JP2024047415A - 無端ベルト、転写装置、及び画像形成装置 - Google Patents

無端ベルト、転写装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトの提供。
【解決手段】樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する前記導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下であり、ヤング率が3,000MPa以上、かつJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回以上である無端ベルト。
【選択図】図1

Description

本発明は、無端ベルト、転写装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)では、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写し、記録媒体上に定着して画像が形成される。なお、こうしたトナー像の記録媒体への転写には、例えば、中間転写ベルが用いられる。画像形成装置に限られず、他の装置でも、搬送ベルト等、種々の無端ベルトが用いられる。
例えば、特許文献1には、「ポリアミドイミド樹脂と、尿素系溶媒と、を含有するポリアミドイミド樹脂層を有し、MIT試験機を用いて、JIS-P8115(2001)に準じる方法で、折曲げクランプの曲率半径のみ0.38mm、1.0mm、及び2.0mmに変えたときに測定される耐折回数から取得したSN線図において、応力が100MPaのときの耐折回数が2500回以上である画像形成装置用の円筒状部材。」が開示されている。
特許文献2には、「ポリイミド樹脂を含有してなる筒状成形体であって、厚さが60~100μmであり、かつJIS P8115で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が5.0×103回以上であることを特徴とする、ポリイミド管状成形体。」が開示されている。
特許6828504号公報 特開2004-075753号公報
本発明の課題は、樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下である無端ベルトにおいて、ヤング率が3,000MPa未満、又はJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトを提供することである。
上記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1>
樹脂、及び導電性粒子を含み、
無端ベルトに対する前記導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下であり、
ヤング率が3,000MPa以上、かつJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回以上である無端ベルト。
<2>
前記樹脂が、ポリイミド樹脂である<1>に記載の無端ベルト。
<3>
前記樹脂の重量平均分子量が、125,000以上である<1>又は<2>に記載の無端ベルト。
<4>
前記重量平均分子量が125,000以上の樹脂が、ポリイミド樹脂である<3>に記載の無端ベルト。
<5>
前記導電性粒子が、球状の導電性粒子である<1>~<4>のいずれか1項に記載の無端ベルト。
<6>
前記球状の導電性粒子のアスペクト比が、2以下である<5>に記載の無端ベルト。
<7>
前記導電性粒子が、カーボンブラックである<1>~<6>のいずれか1項に記載の無端ベルト。
<8>
前記導電性粒子の一次平均粒径が、8nm以上25nm以下である<1>~<7>のいずれか1項に記載の無端ベルト。
<9>
前記一次平均粒径が8nm以上25nm以下の導電性粒子が、カーボンブラックである<8>に記載の無端ベルト。
<10>
外周面にトナー像が転写される中間転写ベルトであって、<1>~<9>のいずれか1項に記載の無端ベルトを有する中間転写ベルトと、
像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの外周面に一次転写する一次転写部材を有する一次転写装置と、
前記中間転写ベルトの外周面に接触して配置され、前記中間転写ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写部材を有する二次転写装置と、
を備える転写装置。
<11>
像保持体を有し、前記像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置であって、<10>に記載の転写装置と、
を備える画像形成装置。
<1>に係る発明によれば、樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下である無端ベルトにおいて、ヤング率が3,000MPa未満、又はJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<2>に係る発明によれば、樹脂がポリアミドイミド樹脂である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<3>に係る発明によれば、樹脂の重量平均分子量が125,000未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<4>に係る発明によれば、ポリイミド樹脂の重量平均分子量が125,000未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<5>に係る発明によれば、導電性粒子が針状の導電性粒子である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<6>に係る発明によれば、球状の導電性粒子のアスペクト比が2超えである場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<7>に係る発明によれば、導電性粒子が金属粒子である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<8>に係る発明によれば、導電性粒子の一次平均粒径が8nm未満又は25nm超えである場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<9>に係る発明によれば、カーボンブラックの一次平均粒径が8nm未満又は25nm超えである場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
