JP2024046704A - 建設機械の作業装置 - Google Patents

建設機械の作業装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024046704A
JP2024046704A JP2022152013A JP2022152013A JP2024046704A JP 2024046704 A JP2024046704 A JP 2024046704A JP 2022152013 A JP2022152013 A JP 2022152013A JP 2022152013 A JP2022152013 A JP 2022152013A JP 2024046704 A JP2024046704 A JP 2024046704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
pin
insertion hole
hydraulic cylinder
pin insertion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022152013A
Other languages
English (en)
Inventor
香織 ▲高▼橋
茂也 多田
勉 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2022152013A priority Critical patent/JP2024046704A/ja
Publication of JP2024046704A publication Critical patent/JP2024046704A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

【課題】第1部材と第2部材との間を連結した連結ピンを抜止めするときの作業性を高める。【解決手段】左第1ブラケット9および右第1ブラケット10と、左第2ブラケット11および右第2ブラケット12との間を、左連結ピン13および右連結ピン14を用いて連結する連結装置15を備える。連結装置15は、左連結ピン13および右連結ピン14と、油圧シリンダ16と、油圧シリンダ16に取付けられた浮動リンク17と、左連結ピン13と浮動リンク17との間を接続する左第1リンク19と、右連結ピン14と浮動リンク17との間を接続する右第1リンク20と、左第1リンク19と油圧シリンダ16との間を接続する左第2リンク21と、右第1リンク20と油圧シリンダ16との間を接続する右第2リンク22と、左連結ピン13および右連結ピン14を抜止めするピン抜止め機構24とを備える。【選択図】図3

Description

本開示は、油圧ショベル等の建設機械に設けられた作業装置に関する。
建設機械を代表する油圧ショベルは、自走可能な車体と、車体に回動可能に取付けられた作業装置とにより構成されている。高層建築物等の地上高さが大きな構造物を解体する場合には、解体作業用の作業装置を備えた油圧ショベルが好適に用いられる。この解体作業用の作業装置は、通常、マルチブームと呼ばれる複数のブームを有し、各ブームのうち最上段のブームの先端側にアームが取付けられ、アームの先端側には圧砕機、グラップル等の作業具が取付けられている。
解体作業用のマルチブームは、複数のブームを相互に連結することにより所望の長さに構成されている。これら複数のブーム間は、連結ピンを用いて着脱可能に連結されている。即ち、互いに連結される2個のブームのうち一方のブームに左右方向で対面して設けられた左第1部材および右第1部材と、他方のブームに左右方向で対面して設けられた左第2部材および右第2部材とが、それぞれ左連結ピンおよび右連結ピンによって連結されている。
ここで、一方のブームに設けられた左第1部材と他方のブームに設けられた左第2部材とに対して左連結ピンを抜き差しすると共に、一方のブームに設けられた右第1部材と他方のブームに設けられた右第2部材とに対して右連結ピンを抜差しする連結装置を備えた作業装置が提案されている。この連結装置は、油圧シリンダと、油圧シリンダに取付けられた浮動リンクと、一端が左連結ピンに連結され他端が浮動リンクに連結された左第1リンクと、一端が右連結ピンに連結され他端が浮動リンクに連結された右第1リンクと、一端が左第1リンクの中間部に連結され他端が油圧シリンダに連結された左第2リンクと、一端が右第1リンクの中間部に連結され他端が左第2リンクの他端と一緒に前記油圧シリンダに連結された右第2リンクとを含んで構成されている。
連結装置は、油圧シリンダが伸縮動作を行うことにより、左第1リンクおよび右第1リンクの一端は、浮動リンクとの連結部を支点として左右方向に移動する。これにより、一方のブームに設けられた左第1部材および右第1部材のピン挿通孔と、他方のブームに設けられた左第2部材および右第2部材のピン挿通孔とに対し、左連結ピンおよび右連結ピンが抜差しされる(特許文献1)。
特許第5139385号公報
引用文献1による連結装置では、左第1部材のピン挿通孔と左第2部材のピン挿通孔とに左連結ピンを挿通すると共に、右第1部材のピン挿通孔と右第2部材のピン挿通孔とに右連結ピンを挿通した状態が、油圧シリンダによって保持される。
しかし、油圧ショベルの作動時に作業装置に対して左右方向の外力が加わった場合には、左連結ピンに対して左第1部材および左第2部材のピン挿通孔から離脱する方向への力が作用すると共に、右連結ピンに対して右第1部材および右第2部材のピン挿通孔から離脱する方向への力が作用する。このため、第1部材または第2部材に対し、ボルト等を用いて左連結ピンおよび右連結ピンを抜止めする必要がある。左連結ピンおよび右連結ピンをボルト等を用いて抜止めする作業は、手作業によって行われるために作業性が低下してしまうという問題がある。しかも、左連結ピンおよび右連結ピンの地上高さが高い場合には、左連結ピンおよび右連結ピンをボルト等を用いて抜止めする作業が高所作業となり、作業性がさらに低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、第1部材と第2部材との間を連結した連結ピンを抜止めするときの作業性を高めることができるようにした建設機械の作業装置を提供することにある。
本発明は、左第1ピン挿通孔が形成された左第1部材および右第1ピン挿通孔が形成された右第1部材を有する第1フロント部材と、左第2ピン挿通孔が形成された左第2部材および右第2ピン挿通孔が形成された右第2部材を有する第2フロント部材と、前記第1フロント部材と前記第2フロント部材とを連結する連結装置とを備え、前記連結装置は、前記左第1ピン挿通孔と前記左第2ピン挿通孔とに挿通される左連結ピンと、前記右第1ピン挿通孔と前記右第2ピン挿通孔とに挿通される右連結ピンと、前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線から離間した位置に配置された油圧シリンダと、前記油圧シリンダのチューブまたはロッドのいずれか一方に取付けられ、前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線に対して接近または離間する方向に移動可能な浮動状態で配置された浮動リンクと、一端が前記左連結ピンに連結され他端が前記浮動リンクに連結された左第1リンクと、一端が前記右連結ピンに連結され他端が前記浮動リンクに連結された右第1リンクと、一端が前記左第1リンクの中間部に連結され他端が前記油圧シリンダのチューブまたはロッドのいずれか他方に連結された左第2リンクと、一端が前記右第1リンクの中間部に連結され他端が前記油圧シリンダのチューブまたはロッドのいずれか他方に連結された右第2リンクと、を含んで構成してなる建設機械の作業装置において、前記第1フロント部材と前記第2フロント部材とが前記連結装置により連結されている状態では、前記左第2リンクおよび前記右第2リンクと前記油圧シリンダとの連結部が、前記左第2リンクと前記左第1リンクとの連結部および前記右第2リンクと前記右第1リンクとの連結部よりも、前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線側に位置しており、前記連結装置は、前記左第2リンクおよび前記右第2リンクと前記油圧シリンダの連結部の前記油圧シリンダの伸長動作による前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線側への移動を制限するピン抜止め機構を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、ピン抜止め機構により、左連結ピンを、左第1ピン挿通孔と左第2ピン挿通孔とに挿通した状態で抜止めすると共に、右連結ピンを、右第1ピン挿通孔と右第2ピン挿通孔とに挿通した状態で抜止めすることができる。これにより、左連結ピンおよび右連結ピンをボルト等を用いて抜止めする必要がなく、左連結ピンおよび右連結ピンを抜止めするときの作業性を高めることができる。
