JP2024043471A - ライトカーテン - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体の剛性を損なうことなく視認性の高い表示を行う。【解決手段】ライトカーテン1は、複数の光軸を互いに間隔をあけて形成するために、複数の光軸を形成する1対の投光素子及び受光素子のうち一方の素子(例えば投光素子161~166)が長手方向に沿って内部に配置され、長手方向に延びる金属ケース111と金属ケース111の両端にそれぞれ接続される端部部材112及び113とを有する筐体110と、投光素子161~166からの光を透過し、複数の光軸と交差するよう筐体110に取り付けられるカバー130と、カバー130及び筐体110の少なくとも一方の外面よりも外方に長手方向に沿って配置され、又は、カバー130と一連に形成され、光拡散部材である表示灯140と、筐体110の内部に収容され、表示灯140に向けて表示するための光を供給する表示灯用光源(不図示)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ライトカーテンに関する。
ライトカーテンは、多光軸光電センサの一態様であり、投光器と受光器との間に複数形成される光軸が遮光されたか否かに応じて人又は物を検出する。
ところで、ライトカーテンは、最大2m以上の長さとなる。ライトカーテンが長尺であるほど投光器及び受光器それぞれの筐体が変形しやすくなるので、両者の配置調整が難しくなる。そのため、投光器及び受光器それぞれの筐体には、高剛性の金属ケースが多く採用されている。金属ケースとしては、安価で軽量なアルミの押出成型品が一般的である。
なお、ライトカーテンは、汚損又は衝突などのリスクが高い過酷な悪環境下で使用され得る。そのため、高い堅牢性を要求されるライトカーテンには、光軸の検出窓を保護するためのバンパー部を備えるものがある(例えば特許文献1を参照)。また、ユーザが検出窓以外の面を保護用カバーで覆って使用する場合もあり得る。
また、ライトカーテンには、表示灯を備えるものがある。作業者は、ライトカーテンの表示灯を見ることでライトカーテンの動作状態又は作業指示などを視覚的に認識することができる。
ただし、筐体の一部に押出成型された金属ケースが採用される場合には、金属ケースの押出形状により表示灯の配置位置が制約され得る。具体的に述べると、押出成型品は、押出方向(=長手方向)のどこを切っても断面が全て同じ形状である。従って、押出成型された金属ケースの外側面に表示灯を配置しようとすると、金属ケースの側壁に押出方向と垂直な穴(=表示灯設置孔)を開けなければならず、別途の追加工が必要となる。
そのため、ライトカーテンの表示灯は、光軸の検出窓(例えばフロントカバーの内側)に組み込まれたり、樹脂で形成された両端のエンドキャップに配置されたりすることが多い(例えば特許文献2を参照)。
特開2009-010817号公報 特開2013-218970号公報
しかしながら、表示灯が光軸の検出窓に組み込まれている場合には、表示灯の視認性が必ずしも良好とは言えない。特に、検出窓を保護するためのバンパー部が設けられている場合には、検出窓の正面からしか表示灯が見えにくい。そのため、表示灯を確認しようとした作業者が誤って光軸を遮光してしまうおそれがある。また、筐体が小型(短小ではなく細径)である場合には、検出窓の幅が狭いので、表示灯の視認性が損なわれやすい。
また、表示灯が両端の樹脂成型部に配置される場合にも問題がある。筐体の両端は、そもそも人の目に付きにくい上、保護用カバーで覆われる場合もあり得る。そのため、両端の樹脂成型部に表示灯が配置される構成は、汎用性が低いと言わざるを得ない。
なお、透明な樹脂ケースの外側面から表示灯を視認することのできるライトカーテンもある。しかしながら、樹脂ケースが採用されているので、剛性が犠牲となっている。
本発明は、上記の課題に鑑み、筐体の剛性を損なうことなく視認性の高い表示を行うことのできるライトカーテンを提供することを目的とする。
本発明に係るライトカーテンは、例えば、複数の光軸を互いに間隔をあけて形成するために、前記複数の光軸を形成する1対の投光素子及び受光素子のうち一方の素子が長手方向に沿って内部に配置され、前記長手方向に延びる金属ケースと前記金属ケースの両端にそれぞれ接続される端部部材とを有する筐体と、前記投光素子からの光を透過し、前記複数の光軸と交差するよう前記筐体に取り付けられるカバーと、前記カバー及び前記筐体の少なくとも一方の外面よりも外方に前記長手方向に沿って配置され、又は、前記カバーと一連に形成され、光拡散部材である表示灯と前記筐体の内部に収容され、前記表示灯に向けて表示するための光を供給する表示灯用光源と、を備える。
なお、その他の特徴、要素、ステップ、利点、及び、特性については、以下に続く発明を実施するための形態及びこれに関する添付の図面によって、さらに明らかとなる。
本発明によれば、筐体の剛性を損なくことなく視認性の高い表示を行うことのできるライトカーテンを提供することが可能となる。
ライトカーテンの概略構成を示す図である。 投光器の全体構成を示す斜視図である。 投光器の全体構成を示す正面図である。 投光器の一端部を示す斜視図である。 ライトカーテンの機能ブロック図である。 投光器の第1実施形態を示す図である。 投光器の第2実施形態を示す図である。 投光器の第3実施形態を示す図である。 投光器の第4実施形態を示す図である。 第1~第4実施形態における表示灯用光源の配置例を示す図である。 投光器の第5実施形態を示す図である。 第5実施形態における表示灯用光源の配置例を示す図である。 投光器の第6実施形態を示す図である。 投光器の第7実施形態を示す図である。 投光器の第8実施形態を示す図である。 発光色と動作モードとの関係を示す図である。 第9実施形態における表示灯用光源の配置例を示す図である。 第9実施形態における表示パターン例を示す図である。 第10実施形態における表示灯用光源の配置例及び表示パターン例を示す図である。 第11実施形態における表示灯用光源の配置例及び表示パターン例を示す図である。 平均受光量と表示パターンとの関係を示す図である。 最低受光量と表示パターンとの関係を示す図である。 ライトカーテンの点灯イメージ(第1例)を示す図である。 ライトカーテンの点灯イメージ(第2例)を示す図である。 表示パターン制御機能を備えるライトカーテンの機能ブロック図である。 表示パターン制御の処理フローを示す図である。
<ライトカーテン>
図1は、ライトカーテンの概略構成を示す図である。本構成例のライトカーテン1は、多光軸光電センサの一態様であり、一般に1対の投光器100と受光器200を備える。
ライトカーテン1は、平行に配置される投光器100と受光器200との間において、互いに間隔をあけて複数形成される光軸(本図では6本の光軸Oax1~Oax6)のうち、少なくとも一つが遮光されたか否かに応じて人又は物を検出する。例えば、ライトカーテン1は、プレス機器などの危険源が置かれた危険領域の出入り口などに設けられて、作業者の侵入又は存在を検知するための安全装置として利用され得る。
投光器100及び受光器200は、それぞれ、長尺(最大2m以上)の筐体110及び210と、これらに接続されるケーブル120及び220と、を備える。
筐体110は、長手方向に延びる中空状の金属ケース111と、金属ケース111の両端にそれぞれ接続される中空状のエンドキャップ112及び113(=端部部材に相当)と、を有する。同様に、筐体210は、長手方向に延びる中空状の金属ケース211と、金属ケース211の両端にそれぞれ接続される中空状のエンドキャップ212及び213(端部部材に相当)と、を有する。本実施形態では、長手方向とは、投光器100と受光器200との間において複数形成される光軸が互いに間隔をあけて並ぶ方向と略平行な方向である。
このように、筐体110及び210それぞれのケースとして、高剛性の金属ケース111及び211を採用すれば、長尺の筐体110及び210が変形しにくくなる。従って、投光器100及び受光器200の配置調整(例えば、両者を平行に配置するための角度調整)が比較的容易となる。なお、金属ケース111及び211としては、例えば、安価で軽量なアルミの押出成型品を用いてもよい。その場合、金属ケース111及び211は、押出方向(=長手方向)のどこを切っても断面が全て同じ形状となる。
エンドキャップ112、113、212及び213は、それぞれ、樹脂材料を用いて射出成型により形成されてもよいし、或いは、亜鉛などの金属材料を用いてダイキャストにより形成されてもよい。なお、本図下側のエンドキャップ113及び213には、ケーブル120及び220とのインタフェイスが搭載され得る。そのため、エンドキャップ113及び213は、本図上側のエンドキャップ112及び212よりも大きくてもよい。
<投光器>
図2及び図3は、それぞれ、投光器100の全体構成を示す斜視図及び正面図である。また、図4は、投光器100の一端部を示す斜視図である。
投光器100は、先にも述べた通り、筐体110とケーブル120を備える。また、筐体110は、金属ケース111と、エンドキャップ112及び113と、を有する。さらに、投光器100は、フロントカバー130と、表示灯140と、バンパー部150と、を備える。
