JP2024043229A - 移動式の架台 - Google Patents

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Hiroyuki Ozawa
隆斗 納屋
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Abstract

【課題】直進時の方向安定性に優れ、かつ、横方向への移動や位置調整が容易な移動式の架台を提供する。【解決手段】移動式の架台1は、旋回軸22が上下方向に延びた状態で架台1を支持する第1位置と、旋回軸22が傾斜した状態で架台1を支持する第2位置とを選択可能な第1キャスタ10を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、移動式の架台に関する。
搬送台車として、前側と後側にそれぞれ一対のキャスタが設けられたものがある。典型的には、前側及び後側のうちいずれか一側のキャスタは、車輪の向きを変えることができる可動キャスタであり、他側のキャスタは車輪の向きを変えることができない固定キャスタである。特許文献1は、関連する技術を開示している。
特許第6279850号
固定キャスタを備えた搬送台車は、固定キャスタの車輪が向いている方向へ直進移動する際の方向安定性(直進走行性ともいう)に優れているが、当該方向と交差する方向である横方向への移動や位置調整は難しい。一方、キャスタ全てが可動キャスタである搬送台車は、横方向への移動や位置調整が容易となるが、直進走行性に劣る。
本発明は、直進時の方向安定性に優れ、かつ、横方向への移動や位置調整が容易な移動式の架台を提供することを目的とする。
本発明の態様に係る移動式の架台は、架台を支持可能な少なくとも3つ以上のキャスタを備える。キャスタは、各々、車輪と、車輪を回転軸周りに回転可能に支持するとともに、回転軸に平行な直線と直交し、且つ、回転軸と交差しない旋回軸周りに旋回可能な旋回金具と、を備える。キャスタは、旋回軸が上下方向に延びた状態で架台を支持する第1位置と、旋回軸が傾斜した状態で架台を支持する第2位置とを選択可能な第1キャスタを含む。
本発明によれば、直進時の方向安定性に優れ、かつ、横方向への移動や位置調整が容易な移動式の架台を提供することができる。
図1は、実施形態に係る移動式の架台の一例を示す左側面図である。 図2は、実施形態に係る移動式の架台の一例を示す正面図である。 図3は、実施形態に係る移動式の架台の一例を示す斜視図である。 図4は、実施形態に係る移動式の架台の着床時の状態を示す左側面図である。 図5は、実施形態に係る移動式の架台の前方移動時の状態を示す左側面図である。 図6は、実施形態に係る移動式の架台の前側キャスタが第2位置にある状態を示す左側面の拡大図である。 図7は、実施形態に係る移動式の架台の前側キャスタが第1位置にある状態を示す左側面図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る移動式の架台について説明する。
図1~3に示すように、移動式の架台1は、架台1の底部四隅に、架台1を支持可能な第1キャスタである前側キャスタ10及び第2キャスタである後側キャスタ30を有している。左右の前側キャスタ10は、それぞれトッププレート11、旋回部12、前側旋回金具13、タイヤ14を有する車輪15、及び、車輪15を回転可能に支持する回転軸16を有している。左右の後側キャスタ30は、それぞれトッププレート31、旋回部32、後側旋回金具33、タイヤ34を有する車輪35、及び、車輪35を回転可能に支持する回転軸36を有している。旋回部12は、トッププレート11と前側旋回金具13との間に設けられている。旋回部32は、トッププレート31と後側旋回金具33との間に設けられている。前側旋回金具13は、旋回部12の周りに旋回可能にトッププレート11に取り付けられている。後側旋回金具33は、旋回部32の周りに旋回可能にトッププレート31に取り付けられている。
ここで、説明の便宜のために、架台1の高さ方向を上下方向とし、上下方向と直交する方向を水平方向とする。水平方向のうち、図2における左右方向を架台1の幅方向とし、図1における左右方向を架台1の前後方向とする。前後方向において図1の左側(前側キャスタ10側)を前側、図1の右側(後側キャスタ30側)を後側とする。なお、「前後」「左右」等の方向は、説明の便宜上定めたものであって、各要素の実際の配置等を限定するものではない。