マルチブーム式の作業装置を備えた油圧ショベルを示す正面図である。 下ブームに対して中間ブームを取付け、取外しする状態を示す正面図である。 第1の実施形態による連結装置を図2中の矢示III-III方向からみた断面図である。 連結装置を図3中の矢示IV-IV方向からみた断面図である。 下ブームと中間ブームとを分割した状態を示す断面図である。 左連結ピンおよび右連結ピンが、左第2ブラケットおよび右第2ブラケットから抜取られた状態を示す断面図である。 左連結ピンおよび右連結ピンが、左第2ブラケットおよび右第2ブラケットに挿通された状態を示す断面図である。 左第1ピン挿通孔と左第2ピン挿通孔とに左連結ピンが挿通され、右第1ピン挿通孔と右第2ピン挿通孔とに右連結ピンが挿通された状態を示す断面図である。 連結装置の油圧シリンダに圧油を給排するための油圧回路図である。 第2の実施形態によるピン抜止め機構を備えた連結装置を示す断面図である。 第2の実施形態によるピン抜止め機構により、左連結ピンと右連結ピンとを抜止めした状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る建設機械の作業装置の実施形態を、油圧ショベルに搭載されたマルチブーム式の作業装置を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態では、油圧ショベルの走行方向を前後方向とし、油圧ショベルの走行方向と直交する方向を左右方向として説明する。
図1ないし図9は本発明の第1の実施形態を示している。図中、油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とを備え、上部旋回体3の前部左側にはキャブ3Aが配置されている。下部走行体2と上部旋回体3とは油圧ショベル1の車体を構成し、上部旋回体3の前部側には、マルチブーム式の作業装置4が回動可能に取付けられている。油圧ショベル1は、作業装置4を用いて高層建築物等の地上高さが大きな構造物を解体するのに好適に用いられる。
マルチブーム式の作業装置4は、上部旋回体3の前部側に回動可能に取付けられた下ブーム5A、中間ブーム5B、上ブーム5Cからなるブーム5を有している。下ブーム5Aは、後述する左第1ブラケット9および右第1ブラケット10が設けられた第1フロント部材を構成している。中間ブーム5Bは、後述する左第2ブラケット11および右第2ブラケット12が設けられた第2フロント部材を構成している。上ブーム5Cの先端側には、ミドルアーム6が回動可能に取付けられ、ミドルアーム6の先端側には、下アーム7A、上アーム7Bからなるアーム7が回動可能に取付けられている。上アーム7Bの先端側には、作業具としての圧砕機8が回動可能に取付けられている。
ブーム5の下ブーム5Aに中間ブーム5Bを取付ける場合には、例えば図2に示すように、下ブーム5Aを地面に対して水平に保持した状態で、油圧クレーン100等を用いて中間ブーム5Bを吊上げる。そして、中間ブーム5Bを下ブーム5Aの先端側に配置した状態で、後述する左連結ピン13、右連結ピン14等を用いて下ブーム5Aと中間ブーム5Bとが連結される。具体的には、下ブーム5Aの先端に設けられた左第1ブラケット9と中間ブーム5Bの基端に設けられた左第2ブラケット11とが、左連結ピン13を介して連結され、下ブーム5Aの先端に設けられた右第1ブラケット10と中間ブーム5Bの基端に設けられた右第2ブラケット12とが、右連結ピン14を介して連結される。
左第1部材としての左第1ブラケット9は、下ブーム5Aの先端左側に設けられている。左第1ブラケット9は、一定の間隔をもって左右方向で対面する左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとにより、二又状に形成されている。これら左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bは鋼板等を用いて形成され、下ブーム5Aの先端に溶接等の手段を用いて固着されている。
左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとの間には、後述の左第2ブラケット11が配置される。左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bの長さ方向の両端側には、左右方向に貫通する左第1ピン挿通孔9Cがそれぞれ穿設され、これら合計4個の左第1ピン挿通孔9Cには、左連結ピン13が抜差し可能に挿通される。
右第1部材としての右第1ブラケット10は、下ブーム5Aの先端右側に設けられている。右第1ブラケット10は、一定の間隔をもって左右方向で対面する右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとにより、二又状に形成されている。これら右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bは鋼板等を用いて形成され、下ブーム5Aの先端に溶接等の手段を用いて固着されている。
右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとの間には、後述の右第2ブラケット12が配置される。右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bの長さ方向の両端側には、左右方向に貫通する右第1ピン挿通孔10Cがそれぞれ穿設され、これら合計4個の右第1ピン挿通孔10Cには、右連結ピン14が抜差し可能に挿通される。
左第1ブラケット9の左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとに穿設された左第1ピン挿通孔9Cと、右第1ブラケット10の右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとに穿設された右第1ピン挿通孔10Cとは、同一の軸線A-A上に配置されている。
左第2部材としての左第2ブラケット11は、中間ブーム5Bの基端左側に設けられている。左第2ブラケット11は鋼板等を用いて形成され、中間ブーム5Bの基端に溶接等の手段を用いて固着されている。左第2ブラケット11は、左第1ブラケット9の左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとの間に配置され、これら左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとに対し、左右方向で対面する。左第2ブラケット11には、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cに対応する位置に、左右方向に貫通する左第2ピン挿通孔11Aが穿設されている。
右第2部材としての右第2ブラケット12は、中間ブーム5Bの基端右側に設けられている。右第2ブラケット12は鋼板等を用いて形成され、中間ブーム5Bの基端に溶接等の手段を用いて固着されている。右第2ブラケット12は、右第1ブラケット10の右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとの間に配置され、これら右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとに対し、左右方向で対面する。右第2ブラケット12には、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cに対応する位置に、左右方向に貫通する右第2ピン挿通孔12Aが穿設されている。
左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aは、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと同一の軸線A-A上に重なり、右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aは、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと同一の軸線A-A上に重なっている。
左連結ピン13は、左第1ブラケット9の長さ方向に離間して2本設けられ、左第1ブラケット9と左第2ブラケット11との間を連結している。左連結ピン13は、左右方向に延びる円柱状に形成され、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aとに、抜差し可能に挿通される。従って、左連結ピン13の軸線は、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと同一の軸線A-A上に重なる。左連結ピン13の基端側にはリンク取付部13Aが設けられ、リンク取付部13Aには、後述する左第1リンク19の一端19Aが回動可能に取付けられる。
右連結ピン14は、右第1ブラケット10の長さ方向に離間して2本設けられ、右第1ブラケット10と右第2ブラケット12との間を連結している。右連結ピン14は、左右方向に延びる円柱状に形成され、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aとに、抜差し可能に挿通される。従って、右連結ピン14の軸線は、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと同一の軸線A-A上に重なる。右連結ピン14の基端側にはリンク取付部14Aが設けられ、リンク取付部14Aには、後述する右第1リンク20の一端20Aが回動可能に取付けられる。
このように、左連結ピン13と右連結ピン14とは、右第1ブラケット10の長さ方向に離間して2組(合計4本)設けられている。2本の左連結ピン13は、それぞれ左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aとに挿通される。2本の右連結ピン14は、それぞれ右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aとに挿通される。左第1ブラケット9と左第2ブラケット11とが2本の左連結ピン13を介して連結されると共に、右第1ブラケット10と右第2ブラケット12とが2本の右連結ピン14を介して連結されることにより、下ブーム5Aに中間ブーム5Bが接続される。
