JP2024049789A - 物品管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】管理対象の物品の紛失の判別を精度良く行うことができる物品管理システムを提供する。【解決手段】物品管理システム1は、管理領域100に保管される物品12に貼付される物品タグ2と、作業員Pに携行される作業員タグ3と、管理領域100から出し入れされる物品タグ2及び作業員タグ3から情報を読み取るRFIDリーダ4と、物品持出時に、RFIDリーダ4により物品タグ2から読み取られた物品情報と、作業員タグ3から読み取られた作業員情報と、物品12に係る所定の持ち出し期間情報と、を関連付けてデータベース73に記録する持出記録部71と、データベース73を参照して、持ち出し期間情報に基づき物品12の紛失を判定する紛失判定部74と、を備える。【選択図】図4
Description
本開示は、物品管理システムに関する。
工具や図面といった管理物にRFIDラベルを貼付して読み取りを行うことで管理物の持出持込を管理する手法が提案されている(例えば特許文献1)
しかし、特許文献1などの従来の物品管理手法では、持出物の持出期間などが記録されないため、物品の紛失の判別が困難な場面が予想される。例えば、長期間にわたり管理物を持ち出している際には誤って紛失したものと判定する場合や、返却されているはずの物が返却されていないにも関わらず紛失の判定がされていない場合などが考えられる。
本開示は、管理対象の物品の紛失の判別を精度良く行うことができる物品管理システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係る物品管理システムは、管理領域に保管される物品に貼付される第1無線タグと、作業員に携行される第2無線タグと、前記管理領域から出し入れされる前記第1無線タグ及び前記第2無線タグから情報を読み取る読取装置と、前記管理領域からの前記物品の持ち出し時に、前記読取装置により前記物品に貼付される前記第1無線タグから読み取られた情報に基づく物品情報と、前記作業員が携行する前記第2無線タグから読み取られた情報に基づく作業員情報と、前記物品に係る所定の持ち出し期間情報と、を関連付けてデータベースに記録する持出記録部と、前記データベースを参照して、前記持ち出し期間情報に基づき前記物品の紛失を判定する紛失判定部と、を備える。
この態様によれば、持出物品、持出者、持ち出し期間の情報を関連付けることにより、紛失判定部は、データベースを参照すれば、持出期間を超過しているにも関わらず物品の返却がなされていない場合に、速やかかつ確実に物品の紛失発生を検出できる。これにより、本態様の物品管理システムは、管理対象の物品の紛失の判別を精度良く行うことができる。また、物品情報及び作業員情報を読取装置により取得する構成により、作業員によるこれらの情報の入力作業が不要となるので、情報入力の人為的なミスを低減できると共に、持出時の作業効率を向上できる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムでは、前記管理領域からの前記物品の持ち出し時に、前記作業員による前記持ち出し期間情報の入力を受け付ける入力装置を備え、前記持出記録部は、前記入力装置から入力された前記持ち出し期間情報を、前記物品情報及び前記作業員情報と関連付けて前記データベースに記録する構成でもよい。
この態様によれば、管理領域から物品を持ち出す作業員が、入力装置を介して所望の持ち出し期間情報を入力して設定することができるので、物品の持出期間の設定作業を容易にできる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムでは、前記物品の持ち出し時に、前記入力装置は前記作業員による持ち出し理由情報の入力も受け付け、前記持出記録部は、前記入力装置から入力された前記持ち出し理由情報を、前記物品情報、前記作業員情報、及び前記持ち出し期間情報と関連付けて前記データベースに記録する構成でもよい。
この態様によれば、物品の紛失発生時に、持ち出し理由情報(例えば持出物品を利用する場所などの情報)を参照することができるので、紛失物品の探索を容易にできる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムは、前記紛失判定部により前記物品の紛失が判定されたときにその旨を報知する報知部を備える構成でもよい。
この態様によれば、物品の紛失発生を速やかかつ確実にシステム管理者などに知らせることができるので、物品が紛失した状態が放置されないようにすることが可能となる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムは、前記物品の返却時に、前記読取装置により前記物品に貼付される前記第1無線タグから読み取られた情報に基づく物品情報と、前記作業員が携行する前記第2無線タグから読み取られ情報に基づく作業員情報と、に基づき前記データベースから該当物品のデータを抽出し、返却処理を行う返却処理部を備える構成でもよい。
この態様によれば、読取装置が第1無線タグ及び第2無線タグから読み取った物品情報及び作業員情報に基づき、データベースから該当物品のデータを自動的に確実に抽出できる。これにより、物品持出時に持出記録部により記録された持出物品の返却記録を確実に行うことができるので、物品管理をより高精度に行うことが可能となる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムでは、前記データベースは、前記持出記録部により前記物品情報、前記作業員情報、前記持ち出し期間情報が関連付けて一組のデータセットとして記録され、前記返却処理部により前記データセットに返却日の情報が記録される出庫履歴リストを有し、前記紛失判定部は、前記出庫履歴リストを参照して、前記返却日の情報に基づき未返却の物品を抽出し、前記持ち出し期間情報に基づき前記未返却の物品の中で持ち出し期間を徒過した物品が有る場合に、前記物品の紛失が発生したと判定する構成でもよい。
この態様によれば、物品持出時に作業員が入力した持ち出し期間の徒過を速やかかつ確実に検出できるので、この検出結果を利用して管理対象の物品の紛失の判別をより高精度に行うことができる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムでは、前記データベースは、前記持出記録部及び前記返却処理部による処理の際に更新され、前記管理領域の現在の前記物品の在庫状況が記録される在庫リストと、前記読取装置により読み取られたタグ情報に基づき、前記管理領域からの前記物品の入出庫状況が記録される入出庫ログと、を有し、前記紛失判定部は、前記在庫リストと前記入出庫ログとを比較して前記物品の紛失を判定する構成でもよい。
この態様によれば、物品持出時に作業員が入力装置で持ち出し期間を入力せずに持ち出した物品についても、この物品の情報も記録されている入出庫ログを参照することによって、紛失状態を速やかかつ確実に判定できるので、管理対象の物品の紛失の判別をより高精度に行うことが可能となる。
本発明の実施形態の他の観点に係る物品管理システムでは、前記管理領域から持ち出された前記物品を搬送可能な領域の外側に、前記物品のさらなる持ち出しを禁止する持出禁止領域が設定され、前記持出禁止領域に持ち出される前記第1無線タグから情報を読み取る第2読取装置を備え、前記報知部は、前記第2読取装置によって前記第1無線タグが検知されたときに、検知された前記第1無線タグが貼付されている物品が前記持出禁止領域に持ち出されたことをシステム管理者に報知する構成でもよい。
この態様によれば、物品の持出禁止領域への持ち出し、すなわち管理可能な範囲外への物品の持ち出しを防止できるので、物品が紛失する可能性をさらに低減でき、物品管理をさらに高精度に行うことが可能となる。
本開示によれば、管理対象の物品の紛失の判別を精度良く行うことができる物品管理システムを提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<物品管理システムの構成>
図1~図8を参照して、実施形態に係る物品管理システム1の構成について説明する。
図1~図8を参照して、実施形態に係る物品管理システム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る物品管理システム1の全体構成を示す模式図である。物品管理システム1は、管理領域内に保管されている物品12の入出庫や在庫の状況について、各物品12に貼付されている無線タグから読み取られる情報に基づき把握することによって、物品12を管理するシステムである。本実施形態では、無線タグの一例としてRFID(Radio Frequency Identification)タグを挙げ、RFIDリーダ4(読取装置)によってRFIDタグから情報を読み取る構成を例示する。
また、図1の例では、管理領域の一例として、物品12が保管されている保管庫10が例示されている。また、図1の例では、RFIDリーダ4が保管庫10の出入口11に設置されており、作業員Pが物品12を持って出入口11を通過する際に、RFIDリーダ4が物品12に貼付されているRFIDタグ(物品タグ2)から情報を読み取ることによって、物品12の保管庫10からの持出、及び、保管庫10への返却を検知する構成が例示されている。
