一般に熱硬化性樹脂に用いられる脂肪酸系離型剤、脂肪酸金属塩系離型剤、鉱物系等のワックス類を用いることができ、耐熱変色性に優れた脂肪酸金属塩系離型剤が好ましい。
離型剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸塩、パラフィンワックス等を挙げることができ、ステアリン酸塩が好ましい。
ステアリン酸塩は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウムを挙げることができ、ステアリン酸亜鉛が好ましい。離型剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
離型剤は、必要に応じて金型に噴霧したり、塗布するタイプの離型剤、離型剤を配合した成形材料等の外部離型剤を使用することもできる。
離型剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは0.1~8質量%であり、より好ましくは0.2~5質量%であり、更に好ましくは0.5~3質量%であり、より更に好ましくは1~2質量%である。
離型剤の含有量を上記範囲とすることで、成形時の離型性を改善し、更に金型摺動部分の動作不良の発生を抑制することができる。
着色剤としては、好ましくはカーボンブラックが挙げられる。
着色剤の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中、好ましくは0.02~1質量%であり、より好ましくは0.05~0.7質量%であり、更に好ましくは0.1~0.5質量%であり、より更に好ましくは0.1~0.4質量%である。
強化材としては、好ましくはガラス繊維が挙げられる。
ガラス繊維としては、珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラスを原料とするEガラス(電気用無アルカリガラス)、Cガラス(化学用含アルカリガラス)、Aガラス(耐酸用ガラス)、Sガラス(高強度ガラス)等のガラス繊維を挙げることができ、これらを長繊維(ロービング)、短繊維(チョップドストランド)、ミルドファイバーとしたものを用いることができる。さらに、これらのガラス繊維は表面処理を施したものを用いることもできる。
強化材を使用することにより優れた強度特性、寸法安定性を有する硬化物を得ることができる。
熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル、スチレン-ブタジエン系ゴム等が挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系、リン系、窒素系、複合型の有機系難燃剤、及び金属水酸化物、アンチモン系、赤リン系、シリコーン系、ホウ酸塩の無機系難燃剤を使用することができる。さらに、これらの難燃剤は添加型の難燃剤や、樹脂と反応して樹脂骨格中に組み込まれる反応型の難燃剤も使用できる。これらの難燃剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
<ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の製造方法>
本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、溶融球状シリカ、シランカップリング剤、ラジカル重合開始剤、及び任意のその他の成分を配合して、ミキサー、ブレンダー等を用いて十分均一に混合した後、加熱加圧可能な混練機、押し出し機等にて混練する製造方法によって得ることが好ましい。得られた混練物(ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物)は、造粒、粉砕、成形し、造粒物、粒状物、粉状物等の形状とすることが好ましい。
[電気電子部品成形体及びその製造方法]
本発明の電気電子部品成形体は、前記ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形してなる電気電子部品成形体である。
したがって、本発明の電気電子部品成形体は、前記ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形する電気電子部品成形体の製造方法によって得ることが好ましく、電気電子部品成形体の製造方法も本発明に含まれる。
電気電子部品成形体の製造方法における前記ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形する方法としては、公知の熱硬化性組成物の成形方法を用いることができる。
本発明の前記ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくいため、連続成形に適している。したがって、本発明の電気電子部品成形体は、あらゆる成形方法によって得ることができる。
具体的な成形方法としては、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法、圧縮成形法、又はホットメルト成形法等の溶融加熱成形法が挙げられる。
これらの中でも射出成形機を用いた射出成形法、トランスファー成形機を用いたトランスファー成形法が好ましく、短時間で成形する観点からは、射出成形法がより好ましく、一度に多くの成形体を成形できる点や複雑な形状の成形体を成形できる点から、トランスファー成形法がより好ましい。
射出成形における金型注入の際のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の温度は、好ましくは60~130℃であり、金型の温度は好ましくは130~190℃である。また、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の圧力は、好ましくは0.1~10MPaである。
トランスファー成形における金型注入の際の金型の温度は、好ましくは130~190℃であり、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の圧力は、好ましくは0.1~10MPaである。成形条件を上記の範囲とすると電気電子部品成形体へのダメージが少なくなり、更に射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくくなるため、好ましい。以上のことから、本発明の前記ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、連続成形に適している。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、本実施例における測定及び評価は以下の方法で行った。
<樹脂分離量の評価>
実施例及び比較例で得られたウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の樹脂分離量は、高化式フローテスタ(株式会社島津製作所製 CFT-100EX)を用い、次のようにして評価した。
クリアランスが50μmとなるシリンダー試料挿入孔とピストンを用意した。
シリンダー試料挿入孔を70℃に加熱し、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を入れた。180秒の予備加熱後、ピストンを加圧と無負荷静置の動作を交互に6回ずつ行った。加圧条件は、圧力4.9MPaで15秒間加圧した。無負荷静置の条件は無負荷で15秒間静置した。前記操作を行ったあと、放冷し、室温になった後にピストンを取り外し、目視で樹脂の染み出し量を下記基準で評価した。ピストンへの樹脂の付着がないものほど、染み出し量(樹脂分離量)が少なく、良好である。
