JP2024045939A - 成形装置の制御方法および成形装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024045939000001
【課題】 制御の安定または成形時の歩留まり向上などを図ることができる成形装置の制御方法および成形装置を提供する。
【解決手段】 複数の成形サイクルにおける物理量の値をセンサ350により検出し、成形装置1の制御を行うための基準値0の作成用データとして記憶するとともに、前記作成用データを用いて所定幅を備えた閾値A±Bを定めておき、成形サイクルにおいて測定した物理量の値が前記閾値A±Bの範囲内の場合は前記測定した物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値0に定め、成形サイクルにおいて測定した物理量が前記閾値A±Bの範囲内から外れている場合は、前記物理量の値の作成用データを用いて演算された物理量の値Aを成形装置1の制御を行うための基準値0に定める。
【選択図】 図5

Description

本発明は、連続成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う成形装置の制御方法および成形装置に関するものである。
連続成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う成形装置の制御方法および成形装置に関するもととしては、成形装置の可動部の位置を位置センサにより検出し、該可動部の位置を用いて成形機の制御を行うものとして、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1は、薄板の射出プレス成形を行うものであり、連続成形時に可動盤を型閉方向に移動させ、最大型締力以下の設定型締力が検出されたオフセット位置Eに可動盤を停止して制御原点0の補正をし、以後の成形は前記制御原点に基づいて行うものである。また特許文献1の請求項2には、成形サイクル毎または成形サイクル複数回につき1回、制御原点を補正することが記載されている。
特開2013-27993号公報
しかしながら特許文献1の場合、外乱等による影響で可動盤の停止位置自体や可動盤の停止位置を検出するセンサの検出値にバラツキが生じても、それらに関係なく位置センサの制御原点の補正が行われるものであった。そのため制御にバラツキが発生したり、成形品の品質も安定しない場合があった。
本発明は、前記の問題を解決するものであり、連続成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う成形装置の制御方法および成形装置に関連して、制御の安定または成形時の歩留まり向上などを図ることができる成形装置の制御方法および成形装置を提供することを目的とする。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態に係る成形装置の制御方法は、連続成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う成形装置の制御方法において、複数の成形サイクルにおける物理量の値をセンサにより検出し、成形装置の制御を行うための基準値の作成用データとして記憶するとともに、前記作成用データを用いて所定幅を備えた閾値を定めておき、成形サイクルにおいて測定した物理量の値が前記閾値の範囲内の場合は前記測定した物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値に定め、成形サイクルにおいて測定した物理量が前記閾値の範囲内から外れている場合は、前記物理量の値の作成用データを用いて演算された物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値に定める、ことを特徴とする。
本開示の成形装置の制御方法および成形装置によれば、成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う際に安定した基準値を定めることができ、制御の安定または成形時の歩留まり向上などを図ることができる。
第1の実施形態の射出成形装置の側面図である。 第1の実施形態の制御装置の要部のブロック図である。 第1の実施形態の各工程を示す説明図である。 第1の実施形態の原点補正のポイントを示す説明図である。 第1の実施形態の制御方法を示すフローチャート図である。 第2の実施形態の射出成形装置の側面図である。
以下、具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜簡略化されている。また、図面が煩雑にならないように、ハッチングが省略されている部分がある。
<射出成形装置>
本発明の1実施形態の射出成形装置1について図1を参照して説明する。図1は射出成形装置の側面図である。成形装置の一種である射出成形装置1は、基台2上に型締装置3と射出装置4を備えている。型締装置3は、固定金型311が取り付けられる固定盤312に対して可動金型313が取り付けられる可動盤314を移動させる2基の型開閉機構315と固定金型311と可動金型313の型締を行う4基の型締機構316の型締シリンダ317を備えたものである(ただし図1では手前側の型開閉機構315と型締機構316のみ記載)。また射出装置4は加熱シリンダ4a内部にスクリュ330等を備え、発泡成形等のキャビティCを拡張する型開成形を可能とするものである。
基台2上に固定される固定盤312の反金型取付面312a側の中央部には前記射出装置4のノズル4bを挿入するためのすり鉢部312bが設けられ、すり鉢部312bの中央には固定金型311に前記ノズル4bが接続される孔が設けられている。また固定盤312内部の四隅近傍には型締機構316の型締シリンダ317がそれぞれ設けられている。型締シリンダ317はピストン318の前進側のロッドが本発明の軸部材に相当するタイバ319を構成している。従って本発明では、固定盤312に軸部材のタイバ319が連設されている。型締シリンダ317は、ピストン318の型開側(図1においては左側)に型締側油室317aを備え、ピストン318の型閉側(図1においては右側)に強力型開側油室317bを備えた復動シリンダである。また型締シリンダ317はバルブ、センサ、ポンプ、タンク等を備えた油圧装置320に接続されている。
