JP2024047177A - 電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 - Google Patents
電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2024047177A JP2024047177A JP2022152650A JP2022152650A JP2024047177A JP 2024047177 A JP2024047177 A JP 2024047177A JP 2022152650 A JP2022152650 A JP 2022152650A JP 2022152650 A JP2022152650 A JP 2022152650A JP 2024047177 A JP2024047177 A JP 2024047177A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power supply
- supply source
- semiconductor switch
- load
- control device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 8
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 claims abstract description 225
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 claims abstract description 10
- 230000005669 field effect Effects 0.000 claims description 109
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 claims description 15
- 230000004044 response Effects 0.000 claims description 8
- 230000014759 maintenance of location Effects 0.000 abstract description 5
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 abstract 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 35
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 7
- 230000006870 function Effects 0.000 description 7
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 3
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 3
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 3
- 238000013461 design Methods 0.000 description 2
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 2
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 2
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 2
- 239000008186 active pharmaceutical agent Substances 0.000 description 1
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 1
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 230000003071 parasitic effect Effects 0.000 description 1
- 238000009420 retrofitting Methods 0.000 description 1
- 230000001052 transient effect Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J1/00—Circuit arrangements for dc mains or dc distribution networks
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02J—CIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
- H02J7/00—Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Electronic Switches (AREA)
- Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
- Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】第1の電源と第2の電源の出力電圧に差がある場合であっても、半導体スイッチの損傷を抑制する。
【解決手段】本発明の一態様の電源切替装置1は、第1の電力供給源2aと接続した第1の半導体スイッチ3aと、第2の電力供給源2bと接続した第2の半導体スイッチ3bと、第1の半導体スイッチ3a及び第2の半導体スイッチ3bの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置5と、を備える。スイッチ制御装置5は、第1の電力供給源2aと第2の電力供給源2bにおいて一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1の電力供給源2aと第2の電力供給源2bが出力する電圧の電圧差Vdに応じて中間状態の保持時間を変更する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の一態様の電源切替装置1は、第1の電力供給源2aと接続した第1の半導体スイッチ3aと、第2の電力供給源2bと接続した第2の半導体スイッチ3bと、第1の半導体スイッチ3a及び第2の半導体スイッチ3bの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置5と、を備える。スイッチ制御装置5は、第1の電力供給源2aと第2の電力供給源2bにおいて一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1の電力供給源2aと第2の電力供給源2bが出力する電圧の電圧差Vdに応じて中間状態の保持時間を変更する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法に関し、特に電力供給において電源の切替回路を保護する技術に係る。
近年、自動車において電気自動車や自動運転化の進展により従来の油圧や機械システムなどのコンポーネントの電動化が進んでいる。これにより車載電力供給システムにおいては、電力供給のためのワイヤーハーネスの削減や、電力供給システムの高信頼化(冗長化)、高効率化が求められるようになってきた。従来、車載電力供給システムは、リレーやヒューズのような機械式のスイッチにより電力供給を制御していたが、近年では半導体スイッチを用いた電力制御システムの適用が広がっている。半導体スイッチは、リレーに比べて切替速度が速く電力源の切替においては電力供給の瞬停を回避できる。また、半導体スイッチは機械的接点を持たないため耐久性が高く、切替回数の制限が大幅に緩和される。
このような半導体スイッチを用いた電力供給システムの従来技術として特許文献1及び特許文献2がある。特許文献1では、制御回路の大型化や高コスト化を招くことなく、第2の電源から第1の電源への電流の逆流を抑制する保護技術が開示されている。
また、特許文献2では、第1の電源ノードを出力ノードに選択的に接続するための第1のスイッチ対と、第2の電源ノードを出力ノードに選択的に接続するための第2のスイッチ対と、スイッチ制御回路とを備え、スイッチ制御回路は、どの時点においても第1の電源ノード又は第2の電源ノードのうちの一方だけを出力ノードに接続するように動作する。
特許文献1に記載の技術によれば、メイン電源が失陥した時にメイン電源を切り離し、サブ電源からメイン電源へ電流が逆流することを防止している。この技術では、切替動作が起きるのはメイン電源が故障した場合のみであり、通常使用時においてはメイン電源とサブ電源を用いて選択的な電力供給を行うことができない。
特許文献2に記載の技術によれば、第1の電源と第2の電源を選択的に出力ノードに接続することができる。しかし、この技術は、第1の電源と第2の電源のどちらか一方のみが出力ノードに接続される構成であるため、電源切替時に一時的な電源遮断が生じる可能性がある。また、電源の個体差や劣化等により第1の電源と第2の電源の電源電圧に差があると、切替時の突入電流や放電電流により半導体スイッチに過電流が流れ、半導体スイッチが損傷するおそれがある。さらに、接続される負荷の電流容量によって切替時の突入電流が変化するため、一般に接続される全ての負荷が動作状態にある最悪条件で最大電流を見積り、この条件を満たす半導体スイッチを選定する必要がある。それゆえ、半導体スイッチのコストが増加する。
上記の状況から、第1の電源と第2の電源の出力電圧に差がある場合であっても、半導体スイッチの損傷を抑制することができる手法が要望されていた。
上記課題を解決するために、本発明の一態様の電源切替装置は、負荷装置に電力を供給する第1の電力供給源と該負荷装置との間に設けた第1の半導体スイッチと、該負荷装置に電力を供給する第2の電力供給源と該負荷装置との間に設けた第2の半導体スイッチと、第1の半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置と、を備えた電源切替装置である。
上記スイッチ制御装置は、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1の電力供給源と第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差に応じて中間状態の保持時間を変更する。
上記スイッチ制御装置は、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1の電力供給源と第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差に応じて中間状態の保持時間を変更する。
本発明の少なくとも一態様によれば、第1の電源と第2の電源の出力電圧の差に応じて、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチの中間状態の保持時間を変更する。これにより、第1の電源と第2の電源の出力電圧に差がある場合であっても、過電流による半導体スイッチの損傷を抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において、同一の構成要素又は実質的に同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、同一あるいは同様の機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。また、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
