JP2024049680A - 照明装置及び照明器具 - Google Patents

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篤志 打保
Atsushi Uchiho
雅人 松本
Masahito Matsumoto
有岐也 金澤
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Abstract

【課題】第1発光部及び第2発光部の一方に含まれる複数の光源のレイアウトの自由度を高くすることができる照明装置等を提供する。【解決手段】照明装置の一例であるLEDランプ1は、第1発光部10と、第2発光部20と、第1発光部10が配置される第1領域31aと第2発光部20が配置される第2領域31bとを含む配置面を有する基台30と、第1透光部41及び第2透光部42を有する光学部材40と、第1発光部10及び第2発光部20に電力を供給するための電源部50と、を備え、光学部材40は、第1透光部41を透過した第1発光部10の光の配光角が第2透光部42を透過した第2発光部20の光の配光角よりも小さくなるように構成されており、上面視において、電源部50と第1発光部10及び第2発光部20の少なくとも一方とを接続する電力線が挿通される挿通孔61aは、第1領域31aに存在している。【選択図】図4

Description

本発明は、照明装置及び照明器具に関し、特に、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いたLEDランプの一例である照明装置及びこの照明装置を備えた照明器具に関する。
LED等の固体発光素子は、小型、高効率及び長寿命であることから、様々な製品の光源として利用されている。例えば、LEDを用いたLED照明が実用化されている。
LED照明としては、従来から知られる電球形蛍光灯や白熱電球に代替する電球形LEDランプ(LED電球)又は直管形蛍光灯に代替する直管LEDランプ等の口金付きのLEDランプが知られている。その他にも、LED照明として、シーリングライト、ダウンライト又はスポットライト等の照明器具も知られている。
口金付きのLEDランプは、天井等に設置された器具のソケットに着脱可能に取り付けられる。この種のLEDランプとして、扁平形の照明装置が知られている(例えば特許文献1)。
扁平形の照明装置は、GX53形等の口金を有しており、複数のLED(光源)を含む発光部となるLEDモジュールと、LEDモジュールを点灯させるための電源部と、電源部を収納する扁平形の筐体と、LEDモジュールを覆う光学部材である透光性カバーと、電源部と電気的に接続された一対のピンとを備える。
国際公開第2012/005239号
各々がLED等の複数の光源を有する第1発光部及び第2発光部の2つの発光部を有する照明装置が検討されている。この種の照明装置は、第1発光部及び第2発光部が配置される基台と、第1発光部及び第2発光部に電力を供給するための電源部と、第1発光部及び第2発光部を覆うとともに第1発光部及び第2発光部の光が透過する光学部材とを備える。この場合、光学部材は、例えば、第1発光部の光が透過する光と第2発光部の光が透過する光とで、配光角等の光学特性が異なるように構成されている。
このような照明装置では、第1発光部及び第2発光部が基台の一方の面側に配置され、電源部が基台の他方の面側に配置される。つまり、第1発光部及び第2発光部と電源部との間に基台が存在する。このため、基台には、第1発光部及び第2発光部の各々と電源部とを接続する電力線が挿通される貫通孔が設けられる。
しかしながら、第1発光部及び第2発光部が配置される基台に貫通孔が設けられると、第1発光部及び第2発光部に含まれる複数の光源のレイアウトに制約が生じてしまう。この結果、光学部材を透過する第1発光部及び第2発光部の各々の光について、所望の光学特性を得ることが難しくなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、基台に電力線が挿通される貫通孔が設けられていても、第1発光部及び第2発光部の一方に含まれる複数の光源のレイアウトの自由度を高くすることができる照明装置及び照明器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る照明装置の一態様は、第1光を発する第1発光部と、第2光を発する第2発光部と、前記第1発光部が配置される第1領域と前記第2発光部が配置される第2領域とを含む配置面を有する基台と、前記第1発光部と前記第2発光部とを覆い、前記第1光が透過する第1透光部及び前記第2光が透過する第2透光部を有する光学部材と、前記基台における前記配置面側とは反対側に配置され、前記第1発光部及び前記第2発光部に電力を供給するための電源部と、を備え、前記光学部材は、前記第1透光部を透過した前記第1光の配光角が前記第2透光部を透過した第2光の配光角よりも小さくなるように構成されており、上面視において、前記電源部と前記第1発光部及び前記第2発光部の少なくとも一方とを接続する電力線が挿通される挿通孔は、前記配置面の前記第1領域に存在している。
また、本発明に係る照明器具の一態様は、上記の照明装置と、前記照明装置が着脱可能に取り付けられた器具と、を備える。
本発明によれば、基台の第2領域に配置される第2発光部に含まれる複数の光源のレイアウトの自由度を高くすることができる。
実施の形態に係るLEDランプを斜め上方から見たときの斜視図である。 実施の形態に係るLEDランプを斜め下方から見たときの斜視図である。 実施の形態に係るLEDランプの分解斜視図である。 実施の形態に係るLEDランプの上面図である。 図4のV-V線における実施の形態に係るLEDランプの断面図である。 図4のVI-VI線における実施の形態に係るLEDランプの断面図である。 実施の形態に係るLEDランプにおける光学部材を内面側から見たときの斜視図である。 実施の形態に係るLEDランプにおける光学部材を外面側から見たときの斜視図である。 実施の形態に係るLEDランプにおける絶縁カバーの一部を拡大して示す斜視図である。 挿通孔に電力線が挿通されていない状態での筒部及び筒部の周辺部分を示す斜視図である。 挿通孔に電力線が挿通された状態での筒部及び筒部の周辺部分を示す斜視図である。 実施の形態に係るLEDランプが集光モードで照明光を照射しているときの様子を示す図である。 実施の形態に係るLEDランプが拡散モードで照明光を照射しているときの様子を示す図である。 実施の形態に係るLEDランプにおける絶縁カバーの筒部及び筒部の周辺部分を示す拡大図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。また、本明細書において、「上」及び「下」という用語は、必ずしも、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)及び下方向(鉛直下方)を指すものではない。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係るLEDランプ1の全体構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係るLEDランプ1を斜め上方から見たときの斜視図であり、図2は、同LEDランプ1を斜め下方から見たときの斜視図である。
LEDランプ1は、照明装置の一例であり、光を照射する。図1及び図2に示すように、LEDランプ1は、薄形のフラットランプである。具体的には、LEDランプ1は、全体形状が扁平状で円柱状の扁平形(円盤状)の照明用光源である。一例として、LEDランプ1の外形サイズは、φ70mmであるが、これに限らない。
また、LEDランプ1は、ソケットに取り付けられる交換形のランプであり、ソケットに着脱可能に取り付けられる。LEDランプ1は、ソケットに取り付けられることで、ソケットを介して供給される電力によって点灯する。ソケットは、天井、壁及び床等の造営材に設置された器具又はブラケットに取り付けられたり、造営材に直接設置されたりしている。LEDランプ1がソケットに装着されることで、ダウンライト、スポットライト、又はシーリングライト等の照明器具が構成される。このような照明器具は、例えば、LEDランプ1と、LEDランプ1が着脱可能に取り付けられた器具とを備える。