図1に示すように、物品管理システム1は、物品タグ2(第1無線タグ)と、作業員タグ3(第2無線タグ)と、RFIDリーダ4(読取装置)と、持出時端末装置5と、返却時端末装置6と、制御装置7と、を備える。
物品タグ2は、上述のように管理領域である保管庫10に保管される個々の物品12に貼付されるRFIDタグである。物品タグ2には、貼付されている物品12に関する情報が記録されている。
作業員タグ3は、物品12を持ち運ぶ作業員Pに携行されるRFIDタグである。作業員タグ3には、当該タグを携行している作業員Pに関する情報を記録されている。
物品タグ2と作業員タグ3とは、同様の構造であり、記録されている情報が異なる。物品タグ2及び作業員タグ3として機能するRFIDタグは、ICチップとICチップに電気的に接続されるアンテナとを備え、ICチップ内に情報を記録することができる。RFIDタグは、無線タグ、ICタグ、RF-IDタグ、RFタグと呼ばれることもある。
物品タグ2に記録される情報は、タグが貼付される物品12の品名や型番などの情報を含めることができる。作業員タグ3に記録される情報は、このタグを携行する作業員Pの氏名などの情報を含めることができる。または、物品タグ2及び作業員タグ3に記録される情報は該当タグの識別情報のみとしてもよい。この場合、物品管理システム1は、物品タグ2及び作業員タグ3から読み取った識別情報に基づいて、データベース等に記録されている物品12および作業員Pに関する情報を抽出して取得することができる。
物品タグ2は、物品12への貼付を容易にするために、RFIDタグ単体ではなく、例えばRFIDタグを被覆するシート状であり、一方の面に粘着剤が塗布されるラベルと一体的に形成されるものでもよい。また、作業員タグ3は、作業員Pが携行しやすいように、RFIDタグ単体ではなく、例えば作業員が常時携行する身分証明証などに添付される構成でもよい。
RFIDリーダ4は、近距離通信の範囲内にあるRFIDタグから情報を読み取る。図1の例では、RFIDリーダ4は、保管庫10の出入口11から出し入れされる物品12に貼付される物品タグ2と、当該物品12を持ち運ぶ作業員Pが携行する作業員タグ3から情報を読み取り可能な位置に設置される。また、RFIDリーダ4は、読み取ったRFIDタグの移動方向、すなわち出庫か入庫か、を検知することもできる。RFIDリーダ4は、読み取った情報を制御装置7に送信する。
なお、物品タグ2や作業員タグ3と、RFIDリーダ4との間の通信は、タグのICチップの小型化に有利なUHF帯を用いるのが好ましいが、短距離通信に適するHF帯を用いてもよい。また、物品タグ2や作業員タグ3は、RFIDリーダ4から放射された電波Wにより駆動するパッシブタグでもよいし、内部電源により駆動して通信するアクティブタグでもよい。
持出時端末装置5は、保管庫10からの物品12の持ち出し時に、作業員Pによる持ち出し期間情報と、持出理由の情報の入力を受け付ける端末装置である。持出時端末装置5は、キーボードやマウスなどの入力装置51と、液晶ディスプレイなどの表示装置52を有する。持出時端末装置5には、RFIDリーダ4により読み取られた持ち出し物品や持出者の識別情報が制御装置7を介して入力され、これらの情報を表示装置52に表示される。入力装置51は、表示装置52に表示される持出物品に関して、表示装置52を見ている作業員Pにより入力される持出期間や持出理由の情報を受け付ける。持出時端末装置5は、入力装置51により入力された情報を制御装置7に出力する。なお、例えばタッチパネルなどを適用して、入力装置51と表示装置52とを単一の装置で実装する構成でもよい。
また、持出時端末装置5は、RFIDリーダ4による持出物品や持出者のタグ情報の読み取り漏れが生じた際に、読取漏れの持出物品や持出者の識別情報を別途読み取るための情報読取装置53を有することもできる。情報読取装置53としては、例えばバーコードリーダが挙げられる。この場合、物品12にはRFIDタグの他にバーコードも貼付され、作業員Pはバーコードの情報も携行する必要がある。以下では、情報読取装置53を「バーコードリーダ53」と表記する場合がある。
返却時端末装置6は、保管庫10に物品12が返却される際に、作業員Pによる返却物品の確認や情報修正などの入力を受け付ける端末装置である。返却時端末装置6は、持出時端末装置5の入力装置51、表示装置52、情報読取装置53とそれぞれ同様の要素である、入力装置61、表示装置62、及び情報読取装置63(バーコードリーダ63)を有する。
制御装置7は、RFIDリーダ4による物品タグ2や作業員タグ3からの情報読取の動作や、読取情報に基づく物品管理の制御を行う。制御装置7は、RFIDリーダ4、持出時端末装置5、及び返却時端末装置6と有線または無線により通信可能に接続されている。なお、図1の例では制御装置7は管理領域である保管庫10の内部に設置されている構成が例示されているが、制御装置7は任意の箇所に設置することができる。例えば、物品管理システム1の管理者の待機場所に制御装置7を設置して、管理者専用の入力装置や表示装置を設ける構成でもよい。また、例えば保管庫10を複数設け、単一の制御装置7によって複数の保管庫10を遠隔で管理する構成でもよい。
図2は、作業員Pによる物品12の持出時の業務フローである。まず、持出物品12を手に取ってRFIDリーダ4を通過する(S1)。すなわち、保管庫10から出入口11を通って物品12を保管庫10に持ち出す。なお、作業員Pが物品12を持ち出す手法は、物品12を手で直接把持する手法以外でもよく、例えばカートなどの搬送体に物品12を投入して、物品12が投入されている搬送体を持ち出す手法などでもよい。
次に、モニタ(持出時端末装置5の表示装置52)に表示された持出者及び持出物品の読取結果を確認する(S2)。読取結果が誤っている場合には(S3のNo)、読取結果を修正する(S4)。
読取結果が正確である場合には(S3のYes)、持出時端末装置5の入力装置51を用いて、持出物品の返却日(すなわち持出期間の情報)と、持出理由の情報と入力する(S5)。ここで、持出理由情報としては、例えば持ち出す物品を使う予定の場所や、使用目的などの情報が挙げられる。各情報の入力後には表示装置52の表示画面上の「確認」ボタン81E(図12参照)を選択し(S6)、持出作業を終了する。
持出時端末装置5は、図1に示すように保管庫10の出入口11の外部に設置されるのが好ましい。これにより、作業員Pが物品12を保管庫10から持ち出す際に、導線上のRFIDリーダ4の後に持出時端末装置5が配置されることになるので、図2を参照して説明した、作業員Pによる物品持出時の作業を効率良く行うことができる。
図3は、作業員Pによる物品12の返却時の業務フローである。まず、返却物品12を手に取ってRFIDリーダ4を通過する(S11)。すなわち、保管庫10外から出入口11を通って物品12を保管庫10内に持ち込む。なお、作業員Pが物品12を持ち込む手法は、物品12を手で直接把持する手法以外でもよく、例えばカートなどの搬送体に物品12を投入して、物品12が投入されている搬送体を持ち込む手法などでもよい。
次に、モニタ(返却時端末装置6の表示装置62)に表示された持出者及び返却物品の読取結果を確認する(S12)。読取結果が誤っている場合には(S13のNo)、読取結果を修正する(S14)。
読取結果が正確である場合には(S13のYes)、返却時端末装置6の入力装置61を用いて、表示装置62の表示画面上の「確認」ボタン84E(図16参照)を選択し(S15)、変革作業を終了する。
返却時端末装置6は、図1に示すように保管庫10の内部に設置されるのが好ましい。これにより、作業員Pが物品12を保管庫10に持ち込む際に、導線上のRFIDリーダ4の後に返却時端末装置6が配置されることになるので、図3を参照して説明した、作業員Pによる物品返却時の作業を効率良く行うことができる。
図4は、制御装置7の機能ブロック図である。制御装置7は、上述した物品管理に関する機能として、持出記録部71と、返却処理部72と、物品管理データベース(DB)73と、紛失判定部74と、報知部75と、を備える。
持出記録部71は、持出物品12に関する各種情報を関連付けて物品管理データベース73に記録する。本実施形態では、持出記録部71は、管理領域である保管庫10からの物品12の持ち出し時に、RFIDリーダ4により物品12に貼付される物品タグ2から読み取られた情報に基づく「物品情報」と、同じくRFIDリーダ4により作業員Pが携行する作業員タグ3から読み取られた情報に基づく「作業員情報」と、持出時端末装置5の入力装置51から作業員Pにより入力された「持ち出し期間情報」と「持ち出し理由情報」と、を関連付けて、物品管理データベース73の出庫履歴リスト731(図6参照)に記録する。
返却処理部72は、持出物品12の返却時に、物品管理データベース73から該当物品のデータを抽出し、返却処理を行う。本実施形態では、返却処理部72は、返却時に出入口11を通過する際に、RFIDリーダ4により返却物品12に貼付される物品タグ2から読み取られた情報に基づく物品情報と、同じくRFIDリーダ4により作業員Pが携行する作業員タグ3から読み取られ情報に基づく作業員情報と、に基づき、物品管理データベース73の出庫履歴リスト731から該当物品のデータを抽出する。
