JP2024041473A - 車載通信システムおよび通信ノード - Google Patents

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Abstract

【課題】通信相手のノードが意図せずスリープ状態に遷移しても当該通信相手のノードを速やかに自ノードとの通信に復帰させることが可能な車載通信システムを提供する。【解決手段】第1ノード10は、当該第1ノード10がスリープ状態であるときに、当該第1ノード10において、他のノードとの通信に起因しない起動要因が発生した場合、第1ノードを起動させる。起動された第1ノード10は、第1通信線4を介して第2ノード20へ、起動要求信号を送信する。第1ノード10はさらに、第2ノード20との間で送信条件が成立した場合、第1通信線4を介して第2ノード20へ起動要求信号を送信する。第2ノード20は、当該第2ノード20がスリープ状態であるときに第1通信線4から起動要求信号を受信すると、起動する。【選択図】図1

Description

本開示は、車両内において複数のノード間で有線通信する技術に関する。
特許文献1は、複数のECUを有する車載ネットワークを開示している。この車載ネットワークでは、スリープ状態のECUにおいてウェイクアップすべき条件が成立した場合、当該ECUはウェイクアップする。
このような車載ネットワークにおいて、例えば次のような通信プロトコルを採用することが考えられる。即ち、自ノード内で生じた起動要因によってスリープ状態からウェイクアップしたECU(以下、「第1ノード」)が、通信対象の他のECU(以下、「第2ノード」)へウェイクアップを要求することにより第2ノードをウェイクアップさせて当該第2ノードと通信する、という通信プロトコルである。このような通信プロトコルの一例として、いわゆる車載イーサネット(「イーサネット」は登録商標)が知られている。
特許第6337783号公報
しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、上記のような通信仕様において次のような課題が見出された。即ち、第1ノードからウェイクアップ要求を受けて起動された第2ノードが、通信中であるにもかかわらず例えば何らかの異常その他の要因により再びスリープ状態に遷移することがあり得る。第2ノードがこのような不測の要因でスリープ状態に遷移すると、第1ノードは第2ノードと通信できなくなる。第2ノードの異常が取り除かれて第2ノードが正常状態に復帰したとしても、第2ノードはスリープ状態であることから、第1ノードは依然として第2ノードと通信できない。
本開示の1つの局面は、通信中に通信相手のノードが意図せずスリープ状態に遷移しても当該通信相手のノードを速やかにウェイクアップさせて自ノードとの通信に復帰させることが可能な車載通信システムを提供することにある。
本開示の1つの態様による車載通信システム(2)は、第1ノード(10)と、第2ノード(20)とを備える。第2ノードは、第1ノードと第1通信線(4)を介して互いに接続されている。第1ノードは、第2ノードと、第1通信線を介して、所定の通信規格に従う通信を行う。
第1ノードは、起動部(S120)と、第1の送信部(S130)と、第2の送信部(S220)とを備える。起動部は、第1ノードがスリープ状態であるときに、第1ノードにおいて前記通信に起因しない起動要因が発生したことに応じて、第1ノードを起動させる。第1の送信部は、起動部により第1ノードが起動されたことに応じて、第1通信線を介して第2ノードへ、起動要求信号を送信する。第2の送信部は、第2ノードとの間で、起動要求信号を送信すべき送信条件が成立した場合に、第1通信線を介して第2ノードへ起動要求信号を送信する。
第2ノードは、当該第2ノードがスリープ状態であるときに、第1通信線から起動要求信号を受信すると、起動する。
このような車載通信システムは、第1ノードが第2ノードを起動させて第2ノードとの通信を行っている間に、第2ノードが何らかの要因で意図せずスリープ状態に遷移したとしても、第2ノードを速やかに起動させて第1ノードとの通信に復帰させることが可能となる。
第1実施形態の車載通信システムの概要を示す説明図である。 第1実施形態の車載通信システムの具体的構成を示すブロック図である。 第1実施形態の車載通信システムの第1の動作例を示す説明図である。 第1実施形態の車載通信システムの第2の動作例を示す説明図である。 第1実施形態の車載通信システムの第3の動作例を示す説明図である。 第1実施形態の通信制御処理のフローチャートである。 第1実施形態の再送制御処理のフローチャートである。 第1実施形態の再送制御処理における再送処理の第1の具体例(第1パターン)を示すフローチャートである。 第1実施形態の再送制御処理における再送処理の第2の具体例(第2パターン)を示すフローチャートである。 第1実施形態の再送制御処理における再送処理の第3の具体例(第3パターン)を示すフローチャートである。 第1実施形態の他要因起動処理のフローチャートである。 第1実施形態の中継制御処理のフローチャートである。 第2実施形態の車載通信システムの概要を示す説明図である。 第2実施形態の車載通信システムの具体的構成を示すブロック図である。 第2実施形態の車載通信システムの第1の動作例を示す説明図である。 図15の第1の動作例の一部をより詳細に示す説明図である。 第2実施形態の車載通信システムの第2の動作例を示す説明図である。 第2実施形態の通信制御処理のフローチャートである。 第2実施形態の再送制御処理のフローチャートである。 第2実施形態の再送制御処理における再送処理の第1の具体例(第1パターン)を示すフローチャートである。 第2実施形態の再送制御処理における再送処理の第2の具体例(第2パターン)を示すフローチャートである。 第2実施形態の再送制御処理における再送処理の第3の具体例(第3パターン)を示すフローチャートである。 第2実施形態の他要因起動処理のフローチャートである。 第2実施形態の中継制御処理のフローチャートである。 第2実施形態の転送設定制御処理のフローチャートである。 車載通信システムの変形例を示す説明図である。
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
(1-1)車載通信システムの概要
図1に示す車載通信システム2は、車両1に搭載されている。車両1は、前輪8及び後輪9を含む複数の車輪を備える。車両1は例えば四輪自動車の形態である。
車両1は、当該車両1を走行させるための駆動源(不図示)を備える。駆動源は、どのように構成されていてもよい。駆動源は、例えば、内燃機関及び電動機の少なくとも一方を備えていてもよい。
図1に示すように、車載通信システム2は、第1ノード10と、第2ノード20と、第1通信線4とを備える。第1通信線4は、第1ノード10と第2ノード20とを互いに通信可能に接続している。即ち、第1ノード10は、第2ノード20と、第1通信線4を介して通信可能である。
本実施形態の車載通信システム2では、第1ノード10と第2ノード20との通信は、所定の通信規格に従って行われる。所定の通信規格は、本実施形態では、車載イーサネットである。「イーサネット」は登録商標である。イーサネットは、IEEE802.3で規定されている周知の有線通信規格である。車載イーサネットは、イーサネットをベースにしつつ、そのイーサネットを、車両で要求される仕様に応じて部分的に改変したものであると言える。車載イーサネットは、近年、IEEEやOPEN(One-Pair Ether-Net) ALLIANCEにおいて標準化が進められている。
車載通信システム2は、さらに、第3ノード30と、第2通信線5とを備える。第2通信線5は、第1ノード10と第3ノード30とを互いに通信可能に接続している。即ち、第1ノード10は、第3ノード30と、第2通信線5を介して通信可能である。本実施形態の車載通信システム2では、第1ノード10と第3ノード30との通信も、前述の所定の通信規格に従って行われる。
なお、イーサネットは、いわゆるOSI参照モデルにおける、レイヤー1(物理層)およびレイヤー2(データリンク層)に対応する通信規格である。レイヤー2に対応する機能には、上位層から渡された送信データをイーサネットフレームに乗せてレイヤー1へ渡すことと、レイヤー1にて受信されたイーサネットフレームから受信データを復元して上位層へ渡すことと、が含まれる。上位層には、例えば、アプリケーション層、プレゼンテーション層、セッション層、トランスポート層及びネットワーク層が含まれる。レイヤー1に対応する機能には、レイヤー2からのイーサネットフレームを電気信号に変換して送信することと、受信した電気信号をイーサネットフレームに変換してレイヤー2へ渡すことと、が含まれる。
イーサネットフレームには、送信元および送信先それぞれのアドレス情報が含まれる。このアドレス情報は一般にMACアドレスと呼ばれる。本実施形態では、第1~第3ノード10~30のそれぞれが固有のアドレス情報を持っている。第1~第3ノード10~30はそれぞれ、他のノードへデータを送信する際、イーサネットフレームに自身のアドレス情報を含めて送信する。
レイヤー2に対応する機能には、さらに、アドレス識別機能が含まれる。アドレス識別機能は、受信したイーサネットフレームに含まれている送信先アドレスが自身とは異なるノードを示している場合には当該イーサネットフレームを破棄し、自身を示している場合に当該イーサネットフレームを上位層に渡す、という機能である。なお、後述するデータ中継機能が備えられている場合は、受信されたイーサネットフレームの送信先アドレスが自身に接続されている他のノードを示しているならば、当該イーサネットフレームを当該他のノードへ転送する。
車両1は、当該車両1を制御する複数のECUを搭載している。「ECU」は電子制御装置の略称である。本実施形態では、一例として、第1~第3ノード10~30はそれぞれ、複数のECUのうちの1つである。
第1ノード10は、例えば、ゲートウェイECUである。第1ノード10は、不図示の別の通信システムに接続されている。ゲートウェイECUとしての第1ノード10は、当該別の通信システムと車載通信システム2との間のデータの送信及び受信を制御する。当該別の通信システムとゲートウェイECUとの通信で用いられる通信プロトコルは、車載通信システム2で用いられる通信プロトコルとは異なる。当該別の通信システムとゲートウェイECUとの通信においては、例えば、CAN又はCAN-FDが用いられてもよい。「CAN」は「Controller Area Network」の略称であり、登録商標である。また、「CAN-FD」は「Controller Area Network with Flexible Data rate」の略称であり、登録商標である。
第2ノード20は、例えば、メータECUである。メータECUは、例えば、車両1に設けられたインストルメントパネル(不図示)の制御を担う。
第3ノード30は、例えば、ボデーECUである。ボデーECUは、車両1におけるボデー系制御を担う。ボデー系制御は、例えばライト(不図示)の点灯・消灯、ドア(不図示)のロック・アンロック、車両盗難防止(不正侵入検知)などの各種機能の1つ以上を制御することを含む。
第1ノード10は、制御ユニット11と、PHY14と、PHY15とを備える。「PHY」は「PHY ceiver」の略称である。制御ユニット11は、PHY14及びPHY15の各々に接続されている。制御ユニット11は、PHY14及びPHY15を通じて、他のノードへ各種信号やデータを送信したり、他のノードからの各種信号やデータを受信したりすることができる。
制御ユニット11は、第1ノード10が有する各種機能を実現する。制御ユニット11の各種機能には、前述のゲートウェイECUとしての機能や、第2ノード20及び第3ノード30との通信機能などが含まれる。
制御ユニット11は、CPU12と、記憶部13とを備える。記憶部13は、例えばRAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリを含む。つまり、制御ユニット11は、周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御ユニット11の各種機能は、CPU12が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、記憶部13が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する処理が実行される。なお、制御ユニット11を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
制御ユニット11は、CPU12がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図2に例示する通信部10Aを備える。通信部10Aは、前述の所定の通信規格に従った通信を担う。通信部10Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部10Aを実現するソフトウェアには、後述する通信制御処理(図6)、再送制御処理(図7)、他要因起動処理(図11)および中継制御処理(図12)の各々のプログラムが含まれる。通信部10Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部13に格納されている。通信部10Aについては後で図2を参照して説明する。
制御ユニット11は、CPU12がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第1ノード機能部を備える。第1ノード機能部は、第1ノード10としての本質的な機能、即ち本例ではゲートウェイECUとしての機能、を担う。第1ノード機能部は、ソフトウェアによって実現される。記憶部13には、第1ノード機能部を実現するための各種プログラムが格納されている。第1ノード機能部は、通信部10Aと連携して、必要に応じて通信部10Aを通じてデータを送信したり、通信部10Aを通じて他のノードからのデータを取得したりする。
第1ノード機能部が実行する、ゲートウェイECUとしての機能には、他のノードとのPHY14,15を通じた通信を要しない機能と、他ノードとのPHY14及び/またはPHY15を通じた通信を要する機能とが含まれる。第1ノード機能部は、当該第1ノード10内で自ノード起動要因が発生した場合に、通信部10Aに対して起動要求を出す。自ノード起動要因とは、他のノードと通信を実行すべき起動要因であって、且つ他のノードとの通信に起因せずに発生する起動要因である。
通信部10Aは、動作状態として、起動状態及びスリープ状態のいずれかを選択的にとり得る。起動状態では、通信部10Aが持つ機能全般が発揮される。スリープ状態では、通信部10Aが持つ機能の一部またはほぼ全てが停止される。スリープ状態では、機能が停止される分、起動状態よりも第1ノード10の消費電力が抑制される。本実施形態では、通信部10Aのスリープ状態においては、少なくとも、第1ノード機能部からの起動要求に対応する機能と、後述するウェイクアップ信号に対応する機能とが、維持される。
なお、通信部10Aおよび第1ノード機能部を実現する手法は、ソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の要素について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。具体的には、通信部10Aの機能の一部または全てが、例えば、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。第1ノード機能部についても同様であり、さらには、後述する第2ノード20における通信部20A(図2参照)及び第2ノード機能部と、後述する第3ノード30における通信部30A(図2参照)および第3ノード機能部についても、同様である。
PHY14及びPHY15は、主にレイヤー1の機能を担うように構成された電子回路である。PHY14及びPHY15は、レイヤー2の機能の一部または全てを備えていてもよい。PHY14には第1通信線4が接続され、PHY15には第2通信線5が接続されている。
PHY14,PHY15はそれぞれ、動作状態として、起動状態及びスリープ状態のいずれかを選択的にとり得る。起動状態では、各種信号、データの送信及び受信などの、PHY14,PHY15が持つ機能全般が発揮される。スリープ状態では、PHY14,PHY15が持つ機能の一部またはほぼ全てが停止される。スリープ状態では、機能が停止される分、起動状態よりも消費電力が抑制される。本実施形態では、スリープ状態においては、少なくとも後述するウェイクアップ信号を送信及び受信する機能は維持される。
PHY14とPHY15とは、接続線18を介して互いに接続されている。接続線18は、後述する第1転送機能で用いられる。
図1に示すように、第2ノード20は、制御ユニット21と、PHY24とを備える。制御ユニット21は、PHY24に接続されている。制御ユニット21は、PHY24を通じて、他のノードへ各種信号やデータを送信したり、他のノードからの各種信号やデータを受信したりすることができる。
制御ユニット21は、第2ノード20が有する各種機能を実現する。制御ユニット21の各種機能には、前述のメータECUとしての機能や、第1ノード10及び第3ノード30との通信機能などが含まれる。なお、第3ノード30との通信は、後述するように、例えば第1ノード10を中継して行われる。
制御ユニット21は、CPU22と、記憶部23とを備える。CPU22と記憶部23の基本的構成は第1ノード10のCPU12と記憶部13の構成と同様である。つまり、制御ユニット21は、周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。