フロントカバー130は、筐体110の正面開口部(=検出窓)を被覆するように取り付けられた長尺の透光板である。筐体110の正面開口部には、複数の光軸Oax1~O
ax6をそれぞれ形成するための投光素子161~166が長手方向に沿って等間隔に配置されている。つまり、フロントカバー130は、複数の光軸Oax1~Oax6と交差するよう筐体110に取り付けられている。フロントカバー130は、押出成型された透光性の樹脂板(アクリル板など)であってもよいし、或いは、ガラス板であってもよい。本実施形態においてフロントカバー130として用いられる部材の透光性とは、複数の光軸Oax1~Oax6を形成する投光素子161~166の光が過度に光軸外に拡散されずに、後述する受光素子261~266に一定以上の光量で受光される程度の透光性を指す。このようにフロントカバー130には透光性の部材が用いられるため、作業者はフロントカバー130越しに投光素子161~166を視認することができる。
なお、エンドキャップ113には、複数の光軸Oax1~Oax6のうち、少なくとも一つの光軸に対応する投光素子(図3では投光素子166)が配置されるとよい。すなわち、投光素子161~166は、投光器100の一端から他端の全域に亘って長手方向に等間隔に配置されるとよい。また、ケーブル120は、エンドキャップ113の下面から延出されるのではなくエンドキャップ113の背面(又は側面)から延出されるとよい。このような構成によれば、設置面(床面など)の直近まで投光器100を近付けて設置することができる。従って、デッドスペースレスが実現され得る。
表示灯140は、例えば、ライトカーテン1の動作状態(光軸検出状態及び自己診断結果など)または物の出し入れに関する作業指示などに応じた発光色で点消灯制御される。すなわち、表示灯140は、動作表示灯又は作業指示灯として機能する。従って、作業者は、ライトカーテン1の表示灯140を見ることにより、ライトカーテン1の動作状態又は作業指示などを視覚的に認識することができる。
特に、表示灯140は、フロントカバー130及び筐体110の少なくとも一方の外面よりも外方に長手方向に沿って配置され、又は、フロントカバー130と一連に形成されいる(構造の詳細については後述)。本図に即して述べると、表示灯140は、フロントカバー130の両側に設けられている。このように配置又は形成された表示灯140であれば、筐体110の剛性を損なうことなく視認性の高い表示を行うことができる。より詳細には、表示灯140は、長尺な押出成型品であり、表示灯140の長手方向が筐体110の長手方向に沿うように配置される。なお、表示灯140は、筐体110の長手方向に沿って配置される構成であればよく、その製造方法は押出成型に限定されず、また、表示灯140の形状が長尺形状でなくてもよい。例えば、表示灯140として機能する複数の部材を筐体110の長手方向に沿うように配置する構成であっても良い。
また、表示灯140は、筐体110の内部に収容された表示灯用光源170(不図示)から入射された光を様々な方向に拡散する光拡散部材である。より詳細には、表示灯140は、光を様々な方向に拡散する光拡散体を含有する。表示灯140としての光拡散部材が光拡散体を含有する構成では、表示灯140の表面の大きさに対して表示灯用光源170が少ない場合であっても表示灯140を比較的均一に光らせることができるため、視認性の高い表示を行うことができる。本実施形態では、表示灯140は、微粒子が加えられた透明の樹脂で構成されるため、乳白色である。ベースとなる樹脂が透明でなく特定の色である場合は、当該特定の色と乳白色とが混ぜられたような色となる。表示灯140は、光拡散体を含有する構成以外に、乳白色の樹脂(シリコーン等)で構成される場合にも、表示灯140を比較的均一に光らせる作用が得られる。表示灯140としての光拡散部材は、表示灯用光源170からの光を、より多くの方向から視認可能になるように拡散させる部材か、又は、表示灯140の外から表示灯用光源170の輪郭の視認が困難な程度に表示灯用光源170からの光を拡散させる部材であればよい。例えば、表示灯用光源170からの光を拡散するように表面が加工された光拡散部材が表示灯140として配置されてもよい。光を拡散する表面加工としては、例えばシボ加工が知られている。表面が加工
された光拡散部材を表示灯140として配置する構成によれば、一つの部材に、比較的光を拡散しやすい領域と、比較的光を拡散しにくい領域とを設ける場合に、そのような部材を製造するのが容易になる。
バンパー部150は、フロントカバー130の外面のうち、複数の光軸Oax1~Oax6と交差する領域よりも外方に突出し、筐体110の長手方向に沿って配置されている(構造の詳細については後述)。
本図に即して述べると、バンパー部150は、フロントカバー130の両側に突出して1対形成されている。つまり、フロントカバー130は、その両側に位置し且つ前方に向けて隆起する1対のバンパー部150(本願出願人が提唱するツインバンパー)で挟まれた幅狭の谷間に配設されている。そのため、投光器100の正面に物体が衝突しても、その衝撃がバンパー部150で受け止められる。従って、フロントカバー130が損傷しにくくなる。なお、バンパー部150は、金属などの硬質材料で形成されていてもよい。
また、受光器200の構成は、基本的に投光器100の構成と同様である。従って、図2~図4の説明文において、投光器100及び投光素子161~166をそれぞれ受光器200及び受光素子261~266に適宜読み替え、その他の100番台の符号をそれぞれ200番台の符号に適宜読み替えることにより、受光器200の構成が理解され得る。また、以下に続く説明についても同様である。
<機能ブロック>
図5は、ライトカーテン1の機能ブロック図である。本構成例のライトカーテン1において、投光器100は、表示灯140と、投光素子161~166と、表示灯用光源170と、制御回路181と、通信回路182と、入力回路183と、を備える。
投光素子161~166は、投光器100の長手方向に沿って所定のピッチで等間隔に配置されている。投光素子161~166は、制御回路181から入力される投光制御信号に基づいて、複数の光軸Oax1~Oax6をそれぞれ形成するための複数の光ビームを受光器200(特に受光素子261~266)に向けて時分割で順次投光する。なお、投光素子161~166は、例えば赤外光を出射する発光ダイオードであってもよい。
表示灯用光源170は、制御回路181から入力される表示制御信号に基づいて、表示灯140に向けて表示するための光を供給する。表示灯用光源170は、ライトカーテン1の動作状態又は作業指示などに応じて複数の発光色(例えば赤色、緑色及び橙色)が切替可能であってもよい。
なお、表示灯用光源170は、複数の光軸Oax1~Oax6それぞれの投光/受光タイミングから時間的にオフセットされたタイミングでパルス点灯されるとよい。このような点消灯制御によれば、表示灯用光源170による光軸検出への干渉が抑制され得る。
表示灯140は、表示灯用光源170から入射される光を様々な方向に拡散させる。作業者は、表示灯140を見ることにより、ライトカーテン1の動作状態又は作業指示などを視覚的に認識することができる。
制御回路181は、受光器200からの指示を受けて投光素子161~166を時分割で順次駆動するように投光制御信号を生成する。また、制御回路181は、任意の発光色で表示灯用光源170を点消灯するように表示制御信号を生成する。さらに、制御回路181は、通信回路182及び入力回路183との間で種々の情報をやり取りする。
通信回路182は、受光器200(特に通信回路282)との間で有線又は無線による通信を行う。通信回路182は、例えば、受光器200からライトカーテン1の動作状態(光軸検出状態及び自己診断結果など)に関する情報の入力を受け付けて制御回路181に伝達する。
入力回路183は、外部機器(例えば安全コントローラ)との間で有線又は無線による通信を行う。入力回路183は、例えば、外部機器から物の出し入れに関する作業指示の入力を受け付けて制御回路181に伝達する。
一方、受光器200は、表示灯240と、受光素子261~266と、表示灯用光源270と、制御回路281と、通信回路282と、出力回路283と、を備える。
受光素子261~266は、受光器200の長手方向に沿って投光素子161~166と同じピッチで等間隔に配置されている。受光素子261~266は、制御回路281から入力される受光制御信号に基づいて、複数の光軸Oax1~Oax6をそれぞれ形成するための複数の光ビームを時分割で順次受光する。なお、受光素子261~266は、例えば赤外光の受光量に応じた電気信号を出力するフォトダイオードであってもよい。
表示灯用光源270は、制御回路281から入力される表示制御信号に基づいて、表示灯240に向けて表示するための光を供給する。表示灯用光源270は、表示灯用光源170と同じく、ライトカーテン1の動作状態又は作業指示などに応じて複数の発光色(例えば赤色、緑色及び橙色)が切替可能であってもよい。
なお、表示灯用光源270は、複数の光軸Oax1~Oax6それぞれの投光/受光タイミングから時間的にオフセットされたタイミングでパルス点灯されるとよい。このような点消灯制御によれば、表示灯用光源270による光軸検出への干渉が抑制され得る。