<第1の実施形態>
まず、複数の電源を切り替える電源切替装置を備えた車両の例について図1を参照して説明する。
図1は、車両に搭載された車両制御装置に複数の電源が接続された例を示す概略図である。図1に示すように、車両100は、車両制御装置110、センサ類120、アクチュエータ類130、第1電力供給源(図中「第1電源」)2a、及び第2電力供給源(図中「第2電源」)を備えて構成されている。車両制御装置110は、センサ類120、アクチュエータ類130、第1電力供給源2a、及び第2電力供給源2bとそれぞれ接続されている。
まず、複数の電源を切り替える電源切替装置を備えた車両の例について図1を参照して説明する。
図1は、車両に搭載された車両制御装置に複数の電源が接続された例を示す概略図である。図1に示すように、車両100は、車両制御装置110、センサ類120、アクチュエータ類130、第1電力供給源(図中「第1電源」)2a、及び第2電力供給源(図中「第2電源」)を備えて構成されている。車両制御装置110は、センサ類120、アクチュエータ類130、第1電力供給源2a、及び第2電力供給源2bとそれぞれ接続されている。
車両制御装置110は、電源切替装置1とコントローラ111を備える。コントローラ111は、信号線d1を介してセンサ類120の検出信号を受信し、制御線s1を介してアクチュエータ類130へ制御信号を送信して車両100を制御する。コントローラ111は、センサ類120から受信した検出信号を解析し、解析結果に基づいて制御信号を生成しアクチュエータ類130の動作を制御する。コントローラ111は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)を用いて構成することができる。センサ類120及びアクチュエータ類130は、第1電力供給源2a又は第2電力供給源2bから供給される電力を消費する負荷装置である。
電源切替装置1は、第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bの電源電圧に基づいて、電力供給元を第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの間で切り替える。電源切替装置1は、電源ラインp1を介して第1電力供給源2aから、また、電源ラインp2を介して第2電力供給源2bから電力が供給される。そして、電源切替装置1は、第1電力供給源2a又は第2電力供給源2bから受電した電力を、電源ラインp3を介してセンサ類120及び電源ラインp4を介してアクチュエータ類130へ供給する。
図1に示した例では、電源切替装置1が車両制御装置110に内蔵された構成を説明したが、電源切替装置1は車両制御装置110と別体でもよい。また、コントローラ111が電源切替装置1を制御できる構成としてもよい。例えば、コントローラ111に整備士などが使用する端末を接続し、コントローラ111が該端末からの指令に基づいて、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bのON/OFFを制御できるようにしてもよい。
次に、本発明の第1の実施形態に係る電源切替装置1の構成について図2を参照して説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電源切替装置1の構成例を示す図である。電源切替装置1は、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bに接続している。例えば、第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bは、車載バッテリーやDC/DCコンバータなどの電力変換器に接続されている。電源切替装置1は、第1半導体スイッチ3aと、第2半導体スイッチ3bと、スイッチ制御装置5を備える。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電源切替装置1の構成例を示す図である。電源切替装置1は、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bに接続している。例えば、第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bは、車載バッテリーやDC/DCコンバータなどの電力変換器に接続されている。電源切替装置1は、第1半導体スイッチ3aと、第2半導体スイッチ3bと、スイッチ制御装置5を備える。
負荷装置4a~4cに電力を供給する第1電力供給源2aと負荷装置4a~4cとの間に、第1半導体スイッチ3aが設けられている。第1電力供給源2aからの電力は、第1半導体スイッチ3aを介して、複数の負荷装置4a~4cに供給される。例えば、第1半導体スイッチ3aは、電界効果トランジスタMにより構成される。第1半導体スイッチ3aの電界効果トランジスタMは、そのドレイン-ソース間に構成されたボディダイオード(「寄生ダイオード」とも呼ばれる)が第1電力供給源2aからの電力供給方向に対して逆方向となるように接続されている。つまり、ボディダイオードのアノード側が電界効果トランジスタMのソースに接続され、カソード側が電界効果トランジスタMのドレインに接続されている。
負荷装置4a~4cに電力を供給する第2電力供給源2bと負荷装置4a~4cとの間に、第2半導体スイッチ3bが設けられている。第2電力供給源2bからの電力は、第2半導体スイッチ3bを介して、複数の負荷装置4a~4cに供給される。例えば、第2半導体スイッチ3bは、電界効果トランジスタMにより構成される。第2半導体スイッチ3bの電界効果トランジスタMは、そのドレイン-ソース間に構成されたボディダイオードが、第2電力供給源2bからの電力供給方向に対して逆方向となるように接続されている。つまり、ボディダイオードのアノード側が電界効果トランジスタMのソースに接続され、カソード側が電界効果トランジスタMのドレインに接続されている。
負荷装置4a~4cは、第1半導体スイッチ3a及び第2半導体スイッチ3bを制御することにより、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bのいずれからでも電力供給が可能となるように構成されている。第1半導体スイッチ3aの出力端と第2半導体スイッチ3bの出力端が電気的に接続され、該出力端に複数の負荷装置4a~4cが接続されている。
負荷装置4a~4cとしては、車両100に搭載されたモータやソレノイドなどのアクチュエータ類130や、カメラなどのセンサ類120である。また、本実施形態では、負荷装置の接続数は3台としているが、これに限られるものではなく、2台以上の複数の負荷装置が接続される構成でもよい。以降の説明において、負荷装置4a~4cを区別する必要がない場合には「負荷装置4」と記載する。
スイッチ制御装置5は、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bに制御信号(ゲート電圧)を出力して、電力供給を切り替える。スイッチ制御装置5は、電圧比較器7と、ゲート電圧制御回路6を備える。
電圧比較器7は、第1電力供給源2aが出力する電圧Vaと第2電力供給源2bが出力する電圧Vbとを監視して、電圧差Vd(=Va-Vb)を検出する。この電圧差Vdはゲート電圧制御回路6へ出力される。
ゲート電圧制御回路6は、上記電圧差Vdに応じて、第1半導体スイッチ3aとしての電界効果トランジスタMのゲート電圧Vga、及び第2半導体スイッチ3bとしての電界効果トランジスタMのゲート電圧Vgbを生成して出力する。第1半導体スイッチ3aのゲート電圧VgaがHighレベルのとき、第1半導体スイッチ3aがON状態となる。また、第2半導体スイッチ3bのゲート電圧VgbがHighレベルのとき、第2半導体スイッチ3bがON状態となる。以降の説明において、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bを区別する必要がない場合には「半導体スイッチ3」と記載する。
図2では、電界効果トランジスタMにNチャネルのMOS型電界効果トランジスタを用いているが、PチャネルのMOS型電界効果トランジスタ、又は他の電界効果トランジスタを用いてもよい。あるいは、半導体スイッチ3を、バイポーラトランジスタを用いて構成してもよい。
次に、本実施形態に係る電源切替装置1の動作例について図3を用いて説明する。
図3は、電源切替装置1の動作例を示す図である。図3上段に第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えるときのゲート電圧Vgaの電圧プロファイル、図3中段にゲート電圧Vgbの電圧プロファイル、図3下段に第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2を示している。図3において横軸は時間tを表す。
図3は、電源切替装置1の動作例を示す図である。図3上段に第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えるときのゲート電圧Vgaの電圧プロファイル、図3中段にゲート電圧Vgbの電圧プロファイル、図3下段に第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2を示している。図3において横軸は時間tを表す。
第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bが出力する電圧Va,Vbには、車載バッテリーやDC/DCコンバータの個体差や充電状態、配線長、並びに、車載バッテリーや電源配線の劣化などによりバラツキが生じる。以下では、第1電力供給源2aの電圧Vaが13V、第2電力供給源2bの電圧Vbが14Vである場合を想定して、出力電圧の低い第1電力供給源2aから出力電圧の高い第2電力供給源2bに切り替える例を説明する。
図3に示すように、第1電力供給源2aから負荷装置4a~4cに電力を供給しているときは(第1電源供給S1)、第1半導体スイッチ3aのゲート電圧VgaはHighレベル、第2半導体スイッチ3bのゲート電圧VgaはLowレベルとなっている。
第1電源供給S1の状態から電力供給源を第2電力供給源2bに切り替えるときは、ゲート電圧制御回路6は、まず第1半導体スイッチ3aのゲート電圧VgaをLowレベルにする。そして、ゲート電圧制御回路6は、それと同時、又は第2半導体スイッチ3bのゲート電圧Vgbの上昇開始後、ゲート電圧VgbをLowレベルとHighレベルの間の中間電圧Vmまで上昇させ、中間電圧Vmで保持時間Tmの間保持する(中間状態S2)。
なお、ゲート電圧制御回路6でゲート電圧をLowレベルから中間電圧Vmに上昇させるまでには、ある時間(立ち上がり時間)を要する。そのため、実際にゲート電圧を中間電圧Vmに保持している時間は、図3に示すゲート電圧の上昇開始を起点とする保持時間Tmよりも短いと言える。ただし、立ち上がり時間は、ゲート電圧が中間電圧Vmの一定値に保持される時間と比較して短いため、保持時間Tmを、ゲート電圧の上昇開始時から次の電圧レベルへの上昇開始時までの期間とする。例えば、次の電圧レベルとは、図3ではHighレベルであり、後述する図13では2段階目の中間電圧である。
