JP2024040626A - 回路装置及び角速度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】事前の調整を行うことなく角速度のゼロ点オフセットを低減可能な回路装置等を提供すること。【解決手段】検出回路300は、増幅回路350と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320とフィードバック回路360とを含む。増幅回路350は、ジャイロセンサー素子10からの入力信号IQ1及びIQ2の増幅処理を行って検出信号VQを出力する。第1同期検波回路310は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して、第1同期信号により同期検波を行う。第2同期検波回路320は、第1同期検波回路310からの出力信号SD1に対して、第1同期信号の位相から90度だけ位相がずれた第2同期信号に基づいて同期検波を行う。フィードバック回路360は、第2同期検波回路320からの出力信号SD2に基づいてフィードバック信号FBSを生成し、検出信号VQに対してフィードバック信号FBSをフィードバックする。【選択図】 図2
Description
本発明は、回路装置及び角速度検出装置等に関する。
特許文献1には、ジャイロセンサー素子と駆動回路と角速度信号生成部と振動漏れ信号生成部と加減算部とを含む角速度検出装置が開示されている。角速度信号生成部は、ジャイロセンサー素子が発生させる信号から角速度成分を抽出し、その角速度成分の大きさに応じた角速度信号を生成する。振動漏れ信号生成部は、ジャイロセンサー素子が発生させる信号から振動漏れ成分を抽出し、当該振動漏れ成分の大きさに応じた振動漏れ信号を生成する。加減算部は、角速度信号の温度特性を補正するように、角速度信号に振動漏れ信号を所与の比率で加算又は減算する。これにより、振動漏れ成分に起因する角速度信号のオフセットの温度変動が、補償される。
特許文献1では、角速度信号生成部の後段において角速度信号に振動漏れ信号を所与の比率で加算又は減算している。このため、角速度信号に振動漏れ信号を加算又は減算する所与の比率が適正な比率となるように、事前に比率を調整しておく必要がある。
本開示の一態様は、角速度を検出するジャイロセンサー素子を駆動信号により駆動する駆動回路と、前記ジャイロセンサー素子からの入力信号に基づいて物理量信号を検出する検出回路と、を含み、前記検出回路は、前記入力信号の増幅処理を行って検出信号を出力する増幅回路と、前記検出信号が入力され、フィードバック後の検出信号を出力するフィードバック回路と、前記フィードバック後の検出信号に対して、第1同期信号により同期検波を行う第1同期検波回路と、前記第1同期検波回路からの出力信号に対して、前記第1同期信号の位相から90度だけ位相がずれた第2同期信号に基づいて同期検波を行う第2同期検波回路と、を含み、前記フィードバック回路は、前記第2同期検波回路からの出力信号に基づいてフィードバック信号を生成し、前記検出信号に対して前記フィードバック信号をフィードバックすることで前記フィードバック後の検出信号を出力する回路装置に関係する。
また本開示の他の態様は、上記の回路装置と、前記ジャイロセンサー素子と、を含む角速度検出装置に関係する。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.回路装置、及び角速度検出装置
図1は、回路装置、及び、その回路装置を含む角速度検出装置の構成例である。角速度検出装置400は、ジャイロセンサー素子10と回路装置100とを含む。
図1は、回路装置、及び、その回路装置を含む角速度検出装置の構成例である。角速度検出装置400は、ジャイロセンサー素子10と回路装置100とを含む。
ジャイロセンサー素子10は、検出軸における角速度を電気信号に変換する物理量トランスデューサーである。即ち、ジャイロセンサー素子10の回転のうち検出軸における回転成分によりジャイロセンサー素子10にコリオリ力が働く。ジャイロセンサー素子10は、そのコリオリ力を検出し、そのコリオリ力に応じた信号を出力する。ジャイロセンサー素子10は、例えば圧電体に電極を配置した振動子、或いは圧電薄膜をシリコン振動子に配置したいわゆる圧電型振動子である。例えば、ジャイロセンサー素子10はダブルT字型、T字型、音叉型等の水晶振動子等である。なお、ジャイロセンサー素子10として、静電型の振動子を採用してもよいし、或いはシリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。ジャイロセンサー素子10は、角速度検出素子、又は角速度トランスデューサー、又は振動子とも呼ぶ。
回路装置100は、ジャイロセンサー素子10を駆動すると共に、ジャイロセンサー素子10が出力する信号から角速度信号を抽出する。回路装置100は、例えば複数の回路素子が半導体プロセスにより半導体基板に集積された集積回路装置である。回路装置100は、駆動回路200と検出回路300とを含む。
駆動回路200は、ジャイロセンサー素子10を駆動する駆動信号DQを、ジャイロセンサー素子10からのフィードバック信号DIに基づいて出力する。駆動回路200は、電流電圧変換回路210と駆動信号出力回路220とゲイン制御回路230と同期信号生成回路240とを含む。
電流電圧変換回路210は、ジャイロセンサー素子10からの電流信号であるフィードバック信号DIを、電圧の信号VDIに変換する。電流電圧変換回路210は、例えば、演算増幅器と、演算増幅器の出力をフィードバックする抵抗及びキャパシターと、により構成される。
駆動信号出力回路220は、信号VDIに基づいて駆動信号DQを出力する。ゲイン制御回路230は、発振ループのゲインを自動制御する。即ち、ゲイン制御回路230は、信号VDIを監視して駆動信号DQの振幅を制御する。ゲイン制御回路230は、例えば、信号VDIを全波整流する全波整流器と、全波整流器の出力信号を積分処理する積分器と、により構成される。駆動信号出力回路220は、例えば、信号VDIを駆動信号DQに変換すると共に積分器の出力信号に応じて駆動信号DQの振幅を変化させるコンパレーターと、により構成される。
同期信号生成回路240は、信号VDIに基づいて、同期信号SYC、及び同期信号SYCに対して位相が90度ずれた同期信号SYCbを生成する。同期信号SYC及びSYCbは、理想的にはデューティー50%のパルス信号であり、後述するように検出回路300における同期検波に用いられる。同期信号生成回路240は、例えば、信号VDIを第1パルス信号に変換するコンパレーターと、第1コンパレーターが出力するパルス信号の位相を90度シフトさせて第2パルス信号を出力する移相回路と、により構成される。第1パルス信号と第2パルス信号の一方が同期信号SYCであり、他方が同期信号SYCbである。同期信号SYCは、検出信号から角速度信号を抽出するために用いられる同期信号である。例えば、図2等で後述する増幅回路350が信号の位相を90度回す場合には、増幅回路350が出力する検出信号VQの角速度成分の位相は駆動信号DQの位相と同じになる。この場合には、第1パルス信号が同期信号SYCである。
なお、ここでは信号VDIから同期信号SYC及びSYCbが生成される例を説明したが、同期信号の生成手法はこれに限定されない。例えば、同期信号生成回路が、駆動信号DQの位相を90度シフトする移相回路を含み、駆動信号DQと移相回路の出力信号の一方が同期信号SYCであり、他方が同期信号SYCbであってもよい。