本実施の形態において、LEDランプ1は、ソケットに取り付けられる口金を有している。具体的には、LEDランプ1は、GX53ソケットに着脱自在に取り付けられるGX53口金を有する。なお、LEDランプ1の口金は、GX53口金に限るものではなく、GH76p口金等の他の口金を有していてもよい。また、LEDランプ1は、口金を有していない照明装置であってもよい。
次に、本実施の形態に係るLEDランプ1の詳細な構成について、図3~図6を用いて説明する。図3は、実施の形態に係るLEDランプ1の分解斜視図である。図4は、同LEDランプ1の上面図である。図4において、(a)は、光学部材40を装着した状態の上面図であり、(b)は、光学部材40を外した状態の上面図である。図5は、図4のV-V線における断面図であり、図6は、図4のVI-VI線における断面図である。なお、図6では、挿通孔61aに挿通されている一対の電力線131及び一対の電力線132は省略している。
図3~図6に示すように、LEDランプ1は、第1発光部10と、第2発光部20と、基台30と、光学部材40と、電源部50と、絶縁カバー60と、第1ホルダ70と、第2ホルダ80と、ヒートシンク90と、筐体100と、ピン110とを備える。
本実施の形態では、光学部材40及び筐体100が外郭部材である。したがって、光学部材40と筐体100とによって外郭筐体が構成されており、この外郭筐体の中に第1発光部10及び第2発光部20等の上記の各種部材が収納されている。
第1発光部10及び第2発光部20の各々は、光を発する光源部である。具体的には、第1発光部10及び第2発光部20の各々は、所定の色の光を出射する発光モジュールであり、例えば照明光として白色光を出射する。本実施の形態において、第1発光部10及び第2発光部20の各々は、複数の光源として複数のLEDを有するLEDモジュールである。第1発光部10及び第2発光部20から出射した光は、光学部材40を透過してLEDランプ1の外部に放射される。
第1発光部10は、第1光を発する発光モジュールである。本実施の形態において、第1発光部10は、第1光として白色光を照射する。本実施の形態において、第1発光部10は、COB(Chip On Board)タイプのLEDモジュールであり、図3~図6に示すように、基板11と、基板11に配置されたLED発光部12とを有する。
基板11は、LED発光部12に含まれるLEDを実装するための実装基板である。基板11を構成する基材としては、セラミック基板、樹脂基板、又は、メタルベース基板等が用いられる。本実施の形態において、基板11の平面視形状は、略矩形である。具体的には、基板11の平面視形状は、正方形の一部(角等)が切り欠かれた形状になっている。なお、基板11の平面視形状は、正方形又は長方形の矩形に限るものではなく、円形等であってもよい。
基板11には、LED発光部12に含まれるLEDを発光させるための直流電力を外部から受電するための一対の端子11a(図4参照)と、一対の端子11aに接続されるとともにLED同士を電気的に接続するための所定のパターンの金属配線とが形成されている。なお、基板11の表面には、金属配線を保護するとともに絶縁耐圧を確保するために、金属配線を覆うように絶縁性樹脂材料からなるレジストが形成されていてもよい。
本実施の形態において、一対の端子11aは、基板11の表面に形成された電極である。一対の端子11aは、一対の電力線131を介して電源部50と電気的に接続されている。なお、一対の端子11aは、電極ではなく、コネクタ端子であってもよい。
LED発光部12は、基板11に実装された複数のLEDである複数のLEDチップと、複数のLEDチップを封止する封止部材とを有する。
第1発光部10において、LED発光部12のLEDは、単色の可視光を発するベアチップである。LEDは、例えば、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。LEDは、例えば基板11にマトリクス状に複数個配置されている。なお、LEDは、少なくとも1つ配置されていればよい。
LED発光部12の封止部材は、シリコーン樹脂等の透光性の絶縁性樹脂材料によって構成されている。本実施の形態における封止部材は、LED(LEDチップ)からの光を波長変換する波長変換材として蛍光体を含んでいる。封止部材は、例えば、シリコーン樹脂に蛍光体を分散させた蛍光体含有樹脂である。つまり、封止部材は、透光性樹脂に蛍光体が含有された蛍光体含有樹脂であり、LEDチップからの光を所定の波長に波長変換(色変換)する。
封止部材に含有させる蛍光体としては、LEDが青色光を発光する青色LEDチップである場合、白色光を得るために、例えばYAG系の黄色蛍光体を用いることができる。この場合、黄色蛍光体が、青色LEDチップが発した青色光の一部を吸収して励起されて黄色光を放出する。そして、この黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざって白色光となってLED発光部12から出射する。なお、封止部材には、シリカ等の光拡散材及びフィラー等が分散されていてもよい。
図3及び図4に示すように、本実施の形態において、LED発光部12の封止部材は、全てのLEDを一括封止するように平面視形状が円形となるように形成されている。封止部材の外形は、LED発光部12の外形を規定する。この場合、基板11にリング状の凸部(ダム)を形成することで、液状の封止部材を基板11に塗布したときに液状の封止部材が凸部でせき止められるように構成されていてもよい。
なお、封止部材は、円形以外の形状(例えば矩形状)となるようにLEDを一括封止してもよい。また、封止部材は、全てのLEDを一括封止するのではなく、複数のLEDを列ごとにライン状に封止してもよいし、各LEDを1つずつ個別に封止してもよい。
第2発光部20は、第2光を発する発光モジュールである。本実施の形態において、第2発光部20は、第2光として白色光を照射する。第2発光部20が第2光として発する白色光の色温度は、第1発光部10が第1光として発する白色光の色温度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1発光部10が発する白色光の色温度を第2発光部20が発する白色光の色温度よりも高くしてもよいし、第2発光部20が発する白色光の色温度を第1発光部10が発する白色光の色温度よりも高くしてもよい。本実施の形態では、第1発光部10が発する白色光の色温度を第2発光部20が発する白色光の色温度よりも高くしている。一例として、第1発光部10が発する白色光の色温度は5000K程度であり、第2発光部20が発する白色光の色温度は2700Kである。
第2発光部20は、SMD(Surface Mount Device)タイプのLEDモジュールであり、図3~図6に示すように、基板21と、LEDとして基板21に配置された複数のLEDパッケージ22とを備える。
基板21は、LEDパッケージ22を実装するための実装基板である。基板11を構成する基材としては、セラミック基板、樹脂基板、又は、メタルベース基板等が用いられる。本実施の形態において、基板21の平面視形状は、環状である。具体的には、基板21の平面視形状は、円環状である。なお、基板21の平面視形状は、円環状に限るものではなく、矩形環状等であってもよい。また、基板21は、複数に分割されていてもよい。
基板21には、LEDパッケージ22を発光させるための直流電力を外部から受電するための一対の端子21a(図3、図4参照)と、一対の端子21aに接続されるとともにLEDパッケージ22同士を電気的に接続するための所定のパターンの金属配線とが形成されている。なお、基板21の表面には、金属配線を保護するとともに絶縁耐圧を確保するために、金属配線を覆うように絶縁性樹脂材料からなるレジストが形成されていてもよい。
本実施の形態において、一対の端子21aは、コネクタ端子である。一対の端子21aは、一対の電力線132を介して電源部50と電気的に接続されている。例えば、一対の端子21aの各々に一対の電力線132の各々が差し込まれることで、一対の端子21aの各々と一対の電力線132の各々とが電気的及び機械的に接続される。なお、一対の端子21aは、コネクタ端子ではなく、基板11の表面に形成された電極であってもよい。
複数のLEDパッケージ22の各々は、白色光を出射する白色LED光源である。具体的には、各LEDパッケージ22は、LEDがパッケージ化された表面実装(SMD)型のLED光源であり、容器(パッケージ)と、容器内に実装されたLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを有する。
