JP2024043825A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、装置の大型化を抑制可能な回転角検出装置を提供する。【解決手段】この回転角検出装置100は、検出コイル40および検出コイル50を含み、回転体10の回転による磁界の変化を検出する検出部20と、検出部20の検出コイル40および検出コイル50がコイルパターンとして形成されている基板70と、を備える。そして、検出部20の検出コイル40および検出コイル50の各々は、回転体10の回転角度を取得するために検出された磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、回転角検出装置に関する。
従来、回転角検出装置が知られている(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
上記特許文献1には、角度センサが複数設けられているモータ駆動システムが記載されている。複数の角度センサの各々は、電気自動車の車輪を駆動するモータのステータとロータとの間の相対回転角度を検出する。また、上記特許文献1では、角度センサとして、複数のコイルが設けられた角度センサであるレゾルバを用いる例が記載されている。そして、複数の角度センサは、モータの回転軸に沿う方向に並べて配置されている。また、上記特許文献1に記載のモータ駆動システムは、角度センサの検出する相対回転角度に基づいてモータの回転を制御するコントローラを備える。このコントローラは、複数の角度センサのうちの1つを選択して作動させるとともに、作動中の角度センサの異常が判断された場合に、複数の角度センサのうちの他の1つの角度センサに作動を切り替える。すなわち、上記特許文献1に記載のモータ駆動システムでは、回転角度を検出する構成の冗長化のために複数の角度センサが設けられている。
また、上記特許文献2には、コイルが形成されたプリント基板を備える回転角度検出センサが記載されている。この回転角度検出センサは、モータの回転軸であるシャフトと一体的に回転する回転板を備えている。そして、プリント基板は、回転板に対向するように配置されている。プリント基板に形成されたコイルは、基板の主表面に沿うように巻回されている。また、このコイルは、回転板の回転による磁界を受信して誘導電流を出力する回転角検出用のコイルを含む。上記特許文献2に記載の回転角度検出センサは、回転角検出用のコイルに生じる誘導電流をセンサICにより検知することによって、回転角度の情報を外部に出力する。
特許第5481236号公報 特開2021-71340号公報
ここで、上記特許文献1に記載のモータ駆動システムのように、回転角度を取得するための構成を冗長化させる場合には、モータの回転軸線方向に複数の角度センサを配置する必要がある。そのため、装置の回転軸線方向における大きさが大きくなるため、装置が大型化する。また、上記特許文献2には記載されていないが、上記特許文献2に記載の回転角度検出センサを冗長化する場合にも、各々コイルが形成された複数のプリント基板をモータの回転軸線方向に重ねて配置する必要があるため、装置が基板の厚み方向(回転軸線方向)に大型化すると考えられる。そのため、回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、装置の大型化を抑制することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、装置の大型化を抑制可能な回転角検出装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における回転角検出装置は、第1検出コイルおよび第2検出コイルを含み、回転体の回転による磁界の変化を検出する検出部と、検出部の第1検出コイルおよび第2検出コイルがコイルパターンとして形成されている基板と、を備え、検出部の第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々は、回転体の回転角度を取得するために検出された磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する。
この発明の一の局面による回転角検出装置では、上記のように、検出部の第1検出コイルおよび第2検出コイルがコイルパターンとして形成されている基板を備える。そして、検出部の第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々は、回転体の回転角度を取得するために検出された磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する。これにより、回転体の回転による磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する第1検出コイルおよび第2検出コイルが、共通の基板に配置されているので、第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々を別個の基板に配置する場合と異なり、基板同士を接続する配線などを設ける必要を無くすことができる。そのため、第1検出コイルおよび第2検出コイルを、共通の基板に配置することによって、装置の大型化を抑制することができる。その結果、回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、装置の大型化を抑制することができる。
上記一の局面による回転角検出装置において、好ましくは、第1検出コイルおよび第2検出コイルは、互いに積層されたコイルパターンとして基板に形成されている。
このように構成すれば、1つの層の導体が形成された基板を複数重ねて配置するよりも、共通の基板に複数の導体を積層するほうが、基板の厚み方向の大きさを小さくすることができるので、共通の基板に第1検出コイルおよび第2検出コイルを互いに積層するように配置することによって、装置の大型化を効果的に抑制することができる。
この場合、好ましくは、検出部は、交流電流が流されることにより回転体に磁界を印加する第1励磁コイルおよび第2励磁コイルを含み、第1励磁コイルおよび第2励磁コイルの各々は、基板の主表面に沿って複数回巻回されたコイルパターンとして基板に形成されており、第1励磁コイルは、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離よりも大きい距離だけ第1検出コイルから離間した状態で基板に形成されており、第2励磁コイルは、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離よりも大きい距離だけ第2検出コイルから離間した状態で基板に形成されている。