検出回路300には、ジャイロセンサー素子10からの入力信号IQ1及びIQ2が入力される。ここでは、入力信号IQ1及びIQ2が差動信号である例を説明する。但し、ジャイロセンサー素子10は差動構成でなくてもよい。入力信号IQ1及びIQ2は、角速度成分である角速度信号と、機械漏れ成分である漏れ信号とを含む。角速度信号は、ジャイロセンサー素子10が検出した角速度に応じた振幅の信号である。機械漏れは、振動漏れとも呼ばれる。機械漏れは、駆動信号DQが、ジャイロセンサー素子10における機械的な結合によって入力信号IQ1及びIQ2に漏れる現象である。漏れ信号の位相は、角速度信号の位相に対して90度ずれている。
検出回路300は、入力信号IQ1及びIQ2に基づいて、角速度に対応する物理量信号PQを検出する。物理量信号PQは、ジャイロセンサー素子10に加えられた角速度に応じて信号値が変化するアナログ信号又はデジタル信号である。なお、物理量信号PQは、ジャイロセンサー素子10が検出した角速度そのものを表す信号であってもよいし、ジャイロセンサー素子10が検出した角速度を加工することで得られた物理量を表す信号であってもよい。例えば、物理量信号PQは、角速度信号を積分することで得られた回転角度を表す信号であってもよい。
なお、角速度検出装置400は、ジャイロセンサー素子10と回路装置100を収容するパッケージを更に含んでもよい。ジャイロセンサー素子10と回路装置100は、例えばパッケージ内配線又はボンディングワイヤー等によって電気的に接続される。具体的には、ジャイロセンサー素子10の第1駆動端子が駆動信号出力回路220の出力ノードに電気的に接続され、ジャイロセンサー素子10の第2駆動端子が電流電圧変換回路210の入力ノードに電気的に接続される。またジャイロセンサー素子10の第1検出端子が、入力信号IQ1が入力される検出回路300の第1入力ノードに電気的に接続され、ジャイロセンサー素子10の第1検出端子が、入力信号IQ2が入力される検出回路300の第2入力ノードに電気的に接続される。
図2は、検出回路の構成例である。検出回路300は、増幅回路350とフィードバック回路360と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320とを含む。
増幅回路350は、入力信号IQ1及びIQ2を増幅する。具体的には、増幅回路350は、電荷信号である入力信号IQ1及びIQ2を電圧の検出信号VQに変換する。以下では主に検出信号VQがシングルエンドの信号である例を説明するが、検出信号VQは差動信号であってもよい。増幅回路350は、例えば、入力信号IQ1を電荷電圧変換する第1電荷電圧変換回路と、入力信号IQ2を電荷電圧変換する第2電荷電圧変換回路と、差動信号である第1電圧変換回路の出力信号及び第2電荷電圧変換回路の出力信号を増幅して検出信号VQを出力するアンプ回路と、で構成される。
フィードバック回路360は、第2同期検波回路320の出力信号SD2に基づいて検出信号VQに対するフィードバックを行うことで、検出信号VQに含まれる漏れ信号を低減する。フィードバック回路360は、加算回路361と信号生成回路362とを含む。
信号生成回路362は、第2同期検波回路320の出力信号SD2に基づいてフィードバック信号FBSを生成する。検出信号VQが同期信号SYCにより検波され、その検波された信号が平滑化されることで、角速度が検出される。このとき、漏れ信号に起因するゼロ点オフセットが検出角速度に含まれる場合がある。フィードバック信号FBSはDC信号であり、その信号レベルはゼロ点オフセットに対応する。なお、ゼロ点オフセットとは、ジャイロセンサー素子10に角速度が加えられていないにも関わらず、検出角速度に含まれるオフセットのことである。
加算回路361は、検出信号VQに含まれる漏れ信号を低減するように、検出信号VQにフィードバック信号FBSを加算又は減算し、フィードバック後の検出信号VQFBを出力する。
第1同期検波回路310は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して、第1同期信号を用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD1として出力する。第2同期検波回路320は、第1同期検波回路310の出力信号SD2に対して、第2同期信号を用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD2として出力する。第1同期信号は、同期信号SYC及びSYCbの一方であり、第2同期信号は、同期信号SYC及びSYCbの他方である。同期信号SYCの位相は、検出信号VQに含まれる角速度信号の位相と同相である。同期信号SYCbの位相は、検出信号VQに含まれる漏れ信号の位相と同相である。
物理量信号PQは、検出信号VQFBを同期信号SYCにより同期検波した検波信号に基づいて、生成される。このとき、同期検波において漏れ信号が完全にはキャンセルされなかった場合、検出角速度にゼロ点オフセットが生じる。即ち、検波信号には、角速度信号と、除去しきれなかった残留漏れ成分とが含まれる。仮に検波信号を更に同期信号SYCbにより同期検波すると、角速度信号がキャンセルされ、残留漏れ成分のみが残る。即ち、互いに位相が90度ずれた同期信号SYC及びSYCbにより2回同期検波を行うことで、ゼロ点オフセットの原因となる残留漏れ成分を抽出できる。本実施形態では、第1同期検波回路310と第2同期検波回路320が、互いに位相が90度ずれた同期信号SYC及びSYCbにより2回同期検波を行うことで、ゼロ点オフセットの原因となる残留漏れ成分を抽出している。いずれの同期信号で先に同期検波を行うかによらず、残留漏れ成分を抽出可能である。なお、残留漏れ成分を抽出する原理や、順序によらず抽出可能なことの詳細は、後述する。
信号生成回路362は、残留漏れ成分に相当する出力信号SD2に対して積分処理等を行うことで、DC信号であるフィードバック信号FBSを生成する。そして、そのフィードバック信号FBSが検出信号VQにフィードバックされることで、漏れ信号が低減されたフィードバック後の検出信号VQFBが得られる。このフィードバック後の検出信号VQFBから角速度信号を抽出することで、検出角速度のゼロ点オフセットを低減できる。
以上の本実施形態では、回路装置100は、駆動回路200と検出回路300とを含む。駆動回路200は、角速度を検出するジャイロセンサー素子10を駆動信号DQにより駆動する。検出回路300は、ジャイロセンサー素子10からの入力信号IQ1及びIQ2に基づいて物理量信号PQを検出する。検出回路300は、増幅回路350と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320とフィードバック回路360とを含む。増幅回路350は、入力信号IQ1及びIQ2の増幅処理を行って検出信号VQを出力する。フィードバック回路360は、検出信号VQが入力され、フィードバック後の検出信号VQFBを出力する。第1同期検波回路310は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して、第1同期信号により同期検波を行う。第2同期検波回路320は、第1同期検波回路310からの出力信号SD1に対して、第1同期信号の位相から90度だけ位相がずれた第2同期信号に基づいて同期検波を行う。フィードバック回路360は、第2同期検波回路320からの出力信号SD2に基づいてフィードバック信号FBSを生成し、検出信号VQに対してフィードバック信号FBSをフィードバックすることで、フィードバック後の検出信号VQFBを出力する。
