JP2024044300A - 基板搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の搬送経路にそれぞれ設定されて基板の有無を検出する二つの検出位置の相対位置関係を正確に求めることができる基板搬送装置を提供する。
【解決手段】基板搬送装置は、基板の搬送経路の第一位置に前記基板が存在するか否かを検出する第一センサと、前記搬送経路において前記第一位置より下流側の第二位置に前記基板が存在するか否かを検出する第二センサと、前記搬送経路に沿って前記基板を搬送させて、前記第一センサおよび前記第二センサの一方に前記基板の前端または後端を検出させた後、前記基板を搬送させて前記第一センサおよび前記第二センサの他方に前記基板の前端または後端を検出させ、二つの検出の間で前記基板を搬送した搬送距離に基づいて、前記第一位置と前記第二位置との第一離間距離を算出する第一算出部と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】基板搬送装置は、基板の搬送経路の第一位置に前記基板が存在するか否かを検出する第一センサと、前記搬送経路において前記第一位置より下流側の第二位置に前記基板が存在するか否かを検出する第二センサと、前記搬送経路に沿って前記基板を搬送させて、前記第一センサおよび前記第二センサの一方に前記基板の前端または後端を検出させた後、前記基板を搬送させて前記第一センサおよび前記第二センサの他方に前記基板の前端または後端を検出させ、二つの検出の間で前記基板を搬送した搬送距離に基づいて、前記第一位置と前記第二位置との第一離間距離を算出する第一算出部と、を備える。
【選択図】図4
Description
本明細書は、搬送経路に沿って基板を搬送する基板搬送装置に関する。
回路パターンが形成された基板に対基板作業を実施して、基板製品を量産する技術が普及している。一般的に、対基板作業を実施する対基板作業機は、基板の搬入、停止位置への位置決め、および搬出を行う基板搬送装置を備える。基板搬送装置の多くは、搬送途中の基板の位置を検出するセンサを備え、センサの検出結果に基づいて基板を所定の停止位置に停止させる。停止位置の位置誤差が大きい場合、基板搬送装置は、基板を再搬送して停止位置を補正する。これにより、対基板作業の実施が可能となる。この種の基板搬送装置に関する一技術例が特許文献1に開示されている。
特許文献1の基板コンベア制御装置は、電動モータの作動により周回させられる基板コンベアの搬送経路に設けられて基板の特定部分(前端、後端)を検出する第一基板センサおよび第二基板センサと、いずれかの基板センサの検出結果に基づいて電動モータの作動量を指令する指令部と、基板センサの検出と電動モータの停止との間の経過時間、または二つの基板センサの検出の間の電動モータの作動量に基づいて基板の停止位置を推定する推定部と、を備える。これによれば、二つの基板センサによって基板を検出することにより、基板の停止位置の推定を安価に行うことができ、推定結果を種々に活用することができる、とされている。
ところで、特許文献1の技術例では、第一基板センサおよび第二基板センサの検出結果に基づいて、基板の停止位置を推定できる点で好ましい。しかしながら、第一基板センサおよび第二基板センサとして、検出光が基板によって遮光されるか否かを検出する遮光検出方式のセンサが使用される。このため、基板の種類を変更するときの段取り替え作業時などに、センサの位置の変更や検出感度の調整などを行う場合に検出位置が変位する可能性がある。換言すると、第一基板センサが検出を行う第一位置、および第二基板センサが検出を行う第二位置に位置誤差が生じる場合がある。仮に位置誤差が生じていると、基板の停止位置の推定精度が低下する。
それゆえ、本明細書では、基板の搬送経路にそれぞれ設定されて基板の有無を検出する二つの検出位置の相対位置関係を正確に求めることができる基板搬送装置を提供することを解決すべき課題とする。
本明細書は、基板の搬送経路の第一位置に前記基板が存在するか否かを検出する第一センサと、前記搬送経路において前記第一位置より下流側の第二位置に前記基板が存在するか否かを検出する第二センサと、前記搬送経路に沿って前記基板を搬送させて、前記第一センサおよび前記第二センサの一方に前記基板の前端または後端を検出させた後、前記基板を搬送させて前記第一センサおよび前記第二センサの他方に前記基板の前端または後端を検出させ、二つの検出の間で前記基板を搬送した搬送距離に基づいて、前記第一位置と前記第二位置との第一離間距離を算出する第一算出部と、を備える基板搬送装置を開示する。
なお、本明細書では、出願当初の請求項6において「請求項1~4のいずれか一項に記載の基板搬送装置」を「請求項1~5のいずれか一項に記載の基板搬送装置」に変更した技術的思想、出願当初の請求項9において「請求項1に記載の基板搬送装置」を「請求項1~8のいずれか一項に記載の基板搬送装置」に変更した技術的思想、および出願当初の請求項15において「請求項1~4、9~12のいずれか一項に記載の基板搬送装置」を「請求項1~12のいずれか一項に記載の基板搬送装置」に変更した技術的思想を開示している。
本明細書で開示する基板搬送装置によれば、第一算出部は、基板を搬送させて第一センサおよび第二センサに基板の前端または後端を検出させることにより、基板の搬送距離に基づいて第一位置と第二位置との第一離間距離を算出するので、二つの検出位置の相対位置関係に相当する第一離間距離を正確に求めることができる。
1.部品装着機1の全体構成
実施形態の基板搬送装置2を適用する対基板作業機として部品装着機1を例示し、図1を参考にして説明する。部品装着機1は、基板Kに部品を装着する装着作業を実施する。図1の紙面左側から右側に向かう水平方向が基板Kを搬送するX軸方向、紙面下側(前側)から紙面上側(後側)に向かう水平方向がY軸方向、鉛直方向がZ軸方向となる。部品装着機1は、基板搬送装置2、部品供給装置3、部品移載装置4、および図略の制御装置などが基台10に組み付けられて構成される。
実施形態の基板搬送装置2を適用する対基板作業機として部品装着機1を例示し、図1を参考にして説明する。部品装着機1は、基板Kに部品を装着する装着作業を実施する。図1の紙面左側から右側に向かう水平方向が基板Kを搬送するX軸方向、紙面下側(前側)から紙面上側(後側)に向かう水平方向がY軸方向、鉛直方向がZ軸方向となる。部品装着機1は、基板搬送装置2、部品供給装置3、部品移載装置4、および図略の制御装置などが基台10に組み付けられて構成される。
基板搬送装置2は、基板Kの搬送経路となる一対のガイドレール21を有する。基板搬送装置2は、基板搬入装置や外部搬送装置によってガイドレール21の搬入端(図1の左端)に搬入された基板Kをガイドレール21に沿って搬送し、所定の停止位置STまで搬送する。基板Kの所定の停止位置STは、搬送経路の搬送方向の中央に設定される(図4参照)。停止位置STに位置決めされた基板Kに対して、部品移載装置4による部品の装着作業が実施される。装着作業が終了した後、基板搬送装置2は、当該の基板Kを停止位置STから搬出端(図1の右端)まで搬送し、機外に搬出する。基板搬送装置2に関しては、後で詳述する。
