JP2024038807A - モータ制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のモータのベクトル制御を行うモータ制御装置の小型化を実現する。【解決手段】モータ制御部157において、ベクトル制御部515は、PWMインバータ506a,506bと接続されており、PWMインバータ506aからモータ141aの巻線に供給される駆動電流の制御と、PWMインバータ506bからモータ141bの巻線に供給される駆動電流の制御とに共用される。PWMインバータ506a,506bは、プリンタ制御部150から出力される制御信号(イネーブル信号530a,530b)に従って、PWMインバータ506a,506bのうちで、駆動対象のモータ用のPWMインバータが動作するように構成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、モータの駆動制御に関するものであり、特に、画像形成装置において負荷の駆動源として使用可能なステッピングモータ等のモータの駆動制御に関するものである。
複写機又はプリンタ等の画像形成装置において、シートを搬送する搬送系の駆動源として、ステッピングモータ等のモータが広く用いられている。モータの駆動制御のための制御手法として、ベクトル制御(又はFOC(Field Oriented Control))と称される制御方法が提案されている(例えば、特許文献1)。このようなベクトル制御では、モータの回転子(ロータ)の回転位相の検出が必要になる。モータの各相の巻線に誘起される逆起電圧に基づいて回転子の回転位相を求めることによって、エンコーダ等の位置センサを用いないセンサレスベクトル制御を実現できる。また、ベクトル制御を実現するためには、駆動対象のモータの巻線に流れる駆動電流を検出する電流検出回路、及び検出結果を種演算に使用可能にするためのA/D変換器等が必要になる。
特開2003-284389号公報
上述のベクトル制御用のモジュールは、ゲート規模が大きく、制御ICに搭載されるモジュール数が少ない傾向にある。そのため、複数のモータをベクトル制御によって駆動する場合、例えば、複数の制御ICに加えて、複数の電流検出回路が必要となる。これは、部品コストの増加と、制御IC及び電流検出回路を実装するための基板のサイズの増大とにつながりうる。
そこで、本発明は、複数のモータのベクトル制御を行うモータ制御装置の小型化を実現するための技術を提供することを目的としている。
本発明の一態様に係るモータ制御装置は、第1モータの巻線に駆動電流を供給することで、前記第1モータを駆動する第1駆動回路と、前記第1モータとは排他的に駆動される第2モータの巻線に駆動電流を供給することで、前記第2モータを駆動する第2駆動回路と、前記第1及び第2駆動回路と接続されており、前記第1駆動回路から前記第1モータの巻線に供給される駆動電流の制御と、前記第2駆動回路から前記第2モータの巻線に供給される駆動電流の制御とに共用される制御手段と、を備え、前記制御手段は、外部のコントローラから出力される、駆動対象のモータ用の指令位相と、前記モータの回転子の回転位相との偏差が小さくなるように、前記回転位相を基準とした回転座標系における、前記回転子にトルクを発生させるトルク電流成分と前記モータの巻線を貫く磁束の強度に影響する励磁電流成分とに基づいて、前記モータの巻線に供給される駆動電流を制御し、前記第1及び第2駆動回路は、前記外部のコントローラから出力される制御信号に従って、前記第1及び第2駆動回路のうちで、前記駆動対象のモータ用の駆動回路が動作するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数のモータのベクトル制御を行うモータ制御装置の小型化を実現することが可能になる。
画像形成装置の構成例を示す断面図 画像形成装置の制御構成例を示すブロック図 モータ制御部の構成例を示すブロック図 モータと回転座標系のdq軸との関係を示す図 PWMインバータの構成例を示す回路図 複数のモータを制御するモータ制御部の構成例を示すブロック図 モータ制御部に関連する信号の変化のタイミングの例を示すタイミングチャート 給紙モータの制御手順の例を示すフローチャート
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<画像形成装置>
図1は、本開示の実施形態における画像形成装置の構成例を示す。図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式で画像を形成する複写機として構成されている。画像形成装置100は、画像読取装置(原稿読取装置)201、及び画像形成装置本体202を備えている。なお、画像形成装置100は、複写機に限らず、例えば、ファクシミリ装置、印刷機、プリンタ等であってもよい。また、記録方式は、電子写真方式に限らず、例えば、インクジェット方式等であってもよい。画像形成装置100は、カラー(マルチカラー)方式を採用しているが、モノクロ(モノカラー)方式を採用してもよい。
原稿読取装置201において、原稿台ガラス101上に置かれた原稿は、照明103によって照射される。原稿からの反射光は、ミラー104~106で順に反射し、光学系108を通じてCCD109に結像される。CCD109は、例えば、R(レッド)、B(ブルー)及びG(グリーン)にそれぞれ対応する3ラインのCCDラインセンサにより構成される。ミラーユニット107は、ミラー105,106を含む。ミラーユニット111は、照明103及びミラー104を含む。ミラーユニット111は、図1に示す矢印の方向に速度Vで移動するようにモータ102によって駆動される。ミラーユニット107は、速度1/2Vで移動するようにモータ102によって駆動される。ミラーユニット107,111の移動により、原稿の画像全体の読み取りが行われる。
CCD109は、原稿の画像を読み取って得られた画像データを電気信号として画像処理部110へ出力する。画像処理部110は、入力された画像データに対して所定の画像処理を行い、当該画像データを画像形成装置本体202の画像処理部120へ出力する。
