JP2024043681A - 二重容器、二重容器の内袋の引き抜き方法 - Google Patents

二重容器、二重容器の内袋の引き抜き方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内袋を容器本体から引き抜きやすい、二重容器を提供する。【解決手段】本発明によれば、容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、前記口部装着部材は、前記容器本体の口部に装着されており、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記内袋は、前記外殻の開口端から突出する突出部を備え、前記容器本体から抜け出す方向の付勢力を前記内袋に加える付勢部と、前記付勢力による前記内袋の移動を規制する規制部が設けられている、二重容器が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、二重容器、及び二重容器の内袋の引き抜き方法に関する。
従来、外殻と内袋とを有する容器本体を備える二重容器が知られている。例えば、特許文献1には、外殻プリフォームと内袋プリフォームとを重ねた状態で二軸延伸ブロー成形を行うことによって形成した二重容器が開示されている。
特開2019-10741号公報
ところで、このような二重容器の外殻と内袋とが別素材で成形されている場合や、使用後の内袋内に内容物が付着している場合等において、当該二重容器をリサイクルする際には、外殻と内袋とを分離することが望まれる。
外殻と内袋は、内袋を容器本体から引き抜くことによって分離することが想定されており、内袋を容器本体から引き抜きやすくすることが望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、内袋を容器本体から引き抜きやすい、二重容器を提供するものである。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1](第1観点)容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、前記口部装着部材は、前記容器本体の口部に装着されており、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記内袋は、前記外殻の開口端から突出する突出部を備え、前記容器本体から抜け出す方向の付勢力を前記内袋に加える付勢部と、前記付勢力による前記内袋の移動を規制する規制部が設けられている、二重容器。
本発明の二重容器では、規制部による規制を解除すると、付勢部による付勢力によって内袋が容器本体から抜け出す方向に移動する。この移動によって内袋が外殻から離れるように浮き上がるので、内袋を引き抜きやすくなる。
[2][1]に記載の二重容器であって、前記内袋は、前記外殻の開口端に対向する拡径部を備え、前記付勢部は、前記外殻の前記開口端と、前記拡径部の間に設けられている、二重容器。
[3][1]又は[2]に記載の二重容器であって、前記規制部は、前記口部装着部材と前記外殻との係合部であり、前記口部装着部材と前記外殻との係合を解除することによって、前記規制部による規制が解除される、二重容器。
[4](第2観点)容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、前記口部装着部材は、前記容器本体の口部に装着されており、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記内袋又は前記口部装着部材には、環状部を有する引掛け部が設けられている、二重容器。
[5][4]に記載の二重容器であって、前記引掛け部は、前記内袋に設けられている、二重容器。
[6][4]又は[5]に記載の二重容器であって、前記引掛け部は、前記口部装着部材に設けられている、二重容器。
[7](第3観点)二重容器の内袋の引き抜き方法であって、前記二重容器は、容器本体を備え、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記方法は、前記容器本体から前記内袋を引き抜く内袋引き抜き工程を備え、前記引き抜きの際の前記内袋の捻れ角度が45度以下である、方法。