図3に示すように、架台1は、上下方向、幅方向、または前後方向に各々延びる複数の直辺から構成された直方体枠状の枠部2を備えている。枠部2の底部四隅からは、上下方向に延びる直辺が下方に延出しており、この延出部分である枠脚部3の底面は、後述する架台1の着床時に路面に接地される。
前側旋回金具13は、下方かつ水平方向の一方向にせり出すように延出しており、その下端部には、回転軸16が設けられている。前側旋回金具13は、車輪15を回転軸16周りに回転可能に支持している。後側旋回金具33は、下方かつ水平方向の一方向にせり出すように延出しており、その下端部には、回転軸36が設けられている。後側旋回金具33は、車輪35を回転軸36周りに回転可能に支持している。車輪15,35の外周には、ゴムなど弾性材料からなるタイヤ14,34が取り付けられている。
後述するように、前側キャスタ10は、旋回部12が上下方向に延びた状態で架台1を支持する第1位置(図1参照)と、旋回部12が上下方向に対し所定範囲の角度で傾斜した状態で架台1を支持する第2位置(図5参照)との間で回動可能である。さらに、前側キャスタ10は、前側キャスタ10のタイヤ14が架台1の最も低い部位である枠脚部3の底面よりも上方側に収納され得る第3位置(図4参照)にも回動することができる。また、後側キャスタ30は、旋回部32が上下方向に延びた状態で架台1を支持する第1位置(図1参照)と、後側キャスタ30のタイヤ34が枠脚部3の底面よりも上方側に収納され得る第3位置(図4参照)との間で回動することができる。後側キャスタ30は、平面視において一の直線(本実施形態では、後側第1シャフト38)に沿って並んで配置されている。また、前側キャスタ10は、上記一の直線に平行な水平軸周りに回動可能である。
第1位置における前側キャスタ10の旋回部12の旋回中心軸である旋回軸22、及び第1位置における後側キャスタ30の旋回部32の旋回中心軸である旋回軸42は、それぞれ、回転軸16,36に平行な直線と直交するが、回転軸16,36とは交差しない。即ち、旋回軸22,42は、回転軸16,36とは交差せず、水平方向において回転軸16,36からオフセットして配置されている。
各前側キャスタ10のトッププレート11は、その上側に配置された前側第1ブラケット17に取り付けられている。前側第1ブラケット17にはシャフト孔が設けられている。幅方向に延びる前側第1シャフト18が、シャフト孔に挿通された状態で前側第1ブラケット17に固定されている。即ち、左右の前側第1ブラケット17は、前側第1シャフト18により連結されている。同様に、各後側キャスタ30のトッププレート31は、その上側に配置された後側第1ブラケット37に取り付けられている。後側第1ブラケット37にはシャフト孔が設けられている。幅方向に延びる後側第1シャフト38が、シャフト孔に挿通された状態で後側第1ブラケット37に固定されている。即ち、左右の後側第1ブラケット37は、後側第1シャフト38により連結されている。
左右の前側第1ブラケット17の後部には、それぞれ上方に延びる前側第2ブラケット19が設けられている。左右の前側第2ブラケット19の上部は、幅方向に延びる前側第2シャフト20により連結されている。前側第2シャフト20には、前後方向に延びる前側第3シャフト21の一端側が軸支されている。前側第3シャフト21の他端側は、架台1中央部の一対の中央第1リンク50の下部を連結する中央第1シャフト53に軸支されている。左右の後側第1ブラケット37の前部には、それぞれ上方に延びる後側第2ブラケット39が設けられている。左右の後側第2ブラケット39の上部は、幅方向に延びる後側第2シャフト40により連結されている。後側第2シャフト40には、前後方向に延びる後側第3シャフト41の一端側が軸支されている。後側第3シャフト41の他端側は、架台1中央部の一対の中央第2リンク51の上部に軸支された中央第3シャフト55に軸支されている。