このように構成すれば、互いに積層されて配置されている第1検出コイルと第2検出コイルとの両方から、第1励磁コイルおよび第2励磁コイルを離間して配置することができる。そのため、回転体に磁界を印加するために交流電流が流れる第1励磁コイルおよび第2励磁コイルから、第1検出コイルおよび第2検出コイルに対してリーク電流が流れることを抑制することができる。その結果、第1励磁コイルおよび第2励磁コイルの各々からのリーク電流に起因して回転角度の検出の精度が低下することを抑制することができる。
上記第1検出コイルおよび第2検出コイルが互いに積層されたコイルパターンとして基板に形成されている回転角検出装置において、好ましくは、検出部は、交流電流が流されることにより回転体に磁界を印加する第1励磁コイルおよび第2励磁コイルを含み、第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイルの各々とは、基板の主表面に沿って複数回巻回されたコイルパターンとして基板に形成されており、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士との少なくとも一方は、基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに積層されて配置されるように基板に形成されている。
ここで、基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンの導体同士を重なり合わせるように配置した場合、重なり合った導体同士がコンデンサとして機能することに起因してリーク電流が生じる。これを考慮して、本発明では、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士との少なくとも一方を互い違いに積層することによって、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士の間でリーク電流が発生することと、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士の間でリーク電流が発生することとの少なくとも一方を抑制することができる。その結果、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士の間と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士の間との少なくとも一方のリーク電流に起因して回転角度の検出の精度が低下することを抑制することができる。
この場合、好ましくは、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士との両方が、基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように基板に形成されている。
このように構成すれば、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士の間と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士の間との両方においてリーク電流が生じることを抑制することができるので、回転角度の検出の精度が低下することをより抑制することができる。
上記第1検出コイルおよび第2検出コイルが互いに積層されたコイルパターンとして基板に形成されている回転角検出装置において、好ましくは、第1検出コイルは、基板の主表面に交差する方向の一方側に形成された表側第1検出コイルと、他方側に形成された裏側第1検出コイルとを有し、第2検出コイルは、基板の主表面に交差する方向の一方側に形成された表側第2検出コイルと、他方側に形成された裏側第2検出コイルとを有し、基板の主表面の一方側から、表側第1検出コイル、表側第2検出コイル、裏側第1検出コイル、および、裏側第2検出コイルの順に積層されている。
このように構成すれば、基板の主表面の一方側から、表側第1検出コイル、表側第2検出コイル、裏側第1検出コイル、および、裏側第2検出コイルの順に積層されているため、表側と裏側との2つの第1検出コイルと、表側と裏側との2つの第2検出コイルとを交互に積層することにより、検出対象である回転体に対して、第1検出コイルと第2検出コイルとにおいて配置位置が偏った状態となることを抑制することができる。そのため、第1検出コイルと第2検出コイルとの回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、検出結果に偏りが生じることを抑制することができる。
なお、上記一の局面による回転角検出装置において、以下のような構成も考えられる。
(付記項1)
上記第1検出コイルおよび第2検出コイルが互いに積層されたコイルパターンとして基板に形成されている回転角検出装置において、検出部は、交流電流が流されることにより回転体に磁界を印加する第1励磁コイルおよび第2励磁コイルを含み、基板は、回転体の回転軸の延びる方向の一方側において、回転体に対向するように配置されているとともに、回転体の回転の周方向に沿うように湾曲した扇形の板状であって、第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々は、基板において、周方向に沿って複数並べて形成されており、第1励磁コイルは、基板において、複数の第1検出コイルをまとめて取り囲むコイルパターンとして形成されており、第2励磁コイルは、基板において、複数の第2検出コイルをまとめて取り囲むコイルパターンとして形成されている。
このように構成すれば、第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々が回転体の回転の周方向に沿って複数並べて形成されているため、周方向に沿って並べて配置されている複数の第1検出コイルの各々と、複数の第2検出コイルの各々とにおいて、回転体の回転による磁界の変化を、回転に合わせて順次検出することができる。その結果、第1検出コイルと第2検出コイルとを複数並べて配置することによって、回転角度の検出精度を向上させることができる。