LEDパッケージ22のLEDチップは、所定の直流電力により発光する半導体発光素子の一例であって、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップは、例えば、通電されると青色光を発する青色LEDチップである。なお、LEDパッケージ22に搭載されるLEDチップは、1つではなく、複数であってもよい。この場合、LEDパッケージ22に搭載される複数のLEDチップは、青色光を発する青色LEDチップ、赤色光を発する赤色LEDチップ及び緑色光を発する緑色LEDチップの中から選ばれる2つのLEDチップとすることができる。また、LEDパッケージ22に搭載される複数のLEDチップを青色LEDチップと赤色LEDチップと緑色LEDチップとの3つとし、LEDパッケージ22をRGB白色光源としてもよい。
LEDパッケージ22の封止部材は、シリコーン樹脂等の透光性の絶縁性樹脂材料によって構成されている。本実施の形態における封止部材は、LEDチップからの光の波長を変換する波長変換材として蛍光体を含んでいる。つまり、封止部材は、透光性樹脂に蛍光体が含有された蛍光体含有樹脂であり、LEDチップからの光を所定の波長に波長変換(色変換)する。封止部材は、容器の凹部に充填されている。
封止部材に含有させる蛍光体としては、LEDが青色光を発光する1つの青色LEDチップである場合、白色光を得るために、例えばYAG系の黄色蛍光体を用いることができる。この場合、黄色蛍光体が、青色LEDチップが発した青色光の一部を吸収して励起されて黄色光を放出する。そして、この黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざって白色光となってLEDパッケージ22から出射する。なお、封止部材には、シリカ等の光拡散材及びフィラー等が分散されていてもよい。また、封止部材には、蛍光体が含有されていなくてもよい。例えば、LEDパッケージ22に青色LEDチップと赤色LEDチップと緑色LEDチップとの3つのLEDチップが搭載されている場合、封止部材には蛍光体が含有されていなくてもよい。
図4に示すように、複数のLEDパッケージ22は、円環状の基板21に、円環状に配列されている。本実施の形態において、複数のLEDパッケージ22は、2列で円環状に配列されている。一例として、LEDランプ1の外形サイズがφ70mmである場合、2列のうちの外側に位置するLEDパッケージ22は、φ51mmの円に沿って配置されており、2列のうちの内側に位置するLEDパッケージ22は、φ42.5mmの円に沿って配置されている。
図4~図6に示すように、第2発光部20は、第1発光部10の外側に位置している。つまり、第1発光部10は、第2発光部20の内側に位置している。具体的には、第2発光部20の円環状の基板21が第1発光部10の略矩形の基板11の外側に位置しており、平面視において、基板21が基板11の全周を囲っている。つまり、第1発光部10の略矩形の基板11が第2発光部20の基板21に囲まれている。
図5及び図6に示すように、第1発光部10及び第2発光部20は、基台30に配置されて基台30に支持されている。基台30は、第1発光部10及び第2発光部20を支持する支持台である。本実施の形態において、基台30は、LEDモジュールである第1発光部10及び第2発光部20を支持するモジュールプレートである。
基台30は、第1発光部10及び第2発光部20が配置される面である第1面31と、第1面31に背向する第2面32とを有する。基台30の第1面31は、光学部材40側の面であり、基台30の第2面32は、電源部50側の面である。第1面31及び第2面32は、フラットな平面であるが、これに限らない。
第1面31は、第1発光部10が配置される第1領域31aと、第2発光部20が配置される第2領域31bとを含む配置面である。具体的には、第1領域31aには、第1発光部10の基板11(第1基板)が配置され、第2領域31bには、第2発光部20の基板21(第2基板)が配置される。つまり、第1面31は、基板配置面である。本実施の形態において、第1発光部10の基板11及び第2発光部20の基板21は、第1面31に接触するようにして第1面31に載置される。基台30の第1面31と、第1発光部10の基板11及び第2発光部20の基板21との間に、熱伝導シート等が挿入されていてもよい。
第2領域31bは、第1領域31aの外側に位置している。具体的には、第2領域31bは、第1領域31aの全周を囲っている。上面視において、第1領域31aは、円形の領域であり、第2領域31bは、第1領域31aを囲む円環状の領域である。第1領域31aの外形を構成する円と第2領域31bの外形を構成する円とは、同心である。本実施の形態において、第1領域31aの外形を構成する円の半径は、円環状の第2領域31bの幅(径方向の長さ)よりも小さい。つまり、第2領域31bの幅は、第1領域31aの半径よりも大きい。なお、第1領域31aの外形を構成する円の中心は、LEDランプ1の中心である。
基台30は、第1発光部10及び第2発光部20で発生する熱を放熱するヒートシンクとしても機能する。したがって、基台30は、アルミニウム等の金属材料又は熱伝導率の高い樹脂材料によって構成されているとよい。本実施の形態において、基台30は、金属製であり、例えばアルミニウムによって構成された金属板である。
基台30に配置された第1発光部10及び第2発光部20は、基台30に固定されている。
図4~図6に示すように、第1発光部10は、ネジ121によって基台30に固定されている。ネジ121は、第1発光部10を基台30に固定するための固定部材の一例である。本実施の形態において、第1発光部10は、ネジ121だけではく、第1ホルダ70を用いて基台30に固定されている。具体的には、第1発光部10は、第1ホルダ70によって基板11が基台30に押さえ付けられた状態で基台30に固定されている。この場合、第1ホルダ70の一部と基台30との間に第1発光部10の基板11を挟み込んだ状態で第1ホルダ70のネジ穴71(図3、図5参照)にネジ121を挿通して、ネジ121を基台30のネジ穴33aにねじ込むことで第1ホルダ70と基板11と基台30とをネジ121で共締めする。これにより、第1発光部10を基台30に固定することができる。なお、図3及び図4に示すように、ネジ121は、3本用いているが、これに限らない。また、図4に示すように、3本のネジ121は、基台30の第1面31における第1領域31aの周縁部に設けられているとよい。
第1ホルダ70は、第1発光部10を保持する光源ホルダである。第1ホルダ70は、ポリブチレンテレフタレート(PBT;Polybutylene terephthalate)等の絶縁樹脂材料によって構成されている。
図4及び図6に示すように、第2発光部20は、ネジ122によって基台30に固定されている。ネジ122は、第2発光部20を基台30に固定するための固定部材の一例である。本実施の形態において、第2発光部20は、ネジ122のみによって基台30に直接固定されている。具体的には、第2発光部20の基板21に形成されたネジ穴21b(図3、図6参照)にネジ122を挿通して、ネジ122を基台30のネジ穴33bにねじ込むことで、第2発光部20を基台30に固定することができる。なお、図3及び図4に示すように、ネジ122は、3本用いているが、これに限らない。また、3本のネジ122は、基台30の第1面31における第2領域31bの周縁部に設けられているとよい。この場合、基板21のネジ穴21bは、基板21の外周端部に形成されている。
第1発光部10及び第2発光部20は、電源部50から供給される電力によって発光する。第1発光部10と第2発光部20とは、電源部50によって独立して駆動される。したがって、電源部50から第1発光部10への電流経路と電源部50から第2発光部20への電流経路とは別々に分かれている。
具体的には、第1発光部10と電源部50とは、図3及び図4に示される一対の電力線131(第1電力線)によって電気的に接続されている。具体的には、第1発光部10における基板11の一対の端子11aと電源部50とが一対の電力線131によって連結されている。この場合、一対の端子11aの一方には、一対の電力線131の一方の端部が接続され、一対の端子11aの他方には、一対の電力線131の他方の端部が接続される。