制御ユニット21は、CPU22がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図2に例示する通信部20Aを備える。通信部20Aは、前述の所定の通信規格に従った通信を担う。通信部20Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部20Aを実現するソフトウェアには、通信制御処理(図6)、再送制御処理(図7)および他要因起動処理(図11)の各々のプログラムが含まれる。通信部20Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部23に格納されている。通信部20Aについては後で図2を参照して説明する。
制御ユニット21は、CPU22がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第2ノード機能部を備える。第2ノード機能部は、第2ノード20としての本質的な機能、即ち本例ではメータECUとしての機能、を担う。第2ノード機能部は、ソフトウェアによって実現される。記憶部23には、第2ノード機能部を実現するための各種プログラムが格納されている。第2ノード機能部は、通信部20Aと連携して、必要に応じて通信部20Aを通じてデータを送信したり、通信部20Aを通じて他のノードからのデータを取得したりする。
第2ノード機能部が実行する、メータECUとしての機能には、他のノードとのPHY24を通じた通信を要しない機能と、他ノードとのPHY24を通じた通信を要する機能とが含まれる。第2ノード機能部は、当該第2ノード20内で自ノード起動要因が発生した場合に、通信部20Aに対して起動要求を出す。
通信部20Aは、動作状態として、起動状態及びスリープ状態のいずれかを選択的にとり得る。起動状態では、通信部20Aが持つ機能全般が発揮される。スリープ状態では、通信部20Aが持つ機能の一部またはほぼ全てが停止される。スリープ状態では、機能が停止される分、起動状態よりも第2ノード20の消費電力が抑制される。本実施形態では、通信部20Aのスリープ状態においては、少なくとも、第2ノード機能部からの起動要求に対応する機能と、ウェイクアップ信号に対応する機能とが、維持される。
PHY24には第1通信線4が接続されている。PHY24は、PHY14と基本的に同様に構成されている。即ち、PHY24も、動作状態として、起動状態及びスリープ状態のいずれかを選択的にとり得る。
図1に示すように、第3ノード30は、制御ユニット31と、PHY34とを備える。制御ユニット31は、PHY34に接続されている。制御ユニット31は、PHY34を通じて、他のノードへ各種信号やデータを送信したり、他のノードからの各種信号やデータを受信したりすることができる。
制御ユニット31は、第3ノード30が有する各種機能を実現する。制御ユニット31の各種機能には、前述のボデーECUとしての機能や、第1ノード10及び第2ノード20との通信機能などが含まれる。なお、第2ノード20との通信は、後述するように、例えば第1ノード10を中継して行われる。
制御ユニット31は、CPU32と、記憶部33とを備える。CPU32と記憶部33の基本的構成は第1ノード10のCPU12と記憶部13の構成と同様である。つまり、制御ユニット31は、周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。
制御ユニット31は、CPU32がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図2に例示する通信部30Aを備える。通信部30Aは、前述の所定の通信規格に従った通信を担う。通信部30Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部30Aを実現するソフトウェアには、通信制御処理(図6)および他要因起動処理(図11)の各々のプログラムが含まれる。通信部30Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部33に格納されている。通信部30Aについては後で図2を参照して説明する。
制御ユニット31は、CPU32がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第3ノード機能部を備える。第3ノード機能部は、第3ノード30としての本質的な機能、即ち本例ではボデーECUとしての機能、を担う。第3ノード機能部は、ソフトウェアによって実現される。記憶部33には、第3ノード機能部を実現するための各種プログラムが格納されている。第3ノード機能部は、通信部30Aと連携して、必要に応じて通信部30Aを通じてデータを送信したり、通信部30Aを通じて他のノードからのデータを取得したりする。
第3ノード機能部が実行する、ボデーECUとしての機能には、他のノードとのPHY34を通じた通信を要しない機能と、他ノードとのPHY34を通じた通信を要する機能とが含まれる。第3ノード機能部は、当該第3ノード30内で自ノード起動要因が発生した場合に、通信部30Aに対して起動要求を出す。
通信部30Aは、動作状態として、起動状態及びスリープ状態のいずれかを選択的にとり得る。起動状態では、通信部30Aが持つ機能全般が発揮される。スリープ状態では、通信部30Aが持つ機能の一部またはほぼ全てが停止される。スリープ状態では、機能が停止される分、起動状態よりも第3ノード30の消費電力が抑制される。本実施形態では、通信部30Aのスリープ状態においては、少なくとも、第3ノード機能部からの起動要求に対応する機能と、ウェイクアップ信号に対応する機能とが、維持される。
PHY34には第2通信線5が接続されている。PHY34は、PHY14と基本的に同様に構成されている。即ち、PHY34も、動作状態として、起動状態及びスリープ状態のいずれかを選択的にとり得る。
(1-2)車載通信システムの具体的構成
図2を参照して、車載通信システム2における通信機能についてより具体的に説明する。図2に示すように、第1ノード10は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部10Aを備える。通信部10Aは、通信制御部11aと、ハード制御部11bとを備える。
通信制御部11aは、通信部10Aの動作状態(以下、「NM制御状態」と称する)を設定すると共に、その動作状態に応じたデータ通信の各種管理を行う。「NM」とは、「Network Management」(ネットワーク管理)の略称である。本実施形態では、NM制御状態として、「NM自要因起動中」、「NM他要因起動中」および「NM停止中」、の3つの状態のいずれかに設定され得る。
「NM停止中」は、スリープ状態に対応する。即ち、通信制御部11aが通信部10Aの動作状態を「NM停止中」に設定することで、通信部10Aがスリープ状態に遷移する。一方、「NM自要因起動中」および「NM他要因起動中」はいずれも、起動状態、即ち、スリープ状態からウェイクアップして通常起動している状態、に対応する。
「NM自要因起動中」は、具体的には、自ノード起動要因の発生によって通信制御部11aが第1ノード機能部から起動要求を受けて起動する場合に設定される。「NM他要因起動中」は、図11を用いて後述するように、スリープ状態中に他のノードからウェイクアップ信号が受信されたことを契機として設定される。通信制御部11aは、自ノード起動要因によって起動した場合、後述するように、各ポート(即ちPHY14,15)からウェイクアップ信号を送信する。これにより、各ポートに接続されている他のノード(即ち第2ノード20及び第3ノード30)を起動させる。
ウェイクアップ信号は、前述のイーサネットフレームの形態であってもよいし、イーサネットフレームとは異なる形態であってもよい。本第1実施形態及び後述する第2実施形態では、一例として、ウェイクアップ信号はイーサネットフレームとは異なる形態(例えば所定周期のパルス信号)である。なお、ウェイクアップ信号は本開示における起動要求信号の一例に相当する。また、上記及び以下の説明において、「起動する」、「起動させる」、「起動中」とは、それぞれ、「起動状態に遷移する」、「起動状態に遷移させる」、「起動状態の間」を意味する。
通信制御部11aは、起動中、当該第1ノード10と他のノードとの通信を制御する。通信制御部11aは、他のノードへ送信データを送信する際、ハード制御部11bに対してその送信データを送信対象の他のノードへ送信するように要求する。そして、その要求を受けたハード制御部11bが、PHY14,15のうちの通信対象に接続されているいずれか一方または両方に対して、当該送信データを渡して送信を指示する。これにより、PHY14,15のうち当該送信指示を受けた一方または両方が送信データを送信する。なお、上述の「他のノードへ送信データを送信する際」とは、他のノードから受信したデータを別の他のノードに転送または中継する際も含む。例えば、第1ノード10が第2ノード20から受信したデータを第3ノード30へ転送または中継することも含む。
通信制御部11aは、起動中、通信対象の各ノード(本例では第2ノード20及び第3ノード30)のそれぞれを送信先として、定期的に、所定のイーサネットフレーム(以下、「NMフレーム」)を送信する。このNMフレームは、通信対象のノードそれぞれに対して起動状態を維持するように機能する。
また、通信制御部11aは、後述するように、起動後にウェイクアップ信号を送信した後、再送条件が成立した場合は、ウェイクアップ信号を送信する。なお、再送条件は、本開示における送信条件の一例に相当する。また、本実施形態では、起動後、再送条件が成立する前にウェイクアップ信号が送信される。そのため、再送条件が成立したことに応じてウェイクアップ信号を送信することを、以下、「再送」と表現する。
ハード制御部11bは、通信制御部11aからの各種要求に応じてPHY14,15を個別に制御する。PHY14,15の制御には、例えば、送信データの送信指示、PHY14,15の機能設定などが含まれる。ハード制御部11bは、さらに、他のノードからPHY14,15に受信された受信データを取得した場合に、通信制御部11aと連携してその受信データを処理する。受信データが、上位階層の第1ノード機能部宛てのものである場合は、通信制御部11aを通じて第1ノード機能部へ受信データが渡される。
通信部10Aは、さらに、異常検出部11cと、復旧部11dとを備える。異常検出部11cは、通信が行われているポート毎に、当該ポートに接続されている通信相手のノード(以下、「通信対象ノード」)が通信異常状態であるか否かを判断する。通信異常状態とは、他のノードからのウェイクアップ信号によって起動された通信対象ノードが当該他のノードと正常に通信を行えない状態を意味する。なお、「ポート」と「PHY」は本実施形態では実質的に同義である。
本実施形態の異常検出部11cは、通信対象ノードが通信異常状態であるか否かの判断を、第1~第3検出方法のうちの少なくとも1つを用いて行う。
第1検出方法では、通信対象ノードへ規定コマンドを周期的に送信する。そして、その規定コマンドに対する応答データが通信対象ノードから適正に受信されたか否か判断する。本実施形態では例えば、無応答タイムアウト状態のポートがある場合、そのポートに対応した通信対象ノードが通信異常状態であると判断する。無応答タイムアウトとは、規定コマンド送信後に第1時間閾値以上の時間が経過しても応答データが適正に受信されなかったことを意味する。第1時間閾値は適宜決めてよい。例えば、正常時における、規定コマンド送信から応答データ受信までの所要時間である規定応答時間よりも、長い時間に決めてもよい。具体的には、例えば規定応答時間のn倍(nは自然数)の時間を第1時間閾値に決めてもよい。
また、規定コマンドの送信周期についても、適宜決めてよい。例えば、通信異常状態になった通信対象ノードを、通信異常状態になってから所定の復帰許容時間が経過するまでに正常な通信が可能な状態に復帰させることが望まれる場合は、規定コマンドの送信周期を、その復帰許容時間よりも短い時間に決定してもよい。より具体的には、例えば、初期化や通信コネクション再確立などに要する時間を考慮して、規定コマンドの送信周期を復帰許容時間の1/2あるいはその近傍に設定してもよい。
第2検出方法では、通信対象のポートのリンクダウンを検出する。リンクダウンとは、よく知られているように、通信対象ノードと物理的に電気信号の送受信が適正にできない状態を意味する。リンクダウンの具体的態様として、例えば、通信対象ノードと物理的に接続されていない状態が挙げられる。なお、リンクダウンとは逆に通信対象ノードと物理的に電気信号の送受信が適正に可能である状態は、一般にリンクアップと呼ばれる。
リンクダウンの検出は、本実施形態では例えば、直接的には、対応するPHYが行う。異常検出部11cは、PHYによりリンクダウンが検出された場合に、そのPHYからリンクダウン検出の通知を受ける。異常検出部11cは、リンクダウンを検出した場合(即ちその通知をPHYから受けた場合)、リンクダウンが検出されたポートに接続された通信対象ノードが通信異常状態であると判断する。
第3検出方法では、通信対象ノードからの定期メッセージ(本開示の「所定のデータ」の一例に相当)の無受信タイムアウトを検出する。本実施形態では、NM制御状態が「NM他要因起動中」に設定されて起動しているノード、即ち他のノードからの起動要求によって起動されたノードは、起動中、定期メッセージを周期的に送信する。無受信タイムアウトとは、その定期メッセージが第2時間閾値以上継続して受信されないことを意味する。第2時間閾値は、定期メッセージの送信周期よりも長い時間に適宜決めてよい。具体的には、例えば、定期メッセージの送信周期のn倍を第2時間閾値に決めてもよい。また、正常に通信できなくなってから所定時間内に通信復帰が望まれる場合は、その所定時間を考慮して第2時間閾値を決定してもよい。
定期メッセージの送信周期は適宜決定されてよい。定期メッセージの送信周期は、例えば、全ノード共通の一定の周期であってもよいし、ノード毎に個別に設定された一定の周期であってもよい。また、定期メッセージの送信元のノードにおいて、例えば、当該ノードが通信異常状態になった場合に所定の復帰許容時間が経過するまでに通信可能な正常状態に復帰させることが望まれる場合は、当該ノードにおける定期メッセージの送信周期が、その復帰許容時間よりも短い時間に決定されてもよい。より具体的には、例えば、当該ノードの初期化や通信コネクション再確立などに要する時間を考慮して、定期メッセージの送信周期を復帰許容時間の1/2あるいはその近傍に設定してもよい。
周期的に送信される定期メッセージが複数種類ある場合は、例えば、複数種類の定期メッセージのうち特定の1つ以上の定期メッセージを対象に無受信タイムアウトを検出するようにしてもよい。あるいは、複数種類全ての定期メッセージを対象に無受信タイムアウトを検出してもよい。つまり、複数種類の定期メッセージのうちのある定期メッセージを受信した後、第2時間閾値が経過するまでの間に、同じ種類の定期メッセージが再び受信されなかったとしても別の種類の定期メッセージが受信された場合は、無受信タイムアウトに該当しない。定期メッセージが複数種類ある場合は、その複数種類の定期メッセージそれぞれの送信周期が、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
なお、上述の第1~第3検出方法はいずれも、通信異常状態の検出方法の一例にすぎない。異常検出部11cは、第1~第3検出方法に加えて、あるいは、第1~第3検出方法に代えて、第1~第3検出方法とは異なる方法で、通信対象ノードが通信異常状態であるか否かを判断してもよい。
異常検出部11cは、通信対象ノードが通信異常状態であることを検出すると、復旧部11dへ、通信異常状態が生じていることを通知する。このとき異常検出部11cは、異常ポート情報もあわせて通知する。異常ポート情報は、通信異常状態が検出された通信対象ノードが接続されているポートを意味する。
復旧部11dは、自ノード起動要因によって起動した通信部10Aが各ポートへウェイクアップ信号を送信した後、再送条件が成立した場合に、ウェイクアップ信号を再送する。なお、再送条件が成立した場合、より詳しくは、復旧部11dが通信制御部11aへ再送を要求する。これにより、通信制御部11aの制御によりウェイクアップ信号が再送される。
本実施形態では、再送条件として例えば、第1~第3再送条件を有する。復旧部11dは、第1~第3再送条件のうちのいずれか1つ以上を採用してもよい。復旧部11dは、第1~第3再送条件のうちの2つ以上の再送条件を採用する場合、それら2つ以上の再送条件のうちのいずれか1つが成立したらウェイクアップ信号を再送してもよい。
第1再送条件は、周期的に繰り返し到来するように設定された再送タイミングが到来することに応じて成立する。再送タイミングは、本開示における送信タイミングの一例に相当する。第1再送条件が成立した場合は、全ての通信対象ノードへウェイクアップ信号が再送される。
再送タイミングの周期は適宜決めてよい。例えば、前述の規定コマンドの送信周期と同様に、復帰許容時間よりも短い時間に決定してもよい。あるいは、前述のNMフレームの送信周期を再送タイミングの周期に決定してもよい。この場合、NMフレームの送信タイミングとウェイクアップ信号の再送タイミングを相対的にどのように設定してもよい。なお、本実施形態では、後述する図7の再送制御処理の実行周期が、再送タイミングの到来周期に対応する。
第2再送条件は、前述の第1検出方法によって通信対象ノードの通信異常状態が検出されたことに応じて成立する。