<10>又は<11>に係る発明によれば、樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下である無端ベルトにおいて、ヤング率が3,000MPa未満、又はJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回未満である無端ベルトを中間転写ベルトとして適用した場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた中間転写ベルトを備える、転写装置又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の他の一例における二次転写部周辺を示す概略構成図である。
以下に、本発明の一例である本実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本実施形態中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本実施形態中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本実施形態において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本実施形態において実施形態を図面を参照して説明する場合、当該実施形態の構成は図面に示された構成に限定されない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
本実施形態において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本実施形態において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
[無端ベルト]
本実施形態に係る無端ベルトは、樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する前記導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下である。
そして、本実施形態に係る無端ベルトは、ヤング率が3,000MPa以上、かつJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回以上である。
ここで、従来、無端ベルトの電気特性(例えば放電抑制等)を目的とし、導電性粒子を高分散化し、無端ベルトに対する導電性粒子の含有量を、体積比で5体積%以上20体積%以下と増加させている。
これにより、無端ベルトの電気特性は改善するものの、導電性粒子の含有量の増加により、靭性が低下し、耐折れ性が低下する。
それに対して、本実施形態に係る無端ベルトは、導電性粒子の含有量を体積比で5体積%以上20体積%以下と増加させても、ヤング率及びMIT試験による耐屈曲回数を上記範囲とする。それにより、本実施形態に係る無端ベルトは、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトとなる。
以下、本実施形態に係る無端ベルトについて詳細に説明する。
(ヤング率)
本実施形態に係る無端ベルトのヤング率は、3,000MPa以上であるが、耐久性向上の観点から、3100MPa以上が好ましく、3300MPa以上がより好ましい。
無端ベルトのヤング率は、例えば、樹脂の種類及び樹脂の重量平均分子量で調整される。
無端ベルトのヤング率の測定方法は、次の通りである。
引張試験機(MODEL-1605N、アイコーエンジニアリング社製)を用い、無端ベルトの周方向が長編となるよう、80mm×5mmに切り出し、更にチャック冶具間の試験片長さが40mmとして引張速度20mm/minにて試験を実施する。ヤング率はS-Sカーブが直線となっている領域(Strainが10N-38N)の傾きから算出する。
(MIT試験による耐屈曲回数)
本実施形態に係る無端ベルトの、MIT試験による耐屈曲回数は、10,000回以上であるが、耐久性向上の観点から、11000回以上が好ましく、13000回以上がより好ましい。
無端ベルトの、MIT試験による耐屈曲回数は、例えば、樹脂の種類及び樹脂の重量平均分子量で調整される。
無端ベルトの、MIT試験による耐屈曲回数の測定方法は、次の通りである。
MIT試験は、JIS P8115:2001に準拠したMIT試験機を用いる。
測定対象の無端ベルトから、周方向に幅15mm、長さ200mmの短冊状試料に切り取る。試料の両端を固定し1kgfの引張張力をかけて、曲率形状R0.38の端子を支点として左右90°方向に繰返し屈曲(折り曲げ)させる。このときに試料が破断するまでの回数を耐屈曲回数とする。
(無端ベルトの組成)
本実施形態に係る無端ベルトは、樹脂、及び導電性粒子を含む。具体的には、無端ベルトは、樹脂、及び導電性粒子を含む樹脂層の単層体で構成される。無端ベルト(それを構成する樹脂層)は、必要に応じて、周知のその他成分を含んでもよい。
樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂(PI樹脂)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が挙げられる。
これらの中でも、耐久性向上の観点から、樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂が好ましい。ポリイミド樹脂を適用すると、無端ベルトの、ヤング率及びMIT試験による耐屈曲回数が上記範囲に制御され易くなる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物が挙げられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示される構成単位を有する樹脂が挙げられる。
一般式(I)中、Rは4価の有機基を表し、Rは2価の有機基を表す。
で表される4価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。4価の有機基として具体的には、例えば、後述するテトラカルボン酸二無水物の残基が挙げられる。