また、表示灯用光源270が連続点灯される場合を考える。この場合には、表示灯用光源270からの直流光が受光素子261~266で受光されても、受光素子261~266から出力される電気信号が飽和しないように、飽和防止回路(=直流成分の減算回路)が設けられていることが望ましい。
表示灯240は、表示灯用光源270から入射される光を様々な方向に拡散させる。作業者は、表示灯240を見ることにより、ライトカーテン1の動作状態又は作業指示などを視覚的に認識することができる。
また、投光器100と受光器200の双方にそれぞれ表示灯140及び240が設けられているので、視認性の高い表示を行うことができる。ただし、表示灯140及び240は、一方が省略されてもよい。
制御回路281は、投光素子161~166それぞれの駆動タイミングと同期して、受光素子261~266を時分割で順次有効化するように受光制御信号を生成する。また、制御回路281は、任意の発光色で表示灯用光源270を点消灯するように表示制御信号を生成する。さらに、制御回路281は、通信回路282及び出力回路283との間で種々の情報をやり取りする。
また、制御回路281は、複数の光軸Oax1~Oax6それぞれの入光状態/遮光状態を監視する。例えば、制御回路281は、複数の光軸Oax1~Oax6がいずれも入光状態であるときに動作許可信号(ON信号)を出力してもよい。一方、制御回路281は、複数の光軸Oax1~Oax6のうち少なくとも一つが遮光状態であるときに動作不
許可信号(OFF信号)を出力してもよい。
さらに、制御回路281は、複数の光軸Oax1~Oax6それぞれの入光状態/遮光状態を正しく監視することのできる状態であるか否かを自己診断する機能を備えていてもよい。なお、自己診断の手法としては、例えば、制御回路281及び出力回路283(例えばOSSD[Output Signal Switching Device]出力)を多重化しておき、多重化された信号の一致/不一致を判定してもよい。
例えば、多重化された信号が一致していればOK診断(=正しく監視することのできる状態である旨の診断結果)が下される。一方、多重化された信号が一致していなければNG診断(=正しく監視することのできる状態ではない旨の診断結果)が下される。なお、NG診断が下された場合には、複数の光軸Oax1~Oax6それぞれの入光状態に関わらず動作不許可信号(OFF信号)が出力されてもよい。
なお、安全制御に用いることができる情報は安全情報とされ、安全制御に用いることができない一般的な情報は非安全情報とされる。例えば、OSSD出力は安全情報の一つである。表示灯用光源170及び270それぞれの点消灯制御に用いられる信号は、安全情報を示す信号であってもよいし、非安全情報を示す信号であってもよい。
通信回路282は、投光器100(特に通信回路182)との間で有線又は無線による通信を行う。通信回路282は、例えば、制御回路281からライトカーテン1の動作状態(光軸検出状態及び自己診断結果など)に関する情報の入力を受け付けて投光器100に伝達する。
出力回路283は、外部機器(例えば安全コントローラ)との間で有線又は無線による通信を行う。出力回路283は、例えば、制御回路281からライトカーテン1の動作状態(光軸検出状態及び自己診断結果など)の入力を受け付けて外部機器に伝達する。
<第1実施形態>
図6は、投光器100の第1実施形態を示す図(=投光器100の金属ケース111を長手方向の任意の位置で切断したときの模式的な断面図)である。本実施形態の投光器100は、筐体110(本図では金属ケース111のみが描写)と、フロントカバー130と、表示灯140と、バンパー部150と、表示灯用光源170と、基板190と、遮光板191と、を備える。
金属ケース111は、投光器100の長手方向に延びる押出成型品である。本図に即して述べると、金属ケース111は、本体111aと、1対の第1突出条111bと、1対の第2突出条111cから成る。
本体111aは、紙面上側(=投光器100の正面側)に開口部を持つ断面U字状の中空部材である。本体111aの内部空間には、表示灯用光源170、基板190及び遮光板191が収容される。
1対の第1突出条111bは、本体111aの左側壁及び右側壁それぞれの内側面から開口部の内側に向けて突出されている。すなわち、1対の第1突出条111bは、光軸交差領域X(=複数の光軸Oax1~Oax6と交差する領域)を挟み、所定の間隔を隔てて対面するように配置されている。なお、1対の第1突出条111bは、フロントカバー130を支持するためのカバー取付部として機能する。上述したように、フロントカバー130には透光性のある部材が用いられるが、少なくとも光軸交差領域Xに透光性があり、光軸Oax1~Oax6が妨げられない構成であれば良い。例えば、本実施形態におい
ては、1対の第1突出条111bと接触する部分が必ずしも透光性を有していなくても良い。
1対の第2突出条111cは、本体111aの左側壁及び右側壁それぞれの上端部からさらに紙面上側に向けて延出されている。また、1対の第2突出条111cは、それぞれの先端部が開口部の内側に向けて屈曲されている。なお、1対の第2突出条111cは、フロントカバー130を保護するためのバンパー部150として機能する。すなわち、本実施形態では、先出のバンパー部150が金属ケース111により形成されている。従って、投光器100の堅牢性を高めることが可能である。
フロントカバー130は、1対の第1突出条111bに跨る形で両端支持(懸架)されている。フロントカバー130は、光軸交差領域Xにおいて、複数の光軸Oax1~Oax6を形成する光を通過させる。フロントカバー130と1対の第1突出条111bとの間(太線αを参照)には耐液性を向上する処理がされている。例えば、パッキンを配置する、耐液性の接着剤で接着する、という処理がされている。後述するように、表示灯140によりフロントカバー130と第1突出条111bとの密着性が高まるため、より耐液性が向上する。
表示灯140は、バンパー部150に隣接してフロントカバー130の両側に配置される。本図に即して述べると、表示灯140は、第1突出条111bと第2突出条111cの先端部(屈曲部)との間に挟まれた領域、すなわち、バンパー部150とフロントカバー130との間に挟まれた領域において、投光器100の長手方向に沿って配置される。
なお、表示灯140は、表示灯用光源170からフロントカバー130を介して入射される光を様々な方向に拡散させる。例えば、表示灯140は、表示灯用光源170から入射される光を開口部の内側に向けて屈折拡散させるためのテーパを備えてもよい。
このように配置された表示灯140であれば、投光器100の側方からでも見やすい。従って、金属ケース111を用いた小型(細径)のライトカーテン1において、筐体110の剛性を損なうことなく視認性の高い表示を行うことができる。特に、フロントカバー130の両側に突出して1対のバンパー部150が設けられている場合には、上記配置による視認性の向上効果がより顕著となり得る。
また、本実施形態の投光器100において、表示灯140は、フロントカバー130を下方(=第1突出条111bに向かう方向)に押圧固定するための押圧部材としても機能する。従って、フロントカバー130と第1突出条111bとの密着性が高まるので、金属ケース111の内部に液体が侵入することを防止して耐液性を向上することができる。なお、表示灯140に押圧部材としての機能を持たせるためには、表示灯140が適度な弾性を備えていることが望ましい。
表示灯用光源170は、基板190の主面(=フロントカバー130に対向する面)に搭載されている。表示灯用光源170は、表示灯140に向けて表示するための光をフロントカバー130を介して供給する。本図に即して述べると、表示灯用光源170から出射された光は、1対の第1突出条111bに遮られることなく1対の第1突出条111bの間を通り、フロントカバー130を介して表示灯140に供給される。
なお、表示灯用光源170の個数は問わない。例えば、表示灯用光源170は、投光器100の長手方向に沿って、断続的に複数配置されてもよいし一連に形成されてもよい。
また、表示灯用光源170は、出射される光の方向を制御するためのレンズを備えても
よい。例えば、本図の左右方向における光の拡がり角を小さくして、本図の奥行方向における光の拡がり角を大きくするように光学設計されたレンズが設けられてもよい。このようなレンズによれば、複数の光軸Oax1~Oax6との干渉を抑制しつつ、表示灯用光源170の個数を減らすことが可能となる。
なお、レンズの種類は、点対称型レンズ(単体配置)であってもよいし、シリンドリカル型レンズ(押出成型品による一連配置)であってもよい。
遮光板191は、表示灯用光源170と光軸交差領域Xとの間に設けられている。従って、表示灯用光源170から光軸交差領域Xに向かう光が遮られるので、表示灯用光源170から出射された光が複数の光軸Oax1~Oax6に干渉しにくくなる。
また、光軸Oax1~Oax6が赤外光で形成されており、表示灯用光源170から可視光(赤色光、緑色光又は橙色光など)が出射される場合を考える。この場合には、赤外光を透過して可視光を遮断するフィルタを受光器200に設けてもよい。特に、受光器200に表示灯240が設けられる場合、表示灯240の表示を遮らないように、赤外光を透過して可視光を遮断するフィルタが配置される構成であればよく、フィルタは、受光素子261~266に設けられても良いし、受光素子261~266に光を誘導するレンズに設けられても良い。