本発明の第1実施形態の二重容器1の斜視図である。図中の一点鎖線は、表面形状を構成する面の曲率が変化する境界線を表す。他の図についても同様である。 図1の分解斜視図である。 図2中の領域Aの拡大図である。 図3の分解斜視図である。 オーバーキャップ27及び中栓26を斜め下側から見た斜視図である。 図5の中栓26の、口部5の中心を通る縦断面図である。 口部装着部材8を開封する前の時点での、図1に示す二重容器1の、口部5の中心を通る縦断面図である。 内プリフォーム14及び外プリフォーム13が分離されている状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態の二重容器1の斜視図である。 図9の分解斜視図である。 図10の領域Aの分解斜視図である。但し、図10よりも高い位置から見た図である。 図10の中栓26の、口部5の中心を通る縦断面図である。 口部装着部材8を開封する前の時点での、図10に示す二重容器1の、口部5の中心を通る縦断面図である。 本発明の第3実施形態の二重容器1の斜視図である。 図14の分解斜視図である。 図15の領域Aの分解斜視図である。 図15のオーバーキャップ27の斜視図であり、図15よりも高い位置から見た図である。図17A及び図17Bは、それぞれ、引掛け部50を立てる前及び立てた後の状態を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
以下の示す実施形態では、第1~第3観点の発明が開示される。第1実施形態は、第1及び第3観点に関連する。第2~第3実施形態は、第2及び第3観点に関連する。第1~第3実施形態で述べた事項は、その趣旨に反しない限り、相互に適用可能である。
1.第1実施形態
1-1.二重容器1の構成
<基本構成>
図1に示すように、本発明の第1実施形態の二重容器1は、容器本体2と、口部装着部材8を備える。
図2~図3に示すように、容器本体2は、口部5と、胴部6と、底部7を備える。口部5は、開口端5cを有する筒状(好ましくは円筒状)部位である。口部5は、キャップやポンプなどの口部装着部材8を装着可能な係合部4m及び環状凸部3oを備える。口部5には、フランジ5bが設けられている。フランジ5bは、口部5に口部装着部材8を装着する際に口部5を支持するために利用可能である。
胴部6は、口部5よりも開口端5cから離れた側に口部5に隣接して配置される。胴部6は、口部5よりも外径(本明細書において、「外径」は、断面が円形でない場合は、円相当径を意味する。)が大きい。胴部6は筒状であり、底部7は、胴部6の下端に設けられ、胴部6の下端を閉塞する。胴部6は、口部5から離れるにつれて外径が大きくなる肩部6bを備える。また、胴部6は、肩部6bよりも底部7側に、胴部本体6cを備える。胴部本体6cは、例えば、底部7に向かって外径が略一定である形状であるか、又は底部7に向かって縮径する形状である。
図4に示すように、容器本体2は、内袋4と、内袋4を覆うように配置された外殻3を備える。内袋4は、突出部4c以外の内袋本体4dが外殻3内に収容されている。以下の説明では、内袋4のうち、容器本体2の口部5、胴部6、及び底部7に相当する部位をそれぞれ、内袋4の口部5、胴部6、及び底部7のように称する。外殻3についても同様である。
胴部6の高さ方向の中央での外殻3の平均肉厚は、例えば、200~800μmであり、250~500μmが好ましいこの肉厚は、具体的には例えば、具体的には例えば、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800μmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
胴部6の高さ方向の中央での内袋4の平均肉厚は、例えば、50~250μmであり、50~100μmが好ましい。この肉厚は、具体的には例えば、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250μmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以下であってもよい。本明細書において、所定の高さ位置での平均肉厚は、その高さ位置で周方向に等間隔に設定した8つの測定点での測定値の平均値を意味する。
口部装着部材8に逆止弁が設けられていない場合は、内袋4の内容物を吐出した後にも内袋4が収縮しないので、外殻3の口部5を通じて、内袋4を引き出すことが容易でない。本発明は、内袋4を外殻3の口部5を通じて引き出すことを容易にするものであるので、口部装着部材8に逆止弁が設けられていない場合に、本発明を適用する意義が特に顕著である。一方、口部装着部材8に逆止弁を設け、且つ外殻3と内袋4の間に外気を導入する外気導入部を設けた場合、内袋4内に内容物の吐出に伴って内袋4が収縮する。本発明は、このような形態にも適用可能である。
外殻3の口部5の内径は、例えば20~50mmであり、25~40mmが好ましい。外殻3の口部5の内径は、具体的には例えば、20、25、30、35、40、45、50mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
<外殻3と内袋4の詳細構造>
図3~図4に示すように、内袋4は、外殻3の開口端3aから突出する突出部4cを備える。突出部4cは、突出筒4c1と、係合凸部4c2と、環状凸部4c5と、拡径部4c9を備える。