で表される2価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。2価の有機基として具体的には、例えば、後述するジアミン化合物の残基が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるテトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるジアミン化合物の具体例としては、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、1,5-ジアミノナフタレン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジメチル4,4’-ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、2,4-ビス(β-アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p-β-アミノ-第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノフェニル)ベンゼン、ビス-p-(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼン、1-イソプロピル-2,4-m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジ(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11-ジアミノドデカン、1,2-ビス-3-アミノプロボキシエタン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,17-ジアミノエイコサデカン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチルデカン、12-ジアミノオクタデカン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂としては、繰り返し単位にイミド結合とアミド結合とを有する樹脂が挙げられる。
より具体的には、ポリアミドイミド樹脂は、酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物(トリカルボン酸ともいう)と、ジイソシアネート化合物又はジアミン化合物と、の重合体が挙げられる。
トリカルボン酸としては、トリメリット酸無水物及びその誘導体が好ましい。トリカルボン酸の他に、テトラカルボン酸二無水物、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などを併用してもよい。
ジイソシアネート化合物としては、3,3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,3’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、上記のイソシアネートと同様の構造を有し、イソシアナト基
の代わりにアミノ基を有する化合物が挙げられる。
-樹脂の重量平均分子量-
樹脂の重量平均分子量は、125,000以上が好ましく、130,000以上がより好ましく、135,000以上がさらに好ましい。
樹脂の重量平均分子量を上記範囲にすると、無端ベルトの電気特性を向上させつつ、無端ベルトの、ヤング率及びMIT試験による耐屈曲回数が上記範囲に制御され易くなり、耐久性が向上する。その理由は、樹脂の重量平均分子量が上がることで微視的な破壊頻度が減るために耐久性が向上するものと推測される。
樹脂の重量平均分子量の測定方法は、次の通りである。
強塩基性の溶媒に樹脂を溶解した後、溶解液を用いて、下記測定条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定される。
・カラム:東ソーTSKgelα-M(7.8mm I.D×30cm)
・溶離液:DMF(ジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
・流速:0.6mL/min
・注入量:60μL
・検出器:RI(示差屈折率検出器)
-樹脂の含有量-
無端ベルト(それを構成する樹脂層)に対する、樹脂の含有量は、電気特性向上及び耐久性向上の観点から、体積比で60体積%以上95体積%以下が好ましく、70体積%以上90体積%以下であることがより好ましく、75体積%以上90体積%以下であることが更に好ましい。
導電性粒子としては、例えば、導電性カーボン粒子、金属酸化物粒子等が挙げられる。
導電性カーボン粒子としては、例えば、カーボンブラックが挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、等が挙げられる。カーボンブラックとしては、表面が処理されたカーボンブラック(以下、「表面処理カーボンブラック」ともいう)を用いてもよい。
表面処理カーボンブラックは、その表面に、例えば、カルボキシ基、キノン基、ラクトン基、ヒドロキシ基等を付与して得られる。表面処理の方法としては、例えば、高温雰囲気下で空気と接触して反応させる空気酸化法、常温(例えば、22℃)下で窒素酸化物又はオゾンと反応させる方法、高温雰囲気下での空気酸化後、低温でオゾンにより酸化する方法等を挙げられる。
金属酸化物粒子としては、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等が挙げられる。
導電性粒子としては、金属粒子(例えばアルミニウム粒子、ニッケル粒子等)、イオン導電性粒子(例えばチタン酸カリウム粒子、LiCl粒子等)等も挙げられる
これらの中でも、電気特性向上の観点から、導電性粒子は、カーボンブラックが好ましい。
導電性粒子は、球状の導電性粒子が好ましい。
具体的には、導電性粒子のアスペクト比は、2以下が好ましく、1.8以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましい。
導電性粒子の形状が球状であると、球状の導電性粒子を適用すると、針状の導電性粒子を適用した場合に比べ、無端ベルトの電気特性を向上させつつ、無端ベルトの、ヤング率及びMIT試験による耐屈曲回数が上記範囲に制御され易くなり、耐久性が向上する。その理由は、球状であることで粒子の凝集が抑制され破断の起点が少なることに起因すると推測される。
導電性粒子のアスペクト比は、長軸長さと短軸長さとの比(長軸長さ/短軸長さ)を意味する。
