JP2024039240A - エッチング方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多結晶シリコン製のマスク及びシリコン窒化膜がエッチングされることを抑制しつつ、エッチングにより高い垂直性を有する凹部をシリコン酸化膜に形成する技術を提供する。【解決手段】開示されるエッチング方法におけるシリコン酸化膜のエッチングでは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含むエッチングガスからプラズマが生成される。プラズマの生成のために用いられるソース信号のレベルは、第1の期間において高く、第1の期間と交互の第2の期間において低い。プラズマからイオンを引き込むために用いられるバイアス信号のレベルは、第3の期間において低く、第3の期間と交互の第4の期間において高い。第3の期間は、第1の期間と少なくとも部分的に重複する。第4の期間は、第2の期間と少なくとも部分的に重複する。【選択図】図3
Description
本開示の例示的実施形態は、エッチング方法及びプラズマ処理装置に関するものである。
プラズマによるエッチングが、基板の領域の選択的なエッチングのために行われている。下記の特許文献1は、酸化シリコンから形成された第1領域を窒化シリコンから形成された第2領域に対して選択的にエッチングする技術を開示している。具体的に、特許文献1では、フルオロカーボンを含む堆積物が第1領域及び第2領域上に堆積され、堆積物内のフルオロカーボンのラジカルによって第1領域がエッチングされている。
本開示は、多結晶シリコン製のマスク及びシリコン窒化膜がエッチングされることを抑制しつつ、エッチングにより高い垂直性を有する凹部をシリコン酸化膜に形成する技術を提供する。
一つの例示的実施形態において、エッチング方法が提供される。エッチング方法は、ラズマ処理装置のチャンバ内で基板支持部上に基板を準備する工程(a)を含む。基板は、下地領域上に設けられたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜、並びに、シリコン酸化膜上に設けられたマスクを含む。マスクは、多結晶シリコンから形成されている。エッチング方法は、チャンバ内でエッチングガスからプラズマを生成してシリコン酸化膜をエッチングする工程(b)を更に含む。エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含む。工程(b)においてプラズマを生成するためにソース信号が供給され、基板にイオンを引き込むためにバイアス信号が基板支持部に供給される。工程(b)が行われるエッチング期間は、第1~第4の期間を含む。第2の期間は、第1の期間と交互の期間である。第4の期間は、第3の期間と交互の期間である。第3の期間は、第1の期間と少なくとも部分的に重複する。第4の期間は、第2の期間と少なくとも部分的に重複する。第1の期間におけるソース信号のレベルは、第2の期間おけるソース信号のレベルよりも高い。第4の期間におけるバイアス信号のレベルは、第3の期間におけるバイアス信号のレベルよりも高い。
一つの例示的実施形態によれば、多結晶シリコン製のマスク及びシリコン窒化膜がエッチングされることを抑制しつつ、エッチングにより高い垂直性を有する凹部をシリコン酸化膜に形成することが可能となる。
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、プラズマ処理システムの構成例を説明するための図である。一実施形態において、プラズマ処理システムは、プラズマ処理装置1及び制御部2を含む。プラズマ処理システムは、基板処理システムの一例であり、プラズマ処理装置1は、基板処理装置の一例である。プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、基板支持部11及びプラズマ生成部12を含む。プラズマ処理チャンバ10は、プラズマ処理空間を有する。また、プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間に供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。ガス供給口は、後述するガス供給部20に接続され、ガス排出口は、後述する排気システム40に接続される。基板支持部11は、プラズマ処理空間内に配置され、基板を支持するための基板支持面を有する。
プラズマ生成部12は、プラズマ処理空間内に供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマを生成するように構成される。プラズマ処理空間において形成されるプラズマは、容量結合プラズマ(CCP;CapacitivelyCoupled Plasma)、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)、ECRプラズマ(Electron-Cyclotron-resonance plasma)、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)、又は、表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)等であってもよい。また、AC(Alternating Current)プラズマ生成部及びDC(DirectCurrent)プラズマ生成部を含む、種々のタイプのプラズマ生成部が用いられてもよい。一実施形態において、ACプラズマ生成部で用いられるAC信号(AC電力)は、100kHz~10GHzの範囲内の周波数を有する。