物品管理データベース73は、物品管理に関する各種情報を保存するデータベースである。本実施形態では、物品管理データベース73は、出庫履歴リスト731、在庫リスト732、及び入出庫ログ733の3種類のデータベースを有する。
図6は、物品管理データベース73の出庫履歴リスト731の一例を示す図である。出庫履歴リスト731には、持出物品に関する情報が記録されている。例えば図6に示すように、出庫履歴リスト731は、個々の持出物品に関して「持出者名」、「持出者EPC」、「物品名」、「物品EPC」、「返却予定日」、「返却日」、「持出理由」の各項目を関連付けて記録することができる。「持出者名」及び「持出者EPC」は上述の「物品情報」に対応し、「物品名」及び「物品EPC」は上述の「作業員情報」に対応し、それぞれRFIDリーダ4により自動的に読み取られる情報である。「返却予定日」及び「持出理由」は、それぞれ上述の「持ち出し期間情報」及び「持ち出し理由情報」に対応し、持出時端末装置5の入力装置51を介して作業員Pにより入力される情報である。
つまり、出庫履歴リスト731に記録される物品は、物品持出時に持出時端末装置5を介して作業員Pによる「持ち出し期間情報」及び「持ち出し理由情報」の入力作業が行われたものに限られる。「返却日」は物品返却時に返却処理部72により自動的に入力される情報である。「返却日」以外の情報は、物品持出時に持出記録部71により記録される。
図7は、物品管理データベース73の在庫リスト732の一例を示す図である。在庫リスト732には、保管庫10に保管されている管理対象の各物品12の在庫状況が記録されている。例えば図7に示すように、在庫リスト732は、個々の管理対象の物品に対して「物品名」、「物品EPC」、「在庫」の各項目を関連付けて記録することができる。物品名」及び「物品EPC」は、出庫履歴リスト731の同名の項目と同一である。「在庫」は、現在の在庫状況を示し、例えば図7に示すように現在持ち出し中で保管庫10内に無い物品12には「×」が記録され、一方、現在保管庫10内に有る物品12には「○」が記録される。在庫リスト732は、予め管理対象のすべての物品の「物品名」及び「物品EPC」の情報が記録されている。在庫リスト732の「在庫」欄は、例えば物品持出時に持出記録部71により該当物品の「在庫」欄が「○」から「×」に更新され、物品返却時に返却処理部72により該当物品の「在庫」欄が「×」から「○」に更新される。
図8は、物品管理データベース73の入出庫ログ733の一例を示す図である。入出庫ログ733には、RFIDリーダ4により読み取られたタグ情報に基づく物品の入出庫状況が記録されている。例えば図8に示すように、入出庫ログ733は、個々の物品に関して「持出者名」、「持出者EPC」、「物品名」、「物品EPC」、「検出日時」、「種別」の各項目を関連付けて記録することができる。「持出者名」、「持出者EPC」、「物品名」、「物品EPC」は、出庫履歴リスト731の同名の項目と同一であり、RFIDリーダ4により自動的に読み取られる情報である。「検出日時」は、RFIDリーダ4によりタグ読取が行われた日時を示す情報であり、RFIDリーダ4または制御装置7により取得される。「種別」はRFIDリーダ4により検出された物品、すなわち保管庫10の出入口11を通過した物品が入庫されたのか出庫されたのかを示す情報である。入出庫の判別は、例えばRFIDリーダ4により受信される同一タグからの電波の読み取り方向の推移に基づき行うことができる。
入出庫ログ733は、持出記録部71や返却処理部72による出庫履歴リスト731の更新と並行して、別途制御装置7により作成される。制御装置7は、RFIDリーダ4により読み取られたタグ情報に基づき、入庫または出庫された物品と、該当物品を持ち運んだ作業員の情報とを関連付けて、RFIDリーダ4により検知された情報のすべてを入出庫ログ733に記録する。
つまり、入出庫ログ733に記録される物品は、物品持出時に持出時端末装置5を介して作業員Pによる持出手続が行われたもの、や、物品返却時に返却時端末装置6を介して作業員Pによる返却手続が行われたものの他にも、持出手続を行わずに出庫されたものや、返却手続を行わずに入庫されたものも含まれる。
なお、物品管理データベース73は、入出庫ログ733を含まない構成でもよい。
図4に戻り、紛失判定部74は、物品管理データベース73を参照して、持ち出し期間情報に基づき持出物品12の紛失を判定する。
報知部75は、紛失判定部74により物品12の紛失が判定されたときにその旨を報知する。報知部75は、例えば持出時端末装置5の表示装置52や、返却時端末装置6の表示装置62などを介して、テキスト表示やEメール、音声、警報音などの任意の手法を用いてシステム管理者に物品紛失を報知することができる。
図5は、制御装置7のハードウェア構成図である。図5に示すように、制御装置7は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102およびROM(Read Only Memory)103、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置104、ディスプレイ等の出力装置105、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール106、補助記憶装置107、などを含むコンピュータシステムとして構成することができる。
図4を参照して説明した制御装置7の各機能は、CPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェア(物品管理プログラム)を読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール106、入力装置104、出力装置105を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置107におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。すなわち、本実施形態に係る物品管理プログラムをコンピュータ上で実行させることで、制御装置7は、図4の持出記録部71と、返却処理部72と、物品管理データベース(DB)73と、紛失判定部74と、報知部75として機能する。
<入出庫管理制御>
図9~図20を参照して、物品管理システム1により実施される管理対象の物品の入出庫管理制御について説明する。
図9~図20を参照して、物品管理システム1により実施される管理対象の物品の入出庫管理制御について説明する。
図9は、物品管理システム1の入出庫管理制御のフローチャートである。図9のフローチャートは、以下の説明では「メインシステムフロー」とも呼ぶ場合がある。まず本制御フローの開始時には、制御装置7にて入出庫管理制御用のソフトウェア(物品管理プログラム)が起動される。このとき、表示装置52、62、または、管理者用の表示装置など他の表示装置の少なくともいずれかには、入出庫管理制御のメインウインドウ80が表示される。
図10は、入出庫管理制御のメインウインドウ80の一例を示す図である。図10に示すように、ソフトウェアが起動されると、メインウインドウ80の状態表示部80Aに「タグ検索中」との現在の状態が表示される。これに合わせて、制御装置7はRFIDリーダ4を起動させて、保管庫10の出入口11を通過するタグの検知を開始する。
ステップS101では、RFIDリーダ4によりRFIDタグが検知されたか否かが判定される。タグが検知された場合にはステップS102に進む。タグが検知されない場合にはタグが検知されるまで待機する。
ステップS102では、ステップS101にて検知されたRFIDタグについて、該当タグの識別情報の一例であるEPCが社員マスタ及び品名マスタと照合され、取得したEPCのデータが一時的に保持される。社員マスタ及び品名マスタとは、管理領域である保管庫10の出入りが認められている作業員Pの識別情報(作業員情報)と、保管庫10での管理対象である物品12の識別情報(物品情報)とが登録されているリストである。この場合、例えば作業員Pは、保管庫10を管理する会社の社員である。社員マスタ及び品名マスタは、例えば予め制御装置7の物品管理データベース73に保存されている。
ステップS103では、社員ID以外に物品IDも検知されたか否かが判定される。「社員ID」及び「物品ID」とは、図6を参照して説明した出庫履歴リスト731の「持出者EPC」及び「物品EPC」に対応する。つまり、本ステップでは、ステップS101にて物品タグ2と作業員タグ3の両方を検知したか否かが判定される。
社員ID以外に物品IDが検知されない場合(ステップS103のNo)には、作業員Pが物品12の持出や持込を行わずに保管庫10を出入りしただけと判断して、ステップS102にて保持したEPCなどのデータが破棄されてステップS101に戻り、新たなタグを検知するまで再び待機する。