本実施形態によれば、第1同期検波回路及び第2同期検波回路が、角速度のゼロ点オフセットに相当する漏れ成分を検出信号VQFBから抽出し、フィードバック回路360が、抽出された漏れ成分に基づいて検出信号VQFBに対して負帰還を行う。角速度は、フィードバック後の検出信号VQFBを同期検波することで検出されるが、上記フィードバックによって角速度のゼロ点オフセットが低減される。上述した特許文献1では事前の調整が必要であったが、本実施形態によれば負帰還によりゼロ点オフセットが低減されるので、事前の調整は不要である。
また、フィードバックによってゼロ点オフセットが低減されるので、ゼロ点オフセットが変動する場合であっても、その変動に追従してゼロ点オフセットが低減される。例えば、温度や電源電圧等の環境要因によってゼロ点オフセットが変動する可能性がある。本実施形態では、このようなゼロ点オフセットの変動が生じても精度よくゼロ点オフセットを低減できる。また、温度補正等では補正できない変動があっても、フィードバックによりゼロ点オフセットが低減される。図3に、一例としてゼロ点オフセットの温度特性例を示す。A1に示すように、例えば近似関数で近似できないような、いわゆるディップが生じているとする。温度補正では、このようなディップに対応することが難しいが、本実施形態ではフィードバックによりディップに対応可能である。
また、ゼロ点オフセットは理想的にはゼロなので、生じたとしても小さい値である。角速度信号を検波するための同期信号に対して位相が90度ずれた同期信号を用いて同期検波を行うことで、漏れ信号を検波可能である。しかし、その漏れ信号の検波信号は、漏れ信号そのものの信号レベルなので、ゼロ点オフセットに比べると非常に大きな信号であって、フィードバックには適さない。本実施形態によれば、互いに位相が90度ずれた2つの同期信号SYC及びSYCbを用いて2回同期検波することで、ゼロ点オフセットの信号レベルに相当するフィードバック用の漏れ信号を生成可能である。
2.検出回路の第1詳細構成例
図4は、検出回路の第1詳細構成例である。検出回路300は、増幅回路350とフィードバック回路360と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320と第3同期検波回路330と出力回路380とを含む。本構成例において、第1同期信号は同期信号SYCbであり、第2同期信号は同期信号SYCである。なお、既に説明した構成要素と同様な構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての説明を適宜に省略する。
図4は、検出回路の第1詳細構成例である。検出回路300は、増幅回路350とフィードバック回路360と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320と第3同期検波回路330と出力回路380とを含む。本構成例において、第1同期信号は同期信号SYCbであり、第2同期信号は同期信号SYCである。なお、既に説明した構成要素と同様な構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての説明を適宜に省略する。
第3同期検波回路330は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して、同期信号SYCを用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD3として出力する。
出力回路380は、第3同期検波回路330の出力信号SD3に基づいて物理量信号PQを出力する。例えば、出力回路380はローパスフィルターを含み、ローパスフィルターは、出力信号SD3を平滑化することで、角速度を示すアナログの物理量信号PQを出力する。或いは、出力回路380は積分回路を含み、積分回路は出力信号SD3を積分することで、角度を示すアナログの物理量信号PQを出力する。或いは、出力回路380はA/D変換回路と処理回路とを含んでもよい。A/D変換回路は、出力信号SD3をA/D変換する。処理回路は、A/D変換回路の出力データをローパスフィルター処理することで、角速度を示すデジタルの物理量信号PQを出力する、又は、A/D変換回路の出力データを積分処理することで、角度を示すデジタルの物理量信号PQを出力する。
第1同期検波回路310は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して、同期信号SYCbを用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD1として出力する。第2同期検波回路320は、第1同期検波回路310の出力信号SD1に対して、同期信号SYCを用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD2として出力する。
フィードバック回路360の信号生成回路362は、積分回路364と2倍増幅回路363とを含む。
積分回路364は、第2同期検波回路320の出力信号SD2を積分し、その結果を出力信号INTQとして出力する。積分回路364はアナログ積分器であり、例えば、演算増幅器と、入力抵抗と、演算増幅器の出力を負帰還するキャパシターと、で構成される。
2倍増幅回路363は、積分回路364の出力信号INTQを2倍のゲインで増幅し、その結果をフィードバック信号FBSとして出力する。2倍増幅回路363は、例えば演算増幅器と抵抗を用いた非反転増幅回路である。
図5は、第3同期検波回路の基本的な動作を説明する波形例である。ここでは、同期信号SYCの位相が理想的に角速度信号に同期し、同期信号SYCのデューティーが理想的に50:50であるとする。
検出信号VQは、角速度信号と漏れ信号とを含み、角速度信号及び漏れ信号はいずれも駆動信号DQと同周波数である。図5には角速度信号と漏れ信号を分離して記載するが、実際には角速度信号と漏れ信号が混ざった信号が検出信号VQとなる。なお、波形図において、検出信号VQの中点を、時間方向に平行な一点鎖線で示す。
第3同期検波回路330は、同期信号SYCがハイレベルのとき検出信号VQを非反転で出力信号SD3として出力し、同期信号SYCがローレベルのとき検出信号VQを反転して出力信号SD3として出力する。同期信号SYCは角速度信号に同期しているので、出力信号SD3に含まれる角速度信号は、正弦波のπ~2πの区間を、中点を基準に反転した波形となる。漏れ信号の位相は角速度信号の位相から90度ずれている、つまり同期信号SYCの位相から90度ずれている。このため、出力信号SD3に含まれる漏れ信号は、正弦波のπ/2~3π/2の区間を、中点を基準に反転した波形となる。
出力信号SD3に含まれる角速度信号は、中点に対して非対称なので、出力回路380が出力信号SD3を平滑化又は積分することで、ゼロにならない。出力信号SD3に含まれる漏れ信号は、中点に対して対称なので、出力回路380が出力信号SD3を平滑化又は積分することで、ゼロになる。このように、理想的には、漏れ信号の影響を受けずゼロ点オフセットのない検出角速度が得られる。
図6は、ゼロ点オフセットが生じる理由を説明する波形例である。ここでは、本実施形態のフィードバックは行われていないとする。また、以下では、角速度信号の図示を省略して漏れ信号のみ図示する。
