JP2024042147A - 金型キャビティの良否判定方法 - Google Patents

金型キャビティの良否判定方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024042147000001
【課題】成形金型やトグル型締装置の損傷を確実に回避することができる、金型キャビティの良否判定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】固定金型を支持する固定盤とトグル型締駆動部を支持する型締盤の間に可動金型を支持する可動盤が配置され、トグル型締駆動部を操作して固定盤と型締盤を連結する複数のタイバーに弾性回復力を発生させ、弾性回復力を利用して固定金型と可動金型を型締して形成する金型キャビティの良否判定方法において、金型タッチ点と型締限の範囲内で行う第1良否判定工程と第2良否判定工程と、生産運転で行う第3良否判定工程と第4良否判定工程と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定金型を支持する固定盤とトグル型締駆動部を支持する型締盤の間に可動金型を支持する可動盤が配置され、トグル型締駆動部を操作して固定盤と型締盤を連結する複数のタイバーに弾性回復力を発生させ、弾性回復力を利用して固定金型と可動金型を型締して形成される金型キャビティの良否判定方法に関するものである。
固定金型と可動金型の成形金型を型締して形成される金型キャビティに向けて、射出装置から溶融状態の成形材料を射出充填して成形品を製造する成形装置において、金型キャビティを形成する型締部として、トグル型締駆動部を備えるトグル型締装置が広く採用されている。その理由として、トグル型締駆動部の倍力特性を利用して、小さな駆動力で大きな型締力を発生することができ、省エネ効果による環境負荷低減を可能とする。また、電動モータの大型化と倍力特性を組み合せて全て電動駆動とすることができ、省エネ効果と合わせて環境負荷低減に貢献できる型締装置とされている。
トグル型締装置は、固定金型を支持する固定盤と、トグル型締駆動部を支持する型締盤の間に、可動金型を支持する可動盤が配置され、トグル型締駆動部を操作して固定盤と型締盤を連結する複数のタイバーを延伸させ、タイバーの延伸によって発生する弾性回復力を利用して、固定金型と可動金型を押圧して型締することで金型キャビティが形成される。この金型キャビティの形成に際しては、複数のタイバーに発生する弾性回復力は均等であることが好ましく、金型キャビティは正常状態で形成されていると判定される。
例えば、成形金型の剛性が低く、型締によって成形金型が大きく湾曲すると、複数のタイバーに発生する弾性回復力が大きく変動し、金型キャビティが不安定な状態で形成される。また、例えば、トグル型締装置に対して、成形金型が極端に小さい状態や偏芯した状態の場合では、複数のタイバーに発生する弾性回復力が不均等となり、同様に金型キャビティの形成が不安定となる。この金型キャビティの形成が不安定な状態で成形材料の射出充填を行うと、金型キャビティから成形材料が漏出する成形異常、金型キャビティの一部に過大な負荷が生じて成形金型の破損、複数のタイバーの弾性回復力が大きく乱れてトグル型締装置の破損、等の重大な問題が生じる。そのため、トグル型締装置において、金型キャビティの良否判定を行う手段が提案されている。
例えば、特許文献1に示すように、複数のタイバーに取付けた張力センサを用いて計測した型締力バランスの判定結果に基づいて、各タイバーの有効長の調整手段を操作して型締力バランスを正常な状態に調整する手段が提案されている。この型締力バランスの判定と金型キャビティの良否判定は、同じことを示す。また、特許文献2に示すように、複数のタイバーに取付けたタイバー歪計測部を用いてタイバーのバランスを計測し、型締力を変更した時のタイバーのバランスの変化を計測して、トグル型締装置の良否判定を行う手段が提案されている。このタイバーのバランスに起因するトグル型締装置の良否判定と金型キャビティの良否判定は、同様な効果を示す。また、特許文献3に示すように、複数のタイバーに取付けた歪センサを用いて型締力を計算し、目標型締力と計算した型締力との偏差に基づいて、型開時にタイバーナットを調整する手段が提案されている。これによると、金型の剛性や温度分布の不均一に起因する型締力の変動の良否判定を用いて、成形運転中の金型キャビティの良否判定を適切に行うことができるとされている。
ここで、溶融状態の成形材料として、熱可塑性樹脂を可塑化溶融した溶融樹脂を用いる成形装置を射出成形機といい、アルミニウム合金等の金属を加熱溶融した溶湯を用いる成形機を鋳造機という。射出成形機の射出装置は、加熱調整されたバレル内に供給した熱可塑性樹脂を、回転羽根がついたスクリュを回転させて可塑化溶融させて貯蔵し、スクリュの前進動作により金型キャビティ内に溶融樹脂を射出充填させる。また、鋳造機の射出装置は、射出スリーブ内に供給した溶湯をプランジャチップの前進動作により押圧して、金型キャビティ内に射出充填させる。この射出装置とトグル型締装置が略水平方向に配置された成形機を横型成形機といい、略鉛直方向に配列された成形機を竪型成形機という。