一方、社員IC以外に物品IDも検知された場合(ステップS103のYes)には、作業員Pが物品12を持出または持ち込んだものと判断して、ステップS105に進む。ステップS105では、ステップS101にて検知されたタグの移動方向が確認される。すなわち、タグが保管庫10に入る方向に移動しているのか、または、保管庫10から出る方向に移動しているのかが確認される。
ステップS106では、ステップS105にて確認されたタグの移動方向が出口へ向かっているか否かが判定される。出口へ向かうと判定された場合(ステップS107のYes)には、作業員Pが物品12を保管庫10から持ち出している状況と判断して、ステップS107の持出時システムフローが実施される。
一方、出口へ向かわないと判定された場合(ステップS107のNo)には、作業員Pが物品12を保管庫10へ持ち込んでいる状況と判断して、ステップS108の返却時システムフローが実施される。
持出時システムフロー(S107)及び返却時システムフロー(S108)の処理の詳細については図11~図18を参照して後述する。
持出時システムフロー(S107)または返却時システムフロー(S108)の処理が完了するとステップS109に進む。ステップS109では、図10に示すメインウインドウ80の「終了」ボタン80Bが押されて制御の終了が選択されたか否かが判定される。終了が選択されていない場合(ステップS109のNo)には、ステップS101に戻り、新たなタグを検知するまで再び待機する。一方、終了が選択された場合(ステップS109のYes)には、入出庫管理制御用のソフトウェアを終了し、本制御フローを終了する。
なお、図9のメインシステムフローのステップS103の判定処理では、社員IDが検知されず、物品IDのみが検知される場合には、制御装置7は物品12の入手庫に係るエラー発生を検知してシステム管理者などに報知する構成としてもよい。このようなケースは、例えば、検知された物品12を持ち運ぶ作業員が作業員タグ3を携行していない場合や、社員以外の人物が物品12を保管庫10から持ち出す場合などが挙げれられる。これにより、物品の入出庫管理の記録漏れや、不法な物品の持ち出しなどを防止できる。
図11~図14を参照して、図9中のステップS107の持出時システムフローの処理について説明する。図11は、図9中のステップS107の持出時システムフローのサブルーチン処理を示すフローチャートである。図11に示すフローチャートの各処理は、制御装置7の持出記録部71により実施される。
ステップS201では、持出時端末装置5の表示装置52に、持出者名、物品名等の確認画面(持出物確認ダイアログ81)が表示される。
図12は、持出物確認ダイアログ81の一例を示す図である。図12(A)は、ステップS201にて表示される状態を示している。図12(A)に示すように、持出物確認ダイアログ81は、持出者名表示部81Aと、持出物品情報表示部81Bと、削除ボタン81Cと、バーコード読取ボタン81Dと、確認ボタン81Eとを有する。
持出者名表示部81Aには、図9のメインフローのステップS101にて検知された作業員情報に対応する作業員Pの氏名が表示される。持出物品情報表示部81Bには、図9のメインフローのステップS101にて検知された物品情報に対応する「物品名」と「記載コード(例えば型番やEPCなど、物品を特定するための情報)」が、1物品につき1行ずつ表示される。また、持出物品情報表示部81Bには、「返却日」と「持出理由」の入力欄も表示される。「返却日」と「持出理由」の欄には、作業員Pが入力装置51を介して選択方式やテキスト入力などの任意の手法で必要な情報を入力する。なお、持出物品情報表示部81Bに入力する「返却日」の情報とは、作業員Pが持出物品12を返却する予定日に関する情報(持ち出し期間情報)であり、出庫履歴リスト731では「返却予定日」の項目に対応する。情報入力後には、例えば図12(B)に示すように、持出物品情報表示部81Bには「返却日」と「持出理由」の欄に入力された情報が表示される。
削除ボタン81Cは、持出物品情報表示部81Bの各行ごとに設けられており、このボタンを押下することによって各行の物品の情報を削除できる。例えば、作業員Pが持出物品情報表示部81Bに表示されている持出物品のリストを目視で確認し、自分が持ち出した物品12以外のものがリストに含まれている場合に、削除ボタン81Cを操作してリストから除外できる。このようなケースとしては、例えば、RFIDリーダ4によって、作業員Pが持ち出した物品12以外の出入口11近傍にある他の物品を誤検知した場合などに生じ得る。
削除ボタン81Cが選択されると、図12(D)に示すように、持出物確認ダイアログ81がグレーアウトされて、その上に削除確認ダイアログ81Gが表示される。削除確認ダイアログ81Gの確認ボタン81G2が選択されると、持出物品情報表示部81Bの該当物品の情報が削除される。一方、削除確認ダイアログ81Gの取消ボタン81G1が選択されると、該当物品の削除は行わずに持出物確認ダイアログ81に戻る。
バーコード読取ボタン81Dは、このボタンを押下することによってバーコードリーダ53を用いて持出物品情報表示部81Bに物品の追加を行うことができる。例えば、作業員Pが持出物品情報表示部81Bに表示されている持出物品のリストを目視で確認し、自分が持ち出した物品12の少なくとも一部がリストから漏れている場合に、バーコード読取ボタン81Dを操作して、漏れている物品情報の読み取りを行ってリストに追加できる。
バーコード読取ボタン81Dが選択されると、図12(C)に示すように、持出物確認ダイアログ81がグレーアウトされて、その上にバーコード読取ダイアログ81Fが表示される。このとき、制御装置7は、持出時端末装置5のバーコードリーダ53から読取情報を取得できる状態とする。作業員Pは、バーコードリーダ53を用いて、該当物品に貼付されているバーコードの読取作業を行う。バーコードリーダ53から制御装置7に読取情報が入力されると、読取情報に対応する物品情報が特定されて、持出物確認ダイアログ81に戻り持出物品情報表示部81Bに追加される。
なお、持出時端末装置5が有するRFIDタグ以外から物品情報を読み取る装置がバーコードリーダ53以外の場合には、バーコード読取ボタン81Dや、バーコード読取ダイアログ81Fの表示内容は、採用される装置に応じて適宜変更することができる。
確認ボタン81Eは、持出者名表示部81A及び持出物品情報表示部81Bに表示されている情報が正しいと作業員Pが判断した場合に押下することによって、次の処理に移行することができる。ステップS201の段階では、図12(A)に示すように、持出物品情報表示部81Bの「返却日」欄と「持出理由」欄に情報が未入力の状態なので、確認ボタン81Eはグレーアウトされており、操作入力を受け付けない状態となっている。
図11に戻り、ステップS202では、確認画面81中の空白の返却日、持出理由の欄の入力が行われる。図12の例では、持出物品情報表示部81Bの「返却日」欄と「持出理由」欄に、作業員Pが入力装置51を介して必要な情報を入力する。
ステップS203では、確認画面81の空白の欄が全て埋まったかどうかが確認される。まだすべての欄が埋まっていない場合(S203のNo)にはステップS202に戻り、すべての欄への入力が完了するまでステップS202~S203を繰り返す。この状態では、図12(A)に示すように、確認ボタン81Eはグレーアウトされており、選択できない状態となっている。また、上述した削除ボタン81Cによる持出物品情報表示部81Bからの物品の削除操作や、バーコード読取ボタン81Dによる持出物品情報表示部81Bへの物品の追加操作は、ステップS202~S203の期間に行うことができる。
一方、確認画面81の空白の欄が全て埋まっている場合(ステップS203のYes)には、ステップS204にて、確認画面の「確認」ボタン81Eが選択可能な状態に変更される。例えば図12(B)に示すように、持出物品情報表示部81Bのすべての物品の「返却日」欄と「持出理由」欄に情報が入力されると、確認ボタン81Eは、図12(A)に示すグレーアウト表示が解除されて選択可能な状態となる。
ステップS205では、確認画面81の「確認」ボタン81Eが選択されたか否かが判定される。例えば、確認画面81上の「確認」ボタン81Eが入力装置51を介してクリックされた場合などに、確認ボタン81Eの選択操作を検出できる。
「確認」ボタン81Eが未選択の場合(ステップS205のNo)には、ステップS206にて未選択の状態が所定時間(例えば5分)経過している否かが判定される。所定時間を経過していない場合(S206のNo)にはステップS205に戻り、「確認」ボタン81Eが選択されるか、または未選択の状態が所定時間経過するまで、ステップS205~S206を繰り返す。
「確認」ボタン81Eが未選択の状態が所定時間経過した場合(ステップS206のYes)には、ステップS207にてアラート(アラート通知ダイアログ82)が表示される。
図13は、アラート通知ダイアログ82の一例を示す図である。図13(A)に示すように、ステップS207では、持出物確認ダイアログ81がグレーアウトされて、その上にアラート通知ダイアログ82が表示される。アラート通知ダイアログ82には、例えば所定時間にわたって持出物確認ダイアログ81にて確認操作を行われなかった旨のメッセージなどが表示される。また、アラート通知ダイアログ82の表示に併せて、持出時端末装置5にて音声や警報音など文字情報以外の注意喚起を行ってもよい。