(付記項2)
また、上記一の局面による回転角検出装置において、第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々は、回転体の回転による磁界の変化を、電磁誘導により検出する誘導型センサを構成する。
このように構成すれば、第1検出コイルおよび第2検出コイルの各々が誘導型センサを構成する場合にも、誘導型センサを構成する第1検出コイルと第2検出コイルとを共通の基板に配置することによって、装置の大型化を抑制することができる。
一実施形態による回転角検出装置が設けられたモータ制御システムの構成を示した模式図である。 一実施形態の回転角検出装置の構成を示したブロック図である。 検出部が配置された基板と回転体との天面図である。 検出コイルと励磁コイルとの配置を説明するための模式的な天面図である。 1つの検出コイルの構成を説明するための斜視図である。 図3のVI-VI線に沿った断面図である。 図6の断面図の部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図7を参照して、本実施形態による回転角検出装置100の構成について説明する。
(モータ制御システム)
図1に示すように、回転角検出装置100は、車両の走行用の駆動源、パワーウインドウ、スライドドア、および、シフトバイワイヤなどに用いられるモータ101の回転角度を検出するように構成されている。モータ101は、ステータ(図示せず)、ロータ(図示せず)およびシャフト101aを含む。
モータ101は、ECU102(Electronic Control Unit)による制御によって動作する。ECU102は、回転角検出装置100により検出されたモータ101のシャフト101aの回転角度を示す信号である回転角信号に基づいて、モータ101の駆動をフィードバック制御する。ECU102は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含む記憶部とを有している。回転角検出装置100、モータ101、および、ECU102によってモータ制御システムが構成されている。
(回転角検出装置の構成)
図1および図2に示すように、回転角検出装置100は、回転体10と、検出部20とを備えている。回転角検出装置100では、回転体10、および、検出部20により、シャフト101aの回転角度を検出するためのインダクティブセンサ(電磁誘導センサ)が構成されている。インダクティブセンサは、回転体10の回転による磁界の変化を、電磁誘導により検出する誘導型センサである。
回転体10は、シャフト101aとともに一体的に回転するように構成されている。シャフト101aは、Z方向に沿って延びるモータ101の回転軸である。回転体10は、シャフト101aに取り付けられている。回転体10は、金属などの磁性体により構成された板状の部材である。回転体10の外周縁部は、山部と谷部とを交互に繰り返す正弦波形状(図3参照)を有するように構成されている。回転体10では、山部と谷部とが4つずつ設けられている。
図2に示すように、検出部20は、励磁コイル31、励磁コイル32、検出コイル40、検出コイル50、センサ回路部61、および、センサ回路部62を含む。検出部20は、回転体10の回転による磁界の変化を検出する。すなわち、検出部20は、磁界の変化に基づいてシャフト101aの回転角度を検出する。本実施形態では、検出部20において、励磁コイル31、検出コイル40、および、センサ回路部61によって、回転角度を検出する第1のインダクティブセンサである第1検出部21が構成されており、励磁コイル32、検出コイル50、および、センサ回路部62によって、第2のインダクティブセンサである第2検出部22が構成されている。すなわち、本実施形態の回転角検出装置100では、回転角度を検出する構成である検出部20が冗長化されている。検出部20は、基板70に配置されている。基板70は、第1検出部21および第2検出部22が配置された共通の基板である。なお、励磁コイル31および励磁コイル32は、それぞれ、特許請求の範囲における「第1励磁コイル」および「第2励磁コイル」の一例である。また、検出コイル40および検出コイル50は、それぞれ、特許請求の範囲における「第1検出コイル」および「第2検出コイル」の一例である。
励磁コイル31および励磁コイル32は、シャフト101aの回転角度を検出するための交流磁界を発生させるように構成されている。具体的には、励磁コイル31は、センサ回路部61から供給された交流電力により励磁するように構成されている。また、励磁コイル32は、センサ回路部62から供給された交流電力により励磁するように構成されている。励磁した励磁コイル31および励磁コイル32の各々は、交流電流が流されることにより回転体10の回転の回転軸線方向(Z方向)に振動する磁界(交流磁界)を発生させるように構成されている。励磁コイル31および励磁コイル32は、回転体10に向けて発生させた磁界を印加する。
回転角検出装置100は、励磁コイル31および励磁コイル32によって発生させた交流磁界を回転体10に印加することによって、回転体10に渦電流を発生させる。検出コイル40および検出コイル50において、この回転体10の渦電流により生じた磁界により誘導電流が流れる。検出コイル40および検出コイル50に流れる誘導電流が、それぞれ、センサ回路部61およびセンサ回路部62に検出結果として出力される。すなわち、本実施形態では、検出コイル40および検出コイル50の各々は、回転体10の回転角度を取得するために検出された磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する。センサ回路部61およびセンサ回路部62の各々において、取得された検出結果に基づいて回転角度を示す回転角信号が生成される。回転角検出装置100は、センサ回路部61およびセンサ回路部62の各々において別個に生成された回転角信号をECU102に出力する。
(検出部の構成の詳細)
図3に示すように、検出部20が配置されている基板70は、回転体10の回転軸の延びる方向の一方側(Z1方向側)において、回転体10に対向するように配置されている。基板70は、回転体10の回転の周方向に沿うように湾曲した扇形の板状である。基板70は、たとえば、プリント基板である。