前記各タイバ319の外周の先端側近傍位置には、係合溝321が型開閉方向の所定の長さにわたって複数同じピッチの溝が形成されている。係合溝321は、記載されるようにタイバ319の軸方向に対して直角方向に設けられた型締側当接面とタイバ319の軸方向Lに対して傾斜方向に設けられた強力型開側当接面とその間の軸方向Lと平行な底面を有する。また係合溝321は連続するねじ溝であってもよい。そして各タイバ319は、可動盤314の四隅近傍に設けられた挿通孔322にそれぞれ挿通されている。可動盤314における反金型取付面314aにおける四隅近傍の挿通孔322の両側には、係合機構323が各タイバ319に対応してそれぞれ配設されている。
また基台2上には、固定金型311が取り付けられる固定盤312に対して可動金型313が取り付けられる可動盤314を近接・離間移動させる型開閉機構315が2基配設されている。型開閉機構315はサーボ機構を用いたものであり、第1の実施形態ではサーボモータ338とボールねじ機構339を用いられている。より具体的には基台2の上面のブラケットにサーボモータ338が固定され、サーボモータ338は位置検出機構であるロータリエンコーダ338aを備えている。またロータリエンコーダ338aを含むサーボモータ338はサーボアンプ342と制御装置343に接続されている。また制御装置343は前記油圧装置320とも接続されている。
次に制御装置343で行われる制御のうち、位置センサ350により検出されるタイバ319の位置検出と、原点補正に関する機能的なブロックについて図2の制御装置の要部のブロック図において説明する。制御装置343の原点補正部353は、位置センサ350からの信号が入力される入力部354と、複数の成形サイクルにおける位置センサ350の値を成形装置の制御を行うための基準値の作成用データとして記憶する記憶部355を備えている。また記憶部355には、前記記憶部355に記憶された複数の成形サイクルにおける可動部の位置の平均値Aを演算する平均値演算部356が接続されている。また平均値演算部356は閾値A±Bを演算する閾値演算部357に接続されている。閾値演算部357は、作成用データである平均値を用いて所定幅を備えた閾値A±Bを定める部分である。そして平均値演算部356と閾値演算部357は、判断部358に接続されている。
判断部358は、入力部354とも接続されていて入力部354から入力された値が、所定幅の閾値A±Bの範囲内であるか、範囲外であるか判断する。そして入力部から入力された値が所定幅の閾値A±Bの範囲内である場合は、入力部354から入力された測定値を、以後の可動部の制御に用いる原点(基準値)とする。また入力部から入力された値が閾値の範囲内から外れている場合は、基準位置の作成用データを用いて演算された平均値を以後の可動部の制御に用いる原点(基準値)とする。従って判断部358は原点設定部の役割も備えている。また判断部358は記憶部355にも接続され、修正された原点0は、記憶部355に次の原点補正までの間、一時的に記憶・保存される。更に判断部358は出力部359に接続され、補正された原点0を用いて位置制御などの制御が行われる。なお上記のブロック図は概念的なものであり、実際の制御装置343のハード構成とは異なっている。
ボールねじ機構339のボールねじ340は基台2上のブラケットにボールねじ340の軸方向が型開閉方向に一致するように一端の側と他端の側がそれぞれベアリングを介して回転自在に取り付けられている。そしてサーボモータ338の駆動軸が、前記ボールねじ340に直接接続されるか、またはベルトを介して接続されており、ボールねじ340はサーボモータ338の駆動により回転自在となっている。また可動盤314の側面下部または下面にはブラケットを介してボールねじナット341がそれぞれ固定されており、前記ボールねじ340は前記ボールねじナット341にそれぞれ挿通されている。これらの機構により2基の型開閉機構315のサーボモータ338の駆動により可動盤314が型開閉方向にそれぞれ移動可能となっている。また可動盤314の位置はロータリエンコーダ338aにより検出され、可動盤314はサーボアンプ342等によりクローズドループ制御による速度制御(位置制御を含む)が行われる。なお型開閉機構315のサーボ機構は、サーボバルブを使用してクローズドループ制御可能な2本の油圧シリンダからなる機構等でもよい。また固定盤312に対する可動盤314の位置または固定金型311に対する可動金型313の位置は、前記ロータリエンコーダ338a以外のリニアスケールなどの位置検出機構により測定されるものでもよい。また型開閉機構315は2基に限定されず、1基や他の複数基でもよい。
<タイバ移動機構>
型締装置3は、型締シリンダ317とは別にタイバ319を一定距離軸方向に移動させるタイバ移動機構345をタイバ319の本数に対応して4基備えている(ただし図1では2基のみが記載されている)。本発明においてタイバ移動機構345は、コアバック制御等の型開制御を行うための型開機構に相当する。各型締シリンダ317のピストン318の型開側(図1においては右側)にはロッド349が固定され、前記ロッド349の先端には直角方向に結合板347がジョイント等を介してかまたは直接取り付けされている。また固定盤312の反金型取付面312aには複数のガイド棒348が前記ロッド349と平行方向に取り付けられ、前記ガイド棒348は結合板347に設けられた挿通孔に挿通されている。更に前記反金型取付面312aの前記ロッド349の両側にはタイバ移動シリンダ346が前記ロッド349と平行にそれぞれ取り付けられている。そして前記タイバ移動シリンダ346の反金型取付面側のロッド346bはそれぞれ結合板347に取り付けられ、前記ロッド349とロッド346bは一体に連結されている。
タイバ移動シリンダ346のシリンダ部346aの内部には図示しないピストンが設けられている。そしてタイバ移動シリンダ346のピストンの型開側(図1においては左側)にはタイバ319を型閉方向に移動させる際に作動油が供給されるタイバ型閉方向移動用油室が設けられ、また前記ピストンの型閉側(図1においては右側)には、タイバ319を型開方向に移動させる際に作動油が供給されるタイバ型開方向移動用油室が設けられている。タイバ移動シリンダ346は、両ロッド型のシリンダであり、タイバ型閉方向移動用油室の側に設けられたロッド346bは前記のように結合板347に連結されている。そして前記タイバ型閉方向移動用油室とタイバ型開方向移動用油室の増圧面の面積は同じ面積となっている。前記タイバ移動シリンダ346は、油圧装置320のクローズドループ制御により流量制御可能なバルブ344等を介して図示しないポンプから作動油が供給され制御されるようになっている。なお前記流量制御可能なバルブ344は、サーボバルブであってもよく、他の可変流量制御バルブであってもよい。