また、第2発光部20と電源部50とは、図3及び図4に示される一対の電力線132(第2電力線)によって電気的に接続されている。具体的には、第2発光部20における基板21の一対の端子21aと電源部50とが一対の電力線132によって連結されている。この場合、一対の端子21aの一方には、一対の電力線132の一方の端部が接続され、一対の端子21aの他方には、一対の電力線132の他方の端部が接続される。
一対の電力線131及び一対の電力線132は、第1発光部10及び第2発光部20に電力を供給するための給電線である。本実施の形態では、第1発光部10及び第2発光部20には、電源部50から直流電力が給電される。したがって、一対の電力線131の一方は、高電位側の給電線であり、一対の電力線131の他方は、低電位側の給電線である。同様に、一対の電力線132の一方は、高電位側の給電線であり、一対の電力線132の他方は、低電位側の給電線である。一対の電力線131及び一対の電力線132は、例えば、合金銅等の導電材料からなる芯線と当該芯線を被覆する絶縁性の樹脂被膜とによって構成されたリード線である。
図5及び図6に示すように、第1発光部10及び第2発光部20と電源部50との間には基台30が存在する。したがって、基台30には、一対の電力線131及び一対の電力線132が挿通される貫通孔34が設けられている。貫通孔34は、基台30の第1面31の第1領域31aに設けられている。
電源部50から第1発光部10及び第2発光部20に電力が供給されることで、第1発光部10及び第2発光部20から光が出射する。第1発光部10及び第2発光部20から出射した光は、光学部材40に入射する。光学部材40は、透光性材料によって構成されており、光学部材40に入射した第1発光部10及び第2発光部20の光は、光学部材40を透過して光学部材40の外部に出射する。
図5及び図6に示すように、光学部材40は、第1発光部10と第2発光部20とを覆う透光カバーである。光学部材40は、筐体100の開口部101の開口端部に取り付けられる。この場合、光学部材40及び筐体100の開口端部に係止爪及び係止穴等の係止構造を設けることで、光学部材40を筐体100に嵌め込むことで光学部材40を筐体100に固定してもよいし、光学部材40及び筐体100の開口端部の各々にねじ溝を形成することで、光学部材40を回転させて光学部材40を筐体100に固定してもよい。
光学部材40は、第1発光部10から出射した第1光が透過する第1透光部41と、第2発光部20から出射した第2光が透過する第2透光部42とを有する。したがって、第1発光部10から出射した第1光は、光学部材40の第1透光部41に入射し、第1透光部41を透過して外部に出射する。また、第2発光部20から出射した第2光は、光学部材40の第2透光部42に入射し、第2透光部42を透過して外部に出射する。
なお、第1発光部10から出射した光の全てが第1透光部41を透過しなくてもよい。例えば、第1発光部10から出射した光の一部は、第2透光部42を透過してもよいし、光学部材40における第1透光部41及び第2透光部42以外の箇所を透過してもよい。同様に、第2発光部20から出射した光の全てが第2透光部42を透過しなくてもよい。例えば、第2発光部20から出射した光の一部は、第1透光部41を透過してもよいし、光学部材40における第1透光部41及び第2透光部42以外の箇所を透過してもよい。
第1透光部41は、第1発光部10に対向し、第2透光部42は、第2発光部20に対向している。したがって、上面視において、第1透光部41は、第1発光部10が配置される基台30の第1領域31aと重なる位置に設けられ、第2透光部42は、第2発光部20が配置される基台30の第2領域31bと重なる位置に設けられる。本実施の形態では、第1発光部10が第2発光部20の内側に位置しているので、第1透光部41は第2透光部42の内側に位置している。第2透光部42は、第1透光部41を囲むように円環状に形成されている。
光学部材40は、第1発光部10及び第2発光部20の各々から出射する光に対して光学作用を与える。例えば、光学部材40は、第1発光部10及び第2発光部20から出射する光の配光を制御する配光制御機能を有していてもよい。
本実施の形態では、光学部材40は、第1透光部41の第1光に対する光学作用と第2透光部42の第2光に対する光学作用とが異なるように構成されている。つまり、光学部材40は、第1透光部41と第2透光部42とで第1透光部41及び第2透光部42から出射する光の光学特性が異なるように構成されている。本実施の形態において、光学部材40は、第1透光部41から出射する光の配光角と第2透光部42から出射する光の配光角とが異なるように構成されている。
一例として、第1透光部41は、第1発光部10の光を集光する集光作用を有しており、第2透光部42は、第2発光部20の光を拡散(散乱)する拡散作用を有している。これにより、第1透光部41に入射して第1透光部41から出射する光(つまり第1透光部41を透過した第1発光部10の光)の配光角は、第2透光部42に入射して第2透光部42から出射する光(つまり第2透光部を透過した第2発光部20の光)の配光角よりも小さくなる。
本実施の形態において、第1透光部41は、レンズ機能を有する。具体的には、図7に示すように、第1透光部41は、フレネルレンズであり、第1発光部10の光を屈折させることで集光する。第1透光部41は、フレネルレンズとして、第1透光部41の内面(光入射面)に形成された中央突出部と、中央突出部を同心環状に囲む複数の環状突出部とを有する。中央突出部及び複数の環状突出部は、フレネルレンズの輪帯を構成している。なお、図7は、LEDランプ1における光学部材40を内面側から見たときの斜視図である。
一例として、LEDランプ1の外形サイズがφ70mmである場合、図4~図6に示すように、第1透光部41の最外径(つまりフレネルレンズの最外径)φ1は、φ1=30.22mmである。本実施の形態において、第1透光部41の最外径φ1は、基台30の第1面31の第1領域31aの直径よりも小さい。これにより、ネジ121を基台30の第1領域31aの周縁部に配置する場合に、第1透光部41と第2透光部42との境界部近傍(つまり第1透光部41の最外径箇所近傍)にネジ121を容易に配置することができる。
また、図4に示すように、3つのネジ121は、各ネジ121の中心がφ2=29.2mmの円に沿って位置するように配置されている。なお、3つのネジ121は、等間隔で配置されていないが、120°の等間隔で配置されていてもよい。
図4に示すように、上面視において(LEDランプ1の光出射方向側から見たときに)、ネジ121の少なくとも一部は、光学部材40の第1透光部41と重なっている。この構成により、第1透光部41の下にネジ121が配置されてネジ121が第1透光部41に隠れるので、フレネルレンズである第1透光部41越しにネジ121が見えづらくなる。これにより、LEDランプ1の消灯時にユーザがネジ121を認識しにくくなるので、消灯時におけるLEDランプ1の外観意匠性を向上させることができる。この場合、図5及び図6に示すように、ネジ121の中心は、第1透光部41の最外部の内側に位置しているとよい。つまり、φ2<φ1になっているとよい。これにより、第1透光部41越しにネジ121が一層見えづらくなるので、LEDランプ1の外観意匠性を一層向上させることができる。
また、第2発光部20の複数のLEDパッケージ22は、第1透光部41の最外部よりも外側に配置されているとよい。つまり、複数のLEDパッケージ22は、第1透光部41を構成するフレネルレンズの最外径よりも大きい直径の円に沿って配置されているとよい。これにより、第2発光部20を点灯させたときにフレネルレンズである第1透光部41に第2発光部20のLEDパッケージ22が映り込むことを抑制することができるので、LEDランプ1の外観意匠性を向上させることができる。
第2透光部42は、入射する光を散乱反射することで光を拡散する機能を有する。具体的には、図7に示すように、第2透光部42の内面には、複数のディンプル42a(凹部)が形成されている。複数のディンプル42aは、第2透光部42のほぼ全体に敷き詰めるように形成されている。これにより、第2透光部42に光拡散機能を持たせることができるので、第2透光部42を透過する光を拡散させることができる。