基板70において、検出部20の励磁コイル31、励磁コイル32、検出コイル40、および、検出コイル50が、コイルパターンとして形成されている。すなわち、励磁コイル31、励磁コイル32、検出コイル40、および、検出コイル50は、基板70において導体パターンとして形成されている。励磁コイル31、励磁コイル32、検出コイル40、および、検出コイル50の各々は、基板70の主表面に沿って複数回巻回されたコイルパターンとして、基板70に形成されている。また、励磁コイル31および励磁コイル32は、基板70においてZ方向に沿って互いに積層されたコイルパターンとして形成されている。そして、検出コイル40および検出コイル50も同様に、Z方向に沿って互いに積層されたコイルパターンとして基板70に形成されている。また、検出コイル40および検出コイル50の各々は、基板70において、周方向に沿って複数並べて形成されている。
図2および図3に示すように、検出コイル40は、4つの検出コイル41、検出コイル42、検出コイル43、および、検出コイル44を含む。同様に、検出コイル50は、4つの検出コイル51、検出コイル52、検出コイル53、および、検出コイル54を含む。励磁コイル31は、基板70において、複数の検出コイル40(検出コイル41~44)を円弧状にまとめて取り囲むコイルパターンとして形成されている。励磁コイル32は、基板70において、複数の検出コイル50(検出コイル51~54)を円弧状にまとめて取り囲むコイルパターンとして形成されている。
図4に示すように、4つの検出コイル41、検出コイル42、検出コイル43、および、検出コイル44は、励磁コイル31にまとめて取り囲まれた状態において、この順に円弧状に並んで配置されている。そして、検出コイル41と検出コイル43とは、コイルパターンの巻回する方向が互いに異なる。また、検出コイル42と検出コイル44とは、コイルパターンの巻回する方向が互いに異なる。なお、図示は省略するが、4つの検出コイル51、検出コイル52、検出コイル53、および、検出コイル54は、それぞれ、検出コイル41、検出コイル42、検出コイル43、および、検出コイル44と同じ方向にコイルパターンが巻回されている。そして、検出コイル41および検出コイル43は、互いに直列に接続されている。また、検出コイル42および検出コイル44は互いに直列に接続されている。同様に、検出コイル51および検出コイル53は互いに直列に接続されており、検出コイル52および検出コイル54は互いに直列に接続されている。すなわち、検出コイル40および検出コイル50の各々において、巻回する方向が互いに異なるコイル同士が直列に接続されている。
また、図5に示すように、1つの検出コイル41は、基板70の主表面に交差する方向である厚み方向の一方側(Z1方向側)に形成された部分41aと、他方側(Z2方向側)に形成された部分41bとを有する。部分41aでは、内側に向かって時計回りに巻回されたコイルパターンが形成されている。また、部分41bでは、内側に向かって反時計回りに巻回されたコイルパターンが形成されている。すなわち、検出コイル41は、基板70のZ1方向側とZ2方向側との2層に渡って互いに巻回する方向が異なる2つの部分を有する。部分41aおよび部分41bは、巻回されたコイルパターンの中心付近で互いに接続されている。すなわち、検出コイル41では、コイルパターンの中心付近において、基板70を厚み方向(Z方向)に貫通する導体が設けられている。部分41aと部分41bとは、互いに巻回する方向が異なるものの、中心部分同士が接続されることにより同じ極性となるように接続されている。なお、部分41aのコイルパターンの外周部分にも基板70を厚み方向(Z方向)に貫通する導体が設けられている。検出コイル40では、基板70のZ2方向側の部分41bが形成されている層において、検出コイル41から検出コイル43に接続されるように導体が延びている。なお、部分41aおよび部分41bは、それぞれ、特許請求の範囲における「表側第1検出コイル」および「裏側第1検出コイル」の一例である。
検出コイル42、検出コイル43、および、検出コイル44は、検出コイル41と同様に、基板70のZ1方向側とZ2方向側との2層に渡って互いに巻回する方向が異なる2つの部分を有する。検出コイル51~54も、それぞれ、検出コイル41~44と同様である。たとえば、検出コイル51は、基板70の主表面に交差する方向である厚み方向の一方側(Z1方向側)に形成された部分51a(図6参照)と、他方側(Z2方向側)に形成された部分51b(図6参照)とを有する。なお、部分51aおよび部分51bは、それぞれ、特許請求の範囲における「表側第2検出コイル」および「裏側第2検出コイル」の一例である。
〈検出コイルによる検出原理〉
検出コイル41~44の各々および検出コイル51~54の各々と、励磁コイル31および励磁コイル32とは、励磁コイル31および励磁コイル32から回転体10に向けて発生させた磁界により、磁気的に結合している。これにより、4つの検出コイル41~44の各々と4つの検出コイル51~54の各々とにおいて、回転体10との互いの間隔の変化に伴う磁界の強さの変化に基づいて、互いに異なる交流の誘導電流が流れる。検出コイル41~44による磁界の検出と、検出コイル51~54による磁界の検出とは、同様の原理であるため、以下の説明では検出コイル41~44による検出について説明して、検出コイル51~54による検出の説明は省略する。
回転角検出装置100では、回転体10の回転により、検出コイル41~44のうちのいずれかと回転体10の山部の部分との間隔が近づいた場合、間隔が近づいた検出コイル41~44を近接コイルとすると、近接コイルと回転体10との対向する面積が大きくなる。そのため、回転体10に生じている渦電流に起因する磁束の検出が近接コイルにおいて強くなるので、近接コイルにおける誘導電流が大きくなる。また、検出コイル41~44のうちのいずれかと回転体10の山部の部分との間隔が遠くなった場合、間隔が遠くなった検出コイル41~44を離間コイルとすると、離間コイルと回転体10との対向する面積が小さくなる。そのため、回転体10に生じている渦電流に起因する磁束の検出が離間コイルにおいて弱くなるので、近接コイルにおける誘導電流が小さくなる。このように、検出コイル41~44の各々により、励磁コイル31および励磁コイル32により発生した磁界の変化が検出される。