部品供給装置3は、基台10の上面のY軸方向の前部に配置される。部品供給装置3は、X軸方向に並んで配列された複数のテープフィーダ31により構成される。複数のテープフィーダ31の各々は、多数の部品が一列に収納されたキャリアテープを先端側の供給位置32に向けて送り出す。キャリアテープは、供給位置32で部品を採取可能に供給する。
部品移載装置4は、Y軸移動体41、X軸移動体42、装着ヘッド43、ロータリツール44、複数の吸着ノズル45、基板カメラ46、および部品カメラ47などで構成される。Y軸移動体41は、X軸方向に長い部材で形成され、Y軸駆動機構に駆動されてY軸方向に移動する。X軸移動体42は、Y軸移動体41に装架され、X軸駆動機構に駆動されてX軸方向に移動する。装着ヘッド43は、X軸移動体42の前面に取り付けられる。装着ヘッド43は、X軸移動体42とともに水平二方向に駆動され、部品供給装置3の上方および基板Kの上方まで移動する。装着ヘッド43(またはX軸移動体42)の位置を表すX-Y座標系を用いて、基板搬送装置2における所定の停止位置STが設定される。
装着ヘッド43の下側に、ロータリツール44が回転可能に設けられる。ロータリツール44は、図略のR軸駆動機構に駆動されて垂直中心軸の回りに自転する。ロータリツール44は、複数(図1の例では12本)の吸着ノズル45を垂直中心軸から等距離に有する。吸着ノズル45は、図略の昇降駆動機構に駆動されて昇降し、図略のQ軸駆動機構に駆動されて垂直軸の回りに自転する。吸着ノズル45は、さらにエア供給機構から負圧エアおよび正圧エアが選択的に供給される。これにより、吸着ノズル45は、部品供給装置3から部品を吸着する吸着処理、および部品を基板Kに装着する装着処理を行う。なお、装着ヘッド43は、ロータリツール44が省略されて複数の吸着ノズル45が一列に並んで配置され、または格子状に配置されてもよい。
基板カメラ46は、装着ヘッド43と並んでX軸移動体42に下向きに設けられる。基板カメラ46は、基板Kに付設された位置基準マークを上方から撮像する。取得された画像データは画像処理され、基板Kの停止位置が正確に求められる。部品カメラ47は、基板搬送装置2と部品供給装置3の間の基台10上に上向きに設けられる。部品カメラ47は、装着ヘッド43が部品供給装置3から基板Kに移動する途中で、吸着ノズル45に保持された部品を下方から撮像して認識する。これにより、部品の種類の正誤が判定され、また、吸着ノズル45に対する部品の位置や向きが検出されて装着処理に反映される。基板カメラ46および部品カメラ47として、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有するデジタル式の撮像装置を例示できる。
図略の制御装置は、基台10に組み付けられており、その配設位置は特に限定されない。制御装置は、コンピュータ装置により構成される。なお、制御装置は、複数のCPUが機内に分散配置され、かつ通信接続されて構成されてもよい。制御装置は、基板Kの種類ごとに作成された装着作業データに基づいて、基板搬送装置2、部品供給装置3、および部品移載装置4を制御し、部品の装着作業を進める。装着作業データは、基板Kの種類や部品の種類および装着座標位置などに関する情報、使用するテープフィーダ31や吸着ノズル45などに関する情報、ならびに装着作業の詳細な手順などを記述したデータである。
2.基板搬送装置2の装置構成
次に、実施形態の基板搬送装置2の装置構成について、図2~図4を参考にして説明する。基板Kの搬送方向(順方向)は、図2では紙面の表側から裏側に向かい、図3では左方から右方に向かう。基板搬送装置2は、前述した一対のガイドレール21、一対のコンベアベルト22、パルスモータ23、クランプ装置24、第一センサ51、第二センサ52、第三センサ53、および搬送制御部8(図5参照)などで構成される。
次に、実施形態の基板搬送装置2の装置構成について、図2~図4を参考にして説明する。基板Kの搬送方向(順方向)は、図2では紙面の表側から裏側に向かい、図3では左方から右方に向かう。基板搬送装置2は、前述した一対のガイドレール21、一対のコンベアベルト22、パルスモータ23、クランプ装置24、第一センサ51、第二センサ52、第三センサ53、および搬送制御部8(図5参照)などで構成される。
図2および図3に示されるように、基台10の上面から起立し互いに離隔して平行配置された一対の支持板29が設けられる。一対の支持板29の各々の上側に、それぞれガイドレール21が設けられる。一対のガイドレール21は、基板Kの搬送経路を構成する。一対のガイドレール21は、相互の離間距離が基板Kの幅寸法に対応して設定される。この離間距離は、一方の支持板29が基台10の上面をスライド移動することで、可変に調整されるようになっている。
一対のガイドレール21の対向する内側に、搬送方向に延びるベルトガイド211が配置される。各ガイドレール21に沿いつつベルトガイド211の上面に案内されるように、無端環状のコンベアベルト22が設けられる。コンベアベルト22の上面には、基板Kの搬送方向に沿った二辺が載置される。コンベアベルト22は、基板Kの搬送方向の滑りを許容しつつ基板Kを保持した状態で搬送経路(ガイドレール21)に沿って移動する移動部材の一実施例である。
図2に示されるように、コンベアベルト22は、前後一対の搬送ガイドプーリ222、前後一対の戻しプーリ223、方向変換プーリ224、駆動プーリ225、及びテンション付与プーリ226に係合している。テンション付与プーリ226は、コンベアベルト22に張力を付与して弛緩を防止する。駆動プーリ225は、スプライン軸227と一体回転されるように支持される。スプライン軸227は、搬送方向に直交して延在し、一対の駆動プーリ225の中心にそれぞれ固定される。スプライン軸227は、パルスモータ23からギア機構を介して回転駆動される。パルスモータ23は、移動部材(コンベアベルト22)を移動させる搬送駆動部の一実施例である。
パルスモータ23は、駆動パルスが入力されて制御されることにより、スプライン軸227を回転させ、一対の駆動プーリ225を介して一対のコンベアベルト22を輪転させる。これにより、一対のコンベアベルト22は、同期して輪転し(移動し)、その上面に基板Kを保持して搬送する。基板Kは、コンベアベルト22に載置されるだけで係止されない。したがって、基板Kは、コンベアベルト22が移動するときの加速度や減速度が大きい場合に、コンベアベルト22に対して搬送方向に滑る(相対移動する)ことがある。なお、基板Kの滑りは、加速度および減速度以外の要因、例えば、搬送途中の上下動や、外部から搬入端に搬入されたときの勢いなどでも生じ得る。
パルスモータ23は、正パルス(正極性の駆動パルス)の入力により所定角度だけ正転し、負パルス(負極性の駆動パルス)の入力により所定角度だけ逆転する。パルスモータ23の所定角度の正転または逆転により、コンベアベルト22は、所定の単位距離だけ順方向または逆方向に輪転する。パルスモータ23に入力される正パルスおよび負パルスのパルス数は、パルスカウンタ84(図5参照)によってカウントされる。正パルスのパルス数から負パルスのパルス数を減算した実効パルス数に単位距離を乗算することにより、コンベアベルト22の順方向への輪転量、すなわち順方向の移動距離を求めることができる。また、或る期間内の実効パルス数の変化量に基づいて、当該期間内のコンベアベルト22の移動距離を求めることができる。実効パルス数の変化量が正値の場合、基板Kが順方向に搬送されたことを示し、変化量が負値の場合、基板Kが逆方向に搬送されたことを示す。