環状凸部4c5は、口部装着部材8と軸方向に係合する。係合凸部4c2は、口部装着部材8と周方向に係合する。本明細書において、「軸方向」とは、口部5の中心軸Cが延びる方向であり、言い換えると、容器本体2から内袋4を引き抜く方向である。「周方向」とは、口部5の中心軸Cを中心として回転させる方向であり、言い換えると、口部5において内袋4を外殻3に対して、回転させる方向である。
係合凸部4c2は、周方向に離間されて複数箇所(本実施形態では8箇所)に設けられることが好ましい。係合凸部4c2は、環状凸部4c5上に配置され、環状凸部4c5から径方向外側に向かって突出するように設けられる。環状凸部4c5及び係合凸部4c2は、上面にテーパー面4c8,4c3が設けられている。これによって、後述するように、口部装着部材8の環状凸部28c(図7Aに図示)が環状凸部4c5及び係合凸部4c2を乗り越えやすくなっている。
拡径部4c9は、突出筒4c1よりも拡径された部位であり、例えば環状である。拡径部4c9は、開口端3aに対向する位置に配置される。開口端3aと拡径部4c9の間には、容器本体2から抜け出す方向の付勢力を内袋4に加える付勢部48が設けられている。本実施形態では、付勢部48は、開口端3aに設けられたバネ部48aである。バネ部48aは、弾性によって、容器本体2から抜け出す方向の付勢力を内袋4に加える。
バネ部48aは、外力が加わっていない自然状態では、図4に示す形状を有する。一方、口部装着部材8が口部5に装着された状態では、バネ部48aは、図3に示すように、開口端3aに向かって押し付けられて圧縮された状態になっており、その復元力によって、内袋4に付勢力を加えている。一方、この付勢力による内袋4の移動は、図7に示すように、規制部49によって規制されているために、この時点では、内袋4は、移動しない。本実施形態では、規制部49は、口部装着部材8と外殻3との係合部49aを有する。外殻3の口部5には、環状凸部3oが設けられており、図7に示すように、口部装着部材8の環状凸部29cと、外殻3の環状凸部3oによって、係合部49aが構成されている。つまり、環状凸部29cの軸方向移動が環状凸部3oによって規制されることによって、内袋4の軸方向移動が規制される。
規制部49による規制を解除すると、内袋4の軸方向移動が可能になり、付勢部48による付勢力によって、内袋4が容器本体2から抜け出す方向に移動する。この移動によって内袋4が外殻3から離れるように浮き上がるので、内袋4を引き抜きやすくなる。口部装着部材8と外殻3の係合を解除することによって、規制部49による規制を解除することができる。口部装着部材8と外殻3の係合は、後述するように、バンド部29を口部装着部材8から取り除くことによって行うことができる。
内袋4の開口端4lには、拡径構造4kが設けられている。拡径構造4kによって、内袋4の口部5の剛性が高まり、内袋4の口部5の変形が抑制される。
<口部装着部材8の詳細構造>
口部装着部材8は、打栓式で容器本体2の口部5に装着可能に構成されており、口部装着部材8を口部5に被せた状態で、口部装着部材8を底部7の方向に押圧することによって、口部装着部材8を口部5に係合させて装着することができる。打栓式の口部装着部材8は、押圧するだけで装着可能であるので、内容物の充填ラインでの口部装着部材8の装着工程の単純化が可能であるという利点がある。
図2に示すように、本実施形態では、口部装着部材8は、キャップ8aである。口部装着部材8は、中栓26と、オーバーキャップ27を備える。中栓26は、打栓式で内袋4の口部5に周方向及び軸方向に係合されている。オーバーキャップ27は、中栓26に対して螺合されている。
図2、図5~図7に示すように、オーバーキャップ27は、外筒27aと、中間筒27bと、内筒27cと、天板27dを備える。
外筒27aの外周面には、ローレット27eが設けられており、オーバーキャップ27を把持して回転させやすくなっている。外筒27aの内周面には、雌ネジ部27fが設けられている。天板27dは、外筒27aの上面に設けられている。天板27dの下面には中間筒27b及び内筒27cが設けられている。中間筒27bは、外筒27aよりも直径が小さく、外筒27aの内部に配置される、いわゆるインナーリングである。内筒27cは、中間筒27bよりも直径が小さく、中間筒27bの内部に配置される。
図2及び図5~図7に示すように、中栓26は、本体部28と、バンド部29と、開栓部32を備える。本体部28とバンド部29は、易引裂性の連結部47を介して互いに連結されている。本体部28と開栓部32は、易引裂性の連結部30を介して互いに連結されている。
バンド部29は、外殻3の口部5に軸方向に係合する。このため、バンド部29は、外殻3の口部5に対して軸方向の移動が規制される。バンド部29は、外殻3の口部5に周方向に係合していてもいなくてもよい。