その後、ゲート電圧制御回路6は、第2半導体スイッチ3bのゲート電圧VgbをHighレベルに上昇させる。これにより、電力供給源が第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに完全に切り替わる(第2電源供給S3)。
このように本実施形態では、ゲート電圧Vga,Vgbの電圧レベルには、Highレベル、Lowレベル、中間電圧の3つの状態がある。Highレベルとは、第1半導体スイッチ3a及び第2半導体スイッチ3bとしての電界効果トランジスタのオン抵抗が最小となる電圧であり、例えば、ゲート-ソース間電圧が10V以上となるような電圧である。Lowレベルとは、電界効果トランジスタの出力特性(ID-VDS特性)が遮断領域となる電圧であり、例えば、ゲート-ソース間電圧が0Vとなる電圧である。中間電圧とは、電界効果トランジスタの出力特性が非飽和領域となる電圧であり、ソース-ドレイン間抵抗がゲート電圧に応じて変化する電圧である。
保持時間Tmは、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bが出力する電圧の電圧差Vdに応じて動的に設定される。電圧差Vdが小さいときは保持時間Tmを短くし、電圧差Vdが大きいときは保持時間Tmを長くする。すなわち、ゲート電圧制御回路6は、電圧差Vdが所定値より大きいときは保持時間Tmを予め設定した基準時間よりも長くなる方向に変更し、電圧差Vdが所定値以下のときは保持時間Tmを基準時間よりも短くなる方向に変更する。
本実施形態では、半導体スイッチのゲート電圧がLowレベルとHighレベルの間の電圧である状態を「中間状態」としている。従来の電源切替装置では、図3の中段に細い実線で示すように、中間状態でゲート電圧VgbがLowレベルからHighレベルに上昇するまでの電圧プロファイルは固定である。保持時間は、電源切替時に半導体スイッチに流れる突入電流を制限するための時間であり、「電流制限時間」と言うこともできる。
本実施形態に示す第1電力供給源2a(電圧Va=13V)から第2電力供給源2b(電圧Vb=14V)のように異なる電圧値の電力供給源に切り替えるときは、両電源の電圧差Vdに応じた突入電流が生じる。従来の構成では、第2半導体スイッチ3bに一点鎖線で示した許容電流を超える大きな突入電流が流れる。
本実施形態の構成において、中間状態S2から第2電源供給S3に切り替わるときの、第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2について説明する。図3下段に示すように、第2半導体スイッチ3bのゲート電圧Vgbが中間電圧Vmに上昇するときに第1のピーク電流が流れ、その後、第1のピーク電流が減少した後にゲート電圧VgbがHighレベルに上昇するときに第2のピーク電流が流れる。
このように本実施形態では、第2半導体スイッチ3bのゲート電圧VgbをLowレベルから一気にHighレベルまで上げずに段階を踏むことで、電源切替時に第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2(ピーク電流)が許容電流を超えないように、ピーク電流を分散させることができる。さらに、本実施形態では、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに応じて電力供給源を変更できるので、許容電流を超えないように電力供給源を切り替えることができる。従来は、電源切替時に、中間状態で中間電圧Vmの保持時間Tmを電圧差Vdに応じて変更する構成を備えていない。そのため、従来は、電圧差Vdが大きくなると、それに応じて半導体スイッチのピーク電流が増加し許容電流を超えるおそれがあったが、本実施形態によればこの問題が解消される。
以上のとおり、第1の実施形態に係る電源切替装置(電源切替装置1)は、負荷装置(4a~4c)に電力を供給する第1の電力供給源(第1電力供給源2a)と該負荷装置との間に設けた第1の半導体スイッチ(第1半導体スイッチ3a)と、該負荷装置に電力を供給する第2の電力供給源(第2電力供給源2b)と該負荷装置との間に設けた第2の半導体スイッチ(第2半導体スイッチ3b)と、第1の半導体スイッチ及び第2の半導体スイッチの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置(スイッチ制御装置5)と、を備えた電源切替装置である。
上記スイッチ制御装置は、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源(例えば、第2電力供給源2b)に接続された半導体スイッチ(第2半導体スイッチ3b)を非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1の電力供給源と第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差(電圧差Vd)に応じて中間状態の保持時間(保持時間Tm)を変更する。
上記スイッチ制御装置は、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源(例えば、第2電力供給源2b)に接続された半導体スイッチ(第2半導体スイッチ3b)を非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1の電力供給源と第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差(電圧差Vd)に応じて中間状態の保持時間(保持時間Tm)を変更する。
上記構成の本実施形態によれば、第1電力供給源と第2電力供給源の出力電圧の電圧差に応じて、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチの中間状態の保持時間(電流制限時間)を変更する。これにより、第1電力供給源と第2電力供給源の出力電圧に差がある場合であっても、過電流による半導体スイッチの損傷を抑制し、かつ、電力供給を遮断することなく円滑に電力供給源を切り替えることができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第2の実施形態は、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに加えて負荷装置4の情報(負荷情報)を考慮して、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bを制御する構成とした例である。以下では、第2の実施形態に係る電源切替装置について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
次に、第2の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第2の実施形態は、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに加えて負荷装置4の情報(負荷情報)を考慮して、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bを制御する構成とした例である。以下では、第2の実施形態に係る電源切替装置について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
まず、本実施形態に係る電源切替装置の構成について図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態に係る電源切替装置1Aの構成例を示す図である。電源切替装置1Aは、第1の実施形態に係る電源切替装置1のスイッチ制御装置5の代わりに、スイッチ制御装置5Aを備える。すなわち、電源切替装置1Aは、第1半導体スイッチ3aと、第2半導体スイッチ3bと、スイッチ制御装置5Aを備える。
図4は、本実施形態に係る電源切替装置1Aの構成例を示す図である。電源切替装置1Aは、第1の実施形態に係る電源切替装置1のスイッチ制御装置5の代わりに、スイッチ制御装置5Aを備える。すなわち、電源切替装置1Aは、第1半導体スイッチ3aと、第2半導体スイッチ3bと、スイッチ制御装置5Aを備える。
スイッチ制御装置5Aは、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bに制御信号を出力して、電力供給を切り替える。スイッチ制御装置5Aは、電圧比較器7と、ゲート電圧制御回路6Aと、負荷情報8Aを備える。
ゲート電圧制御回路6Aは、電圧比較器7が出力する電圧差Vdに応じて、第1半導体スイッチ3a(電界効果トランジスタM)のゲート電圧Vga、及び第2半導体スイッチ3b(電界効果トランジスタM)のゲート電圧Vgbを生成して出力する。また、ゲート電圧制御回路6Aは、負荷装置4a~4cの等価電気抵抗や等価静電容量に基づいた負荷情報8Aに応じて、ゲート電圧Vga及びゲート電圧Vgbを生成して出力する。負荷情報8Aはメモリなどによって保存される。ゲート電圧制御回路6Aは、負荷情報8Aが保存されたメモリを参照してゲート電圧Vga及びゲート電圧Vgbを生成する。
本実施形態の特徴は、電圧差Vdに加えて負荷情報8Aに応じて、ゲート電圧Vga及びゲート電圧Vgbを生成して出力している点にある。負荷情報8Aは、図4に示すように負荷装置4a~4cの等価回路モデルに基づくパラメータである。負荷装置4a~4cは、図中に示すような等価電気抵抗と等価静電容量の等価回路で表すことができる。負荷情報8Aは、これらの複数の負荷装置4a~4cの等価電気抵抗と等価静電容量に基づいた情報である。本実施形態では、負荷装置の電気的特性を表す情報には、少なくとも等価電気抵抗と等価静電容量が含まれることが望ましい。例えば、電気的特性として、負荷装置4の電気抵抗と静電容量を例示したが、さらにリアクタンス成分を考慮してもよい。
例えば、負荷装置4aは、直列に接続された等価静電容量C1と等価電気抵抗Rs1に対し、等価電気抵抗RL1が並列に接続された等価回路として表される。同様に、負荷装置4bは、直列に接続された等価静電容量C2と等価電気抵抗Rs2に対し、等価電気抵抗RL2が並列に接続された等価回路として表される。さらに、負荷装置4cは、直列に接続された等価静電容量C3と等価電気抵抗Rs3に対し、等価電気抵抗RL3が並列に接続された等価回路として表される。負荷装置4a~4cの等価回路の一端側は電源ラインに接続し、他端側は接地されている。
本実施形態において、上記負荷情報8Aに基づいて、ゲート電圧プロファイルを決定する手順の一例について図5及び図6を用いて説明する。
図5は、電源切替装置1Aにおいて負荷情報8Aを用いた電源切替時の突入電流の推定方法についての説明図である。図5において縦軸は第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2、横軸は時間tを表す。例えば、第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えた場合に、第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2は下式(1)で予測できる。
図5は、電源切替装置1Aにおいて負荷情報8Aを用いた電源切替時の突入電流の推定方法についての説明図である。図5において縦軸は第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2、横軸は時間tを表す。例えば、第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えた場合に、第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2は下式(1)で予測できる。