クランプ装置24は、停止位置STの下側に配置される、クランプ装置24は、複数の支持ピン241、台座242、複数のパイロットバー243、および流体圧シリンダ244などで構成される。複数の支持ピン241は、矩形板状の台座242の上面に起立して設けられる。複数の支持ピン241は、搬送する基板Kの種類に対応して、適宜使用本数および配置が調整される。台座242は、複数のパイロットバー243により上下動可能に支持および案内される。台座242は、流体圧シリンダ244によって、昇降駆動される。
クランプ装置24は、基板Kが停止位置ST付近まで搬送されて停止した後に動作する。詳述すると、流体圧シリンダ244は台座242を上昇させる。台座242とともに上昇する支持ピン241は、基板Kを上方に押し上げる(図2の二点鎖線参照)。基板Kは、ガイドレール21の上部から内向きに延びる押え部218と支持ピン241の間の高さKKにクランプされて位置決めされる(クランプ動作)。部品移載装置4による部品の装着作業が終了した後、流体圧シリンダ244は、台座242を下降させて、基板Kのクランプ状態を解除する(解除動作)。これにより、基板Kは、再びコンベアベルト22に載置され、搬出端までの搬送および機外への搬出が可能となる。
図3および図4に示されるように、第一センサ51は、コンベアベルト22が搬送機能を発揮する搬送経路の上流側の搬入端を目標検出位置とするように配置される。第二センサ52は、搬送経路の中央に設定された停止位置STを目標検出位置とするように配置される。第三センサ53は、搬送経路の下流側の搬出端を目標検出位置とするように配置される。第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53は、それぞれの検出位置に基板Kが存在するか否かを検出する。第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53は、互いに同一構成であり、投光部6および受光部7などで構成される。
図2および図4に示されるように、投光部6は一方のガイドレール21に設けられ、受光部7は他方のガイドレール21に設けられる。投光部6は、受光部7に向かって概ね水平方向に検出光LDを投光し、受光部7は、検出光LDを受光する。検出光LDは、光束の径寸法が安定し、かつ直進性に優れたものが好ましい。検出光LDが基板Kによって遮光されたとき、受光部7は、検出光LDを受光せず、このときに基板Kの存在を検出する。受光部7は、基板Kを検出している遮光時間帯にオン信号を出力し、基板Kを検出していない受光時間帯にオフ信号を出力する。
したがって、オン信号からオフ信号への変化点は、搬送途中の基板Kの通過の終了を意味する。一方、オフ信号からオン信号への変化点は、搬送途中の基板Kの進入の開始を意味する。以上の説明から分かるように、第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53の出力信号の変化点、ならびに基板Kの搬送方向(順方向または逆方向)に基づいて、基板Kの前端KFおよび後端KRを検出することが可能である。
第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53は、それぞれ目標検出位置を狙って取り付けられるが、実際には、取り付け位置の位置誤差が生じている場合がある。また、基板Kの種類を変更するときの段取り替え作業では、基板Kの幅寸法の相違に対応するために一方の支持板29およびガイドレール21をスライド移動させたときに、投光部6または受光部7が一緒に移動する。このため、投光部6または受光部7が搬送方向に変位する可能性がある。さらに、段取り替えの前後で相違する基板Kの厚さや、基板Kの前端KFや後端KRに装着されている部品の有無に適合するように、投光部6の検出光LDの光束を調整したり、受光部7の受光感度を調整したりする場合がある。この場合、センサが変位しなくても検出位置がずれる可能性がある。
つまり、第一センサ51の検出位置に相当する第一位置P1は、搬送経路の搬入端に位置誤差を許容して設定される。第二センサ52の検出位置に相当する第二位置P2は、搬送経路の停止位置STに位置誤差を許容して設定される。第三センサ53の検出位置に相当する第三位置P3は、搬送経路の搬出端に位置誤差を許容して設定される。以降の説明を分かりやすくするために、図4、図8、図9、図11、図13、および図16において、第二位置P2と停止位置STとの位置誤差を誇張して示す。なお、停止位置STは、基板Kの搬送方向の中央KMを停止させる位置である。第一センサ51および第二センサ52は、上記と異なる目標検出位置を狙って取り付けられてもよい。この態様では、搬入端に近い上流側の検出位置が第一位置P1となり、停止位置STに近い下流側の検出位置が第二位置P2となる。
従来技術において、搬送制御部8は、上記した位置誤差を考慮せずに、第一位置P1が搬入端に一致し、第二位置P2が停止位置STに一致するものとして基板Kの搬送を制御していた。そのため、基板カメラ46が基板Kの実際の停止位置を確認したときに、実際の停止位置が所定の停止位置STから許容誤差(例えば±1mm)の範囲内に収まらないケースが発生し、または当該ケースの発生頻度が増加していた。当該ケースでは、クランプ装置24を一旦解除動作させ、基板Kを再搬送して停止位置STに近付け、クランプ装置24を再度クランプ動作させて、基板カメラ46を再度撮像動作させる必要が生じる。このため、部品装着機1の生産効率が大幅に低下するという問題点が生じていた。
3.基板搬送装置2の制御に関する構成
本実施形態では、上記の問題点への対応策として、搬送制御部8に第一算出部81、第二算出部82、および停止位置調整部83を設ける。この対応策は、ソフトウェアの更新によって実施可能であり、ハードウェアの変更が不要である。したがって、この対応策は、新規に製造する部品装着機1だけでなく、ユーザに納品済みの部品装着機1にも容易に適用することができる。以下、基板搬送装置2の制御に関する構成について、図5を参考にして説明する。
本実施形態では、上記の問題点への対応策として、搬送制御部8に第一算出部81、第二算出部82、および停止位置調整部83を設ける。この対応策は、ソフトウェアの更新によって実施可能であり、ハードウェアの変更が不要である。したがって、この対応策は、新規に製造する部品装着機1だけでなく、ユーザに納品済みの部品装着機1にも容易に適用することができる。以下、基板搬送装置2の制御に関する構成について、図5を参考にして説明する。