従って、AC信号は、RF(RadioFrequency)信号及びマイクロ波信号を含む。一実施形態において、RF信号は、100kHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、処理部2a1、記憶部2a2及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aにより実現される。処理部2a1は、記憶部2a2からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することにより種々の制御動作を行うように構成され得る。このプログラムは、予め記憶部2a2に格納されていてもよく、必要なときに、媒体を介して取得されてもよい。取得されたプログラムは、記憶部2a2に格納され、処理部2a1によって記憶部2a2から読み出されて実行される。媒体は、コンピュータ2aに読み取り可能な種々の記憶媒体であってもよく、通信インターフェース2a3に接続されている通信回線であってもよい。処理部2a1は、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
以下に、プラズマ処理装置1の一例としての容量結合型のプラズマ処理装置の構成例について説明する。図2は、容量結合型のプラズマ処理装置の構成例を説明するための図である。
容量結合型のプラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10は、シャワーヘッド13、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10の筐体とは電気的に絶縁される。
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板Wを支持するための中央領域111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域111bとを有する。ウェハは基板Wの一例である。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。従って、中央領域111aは、基板Wを支持するための基板支持面とも呼ばれ、環状領域111bは、リングアセンブリ112を支持するためのリング支持面とも呼ばれる。
一実施形態において、本体部111は、基台1110及び静電チャック1111を含む。基台1110は、導電性部材を含む。基台1110の導電性部材は下部電極として機能し得る。静電チャック1111は、基台1110の上に配置される。静電チャック1111は、セラミック部材1111aとセラミック部材1111a内に配置される静電電極1111bとを含む。セラミック部材1111aは、中央領域111aを有する。一実施形態において、セラミック部材1111aは、環状領域111bも有する。なお、環状静電チャックや環状絶縁部材のような、静電チャック1111を囲む他の部材が環状領域111bを有してもよい。この場合、リングアセンブリ112は、環状静電チャック又は環状絶縁部材の上に配置されてもよく、静電チャック1111と環状絶縁部材の両方の上に配置されてもよい。また、後述するRF電源31及び/又はDC電源32に結合される少なくとも1つのRF/DC電極がセラミック部材1111a内に配置されてもよい。この場合、少なくとも1つのRF/DC電極が下部電極として機能する。後述するバイアスRF信号及び/又はDC信号が少なくとも1つのRF/DC電極に供給される場合、RF/DC電極はバイアス電極とも呼ばれる。なお、基台1110の導電性部材と少なくとも1つのRF/DC電極とが複数の下部電極として機能してもよい。また、静電電極1111bが下部電極として機能してもよい。従って、基板支持部11は、少なくとも1つの下部電極を含む。
リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。一実施形態において、1又は複数の環状部材は、1又は複数のエッジリングと少なくとも1つのカバーリングとを含む。エッジリングは、導電性材料又は絶縁材料で形成され、カバーリングは、絶縁材料で形成される。
また、基板支持部11は、静電チャック1111、リングアセンブリ112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路1110a、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路1110aには、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、流路1110aが基台1110内に形成され、1又は複数のヒータが静電チャック1111のセラミック部材1111a内に配置される。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と中央領域111aとの間の間隙に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、少なくとも1つの上部電極を含む。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する少なくとも1つの流量変調デバイスを含んでもよい。
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、少なくとも1つのRF信号(RF電力)を少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ生成部12の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を少なくとも1つの下部電極に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給される。