ここで、「ic」は、第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2のうち静電容量の充電電流である。「iR」は、第2半導体スイッチ3bに流れる電流I2のうち直流成分の電流である。「t」は、第2半導体スイッチ3bにゲート電圧Vgbを印加した時点からの経過時間である。「Vd」は、第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bが出力する電圧の電圧差(以下「電源電圧差」とも称する)、「Rs」は、各負荷装置4の等価静電容量に直列に接続される電気抵抗(図4のRs1~Rs3)の並列合成抵抗、「C」は、各負荷装置4の等価静電容量(C1~C3)の並列合成静電容量である。「Vb」は、第2電力供給源2bの出力電圧、「RL」は、各負荷装置4の等価電気抵抗(RL1~RL3)の並列合成抵抗である。
上記の式(1)に基づいて、電源切替時における第2半導体スイッチ3bに流れる突入電流のピーク電流を推定する。ピーク電流が許容電流を超える場合は、第2半導体スイッチ3bのソース-ドレイン間抵抗Rsdを加味した下式(2)を用いて、許容電流を超えないようにソース-ドレイン間抵抗Rsdの値を算出する。
式(2)からソース-ドレイン間抵抗Rsdを算出したら、第2半導体スイッチ3bを構成する電界効果トランジスタMの電気的特性から、ソース-ドレイン間抵抗がRsdとなるゲート電圧Vgbを決定する。ゲート電圧Vgbは、例えば、ドレイン電流-ゲート・ソース間電圧特性(Id-VGS特性)を用いて算出することができる。ここで決定されたゲート電圧Vgbの値が、本発明における中間状態での中間電圧値(図6の中間電圧Vm)である。
次に、本実施形態に係る電源切替装置1Bの動作例について図6を用いて説明する。
図6は、電源切替装置1Bの動作例を示す図である。図6上段にゲート電圧制御回路6により生成されるゲート電圧Vgbの電圧プロファイル、図6下段に第2半導体スイッチ3bの電流I2を示している。図5において横軸は時間tを表す。
図6は、電源切替装置1Bの動作例を示す図である。図6上段にゲート電圧制御回路6により生成されるゲート電圧Vgbの電圧プロファイル、図6下段に第2半導体スイッチ3bの電流I2を示している。図5において横軸は時間tを表す。
まず、電源切替後、ゲート電圧制御回路6は、ゲート電圧VgbをLwレベルから上記により決定した中間電圧Vmに上昇させる。中間電圧Vmでの保持時間Tmは、負荷装置4の等価電気抵抗Rsと等価静電容量Cと電界効果トランジスタのソース-ドレイン間抵抗Rsdとに基づいて、下式(3)により決定される。
式(3)において、「k」は定数である。ゲート電圧Vgbを中間状態で保持時間Tmの期間保持した後、ゲート電圧VgbをHighレベルに上昇させると、第2半導体スイッチ3bが完全にON状態になる。この電圧プロファイルでの電流I2は、ゲート電圧Vgbが中間電圧Vmに切り替えられるときに第1のピーク電流が流れ、その後Highレベルになるときに第2のピーク電流が流れる。本実施形態によれば、電圧差Vd及び負荷装置4の電気的特性に応じて、ピーク電流が第1のピーク電流と第2のピーク電流に分散されるため、ピーク電流が許容電流を超えないように切り替えることができる。
本実施形態では、上記のように等価電気抵抗と等価静電容量から保持時間Tmを決定する一例を示したが、式(3)の時定数(=C(Rs+Rsd))に所定の係数kをかけて保持時間Tmを最適化することができる。すなわち、kの値によってゲート電圧Vgdの上昇カーブ(上昇速度)を変化させて、保持時間Tmを変更することができる。例えば、電流I2の2番目のピーク電流値に許容電流までの余裕があればk<1として保持時間Tmを時定数よりも短い時間とし、ピーク電流値に余裕がなければk>1として保持時間Tmを時定数よりも長い時間に設定してもよい。つまり、第2半導体スイッチ3bの電界効果トランジスタMのソース-ドレイン間抵抗Rsdと、保持時間Tmとをパラメータとして、ゲート電圧Vgbの最適化を実施することができる。
また、本実施形態では、中間状態で保持するゲート電圧Vgb(中間電圧Vm)の値が一つである例を示したが、複数の電圧値を設定して、ゲート電圧Vgbを2段階以上の複数のステップ電圧で上昇させてもよい。これらの電圧プロファイルは設計パラメータであり、半導体スイッチ3の特性や負荷装置4などに応じて適宜設定されるものである。
以上のとおり、第2の実施形態におけるスイッチ制御装置(スイッチ制御装置5A)は、第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bが出力する電圧の電圧差Vd及び負荷装置4a~4cの電気的特性を表す情報(負荷情報8A)に応じて、中間状態の保持時間Tmを変更するにように構成されている。
上記構成の本実施形態によれば、ゲート電圧制御回路6は、電圧差Vdに加えて負荷装置4の情報(負荷情報8A)に基づいて、半導体スイッチ3のゲート電圧の電圧プロファイルを設定する。このような構成とすることで、負荷装置4の追加やアップデートなどにより電源切替時の突入電流が変化した場合であっても、負荷情報8Aを変更することで突入電流による半導体スイッチ3の故障や劣化を抑制することができる。つまり、半導体スイッチ3を取り換えることなく負荷装置4の変更に対応することができる。例えば、後付けにより接続負荷の数や電流容量が変わった場合においても、半導体スイッチ3を取り換える必要がなく、ソフトウェアの修正により対応できる。
なお、本実施形態では、負荷情報8Aとして負荷装置4の等価電気抵抗や等価静電容量を示したが、これに限定されるものではない。例えば、前述の半導体スイッチ3に流れる突入電流の特性から予め決定した中間電圧Vmや保持時間Tmを、負荷情報8Aとしてメモリに保存する方法でもよい。つまり、負荷情報8Aは、接続される負荷装置4の電気的特性によってゲート電圧の電圧プロファイルを決めるパラメータ(Tm、Vm)を適宜変更し、ゲート電圧の電圧プロファイルや中間状態の保持時間を変更できる情報であれば、本発明の効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第3の実施形態は、複数の負荷装置4のうち通電状態にある負荷装置4の電気的特性を表す情報に基づいて、半導体スイッチ3のゲート電圧を制御する例である。
次に、第3の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第3の実施形態は、複数の負荷装置4のうち通電状態にある負荷装置4の電気的特性を表す情報に基づいて、半導体スイッチ3のゲート電圧を制御する例である。
本実施形態に係る電源切替装置の構成について図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る電源切替装置1Bの構成例を示す図である。電源切替装置1Bは、第2の実施形態に係る電源切替装置1Aを基本構成としたものであり、電源切替装置1Bについて第2の実施形態との相違点を中心に述べる。
図7は、本実施形態に係る電源切替装置1Bの構成例を示す図である。電源切替装置1Bは、第2の実施形態に係る電源切替装置1Aを基本構成としたものであり、電源切替装置1Bについて第2の実施形態との相違点を中心に述べる。
電源切替装置1Bは、第2の実施形態に係る電源切替装置1のスイッチ制御装置5Aの代わりに、スイッチ制御装置5Bを備える。すなわち、電源切替装置1Bは、第1半導体スイッチ3aと、第2半導体スイッチ3bと、スイッチ制御装置5Bを備える。スイッチ制御装置5Bは、電圧比較器7と、ゲート電圧制御回路6Bと、負荷情報8Aを備える。
本実施形態では、第2の実施形態の構成に加えて、負荷装置4a~4cのそれぞれの電源ラインに設けられた負荷スイッチ9a~9cと、外部指令に基づいて負荷スイッチ9a~9cの通電/遮断を制御する負荷スイッチ制御装置10とを備える。負荷スイッチ制御装置10は、図1に示した車両制御装置110のコントローラ111に内蔵されていてもよい。外部指令は、接続された負荷装置4a~4cの各々について駆動するかどうかを示す指令である。
なお、スイッチ制御装置5Bには、パワーマネージメント系の電子制御装置(ECU)から負荷スイッチ切替指令が入力される。例えば、負荷装置4の故障検知(又は故障予兆)などにより負荷スイッチ9a~9cが切り替えられ、負荷装置4の使用中止又は機能制限が実施される。
負荷スイッチとしては、電界効果トランジスタを用いた半導体スイッチの他、リレーなどのメカニカルスイッチを用いることができる。負荷装置4a~4cへの電源供給は、負荷スイッチ9a~9cによって制御される。以降の説明で、負荷スイッチ9a~9cを区別する必要がない場合には「負荷スイッチ9」と記載する。
負荷情報8Aは、負荷装置4a~4cの等価電気抵抗と等価静電容量に基づいた情報である。ただし、本実施形態の負荷情報8Aは、負荷スイッチ制御装置10から通知される負荷スイッチ9a~9cの切替情報(図中「スイッチ情報」)、すなわち電源ラインに接続(通電)している負荷装置4a~4cの情報に基づいて更新される。
なお、負荷情報8Aに全ての負荷装置4a~4cの電気的特性を示す情報が含まれていて、スイッチ情報を基に、駆動している負荷装置4の電気的特性(等価回路モデルの電気的特性)から負荷情報8Aを更新してメモリに保存するようにしてもよい。
ゲート電圧制御回路6Bは、第2の実施形態におけるゲート電圧制御回路6Aと同様の機能を有する。ゲート電圧制御回路6Bは、負荷情報8Aが保存されたメモリを参照して、第2の実施形態と同様な方法によりゲート電圧Vga及びゲート電圧Vgbを生成する。
なお、負荷情報8Aに負荷装置4a~4cの電気的特性を示す情報が登録されている場合に、ゲート電圧制御回路6Bは、スイッチ情報に基づいて負荷情報8Aから通電している負荷装置4の電気的特性の情報のみを抽出し、抽出した負荷装置4の電気的特性の情報に基づいてゲート電圧を生成するようにしてもよい。ゲート電圧制御回路6Bは、負荷スイッチ制御装置10と定期的に通信することで、電源切替前にスイッチ情報を得ることが可能である。例えば、図7では、負荷スイッチ9aのみが通電しており、負荷装置4aが電源ラインに接続され駆動している。ゲート電圧制御回路6Bは、負荷装置4aの電気的特性に基づく負荷情報8Aから、ゲート電圧を生成する。
電源切替時に半導体スイッチ3に流れる突入電流は、駆動状態である負荷装置4によって決まる。そのため、本実施形態により、さらに正確に電源切替時の半導体スイッチ3に流れる突入電流を推定して、最適なゲート電圧を生成することができる。
また、スイッチ制御装置5Bが一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替える前に、複数の負荷装置4a~4cのうちいずれかの負荷装置への電力供給を停止し、スイッチ制御装置5Bは、複数の負荷装置4のうち通電状態にある負荷装置4の電気的特性を表す情報(例えば、等価電気抵抗及び等価静電容量)に応じて中間状態の保持時間Tmを変更することもできる。例えば、複数の負荷装置4を予め重要機器と非重要機器に分類し、電源切替時に非重要機器を停止する。これにより、電源切替時に接続されている負荷装置4の台数を少なくし、電源切替時に半導体スイッチ3に流れる突入電流を低減することができる。例えば、重要機器は、ブレーキランプ、ヘッドライト、ワイパーなど、自動車が安全に走行するために重要となる負荷装置である。非重要機器は、オーディオやエアーコンディショナー、パワーウィンドウなど、一時的に停止しても自動車の安全な走行を害さない負荷装置である。