搬送制御部8は、CPUを有してソフトウェアで動作するコンピュータ装置を用いて構成される。搬送制御部8は、第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53から出力信号を受け取る。また、搬送制御部8は、クランプ装置24のクランプ動作および解除動作を制御する。さらに、搬送制御部8は、パルスモータ23に入力する駆動パルスの正負の極性および時間間隔(発生頻度)を制御することにより、コンベアベルト22の移動方向、加速度、移動速度、および減速度を制御する。コンベアベルト22の移動速度として、第一算出部81が用いる低速移動速度VL、および停止位置調整部83が用いる通常時移動速度VHが使い分けられる。通常時移動速度VHは、パルスモータ23の定格出力状態に相当する最高移動速度に設定される。または、通常時移動速度VHは、低速移動速度VLと最高移動速度の間に設定される。
低速移動速度VLでは、その前後の加速度および減速度を相対的に小さくすることができるので、通常時移動速度VHで基板Kを搬送するよりも前述した基板Kの搬送方向の滑りが発生し難い。第一算出部81は、低速移動速度VLを用いることで、第一離間距離D1の算出精度を高めることができる(後述)。一方、通常時移動速度VHでは、その前後の加速度および減速度が相対的に大きくなるので、基板Kの搬送方向の滑りが発生する可能性がある。それでも、停止位置調整部83は、通常時移動速度VHを用いることにより、基板Kの搬送に要する搬送時間を短縮化して搬送効率を高める。
搬送制御部8は、移載制御部9に直接的に通信接続され、または前記した制御装置や他の部位を介して間接的に通信接続される。移載制御部9は、部品移載装置4の装着作業を制御する。具体的には、移載制御部9は、Y軸移動体41およびX軸移動体42の移動を制御して、装着ヘッド43の位置を制御する。また、移載制御部9は、前記したR軸駆動機構、昇降駆動機構、Q軸駆動機構、およびエア供給機構の動作を制御する。さらに、移載制御部9は、基板カメラ46および部品カメラ47の撮像動作を制御する。
移載制御部9は、基板カメラ46が取得した画像データを画像処理する画像処理部91を含む。一般的な画像処理部91は、画像データ内の基板Kの位置基準マークの位置を検出して、基板Kの停止位置を検出する。本実施形態において、画像処理部91は、画像データ内の基板Kの前端KFや後端KRの辺縁の位置を検出して基板Kの停止位置を検出する機能が付加される。搬送制御部8の第二算出部82は、部品移載装置4および移載制御部9の一部を利用する(後述)。
第一算出部81、第二算出部82、および停止位置調整部83は、搬送制御部8を構成するコンピュータ装置のソフトウェアを用いて構成される。基板搬送装置2は、基板Kを搬入端から停止位置STまで順方向に搬送する順方向動作、および基板Kを搬出端から停止位置STまで逆方向に搬送する逆方向動作の両方が可能である。以降では、順方向動作で第一センサ51および第二センサ52を用いる場合について説明する。逆方向動作については、以降の説明の第一センサ51および第一位置P1を第三センサ53および第三位置P3に読み替えるとともに、基板Kの前端KFと後端KRを読み替え、搬送経路の順方向と逆方向とを入れ替えて解釈することができる。
第一算出部81は、まず、搬送経路に沿って基板Kを搬送させて、第一センサ51および第二センサ52の一方に基板Kの前端KFまたは後端KRを検出させる。第一算出部81は、その後、基板Kを搬送させて、第一センサ51および第二センサ52の他方に基板Kの前端KFまたは後端KRを検出させる。第一算出部81は、その次に、二つの検出の間で基板Kを搬送した搬送距離に基づいて、第一位置P1と第二位置P2との第一離間距離D1(図8、図9参照)を算出する。
上記のように、第一センサ51および第二センサ52による二つの検出の順序は、どちらのセンサが先でもよい。また、二つの検出の間の基板Kの搬送方向は、順方向および逆方向のどちらでもよい。さらに、二つの検出の検出対象は、(1)基板Kの前端KFを2回検出、(2)基板Kの後端KRを2回検出、(3)基板Kの前端KFを検出しその後に後端KRを検出、(4)基板Kの後端KRを検出しその後に前端KFを検出、のいずれでもよい。
第一算出部81は、パルスモータ23を制御することにより、コンベアベルト22を移動させて基板Kを搬送させ、二つの検出の間のコンベアベルト22の移動距離に基づいて基板Kの搬送距離を求める。詳述すると、本実施形態において、第一算出部81は、通常時移動速度VHよりも基板Kの滑りが発生し難い低速移動速度VLを用いる。第一算出部81は、二つの検出の間にパルスモータ23に入力された駆動パルスの実効パルス数の変化量に単位距離を乗算してコンベアベルト22の移動距離を求める。さらに第一算出部81は、コンベアベルト22の移動距離をそのまま基板Kの搬送距離とすることができる。このように、通常時移動速度VHよりも基板Kの滑りが発生し難い低速移動速度VLを用いることで、基板Kの搬送距離を正確にかつ簡単に求めることができる。
第一算出部81が第一離間距離D1を算出する具体的な方法は、検出対象が前記(1)~(4)のいずれであるかに応じて変化する。(1)および(2)の場合、第一算出部81は、基板Kの搬送距離をそのまま第一離間距離D1とすることができる。(3)および(4)の場合、第一算出部81は、基板Kの搬送距離に対して基板Kの搬送方向の長さ寸法LKを加算または減算して第一離間距離D1を算出する。搬送制御部8は、長さ寸法LKの情報を予め取得していてもよいし、基板Kを用いて長さ寸法LKを実測してもよい。実測する場合、搬送制御部8は、例えば、低速移動速度VLを用いて基板Kを順方向に搬送し、第二センサ52が前端KFを検出してから後端KRを検出するまでにパルスモータ23に入力される正パルスのパルス数に単位距離を乗算して長さ寸法LKを算出する。
一方、第二算出部82は、搬送経路に位置する基板Kを検出可能な検出部を制御して、第二センサ52が基板Kの前端KFまたは後端KRを検出したときの基板Kの位置を検出させる。さらに、第二算出部82は、検出結果に基づいて、所定の停止位置STと第二位置P2との第二離間距離D2(図11参照)を算出する。前記したように第二センサ52が基板Kの前端KFまたは後端KRを検出したとき、前端KFまたは後端KRは、第二位置P2に停止している。第二算出部82は、上記の検出部として基板カメラ46および画像処理部91で構成される撮像画像処理装置を用いて基板Kの位置を検出することにより、間接的に第二位置P2を検出する。
具体的に説明すると、第二算出部82は、移載制御部9と連携して制御を行うことにより、基板カメラ46を所望する位置に移動させ、基板Kの撮像動作を行わせて画像データを取得させる。この画像データが画像処理部91に画像処理されて、基板Kの前端KFまたは後端KRの位置、すなわち第二位置P2が求められる。この画像処理は、部品移載装置4のX-Y座標系を用いて行われる。一方、停止位置STは、同じX-Y座標系を用いて設定されている。したがって、第二算出部82は、第二離間距離D2を正確に算出することができる。第二離間距離D2は、正値の場合(第二位置P2が停止位置STよりも上流側)、ゼロの場合、および負値の場合(第二位置P2が停止位置STよりも下流側)がある。