画像形成装置100は、記録材に画像を形成(印刷)する画像形成部121を備える。記録材は、例えば、紙又はOHP等のシートである。画像形成部121は、それぞれ異なるトナー色に対応する4つのステーション122Y,122M,122C,122Kを有する。画像形成部121は更に、中間転写ベルト129及び二次転写ローラ130を備える。ステーション122Y,122M,122C,122Kは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成し、形成したトナー像を中間転写ベルト129に転写する。なお、図1では、ステーション122M,122C,122Kが有する各部材に対する参照符号の記載を省略しているが、ステーション122M,122C,122Kはステーション122Yと同様の構成を有する。また、参照符号の末尾に付与されるY、M、C、Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの略称である。色を区別する必要がない場合には、参照符号からY、M、C、Kの文字は省略される。
ステーション122は、レーザユニット123、ポリゴンミラー124、感光ドラム125、現像器126、一次転写ローラ127、及び帯電器128を備える。感光ドラム125は、像担持体の一例であり、図1において時計回りに回転する。帯電器128は、感光ドラム125の表面を一様に帯電させる。レーザユニット123は、レーザ光を出力する光源(例えば半導体レーザ)を有している。レーザユニット123は、画像処理部120から出力される画像信号に基づくレーザ光を光源から出力する。レーザユニット123から出力され、回転駆動されるポリゴンミラー124の反射面で反射したレーザ光により、感光ドラム125の表面が走査される。このようにして、帯電した感光ドラム125の表面がレーザ光により露光されることで、感光ドラム125上に静電潜像が形成される。現像器126は、感光ドラム125上に形成された静電潜像を、トナー(現像剤)を用いて現像することで、感光ドラム125上にトナー像を形成する。一次転写ローラ127は、感光ドラム125上に形成されたトナー像を、中間転写ベルト129上に転写する。
ステーション122Y,122M,122C,122Kにおいて各感光ドラム125に形成されたトナー像は、中間転写ベルト129上に順に重ね合わせて転写される。中間転写ベルト129上のトナー像は、中間転写ベルト129の周面が移動に従って、二次転写ローラ130によってシートへのトナー像の転写が行われる転写位置まで移動する。二次転写ローラ130は、中間転写ベルト129上のトナー像を、給紙カセットA~C及び手差しトレイ144から給紙及び搬送されるシートに転写する。トナー像が転写されたシートは、二次転写ローラ130によるトナー像の転写位置から定着器132へ搬送される。
定着器132は、加圧ローラ133(加圧部材)及び定着ローラ134(定着部材)を有する。定着ローラ134は、ハロゲンヒータで構成された定着ヒータ135を内蔵している。定着器132は、画像形成部121から搬送されてきたシートに熱及び圧力を加えることで、当該シートに転写されたトナー像を当該シートに定着させる。定着器132による定着処理が行われたシートは、排紙トレイ136へ排紙される。
画像形成装置100は、搬送路へシートを給紙する給紙部として、給紙カセットA、給紙カセットB,給紙カセットC、及び手差しトレイ144を有する。例えば、給紙カセットA、給紙カセットB、及び給紙カセットCからのシートの給紙は、それぞれ、モータ141a(給紙モータA)、モータ141b(給紙モータB)、及びモータ141c(給紙モータC)の駆動により行われる。手差しトレイ144からのシートの給紙は、モータ145の駆動により行われる。モータ141a,141b,141c,145の駆動は、プリンタ制御部150によって制御される。
搬送路に給紙されたシートは、モータ142,143によってそれぞれ駆動される搬送ローラによって、レジローラ146の位置まで搬送される。レジローラ146にシートが突き当てられることで、当該シートの斜行が補正される。モータ147によってレジローラ146が駆動されることで、シートは、レジローラ146によって、二次転写ローラ130によるトナー像の転写位置へ搬送される。当該転写位置において、上述のように、中間転写ベルト129上のトナー像がシートに転写される。
なお、中間転写ベルト129の端部に設けられた端部センサ(図示せず)により、中間転写ベルト129の蛇行が検知された場合に、ステアリングローラ149を用いて、中間転写ベルト129の蛇行が所定の範囲内に収まるように制御される。ステアリングローラ149は、ステアリングモータ172によって駆動される。
図2は、画像形成装置100の制御構成例を示すブロック図である。図2に示すプリンタ制御部150は、CPU151a、ROM151b、及びRAM151cを備え、画像形成装置100全体を制御する。プリンタ制御部150は、画像処理部120、操作部152、アナログ・デジタル(A/D)変換器153、高圧制御部155、モータ制御部157、センサ類158、及びACドライバ159と接続されている。プリンタ制御部150は、接続された各ユニットとの間でデータの交換が可能である。
CPU151aは、ROM151bに格納された各種プログラムを読み出して実行することによって、予め定められた画像形成シーケンスに関連する各種シーケンスを実行する。RAM151cは、記憶デバイスである。RAM151cには、例えば、高圧制御部155に対する設定値、モータ制御部157に対する指令値、操作部152から受信される情報等のデータが格納される。
プリンタ制御部150は、ユーザが各種の設定を行うための操作画面を、操作部152に設けられた表示部に表示するように操作部152を制御する。プリンタ制御部150は、ユーザが設定した情報を、操作部152から受信し、ユーザが設定した情報に基づいて画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。また、プリンタ制御部150は、画像形成装置の状態をユーザに知らせるためのデータを操作部152に送信する。なお、画像形成装置の状態を示す情報とは、例えば、画像形成枚数、画像形成動作の進行状況、原稿読取装置201及び画像形成装置本体202におけるシート材のジャムや重送等に関する情報である。操作部152は、プリンタ制御部150から受信した情報を表示部に表示する。
プリンタ制御部150(CPU151a)は、画像処理部120における画像処理に必要となる、画像形成装置100内の各デバイスの設定値データを画像処理部120に送信する。また、プリンタ制御部150は、各デバイスからの信号(センサ類158からの信号)を受信して、受信した信号に基づいて高圧制御部155を制御する。高圧制御部155は、プリンタ制御部150によって設定された設定値に基づいて、高圧ユニット156(例えば、帯電器128、現像器126、一次転写ローラ127、及び二次転写ローラ130)に必要な電圧を供給する。なお、センサ類158には、搬送ローラによって搬送されるシート(記録材)を検出するセンサ等が含まれる。