第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。バイアスRF信号の周波数は、ソースRF信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、少なくとも1つの下部電極に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、少なくとも1つの下部電極に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のDC信号は、少なくとも1つの下部電極に印加される。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、少なくとも1つの上部電極に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、少なくとも1つの上部電極に印加される。
種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号がパルス化されてもよい。この場合、電圧パルスのシーケンスが少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に印加される。電圧パルスは、矩形、台形、三角形又はこれらの組み合わせのパルス波形を有してもよい。一実施形態において、DC信号から電圧パルスのシーケンスを生成するための波形生成部が第1のDC生成部32aと少なくとも1つの下部電極との間に接続される。従って、第1のDC生成部32a及び波形生成部は、電圧パルス生成部を構成する。第2のDC生成部32b及び波形生成部が電圧パルス生成部を構成する場合、電圧パルス生成部は、少なくとも1つの上部電極に接続される。電圧パルスは、正の極性を有してもよく、負の極性を有してもよい。また、電圧パルスのシーケンスは、1周期内に1又は複数の正極性電圧パルスと1又は複数の負極性電圧パルスとを含んでもよい。なお、第1及び第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
以下、図3を参照して一つの例示的実施形態に係るエッチング方法について説明する。図3は、一つの例示的実施形態に係るエッチング方法の流れ図である。以下、プラズマ処理装置1が用いられる場合を例にとって、図3に示すエッチング方法(以下、「方法MT」という)について説明する。また、方法MTにおける制御部2によるプラズマ処理装置1の各部の制御について説明する。なお、方法MTは、プラズマ処理装置1以外のプラズマ処理装置を用いて行われてもよい。
方法MTは、工程STaで開始する。工程STaでは、基板Wがチャンバ10内で基板支持部11上に載置される。基板Wは、静電チャック1111上に載置されて、静電チャック1111によって保持される。
図4の(a)及び図4の(b)の各々は、一例の基板の部分拡大断面図である。図4の(b)は、図4の(a)のIVB-IVB線に沿ってとった一例の基板の部分拡大断面図である。方法MTが適用される基板Wは、下地領域UR、シリコン酸化膜OXF、シリコン窒化膜SNF、及びマスクMKを含んでいる。
シリコン酸化膜OXF及びシリコン窒化膜SNFは、下地領域UR上に設けられている。マスクMKは、シリコン酸化膜OXF上に設けられている。マスクMKは、多結晶シリコンから形成されている。マスクMKは、方法MTの後述する工程STbにおけるエッチングによりシリコン酸化膜OXFに転写されるパターンを有している。即ち、マスクMKは、シリコン酸化膜OXFを部分的に露出させる一つ以上の開口を提供している。
図4の(a)及び図4の(b)に示すように、シリコン窒化膜SNFは、後述する工程STbが行われる前に、シリコン酸化膜OXFの中に埋め込まれていてもよい。また、シリコン窒化膜SNFは、下地領域UR上で互いに平行に延びる複数の凸部として形成されていてもよい。
方法MTでは、次いで、工程STbが行われる。工程STbでは、チャンバ10内でエッチングガスからプラズマが生成される。工程STbでは、生成されたプラズマからのイオン、ラジカルといった化学種によりシリコン酸化膜OXFがエッチングされる。
工程STbで用いられるエッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含む。エッチングガスに含まれるフルオロカーボンガスは、C4F6ガス、C4F8ガス、C5F8ガス、又はC3F8ガスであってもよい。エッチングガス中の炭素及び水素を含む分子において、水素原子の数は、炭素原子の数よりも多くてもよい。エッチングガス中の炭素及び水素を含む分子からなるガスは、ハイドロフルオロカーボンガス又は炭化水素ガスであってもよい。ハイドロフルオロカーボンガスは、例えばCH3Fがスである。炭化水素ガスは、例えばCH4ガスである。また、エッチングガスに含まれる窒素含有ガスは、N2ガスであってもよい。
工程STbでは、プラズマを生成するためにソース信号SSが供給され、基板Wにプラズマからイオンを引き込むためにバイアス信号BSが基板支持部11に供給される。ソース信号SSは、第1のRF生成部31aから基板支持部11(例えば、少なくとも1つの下部電極)又は少なくとも1つの上部電極に供給されるソースRF信号であり得る。バイアス信号BSは、第2のRF生成部31bから基板支持部11(例えば、少なくとも1つの下部電極)に供給されるバイアスRF信号であってもよい。或いは、バイアス信号BSは、第1のDC生成部32aから基板支持部11(例えば、少なくとも1つの下部電極)に供給される電圧パルスのシーケンスであってもよい。