搬送制御部8は、算出した第一離間距離D1および第二離間距離D2に基づいてパルスモータ23を制御することにより、コンベアベルト22を移動させて基板Kを停止位置STに停止させる。基板Kの停止位置の調整は、停止位置調整部83によって実施される。停止位置調整部83は、高い搬送効率を確保するために通常時移動速度VHを用いて基板Kを順方向に搬送する制御を行い、原則的に基板Kを逆方向に搬送する制御を行わない。
停止位置調整部83は、基板Kを順方向に搬送させ、第一センサ51が基板Kの後端KRを検出してから第二センサ52が基板Kの前端KFを検出するまでに要したコンベアベルト22の実移動距離Mrlを求める。具体的には、停止位置調整部83は、二つの検出の間にパルスモータ23に入力された正パルスのパルス数に単位距離を乗算して実移動距離Mrlを求める。停止位置調整部83は、次に、第一離間距離D1から基板Kの搬送方向の長さ寸法LKを減算した理論移動距離Mthを算出する。停止位置調整部83は、その次に、実移動距離Mrlと理論移動距離Mthとの差分距離△Mを求める(図16参照)。本実施形態において、停止位置調整部83は、時刻および経過時間を計測するクロック85を用い、上記と異なる方法で差分距離△Mを求める(後述)。
差分距離△Mは、基板Kの搬送方向の滑り量(相対移動量)に相当するものである。したがって、差分距離△Mに基づいて、基板Kの滑りの程度を推定することが可能である。例えば、差分距離△Mを実移動距離Mrlで除算することにより、滑り率を求めることができる。
停止位置調整部83は、差分距離△Mに基づいて、第二センサ52が基板Kの前端KFを検出した以降にコンベアベルト22を移動させる移動距離MRを調整する。移動距離MRの具体的な調整方法は、基板搬送装置2の詳細な構造および動作特性、ならびに基板Kとの相性に応じて変更される。例えば、停止位置調整部83は、上記した滑り率が以降も同程度に発生すると想定して移動距離MRを調整する。
一般的に、部品装着機1は、同種の複数の基板Kを対象として装着作業を繰り返す。第一算出部81および第二算出部82は、1番目の基板Kを対象として動作することにより、第一離間距離D1および第二離間距離D2を正確に算出することができる。停止位置調整部83は、2番目以降の基板Kを対象として、算出された第一離間距離D1および第二離間距離D2を用いることにより、基板Kが実際に停止する停止位置の位置精度を高めることができる。第一算出部81、第二算出部82、および停止位置調整部83については、次の動作の説明の中でさらに述べる。
4.基板搬送装置2の動作
次に、基板搬送装置2の動作について、図6~図15を参考にして説明する。図6に示されたメイン動作フローは、主に搬送制御部8からの制御によって進められ、部分的に部品装着機1の基板搬送装置2以外の部位および作業者が関与する。図6のステップS1で、基板Kの種類を現基板種から次基板種に変更する段取り替え作業が行われる。作業者は、次基板種の基板Kの幅寸法に合わせて、一方の支持板29およびガイドレール21をスライド移動させるとともに、次基板種の基板Kに適合するように投光部6および受光部7を調整する。この時点で、第一離間距離D1および第二離間距離D2の正確な値が不明となる。一方で、必要に応じてテープフィーダ31、ロータリツール44、および吸着ノズル45が交換されるとともに、制御装置によって次基板種の装着作業データが取得される。
次に、基板搬送装置2の動作について、図6~図15を参考にして説明する。図6に示されたメイン動作フローは、主に搬送制御部8からの制御によって進められ、部分的に部品装着機1の基板搬送装置2以外の部位および作業者が関与する。図6のステップS1で、基板Kの種類を現基板種から次基板種に変更する段取り替え作業が行われる。作業者は、次基板種の基板Kの幅寸法に合わせて、一方の支持板29およびガイドレール21をスライド移動させるとともに、次基板種の基板Kに適合するように投光部6および受光部7を調整する。この時点で、第一離間距離D1および第二離間距離D2の正確な値が不明となる。一方で、必要に応じてテープフィーダ31、ロータリツール44、および吸着ノズル45が交換されるとともに、制御装置によって次基板種の装着作業データが取得される。
次のステップS2で、搬送経路の搬入端に1番目の基板Kが搬入される。次のステップS3で、第一算出部81が動作する。ステップS3の詳細は、図7のサブ動作フロー、図8の模式図、および図9の変形例の模式図に示されている。図8および図9のステップS12に示されるように、基板Kは、基板搬入装置や外部搬送装置によって機内に搬入され、その前端KFがコンベアベルト22に載置され、その後端KRが搬入端付近の第一位置P1よりも機外側に位置する。この時点で、搬送制御部8は、基板Kの正確な位置を認識していない。
図7のステップS11で、第一算出部81は、低速移動速度VLを設定してステップS16が終了するまで用いる。次のステップS12で、第一算出部81は、基板Kを順方向AJに搬送させて第一位置P1を通過させ、停止させる。この動作では、基板Kの後端KRが第一位置P1を通過してその下流側まで移動していればよく、正確な位置制御は必要でない。次のステップS13で、第一算出部81は、基板Kを逆方向AGに搬送させる。次のステップS14で、第一算出部81は、第一センサ51により第一位置P1で基板Kの後端KRを検出させる。
次のステップS15で、第一算出部81は、再び基板Kを順方向AJに搬送させる。次のステップS16で、第一算出部81は、第二センサ52により第二位置P2で基板Kの前端KFを検出させる。次のステップS17で、第一算出部81は、ステップS14およびステップS16の二つの検出の間のコンベアベルト22の移動距離M1を求める。具体的には、ステップS14からステップS16までに要したパルスモータ23の正パルスのパルス数に単位距離が乗算されて移動距離M1が求められる。コンベアベルト22の移動距離M1は、基板Kの滑りの発生の可能性が低いため、基板Kの搬送距離に等しくなるとみなしてよい。図8のステップS17に示されるように、第一算出部81は、基板Kの搬送距離に長さ寸法LKを加算して第一離間距離D1を算出する。
なお、図9のステップS16に示される変形例において、第一算出部81は、第二センサ52により第二位置P2で基板Kの後端KRを検出させる。この態様のステップS17で、第一算出部81は、ステップS14およびステップS16の二つの検出の間のコンベアベルト22の移動距離M2を基板Kの搬送距離とし、そのまま第一離間距離D1とすることができる。第一離間距離D1が算出された後、動作フローの実行は、図6のステップS4に戻される。
ステップS4で、第二算出部82が動作する。ステップS4の詳細は、図10のサブ動作フローおよび図11の模式図に示されている。第二算出部82が動作する時点では、図11に示されるように、ステップS16の終了状態の基板Kの位置が維持されている。すなわち、基板Kの前端KFは、第二位置P2に停止している。
図10のステップS21で、第二算出部82は、基板カメラ46を移動させ、その光軸461を所定の停止位置STに一致させる。次のステップS22で、第二算出部82は、基板カメラ46に基板Kを撮像させ、画像データを取得させる。次のステップS23で、第二算出部82は、画像処理部91に画像データの画像処理を行わせて、基板Kの前端KFの位置、すなわち第二位置P2を検出させる。次のステップS24で、第二算出部82は、停止位置STと第二位置P2との第二離間距離D2を算出する。