<第2実施形態>
図7は、投光器100の第2実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第1実施形態(図6)を基本としつつ、バンパー部150が金属ケース111ではなく表示灯140により形成されている。言い換えると、バンパー部150が表示灯140を兼ねている。
本図に即して述べると、金属ケース111は、1対の第2突出条111cに代えて、1対の係止条111dを備える。1対の係止条111dは、1対の第1突出条111bそれぞれの先端部から紙面上側に向けて延出されている。また、1対の係止条111dは、それぞれの先端部が金属ケース111の外側に向けて屈曲されている。表示灯140と金属ケース111との間(太線β1を参照)、及び、表示灯140とフロントカバー130との間(太線β2を参照)には耐液性を向上する処理がなされている。
バンパー部150は、1対の係止条111dに嵌め込まれる形で、金属ケース111の外側(=左側壁及び右側壁それぞれの上端部)に取り付けられている。
また、バンパー部150には、金属ケース111の開口部を隔てて互いに対向する切り欠き溝が形成されている。そして、フロントカバー130は、その両端部が切り欠き溝に嵌め込まれる形で、バンパー部150に支持されている。このように、バンパー部150は、カバー取付部としても機能する。
なお、バンパー部150は、その一部がフロントカバー130(特に光軸交差領域X)よりも紙面上側(=投光器100の正面側)に向けて隆起している。従って、バンパー部150は、本来の機能としてフロントカバー130を衝撃から保護することができる。
また、先にも述べた通り、バンパー部150は、表示灯140を兼ねており、表示灯用光源170からフロントカバー130を介して入射される光を様々な方向に拡散させる。例えば、表示灯140は、表示灯用光源170から入射される光を開口部の内側に向けて屈折拡散させるためのテーパを備えてもよい。また、例えば、表示灯140は、表示灯用光源170から入射される光が投光器100の正面又は外側面に向けて拡散されるように
多面形状に成型されていてもよい。
このように、バンパー部150が表示灯140を兼ねている構成であれば、投光器100がいかなる方向から見られた場合であっても視認性の高い表示を行うことができる。
<第3実施形態>
図8は、投光器100の第3実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第1実施形態(図6)を基本としつつ、表示灯140及びバンパー部150がフロントカバー130の一部分(両端部)として形成されている。言い換えると、フロントカバー130の一部分が表示灯140及びバンパー部150を兼ねている。
本図に即して述べると、金属ケース111は、先出の第2突出条111cを備えておらず、金属ケース111の正面全体を覆うようにフロントカバー130が貼付されている。金属ケース111とフロントカバー130との間(太線γを参照)には耐液性を向上する処理がなされている。なお、フロントカバー130は、中央部の検出窓領域131と両端部の表示灯領域132が異なる色となるように2色成型(又は多色成型)されるとよい。
検出窓領域131は、複数の光軸Oax1~Oax6と交差する光軸交差領域X及びその周辺領域である。従って、検出窓領域131は、透光性の材質、すなわち、複数の光軸Oax1~Oax6の透過を妨げることのない色で成型されるとよい。
一方、表示灯領域132は、複数の光軸Oax1~Oax6と干渉しない領域であり、先出の表示灯140として機能する。従って、表示灯領域132は、表示灯用光源170から入射される光が様々な方向に拡散される色(例えば乳白色)で成型されるとよい。なお、検出窓領域131と表示灯領域132との境界面は、表示灯用光源170から入射される光を開口部の内側に向けて屈折拡散させるためのテーパを備えてもよい。
また、表示灯領域132は、検出窓領域131よりも紙面上側(=投光器100の正面側)に向けて隆起している。すなわち、表示灯領域132は、検出窓領域131を衝撃から保護するためのバンパー部150として機能する。
このように、表示灯140及びバンパー部150がフロントカバー130と一連に形成されており、バンパー部150が表示灯140を兼ねている構成であれば、投光器100がいかなる方向から見られた場合であっても視認性の高い表示を行うことができる。
<第4実施形態>
図9は、投光器100の第4実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第3実施形態(図8)を基本としつつ、フロントカバー130の両端部が投光器100の正面に向けて突出することなく平坦とされている。言い換えると、先出のバンパー部150が省略されている。
なお、バンパー部150が省略されていても、フロントカバー130と一連に形成された表示灯140であれば、視認性の高い表示を行うことができる。すなわち、バンパー部150は、あくまでフロントカバー130(特に検出窓領域131)を保護する手段であって、表示灯140の視認性を高める手段として必須の構成要素ではない。
図10は、第1~第4実施形態における表示灯用光源170の配置例を示す図である。本図で示したように、投光素子161~166は、基板190の中央領域190aにおいて、基板190の長手方向に沿って等間隔に配置されてもよい。一方、表示灯用光源170は、基板190の端部領域190bにおいて、基板190の長手方向に沿って等間隔に
配置されてもよい。
特に、投光素子161~166及び表示灯用光源170は、基板190の長手方向における位置が互いにずれた状態(千鳥状)となるように配置されてもよい。このような配置例によれば、投光素子161~166と表示灯用光源170との相互干渉が抑制される。
なお、表示灯用光源170の個数及び配置については、本図の配置例に限定されるものではない。例えば、表示灯140に供給される光に多少のムラがあるように、表示灯用光源170の個数が削減されることもあり得る。
<第5実施形態>
図11は投光器100の第5実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第1実施形態(図6)を基本としつつ、光拡散部材である側面発光型の導光ファイバー141が表示灯140として用いられている。
本図に即して述べると、導光ファイバー141は、バンパー部150とフロントカバー130との間に挟まれた領域において、投光器100の長手方向に沿うようにエンドキャップ113から金属ケース111に向けて敷設されている。
表示灯用光源170は、エンドキャップ112及び113のうち少なくとも一方(本図ではエンドキャップ113のみを例示)に収容されている。表示灯用光源170から出射された光は、導光ファイバー141の終端面から入光されてもよい。このように、第5実施形態の光供給方式(いわゆるエンド入光方式)は、第1~第4実施形態の光供給方法(いわゆるサイド入光方式)と異なる。なお、表示灯用光源170への電力供給は、金属ケース111に収容された電源回路(不図示)から行ってもよい。
また、表示灯用光源170がエンドキャップ112及び113に収容される場合には、エンドキャップ112及び113として透光性の樹脂成型品が使用されてもよい。このような構成であれば、エンドキャップ112及び113にも表示灯としての機能を持たせることができる。従って、より視認性の高い表示を行うことができる。
図12は、第5実施形態における表示灯用光源170の配置例を示す図である。本図で示したように、エンド入光方式の第5実施形態であれば、基板190の長手方向における少なくとも一方の端部(本図では両方の端部)に表示灯用光源170を設ければ足りる。従って、表示灯用光源170の個数が削減され得る。
<第6実施形態>
図13は投光器100の第6実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第5実施形態(図11)を基本としつつ、表示灯用光源170がエンドキャップ113ではなく金属ケース111に収容されている。また、導光ファイバー141は、エンドキャップ113まで延出されておらず、その終端部には反射平面141xが形成されている。なお、反射平面141xは、表示灯用光源170からフロントカバー130を介して導光ファイバー141の側方から供給される光を受け入れて、導光ファイバー141の内部に導くように加工されている。このように、表示灯用光源170は、必ずしもエンドキャップ113に収容される必要はない。
<第7実施形態>
図14は投光器100の第7実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第5実施形態(図11)を基本としつつ、表示灯用光源170がエンドキャップ113ではなく金属ケース111に収容されている。また、導光ファイバー141は、表示
灯用光源170の近傍からエンドキャップ113を経由してフロントカバー130を回り込み、バンパー部150とフロントカバー130との間に挟まれた領域まで延出されている。このように、表示灯用光源170が金属ケース111に収容されている場合であっても、導光ファイバー141の反射平面141xは省略され得る。