アラート通知ダイアログ82には、「再開」ボタン82Aが表示される。作業員Pまたはシステム管理者がこの「再開」ボタン82Aを選択操作することによって、図13(B)に示すように持出物確認ダイアログ81に復帰することができる。
図11に戻り、ステップS208では、アラート画面82の「再開」ボタン82Aが選択されたか否かが判定される。「再開」ボタン82Aが未選択の場合(S208のNo)には、選択されるまで待機する。一方、「再開」ボタン82Aが選択された場合(S208のYes)には、ステップS205に戻り、再度確認画面81の「確認」ボタン81Eの選択判定が行われる。
確認画面81の「確認」ボタン81Eが選択された場合(ステップS205のYes)には、ステップS209にて、リスト出力確認ダイアログ83が表示される。
図14は、リスト出力確認ダイアログ83の一例を示す図である。図14に示すように、ステップS209では、持出物確認ダイアログ81がグレーアウトされて、その上にリスト出力確認ダイアログ83が表示される。リスト出力確認ダイアログ83には、例えば出庫履歴リスト731及び在庫リスト732に持出物確認ダイアログ81の情報を出力する旨のメッセージなどが表示される。また、リスト出力確認ダイアログ83には、「戻る」ボタン83Aと「確認」ボタン83Bが表示される。作業員Pが「戻る」ボタン83Aを選択操作することによって、各リスト731、732への情報出力を行わずに持出物確認ダイアログ81に戻ることができる。作業員Pが「確認」ボタン83Bを選択操作することによって、各リスト731、732への情報出力の処理に移行することができる。
図11に戻り、ステップS210では、リスト出力確認ダイアログ83の「確認」ボタン83Bが選択されたか否かが判定される。「確認」ボタン83Bが未選択の場合(ステップS210のNo)には、ステップS211にてリスト出力確認ダイアログ83の「戻る」ボタン83Aが選択されたか否かが判定される。
「戻る」ボタン83Aが未選択の場合(ステップS211のNo)にはステップS210に戻り、「確認」ボタン83Bまたは「戻る」ボタン83Aが選択されるまでステップS210~S211を繰り返す。一方、「戻る」ボタン83Aが選択された場合(ステップS211のYes)には、ステップS205に戻り、リスト出力確認ダイアログ83から確認画面81に表示が切り替わり、再度確認画面81の「確認」ボタン81Eの選択判定が行われる。
リスト出力確認ダイアログ83の「確認」ボタン83Bが選択された場合(ステップS210のYes)には、ステップS212にて、持出者名、物品名、返却(予定)日、持出理由の各情報が、一連のデータセットとして関連付けられて出庫履歴リスト731に出力される。
ステップS213では、ステップS212にて記録された該当物品が持出状態となった旨が在庫リスト732に出力される。
持出物品に関する出庫履歴リスト731及び在庫リスト732への記録が完了すると、ステップS214にて確認画面81が閉じられて、メインシステムフローに戻る。
図15~図18を参照して、図9中のステップS108の返却時システムフローの処理について説明する。図15は、図9中のステップS108の返却時システムフローのサブルーチン処理を示すフローチャートである。図15に示すフローチャートの各処理は、制御装置7の返却処理部72により実施される。
ステップS301では、返却時端末装置6の表示装置62に、持出者名、物品名等の確認画面(返却物確認ダイアログ84)が表示される。
図16は、返却物確認ダイアログ84の一例を示す図である。図16(A)に示すように、返却物確認ダイアログ84は、持出者名表示部84Aと、返却物品情報表示部84Bと、削除ボタン84Cと、バーコード読取ボタン84Dと、確認ボタン84Eとを有する。
持出者名表示部84Aには、図9のメインフローのステップS101にて検知された作業員情報に対応する作業員Pの氏名が表示される。なお、物品を返却する作業員Pが持出時と異なる場合には、図9のメインフローのステップS101にて検知された物品情報に基づき出庫履歴リスト731から該当物品を抽出して、抽出した物品情報に関連付けられている「持出者名」の情報を表示する構成でもよい。または、返却者が返却時端末装置6の入力装置61を介して持出者名表示部84Aに持出者名を入力する構成でもよい。
返却物品情報表示部84Bには、図9のメインフローのステップS101にて検知された物品情報に対応する「物品名」と「記載コード(例えば型番やEPCなど、物品を特定するための情報)」が、1物品につき1行ずつ表示される。また、返却物品情報表示部84Bには、「返却日」と「持出理由」も表示される。ここで、「返却日」とは、現在返却手続が行われている物品が返却される日時の情報であり、例えばステップS101にて物品情報が検知されたタイムスタンプなどの情報から取得されて表示される。返却物品情報表示部84Bに表示される「返却日」の情報は、出庫履歴リスト731では「返却日」の項目に対応する。「持出理由」は、図9のメインフローのステップS101にて検知された物品情報に基づき出庫履歴リスト731から該当物品を抽出して、抽出した物品情報に関連付けられている「持出理由」の情報が表示される。
削除ボタン84Cは、返却物品情報表示部84Bの各行ごとに設けられており、このボタンを押下することによって各行の物品の情報を削除できる。例えば、作業員Pが返却物品情報表示部84Bに表示されている返却物品のリストを目視で確認し、自分が持ち込んだ物品12以外のものがリストに含まれている場合に、削除ボタン84Cを操作してリストから除外できる。このようなケースとしては、例えば、RFIDリーダ4によって、作業員Pが保管庫10に持ち込んだ物品12以外の出入口11近傍にある他の物品を誤検知した場合などに生じ得る。
削除ボタン84Cが選択されると、図16(B)に示すように、返却物確認ダイアログ84がグレーアウトされて、その上に削除確認ダイアログ84Gが表示される。削除確認ダイアログ84Gの確認ボタン84G2が選択されると、返却物品情報表示部84Bの該当物品の情報が削除される。一方、削除確認ダイアログ84Gの取消ボタン84G1が選択されると、該当物品の削除は行わずに返却物確認ダイアログ84に戻る。
バーコード読取ボタン84Dは、このボタンを押下することによってバーコードリーダ63を用いて返却物品情報表示部84Bに物品の追加を行うことができる。例えば、作業員Pが返却物品情報表示部84Bに表示されている返却物品のリストを目視で確認し、自分が保管庫10に持ち込んだ物品12の少なくとも一部がリストから漏れている場合に、バーコード読取ボタン84Dを操作して、漏れている物品情報の読み取りを行ってリストに追加できる。
バーコード読取ボタン84Dが選択されると、図16(C)に示すように、返却物確認ダイアログ84がグレーアウトされて、その上にバーコード読取ダイアログ84Fが表示される。このとき、制御装置7は、返却時端末装置6のバーコードリーダ63から読取情報を取得できる状態とする。作業員Pは、バーコードリーダ63を用いて、該当物品に貼付されているバーコードの読取作業を行う。バーコードリーダ63から制御装置7に読取情報が入力されると、読取情報に対応する物品情報が特定されて、返却物確認ダイアログ84に戻り返却物品情報表示部84Bに追加される。
なお、返却時端末装置6が有するRFIDタグ以外から物品情報を読み取る装置がバーコードリーダ63以外の場合には、バーコード読取ボタン84Dや、バーコード読取ダイアログ84Fの表示内容は、採用される装置に応じて適宜変更することができる。
確認ボタン84Eは、持出者名表示部84A及び返却物品情報表示部84Bに表示されている情報が正しいと作業員Pが判断した場合に押下することによって、次の処理に移行することができる。
図15に戻り、ステップS302では、確認画面84の「確認」ボタン84Eが選択されたか否かが判定される。例えば、確認画面84上の「確認」ボタン84Eが入力装置61を介してクリックされた場合などに、確認ボタン84Eの選択操作を検出できる。
なお、上述した削除ボタン84Cによる返却物品情報表示部84Bからの物品の削除操作や、バーコード読取ボタン84Dによる返却物品情報表示部84Bへの物品の追加操作は、ステップS301の後、ステップS302にて確認ボタン84Eが選択されるまで期間に行うことができる。
「確認」ボタン84Eが未選択の場合(ステップS302のNo)には、ステップS303にて未選択の状態が所定時間(例えば5分)経過している否かが判定される。所定時間を経過していない場合(S303のNo)にはステップS302に戻り、「確認」ボタン84Eが選択されるか、または未選択の状態が所定時間経過するまで、ステップS302~S303を繰り返す。
「確認」ボタン84Eが未選択の状態が所定時間経過した場合(ステップS303のYes)には、ステップS304にてアラート(アラート通知ダイアログ85)が表示される。
図17は、アラート通知ダイアログ85の一例を示す図である。図17(A)に示すように、ステップS304では、返却物確認ダイアログ84がグレーアウトされて、その上にアラート通知ダイアログ85が表示される。アラート通知ダイアログ85には、例えば所定時間にわたって返却物確認ダイアログ84にて確認操作を行われなかった旨のメッセージなどが表示される。また、アラート通知ダイアログ85の表示に併せて、返却時端末装置6にて音声や警報音など文字情報以外の注意喚起を行ってもよい。