特開平8-258102号公報 特許第6970177号公報 特開2021-138079号公報
ここで、特許文献1から特許文献3の全てにおいて、トグル型締部が最大に前進し(型締限という)、タイバーが最大に伸張して、タイバーに発生する弾性回復力が最大となって、最大型締力で成形金型を型締して金型キャビティを形成した状態で、型締力やタイバーのバランス判定の金型キャビティの良否判定が行われる。さらに、この最大型締力で型締した金型キャビティに向けて、溶融状態の成形材料の射出充填を繰り返して、金型キャビティの良否判定を行うとしている。そのため、例えば、剛性の低い成形金型や、トグル型締装置に対して極端に小さい成形金型や偏芯した成形金型等を用いて、最大型締力で型締した時点で、成形金型やトグル型締部には偏芯した過大な負荷が作用する。その結果、最大型締力で型締した状態で金型キャビティの良否判定を行うことは、成形金型やトグル型締装置に対して過度なダメージを蓄積させる結果となり、成形金型やトグル型締装置が損傷する危険性を避けることはできず、従来技術の課題は解決されていない。
そこで本発明は、成形金型やトグル型締装置の損傷を確実に回避することができる、金型キャビティの良否判定方法を提供することを目的とする。
本発明の金型キャビティの良否判定方法は、
固定金型を支持する固定盤とトグル型締駆動部を支持する型締盤の間に可動金型を支持する可動盤が配置され、前記トグル型締駆動部を操作して前記固定盤と前記型締盤を連結する複数のタイバーに弾性回復力を発生させ、前記弾性回復力を利用して前記固定金型と前記可動金型を型締して形成される金型キャビティの良否判定方法において、
前記複数のタイバーの夫々に前記弾性回復力を計測するタイバー計測部を備え、
前記固定金型と前記可動金型がタッチする金型タッチ点から前記トグル型締駆動部のトグルデットポイントの範囲内に設定した第1評価位置で、前記タイバー計測部で計測した前記弾性回復力を第1弾性回復力とし、予め設定した第1閾値と前記第1弾性回復力を比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第1良否判定工程を備える、ことを特徴とする。
本発明の金型キャビティの良否判定方法において、
前記第1良否判定工程の正常判定において、前記金型キャビティを形成する型締限を第2評価位置に設定し、前記第2評価位置で計測した前記弾性回復力を第2弾性回復力とし、予め設定した第2閾値と前記第2弾性回復力を比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第2良否判定工程を更に備える、ことが好ましい。
また、本発明の金型キャビティの良否判定方法において、
前記第2良否判定工程の正常判定に続いて開始される成形運転おいて、前記金型キャビティ内に成形材料を射出充填する型締位置を第3評価位置に設定し、前記第3評価位置の射出充填を完了したタイミングで計測した前記弾性回復力を第3弾性回復力とし、予め設定した第3閾値と前記第3弾性回復力を比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第3良否判定工程を更に備える、ことが好ましい。
さらに、本発明の金型キャビティの良否判定方法において、
前記第3良否判定工程の異常判定において、前記異常判定の回数を積算した異常判定カウント数と予め設定した第4閾値と比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第4良否判定工程を更に備える、ことが好ましい。
本発明によれば、成形金型やトグル型締装置の損傷を確実に回避することができる、金型キャビティの良否判定方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るトグル型締装置を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る金型キャビティ良否判定方法の制御フロー図を示す。 図2に引き続いて金型キャビティ良否判定方法の制御フロー図を示す。 図2および図3に示す金型キャビティ良否判定方法を補足する図である。 図4に引き続いて金型キャビティ良否判定方法を補足する図である。 トグル型締装置と成形金型の組合せ形態を示す図である。 図6に引き続いてトグル型締装置と成形金型の組合せ形態を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが、各請求項に係る発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、本実施形態においては、各構成要素の尺度や寸法が誇張されて示されている場合や、一部の構成要素が省略されている場合がある。
(トグル型締装置)
先ず、本発明の実施形態に係るトグル型締装置について、図1を用いて説明する。図1に示すトグル型締装置100は、成形金型10と、型締部20と、トグル型締駆動部30と、成形制御部40と、良否判定部50と、を備える。