<第8実施形態>
図15は投光器100の第8実施形態を示す図である。本実施形態の投光器100は、先出の第5実施形態(図11)を基本としつつ、導光ファイバー141の敷設位置が変更されている。本図に即して述べると、導光ファイバー141は、バンパー部150とフロントカバー130との間に挟まれた領域ではなく、金属ケース111の側壁外面に形成された切り欠き溝に嵌め込まれる形で、投光器100の長手方向に沿うようにエンドキャップ113から金属ケース111に向けて敷設されている。このように、導光ファイバー141の敷設位置は、その視認性が損なわれない範囲で任意に設計され得る。なお、本実施形態において、エンドキャップ113には、導光ファイバー141が引き出される連通孔が設けられ、連通孔の周囲(太線δを参照)で、エンドキャップ113と導光ファイバー141との間には耐液性を向上する処理がなされる。
<表示内容>
図16は、表示灯140の発光色と動作モードとの関係を示す図である。本図で示すように、表示灯140は、動作表示灯モードと作業指示灯モードのいずれかに切り替え可能である。例えば、表示灯140の動作モードを切り替えるための制御信号は、入力回路183に入力される2ビット(4値)のデジタル信号であってもよい。
まず、表示灯140が動作表示灯モードに設定されている場合について説明する。表示灯140は、動作表示灯モードに設定されているときには、ライトカーテン1の動作状態に応じた発光色で点消灯制御される。
本図に即して述べると、例えば、ライトカーテン1が正常状態(例えば複数の光軸Oax1~Oax6がいずれも遮光されていない状態)であるときには、表示灯140が緑色に点灯される。一方、ライトカーテン1が異常状態(例えば複数の光軸Oax1~Oax6のうち少なくとも一つが遮光されている非常停止状態)であるときには、表示灯140が赤色に点灯される。また、ライトカーテン1がアラーム報知状態(例えば自己診断機能によるNG診断状態)であるときには、表示灯140が橙色に点灯される。
次に、表示灯140が作業指示灯モードに設定されている場合について説明する。表示灯140は、作業指示灯モードに設定されているときには、入力回路183で受け付けられる作業指示信号に応じた発光色で点消灯制御される。
本図に即して述べると、例えば、作業指示信号が「作業許可状態」を示しているときには、表示灯140が緑色に点灯される。一方、作業指示信号が「作業禁止状態」を示しているときには、表示灯140が赤色に点灯される。また、作業指示信号が「アラーム」を示しているときには、表示灯140が橙色に点灯される。
また、表示灯140の発光を嫌う環境下でライトカーテン1が使用される場合には、表示灯140を常に消灯状態とすることも可能である。
<光軸受光量の低下に関する考察>
これまでに説明してきた通り、ライトカーテンは、投光器と受光器の2本で構成され、投光素子と受光素子が軸方向に複数並んでいる。ライトカーテンを使用する際は、投光器と受光器を平行に配置し、全ての素子で受光量が得られるように角度を調整する。投光器
と受光器の距離が遠いほど、向きが正しいか分かりにくく、また表示が見えにくくなる。そのため、角度の調整が難しくなる。
ライトカーテンは、汚れ又はぶつけなどのある過酷な環境で使用されることがある。そこで、検出部のフロントカバーを保護するため、フロントカバーよりも突起させたバンパー形状を設けた製品がある。しかしながら、フロントカバーに対する汚れの付着を防ぐことは難しい。汚れの付着が蓄積して受光素子が十分な光量で受光できなくなると、光軸が遮光状態となり、ライトカーテンからの安全出力により装置の稼働が停止してしまう虞がある。そのため、光軸の検出結果に影響が及ぶ前に、フロントカバーのガラス面を清掃するメンテナンスが必要となる。
汚れの付着する環境では、汚れによる光軸受光量(=光軸が遮光状態であるか否かの判断基準となる光軸毎の受光量)の低下に対して余裕を持った光軸受光量を確保するようにライトカーテンを設置することが求められる。また、経時的な光軸受光量の低下を確認して光軸が遮光状態となる前にメンテナンスを行うことも求められる。
上記の要求に対して、ライトカーテンの本体で光軸受光量を確認することのできる機種が存在する。例えば、既存の機種では、複数個のLED[light emitting diode]の点灯数又は7セグメントの数字表示で光軸受光量の大きさが表現されるものがある。ただし、これらの表示は小さく、遠距離からは見えにくい。そのため、ライトカーテンの設置調整時には、表示の確認が困難な場合がある。また、ライトカーテンの運用中においても、上記の小さな表示を意識して確認しなければ、光軸受光量の低下に気付きにくい。
一方、これまでに本明細書中で説明してきたライトカーテン1は、小型化と視認性の高さを両立しながら、ライトカーテン1の稼働状態が視認しやすいように、大型の表示灯140及び240が設けられている。
上記の考察に鑑み、以下では、上述の視認性の高い表示灯140及び240で光軸受光量に連動した表示をすることのできる新規な実施形態を提案する。
<第9実施形態>
図17は、第9実施形態における表示灯用光源の配置例を示す図である。本実施形態では、同一の構造を持つ複数(本図では2つ)の基板190が長手方向に沿ってカスケード接続されている。このような構成であれば、基板190のカスケード接続数を増やすだけでライトカーテン1を容易に長尺化することができる。
投光器100を例示した本図において、投光素子161~166は、先出の図10と同じく、基板190の中央領域190aにおいて、基板190の長手方向に沿って等間隔に配置されてもよい。本図に即して述べると、紙面右側の基板190には、紙面の右側から左側に向けて、投光素子161~163が図示の順で配置されている。一方、紙面左側の基板190には、紙面の右側から左側に向けて、投光素子164~166が図示の順で配置されている。なお、受光器200の構成を理解する場合には、上記の投光素子161~166をそれぞれ受光素子261~266として読み替えればよい。
一方、表示灯用光源170は、基板190の端部領域190bにおいて、基板190の長手方向に沿って等間隔に配置されてもよい。特に、表示灯用光源170は、それぞれの制御系統の違いにより、表示灯用光源170a、170b及び170cとして区別され得る。本図に即して述べると、2つの基板190には、それぞれ、紙面の左側から右側に向けて、表示灯用光源170a、170b及び170cが図示の順で配置されている。なお、本図には図示しないが、ライトカーテン1は、表示灯用光源170とは別に、OSSD
出力に応じて表示態様が変わるOSSD表示灯を備える。このため、表示灯用光源170は、受光素子261~266の受光状態を示すように表示態様が変化する。
上記したように、投光素子161~163(又は164~166)と、表示灯用光源170a、170b及び170cは、一つのユニットとして共通の基板190に配列されている。特に、表示灯用光源170a、170b及び170cは、3個1組としてユニット化されている。
なお、変形例として、投光素子161~163(又は164~166)と、表示灯用光源170a、170b及び170cは、それぞれ個別のユニットであってもよい。すなわち、投光素子161~163(又は164~166)が配列されるユニットと、表示灯用光源170a、170b及び170cが配列されるユニットは、独立していてもよい。
図18は、第9実施形態における表示パターン例を示す図である。本図上段には、「a点灯状態」が描写されている。この「a点灯状態」では、表示灯用光源170aが点灯状態となり、表示灯用光源170b及び170cがいずれも消灯状態となる。従って、紙面の左側から右側に向けて、「1つ点灯、2つ消灯」が繰り返される表示パターンになる。
本図中段には、「ab点灯状態」が描写されている。この「ab点灯状態」では、表示灯用光源170a及び170bがいずれも点灯状態となり、表示灯用光源170cが消灯状態となる。従って、紙面の左側から右側に向けて、「2つ点灯、1つ消灯」が繰り返される表示パターンになる。
本図下段には、「abc点灯状態」が描写されている。この「abc点灯状態」では、表示灯用光源170a、170b及び170cがいずれも点灯状態となる。
このように、本実施形態における表示パターン例では、表示灯用光源170a、170b及び170cが適宜間引いて点灯される。従って、光軸受光量に応じて表示パターンを上記3つのいずれかに切り替えることにより、大型の表示灯140及び240を一目見るだけで光軸受光量を判別することができるようになる。その結果、初期設定時の調整が容易で、かつ、メンテナンス性が高いライトカーテン1が提供される。
<第10実施形態>
図19は、第10実施形態における表示灯用光源の配置例及び表示パターン例を示す図である。本実施形態では、表示灯用光源170a、170b及び170cがそれぞれ2つずつ、一つのユニットとして共通の基板190に配列されている。すなわち、表示灯用光源170a、170b及び170cは、6個1組としてユニット化されている。
本図に即して述べると、基板190には、紙面の左側から右側に向けて、表示灯用光源170a、170b及び170cが図示の順で2つずつ配置されている。