型開機構であるタイバ移動機構345は、これら機構を備え、タイバ移動シリンダ346の作動により結合板347がガイド棒348にガイドされて前進および後退方向に移動され、同時に結合板347に接続されるロッド349、ピストン318、タイバ319も前進および後退方向に移動される。また固定盤312と結合板347の間には、リニアスケール等の位置センサ350が取り付けられ、固定盤312に対するタイバ319の位置は位置センサ350により測定可能となっている。位置センサ350は、磁歪式直線変位センサであるリニアスケールが使用されるがこれに限定されず電磁誘導式、光学式、レーザー式、超音波式の非接触センサやポテンショメータ、ロータリエンコーダなどでもよい。また前記位置センサ350から送信または位置センサ350から制御装置343に入力される際の制御信号もデジタル信号、アナログ信号のどちらでもよい。また位置センサは原点の設定が必要なものであっても原点の設定が必要でないものであってもよい。またタイバ移動機構345に油圧機構を採用する場合は、タイバ移動シリンダの数は限定されず、固定盤312内にタイバ移動シリンダを設けてもよい。またタイバ移動機構345はクローズドループ制御により制御(位置制御または速度制御)されるものであれば、電動機構を採用してもよい。その場合サーボモータとボールねじ機構を用いたものでもよく、その場合はサーボモータに取り付けられているロータリエンコーダが位置センサとなる。また位置センサが設けられる位置も上記には限定されず、固定盤312とタイバ319の間に直接センサを設けてもよいし、可動盤314の後部に基台上に直立したタイバホルダ盤などを設ける場合などではタイバホルダ盤とタイバの間の距離を位置センサにより測定してもよい。
<係合機構>
次に係合機構323について説明する。係合機構323は、タイバ319と可動盤314を連結するためのものである。係合機構323は係合歯を備えた一対のハーフナットからなる第1のハーフナット機構324と、係合歯を備えた一対のハーフナットからなる第2のハーフナット機構327とから構成される。そして、第1のハーフナット機構324の一対のハーフナットと第2のハーフナット機構327の一対のハーフナットは、駆動機構のアクチュエータである油圧シリンダ325によりタイバ319の係合溝321に対して移動可能となっている。また第2のハーフナット機構327は、移動機構332によりタイバ319の軸方向に移動可能となっている。なお係合機構は、一対のハーフナットのみを備える一般的なものでもよい。
<成形装置の制御方法と成形装置の発泡成形品の成形方法>
次に図1に示される実施形態の射出成形装置1の型締装置3の制御方法と発泡成形品の成形方法について図1ないし図4、取り分け図3を参照して説明する。第1の実施形態では、型締装置3に取り付けられる成形金型351はインロー金型とも呼ばれるものであり、キャビ型である固定金型311に対してコア型である可動金型313の型開閉方向の位置が変化してもキャビティCが容積変更された状態で保持されるものである。なお成形金型351は別の方式のコアバック成形(型開成形)が可能な金型でもよい。
型締装置3の固定盤312と可動盤314に前記のようなコアバック制御が可能な成形金型351が取り付けられると次に成形金型351の型厚が測定される。そして成形金型351の型厚を参酌して可動盤314を型閉した際の係合機構323の位置に対して、タイバ319の係合溝321の位置が係合可能な位置となるように、タイバ移動機構345を作動させて型締機構316の型締シリンダ317のピストン318とタイバ319の位置が移動調整される。
また射出装置4においては供給された発泡成形用の樹脂材料が加熱シリンダ4a内で可塑化され、準備される。本発明における発泡成形は、発泡剤を添加する化学発泡成形であってもよく、ガスを注入する物理発泡成形であってもよい。なお物理発泡成形には超臨界発泡成形も含まれる。
<型締装置の作動>
型締装置3の作動は制御装置343からサーボアンプ342や油圧装置320等に指令信号が送られ開始される。まず可動盤314が後退した型開き状態から型開閉機構315のサーボモータ338の作動によりボールねじ340が回転され、ボールねじ340に挿通されるボールねじナット341が型開閉方向に移動されることにより、型開位置に停止していた可動盤314および可動金型313は、固定盤312および固定金型311に向けて移動される。その間の係合機構323の第1のハーフナット機構324と第2のハーフナット機構327の位置関係は、両者が最も離隔した状態にある。
次に型開閉機構315の作動により固定金型311に対して可動金型313が型当接されると固定金型311と可動金型313の間には成形を行うための容積可変のキャビティCが形成される(型閉工程)。型当接がなされると型開閉機構315のサーボモータ338はサーボロックされて可動盤314は位置保持される。次に係合機構323の第1のハーフナット機構324の一対ハーフナットと第2のハーフナット機構327の一対のハーフナットは油圧シリンダ325の前進作動によりタイバ319に向けて前進され、前記ハーフナットの係合歯がタイバ319の係合溝321に係合される(係合機構323による係合工程)。
次に型締機構316である型締シリンダ317の型締側油室317aに作動油が供給されてタイバ319が型締方向に牽引されて型締増圧されると、係合機構323の第1のハーフナット機構324のハーフナット324a,324bの型締側当接面326aとタイバ319の型締側当接面321aの間の間隙が解消され、前記型締側当接面326aと前記型締側当接面321aが当接される。また同様に第2のハーフナット機構327のハーフナット327a,327bの係合歯328の型締側当接面328aとタイバ319の係合溝321の型締側当接面321aの間も当接される。そして更に型締シリンダ317の型締側油室317aに作動油が供給され、型締シリンダ317が増圧されることにより固定金型311と可動金型313が型締される。そして所定の型締力となったことが確認されると、射出装置4から発泡成形用の化学発泡剤等が添加された溶融樹脂がキャビティCに向けて射出される(型締工程)。なお型締工程の際、型開閉機構315のサーボモータ338は無負荷状態となっている。