第3再送条件は、前述の第2検出方法または第3検出方法によって通信対象ノードの通信異常状態が検出されたことに応じて成立する。
第2再送条件が成立した場合および第3再送条件が成立した場合は、いずれも、通信異常状態が検出された通信対象ノードへウェイクアップ信号が再送される。ただしこの場合も、全ての通信対象ノードへウェイクアップ信号が再送されてもよい。
なお、再送条件として第2,第3再送条件が採用されない場合は、通信異常状態の検出は基本的には不要である。そのため、この場合は、異常検出部11cが省かれてもよい。
第1ノード10は、さらに、前述の第1転送機能と、第2転送機能とを備える。第1転送機能は、PHY14及びPHY15のうちのいずれか一方からウェイクアップ信号が受信された場合に、そのウェイクアップ信号を他方へ転送して、当該他方から送信する機能である。例えば、第2ノード20からのウェイクアップ信号がPHY14で受信された場合、そのウェイクアップ信号がそのままあるいは適宜処理されて、接続線18を介してPHY15に転送される。PHY15は、転送されてきたウェイクアップ信号を、第2通信線5を介して送信する。そのため、第2ノード20からウェイクアップ信号が送信された場合は、そのウェイクアップ信号が第3ノード30によっても受信される。
逆に、第3ノード30からウェイクアップ信号が送信されてPHY15に受信された場合、そのウェイクアップ信号は、PHY15から接続線18およびPHY14を通じて第1通信線4へ転送される。これにより、第3ノード30からのウェイクアップ信号によって第2ノード20が起動される。
このように、第1転送機能は、コンピュータプログラムに従ったソフトウェア処理によらず、ハードウェア処理(換言すれば結線論理)によって、ウェイクアップ信号を転送する機能である。
第2転送機能は、第1転送機能と同じく、PHY14及びPHY15のうちのいずれか一方で受信されたウェイクアップ信号を他方へ転送して当該他方から出力させる機能である。ただし、第2転送機能は、通信部10Aによるソフトウェア処理によって実現される。即ち、通信部10Aは、PHY14及びPHY15のうちのいずれか一方でウェイクアップ信号が受信されると、そのウェイクアップ信号をそのままあるいは適宜処理して、他方から送信する。
なお、第1ノード10は、第1転送機能及び第2転送機能のうちのいずれか一方のみを備えていてもよい。
第1ノード10の通信部10Aは、さらに、データ中継機能を備える。データ中継機能は、他ノードからのウェイクアップ信号によって起動された場合に、当該他ノードと別のノードとの通信を中継する機能である。例えば第2ノード20が起動して第2ノード20からのウェイクアップ信号によって第1ノード10が起動された場合、第1ノード10の通信部10Aは、第2ノード20から第3ノード30宛てのデータを受信すると、そのデータを第3ノード30へ送信する。さらに、通信部10Aは、中継先の第3ノード30を対象として、再送条件が成立したか否かを判断する。この判断は、基本的には前述同様である。そして、第3ノード30に対して再送条件が成立した場合、通信部10Aは、第3ノード30へウェイクアップ信号を再送する。
次に、第2ノード20は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部20Aを備える。通信部20Aは、通信制御部21aと、ハード制御部21bと、異常検出部21cと、復旧部21dとを備える。これらは、ポートが1つ(即ちPHY24)であって直接的な通信対象ノードが第1ノード10であるということを除き、基本的に、第1ノード10における通信制御部11a、ハード制御部11b、異常検出部11cおよび復旧部11dのそれぞれと同様に構成されて同様に機能する。そのため、上述の、第1ノード10に関する図2に基づく説明は、ポートをPHY24に置き換えて且つ通信対象ノードを第1ノード10に置き換えれば、基本的には第2ノード20にも当てはまる。
次に、第3ノード30は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部30Aを備える。通信部30Aは、通信制御部31aと、ハード制御部31bとを備える。これらは、ポートが1つ(即ちPHY34)であって通信対象ノードが第1ノード10であるということを除き、基本的に、第1ノード10における通信制御部11aおよびハード制御部11bのそれぞれと同様に構成されて同様に機能する。ただし、第3ノード30の通信部30Aは、第1ノード10の異常検出部11c及び復旧部11dに相当する機能を備えていない。そのため、第3ノード30の通信制御部31a及びハード制御部31bは、第1ノード10の通信制御部11a及びハード制御部11bと比較して、異常検出部11c及び復旧部11dに関わる機能に相当する機能を有していない点でも異なる。このような第1ノード10との相違点を除けば、第1ノード10の通信制御部11aおよびハード制御部11bに関する上述の説明は、基本的には第3ノード30の通信制御部31a及びハード制御部31bにも当てはまる。なお、第3ノード30も、異常検出部11c及び復旧部11dに相当する機能を備えていてもよい。つまり、通信部30Aは、再送制御処理(図7)のプログラムを備え、これを実行するように構成されていてもよい。
(1-3)車載通信システムの動作例
次に、第1実施形態の車載通信システム2の動作例について、図3~図5を参照して説明する。なお、図3~図5はいずれも、再送条件として例えば第2,第3再送条件の少なくとも一方が採用されていることを前提としている。
まず、図3に示す動作例を説明する。図3は、説明の簡素化のために、第1ノード10及び第2ノード20のみを抜粋している。図3において、状態A1は、第1ノード10及び第2ノード20のいずれもスリープ状態にされている状態を示す。具体的には、第1ノード10において、通信部10Aは「NM停止中」に設定され、PHY14も停止中(即ちスリープ状態)に設定されている。第2ノード20においても、通信部20Aが「NM停止中」に設定され、PHY24が停止中(即ちスリープ状態)に設定されている。
状態A1において、第1ノード10で自ノード起動要因が発生すると、第1ノード10が起動する(状態A2参照)。具体的には、第1ノード10の通信部10Aが起動して「NM自要因起動中」に設定され、PHY14も起動する。なお、PHY14は、例えば、通信制御部11aがハード制御部11bを介してPHY14へ起動を指示することによって起動する。
起動した第1ノード10は、第2ノード20に接続されているポート(即ちPHY14)から第2ノード20へ、ウェイクアップ信号を送信する。
第2ノード20は、第1ノード10からウェイクアップ信号を受信すると、起動する(状態A3参照)。具体的には、PHY24が、ウェイクアップ信号を受信したことによって起動する。起動したPHY24は、通信部20Aへ(詳しくはハード制御部21bへ)起動を通知する。これにより通信部20Aが起動する。このとき、通信部20Aは、「NM他要因起動中」に設定される。このようにして第1ノード10及び第2ノード20が起動すると、両者間の通信が行われる。なお、本実施形態において、何れかのノードを対象として「起動」あるいは「起動状態」と言うときは、特に断りのない限り、当該ノードにおける通信部及びPHYの両方の起動あるいは起動状態を意味する。同様に、何れかのノードを対象として「スリープ状態」と言うときは、特に断りのない限り、当該ノードにおける通信部及びPHYの両方のスリープ状態を意味する。
ただし、本開示における「・・・ノードがスリープ状態であるときに」との記載における「スリープ状態」は、当該ノードにおける通信部及びPHYのうち一方のみがスリープ状態であるような態様も包含する。
異常検出部11cにおいて例えば前述の第1検出方法が採用されている場合、第1ノード10から第2ノード20へ規定コマンドが周期的に送信される。また例えば、前述の第2検出方法が採用されている場合は、ポート(PHY24)のリンクダウンが監視される。また例えば、前述の第3検出方法が採用されている場合は、第2ノード20から第1ノード10へ定期メッセージが周期的に送信される。
両者の通信中、例えば第2ノード20が通信異常状態になったとする。この場合、第2ノード20は、スリープ状態に遷移する(状態A4参照)。第2ノード20がスリープ状態に遷移する、とは、より詳細には、第2ノード20の通信部20Aが「NM停止中」に遷移し且つPHY24が「停止中」に遷移することを意味する。通信異常状態になった場合にスリープ状態に遷移するというのは、車載イーサネットの仕様の1つである。
第2ノード20が通信異常状態になったことは、第1ノード10の異常検出部11cによって検出される。つまり、第1ノード10において再送条件が成立する。そのため、第1ノード10から第2ノード20へウェイクアップ信号が再送される(状態A5参照)。なお、図3その他の図面に示されている「Wu」は、ウェイクアップ信号を意味している。
本実施形態では、各ノードがスリープ状態から起動するのは、自ノード起動要因が発生した場合か若しくは他のノードからウェイクアップ信号を受信した場合である。そのため、第2ノード20は、通信異常状態の発生によりスリープ状態に遷移した後、その通信異常状態が解消されても、少なくともその通信異常状態が解消されたことによっては起動せず、スリープ状態を保持する。後述する他のノードについても同様である。
通信異常状態の発生によりスリープ状態に遷移した第2ノード20は、第1ノード10から再送されたウェイクアップ信号を受信すると、再び起動する(状態A6参照)。これにより、第1ノード10は再び第2ノード20と通信を行うことができるようになる。なお、第2ノード20は、ウェイクアップ信号の再送を受けたときに依然として通信異常状態が発生している場合は起動しないように構成されていてもよい。
図3の動作例において、仮に、再送条件として第1再送条件が採用されている場合は、第1ノード10及び第2ノード20の両者間の通信が開始されると(状態A3参照)、第1ノード10から第2ノード20へ周期的にウェイクアップ信号が再送される。そのため、仮に第2ノード20が通信異常状態になったとしても、第2ノード20は、第1ノード10から再送されたウェイクアップ信号を受信することで再び起動することができる。
通信実行中に意図せずスリープ状態に遷移する要因は、通信異常状態の発生に限定されない。通信異常状態が発生しなくても意図せずスリープ状態に遷移することも起こりえる。これに対し、再送条件として第1再送条件が採用されていれば、通信異常状態の発生とは異なる要因で第2ノード20がスリープ状態に遷移したとしても、その第2ノード20を再び起動させることができる。
次に、図4に示す動作例を説明する。図4は、第1~第3ノード10~30の全てが示されている。図4において、状態B1は、第1~第3ノード10~30のいずれもスリープ状態にされている状態を示す。具体的には、第1ノード10において、通信部10Aは「NM停止中」に設定され、PHY14及びPHY15も「停止中」(即ちスリープ状態)に設定されている。第2ノード20においても、通信部20Aが「NM停止中」に設定され、PHY24も「停止中」(即ちスリープ状態)に設定されている。第3ノード30においても、通信部30Aが「NM停止中」に設定され、PHY34も「停止中」(即ちスリープ状態)に設定されている。
状態B1において、第1ノード10で自ノード起動要因が発生すると、第1ノード10が起動する(状態B2参照)。具体的には、第1ノード10の通信部10Aが起動して「NM自要因起動中」に設定され、2つのPHY14,15もそれぞれ起動する。なお、PHY15は、PHY14と同様、通信制御部11aがハード制御部11bを介してPHY15へ起動を指示することによって起動する。
起動した第1ノード10は、通信対象ノード(即ち第2ノード20及び第3ノード30)が接続されている各ポート(即ちPHY14,15)から第2ノード20及び第3ノード30のそれぞれにウェイクアップ信号を送信する。
第2ノード20及び第3ノード30は、第1ノード10からウェイクアップ信号を受信すると、起動する(状態B3参照)。このとき、第2ノード20の通信部20Aおよび第3ノード30の通信部30Aはいずれも「NM他要因起動中」に設定される。このようにして第1~第3ノード10~30が起動すると、三者間の通信が行われる。
三者間の通信中、例えば第2ノード20が通信異常状態になって、前述の図3の状態A4と同様に第2ノード20がスリープ状態に遷移したとする(状態B4参照)。この通信異常状態は第1ノード10の異常検出部11cによって検出される。これにより、第1ノード10において再送条件が成立し、第1ノード10から第2ノード20へウェイクアップ信号が再送される(状態B5参照)。なお、この場合のウェイクアップ信号の再送先は、通信異常状態が検出された第2ノード20のみである。ただし、通信異常状態が検出されていないノード(図4の例では第3ノード30)に対してもウェイクアップ信号を再送してもよい。
通信異常状態の発生によりスリープ状態に遷移した第2ノード20は、第1ノード10から再送されたウェイクアップ信号を受信すると、図3の例と同様に、再び起動する(状態B6参照)。これにより、第1ノード10は再び第2ノード20と通信を行うことができる。
図4の動作例において、仮に、再送条件として第1再送条件が採用されている場合は、三者間の通信が開始されると(状態B3参照)、第1ノード10から第2ノード20及び第3ノード30それぞれへ周期的にウェイクアップ信号が再送される。そのため、仮に第2ノード20が通信異常状態になったとしても、第2ノード20は、第1ノード10から再送されたウェイクアップ信号を受信することで再び起動することができる。第3ノード30についても同様である。
次に、図5に示す動作例を説明する。図5は、第2ノード20から送信されたウェイクアップ信号が第1ノード10によって第3ノード30へ転送される動作例を示している。
図5において、状態C1は、第1~第3ノード10~30のいずれも、前述の図4の状態B1と同様にスリープ状態にされている状態を示す。
状態C1において、第2ノード20で自ノード起動要因が発生すると、第2ノード20が起動する(状態C2参照)。具体的には、第2ノード20の通信部20Aが起動して「NM自要因起動中」に設定され、且つPHY24も起動する。
起動した第2ノード20は、通信対象ノード(即ち第1ノード10)が接続されているポート(即ちPHY24)から第1ノード10へウェイクアップ信号を送信する。
第1ノード10は、第2ノード20からウェイクアップ信号を受信すると、起動する(状態C3参照)。より詳しくは、第2ノード20からのウェイクアップ信号がPHY14で受信されることにより、PHY14が起動し、これにより通信部10Aが起動する。このとき、第1ノード10の通信部10Aは、「NM他要因起動中」に設定される。
さらに、第1ノード10において、前述の第1転送機能及び第2転送機能が作動する。即ち、PHY14は、受信されたウェイクアップ信号を接続線18を介してPHY15へ転送する。さらに、通信部10Aも、ソフトウェア処理によって、PHY14で受信されたウェイクアップ信号をPHY15を介して転送する。通信部10Aは、第2転送機能によってウェイクアップ信号を転送しようとする際にPHY15がスリープ状態であれば、PHY15を起動させて、ウェイクアップ信号を転送させる。なお、PHY15は、スリープ状態のときに通信部10Aからウェイクアップ信号の転送指示を受けると起動するように構成されていてもよい。つまり、ウェイクアップ信号の転送指示が起動指示を兼ねていてもよい。
PHY15は、第1転送機能によってPHY14からウェイクアップ信号を受信するか、もしくは第2転送機能による通信部10Aからの起動要求(ウェイクアップ信号の転送指示を含む)を受けると、起動する。これによりPHY15から第3ノード30へウェイクアップ信号が送信される。なお、第1転送機能及び第2転送機能のいずれか一方のみが備えられていてもよく、この場合、その一方によってPHY15が起動され、PHY15から第3ノード30へウェイクアップ信号が送信される。
このようにして第1~第3ノード10~30が起動すると、三者間の通信が行われる。この場合、第1ノード10の通信部10Aにおいて、前述のデータ中継機能が作動する。即ち、第2ノード20から第3ノード30宛てのデータを受信すると、そのデータを第3ノード30へ送信する。
さらに、通信部10Aは、中継先の第3ノード30を対象として、再送条件が成立したか否かを判断する。このとき例えば、第3ノード30が通信異常状態になったことにより再送条件が成立(つまり第2再送条件または第3再送条件が成立)すると(状態C5参照)、第1ノード10から第3ノード30へウェイクアップ信号が再送される(状態C6参照)。これにより第3ノード30が再び起動する(状態C7参照)。
図5の動作例において、仮に、通信部10Aにおいて第3ノード30への再送条件として第1再送条件が採用されている場合は、データ中継機能が作動すると(状態C4参照)、第1ノード10から第3ノード30へ周期的にウェイクアップ信号が再送される。そのため、仮に第3ノード30が通信異常状態になったとしても、第3ノード30は、第1ノード10から再送されたウェイクアップ信号を受信することで再び起動することができる。
なお、図5では、中継先のノードが第3ノード30である場合を例に挙げて説明したが、中継先のノードが第3ノード30以外であっても、通信部10Aは、その中継先のノードを対象として上記同様に再送条件の判断及び再送などを行う。また、中継先のノードが複数ある場合、通信部10Aは、それら複数のノードそれぞれに対して再送条件の判断及び再送などを行ってもよい。
(1-4)通信部による各種処理
次に、上述した各種機能を実現するための各種処理について説明する。
(1-4-1)通信制御処理