次に、左第1ブラケット9と右第1ブラケット10との間に配置された連結装置15について説明する。連結装置15は、左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに対して左連結ピン13を抜差しすると共に、右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに対して右連結ピン14を抜差しする。
連結装置15は、左第1ブラケット9および右第1ブラケット10の長さ方向に離間して2組設けられている。これら2組の連結装置15は同一の構成を有し、左連結ピン13、右連結ピン14、後述の油圧シリンダ16、浮動リンク17、左第1リンク19、右第1リンク20、左第2リンク21、右第2リンク22、ピン抜止め機構24とを含んで構成されている。
油圧シリンダ16は、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-Aから離間した位置に配置されている。油圧シリンダ16は、チューブ16Aと、ピストン16B(図9参照)と、基端側がピストン16Bに固定され先端側がチューブ16Aから突出したロッド16Cとにより構成されている。油圧シリンダ16は、油圧源から圧油が給排されることによりロッド16Cを伸縮させ、左第1リンク19、右第1リンク20、左第2リンク21、右第2リンク22等を介して、左連結ピン13および右連結ピン14を軸方向に移動させる。
浮動リンク17は、油圧シリンダ16に取付けられている。浮動リンク17は、油圧シリンダ16のチューブ16Aを挟んで対面する2枚の三角形状の板体により形成され、チューブ16Aに取付けられている。浮動リンク17は、左第1ブラケット9および右第1ブラケット10のいずれにも取付けられておらず、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-Aに接近または離間する方向に移動可能な浮動状態で配置されている。
浮動リンク17の左右方向の長さ寸法Lは、左内側第1ブラケット9Aと右内側第1ブラケット10Aとの間隔よりも僅かに小さく設定されている。これにより、浮動リンク17の左端部と左内側第1ブラケット9Aとの間、浮動リンク17の右端部と右内側第1ブラケット10Aとの間には、それぞれ僅かな隙間が形成されている。従って、浮動リンク17は、油圧シリンダ16の伸縮に応じて、左内側第1ブラケット9Aと右内側第1ブラケット10Aとの間で移動することができる。浮動リンク17の左右方向の中間部位には、油圧シリンダ16(チューブ16A)のボトム側が、ピン18を介して回動可能に取付けられている。また、浮動リンク17には、後述する左第1リンク19、右第1リンク20の基端がそれぞれ回動可能に連結されている。
左第1リンク19は、左連結ピン13と浮動リンク17との間を連結している。左第1リンク19は、浮動リンク17を挟んで対面する2枚の板体により形成されている。左第1リンク19の長さ方向の一端19Aは、ピン19Bを介して左連結ピン13のリンク取付部13Aに連結されている。左第1リンク19の長さ方向の他端19Cは、ピン19Dを介して浮動リンク17に連結されている。
右第1リンク20は、右連結ピン14と浮動リンク17との間を連結している。右第1リンク20は、浮動リンク17を挟んで対面する2枚の板体により形成されている。右第1リンク20の長さ方向の一端20Aは、ピン20Bを介して右連結ピン14のリンク取付部14Aに連結されている。右第1リンク20の長さ方向の他端20Cは、ピン20Dを介して浮動リンク17に連結されている。
左第2リンク21は、左第1リンク19の長さ方向の中間部と油圧シリンダ16のロッド16Cとの間を連結している。左第2リンク21は、油圧シリンダ16のロッド16Cを挟んで対面する2枚の板体により形成され、油圧シリンダ16の伸縮力を左第1リンク19に伝える。左第2リンク21の長さ方向の一端21Aは、左第1リンク19の中間部にピン21Bを介して連結され、左第2リンク21の長さ方向の他端21Cは、油圧シリンダ16のロッド16C先端にピン16Dを介して連結されている。
右第2リンク22は、右第1リンク20の長さ方向の中間部と油圧シリンダ16のロッド16Cとの間を連結している。右第2リンク22は、油圧シリンダ16のロッド16Cを挟んで対面する2枚の板体により形成され、油圧シリンダ16の伸縮力を右第1リンク20に伝える。右第2リンク22の長さ方向の一端22Aは、右第1リンク20の中間部にピン22Bを介して連結され、右第2リンク22の長さ方向の他端22Cは、油圧シリンダ16のロッド16C先端にピン16Dを介して連結されている。
このように、左第2リンク21の他端21Cと、右第2リンク22の他端22Cと、油圧シリンダ16のロッド16C先端との3部材が、共通な1本のピン16Dを介して回動可能に連結される。油圧シリンダ16の伸縮力は、左第2リンク21を介して左第1リンク19に伝わると共に、右第2リンク22を介して右第1リンク20に伝わる。このため、左第1リンク19が、浮動リンク17との連結部(ピン19D)を支点として左右方向に回動すると共に、右第1リンク20が、浮動リンク17との連結部(ピン20D)を支点として左右方向に回動する。
図6ないし図8に示すように、油圧シリンダ16を伸長させたときには、左第1リンク19の一端19Aに連結された左連結ピン13は、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aとに挿通される。また、右第1リンク20の一端20Aに連結された右連結ピン14は、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aとに挿通される。この結果、左第1ブラケット9と左第2ブラケット11とを左連結ピン13を介して連結し、右第1ブラケット10と右第2ブラケット12と右連結ピン14を介して連結することができる。
一方、油圧シリンダ16を縮小させたときには、左連結ピン13は、左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aから抜取られ、右連結ピン14は、右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aから抜取られる。これにより、左第1ブラケット9から左第2ブラケット11を切り離すと共に、右第1ブラケット10から右第2ブラケット12を切り離すことができる。
このように、連結装置15は、油圧シリンダ16の伸縮動作により、左連結ピン13を左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通すると共に、右連結ピン14を右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通した連結位置(図3の位置)と、左連結ピン13を左第2ピン挿通孔11Aから離脱させると共に、右連結ピン14を右第2ピン挿通孔12Aから離脱させた切離し位置(図6の位置)とに変位する。
ここで、油圧シリンダ16が縮小し、左連結ピン13が左第2ピン挿通孔11Aから抜取られたときには、左連結ピン13は、左内側第1ブラケット9Aの左第1ピン挿通孔9Cのみに挿通された状態を保持する。また、油圧シリンダ16が縮小し、右連結ピン14が右第2ピン挿通孔12Aから抜取られたときには、右連結ピン14は、右内側第1ブラケット10Aの右第1ピン挿通孔10Cのみに挿通された状態を保持する。これにより、連結装置15は、左連結ピン13と右連結ピン14とによって片持ち支持された状態で、左内側第1ブラケット9Aと右内側第1ブラケット10Aとの間に保持される。
左第1ブラケット9の左内側第1ブラケット9A、および右第1ブラケット10の右内側第1ブラケット10Aには、それぞれ廻止め部材23が設けられている。廻止め部材23は角柱状のブロック体からなり、左内側第1ブラケット9Aの内側面および右内側第1ブラケット10Aの内側面のうち浮動リンク17に対応する部位に、溶接等の手段を用いて固定されている。廻止め部材23は、浮動リンク17を構成する2枚の板体に、それぞれ僅かな隙間をもって挟まれることにより、連結装置15が左連結ピン13および右連結ピン14を中心として回動するのを規制している。
次に、第1の実施形態に用いられるピン抜止め機構24について説明する。ピン抜止め機構24は、2組の連結装置15にそれぞれ設けられ、後述のピン25と係合部材26とにより構成されている。ピン抜止め機構24は、油圧シリンダ16の伸長動作を制限することにより、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aとに挿通された左連結ピン13を抜止めすると共に、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aとに挿通された右連結ピン14を抜止めする。
ピン25は、2枚の板体により構成された右第2リンク22にそれぞれ設けられている。ピン25は、円柱状の軸体からなり、ピン16Dを介して油圧シリンダ16のロッド16Cに連結された右第2リンク22の他端22C側に固定されている。ピン25は、右第2リンク22の他端22C側に配置され、油圧シリンダ16から離れる方向に突出している。