図5は、一つの例示的実施形態に係るエッチング方法に関連するタイミングチャートである。工程STbが行われるエッチング期間EPにおいて、制御部2は、エッチングガスをチャンバ10内に供給するよう、ガス供給部20を制御する。また、エッチング期間EPにおいて、制御部2は、チャンバ10内の圧力を指定された圧力に設定するよう、排気システム40を制御する。
エッチング期間EPは、ソース信号SSの供給に関連する第1の期間P1及び第2の期間P2を含む。第2の期間P2は、第1の期間P1と交互の期間である。また、エッチング期間EPは、バイアス信号BSの供給に関連する第3の期間P3及び第4の期間P4を含む。第4の期間P4は、第3の期間P3と交互の期間である。第1の期間P1と第2の期間P2の交互の繰り返しの周波数は、第3の期間P3と第4の期間P4の交互の繰り返しの周波数と同一である。第3の期間P3は、第1の期間P1と少なくとも部分的に重複している。第4の期間P4は、第2の期間P2と少なくとも部分的に重複している。一実施形態において、第1の期間P1と第3の期間P3は互いに一致していてもよく、第2の期間P2と第4の期間P4は互いに一致していてもよい。即ち、第1の期間P1と第2の期間P2からなる周期と第3の期間P3と第4の期間P4からなる周期は、同一の周期CYであってもよい。
図5に示すように、第1の期間P1におけるソース信号SSのレベルL1は、第2の期間P2おけるソース信号SSのレベルL2よりも高い。なお、ソース信号SSのレベルは、ソース信号SSのパワーレベルである。第2の期間P2おけるソース信号SSのレベルL2は、ゼロパワーレベル、即ち0(W)よりも大きくてもよい。
また、第4の期間P4におけるバイアス信号BSのレベルL4は、第3の期間P3におけるバイアス信号のレベルL3よりも高い。なお、バイアス信号BSがバイアスRF信号である場合には、バイアス信号BSのレベルは、そのパワーレベルである。バイアス信号BSが電圧パルスのシーケンスである場合には、バイアス信号BSのレベルは、基準レベル(例えば0(V))対する電圧パルスの負方向への大きさであり、基板Wに引き込まれるイオンのエネルギーが高くなるほど高い。第3の期間P3おけるバイアス信号BSのレベルL3は、ゼロ、即ち0W又は基準レベル(例えば0(V))であってもよい。
制御部2は、第1の期間P1におけるソース信号SSのレベルを第2の期間P2おけるソース信号のレベルよりも高いレベルに設定するようにソース電源(一例では第1のRF生成部31a)を制御する。制御部2は、第4の期間P4におけるバイアス信号BSのレベルを第3の期間P3におけるバイアス信号BSのレベルよりも高いレベルに設定するようにバイアス電源(一例では第2のRF生成部31b又は第1のDC生成部32a)を制御する。
一実施形態において、第1の期間P1の時間長と第2の期間P2の時間長の和に対する第1の期間P1の時間長の比の値は、第3の期間P3の時間長と第4の期間P4の時間長の和に対する第4の期間P4の時間長の比の値よりも小さくてもよい。なお、第1の期間P1の時間長と第2の期間P2の時間長の和に対する第1の期間P1の時間長の比の値は、ソース信号SSのデューティー比である。また、第3の期間P3の時間長と第4の期間P4の時間長の和に対する第4の期間P4の時間長の比の値は、バイアス信号BSのデューティー比である。
図6は、一つの例示的実施形態に係るエッチング方法の工程STbが適用された一例の基板の部分拡大断面図である。図6に示すように、工程STbでは、フルオロカーボンガスから生成されたフッ素含有化学種(イオン及び/又はラジカル)により、マスクMKのパターンを転写するように、シリコン酸化膜OXFがエッチングされて、シリコン酸化膜OXFに凹部が形成される。
工程STbでは、炭素及び水素を含む分子からなるガスから生成された炭素含有物質が、マスクMK及びシリコン窒化膜SNF上に堆積して、堆積物DPを形成する。堆積物DPは、工程STbにおいて、マスクMK及びシリコン窒化膜SNFがエッチングされることを抑制する。
堆積物DPの量が過多である場合には、シリコン酸化膜OXFの凹部の垂直性が低くなる。即ち、堆積物DPの量が過多である、凹部の幅は、凹部の深さにつれて減少する。しかしながら、工程STbでは、窒素含有ガスから形成された窒素含有化学種により堆積物DPの量が調整される。したがって、工程STbのエッチングにより高い垂直性を有する凹部をシリコン酸化膜OXFに形成することが可能となる。なお、窒素含有ガスは、その流量の調整による堆積物DPの量の制御性に優れる。したがって、工程STbによれば、マスクMK及びシリコン窒化膜SNFの保護とシリコン酸化膜OXFの凹部の垂直性の向上を両立することが可能である。
一実施形態では、図3に示すように、方法MTは、工程STcを更に含んでいてもよい。工程STcでは、チャンバ10内で除去ガスからプラズマが生成される。図7は、一つの例示的実施形態に係るエッチング方法の工程STcが適用された一例の基板の部分拡大断面図である。工程STcでは、生成されたプラズマからのラジカル及び/又はイオンのような化学種により、図7に示すように、堆積物DPが基板Wから除去される。除去ガスは、フルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスと酸素含有ガスを含む。除去ガスに含まれるフルオロカーボンガスは、CF4ガス、C4F8ガス、又はC4F6ガス等である。除去ガスに含まれるハイドロフルオロカーボンガスは、CHF3ガス又はCH2F2ガス等である。除去ガスに含まれる酸素含有ガスは、O2ガスであってもよい。