本体部28は、内袋4の口部5に軸方向に係合する。このため、本体部28は、内袋4の口部5に対して軸方向の移動が規制される。本体部28は、内袋4の口部5に周方向に係合していてもいなくてもよい。本体部28が内袋4の口部5に周方向に係合している場合、本体部28は、内袋4の口部5に対して周方向の移動が規制される。
連結部47は、本体部28とバンド部29の間に力(せん断力、回転方向の力など)を加えることによって引き裂くことができるように構成されている。連結部47は、本体部28及びバンド部29よりも薄肉であることが好ましい。
バンド部29は、筒部29dを備える。筒部29dは、連結部47を介して本体部28に連結されている。筒部29dの内周面には周方向に延びる環状凸部29cが設けられている。環状凸部29cが環状凸部3oに軸方向に係合することによってバンド部29が、外殻3の口部5に軸方向に係合して係合部49aが形成される。係合部49aによって、口部装着部材8の軸方向移動が規制される。また、内袋4は、口部装着部材8に軸方向に係合しているので、口部装着部材8の軸方向移動が規制されると、内袋4の軸方向移動も規制される。環状凸部29cの下側にはテーパー面が設けられており、環状凸部29cが環状凸部3oを乗り越えるのに必要な力が低減されている。
バンド部29の筒部29dには、引裂開始部(不図示)が設けられている。引裂開始部は、薄肉部、ノッチ、切込みなどで構成される。引裂開始部で引き裂きを開始した後に連結部47を引き裂くことによって、バンド部29を取り外すことが可能になっている。そして、バンド部29を取り外すことによって、口部装着部材8を口部から取り外すことができる。
本体部28は、外筒28aと、内筒28bと、環状凸部28cと、係合凸部28dと、天板28eと、吐出筒28fと、取付筒28gを備える。開栓部32及び連結部30は、吐出筒28f及び内筒28bの内側に配置されている。開栓部32には、不図示の係合部が設けられた係合筒32aが設けられており、内筒27cと係合筒32aが周方向及び軸方向に係合している。このような構成によれば、オーバーキャップ27を本体部28に対して回転させることによって、係合筒32aを本体部に対して回転させて、連結部30を破断させることが可能になる。連結部30を破断させることによって、開栓部32が本体部28から分離され、吐出筒28f及び内筒28bの内側に流通孔が形成される。内袋4内の内容物は、この流通孔を通じて吐出することができる。
天板28eは、外筒28aの上面に設けられる。天板28eの下面には内筒28bが設けられている。内筒28bは、外筒28aよりも直径が小さく、外筒28aの内部に配置される、いわゆるインナーリングである。中栓26を口部5に装着すると、内筒28bが内袋4内に挿入され、内筒28bの外周面が内袋4の内周面に密着する。
天板28eの上面には、吐出筒28fと取付筒28gが設けられている。内袋4内の内容物は、吐出筒28fを通って吐出される。図6に示すように、取付筒28gの外周面には、雄ネジ部28hが設けられており、雄ネジ部28hが、オーバーキャップ27の外筒27aの内周面に設けられた雌ネジ部27fと係合することによって、オーバーキャップ27が中栓26に螺合される。この場合、オーバーキャップ27を中栓26に対して相対回転させることによって、オーバーキャップ27を中栓26に対して着脱させることができる。オーバーキャップ27を中栓26に装着すると、中間筒27bが吐出筒28f内に挿入され、中間筒27bの外周面が吐出筒28fの内周面に密着する。吐出筒28fの上側がオーバーキャップ27によって閉塞される。
環状凸部28cは、外筒28aの内周面に周方向に延びるように設けられる環状の凸部である。環状凸部28cが係合凸部4c2と軸方向に係合することによって、本体部28が内袋4の口部5に軸方向に係合する。係合凸部28dは、周方向に離間されて複数箇所(本実施形態では8箇所)に設けられることが好ましい。係合凸部28dは、環状凸部28c上に配置され、環状凸部28cから径方向内側に向かって突出するように設けられる。係合凸部28dは、隣接する係合凸部4c2の間に配置され、これによって、本体部28が内袋4の口部5に周方向に係合する。
<内袋4の引き抜き方法>
内袋4の引き抜きを開始する前の状態では、口部装着部材8の本体部28とバンド部29が連結されており、かつバンド部29が外殻3の口部5に軸方向に係合しているので、この状態では、内袋4を容器本体2から引き抜くことはできない。このため、まずは、連結部47を引き裂いて、バンド部29を取り外す。これによって、口部装着部材8と、外殻3の口部5との係合が解除され、内袋4の引き抜きが可能になると共に、付勢部48による付勢力によって内袋4が容器本体2から抜け出る方向に移動して、外殻3から離れるように浮き上がる。