そして、電源切替後、負荷スイッチ制御装置10は、電力供給を停止していた負荷装置4に電力を供給する。その際、負荷スイッチ制御装置10は、半導体スイッチ3の許容電流を超えない範囲で、電力供給を停止していた負荷装置4に接続された負荷スイッチ9を通電し、該当の負荷装置4を駆動する。例えば、負荷スイッチ制御装置10は、停止していた複数の負荷装置4を一斉に駆動するのではなく、順次駆動する。または、負荷スイッチ制御装置10は、半導体スイッチ3の許容電流を超えないようにするため、突入電流(等価静電容量)の大きい負荷装置4同士を同時に起動させないようにしてもよい。逆に言うと、半導体スイッチ3の許容電流を超えない範囲であれば、複数の負荷装置4に対して同時に電力供給を開始してもよい。
以上のとおり、第3の実施形態におけるスイッチ制御装置(スイッチ制御装置5B)は、複数の負荷装置4a~4cのうち通電状態にある負荷装置の電気的特性を表す情報(負荷情報8A)に応じて中間状態の保持時間Tmを変更するように構成されている。
上記構成の本実施形態によれば、第1電力供給源と第2電力供給源の出力電圧の電圧差、及び接続される負荷装置に応じて、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された半導体スイッチの中間状態の保持時間を変更する。これにより、第1電力供給源と第2電力供給源の出力電圧の差が変化した場合であっても、過電流による半導体スイッチの損傷を抑制し、かつ、電力供給を遮断することなく円滑に電力供給源を切り替えることができる。また、電源切替装置に接続される負荷装置の電流容量の最悪条件で設計する必要がないため、半導体スイッチを低コスト化できる。
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第4の実施形態は、負荷装置4から第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bへ流れる逆流電流や、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bとの間に流れる貫通電流を防止する例である。
次に、第4の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第4の実施形態は、負荷装置4から第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bへ流れる逆流電流や、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bとの間に流れる貫通電流を防止する例である。
まず、本実施形態に係る電源切替装置の構成について図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態に係る電源切替装置1Cの構成例を示す図である。電源切替装置1Cは、第2の実施形態に係る電源切替装置1Aを基本構成としたものであり、電源切替装置1Cについて第2の実施形態との相違点を中心に述べる。電源切替装置1Cが、第2の実施形態に係る電源切替装置1Aと比較してもっとも異なるところは、第1半導体スイッチ3a及び第2半導体スイッチ3bに代えて、第1半導体スイッチ3c及び第2半導体スイッチ3dを備える点である。
図8は、本実施形態に係る電源切替装置1Cの構成例を示す図である。電源切替装置1Cは、第2の実施形態に係る電源切替装置1Aを基本構成としたものであり、電源切替装置1Cについて第2の実施形態との相違点を中心に述べる。電源切替装置1Cが、第2の実施形態に係る電源切替装置1Aと比較してもっとも異なるところは、第1半導体スイッチ3a及び第2半導体スイッチ3bに代えて、第1半導体スイッチ3c及び第2半導体スイッチ3dを備える点である。
電源切替装置1Cは、第1半導体スイッチ3cと、第2半導体スイッチ3dと、スイッチ制御装置5Cを備える。第1電力供給源2aからの電力は、第1半導体スイッチ3cを介して、複数の負荷装置4a~4cに供給される。第1半導体スイッチ3cは、複数の電界効果トランジスタM1,M2により構成され、電界効果トランジスタM1と電界効果トランジスタM2はそれらのボディダイオードが逆向きになるように直列接続されている。
第2電力供給源2bからの電力は、第2半導体スイッチ3dを介して、複数の負荷装置4a~4cに供給される。第2半導体スイッチ3dは、複数の電界効果トランジスタM3,M4により構成され、電界効果トランジスタM3と電界効果トランジスタM4はそれらのボディダイオードが逆向きになるように直列接続されている。
スイッチ制御装置5Cは、第1半導体スイッチ3cの電界効果トランジスタM1,M2と第2半導体スイッチ3dの電界効果トランジスタM3,M4に制御信号(ゲート電圧)を出力して、電力供給を切り替える。スイッチ制御装置5Cは、電圧比較器7と、ゲート電圧制御回路6Cと、負荷情報8Aを備える。
ゲート電圧制御回路6Cは、電圧比較器7で検出された第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに応じて、第1半導体スイッチ3cとしての電界効果トランジスタM1のゲート電圧Vga1、電界効果トランジスタM2のゲート電圧Vga2を生成して出力する。また、ゲート電圧制御回路6Cは、電圧差Vdに応じて、第2半導体スイッチ3dとしての電界効果トランジスタM3のゲート電圧Vgb1、電界効果トランジスタM4のゲート電圧Vgb2を生成して出力する。
また、ゲート電圧制御回路6Cは、電圧差Vdに加え、負荷装置4a~4cの等価電気抵抗や等価静電容量に基づいた負荷情報8Aに応じて、ゲート電圧Vga1,Vga2及びゲート電圧Vgb1,Vgb2を生成して出力することが可能である。
本実施形態では、図8に示したように、第1半導体スイッチ3c及び第2半導体スイッチ3dのそれぞれにおいて、二つの電界効果トランジスタをバックトゥーバック接続している。バックトゥーバック接続は、2つの電界効果トランジスタのボディダイオードを対向させて直列接続させる接続形態である。これにより、第1電力供給源2aや第2電力供給源2bへの負荷装置4側からの逆流電流や、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bでの貫通電流を遮断することができる。
次に、本実施形態に係る電源切替装置1Cの動作例について図9を用いて説明する。
図9は、電源切替装置1Cの動作例として、ゲート電圧制御回路6Cにより生成されるゲート電圧Vga1,Vga2、及びゲート電圧Vgb1,Vgb2の一例を示す図である。図9上段に第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えるときのゲート電圧Vga1,Vga2の電圧プロファイル、図9中段にゲート電圧Vgb1,Vgb2の電圧プロファイル、図9下段に第2半導体スイッチ3dに流れる電流I2を示している。図9において横軸は時間tを表す。
図9は、電源切替装置1Cの動作例として、ゲート電圧制御回路6Cにより生成されるゲート電圧Vga1,Vga2、及びゲート電圧Vgb1,Vgb2の一例を示す図である。図9上段に第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えるときのゲート電圧Vga1,Vga2の電圧プロファイル、図9中段にゲート電圧Vgb1,Vgb2の電圧プロファイル、図9下段に第2半導体スイッチ3dに流れる電流I2を示している。図9において横軸は時間tを表す。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1電力供給源2aの電圧Vaが13V、第2電力供給源2bの電圧Vbが14Vである場合を想定して、出力電圧の低い第1電力供給源2aから出力電圧の高い第2電力供給源2bに切り替える例を説明する。
図9に示すように、第1電力供給源2aから負荷装置4a~4cに電力を供給しているときは(第1電源供給S1)、第1半導体スイッチ3cのゲート電圧Vga1及びVga2はHighレベル、第2半導体スイッチ3dのゲート電圧Vgb1,Vgb2はLowレベルとなっている。
第1電源供給S1の状態から電力供給源を第2電力供給源2bに切り替えるときは、ゲート電圧制御回路6Cは、まず第1半導体スイッチ3cのゲート電圧Vga1及びVga2をLowレベルにする。
ここで、ゲート電圧制御回路6Cは、ゲート電圧Vga1及びVga2がLowレベルになる直前に、第2半導体スイッチ3dのゲート電圧Vgb1を中間電圧Vmに上昇させる。図9中段に示すように、本実施形態では、ゲート電圧Vga1とゲート電圧Vgb1を同時にLowレベルよりも大きな電圧にするオーバーラップ期間Poを設けている。スイッチ制御装置5Cのゲート電圧制御回路6Cは、オーバーラップ期間Poにおいて、一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、一方の電力供給が遮断される前に、他方の電界効果トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタM3)を中間状態にする。このオーバーラップ期間の効果については後述する。ゲート電圧制御回路6Cは、ゲート電圧Vgb1を保持時間Tmの間、中間電圧Vmで保持する(中間状態S2)。
その後、ゲート電圧制御回路6Cは、ゲート電圧Vgb1を中間電圧VmからHighレベルに上昇させ、さらにその後にゲート電圧Vgb2をLowレベルからHighレベルに上昇させる。これにより、電力供給源が第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに完全に切り替わる(第2電源供給S3)。
保持時間Tmは、第1の実施形態と同様に、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bが出力する電圧の電圧差Vdに応じて動的に設定される。第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdが小さいときは保持時間Tmを短くし、電圧差Vdが大きいときは保持時間Tmを長くする。本実施形態では、第2半導体スイッチ3dの電界効果トランジスタM3のゲート電圧Vgb1が、LowレベルとHighレベルの間の電圧である状態を「中間状態」としている。
上記のような電源切替制御により、第2半導体スイッチ3dに流れる電流を、図9下段の電流I2に示す。時刻t0は、ゲート電圧Vgb1がLowレベルから上昇を開始したタイミングである。ゲート電圧Vgb1が中間電圧Vmに上昇したとき(時刻t1)に第1のピーク電流が流れ、その後、第1のピーク電流が減少した後にゲート電圧Vgb1がHighレベルに上昇するとき(時刻t2)に第2のピーク電流が流れる。次に、ゲート電圧Vgb2がHighレベルに上昇するとき(時刻t3)に第3のピーク電流が流れる。ゲート電圧Vgb1,Vgb2がともにHighレベルになると(時刻t4)、電力供給源が完全に第2電力供給源2bへ切り替わる。
以上のとおり、第4の実施形態におけるスイッチ制御装置(スイッチ制御装置5C)では、一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、ボディダイオードが電力供給方向に対して逆方向となる側の電界効果トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタM3)を非飽和状態に保持する中間状態を設け、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bが出力する電圧の電圧差Vdに応じて中間状態の保持時間Tmを変更する。