まず、第1~第3ノード10~30のそれぞれで実行される通信制御処理について、図6を参照して説明する。通信制御処理は、通信部10A~30Aのそれぞれによる処理に該当する。第1~第3ノード10~30のCPU12,22,32はそれぞれ、電力が供給されて動作を開始すると、通信部10A~30Aとしてそれぞれ動作し始める。通信部10Aとしての動作には、通信制御処理を周期的に繰り返し実行することが含まれる。通信部20A,30Aについても同様である。以下、本実施形態における各フローチャートの説明においては、説明の便宜上、一例として実行主体を第1ノード10の通信部10Aとして説明する。
通信部10A(詳しくはCPU12)は、動作を開始すると、通信部10A自身および各PHY14,15をスリープ状態に遷移させて、通信制御処理を開始する。
通信部10Aは、通信制御処理を開始すると、S110で、自ノード起動要因による起動要求が発生したか否か判断する。なお、第1ノード10における自ノード起動要因は前述のように例えば第1ノード機能部からの起動要求を含む。自ノード起動要因による起動要求が発生していない場合は本処理を終了する。自ノード起動要因による起動要求が発生した場合、通信部10Aは、S120で、自身を起動させる。具体的には、通信制御部11aの動作状態を「NM自要因起動中」に設定する。
そして、通信部10Aは、S130で、ウェイクアップ信号送信処理を実行する。具体的には、まずS131で、通信制御部11aからハード制御部11bへ、ウェイクアップ信号送信を要求する。次にS132で、当該要求を受けたハード制御部11bが、全てのPHY14,15を起動させる。さらにS133で、PHY14,15それぞれに、ウェイクアップ信号を送信するように要求する。これにより各PHY14,15からウェイクアップ信号が送信される。
ウェイクアップ信号の送信後、通信部10Aは、S140で、通信処理を開始する。即ち、各ポートに接続された各通信対象ノードとの通信を開始する。通信制御部11aは、通信実行中、各ポートへ、前述の通り、NMフレームを定期送信する。なお、S140の通信処理では、主として、起動要求の発生元の上位層(第1ノード10では例えば第1ノード機能部)からの通信要求に従った通信が行われる。つまり、各ノードの上位層間の通信が、各ノードにおける下位層の通信部を介して行われる。
通信部10Aは、S150で、通信終了条件が成立したか否か判断する。通信終了条件が成立していない場合は、通信処理を継続しつつ、S140の判断処理を繰り返す。なお、S140の判断処理の繰り返しは、どのような周期で行われてもよいし、非周期的に行われてもよい。通信終了条件はどのように決められてもよい。本実施形態では、上位層は、通信が不要になると、その旨を通信制御部11aに通知する。そのため、通信終了条件は、例えば、上位層から通信不要が通知された場合に成立してもよい。また例えば、通信終了条件は、通信対象との間でデータの送信及び受信が行われない状態が所定時間継続した場合に成立してもよい。
S150で通信終了条件が成立した場合、通信部10Aは、S160で、第1ノード10をスリープ状態に遷移させる。このとき、通信制御部11aは、NM制御状態を「NM停止中」に設定すると共に、ハード制御部11bを介してPHY14,15を「停止中」に設定する。
なお、図6の通信制御処理は、第2ノード20及び第3ノード30においても、対応するPHYや通信対象ノード等が異なることを除き、基本的に同様に行われる。
(1-4-2)再送制御処理
次に、自ノード起動要因によって起動された場合であって且つ図6の通信制御処理におけるS140の通信処理が開始された後に実行される再送制御処理について、図7を参照して説明する。再送制御処理は、少なくとも復旧部を備えたノードにおいて実行される。ここでは、一例として第1ノード10で再送制御処理が実行されるものとして説明する。再送制御処理は、通信部10Aの起動中、周期的に繰り返し実行される。周期的に到来する再送制御処理の実行タイミングは、前述の再送タイミングに対応し、且つ本開示における送信タイミングの一例に相当する。
第1ノード10の通信部10Aは、再送制御処理を開始すると、S210で、自身のNM制御状態が「NM自要因起動中」であるか否か判断する。「NM自要因起動中」であるということは、上位層が通信を必要としていることを示す。「NM自要因起動中」ではない場合、本処理を終了する。「NM自要因起動中」である場合、通信部10AはS220で、再送処理を実行する。再送処理の具体例を、図8~図10に示す。
図8は、再送条件として第1再送条件が採用されている場合に実行される再送処理である。通信部10Aは、図8の再送処理を開始すると、S260で、ウェイクアップ信号再送処理を実行する。具体的には、まずS261で、復旧部11dから通信制御部11aへ、再送の対象ポートへのウェイクアップ信号の送信を要求する。なお、第1再送条件における対象ポートは全てのポート(本例ではPHY14,15)である。次のS262で、この要求を受けた通信制御部11aが、ハード制御部11bへ、対象ポートへのウェイクアップ信号送信を要求する。さらにS263で、当該要求を受けたハード制御部11bが、全ての対象ポート(PHY14,15)それぞれに、ウェイクアップ信号を再送するように要求する。これにより各PHY14,15からウェイクアップ信号が再送される。
次に、図9は、再送条件として第2再送条件が採用されている場合に実行される再送処理である。通信部10Aは、図9の再送処理を開始すると、S310で、各ポートから通信対象ノードへ規定コマンドを送信行する。この処理は異常検出部11cにより行われる。
S320では、通信部10Aは、無応答タイムアウトが発生したポートがあるか否か判断する。即ち、規定コマンドに対する応答データが適正に受信されないポートがあるか否かを判断する。
通信部10Aは、無応答タイムアウトが発生したポートがない場合、本処理を終了する。一方、無応答タイムアウトが発生したポートがある場合、S330で、ポート異常検出を行う。この処理は異常検出部11cにより行われる。具体的に、異常検出部11cが、復旧部11dへ、異常発生および該当ポートを通知する。
そして、通信部10Aは、S340で、ウェイクアップ信号再送処理を実行する。S340のウェイクアップ信号再送処理は、図8のS260のウェイクアップ信号再送処理と比較して、再送対象ポートが無応答タイムアウトの発生したポートのみであることを除き、そのS260のウェイクアップ信号再送処理と同じである。そのため、S340の詳細説明は省略する。
次に、図10は、再送条件として第3再送条件が採用されている場合に実行される再送処理である。通信部10Aは、図10の再送処理を開始すると、S410で、通信異常検出処理を実行する。具体的には、前述の第2検出方法および第3検出方法のうちの少なくとも一方を用いて、通信対象ノードの通信異常状態を検出する。
S420では、S410の処理によって通信異常状態が検出されたポートがあるか否か判断する。そして、通信異常状態が検出されたポートがある場合、S430で、ウェイクアップ信号再送処理を実行する。S430のウェイクアップ信号再送処理は、図8のS260のウェイクアップ信号再送処理と比較して、再送対象ポートが通信異常状態が検出されたポートのみであることを除き、そのS260のウェイクアップ信号再送処理と同じであるため、S430の詳細説明は省略する。
(1-4-3)他要因起動処理
次に、他要因起動処理について、図11を参照して説明する。他要因起動処理は、本実施形態では、第1~第3ノード10~30がいずれも実行可能である。ここでは、一例として第1ノード10で他要因起動処理が実行されるものとして説明する。
通信部10Aは、動作を開始すると、前述の通り通信部10A自身および各PHY14,15をスリープ状態に遷移させて、他要因起動処理を開始する。通信部10Aは、他要因起動処理を、例えば、前述の通信制御処理(図6参照)と並行して(例えばマルチタスクとして)実行してもよい。
通信部10Aは、他要因起動処理を開始すると、S510で、他のノードからウェイクアップ信号が受信されたか否か判断する。他のノードからウェイクアップ信号が受信されていない場合は本処理を終了する。他のノードからウェイクアップ信号が受信された場合は、通信部10Aは、S520で第1ノード10を起動させる。そして、S530で、通信部10Aは、S510でウェイクアップ信号が受信されたポート以外の他のポートへ、ウェイクアップ信号を転送する。つまり、S530では通信部10Aは第2転送機能を作動させる。
通信部10Aは、S540で、ウェイクアップ信号が受信されて起動されているポートにおいて自ノード宛てのNMフレームが受信されたか否か判断する。自ノード宛てのNMフレームが受信されていない場合、S590で、S520で起動してから一定時間が経過したか否か判断する。一定時間が経過していない場合はS540に戻る。一定時間が経過した場合は、S580で、第1ノード10をスリープ状態に移行させる。即ち、通信制御部11aが動作状態を「NM停止中」に設定して、通信部10Aをスリープ状態に移行させる。さらに、起動中のPHYをスリープ状態に移行させる。
S540で、自ノード宛てのNMフレームが受信された場合、通信部10Aは、S550で、通信制御部11aのNM制御状態を「NM他要因起動中」に設定する。そして、S560で、通信処理を実行開始。例えば、ウェイクアップ信号の送信元のノードとの通信を開始する。
通信部10Aは、S570で、通信終了条件が成立したか否か判断する。通信終了条件が成立していない場合は、通信処理を継続しつつ、S570の判断処理を繰り返す。なお、S570の判断処理の繰り返しは、どのような周期で行われてもよいし、非周期的に行われてもよい。S570における通信終了条件はどのように決められてもよい。通信終了条件は、通信対象ノードとの間でデータの送信及び受信が行われない状態が所定時間継続した場合に成立してもよい。
S570で通信終了条件が成立した場合、通信部10Aは、S580で、第1ノード10をスリープ状態に遷移させる。このとき、通信制御部11aは、NM制御状態を「NM停止中」に設定すると共に、ハード制御部11bを介して、S520で起動されたPHYを「停止中」に設定する。
なお、S520での起動は、真に自身が起動すべきなのか否かが不明確な状態での暫定的な起動であると言うことができる。これに対し、S550の処理は、真に自身が起動すべきことがNMフレームによって確認されたことを受けての確定的な起動であると言うことができる。
(1-4-4)中継制御処理
次に、第1ノード10の通信部10Aが図11の他要因起動処理によって起動された場合に実行する、中継制御処理について、図12を参照して説明する。通信部10Aは、図11の他要因起動処理におけるS560の通信処理を開始すると、並行して、図12の中継制御処理を実行する。
通信部10Aは、中継制御処理を開始すると、S460で、NM制御状態が「NM他要因起動中」であるか否か判断する。そして、「NM他要因起動中」である場合、S470で、データ中継処理を実行する。具体的には、前述のデータ中継機能を実行する。データ中継機能には、自身が起動する要因となったウェイクアップ信号の送信元の他のノードと、当該他のノードとは別のノードとの間の通信を中継する機能を有する。データ中継機能はさらに、前述の通り、中継先のノードを対象とした、ウェイクアップ信号の再送制御も含まれる。そのため、S470では、中継先のノードを対象として、図7のS220と同様の再送処理も行われる。
[2.第2実施形態]
(2-1)車載通信システムの概要
図13に示す第2実施形態の車載通信システム110は、車両100に搭載されている。車両100は、車両1と同様に例えば四輪自動車の形態である。第2実施形態の車載通信システム110は、第1実施形態の車載通信システム2と比較して、ノードの数と、一部ノードの種類(即ちECUの種類)とが異なる。さらに、第2実施形態では、複数のパーシャルネットワークが構築されている。なお、車載通信システム2で用いられる通信規格は、第1実施形態と同様(例えば車載イーサネット)である。
第2実施形態の車載通信システム110では、一例として、第1パーシャルネットワークと第2パーシャルネットワークとが構築されている。第1実施形態の車載通信システム2では、ノード毎に、起動状態あるいはスリープ状態に設定することができた。これに対し、第2実施形態の車載通信システム110では、パーシャルネットワーク毎に個別に起動状態あるいはスリープ状態に設定することができる。
図13に示すように、車載通信システム110は、第1ノード50と、第2ノード60と、第3ノード70と、第4ノード80と、第1通信線101と、第2通信線102と、第3通信線103とを備える。第1通信線101は、第1ノード50と第2ノード60とを互いに通信可能に接続している。第2通信線102は、第2ノード60と第4ノード80とを互いに通信可能に接続している。第3通信線103は、第1ノード50と第3ノード70とを互いに通信可能に接続している。
第1ノード50は、例えば、第1ゲートウェイECUである。第1ノード50は、例えば、不図示の第1の通信システムに接続されている。第1ゲートウェイECUとしての第1ノード50は、当該第1の通信システムと車載通信システム110との間のデータの送信及び受信を制御する。当該第1の通信システムと第1ゲートウェイECUとの通信で用いられる通信プロトコルは、車載通信システム110で用いられる通信プロトコルとは異なる。当該第1の通信システムと第1ゲートウェイECUとの通信においては、例えば、CAN又はCAN-FDが用いられてもよい。
第2ノード60は、例えば第2ゲートウェイECUである。第2ノード60は、例えば、不図示の第2の通信システムに接続されている。第2ゲートウェイECUとしての第2ノード60は、当該第2の通信システムと車載通信システム110との間のデータの送信及び受信を制御する。当該第2の通信システムと第2ゲートウェイECUとの通信で用いられる通信プロトコルは、車載通信システム110で用いられる通信プロトコルとは異なる。当該第2の通信システムと第2ゲートウェイECUとの通信においては、例えば、CAN又はCAN-FDが用いられてもよい。
第3ノード70は、例えば、第1実施形態の第3ノード30と同じくボデーECUである。第4ノード80は、例えば、メータECUである。メータECUは、例えば、車両100に搭載されたインストルメントパネル(不図示)を制御する。
第1ノード50は、第1パーシャルネットワーククラスタ(以下、「第1PNC」)および第2パーシャルネットワーククラスタ(以下、「第2PNC」)のそれぞれに属している。第1PNCは、第1パーシャルネットワークに属するノードの一群を意味し、第2PNCは、第2パーシャルネットワークに属するノードの一群を意味する。
第1ノード50のハードウェア構成は、基本的に、第1実施形態の第1ノード10と同じである。即ち、第1ノード50は、制御ユニット51と、PHY54と、PHY55とを備える。制御ユニット51は、PHY54及びPHY55の各々に接続されている。PHY54とPHY55とは接続線58により接続されている。つまり、第1ノード50はウェイクアップ信号の第1転送機能を有する。また、制御ユニット51は、第1実施形態の第1ノード10の制御ユニット11と同様、CPU52および記憶部53を備えている。
また、制御ユニット51は、CPU52がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図14に例示する通信部50Aを備える。通信部50Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部50Aを実現するソフトウェアには、後述する通信制御処理(図18)、再送制御処理(図19)、他要因起動処理(図23)、中継制御処理(図24)、および転送設定制御処理(図25)の各々のプログラムが含まれる。通信部50Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部53に格納されている。
制御ユニット51は、CPU52がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第1ノード機能部を備える。第1ノード機能部は、第1ノード50としての本質的な機能、即ち本例では第1ゲートウェイECUとしての機能、を担う。第1ノード機能部は、ソフトウェアによって実現される。
第1ノード機能部により実現される機能は、さらに、第1PNCに属する第1ノード第1機能と、第2PNCに属する第1ノード第2機能とが含まれる。第1ノード50では、パーシャルネットワーククラスタ(以下、「PNC」)毎に個別に自ノード起動要因が発生する。第1ノード機能部は、第1ノード50内で自ノード起動要因が発生した場合に、通信部50Aに対し、対応するPNCを指定して起動要求を出す。
これにより、例えば第1ノード第1機能を実行すべき起動要因が発生した場合、通信部50Aが起動する。より詳しくは、当該通信部50Aの機能のうちの、第1PNCに対応する通信機能(以下、「第1通信部501」)が起動される。この場合、通信部50Aは、第1PNCに属する通信対象ノードと通信を行い、第1PNCに属さない通信対象ノードとの通信を行わない。なお、第1通信部501は、図15~図17に図示されている。
また例えば、第1ノード第2機能を実行すべき起動要因が発生した場合も、通信部50Aが起動する。より詳しくは、当該通信部50Aの機能のうちの、第2PNCに対応する通信機能(以下、「第2通信部502」)が起動される。この場合、通信部50Aは、第2PNCに属する通信対象ノードと通信を行い、第2PNCに属さない通信対象ノードとの通信を行わない。なお、第2通信部502は、図15~図17に図示されている。