例えば、同期信号SYCのデューティーが50:50からずれる、又は同期信号SYCの位相が角速度信号の位相に対してずれること等によって、ゼロ点オフセットが生じる。図6には、一例として、同期信号SYCのデューティーが50:50からずれたときの波形例を示す。ここでは、同期信号SYCの立ち下がりエッジのタイミングがΔtだけ遅れたことで、デューティーが50:50からずれたとする。
この同期信号SYCで検出信号VQの漏れ信号が同期検波されると、出力信号SD3の漏れ信号は、正弦波の0~π/2+α及び3π/2~2πの区間が非反転で、π/2+α~3π/2の区間が、中点を基準に反転された波形となる。αは、Δtに対応した位相のずれであり、図6の例においてはα>0である。出力信号SD3の漏れ信号の波形と中点に囲まれる部分の面積を、0~π/2+αの区間においてa1とし、π/2+α~πの区間においてa2とし、π~3π/2の区間においてb1とし、3π/2~2πの区間においてb2とする。このとき、Δz=(a1+b1)-(a2+b2)>0となる。Δzは、出力信号SD3の漏れ信号が平滑化されたときのDC成分であり、角速度のゼロ点オフセットに相当する。
ゼロ点オフセットΔzの符号と大きさは、同期信号SYCのエッジがどの程度遅れる又は進むかによって、変動する。また、ゼロ点オフセットΔzの大きさは、検出信号VQに含まれる漏れ信号の振幅によって、変動する。このため、ゼロ点オフセットΔzは温度又は電源電圧等の様々な環境要因によって変動する可能性がある。
本実施形態によれば、フィードバックによりゼロ点オフセットが低減されるので、ゼロ点オフセットがどのような変動をしたとしても、それに追従してゼロ点オフセットを低減することが可能である。例えば、事前に測定できない変動、或いは温度補正では補正しきれないような変動であっても、フィードバックによってゼロ点オフセットを補正できる。
図7は、検出回路の第1詳細構成例における、第1同期検波回路、第2同期検波回路、第3同期検波回路、及びフィードバック回路の加算回路の詳細構成例である。なお、本構成例において、第1同期検波回路310に入力される検出信号VQ及び出力信号AAQが、図2及び図4のフィードバック後の検出信号VQFBに対応する。
加算回路361は、バッファー回路BAと加算器AAとを含む。バッファー回路BAは、検出信号VQをバッファリングして信号BAQを出力する。バッファー回路BAは、例えば、演算増幅器を用いたボルテージフォロアー回路である。加算器AAは、信号BAQにフィードバック信号FBSを加算して、その結果を出力信号AAQとして出力する。加算器AAは、例えば、演算増幅器と抵抗を用いたアナログ加算器である。
第3同期検波回路330は、非反転バッファー回路331と反転バッファー回路332とスイッチ回路333とを含む。非反転バッファー回路331は、検出信号VQを非反転でバッファリングして信号V31を出力する。非反転バッファー回路331は、例えば演算増幅器を用いたボルテージフォロアー回路である。反転バッファー回路332は、加算器AAの出力信号AAQを反転でバッファリングして信号V32を出力する。反転バッファー回路332は、例えば演算増幅器と抵抗を用いた反転増幅回路である。スイッチ回路333は、同期信号SYCに基づいて信号V31又は信号V32をスイッチングする。即ち、スイッチ回路333は、同期信号SYCがハイレベルのとき信号V31を選択して出力信号SD3として出力し、同期信号SYCがローレベルのとき信号V32を選択して出力信号SD3として出力する。
第1同期検波回路310は、非反転バッファー回路311と反転バッファー回路312とスイッチ回路313とを含む。非反転バッファー回路311は、検出信号VQを非反転でバッファリングして信号V11を出力する。非反転バッファー回路311は、例えば演算増幅器を用いたボルテージフォロアー回路である。反転バッファー回路312は、加算器AAの出力信号AAQを反転でバッファリングして信号V12を出力する。反転バッファー回路312は、例えば演算増幅器と抵抗を用いた反転増幅回路である。スイッチ回路313は、同期信号SYCbに基づいて信号V11又は信号V12をスイッチングする。即ち、スイッチ回路313は、同期信号SYCbがハイレベルのとき信号V11を選択して出力信号SD1として出力し、同期信号SYCbがローレベルのとき信号V12を選択して出力信号SD1として出力する。
第2同期検波回路320は、非反転バッファー回路321と反転バッファー回路322とスイッチ回路323とを含む。非反転バッファー回路321は、出力信号SD1を非反転でバッファリングして信号V21を出力する。非反転バッファー回路321は、例えば演算増幅器を用いたボルテージフォロアー回路である。反転バッファー回路322は、出力信号SD1を反転でバッファリングして信号V22を出力する。反転バッファー回路322は、例えば演算増幅器と抵抗を用いた反転増幅回路である。スイッチ回路323は、同期信号SYCに基づいて信号V21又は信号V22をスイッチングする。即ち、スイッチ回路323は、同期信号SYCがハイレベルのとき信号V21を選択して出力信号SD2として出力し、同期信号SYCがローレベルのとき信号V22を選択して出力信号SD2として出力する。
なお、第1同期検波回路310、第2同期検波回路320、第3同期検波回路330、及び加算回路361は、上記に限定されず、様々な回路構成であってよい。例えば、バッファー回路BAが省略されてもよい。或いは、非反転バッファー回路311、321及び331が省略されてもよい。或いは、加算回路361が反転の加算器である場合には、反転バッファー回路312及び332が省略されてもよい。
図8は、検出回路の第1詳細構成例の動作を説明する波形例である。ここでは、原理を分かりやすくするためにフィードバック信号FBSがゼロであると仮定した波形を示している。なお、フィードバック信号FBSがゼロでない場合には図9のように、フィードバック信号FBSによるオフセットが加味された同期検波となる。
図8に示すように、第1同期検波回路310は、同期信号SYCbにより同期検波を行うことで、検出信号VQFBから漏れ信号を検波する。これにより、出力信号SD1は角速度成分をほぼ含まず、漏れ成分のみを含む。出力信号SD1の漏れ信号は、検出信号VQFBの正弦波のπ~2πの区間を、中点を基準に反転した波形となる。
第2同期検波回路320は、同期信号SYCにより同期検波を行うことで、出力信号SD1からフィードバック用の漏れ信号を抽出する。ここでは、図6と同様に同期信号SYCの立ち下がりエッジがΔtだけ遅れているとする。検出信号VQFBの漏れ信号の正弦波を基準に位相を0~2πとする。このとき、出力信号SD2は、出力信号SD1の0~π/2+α及び3π/2~2πの区間が非反転で、π/2+α~3π/2の区間が、中点を基準に反転された波形となる。
出力信号SD2の波形と中点に囲まれる部分の面積を、0~π/2+αの区間においてa3とし、π/2+α~πの区間においてa4とし、π~3π/2の区間においてb3とし、3π/2~2πの区間においてb4とする。このとき、Δzdet=(a3+b4)-(a4+b3)>0となる。Δzdetは、出力信号SD2が平滑化されたときのDC成分であり、図6で説明したゼロ点オフセットΔzとほぼ同じ大きさになる。出力信号SD1は漏れ信号の信号レベルそのものを示すので、ゼロ点オフセットに比べて大きいが、更に同期信号SYCbで同期検波することで、フィードバックに適切なオフセットΔzdetが得られる。
フィードバック信号FBSは、オフセットΔzdetを時間積分して2倍したものと等価である。なお、ゼロ点オフセットが残留してる場合にはオフセットΔzdetが非ゼロなのでフィードバック信号FBSが増加又は減少し、ゼロ点オフセットがキャンセルされるとオフセットΔzdetがゼロになるのでフィードバック信号FBSが一定値となり変化しなくなる。