本実施の形態において、第2透光部42の内面には、さらにシボ加工が施されている。つまり、第2透光部42のディンプル42aの表面にシボ加工が施されている。このように、第2透光部42の内面にシボ加工を施すことで第2透光部42の内面に微小凹凸構造を形成することができるので、第2透光部42の内面を曇りガラスのように白く曇った表面にすることができる。このように、第2透光部42の内面に複数のディンプル42aを形成することに加えてシボ加工を施すことで、第2透光部42の拡散度を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、第2透光部42の内面に複数のディンプル42aとシボ加工による微小凹凸構造との両方を形成することによって第2透光部42に光拡散機能を持たせたが、これに限らない。例えば、第2透光部42の内面に複数のディンプル42a及び微小凹凸構造の一方のみを形成することで、第2透光部42に光拡散機能を持たせてもよい。
また、本実施の形態では、第2透光部42の内面に微小凹凸構造を形成する処理は、シボ加工としたが、これに限るものではない。例えば、第2透光部42の内面にエッチング処理又はサンドブラスト処理等を施すことで、第2透光部42の内面に微小凹凸構造を形成してもよい。
また、第2透光部42に光拡散機能を持たせる方法は、第2透光部42の内面にディンプル42a及び微小凹凸構造を形成する方法に限るものではなく、第2透光部42の内面に光拡散膜を形成したり、第2透光部42に光拡散用のドットパターンを印刷したり、第2透光部42の内部に光拡散材を分散させたり、第2透光部42に光拡散用のレンズを形成したりしてもよい。光拡散膜としては、シリカ又は炭酸カルシウム等の光拡散材を含有する乳白の樹脂膜を用いることができる。また、光拡散用のレンズとしては、レンズアレイ又は光を屈折により拡散(発散)させる発散レンズを用いることができる。
図8に示すように、光学部材40の外面(光出射面)には、複数のディンプル40a(凹部)が形成されている。複数のディンプル40aは、光学部材40の外面のほぼ全体に敷き詰めるように形成されている。したがって、ディンプル40aは、第1透光部41の外面及び第2透光部42の外面に形成されている。図8は、LEDランプ1における光学部材40を外面側から見たときの斜視図である。このように、第1透光部41の外面にディンプル40aを形成することで、第1透光部41で集光した光を散乱させてLED発光部12における複数のLEDの粒々感(明暗差)を抑制することができる。また、第2透光部42の外面にディンプル40aを形成することで、第2透光部42で拡散した光を散乱させて複数のLEDパッケージ22の粒々感(明暗差)を抑制できるとともにさらに第2透光部42を透過する光を拡散させることができる。
なお、光学部材40の外面には、さらにシボ加工が施されている。つまり、光学部材40の外面のディンプル42aの表面に、シボ加工が施されている。これにより、光学部材40の外面に微小凹凸構造が形成されている。この場合、光学部材40の外面に形成された微小凹凸構造(シボ)と第2透光部42の内面に形成された微小凹凸構造(シボ)とは異なっている。具体的には、光学部材40の外面に形成された微小凹凸構造は、第2透光部42の内面に形成された微小凹凸構造よりも薄いシボになっている。
また、本実施の形態では、フレネルレンズを構成する第1透光部41の中央突出部の表面には、さらにシボ加工が施されている。つまり、第1透光部41の中央突出部の表面に微小凹凸構造(シボ)が形成されている。この場合、中央突出部の表面に形成する微小凹凸構造は、薄いシボであるとよい。なお、第1透光部41の複数の環状突出部の表面にはシボが形成されていない。つまり、第1透光部41では、中央突出部及び環状突出部のうち中央突出部のみにシボが形成されている。また、第1透光部41の中央突出部の表面にシボが形成されていなくてもよい。
このように、本実施の形態において、第1透光部41(フレネル部)は、外面にディンプル40aが形成され、内面には中央突出部に薄いシボが形成されている。また、第2透光部42(拡散部)は、外面及び内面の両方にディンプルとシボが形成されている。
また、光学部材40の外面には、一対の突起43が設けられている。一対の突起43は、LEDランプ1を回転させて照明器具に取り付ける際にユーザの指が引っ掛かる引っ掛け部として機能する。一対の突起43を設けることで、LEDランプ1を容易に回転させることができるのでLEDランプ1を照明器具に容易に取り付けたり照明器具から取り外したりすることができる。
光学部材40は、透光性材料を用いて形成されている。本実施の形態において、光学部材40は、アクリルやポリカーボネート等の透明樹脂材料又はガラス材料等の透明材料を用いて、金型等によって所定の形状に成形される。
図5及び図6に示すように、電源部50は、基台30の第2面32側に配置される。つまり、電源部50は、基台30の第1面31側とは反対側に配置されている。電源部50は、基台30と筐体100とで囲まれる空間に収納されている。
電源部50は、第1発光部10及び第2発光部20に電力を供給するための電源回路を構成している。電源部50は、第1発光部10及び第2発光部20を発光させるための電力を生成する。例えば、電源部50は、一対のピン110から供給される交流電力を直流電力に変換し、当該直流電力を第1発光部10及び第2発光部20に供給する。
電源部50は、回路基板51と、回路基板51に実装された複数の回路素子(不図示)とを有する。回路基板51は、銅箔等の金属配線がパターン形成されたプリント基板(PCB)である。本実施の形態において、回路基板51は、例えば、円板の一部が切り欠かれた板状の基板である。複数の回路素子は、例えば、電解コンデンサやセラミックコンデンサ等の容量素子、チョークコイルやチョークトランス等のコイル素子(インダクタ)、FET等のトランジスタ素子、抵抗器等の抵抗素子、又は、ダイオード等である。
なお、電源部50は、第1発光部10及び第2発光部20を調光するための調光回路を含んでいてもよい。また、電源部50は、無線通信回路等のその他の制御回路を含んでいてもよい。
図5及び図6に示すように、電源部50は、絶縁カバー60で覆われている。絶縁カバー60は、基台30と電源部50との間に配置されている。絶縁カバー60は、PBT等の絶縁樹脂材料によって構成されている。
図3~図6に示すように、絶縁カバー60には、一対の電力線131及び一対の電力線132が挿通される挿通孔61aが設けられている。図4及び図6に示すように、挿通孔61aは、基台30における第1面31の第1領域31aに対応する位置に設けられている。つまり、挿通孔61aは、上面視において、基台30における第1面31の第1領域31aに存在している。
本実施の形態において、挿通孔61aは、第1面31における第1領域31aだけではなく、第2領域31bにも存在している。つまり、挿通孔61aは、第1領域31aと第2領域31bとにわたって存在しており、第1領域31aと第2領域31bとの両方に存在している。ただし、挿通孔61aが占める割合は、第2領域31bよりも第1領域31aの方が大きい。つまり、第1領域31aにおける挿通孔61aの面積は、第2領域31bにおける挿通孔61aの面積よりも大きくなっている。なお、挿通孔61aは、第1領域31a及び第2領域31bのうち第1領域31aのみに存在していてもよい。
図6及び図9に示すように、本実施の形態において、挿通孔61aは、絶縁カバー60に設けられた筒部61の筒孔である。筒部61は、絶縁カバー60の基台30側の面から光学部材40に向かって突出するように形成されている。図9は、絶縁カバー60の一部を拡大して示す斜視図である。図9に示すように、本実施の形態において、筒部61は、略角筒状であり、筒部61の上面視形状は、略矩形状である。なお、筒部61の形状は、角筒状に限るものではなく、円筒状等であってもよい。
図6に示すように、挿通孔61aにおける光学部材40側(図6では上側)の開口部分は、第2領域31b側の部分の方が第1領域31a側の部分よりも高くなっている。具体的には、図9に示すように、筒部61の絶縁カバー60の基台30側の面からの高さが部分的に異なっており、図6に示すように、筒部61は、第2領域31b側の高さが第1領域31a側の高さよりも高くなっている。つまり、筒部61の光学部材40側の開口部分では、第2領域31b側の部分が第1領域31a側の部分よりも突出している。図9に示すように、本実施の形態において、角筒状である筒部61では、4つの側壁のうちの1つの側壁の高さが高くなっている。