本実施形態では型締工程開始から後で説明する圧抜工程開始までの間はキャビティCの容積の拡張は行われないがキャビティ面と溶融樹脂の間にスキン層が形成される。所定時間が経過すると移動機構332を作動させて第2のハーフナット機構327を型閉方向に移動させる。このことにより第1のハーフナット機構324のハーフナットの係合歯と、第2のハーフナット機構327のハーフナットの係合歯の間にタイバ319の係合溝321と係合溝321の間の凸部が挟まれてタイバ319と可動盤314が連結・固定される(可動盤・タイバ連結工程)。
可動盤・タイバ連結工程が終了すると次に圧抜工程に移行する。なお本発明は、一般的な一対のみのハーフナットを備えた型締装置の場合は、可動盤・タイバ連結工程は存在せずに型締工程から圧抜工程に移行する。圧抜工程では、型締シリンダ317の型締側油室317aはドレンに接続され型締側油室317a内の作動油の圧力が0に落とされる(圧抜工程)。
<原点の補正(物理量を測定する位置センサの基準位置を補正>
本実施形態では、この際に位置センサ350の原点(基準位置)の補正を行うので、図4および図5を参照して説明する。圧抜工程が開始されると(s1)、圧抜工程の間、型締シリンダ317の圧力を圧力センサ352などで検出する。そして圧力センサ352により検出される型締シリンダ317の圧力が原点補正用圧力である所定値p0となった時点で(s2)、位置センサ350によりタイバ319の位置P1を検出する(s3)。なおタイバ319と可動盤314と可動金型313は上記のように係合機構323で固定的に連結されており、タイバ319と可動盤314と可動金型313は本発明の可動部に相当する。また可動盤・タイバ連結工程後のタイバ319の位置を検出することは、可動盤314や可動金型313の位置を検出することと同義である。そして検出された位置センサ350の値は制御装置343の原点補正部353の記憶部355に記憶され、以後のコアバック制御時の可動盤314と可動金型313の移動制御のための基礎データとして用いられる。
より具体的には一つの圧力センサ352により型締シリンダ317の圧力が検出され所定値p0となった時点で、各タイバ319にそれぞれ設けられるタイバ移動機構345の位置センサ350の原点を補正する。このように型締シリンダ317の圧力が残っている状態で位置センサ350の原点を補正する理由は、位置センサ350の値が最も安定的に検出できるからである。また完全に型締シリンダ317の圧力がゼロになり型閉力もゼロとなる前にコアバック成形のためのタイバ移動シリンダ346の型開力を付与する場合は、型締シリンダ317の圧力が残っているうちに位置センサ350の原点補正(以後の可動部の制御に用いる基準位置を定める)を行うことが望ましい。
しかしながら位置センサ350の原点0を補正する時点は、前記に限定されず型締工程において型締シリンダ317により固定金型311に対して可動金型313が型締されている時点でもよく、圧抜工程が終了して圧力がゼロとなった時点でもよい。また位置センサ350の原点補正は、前記とは別に連続成形の中の成形サイクルのどのタイミングで行ってもよい。一例としては取出工程、型閉工程、ハーフナット係合工程などで行ってもよい。
再び図5のフローチャート図の説明に戻ると、上記のように複数の成形サイクルにおけるそれぞれのタイバ319の位置P1,P2,P3,・・・P10の値を位置センサ350により検出し、成形装置の制御を行うための基準値の作成用データとして記憶する(s4)。本実施形態では過去の10回のデータを用いているが回数は限定されず、複数の成形サイクルも本実施形態のように直近の10回の成形サイクルであってもよく、所定の間隔ごとの成形サイクル、或いは何等かセンサの検出値が検出された場合の成形サイクルに位置センサ350の位置データの検出を行うものでもよい。
次に過去の成形サイクル10回の位置センサ350により検出されたタイバ319位置P1,P2,P3,・・・P10の値の平均値Aを平均値演算部356において演算する。そして前記平均値Aは記憶部355に記憶される(s5)。そして次に過去の成形サイクル10回の位置センサ350により検出されたタイバ319位置P1,P2,P3,・・・P10の値の平均値Aに所定値を加算、または所定値を減算して、平均値Aプラス・マイナス両方に所定の値だけ乖離した閾値A±Bを演算し決定する。この閾値A±Bの演算は、閾値演算部357で行われ、前記閾値A±Bは、記憶部355に記憶される(s6)。
そして毎回の成形サイクルにおいて、上記の圧抜工程においてタイバ319の位置P1が位置センサ350により検出される。前記成形サイクルにおいて測定されたタイバ319の位置P1(物理量)が閾値A±Bの範囲内である場合(s7=Y)は、タイバ319の位置P1がそのままその後の型締装置3(成形装置)の制御を行うための基準値(即ち位置センサ350の原点0)と定められ、原点0に基づき、次のコアバック制御工程の制御が行われる(s8)。または前記成形サイクルにおいて測定したタイバ319物理量が前記閾値A±Bの範囲内から外れている場合(s7=N)は、前回までの位置センサ350により検出されたタイバ319位置P1,P2,P3,・・・P10の値の平均値Aを用いて演算された値が、その後の型締装置3の制御を行うための基準値(即ち位置センサ350の原点0)と定められ、原点0に基づき、次の型締装置3のコアバック制御工程の制御が行われる(s9)。なおフローチャート図における|閾値A±B|は絶対値を表し、平均値Aを中心として上側と下側に所定値だけ乖離した数値の閾値が演算・設定されていることを示している。なおフローチャート図等においては、閾値A±Bの範囲内とは閾値A+B、閾値A-Bを含むものでも含まないものでもよい。従って閾値A±Bの範囲内が閾値A+B、閾値A-Bを含む場合は、閾値A±Bの範囲内から外れた場合については閾値A+B、閾値A-Bを含まない。また閾値A±Bの範囲内が閾値A+B、閾値A-Bを含まない場合は、閾値A±Bの範囲内から外れた場合については閾値A+B、閾値A-Bを含む。即ち測定されたタイバ319の位置P1が閾値A±Bと全く同じ数値で合った場合は、その値を基準値として使用してもよいし、平均値Aを使用してもよい。また閾値は、平均値Aに対して上側の閾値A+Bと平均値Aに対して下側の閾値AマイナスB´が異なる数値であってもおい。更に閾値は、平均値A等からの単純な数値の加算または減算ではなく、平均値A等から関数式等を用いて算出してもよい。