一対の中央第1リンク50は、その上部において幅方向に延びる中央第2シャフト54に軸支されるとともに、一対の中央第2リンク51の下部に相対各変位可能に連結されている。中央第2シャフト54の両端部は、架台1の枠部2に軸支されている。一対の中央第2リンク51の下部は、中央第2シャフト54に固定されている。中央第2リンク51の上部は、幅方向に延びる中央第3シャフト55に軸支されている。一対の中央第3リンク52は、一対の中央第2リンク51の幅方向内側に配置され、その下部は幅方向に延びる中央第2シャフト54に固定されている。一対の中央第3リンク52の中央部には、中央第3シャフト55が通され、一対の中央第3リンク52の上部は幅方向に延びる中央第4シャフト56により連結されている。中央第4シャフト56には、車輪操作リンク60の一端側が軸支されている。即ち、中央第2リンク51と中央第3リンク52とは、中央第2シャフト54を中心として前後方向に同時に連動して回動可能である。
一対の中央第1リンク50には、中央第2シャフト54に軸支された箇所より上側かつ前側の角部において、角部にRを有する切り欠きが形成されている。また、一対の中央第2リンク51の側面には、その切り欠きの内面に当接可能なストッパピン57が幅方向外側へ突出して設けられている。ストッパピン57は、切り欠きの後側内面に当接する位置(図4参照)と、切り欠きの前側内面に当接する位置(図5参照)との間で、切り欠き内を移動可能である。換言すれば、一対の中央第1リンク50は、所定の角度範囲、即ち、切り欠きが許容する中央第2シャフト54周りのストッパピン57の回動量だけ、中央第2リンク51に対して自由に相対回転することができる。
一対の車輪操作リンク60の他端側は、一対の車輪操作アーム61に軸支されている。車輪操作アーム61の前後方向略中央部には、操作部第1シャフト62が挿通されており、操作部第1シャフト62の両端部は、架台1の枠部2に固定されている。さらに、一対の車輪操作アーム61は、操作部第1シャフト62より後側において上方に折れ曲がった一対のアーム部63を有し、アーム部63の先端が操作部64に連結している。操作部64の上端部には、幅方向に延びるハンドル部65が設けられている。架台1の操作者は、このハンドル部65を握って所定の操作を行うことにより、前側キャスタ10及び後側キャスタ30の姿勢を変更したり、架台1の走行モードを変更したりすることができる。
一対の車輪操作リンク60と連結する車輪操作アーム61の端部、及びアーム部63と連結する操作部64の端部には、一対のストッパブロックがそれぞれ突出して設けられている。後述するリフトアップ動作や着床動作において、ストッパブロックによりそれぞれの連結部分が所定角度以上に回動しないよう制限されている。
一対の操作部64の略中央部には、ロックバー66が軸支されている。ロックバー66の他端には幅方向に延びる操作部第2シャフト67が挿通され、操作部第2シャフト67の両端部は架台1の枠部2に固定されている。操作部第2シャフト67は、ハンドルバー68の端部の下部に形成された切り欠き69に掛止してハンドルバー68の前後移動をロックすることが可能である。後述するように、このロックはハンドル部65を上方に操作することで解除可能に構成されている。
図4は、前側キャスタ10及び後側キャスタ30のタイヤ14,34が、架台1の枠脚部3の底面よりも上方側である第3位置に収納されており、枠脚部3の底面が路面に接地している状態を示す。この状態を着床状態と呼ぶ。架台1を移動させず停止させておく場合や不使用状態で保管する場合等に、架台1を着床状態に設定する。着床状態の設定方法は後述する。
着床状態から架台1を移動可能な状態とするためのリフトアップ動作について説明する。着床状態では、前側キャスタ10及び後側キャスタ30が第3位置に収納されている。この状態において、ハンドル部65を操作者の手前側(後側)かつ上方に引き上げる操作を行うと、ハンドル部65に連結するハンドルバー68が操作部第2シャフト67の周りを回動し、ハンドルバー68の切り欠き69側の端部が下方側へ回転する。さらにハンドル部65を手前側へ引き上げると、ハンドルバー68下部を操作部第2シャフト67がスライドし、操作部第2シャフト67がハンドルバー68の切り欠き69に掛止される。