PHY54及びPHY55は、第1実施形態の第1ノード10のPHY14及びPHY15とそれぞれ同様に構成されている。PHY54には第1通信線101が接続され、PHY55には第3通信線103が接続されている。
第2ノード60は、第1PNCおよび第2PNCのそれぞれに属している。第2ノード60のハードウェア構成は、PHYの数を除き、基本的には、第1実施形態の第2ノード20と同じである。即ち、第2ノード60は、制御ユニット61と、PHY64と、PHY65とを備える。PHY64とPHY65とは接続線68により接続されている。つまり、第2ノード60はウェイクアップ信号の第1転送機能を有する。PHY64は第2通信線102に接続されている。PHY65は第1通信線101に接続されている。また、制御ユニット61は、CPU62および記憶部63を備えている。
また、制御ユニット61は、CPU62がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図14に例示する通信部60Aを備える。通信部60Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部60Aを実現するソフトウェアには、後述する通信制御処理(図18)、再送制御処理(図19)、他要因起動処理(図23)、中継制御処理(図24)、および転送設定制御処理(図25)の各々のプログラムが含まれる。通信部60Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部63に格納されている。
制御ユニット61は、CPU62がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第2ノード機能部を備える。第2ノード機能部は、第2ノード60としての本質的な機能、即ち本例では第2ゲートウェイECUとしての機能、を担う。
第2ノード機能部により実現される機能は、さらに、第1PNCに属する第2ノード第1機能と、第2PNCに属する第2ノード第2機能とが含まれる。第2ノード60でも、PNC毎に個別に自ノード起動要因が発生する。第2ノード機能部は、第2ノード60内で自ノード起動要因が発生した場合に、通信部60Aに対し、対応するPNCを指定して起動要求を出す。
これにより、例えば第2ノード第1機能を実行すべき起動要因が発生した場合、通信部60Aが起動する。より詳しくは、当該通信部60Aの機能のうちの、第1PNCに対応する通信機能(以下、「第1通信部601」)が起動される。この場合、通信部60Aは、第1PNCに属する通信対象ノードと通信を行い、第1PNCに属さない通信対象ノードとの通信を行わない。なお、第1通信部601は、図15~図17に図示されている。
また例えば、第2ノード第2機能を実行すべき起動要因が発生した場合、通信部60Aが起動する。より詳しくは、当該通信部60Aの機能のうちの、第2PNCに対応する通信機能(以下、「第2通信部602」)が起動される。この場合、通信部60Aは、第2PNCに属する通信対象ノードと通信を行い、第2PNCに属さない通信対象ノードとの通信を行わない。なお、第2通信部602は、図15~図17に図示されている。
第3ノード70は、例えば第2PNCに属しており、第1PNCには属していない。第3ノード70のハードウェア構成は、基本的には、第1実施形態の第3ノード30と同じである。即ち、第3ノード70は、制御ユニット71と、PHY74とを備える。PHY74は第3通信線103に接続されている。また、制御ユニット71は、CPU72および記憶部73を備えている。
また、制御ユニット71は、CPU72がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図14に例示する通信部70Aを備える。通信部70Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部70Aを実現するソフトウェアには、後述する通信制御処理(図18)および他要因起動処理(図23)の各々のプログラムが含まれる。通信部70Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部73に格納されている。
制御ユニット71は、CPU72がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第3ノード機能部を備える。第3ノード機能部は、第3ノード70としての本質的な機能、即ち本例ではボデーECUとしての機能、を担う。また、第3ノード機能部は、本実施形態では、第2PNCに属する機能を担う。
このような第3ノード70では、第3ノード70内で自ノード起動要因が発生した場合、即ち第3ノード機能部の機能を実行すべき自ノード起動要因が発生した場合、通信部70Aに対し、第2PNCを指定して起動要求を出す。
この起動要求を受けた通信部70Aは、第2PNCに対応する通信機能(以下、「第2通信部702」)を起動させる。この場合、通信部70Aは、第2PNCに属する通信対象ノードと通信を行い、第2PNCに属さない通信対象ノードとの通信を行わない。なお、第2通信部702は、図15~図17に図示されている。
第4ノード80は、例えば第2PNCに属しており、第1PNCには属していない。第4ノード80のハードウェア構成は、基本的には、第3ノード70と同じである。即ち、第4ノード80は、制御ユニット81と、PHY84とを備える。PHY84は第2通信線102に接続されている。また、制御ユニット81は、CPU82および記憶部83を備えている。
また、制御ユニット81は、CPU82がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図14に例示する通信部80Aを備える。通信部80Aは、ソフトウェアによって実現される。通信部80Aを実現するソフトウェアには、後述する通信制御処理(図18)および他要因起動処理(図23)の各々のプログラムが含まれる。通信部80Aを実現するこれらのプログラムは、記憶部83に格納されている。
制御ユニット81は、CPU82がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、さらに、不図示の第4ノード機能部を備える。第4ノード機能部は、第4ノード80としての本質的な機能、即ち本例ではメータECUとしての機能、を担う。また、第4ノード機能部は、本実施形態では、第2PNCに属する機能を担う。
このような第4ノード80では、第4ノード80内で自ノード起動要因が発生した場合、即ち第4ノード機能部の機能を実行すべき自ノード起動要因が発生した場合、通信部80Aに対し、第2PNCを指定して起動要求を出す。
この起動要求を受けた通信部80Aは、第2PNCに対応する通信機能(以下、「第2通信部802」)を起動させる。この場合、通信部80Aは、第2PNCに属する通信対象ノードと通信を行い、第2PNCに属さない通信対象ノードとの通信を行わない。なお、第2通信部802は、図15~図17に図示されている。
(2-2)車載通信システムの具体的構成
図14を参照して、第2実施形態の車載通信システム110における通信機能についてより具体的に説明する。図14に示すように、第1ノード50は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部50Aを備える。通信部50Aは、第1実施形態の通信部10Aと同様、通信制御部51aと、ハード制御部51bと、異常検出部51cと、復旧部51dとを備える。この通信部50Aは、PNC毎に個別に制御されることを除き、基本的には、第1実施形態の通信部10A(図2参照)と同等の機能を備える。
即ち、通信制御部51aは、通信部50AのNM制御状態を、所属するPNC毎に個別に設定する。そのため、本実施形態では、NM制御状態のことを、PNC制御状態と称する。PNC制御状態は、所属するPNC毎に個別に設定される。本実施形態では、PNC制御状態として、「PNC自要因起動中」、「PNC他要因起動中」および「PNC停止中」、の3つの状態のいずれかに設定され得る。
「PNC停止中」は、対応するPNCの通信機能がスリープ状態であることに対応する。第1ノード50においては、第1PNCに対応する第1通信部501、および第2PNCに対応する第2通信部502が個別に起動される。そのため、「PNC停止中」のPNC制御状態についても、第1通信部501及び第2通信部502に個別に設定される。
「PNC自要因起動中」および「PNC他要因起動中」はいずれも、対応するPNCの通信機能が起動状態であることに対応する。
「PNC自要因起動中」は、具体的には、あるPNCに対応する自ノード起動要因の発生によって通信制御部51aが第1ノード機能部から起動要求を受けて起動する場合に、当該PNCを対象として設定される。「PNC他要因起動中」は、スリープ状態中に他のノードからウェイクアップ信号が受信され、さらに起動すべきPNCを示す情報を受信することによって、当該PNCを対象として設定される。
通信制御部51aは、あるPNCに対応する自ノード起動要因によって起動した場合、当該PNCに属する通信対象ノードが接続されているポートからウェイクアップ信号を送信する。これにより、当該PNCに属さない通信対象ノードは起動されない。
なお、第1通信部501および第2通信部502の実体はソフトウェアであり、両者の相違は、対応するPNCにある。第2ノード60の第1通信部601および第2通信部602についても同様である。
次に、第2ノード60は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部60Aを備える。通信部60Aは、通信制御部61aと、ハード制御部61bと、異常検出部61cと、復旧部61dとを備える。これらは、PNC毎に個別に制御されること、およびポートが2つあることを除き、基本的には、第1実施形態の通信部20A(図2参照)と同等の機能を備える。第2ノード60においては、前述の通り、第1PNCに対応する第1通信部601、および第2PNCに対応する第2通信部602が個別に起動される。
次に、第3ノード70は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部70Aを備える。通信部70Aは、通信制御部71aと、ハード制御部71bとを備える。これらは、所属するPNC毎に個別に制御されることを除き、基本的には、第1実施形態の通信部30A(図2参照)と同等の機能を備える。第3ノード70においては、前述の通り、第2PNCに対応する第2通信部702が起動される。
また、第4ノード80は、ソフトウェアによって実現される前述の通信部80Aを備える。通信部80Aは、通信制御部81aと、ハード制御部81bとを備える。これらは、第3ノード70の通信制御部71aおよびハード制御部71bとそれぞれ同等の機能を備える。第4ノード80においては、前述の通り、第2PNCに対応する第2通信部802が個別に起動される。
(2-3)車載通信システムの動作例
次に、第2実施形態の車載通信システム110の動作例について、図15~図17を参照して説明する。なお、図15~図17はいずれも、再送条件として例えば第2,第3再送条件の少なくとも一方が採用されていることを前提としている。
まず、図15に示す動作例を説明する。図15において、状態D1は、第1~第4ノード50~80のいずれもスリープ状態にされている状態を示す。具体的には、第1ノード50において、第1通信部501及び第2通信部502のいずれも「PNC停止中」に設定され、PHY54,55も停止中(即ちスリープ状態)に設定されている。第2ノード60においても、第1通信部601および第2通信部602のいずれも「PNC停止中」に設定され、PHY64,65も停止中に設定されている。第3ノード70の第2通信部702および第4ノード80の第2通信部802も「PNC停止中」に設定され、PHY74及びPHY84も「停止中」に設定されている。
ている。
状態D1において、第1ノード50で第1PNCに対応する自ノード起動要因が発生すると、第1ノード50の通信部50Aのうちの第1通信部501が起動する(状態D2参照)。具体的には、通信部50Aの通信制御部51aにおいて、第1PNCに対応するPNC制御状態が「PNC自要因起動中」に設定される。そして、第2ノード60に接続されているPHY54も起動する。なお、第1ノード50のPHY55にPHY74を介して接続されている第3ノード70は、第1PNCに属していないため、PHY55、PHY74及び第2通信部702は起動されない。また、第1PNCに対応する自ノード起動要因が発生しただけであるため、第1ノード50の第2通信部502も起動されない。
第1通信部501は、PHY54から第2ノード60へ、ウェイクアップ信号を送信する。
第2ノード60において、第1ノード50からウェイクアップ信号が受信されると、PHY65が起動されると共に第1通信部601が起動される(状態D3参照)。なお、状態D2から状態D3への遷移は、より詳細には、図16に示すような過程を経る。
即ち、第1ノード50のPHY54から送信されたウェイクアップ信号が第2ノード60のPHY65で受信されると、PHY65が起動される。これにより、ウェイクアップ信号の第1転送機能によって、PHY65からPHY64を通じて、第4ノード80へ、ウェイクアップ信号が転送される(状態D31)。このとき、PHY64およびPHY84は、ウェイクアップ信号の転送を受けて起動する(状態D32)。また、ウェイクアップ信号が受信されたことにより、第2ノードの第1通信部601および第2通信部602と、第4ノード80の第2通信部802も一旦起動される(状態D32)。
一方、ウェイクアップ信号を送信した第1ノード50の第1通信部501は、第1PNCに対応するNMフレームF1を第2ノード60へ送信する(状態D33)。このNMフレームF1は、第1PNCを示す第1識別情報を含んでいる。そのため、第2ノード60の第1通信部601は、このNMフレームに基づいて、起動状態を保持する(状態D34)。なお、第2通信部502が第2PNCに対応するNMフレームを他のノードへ送信する際は、そのNMフレームには、第2PNCを示す第2識別情報が含まれる。
一方、第2ノード60の第2通信部602及び第4ノードの第2通信部802は、起動後、第2PNCに対応するNMフレームが一定時間以上受信されないことに応じて、再びスリープ状態に遷移する(状態D35)。なお、NMフレームは、第1実施形態と同様、通信中に定期的に送信される(状態D36)。このように、図15における状態D3への遷移は、より詳細には図16に示す上述の過程を経てなされる。
図15に戻って説明を続ける。異常検出部51cにおいて例えば前述の第1検出方法が採用されている場合、第1ノード50から第2ノード60へ規定コマンドが周期的に送信される。また例えば、前述の第2検出方法が採用されている場合は、ポート(PHY65)のリンクダウンが監視される。また例えば、前述の第3検出方法が採用されている場合は、第2ノード60から第1ノード50へ定期メッセージが周期的に送信される。
状態D3への遷移後、例えば、第2ノード60の第1通信部601が通信異常状態になったとする。この場合、第2ノード60の第1通信部601はスリープ状態に遷移する(状態D4参照)。より詳細に説明すると、第2ノード60の第1通信部601が通信異常状態になった場合、第1通信部601が「PNC停止中」に遷移し且つPHY65が「停止中」に遷移する。
第1通信部601が通信異常状態になったことは、第1ノード50の異常検出部51cによって検出される。つまり、第1ノード50において再送条件が成立する。そのため、第1ノード50から第2ノード60へウェイクアップ信号が再送される(状態D5参照)。
通信異常状態の発生によりスリープ状態に遷移した第2ノード60の第1通信部601は、第1ノード50から再送されたウェイクアップ信号を受信すると、再び起動する(状態D6参照)。これにより、第1ノード50の第1通信部501は、第2ノード60の第1通信部60と、第1PNCに対応する通信を再開することができる。
図15の動作例において、仮に、再送条件として第1再送条件が採用されている場合は、第1ノード50及び第2ノード60の両者間の通信が開始されると(状態D3参照)、第1ノード50から第2ノード60へ周期的にウェイクアップ信号が再送される。そのため、仮に第2ノード60の第1通信部601が通信異常状態になったとしても、その第1通信部601は、第1ノード50から再送されたウェイクアップ信号を受信することで再び起動することができる。
次に、図17に示す動作例を説明する。図17は、第1ノード50から第4ノード80宛ての、第2PNCに対応するデータが、第2ノード60の第2通信部602によって中継される動作例を示している。
図17において、状態E1は、図15の状態D1と同じである。状態E1において、第1ノード50で第2PNCに対応する自ノード起動要因が発生すると、第1ノード50のうちの第2通信部502が起動する(状態E2参照)。具体的には、第1ノード50の通信部50Aが起動し、通信制御部51aにおいて、第2PNCに対応するPNC制御状態が「PNC自要因起動中」に設定される。また、PHY54,55のいずれも、第2PNCに属する通信対象ノードに接続されていることにより起動する。
起動した第1ノード50の第2通信部502は、通信対象ノードが接続されている各ポートからウェイクアップ信号を送信する(状態E2)。これにより、第2ノード60の第2通信部602と、第3ノード70の第2通信部702とが起動される(状態E3)。さらに、ウェイクアップ信号の第1転送機能により、第4ノード80にウェイクアップ信号が転送され、これにより第4ノード80が起動する(状態E4)。なお、第1転送機能に加えて、または第1転送機能に代えて、ソフトウェア処理による第2転送機能によってウェイクアップ信号が転送されてもよい。