ここで、励磁コイル31および励磁コイル32は、回転体10の外周縁部の正弦波の1周期分よりも大きい距離に渡って、周方向に沿って円弧状に延びるように配置されている。すなわち、励磁コイル31および励磁コイル32は、回転体10の外周縁部の少なくとも一つの山部と少なくとも一つの谷部とをまとめて取り囲むように配置されている。また、互いに直列に接続されている検出コイル41および43同士と、検出コイル42および44同士とは、回転体10の外周縁部の正弦波の0.5周期分ずれた位置に配置されている。互いに直列に接続されている検出コイル41および43同士と、検出コイル42および44同士とは、互いにコイルパターンが巻回される方向が逆向きであるため、0.5周期分ずれた位置に配置することによって、検出される誘導電流のノイズを低減するとともに感度を強めることができる。なお、検出コイル41~44の各々における感度を揃えるために、周方向の外側に配置されている検出コイル41および44に比べて、周方向の内側に配置されている検出コイル42および43の方が、コイルパターンの巻き数が多い。検出コイル51~54においても同様に、コイルパターンの巻き数が互いに異なる。
(検出コイルおよび励磁コイルの配置の詳細)
図6および図7に示すように、励磁コイル31は、基板70において、部分41aと共通のZ1方向側の層に形成されている。励磁コイル32は、同様に部分51aと共通のZ1方向側の層に形成されている。すなわち、検出部20において、基板70の厚み方向の一方側(Z1方向側)に、励磁コイル31および励磁コイル32が設けられている。なお、複数の検出コイル40の各々同士および複数の検出コイル50の各々同士を接続する導体は、基板70の厚み方向の他方側(Z2方向側)の部分41bおよび部分51bと共通の層に設けられているため、励磁コイル31および励磁コイル32が設けられている層とは異なる層に形成されている。図6および図7では、検出コイル40および検出コイル50のうちの検出コイル41および検出コイル51を図示しているが、検出コイル42~44および検出コイル52~54においても同様である。
本実施形態では、基板70の主表面の一方側(Z1方向側)から、検出コイル41の部分41a、検出コイル51の部分51a、検出コイル41の部分41b、そして、検出コイル51の部分51bが、この順に配置されている。また、励磁コイル31および励磁コイル32が、Z1方向側からこの順に配置されている。したがって、励磁コイル31から検出コイル41の部分41aおよび部分41bの各々までの距離は、励磁コイル32から検出コイル51の部分51aおよび部分51bの各々までの距離と、略等しい大きさである。検出コイル42~44および検出コイル52~54も同様の配置順である。
そして、図7に示すように、本実施形態では、励磁コイル31は、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離D1よりも大きい距離D2だけ検出コイル41から離間した状態で基板70に形成されている。すなわち、検出コイル41の部分41aのコイルパターンの最も外側の導体から励磁コイル31のコイルパターンの最も内側の導体までの基板70の主表面に沿う距離D2が、励磁コイル31の導体同士の離間距離D1よりも大きい。同様に、励磁コイル32は、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離D3よりも大きい距離D4だけ検出コイル51から離間した状態で基板70に形成されている。すなわち、検出コイル51の部分51aのコイルパターンの最も外側の導体から励磁コイル32のコイルパターンの最も内側の導体までの基板70の主表面に沿う距離D4が、励磁コイル32の導体同士の離間距離D3よりも大きい。
なお、励磁コイル31の導体同士の離間距離D1と、励磁コイル32の導体同士の離間距離D3とは、互いに略等しい大きさである。また、距離D2および距離D4も互いに略等しい大きさである。たとえば、導体同士の離間距離D1およびD3は、約0.2mmである。また、距離D2および距離D4は、離間距離D1およびD3の2倍以上である約0.4mm以上である。また、検出コイル40の各々の導体同士の離間距離D5、および、検出コイル50の各々の導体同士の離間距離D6は、励磁コイル31の導体同士の離間距離D1、および、励磁コイル32の導体同士の離間距離D3と略等しい大きさである。
また、励磁コイル31のコイルパターンを形成する導体の幅W1と、励磁コイル32のコイルパターンを形成する導体の幅W2とは、互いに略等しい。そして、幅W1および幅W2は、導体同士の離間距離D1および離間距離D3と略等しい大きさを有する。検出コイル40および検出コイル50でも同様に、検出コイル40(検出コイル41)のコイルパターンを形成する導体の幅W3と、検出コイル50(検出コイル51)のコイルパターンを形成する導体の幅W4は、互いに略等しい。そして、幅W3および幅W4は、導体同士の離間距離D5および離間距離D6と略等しい大きさを有する。したがって、励磁コイル31および励磁コイル32と、検出コイル40および検出コイル50とでは、導体の幅および導体同士の離間距離が共通の大きさとなる。なお、検出コイル40および検出コイル50において、基板70のZ1方向側の部分(検出コイル41では部分41a、検出コイル51では部分51a)と、基板70のZ2方向側の部分(検出コイル41では部分41b、検出コイル51では部分51b)とは、導体の幅および導体同士の離間距離が共通の大きさである。
また、本実施形態では、検出コイル40および検出コイル50同士と、励磁コイル31および励磁コイル32同士との両方が、基板70の主表面に直交する方向(厚み方向:Z方向)から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように基板70に形成されている。
すなわち、Z方向から見て、励磁コイル31のコイルパターンを形成する導体同士の間に励磁コイル32のコイルパターンを形成する導体が配置されている。したがって、導体の幅W1および幅W2が導体同士の離間距離D1および離間距離D3と略等しいため、Z方向から見て、励磁コイル31の導体のコイルパターンの内周側の端部の位置に、励磁コイル32の導体のコイルパターンの外周側の端部が配置される。そして、Z方向から見て、励磁コイル32の導体のコイルパターンの内周側の端部の位置に、励磁コイル31の導体のコイルパターンの外周側の端部が配置される。