工程STcにおいて、制御部2は、除去ガスをチャンバ10内に供給するよう、ガス供給部20を制御する。また、工程STcにおいて、制御部2は、チャンバ10内の圧力を指定された圧力に設定するよう、排気システム40を制御する。工程STcにおいて、制御部2は、ソース信号SSを供給するよう、ソース電源(一例では第1のRF生成部31a)を制御する。工程STcにおいて、制御部2は、バイアス信号BSを供給するよう、バイアス電源(一例では第2のRF生成部31b又は第1のDC生成部32a)を制御してもよい。なお、工程STcにおいて、バイアス信号BSは供給されなくてもよい。
工程STcにおいては、フルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスを含まない除去ガスが用いられる場合に比べて、堆積物DPのエッチングレートが高められる。したがって、工程STcの処理時間を短くすることができる。その結果、工程STcにおいて、マスクMK及びシリコン窒化膜SNFがエッチングされることが抑制される。また、工程STcにおいて堆積物DPを除去することにより、基板Wに形成された凹部の垂直性が更に高くなる。
以下、方法MTの評価のために行った種々の実験について説明する。
<第1~第3の実験>
第1~第3の実験の各々では、図4の(a)及び図4の(b)に示した一例の基板Wと同じサンプル基板を準備して、工程STbと同様にサンプル基板のシリコン酸化膜OXFのエッチングを行った。第1の実験では、C4F6ガス、O2ガス、及びArガスを含むエッチングガスを用いた。第2の実験では、第1の実験のエッチングガスのガス成分に加えて5sccmのCH3Fガスを含むエッチングガスを用いた。第3の実験では、第2の実験のエッチングガスのガス成分に加えて55sccmのN2ガスを含むエッチングガスを用いた。なお、第1の実験及び第2の実験の各々のエッチングガスにおいてO2ガスの流量は55sccmであり、第3の実験のエッチングガスにおいてO2ガスの流量は53sccmであった。以下、第1~第3の実験の各々の他の条件を示す。
<第1~第3の実験の各々の他の条件>
・第1の期間P1におけるソース信号SSのレベル:1500W
・第2の期間P2におけるソース信号SSのレベル:30W
・第3の期間P3におけるバイアスRF信号のレベル:1500W
・第4の期間P4におけるバイアスRF信号のレベル:0W
・ソース信号SSのデューティー比:20%
・バイアスRF信号のデューティー比:80%
<第1~第3の実験の各々の他の条件>
・第1の期間P1におけるソース信号SSのレベル:1500W
・第2の期間P2におけるソース信号SSのレベル:30W
・第3の期間P3におけるバイアスRF信号のレベル:1500W
・第4の期間P4におけるバイアスRF信号のレベル:0W
・ソース信号SSのデューティー比:20%
・バイアスRF信号のデューティー比:80%
第1~第3の実験の各々では、エッチング後のマスクMKの厚さTMK及びシリコン窒化膜SNFの厚さTSNFを求めた(図6参照)。また、エッチング後の凹部の上部の幅(CDT)と底部の幅(CDB)の差ΔCDを求めた。その結果、第1~第3の実験で求めたTMKはそれぞれ、14.8nm、17.5nm、16.0nmであった。また、第1~第3の実験で求めたTSNFはそれぞれ、39.7nm、45.3nm、41.0nmであった。また、第1~第3の実験で求めたΔCDはそれぞれ、2.7nm、4.2nm、1.3nmであった。第1~第3の実験の結果から、エッチングガスにCH3Fガス、即ち、炭素及び水素を含む分子からなるガスを含めることにより、マスクMK及びシリコン窒化膜SNFのエッチングが抑制されることが確認された。また、エッチングガスにN2ガス、即ち窒素含有ガスを含めることにより、ΔCDを小さくすることが可能なこと、即ち、凹部の垂直性を高めることが可能であることが確認された。
<第4~第9の実験>
第4~第9の実験の各々では、図4の(a)及び図4の(b)に示した一例の基板Wと同じサンプル基板を準備して、第3の実験と同様にサンプル基板のシリコン酸化膜OXFのエッチングを行った。そして、工程STcと同様にサンプル基板上の堆積物DPの除去を行った。第4の実験において、O2ガスのみを含む除去ガスを用いた。第5~第9の実験において用いた除去ガスは、O2ガスを含んでいた。また、第5~第9の実験において用いた除去ガスは、除去ガスは、CF4ガス、C4F8ガス、C4F6ガス、CHF3ガス又はCH2F2ガスをそれぞれ含んでいた。第4~第9の実験の各々において堆積物DPの除去のために、100Wのソース信号を供給した。なお、第4~第9の実験の各々では、バイアス信号BSは供給しなかった。
第4~第9の実験の各々では、堆積物DPの除去後のマスクMKの厚さTMK及びシリコン窒化膜SNFの厚さTSNFを求めた(図7参照)。また、堆積物DPの除去後の凹部の上部の幅(CDT)と底部の幅(CDB)の差ΔCDを求めた。その結果、第4~第9の実験で求めたTMKはそれぞれ、16.8nm、17.6nm、16.7nm、16.3nm、17.7nm、17.8nmであった。また、第4~第9の実験で求めたTSNFはそれぞれ、47.8nm、48.7nm、48.4nm、50.6nm、50.5nm、51.0nmであった。また、第4~第9の実験で求めたΔCDはそれぞれ、2.5nm、1.9nm、1.7nm、1.2nm、1.4nm、1.7nmであった。第4~第9の実験の結果から、除去ガスにフルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスを含めることにより、マスクMK及びシリコン窒化膜SNFのエッチングを抑制しつつ、堆積物DPを除去可能であることが確認された。また、フルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスを含む除去ガスを用いることにより、基板Wの凹部の垂直性を高めることが可能であることが確認された。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な追加、省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