図6に示すように、絶縁カバー60の筒部61は、基台30の貫通孔34を貫通している。つまり、絶縁カバー60は、筒部61が基台30の貫通孔34に貫通した状態で基台30の電源部50側に配置されている。筒部61は、第1発光部10の基板11及び第2発光部20の基板21よりも突出している。つまり、筒部61の光学部材40側の開口端面は、基板11及び基板21の表面よりも光学部材40側に位置している。さらに、本実施の形態では、筒部61は、第1発光部10を保持するための第1ホルダ70の上面よりも突出している。したがって、絶縁カバー60は、筒部61が第1ホルダ70から突出するように配置されている。
図10及び図11に示すように、一対の電力線131及び一対の電力線132は、基台30の貫通孔34に貫通した状態の筒部61の挿通孔61aに挿通される。図10は、挿通孔61aに一対の電力線131及び一対の電力線132が挿通されていない状態での絶縁カバー60における筒部61及び筒部61の周辺部分を示す斜視図であり、図11は、挿通孔61aに一対の電力線131及び一対の電力線132が挿通された状態での筒部61及び筒部61の周辺部分を示す斜視図である。
図11に示すように、挿通孔61aに挿通された一対の電力線131の一方の端部の導電部は、第1発光部10における基板11の一対の端子11aに接続されている。また、挿通孔61aに挿通された一対の電力線132の一方の端部の導電部は、第2発光部20における基板21の一対の端子21aに接続されている。
図示しないが、筒部61の挿通孔61aは、一対の電力線131及び一対の電力線132が挿通している状態で、シリコーン樹脂等の樹脂材料によってモールドされている。例えば、筒部61の挿通孔61aに一対の電力線131及び一対の電力線132を挿通した後に、液状のシリコーン樹脂を塗布することで挿通孔61aをモールドする。これにより、挿通孔61aをシリコーン樹脂で塞ぐことができるので、電源部50側から挿通孔61aを通って第1発光部10側(第2発光部20側)に虫が侵入することを抑制することができる。つまり、光学部材と第1発光部10及び第2発光部20との間の空間領域に虫が入り込むことを抑制できる。したがって、LEDランプ1を照明器具に装着した後に、光学部材40の内面に虫(又は虫の死骸)が存在して光学部材40越しに黒点となって見えてしまうことを抑制できる。
なお、図5及び図6に示すように、絶縁カバー60には、基台30のネジ穴33aを貫通したネジ121のネジ脚を収納する凹部62aが設けられている。これにより、ネジ121のネジ脚によって電源部50に不具合が生じることを抑制できる。また、図6に示すように、絶縁カバー60には、基台30のネジ穴33bを貫通したネジ122のネジ脚を収納する凹部62bが設けられている。これにより、ネジ122のネジ脚によって電源部50に不具合が生じることを抑制できる。
電源部50は、第2ホルダ80で保持されている。第2ホルダ80は、電源回路を構成する電源部50を保持する回路ホルダである。具体的には、電源部50は、回路基板51の端部が第2ホルダ80に設けられた係止爪81(図3参照)に係止されることで第2ホルダ80に保持されている。第2ホルダ80は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の絶縁樹脂材料によって構成されている。本実施の形態において、第2ホルダ80は、枠状に構成された枠体である。第2ホルダ80は、筐体100の底部103とヒートシンク90との間に位置している。なお、第2ホルダ80には、ピン110が挿通される挿通孔が設けられている。
図3及び図5に示されるヒートシンク90は、第1発光部10及び第2発光部20で発生する熱を放熱する放熱部材であり、第1発光部10及び第2発光部20と熱的に結合されている。したがって、ヒートシンク90は、第1発光部10及び第2発光部20で発生する熱を効率良く放熱させるために、金属材料又は熱伝導率が高い樹脂材料によって構成されているとよい。本実施の形態において、ヒートシンク90は、アルミニウムによって構成されている。また、図5に示すように、ヒートシンク90は、電源部50を囲っており、電源部50で発生する熱を放熱する機能を有する。ヒートシンク90は、筐体100内に配置されている。具体的には、ヒートシンク90は、筐体100の底部103に載置されている。なお、ヒートシンク90は、断面L字状の枠状に形成されている。
図5及び図6に示すように、筐体100は、電源部50、第2ホルダ80及びヒートシンク90を収納するハウジングである。図3及び図5に示すように、筐体100は、開口部101を有する略有底筒状であり、側壁102と、底部103とを有する。
図5に示すように、筐体100の開口部101は、基台30によって塞がれている。開口部101は、光学部材40で覆われている。筐体100の側壁102は、円筒状であり、底部103に立設している。
図1及び図5に示すように、筐体100の底部103は、段差を有するように形成されている。具体的には、底部103の中央部が外方に向けて円筒状に突出するように形成されている。図5及び図6に示すように、底部103には、第2ホルダ80が載置されている。また、図5に示すように、底部103には、ピン110が挿通される挿通孔が設けられている。ピン110は、2つであるので、この挿通孔は、2つ設けられている。
筐体100は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂材料又はアルミニウム等の金属材料によって構成されている。本実施の形態において、筐体100は、PBTによって構成された絶縁筐体である。これにより、電源部50の絶縁性が確保しやすくなる。つまり、筐体100は、LEDランプ1の外郭を構成する外郭カバーであるとともに、電源部50を覆う絶縁カバーとしても機能する。
ピン110は、導電性のランプピン(口金ピン)であり、第1発光部10及び第2発光部20を発光させるための電力をLEDランプ1の外部から受電する機能を有する。例えば、一対のピン110によって、照明器具のソケットから交流電力(例えばAC100Vの商用電源からの交流電力)を受電する。ピン110は、電源部50と電気的に接続されており、ピン110で受電した電力は、電源部50に供給される。本実施の形態において、ピン110は、一対として2つ設けられている。一対のピン110は、対向する位置に設けられている。図5に示すように、各ピン110は、筐体100の底部103に設けられた挿通孔と第2ホルダ80に設けられた挿通孔とに挿通されて、筐体100に固定されている。
各ピン110は、一方の端部が筐体100の内部に位置しており、電源部50と電気的に接続される。また、各ピン110の他方の端部は、筐体100の外部に露出しており、LEDランプ1が照明器具のソケットに装着されたときにソケットの導電部と電気的に接続される。したがって、ピン110は、LEDランプ1を照明器具に取り付けるための取り付け部としても機能する。一対のピン110が照明器具のソケットに装着されることでLEDランプ1が照明器具に保持される。
このように構成されるLEDランプ1では、第1発光部10及び第2発光部20の各々の点灯及び消灯を選択的に制御することで、複数のモードで照明光を照射することができる。
具体的には、図12に示すように、第1発光部10を点灯させるとともに第2発光部20を消灯させることで(第1発光部10のみを点灯させた場合)、LEDランプ1は、集光モードとなり、LEDランプ1からは集光された照明光が照射される。
図12の集光モードでは、第1発光部10から出射した光の多くは、光学部材40の第1透光部41を透過して光学部材40から外部に出射する。このとき、第1発光部10から出射した光は、フレネルレンズである第1透光部41によって屈折して集束する。これにより、第1透光部41を透過して外部に出射する光は、集光されてスポット光となる。
また、本実施の形態において、第1発光部10の光の色温度は、昼白色の5000Kである。したがって、集光モードでは、集光された色温度が5000Kの第1発光部10の光により、照明空間(部屋等)の明かりの雰囲気を自然な感じにすることができる。
一方、図13に示すように、第2発光部20を点灯させるとともに第1発光部10を消灯させることで(第2発光部20のみを点灯させた場合)、LEDランプ1は、拡散モードとなり、LEDランプ1からは拡散された照明光が照射される。