アラート通知ダイアログ85には、「再開」ボタン85Aが表示される。作業員Pまたはシステム管理者がこの「再開」ボタン85Aを選択操作することによって、図17(B)に示すように返却物確認ダイアログ84に復帰することができる。
図15に戻り、ステップS305では、アラート画面85の「再開」ボタン85Aが選択されたか否かが判定される。「再開」ボタン85Aが未選択の場合(S305のNo)には、選択されるまで待機する。一方、「再開」ボタン85Aが選択された場合(S305のYes)には、ステップS302に戻り、再度確認画面84の「確認」ボタン84Eの選択判定が行われる。
確認画面84の「確認」ボタン84Eが選択された場合(ステップS302のYes)には、ステップS306にて、リスト出力確認ダイアログ86が表示される。
図18は、リスト出力確認ダイアログ86の一例を示す図である。図18に示すように、ステップS306では、返却物確認ダイアログ84がグレーアウトされて、その上にリスト出力確認ダイアログ86が表示される。リスト出力確認ダイアログ86には、例えば出庫履歴リスト731及び在庫リスト732に返却物確認ダイアログ84の情報を出力する旨のメッセージなどが表示される。また、リスト出力確認ダイアログ86には、「戻る」ボタン86Aと「確認」ボタン86Bが表示される。作業員Pが「戻る」ボタン86Aを選択操作することによって、各リスト731、732への情報出力を行わずに返却物確認ダイアログ84に戻ることができる。作業員Pが「確認」ボタン86Bを選択操作することによって、各リスト731、732への情報出力の処理に移行することができる。
図15に戻り、ステップS307では、リスト出力確認ダイアログ86の「確認」ボタン86Bが選択されたか否かが判定される。「確認」ボタン86Bが未選択の場合(ステップS307のNo)には、ステップS308にてリスト出力確認ダイアログ86の「戻る」ボタン86Aが選択されたか否かが判定される。
「戻る」ボタン86Aが未選択の場合(ステップS308のNo)にはステップS307に戻り、「確認」ボタン86Bまたは「戻る」ボタン86Aが選択されるまでステップS307~S308を繰り返す。一方、「戻る」ボタン86Aが選択された場合(ステップS308のYes)には、ステップS302に戻り、リスト出力確認ダイアログ86から確認画面84に表示が切り替わり、再度確認画面84の「確認」ボタン84Eの選択判定が行われる。
リスト出力確認ダイアログ86の「確認」ボタン86Bが選択された場合(ステップS307のYes)には、ステップS309にて、物品名、返却日の各情報が、出庫履歴リスト731に出力される。出庫履歴リスト731では、出力される物品情報に基づき、該当物品のデータセットを抽出し、抽出されたデータセット内の「返却日」欄に情報を記録する。
なお、物品を返却する作業員Pが持出時と異なる場合には、出庫履歴リスト731に「返却者」欄を設け、ステップS309では、図9のメインフローのステップS101にて検知された作業員情報に基づき、「返却者」欄に返却者名を記録する構成としてもよい。
ステップS310では、ステップS309にて記録された該当物品が返却状態となった旨が在庫リスト732に出力される。
返却物品に関する出庫履歴リスト731及び在庫リスト732への記録が完了すると、ステップS311にて確認画面84が閉じられて、メインシステムフローに戻る。
図19~図20を参照して、特定のタグに関する入出庫管理制御を実施中に別のタグが検知された場合の割り込み処理について説明する。図19は、入出庫管理制御実施中の割り込み処理を示すフローチャートである。
図19に示すフローチャートの各処理は、図9の入出庫管理制御のメインフロー、図11の持出時システムフロー、または図15の返却時システムフローを実施中に、RFIDリーダ4により別のタグが検知されたときに、制御装置7によって実施中のフローが一旦中断されて、図19のフローチャートに遷移して実施される。
ステップS401では、表示中の確認画面(持出物確認ダイアログ81、返却物確認ダイアログ84など)がグレーアウトされて、タグの除去を促すメッセージ(タグ除去確認ダイアログ87)が表示される。
図20は、タグ除去確認ダイアログ87の一例を示す図である。図20に示すように、タグ除去確認ダイアログ87には、処理中のタグとは異なる新たなタグがRFIDリーダ4により検知された旨や、該当タグを取り除く指示などのメッセージが表示される。作業員Pは、タグ除去確認ダイアログ87が表示されると、出入口11付近の状況を確認して、該当タグの除去作業を行う。
図19に戻り、ステップS402では、検知されたタグが除去されたか否かが判定される。制御装置7は、RFIDリーダ4から受信されるタグ情報を参照して、該当タグの除去の有無を検出できる。タグが除去されていない場合(ステップS402のNo)には、タグの除去が完了するまで待機する。
一方、タグの除去が確認された場合(ステップS402のYes)には、実施中だったシステムフローに戻り、中断した処理を再開する。
図11の持出時システムフローでは、図9のメインフローのステップS101にてRFIDリーダ4により検知された物品情報及び作業員情報を利用して、持出物品と持出者の情報を対応付けて制御装置7に一括自動入力できる。同様に、図15の返却時システムフローでは、図9のメインフローのステップS101にてRFIDリーダ4により検知された物品情報及び作業員情報を利用して、返却物品と返却者の情報を対応付けて制御装置7に一括自動入力できる。これにより、物品タグ2の読取作業と別に、作業員Pの氏名などを手入力や、異なる種類のカードリーダ、バーコードリーダなどで読み取る作業が不要となるため、物品の入出庫時における作業性を改善できる。
<物品紛失判定制御>
図21、図22を参照して、物品管理システム1により実施される管理対象の物品の紛失判定制御について説明する。
図21、図22を参照して、物品管理システム1により実施される管理対象の物品の紛失判定制御について説明する。
図21は、物品紛失判定制御の一例を示すフローチャートである。図21に示すフローチャートの処理は、例えば上述の入出庫管理制御と並行して制御装置7により実施される。図21に示す物品紛失判定制御では、物品管理データベース73内の出庫履歴リスト731が利用される。
ステップS501では、紛失判定部74により、物品管理データベース73内の出庫履歴リスト731が確認される。
ステップS502では、紛失判定部74により、出庫履歴リスト731に記録されている物品の中に未返却物品、つまり保管庫10から持出中でまだ返却されていない物品、があるか否かが判定される。未返却物品がある場合(ステップS502のYes)にはステップS503に進む。一方、未返却物品が無い場合(ステップS502のNo)には、物品の紛失は発生していないと判断して本制御フローを終了する。
ステップS502において、紛失判定部74は、例えば出庫履歴リスト731の「返却日」の欄に日時が記録されていない物品を、未返却物品として抽出できる。図6に示す出庫履歴リスト731の例では、4番目の物品「△△」のデータセットに返却日の情報が記録されていないので、この物品が未返却物品と判定することができる。
ステップS503では、紛失判定部74により、ステップS502にて抽出された未返却物品の中で返却予定日を徒過しているものがあるか否かが判定される。返却予定日を徒過した物品がある場合(ステップS503のYes)には、持出物品に紛失が発生したものと判断して、ステップS504に進む。一方、返却予定日を徒過した物品が無い場合(ステップS503のNo)には、物品の紛失は発生していないと判断して本制御フローを終了する。
ステップS503において、紛失判定部74は、ステップS502にて抽出した物品のうち、例えば出庫履歴リスト731の「返却予定日」の欄に記録されている日時と現時点とを比較して、返却予定日の徒過を判断できる。図6に示す出庫履歴リスト731の例では、ステップS502にて抽出した4番目の物品「△△」の返却予定日が「2022年1月2日」と記録されているので、本制御フローの実施時点がこの予定日を超過している場合に、この物品が返却予定日を徒過しているものと判定することができる。
ステップS504では、紛失判定部74から報知部75に、持出物品の紛失発生の旨の情報が出力され、報知部75により、この情報の入力に応じて、表示装置52、62またはシステム管理者用の表示装置などに持出物品の紛失発生の旨が報知される。報知部75による報知手法は、例えば、システム管理者へのメールの送信、表示装置に付属しているスピーカによるアラーム、表示装置へのテキストまたはリスト表示、などが挙げられる。
なお、物品管理システム1による物品紛失判定制御は、図21に示したフローチャート以外の手法でもよい。図22は、物品紛失判定制御の他の例を示すフローチャートである。図22に示す物品紛失判定制御では、物品管理データベース73内の入出庫ログ733と在庫リスト732が利用される。