図9及び図10は、フィードバック信号と第3同期検波回路の出力信号との関係を説明する図である。ここではフィードバック信号FBSのみに着目し、角速度信号と漏れ信号を図示していない。図9において、一点鎖線は検出信号VQの中点を示す。
図9の左図に示すように、フィードバック信号FBSは、検出信号VQの中点に対するオフセット信号である。図7の例では加算回路361が同期検波の反転側にフィードバック信号FBSを加算する。このため図9の中図に示すように、非反転の信号V31はオフセットされず、反転の信号V32は、検出信号VQの中点から-FBSだけオフセットされる。
図9の右図に示すように、スイッチ回路333は、同期信号SYCがハイレベルのとき非反転の信号V31を選択し、同期信号SYCがローレベルのとき反転の信号V32を選択する。このため、出力信号SD3は、オフセットされない信号V31と、-FBSだけオフセットされた信号V32とが、ほぼデューティー50:50で繰り返す信号となる。このため、平滑化された出力信号SD3においては、オフセット量は-(1/2)×FBSと等価になる。
図10の左図に示すように、本実施形態のフィードバックが無い場合には出力信号SD3は、オフセットΔzと等価なゼロ点オフセットを含む。図10の右図に示すように、本実施形態のフィードバックが実施された場合には、Δz-(1/2)×FBS=0となるようにフィードバックが機能するので、出力信号SD3から生成される物理量信号PQのゼロ点オフセットが低減される。
図7では同期検波の反転側にフィードバック信号FBSを加算する例を示したが、これと等価な結果が得られるのであれば、フィードバックの構成は、図7に限定されない。一例を図11及び図12に示す。
図11は、フィードバック回路の加算回路の第2詳細構成例である。この構成例では、加算回路361は同期検波の非反転側にフィードバック信号FBSの反転信号を加算する。
具体的には、加算回路361はバッファー回路BBと加算器ABとを含む。バッファー回路BBは、検出信号VQをバッファリングして信号BBQを出力する。加算器ABは、信号BBQにフィードバック信号FBSの反転信号を加算して、その結果を出力信号ABQとして出力する。例えば、加算回路361が、フィードバック信号FBSを反転して加算器ABへ出力する反転バッファー回路を含んでもよい。或いは、図4の2倍増幅回路363が、積分回路364の出力信号INTQを-2倍のゲインで増幅する反転増幅回路であってもよい。
図12は、フィードバック回路の加算回路の第3詳細構成例である。この構成例では、加算回路361は、同期検波の非反転側にフィードバック信号FBSの反転信号の1/2倍を加算し、同期検波の反転側にフィードバック信号FBSの1/2倍を加算する。
具体的には、加算回路361はバッファー回路BEと加算器AEとバッファー回路BFと加算器AFとを含む。バッファー回路BEは、検出信号VQをバッファリングして信号BEQを出力する。加算器AEは、フィードバック信号FBSを反転して1/2倍した信号を信号BEQに加算して、その結果を出力信号AEQとして出力する。バッファー回路BFは、検出信号VQをバッファリングして信号BFQを出力する。加算器AFは、フィードバック信号FBSを1/2倍した信号を信号BFQに加算して、その結果を出力信号AFQとして出力する。例えば、加算回路361が、フィードバック信号FBSを1/2倍して加算器AFへ出力するアンプ回路と、アンプ回路の出力信号を反転して加算器AEへ出力する反転バッファー回路と、を含んでもよい。或いは、2倍増幅回路363が省略され、積分回路364の出力信号INTQが加算器AFへ入力され、加算回路361が、積分回路364の出力信号INTQを反転して加算器AEへ出力する反転バッファー回路を含んでもよい。
図13は、増幅回路及び同期検波回路が差動構成である場合の第3同期検波回路及び加算回路の詳細構成例である。
増幅回路350は、差動信号である入力信号IQ1及びIQ2を電荷電圧変換すると共に増幅して、差動信号である検出信号VQ1及びVQ2を出力する。増幅回路350は、例えば、入力信号IQ1を電荷電圧変換する第1電荷電圧変換回路と、入力信号IQ2を電荷電圧変換する第2電荷電圧変換回路と、差動信号である第1電圧変換回路の出力信号及び第2電荷電圧変換回路の出力信号を差動増幅して検出信号VQ1及びVQ2を出力する差動アンプ回路と、で構成される。
加算回路361は、検出信号VQ2にフィードバック信号FBSを加算し、その結果をフィードバック後の検出信号VQFB2として出力する。加算回路361は、例えば、検出信号VQ2をバッファリングするバッファー回路と、バッファー回路の出力信号にフィードバック信号FBSを加算する加算器と、を含む。
第3同期検波回路330は、スイッチSW1~SW4を含む。スイッチSW1、SW2、SW3、SW4の一端には、それぞれ検出信号VQ1、VQ1、VQ2、VQFB2が入力される。スイッチSW1、SW4は、同期信号SYCがハイレベルのときオンであり、同期信号SYCがローレベルのときオフである。スイッチSW2、SW3は、同期信号SYCの反転信号である信号XSYCがハイレベルのときオンであり、信号XSYCがローレベルのときオフである。同期信号SYCがハイレベルのとき、スイッチSW1及びSW3が検出信号VQ1を選択して出力信号SD31として出力し、スイッチSW2及びSW4が検出信号VQFB2を選択して出力信号SD32として出力する。同期信号SYCがローレベルのとき、スイッチSW1及びSW3が検出信号VQ2を選択して出力信号SD31として出力し、スイッチSW2及びSW4が検出信号VQ1を選択して出力信号SD32として出力する。
出力回路380は、差動信号である出力信号SD31及びSD32に基づいて物理量信号PQを出力する。出力回路380の構成例は図4で説明した通りであるが、出力信号SD31及びSD32を処理する回路は差動入力となる。
なお、第1同期検波回路310及び第2同期検波回路320についても、第3同期検波回路330と同様な差動構成であってよい。このとき、第1同期検波回路310におけるスイッチSW4には、第3同期検波回路330におけるスイッチSW4と同様に、フィードバック後の検出信号VQFB2が入力される。
図13では、スイッチSW4に入力される信号にフィードバック信号FBSが加算される例を示したが、これと等価な結果が得られるのであれば、フィードバックの構成は、図13に限定されない。例えば、スイッチSW1に入力される信号にフィードバック信号FBSの反転信号が加算されてもよい。
以上の本実施形態では、検出回路300は、第3同期検波回路330と出力回路380とを含む。第3同期検波回路330は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して第2同期信号により同期検波を行う。出力回路380は、第3同期検波回路330からの出力信号SD3に基づいて物理量信号PQを出力する。
本実施形態によれば、第3同期検波回路330の出力信号SD3は、フィードバックにより漏れ成分が低減された信号となる。この出力信号SD3に基づいて物理量信号PQが出力されることで、ゼロ点オフセットが低減された検出角速度に基づく物理量信号PQが得られる。
また本実施形態では、第1同期信号は、位相が駆動信号DQの位相から90度ずれた同期信号SYCbである。第2同期信号は、位相が駆動信号DQの位相と同じ同期信号SYCである。