係合部材26は、2枚の板体により構成された左第2リンク21にそれぞれ設けられている。係合部材26は、例えば左第2リンク21と同等な板厚を有する板体からなり、ピン16Dを介して油圧シリンダ16のロッド16Cに連結された左第2リンク21の他端21Cの外周縁に固定されている。係合部材26は、左第2リンク21の長さ方向と直交する方向に突出し、係合部材26の突出端側には、ピン25に係合する凹陥状のフック26Aが形成されている。
係合部材26は、油圧シリンダ16の伸長動作によって連結装置15が図6に示す切離し位置から図3に示す連結位置へと変位することにより、ピン25に接近していく。そして、係合部材26は、左連結ピン13が左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通されると共に、右連結ピン14が右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通された後に、さらに油圧シリンダ16が伸長することにより、図3に示す連結位置においてピン25に係合する。
ここで、油圧シリンダ16の伸長動作に伴うピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの変位に着目する。図6および図7に示すように、左連結ピン13が、左外側第1ブラケット9Bの左第1ピン挿通孔9Cに挿通されておらず、右連結ピン14が、右外側第1ブラケット10Bの右第1ピン挿通孔10Cに挿通されていない状態では、ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心は、ピン16Dよりもピン21Bおよびピン22Bが軸線A-A側となった二等辺三角形状に配置される。図8に示すように、左連結ピン13が、左外側第1ブラケット9Bの左第1ピン挿通孔9Cに挿通され、右連結ピン14が、右外側第1ブラケット10Bの右第1ピン挿通孔10Cに挿通された状態では、ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心は直線上に配置される。
図3に示す連結装置15の連結位置において、ピン抜止め機構24の係合部材26がピン25に係合した状態では、ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心は、ピン21Bおよびピン22Bよりもピン16Dが軸線A-A側となった二等辺三角形状に配置される。このように、下ブーム5Aと中間ブーム5Bとが連結装置15によって連結されている状態では、左第2リンク21および右第2リンク22と油圧シリンダ16との連結部(ピン16D)が、左第2リンク21と左第1リンク19との連結部(ピン21B)、および右第2リンク22と右第1リンク20との連結部(ピン22B)よりも、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-A側に位置している。
ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心が、図3で示す二等辺三角形状に配置された状態では、左連結ピン13に対し、左第1ピン挿通孔9Cおよび左第2ピン挿通孔11Aから離脱する方向(矢示F方向)への力が作用すると、油圧シリンダ16のロッド16Cに伸長方向への力が作用する。同様に、右連結ピン14に対し、右第1ピン挿通孔10Cおよび右第2ピン挿通孔12Aから離脱する方向(矢示F方向)への力が作用すると、油圧シリンダ16のロッド16Cに伸長方向への力が作用する。
しかし、連結装置15の連結位置においては、ピン抜止め機構24の係合部材26がピン25に係合することにより、油圧シリンダ16(ロッド16C)のそれ以上の伸長動作が禁止されている。このように、ピン抜止め機構24は、左第2リンク21および右第2リンク22と油圧シリンダ16の連結部(ピン16D)が、油圧シリンダ16の伸長動作によって左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-A側に移動するのを制限している。これにより、左連結ピン13が、左第1ピン挿通孔9Cおよび左第2ピン挿通孔11Aに対して抜止めされ、右連結ピン14が、右第1ピン挿通孔10Cおよび右第2ピン挿通孔12Aに対して抜止めされる。
次に、連結装置15の油圧シリンダ16を駆動する油圧回路について、図9を参照して説明する。図9において、メインの油圧ポンプ27およびタンク28からなる油圧源と油圧シリンダ16との間は、油通路29および油通路30を介して接続されている。油通路29は油圧シリンダ16のロッド側油室16Eに接続され、油通路30は油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに接続されている。
油通路29および油通路30には、油圧源と油圧シリンダ16との間に位置してコントロールバルブ31が設けられている。コントロールバルブ31は、例えば6ポート3位置の方向制御弁により形成され、油圧パイロット部31A,31Bに供給されるパイロット圧に応じて中立位置(a)から切換位置(b)または切換位置(c)に切換えられる。また、油通路30には、油圧シリンダ16とコントロールバルブ31との間に位置して後述のパイロット操作チェック弁39が設けられている。
コントロールバルブ31は、油圧パイロット部31Aにパイロット圧が供給されたときには切換位置(b)に切換えられる。これにより、油圧ポンプ27からの圧油は油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに供給され、油圧シリンダ16のロッド16Cは伸長動作を行う。コントロールバルブ31は、油圧パイロット部31Bにパイロット圧が供給されたときには切換位置(c)に切換えられる。これにより、油圧ポンプ27からの圧油は油圧シリンダ16のロッド側油室16Eに供給され、油圧シリンダ16のロッド16Cは縮小動作を行う。
コントロールバルブ31の油圧パイロット部31Aとパイロットポンプ32との間は、パイロット油路33を介して接続されている。パイロット油路33には、油圧パイロット部31Aとパイロットポンプ32との間に位置して切換弁34が設けられている。切換弁34は、3ポート2位置の電磁弁により形成され、電磁パイロット部34Aにパイロット信号が供給されることにより、遮断位置(d)から供給位置(e)に切換えられる。
コントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bとパイロットポンプ32との間は、パイロット油路35を介して接続されている。パイロット油路35には、油圧パイロット部31Bとパイロットポンプ32との間に位置して切換弁36が設けられている。切換弁36は、3ポート2位置の電磁弁により形成され、電磁パイロット部36Aにパイロット信号が供給されることにより、遮断位置(f)から供給位置(g)に切換えられる。また、パイロット油路35には、油圧パイロット部31Bと切換弁36との間に位置して後述の開閉弁41が設けられている。
切換弁34の電磁パイロット部34Aには、連結ピン挿通スイッチ37が接続されている。連結ピン挿通スイッチ37は、例えばキャブ3A等に設けられ、作業者によりON/OFF操作される。連結ピン挿通スイッチ37がON操作されたときには、切換弁34が供給位置(e)に切換えられ、パイロットポンプ32からのパイロット圧がコントロールバルブ31の油圧パイロット部31Aに供給される。従って、コントロールバルブ31が切換位置(b)となり、油圧シリンダ16のロッド16Cが伸長動作を行う。これにより、左連結ピン13が、左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通されると共に、右連結ピン14が、右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通され、連結装置15は、図3に示す連結位置へと移動する。
切換弁36の電磁パイロット部36Aには、連結ピン抜取りスイッチ38が接続されている。連結ピン抜取りスイッチ38は、例えばキャブ3A等に設けられ、作業者によりON/OFF操作される。連結ピン抜取りスイッチ38がON操作されたときには、切換弁36が供給位置(g)に切換えられ、パイロットポンプ32からのパイロット圧がコントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bに供給される。従って、コントロールバルブ31が切換位置(c)となり、油圧シリンダ16のロッド16Cが縮小動作を行う。これにより、左連結ピン13が、左第2ピン挿通孔11Aから抜取られると共に、右連結ピン14が、右第2ピン挿通孔12Aから抜取られ、連結装置15は、図6に示す切り離し位置へと移動する。
パイロット操作チェック弁39は、油圧シリンダ16とコントロールバルブ31との間に位置して油通路30に設けられている。パイロット操作チェック弁39には、パイロット油路35から分岐した分岐パイロット油路40が接続されている。パイロット操作チェック弁39は、分岐パイロット油路40を通じてパイロット圧が供給されていないときには、油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに圧油が供給されるのを許し、ボトム側油室16Fから圧油が排出されるのを阻止する。一方、パイロット操作チェック弁39は、分岐パイロット油路40を通じてパイロット圧が供給されたときには、油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに対する圧油の供給および排出を許す。