ステップS601では、紛失判定部74により、入出庫ログ733を参照して出庫中の物品が抽出される。紛失判定部74は、例えば入出庫ログ733内で、同一の「持出者名」と「物品名」のデータセットについて、「検出日時」と「種別」の情報を参照して、出庫された日時の後に入庫された日時が記録されていない場合に、当該物品を出庫中の物品として抽出できる。図8の例では、網掛け模様が付されている3番目の物品「○×」と、8番目の物品「□△」とが、出庫中の物品として抽出される。
ステップS602では、紛失判定部74により、ステップS601にて抽出した物品が在庫リスト732と比較される。
ステップS603では、紛失判定部74により、在庫リスト732の在庫状態と異なる物品の有無が判定される。在庫リスト732の在庫状態と異なる物品がある場合(ステップS603のYes)には、持出物品に紛失が発生したものと判断して、ステップS604に進む。一方、在庫リスト732の在庫状態と異なる物品が無い場合(ステップS603のNo)には、物品の紛失は発生していないと判断して本制御フローを終了する。
ステップS603では、紛失判定部74は、例えば在庫リスト732内で、抽出物品と同一の物品のデータセットについて「在庫」の情報を参照する。そして、「在庫」欄が出庫状態(図8では「×」)ではなく入庫状態(図8では「○」)となっている場合に、在庫リスト732の在庫状態と異なる物品が有ると判定できる。
図8の例では、ステップS601にて抽出された2種類の物品「○×」、「□△」に関するデータセットは、それぞれ在庫リスト732の5番目、6番目に記録されているが、「在庫」欄は共に「○(入庫状態)」と記録されている。このため、ステップS603では、ステップS601にて抽出された2種類の物品「○×」、「□△」の両方が、在庫リスト732の在庫状態と異なっており、これらの物品がおそらく持出手続を行わずに持ち出されており、物品紛失が発生しているものと判定される。
ステップS604では、紛失判定部74から報知部75に、持出物品の紛失発生の旨の情報が出力され、報知部75により、この情報の入力に応じて、表示装置52、62またはシステム管理者用の表示装置などに持出物品の紛失発生の旨が報知される。
次に本実施形態に係る物品管理システム1の効果を説明する。物品管理システム1は、管理領域である保管庫10に保管される物品12に貼付される物品タグ2と、作業員Pに携行される作業員タグ3と、保管庫10から出し入れされる物品タグ2及び作業員タグ3から情報を読み取るRFIDリーダ4と、保管庫10からの物品12の持ち出し時に、RFIDリーダ4により物品12に貼付される物品タグ2から読み取られた情報に基づく物品情報と、RFIDリーダ4により作業員Pが携行する作業員タグ3から読み取られた情報に基づく作業員情報と、物品12に係る所定の持ち出し期間情報と、を関連付けて物品管理データベース73に記録する持出記録部71と、物品管理データベース73を参照して、持ち出し期間情報に基づき物品12の紛失を判定する紛失判定部74と、を備える。本実施形態では、上記の「所定の持ち出し期間情報」とは、入力装置51を介して作業員Pにより入宇力される情報である。
特許文献1などの従来のRFIDタグを利用する物品管理手法では、物品の持出時に持出者、持出理由や持出期間が記録されていないため、紛失が発生した際の判断や対処等が困難であると考えられる。そこで本実施形態では、管理物品12や持出者PのUHF帯RFIDタグ(物品タグ2、作業員タグ3)を読み込むRFIDリーダ4付近へキーボード、マウスやタッチパネルなどの入力装置51を設置し、持出時に持出者Pによって持ち出し期間を入力させることで、持出記録部71は、持出物品12、持出者P、持ち出し期間の情報の関連付けを行った上での記録が可能となる。持出物品12、持出者P、持ち出し期間の情報を関連付けることにより、紛失判定部74は、データベースを参照すれば、持出期間を超過しているにも関わらず物品12の返却がなされていない場合に、速やかかつ確実に物品12の紛失発生を検出できる。これにより、本実施形態の物品管理システム1は、管理対象の物品12の紛失の判別を精度良く行うことができる。また、物品情報及び作業員情報をRFIDリーダ4により取得する構成により、作業員Pによるこれらの情報の入力作業が不要となるので、情報入力の人為的なミスを低減できると共に、持出時の作業効率を向上できる。
また、本実施形態の物品管理システム1は、保管庫10からの物品12の持ち出し時に、作業員Pによる持ち出し期間情報の入力を受け付ける入力装置51を備える。持出記録部71は、入力装置51から入力された持ち出し期間情報を、物品情報及び作業員情報と関連付けて物品管理データベース73に記録する。
この構成により、保管庫10から物品12を持ち出す作業員Pが、入力装置51を介して所望の持ち出し期間情報を入力して設定することができるので、物品12の持出期間の設定作業を容易にできる。
また、本実施形態の物品管理システム1では、物品12の持ち出し時に、入力装置51は作業員Pによる持ち出し理由情報の入力も受け付け、持出記録部71は、入力装置51から入力された持ち出し理由情報を、物品情報、作業員情報、及び持ち出し期間情報と関連付けて物品管理データベース73に記録する。
この構成により、物品12の紛失発生時に、持ち出し理由情報(例えば持出物品を利用する場所などの情報)を参照することができるので、紛失物品の探索を容易にできる。
また、本実施形態の物品管理システム1は、紛失判定部74により物品12の紛失が判定されたときにその旨を報知する報知部75を備える。
この構成により、物品12の紛失発生を速やかかつ確実にシステム管理者などに知らせることができるので、物品12が紛失した状態が放置されないようにすることが可能となる。
また、本実施形態の物品管理システム1は、物品12の返却時に、RFIDリーダ4により物品12に貼付される物品タグ2から読み取られた情報に基づく物品情報と、RFIDリーダ4により作業員Pが携行する作業員タグ3から読み取られ情報に基づく作業員情報と、に基づき、物品管理データベース73から該当物品12のデータを抽出し、返却処理を行う返却処理部72を備える。
この構成により、RFIDリーダ4が物品タグ2及び作業員タグ3から読み取った物品情報及び作業員情報に基づき、データベースから該当物品のデータを自動的に確実に抽出できる。これにより、物品持出時に持出記録部71により記録された持出物品の返却記録を確実に行うことができるので、物品管理をより高精度に行うことが可能となる。
また、本実施形態の物品管理システム1では、物品管理データベース73は、持出記録部71により物品情報、作業員情報、持ち出し期間情報が関連付けて一組のデータセットとして記録され、返却処理部72によりこのデータセットに返却日の情報が記録される出庫履歴リスト731を有する。紛失判定部74は、図21のフローチャートを参照して説明したように、出庫履歴リスト731を参照して、返却日の情報に基づき未返却の物品12を抽出し、持ち出し期間情報に基づき未返却の物品12の中で持ち出し期間を徒過した物品が有る場合に、物品12の紛失が発生したと判定する。
この構成により、物品持出時に作業員Pが入力した持ち出し期間の徒過を速やかかつ確実に検出できるので、この検出結果を利用して管理対象の物品12の紛失の判別をより高精度に行うことができる。
また、本実施形態の物品管理システム1では、物品管理データベース73は、持出記録部71及び返却処理部72による処理の際に更新され、保管庫10の現在の物品12の在庫状況が記録される在庫リスト732と、RFIDリーダ4により読み取られたタグ情報に基づき、保管庫10からの物品12の入出庫状況が記録される入出庫ログ733と、を有する。紛失判定部74は、図22のフローチャートを参照して説明したように、在庫リスト732と入出庫ログ733とを比較して物品12の紛失を判定する。
この構成により、物品持出時に作業員Pが入力装置51で持ち出し期間を入力せずに持ち出した物品12についても、この物品の情報も記録されている入出庫ログ733を参照することによって、紛失状態を速やかかつ確実に判定できるので、管理対象の物品12の紛失の判別をより高精度に行うことが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
上記実施形態では、物品12が保管される管理領域の一例として保管庫10を例示したが、「管理領域」は保管庫10以外でもよい。例えば建物内の部屋など、保管庫10と同様に壁部等によって区画される空間でもよい。または、屋内または屋外において、例えば地面に描かれた線など壁部以外の要素によって外部と区画される領域でもよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、保管庫10の出入口11にRFIDリーダ4を設置して、持出時端末装置5を保管庫10の外部に設置し、返却時端末装置6を保管庫10の内部に設置する構成を例示したが、持出時端末装置5と返却時端末装置6とを単一の装置で併用する構成でもよい。この場合、RFIDリーダ4は、保管庫10の出入口11ではなく、出入口11の外部側または内部側の近傍など、物品12の入庫時と出庫時の両方において作業員Pの導線が重複する位置に配置されるのが好ましい。また、単一の端末装置はRFIDリーダ4に隣接して設置するのが好ましい。これにより、作業員Pによる物品持出時及び返却時の作業を共に効率良く行うことができる。