なお、基板カメラ46が撮像を行う位置は、停止位置STに一致する必要は無く、画像処理によって基板Kの前端KFの検出を行える位置であればよい。それでも、第二センサ52の目標検出位置である停止位置STで基板カメラ46が撮像を行うことにより、撮像視野の概ね中央に前端KFが位置するので、第二位置P2の位置検出精度が高められる。仮に、基板カメラ46が停止位置ST以外の位置で撮像を行うと、基板Kの前端KFが撮像視野に収まらなかったり、斜め上方から前端KFを撮像することにより画像処理の誤差が大きくなったりする(基板Kが反っている場合など)。第二離間距離D2が算出された後、動作フローの実行は、図6のステップS5に戻される。
ステップS5で、搬送制御部8は、長さ寸法LKの半分と第二離間距離D2とを加算した移動距離だけコンベアベルト22を低速移動速度VLで移動させ、1番目の基板Kを停止位置STに停止させる。次に、部品移載装置4は、1番目の基板Kに部品の装着作業を行う。その次に、搬送制御部8は、1番目の基板Kを搬出端まで搬送し、機外に搬出する。
次のステップS6で、停止位置調整部83は、2番目以降の基板Kの搬送制御に用いるタイムチャートの初期設定を行う。このタイムチャートは、図12に示されており、算出された第一離間距離D1および第二離間距離D2に基づき、通常時移動速度VHを用いつつ基板Kの滑りが発生しないことを前提条件として設定される。図12の横軸は、時間Tの経過を示す。また、上段のグラフは第一センサ51の出力信号、中段のグラフは第二センサ52の出力信号、下段のグラフはコンベアベルト22の移動速度をそれぞれ示す。基板Kの滑りが発生しない前提条件があるので、コンベアベルト22の移動速度および移動距離は、基板Kの搬送速度および搬送距離に一致する。図12の時刻T0、時刻T1、時刻T2、および時刻T6に対応する基板Kの位置が図13に示されている。
図12に示されるように、2番目以降の基板Kが搬入端に搬入された時刻T0において、第一センサ51はオン信号を出力し、第二センサ52はオフ信号を出力する。コンベアベルト22は、移動し始める時期は不定であるが、通常時移動速度VHで基板Kを順方向AJに搬送する。時刻T1において、第一センサ51のオン信号がオフ信号に切り替わり、基板Kの後端KRが検出される。時刻T2において、第二センサ52のオフ信号がオン信号に切り替わり、基板Kの前端KFが検出される。コンベアベルト22の移動速度の時刻T1から時刻T2までの間の右上がり斜線のハッチングで示される長方形の領域Aの面積は、第一離間距離D1から長さ寸法LKを減算した理論移動距離Mthに相当する。この関係が成り立つように、時刻T1を基準として時刻T2を設定する。換言すると、理論移動距離Mthを通常時移動速度VHで除算して求めた時間の分だけ、時刻T1に対して時刻T2を遅らせるように設定する。
コンベアベルト22の移動速度(基板Kの搬送速度)は、時刻T2よりも遅い時刻T4まで通常時移動速度VHに維持され、時刻T4以降に一定の減速度で減速されて、時刻T6にはゼロとなる。そして、時刻T6において、基板Kが所定の停止位置STに停止する。時刻T2から時刻T6までの間の右下がり斜線のハッチングで示される台形の領域Bの面積は、第二センサ52が基板Kの前端KFを検出した以降に基板Kを搬送する搬送距離、すなわち、コンベアベルト22を移動させる移動距離MRに相当する。この移動距離MRは、基板Kの長さ寸法LKの半分と第二離間距離D2とを加算したものである。この関係が成り立つように、一定の減速度を設定し、時刻T2を基準として時刻T4および時刻T6を遅らせるように設定する。なお、減速度が一定でなく、所定の曲線で表される場合でも、時刻T4および時刻T6を設定することができる。
次のステップS7で、搬送経路の搬入端に2番目の基板Kが搬入される。次のステップS8で、停止位置調整部83が動作し、初期設定したタイムチャートを調整(修正)して停止位置を調整する。ステップS8の詳細は、図14のサブ動作フロー、図15の調整タイムチャート、および図16の模式図に示されている。調整タイムチャートの横軸は、初期設定された図12のタイムチャートと同じ時間Tの経過を示す。また、タイムチャートの領域Bは、調整タイムチャートにおいて横線のハッチングで示される長方形の領域B1、および右下がり斜線のハッチングで示される台形の領域B2に分割されている。さらに、調整タイムチャートには、縦線のハッチングで示された平行四辺形の領域Cが追加される。
図14のステップS31で、停止位置調整部83は、通常時移動速度VHを設定して基板Kの搬送に用いる。次のステップS32で、停止位置調整部83は、クロック85をリセットしてスタートさせる。次のステップS33で、停止位置調整部83は、コンベアベルト22により基板Kを順方向AJに搬送させる。次のステップS34で、停止位置調整部83は、第一センサ51により第一位置P1で基板Kの後端KRを検出させる。ここまでの動作は、調整タイムチャートの時刻T0から時刻T1までに相当し、初期設定されたタイムチャートと相違しない。また、図16の模式図の時刻T0および時刻T1における基板Kの位置は、図13の模式図と相違しない。
次のステップS35で、停止位置調整部83は、基板Kの順方向AJの搬送を継続させ、第二センサ52により第二位置P2で基板Kの前端KFを検出させる。ここで、基板Kの搬送方向の滑りが発生した場合、第二センサ52が基板Kの前端KFを検出する時刻T3が、初期設定の時刻T2からずれる。以降では、時刻T1から時刻T3までの間に、基板Kの上流側(進行方向の逆側)への滑りが発生した場合を例にして説明する。なお、時刻T1から時刻T3までの間に、基板Kの下流側への滑りが発生した場合には、以降の説明内容を適宜変形して適用することができる。
次のステップS36で、停止位置調整部83は、クロック85に計時された差分時間△T1を取得する。差分時間△T1は、基板Kの上流側への滑りにより、時刻T3が時刻T2から遅れた時間を表す。ここで、時刻T1から時刻T3までに要したコンベアベルト22の実移動距離Mrlは、図16に示されるように、理論移動距離Mthよりも差分距離△Mだけ大きくなる。差分距離△Mは、図15において差分時間△1(時刻T2と時刻T3の間)に相当するコンベアベルト22の搬送速度の領域B1の面積で示される。したがって、ステップS37で、停止位置調整部83は、差分時間△T1に通常時移動速度VHを乗算して差分距離△Mを算出する。このようなクロック85を用いる方法によれば、パルスモータ23の駆動パルスをカウントする方法よりも算出処理を簡素化することができる。
次のステップS38で、停止位置調整部83は、差分距離△Mに基づいて、時刻T3以降にコンベアベルト22を移動させる移動距離(MR1~MR3)を調整する。調整方法としては、初期設定された減速開始の時刻T4および停止の時刻T6を、それぞれ時刻T5および時刻T7に遅らせるように調整して、領域Cに相当する移動距離を追加する。移動距離(MR1~MR3)の具体的な調整方法は、基板搬送装置2の詳細な構造および動作特性、ならびに基板Kとの相性に応じて相違する。このため、停止位置調整部83は、次の方法1)~方法3)を選択的に用いる。なお、調整する移動距離(MR1~MR3)の精度を高めるために、実験またはシミュレーションを行うことが好ましい。