検出コイル40および検出コイル50も同様である。たとえば、検出コイル41および検出コイル51において、Z1方向側の部分41aおよび部分51a同士と、Z2方向側の部分41bおよび部分51b同士とは、各々において、基板70の主表面に直交する方向(厚み方向:Z方向)から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように基板70に形成されている。したがって、Z方向から見て、部分41aのコイルパターンを形成する導体同士の間に部分51aのコイルパターンを形成する導体が配置されており、部分41bのコイルパターンを形成する導体同士の間に部分51bのコイルパターンを形成する導体が配置されている。なお、図6および図7では、検出コイル41および検出コイル51の回転体10の回転における径方向側の部分(励磁コイル31および励磁コイル32に沿って延びるように配置されている部分)の断面を図示しているが、検出コイル41および検出コイル51の周方向側の部分においても同様に、Z方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されている。
また、Z1方向側の部分41aおよび部分51aに比べて、Z2方向側の部分41bおよび部分51bは、Z方向側から見て励磁コイル31および励磁コイル32に近接して配置されている。部分41bおよび部分51bは、Z方向から見て、少なくとも励磁コイル31および励磁コイル32のコイルパターンよりも内周側に配置されている。したがって、部分41aおよび部分51aに比べて、部分41bおよび部分51bの方が、コイルパターンの内側の面積が大きい。また、互いに積層されている検出コイル41および検出コイル51同士と、検出コイル42および検出コイル52同士と、検出コイル43および検出コイル53同士と、検出コイル44および検出コイル54同士とは、コイルパターンがずれて配置されているため、感度が互いに等しくなるように、互いに異なる巻き数を有する。
(センサ回路部)
図3に示すように、センサ回路部61およびセンサ回路部62は、基板70に実装されている。センサ回路部61およびセンサ回路部62は、インダクティブセンサ用のセンシングIC(Integrated Circuit)を含む。また、センサ回路部61およびセンサ回路部62の各々は、基板70に実装された抵抗素子およびコンデンサなどの電子部品を含む。センサ回路部61およびセンサ回路部62には、それぞれ、検出コイル40および検出コイル50において生じた誘導電流が検出結果として入力される。センサ回路部61およびセンサ回路部62は、検出コイル40および検出コイル50の検出結果(誘導電流)に基づいて、回転体10の回転角度を示す信号である回転角信号を、基板70に設けられた共通のコネクタ71を介してECU102に出力するように構成されている。センサ回路部61およびセンサ回路部62は、アナログ信号である検出部20の検出信号をデジタル信号である回転角信号に変換するコンバータとしての機能を有している。
また、センサ回路部61およびセンサ回路部62は、それぞれ、励磁コイル31および励磁コイル32に対して、磁界を発生させるための交流電力(交流電流)を出力する。センサ回路部61およびセンサ回路部62から出力される交流電力により励磁コイル31および励磁コイル32の各々に流される交流電流は、互いに等しい周期、および、位相を有する。なお、励磁コイル31および励磁コイル32がZ方向に互い違いに積層されていることから、励磁コイル31および励磁コイル32の各々から回転体10に印加される磁界の大きさを揃えるために、励磁コイル31および励磁コイル32の各々に出力される交流電力の大きさを異ならせてもよいし、励磁コイル31および励磁コイル32の各々の巻き数を互いに異ならせてもよい。
本実施形態では、第1検出部21の励磁コイル31と第2検出部22の励磁コイル32との両方によって回転体10に磁界が印加されるとともに、第1検出部21の検出コイル40と第2検出部22の検出コイル50の各々からの検出結果に基づいて、第1検出部21のセンサ回路部61とセンサ回路部62との各々から、ECU102に対して回転角信号が別個に出力される。ECU102は、第1検出部21からの回転角信号と第2検出部22からの回転角信号のうちのいずれか一方に基づいてモータ101の駆動を制御する。また、ECU102は、第1検出部21および第2検出部22の異常を判定するとともに、第1検出部21および第2検出部22のいずれか一方が異常であると判定された場合には、異常と判定されていない他方からの回転角信号に基づいてモータ101の駆動を制御する。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、検出部20の検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)がコイルパターンとして形成されている基板70を備える。そして、検出部20の検出コイル40および検出コイル50の各々は、回転体10の回転角度を取得するために検出された磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する。これにより、回転体10の回転による磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する検出コイル40および検出コイル50が、共通の基板70に配置されているので、検出コイル40および検出コイル50の各々を別個の基板70に配置する場合と異なり、基板同士を接続する配線などを設ける必要を無くすことができる。そのため、検出コイル40および検出コイル50を、共通の基板70に配置することによって、装置の大型化を抑制することができる。その結果、回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、装置の大型化を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)は、互いに積層されたコイルパターンとして基板70に形成されている。