従って、連結装置15を切離し位置に移動させるために連結ピン抜取りスイッチ38がON操作され、切換弁36が供給位置(g)となってコントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bにパイロット圧が供給されるときに、このパイロット圧の一部が分岐パイロット油路40を通じてパイロット操作チェック弁39に供給される。これにより、油圧シリンダ16のボトム側油室16F内の圧油が、油通路30を通じてタンク28に排出され、油圧シリンダ16のロッド16Cは縮小動作を行う。
このように、パイロット操作チェック弁39は、連結装置15を連結位置に移動させるときには、油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに対する圧油の供給を許し、連結装置15を切離し位置に移動させるときには、油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに対する圧油の給排を制限する。一方、パイロット操作チェック弁39は、連結装置15を切離し位置に移動させるためにコントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bにパイロット圧(パイロット信号)が供給されたときには、油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに対する圧油の給排を許す。即ち、連結ピン抜取りスイッチ38を操作しない限り、油圧シリンダ16のロッド16Cが縮小動作を行うことがなく、連結装置15が不用意に切離し位置へと移動するのを防止できる構成となっている。
信号切換器としての開閉弁41は、コントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bと切換弁36との間に位置してパイロット油路35に設けられている。開閉弁41は、3ポート2位置の電磁弁により形成され、電磁パイロット部41Aにパイロット信号が供給されることにより、閉弁位置(h)から開弁位置(j)に切換えられる。開閉弁41の電磁パイロット部41Aには、演算器42が接続され、演算器42には、回動角度検出器としての角度センサ43が接続されている。
角度センサ43は、例えば上部旋回体3と下ブーム5Aとの間を回動可能に連結する連結軸(図示せず)に設けられ、上部旋回体3に対する下ブーム5Aの回動角度を検出し、この回動角度に応じた信号を演算器42に出力する。演算器42は、検出された下ブーム5Aの回動角度を予め設定された所定値と比較し、下ブーム5Aの回動角度が所定値未満であるとき、例えば図2に示すように、下ブーム5Aが地面に対して水平に延びた状態のとき、開閉弁41の電磁パイロット部41Aにパイロット信号を出力する。このように、開閉弁41は、角度センサ43によって検出された上部旋回体3に対する下ブーム5Aの回動角度が所定値未満のときに、コントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bに対し、連結装置15を切離し位置に移動させるためのパイロット信号を供給する。
これにより、開閉弁41が閉弁位置(h)から開弁位置(j)に切換わり、連結ピン抜取りスイッチ38をON操作したときには、パイロットポンプ32からのパイロット圧は、パイロット油路35を通じてコントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bに供給される。また、このパイロット圧の一部は、分岐パイロット油路40を通じてパイロット操作チェック弁39に供給される。このように、下ブーム5Aの上面の地上高さが、例えば高所作業とならない範囲にあるときにのみ、連結装置15を切離し位置へと移動させることができる構成となっている。
本実施形態による油圧ショベル1の作業装置4は、上述の如き連結装置15を有するもので、作業装置4の下ブーム5Aに中間ブーム5Bを連結する作業について説明する。
まず、図2に示すように、油圧ショベル1の上部旋回体3に下ブーム5Aの基端を取付け、この下ブーム5Aを地面と水平となる姿勢に保持する。この状態で、油圧クレーン100を用いて中間ブーム5Bを吊上げ、図5に示すように、中間ブーム5Bの基端を、下ブーム5Aの先端側に配置する。
このとき、図6に示すように、連結装置15は、油圧シリンダ16を縮小させた状態で、左連結ピン13を左内側第1ブラケット9Aの左第1ピン挿通孔9Cに挿通し、右連結ピン14を右内側第1ブラケット10Aの右第1ピン挿通孔10Cに挿通している。これにより、連結装置15は、左連結ピン13および右連結ピン14を介して左内側第1ブラケット9Aと右内側第1ブラケット10Aとの間に保持されている。
この状態で、下ブーム5Aに設けられた左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとの間に、中間ブーム5Bに設けられた左第2ブラケット11を挿入すると共に、下ブーム5Aに設けられた右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとの間に、中間ブーム5Bに設けられた右第2ブラケット12を挿入する。そして、左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aを、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと同一の軸線A-A上に重ねると共に、右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aを、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと同一の軸線A-A上に重ねる。
この状態で、連結ピン挿通スイッチ37をON操作することにより、切換弁34が供給位置(e)に切換わり、コントロールバルブ31の油圧パイロット部31Aにパイロットポンプ32からのパイロット圧が供給される。これにより、コントロールバルブ31が切換位置(b)に切換わり、油圧ポンプ27からの圧油が油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに供給され、油圧シリンダ16のロッド16Cは伸長動作を行う。油圧シリンダ16の力は、左第2リンク21を介して左第1リンク20に伝わると共に、右第2リンク22を介して右第1リンク20に伝わる。従って、図7および図8に示すように、左第1リンク19の一端19Aは、ピン19Dを支点として左第1ブラケット9に近づく方向に回動し、右第1リンク20の一端20Aは、ピン20Dを支点として右第1ブラケット10に近づく方向に回動する。
これにより、左連結ピン13は、左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cと左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aとに挿通され、右連結ピン14は、右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cと右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aとに挿通される。この結果、左第1ブラケット9と左第2ブラケット11とを左連結ピン13を介して連結し、右第1ブラケット10と右第2ブラケット12と右連結ピン14を介して連結することができる。このとき、ピン抜止め機構24を構成するピン25と係合部材26とは、左第2リンク21と右第2リンク22の変位に伴って互いに接近する。
油圧シリンダ16の伸長動作により、左連結ピン13が左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通され、右連結ピン14が右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通された後には、更に、油圧シリンダ16を伸長させる。これにより、連結装置15が図3に示す連結位置に変位し、左第2リンク21に設けられた係合部材26のフック26Aは、右第2リンク22に設けられたピン25に係合する。このように、連結装置15を図3の連結位置に変位させて下ブーム5Aと中間ブーム5Bとを連結した状態で作業装置4を組立てることにより、作業装置4を備えた油圧ショベル1を用いて解体作業等を行うことができる。
この油圧ショベル1の作業時には、作業装置4に対して左右方向の外力が加わることにより、左連結ピン13に対し、左第1ピン挿通孔9Cおよび左第2ピン挿通孔11Aから離脱する方向(矢示F方向)への力が作用する。同様に、右連結ピン14に対し、右第1ピン挿通孔10Cおよび右第2ピン挿通孔12Aから離脱する方向(矢示F方向)への力が作用する。
ここで、連結装置15が図3に示す連結位置に変位した状態では、ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心は、ピン21Bおよびピン22Bよりもピン16Dが軸線A-A側となった二等辺三角形状に配置される。このため、左連結ピン13に矢示F方向の力が作用した場合には、左第2リンク21の一端21Aが左第1リンク19に押圧されることにより、左第2リンク21の他端21Cは、油圧シリンダ16のロッド16Cを伸長させる方向に変位しようとする。同様に、右連結ピン14に矢示F方向の力が作用した場合には、右第2リンク22の一端22Aが右第1リンク20に押圧されることにより、右第2リンク22の他端22Cは、油圧シリンダ16のロッド16Cを伸長させる方向に変位しようとする。