(評価基準)
◎:ピストンへの樹脂の付着がほとんど見られない。
○:ピストンへの樹脂の付着が少量見られる。
×:ピストンへの樹脂の付着量が多い。
<原料>
実施例及び比較例で用いた原料は以下の通りである。
(ウレタン(メタ)アクリレート樹脂)
ウレタンメタクリレート(A):1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートの2-ヒドロキシエチルメタクリレート付加物
ウレタンメタクリレート(B):イソホロンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネート(T1890/100、Evonik Industries AG製)の2-ヒドロキシエチルアクリレート付加物
(ウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外のラジカル重合性化合物)
ラジカル重合性化合物(1):エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(NKエステルA-9300S、新中村化学株式会社製)
(溶融球状シリカ)
溶融球状シリカ(1):S4060P、平均粒子径18μm、1~10μmに対応する面積が36%であり、10~100μmに対応する面積が64%であり、粒度分布曲線の1~10μm間にピーク1つ、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製
溶融球状シリカ(2):S4070、平均粒子径24μm、1~10μmに対応する面積が25%であり、10~100μmに対応する面積が75%であり、粒度分布曲線の1~10μm間にピーク1つ、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製
ただし、粒度分布曲線は、レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示したものを用い、各面積比率は、粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中の割合である。
(シランカップリング剤)
メタクリルシラン系シランカップリング剤 KBM-50、信越化学工業株式会社製
(ラジカル重合開始剤)
ジクミルパーオキサイド パークミルD-40、日油株式会社製
(その他の成分)
離型剤:ステアリン酸亜鉛(GF-200、日油株式会社製)
重合禁止剤:パラベンゾキノン(PBQ、精工化学株式会社製)
着色剤:カーボンブラック(CB40、三菱ケミカル株式会社製)
<ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物の製造>
実施例1~2及び比較例1
原料を表1に示す比率で配合し、加圧加熱・冷却可能な混練機を用いて均一に混練し、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を得た。表1に評価結果を示す。
表1より、実施例のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、加圧時の樹脂分離量が少なく、樹脂が分離しにくいことがわかる。このことから、本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、射出成形機の計量時や加圧成形時に樹脂が分離しにくいために、組成のばらつきが少なく、金型摺動部分の動作不良も発生しにくく、連続成形に適していることがわかる。よって、本発明のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物は、射出成形、トランスファー成形、プレス成形等の加圧成形においても、連続成形することができ、電気電子部品用の樹脂材料として適している。

Claims (7)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、下記(1)を満たす溶融球状シリカ、シランカップリング剤、及びラジカル重合開始剤を含有する、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
    (1)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が30~40%であり、10~100μmに対応する面積が58~68%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
  2. ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、1,6-ヘキサンジイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート付加物であるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)、及びイソホロンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネートのヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート付加物であるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含有する、請求項1に記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
  3. ウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)を含有し、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂中のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)とウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)の質量比[(A)/(B)]が、30/70~60/40である、請求項2に記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
  4. ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物中の前記溶融球状シリカの含有量が、50~95質量%である、請求項1に記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
  5. 前記溶融球状シリカが、下記(2)を満たす、請求項1に記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物。
    (2)レーザー回折・散乱法によって測定され、横軸を粒子径の対数、縦軸を頻度(%)で表示した粒度分布曲線とベースラインで囲まれた全面積中、1~10μmに対応する面積が33~38%であり、10~100μmに対応する面積が60~65%であり、前記粒度分布曲線の1~10μm間に少なくとも一つのピークを有する。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形してなる電気電子部品成形体。
  7. 請求項1~5のいずれか1つに記載のウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を成形する電気電子部品成形体の製造方法。
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