本図上段には、「a点灯状態」が描写されている。この「a点灯状態」では、表示灯用光源170aが点灯状態となり、表示灯用光源170b及び170cがいずれも消灯状態となる。従って、紙面の左側から右側に向けて、「2つ点灯、4つ消灯」が繰り返される表示パターンになる。
本図中段には、「ab点灯状態」が描写されている。この「ab点灯状態」では、表示灯用光源170a及び170bがいずれも点灯状態となり、表示灯用光源170cが消灯状態となる。従って、紙面の左側から右側に向けて、「4つ点灯、2つ消灯」が繰り返される表示パターンになる。
本図下段には、「abc点灯状態」が描写されている。この「abc点灯状態」では、表示灯用光源170a、170b及び170cがいずれも点灯状態となる。
なお、先出の第9実施形態(図18)では、非点灯状態(消灯状態)とされる表示灯用光源170a、170b及び170cの個数が、表示パターン毎に2、1、0というように1つずつ増減される。
一方、本実施形態における表示灯用光源の配置例及び表示パターン例であれば、非点灯状態とされる表示灯用光源170a、170b及び170cの個数が、表示パターン毎に4、2、0というように2つずつ増減される。従って、先出の第9実施形態(図18)と比べて、間引き点灯される光源間の距離の差が大きくなる。その結果、光拡散体を通しても表示パターンの切り替わり(延いては光軸受光量の変化)を認識しやすくなる。
<第11実施形態>
図20は、第11実施形態における表示灯用光源の配置例及び表示パターン例を示す図である。本実施形態では、先出の第9実施形態(図18)と同じく、表示灯用光源170a、170b及び170cが3個1組としてユニット化されている。ただし、表示灯用光源170a、170b及び170cの配列順が基板190毎に異なる。
本図に即して述べると、本図左側の基板190には、紙面の左側から右側に向けて、表示灯用光源170a、170b及び170cが図示の順で配置されている。一方、本図右側の基板190には、紙面の右側から左側に向けて、表示灯用光源170a、170b及び170cが図示の順で配置されている。
本図上段には、「a点灯状態」が描写されている。この「a点灯状態」では、表示灯用光源170aが点灯状態となり、表示灯用光源170b及び170cがいずれも消灯状態となる。従って、紙面の左側から右側に向けて、「1つ点灯、4つ消灯、1つ点灯」が繰り返される表示パターンになる。
本図中段には、「ab点灯状態」が描写されている。この「ab点灯状態」では、表示灯用光源170a及び170bがいずれも点灯状態となり、表示灯用光源170cが消灯状態となる。従って、紙面の左側から右側に向けて、「1つ消灯、4つ点灯、1つ消灯」が繰り返される表示パターンになる。
このように、本実施形態における表示灯用光源の配置例及び表示パターン例であれば、3個1組のユニットを維持しつつ、非点灯状態とされる表示灯用光源170a、170b及び170cの個数が、表示パターン毎に4、2、0というように2つずつ増減される。従って、先出の第10実施形態(図19)と同じく、表示パターンの切り替わり(延いては光軸受光量の変化)を認識しやすくなる。
<光軸受光量と表示パターンとの関係>
図21は、光軸受光量(平均受光量)と表示パターンとの関係を示す図である。光軸受光量は、A/Dコンバータで変換されて閾値と比較される。表示パターンを決定するための判断基準は、各光軸における受光量の平均値(=平均受光量)であってもよい。
まず、OSSDのON状態は、受光素子261~266について「全ての光軸の受光量が第一閾値以上」の条件が満たされ、OSSD出力がONである状態を示す。本実施例では便宜上、受光素子261~266が当該条件を満たし、OSSD出力がONになり得る状態を判定ON状態とし、判定ON状態は、「全ての光軸の受光量が第一閾値以上」の状
態である。上記の第一閾値は、個別の光軸それぞれが遮光状態であるか否かを判断するための閾値と同一である。このため、その状態における平均受光量はある程度高く、「完全遮光」と見なされる程度に低い値にはなり得ない。すなわち、全ての光軸の受光量が第一閾値以上なので、平均受光量が第一閾値を下回ることは起こり得ない。
従って、平均受光量が第一閾値を下回っているときの「消灯」表示は、受光素子261~266が「全ての光軸の受光量が第一閾値以上」の条件を満たさない状態、すなわち判定OFF状態にのみ存在する表示態様と理解され得る。本図では、これを明確にするために横軸が導入されている。横軸は、各光軸についての個別の受光量判断の結果(=光軸個別の判定で遮光状態と判定される光軸数)を示している。なお、OSSDのOFF状態は、受光素子261~266について「全ての光軸の受光量が第一閾値以上」の条件が満たされておらず、OSSD出力がOFFである状態を示し、本実施例では便宜上、受光素子261~266が「全ての光軸の受光量が第一閾値以上」を満たさない状態、すなわち「少なくとも1以上の光軸の受光量が第一閾値未満」の状態を判定OFF状態、とする。すなわち、判定ON状態では、遮光状態の光軸数が0である。一方、判定OFF状態では、遮光状態の光軸数が1以上である。
なお、各光軸についての個別の受光量判断は、あくまでも判定ON状態(表示色;緑色)及び判定OFF状態(表示色:赤色)を切り替えるための判断である。そのため、後出のフローチャート上でこれを判断するステップは、平均受光量と閾値との比較を行うステップと同じステップとなる。
また、判定ON状態と判定OFF状態では、表示灯用光源170a、170b及び170cの点灯数を切り替えるための判断基準となる閾値がずらされている。まず、判定ON状態について説明する。判定ON状態は、先にも述べた通り、全ての光軸の受光量が第一閾値以上の状態である。そのため、判定ON状態では、平均受光量が比較的高い領域で、点灯数切替用の閾値(本図では第四閾値及び第五閾値)が設けられる。
本図に即して述べると、判定ON状態で平均受光量が第四閾値よりも低いときには、緑点灯1つ(=表示灯用光源170aのみが緑点灯される状態)となる。平均受光量が第四閾値よりも高く第五閾値よりも低いときには、緑点灯2つ(=表示灯用光源170a及び170bが緑点灯される状態)となる。平均受光量が第五閾値よりも高いときには、緑点灯3つ(=表示灯用光源170a、170b及び170cが緑点灯される状態)となる。すなわち、平均受光量が大きくなるほど緑点灯数が増える。
なお、各光軸の受光量は、投光器100と受光器200との距離が大きくなると低下する。投光器100と受光器200とが平行に設置されて規定されており、かつ、汚れが無く正常に受光できているにもかかわらず、投光器100と受光器200との距離が大きくなることのみに起因して受光量が低下することも想定され得る。
このような状況で表示灯用光源170a、170b及び170cの点灯数を減らしてしまうと、設置及びメンテナンスに係る情報を正しく伝えられないことになる。そのため、表示灯用光源170a、170b及び170cの点灯数が3つである領域が広くなるように閾値設定を行うことが望ましい。本図に即して述べると、判定ON状態において、表示灯用光源170a、170b及び170cの点灯数を3つとするか2つとするかを切り替えるための第五閾値が比較的低く設定されている。
次に、判定OFF状態について説明する。判定OFF状態における表示パターンの切替制御は、投光器100及び受光器200の設置時に有用となる。例えば、点灯数0の消灯状態からスタートして投光器100及び200それぞれの設置位置を調整する場合を考え
る。この場合、調整の方向性(=正しい設置位置に近付いているか否か)を把握するために、平均受光量が少し増減しただけでも表示パターンが切り替わることが望ましい。
このため、判定OFF状態では、平均受光量が比較的低い領域で点灯数切替用の閾値(本図では第一閾値、第二閾値及び第三閾値)が設けられる。例えば、各閾値の関係は、本図で示されるように、第一閾値<第二閾値<第三閾値<第四閾値<第五閾値であってもよい。本図に示される実施例では、第一閾値、第二閾値、及び第三閾値はいずれもON状態における点灯数切替には影響を与えない。
本図に即して述べると、判定OFF状態で平均受光量が第一閾値よりも低いときには先に述べた通り消灯状態(=表示灯用光源170a、170b及び170cが消灯される状態)となる。平均受光量が第一閾値よりも高く第二閾値よりも低いときには、赤点灯1つ(=表示灯用光源170aのみが赤点灯される状態)となる。平均受光量が第二閾値よりも高く第三閾値よりも低いときには、赤点灯2つ(=表示灯用光源170a及び170bが赤点灯される状態)となる。平均受光量が第三閾値よりも高いときには、赤点灯3つ(=表示灯用光源170a、170b及び170cが赤点灯される状態)となる。すなわち、平均受光量が大きくなるほど赤点灯数が増える。
このように、判定ON状態と判定OFF状態では、光軸受光量に応じて表示パターンを切り替える目的が異なる。具体的に述べると、判定ON状態における緑点灯での表示パターン切替は、ライトカーテン1の運用開始後における汚れ付着(メンテナンスの必要性)の把握に役立つことが想定される。一方、判定OFF状態における赤点灯での表示パターン切替は、ライトカーテン1の設置時における光軸調整に役立つことが想定される。そのため、判定ON状態と判定OFF状態とでそれぞれに最適な閾値を個別に設定するためには、判定ON状態と判定OFF状態で閾値をずらしておくことが望ましい。