次に、内袋4を引っ張ることによって、内袋4を容器本体2から引き抜く。内袋4は、捻った後又は捻りながら引き抜いてもよく、捻らずに引き抜いてもよい。また、口部装着部材8を引っ張ることによって、内袋4を引き抜いてもよく、内袋4を直接把持して引っ張ることによって内袋4を引き抜いてもよい。何れでの場合であっても、内袋4がすでに外殻3から離れるように浮き上がっているので、内袋4を引き抜きやすくなっている。
1-2.二重容器1の製造方法
図8に示すように、容器本体2は、プリフォーム15を加熱して二軸延伸ブロー成形することによって形成することができる。
<内プリフォーム14、外プリフォーム13,プリフォーム15の構成>
プリフォーム15は、一例では、内袋4となる内プリフォーム14に、外殻3となる外プリフォーム13を被せて構成することができる。
内プリフォーム14は、有底筒状であり、口部14aと、胴部14bと、底部14cを備える。口部14aの開口端には、突出部14dが設けられている。突出部14dは、成形時に変形せずにそのままの形状で突出部4cとなる。従って、突出部4cについて述べた事項は、突出部14dにも当てはまる。突出部14dには、係合部14mが設けられて。係合部14mは、成形後に係合部4mとなる。底部14cは、胴部14bの下端を閉じるように設けられる。底部14cには、位置決めピン(不図示)を設けてもよい。
外プリフォーム13は、有底筒状であり、口部13aと、胴部13bと、底部13cを備える。底部13cは、胴部13bの下端を閉じるように設けられる。底部13cには、環状凸部13d及び位置決め孔(不図示)が設けられている。
内プリフォーム14に外プリフォーム13を被せることによって、プリフォーム15を形成することができる。内プリフォーム14に位置決めピンが設けられている場合には、この位置決めピンを外プリフォーム13の位置決め孔に挿入して、内プリフォーム14と外プリフォーム13を互いに位置決めすることができる。プリフォーム15では、口部14aと口部13aが対向し、胴部14bと胴部13bが対向する。
口部13a,14aがプリフォーム15の口部となり、胴部13b,14bがプリフォーム15の胴部となり、底部13c,14cがプリフォーム15の底部となる。プリフォーム15の胴部及び底部が、二軸延伸ブロー成形において主に延伸される。
<内プリフォーム14、外プリフォーム13、プリフォーム15の材料・製造方法>
内プリフォーム14及び外プリフォーム13は、ポリエステル(例:PET)やポリオレフィン(例:ポリプロピレン、ポリエチレン)等の熱可塑性樹脂のダイレクトブロー成形や射出成形等によって形成可能である。一例では、内プリフォーム14がポリオレフィン(例:ポリプロピレン)で構成され、外プリフォーム13はPETで構成される。内プリフォーム14に用いられるポリオレフィンは、ポリエチレンよりもポリプロピレンが好ましい。ポリプロピレンの方が、ポリエチレンよりも、二軸延伸ブロー成形に適した温度がPETに近いからである。
プリフォーム15は、内プリフォーム14と外プリフォーム13を別々に製造した後に、内プリフォーム14に外プリフォーム13を被せて構成してもおく、多層射出成形や二色成形によって製造してもよい。何れの方法によっても、内プリフォーム14と外プリフォーム13が積層されて構成されたプリフォーム15が得られる。
多層射出成形では、内プリフォーム14と外プリフォーム13のそれぞれに対応する層を有する多層のプリフォーム15を一度の射出成形で製造することができる。
二色成形では、第1成形工程で内プリフォーム14と外プリフォーム13の一方を成形し、第2成形工程で内プリフォーム14と外プリフォーム13の他方を成形する。第1成形工程は、ダイレクトブロー成形であっても射出成形であってもよい。第2成形工程は、射出成形が好ましい。
<ダイレクトブロー成形による内プリフォーム14の製造>
内プリフォーム14は、溶融状態の筒状パリソンを用いたダイレクトブロー成形で形成することが好ましい。ダイレクトブロー成形では、射出成形に比べて、薄肉化及び多層化が容易であるので、ダイレクトブロー成形で内プリフォーム14を形成することによって、内袋4の薄肉化が可能であり、多層構造の内袋4を形成しやすい。
<突出シール部42>
筒状パリソンの内面同士が溶着して構成されるシール部は、強度が不十分である場合があり、図9に示すように、シール部43を内プリフォーム14の本体部14qから突出させて突出シール部42とすることが好ましい。突出シール部42は、筒状パリソンの内面同士が溶着して構成され且つ内プリフォーム14の本体部14qから突出する。本体部14qは、内プリフォーム14のうち突出シール部42以外の部位を指す。図9に示すように、シール部43を突出させて突出シール部42とすることによって、シール面の面積が大きくなり、シール部43でのシール強度が高められる。
2.第2実施形態