A/D変換器153は、定着ヒータ135の温度を検出するためのサーミスタ154が検出した検出信号を受信し、当該検出信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してプリンタ制御部150に送信する。プリンタ制御部150は、A/D変換器153から受信したデジタル信号に基づいてACドライバ159を制御する。ACドライバ159は、定着ヒータ135の温度が定着処理を行うために必要な温度となるように定着ヒータ135を制御する。なお、定着ヒータ135は、定着処理に用いられるヒータであり、定着器132に含まれる。
プリンタ制御部150(CPU151a)は、モータ制御部157を介して、モータ200の駆動シーケンスを制御する。モータ制御部157は、CPU151aから出力された指令に応じてモータ200を制御する。モータ200(モータ141a,141b,141c等)は、例えば、ステッピングモータで構成される。モータ200は、駆動対象となる負荷(各種ローラ等)を駆動するモータであり、例えば、図1に示される各モータ(モータ141a,141b,141c,142,143,145,147,148等)に相当する。例えば、モータ141a,141b,141c(給紙モータA~C)によってそれぞれ駆動される負荷は、給紙カセットA~Cからシートを給紙するための給紙ローラである。
本実施形態のモータ制御部157は、画像形成装置100内の各負荷を駆動するモータに適用することができる。図2には、1個のモータ制御部157及び1個のモータ200のみが示されているが、実際には、複数の負荷のそれぞれに対してモータ及びモータ制御部(モータ制御装置)が設けられうる。また、本実施形態の画像形成装置100は、1つのモータ制御部157が複数のモータ141a,141b,141cを制御する構成も有する。
モータ制御部157の外部(上位)のコントローラに相当するプリンタ制御部150は、駆動対象のモータ200の回転子(ロータ)の回転位相の指令値(θ_ref)(以下、「指令位相」とも称する。)を生成し、モータ制御部157へ出力する。例えば、位相指令値θ_refは、パルス状の矩形波信号であり、1パルスがステッピングモータの回転角度の最小変化量を規定する。なお、モータの回転速度の指令値(速度指令値ω_ref)は、θ_refに対応する周波数として求められる。プリンタ制御部150は、モータの駆動シーケンスを開始すると、生成した位相指令値θ_refを、所定の時間周期(制御周期)でモータ制御部157へ出力する。モータ制御部157は、プリンタ制御部150から与えられる位相指令値θ_refに従って、モータ200の位相制御及び速度制御を実行する。
<モータのベクトル制御>
図3は、モータ制御部157の構成例を示すブロック図である。図3では、モータ制御部157の構成例として、1つのモータ(モータ200)の駆動制御を行うための構成例を示している。なお、後述する図6では、モータ制御部157の構成例として、複数のモータの駆動制御を選択的に行うための構成例を示す。
まず、図4を参照して、図3に示すモータ制御部157によるモータ200の駆動制御に用いられるベクトル制御の概要について説明する。本例のモータ200は、A相(第1相)及びB相(第2相)の2相から成るステッピングモータである。なお、モータ200には、モータ200の回転子(ロータ)401の回転位相を検出するためのセンサ(例えばロータリエンコーダ)は設けられていないが、回転位相を検出するためのセンサが設けられている構成であってもよい。また、以下の説明においては、電気角としての回転位相θ、指令位相θ_ref等に基づいてモータの制御が行われるが、例えば、電気角が機械角に変換され、当該機械角に基づいてモータの制御が行われてもよい。
図4は、モータ200と、d軸及びq軸によって表される回転座標系との関係を示す図である。図4では、静止座標系において、A相の巻線に対応した軸であるα軸と、B相の巻線に対応した軸であるβ軸とが定義されている。また、回転子401に用いられている永久磁石の磁極によって作られる磁束の方向に沿ってd軸が定義され、d軸から反時計回りに90度進んだ方向(d軸に直交する方向)に沿ってq軸が定義されている。α軸とd軸との成す角度はθと定義され、回転子401の回転位相は角度θによって表される。
ベクトル制御では、回転子401の回転位相θを基準とした回転座標系が用いられる。具体的には、モータ200の巻線に流れる駆動電流に対応する電流ベクトルの、回転座標系における電流成分の値が用いられる。回転座標系における電流ベクトルは、回転子401にトルクを発生させるq軸成分(トルク電流成分)と、巻線を貫く磁束の強度に影響するd軸成分(励磁電流成分)とを含む。この電流ベクトルのd軸成分の値とq軸成分の値とがベクトル制御に用いられる。
ベクトル制御とは、回転子401の目標位相を表す指令位相と実際の回転位相との偏差が小さくなるように、トルク電流成分iqの値と励磁電流成分idの値とを制御する位相フィードバック制御を行うことによってモータを制御する制御方法である。また、回転子401の目標速度を表す指令速度と実際の回転速度との偏差が小さくなるように、トルク電流成分iqの値と励磁電流成分idの値とを制御する速度フィードバック制御を行うことによってモータを制御する制御手法もある。
<モータ制御部の構成(1つのモータの制御構成)>
図3に示されるように、モータ制御部157は、ベクトル制御部515、PWMインバータ506、及び電流検出器507,508を備える。ベクトル制御部515は、位相制御器501、速度制御器502、電流制御器503,504、座標変換器505,511、A/D変換器510、誘起電圧決定器512、位相決定器513、速度決定器514、及び減算器551~554を備える。モータ制御部157は、少なくとも1つのASICで構成されており、以下に説明する各機能を実行する。
モータ制御部157は、外部(上位)のコントローラに相当するプリンタ制御部150(CPU151a)から、モータ200の回転子401の目標位相を表す指令位相θ_refを示す制御信号の入力を受ける。モータ制御部157において、ベクトル制御部515は、モータ200へ供給する駆動電流を、指令位相θ_refに基づいて、モータ200の回転子401の回転位相θを基準とした回転座標系の電流値によって制御する、上述のベクトル制御を行う。これにより、ベクトル制御部515は、駆動電圧Vα,Vβを生成し、生成した駆動電圧Vα,VβをPWMインバータ506へ出力する。PWMインバータ506は、駆動電圧Vα,Vβに応じて、モータ200へ駆動電流を供給することによって、モータ200を駆動する。