また、本実施形態に係るスイッチ制御装置(スイッチ制御装置5C)では、一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、ボディダイオードが電力供給方向に対して逆方向となる側の電界効果トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタM3)を非飽和状態で保持する中間状態を設け、負荷装置4a~4cの電気的特性を表す情報に応じて該中間状態の保持時間Tmを変更するように構成してもよい。あるいは、電圧差Vdと負荷装置4a~4cの電気的特性を表す情報とに応じて、該中間状態の保持時間Tmを変更するようにしてもよい。
このように本実施形態では、第2半導体スイッチ3dに流れる電流I2(ピーク電流)が破線で示した許容電流を超えないように、ピーク電流を分散させることができる。さらに、本実施形態では、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに応じて電力供給源を変更できるので、許容電流を超えないように電力供給源を切り替えることができる。
ここで、第1半導体スイッチ3cと第2半導体スイッチ3dのゲート電圧Vga1,Vgb1にオーバーラップ期間Poを設ける効果について、図10を用いて説明する。
図10は、第1半導体スイッチ3cのゲート電圧Vga1と、第2半導体スイッチ3dのゲート電圧Vgb1にオーバーラップ期間Poを設ける効果についての説明図である。図10の例では、第1電力供給源2aから第2電力供給源2bに切り替えるときの、第1半導体スイッチ3cと第2半導体スイッチ3dの各々を構成する電界効果トランジスタM1~M4の動作状態を示している。
図10に示すように、第1電力供給源2aから負荷装置4a~4cに電力を供給しているときは(第1電源供給S1)、第1半導体スイッチ3cの電界効果トランジスタM1,M2はON状態、第2半導体スイッチ3dの電界効果トランジスタM3,M4はOFF状態である。逆に、第2電力供給源2bから負荷装置4a~4cに電力を供給しているときは(第2電源供給S3)、第1半導体スイッチ3cの電界効果トランジスタM1,M2はOFF状態、第2半導体スイッチ3dの電界効果トランジスタM3,M4はON状態である。
オーバーラップ期間Poでは、電界効果トランジスタM1及び電界効果トランジスタM3がON状態、電界効果トランジスタM2及び電界効果トランジスタM4がOFF状態となる。つまり、電界効果トランジスタM2,M4は、各々のモディダイオードを介して電流が流れる状態にあり、ダイオード並列回路を形成している。
これにより、本実施形態では、電源切替時における電力供給を遮断することなく、切替動作が可能になる。さらに、本実施形態では、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bとの間においていずれかのボディダイオードが逆接続構成になるので、第1電力供給源2aと第2電力供給源2b間の貫通電流を遮断できる。
なお、本実施形態では、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに応じて保持時間Tmと中間電圧Vmを設定しているが、これらのパラメータは第2の実施形態と同様に、電圧差Vd及び負荷情報8Aに基づいて設定することができる。また、本実施形態に係る電源切替装置1Cを、複数の負荷装置4のうち通電状態にある負荷装置4の情報を用いる第3の実施形態と組み合わせることもできる。
本実施形態においてオーバーラップ期間Poについて説明したが、オーバーラップ期間は本実施形態に必須の構成ではない。ただし、電源切替装置1Cにおける、第1半導体スイッチ3cと第2半導体スイッチ3dとの間でゲート電圧にオーバーラップ期間Poを設ける構成は、第1の実施形態から第3の実施形態には適用することができない。それは、第1の実施形態から第3の実施形態には、第1半導体スイッチ3cと第2半導体スイッチ3dのような2つの電界効果トランジスタによる逆接続構成がないからである。そのため、第1の実施形態から第3の実施形態において、第1半導体スイッチ3aと第2半導体スイッチ3bのゲート電圧にオーバーラップ期間を設けると、第1電力供給源2aと第2電力供給源2bとの間で貫通電流が流れる。
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第5の実施形態は、電源切替時にダイオード並列回路を形成する電源切替装置において、ボディダイオードの順方向電圧による電圧降下や電力損失の増加を抑えるための構成を備えた例である。
次に、第5の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第5の実施形態は、電源切替時にダイオード並列回路を形成する電源切替装置において、ボディダイオードの順方向電圧による電圧降下や電力損失の増加を抑えるための構成を備えた例である。
本実施形態に係る電源切替装置の構成について図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る電源切替装置1Dの構成例を示す図である。電源切替装置1Dは、第4の実施形態に係る電源切替装置1Cを基本構成としたものであり、電源切替装置1Dについて第4の実施形態との相違点を中心に述べる。電源切替装置1Dと、第4の実施形態に係る電源切替装置1Cとの一番の違いは、理想ダイオード制御回路11a,11bを備えることである。
図11は、本実施形態に係る電源切替装置1Dの構成例を示す図である。電源切替装置1Dは、第4の実施形態に係る電源切替装置1Cを基本構成としたものであり、電源切替装置1Dについて第4の実施形態との相違点を中心に述べる。電源切替装置1Dと、第4の実施形態に係る電源切替装置1Cとの一番の違いは、理想ダイオード制御回路11a,11bを備えることである。
電源切替装置1Dは、第1半導体スイッチ3eと、第2半導体スイッチ3fと、スイッチ制御装置5Dを備える。第1電力供給源2aからの電力は、第1半導体スイッチ3eを介して、複数の負荷装置4a~4cに供給される。第1半導体スイッチ3eの構成は、第4の実施形態における第1半導体スイッチ3cと同様に、電界効果トランジスタM1と電界効果トランジスタM2を逆接続して構成されている。ただし、電界効果トランジスタM2のゲート電圧が、理想ダイオード制御回路11aから入力される点が第4の実施形態と異なる。
第2電力供給源2bからの電力は、第2半導体スイッチ3fを介して、複数の負荷装置4a~4cに供給される。第2半導体スイッチ3fの構成は、第4の実施形態における第2半導体スイッチ3dと同様に、電界効果トランジスタM3と電界効果トランジスタM4を逆接続して構成されている。ただし、電界効果トランジスタM4のゲート電圧が、理想ダイオード制御回路11bから入力される点が第4の実施形態と異なる。
スイッチ制御装置5Dは、第1半導体スイッチ3eの電界効果トランジスタM1と第2半導体スイッチ3fの電界効果トランジスタM3に制御信号(ゲート電圧)を出力して、電力供給を切り替える。スイッチ制御装置5Dは、電圧比較器7、ゲート電圧制御回路6A、及び負荷情報8Aを備える。スイッチ制御装置5Dは、第2の実施形態におけるスイッチ制御装置5Aと同様の構成とすることができる。また、スイッチ制御装置5Dは、負荷情報8を参照しない第1の実施形態におけるスイッチ制御装置5と同様の構成としてもよい。
ゲート電圧制御回路6Aは、電圧比較器7で検出された第1電力供給源2a及び第2電力供給源2bの出力電圧の電圧差Vdに応じて、第1半導体スイッチ3eとしての電界効果トランジスタM1のゲート電圧Vga1、第2半導体スイッチ3fとしての電界効果トランジスタM3のゲート電圧Vgb1を生成して出力する。また、ゲート電圧制御回路6Aは、電圧差Vdに加え、負荷装置4a~4cの等価電気抵抗や等価静電容量に基づいた負荷情報8Aに応じて、電界効果トランジスタM1のゲート電圧Vga1、及び電界効果トランジスタM3のゲート電圧Vgb1を生成して出力することが可能である。
図11において、第1半導体スイッチ3eでは、電界効果トランジスタM2のゲート電圧Vga2は、理想ダイオード制御回路11aにより制御される。また、第2半導体スイッチ3fでは、電界効果トランジスタM4のゲート電圧Vgb2は、理想ダイオード制御回路11bにより制御される。
理想ダイオード制御回路11aは、電界効果トランジスタM2のドレイン電圧とソース電圧に基づいて、電流方向を検出する演算増幅器12a,13aと、演算増幅器12a,13aの出力に基づいてゲート電圧Vga2を調整するトランジスタ14aとを備える。演算増幅器12a,13aに対する電源供給の記載は省略している。図11の例では、トランジスタ14aにバイポーラトランジスタを用いているがこの例に限らない。
演算増幅器12aは、電界効果トランジスタM2に流れる電流が逆方向(ボディダイオードに対して逆方向)のときに、トランジスタ14aのゲートに対しHighレベルの信号を出力する。例えば、第2半導体スイッチ3fがON状態であって、第2電力供給源2bの出力電圧が第1電力供給源2aよりも高いとき、電界効果トランジスタM2に流れる電流が逆方向になる。演算増幅器12aは、電界効果トランジスタM2に流れる電流が逆方向となったとき、トランジスタ14aをオンし、ゲート電圧Vga2をプルダウンして電界効果トランジスタM2を即座に遮断する。
演算増幅器13aは、電界効果トランジスタM2に流れる電流が順方向(ボディダイオードに対して順方向)のときに、電界効果トランジスタM2のゲートに対しHighレベルの信号を出力する。演算増幅器13aは、昇圧した電源で動作しており電界効果トランジスタM2に流れる電流が順方向となったとき、ゲート電圧Vga2をHighレベルにして電界効果トランジスタM2を通電する。
この理想ダイオード制御回路11aの構成により、電圧降下を抑制したダイオード動作が可能になる。理想ダイオード制御回路11bについても同様な構成である。
理想ダイオード制御回路11bは、電界効果トランジスタM4のドレイン電圧とソース電圧に基づいて、電流方向を検出する演算増幅器12b,13bと、演算増幅器12b,13bの出力に基づいてゲート電圧Vgb2を調整するトランジスタ14bとを備える。
演算増幅器12bは、電界効果トランジスタMfに流れる電流が逆方向(ボディダイオードに対して逆方向)のときに、トランジスタ14bのゲートに対しHighレベルの信号を出力する。例えば、第1半導体スイッチ3eがON状態であって、第1電力供給源2aの出力電圧が第2電力供給源2bよりも高いとき、電界効果トランジスタM4に流れる電流が逆方向になる。演算増幅器12bは、電界効果トランジスタM4に流れる電流が逆方向となったとき、トランジスタ14bをオンし、ゲート電圧Vgb2をプルダウンして電界効果トランジスタM4を即座に遮断する。
演算増幅器13bは、電界効果トランジスタM4に流れる電流が順方向(ボディダイオードに対して順方向)のときに、電界効果トランジスタM4のゲートに対しHighレベルの信号を出力する。演算増幅器13bは、昇圧した電源で動作しており電界効果トランジスタM4に流れる電流が順方向となったとき、ゲート電圧Vgb2をHighレベルにして電界効果トランジスタM4を通電する。
以上のとおり、第5の実施形態に係る電源切替装置(電源切替装置1D)では、スイッチ制御装置(スイッチ制御装置5D)は、一方の電力供給源に接続される半導体スイッチを構成する複数の電界効果トランジスタのうち、ボディダイオードが電力供給方向に対して順方向となる電界効果トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタM2)と、他方の電力供給源に接続される半導体スイッチを構成する複数の電界効果トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタM4)とのうち、ボディダイオードが電力供給方向に対して順方向となる電界効果トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタM2,M4)に流れる電流が出力供給方向に対して逆方向となったときに、電界効果トランジスタ(電界効果トランジスタM2,M4)を遮断する。