このとき、ハンドル部65に連結する操作部64と、車輪操作アーム61の後端部とが上方に引き上げられ、車輪操作アーム61は略中央部の操作部第1シャフト62を中心に回転し、車輪操作アーム61の前端部は下方かつ前方に回転する。この回転動作により、車輪操作リンク60が前方へ移動し、車輪操作リンク60に連結した中央第3リンク52端部が上方かつ前方に引き起こされる。即ち、左側面視の場合において車輪操作アーム61が操作部第1シャフト62を中心に反時計回りに回転することにより、車輪操作リンク60を介して中央第3リンク52に回転力が伝達される。中央第3リンク52は、中央第2シャフト54を中心に反時計回りに回転し、車輪操作リンク60に連結する中央第3リンク52端部が上方に持ち上がる。中央第3リンク52端部が上方に持ち上がることにより、中央第2リンク51も上方かつ前方に引き起こされる。そして、中央第2リンク51端部から延びる後側第3シャフト41により後側第2ブラケット39が上方かつ前方に引き起こされ、後側のタイヤ34が路面に接地し、後側キャスタ30が第1位置に回動する。
さらに、中央第2リンク51が上方かつ前方に引き起こされることにより、中央第1リンク50も中央第2シャフト54周りに回転する。即ち、左側面視の場合において中央第2リンク51が中央第2シャフト54を中心に反時計回りに回転することにより、中央第1リンク50も中央第2シャフト54を中心に反時計回りに回転する。中央第2リンク51の回転力は、ストッパピン57と、これに当接する切り欠きの前側内面とを介して、中央第1リンク50に伝達される。この伝達された回転力により、中央第1リンク50の下端部より延びる前側第3シャフト21を介して前側第2ブラケット19が上方かつ後方に引き起こされ、前側のタイヤ14が路面に接地し、前側キャスタ10が第2位置に回動する。
このとき、ストッパピン57は切り欠きの前側内面に当接する位置まで切り欠き内を移動できるので、中央第1リンク50は、図5に示すように、下端が中央第2リンク51の前縁延長線よりも前側に位置するように中央第2リンク51に対し若干傾斜した姿勢を取る。これにより、前側第2ブラケット19の回転量が、後側第2ブラケット39のそれよりも抑えられ、前側キャスタ10は、旋回軸22が上下方向に対し傾斜した状態で架台1を支持する第2位置を取ることができる。
次に、実施形態の架台1の動作について説明する。図5は、架台1の前後のタイヤ14,34を路面に接地させて架台1を前方へ移動させているときの状態を示している。このとき前側キャスタ10は、図6に示すように、第2位置にあり、旋回軸22の傾斜角度、即ち、旋回軸22と上下方向との成す角Aは、20°に設定されている。第2位置における傾斜角度は、10°から45°の範囲内に設定されることが望ましい。角Aが10°未満の場合、後述する直進走行性を十分に得ることが難しい。各Aが45°より大きい場合、旋回部12に過度なモーメントがかかりやすく、構造上無理がかかりやすい。10°から45°の範囲内において傾斜角度は、例えば架台1使用環境における路面の凹凸や傾斜の程度、使用するキャスタの許容可能な最大荷重等を考慮して決定することができる。
着床状態やリフトアップ動作開始直後においては、後側キャスタ30は、図4に示すように、旋回部32がタイヤ34よりも後側に位置する状態になっている。しかし、リフトアップ後に前方への移動を開始すると、後側キャスタ30は旋回し、図5に示すように、旋回部32よりも後側にタイヤ34が位置する状態となる。これは、タイヤ34の向きが前後方向と交差する方向にずれたときに、路面からタイヤ34に横荷重(サイドフォース)が働いて、旋回部32に対して移動方向と反対側である後側にタイヤ34が回転するよう回転モーメントが働くためである。一方、前側キャスタ10は、着床状態において、図4に示すように、旋回部12がタイヤ14よりも前側に位置する状態になっている。そして、着床状態から架台1をリフトアップして前方への移動を開始するまでの間も、旋回部12とタイヤ14の位置関係は維持される。
旋回部12,32よりも後側にタイヤ14,34が位置した状態(図5参照)で前方移動する場合は、仮にタイヤ14,34の向きが前後方向と交差する方向にぶれたとしても、上記回転モーメントは、タイヤ14,34の向きを復元する方向に常に働く。
さらに、本実施形態では、前側キャスタ10が第2位置にあり、旋回軸22が傾斜しているため、架台1自身の重量に由来する路面からの反力が旋回軸22と非平行な方向の成分をもってタイヤ14に作用するようになる。この成分は、タイヤ14の向きが変化したときにそれを復元する方向に常に働く。このため、上記復元する方向の回転モーメントが強まり、前側キャスタ10がより一層旋回しにくいという効果が得られる。即ち、前側キャスタ10が第2位置にあるとき、架台1は、直進走行モードとなり、前方移動において高い直進走行性を有する。