状態E4では、第2ノード60の第2通信部602は、第1ノード50の第2通信部502と第4ノードの第2通信部802との間の第2PNCに対応する通信を中継する。さらに、第2ノード60の第2通信部602は、中継先の第4ノード80を対象として、再送条件が成立したか否かを判断する。このとき例えば、第4ノード80の第2通信部802が通信異常状態になったことにより再送条件が成立すると(状態E5参照)、第2ノード60の第2通信部602が第4ノード80へウェイクアップ信号を再送する(状態E6参照)。これにより第4ノード80が再び起動する(状態E7参照)。
図17の動作例において、仮に、再送条件として第1再送条件が採用されている場合は、状態E4において、第2ノード60の第2通信部602から第1,第4ノード50,80それぞれへ周期的にウェイクアップ信号が再送される。その理由は、第1,第4ノード50,80のいずれも第2PNCに属しているからである。そのため、仮に第1ノード50の第2通信部502が、他のノードと通信できない通信異常状態になったとしても、その第2通信部502は、第2ノード60から再送されたウェイクアップ信号を受けて再び起動することができる。
なお、第1ノード50の第2通信部502は、第2ノード60の第2通信部602から再送されたウェイクアップ信号を、第2PNCに属する第3ノード70に転送してもよい。また、第1ノード50の第2通信部502は、第2ノード60の第2通信部602から再送されたウェイクアップ信号を、所定条件に基づき、第2PNCに属する第3ノード70に転送しないようにしてもよい。ここでの所定条件としては、例えば、第3ノード70に異常が生じている場合や、通信が混雑している場合などを含む。
(2-4)通信部による各種処理
次に、上述した各種機能を実現するために第1ノード50で実行される通信制御処理について、図18を参照して説明する。第2実施形態の通信制御処理は、通信部50Aによる処理に該当する。第1ノード50のCPU52は、電力が供給されて動作を開始すると、通信部50Aとして動作し始める。通信部50Aとしての動作には、図18の通信制御処理を周期的に繰り返し実行することが含まれる。
第1ノード50の通信部50A(詳しくはCPU52)は、動作を開始すると、通信部50A自身および各PHY54,55をスリープ状態に遷移させて、通信制御処理を開始する。
通信部50Aは、通信制御処理を開始すると、S710で、自ノード起動要因によるいずれかのPNCの起動要求(即ち第1ノード機能部からの起動要求)が発生したか否か判断する。自ノード起動要因による起動要求が発生していない場合は本処理を終了する。自ノード起動要因による起動要求が発生した場合、通信部50Aは、S720で、第1通信部501および第2通信部502のうちの、自ノード起動要因が発生したPNCに対応する一方を起動させる。例えば、第2PNCに対応する自ノード起動要因が発生したことにより通信部50Aが起動要求を受けた場合、その起動要求に含まれているPNCの情報から、第2PNCのPNC制御状態を「PNC自要因起動中」に設定する。S720でいずれかのPNCが起動した後のS730の処理は、より詳しくは、第1通信部501及び第2通信部502のうちの、起動したPNCに対応する一方により実行される。なお、第1PNCおよび第2PNCの双方から起動要求を受ける場合もあり得る。この場合、S730以降の処理は、より詳しくは、第1通信部501及び第2通信部502のそれぞれによって実行される。
そして、通信部50Aは、S730で、ウェイクアップ信号送信処理を実行する。具体的には、まずS731で、通信制御部51aからハード制御部51bへ、該当するPNC(即ち自ノード起動要因の発生元のPNC)に紐付くポートからのウェイクアップ信号送信を要求する。次にS732で、当該要求を受けたハード制御部51bが、該当するポートのPHYを起動させる。さらにS733で、該当するポートのPHYへ、ウェイクアップ信号を送信するように要求する。これにより該当するPHYからウェイクアップ信号が送信される。つまり、起動の要因となったPNCに属する通信対象ノードのみへウェイクアップ信号が送信される。
ウェイクアップ信号の送信後、通信部50Aは、S740で、通信処理を開始する。この通信処理は、通信対象が対応するPNCに属するノードであることを除き、第1実施形態のS140(図6)の通信処理と同じである。
通信部50Aは、S750で、通信終了条件が成立したか否か判断する。通信終了条件が成立していない場合は、通信処理を継続しつつ、S740の判断処理を繰り返す。なお、S740の判断処理の繰り返しは、どのような周期で行われてもよいし、非周期的に行われてもよい。通信終了条件はどのように決められてもよい。本実施形態では、各PNCの上位層は、通信が不要になると、その旨を通信制御部51aに通知する。そのため、通信終了条件は、例えば、起動中のPNCの上位層から通信不要が通知された場合に成立してもよい。また例えば、通信終了条件は、通信対象ノードとの間でデータの送信及び受信が行われない状態が所定時間継続した場合に成立してもよい。
S150で通信終了条件が成立すると、通信部50Aは、S760で、通信終了条件が成立した通信対象ノードとの通信を終了して、該当するPNCの通信部をスリープ状態に移行させる。
なお、このような図18の通信制御処理は、第2~第4ノード60~80においても同様に行われる。
次に、自ノード起動要因によって起動された場合であって且つ図18の通信制御処理におけるS740の通信処理が開始された後に実行される再送制御処理について、図19を参照して説明する。ここでは、一例として第1ノード50で再送制御処理が実行されるものとして説明する。再送制御処理は、通信部50Aの起動中、周期的に繰り返し実行される。
第1ノード50の通信部50Aは、再送制御処理を開始すると、S810で、自身におけるいずれかのPNCのPNC制御状態が「PNC自要因起動中」であるか否か判断する。いずれかのPNCの「PNC自要因起動中」であるということは、当該PNCに対応する上位層が当該PNC内の通信を必要としていることを示す。いずれのPNCも「PNC自要因起動中」ではない場合、本処理を終了する。いずれかのPNCが「PNC自要因起動中」である場合、通信部50AはS820で、再送処理を実行する。
例えば、再送条件として第1再送条件が採用されている場合、図20の再送処理が実行される。通信部50Aは、図20の再送処理を開始すると、S860で、ウェイクアップ信号再送処理を実行する。具体的には、まずS861で、復旧部51dから通信制御部51aへ、起動中の該当PNCに紐付くポートからのウェイクアップ信号の送信を要求する。そして、S862以降の処理により、対象ポートからウェイクアップ信号が送信される。なお、S862~S863の処理は、基本的には図8のS262~S263と同等であるため、その詳細説明を省略する。
次に、図21は、再送条件として第2再送条件が採用されている場合に実行される再送処理である。通信部50Aは、図21の再送処理を開始すると、S910で、対応するPNCに属する通信対象ノードに接続されたポートから通信対象ノードへ規定コマンドを送信行する。この処理は異常検出部51cにより行われる。ここで送信される規定コマンドには、対応するPNCの情報が含まれる。
S920では、通信部50Aは、規定コマンドを送信したポートのうち、無応答タイムアウトが発生したポートがあるか否か判断する。即ち、規定コマンドに対する応答データが適正に受信されないポートがあるか否かを判断する。
通信部50Aは、無応答タイムアウトが発生したポートがない場合、本処理を終了する。一方、無応答タイムアウトが発生したポートがある場合、S930で、ポート異常検出を行う。この処理は異常検出部51cにより行われる。具体的に、異常検出部51cが、復旧部51dへ、異常発生、対応PNCおよび該当ポートを通知する。
そして、通信部50Aは、S940で、ウェイクアップ信号再送処理を実行する。S940のウェイクアップ信号再送処理は、図20のS860のウェイクアップ信号再送処理と比較して、再送対象ポートが無応答タイムアウトの発生したポートのみであることを除き、そのS860のウェイクアップ信号再送処理と同じである。
次に、図22は、再送条件として第3再送条件が採用されている場合に実行される再送処理である。通信部50Aは、図22の再送処理を開始すると、S1010で、通信異常検出処理を実行する。具体的には、前述の第2検出方法および第3検出方法のうちの少なくとも一方を用いて、通信対象ノードの通信異常状態を検出する。なお、このS1010の処理対象は、該当するPNCに紐付くポートである。
S1020では、S1010の処理によって通信異常状態が検出されたポートがあるか否か判断する。そして、通信異常状態が検出されたポートがある場合、S1030で、ウェイクアップ信号再送処理を実行する。S1030のウェイクアップ信号再送処理は、図20のS860のウェイクアップ信号再送処理と比較して、再送対象ポートが通信異常状態が検出されたポートのみであることを除き、そのS860のウェイクアップ信号再送処理と同じである。
次に、第2実施形態の他要因起動処理について、図23を参照して説明する。他要因起動処理は、第2実施形態では、第1~第4ノード50~80がいずれも実行可能である。他要因起動処理は、さらに、PNC毎に個別に実行される。即ち、例えば第1ノード50においては、第1PNCおよび第2PNCそれぞれを対象として他要因起動処理が実行される。
通信部50Aは、動作を開始すると、前述の通り通信部50A自身および各PHY54,55をスリープ状態に遷移させて、他要因起動処理を開始する。通信部50Aは、他要因起動処理を、例えば、前述の通信制御処理(図18参照)と並行して実行してもよい。
通信部50Aは、他要因起動処理を開始すると、S1110で、他のノードからウェイクアップ信号が受信されたか否か判断する。他のノードからウェイクアップ信号が受信されていない場合は本処理を終了する。他のノードからウェイクアップ信号が受信された場合は、通信部50Aは、S1120で、対象PNCを起動させる。そして、S1130で、通信部50Aは、S1110でウェイクアップ信号が受信されたポート以外の他のポートへ、ウェイクアップ信号を転送する。つまり、S1130では通信部50Aは第2転送機能を作動させる。
通信部50Aは、S1140で、ウェイクアップ信号が受信されて起動されているポートにおいて、自ノード宛てであって且つ対象PNCの起動を要求しているNMフレームを受信したか否か判断する。該当NMフレームが受信されていない場合、S1180で、対象PNCの通信部が起動してから一定時間が経過したか否か判断する。一定時間が経過していない場合はS1140に戻る。一定時間が経過した場合は、S1170で、第1ノード50における対象PNCの通信部をスリープ状態に移行させる。即ち、通信制御部51aが対象PNCのPNC制御状態を「PNC停止中」に設定して、対象PNCの通信部をスリープ状態に移行させる。さらに、他の全てのPNCの通信部がスリープ状態である場合は、起動中のPHYについてもスリープ状態に移行させる。
S1140で、該当NMフレームが受信された場合、通信部50Aは、S1150で、通信制御部51aにおける対象PNCのPNC制御状態を「PNC他要因起動中」に設定する。そして、S1160で、通信処理を開始する。S1160の通信処理は、図18のS740の通信処理と基本的に同じであり、対象PNCの範囲内で通信を行う。
通信部50Aは、S1170で、通信終了条件が成立したか否か判断する。通信終了条件が成立していない場合は、通信処理を継続しつつ、S1170の判断処理を繰り返す。なお、S1170の判断処理の繰り返しは、どのような周期で行われてもよいし、非周期的に行われてもよい。S1170における通信終了条件はどのように決められてもよい。通信終了条件は、通信対象ノードとの間でデータの送信及び受信が行われない状態が所定時間継続した場合に成立してもよい。
S1170で通信終了条件が成立した場合、通信部50Aは、S1180で、通信終了条件が成立した通信対象ノードとの通信を終了して、対象PNCの通信部をスリープ状態に移行させる。
次に、第2ノード60の通信部60Aが図23の他要因起動処理によって起動された場合に実行する、中継制御処理について、図24を参照して説明する。通信部60Aは、図23の他要因起動処理におけるS1160の通信処理を開始すると、並行して、図24の中継制御処理を実行する。
通信部60Aは、中継制御処理を開始すると、S1060で、他ノードからのウェイクアップ信号によって起動されたPNCのPNC制御状態が「PNC他要因起動中」であるか否か判断する。そして、「PNC他要因起動中」である場合、S1070で、データ中継処理を実行する。具体的には、前述のデータ中継機能を実行する。データ中継機能には、自身が起動する要因となったウェイクアップ信号の送信元の他のノードと、当該他のノードとは別のノードとの間の、対応するPNCの範囲内での通信を中継する機能を有する。データ中継機能はさらに、中継先のノードにおける対応するPNCを対象とした、ウェイクアップ信号の再送制御も含まれる。そのため、S1070では、中継先のノードを対象として、図19のS820と同様の再送処理も行われる。
次に、ウェイクアップ信号のハードウェアによる第1転送機能を有するノードにおいて実行される、転送設定制御処理について、図25を参照して説明する。転送設定制御処理は、第1転送機能を有するノードにおいて他のノードからウェイクアップ信号が受信された場合に、当該ウェイクアップ信号の第1転送機能を一時的に無効化するものである。この転送設定制御処理は、ウェイクアップ信号の送信元のノードにおける再送処理の再送条件として第1再送条件が採用されている場合に特に有効である。
即ち、第1再送条件が採用されているノードは、自ノード起動要因により起動してウェイクアップ信号を送信した後、ウェイクアップ信号を周期的に繰り返し再送する。そのため、例えば第1ノード50において第1PNCが起動し、これにより第1ノード50から第2ノード60のPHY65へウェイクアップ信号が繰り返し再送されると、再送の都度、そのウェイクアップ信号がPHY64を通じて第4ノード80に転送される。そのため、第1PNCに属さない第4ノード80は、起動する必要がないにもかかわらず、第1転送機能によって転送されてくるウェイクアップ信号によって起動を余儀なくされてしまう。
これに対し、第1転送機能を有するノードが図25の転送設定制御処理を実行することで、上記のような不要なノード(詳しくは不要なPNC)の起動を回避させることができる。
一例として、第2ノード60の通信部60Aが転送設定制御処理を実行することを想定して説明する。転送設定制御処理は、所定周期で繰り返し実行される。
通信部60Aは、転送設定制御処理を開始すると、S1210で、第2ノード60におけるPHY64,65のいずれかからPHY起動通知を受信したか否か判断する。本実施形態のPHYは、スリープ中にウェイクアップ信号を受信すると、起動して、通信部60Aへ(詳しくはハード制御部61bへ)、PHY起動通知を送信する。つまり、PHY起動通知は、PHYでウェイクアップ信号が受信されたことを通知する。
通信部60Aは、PHY起動通知を受信した場合、S1220で、ウェイクアップ信号の第1転送機能の無効化処理を行う。具体的には、PHY起動通知を送信したPHYに対し、当該PHYから他のPHYへのウェイクアップ信号の転送を停止させる。これにより、以後このPHYにウェイクアップ信号が周期的に受信されても、そのウェイクアップ信号が転送されることが回避される。
S1210でPHY起動通知を受信していない場合、通信部60Aは、S1230で、いずれかのPHYからPHY停止通知を受信したか否か判断する。本実施形態のPHYは、スリープ状態に移行する際、ハード制御部61bへ、PHY停止通知を送信する。つまり、PHY停止通知は、PHYがスリープ状態に入ることを通知する。
通信部60Aは、PHY停止通知を受信した場合、S1240で、ウェイクアップ信号の第1転送機能の有効化処理を行う。具体的には、PHY停止通知を送信したPHYに対し、当該PHYで受信されたウェイクアップ信号を他のPHYへ転送するように設定させる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(3-1)上記第1実施形態では3つのノードを含む車載通信システムを例示し、第2実施形態では4つのノードを含み且つ複数のパーシャルネットワークが構築された車載通信システムを例示した。しかし、車載通信システムにおいてノードはいくつあってもよいし、いくつのパーシャルネットワークが構築されていてもよい。
また、車載通信システムにおいて、複数のノードが互いにどのように接続されていてもよい。また、複数のノードはそれぞれいくつのPHYを備えていてもよい。また、本開示におけるウェイクアップ信号の再送機能は、複数のノードのうちの一部が備えていてもよいし全てが備えていてもよい。
また、複数のPHYを備えるノードは、ハードウェアによるウェイクアップ信号の第1転送機能を必ずしも備えていなくてもよいし、ソフトウェアによるデータ転送機能(転送先ノードへのウェイクアップ信号の再送機能を含む)を必ずしも備えていなくてもよい。
(3-2)第1実施形態では、第1ノード10が、第2ノード20と第3ノード30との間のデータ通信を中継する機能を備えていた。このような中継機能を有する複数のノードを多段接続することによって、複数のノードを介してデータが中継されてもよい。