上記の制御を行うことにより、圧力センサ352により検出される型締シリンダ317の圧力がアナログ値で入力されることによりバラついたり、種々の外乱により圧抜工程中の位置センサ350によるタイバ319の位置検出が不安定となったりドリフトしても、途中でタイバ319の位置を補正することにより、それ以降の型締装置3の制御を常に良好な状態で行うことができる。即ち、位置センサ350の検出値が平均値Aから一定量乖離した範囲内(閾値内)の場合は、その位置センサ350の検出値(タイバ319の位置P1)を、原点0とすることにより、前記原点0を用いて後の成形の制御が行える。また前記位置センサ350の検出値が平均値Aから一定量乖離した範囲を外れた(閾値外)の場合は、その数値が検出の際の異常値であったとして、前記平均値Aを原点0とすることにより、前記原点0を用いて後の型締装置3の成形の制御が行える。
そして次に成形サイクル終了か?(s10)が判断され、成形サイクルが継続される場合は、記憶された位置センサ350の中で一番古い位置データである位置P10が削除され、位置P1は位置P2へ、位置P2は位置P3へと一つずつ数値が書き換えられる(PN⇒PN+1)(s11)。そして上記の(s2)で記載されたように次の成形サイクルにおいて位置センサ350によりタイバ319の位置が検出されると検出された位置は、位置P1として追加される。なお演算に使用する検出値の変更は前記方式に限定されない。
上記において、前記閾値A±Bは、複数の成形サイクルにおける物理量の値の平均値、最頻値、中央値のいずれかから演算により求められる乖離値、或いは複数の成形サイクルにおける物理量の値から統計的手法により求められる値、複数の成形サイクルにおける物理量の値から機械学習装置により求められる値のいずれかにより定められるものであればよい。即ち閾値A±Bは、平均値Aを用いて演算した場合は、演算によりプラス側とマイナス側で数値が異なっていてもよい。また平均値Aを用いた場合においは標準偏差を用いて閾値A±Bの範囲を決定してもよい。更に平均値Aに替えて、最頻値や中央値を用い、それらの値からの演算により乖離値を定めてもよい。更に閾値A±Bは、得られた位置データ等の物理量の集合から統計的の手法により得られたものでもよい。統計的手法の例としては検出値のうちの一定のパーセントのもののみを選択して選択されたものから平均値Aを算定し、そこから閾値Aを演算したり、または一定のパーセントのものを除外してその境界値を閾値に決定するなどしてもよい。更に閾値は、複数の成形サイクルにおける物理量の傾向値などから機械学習装置により求めてもよく、ニューラルネットワークを用いて閾値を決定した場合、閾値を決定する関数式は不明の場合もある。
また成形サイクルにおいて測定した物理量が前記閾値A±Bの範囲内から外れている場合に定められる型締装置3(成形装置)の制御を行うための位置センサ等の基準値は、複数の成形サイクルにおける位置等の物理量の値の平均値A、最頻値、中央値、該平均値Aまたは最頻値または中央値のいずれかを用いた演算値、複数の成形サイクルにおける物理量の値から機械学習装置により求められる値のいずれかであればよい。即ち前記閾値A±Bの範囲内から外れている場合に定められる型締装置3の制御を行うための位置センサ等の基準値は、平均値A以外に最頻値や中央値であってもよい。または平均値Aまたは最頻値または中央値のいずれかを用いて演算により算定した値であってもよく、オフセットにより常にマイナス側に僅かに減算した数値を基準値にしたほうが好ましい場合もあるし、常にプラス側に僅かに加算した数値を基準値にしたほうが好ましい場合もあり得る。更には機械学習装置により基準値(原点)を求めてもよく、ニューラルネットワークを用いて基準値(原点)を決定した場合、基準値(原点)を決定する関数式は不明の場合もある。いずれにしても閾値A±Bの範囲内から外れている場合に定められる型締装置3(成形装置)の制御を行うための位置センサ等の基準値は、閾値A+Bと閾値A-Bの範囲内に入っている数値であることは言うまでもない。
また位置センサ350の基準値である原点0は以後の成形装置の制御を行う上での絶対値であって、上記の手段で原点0を補正することにより、次のコアバック制御工程の制御や、次回の成形サイクルの係合機構323のハーフナットの係合歯とタイバ319の係合溝の係合の際のタイバ319の停止位置の制御を正確または安定したものとしている。一方位置センサ350が原点を有しないセンサである場合も、補正された基準値は以後の成形装置の制御を行う上での絶対値であって、上記の手段で基準値(絶対値)を補正することにより、その後のコアバック成形やハーフナット係合などの制御を正確または安定したものとしている。本実施形態では圧抜工程時の位置センサ350の原点補正は、毎サイクル行われるが、複数の成形サイクルに1回しか位置センサ等の原点補正が行われないものでは、その後の制御とは、次に原点補正が行われるまでの期間の制御を指す。
<コアバック成形>
位置センサ350による基準値すなわち原点0の補正が行われると、次にコアバック制御工程を開始する。圧抜工程の途中からタイバ移動機構345のタイバ移動シリンダ346に型開方向の型開力を付与する場合は、原点0の補正後にコアバック制御工程が開始されるものに限定されず、原点0の補正前にコアバック制御工程が開始されているものでもよい。本実施形態では係合機構323によりタイバ319と可動盤314は固定的に一体となっていることからコアバック制御工程におけるタイバ319の係合溝321とハーフナットの係合歯の間の間隙分の距離をタイバ319が移動しても可動盤314が移動されない問題も無くなり、可動盤314の移動の応答性が向上する。そしてコアバック制御工程では流量制御可能なバルブ344を制御してタイバ移動シリンダ346に作動油の供給が行われる。なお本実施形態ではキャビティを拡張させながらキャビティ内の溶融樹脂の発泡を促すコアバック制御(型開制御)は、各タイバ移動機構345をそれぞれ個別に制御することにより行われる。この際に位置センサ350の原点0はそれぞれ補正されているから各タイバ319共に正確な移動制御が行われる。またこの間は、型開閉機構315のサーボモータ338は無負荷の状態となっている。そしてタイバ移動機構345により、可動盤314が各キャビティ内の成形品が所望の厚みとなる当初の設定位置まで移動完了するまではタイバ移動シリンダ346に対して上記の流量制御が行われ、可動盤314が所定位置に到達したことが検出されるとコアバック制御工程は終了する(コアバック制御工程)。