次に、実施形態の架台1を直進走行モードから全方向走行モードに切り替える操作について説明する。全方向走行モードでは、すべてのキャスタが旋回自在の状態となり、架台1が水平方向のあらゆる方向に容易に移動可能になる。図5は、架台1が、前後のタイヤ14,34を路面に接地させて前方移動している状態を示している。この状態から架台1の後方移動を開始すると、タイヤ34の向きが前後方向と交差する方向にずれた際に、タイヤ34、即ち、車輪35に対して前方向きの成分を有する横荷重が作用する。後側キャスタ30は、この横荷重による回転モーメントにより旋回し、図7に示すように、旋回部32よりも前側に回転軸36が位置した状態となる。
一方、前側キャスタ10では、タイヤ14の向きが前後方向と交差する方向にずれた際に、タイヤ14、即ち、車輪15に対して移動方向と反対側である前方への横荷重が作用する。前側キャスタ10は、この横荷重による回転モーメントにより、旋回部12よりも前側に回転軸16が移動するように旋回しようとする。しかし、旋回軸22が前傾しており、路面からの反力が復元力として働くため、後側キャスタ30のようにすぐには旋回しない。そして、復元力よりも横荷重による回転モーメントが大きくなると、前側キャスタ10は、旋回部12よりも前側に回転軸16が移動するように旋回しつつ、第2位置から第1位置に回動する。このとき、図7に示すように、中央第1リンク50は、前側第3シャフト21により後方へ押されて、左側面視で反時計回りに回転し、ストッパピン57は、切り欠きの後側内面に当接する位置まで切り欠き内を移動する。これにより、架台1は、水平方向のあらゆる方向に容易に移動可能な全輪旋回自在の状態、即ち、全方向走行モードとなり、横方向への移動や位置調整を容易に行うことが可能になる。
次に、実施形態の架台1を全方向走行モードから直進走行モードに切り替える操作について説明する。図7に示す状態から架台1の前方移動を開始すると、上述のように、後側キャスタ30は旋回し、旋回部32よりも後側にタイヤ34が位置する状態となる。同様に、前側キャスタ10も旋回し、旋回部12がタイヤ14よりも前側に位置する状態となる。このとき、上述のように、ストッパピン57は切り欠きの前側内面に当接する位置まで切り欠き内を移動し、中央第1リンク50は、下端が中央第2リンク51の前縁延長線よりも前側に位置するように中央第2リンク51に対し若干傾斜した姿勢を取る。これにより、前側キャスタ10は、旋回軸22が上下方向に対し傾斜した状態で架台1を支持する第2位置を取ることができ、架台1は、前方移動において高い直進走行性を有する。即ち、架台1を全方向走行モードから直進走行モードに切り替えることができる。
次に、実施形態の架台1の着床の操作及び着床機構について説明する。ハンドル部65を上方に引き上げて操作部第2シャフト67の切り欠き69の掛止を解除すると、ハンドル部65を前側(操作者から見て奥側)かつ下方に押し込むことができる。この押し込み操作により、車輪操作アーム61の端部が下方に引き込まれるように車輪操作アーム61が操作部第1シャフト62を中心に回転する。そして、車輪操作リンク60の端部に連結した中央第3リンク52端部が後側(操作者から見て手前側)に引き込まれる。即ち、左側面視の場合において車輪操作アーム61が時計回りに回転することにより、車輪操作リンク60を介して中央第3リンク52に回転力が伝達される。中央第3リンク52は、端部が後側に引き込まれるように中央第2シャフト54を中心に時計回りに回転する。
中央第3リンク52の上端部が後側に引き込まれることにより中央第2リンク51も後側に倒れ、中央第2リンク51の上端部から延びる後側第3シャフト41により後側第2ブラケット39の上端部が後側に引き込まれる。そして、後側旋回金具33がリフトアップ動作時とは反対方向へ回動し、後側のタイヤ34が第3位置へ収納されるとともに、架台1の枠脚部3の底面が接地する。
さらに、中央第2リンク51の上端部が後側に引き込まれることにより中央第1リンク50下端部は前方へ移動する。そして、中央第1リンク50下端部より延びる前側第3シャフト21により前側第2ブラケット19の上端部が前側に押され、前側旋回金具13がリフトアップ動作時とは反対方向へ回動する。これにより、前側のタイヤ14が第3位置へ収納されるとともに、枠脚部3の底面が接地する。以上の動作により、架台1の着床が完了する。