例えば、図26に例示する車載通信システムでは、図1に例示した第1実施形態と比較して、第1ノード10と第3ノード30との間に、第4ノード40を含む1以上の追加のノードが接続されている。そして、これら1以上の追加のノードはいずれも、データ中継機能を備えている。例えば、第4ノードは、制御回路41と、PHY44と、PHY45とを備える。そして、制御回路41が、PHY44に接続されたノードとPHY45に接続されたノードとの間のデータ通信を中継する機能を有する。これにより、第2ノード20は、第3ノード30との間で、第1ノード10および1以上の追加のノードを中継してデータ通信を行うことができる。
また、第4ノード40を含む1以上の追加のノードはそれぞれ、ウェイクアップ信号の再送機能を備えており、転送先のノードの通信異常状態を検出した場合にそのノードへウェイクアップ信号を再送して再起動させることができる。
なお、第2実施形態についても、上記のような多段中継を採用できる。例えば、図13に例示した構成において、第2ノードと第4ノードとの間に1以上の追加のノードを多段接続し、第2ノードからのウェイクアップ信号が当該1以上の追加のノードを順次中継して第4ノードへ送信されてもよい。
(3-3)第1実施形態では、通信部10Aは、自ノード起動要因によって起動するとウェイクアップ信号を送信し、その後、再送条件が成立した場合にウェイクアップ信号を送信(即ち再送)した。しかし、通信部10Aは、自ノード起動要因で起動した場合に、無条件にウェイクアップ信号を送信することなく、あくまで再送条件が成立したことに応じて、ウェイクアップ信号を送信するようにしてもよい。これは他の通信部20A及び通信部30Aについても同様であり、第2実施形態の通信部50A、通信部60A,通信部70A及び通信部80Aについても同様である。
(3-4)本開示は、複数のECU相互間の通信への適用に限定されない。即ち、車載通信システムを構成するノードは、ECUに限定されない。本開示は、例えば、ECUとは異なるノードとECUとの通信に対しても適用可能であるし、ECUとは異なる複数のノード間の通信に対しても適用可能である。
(3-5)本開示は、車載イーサネットに基づく車載通信システムへの適用に限定されない。車載イーサネットとは異なる通信規格に従って通信を行うように構成された車載通信システムに対しても本開示を適用可能である。
(3-6)本開示は、四輪形態の車両への適用に限定されない。本開示は、例えば二輪車も含め、あらゆる形態の車両に対して適用可能である。
(3-7)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
(3-8)上述した車載通信システムの他、当該車載通信システムを構成するノード、当該車載通信システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、当該ノードとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、これらのプログラムのいずれかまたは両方を記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、車載通信システムにおいてノードの起動状態を適正に維持させる方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
[4.付記]
上述の第1,第2実施形態及び変形例から把握される技術的思想を、付記1~5として以下に記載する。
(付記1)
第1ネットワーク及び第2ネットワークを少なくとも含む複数のネットワークが構築された車載通信システム(101)であって、
それぞれが前記第1ネットワーク及び/または前記第2ネットワークに属する複数のノード(50,60,70,80)を備え、
前記複数のノードは、
前記第1ネットワークおよび前記第2ネットワークに属する第1ノード(50)と、
前記第1ネットワークに属する第2ノード(60)であって、前記第1ノードと第1通信線(101)を介して互いに所定の通信規格に従う通信を行うように構成された第2ノードと、
を備え、
前記第1ノードは、
前記第1ネットワークに属する第1ノード第1通信部(501)であって、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードと互いに前記第1ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第1ノード第1通信部と、
前記第2ネットワークに属する第1ノード第2通信部(502)であって、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードと互いに前記第2ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第1ノード第2通信部と、
を備え、
前記第2ノードは、前記第1ネットワークに属する第2ノード第1通信部(601)であって、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードと互いに前記第1ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第2ノード第1通信部を備え、
前記第1ノードは、さらに、
前記第1ノード第1通信部がスリープ状態であるときに、前記第1ノードにおいて、前記第1ノード第1通信部を起動させるべき要因であって前記通信に起因しない要因である第1起動要因が発生したことに応じて、前記第1ノード第1通信部を起動させるように構成された、起動部(S720)と、
前記起動部により前記第1ノード第1通信部が起動されたことに応じて第1起動要求処理を行うように構成された第1の送信部であって、前記第1起動要求処理は、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードへ個別に起動要求信号を送信する処理であって前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信することを含む、第1の送信部(S730)と、
前記第2ノード第1通信部との間で、前記起動要求信号を送信すべき送信条件が成立した場合に、前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された第2の送信部(S820)と、
を備え、
前記第2ノード第1通信部は、当該第2ノード第1通信部がスリープ状態であるときに、前記第1通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
車載通信システム。
(付記2)
付記1に記載の車載通信システムであって、
前記第2ノードは、さらに、前記第2ネットワークに属する第2ノード第2通信部(602)であって、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードと互いに前記第2ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第2ノード第2通信部を備え、
前記第1ノードにおいて、
前記起動部は、前記第1ノード第2通信部がスリープ状態であるときに、前記第1ノードにおいて、前記第1ノード第2通信部を起動させるべき要因であって前記通信に起因しない要因である第2起動要因が発生したことに応じて、前記第1ノード第2通信部を起動させるように構成されており、
前記第1の送信部は、前記起動部により前記第1ノード第2通信部が起動されたことに応じて第2起動要求処理を行うように構成され、前記第2起動要求処理は、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードへ個別に前記起動要求信号を送信する処理であって前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信することを含み、
前記第2の送信部は、前記第2ノード第2通信部との間で前記送信条件が成立した場合に、前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成されており、
前記第2ノード第2通信部は、当該第2ノード第2通信部がスリープ状態であるときに、前記第1通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
車載通信システム。
(付記3)
付記2に記載の車載通信システムであって、
前記複数のノードは、前記第2ネットワークに属する第3ノードであって、前記第2ノードと第2通信線(102)を介して互いに前記通信を行うように構成された、第3ノード(80)を備え、
前記第3ノードは、前記第2ネットワークに属する第3ノード通信部(802)であって、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードと互いに前記第2ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第3ノード通信部を備え、
前記第2ノードは、前記第1ノードからの前記第2起動要求処理による前記起動要求信号によって前記第2ノード第2通信部が起動した場合に、前記第2通信線を介して前記第3ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された、第1の転送部(S1070)を備え、
前記第3ノード通信部は、前記第3ノード通信部がスリープ状態であるときに、前記第2通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
車載通信システム。
(付記4)
付記3に記載の車載通信システムであって、
前記第1の転送部は、前記第1ノードから受信された前記起動要求信号を前記第3ノードへ転送するように構成された転送回路(64,65,68)を備え、
前記第2ノードは、前記起動要求信号が前記第2ノードで受信された場合に、前記転送回路による前記第3ノードへの前記起動要求信号の転送を無効化する転送回路制御部(S1210~S1220)を備える、
車載通信システム。
(付記5)
付記4に記載の車載通信システムであって、
前記転送回路制御部(S1230~S1240)は、前記転送を無効化した後、前記第2ノード第1通信部および前記第2ノード第2通信部がともにスリープ状態に移行した場合、前記転送を再び有効化するように構成されている、車載通信システム。
1,100…車両、2,110…車載通信システム、4,101…第1通信線、5,102…第2通信線、10,50…第1ノード、10A,20A,30A,50A,60A,70A,80A…通信部、11,21,31,41…制御ユニット、18,58,68…接続線、20,60…第2ノード、30,70…第3ノード、40,80…第4ノード、60…第1通信部、501…第1通信部、502…第2通信部、601…第1通信部、602…第2通信部、702…第2通信部、802…第2通信部。

Claims (29)

  1. 第1ノード(10)と、
    前記第1ノードと第1通信線(4)を介して互いに所定の通信規格に従う通信を行うように構成された第2ノード(20)と、
    を備え、
    前記第1ノードは、
    前記第1ノードがスリープ状態であるときに、前記第1ノードにおいて前記通信に起因しない起動要因が発生したことに応じて、前記第1ノードを起動させるように構成された起動部(S120)と、
    前記起動部により前記第1ノードが起動されたことに応じて、前記第1通信線を介して前記第2ノードへ起動要求信号を送信するように構成された第1の送信部(S130)と、
    前記第2ノードとの間で、前記起動要求信号を送信すべき送信条件が成立した場合に、前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された第2の送信部(S220)と、
    を備え、
    前記第2ノードは、前記第2ノードがスリープ状態であるときに、前記第1通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    車載通信システム(2)。
  2. 請求項1に記載の車載通信システムであって、
    さらに、前記第1ノードと第2通信線(5)を介して互いに前記通信を行うように構成された第3ノード(30)を備え、
    前記第1ノードの前記第1の送信部は、前記起動部により前記第1ノードが起動されたことに応じて、さらに前記第3ノードへ、前記第2通信線を介して前記起動要求信号を送信するように構成されており、
    前記第1ノードの前記第2の送信部は、前記第3ノードとの間で前記送信条件が成立した場合、前記第2通信線を介して前記第3ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成されており、
    前記第3ノードは、前記第3ノードがスリープ状態であるときに、前記第2通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    車載通信システム。
  3. 請求項1に記載の車載通信システムであって、
    さらに、前記第1ノードと第2通信線(5)を介して互いに前記通信を行うように構成された第3ノード(30)を備え、
    前記第2ノードは、前記第1通信線を介して前記第1ノードへ前記起動要求信号を送信可能に構成されており、
    前記第1ノードの前記起動部は、前記第1ノードがスリープ状態であるときに、前記第2ノードから前記起動要求信号を受信したことに応じて、前記第1ノードを起動させるように構成されており、
    前記第1ノードは、さらに、
    前記第2ノードからの前記起動要求信号を受けて起動した場合に、前記第2通信線を介して前記第3ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された第1の転送部(S470)と、
    前記第3ノードとの間で前記送信条件が成立した場合に、前記第2通信線を介して前記第3ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された第2の転送部(S470)と、
    を備え、
    前記第3ノードは、前記第3ノードがスリープ状態であるときに、前記第2通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    車載通信システム。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記送信条件は、周期的に繰り返し到来するように設定された送信タイミングが到来することに応じて成立する、
    車載通信システム。
  5. 請求項1に記載の車載通信システムであって、
    前記第1ノードは、判断対象ノードが、前記第1ノードと正常に前記通信を行えない通信異常状態であるか否か、を判断するように構成された判断部(S320,S420)を備え、
    前記判断対象ノードは、前記第2ノードを含み、
    前記第2ノードとの間での前記送信条件は、前記判断部により前記第2ノードが前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立する、
    車載通信システム。
  6. 請求項2に記載の車載通信システムであって、
    前記第1ノードは、判断対象ノードが、前記第1ノードと正常に前記通信を行えない通信異常状態であるか否か、を判断するように構成された判断部(S320,S420)を備え、
    前記判断対象ノードは、前記第2ノード及び前記第3ノードを含み、
    前記第2ノードとの間での前記送信条件は、前記判断部により前記第2ノードが前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立し、
    前記第3ノードとの間での前記送信条件は、前記判断部により前記第3ノードが前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立する、
    車載通信システム。
  7. 請求項3に記載の車載通信システムであって、
    前記第2ノードは、判断対象ノードが、前記第1ノードと正常に前記通信を行えない通信異常状態であるか否か、を判断するように構成された判断部を備え、
    前記判断対象ノードは、前記第3ノードを含み、
    前記第3ノードとの間での前記送信条件は、前記判断部により前記第3ノードが前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立する、
    車載通信システム。
  8. 請求項5または請求項6に記載の車載通信システムであって、
    前記送信条件は、当該送信条件の成立要件として、さらに、前記第1ノードにおいて前記起動要因が発生し続けていること(S210:YES)を要する、車載通信システム。
  9. 請求項7に記載の車載通信システムであって、
    前記送信条件は、当該送信条件の成立要件として、さらに、前記第2ノードが前記第1ノードから起動要求を受けていることを要する、車載通信システム。
  10. 請求項5~請求項8のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記判断部は、
    前記判断対象ノードへ定期的に規定コマンドを送信し(S310)、
    前記規定コマンドに対応した応答データが前記判断対象ノードから適正に受信されなかった場合に、前記判断対象ノードが前記通信異常状態であると判断する(S330)、
    ように構成されており、
    前記判断対象ノードは、前記第1ノードから前記規定コマンドを受信したことに応じて前記第1ノードへ前記応答データを送信するように構成されている、
    車載通信システム。