そしてコアバック制御工程が終了すると次に冷却工程に移行する。冷却工程では基本的にはタイバ移動機構345のタイバ移動シリンダ346を制御してタイバ319と、タイバ319と固定的に連結される可動盤314および可動金型313をも目標位置に保持して所定時間が経過させる。コアバック制御工程と冷却工程において型締シリンダ317は無負荷となっている。ただしキャビティC内の樹脂は冷却収縮されるものでは、型締シリンダ317の型締側油室317aやタイバ移動シリンダ346のタイバ型閉方向移動用油室に作動油を供給してタイバ319を型閉方向に移動させるか、または型開閉機構315のサーボモータ338により可動盤314を型閉側に移動させてキャビティCの容積を縮小させてもよい(冷却工程)。
そして冷却工程の終了の少し前か終了後に油圧シリンダ333の後退側油室に作動油を供給して第2のハーフナット機構327の一対のハーフナットを第1のハーフナット機構324の一対のハーフナットら離隔させる。このことによりタイバ319に対する係合機構によるロックが解消される。次に型締シリンダ317の強力型開側油室317bに作動油を供給して強力型開を行う(強力型開工程)。なお強力型開工程は離型の容易な成形品の場合は必須のものではない。
次に係合機構323を開閉作動させる駆動機構の油圧シリンダ325が後退方向に作動され、第1のハーフナット機構324の一対のハーフナットと、第2のハーフナット機構327の一対のハーフナットはそれぞれタイバ319の係合溝321から離脱される(ハーフナット離脱工程)。その後、型開閉機構315のサーボモータ338を作動させて可動盤314および可動金型313を型開完了位置まで移動させる(型開工程)。そして図示しないエジェクタ機構の作動により成形された発泡成形品を可動金型313のキャビティ面から突出し、図示しない取出機で取り出す(取出工程)。
<射出成形装置の他の可動部を位置センサにより検出する例>
なお本発明を射出成形装置1の可動部の位置を位置センサにより検出する場合、可動部は可動盤314に連結されるタイバ319に限定されない。可動部は、基台2や固定盤312に対する可動盤314本体の位置を直接リニアスケール等の位置センサにより検出するものでもよい。または固定盤312や固定金型311に対する可動金型313の位置を位置センサにより検出するものでもよい。これらにおいて可動盤314や可動金型313の位置を検出する位置センサは、リニアスケール等の可動部の位置測定専用の位置センサではなく、型開閉機構315のサーボモータ338のロータリエンコーダ338aであってもよい。または可動盤314や固定盤312の位置を非接触式の他の距離センサに測定するものであってもよい。更にはトグル式の型締装置の場合は、型締用サーボモータのロータリエンコーダや、クロスヘッドの位置を直接検出するリニアスケールにより可動盤や可動金型の位置を検出するものでもよい。
上記の射出成形装置1においては、型締装置3に取り付けられる固定金型311や可動金型313といった成形金型は、所定温度に温度設定された温調媒体が内部に流通されている。また前記成形金型は、加熱状態の溶融樹脂がキャビティ内に射出されるので成形初期と比較して連続成形により成形サイクル数が増加するに従って熱膨張する。そのため位置センサ350等の原点補正は、毎成形サイクル或いは所定回数に1回行うことが好ましい場合が多い。また位置センサにアブソリュート式ロータリエンコーダ等で原点補正を行わないものを使用する場合は、毎成形サイクル或いは所定回数に1回、制御上の基準位置の補正を行う。
また本発明を射出成形装置1の可動部は、射出装置4のスクリュ330または該スクリュ330が取り付けられる図示しないプッシャプレートであってもよい。射出装置4のスクリュ330は溶融樹脂による熱伝達により熱膨張する。また射出時や計量時の挙動により計量完了や保圧完了などの各時点でスクリュ位置が微妙に異なってしまいドリフトを起こしたりして基準位置を補正したい場合もある。可動部がスクリュ330の場合、可動部の位置を検出するのは図示しない射出用サーボモータのロータリエンコーダであることが一般的である。ロータリエンコーダの場合、原点復帰を行うものと行わないものがあるが、いずれにしても以後の射出制御の基準となる基準位置を定める。即ち成形サイクルにおいて測定したスクリュ330の位置が閾値A±Bの範囲内の場合は前記スクリュ330の位置を射出装置4の制御を行うための基準値に定め、成形サイクルにおいて測定したスクリュ330の位置が閾値A±Bの範囲内から外れている場合は、それまで所定の成形サイクルの回数のスクリュ330の位置の平均値Aを以後の成形装置の制御を行うための基準値に定める、なお射出成形装置1の可動部には、プリプラ式射出成形装置のプランジャまたはプランジャが固定されるブロックも含まれる。或いは射出成形装置1の可動部は、基台2や固定盤312に対する射出装置4全体であって、ノズルタッチのためなどに射出装置4の位置を検出するものでもよい。
<射出成形装置の部材に加えらえる力を力センサにより検出する例>
本発明における物理量の値とは、部材に加えられる力であり、前記センサは前記部材に加えられる力を検出する力センサであってもよい。この場合は部材に加えられる力を力センサにより検出し、力制御に用いる力センサの原点等の基準値が定められる。