成形金型10は、固定金型11と、可動金型12と、を備える。固定金型11と可動金型12の型締動作により、金型キャビティ13と図示しない金型ゲートが形成される。図示しない射出装置から、金型ゲートを経由して溶融状態の成形材料が金型キャビティ13内に射出充填される。固定金型11と可動金型12は、溶融状態の成形材料の射出充填および金型キャビティ13内での冷却固化に好適な温度に、図示しない温度調整手段を用いて調整される。また、必要に応じて、溶融状態の成形材料を射出充填する前に、金型キャビティ13に離型剤等を塗布しておくことが好ましい。
ここで、溶融状態の成形材料として、例えば、熱可塑性樹脂を可塑化溶融した溶融樹脂や、アルミニウム合金等の金属を加熱溶融した溶湯が挙げられる。溶融樹脂を用いる成形装置を射出成形機といい、溶湯を用いる成形装置を鋳造機という。射出成形機の射出装置は、加熱調整されたバレル内に供給した熱可塑性樹脂を、回転羽根がついたスクリュを回転させて可塑化溶融させて貯蔵し、スクリュの前進動作により金型キャビティ内に溶融樹脂を射出充填させる。また、鋳造機の射出装置は、射出スリーブ内に供給した溶湯をプランジャチップの前進動作により押圧して、金型キャビティ内に射出充填させる。また、射出装置とトグル型締装置100が略水平方向に配置された成形機を横型成形機といい、略鉛直方向に配列された成形機を竪型成形機という。図1は、横型成形機を示す。
型締部20は、固定金型11を支持する固定盤21と、可動金型12を支持する可動盤22と、トグル型締駆動部30を支持する型締盤23と、を備える。固定盤21と型締盤23は、複数のタイバー24で連結される。固定盤21と型締盤23の間に配置される可動盤22は、複数のタイバー24が貫通しており、タイバー24をガイドとして型開閉方向に動作する。ここで、可動盤22の動作について、固定金型11と可動金型12が近接する方向の動作を型閉動作といい、固定金型11と可動金型12が離間する方向の動作を型開動作という。
トグル型締駆動部30は、型締盤23と可動盤22を連結する複数のリンク節からなるトグルリンク部31と、トグルリンク部31と連結し前後進動作を行うクロスヘッド部32と、電動モータ33と、電動モータ33の回転運動を直線運動に変換してクロスヘッド部32に伝達するボールネジ部34と、電動モータ33の回転運動を制御する型締制御部35と、を備える。クロスヘッド部32は、ボールネジ部34の先端に配置される。ここで、クロスヘッド部32の動作について、可動盤22に近接する方向の動作を前進動作といい、型締盤23に近接する方向の動作を後退動作という。型締制御部35で電動モータ33の回転運動を制御して、ボールネジ部34に連結されるクロスヘッド部32の前進動作により、トグルリンク部31が延伸して、可動盤22を型閉動作させる。また、可動盤22の型閉動作と逆方向に、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を制御することで、クロスヘッド部32は後退動作し、トグルリンク部31を屈折させて、可動盤22が型開動作する。
また、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を制御して、クロスヘッド部32を前進動作させて、可動金型12と固定金型11が軽くタッチした状態(金型タッチ点という)において、トグルリンク部31は屈折した状態である。この状態から、クロスヘッド部32を更に前進動作させると、トグルリンク部31は延伸する方向に動作し(型締動作または昇圧動作という)、トグルリンク部31は略直線の状態に延伸して、クロスヘッド部32の前進動作が停止する(型締限という)。この金型タッチ点から型締限の範囲内において、クロスヘッド部32の前進位置に応じて、複数のタイバー24が延伸され、延伸量に応じた弾性回復力が発生し、可動金型12と固定金型11を押圧する。この押圧を型締力といい、型締限で最大型締力を示す。また、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を制御して、クロスヘッド部32を型締限から後退動作させると、タイバー24の延伸量が減少して、弾性回復力(型締力)が低下する(降圧動作という)。
さらに、型締限において、複数のタイバー24の延伸量を調整するタイバーナット部36を備える(図1では型締盤23側のタイバー24の端部に配置)。クロスヘッド部32を後退動作させて、可動盤22を所定の位置に保持する(型厚調整位置という)。この型厚調整位置で、タイバーナット部36を操作して、型締制御部35に設定した最大型締力設定値に基づいて演算される複数のタイバー24の延伸量を得ることが可能な状態に、型締盤23の位置を調整する(型厚調整という)。
なお、図1において、電動モータ33とボールネジ部34を組み合せた電動駆動手段としたが、これに限定されることなく、例えば、電動モータ33の代わりに油圧シリンダとし、ボールネジ部34の代わりにシリンダロッドとした油圧駆動手段であっても良い。
成形制御部40は、予め設定した成形条件に基づいて、トグル型締駆動部30と射出装置を操作して成形運転を行う。射出成形機の成形運転を射出成形といい、鋳造機の成形運転を鋳造という。先ず、成形制御部40から発信される操作指令に基づいて、型締制御部35でトグル型締駆動部30を操作して金型キャビティ13を形成する(金型キャビティ形成工程という)。続いて、図示しない射出装置から溶融状態の成形材料を金型キャビティ13内に射出充填し(射出充填工程という)、金型キャビティ13内に射出充填された溶融状態の成形材料の密度調整(射出成形では保圧工程、鋳造では増圧工程という)と、冷却固化(冷却工程という)の後に、金型キャビティ13から冷却固化した成形材料(射出成形では射出成形品、鋳造では鋳造品という)を取り出す(取出し工程という)。成形運転は、この金型キャビティ形成工程から取出し工程を繰り返す(ショット数という)。