これにより、1つの層の導体が形成された基板を複数重ねて配置するよりも、共通の基板に複数の導体を積層するほうが、基板の厚み方向の大きさを小さくすることができるので、共通の基板70に検出コイル40および検出コイル50を互いに積層するように配置することによって、装置の大型化を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、励磁コイル31(第1励磁コイル)は、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離D1よりも大きい距離D2だけ検出コイル41(第1検出コイル)から離間した状態で基板70に形成されており、励磁コイル32(第2励磁コイル)は、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離D3よりも大きい距離D4だけ検出コイル51(第2検出コイル)から離間した状態で基板70に形成されている。これにより、互いに積層されて配置されている検出コイル41と検出コイル51との両方から、励磁コイル31および励磁コイル32を離間して配置することができる。そのため、回転体10に磁界を印加するために交流電流が流れる励磁コイル31および励磁コイル32から、検出コイル41(検出コイル40)および検出コイル51(検出コイル50)に対してリーク電流が流れることを抑制することができる。その結果、励磁コイル31および励磁コイル32の各々からのリーク電流に起因して回転角度の検出の精度が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)同士と、励磁コイル31(第1励磁コイル)および励磁コイル32(第2励磁コイル)同士との少なくとも一方は、基板70の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに積層されて配置されるように基板70に形成されている。ここで、基板70の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンの導体同士を重なり合わせるように配置した場合、重なり合った導体同士がコンデンサとして機能することに起因してリーク電流が生じる。これを考慮して、本実施形態では、検出コイル40および検出コイル50同士と、励磁コイル31および励磁コイル32同士との少なくとも一方を互い違いに積層することによって、検出コイル40および検出コイル50同士の間でリーク電流が発生することと、励磁コイル31および励磁コイル32同士の間でリーク電流が発生することとの少なくとも一方を抑制することができる。その結果、検出コイル40および検出コイル50同士の間と、励磁コイル31および励磁コイル32同士の間との少なくとも一方のリーク電流に起因して回転角度の検出の精度が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)同士の間と、励磁コイル31(第1励磁コイル)および励磁コイル32(第2励磁コイル)同士の間との両方においてリーク電流が生じることを抑制することができるので、回転角度の検出の精度が低下することをより抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、基板70の主表面の一方側(Z1方向側)から、部分41a(表側第1検出コイル)、部分51a(表側第2検出コイル)、部分41b(裏側第1検出コイル)、および、部分51b(裏側第2検出コイル)の順に積層されているため、表側と裏側との2つの検出コイル40(第1検出コイル)と、表側と裏側との2つの検出コイル50(第2検出コイル)とを交互に積層することにより、検出対象である回転体10に対して、検出コイル40と検出コイル50とにおいて配置位置が偏った状態となることを抑制することができる。そのため、検出コイル40と検出コイル50との回転角度を検出する構成を冗長化させる場合に、検出結果に偏りが生じることを抑制することができる。
[変形例]
今回開示された上記実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)を互いに積層するように配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、共通の基板において、第1検出コイルおよび第2検出コイルを、主表面に沿って並べて配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、励磁コイル31(第1励磁コイル)を、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離D1よりも大きい距離D2だけ検出コイル41(第1検出コイル)から離間した状態で基板70に形成するとともに、励磁コイル32(第2励磁コイル)を、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離D3よりも大きい距離D4だけ検出コイル51(第2検出コイル)から離間した状態で基板70に形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1励磁コイルおよび第2励磁コイルと、第1検出コイルおよび第2検出コイルとの距離を、導体同士の離間距離と略等しい大きさとしてもよい。
また、上記実施形態では、検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)同士と、励磁コイル31(第1励磁コイル)および励磁コイル32(第2励磁コイル)同士との両方を、基板70の主表面に直交する方向(厚み方向:Z方向)から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように基板70に形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士との少なくとも一方を、基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように基板に形成するようにしてもよい。たとえば、少なくとも第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士を、基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように基板に形成するようにしてもよい。この場合、第1励磁コイルおよび第2励磁コイルに流される交流電流の方が、第1検出コイルおよび第2検出コイルに生じる誘導電流よりも大きいため、少なくとも第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士を互い違いに配置することによって、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士の間でリーク電流が生じることに起因して回転角度の検出の精度が低下することを効果的に抑制することができる。