ここで、本開示に含まれる種々の例示的実施形態を、以下の[E1]~[E12]に記載する。
[E1]
(a) プラズマ処理装置のチャンバ内で基板支持部上に基板を準備する工程であり、該基板は、下地領域上に設けられたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜、並びに、該シリコン酸化膜上に設けられたマスクを含み、該マスクは多結晶シリコンから形成されている、該工程と、
(b) 前記チャンバ内でエッチングガスからプラズマを生成して前記シリコン酸化膜をエッチングする工程であり、該エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含む、該工程と、
を含み、
前記(b)において前記プラズマを生成するためにソース信号が供給され、前記基板にイオンを引き込むためにバイアス信号が前記基板支持部に供給され、
前記(b)が行われるエッチング期間は、第1の期間と該第1の期間と交互の第2の期間、並びに、該第1の期間と少なくとも部分的に重複する第3の期間と該第3の期間と交互の第4の期間であり前記第2の期間と少なくとも部分的に重複する該第4の期間を含み、
前記第1の期間における前記ソース信号のレベルは、前記第2の期間おける前記ソース信号のレベルよりも高く、
前記第4の期間における前記バイアス信号のレベルは、前記第3の期間における前記バイアス信号のレベルよりも高い、
エッチング方法。
(a) プラズマ処理装置のチャンバ内で基板支持部上に基板を準備する工程であり、該基板は、下地領域上に設けられたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜、並びに、該シリコン酸化膜上に設けられたマスクを含み、該マスクは多結晶シリコンから形成されている、該工程と、
(b) 前記チャンバ内でエッチングガスからプラズマを生成して前記シリコン酸化膜をエッチングする工程であり、該エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含む、該工程と、
を含み、
前記(b)において前記プラズマを生成するためにソース信号が供給され、前記基板にイオンを引き込むためにバイアス信号が前記基板支持部に供給され、
前記(b)が行われるエッチング期間は、第1の期間と該第1の期間と交互の第2の期間、並びに、該第1の期間と少なくとも部分的に重複する第3の期間と該第3の期間と交互の第4の期間であり前記第2の期間と少なくとも部分的に重複する該第4の期間を含み、
前記第1の期間における前記ソース信号のレベルは、前記第2の期間おける前記ソース信号のレベルよりも高く、
前記第4の期間における前記バイアス信号のレベルは、前記第3の期間における前記バイアス信号のレベルよりも高い、
エッチング方法。
[E2]
前記チャンバ内で除去ガスからプラズマをして、前記(b)において前記基板上に形成された炭素を含有する堆積物を除去する工程を更に含み、
前記除去ガスは、フルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスと酸素含有ガスとを含む、
[E1]に記載のエッチング方法。
前記チャンバ内で除去ガスからプラズマをして、前記(b)において前記基板上に形成された炭素を含有する堆積物を除去する工程を更に含み、
前記除去ガスは、フルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスと酸素含有ガスとを含む、
[E1]に記載のエッチング方法。
[E3]
前記酸素含有ガスは、O2ガスである、[E2]に記載のエッチング方法。
前記酸素含有ガスは、O2ガスである、[E2]に記載のエッチング方法。
[E4]
前記エッチングガスに含まれる前記フルオロカーボンガスは、C4F6ガス、C4F8ガス、C5F8ガス、又はC3F8ガスである、[E1]~[E3]の何れか一項に記載のエッチング方法。
前記エッチングガスに含まれる前記フルオロカーボンガスは、C4F6ガス、C4F8ガス、C5F8ガス、又はC3F8ガスである、[E1]~[E3]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E5]
炭素及び水素を含む前記分子において、水素原子の数は、炭素原子の数よりも多い、[E1]~[E4]の何れか一項に記載のエッチング方法。
炭素及び水素を含む前記分子において、水素原子の数は、炭素原子の数よりも多い、[E1]~[E4]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E6]
炭素及び水素を含む分子からなる前記ガスは、ハイドロフルオロカーボンガス又は炭化水素ガスである、[E1]~[E5]の何れか一項に記載のエッチング方法。
炭素及び水素を含む分子からなる前記ガスは、ハイドロフルオロカーボンガス又は炭化水素ガスである、[E1]~[E5]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E7]