また、モータ制御部157は、プリンタ制御部150(CPU151a)から、PWMインバータ506の動作状態を制御するためのイネーブル信号530の入力を受ける。モータ制御部157では、イネーブル信号530に従って、PWMインバータ506の動作状態がオン状態(有効状態又はイネーブル状態)とオフ状態(無効状態又はディスエーブル状態)との間で切り替えられる。
ベクトル制御では、モータ200のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流に対応する電流ベクトルが、α軸及びβ軸で表される静止座標系から、d軸及びq軸で表される回転座標系に変換される。このような変換の結果、モータ200に供給される駆動電流は、回転座標系において、直流のd軸成分(d軸電流)及びq軸成分(q軸電流)によって表される。この場合、q軸電流は、モータ200にトルクを発生させるトルク電流成分に相当し、回転子401の回転に寄与する電流である。d軸電流は、モータ200の回転子401の磁束の強度に影響する励磁電流成分に相当する。
ベクトル制御部515は、電流ベクトルのq軸成分(q軸電流)及びd軸成分(d軸電流)をそれぞれ独立に制御することができる。これにより、回転子401が回転するために必要なトルクを効率的に発生させることができる。
ベクトル制御部515は、モータ200の回転子401の回転位相θ及び回転速度ωを決定(推定)し、その決定結果に基づいてベクトル制御を行う。位相制御器501を含む最も外側の制御ループでは、モータ200の回転子401の回転位相θの決定結果に基づいて、モータ200の位相制御が行われる。
プリンタ制御部150のCPU151aは、モータ200の回転子401の目標位相を表す指令位相θ_refを生成し、所定の時間周期で指令位相θ_refをモータ制御部157(ベクトル制御部515)へ出力する。指令位相θ_refは、例えば、パルス状の矩形波信号であり、1パルスがモータ200(ステッピングモータ)の回転角度の最小変化量に対応する。なお、回転子401の目標回転速度を表す指令速度ω_refは、指令位相θ_refに対応する周波数として求められる。減算器551は、モータ200の回転子401の回転位相θと指令位相θ_refとの偏差を演算し、当該偏差を位相制御器501に出力する。
位相制御器501は、比例制御(P)、積分制御(I)、及び微分制御(D)に基づいて、減算器551から出力された偏差が小さくなるように、モータ200の回転子401の目標回転速度を表す指令速度ω_refを生成して出力する。具体的には、位相制御器501は、P制御、I制御、及びD制御に基づいて減算器551から出力された偏差が0になるように、指令速度ω_refを生成して出力する。なお、P制御とは、制御する対象の値を指令値と推定値との偏差に比例する値に基づいて制御する制御方法である。I制御とは、制御する対象の値を指令値と推定値との偏差の時間積分に比例する値に基づいて制御する制御方法である。また、D制御とは、制御する対象の値を指令値と推定値との偏差の時間変化に比例する値に基づいて制御する制御方法である。本実施形態における位相制御器501は、PID制御に基づいて指令速度ω_refを生成しているが、これに限定されない。例えば、位相制御器501は、PI制御に基づいて指令速度ω_refを生成してもよい。このようにして、位相制御器501によるモータ200の位相制御が行われる。
速度制御器502を含む制御ループでは、モータ200の回転子401の回転速度ωの決定(推定)結果に基づいて、モータ200の速度制御が行われる。減算器552は、モータ200の回転子401の回転速度ωと指令速度ω_refとの偏差を演算し、当該偏差を速度制御器502に出力する。
速度制御器502は、PID制御に基づいて、減算器552から出力された偏差が小さくなるように、q軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成して出力する。具体的には、速度制御器502は、PID制御に基づいて減算器552から出力された偏差が0になるように、q軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成して出力する。本実施形態における速度制御器502は、PID制御に基づいてq軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成しているが、この限りではない。例えば、速度制御器502は、PI制御に基づいてq軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成してもよい。なお、回転子401に永久磁石が用いられる場合、通常は巻線を貫く磁束の強度に影響するd軸電流指令値id_refは0に設定されるが、この限りではない。
電流制御器503,504を含む制御ループでは、モータ200の各相の巻線に流れる駆動電流の検出値に基づいて、モータ200の各相の巻線に流れる駆動電流が制御される。ここで、モータ200のA相及びB相の巻線にそれぞれ流れる駆動電流(交流電流)は、電流検出器507,508によって検出され、その後、A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換される。A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換された駆動電流の電流値は、静止座標系における電流値iα及びiβとして、次式のように表される。なお、Iは電流の振幅の大きさを示す。
iα=I*cosθ
iβ=I*sinθ (1)
これらの電流値iα及びiβは、座標変換器511及び誘起電圧決定器512に入力される。
座標変換器511は、次式によって、静止座標系における電流値iα及びiβを回転座標系におけるq軸電流の電流値iq及びd軸電流の電流値idに変換する。
id= cosθ*iα+sinθ*iβ
iq=-sinθ*iα+cosθ*iβ (2)
減算器553には、速度制御器502から出力されたq軸電流指令値iq_refと座標変換器511から出力された電流値iqとが入力される。減算器553は、q軸電流指令値iq_refと電流値iqとの偏差を演算し、当該偏差を電流制御器503に出力する。また、減算器554には、速度制御器502から出力されたd軸電流指令値id_refと座標変換器511から出力された電流値idとが入力される。減算器554は、d軸電流指令値id_refと電流値idとの偏差を演算し、当該偏差を電流制御器504に出力する。
電流制御器503は、PID制御に基づいて、入力される偏差が小さくなるように駆動電圧Vqを生成する。具体的には、電流制御器503は、入力される偏差が0になるように駆動電圧Vqを生成して座標変換器505に出力する。また、電流制御器504は、PID制御に基づいて、入力される偏差が小さくなるように駆動電圧Vdを生成する。具体的には、電流制御器504は、入力される偏差が0になるように駆動電圧Vdを生成して座標変換器505に出力する。