ジャイロセンサー素子10から検出回路300に入力される角速度信号は、駆動信号DQに対して位相が90度ずれている。増幅回路350における電流電圧変換において信号の位相が90度ずれるので、位相が駆動信号DQの位相と同じ第2同期信号を用いて同期検波することで、角速度信号を検波できる。
また本実施形態では、フィードバック回路360は、第2同期検波回路320からの出力信号SD2を積分する積分回路364を含む。
本実施形態によれば、フィードバック後の検出信号VQFBに漏れ成分が残留するときには、積分結果に基づくフィードバック信号FBSが変化し、漏れ成分が残留しないときには、フィードバック信号FBSが変化しなくなる。これにより、フィードバック後の検出信号VQFBの漏れ成分に対して負帰還が構成され、漏れ成分が低減される。
また本実施形態では、フィードバック回路360は、積分回路364からの出力信号INTQの電圧レベルを2倍する2倍増幅回路を含む。
図9で説明したように、同期検波において、フィードバック信号FBSが実質的に1/2倍される。2倍増幅回路が、積分回路364からの出力信号INTQの電圧レベルを2倍することで、同期検波における1/2倍の効果をキャンセルできる。
また本実施形態では、図7で説明したように、フィードバック回路360は、増幅回路350からの検出信号VQに対してフィードバック信号FBSを加算する加算回路361を含む。第1同期検波回路310は、増幅回路350からの検出信号VQと、加算回路361からの出力信号AAQの反転信号とを、第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行う。
本実施形態によれば、同期検波の反転側にフィードバック信号FBSが加算されるので、フィードバック信号FBSが負帰還される。
また本実施形態では、図11で説明したように、フィードバック回路360は、増幅回路350からの検出信号VQに対してフィードバック信号FBSの反転信号を加算する加算回路361を含む。第1同期検波回路310は、加算回路361からの出力信号ABQと、増幅回路350からの検出信号VQの反転信号とを、第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行う。
本実施形態によれば、同期検波の非反転側にフィードバック信号FBSの反転信号が加算されるので、フィードバック信号FBSが負帰還される。
また本実施形態では、図12で説明したように、フィードバック回路360は加算回路361を含む。加算回路361は、増幅回路350からの検出信号VQに対して、フィードバック信号FBSを1/2倍して反転した信号を加算した第1出力信号AEQと、増幅回路350からの検出信号VQに対してフィードバック信号FBSを1/2倍した信号を加算した第2出力信号AFQとを出力する。第1同期検波回路310は、加算回路361からの第1出力信号AEQと、加算回路361からの第2出力信号AFQの反転信号とを、第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行う。
本実施形態によれば、同期検波の非反転側に、フィードバック信号FBSを1/2倍して反転した信号が加算され、同期検波の反転側に、フィードバック信号FBSを1/2倍した信号が加算されるので、フィードバック信号FBSが負帰還される。
3.検出回路の第2詳細構成例
図14は、検出回路の第2詳細構成例である。検出回路300は、増幅回路350とフィードバック回路360と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320と出力回路380とを含む。本構成例において、第1同期信号は同期信号SYCであり、第2同期信号は同期信号SYCbである。なお、既に説明した構成要素と同様な構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての説明を適宜に省略する。
図14は、検出回路の第2詳細構成例である。検出回路300は、増幅回路350とフィードバック回路360と第1同期検波回路310と第2同期検波回路320と出力回路380とを含む。本構成例において、第1同期信号は同期信号SYCであり、第2同期信号は同期信号SYCbである。なお、既に説明した構成要素と同様な構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての説明を適宜に省略する。
第1同期検波回路310は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して、同期信号SYCを用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD1として出力する。出力回路380は、第1同期検波回路310の出力信号SD1に基づいて物理量信号PQを出力する。第2同期検波回路320は、第1同期検波回路310の出力信号SD1に対して、同期信号SYCbを用いて同期検波を行い、その結果を出力信号SD2として出力する。フィードバック回路360は、第2同期検波回路320の出力信号SD2に基づいて検出信号VQに対するフィードバックを行う。フィードバック回路360の構成は図4と同様である。
図15は、検出回路の第2詳細構成例における、第1同期検波回路、第2同期検波回路、及びフィードバック回路の加算回路の詳細構成例である。各回路の構成は基本的に図7と同様であるが、スイッチ回路313、323の動作が異なる。
即ち、第1同期検波回路310のスイッチ回路313は、同期信号SYCに基づいて信号V11と信号V12をスイッチングする。即ち、スイッチ回路313は、同期信号SYCがハイレベルのとき信号V11を選択して出力信号SD1として出力し、同期信号SYCがローレベルのとき信号V12を選択して出力信号SD1として出力する。第2同期検波回路320のスイッチ回路323は、同期信号SYCbに基づいて信号V21と信号V22をスイッチングする。即ち、同期信号SYCbがハイレベルのとき信号V21を選択して出力信号SD2として出力し、同期信号SYCbがローレベルのとき信号V22を選択して出力信号SD2として出力する。
なお、フィードバック回路360の加算回路361の構成は、図11又は図12等で説明した様々な変形実施が可能である。また、第1同期検波回路310及び第2同期検波回路320は、図13で説明した差動構成であってもよい。
図16は、検出回路の第2詳細構成例の動作を説明する波形例である。ここでは、角速度信号の図示を省略して漏れ信号のみ図示する。また、原理を分かりやすくするためにフィードバック信号FBSがゼロであると仮定した波形を示している。なお、フィードバック信号FBSがゼロでない場合には、図9で説明したように、フィードバック信号FBSによるオフセットが加味された同期検波となる。
第1同期検波回路310は、同期信号SYCにより同期検波を行うことで、検出信号VQFBから角速度信号を検波する。図6と同様に同期信号SYCの立ち下がりエッジがΔtだけ遅れているとする。図6の出力信号SD3と同様に、出力信号SD1の漏れ信号は、出力信号SD1の0~π/2+α及び3π/2~2πの区間が非反転で、π/2+α~3π/2の区間が、中点を基準に反転された波形となる。
第2同期検波回路320は、同期信号SYCbにより同期検波を行うことで、出力信号SD1からフィードバック用の漏れ信号を抽出する。このとき、同期信号SYCbにより同期検波が行われることで、出力信号SD2は角速度成分をほぼ含まず、漏れ成分のみを含むようになる。出力信号SD2は、出力信号SD1の漏れ信号の0~π/2+α及び3π/2~2πの区間が非反転で、π/2+α~3π/2の区間が、中点を基準に反転された波形となる。この波形は、図8における出力信号SD2の波形と同じである。従って、以降のフィードバック回路360の動作は、検出回路300の第1詳細構成例で説明した動作と同様である。