良否判定部50は、成形制御部40と接続し、複数のタイバー24の夫々に設けたタイバー計測部(S1、S2)で計測した弾性回復力に基づいて、金型キャビティ13の形成状態の良否を判定する。詳しくは、図2から図5を用いて説明する。なお、図1において、タイバー計測部(S1、S2)は、固定盤21側のタイバー24の端部に設けたが、これに限定されることなく、例えば、成形金型10あるいは可動盤22と干渉しない位置のタイバー24に設けても良く、型締盤23側のタイバー24の端部に設けるとしても良い。なお、弾性回復力は、タイバー24の延伸量の計測から演算する手段としたが、例えば、タイバー24に発生する歪応力を計測して弾性回復力に演算するとしても良く、固定盤21と型締盤23の距離の変化量をタイバー24の延伸量として弾性回復力を演算するとしても良い。
(金型キャビティの良否判定方法)
次に、図1に示すトグル型締装置100を用いて、本発明の実施形態に係る金型キャビティの良否判定方法について、図2から図5を用いて説明する。ここで、図2および図3は、金型キャビティ良否判定方法の制御フロー図を示し、図4および図5は、図2および図3を補足する図である。
先ず、図2(a)に示すように、成形運転を行うに際して、トグル型締装置100に成形金型10を取付けた後に、成形制御部40に成形運転時の最大型締力を設定する。さらに、型締制御部35は、最大型締力の設定に基づいて必要な弾性回復力を演算し、演算した弾性回復力を複数のタイバー24の延伸量に換算する(最大型締力設定工程という)。続いて、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を操作して、クロスヘッド部32を所定の位置(型厚調整位置という)に後退動作させる(トグル後退動作という)。トグルリンク部31は屈折した状態である。この型厚調整位置でタイバーナット36を操作して、最大型締力設定工程で換算したタイバー24の延伸量に相当する位置に型締盤23を調整する(型厚調整工程という)。その後、型締制御後部35で電動モータ33を操作して、クロスヘッド部32の前進動作を行い(トグル前進動作という)、最大型締力設定工程で設定した金型タッチ点CH1にクロスヘッド部32を設定する(金型タッチ点設定工程という)。この金型タッチ点設定工程において、トグルリンク部31は屈折状態である。なお、電動モータ33の回転運動の駆動トルクに制限を設け、トグル前進動作が停止した位置を金型タッチ点とする手段の金型タッチ点設定工程としても良い。
次に、図2(b)に示すように、良否判定部50に予め設定した第1評価位置CH2に、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を操作して、クロスヘッド部32を前進動作させる。ここで、第1評価位置CH2の設定について、図4(a)を用いて説明する。
図4(a)は、トグル前進動作のクロスヘッド部32の前進位置を横軸とし、縦軸に電動モータ33の回転駆動力としたトグル曲線TQを示す。金型タッチ点CH1から型締限CH4の間に、トグル型締駆動部30の特有のトグルデットポイントCH3が存在し、トグルデットポイントCH3でトグル曲線TQが最大値を示す。ここで、例えば、型締限CH4で金型キャビティ13の良否判定を行う従来技術のように、トグルデットポイントCH3よりも型締限CH4側のクロスヘッド部32の前進位置で異常判定が確認されると、型締制御部35で電動モータ33の回転動作を操作して、クロスヘッド部32を後退動作させて(トグル後退動作という)、異常判定の原因調査や改善対応等の処置を行う。このトグル後退動作において、トグルデットポイントCH3を乗り越える際に、トグル型締装置100に過大な負荷が生じ、異常判定に加えて更に大きなダメージを与えてしまうことになり、好ましい形態ではない。
そこで、本発明において、金型タッチ点CH1とトグルデットポイントCH3の間に第1評価位置CH2を設定し、この位置で金型キャビティ13の良否判定を行うことを特徴とする(第1良否判定工程という)。これにより、異常判定において、トグル後退動作によりトグル曲線TQが減少し、トグル型締装置100に与えるダメージを素早く軽減することができる。また、型締限CH4ではトグルリンク部31が略直線状態に延伸し、複数のタイバー24が最大に伸張して最大の弾性回復力が生じる。これに対して、第1評価位置CH2では、トグルリンク部31が屈折状態で、複数のタイバー24の延伸量は小さく弾性回復力も小さい。これにより、トグル型締装置100への負荷を低減させ、ダメージを抑えた状態で金型キャビティ13の良否判定を行うことができる好適な手段である。