既述の第4の実施形態では、電源切替時に電界効果トランジスタM2及びM4のボディダイオードを用いて、ダイオード並列回路を形成していたが、この構成の場合、ボディダイオードの順方向電圧による電圧降下や電力損失が増加する課題があった。本実施形態では、ON抵抗の小さい電界効果トランジスタを用いてダイオードと同等の機能を形成することにより、第1電力供給源2aと第2電力供給源2b間の貫通電流による損傷を防止し、且つ電圧降下と電力損失を抑制することができる。
<第6の実施形態>
次に、第6の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第1及び第2の実施形態では、第1半導体スイッチ3a及び第2半導体スイッチ3bをONさせるときに、中間電圧で保持する期間を設けた2段階の電圧プロファイルにより、ゲート電圧Vga及びゲート電圧Vgbを制御する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、第1半導体スイッチ3をONするための構成は、以下に示す第1の構成例から第3の構成例のような形態でもよい。
次に、第6の実施形態に係る電源切替装置について説明する。第1及び第2の実施形態では、第1半導体スイッチ3a及び第2半導体スイッチ3bをONさせるときに、中間電圧で保持する期間を設けた2段階の電圧プロファイルにより、ゲート電圧Vga及びゲート電圧Vgbを制御する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、第1半導体スイッチ3をONするための構成は、以下に示す第1の構成例から第3の構成例のような形態でもよい。
(半導体スイッチをONするための第1の構成例)
まず、半導体スイッチ3をONするための第1の構成について図12及び図13を用いて説明する。第1の構成は、電圧源により生成されるゲート電圧を、電圧プロファイルに基づいて3段階以上で上昇させる例である。
まず、半導体スイッチ3をONするための第1の構成について図12及び図13を用いて説明する。第1の構成は、電圧源により生成されるゲート電圧を、電圧プロファイルに基づいて3段階以上で上昇させる例である。
図12は、本実施形態に係る電源切替装置の半導体スイッチ3をONするための第1の構成例を示した図である。第1の構成例では、電圧源15により生成されるゲート電圧に基づいて半導体スイッチ3の電界効果トランジスタMがON状態となることで、電力供給源2の電力が負荷装置4へ供給される。
図13は、本実施形態に係る電源切替装置の第1の構成例による半導体スイッチ3の動作例を示す図である。図13において、縦軸は電界効果トランジスタMのゲート電圧、横軸は時間tを表す。図13では、ゲート電圧がLowレベルからHighレベルに上昇する際に、第1の中間状態S21と第2の中間状態S22を経て3段階で上昇する電圧プロファイルの例が示されている。また、図13では、第1の中間状態S21と第2の中間状態S22において、破線で示すようにゲート電圧(中間電圧)をより高い値に保持した例も示されている。なお、第1の中間状態S21と第2の中間状態S22における中間電圧の値だけではなく、第1の中間状態S21と第2の中間状態S22での各保持時間Tmを適宜変更してもよい。
(半導体スイッチをONするための第2の構成例)
次に、半導体スイッチ3をONするための第2の構成について図14及び図15を用いて説明する。第2の構成は、電界効果トランジスタのゲートに接続した外部回路の電気抵抗成分と静電容量成分を利用して、電流源によりゲート電圧を制御する例である。
次に、半導体スイッチ3をONするための第2の構成について図14及び図15を用いて説明する。第2の構成は、電界効果トランジスタのゲートに接続した外部回路の電気抵抗成分と静電容量成分を利用して、電流源によりゲート電圧を制御する例である。
図14は、本実施形態に係る電源切替装置の半導体スイッチ3をONするための第2の構成例を示した図である。第2の構成例では、半導体スイッチ3の電界効果トランジスタMのゲートに、電気抵抗17を介して電流源16が接続されている。また、電界効果トランジスタMのゲートと電気抵抗17との接続中点にコンデンサ18の一端が接続され、コンデンサ18の他端が接地されている。電気抵抗17とコンデンサ18はいわゆるCR回路を構成している。電流源16から出力された電流がCR回路を通過してゲートに入力され、半導体スイッチ3の電界効果トランジスタMがON状態となることで、電力供給源2の電力が負荷装置4へ供給される。このCR回路を利用して、中間状態におけるゲート電圧の値(中間電圧)や保持時間Tmを調整することができる。
図15は、本実施形態に係る電源切替装置の第2の構成例による半導体スイッチ3の動作例を示す図である。図15に示すように、CR回路の時定数を調整することで、ゲート電圧がLowレベルからHighレベルに上昇する速度(保持時間Tmに相当)を変更できる。例えば、CR回路の時定数を小さくすることで、ゲート電圧の立ち上がりを速くして中間状態(保持時間Tm)を短縮することができる。また、電流源16から供給する電流量を多くすると、ゲート電圧がより早くHighレベルまで上昇する。すなわち、電流源16から供給する電流量によって、ゲート電圧が中間電圧の範囲内(中間状態)となる保持時間Tmを調整することができる。この場合、中間状態のゲート電圧は、上述した中間電圧Vmのような一定の値には保持されない。
(半導体スイッチをONするための第3の構成例)
次に、半導体スイッチ3をONするための第3の構成について図16及び図17を用いて説明する。第3の構成は、PWM(Pulse Width Modulation)発生器を設けてPWM波形を中間状態としてゲートに入力する例である。このような構成でも同様な効果を得ることもできる。
次に、半導体スイッチ3をONするための第3の構成について図16及び図17を用いて説明する。第3の構成は、PWM(Pulse Width Modulation)発生器を設けてPWM波形を中間状態としてゲートに入力する例である。このような構成でも同様な効果を得ることもできる。
図16は、本実施形態に係る電源切替装置の半導体スイッチ3をONするための第3の構成例を示した図である。図16に示した第3の構成例は、図12において電圧源15をPWM発生器19に置き換えた構成である。第3の構成例では、PWM発生器19が出力するPWM信号に基づいて、半導体スイッチ3の電界効果トランジスタMがON状態となることで、電力供給源2の電力が負荷装置4へ供給される。このとき、PWM信号のデューティー比を制御することにより、ゲート電圧の中間状態(中間電圧)が生成される。
図17は、本実施形態に係る電源切替装置の第3の構成例による半導体スイッチ3の動作例を示す図である。PWM信号のデューティー比を制御することで、中間状態におけるゲート電圧(中間電圧Vmに相当)を調整することができる。例えば、PWM信号のデューティー比を一定とすることで、ゲート電圧が中間電圧Vmに保持される。また、PWM信号の印加時間(LowレベルとHighレベルの繰り返し期間)が、中間状態の保持時間Tmに相当する。
[コンピューターのハードウェア構成]
次に、上述した各実施形態における電源切替装置が備えるコンピューターのハードウェア構成について図18を参照して説明する。
次に、上述した各実施形態における電源切替装置が備えるコンピューターのハードウェア構成について図18を参照して説明する。
図18は、各実施形態に係る電源切替装置が備えるコンピューターのハードウェア構成例を示すブロック図である。図18に示す計算機20は、いわゆるコンピューターとして用いられるハードウェアである。
計算機20は、バスにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、不揮発性ストレージ26、及びネットワークインターフェース27を備える。
CPU21は、演算装置としてのプロセッサの一例である。ROM22及びRAM23はメモリの一例である。例えば、負荷情報8Aは、ROM22又は不揮発性ストレージ26に保存される。
不揮発性ストレージ26は、メモリよりも大容量の不揮発性の記憶素子である。本発明の各実施形態に係る電源切替装置の機能を実現するプログラムは、不揮発性ストレージ26に格納される。この不揮発性ストレージ26は、コンピューター読取可能な非一過性の記録媒体の一例である。なお、プログラムは、ROM22に格納されてもよい。
ネットワークインターフェース27は、通信線やCANなどのネットワーク等を通じて、他の装置(例えば、ECU)との間で行われる通信の制御を行う通信デバイス等により構成される。ネットワークインターフェース27は、入出力装置の一例である。
なお、図18では、電源切替装置が備えるコンピューターのハードウェア構成例として説明したが、コントローラ111が備えるコンピューターのハードウェア構成も同様の構成とすることができる。
さらに、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するためにその構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成要素に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成要素を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加又は置換、削除をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。ハードウェアとして、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの広義のプロセッサデバイスを用いてもよい。
また、上述した実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成要素が相互に接続されていると考えてもよい。
1,1A~1D…電源切替装置、 2a…第1電力供給源、 2b…第2電力供給源、 3…半導体スイッチ、 3a,3c,3e…第1半導体スイッチ、 3b,3d,3f…第2半導体スイッチ、 4,4a~4c…負荷装置、 5,5A~5D…スイッチ制御装置、 6,6A,6C…ゲート電圧制御回路、 7…電圧比較器、 8A…負荷情報、 9a~9c…負荷スイッチ、 10…負荷スイッチ制御装置、 11a,11b…理想ダイオード制御回路、 12a,12b,13a,13b…演算増幅器、 14a,14b…トランジスタ、 15…電圧源、 16…電流源、 19…PWM発生器、 100…車両、 110…車両制御装置、 120…センサ類、 130…アクチュエータ類
Claims (13)
- 負荷装置に電力を供給する第1の電力供給源と前記負荷装置との間に設けた第1の半導体スイッチと、前記負荷装置に電力を供給する第2の電力供給源と前記負荷装置との間に設けた第2の半導体スイッチと、前記第1の半導体スイッチ及び前記第2の半導体スイッチの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置と、を備えた電源切替装置であって、