なお、本実施形態における電流制御器503,504は、PID制御に基づいて駆動電圧Vq及びVdを生成しているが、この限りではない。例えば、電流制御器503,504は、PI制御に基づいて駆動電圧Vq及びVdを生成してもよい。
座標変換器505は、電流制御器503,504から出力された回転座標系における駆動電圧Vq及びVdを、次式によって、静止座標系における駆動電圧Vα及びVβに逆変換する。
Vα=cosθ*Vd-sinθ*Vq
Vβ=sinθ*Vd+cosθ*Vq (3)
座標変換器505は、変換された駆動電圧Vα及びVβを、PWMインバータ506へ出力する。PWMインバータ506に含まれるフルブリッジ回路(Hブリッジ回路)は、座標変換器505から入力された駆動電圧Vα及びVβに基づくPWM(パルス幅変調)信号によって駆動される。その結果、PWMインバータ506は、駆動電圧Vα及びVβに応じた駆動電流iα及びiβを生成し、駆動電流iα及びiβをモータ200の各相の巻線に供給することによって、モータ200を駆動する。なお、PWMインバータ506は、ハーフブリッジ回路等を含んでいてもよい。
<センサレス制御>
次に、回転位相θの決定(推定)方法について説明する。回転子401の回転位相θの決定には、回転子401の回転によってモータ200のA相及びB相の巻線に誘起される誘起電圧(逆起電圧)Eα及びEβの値が用いられる。
誘起電圧Eα及びEβの値は、誘起電圧決定器512によって決定(算出)される。具体的には、誘起電圧Eα及びEβは、A/D変換器510から誘起電圧決定器512に入力された電流値iα及びiβと、座標変換器505から誘起電圧決定器512に入力された駆動電圧Vα及びVβとから、次式によって決定される。
Eα=Vα-R*iα-L*diα/dt
Eβ=Vβ-R*iβ-L*diβ/dt (4)
ここで、Rは巻線レジスタンス、Lは巻線インダクタンスである。巻線レジスタンスR及び巻線インダクタンスLの値は、使用されているモータ200に固有の値であり、ROM151b、またはモータ制御部157に設けられたメモリ(図示せず)に予め格納されている。誘起電圧決定器512によって決定された誘起電圧Eα及びEβは位相決定器513へ入力される。
位相決定器513は、誘起電圧決定器512から出力された誘起電圧Eαと誘起電圧Eβとの比から、次式によってモータ200の回転子401の回転位相θを決定(推定)する。
θ=tan-1(-Eβ/Eα) (5)
なお、本実施形態においては、位相決定器513は、式(5)に基づく演算を行うことによって回転位相θを決定したが、この限りではない。例えば、位相決定器513は、ROM151b等に記憶されている、誘起電圧Eα及びEβと誘起電圧Eα及びEβに対応する回転位相θとの関係を示すテーブルを参照することによって回転位相θを決定(推定)してもよい。
このようにして得られた回転子401の回転位相θは、減算器551、速度決定器514、座標変換器505、511に入力される。速度決定器514は、入力された回転位相θの時間変化に基づいて、次式によってモータ200の回転子401の回転速度ωを決定(推定)する。
ω=dθ/dt (6)
速度決定器514は、回転速度ωを減算器552に出力する。
以上のように、本実施形態におけるベクトル制御部515は、指令位相θ_refと回転位相θとの偏差が小さくなるように回転座標系における電流値を制御する位相フィードバック制御を用いたベクトル制御を行う。ベクトル制御を行うことによって、モータが脱調状態となることや、余剰トルクに起因してモータ音が増大すること及び消費電力が増大することを抑制することができる。
<モータの駆動回路>
図5は、モータ200の駆動回路の構成例として、PWMインバータ506の構成例を示す回路図である。PWMインバータ506は、ゲートドライバ540と、FET(Field Effect Transistor)で構成されたスイッチング素子であるQ1~Q4とで構成される。
FET Q1~Q4は、駆動対象のモータ200を駆動するHブリッジ回路(フルブリッジ回路)を構成している。即ち、Hブリッジ回路は、駆動対象のモータ200の巻線(コイルL1)と接続されるFET Q1~Q4を含み、FETのスイッチング(ゲートのオン・オフ動作)に応じた駆動電流Iを当該巻線に供給することで、モータ200を駆動する。電流検出器507,508(電流検出抵抗520)は、Hブリッジ回路とグラウンド(GND)との間に接続されている。なお、2相(A相及びB相)のステッピングモータを駆動する駆動回路には、2相のそれぞれに対応するHブリッジ回路及び電流検出器が必要になる。図5では、1相(A相又はB相)に対応するHブリッジ回路のみを示しているが、実際には、PWMインバータ506には電流検出器507,508にそれぞれ接続された2つのHブリッジ回路が設けられる。
Hブリッジ回路は、モータ駆動電源(例えば24V)と電流検出器507,508との間に直列に接続されたFET Q1及びFET Q3を含む。Hブリッジ回路は、更に、モータ駆動電源と電流検出器507,508との間に直列に接続され、かつ、FET Q1及びFET Q3とは並列に接続されたFET Q2及びFET Q4とを含む。駆動対象のモータ200のコイルL1は、FET Q1とFET Q3との接続点と、FET Q2とFET Q4との接続点とをブリッジ(橋絡)するように、これら2つの接続点の間に接続されている。本実施形態では、FET Q1~Q4としてNチャネルFETを使用する。FET Q1,Q2のドレイン端子(PチャネルFETの場合はソース端子)は、モータ駆動電源と接続されている。また、FET Q3,Q4のソース端子(PチャネルFETの場合はドレイン端子)は、電流検出抵抗R1を介してグラウンドと接続されている。
PWMインバータ506では、ゲートドライバ540から供給されるPWM信号(PWM+及びPWM-)によってFET Q1~Q4のそれぞれのスイッチングが行われる。FET Q1~Q4は、ゲートに与えられる駆動用のPWM信号がハイレベル(Hレベル)である場合にはオン状態となり、PWM信号がローレベル(Lレベル)である場合にはオフ状態となる。FET Q1,Q4は、PWM信号(PWM+)によって駆動される。一方、FET Q2,Q3は、PWM+と逆位相の関係にあるPWM信号(PWM-)によって駆動される。このため、FET Q1,Q4がオン状態の場合にFET Q2,Q3はオフ状態となり、FET Q1,Q4がオフ状態の場合にFET Q2,Q3はオン状態となる。