また、第1検出コイルおよび第2検出コイル同士と、第1励磁コイルおよび第2励磁コイル同士との両方を、基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いに揃えられた状態で配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、基板70の主表面の一方側(Z1方向側)から、検出コイル41(第1検出コイル)の部分41a(表側第1検出コイル)、検出コイル51(第2検出コイル)部分51a(表側第2検出コイル)、検出コイル41の部分41b(裏側第1検出コイル)、および、検出コイル51の部分51b(裏側第2検出コイル)の順に積層されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、表側第1検出コイルおよび裏側第1検出コイルと、表側第2検出コイルおよび裏側第2検出コイルとの積層される順が異なっていてもよい。また、第1検出コイルおよび第2検出コイルは、表側の部分または裏側の部分のいずれか片方のみ配置されるようにしてもよい。その場合、基板の表側または裏側のいずれか片方に第1検出コイルおよび第2検出コイルの両方を配置するようにしてもよいし、表側と裏側とに第1検出コイルと第2検出コイルとをそれぞれ配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、共通の基板70に検出コイル40(第1検出コイル)および検出コイル50(第2検出コイル)の2つの検出コイルを形成することによって回転角度を検出する構成を冗長化する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、回転角度を検出する構成を冗長化するために、3つ以上の検出コイルを共通の基板に形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、回転角検出装置100は、走行用の駆動源、パワーウインドウ、スライドドア、および、シフトバイワイヤなどに用いられるモータ101の回転角度を検出するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、回転角検出装置は、車両のクランクシャフトおよびカムシャフトなどの回転体の回転角度を検出するように構成されていてもよい。また、回転角検出装置は、車両以外の移動体または移動体以外の装置に用いられるモータの回転角度を検出するように構成されていてもよい。
10 回転体
20 検出部
31 励磁コイル(第1励磁コイル)
32 励磁コイル(第2励磁コイル)
40、41、42、43、44 検出コイル(第1検出コイル)
41a 部分(表側第1検出コイル)
41b 部分(裏側第1検出コイル)
50、51、52、53、54 検出コイル(第2検出コイル)
51a 部分(表側第2検出コイル)
51b 部分(裏側第2検出コイル)
70 基板
100 回転角検出装置

Claims (6)

  1. 第1検出コイルおよび第2検出コイルを含み、回転体の回転による磁界の変化を検出する検出部と、
    前記検出部の前記第1検出コイルおよび前記第2検出コイルがコイルパターンとして形成されている基板と、を備え、
    前記検出部の前記第1検出コイルおよび前記第2検出コイルの各々は、前記回転体の回転角度を取得するために検出された磁界の変化を示す検出結果を別個に出力する、回転角検出装置。
  2. 前記第1検出コイルおよび前記第2検出コイルは、互いに積層されたコイルパターンとして前記基板に形成されている、請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記検出部は、交流電流が流されることにより前記回転体に磁界を印加する第1励磁コイルおよび第2励磁コイルを含み、
    前記第1励磁コイルおよび前記第2励磁コイルの各々は、前記基板の主表面に沿って複数回巻回されたコイルパターンとして前記基板に形成されており、
    前記第1励磁コイルは、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離よりも大きい距離だけ前記第1検出コイルから離間した状態で前記基板に形成されており、
    前記第2励磁コイルは、自身のコイルパターンを形成する導体同士の離間距離よりも大きい距離だけ前記第2検出コイルから離間した状態で前記基板に形成されている、請求項2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記検出部は、交流電流が流されることにより前記回転体に磁界を印加する第1励磁コイルおよび第2励磁コイルを含み、
    前記第1検出コイルおよび前記第2検出コイルの各々と、前記第1励磁コイルおよび前記第2励磁コイルの各々とは、前記基板の主表面に沿って複数回巻回されたコイルパターンとして前記基板に形成されており、
    前記第1検出コイルおよび前記第2検出コイル同士と、前記第1励磁コイルおよび前記第2励磁コイル同士との少なくとも一方は、前記基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに積層されて配置されるように前記基板に形成されている、請求項2または3に記載の回転角検出装置。
  5. 前記第1検出コイルおよび前記第2検出コイル同士と、前記第1励磁コイルおよび前記第2励磁コイル同士との両方が、前記基板の主表面に直交する方向から見て、コイルパターンが互いにずれた状態で互い違いに配置されるように前記基板に形成されている、請求項4に記載の回転角検出装置。
  6. 前記第1検出コイルは、前記基板の主表面に交差する方向の一方側に形成された表側第1検出コイルと、他方側に形成された裏側第1検出コイルとを有し、
    前記第2検出コイルは、前記基板の主表面に交差する方向の一方側に形成された表側第2検出コイルと、他方側に形成された裏側第2検出コイルとを有し、
    前記基板の主表面の一方側から、前記表側第1検出コイル、前記表側第2検出コイル、前記裏側第1検出コイル、および、前記裏側第2検出コイルの順に積層されている、請求項2または3に記載の回転角検出装置。
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