ここで、第1評価位置CH2で行う第1良否判定工程は、図4(b)に示すように、複数のタイバー24の夫々に設けたタイバー計測部(S1~S4)で計測した夫々の弾性回復力(第1弾性回復力DF1という)と、良否判定部50に予め設定した第1閾値K1とを比較して行う。第1弾性回復力DF1が第1閾値K1に収まる場合(DF1≦K1)は、図2(b)に示すように、良否判定部50で第1正常判定とする。また、第1弾性回復力DF1が第1閾値K1から外れる場合(DF1>K1)は、良否判定部50で第1異常判定とする。ここで、第1異常判定において、良否判定部50から型締制御部35へ異常判定結果が送信され、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を操作して、クロスヘッド部32を後退動作させる。所定の後退動作の位置で、例えば、成形金型10を交換する等の異常対応行動を行う。この時点で異常対応行動を行うことで、トグル型締装置100へのダメージを大きく回避することができる。
また、第1正常判定において、図3(c)に示すように、良否判定部50から型締制御部35へ正常判定結果が送信され、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を操作して、クロスヘッド部32を型締限CH4に前進動作させる(型締工程)。この型締限CH4を第2評価位置CH4として、金型キャビティ13の良否判定を行う(第2良否判定工程という)。例えば、剛性の低い成形金型10を用いた場合、弾性回復力の小さい第1評価位置CH2での第1良否判定工程で第1正常判定を得たとしても、弾性回復力が最も大きくなる第2評価位置CH4では成形金型10が大きく変形して、トグル型締装置100に大きなダメージを与えることが想定される。そのために、第1良否判定工程に続いて、第2評価位置CH4で第2良否判定工程を行うことで、トグル型締装置100へのダメージを回避でき、好適な手段と言える。
第2評価位置CH4で行う第2良否判定工程は、図4(c)に示すように、タイバー計測部(S1~S4)で計測した夫々の弾性回復力(第2弾性回復力DF2という)と、良否判定部50に予め設定した第2閾値K2とを比較して行う。第2弾性回復力DF2が第2閾値K2に収まる場合(DF2≦K2)は、図3(c)に示すように、良否判定部50で第2正常判定とする。また、第2弾性回復力DF2が第2閾値K2から外れる場合(DF2>K2)は、良否判定部50で第2異常判定とする。ここで、第2異常判定において、良否判定部50から型締制御部35へ異常判定結果が送信され、型締制御部35で電動モータ33の回転運動を操作してトグル後退動作を行い、弾性回復力をゼロとする。この状態で、例えば、成形金型10を交換する等の異常対応行動を行う。第1良否判定工程に続いて、第2良否判定工程を行うことにより、トグル型締装置100に与えるダメージの蓄積を少なくすることができる。
また、第2正常判定において、図3(d)に示すように、良否判定部50から型締制御部35と成形制御部40に正常判定結果が送信され、予め設定された成形条件に基づいて成形運転を開始する。成形運転は、トグル型締駆動部30を操作して形成した金型キャビティ13(金型キャビティ形成工程という)に向けて、図示しない射出装置から溶融状態の成形材料を射出充填する(射出充填工程という)。この射出充填工程の型締位置(クロスヘッド部32の前進位置)を第3評価位置とする。この第3評価位置において、図5(a)に示すように、射出充填を完了したタイミングのタイバー計測部(S1~S4)で計測した夫々の弾性回復力(第3弾性回復力DF3という)と、良否判定部50に予め設定された第3閾値K3とを比較して、金型キャビティ13の良否判定を行う(第3良否判定工程という)。
第3評価位置で行う第3良否判定工程において、第3弾性回復力DF3が第3閾値K3に収まる場合(DF3≦K3)は、図3(d)に示すように、良否判定部50で第3正常判定とする。ここで、例えば、金型キャビティ13が偏芯した成形金型10では、第2良否判定工程で第2正常判定となっても、成形運転の射出充填工程の成形材料の充填圧力によって、成形金型10が大きく傾くことがある。また、例えば、成形金型10の温度調整手段に不備がある場合では、成形運転の高温の溶融状態の成形材料によって、成形金型10が大きく熱膨張することがある。この状態で成形運転を繰り返し継続することで、トグル型締装置100にダメージが蓄積され続ける。ダメージに蓄積が限界を超えると、トグル型締装置100に損傷等の危険性を高める結果となり好ましい形態ではない。
そこで、第2良否判定工程に続いて、第3良否判定工程を行うことで、トグル型締装置100に負荷するダメージの蓄積を確実に回避することができ、好適な手段である。第3良否判定工程で第3正常判定を受けると、トグル型締装置100は安全な状態にあるとして、安心して成形運転を継続することができる。なお、第3閾値K3は第2閾値K2よりも大きく設定することが好ましい。
また、第3良否判定工程において、第3弾性回復力DF3が第3閾値K3から外れる場合(DF3>K3)は、良否判定部50で第3異常判定とし、第4良否判定工程に進む。第4良否判定工程は、図5(b)に示すように、横軸を生産運転のショット数とし、縦軸に第3異常判定の積算回数とした異常判定カウント数ERと、良否判定部50に予め設定した第4閾値K4とを比較して、金型キャビティ13の良否判定を行う。ここで、第4閾値K4は、トグル型締装置100が、損傷等の重篤な問題が高い確率で発生する警報条件として、例えば、過去の生産運転時の実績から設定しても良い。