しかし、連結装置15が図3に示す連結位置に変位した状態では、左第2リンク21に設けられた係合部材26のフック26Aが、右第2リンク22に設けられたピン25に係合している。これにより、油圧シリンダ16のそれ以上の伸長動作を、係合部材26とピン25との係合によって禁止することができる。この結果、左連結ピン13を、左第1ブラケット9と左第2ブラケット11とに対して抜止めし、右連結ピン14を、右第1ブラケット10と右第2ブラケット12とに対して抜止めすることができる。
このため、左連結ピン13を、ボルト等を用いて左第1ブラケット9と左第2ブラケット11とに対して抜止めする作業、右連結ピン14を、ボルト等を用いて右第1ブラケット10と右第2ブラケット12とに対して抜止めする必要がない。この結果、ボルト等を用いた左連結ピン13および右連結ピン14の抜止め作業を不要にでき、作業者による高所作業も不要にできる。従って、本実施形態によれば、下ブーム5Aと中間ブーム5Bとの間を連結した左連結ピン13および右連結ピン14を抜止めするときの作業性を高めることができる。
次に、作業装置4の下ブーム5Aから中間ブーム5Bを切離す作業について説明する。
まず、図2に示すように、中間ブーム5Bが連結された下ブーム5Aを、地面と水平となるように上部旋回体3に対して回動させ、下ブーム5Aの上面の地上高さを、例えば高所作業とならない位置に保持する。そして、油圧クレーン100を用いて中間ブーム5Bを吊上げる。
この状態で、連結ピン抜取りスイッチ38をON操作することにより、切換弁36が供給位置(g)に切換わり、パイロットポンプ32からのパイロット圧が、パイロット油路35に導出される。このとき、演算器42は、角度センサ43によって検出された下ブーム5Aの回動角度を予め設定された所定値と比較し、下ブーム5Aの回動角度が所定値未満であるとき、例えば図2に示すように下ブーム5Aが地面に対して水平な姿勢であるときには、開閉弁41にパイロット信号を出力する。これにより、開閉弁41が開弁位置(j)に切換わり、パイロット圧は、パイロット油路35を通じてコントロールバルブ31の油圧パイロット部31Bに供給される。また、パイロット圧の一部は、分岐パイロット油路40を通じてパイロット操作チェック弁39に供給される。
このため、油圧ポンプ27からの圧油が油圧シリンダ16のロッド側油室16Eに供給されると共に、ボトム側油室16F内の圧油がタンク28に排出され、油圧シリンダ16のロッド16Cは縮小動作を行う。これにより、左第1リンク19の一端19Aは、ピン19Dを支点として右連結ピン14に接近する方向に回動し、右第1リンク20の一端20Aは、ピン20Dを支点として左連結ピン13に接近する方向に回動する。これにより、連結装置15は、図6に示す切離し位置に変位し、左連結ピン13は、左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aから抜取られ、右連結ピン14は、右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aから抜取られる。この結果、作業装置4の下ブーム5Aから中間ブーム5Bを切離すことができる。
ここで、本実施形態では、パイロット油路35に開閉弁41が設けられ、開閉弁41は、角度センサ43によって検出された下ブーム5Aの回動角度が所定値未満のときに、コントロールバルブ31(油圧パイロット部31B)に対し、連結装置15を切離し位置に移動させるためのパイロット信号を供給する。従って、下ブーム5Aの上面の地上高さが、例えば高所作業とならない範囲にあるときにのみ、連結装置15を切離し位置へと移動させることができる。換言すれば、下ブーム5Aの回動角度が所定値以上となり、下ブーム5Aの上面の地上高さが高所作業の範囲に入る場合には、連結装置15が切離し位置へと移動するのを禁止することができる。この結果、下ブーム5Aと中間ブーム5Bとの切離し作業の安全性を高めることができる。
また、本実施形態では、油通路30にパイロット操作チェック弁39が設けられ、パイロット操作チェック弁39は、連結ピン抜取りスイッチ38の操作によってコントロールバルブ31にパイロット圧が供給されたときに、油圧シリンダ16のボトム側油室16Fに対する圧油の給排を許す。従って、連結ピン抜取りスイッチ38を操作しない限り、油圧シリンダ16の縮小動作を禁止することができ、連結装置15が不用意に切離し位置へと移動するのを確実に防止することができる。
次に、図10および図11は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態の特徴は、ピン抜止め機構を、左第2リンクおよび右第2リンクに当接して油圧シリンダの伸長動作を制限するストッパにより構成したことにある。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
ピン抜止め機構としてのストッパ44は、左第1ブラケット9と右第1ブラケット10との間に設けられ、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-Aを挟んで連結装置15とは反対側に配置されている。ストッパ44は、連結装置15の左第2リンク21および右第2リンク22が当接することにより、油圧シリンダ16の伸長動作を制限する。
ストッパ44は、左内側第1ブラケット9Aと右内側第1ブラケット10Aとの間に架け渡されたベース板44Aと、ベース板44Aの左右方向の中央部に突設された当接板44Bとにより構成されている。当接板44Bは、ベース板44Aから油圧シリンダ16のロッド16Cに向けて延び、連結装置15が図11に示す連結位置に変位したときに、左第2リンク21の他端21Cおよび右第2リンク22の他端22Cが当接することにより、油圧シリンダ16(ロッド16C)のそれ以上の伸長動作を禁止する。
第2の実施形態による連結装置15は、上述の如きストッパ44を有するもので、油圧シリンダ16を伸長させることにより、左連結ピン13が左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通され、右連結ピン14が右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通される。そして、図10に示すように、ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心が直線上に配置された後に、更に油圧シリンダ16を伸長させる。
これにより、連結装置15が図11に示す連結位置に変位し、ピン16D、ピン21Bおよびピン22Bの中心は、ピン21Bおよびピン22Bよりもピン16Dが軸線A-A側となった二等辺三角形状に配置される。この状態で、油圧シリンダ16のロッド16Cに連結された左第2リンク21の他端21Cおよび右第2リンク22の他端22Cは、ストッパ44の当接板44Bに当接する。これにより、油圧シリンダ16のそれ以上の伸長動作を、ストッパ44によって禁止することができる。この結果、左連結ピン13を、左第1ブラケット9と左第2ブラケット11とに対して抜止めし、右連結ピン14を、右第1ブラケット10と右第2ブラケット12とに対して抜止めすることができる。
かくして、実施形態による作業装置4は、左第1ピン挿通孔9Cが形成された左第1ブラケット9および右第1ピン挿通孔10Cが形成された右第1ブラケット10を有する第1フロント部材と、左第2ピン挿通孔11Aが形成された左第2ブラケット11および右第2ピン挿通孔12Aが形成された右第2ブラケット12を有する第2フロント部材と、前記第1フロント部材と前記第2フロント部材とを連結する連結装置15とを備え、連結装置15は、左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通される左連結ピン13と、右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通される右連結ピン14と、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線から離間した位置に配置された油圧シリンダ16と、油圧シリンダ16のチューブ16Aに取付けられ、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線に対して接近または離間する方向に移動可能な浮動状態で配置された浮動リンク17と、一端19Aが左連結ピン13に連結され他端19Cが浮動リンク17に連結された左第1リンク19と、一端20Aが右連結ピン14に連結され他端20Cが浮動リンク17に連結された右第1リンク20と、一端21Aが左第1リンク19の中間部に連結され他端21Cが油圧シリンダ16のロッド16Cに連結された左第2リンク21と、一端22Aが右第1リンク20の中間部に連結され他端22Cが左第2リンク21の他端21Cと一緒に油圧シリンダ16に連結された右第2リンク22と、を含んで構成してなる建設機械の作業装置において、前記第1フロント部材と前記第2フロント部材とが連結装置15により連結されている状態では、左第2リンク21および右第2リンク22と油圧シリンダ16との連結部(ピン16D)が、左第2リンク21と左第1リンク19との連結部(ピン21B)および右第2リンク22と右第1リンク20との連結部(ピン22B)よりも、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-A側に位置しており、連結装置15は、左第2リンク21および右第2リンク22と油圧シリンダ16の連結部(ピン16D)の油圧シリンダ16の伸長動作による左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-A側への移動を制限するピン抜止め機構24を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、第1フロント部材と第2フロント部材とが連結装置15によって連結され、左第2リンク21および右第2リンク22と油圧シリンダ16との連結部(ピン16D)が、左第2リンク21と左第1リンク19との連結部(ピン21B)、および右第2リンク22と右第1リンク20との連結部(ピン22B)よりも、左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-A側に位置している状態において、ピン抜止め機構24は、前記連結部(ピン16D)が、油圧シリンダ16の伸長動作によって左連結ピン13および右連結ピン14の軸線A-A側に移動するのを制限する。