導電性粒子の長軸長さは、導電性粒子の最大長さを意味する。
導電性粒子の短軸長さは、導電性粒子の長軸長さの延長線に対する直交方向の長さのうち、最大長さを意味する。
導電性粒子のアスペクト比は、走査電子顕微鏡により100個の導電性粒子のアスペクト比を求めた平均値とする。
導電性粒子の一次平均粒径は、8nm以上25nm以下が好ましく、8nm以上13nm以下がより好ましく、8nm以上11nm以下がさらに好ましい。
導電性粒子の一次平均粒径が上記範囲であると、無端ベルトの電気特性を向上させつつ、無端ベルトの、ヤング率及びMIT試験による耐屈曲回数が上記範囲に制御され易くなり、耐久性が向上する。その理由は、次の通り推測される。粒子径が小径化することで添加量を少なくしても電気特性の制御性が向上する。また小径化することで樹脂中の分散性が向上する。樹脂中での分散性が向上するとともに樹脂に対して硬質なフィラー成分が減少することで、耐屈曲性が向上している。
導電性粒子の一次平均粒径の測定方法は、次の通りである。
まず、無端ベルト(それを構成する樹脂層)から、ミクロトームにより、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、導電性粒子の一次粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径(すなわち円相当径)を粒径として、その平均値を導電性粒子の一次平均粒径とする。
導電性粒子の含有量は、無端ベルト(それを構成する樹脂層)に対する、体積比で5体積%以上20体積%以下であるが、電気特性向上及び耐久性向上の観点から、5体積%以上15体積%以下が好ましく、5体積%以上12体積%以下がより好ましい。
-その他成分-
その他成分としては、例えば、機械的強度向上のためのフィラー、ベルトの熱劣化を防止するための酸化防止剤、流動性を向上させるための界面活性剤、耐熱老化防止剤等が挙げられる。
その他成分が含まれる場合、その他の成分の含有量は、樹脂層に対して、0質量%超10質量%以下が好ましく、0質量%超5質量%以下がより好ましく、0質量%超1質量%以下が更に好ましい。
(無端ベルトの厚さ)
無端ベルト(それを構成する樹脂層)の厚さは、例えば、60μm以上120μm以下であることが好ましく、60μm以上110μm以下であることがより好ましい。
なお、無端ベルトの厚さは、以下のようにして測定する。
即ち、無端ベルトの厚み方向の断面を光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡により観察して、測定対象の無端ベルトの厚みを10箇所測定し、この平均値を厚みとする。
(無端ベルトの製造方法)
本実施形態に係る中間転写ベルトの製造方法は、例えば、樹脂又はその前駆体と導電性粒子とを含む樹脂溶液を、金型の表面上に塗布して、塗膜を形成する工程と、
塗膜を加熱乾燥し、必要に応じて、前駆体を反応(例えば、ポリイミド樹脂の前駆体の場合、イミド化)して樹脂皮膜を形成する工程と、
樹脂皮膜を金型から脱型する工程と、
樹脂皮膜を金型から脱型する前又は後に、樹脂皮膜の表面(つまり外周面)に、紫外線照射処理又はエキシマレーザ照射処理を施す工程と、
を有する。
そして、金型から樹脂皮膜を脱型し、無端ベルトとする。
ここで、金型は特に限定されるものでないが、円筒状の金型が好適に用いられる。基材は金属基材でもよい。また、金型は、金属製の代わりに、樹脂製、ガラス製、セラミック製など、他の素材の金型を用いてもよい。また、金型の表面にガラスコート、セラミックコート等を設けてもよく、シリコーン系、フッ素系等の剥離剤を塗布してもよい。
また、樹脂溶液の塗布方法としては、例えばブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
(無端ベルトの用途)
本実施形態に係る無端ベルトは、例えば、電子写真方式の画像形成装置用の無端ベルトとして利用し得る。電子写真方式の画像形成装置用の無端ベルトとしては、例えば、中間転写ベルト、転写ベルト(つまり記録媒体搬送ベルト)、定着ベルト(加熱ベルト、加圧ベルト等)、搬送ベルト(つまり記録媒体搬送ベルト)等が挙げられる。
本実施形態に係る無端ベルトは、画像形成装置用の無端ベルト以外にも、例えば、搬送ベルト、駆動ベルト、ラミネートベルト、電気絶縁材、配管被覆材、電磁波絶縁材、熱源絶縁体、電磁波吸収フィルム等のベルト状部材にも利用し得る。
本実施形態に係る無端ベルトは、用途に応じて、外周面側、内周面側に、機能層を設けてもよい。ただし、本実施形態に係る無端ベルトは、樹脂基材層として適用することがよい。
[転写装置]
本実施形態に係る転写装置は、外周面にトナー像が転写される中間転写ベルトと、像保持体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルトの外周面に一次転写する一次転写部材を有する一次転写装置と、中間転写ベルトの外周面に接触して配置され、中間転写ベルトの外周面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写部材を有する二次転写装置と、を備える。
そして、中間転写ベルトとして、上記本実施形態に係る無端ベルトを有する中間転写ベルトが適用される。
本実施形態に係る転写装置は、中間転写ベルトの外周面をクリーニングするクリーニング部材を有するクリーニング装置等の周知の装置を備えてもよい。
(中間転写ベルト)
中間転写ベルトは、上記本実施形態に係る無端ベルトを有する。
中間転写ベルトは、無端ベルトの単層体であってもよいし、無端ベルトを樹脂基材層とした積層体であってもよい。積層体としては、例えば、樹脂基材層と樹脂基材層上に設けられた弾性層と弾性層上に設けられた離型層とを有する積層体、又は樹脂基材層と樹脂基材層上に設けられた離型層とを有する積層遺体であってもよい。
弾性層について説明する。
弾性層は、耐熱性弾性材料を含んで構成される。
耐熱性弾性材料としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
シリコーンゴムとしては、例えば、RTV(Room Temperature Vulcanizing)シリコーンゴム、HTV(High Temperature Vulcanizing)シリコーンゴム、液状シリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム等が挙げられる。
フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フルオロポリエーテル等が挙げられる。
弾性層は、その他成分を含んでもよい。その他成分としては、例えば、充填材、導電剤、軟化剤(パラフィン系等)、加工助剤(ステアリン酸等)、老化防止剤(アミン系等)、加硫剤(硫黄、金属酸化物、過酸化物等)、機能性充填材(アルミナ等)等が挙げられる。
離型層について説明する。
離型層は、例えば、耐熱性離型材料を含む。
耐熱性離型材料としては、フッ素ゴム、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、耐熱性離型材料としては、フッ素樹脂が好ましい。フッ素樹脂として具体的には、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
なお、中間転写ベルトは、上記本実施形態に係る無端ベルト以外は、周知の構成が採用
される。
-中間転写ベルトの体積抵抗率-
中間転写ベルトの、100Vの電圧を10秒間印加した際の体積抵抗率の常用対数値は、8.0(logΩ・cm)以上13.5(logΩ・cm)以下であることが好ましく、8.5(logΩ・cm)以上13.2(logΩ・cm)以下であることがより好ましい。
中間転写ベルトにおける500Vの電圧を10秒間印加した際の体積抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、体積抵抗率(logΩ・cm)について、中間転写ベルトを周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧500V、印加時間10秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
(中間転写ベルトの表面抵抗率)
中間転写ベルトの、外周面に100Vの電圧を10秒間印加した際の表面抵抗率の常用対数値は、9.5(logΩ/suq.)以上15.0(logΩ/suq.)以下であることが好ましく、10.5(logΩ/suq.)以上14.0(logΩ/suq.)以下であることがより好ましく、11.0(logΩ/suq.)以上13.5(logΩ/suq.)以下であることが特に好ましい。
なお、前記表面抵抗率の単位logΩ/suq.は、表面抵抗率を単位面積当たりの抵抗値の対数値で表すものあり、log(Ω/suq.)、logΩ/suquare、logΩ/□等とも表記する。
中間転写ベルトの外周面における100Vの電圧を10秒間印加した際の表面抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、無端ベルトの外周面の表面抵抗率(logΩ/suq.)について、中間転写ベルトの外周面を周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧500V、印加時間10秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
(一次転写装置)
一次転写装置において、一次転写部材は、中間転写ベルトを挟んで像保持体に対向して配置される。一次転写装置においては、上記一次転写部材により中間転写ベルトに対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧を付与することで、トナー像が中間転写ベルトの外周面に一次転写される。
(二次転写装置)
二次転写装置において、二次転写部材は、中間転写ベルトのトナー像保持側に配置される。そして、二次転写装置は、例えば、二次転写部材と共に、中間転写ベルトのトナー像保持側と反対側に配置される背面部材と、を備える。二次転写装置においては、中間転写ベルト及び記録媒体を二次転写部材と背面部材とで挟み込み転写電界を形成することで、中間転写ベルト上のトナー像が記録媒体に二次転写される。
二次転写部材は、二次転写ロールであってもよいし、二次転写ベルトであってもよい。なお、背面部材は、例えば、背面ロールが適用される。
(クリーニング装置)
クリーニング装置において、クリーニング部材は、中間転写ベルトのトナー像保持側に配置される。そして、クリーニング装置は、例えば、クリーニング部材と共に、中間転写ベルトのトナー像保持側と反対側に配置される背面部材と、を備える。クリーニング装置では、例えば、クリーニング部材と背面部材とで中間転写ベルトを挟みつつ、クリーニング部材により中間転写ベルトの外周面をクリーニングする。
なお、クリーニング部材としては、クリーニングブレード、クリーニングブラシが例示できる。
なお、本実施形態に係る転写装置は、複数の中間転写体を介して、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置であってもよい。つまり、転写装置は、例えば、像保持体から第1中間転写体にトナー像を一次転写し、さらに、第1中間転写体から第2中間転写体にトナー像を二次転写した後、第二中間転写体から記録媒体にトナー像を三次転写する転写装置であってもよい。
転写装置が、複数の中間転写体の少なくとも一つに、上記本実施形態に係る無端ベルトを有する中間転写ベルトを適用する。
[画像形成装置]
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成装置と、記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、を備える。そして、転写装置は、上記本実施形態に係る転写装置が適用される。
トナー像形成装置は、例えば、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、を備える装置が例示される。
本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段を備える装置;トナー像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置;像保持体の温度を上昇させ、相対温度を低減させるための像保持体加熱部材を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、乾式現像方式の画像形成装置、湿式現像方式(液体現像剤を利用した現像方式)の画像形成装置のいずれであってもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、像保持体を備える部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、トナー像形成装置と転写装置とを備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例について図面を参照しつつ説明する。ただし、本実施形態に係る画像形成装置は、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