以上の本実施形態では、第1同期検波回路310は、フィードバック後の検出信号VQFBに対して第1同期信号により同期検波を行う。検出回路300は、第1同期検波回路310からの出力信号SD1に基づいて物理量信号PQを出力する出力回路380を含む。
本実施形態によれば、第1同期検波回路310の出力信号SD1は、フィードバックにより漏れ成分が低減された信号となる。この出力信号SD1に基づいて物理量信号PQが出力されることで、ゼロ点オフセットが低減された検出角速度に基づく物理量信号PQが得られる。
また本実施形態では、第1同期信号は、位相が駆動信号DQの位相と同じ同期信号SYCである。第2同期信号は、位相が駆動信号DQの位相から90度ずれた同期信号SYCbである。
ジャイロセンサー素子10から検出回路300に入力される角速度信号は、駆動信号DQに対して位相が90度ずれている。増幅回路350における電流電圧変換において信号の位相が90度ずれるので、位相が駆動信号DQの位相と同じ第1同期信号を用いて同期検波することで、角速度信号を検波できる。
以上に説明した本実施形態の回路装置は、角速度を検出するジャイロセンサー素子を駆動信号により駆動する駆動回路と、ジャイロセンサー素子からの入力信号に基づいて物理量信号を検出する検出回路と、を含む。検出回路は、増幅回路とフィードバック回路と第1同期検波回路と第2同期検波回路とを含む。増幅回路は、入力信号の増幅処理を行って検出信号を出力する。フィードバック回路は、検出信号が入力され、フィードバック後の検出信号を出力する。第1同期検波回路は、フィードバック後の検出信号に対して、第1同期信号により同期検波を行う。第2同期検波回路は、第1同期検波回路からの出力信号に対して、第1同期信号の位相から90度だけ位相がずれた第2同期信号に基づいて同期検波を行う。フィードバック回路は、第2同期検波回路からの出力信号に基づいてフィードバック信号を生成し、検出信号に対してフィードバック信号をフィードバックすることでフィードバック後の検出信号を出力する。
本実施形態によれば、角速度のゼロ点オフセットに相当する漏れ成分がフィードバックによって低減される。角速度は、フィードバック後の検出信号を同期検波することで検出されるが、上記フィードバックによって角速度のゼロ点オフセットが低減される。本実施形態によれば負帰還によりゼロ点オフセットが低減されるので、特許文献1のような事前の調整は不要である。また、フィードバックによってゼロ点オフセットが低減されるので、温度や電源電圧等の環境要因によってゼロ点オフセットが変動する場合であっても、その変動に追従してゼロ点オフセットが低減される。また、互いに位相が90度ずれた第1同期信号及び第2同期信号を用いて2回同期検波することで、ゼロ点オフセットの信号レベルに相当するフィードバック用の漏れ信号を生成可能である。
また本実施形態では、検出回路は第3同期検波回路と出力回路とを含んでもよい。第3同期検波回路は、フィードバック後の検出信号に対して第2同期信号により同期検波を行ってもよい。出力回路は、第3同期検波回路からの出力信号に基づいて物理量信号を出力してもよい。
本実施形態によれば、第3同期検波回路の出力信号は、フィードバックにより漏れ成分が低減された信号となる。この出力信号に基づいて物理量信号が出力されることで、ゼロ点オフセットが低減された検出角速度に基づく物理量信号が得られる。
また本実施形態では、第1同期信号は、位相が駆動信号の位相から90度ずれた同期信号であってもよい。第2同期信号は、位相が駆動信号の位相と同じ同期信号であってもよい。
ジャイロセンサー素子から検出回路に入力される角速度信号は、駆動信号に対して位相が90度ずれている。増幅回路における増幅処理において信号の位相が90度ずれるので、位相が駆動信号の位相と同じ第2同期信号を用いて同期検波することで、角速度信号を検波できる。
また本実施形態では、第1同期検波回路は、フィードバック後の検出信号に対して第1同期信号により同期検波を行ってもよい。検出回路は、第1同期検波回路からの出力信号に基づいて物理量信号を出力する出力回路を含んでもよい。
本実施形態によれば、第1同期検波回路の出力信号は、フィードバックにより漏れ成分が低減された信号となる。この出力信号に基づいて物理量信号が出力されることで、ゼロ点オフセットが低減された検出角速度に基づく物理量信号が得られる。
また本実施形態では、第1同期信号は、位相が駆動信号の位相と同じ同期信号であってもよい。第2同期信号は、位相が駆動信号の位相から90度ずれた同期信号であってもよい。
ジャイロセンサー素子から検出回路に入力される角速度信号は、駆動信号に対して位相が90度ずれている。増幅回路における増幅処理において信号の位相が90度ずれるので、位相が駆動信号の位相と同じ第1同期信号を用いて同期検波することで、角速度信号を検波できる。
また本実施形態では、フィードバック回路は、第2同期検波回路からの出力信号を積分する積分回路を含んでもよい。
本実施形態によれば、フィードバック後の検出信号に漏れ成分が残留するときには、積分結果に基づくフィードバック信号が変化し、漏れ成分が残留しないときには、フィードバック信号が変化しなくなる。これにより、フィードバック後の検出信号の漏れ成分に対して負帰還が構成され、漏れ成分が低減される。
また本実施形態では、フィードバック回路は、積分回路からの出力信号の電圧レベルを2倍する2倍増幅回路を含んでもよい。
同期検波において、フィードバック信号が実質的に1/2倍される。2倍増幅回路が、積分回路からの出力信号の電圧レベルを2倍することで、同期検波における1/2倍の効果をキャンセルできる。
また本実施形態では、フィードバック回路は、増幅回路からの検出信号に対してフィードバック信号を加算する加算回路を含んでもよい。第1同期検波回路は、増幅回路からの検出信号と、加算回路からの出力信号の反転信号とを、第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行ってもよい。
本実施形態によれば、同期検波の反転側にフィードバック信号が加算されるので、フィードバック信号が負帰還される。
また本実施形態では、フィードバック回路は、増幅回路からの検出信号に対してフィードバック信号の反転信号を加算する加算回路を含んでもよい。第1同期検波回路は、加算回路からの出力信号と、増幅回路からの検出信号の反転信号とを、第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行ってもよい。
本実施形態によれば、同期検波の非反転側にフィードバック信号の反転信号が加算されるので、フィードバック信号が負帰還される。
また本実施形態では、フィードバック回路は加算回路を含んでもよい。加算回路は、増幅回路からの検出信号に対して、フィードバック信号を1/2倍して反転した信号を加算した第1出力信号と、増幅回路からの検出信号に対して、フィードバック信号を1/2倍した信号を加算した第2出力信号とを出力してもよい。第1同期検波回路は、加算回路からの第1出力信号と、加算回路からの第2出力信号の反転信号とを、第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行ってもよい。