ここで、図3(d)に示すように、第4良否判定工程において、異常判定カウント数ERが第4閾値K4に収まる場合(ER≦K4)は、良否判定部50で第4正常判定とする。この第4正常判定において、トグル型締装置100は、直ぐに損傷等の重篤な危険状態になる可能性は低いとして、成形運転を継続し、第3良否判定工程と第4良否判定工程を繰り返し行う。
また、第4良否判定工程において、異常判定カウント数ERが第4閾値K4を超過する(ER>K4)と、良否判定部50は第4異常判定とする。トグル型締装置100に対して、負荷の高い状態での生産運転が継続され、ダメージが蓄積されて、高い確率で成形金型10を含むトグル型締装置100に損傷等の重篤な危険状態が発生すると判定する。そのため、良否判定部50は、成形制御部40へ警報を送信し、成形運転を直ちに停止し、トグル型締装置100の異常対応行動を行う。この時、図5(b)に示すように、第4異常判定となったタイミングの生産運転のショット数を警報ショットESとし、この警報ショットES以降は生産運転を行わないとすることが好ましい。
(トグル型締装置100と成形金型10の組合せ形態)
次に、トグル型締装置100と成形金型10の組合せ形態について、図6および図7を用いて説明する。図6および図7(e)と図7(f)は、図1のA断面を示す、なお、図6および図7に示す組合せ形態は一例であって、これに限定されるものではない。
トグル型締装置100は、図6(a)に示すように、タイバー24が固定盤21の4隅に配置され、夫々のタイバー24にタイバー計測部(S1~S4)を備える。斜線で囲まれた領域PHに成形金型10を配置することで、複数のタイバー24のタイバー計測部(S1~S4)に均等な弾性回復力が発生して、トグル型締装置100を好適な状態とする。さらに、領域PHの中心部の領域PLに金型キャビティ13が配置されることが好ましい。領域PH内に成形金型10が配置され、領域PL内に金型キャビティ13が配置される好適な形態を、図6(b)に示す。
例えば、金型キャビティ13は領域PL内に収まっているが、成形金型10が領域PHから外れて配置された形態を、図6(c)に示す。この場合、成形金型10を型締動作して、金型タッチ点CH1から型締限CH4において、成形金型10から離れた上側のタイバー計測部(S1、S4)と、成形金型10に近い下側のタイバー計測部(S2、S3)とで、大きな偏差が生じるものと考えられる。そのため、図6(c)に示す形態では、第1良否判定工程あるいは第2良否御判定工程を用いて金型キャビティ13の良否判定を行うことが好ましい。これにより、トグル型締装置100に過大な偏圧が負荷しダメージを与えることを確実に防止することができる。
なお、図6(c)において、成形金型10が領域PHの下側の片方に偏って配置される形態を示したが、領域PHよりも極端に大きい成形金型10を配置する形態であっても、同様な偏圧が生じて好ましくない。また、領域PHよりも極端に小さい成形金型10を配置する形態も好ましいものではない。この場合においても、第1良否判定工程あるいは第2良否判定工程を用いて金型キャビティ13の良否判定を行うことが好ましい。
次に、例えば、成形金型10は領域PHの範囲内に正しく収まっているが、金型キャビティ13が偏芯し領域PLから外れて配置された形態を、図6(d)に示す。この場合、金型キャビティ13内に溶融状態の成形材料を射出充填することで、金型キャビティ13の偏芯の程度に応じて、タイバー計測部(S1~S4)に偏圧が計測される。そのため、射出充填を行わない第1良否判定工程および第2良否判定工程では、金型キャビティ13の良否判定を正確に行うことが困難である。そこで、射出充填を伴う第3良否判定工程あるいは第4良否判定工程を用いて金型キャビティ13の良否判定を行うことが好ましい。その結果、成形運転において、トグル型締装置100に過大な偏圧が継続して負荷し、ダメージが蓄積することを確実に防止することができる。
また、例えば、大きさの異なる複数の金型キャビティ(13A<13B)を備えた成形金型10であって、領域PLの範囲内に複数の金型キャビティ(13A、13B)が配置され、領域PHの範囲内に成形金型10が配置される形態を、図7(e)に示す。この場合、金型キャビティ(13A、13B)内に溶融状態の成形材料を射出充填することで、複数の金型キャビティ(13A、13B)の大きさの違いに応じて、タイバー計測部(S1~S4)に偏圧が計測される。そのため、図6(d)の形態と同様に、射出充填を行わない第1良否判定工程および第2良否判定工程では、複数の金型キャビティ(13A、13B)の良否判定を正確に行うことが困難である。そこで、射出充填を伴う第3良否判定工程あるいは第4良否判定工程を用いて複数の金型キャビティ(13A、13B)の良否判定を行うことが好ましい。その結果、成形運転において、トグル型締装置100に過大な偏圧が継続して負荷し、ダメージが蓄積することを確実に防止することができる。