(画像形成装置)
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1K(トナー像形成装置の一例)と、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する、矢印A方向に回転する感光体11(像保持体の一例)を備えている。
感光体11の周囲には、帯電手段の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、潜像形成手段の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像手段の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザ露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に目的に合わせた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1×1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の外周面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング部材35が接離自在に設けられている。
また、二次転写ロール22の二次転写部20の下流側には、二次転写後の二次転写ロール22上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の外周面をクリーニングする二次転写ロールクリーニング部材22Aが設けられている。二次転写ロールクリーニング部材22Aは、クリーニングブレードが例示される。ただし、クリーニングロールであってもよい。
なお、中間転写ベルト15、一次転写ロール16、二次転写ロール22、及び中間転写ベルトクリーニング部材35が、転写装置の一例に該当する。
ここで、画像形成装置100は、二次転写ロール22に代えて、二次転写ベルト(二次転写部材の一例)を備える構成であってもよい。具体的には、図2に示すように、画像形成装置100は、二次転写ベルト23と、中間転写ベルト15および二次転写ベルト23を介して背面ロール25に対向配置されている駆動ロール23Aと、駆動ロール23Aと共に二次転写ベルト23を張架するアイドラロール23Bと、を備えた二次転写装置を備えてもよい。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを予め定められたタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の外周面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の外周面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から目的とするサイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせて位置合わせロール(不図示)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーニング部材35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
<実施例1>
樹脂又は樹脂前駆体と、導電性粒子と、を含む溶液(以下、特定溶液とも称する)を次の通り調製した。樹脂又は樹脂前駆体を含む溶液として3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’-ジアミノジフェニルエーテルとからなるポリアミック酸のN-メチル-2-ピロリドン溶液(イミド転化後の固形分濃度18質量%)と、導電性粒子としてカーボンブラック(キャボット製FW200)を高圧衝突型分散機により分散させて分散液を得た。この分散液とポリイミドワニス(JFEケミカル製JIV300H)を混錬し、カーボンブラックの量が樹脂固形分100質量部に対し24質量部となるよう調整して、特定溶液を準備した。
円筒状の金型として外径366mm、長さ600mmのアルミニウム製円筒体を用意した。円筒体の外周面にディスペンサーを介して、500mmの幅で塗布液(つまり特定溶液)を厚さ80μmとなるよう吐出した。
塗膜が形成された円筒体を水平にしたまま、140℃で30分間、塗膜を加熱乾燥した。乾燥した塗膜を最高温度が320℃となるように120分加熱することで樹脂皮膜を形成した。
金型を手で抜き取ることで、樹脂皮膜を金型から剥離した。樹脂皮膜の軸方向中央部を363mmの幅にカットし、無端ベルトを得た。
<実施例2>
実施例1におけるカーボンブラックをキャボット製SpecialBlack4(SB4)に変更し、カーボンブラックの量を樹脂固形分100質量部に対し11質量部となるよう調整した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例3>
実施例1におけるカーボンブラックの量を樹脂固形分100質量部に対し6質量部となるよう調整した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例4>
実施例1におけるカーボンブラックの量を樹脂固形分100質量部に対し30質量部となるよう調整した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例5>
実施例1におけるカーボンブラックを、Sbドープ導電性酸化スズ(金属酸化物、石原産業社製 SN-100P)に変更し、導電性酸化スズ量を樹脂固形分100質量部に対し13質量部となるよう調整した。また塗膜の厚みを70μmとなるよう塗布を実施した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例6>