方法1)差分距離△Mを実移動距離Mrlで除算した滑り率が時刻T3以降も同程度に発生すると想定される場合に、初期設定の移動距離MRよりも大きな移動距離MR1を設定する。つまり、時刻T4と時刻T5の差時間ΔT2、および時刻T6と時刻T7の差時間ΔT2を差分時間△T1よりも大きく設定して、領域Cの面積を領域B1の面積よりも大きくする。
方法2)時刻T3以降は基板Kの滑りが発生しないと想定される場合、初期設定の移動距離MRに等しい移動距離MR2を設定する。つまり、差時間ΔT2を差分時間△T1と等しく設定して、領域Cの面積を領域B1の面積と等しくする。この方法は、例えば、通常時移動速度VHを用いるときの減速度の絶対値が加速度よりも小さく、基板Kは上流側に滑っても下流側に滑らない場合に適用される。
方法3)時刻T3以降は基板Kの下流方向の滑りが発生すると想定される場合に、初期設定の移動距離MRよりも小さな移動距離MR3を設定する。つまり、差時間ΔT2を差分時間△T1よりも小さく設定して、領域Cの面積を領域B1の面積よりも小さくする。この方法は、例えば、通常時移動速度VHを用いるときの事前の加速度で基板Kが上流側へ滑り、事後の減速度で基板Kが下流側へ滑る場合に適用される。
次のステップS39で、停止位置調整部83は、ステップS38で設定した移動距離(MR1~MR3)だけコンベアベルト22を移動させて、基板Kを搬送および停止させる。基板Kは、停止した後、クランプ装置24のクランプ動作によって位置決めされる。次のステップS40で、基板カメラ46および画像処理部91が動作して、基板Kの実際の停止位置を検出する。停止位置調整部83は、実際の停止位置が所定の停止位置STから許容誤差の範囲内に収まっているか否か判定する。収まっていない場合のステップS41で、停止位置調整部83は、基板Kを再搬送して、実際の停止位置を補正する。この場合に、停止位置調整部83は、必要に応じて基板Kを逆方向に搬送する制御を行う。ステップS41の終了後、およびステップS40で許容誤差の範囲内に収まっている場合に、動作フローの実行は、図6のステップS9に戻される。
ステップS9で、部品移載装置4は、2番目の基板Kに部品の装着作業を行う。その次に、搬送制御部8は、2番目の基板Kを搬出端まで搬送し、機外に搬出する。次のステップS10で、搬送制御部8は、同種の複数の基板Kのうち最後の基板Kへの装着作業が終了したか否かを判定する。最後でない場合、動作フローの実行はステップS7に戻され、3番目以降の基板Kへの動作が繰り返される。なお、ステップS9における2番目の基板Kの停止位置STからの搬送および搬出と、次回のステップS7における3番目の基板Kの搬入および停止位置STへの搬入と、が同時に行われてもよい。ステップS10で最後の基板Kである場合に、動作フローは終了する。
従来技術において、第一離間距離D1および第二離間距離D2は固定値とされていたが、本実施形態では、基板Kの種類を変更する都度、基板Kを搬送して第一離間距離D1および第二離間距離D2を算出する(計測する)。したがって、本実施形態では、正確な第一離間距離D1および第二離間距離D2に基づく搬送制御を行うことができ、ステップS41の実行頻度を従来技術よりも低下させることができる。これにより、基板Kの再搬送の回数を削減することができ、加えて、通常時移動速度VHとして最高移動速度を設定することにより、基板Kの搬送効率を高めることができる。最終的には、部品装着機1の生産効率を高めることができる。
実施形態の基板搬送装置2によれば、第一算出部81は、基板Kを搬送させて第一センサ51および第二センサ52に基板Kの前端KFまたは後端KRを検出させることにより、基板Kの搬送距離に基づいて第一位置P1と第二位置P2との第一離間距離D1を算出する。したがって、二つの検出位置の相対位置関係に相当する第一離間距離D1を正確に求めることができる。
5.応用例
実施形態において、コンベアベルト22が低速移動速度VLで移動しても、想定外の要因により基板Kの滑りが発生する懸念がある。このため、応用例では、基板Kに代えて、図17に例示される計測用治具ZKが用いられる。計測用治具ZKは、基板Kと同じ長さ寸法LK、同じ幅寸法、および同じ厚み寸法をもつ。かつ、計測用治具ZKは、滑りを低減する滑り防止部ZSを裏面のコンベアベルト22に接触する部分に有する。滑り防止部ZSは、例えば、コンベアベルト22に対する摩擦係数が大きな摩擦材や、コンベアベルト22に粘着する粘着材、コンベアベルト22を係止する係止材などが用いられて形成される。
実施形態において、コンベアベルト22が低速移動速度VLで移動しても、想定外の要因により基板Kの滑りが発生する懸念がある。このため、応用例では、基板Kに代えて、図17に例示される計測用治具ZKが用いられる。計測用治具ZKは、基板Kと同じ長さ寸法LK、同じ幅寸法、および同じ厚み寸法をもつ。かつ、計測用治具ZKは、滑りを低減する滑り防止部ZSを裏面のコンベアベルト22に接触する部分に有する。滑り防止部ZSは、例えば、コンベアベルト22に対する摩擦係数が大きな摩擦材や、コンベアベルト22に粘着する粘着材、コンベアベルト22を係止する係止材などが用いられて形成される。
応用例において、第一算出部81は、通常時移動速度VHを用いても計測用治具ZKが基板Kよりも滑り難いので、正確に第一離間距離D1を算出することができる。第二算出部82は、基板Kを用いる実施形態と同等の精度で第二離間距離D2を算出することができる。停止位置調整部83は、同種の複数の基板Kのうち1番目の基板Kから搬送制御および停止位置の調整を行うことができる。応用例で生じる効果は、実施形態と同様であるので、説明を省略する。
6.実施形態の応用および変形
なお、第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53の検出光LDは基板Kの幅方向(水平方向)に投光されているが、検出光LDが基板Kの厚さ方向(鉛直方向)に投光されてもよい。また、第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53は、検出光LDが基板Kによって反射されることを検出する反射検出方式のセンサであってもよい。さらに、搬送経路の搬出端側の第三センサ53は省略されてもよい。また、基板Kを保持して移動する移動部材は、コンベアベルト22に限定されず、搬送経路に沿って往復移動するシャトル部材であってもよい。所定の停止位置STは、基板Kの前端KFまたは後端KRが停止する位置とされてもよい。
なお、第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53の検出光LDは基板Kの幅方向(水平方向)に投光されているが、検出光LDが基板Kの厚さ方向(鉛直方向)に投光されてもよい。また、第一センサ51、第二センサ52、および第三センサ53は、検出光LDが基板Kによって反射されることを検出する反射検出方式のセンサであってもよい。さらに、搬送経路の搬出端側の第三センサ53は省略されてもよい。また、基板Kを保持して移動する移動部材は、コンベアベルト22に限定されず、搬送経路に沿って往復移動するシャトル部材であってもよい。所定の停止位置STは、基板Kの前端KFまたは後端KRが停止する位置とされてもよい。