図13の拡散モードでは、第2発光部20から出射した光の多くは、光学部材40の第2透光部42を透過して光学部材40から外部に出射する。このとき、第2発光部20から出射した光は、拡散機能を有する第2透光部42によって拡散される。これにより、第2透光部42を透過して外部に出射する光は、拡散されて広がった光となる。したがって、第2透光部42を透過した第2発光部20の光の配光角は、第1透光部41を透過した第1発光部10の光の配光角よりも大きくなっている。つまり、第1透光部41を透過した第1発光部10の光の配光角は、第2透光部42を透過した第2発光部20の光の配光角よりも小さい。
また、本実施の形態において、第2発光部20の光の色温度は、電球色の2700Kである。したがって、拡散モードでは、拡散された色温度が2700Kの第2発光部20の光により、照明空間に存在する人にくつろぎ感を与えることができる。
このように、LEDランプ1は、第1発光部10と第2発光部20との点灯と消灯とを切り替えることで、集光モード(図12)と拡散モード(図13)との2つのモードで照明光を照射することができる。これにより、1つのLEDランプ1によって、異なる照明環境を実現することができる。
具体的には、第1発光部10と第2発光部20との点灯とを切り替えることで、照明光の配光を切り替えることができる。したがって、LEDランプ1を交換することなく、照明光の配光を変更することができるので、照明空間の明かりの雰囲気を変えることができる。しかも、本実施の形態では、照明光の配光を切り替えることができるだけではなく、配光と同時に照明光の色温度も切り替えることができる。つまり、LEDランプ1を交換することなく、照明光の配光及び色温度を変更することができる。
なお、本実施の形態において、LEDランプ1から照明光を照射させる場合、第1発光部10及び第2発光部20の一方が点灯しているときは他方が消灯し、第1発光部10と第2発光部20とを排他的に切り替えるように構成されていたが、これに限らない。例えば、第1発光部10と第2発光部20とが同時に点灯するモードがあってもよい。また、LEDランプ1から照明光を照射させない場合、第1発光部10及び第2発光部20は、いずれも消灯することになる。また、第1発光部10及び第2発光部20の点灯及び消灯は、赤外線リモコン及び/又はスマートフォン等によって制御することができる。この場合、LEDランプ1は、赤外線リモコンからの赤外線信号を受信する受信部及び/又はスマートフォンからの無線信号を受信する無線モジュールを有する。
以上説明したように、本実施の形態に係るLEDランプ1は、第1発光部10と、第2発光部20と、第1発光部10が配置される第1領域31aと第2発光部20が配置される第2領域31bとを含む配置面である第1面31を有する基台30と、第1発光部10の光が透過する第1透光部41及び第2発光部20の光が透過する第2透光部42を有する光学部材40と、第1発光部10及び第2発光部20に電力を供給するための電源部50とを備えており、上面視において、電力線131及び132が挿通される挿通孔61aは、第1領域31aに存在している。
このように、電力線131及び132が挿通される挿通孔61aが基台30の第1面31における第1領域31aに存在しているので、基台30の第1面31の第2領域31bにおいて挿通孔61aが占める割合を小さくすることができる。これにより、第1面31の第2領域31bに配置される第2発光部20に含まれる複数のLEDパッケージ22のレイアウトの自由度を高くすることができる。したがって、第2発光部20に含まれる複数のLEDパッケージ22を均等に配置することができる。例えば、第2発光部20の全てのLEDパッケージ22を周方向の全体にわたって容易に等間隔に配置することができるので、第2発光部20を点灯させたときの光学部材40の発光面における輝度均斉度を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るLEDランプ1において、挿通孔61aにおける光学部材40側の開口部分は、第2領域31b側の部分の方が第1領域31a側の部分よりも高くなっている。
この構成により、挿通孔61aを塞ぐ樹脂材料が第2領域31b側にはみ出すことを抑制することができる。これにより、挿通孔61aを塞ぐ樹脂材料が第2領域31bに配置される第2発光部20のLEDパッケージ22にかかることを抑制することができる。
また、本実施の形態に係るLEDランプ1において、挿通孔61aは、基台30と電源部50との間に配置された絶縁カバー60に設けられている。具体的には、挿通孔61aは、絶縁カバー60に設けられた筒状の筒部61の筒孔である。
この構成により、挿通孔61aに挿通される電力線131及び132を絶縁カバー60の筒部61で保護することができるので、電力線131及び132が基台30の貫通孔34のエッジ等で破損したり断線したりすることを抑制できる。また、絶縁カバー60の筒部61に電力線131及び132を挿通することで、電力線131及び132が線噛みすることを抑制することができる。例えば、電力線131及び132が基台30と第1発光部10又は第2発光部20との間に挟まったり基台30と絶縁カバー60との間に挟まったりすることを抑制できる。
また、本実施の形態に係るLEDランプ1において、絶縁カバー60の筒部61は、基台30における第1領域31aに設けられた貫通孔34を貫通している。
この構成により、電力線131及び132が線噛みすることを一層抑制することができる。特に、電力線131及び132が基台30と絶縁カバー60との間に挟まることを防止できる。また、筒部61を第1発光部10の基板11及び第2発光部20の基板21よりも突出させることで、電力線131及び132が基台30と第1発光部10又は第2発光部20との間に挟まることを確実に防止できる。
また、本実施の形態に係るLEDランプ1において、第2発光部20は、基板21と、基板21に配置された複数のLEDパッケージ22とを有する。そして、図14に示すように、上面視において、第2発光部20の複数のLEDパッケージ22は、挿通孔61aの近傍ではLEDランプ1の中心と挿通孔61aの中心とを通る直線Lに対して線対称に配置されている。
この構成により、挿通孔61aを塞ぐ樹脂材料が第2領域31bに配置される第2発光部20のLEDパッケージ22にかかることを一層抑制することができる。
また、図14に示すように、本実施の形態に係るLEDランプ1において、挿通孔61aを通過した電力線132は、第2発光部20の基板21において、複数のLEDパッケージ22のうち隣り合う2つのLEDパッケージ22の間の箇所で基板21に接続されている。この場合、図14に示すように、一対の電力線132の一方と基板21との接続箇所である第1接続部P1と、一対の電力線132の他方と基板21との接続箇所である第2接続部P2との間に、複数のLEDパッケージ22のうちの複数個が配置されているとよい。
この構成により、第2発光部20に含まれる複数のLEDパッケージ22をさらに均等に配置することができる。
また、第1接続部P1と第2接続部P2との間に配置された複数個のLEDパッケージ22は、LEDランプ1の中心と挿通孔61aの中心とを通る直線Lに対して線対称に配置されているとよい。さらに、第1接続部P1と第2接続部P2とは、直線Lに対して線対称に位置しているとよい。
この構成により、第2発光部20に含まれる複数のLEDパッケージ22を一層均等に配置することができる。
また、本実施の形態に係るLEDランプ1において、第2発光部20は、第1発光部10の外側に位置している。
この構成により、外側領域に配置される第2発光部20に含まれる複数のLEDパッケージ22のレイアウトの自由度を高くすることができる。
また、本実施の形態に係るLEDランプ1において、光学部材40の第1透光部41は、第1発光部10の光を集光し、光学部材40の第2透光部42は、第2発光部20の光を拡散する。
この構成により、第2透光部42を透過することで拡散光となる光を出射する第2発光部20に含まれる複数のLEDパッケージ22のレイアウトの自由度を高くすることができる。
(変形例)
以上、本発明に係る照明装置等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、1つの挿通孔61aに一対の電力線131と一対の電力線132との4本の電力線が挿通されていたが、これに限らない。具体的には、複数の挿通孔61aを設けて、複数の挿通孔61aに一対の電力線131と一対の電力線132とを別々に挿通させてもよい。