前記窒素含有ガスは、N2ガスである、[E1]~[E6]の何れか一項に記載のエッチング方法。
前記窒素含有ガスは、N2ガスである、[E1]~[E6]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E8]
前記第1の期間と前記第3の期間は互いに一致しており、前記第2の期間と前記第4の期間は互いに一致している、[E1]~[E7]の何れか一項に記載のエッチング方法。
前記第1の期間と前記第3の期間は互いに一致しており、前記第2の期間と前記第4の期間は互いに一致している、[E1]~[E7]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E9]
前記第1の期間の時間長と前記第2の期間の時間長の和に対する前記第1の期間の時間長の比の値は、前記第3の期間の時間長と前記第4の期間の時間長の和に対する前記第4の期間の時間長の比の値よりも小さい、[E1]~[E8]の何れか一項に記載のエッチング方法。
前記第1の期間の時間長と前記第2の期間の時間長の和に対する前記第1の期間の時間長の比の値は、前記第3の期間の時間長と前記第4の期間の時間長の和に対する前記第4の期間の時間長の比の値よりも小さい、[E1]~[E8]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E10]
前記ソース信号は、ソースRF信号であり、
前記バイアス信号は、バイアスRF信号であるか、電圧パルスのシーケンスである、
[E1]~[E9]の何れか一項に記載のエッチング方法。
前記ソース信号は、ソースRF信号であり、
前記バイアス信号は、バイアスRF信号であるか、電圧パルスのシーケンスである、
[E1]~[E9]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E11]
前記シリコン窒化膜は、前記(b)が行われる前に前記シリコン酸化膜の中に埋め込まれており、前記(b)における前記シリコン酸化膜のエッチングにより部分的に露出される、[E1]~[E10]の何れか一項に記載のエッチング方法。
前記シリコン窒化膜は、前記(b)が行われる前に前記シリコン酸化膜の中に埋め込まれており、前記(b)における前記シリコン酸化膜のエッチングにより部分的に露出される、[E1]~[E10]の何れか一項に記載のエッチング方法。
[E12]
チャンバと、
前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、
前記チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
前記チャンバ内でガスからプラズマを生成するためにソース信号を供給するように構成されたソース電源と、
前記基板支持部にバイアス信号を供給するように構成されたバイアス電源と、
前記ガス供給部、ソース電源、及びバイアス電源を制御するように構成された制御部と、
を備え、
前記制御部は、エッチング期間において、エッチングガスを前記チャンバ内に供給するようにガス供給部を制御するよう構成されており、
前記エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含み、
前記エッチング期間は、第1の期間と該第1の期間と交互の第2の期間、並びに、該第1の期間と少なくとも部分的に重複する第3の期間と該第3の期間と交互の第4の期間であり前記第2の期間と少なくとも部分的に重複する該第4の期間を含み、
前記制御部は、前記第1の期間における前記ソース信号のレベルを前記第2の期間おける前記ソース信号のレベルよりも高いレベルに設定するように前記ソース電源を制御し、前記第4の期間における前記バイアス信号のレベルを前記第3の期間における前記バイアス信号のレベルよりも高いレベルに設定するように前記バイアス電源を制御するよう構成されている、
プラズマ処理装置。
チャンバと、
前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、
前記チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
前記チャンバ内でガスからプラズマを生成するためにソース信号を供給するように構成されたソース電源と、
前記基板支持部にバイアス信号を供給するように構成されたバイアス電源と、
前記ガス供給部、ソース電源、及びバイアス電源を制御するように構成された制御部と、
を備え、
前記制御部は、エッチング期間において、エッチングガスを前記チャンバ内に供給するようにガス供給部を制御するよう構成されており、
前記エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含み、
前記エッチング期間は、第1の期間と該第1の期間と交互の第2の期間、並びに、該第1の期間と少なくとも部分的に重複する第3の期間と該第3の期間と交互の第4の期間であり前記第2の期間と少なくとも部分的に重複する該第4の期間を含み、
前記制御部は、前記第1の期間における前記ソース信号のレベルを前記第2の期間おける前記ソース信号のレベルよりも高いレベルに設定するように前記ソース電源を制御し、前記第4の期間における前記バイアス信号のレベルを前記第3の期間における前記バイアス信号のレベルよりも高いレベルに設定するように前記バイアス電源を制御するよう構成されている、
プラズマ処理装置。