実施例1におけるカーボンブラックを、Sbドープ導電性酸化スズ(金属酸化物、石原産業社製 FS-10P)に変更し、導電性酸化スズ量を樹脂固形分100質量部に対し13質量部となるよう調整した。また塗膜の厚みを70μmとなるよう塗布を実施した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例7>
実施例1において、カーボンブラックをキャボット製Emperor2000に変更し、カーボンブラック量を樹脂固形分100質量部に対し10質量部となるよう調整した。また塗膜の厚みを80μmとなるよう塗布を実施した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例8>
実施例1において、カーボンブラックをキャボット社製SpecialBlack350に変更し、カーボンブラック量を樹脂固形分100質量部に対し10質量部となるよう調整した。また塗膜の厚みを80μmとなるよう塗布を実施した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例9>
樹脂として、PEEK(ソルベイ社製Ketaspire KT-850)を使用し、カーボンブラック量を樹脂100質量部に対し21質量部となるよう秤量し、樹脂とカーボブラックを混錬した。得られた混練物を用い、先端部に円筒ダイを備えた押出成形機にて、膜厚65μmの無端ベルトを成形した。
<実施例10>
実施例1において無端ベルトの膜厚が85μmとなるよう、塗布液(つまり特定溶液)の塗布を実施した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<実施例11>
実施例1において無端ベルトの膜厚が60μmとなるよう、塗布液(つまり特定溶液)の塗布を実施した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<比較例1>
実施例1における樹脂前駆体を含む溶液を、ポリイミドワニスニス(JFEケミカル製、JIV300R、固形分率18質量%)に変更した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<比較例2>
実施例2における樹脂前駆体を含む溶液を、ポリイミドワニス(JFEケミカル製、JIV300R、固形分率18質量%)に変更した。この操作以外は、実施例2と同様にして無端ベルトを得た。
<比較例3>
実施例2における樹脂前駆体を含む溶液を、樹脂を含む溶液であるポリアミドイミドワニス(日立化成製、HPC-9000F-8L、固形分率13質量%)に変更した。この操作以外は、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
<評価>
(特性評価)
各例の無端ベルトの特性について、既述の方法に従って測定した。
・ヤング率
・JIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数(表中、「耐屈曲回数」と表記)。
(電気特性評価)
電気特性について、次の通り評価した。
無端ベルトにおいて、ベルト外周面と60μmの感覚を設けた位置に電極を配置し、前期電極に電圧印加し、電圧が1300Vに達してから1秒間の積算放電量(以下、単に「放電量」とも称する)を測定した。下記評価基準により局所放電抑制効果の評価を行った。 評価基準は、次の通りである。無端ベルトに電圧を印加した場合において、無端ベルトの表面との間に隙間がある電極に対して電流が流れる場合、無端ベルトからの局所放電が原因となる。そのため、測定される電流値の値が低いほど、無端ベルトからの局所放電が抑制されていることを示すv
A:放電量が110μC未満である。
B:放電量が110μC以上150μC未満である。
C:放電量が150μC以上300μC未満である。
D:放電量が300μC以上である。
(耐久性評価)
耐屈曲性について、次の通り評価した。JIS P8115:2001に準拠し、曲率R=0.38のクランプでサンプルを固定した後、繰り返し屈曲を加える手法であるMIT試験機により評価を実施した。

評価基準は、次の通りである。
A:屈曲回数15000回以上
B:屈曲回数10000回以上
C:屈曲回数3000回以上、10000回未満
D:屈曲回数3000回以下
結果を表1に示す。表1中の略称等の詳細は、次の通りである。
PI:ポリイミド樹脂
PAI:ポリアミドイミド樹脂
CB:カーボンブラック
SnO2:Sbドープ導電性酸化スズ
Mw:重量平均分子量
粒径:一次平均粒径
上記結果から、本実施例の無端ベルトは、比較例の無端ベルトに比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れることがわかる。
本実施形態は、次の態様を含む。
(((1)))
樹脂、及び導電性粒子を含み、
無端ベルトに対する前記導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下であり、
ヤング率が3,000MPa以上、かつJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回以上である無端ベルト。
(((2)))
前記樹脂が、ポリイミド樹脂である(((1)))に記載の無端ベルト。
(((3)))
前記樹脂の重量平均分子量が、125,000以上である(((1)))又は(((2)))に記載の無端ベルト。
(((4)))
前記重量平均分子量が125,000以上の樹脂が、ポリイミド樹脂である(((3)))に記載の無端ベルト。
(((5)))
前記導電性粒子が、球状の導電性粒子である(((1)))~(((4)))のいずれか1項に記載の無端ベルト。
(((6)))
前記球状の導電性粒子のアスペクト比が、2以下である(((5)))に記載の無端ベルト。
(((7)))
前記導電性粒子が、カーボンブラックである(((1)))~(((6)))のいずれか1項に記載の無端ベルト。
(((8)))
前記導電性粒子の一次平均粒径が、8nm以上25nm以下である(((1)))~(((7)))のいずれか1項に記載の無端ベルト。
(((9)))
前記一次平均粒径が8nm以上25nm以下の導電性粒子が、カーボンブラックである(((8)))に記載の無端ベルト。
(((10)))
外周面にトナー像が転写される中間転写ベルトであって、(((1)))~(((9)))のいずれか1項に記載の無端ベルトを有する中間転写ベルトと、
像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの外周面に一次転写する一次転写部材を有する一次転写装置と、