図6に示される第2の実施形態はトグル式の型締装置402と電動式の射出装置403を備えた射出成形装置401の例である。射出成形装置401の型締装置402は、基台404上の固定金型405が取り付けられる固定盤406に対して可動金型407が取り付けられる可動盤408がタイバ409に沿って型開閉方向に移動可能となっている。可動盤408の後方にはハウジング410が設けられ、ハウジング410と固定盤406の間に前記タイバ409がわたされている。ハウジング410には型締用のサーボモータ411が取り付けられ、前記サーボモータ411の駆動軸412は、プーリ413やベルト414を介してボールねじ機構415のボールねじに接続されている。また可動盤408とハウジング410の間にはトグルリンク416が設けられ、トグルリンク416はボールねじとボールねじナットからなるボールねじ機構415を介して接続されたクロスヘッド417にも接続されている。またサーボモータ411には位置センサであるロータリエンコーダ411aが取り付けられ、可動盤408の位置(可動金型407の位置)が検出可能となっている。
また射出装置403は、スクリュ330が内蔵される加熱シリンダ418が取り付けられる前プレート419と、射出用サーボモータ420が取り付けられる後プレート421との間に計量用のサーボモータ422が取り付けられるプッシャプレート423が設けられている。またプッシャプレート423にはスクリュが計量用のサーボモータ422により回転可能に取り付けられている。そして射出用サーボモータ420の駆動力はボールねじ機構424を介してプッシャプレート423に伝達されてプッシャプレート423は前後進移動される。またこれらの型締装置402と射出装置403の制御を行う制御装置425が設けられている。
そして図6に示される第2の実施形態では、型締装置402のタイバ409には型締力を検出する力センサの一種である歪みセンサ426が取り付けられ、歪センサ426は制御装置425に接続されている。また型締用のサーボモータ411の駆動軸412には力センサの一種であるトルクセンサ427が取り付けられ、トルクセンサ427は制御装置425に接続されている。また射出装置のプッシャプレート423には、スクリュの軸方向に働く力を検出する力線センサの一種であるロードセル428が設けられ、ロードセル428は制御装置425に接続されている。更に例えば計量用のサーボモータ422に接続されるサーボアンプ429が設けられ、前記サーボモータ422のトルクは電流値の形でサーボアンプ429により測定される。これらのサーボアンプのトルク検出機能もまた広義の意味での力センサに含まれる。また制御装置425には図2と同様の記憶部355、平均値演算部356、閾値演算部357、判断部358等を備え、部材の力を検出し、入力された値から次の部材の力制御に用いる原点の補正または広義の意味でも基準となる力の値の制定が可能となっている。なお力センサについてはひずみゲージ式、圧電式、光学式、静電容量式などその種類は限定されない。
図6の第2の実施形態の射出成形装置401の具体的な制御については、成形金型の熱膨張に対して、複数の成形サイクル(一例として30サイクル)で、型締用のサーボモータ411の駆動により型締力が発生している際に、それそれタイバ409に取り付けられた歪みセンサ426(タイバセンサ)によりタイバ409の歪、即ち型締力を検出する。そして、そして前記型締力の値をその後の成形装置の制御を行うための基準値の作成用データとして記憶部355に記憶する。また前記作成用データとして記憶した値を用いて平均値演算部356で平均値aを算出し、閾値演算部357では平均値aから上側と下側に所定幅を備えた閾値a±bを定める。このようにして基準値の作成用データが保存される。
そして連続成形の或る成形サイクルにおいて所定のタイミングで歪みセンサ426により測定された型締力の値が前記閾値a±bの範囲内の場合は前記測定した型締力の値を、その後の成形装置の制御を行う基準型締力の値である歪みセンサ426の原点0とする。また連続成形の或る成形サイクルにおいて所定のタイミングで測定した型締力が前記閾値a±bの範囲内から外れている場合は、前記型締力の値の作成用データを用いて演算された型締力の値を成形装置の制御に用いる基準となる型締力の値である原点0とする。これらのケースにおいて、基準型締力の値とは、歪みセンサ426の原点0を修正する以外に、制定された歪みセンサ426の基準値を用いてその後の制御装置による制御を継続していく場合も含まれるものとする。
また上記の歪みセンサ426の作成用データの記憶と、実際の基準型締力の決定は、型締力が0の状態で検出するものでもよい。即ち型締力が0の状態かで歪みセンサ426により型締力の値を検出し、タイバセンサの検出値が0になっていない場合には原点が0となるように補正するものでもよい。また射出圧縮成形による圧縮成形時などで歪みセンサ426によって検出される型締力の値が小さい場合は、型締用のサーボモータ411の駆動軸412に働くトルクをトルクセンサ427により検出するものでもよく、トルクセンサ427でも同様に基準値の補正を行う。
更には射出装置403のプッシャプレート423等に設けたロードセル428についても連続成形時の複数の成形サイクルの射出工程のロードセルの値を検出し、基準値の作成用データとして記憶するとともに、前記基準値の作成用データを用いて所定幅を備えた閾値を定めておく。次に毎回の成形サイクルにおいて、所定のタイミングで測定した射出力の値が前記閾値の範囲内の場合は前記測定した射出力の値をそのまま成形装置の制御を行う基準値(ロードセルの原点0など)に定める。また毎回の成形サイクルにおいて所定のタイミングで測定した射出力の値が前記閾値の範囲内から外れている場合は、前記基準値の作成用データを用いて演算された平均値等の値を射出装置の制御に用いる基準値(ロードセルの原点0など)に定める。
またトグル式の型締装置402を備えた射出成形装置401であっても可動金型407の移動により固定金型405と可動金型407の間に形成されるキャビティCを拡張させながら該キャビティC内の溶融樹脂の発泡させるコアバック制御工程は実施可能である。その場合、本発明における物理量は、可動金型407の位置であり、可動金型407の位置は可動盤408の位置であり、可動盤408の位置は、型締用のサーボモータ411のロータリエンコーダ411aにより検出される。そしてコアバック制御工程の前に、可動金型407の位置を位置センサであるロータリエンコーダ411aにより、検出し、以後のコアバック制御工程の際の位置センサの基準値に定める。このことによりもしもトグルリンク416にガタがあり、サーボモータ411の制御がダイレクトに可動金型407の後退に反映されない場合であっても制御上の基準値を設定することができる。
<位置センサと力センサ以外のセンサの例>