本実施形態によれば、同期検波の非反転側に、フィードバック信号を1/2倍して反転した信号が加算され、同期検波の反転側に、フィードバック信号を1/2倍した信号が加算されるので、フィードバック信号が負帰還される。
また本実施形態の角速度検出装置は、上記のいずれかの回路装置と、ジャイロセンサー素子と、を含む。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。またジャイロセンサー素子、回路装置及び角速度検出装置等の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…ジャイロセンサー素子、100…回路装置、200…駆動回路、210…電流電圧変換回路、220…駆動信号出力回路、230…ゲイン制御回路、240…同期信号生成回路、300…検出回路、310…第1同期検波回路、311…非反転バッファー回路、312…反転バッファー回路、313…スイッチ回路、320…第2同期検波回路、321…非反転バッファー回路、322…反転バッファー回路、323…スイッチ回路、330…第3同期検波回路、331…非反転バッファー回路、332…反転バッファー回路、333…スイッチ回路、350…増幅回路、360…フィードバック回路、361…加算回路、362…信号生成回路、364…積分回路、380…出力回路、400…角速度検出装置、DQ…駆動信号、FBS…フィードバック信号、IQ1,IQ2…入力信号、PQ…物理量信号、SYC,SYCb…同期信号、VQ…検出信号、VQFB…フィードバック後の検出信号
Claims (11)
- 角速度を検出するジャイロセンサー素子を駆動信号により駆動する駆動回路と、
前記ジャイロセンサー素子からの入力信号に基づいて物理量信号を検出する検出回路と、
を含み、
前記検出回路は、
前記入力信号の増幅処理を行って検出信号を出力する増幅回路と、
前記検出信号が入力され、フィードバック後の検出信号を出力するフィードバック回路と、
前記フィードバック後の検出信号に対して、第1同期信号により同期検波を行う第1同期検波回路と、
前記第1同期検波回路からの出力信号に対して、前記第1同期信号の位相から90度だけ位相がずれた第2同期信号に基づいて同期検波を行う第2同期検波回路と、
を含み、
前記フィードバック回路は、前記第2同期検波回路からの出力信号に基づいてフィードバック信号を生成し、前記検出信号に対して前記フィードバック信号をフィードバックすることで前記フィードバック後の検出信号を出力することを特徴とする回路装置。 - 請求項1に記載された回路装置において、
前記検出回路は、
前記フィードバック後の検出信号に対して前記第2同期信号により同期検波を行う第3同期検波回路と、
前記第3同期検波回路からの出力信号に基づいて前記物理量信号を出力する出力回路と、
を含むことを特徴とする回路装置。 - 請求項2に記載された回路装置において、
前記第1同期信号は、位相が前記駆動信号の位相から90度ずれた同期信号であり、
前記第2同期信号は、位相が前記駆動信号の位相と同じ同期信号であることを特徴とする回路装置。 - 請求項1に記載された回路装置において、
前記第1同期検波回路は、前記フィードバック後の検出信号に対して前記第1同期信号により同期検波を行い、
前記検出回路は、前記第1同期検波回路からの出力信号に基づいて前記物理量信号を出力する出力回路を含むことを特徴とする回路装置。 - 請求項4に記載された回路装置において、
前記第1同期信号は、位相が前記駆動信号の位相と同じ同期信号であり、
前記第2同期信号は、位相が前記駆動信号の位相から90度ずれた同期信号であることを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された回路装置において、
前記フィードバック回路は、前記第2同期検波回路からの出力信号を積分する積分回路を含むことを特徴とする回路装置。 - 請求項6に記載された回路装置において、
前記フィードバック回路は、前記積分回路からの出力信号の電圧レベルを2倍する2倍増幅回路を含むことを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された回路装置において、
前記フィードバック回路は、前記増幅回路からの前記検出信号に対して前記フィードバック信号を加算する加算回路を含み、
前記第1同期検波回路は、前記増幅回路からの前記検出信号と、前記加算回路からの出力信号の反転信号とを、前記第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行うことを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された回路装置において、
前記フィードバック回路は、前記増幅回路からの前記検出信号に対して前記フィードバック信号の反転信号を加算する加算回路を含み、
前記第1同期検波回路は、前記加算回路からの出力信号と、前記増幅回路からの前記検出信号の反転信号とを、前記第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行うことを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された回路装置において、
前記フィードバック回路は、前記増幅回路からの前記検出信号に対して、前記フィードバック信号を1/2倍して反転した信号を加算した第1出力信号と、前記増幅回路からの前記検出信号に対して、前記フィードバック信号を1/2倍した信号を加算した第2出力信号とを出力する加算回路を含み、
前記第1同期検波回路は、前記加算回路からの前記第1出力信号と、前記加算回路からの前記第2出力信号の反転信号とを、前記第1同期信号に基づいてスイッチングすることで同期検波を行うことを特徴とする回路装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された回路装置と、
前記ジャイロセンサー素子と、
を含むことを特徴とする角速度検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022145091A JP2024040626A (ja) | 2022-09-13 | 2022-09-13 | 回路装置及び角速度検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022145091A JP2024040626A (ja) | 2022-09-13 | 2022-09-13 | 回路装置及び角速度検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2024040626A true JP2024040626A (ja) | 2024-03-26 |
Family
ID=90369090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022145091A Pending JP2024040626A (ja) | 2022-09-13 | 2022-09-13 | 回路装置及び角速度検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024040626A (ja) |
-
2022
- 2022-09-13 JP JP2022145091A patent/JP2024040626A/ja active Pending
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