前記スイッチ制御装置は、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された前記半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、前記第1の電力供給源と前記第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置は、前記電圧差が所定値より大きいときは前記保持時間を基準時間よりも長くなる方向に変更し、前記電圧差が所定値以下のときは前記保持時間を前記基準時間よりも短くなる方向に変更する
請求項1に記載の電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置は、前記電圧差及び前記負荷装置の電気的特性を表す情報に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
請求項2に記載の電源切替装置。 - 前記第1の半導体スイッチの出力端と前記第2の半導体スイッチの出力端が電気的に接続され、該出力端に複数の前記負荷装置が接続されている
請求項3に記載の電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置は、複数の前記負荷装置のうち通電状態にある負荷装置の電気的特性を表す情報に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
請求項4に記載の電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置が一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替える前に、複数の前記負荷装置のうちいずれかの負荷装置への電力供給を停止し、
前記スイッチ制御装置は、複数の前記負荷装置のうち通電状態にある負荷装置の電気的特性を表す情報に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
請求項5に記載の電源切替装置。 - 前記第1の半導体スイッチ及び前記第2の半導体スイッチはそれぞれ、複数の電界効果トランジスタをボディダイオードが逆向きになるように直列接続して構成され、
前記スイッチ制御装置は、一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、ボディダイオードが電力供給方向に対して逆方向となる側の前記電界効果トランジスタを非飽和状態に保持する中間状態を設け、前記第1の電力供給源と前記第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
請求項1に記載の電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置は、一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、前記ボディダイオードが電力供給方向に対して逆方向となる側の前記電界効果トランジスタを非飽和状態で保持する中間状態を設け、前記負荷装置の電気的特性を表す情報に応じて該中間状態の保持時間を変更する
請求項7に記載の電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置は、一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、一方の電力供給が遮断される前に、他方の前記電界効果トランジスタを中間状態にする
請求項7又は8に記載の電源切替装置。 - 前記スイッチ制御装置は、一方の電力供給源に接続される半導体スイッチを構成する複数の電界効果トランジスタのうち、ボディダイオードが電力供給方向に対して順方向となる電界効果トランジスタと、他方の電力供給源に接続される半導体スイッチを構成する複数の電界効果トランジスタとのうち、ボディダイオードが電力供給方向に対して順方向となる電界効果トランジスタに流れる電流が出力供給方向に対して逆方向となったときに、前記電界効果トランジスタを遮断する
請求項7又は8に記載の電源切替装置。 - 前記負荷装置の電気的特性を表す情報には、少なくとも等価電気抵抗と等価静電容量が含まれる
請求項3又は8に記載の電源切替装置。 - 車両を制御するコントローラと、電源切替装置と、を含む車両制御装置であって、
前記電源切替装置は、前記車両に設けられた負荷装置に電力を供給する第1の電力供給源と前記負荷装置との間に設けた第1の半導体スイッチと、前記負荷装置に電力を供給する第2の電力供給源と前記負荷装置との間に設けた第2の半導体スイッチと、前記第1の半導体スイッチ及び前記第2の半導体スイッチの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置と、を備え、
前記スイッチ制御装置は、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された前記半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、前記第1の電力供給源と前記第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
車両制御装置。 - 負荷装置に電力を供給する第1の電力供給源と前記負荷装置との間に設けた第1の半導体スイッチと、前記負荷装置に電力を供給する第2の電力供給源と前記負荷装置との間に設けた第2の半導体スイッチと、前記第1の半導体スイッチ及び前記第2の半導体スイッチの駆動電圧を制御するスイッチ制御装置と、を備えた電源切替装置による電源切替方法であって、
前記スイッチ制御装置において、第1の電力供給源と第2の電力供給源において一方の電力供給源から他方の電力供給源へ切り替えるときに、切り替え後に電力を供給する側の電力供給源に接続された前記半導体スイッチを非飽和状態に保持する中間状態を設け、前記第1の電力供給源と前記第2の電力供給源が出力する電圧の電圧差を検出し、
該電圧差に応じて前記中間状態の保持時間を変更する
電源切替方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022152650A JP2024047177A (ja) | 2022-09-26 | 2022-09-26 | 電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 |
PCT/JP2023/028026 WO2024070194A1 (ja) | 2022-09-26 | 2023-07-31 | 電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022152650A JP2024047177A (ja) | 2022-09-26 | 2022-09-26 | 電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024047177A true JP2024047177A (ja) | 2024-04-05 |
Family
ID=90477091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022152650A Pending JP2024047177A (ja) | 2022-09-26 | 2022-09-26 | 電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024047177A (ja) |
WO (1) | WO2024070194A1 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008067369A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-03-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 切換装置 |
WO2013076877A1 (ja) * | 2011-11-25 | 2013-05-30 | 株式会社日立製作所 | 蓄電池システム |
WO2017178060A1 (en) * | 2016-04-14 | 2017-10-19 | U-Blox Ag | Power supply switching circuit |
-
2022
- 2022-09-26 JP JP2022152650A patent/JP2024047177A/ja active Pending
-
2023
- 2023-07-31 WO PCT/JP2023/028026 patent/WO2024070194A1/ja unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2024070194A1 (ja) | 2024-04-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7069283B2 (ja) | 過電流保護装置 | |
JP6528575B2 (ja) | 半導体スイッチング装置 | |
TWI652490B (zh) | 用於檢測在熱插拔應用中的故障的系統、電路及方法 | |
JP5415634B2 (ja) | 車両用車載電源システム | |
EP3046240B1 (en) | Integrated circuit charge pump with failure protection | |
CN108292919B (zh) | 开关电路及电源系统 | |
CN111742490B (zh) | 自适应电压钳位器及相关方法 | |
JP4229656B2 (ja) | 電流制限回路およびそれを備えた出力回路 | |
JP7064592B2 (ja) | 電気自動車用パワーリレーアセンブリ駆動装置及び方法 | |
JP6708003B2 (ja) | 給電制御装置 | |
JP2010110091A (ja) | 負荷駆動装置 | |
JP7488226B2 (ja) | ゲート駆動装置 | |
US6891425B1 (en) | Low voltage or'ing circuits and methods with zero recovery time | |
JP7210521B2 (ja) | 電源切換制御システム | |
WO2024070194A1 (ja) | 電源切替装置、車両制御装置及び電源切替方法 | |
WO2020217780A1 (ja) | 負荷駆動装置 | |
WO2020003984A1 (ja) | 給電制御装置 | |
US10230366B2 (en) | Current control device and power supply system | |
KR20190015906A (ko) | 고장 전류 제한기 및 고장 전류 제한 방법 | |
JP2012070045A (ja) | 負荷駆動装置 | |
KR101431382B1 (ko) | 유도성 부하를 갖는 직류 전원 공급단에서의 돌입 전류 제한 회로 | |
US10128751B1 (en) | Control system for controlling a DC-DC voltage converter circuit | |
JP4888199B2 (ja) | 負荷駆動装置 | |
JP2020156170A (ja) | 電源回路、及び電源回路の制御方法 | |
KR101702220B1 (ko) | 독립적인 전원개폐장치를 가진 부하의 전원공급 시 발생하는 돌입전류 방지회로 |