なお、図7(e)において、例えば、複数の金型キャビティ(13A、13B)の大きさの違いによって、成形金型10の剛性が部分的に異なることが想定される。また、例えば、図示しない押出手段や温度調整手段等の配置によっても、成形金型10の剛性が部分的に異なることが考えられる。この場合、型締動作により成形金型10が非対象に変形して、タイバー計測部(S1~S4)に偏圧が計測されることがある。そうなると、第1良否判定工程あるいは第2良否判定工程を用いて、複数の金型キャビティ(13A、13B)の良否判定行うことが好適な手段とされる。さらに、第3良否判定工程あるいは第4良否判定工程を続けて行うことが好ましい。
次に、例えば、同じ大きさの複数の金型キャビティ(13C=13D)を備えた成形金型10であって、領域PLの範囲内に複数の金型キャビティ(13C、13D)が配置され、領域PHの範囲内に成形金型10が配置される形態を、図7(f)に示す。この場合、溶融状態の成形材料の射出充填方法の違いによって、複数の金型キャビティ(13C、13D)の良否判定方法を選択する。例えば、複数の金型キャビティ(13C、13D)に向けて成形材料を同時に射出充填する射出充填方法において、タイバー計測部(S1~S4)に偏圧が生じ難いので、第1良否判定工程から第4良否判定工程のいずれを用いても、精度良く複数の金型キャビティ(13C、13D)の良否判定を行うことができる。
また、例えば、複数の金型キャビティ(13C、13D)のうち、先に金型キャビティ13Cに射出充填して、後から金型キャビティ13Dを射出充填する等の時間差を設けて射出充填する射出充填方法(時間差射出充填という)において、タイバー計測部(S1~S4)に偏圧が確実に計測されるので、第3良否判定工程あるいは第4良否判定工程を用いて、複数の金型キャビティ(13C、13D)の良否判定を行うことが好ましい。また、例えば、複数の金型キャビティ(13C、13D)のうち、金型キャビティ13Cまたは13Dのいずれか1つのみに射出充填する射出充填方法(片肺射出充填という)において、タイバー計測部(S1~S4)に大きな偏圧が確実に生じ、トグル型締装置100に過大な偏圧が負荷されて大きなダメージを与える。そのため、第3良否判定工程あるいは第4良否判定工程を用いて、複数の金型キャビティ(13C、13D)の良否判定を行って、トグル型締装置100へのダメージの蓄積を精度良く管理することが好ましい。
また、図6(b)に示したように、領域PHの範囲内に成形金型10が配置され、さらに、領域PLの範囲内に金型キャビティ13が配置された好適な形態であっても、例えば、成形金型10の温度調整手段を備えていない形態、温度調整手段の配置が不適切な形態、異物等が詰まって温度調整手段が故障している形態、等を含んでいることがある。この場合、成形運転の繰り返し継続により、高温の成形材料から熱量を受けて成形金型10が過度に温度上昇し、または、不均等な温度分布となる。その結果、成形金型10に過度な熱膨張や熱変形が生じ、タイバー計測部(S1~S4)に大きな偏圧が計測される。このような形態においては、第3良否判定工程あるいは第4良否判定工程を用いて、金型キャビティ13の良否判定を行うことが好ましい。これにより、トグル型締装置100にダメージが蓄積されて損傷することを確実に防止することができる。
次に、例えば、固定盤21と可動盤22は平行に配置されているが、固定金型11と可動金型12の配置が平行でない形態を、図7(g)に示す。ここで、固定金型11と可動金型12の配置が平行にならなくなる原因として、例えば、可動盤22と可動金型12の間に異物等を挟んだ状態で締結する場合、同様に、固定盤21と固定金型11の間に異物等を挟んだ状態で締結する場合である。また、固定金型11と可動金型12の金型タッチする面に、例えば、射出充填した成形材料が金型キャビティ13から漏れて固化した固形物(バリという)を挟んだ状態で型締した場合である。また、例えば、固定金型11または可動金型12に配置された図示しない摺動中子等の金型部品が突き出た状態で型締した場合である。これらの形態において、タイバー計測部(S1~S4)に偏差が確実に生じるので、第1良否判定工程あるいは第2良否判定工程を用いた金型キャビティ13の良否判定方法が好適に利用でき、トグル型締装置100にダメージを与えることを防止することができる。
また、例えば、成形金型10の重さによって、固定盤21あるいは可動盤22が傾いて、結果的に固定金型11と可動金型12が平行に配置されない形態を、図7(h)に示す。この形態においても、図7(g)と同様に、タイバー計測部(S1~S4)に偏差が確実に生じるので、第1良否判定工程あるいは第2良否判定工程を用いた金型キャビティ13の良否判定方法が好適に利用でき、トグル型締装置100にダメージを与えることを防止することができる。
(効果)