  11. 請求項5~請求項8のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記判断部は、
    前記第1ノードが、前記判断対象ノードと物理的に電気信号の送信及び受信を適正にできないリンクダウン状態であるか否かを判断し(S410,S420)、
    前記第1ノードが前記判断対象ノードと前記リンクダウン状態であると判断された場合に、前記判断対象ノードが前記通信異常状態であると判断する(S420:YES)、
    ように構成されている、
    車載通信システム。
  12. 請求項5~請求項8のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記判断部は、一定時間継続して前記判断対象ノードから所定のデータを受信しなかった場合に、前記判断対象ノードが前記通信異常状態であると判断するように構成されており(S420:YES)、
    前記判断対象ノードは、前記第1ノードからの前記起動要求信号によって起動した場合、前記第1ノードへ、前記一定時間よりも短い周期で周期的に前記所定のデータを送信するように構成されている、
    車載通信システム。
  13. 第1ネットワーク及び第2ネットワークを少なくとも含む複数のネットワークが構築された車載通信システム(101)であって、
    それぞれが前記第1ネットワーク及び/または前記第2ネットワークに属する複数のノード(50,60,70,80)を備え、
    前記複数のノードは、
    前記第1ネットワークおよび前記第2ネットワークに属する第1ノード(50)と、
    前記第1ネットワークに属する第2ノード(60)であって、前記第1ノードと第1通信線(101)を介して互いに所定の通信規格に従う通信を行うように構成された第2ノードと、
    を備え、
    前記第1ノードは、
    前記第1ネットワークに属する第1ノード第1通信部(501)であって、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードと互いに前記第1ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第1ノード第1通信部と、
    前記第2ネットワークに属する第1ノード第2通信部(502)であって、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードと互いに前記第2ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第1ノード第2通信部と、
    を備え、
    前記第2ノードは、
    前記第1ネットワークに属する第2ノード第1通信部(601)であって、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードと互いに前記第1ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第2ノード第1通信部、
    を備え、
    前記第1ノードは、さらに、
    前記第1ノード第1通信部がスリープ状態であるときに、前記第1ノードにおいて、前記第1ノード第1通信部を起動させるべき要因であって前記通信に起因しない要因である第1起動要因が発生したことに応じて、前記第1ノード第1通信部を起動させるように構成された、起動部(S720)と、
    前記起動部により前記第1ノード第1通信部が起動されたことに応じて第1起動要求処理を行うように構成された第1の送信部であって、前記第1起動要求処理は、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードへ個別に起動要求信号を送信する処理であって前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信することを含む、第1の送信部(S730)と、
    前記第2ノード第1通信部との間で、前記起動要求信号を送信すべき送信条件が成立した場合に、前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された第2の送信部(S820)と、
    を備え、
    前記第2ノード第1通信部は、当該第2ノード第1通信部がスリープ状態であるときに、前記第1通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    車載通信システム。
  14. 請求項13に記載の車載通信システムであって、
    前記第2ノードは、さらに、
    前記第2ネットワークに属する第2ノード第2通信部(602)であって、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードと互いに前記第2ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第2ノード第2通信部、
    を備え、
    前記第1ノードにおいて、
    前記起動部は、前記第1ノード第2通信部がスリープ状態であるときに、前記第1ノードにおいて、前記第1ノード第2通信部を起動させるべき要因であって前記通信に起因しない要因である第2起動要因が発生したことに応じて、前記第1ノード第2通信部を起動させるように構成されており、
    前記第1の送信部は、前記起動部により前記第1ノード第2通信部が起動されたことに応じて第2起動要求処理を行うように構成され、前記第2起動要求処理は、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードへ個別に前記起動要求信号を送信する処理であって前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信することを含み、
    前記第2の送信部は、前記第2ノード第2通信部との間で前記送信条件が成立した場合に、前記第1通信線を介して前記第2ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成されており、
    前記第2ノード第2通信部は、当該第2ノード第2通信部がスリープ状態であるときに、前記第1通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    車載通信システム。
  15. 請求項14に記載の車載通信システムであって、
    前記複数のノードは、
    第2ネットワークに属する第3ノードであって、前記第2ノードと第2通信線(102)を介して互いに前記通信を行うように構成された、第3ノード(80)、
    を備え、
    前記第3ノードは、
    前記第2ネットワークに属する第3ノード通信部(802)であって、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードと互いに前記第2ネットワークに対応した前記通信を行うように構成された、第3ノード通信部、
    を備え、
    前記第2ノードは、前記第1ノードからの前記第2起動要求処理による前記起動要求信号によって前記第2ノード第2通信部が起動した場合に、前記第2通信線を介して前記第3ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された、第1の転送部(S1070)を備え、
    前記第3ノード通信部は、前記第3ノード通信部がスリープ状態であるときに、前記第2通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    車載通信システム。
  16. 請求項15に記載の車載通信システムであって、
    前記第2ノードは、前記第3ノードとの間で前記送信条件が成立した場合に、前記第2通信線を介して前記第3ノードへ前記起動要求信号を送信するように構成された、第2の転送部(S1070)を備える、
    車載通信システム。
  17. 請求項13~請求項16のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記送信条件は、周期的に繰り返し到来するように設定された送信タイミングが到来することに応じて成立する、
    車載通信システム。
  18. 請求項13に記載の車載通信システムであって、
    前記第1ノードは、前記起動部により前記第1ノード第1通信部が起動された場合、判断対象ノードが、前記第1ノード第1通信部と前記第1ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない通信異常状態であるか否か、を判断するように構成された判断部(S920,S1020)を備え、
    前記判断対象ノードは、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードであって、前記第2ノードを含み、
    前記第2ノード第1通信部との間での前記送信条件は、前記判断部により前記第2ノードが前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立する、
    車載通信システム。
  19. 請求項14に記載の車載通信システムであって、
    前記第1ノードは、(i)前記起動部により前記第1ノード第1通信部が起動された場合、前記第1ノード第1通信部に対応した判断対象ノードが、前記第1ノード第1通信部と前記第1ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない通信異常状態であるか否か、を判断し、(ii)前記起動部により前記第1ノード第2通信部が起動された場合、前記第1ノード第2通信部に対応した判断対象ノードが、前記第1ノード第2通信部と前記第2ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない通信異常状態であるか否か、を判断する、ように構成された判断部(S920,S1020)を備え、
    前記第1ノード第1通信部に対応した判断対象ノードは、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードであって、前記第2ノードを含み、
    前記第1ノード第2通信部に対応した判断対象ノードは、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードであって、前記第2ノードを含み、
    前記第2ノード第1通信部との間での前記送信条件は、前記判断部により、前記第2ノードが前記第1ノード第1通信部と前記第1ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立し、
    前記第2ノード第2通信部との間での前記送信条件は、前記判断部により、前記第2ノードが前記第1ノード第2通信部と前記第2ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立する、
    車載通信システム。
  20. 請求項15に記載の車載通信システムであって、
    前記第2ノードは、前記起動部により前記第2ノード第2通信部が起動された場合、判断対象ノードが、前記第2ノード第2通信部と前記第2ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない通信異常状態であるか否か、を判断するように構成された判断部(S920,S1020)を備え、
    前記判断対象ノードは、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードであって、前記第3ノードを含み、
    前記第3ノードとの間での前記送信条件は、前記判断部により前記第3ノードが前記通信異常状態であると判断されたことに応じて成立する、
    車載通信システム。
  21. 請求項20に記載の車載通信システムであって、
    前記送信条件は、当該送信条件の成立要件として、さらに、前記第2ノード第2通信部が前記第1ノード第2通信部から起動要求を受けていることを要する、車載通信システム。
  22. 請求項18~請求項21のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記判断部は、
    前記判断対象ノードへ定期的に規定コマンドを送信し(S910)、
    前記規定コマンドに対して、前記判断対象ノードから、当該判断対象ノードが属する前記ネットワークに対応した応答データが適正に受信されなかった場合に、前記判断対象ノードが、当該ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない前記通信異常状態であると判断する(S930)、
    ように構成されており、
    前記判断対象ノードは、前記第1ノードから、当該判断対象ノードが属する前記ネットワークに対応した前記規定コマンドを受信したことに応じて、起動されている前記ネットワーク毎に個別に前記応答データを送信するように構成されている、
    車載通信システム。
  23. 請求項18~請求項21のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記判断部は、
    前記第1ノードが、前記判断対象ノードと前記通信が可能に、前記判断対象ノードと物理的に電気信号の送信及び受信を適正にできないリンクダウン状態であるか否かを判断し(S1010,S1020)、
    前記第1ノードが前記判断対象ノードと前記リンクダウン状態であると判断された場合に、前記判断対象ノードが前記通信異常状態であると判断する(S1020:YES)、
    ように構成されている、
    車載通信システム。
  24. 請求項18~請求項21のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記判断部は、前記判断対象ノードから、当該判断対象ノードにおいて起動されている前記ネットワーク毎に個別に、所定のデータを受信したか否かを判断し、一定時間継続して前記所定のデータが受信されない前記ネットワークが存在する場合に、前記判断対象ノードが、少なくとも当該ネットワークに対応した前記通信を正常に行えない前記通信異常状態であると判断するように構成されており(S1020:YES)、
    前記判断対象ノードは、前記第1ノードからの前記起動要求信号によって起動した場合、 起動された前記ネットワーク毎に個別に、前記第1ノードへ、前記一定時間よりも短い周期で周期的に前記所定のデータを送信するように構成されている、
    車載通信システム。
  25. 請求項13~請求項16のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記第1ノード第1通信部は、起動後、前記複数のノードのうち前記第1ネットワークに属する他のノードへ個別に、前記第1ネットワークに対応した前記通信を実行することを示す第1識別情報を送信するように構成されており、
    前記第2ノード第1通信部は、起動後、前記第1識別情報が受信されなかった場合は、再びスリープ状態に移行するように構成されている、
    車載通信システム。
  26. 請求項14~請求項16のいずれか1項に記載の車載通信システムであって、
    前記第1ノード第2通信部は、起動後、前記複数のノードのうち前記第2ネットワークに属する他のノードへ個別に、前記第2ネットワークに対応した前記通信を実行することを示す第2識別情報を送信するように構成されており、
    前記第2ノード第2通信部は、起動後、前記第2識別情報が受信されなかった場合は、再びスリープ状態に移行するように構成されている、
    車載通信システム。
  27. 請求項15に記載の車載通信システムであって、
    前記第1の転送部は、前記第1ノードから受信された前記起動要求信号を前記第3ノードへ転送するように構成された転送回路(64,65,68)を備え、
    前記第2ノードは、前記起動要求信号が前記第2ノードで受信された場合に、前記転送回路による前記第3ノードへの前記起動要求信号の転送を無効化する転送回路制御部(S1210~S1220)を備える、
    車載通信システム。
  28. 請求項27に記載の車載通信システムであって、
    前記転送回路制御部(S1230~S1240)は、前記転送を無効化した後、前記第2ノード第1通信部および前記第2ノード第2通信部がともにスリープ状態に移行した場合、前記転送を再び有効化するように構成されている、車載通信システム。
  29. 通信ノードであって、
    通信線に接続され、前記通信線を介して、前記通信線に接続された他の通信装置との間で、所定の通信規格に従ってデータを送受信するように構成された通信回路と、
    当該通信ノードがスリープ状態であるときに、当該通信ノードにおいて、前記通信回路の受信動作に起因しない起動要因が発生したことに応じて、前記通信ノードを起動させるように構成された起動部と、
    前記起動部により前記通信ノードが起動されたことに応じて、前記通信線を介して前記通信装置へ起動要求信号を送信するように構成された第1の送信部と、
    前記通信装置との間で、前記起動要求信号を送信すべき送信条件が成立した場合に、前記通信線を介して前記通信装置へ前記起動要求信号を送信するように構成された第2の送信部と、
    を備え、
    前記通信装置は、当該通信装置がスリープ状態であるときに、前記通信線から前記起動要求信号を受信すると、起動するように構成されている、
    通信ノード。
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