このため、左連結ピン13を、左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通した状態で抜止めすると共に、右連結ピン14を、右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通した状態で抜止めすることができる。これにより、左連結ピン13および右連結ピン14をボルト等を用いて抜止めする必要がなく、左連結ピン13および右連結ピン14を抜止めするときの作業性を高めることができる。
実施形態では、ピン抜止め機構24は、左第2リンク21および右第2リンク22の一方に設けられたピン25と、左第2リンク21および右第2リンク22の他方に設けられ、油圧シリンダ16の伸長動作により左連結ピン13が左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通されると共に右連結ピン14が右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通された後に、ピン25に係合して油圧シリンダ16の伸長動作を制限する係合部材26とにより構成している。この構成によれば、ピン25に係合部材26が係合した状態で左第2リンク21と右第2リンク22の変位が禁止されるので、油圧シリンダ16のそれ以上の伸長動作を制限することができ、左連結ピン13および右連結ピン14を抜止めすることができる。
実施形態では、ピン抜止め機構は、左第1ブラケット9と右第1ブラケット10との間に設けられ、油圧シリンダ16の伸長動作により左連結ピン13が左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通されると共に右連結ピン14が右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通された後に、左第2リンク21および右第2リンク22に当接して油圧シリンダ16の伸長動作を制限するストッパ44により構成している。この構成によれば、左第2リンク21および右第2リンク22がストッパ44に当接した状態で、油圧シリンダ16のそれ以上の伸長動作を制限することができ、左連結ピン13および右連結ピン14を抜止めすることができる。
実施形態では、連結装置15は、油圧シリンダ16の伸縮動作により左連結ピン13を左第1ピン挿通孔9Cと左第2ピン挿通孔11Aとに挿通すると共に右連結ピン14を右第1ピン挿通孔10Cと右第2ピン挿通孔12Aとに挿通した連結位置と、左連結ピン13を左第1ピン挿通孔9Cまたは左第2ピン挿通孔11Aから離脱させると共に右連結ピン14を右第1ピン挿通孔10Cまたは右第2ピン挿通孔12Aから離脱させた切離し位置とに変位し、油圧シリンダ16と油圧源との間を接続する油通路には、パイロット信号に応じて油圧シリンダ16に供給される圧油の方向を制御するコントロールバルブ31と、連結装置15を連結位置に移動させるときには油圧シリンダ16に対する圧油の給排を許し、連結装置15を切離し位置に移動させるときには油圧シリンダ16に対する圧油の給排を制限するパイロット操作チェック弁39とが設けられ、パイロット操作チェック弁39は、連結装置15を切離し位置に移動させるためにコントロールバルブ31にパイロット信号が供給されたときに、油圧シリンダ16に対する圧油の給排を許す。この構成によれば、連結装置15を切離し位置に移動させるためにコントロールバルブ31にパイロット信号を供給する操作が行われない限り、油圧シリンダ16の縮小動作を禁止することができ、連結装置15が不用意に切離し位置へと移動するのを確実に防止することができる。
実施形態では、左第1ブラケット9および右第1ブラケット10は、自走可能な油圧ショベル1の上部旋回体3に回動可能に取付けられた下ブーム5Aの先端に設けられ、左第2ブラケット11および右第2ブラケット12は、下ブーム5Aの先端に取付けられた中間ブーム5Bの基端に設けられる構成とし、上部旋回体3に対する下ブーム5Aの回動角度を検出する角度センサ43が設けられ、コントロールバルブ31に対するパイロット信号の供給、遮断を切換える開閉弁41が設けられ、開閉弁41は、角度センサ43によって検出された上部旋回体3に対する下ブーム5Aの回動角度が所定値未満のときに、コントロールバルブ31に対し連結装置15を切離し位置に移動させるためのパイロット信号を供給する。この構成によれば、上部旋回体3に対する下ブーム5Aの回動角度が所定値未満となり、下ブーム5Aの上面の地上高さが、例えば高所作業とならない範囲にあるときにのみ、連結装置15を切離し位置へと移動させることができる。この結果、下ブーム5Aと中間ブーム5Bとの切離し作業の安全性を高めることができる。
なお、第1の実施形態では、右第2リンク22に設けられたピン25と、左第2リンク21に設けられた係合部材26とによりピン抜止め機構24が構成され、係合部材26がピン25に係合することにより油圧シリンダ16の伸長動作が制限されている。また、第2の実施形態では、左第1ブラケット9と右第1ブラケット10との間にストッパ44が設けられ、左第2リンク21および右第2リンク22がストッパ44に当接することにより油圧シリンダ16の伸長動作が制限されている。しかし、本発明はこれに限らず、例えば油圧シリンダ16の伸長側のストロークエンドによってピン抜止め機構を構成してもよい。即ち、油圧シリンダ16が伸長し、左連結ピン13が左第1ブラケット9の左第1ピン挿通孔9Cおよび左第2ブラケット11の左第2ピン挿通孔11Aに挿通されると共に、右連結ピン14が右第1ブラケット10の右第1ピン挿通孔10Cおよび右第2ブラケット12の右第2ピン挿通孔12Aに挿通された状態で、油圧シリンダ16がストロークエンドに達する構成としてもよい。
また、実施形態では、左第1ブラケット9を、左内側第1ブラケット9Aと左外側第1ブラケット9Bとの2枚の板体により構成し、右第1ブラケット10を、右内側第1ブラケット10Aと右外側第1ブラケット10Bとの2枚の板体により構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば左第1ブラケットおよび右第1ブラケットを、それぞれ1枚の板体により構成してもよい。
また、実施形態では、作業装置4のブーム5を構成する下ブーム5Aと中間ブーム5Bとの連結部分に、左連結ピン13、右連結ピン14および連結装置15を用いた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば中間ブーム5Bと上ブーム5Cとの連結部分、アーム7を構成する下アーム7Aと上アーム7Bとの連結部分等に用いてもよい。
また、実施形態では、下ブーム5Aに左第1ブラケット9および右第1ブラケット10を設け、中間ブーム5Bに左第2ブラケット11および右第2ブラケット12を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば下ブーム5Aに左第2ブラケット11および右第2ブラケット12を設け、中間ブーム5Bに左第1ブラケット9および右第1ブラケット10を設ける構成としてもよい。
3 上部旋回体(車体)
4 作業装置
5A 下ブーム(第1フロント部材)
5B 中間ブーム(第2フロント部材)
9 左第1ブラケット(左第1部材)
9C 左第1ピン挿通孔
10 右第1ブラケット(右第1部材)
10C 右第1ピン挿通孔
11 左第2ブラケット(左第2部材)
12 右第2ブラケット(右第2部材)
13 左連結ピン
14 右連結ピン
15 連結装置
16 油圧シリンダ
17 浮動リンク
19 左第1リンク
20 右第1リンク
21 左第2リンク
22 右第2リンク
24 ピン抜止め機構
25 ピン
26 係合部材
27 油圧ポンプ(油圧源)
28 タンク(油圧源)
29,30 油通路
31 コントロールバルブ
39 パイロット操作チェック弁(チェック弁)
41 開閉弁(信号切換器)
43 角度センサ(回動角度検出器)
44 ストッパ(ピン抜止め機構)

Claims (6)

  1. 左第1ピン挿通孔が形成された左第1部材および右第1ピン挿通孔が形成された右第1部材を有する第1フロント部材と、左第2ピン挿通孔が形成された左第2部材および右第2ピン挿通孔が形成された右第2部材を有する第2フロント部材と、前記第1フロント部材と前記第2フロント部材とを連結する連結装置とを備え、