図5(A)は、PWM+信号がHレベル、PWM+信号がLレベルであることで、FET Q1,Q4がオン状態、FET Q2,Q3がオフ状態の場合の、駆動電流Iが流れる経路を示している。一方、図5(B)は、PWM+信号がLレベル、PWM+信号がHレベルであることで、FET Q1,Q4がオフ状態、FET Q2,Q3がオン状態の場合の、駆動電流Iが流れる経路を示している。このように、FET Q1~Q4についてのオン状態とオフ状態との間のスイッチングに依存して、モータ200のコイルL1に流れる駆動電流Iが変化する。
ゲートドライバ540には、駆動電圧Vα又はVβと、プリンタ制御部150から出力されるイネーブル信号530とが入力される。なお、A相に対応するゲートドライバ540には、A相に対応する駆動電圧Vαが入力され、B相に対応するゲートドライバ540には、B相に対応する駆動電圧Vβが入力される。また、モータ制御部157は、プリンタ制御部150から出力されるイネーブル信号530が、ベクトル制御部515に入力されるように構成されてもよい。この場合、ベクトル制御部515は、例えば、入力されたイネーブル信号530に対してバッファ等により波形整形処理を行い、処理後のイネーブル信号530をPWMインバータへ出力するように構成されてもよい。
プリンタ制御部150からイネーブル信号530が出力されている状態(出力状態)において、ゲートドライバ540の動作状態はオン状態となる。一方、プリンタ制御部150からイネーブル信号530が出力されていない状態(非出力状態)において、ゲートドライバ540の動作状態はオフ状態となる。
ゲートドライバ540は、オン状態において、駆動電圧Vα又はVβに基づいて、FET Q1~Q4へ供給するPWM信号(PWM+及びPWM-)を制御する。これにより、ゲートドライバ540は、モータのコイルL1に流れる駆動電流Iを制御する。モータ200の各相のコイルL1に流れる駆動電流Iがそれぞれ制御されることで、当該モータ200の駆動制御が行われる。一方、ゲートドライバ540は、オフ状態において、モータ200のコイルL1に駆動電流Iが流れないよう、FET Q1~Q4をハイインピーダンス状態とする。
上述のように、電流検出器507,508は、それぞれ、モータ200のA相及びB相の巻線(コイルL1)に流れる駆動電流を検出するように構成される。電流検出器507,508は、PWMインバータ506とグラウンドとの間に接続された電流検出抵抗520と、電流検出抵抗520に印加される電圧(検出電圧)を増幅するオペアンプ521とで構成される。オペアンプ521によって増幅された電圧は、駆動電流の正負の検出値を同じ極性の電圧に調整するためのオフセット電圧が加算されて、ベクトル制御部515内のA/D変換器510へ出力される。
<モータ制御部の構成(複数モータの制御構成)>
図6は、本実施形態に係るモータ制御部157の構成例として、複数のモータの駆動制御を選択的に行うための構成例を示す。上述の図3に示される構成は、1つのベクトル制御部515及び1セットの(A相及びB相に対応する)電流検出器507,508により、1つのモータ(ステッピングモータ)の駆動制御を行うものである。これに対し、図6に示される構成は、1つのベクトル制御部515及び1セットの(A相及びB相に対応する)電流検出器507,508により、複数のモータ(ステッピングモータ)の駆動制御を行うものである。
図6に示される構成を有するモータ制御部157による駆動制御の対象となる複数のモータは、画像形成装置100において排他的に駆動されるモータである。本例では、そのような複数のモータとして、給紙カセットA~Cからのシートの給紙に用いられるモータ141a,141b,141cの駆動制御を行うモータ制御部157の構成例について説明する。なお、モータ制御部157は、手差しトレイ144からのシートの給紙に用いられるモータ145の駆動制御も行う(即ち、モータ141a,141b,141c,145の駆動制御を排他的に行う)ように構成されてもよい。
図6に示されるように、本構成例のモータ制御部157は、ベクトル制御部515及び電流検出器507,508に加えて、モータ141a,141b,141cにそれぞれ対応するPWMインバータ506a,506b,506cを備える。ベクトル制御部515の(駆動電圧Vα,Vβを出力する)出力端子は、PWMインバータ506a,506b,506cと並列に接続される。PWMインバータ506a,506b,506cのモータ側の出力端子は、それぞれ、モータ141a,141b,141c(の巻線)と接続される。PWMインバータ506a,506b,506cのグラウンド側の出力端子は、連結されて、電流検出器507,508の電流検出抵抗520と接続される。
また、PWMインバータ506a,506b,506cには、それぞれ、プリンタ制御部150が出力するイネーブル信号530a,530b,530cが、制御信号として入力される。PWMインバータ506a,506b,506cは、プリンタ制御部150から出力されるイネーブル信号に従って、PWMインバータ506a,506b,506cのうちで、駆動対象のモータ用のPWMインバータが動作するように構成されている。イネーブル信号530a,530b,530cは、それぞれ、PWMインバータ506a,506b,506cの動作状態をオン状態(有効状態又はイネーブル状態)とオフ状態(無効状態又はディスエーブル状態)との間で切り替えるために使用される。
プリンタ制御部150は、モータ141aを駆動する場合、PWMインバータ506aに対するイネーブル信号530aのみを出力し、PWMインバータ506b,506cに対するイネーブル信号530aを出力しない。これにより、PWMインバータ506aのみがオン状態となって動作し(即ち、モータ141aが駆動され)、PWMインバータ506b,507cはオフ状態となって動作しない(モータ141b,141cは駆動されない)。このように、プリンタ制御部150(外部のコントローラ)から出力されるイネーブル信号530a,530b,530c(制御信号)によって、駆動対象のモータ用のPWMインバータ(駆動回路)の動作が有効にされる。一方、それ以外のモータ用のPWMインバータ(駆動回路)の動作が無効にされる。プリンタ制御部150は更に、モータ141aに対応する指令位相θ_refを、モータ制御部157へ出力する。
上記の状態において、ベクトル制御部515は、プリンタ制御部150から入力された、モータ141aに対応する指令位相θ_refに基づくベクトル制御を行うことで、駆動電圧Vα,Vβを出力する。駆動電圧Vα,Vβは、PWMインバータ506a,506b,506cへ入力される。ただし、オン状態のPWMインバータ506aのみが、入力された駆動電圧Vα,Vβに基づいて動作してモータ141aを駆動する。