また、図14に示されるサブ動作フローにおいて、停止位置調整部83は、2番目以降の全ての基板Kを対象として、個別に差分時間△T1及び差分距離△Mを求める。別法として、停止位置調整部83は、2番目の基板Kを対象として求めた差分時間△T1および差分距離△Mを3番目以降の基板Kに適用してもよい。つまり、実施形態では、基板Kの個体ごとに相違する差時間△T2を用いるが、別法では、一定の差時間ΔT2を用いることにより停止位置調整部83の動作を簡素化することができる。また、実施形態の基板搬送装置2は、部品装着機1以外の他種の対基板作業機に応用することができる。実施形態および応用例は、その他にも様々な応用や変形が可能である。
1:部品装着機 2:基板搬送装置 21:ガイドレール 22:コンベアベルト 23:パルスモータ 24:クランプ装置 3:部品供給装置 4:部品移載装置 46:基板カメラ 51:第一センサ 52:第二センサ 53:第三センサ 6:投光部 7:受光部 8:搬送制御部 81:第一算出部 82:第二算出部 83:停止位置調整部 84:パルスカウンタ 85:クロック 9:移載制御部 91:画像処理部 K:基板 KF:前端 KR:後端 KM:中央 LK:長さ寸法 P1:第一位置 P2:第二位置 ST:停止位置 D1:第一離間距離 D2:第二離間距離 M1、M2、MR、MR1、MR2、MR3:移動距離 △M:差分距離 △T1:差分時間 VL:低速移動速度 VH:通常時移動速度 ZK:計測用治具 ZS:滑り防止部
Claims (15)
- 基板の搬送経路の第一位置に前記基板が存在するか否かを検出する第一センサと、
前記搬送経路において前記第一位置より下流側の第二位置に前記基板が存在するか否かを検出する第二センサと、
前記搬送経路に沿って前記基板を搬送させて、前記第一センサおよび前記第二センサの一方に前記基板の前端または後端を検出させた後、前記基板を搬送させて前記第一センサおよび前記第二センサの他方に前記基板の前端または後端を検出させ、二つの検出の間で前記基板を搬送した搬送距離に基づいて、前記第一位置と前記第二位置との第一離間距離を算出する第一算出部と、
を備える基板搬送装置。 - 前記基板搬送装置は、
前記基板の搬送方向の滑りを許容しつつ前記基板を保持した状態で前記搬送経路に沿って移動する移動部材と、
前記移動部材を移動させる搬送駆動部と、を備え、
前記第一算出部は、前記搬送駆動部を制御することにより前記移動部材を移動させて前記基板を搬送させ、前記移動部材の移動距離に基づいて前記基板の前記搬送距離を求める、
請求項1に記載の基板搬送装置。 - 前記第一算出部は、前記基板の前記滑りが発生し難い遅い移動速度で前記移動部材を移動させ、前記移動部材の前記移動距離を前記基板の前記搬送距離とする、請求項2に記載の基板搬送装置。
- 前記第一算出部は、前記基板に代えて、前記滑りを低減する滑り防止部を有して前記基板と同じ寸法の計測用治具を用い、前記移動部材の前記移動距離を前記計測用治具の前記搬送距離とする、請求項2に記載の基板搬送装置。
- 前記移動部材は、輪転しながら前記搬送経路に沿って移動するコンベアベルトであり、
前記搬送駆動部は、駆動パルスを用いた制御により前記コンベアベルトを輪転させるパルスモータであり、
前記第一算出部は、前記駆動パルスのパルス数に基づいて前記コンベアベルトの前記移動距離を求める、
請求項2~4のいずれか一項に記載の基板搬送装置。 - 前記第一算出部は、前記基板を順方向に搬送させて前記第一位置を通過させた後に前記基板を逆方向に搬送させ、前記第一センサに前記基板の後端を検出させた後、前記基板を順方向に搬送させて前記第二センサに前記基板の前端または後端を検出させる、
請求項1~4のいずれか一項に記載の基板搬送装置。 - 前記第一算出部は、前記第一センサに前記基板の後端を検出させるとともに、前記第二センサに前記基板の前端を検出させ、二つの検出の間の前記基板の前記搬送距離に前記基板の搬送方向の長さ寸法を加算して前記第一離間距離を算出する、請求項6に記載の基板搬送装置。
- 前記第一算出部は、前記第一センサに前記基板の後端を検出させるとともに、前記第二センサに前記基板の後端を検出させ、二つの検出の間の前記基板の前記搬送距離を前記第一離間距離とする、請求項6に記載の基板搬送装置。
- 前記搬送経路に位置する前記基板を検出可能な検出部を制御して、前記第二センサが前記基板の前端または後端を検出したときの前記基板の位置を検出させ、検出結果に基づいて、前記基板を停止させる所定の停止位置と前記第二位置との第二離間距離を算出する第二算出部を備える、
請求項1に記載の基板搬送装置。 - 前記基板を保持した状態で前記搬送経路に沿って移動する移動部材と、
前記移動部材を移動させる搬送駆動部と、
前記第一離間距離および前記第二離間距離に基づいて前記搬送駆動部を制御することにより、前記移動部材を移動させて前記基板を前記停止位置に停止させる搬送制御部と、
を備える、請求項9に記載の基板搬送装置。 - 前記移動部材は、保持している前記基板の搬送方向の滑りを許容し、
前記搬送制御部は、前記基板を順方向に搬送して前記停止位置に停止させるときに、前記第一センサが前記基板の後端を検出してから前記第二センサが前記基板の前端を検出するまでに要した前記移動部材の実移動距離と、前記第一離間距離から前記基板の搬送方向の長さ寸法を減算した理論移動距離との差分距離に基づいて、前記第二センサが前記基板の前端を検出した以降に前記移動部材を移動させる移動距離を調整する、
請求項10に記載の基板搬送装置。 - 前記搬送制御部は、前記第二センサが前記基板の前端を検出した時刻と、前記移動部材が前記理論移動距離だけ移動した時刻との差分時間に、前記移動部材の移動速度を乗算して前記差分距離を求める、
請求項11に記載の基板搬送装置。 - 前記検出部は、前記基板を撮像して取得した画像に所定の画像処理を実施して前記基板の位置を検出する撮像画像処理装置である、請求項9~12のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
- 同種の複数の前記基板のうち1番目の前記基板を対象として前記第一算出部および前記第二算出部が動作し、2番目以降の前記基板を対象として前記搬送制御部が動作する、請求項10~12のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
- 前記第一位置は、前記搬送経路の搬入端に位置誤差を許容して設定され、
前記第二位置は、前記基板の搬送方向の中央を停止させる前記搬送経路の所定の停止位置に位置誤差を許容して設定される、
請求項1~4、9~12のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022149744A JP2024044300A (ja) | 2022-09-21 | 2022-09-21 | 基板搬送装置 |
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