図9~図13を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、付勢部48が設けられていない点、口部装着部材8が内袋4のみに係合している点、環状部50aを有する引掛け部50が内袋4に設けられている点が、第1実施形態との主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
<容器本体2及び口部装着部材8の構造>
本実施形態では、内袋4の突出部4cに引掛け部50が設けられている。引掛け部50には、環状部50aが設けられおり、環状部50aには指などを引っ掛けることが可能になっている。引掛け部50は、外殻3の開口端3aに対向する位置に設けられており、引掛け部50が開口端3aに当接することによって、内袋4が外殻3に対して軸方向に位置決めされる。また、本実施形態では、内袋4の係合部4mは、環状凸部で構成されている。
口部装着部材8は、本体部28に環状凸部28cと係合凸部28dが設けられていない点と、バンド部29の構造が異なっている点が第1実施形態との相違点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。バンド部29は、外筒29aと、内筒29bを備える。内筒29bは、外筒29aの内側に配置される。外筒29aと内筒29bは、バンド部29の下端でつながっており、内筒29bは、連結部47を介して本体部28に連結されている。内筒29bは、内袋4の係合部4mを取り囲むように配置される。内筒29bの内周面には周方向に延びる環状凸部29cが設けられている。環状凸部29cが係合部4mに軸方向に係合することによってバンド部29が、内袋4の口部5に軸方向に係合する。環状凸部29cの下側にはテーパー面が設けられており、環状凸部29cが係合部4mを乗り越えるのに必要な力が低減されている。
<内袋4の引き抜き方法>
本実施形態では、環状部50aに指を引っ掛けて引っ張ることによって、内袋4を容器本体2から引き抜くことができる。内袋4は、捻った後又は捻りながら引き抜いてもよく、捻らずに引き抜いてもよい。口部装着部材8が外殻3に係合していないので、口部装着部材8と外殻3との係合を解除させる操作を行うことなく、内袋4を引き抜くことができる。また、内袋4を捻らない場合、内袋4の引き抜きに必要な力が大きくなりやすいが、環状部50aに指を引っ掛けることによって、内袋4に強い力を加えやすい。
口部装着部材8は、バンド部29を取り除くことによって内袋4から取り外すことができる。口部装着部材8の取り外しは、内袋4の引き抜き前に行ってもよく、内袋4を引き抜いた後に行ってもよい。
3.第3実施形態
図14~図17を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、引掛け部50が口部装着部材8に設けられている点が、第2実施形態との主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
<容器本体2及び口部装着部材8の構造>
本実施形態では、内袋4には、引掛け部50が設けられておらず、当接フランジ4c4が設けられている。当接フランジ4c4が開口端3aに当接することによって、内袋4が外殻3内に脱落することが回避される。
口部装着部材8は、オーバーキャップ27に引掛け部50が設けられている点が第2実施形態と異なっており、その他の構成は第2実施形態と同様である。オーバーキャップ27の天板27dには、引掛け部50がヒンジ50bを介して連結されている。引掛け部50は、ヒンジ50bを中心に回動可能になっており、図17Aに示すように引掛け部50を寝かした状態にしたり、図17Bに示すように引掛け部50を立てた状態にしたりすることができる。天板27dの上面には、引掛け部50を収容可能な凹部27hが設けられており、二重容器1の使用時には、引掛け部50を倒して凹部27h内に収容することによって、引掛け部50が邪魔にならないようにすることができる。引掛け部50が凹部27h内に収容された状態では、引掛け部50の上面と天板27dの上面が面一になることが好ましい。
<内袋4の引き抜き方法>
本実施形態では、引掛け部50を図17Bに示すように立てた状態にし、環状部50aに指を引っ掛けて引っ張ることによって、内袋4を容器本体2から引き抜くことができる。内袋4は、捻った後又は捻りながら引き抜いてもよく、捻らずに引き抜いてもよい。内袋4を捻らない場合、内袋4の引き抜きに必要な力が大きくなりやすいが、環状部50aに指を引っ掛けることによって、内袋4に強い力を加えやすい。内袋4を容器本体2から引き抜いた後に、バンド部29を取り除くことによって口部装着部材8を内袋4から外してもよい。
4.二重容器の内袋の引き抜き方法
本発明の一実施形態の二重容器1の内袋4の引き抜き方法は、容器本体2から内袋4を引き抜く内袋引き抜き工程を備え、前記引き抜きの際の内袋4の捻れ角度が45度以下である。捻れ角度とは、内袋4の底部7に対する内袋4の口部5の回転角度である。捻れ角度が大きいほど、内袋4が縮径されて内袋4を引き抜きやすくなるが、捻るという追加の操作が必要になるので、その分だけ、内袋4の引き抜き操作が複雑になる。