ただし、上記とは逆に、判定ON状態と判定OFF状態とで閾値を合わせておくことにもメリットがある。例えば、本図では、平均受光量だけで見ると、判定ON状態の「緑点灯1つ」と、判定OFF状態の「赤点灯3つ(又は赤点灯2つ)」とが隣合っている。そのため、平均受光量を維持しながら、光軸が遮光されて判定ON状態から判定OFF状態に切り替わると、表示パターンが「緑点灯1つ」から「赤点灯3つ(又は赤点灯2つ)」に切り替わる。
すなわち、点灯数だけに着目すると、光軸が遮光されたにも関わらず点灯数が増える、という違和感のある表示パターンの切り替えになる虞がある。そのため、分かりやすく光軸受光量を伝えるという目的を優先するならば、上記した点灯数の逆転現象が起きないように、判定ON状態と判定OFF状態とで閾値を揃えておくことが望ましいと言える。
図22は、光軸受光量(最低光量)と表示パターンとの関係を示す図である。本図で示されるように、表示パターンを決定するための判断基準は、各光軸における受光量の最低値(=最低光量)であってもよい。
この場合、閾値設定としては、例えば第一閾値、第二閾値及び第三閾値が設定される。各閾値の関係は、第一閾値<第二閾値<第三閾値であってもよい。
本図に即して述べると、最低光量が第一閾値よりも低いときには、赤点灯3つ(=表示灯用光源170a、170b及び170cが赤点灯される状態)となる。この状態は、で判定OFF状態に相当する。このように、判定OFF状態では、赤点灯の個数が3つに固定される。最低光量が第一閾値よりも高く第二閾値よりも低いときには、緑点灯1つ(=表示灯用光源170aのみが緑点灯される状態)となる。最低光量が第二閾値よりも高く
第三閾値よりも低いときには、緑点灯2つ(=表示灯用光源170a及び170bが緑点灯される状態)となる。最低光量が第三閾値よりも高いときには、緑点灯3つ(=表示灯用光源170a、170b及び170cが緑点灯される状態)となる。すなわち、最低光量が大きくなるほど緑点灯数が増える。
このように、表示パターンを決定するための判断基準としては、各光軸における受光量の平均値(=平均受光量)を採用してもよいし、或いは、最低値(=最低受光量)を採用してもよい。
<点灯イメージ>
図23は、ライトカーテン1の点灯イメージ(第1例)を示す図である。本図では、表示灯用光源170a、170b及び170cの配置例及び表示パターンとして、先出の第9実施形態(図17及び図18)が採用されている。また、光軸受光量と表示パターンとの関係については、先出の図21で説明した表示パターンの切替制御が採用されている。
まず、判定OFF状態(本図の左側4つの状態)について説明する。完全遮光状態では、ライトカーテン1が消灯状態となる(=表示灯用光源170a、170b及び170cが消灯される状態)となる。光量(小)では、赤点灯1つ(=表示灯用光源170aのみが赤点灯される状態)となる。光量(中)では、赤点灯2つ(=表示灯用光源170a及び170bが赤点灯される状態)となる。光量(大)では、赤点灯3つ(=表示灯用光源170a、170b及び170cが赤点灯される状態)となる。
次に、判定ON状態(本図の右側3つの状態)について説明する。光量(小)では、緑点灯1つ(=表示灯用光源170aのみが緑点灯される状態)となる。光量(中)では、緑点灯2つ(=表示灯用光源170a及び170bが緑点灯される状態)となる。光量(大)では、緑点灯3つ(=表示灯用光源170a、170b及び170cが緑点灯される状態)となる。
なお、表示灯用光源170a、170b及び170cそれぞれの上部には、拡散体が配置される。そのため、拡散体を通しても表示パターンが切り替わったことを認識することができるように、表示灯用光源170a、170b及び170cの配置及び表示パターンを適宜設定することが望ましい。この点については、先にも述べた通りである。
図24は、ライトカーテン1の点灯イメージ(第2例)を示す図である。本図では、光軸受光量に応じたライトカーテン1のバー表示が実施される。具体的には、ライトカーテン1の長手方向にカスケード接続される3つの基板190x、190y及び190z(より正確にはそれぞれに組み込まれる一群の表示灯用光源170)それぞれが個別のユニットとして点消灯制御される。
まず、判定OFF状態(本図の左側4つの状態)について説明する。完全遮光状態では、ライトカーテン1が消灯状態となる(=基板190x、190y及び190zが消灯される状態)となる。光量(小)では、ライトカーテン1の1/3が赤色でバー点灯される状態(=基板190xのみが赤点灯される状態)となる。光量(中)では、ライトカーテン1の2/3が赤色でバー点灯される状態(=基板190x及び190yが赤点灯される状態)となる。光量(大)では、ライトカーテン1の全体(3/3)が赤色でバー点灯される状態(=基板190x、190y及び190zが赤点灯される状態)となる。
次に、判定ON状態(本図の右側3つの状態)について説明する。光量(小)では、ライトカーテン1の1/3が緑色でバー点灯される状態(=基板190xのみが緑点灯される状態)となる。光量(中)では、ライトカーテン1の2/3が緑色でバー点灯される状
態(=基板190x及び190yが緑点灯される状態)となる。光量(大)では、ライトカーテン1の全体(3/3)が緑色でバー点灯される状態(=基板190x、190y及び190zが緑点灯される状態)となる。
このように、第2例(図24)の点灯イメージであれば、先出の第1例(図23)と比べて、光軸受光量に応じた表示パターンの切り替わりがより把握しやすくなる。なお、複数の基板190x、190y及び190zがカスケード接続される構成をベースとして、上記の点灯イメージを実現する場合には、設計難易度及びコストが高くなり得る。
<光軸受光量に応じた表示パターンの変形例>
上記では、光軸受光量に応じて表示灯用光源170の点灯数(特に間引き間隔)を切り替える構成を例示したが、これ以外にも種々の変形例が考えられる。
例えば、光軸受光量に応じて表示灯140の経時的変化(例えば、表示灯140を常時点灯させるか、1秒間隔で点滅させるか、又は、2秒間隔で点滅させるか)を切り替えてもよい。また、例えば、光軸受光量に応じて表示灯140の発光量又は発光色を切り替えてもよい。これらの態様が採用される場合には、表示パターンの切替時に複数の表示灯用光源170を個別制御する必要がなくなる。そのため、表示灯140として導光ファイバー141(図11~図15を参照)を用いることが可能となる。
<機能ブロック(表示パターン制御機能あり)>
図25は、表示パターン制御機能を備えるライトカーテン1の機能ブロック図である。なお、本図では、先出の図5を基本としつつ、光軸Oax1~Oax6の発光/受光系統ではなく、表示灯用光源170a、170b及び170c、並びに、表示灯用光源270a、270b及び270cそれぞれの制御系統に着目した描写がなされている。
また、本図では、先出の第9実施形態(図17及び図18)に倣い、表示灯用光源170a、170b及び170c、並びに、表示灯用光源270a、270b及び270cがそれぞれ3個1組として、図示の順序(紙面上側からa、b、c、a、b、cの順)で配列されている。
制御回路181は、2つの表示灯用光源170aを共通の制御信号で制御する。表示灯用光源170b及び170cについても同様である。また、制御回路281は、2つの表示灯用光源270aを共通の制御信号で制御する。表示灯用光源270b及び270cについても同様である。
なお、光軸Oax1~Oax6それぞれの受光量は、制御回路281で閾値と比較される。この場合、制御回路281は、受光素子261~266それぞれから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路を含んでいてもよい。また、制御回路281は、光軸Oax1~Oax6それぞれの受光量から平均値(=平均受光量)又は最低値(=最低受光量)を算出する演算回路を含んでいてもよい。
制御回路281は、平均受光量(又は最低受光量)と閾値との比較結果に基づいて、表示灯用光源270a、270b及び270cそれぞれの点消灯制御を行う。また、制御回路281は、通信回路282及び182を介して、上記の比較結果を制御回路181に伝達する。制御回路181は、制御回路281から伝達される上記の比較結果に基づいて、表示灯用光源170a、170b及び170cそれぞれの点消灯制御を行う。
<処理フロー>
図26は、平均受光量に基づく表示パターン制御の処理フローを示す図である。本図の
処理フローが開始されると、ステップS1では、駆動対象となる光軸Oax(i)(ただしi=1、2、…imax(6)であり、初期設定値はi=1である)が設定される。
続くステップS2では、投光素子16iが点灯される。すなわち、最初は光軸Oax1を形成するための投光素子161が点灯される。