    前記連結装置は、前記左第1ピン挿通孔と前記左第2ピン挿通孔とに挿通される左連結ピンと、
    前記右第1ピン挿通孔と前記右第2ピン挿通孔とに挿通される右連結ピンと、
    前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線から離間した位置に配置された油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダのチューブまたはロッドのいずれか一方に取付けられ、前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線に対して接近または離間する方向に移動可能な浮動状態で配置された浮動リンクと、
    一端が前記左連結ピンに連結され他端が前記浮動リンクに連結された左第1リンクと、
    一端が前記右連結ピンに連結され他端が前記浮動リンクに連結された右第1リンクと、
    一端が前記左第1リンクの中間部に連結され他端が前記油圧シリンダのチューブまたはロッドのいずれか他方に連結された左第2リンクと、
    一端が前記右第1リンクの中間部に連結され他端が前記油圧シリンダのチューブまたはロッドのいずれか他方に連結された右第2リンクと、を含んで構成してなる建設機械の作業装置において、
    前記第1フロント部材と前記第2フロント部材とが前記連結装置により連結されている状態では、前記左第2リンクおよび前記右第2リンクと前記油圧シリンダとの連結部が、前記左第2リンクと前記左第1リンクとの連結部および前記右第2リンクと前記右第1リンクとの連結部よりも、前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線側に位置しており、
    前記連結装置は、前記左第2リンクおよび前記右第2リンクと前記油圧シリンダの連結部の前記油圧シリンダの伸長動作による前記左連結ピンおよび前記右連結ピンの軸線側への移動を制限するピン抜止め機構を備えていることを特徴とする建設機械の作業装置。
  2. 前記ピン抜止め機構は、前記油圧シリンダのストロークエンドであることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の作業装置。
  3. 前記ピン抜止め機構は、前記左第2リンクおよび前記右第2リンクの一方に設けられたピンと、
    前記左第2リンクおよび前記右第2リンクの他方に設けられ、前記油圧シリンダの伸長動作により前記左連結ピンが前記左第1ピン挿通孔と前記左第2ピン挿通孔とに挿通されると共に前記右連結ピンが前記右第1ピン挿通孔と前記右第2ピン挿通孔とに挿通された後に、前記ピンに係合して前記油圧シリンダの伸長動作を制限する係合部材とにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の建設機械の作業装置。
  4. 前記ピン抜止め機構は、前記左第1部材と前記右第1部材との間に設けられ、前記油圧シリンダの伸長動作により前記左連結ピンが前記左第1ピン挿通孔と前記左第2ピン挿通孔とに挿通されると共に前記右連結ピンが前記右第1ピン挿通孔と前記右第2ピン挿通孔とに挿通された後に、前記左第2リンクおよび前記右第2リンクに当接して前記油圧シリンダの伸長動作を制限するストッパにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の建設機械の作業装置。
  5. 前記連結装置は、前記油圧シリンダの伸縮動作により前記左連結ピンを前記左第1ピン挿通孔と前記左第2ピン挿通孔とに挿通すると共に前記右連結ピンを前記右第1ピン挿通孔と前記右第2ピン挿通孔とに挿通した連結位置と、前記左連結ピンを前記左第1ピン挿通孔または前記左第2ピン挿通孔から離脱させると共に前記右連結ピンを前記右第1ピン挿通孔または前記右第2ピン挿通孔から離脱させた切離し位置とに変位し、
    前記油圧シリンダと油圧源との間を接続する油通路には、パイロット信号に応じて前記油圧シリンダに供給される圧油の方向を制御するコントロールバルブと、前記連結装置を前記連結位置に移動させるときには前記油圧シリンダに対する圧油の給排を許し、前記連結装置を前記切離し位置に移動させるときには前記油圧シリンダに対する圧油の給排を制限するチェック弁とが設けられ、
    前記チェック弁は、前記連結装置を前記切離し位置に移動させるために前記コントロールバルブにパイロット信号が供給されたときに、前記油圧シリンダに対する圧油の給排を許すことを特徴とする請求項1に記載の建設機械の作業装置。
  6. 前記左第1部材および前記右第1部材は、自走可能な車体に回動可能に取付けられた前記第1フロント部材の先端に設けられ、
    前記左第2部材および前記右第2部材は、前記第1フロント部材の先端に取付けられた前記第2フロント部材の基端に設けられる構成とし、
    前記車体に対する前記第1フロント部材の回動角度を検出する回動角度検出器が設けられ、
    前記コントロールバルブに対するパイロット信号の供給、遮断を切換える信号切換器が設けられ、
    前記信号切換器は、前記回動角度検出器によって検出された前記車体に対する前記第1フロント部材の回動角度が所定値未満のときに、前記コントロールバルブに対し前記連結装置を前記切離し位置に移動させるためのパイロット信号を供給することを特徴とする請求項5に記載の建設機械の作業装置。
JP2022152013A 2022-09-23 2022-09-23 建設機械の作業装置 Pending JP2024046704A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022152013A JP2024046704A (ja) 2022-09-23 2022-09-23 建設機械の作業装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022152013A JP2024046704A (ja) 2022-09-23 2022-09-23 建設機械の作業装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024046704A true JP2024046704A (ja) 2024-04-04

Family

ID=90526584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022152013A Pending JP2024046704A (ja) 2022-09-23 2022-09-23 建設機械の作業装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024046704A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8281506B2 (en) Tool coupler assembly
EP3241949B1 (en) Integrated excavator pin grabber quick coupler
EP2491185B1 (en) A coupler for coupling an attachment to a work machine
US20100189535A1 (en) Coupler device to connect bucket or tool to boom arm
US9377146B2 (en) Coupling arrangement
US9404235B2 (en) Coupling arrangement
US9546469B2 (en) Device to actuate a fluid connector contamination cover
EP2426268B1 (en) A coupling arrangement
KR102073345B1 (ko) 중장비용 어태치먼트 커플링 장치
EP2426269B1 (en) A coupling arrangement
JP2024046704A (ja) 建設機械の作業装置
EP1963585A1 (en) Safety device for hydraulic hitch assembly
KR101478498B1 (ko) 굴착기의 퀵 커플러 안전장치
WO2012013952A1 (en) A coupler for coupling an attachment to a machine
KR200211608Y1 (ko) 중장비용 어태치먼트 커플러
KR20090069376A (ko) 중장비용 카운터 웨이트의 탈부착장치
KR101542545B1 (ko) 암대 설치형 집게를 구비하는 굴삭기용 유압장치
JP4000053B2 (ja) 解体機
WO2013000926A1 (en) Device to actuate a fluidconnector contamination cover
KR20240003322A (ko) 건설 기계의 어태치먼트 착탈 장치 및 그것을 구비한 건설 기계
WO2013034516A1 (en) Device to actuate a fluidconnector contamination cover
CN117916427A (zh) 工程机械
JPH078452U (ja) エンジン停止時の作業機操作装置