また、電流検出器507,508には、モータ141aのA相及びB相の巻線(コイルL1)にそれぞれ流れる駆動電流のみが入力されて検出される。電流検出器507,508によって検出された駆動電流は、上述のように、A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換されて、ベクトル制御部515によるベクトル制御に使用される。
同様に、プリンタ制御部150は、モータ141bを駆動する場合、PWMインバータ506bに対するイネーブル信号530bのみを出力し、モータ141bに対応する指令位相θ_refを、モータ制御部157へ出力する。また、プリンタ制御部150は、モータ141cを駆動する場合、PWMインバータ506bに対するイネーブル信号530cのみを出力し、モータ141cに対応する指令位相θ_refを、モータ制御部157へ出力する。
このようにして、モータ制御部157は、プリンタ制御部150から出力される制御信号(イネーブル信号530a,530b,530c及び指令位相θ_ref)に基づいて、モータ141a,141b,141cを排他的に駆動する。
<給紙モータの制御例>
図7は、給紙カセットA~Cを使用する印刷ジョブ(混載ジョブ)が実行される場合の、モータ制御部157に関連する信号の変化のタイミングの例を示すタイミングチャートである。本例では、図6を参照して上述したように、モータ制御部157が、複数のモータとして、モータ141a,141b,141c(給紙モータA~C)の駆動制御を行う。また、給紙カセットA~Cにはそれぞれ異なる種類のシートが格納されており、印刷ジョブにおいて、給紙カセットA、C及びBの順に(即ち、モータ141a,141c,141bの順に)、シートの給紙に使用されるものとする。
図7には、ベクトル制御部515から出力される駆動電圧Vα,Vβと、PWMインバータ506a,506b,506cへそれぞれ供給されるイネーブル信号530a,530b,530cと、PWMインバータ506a,506b,506cのそれぞれの出力信号と、電流検出器507,508の出力信号(電流検出値)とが示されている。
プリンタ制御部150は、印刷ジョブの実行を開始し、まず、給紙カセットAからシートを給紙させる。具体的には、図7に示されるように、プリンタ制御部150は、給紙カセットAからのシートの給紙用のモータ141aに対応する制御信号として、イネーブル信号530a及び指令位相θ_refをモータ制御部157へ出力する。ベクトル制御部515は、入力された指令位相θ_refに基づいて、上述のベクトル制御を行うことで、駆動電圧Vα,Vβを出力する。イネーブル信号530aの入力によりオン状態になったPWMインバータ506aは、駆動電圧Vα,Vβに応じて、モータ141aへ駆動電流を供給することによって、モータ141aを駆動する。また、電流検出器507,508は、モータ141aの巻線に流れる駆動電流を検出し、電流検出値をベクトル制御部515内のA/D変換器510へ出力する。電流検出値は、上述のように、ベクトル制御に用いられる。その後、プリンタ制御部150は、モータ141aを停止させる際には、モータ141aに対応する指令位相θ_refの出力を停止する。更に、プリンタ制御部150は、イネーブル信号530aの出力を停止する(イネーブル信号530aをオフにする)ことで、PWMインバータ506aをオフ状態にする。
図7に示されるように、プリンタ制御部150は、次に給紙カセットCからシートを給紙させる。そのために、プリンタ制御部150は、給紙カセットCからのシートの給紙用のモータ141cに対応する制御信号として、イネーブル信号530c及び指令位相θ_refをモータ制御部157へ出力する。これにより、給紙カセットAからシートを給紙させる場合と同様に、モータ制御部157によってモータ141cへ供給される駆動電流が制御される。
また、プリンタ制御部150は、次に給紙カセットBからシートを給紙させる。そのために、プリンタ制御部150は、給紙カセットBからのシートの給紙用のモータ141bに対応する制御信号として、イネーブル信号530b及び指令位相θ_refをモータ制御部157へ出力する。これにより、給紙カセットAからシートを給紙させる場合と同様に、モータ制御部157によってモータ141bへ供給される駆動電流が制御される。
<処理手順>
図8は、本実施形態に係る画像形成装置100においてプリンタ制御部150(CPU151a)によって実行される給紙モータの制御手順の例を示すフローチャートである。図8の各ステップの処理は、ROM151bに格納された制御プログラムをCPU151aが読み出して実行することにより、画像形成装置100において実現されてもよい。なお、本例では、モータ制御部157は、給紙カセットA~C及び手差しトレイ144にそれぞれ対応するモータ141a,141b,141c,145の駆動制御を排他的に行うように構成されている。
画像形成装置100の電源の投入後、本手順による処理を開始すると、S801で、プリンタ制御部150(CPU151a)は、ウォームアップ動作を行い、スタンバイ状態において印刷ジョブを受け付けるまで待機する。プリンタ制御部150は、実行対象の印刷ジョブを受け付けると、S802で、当該印刷ジョブにおいて使用する給紙部(給紙カセットA~C及び手差しトレイ144)を決定する。また、プリンタ制御部150は、決定した給紙部に対応する給紙モータ(モータ141a,141b,141c,145のいずれか)を、モータ制御部157による制御対象として決定する。以下では、給紙カセットAを使用することが決定され、モータ141aがモータ制御部157による制御対象として決定された場合を例に説明する。
次にS803で、プリンタ制御部150は、駆動対象の給紙モータ(本例では、モータ141a)用のPWMインバータ506(本例では、PWMインバータ506a)をオン状態にする。具体的には、プリンタ制御部150は、対応するイネーブル信号530(本例では、イネーブル信号530a)をモータ制御部157へ出力することで、対応するPWMインバータ506をオン状態にする。
更にS804で、プリンタ制御部150は、駆動対象の給紙モータ用の指令位相θ_refの、モータ制御部157への出力を開始する。これにより、モータ制御部157において、ベクトル制御による給紙モータの駆動制御が開始され、決定した給紙部(本例では、給紙カセットA)からのシートの給紙が開始される。
その後、S805で、プリンタ制御部150は、使用中の給紙部(本例では、給紙カセットA)からの給紙を終了するか否かを判定し、終了すると判定するとS806へ処理を進める。S806で、プリンタ制御部150は、駆動対象の給紙モータ(本例では、モータ141a)用の指令位相θ_refの、モータ制御部157への出力を停止する。