前記中間転写ベルトの外周面に接触して配置され、前記中間転写ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写部材を有する二次転写装置と、
を備える転写装置。
(((11)))
像保持体を有し、前記像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置であって、(((10)))に記載の転写装置と、
を備える画像形成装置。
上記態様の効果は、次の通りである。
(((1)))に係る発明によれば、樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下である無端ベルトにおいて、ヤング率が3,000MPa未満、又はJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((2)))に係る発明によれば、樹脂がポリアミドイミド樹脂である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((3)))に係る発明によれば、樹脂の重量平均分子量が125,000未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((4)))に係る発明によれば、ポリイミド樹脂の重量平均分子量が125,000未満である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((5)))に係る発明によれば、導電性粒子が針状の導電性粒子である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((6)))に係る発明によれば、球状の導電性粒子のアスペクト比が2超えである場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((7)))に係る発明によれば、導電性粒子が金属粒子である場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((8)))に係る発明によれば、導電性粒子の一次平均粒径が8nm未満又は25nm超えである場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((9)))に係る発明によれば、カーボンブラックの一次平均粒径が8nm未満又は25nm超えである場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた無端ベルトが提供される。
(((10)))又は(((11)))に係る発明によれば、樹脂、及び導電性粒子を含み、無端ベルトに対する導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下である無端ベルトにおいて、ヤング率が3,000MPa未満、又はJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回未満である無端ベルトを中間転写ベルトとして適用した場合に比べ、電気特性を満たしつつ、耐久性に優れた中間転写ベルトを備える、転写装置又は画像形成装置が提供される。
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット
10 一次転写部
11 感光体
12 帯電器
13 レーザ露光器
14 現像器
15 中間転写ベルト
16 一次転写ロール
17 感光体クリーナ
20 二次転写部
22 二次転写ロール
22A 二次転写ロールクリーニング部材
25 背面ロール
26 給電ロール
31 駆動ロール
32 支持ロール
33 張力付与ロール
34 クリーニング背面ロール
35 中間転写ベルトクリーニング部材
40 制御部
42 基準センサ
43 画像濃度センサ
50 用紙収容部
51 給紙ロール
52 搬送ロール
53 搬送ガイド
55 搬送ベルト
56 定着入口ガイド
60 定着装置
100 画像形成装置

Claims (11)

  1. 樹脂、及び導電性粒子を含み、
    無端ベルトに対する前記導電性粒子の含有量が、体積比で5体積%以上20体積%以下であり、
    ヤング率が3,000MPa以上、かつJIS P8115:2001で規定されるMIT試験による耐屈曲回数が10,000回以上である無端ベルト。
  2. 前記樹脂が、ポリイミド樹脂である請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 前記樹脂の重量平均分子量が、125,000以上である請求項1に記載の無端ベルト。
  4. 前記重量平均分子量が125,000以上の樹脂が、ポリイミド樹脂である請求項3に記載の無端ベルト。
  5. 前記導電性粒子が、球状の導電性粒子である請求項1に記載の無端ベルト。
  6. 前記球状の導電性粒子のアスペクト比が、2以下である請求項5に記載の無端ベルト。
  7. 前記導電性粒子が、カーボンブラックである請求項1に記載の無端ベルト。
  8. 前記導電性粒子の一次平均粒径が、8nm以上25nm以下である請求項1に記載の無端ベルト。
  9. 前記一次平均粒径が8nm以上25nm以下の導電性粒子が、カーボンブラックである請求項8に記載の無端ベルト。
  10. 外周面にトナー像が転写される中間転写ベルトであって、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の無端ベルトを有する中間転写ベルトと、
    像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの外周面に一次転写する一次転写部材を有する一次転写装置と、
    前記中間転写ベルトの外周面に接触して配置され、前記中間転写ベルトの外周面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写部材を有する二次転写装置と、
    を備える転写装置。
  11. 像保持体を有し、前記像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成装置と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置であって、請求項10に記載の転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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