本方法では、捻れ角度が45度以下であるので、内袋4をほとんど又は全く捻ることなく、内袋4の引き抜きが行われる。内袋4を捻る場合に比べて、内袋4の引き抜きに必要な力が大きくなりやすいが、上述の第1~第3実施形態に示すような構成を採用することによって、引き抜き性を高めることが可能である。捻れ角度は、例えば0~45度であり、具体的には例えば、0、5、10、15、20、25、30、35、40、45度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲であってもよい。
1 :二重容器
2 :容器本体
3 :外殻
3a :開口端
3o :環状凸部
4 :内袋
4c :突出部
4c1 :突出筒
4c2 :係合凸部
4c3 :テーパー面
4c4 :当接フランジ
4c5 :環状凸部
4c8 :テーパー面
4c9 :拡径部
4d :内袋本体
4k :拡径構造
4l :開口端
4m :係合部
5 :口部
5b :フランジ
5c :開口端
6 :胴部
6b :肩部
6c :胴部本体
7 :底部
8 :口部装着部材
8a :キャップ
13 :外プリフォーム
13a :口部
13b :胴部
13c :底部
13d :環状凸部
14 :内プリフォーム
14a :口部
14b :胴部
14c :底部
14d :突出部
14m :係合部
14q :本体部
15 :プリフォーム
26 :中栓
27 :オーバーキャップ
27a :外筒
27b :中間筒
27c :内筒
27d :天板
27e :ローレット
27f :雌ネジ部
27h :凹部
28 :本体部
28a :外筒
28b :内筒
28c :環状凸部
28d :係合凸部
28e :天板
28f :吐出筒
28g :取付筒
28h :雄ネジ部
29 :バンド部
29a :外筒
29b :内筒
29c :環状凸部
29d :筒部
30 :連結部
32 :開栓部
32a :係合筒
42 :突出シール部
43 :シール部
47 :連結部
48 :付勢部
48a :バネ部
49 :規制部
49a :係合部
50 :引掛け部
50a :環状部
50b :ヒンジ
C :中心軸

Claims (7)

  1. 容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、
    前記口部装着部材は、前記容器本体の口部に装着されており、
    前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、
    前記内袋は、前記外殻の開口端から突出する突出部を備え、
    前記容器本体から抜け出す方向の付勢力を前記内袋に加える付勢部と、
    前記付勢力による前記内袋の移動を規制する規制部が設けられている、二重容器。
  2. 請求項1に記載の二重容器であって、
    前記内袋は、前記外殻の開口端に対向する拡径部を備え、
    前記付勢部は、前記外殻の前記開口端と、前記拡径部の間に設けられている、二重容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の二重容器であって、
    前記規制部は、前記口部装着部材と前記外殻との係合部を有し、
    前記口部装着部材と前記外殻との係合を解除することによって、前記規制部による規制が解除される、二重容器。
  4. 容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、
    前記口部装着部材は、前記容器本体の口部に装着されており、
    前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、
    前記内袋又は前記口部装着部材には、環状部を有する引掛け部が設けられている、二重容器。
  5. 請求項4に記載の二重容器であって、
    前記引掛け部は、前記内袋に設けられている、二重容器。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の二重容器であって、
    前記引掛け部は、前記口部装着部材に設けられている、二重容器。
  7. 二重容器の内袋の引き抜き方法であって、
    前記二重容器は、容器本体を備え、
    前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、
    前記方法は、前記容器本体から前記内袋を引き抜く内袋引き抜き工程を備え、
    前記引き抜きの際の前記内袋の捻れ角度が45度以下である、方法。
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