ステップS3では、受光素子26iにおける受光量Liが第一閾値よりも大きいか否かの判定が行われる。なお、第一閾値は、先にも述べた通り、光軸Oax1~Oax6それぞれが遮光状態であるか否かを判断するための閾値に相当する。ここで、イエス判定が下された場合には、フローがステップS4に進められる。一方、ノー判定が下された場合には、フローがステップS8に進められる。ステップS8では、表示パターン制御の完了を待つことなく、安全出力(OSSD)がOFF状態に切り替えられる。従って、プレス機器などの危険源を速やかに停止することが可能となる。また、ステップS8では、安全出力(OSSD)がOFF状態に切り替えられるのに加えて、安全出力(OSSD)がOFF状態に切り替わるのに応じて、OSSD表示灯の表示態様が変更されても良い。なお、ステップS3及びS8は、表示パターン制御と直接的に関連するものではない。そのため、本図では、ステップS3及びS8が破線で描写されている。
ステップS3でイエス判定が下されると、ステップS4では、受光量Liがレジスタ等に記録される。
続くステップS5では、最終光軸(すなわちi=imax(6))であるか否かの判定が行われる。ここで、イエス判定が下された場合には、フローがステップS6に進められる。一方、ノー判定が下された場合には、変数iが一つインクリメント(++i)された上で、フローがステップS1に戻される。これ以降、ステップS5でイエス判定が下されるまで、ステップS1~S5が繰り返される。
ステップS5でイエス判定が下されると、ステップS6では、受光量の平均値(=平均受光量)又は最低値(=最低受光量)と複数の閾値との比較処理が行われる。本ステップでの比較処理については、先出の図21及び図22で説明済みである。そのため、重複した説明は省略される。
続くステップS7では、ステップS6で得られる比較結果に応じて、表示灯140及び240それぞれの点灯状態(表示パターン)が更新される。その後、フローはステップS1に戻され、上記一連の処理が繰り返される。
なお、本図は、ステップS6において、受光量の平均値(=平均受光量)と複数の閾値との比較処理が実施され得ることを念頭に置いて描写されている。すなわち、ステップS6での比較処理は、1光軸ずつ実施されるのではなく、全ての光軸の受光量が記録された後に実施される。
ただし、受光量の最低値(=最低受光量)と複数の閾値との比較処理が実施される場合には、ステップS5を省略してもよい。すなわち、全ての光軸の受光量が記録されるのを待つことなく、ステップS6の比較処理が1光軸ずつ順次に実施されてもよい。
例えば、一つ目の受光素子261で得られる受光量が第二閾値以下であれば、他の受光素子262~266それぞれの受光量を閾値と比較するまでもなく、緑点灯1つ(=表示灯用光源170aのみが緑点灯される状態)に切り替えれば足りる(図22を参照)。従って、その後の比較処理は省略され得る。
<まとめ>
先出の図17~図26では、光軸受光量に応じた表示パターンの切替機能を備えるライトカーテン1を提案した。この構成を端的に示すと、「複数の光軸を互いに間隔をあけて形成するために、前記複数の光軸を形成する1対の投光素子及び受光素子のうち一方の素子が長手方向に沿って内部に配置され、前記長手方向に延びる金属ケースと前記金属ケースの両端にそれぞれ接続される端部部材とを有する筐体と、
前記投光素子からの光を透過し、前記複数の光軸と交差するよう前記筐体に取り付けられるカバーと、
前記カバー及び前記筐体の少なくとも一方の外面よりも外方に前記長手方向に沿って配置され、又は、前記カバーと一連に形成され、光拡散部材である表示灯と、
前記筐体の内部に収容され、前記表示灯に向けて表示するための光を供給する表示灯用光源と、を備え、
前記表示灯用光源は、動作表示灯モードに設定されているときには、前記ライトカーテンの動作状態に応じた発光色で、かつ、前記受光素子の受光量に応じた表示パターンで点消灯制御される、ライトカーテン。」と表現され得る。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲により規定されるものであって、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
1 ライトカーテン(多光軸光電センサ)
100 投光器
200 受光器
110、210 筐体
111、211 金属ケース
111a 本体
111b 第1突出条
111c 第2突出条
111d 係止条
112、113、212、213 エンドキャップ(端部部材)
120、220 ケーブル
130 フロントカバー
131 検出窓領域
132 表示灯領域
140、240 表示灯
141 導光ファイバー
141x 反射平面
150 バンパー部
161~166 投光素子
261~266 受光素子
170、170a/b/c、270、270a/b/c 表示灯用光源
181、281 制御回路
182、282 通信回路
183 入力回路
283 出力回路
190、190x、190y、190z 基板
190a 中央領域
190b 端部領域
191 遮光板
Oax1~Oax6 光軸
X 光軸交差領域

Claims (20)

  1. 複数の光軸を互いに間隔をあけて形成するために、前記複数の光軸を形成する1対の投光素子及び受光素子のうち一方の素子が長手方向に沿って内部に配置され、前記長手方向に延びる金属ケースと前記金属ケースの両端にそれぞれ接続される端部部材とを有する筐体と、
    前記投光素子からの光を透過し、前記複数の光軸と交差するよう前記筐体に取り付けられるカバーと、
    前記カバー及び前記筐体の少なくとも一方の外面よりも外方に前記長手方向に沿って配置され、又は、前記カバーと一連に形成され、光拡散部材である表示灯と、
    前記筐体の内部に収容され、前記表示灯に向けて表示するための光を供給する表示灯用光源と、を備えるライトカーテン。
  2. 前記カバーの外面のうち前記複数の光軸と交差する領域よりも外方に突出し、前記長手方向に沿って配置されるバンパー部をさらに備える、請求項1に記載のライトカーテン。
  3. 前記バンパー部は、前記金属ケースにより形成され、前記表示灯は、前記バンパー部に隣接して配置される、請求項2に記載のライトカーテン。
  4. 前記表示灯は、前記バンパー部と前記カバーとの間に配置される、請求項3に記載のライトカーテン。
  5. 前記バンパー部は、前記表示灯により形成される、請求項2~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
  6. 前記バンパー部は、前記金属ケースに取り付けられ、前記カバーは、前記バンパー部に支持される、請求項5に記載のライトカーテン。
  7. 前記表示灯用光源は、前記表示灯に向けて表示するための光を、前記カバーを介して供給する、請求項1~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
  8. 前記金属ケースは、前記複数の光軸を挟んで配置される1対の突出条を含み、前記表示灯は、前記1対の突出条の間を通る前記表示灯用光源からの光を拡散する、請求項1~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
  9. 前記カバーは、前記1対の突出条に支持される、請求項8に記載のライトカーテン。
  10. 前記表示灯は、光拡散体を含有する、請求項1に記載のライトカーテン。
  11. 前記表示灯は、前記表示灯用光源からの光を拡散させる加工がされた表面を有する、請求項1に記載のライトカーテン。
  12. 前記表示灯は、前記カバーの一部を成し、前記複数の光軸と干渉しない領域に形成される、請求項1又は2に記載のライトカーテン。
  13. 前記カバーは、前記複数の光軸と干渉しない領域と、前記複数の光軸と交差する領域が異なる材質で成型されている、請求項12に記載のライトカーテン。
  14. 前記カバーは、前記複数の光軸と干渉しない領域の表面と、前記複数の光軸と交差する領域の表面と、で異なる加工がなされている、請求項10に記載のライトカーテン。
  15. 前記表示灯は、側面発光型の導光ファイバーを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
  16. 前記導光ファイバーは、前記表示灯に向けて表示するための光を受け入れるための反射平面を備え、前記表示灯用光源は、前記表示灯に向けて表示するための光を、前記カバーを介して供給する、請求項15に記載のライトカーテン。
  17. 前記表示灯用光源は、前記表示灯に向けて表示するための光を、前記端部部材を介して供給する、請求項15に記載のライトカーテン。
  18. 前記端部部材には、前記複数の光軸のうち少なくとも一つの光軸に対応する前記一方の素子が配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
  19. 前記表示灯用光源は、動作表示灯モードに設定されているときには、前記ライトカーテンの動作状態に応じた発光色で点消灯制御される、請求項1~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
  20. 作業指示信号の入力を受ける入力回路を有し、前記表示灯用光源は、作業指示灯モードに設定されているときには、前記作業指示信号に応じた発光色で点消灯制御される、請求項1~4のいずれか一項に記載のライトカーテン。
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