このように、複数のタイバー24に備えた弾性回復力を計測するタイバー計測部(S1~S4)を用いて、金型タッチ点CH1からトグルデットポイントCH3の範囲内に設定した第1評価位置CH2で第1良否判定工程を行う。これにより、成形金型10を含むトグル型締装置100に大きなダメージを与えることなく、金型キャビティ13の良否判定を高精度に行うことができる。また、型締限を第2評価位置CH4として第2良否判定工程を行う。これにより、弾性回復力の増大に伴う成形金型10を含むトグル型締装置100の変化の挙動を正確に検知することができ、大きなダメージを与えることなく、精度の高い金型キャビティ13の良否判定を行うことができる。さらに、成形運転において、第3良否判定工程と第4良否判定工程を行う。これにより、成形金型10を含むトグル型締装置100にダメージを蓄積させることなく、故障等の重篤な異常の確実な発生防止を可能とする金型キャビティ13の良否判定を行うことができる。その結果、成形金型10やトグル型締装置100の損傷を確実に回避することができる、金型キャビティの良否判定方法を提供することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に記載された範囲には限定されない。上記の実施形態には多様な変更または改良を加えることが可能である。
例えば、図1に示すように、弾性回復力の計測は、複数のタイバー24に配置したタイバー計測部(S1~S4)を用いて行うとしたが、成形金型10の変形量を計測して、タイバー24に発生する弾性回復力を演算する形態としても良く、また、成形金型10の変形量から金型キャビティ13の良否判定を直接的に行うとしても良い。また、例えば、固定盤21あるいは可動盤22の変形量を計測しても良く、固定盤21と可動盤22の距離の変化量を計測しても良い。
また、図1に示すように、トグル型締装置100としたが、例えば、トグル型締駆動部30の電動モータ33の代わりに油圧駆動の油圧シリンダとし、ボールネジ部34とクロスヘッド部32およびトグルリンク部31の代わりに油圧シリンダと連結されたシリンダロッドとした型締装置(直圧式型締装置という)であっても良い。また、トグル型締駆動部30の代わりに、例えば、タイバー24に弾性回復力を発生させる油圧シリンダを配置した型締装置(複合式型締装置という)であっても良い。好ましくは、トグル型締装置100であるが、他の型締装置であっても、複数のタイバー24を備え、タイバー24に弾性回復力が発生する形態であれば適用可能である。
100 トグル型締装置
10 成形金型
11 固定金型
12 可動金型
13、13A、13B、13C、13D 金型キャビティ
20 型締部
21 固定盤
22 可動盤
23 型締盤
24 タイバー
30 トグル型締駆動部
31 トグルリンク部
32 クロスヘッド部
33 電動モータ
34 ボールネジ部
35 型締制御部
36 タイバーナット部
40 成形制御部
50 良否判定部
S1~S4 タイバー計測部
TQ トグル曲線
CH1 金型タッチ点
CH2 第1評価位置
CH3 トグルデットポイント
CH4 型締限(第2評価位置)
DF1 第1弾性回復力
DF2 第2弾性回復力
DF3 第3弾性回復力
K1 第1閾値
K2 第2閾値
K3 第3閾値
K4 第4閾値
ER 異常判定カウント数
ES 警報ショット
PH、PL 領域

Claims (4)

  1. 固定金型を支持する固定盤とトグル型締駆動部を支持する型締盤の間に可動金型を支持する可動盤が配置され、前記トグル型締駆動部を操作して前記固定盤と前記型締盤を連結する複数のタイバーに弾性回復力を発生させ、前記弾性回復力を利用して前記固定金型と前記可動金型を型締して形成される金型キャビティの良否判定方法において、
    前記複数のタイバーの夫々に前記弾性回復力を計測するタイバー計測部を備え、
    前記固定金型と前記可動金型がタッチする金型タッチ点から前記トグル型締駆動部のトグルデットポイントの範囲内に設定した第1評価位置で、前記タイバー計測部で計測した前記弾性回復力を第1弾性回復力とし、予め設定した第1閾値と前記第1弾性回復力を比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第1良否判定工程を備える、ことを特徴とする金型キャビティの良否判定方法。
  2. 前記第1良否判定工程の正常判定において、前記金型キャビティを形成する型締限を第2評価位置に設定し、前記第2評価位置で計測した前記弾性回復力を第2弾性回復力とし、予め設定した第2閾値と前記第2弾性回復力を比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第2良否判定工程を更に備える、請求項1に記載の金型キャビティの良否判定方法。
  3. 前記第2良否判定工程の正常判定に続いて開始される成形運転おいて、前記金型キャビティ内に成形材料を射出充填する型締位置を第3評価位置に設定し、前記第3評価位置の射出充填を完了したタイミングで計測した前記弾性回復力を第3弾性回復力とし、予め設定した第3閾値と前記第3弾性回復力を比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第3良否判定工程を更に備える、請求項2に記載の金型キャビティの良否判定方法。
  4. 前記第3良否判定工程の異常判定において、前記異常判定の回数を積算した異常判定カウント数と予め設定した第4閾値と比較して前記金型キャビティの良否判定を行う第4良否判定工程を更に備える、請求項3に記載の金型キャビティの良否判定方法。
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