図4に示すように、着床状態において、前側キャスタ10及び後側キャスタ30は、それぞれ前後方向内側に引き上げられた第3位置に収納される。これは、リフトアップ時において、前側キャスタ10及び後側キャスタ30がそれぞれ架台1の内側から外側に開くようにすることで、タイヤ14,34の接地と、枠脚部3の上昇をスムーズに実現するためである。キャスタの構成や架台1の仕様によっては、前側キャスタ10の収納時の回動方向を左側面視で時計回りとしつつ後側キャスタ30の収納時の回動方向を左側面視で反時計回りとしてもよい。また、両者の回動方向を同じにしてもよい。
(1)実施形態に係る移動式の架台1は、架台1を支持可能な一対の前側キャスタ10と、一対の後側キャスタ30とを備える。前側キャスタ10及び後側キャスタ30は、各々、車輪15,35と、車輪15,35を回転軸16,36周りに回転可能に支持するとともに旋回軸22,42周りに旋回可能な前側旋回金具13及び後側旋回金具33と、を備えている。各旋回軸22,42は、回転軸16,36に平行な直線と直交するが、回転軸16,36とは交差しない。そして、各前側キャスタ10は、旋回軸22が上下方向に延びた状態で架台1を支持する第1位置と、旋回軸22が傾斜した状態で架台1を支持する第2位置との間で回動可能である。
従って、架台1は、前側キャスタ10の旋回軸22を傾斜させた状態で移動することが可能となる。旋回軸22が傾斜した状態では、架台1自身の重量に由来する路面からの反力が、旋回軸22と非平行な方向の成分をもってタイヤ14に作用する。そして、当該成分は、タイヤ14、即ち、車輪15の向きが変化したときにそれを復元する方向に常に働く。このため、旋回軸22の傾斜方向へ架台1を移動させる際の移動方向の安定性、即ち、直進走行性を向上させることができる。
また、架台1は、前側キャスタ10の旋回軸22が上下方向に延びた状態でも移動することができる。旋回軸22が上下方向に延びた状態では、路面からの反力が旋回軸22と平行な方向に車輪15に作用するため、前側キャスタ10は容易に旋回する。このため、架台1の横方向への移動や位置調整を容易に行うことが可能になる。このように、架台1によれば、直進時の方向安定性を向上させつつ、横方向への移動や位置調整を容易に行うことが可能になる。
(2)また、実施形態では、一対の後側キャスタ30は、平面視において一の直線に沿って並んで配置され、一対の前側キャスタ10は、当該一の直線に平行な水平軸周りに回動可能に構成されている。即ち、後側キャスタ30は、前側キャスタ10の回動中心軸に平行な同一の直線に沿って並んでいる。このため、架台1が、前側キャスタ10の旋回軸22を傾斜させた状態で移動する際、より安定して移動することできる。
(3)さらに、実施形態では、第2位置にある前側キャスタ10の旋回軸22は、上下方向に対して10°から45°の角度で傾斜している。このため、旋回部12に過度なモーメントがかかることを抑制しつつ架台1の直進走行性を向上させることができる。
(4)また、実施形態では、前側キャスタ10が、車輪15に作用する横荷重に駆動されて、第1位置と第2位置との間を回動する。このため、架台1を前方移動または後方移動させることで、直進走行モードと全方向走行モードの2モード間の切り替えを行うことができる。
(5)さらに、実施形態は、前側キャスタ10及び後側キャスタ30を、それらの車輪15,35が枠脚部3の底面よりも上方に位置し得る第3位置まで回動させて、架台1を着床させる着床機構を備えている。このため、例えば全方向走行モードで架台1の位置調整を行った後に、枠脚部3の底面を接地させ、架台1を着床させることで、容易に架台1を適切な位置に設置することが可能になる。
以下に述べる他の実施形態は、いずれも上記実施形態と同様に、架台1を支持するキャスタが、第1位置と第2位置との間で回動可能な第1キャスタを含む。第1位置は、旋回軸が上下方向に延びた状態で架台1を支持する位置であり、第2位置は、旋回軸が傾斜した状態で架台1を支持する位置である。そのため、他の実施形態にかかる架台1によれば、少なくとも上記(1)と同様に、直進時の方向安定性を向上させつつ、横方向への移動や位置調整を容易に行うことが可能になる。