本発明に用いられる物理量の値を検出するセンサは、位置センサや力センサ以外のセンサであってもよい。本発明において「物理量の値を用いて成形装置の制御を行う」とは位置センサや力センサの検出値により制御装置の制御を行うものよりも広い概念である。本発明のセンサはCCDカメラ、温度センサ、電力計、電流計、騒音計、振動計などでもよい。CCDカメラは2次元方向の位置センサの一種とも言えるが可動部の停止位置や状態を読み取りする。そして或る成形サイクルにおいてカメラで撮影された可動部の位置や状態が複数の成形サイクルの可動部の位置や状態の平均値や平均状態等に基づいて定められた閾値以内の場合はその可動部の位置を基準に以後の制御を行う。また前記閾値を外れた場合は、過去の成形サイクルにおいてカメラで撮影された可動部の位置や状態の平均値、最頻値、中央値などを基準に以後の成形を行う。
また成形装置の応用例については、射出成形装置以外のプレス成形装置、中空成形装置、真空成形装置、積層成形装置、など成形装置全般に適用できる。またいずれに成形装置であっても可動盤やスクリュ等の移動方向は水平方向に堰堤されない。
なお本発明については、一々列挙はしないが、上記したものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても適用されることは言うまでもないことである。また以上で説明した複数の例は、適宜組み合わせて実施されることもできる。
0 原点
1,401 射出成形装置
2,404 基台
3,402 型締装置
4,403 射出装置
311,405 固定金型
312,406 固定盤
313,407 可動金型
314,408 可動盤
315 型開閉機構
319,409 タイバ(可動部)(部材)
323 係合機構
330,430 スクリュ(部材)
338,411,420,422 サーボモータ
338a ロータリエンコーダ(センサ)
343 制御装置
345 タイバ移動機構(型開機構)
346 タイバ移動シリンダ
350 位置センサ(センサ)
353 原点補正部
355 記憶部
356 平均値演算部
357 閾値演算部
358 判断部
426 歪みセンサ(センサ)
427 トルクセンサ(センサ)
428 ロードセル(センサ)
429 サーボアンプ(センサ)
A,a 平均値
A±B,a±b 閾値
C キャビティ
P1,P2,P3,・・・P10 位置

Claims (10)

  1. 連続成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う成形装置の制御方法において、
    複数の成形サイクルにおける物理量の値をセンサにより検出し、成形装置の制御を行うための基準値の作成用データとして記憶するとともに、
    前記作成用データを用いて所定幅を備えた閾値を定めておき、
    成形サイクルにおいて測定した物理量の値が前記閾値の範囲内の場合は前記測定した物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値に定め、
    成形サイクルにおいて測定した物理量が前記閾値の範囲内から外れている場合は、前記物理量の値の作成用データを用いて演算された物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値に定める、成形装置の制御方法。
  2. 前記閾値は、複数の成形サイクルにおける物理量の値の平均値、最頻値、中央値のいずれかから演算により求められる乖離値、或いは複数の成形サイクルにおける物理量の値から統計的手法により求められる値、複数の成形サイクルにおける物理量の値から機械学習装置により求められる値のいずれかにより定められる、請求項1に記載の成形装置の制御方法。
  3. 成形サイクルにおいて測定した物理量が前記閾値の範囲内から外れている場合に定められる成形装置の制御を行うための基準値は、
    複数の成形サイクルにおける物理量の値の平均値、最頻値、中央値、該平均値または最頻値または中央値のいずれかを用いた演算値、複数の成形サイクルにおける物理量の値から機械学習装置により求められる値のいずれかである、請求項1または請求項2に記載の成形装置の制御方法。
  4. 前記基準値は、物理量を検出するセンサの原点を補正することに定められる、請求項1に記載の成形装置の制御方法。
  5. 前記物理量は、可動金型の位置であり、
    前記可動金型の移動により固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティを拡張させながら該キャビティ内の溶融樹脂の発泡させるコアバック制御工程の前に、可動金型の位置を検出する位置センサの基準値を定める、請求項1に記載の成形装置の制御方法。
  6. 連続成形時に成形装置の物理量の値をセンサにより検出し、該物理量の値を用いて成形装置の制御を行う成形装置において、
    成形機の制御装置は、
    複数の成形サイクルにおける物理量の値をセンサにより検出し、成形装置の制御を行うための基準値の作成用データとして記憶する記憶部と、
    前記作成用データを用いて所定幅を備えた閾値を定めておく閾値演算部と、
    成形サイクルにおいて測定した物理量の値が前記閾値の範囲内の場合は前記測定した物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値に定め、成形サイクルにおいて測定した物理量が前記閾値の範囲内から外れている場合は、前記物理量の値の作成用データを用いて演算された物理量の値を成形装置の制御を行うための基準値に定める判断部と、を備える成形装置。
  7. 前記物理量の値は可動部の位置であり、前記センサは可動部の位置を検出する位置センサである、請求項6に記載の成形装置。
  8. 前記成形装置は型締シリンダによりタイバが牽引される射出成形機の型締装置であり、前記位置センサはタイバの移動量を検出する位置センサである請求項7に記載の成形装置。
  9. 前記物理量の値は部材に加えられる力であり、前記センサは前記部材に加えられる力を検出する力センサである請求項6に記載の成形装置。
  10. 前記成形装置はトグル式の射出成形機の型締装置であり、前記力センサは、タイバに取り付けられる歪みセンサである請求項9に記載の成形装置。
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