また、上記実施の形態では、第1発光部10をCOBタイプのLEDモジュールとし、第2発光部20をSMDタイプのLEDモジュールとしたが、これに限らない。例えば、第1発光部10をSMDタイプのLEDモジュールとし、第2発光部20をCOBタイプのLEDモジュールとしてもよい。この場合、挿通孔61aが第1面31の第1領域31aに存在していることで、第2発光部20のLED発光部に含まれる複数のLEDチップ(光源)のレイアウトの自由度を高くすることができる。また、第1発光部10及び第2発光部20の両方をSMDタイプのLEDモジュールとしてもよいし、第1発光部10及び第2発光部20の両方をCOBタイプのLEDモジュールとしてもよい。なお、第1発光部10の外側に配置される第2発光部20をCOBタイプのLEDモジュールとする場合、基板21の上に複数のLEDチップを円環状に配置し、その複数のLEDチップを一括封止する蛍光体含有樹脂を円環状に形成すればよい。また、第2発光部20の内側に位置する第1発光部10をSMDタイプのLEDモジュールとする場合、複数のLEDパッケージは中央に密集させて配置するとよい。
また、上記実施の形態において、第1透光部41と第2透光部42とは光学部材40として一体に形成されていたが、これに限らない。例えば、第1透光部41と第2透光部42とは別体に構成されていてもよい。この場合、第1透光部41を第1光学部材とし、第2透光部42を第2光学部材として、これらを連結することで光学部材40が構成されていてもよい。
また、上記実施の形態において、第1透光部41を、透過する光が集光する光学作用を有するように構成し、第2透光部42を、透過する光が拡散する光学作用を有するように構成したが、これに限らない。例えば、第1透光部41を、透過する光が拡散する光学作用を有するように構成し、第2透光部42を、透過する光が集光する光学作用を有するように構成してもよい。また、第1透光部41及び第2透光部42の一方又は両方が光学作用を有していなくてもよい。この場合、第1発光部10及び第2発光部20から出射する光に光学作用を付与するレンズ部材を別途設けてもよいし、設けなくてもよい。
また、上記実施の形態において、LEDは、青色LEDチップと黄色蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂とによって白色光を放出するように構成されていたが、これに限らない。例えば、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂を用いて、これと青色LEDチップとを組み合わせることによりに白色光を放出するように構成してもよい。また、演色性を高める目的で、黄色蛍光体に加えて、さらに赤色蛍光体や緑色蛍光体を混ぜても構わない。また、青色以外の色の光を発するLEDチップを用いてもよく、例えば、青色LEDチップが放出する青色光よりも波長が短い紫外光を放出する紫外LEDチップを用いて、主に紫外光により励起されて青色光、赤色光及び緑色光を放出する青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって白色光を放出するように構成してもよい。
また、上記実施の形態において、第1発光部10及び第2発光部20の一方又は両方は、調色制御可能に構成されていてもよい。例えば、第1発光部10及び第2発光部20の一方又は両方が、赤色光を発する赤色LED、緑色光を発する緑色LED及び青色光を発する青色LEDを備えることで、各発光部でRGB制御を行うことができる。この場合、電源部50は、調色制御回路を有している。なお、出射する光の色温度が異なる上記実施の形態における第1発光部10と第2発光部20とによって調色制御を行ってもよい。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。また、本願出願時の特許請求の範囲に記載された複数の請求項の中から技術的に矛盾しない範囲で2つ以上の請求項を任意に組み合わせたものも本発明に含まれる。例えば、本願出願時の特許請求の範囲に記載された引用形式請求項を、技術的に矛盾しない範囲で上位請求項の全てを引用するようにマルチクレーム又はマルチマルチクレームとしたときに、そのマルチクレーム又はマルチマルチクレームに含まれる全ての請求項の組み合わせも本発明に含まれる。
1 LEDランプ(照明装置)
10 第1発光部
20 第2発光部
21 基板
22 LEDパッケージ
30 基台
31a 第1領域
31b 第2領域
34 貫通孔
40 光学部材
41 第1透光部
42 第2透光部
50 電源部
60 絶縁カバー
61 筒部
61a 挿通孔

Claims (13)

  1. 第1光を発する第1発光部と、
    第2光を発する第2発光部と、
    前記第1発光部が配置される第1領域と前記第2発光部が配置される第2領域とを含む配置面を有する基台と、
    前記第1発光部と前記第2発光部とを覆い、前記第1光が透過する第1透光部及び前記第2光が透過する第2透光部を有する光学部材と、
    前記基台における前記配置面側とは反対側に配置され、前記第1発光部及び前記第2発光部に電力を供給するための電源部と、を備え、
    前記光学部材は、前記第1透光部を透過した前記第1光の配光角が前記第2透光部を透過した第2光の配光角よりも小さくなるように構成されており、
    上面視において、前記電源部と前記第1発光部及び前記第2発光部の少なくとも一方とを接続する電力線が挿通される挿通孔は、前記配置面の前記第1領域に存在している、
    照明装置。
  2. 前記挿通孔における前記光学部材側の開口部分は、前記第2領域側の部分の方が前記第1領域側の部分よりも高くなっている、
    請求項1記載の照明装置。
  3. 前記基台と前記電源部との間に配置された絶縁カバーを備え、
    前記挿通孔は、前記絶縁カバーに設けられている、
    請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記絶縁カバーは、突出する筒状の筒部を有し、
    前記挿通孔は、前記筒部の筒孔である、
    請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記基台における前記配置面の前記第1領域に貫通孔が設けられており、
    前記筒部は、前記基台の前記貫通孔を貫通している、
    請求項4に記載の照明装置。
  6. 前記第1発光部及び前記第2発光部の少なくとも一方は、基板と前記基板に配置された複数のLEDパッケージとを有するLEDモジュールであり、
    前記LEDモジュールにおいて、前記複数のLEDパッケージは、少なくとも前記挿通孔の近傍では前記照明装置の中心と前記挿通孔の中心とを通る直線に対して線対称に配置されている、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記挿通孔を通過した前記電力線は、前記LEDモジュールの前記基板において、前記複数のLEDパッケージのうち隣り合う2つのLEDパッケージの間の箇所で前記基板に接続されている、
    請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記電力線は、前記電源部と前記LEDモジュールの前記基板とに一対で接続されており、
    一対の前記電力線の一方と前記基板との接続箇所である第1接続部と、一対の前記電力線の他方と前記基板との接続箇所である第2接続部との間に、前記複数のLEDパッケージのうちの複数個が配置されている、
    請求項6に記載の照明装置。
  9. 前記第1接続部と前記第2接続部とは、前記直線に対して線対称に位置する、
    請求項8に記載の照明装置。
  10. 前記第2発光部は、前記第1発光部の外側に位置する、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の照明装置。
  11. 前記第1透光部は、前記第1光を集光し、
    前記第2透光部は、前記第2光を拡散する、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 前記挿通孔は、前記電力線が挿通している状態で、樹脂材料によってモールドされている、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の照明装置。
  13. 請求項1~5のいずれか1項に記載の照明装置と、
    前記照明装置が着脱可能に取り付けられた器具と、を備える、
    照明器具。
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