なお、上記実施形態では、管理領域である保管庫10からの物品12の持ち出し時に、作業員Pが入力装置51を介して持出物品の持ち出し期間情報を入力し、持出記録部71は、入力装置51から入力された持ち出し期間情報を、物品情報及び作業員情報と関連付けて物品管理データベース73の出庫履歴リスト731に記録する構成を例示した。しかし、持ち出し期間情報の設定手法はこれに限られない。例えば管理対象の各物品12に係る所定の持ち出し期間情報(デフォルト値)が予め設定されており、物品管理データベース73に記録されている構成でもよい。
この構成では、例えば各物品12ごとの所定の持ち出し期間は、例えば物品12の種類ごとに個別に設定することができ、例えば図7の在庫リスト732などに記録することができる。例えば、物品の種類が「ハンマー」の場合に、所定の持出期間は「1日」と設定することができる。物品の種類が「電動ドリル」の場合に、所定の持出期間は「2日」と設定することができる。物品の種類が「設計図面」の場合に、所定の持出期間は「1日」と設定することができる。物品の種類が「製品サンプル」の場合に、所定の持出期間は「3日」と設定することができる。物品の種類が「保護具」の場合に、所定の持出期間は「3日」と設定することができる。
この構成の場合、図2の持出時業務フローのステップS5や、図11の持出時システムフローのステップS202では、持出記録部71は、まず物品管理データベース73の在庫リスト732などに記録されている所定の持出期間の情報を取得して画面上に表示することができる。これにより、作業員Pは、画面上に表示される持出物品の所定の持出期間を参照して持出物品の持ち出し期間のデフォルト値を確認できる。作業員Pにより持出期間がデフォルト値のままで良いと判断される場合には、持ち出し期間情報の入力操作の手間を省くことができるので、物品持出時の作業効率をより向上できる。
一方、作業員Pは、画面上に表示される持出物品の所定の持出期間を参照して、もし持出期間を所定期間から変更したい場合には、入力装置51を用いて変更操作をすることで、持ち出し期間情報を変更することができる。変更操作が行われた場合、持出記録部71は、入力装置51から入力された持ち出し期間情報を、物品情報及び作業員情報と関連付けて物品管理データベース73の出庫履歴リスト731に記録する。これにより、物品の持出期間の調整も容易にできる。
また、管理領域である保管庫10から持ち出された物品12を搬送可能な領域(例えば保管庫10が設置される工場の区画内)の外側に、物品12のさらなる持ち出しを禁止する持出禁止領域を設定してもよい。この場合、物品管理システム1は、持出禁止領域に持ち出される物品タグ2から情報を読み取るRFIDリーダ(第2読取装置)を、例えば工場出入口など、搬送可能領域と持出禁止領域との境界位置に備えることができる。そして、報知部75は、第2読取装置によって物品タグ2が検知されたときに、検知された物品タグ2が貼付されている物品12が持出禁止領域に持ち出されたことをシステム管理者に報知することができる。この構成により、物品12の持出禁止領域への持ち出し、すなわち管理可能な範囲外への物品12の持ち出しを防止できるので、物品12が紛失する可能性をさらに低減でき、物品管理をさらに高精度に行うことが可能となる。
1 物品管理システム
2 物品タグ(第1無線タグ)
3 作業員タグ(第2無線タグ)
4 RFIDリーダ(読取装置)
5 持出時端末装置
51 入力装置
6 返却時端末装置
7 制御装置
71 持出記録部
72 返却処理部
73 物品管理データベース
731 出庫履歴リスト
732 在庫リスト
733 入出庫ログ
74紛失判定部
75報知部
10 保管庫(管理領域)
12 物品
P 作業員
2 物品タグ(第1無線タグ)
3 作業員タグ(第2無線タグ)
4 RFIDリーダ(読取装置)
5 持出時端末装置
51 入力装置
6 返却時端末装置
7 制御装置
71 持出記録部
72 返却処理部
73 物品管理データベース
731 出庫履歴リスト
732 在庫リスト
733 入出庫ログ
74紛失判定部
75報知部
10 保管庫(管理領域)
12 物品
P 作業員
Claims (8)
- 管理領域に保管される物品に貼付される第1無線タグと、
作業員に携行される第2無線タグと、
前記管理領域から出し入れされる前記第1無線タグ及び前記第2無線タグから情報を読み取る読取装置と、
前記管理領域からの前記物品の持ち出し時に、前記読取装置により前記物品に貼付される前記第1無線タグから読み取られた情報に基づく物品情報と、前記作業員が携行する前記第2無線タグから読み取られた情報に基づく作業員情報と、前記物品に係る所定の持ち出し期間情報と、を関連付けてデータベースに記録する持出記録部と、
前記データベースを参照して、前記持ち出し期間情報に基づき前記物品の紛失を判定する紛失判定部と、
を備える、
物品管理システム。 - 前記管理領域からの前記物品の持ち出し時に、前記作業員による前記持ち出し期間情報の入力を受け付ける入力装置を備え、
前記持出記録部は、前記入力装置から入力された前記持ち出し期間情報を、前記物品情報及び前記作業員情報と関連付けて前記データベースに記録する、
請求項1に記載の物品管理システム。 - 前記物品の持ち出し時に、前記入力装置は前記作業員による持ち出し理由情報の入力も受け付け、
前記持出記録部は、前記入力装置から入力された前記持ち出し理由情報を、前記物品情報、前記作業員情報、及び前記持ち出し期間情報と関連付けて前記データベースに記録する、
請求項2に記載の物品管理システム。 - 前記紛失判定部により前記物品の紛失が判定されたときにその旨を報知する報知部を備える、
請求項1に記載の物品管理システム。 - 前記物品の返却時に、前記読取装置により前記物品に貼付される前記第1無線タグから読み取られた情報に基づく物品情報と、前記作業員が携行する前記第2無線タグから読み取られ情報に基づく作業員情報と、に基づき前記データベースから該当物品のデータを抽出し、返却処理を行う返却処理部を備える、
請求項1に記載の物品管理システム。 - 前記データベースは、前記持出記録部により前記物品情報、前記作業員情報、前記持ち出し期間情報が関連付けて一組のデータセットとして記録され、前記返却処理部により前記データセットに返却日の情報が記録される出庫履歴リストを有し、
前記紛失判定部は、前記出庫履歴リストを参照して、前記返却日の情報に基づき未返却の物品を抽出し、前記持ち出し期間情報に基づき前記未返却の物品の中で持ち出し期間を徒過した物品が有る場合に、前記物品の紛失が発生したと判定する、
請求項5に記載の物品管理システム。 - 前記データベースは、
前記持出記録部及び前記返却処理部による処理の際に更新され、前記管理領域の現在の前記物品の在庫状況が記録される在庫リストと、
前記読取装置により読み取られたタグ情報に基づき、前記管理領域からの前記物品の入出庫状況が記録される入出庫ログと、を有し、
前記紛失判定部は、前記在庫リストと前記入出庫ログとを比較して前記物品の紛失を判定する、
請求項5に記載の物品管理システム。 - 前記管理領域から持ち出された前記物品を搬送可能な領域の外側に、前記物品のさらなる持ち出しを禁止する持出禁止領域が設定され、
前記持出禁止領域に持ち出される前記第1無線タグから情報を読み取る第2読取装置を備え、
前記報知部は、前記第2読取装置によって前記第1無線タグが検知されたときに、検知された前記第1無線タグが貼付されている物品が前記持出禁止領域に持ち出されたことをシステム管理者に報知する、
請求項4に記載の物品管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022156241A JP2024049789A (ja) | 2022-09-29 | 2022-09-29 | 物品管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022156241A JP2024049789A (ja) | 2022-09-29 | 2022-09-29 | 物品管理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024049789A true JP2024049789A (ja) | 2024-04-10 |
Family
ID=90622258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022156241A Pending JP2024049789A (ja) | 2022-09-29 | 2022-09-29 | 物品管理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024049789A (ja) |
-
2022
- 2022-09-29 JP JP2022156241A patent/JP2024049789A/ja active Pending
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