以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、説明の目的で本明細書で説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
1…プラズマ処理装置、2…制御部、10…チャンバ、11…基板支持部、20…ガス供給部、31a…第1のRF生成部、31b…第2のRF生成部、32a…第1のDC生成部。
Claims (12)
- (a) プラズマ処理装置のチャンバ内で基板支持部上に基板を準備する工程であり、該基板は、下地領域上に設けられたシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜、並びに、該シリコン酸化膜上に設けられたマスクを含み、該マスクは多結晶シリコンから形成されている、該工程と、
(b) 前記チャンバ内でエッチングガスからプラズマを生成して前記シリコン酸化膜をエッチングする工程であり、該エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含む、該工程と、
を含み、
前記(b)において前記プラズマを生成するためにソース信号が供給され、前記基板にイオンを引き込むためにバイアス信号が前記基板支持部に供給され、
前記(b)が行われるエッチング期間は、第1の期間と該第1の期間と交互の第2の期間、並びに、該第1の期間と少なくとも部分的に重複する第3の期間と該第3の期間と交互の第4の期間であり前記第2の期間と少なくとも部分的に重複する該第4の期間を含み、
前記第1の期間における前記ソース信号のレベルは、前記第2の期間おける前記ソース信号のレベルよりも高く、
前記第4の期間における前記バイアス信号のレベルは、前記第3の期間における前記バイアス信号のレベルよりも高い、
エッチング方法。 - 前記チャンバ内で除去ガスからプラズマをして、前記(b)において前記基板上に形成された炭素を含有する堆積物を除去する工程を更に含み、
前記除去ガスは、フルオロカーボンガス又はハイドロフルオロカーボンガスと酸素含有ガスとを含む、
請求項1に記載のエッチング方法。 - 前記酸素含有ガスは、O2ガスである、請求項2に記載のエッチング方法。
- 前記エッチングガスに含まれる前記フルオロカーボンガスは、C4F6ガス、C4F8ガス、C5F8ガス、又はC3F8ガスである、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- 炭素及び水素を含む前記分子において、水素原子の数は、炭素原子の数よりも多い、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- 炭素及び水素を含む分子からなる前記ガスは、ハイドロフルオロカーボンガス又は炭化水素ガスである、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- 前記窒素含有ガスは、N2ガスである、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- 前記第1の期間と前記第3の期間は互いに一致しており、前記第2の期間と前記第4の期間は互いに一致している、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- 前記第1の期間の時間長と前記第2の期間の時間長の和に対する前記第1の期間の時間長の比の値は、前記第3の期間の時間長と前記第4の期間の時間長の和に対する前記第4の期間の時間長の比の値よりも小さい、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- 前記ソース信号は、ソースRF信号であり、
前記バイアス信号は、バイアスRF信号であるか、電圧パルスのシーケンスである、
請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。 - 前記シリコン窒化膜は、前記(b)が行われる前に前記シリコン酸化膜の中に埋め込まれており、前記(b)における前記シリコン酸化膜のエッチングにより部分的に露出される、請求項1~3の何れか一項に記載のエッチング方法。
- チャンバと、
前記チャンバ内に設けられた基板支持部と、
前記チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
前記チャンバ内でガスからプラズマを生成するためにソース信号を供給するように構成されたソース電源と、
前記基板支持部にバイアス信号を供給するように構成されたバイアス電源と、
前記ガス供給部、ソース電源、及びバイアス電源を制御するように構成された制御部と、
を備え、
前記制御部は、エッチング期間において、エッチングガスを前記チャンバ内に供給するようにガス供給部を制御するよう構成されており、
前記エッチングガスは、フルオロカーボンガス、炭素及び水素を含む分子からなるガス、並びに窒素含有ガスを含み、
前記エッチング期間は、第1の期間と該第1の期間と交互の第2の期間、並びに、該第1の期間と少なくとも部分的に重複する第3の期間と該第3の期間と交互の第4の期間であり前記第2の期間と少なくとも部分的に重複する該第4の期間を含み、
前記制御部は、前記第1の期間における前記ソース信号のレベルを前記第2の期間おける前記ソース信号のレベルよりも高いレベルに設定するように前記ソース電源を制御し、前記第4の期間における前記バイアス信号のレベルを前記第3の期間における前記バイアス信号のレベルよりも高いレベルに設定するように前記バイアス電源を制御するよう構成されている、
プラズマ処理装置。
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