ある実施形態では、架台1を支持するキャスタが、第1位置と第2位置とで架台1を支持する1つまたは3つ以上の第1キャスタと、第1位置のみで架台1を支持する3つ以上の第2キャスタと、から構成されている。この場合、3つ以上の第2キャスタは、平面視において一の直線に沿って並んで配置され、1つまたは3つ以上の第1キャスタは、当該一の直線に平行な水平軸周りに回動可能に構成されている。3つ以上の第1キャスタは、それぞれ車輪の外径あるいは第2位置での旋回軸の傾斜角度が異なるよう構成されてもよい。この構成によれば、第2キャスタは第1キャスタの回動中心軸に平行な同一の直線に沿って並んでいるため、架台1は、安定して移動することができる。
また、他の実施形態では、架台1を支持するキャスタが、第1位置と第2位置とで架台1を支持する2つ以上の第1キャスタと、第1位置のみで架台1を支持する1つの第2キャスタと、から構成されている。この場合、2つ以上の第1キャスタは、互いに平行な水平軸周りに回動可能に構成されている。2つ以上の第1キャスタは、一つの水平軸周りに回動可能に構成されていてもよい。2つ以上の第1キャスタは、それぞれ車輪の外径あるいは第2位置での旋回軸の傾斜角度が異なるよう構成されてもよい。この構成によれば、直進走行モードにおける直進走行性を向上させつつ、第2キャスタの個数を削減することができる。
さらに他の実施形態では、架台1を支持するキャスタが、第1位置と第2位置とで架台1を支持する3つ以上の第1キャスタのみから構成されている。この場合、3つ以上の第1キャスタは、互いに平行な水平軸周りに回動可能に構成されている。この構成によれば、直進走行モードにおける直進走行性をさらに向上させることができる。
また、別の他の実施形態では、第1キャスタの回動をモータ駆動により行ってもよい。さらに別の実施形態では、リフトアップや着床動作を、ハンドル部65の手動操作ではなく、モータ駆動により行ってもよい。
以上、いくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々に変形可能である。
1 架台
10 前側キャスタ(第1キャスタ)
13 前側旋回金具(旋回金具)
15 車輪
16 回転軸
22 旋回軸
30 後側キャスタ(第2キャスタ)
33 後側旋回金具(旋回金具)
35 車輪
36 回転軸
42 旋回軸
A 旋回軸と上下方向との成す角

Claims (7)

  1. 移動式の架台であって、
    前記架台を支持可能な少なくとも3つ以上のキャスタを備え、
    前記キャスタは、各々、車輪と、前記車輪を回転軸周りに回転可能に支持するとともに、前記回転軸に平行な直線と直交し、且つ、前記回転軸と交差しない旋回軸周りに旋回可能な旋回金具と、を備えるとともに、前記旋回軸が上下方向に延びた状態で前記架台を支持する第1位置と、前記旋回軸が傾斜した状態で前記架台を支持する第2位置とを選択可能な第1キャスタを含む、架台。
  2. 前記少なくとも3つ以上のキャスタは、1つ以上の前記第1キャスタと、前記第1位置のみで前記架台を支持する2つ以上の第2キャスタと、から構成され、
    前記第2キャスタは、平面視において一の直線に沿って並んで配置され、
    前記第1キャスタは、前記一の直線に平行な水平軸周りに回動可能である、請求項1に記載の架台。
  3. 前記少なくとも3つ以上のキャスタは、2つ以上の前記第1キャスタと、前記第1位置のみで前記架台を支持する1つの第2キャスタと、から構成され、
    前記第1キャスタは、一つの又は互いに平行な水平軸周りに回動可能である、請求項1に記載の架台。
  4. 前記少なくとも3つ以上のキャスタは、前記第1キャスタのみから構成され、
    前記第1キャスタは、互いに平行な水平軸周りに回動可能である、請求項1に記載の架台。
  5. 前記第2位置における前記旋回軸は、上下方向に対して10°から45°の角度で傾斜している、請求項1に記載の架台。
  6. 前記第1キャスタは、前記車輪に作用する横荷重に駆動されて、前記第1位置と前記第2位置との間を回動する、請求項1から5のいずれか一項に記載の架台。
  7. 前記少なくとも3つ以上のキャスタを、それらの前記車輪が前記架台の最も低い部位よりも上方に位置し得る第3位置まで回動させて前記架台を着床させる着床機構を備えた、請求項1から5のいずれか一項に記載の架台。
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