更にS807で、プリンタ制御部150は、駆動対象の給紙モータ(本例では、モータ141a)用のPWMインバータ506(本例では、PWMインバータ506a)をオフ状態にする。具体的には、プリンタ制御部150は、対応するイネーブル信号530(本例では、イネーブル信号530a)をオフにすることで、対応するPWMインバータ506をオフ状態にする。これにより、モータ制御部157において、駆動対象の給紙モータ(本例では、モータ141a)の駆動制御が停止し、使用中のた給紙部(本例では、給紙カセットA)からのシートの給紙が停止する。
その後、S808で、プリンタ制御部150は、印刷ジョブの実行を終了するか否かを判定する。プリンタ制御部150は、印刷ジョブの実行を終了する場合には、図8の手順による処理を終了し、印刷ジョブの実行を終了しない場合には、S802へ処理を戻す。S802で、プリンタ制御部150は、実行中の印刷ジョブにおいて次に使用する給紙部(例えば、給紙カセットB)を決定する。プリンタ制御部150は、決定した給紙部について、S803~S807の処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置100において、モータ制御部157(モータ制御装置)は、PWMインバータ506a(第1駆動回路)と、PWMインバータ506b(第2駆動回路)と、ベクトル制御部515とを備える。PWMインバータ506aは、モータ141a(第1モータ)の巻線に駆動電流を供給することで、当該モータを駆動する。PWMインバータ506bは、モータ141aとは排他的に駆動されるモータ141b(第2モータ)の巻線に駆動電流を供給することで、当該モータを駆動する。ベクトル制御部515は、PWMインバータ506a,506bと接続されており、PWMインバータ506a(第1駆動回路)からモータ141aの巻線に供給される駆動電流の制御と、PWMインバータ506b(第2駆動回路)からモータ141bの巻線に供給される駆動電流の制御とに共用される。ベクトル制御部515は、外部のコントローラに相当するプリンタ制御部150から出力される、駆動対象のモータ用の指令位相θ_refと、当該モータの回転子の回転位相との偏差が小さくなるように、当該回転位相を基準とした回転座標系における、当該回転子にトルクを発生させるトルク電流成分と当該モータの巻線を貫く磁束の強度に影響する励磁電流成分とに基づいて、当該モータの巻線に供給される駆動電流を制御する。更に、PWMインバータ506a,506bは、プリンタ制御部150から出力される制御信号(イネーブル信号530a,530b)に従って、PWMインバータ506a,506b(第1及び第2PWMインバータ)のうちで、駆動対象のモータ用のPWMインバータ(駆動回路)が動作するように構成されている。
また、本実施形態において、モータ制御部157は、PWMインバータ506a,506b(第1及び第2駆動回路)と接続されており、モータ141a(第1モータ)の巻線に流れる駆動電流の検出と、モータ141b(第2モータ)の巻線に流れる駆動電流の検出とに共用される電流検出器507,508を更に備える。モータ制御部157は、電流検出器507,508による駆動電流の検出値に基づいて、駆動対象のモータの巻線に供給される駆動電流を制御する。
このように、本実施形態によれば、複数のモータの駆動制御を行うモータ制御部157は、第1モータの駆動制御と第2モータの駆動制御とで、ベクトル制御部515を共用するように構成される。更に、モータ制御部157は、第1モータ巻線に流れる駆動電流の検出と、第2モータの巻線に流れる駆動電流の検出とで、電流検出器507,508を共用するように構成される。これにより、1つの制御部(ベクトル制御部)が複数のモータの駆動制御を行う場合に、ベクトル制御用の制御IC及び電流検出回路の数を最小限に抑えることが可能になり、複数のモータのベクトル制御を行うモータ制御装置の小型化を実現することが可能になる。また、ベクトル制御の実現により、モータ制御装置における省エネ及び静音化を実現可能になる。
上述の実施形態では、モータ制御部157による制御対象の複数のモータとして、複数の給紙モータを例に説明したが、これに限定されない。例えば、モータ制御部157による制御対象の複数のモータは、ステーション122Y,122M,122C,122Kのそれぞれのトナー補給モータ、又は一次転写ローラ127用の離間モータ等のローラ離間用のモータであってもよい。
また、上述の実施形態では、モータ制御部157による制御対象のモータが、2相ステッピングモータである例について説明したが、制御対象のモータの相数及び種類はこれに限定されない。例えば、制御対象のモータは、ブラシレスDCモータ又はACサーボモータ等であってもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本明細書の開示は、以下のモータ制御装置及び画像形成装置を含む。
(項目1)
第1モータの巻線に駆動電流を供給することで、前記第1モータを駆動する第1駆動回路と、
前記第1モータとは排他的に駆動される第2モータの巻線に駆動電流を供給することで、前記第2モータを駆動する第2駆動回路と、
前記第1及び第2駆動回路と接続されており、前記第1駆動回路から前記第1モータの巻線に供給される駆動電流の制御と、前記第2駆動回路から前記第2モータの巻線に供給される駆動電流の制御とに共用される制御手段と、を備え、
前記制御手段は、外部のコントローラから出力される、駆動対象のモータ用の指令位相と、前記モータの回転子の回転位相との偏差が小さくなるように、前記回転位相を基準とした回転座標系における、前記回転子にトルクを発生させるトルク電流成分と前記モータの巻線を貫く磁束の強度に影響する励磁電流成分とに基づいて、前記モータの巻線に供給される駆動電流を制御し、
前記第1及び第2駆動回路は、前記外部のコントローラから出力される制御信号に従って、前記第1及び第2駆動回路のうちで、前記駆動対象のモータ用の駆動回路が動作するように構成されている
ことを特徴とするモータ制御装置。
(項目2)
前記第1及び第2駆動回路と接続されており、前記第1モータの巻線に流れる駆動電流の検出と、前記第2モータの巻線に流れる駆動電流の検出とに共用される電流検出器を更に備え、
前記制御手段は、前記電流検出器による駆動電流の検出値に基づいて、前記駆動対象のモータの巻線に供給される駆動電流を制御する
ことを特徴とする項目1に記載のモータ制御装置。
(項目3)
前記制御手段は、前記電流検出器による駆動電流の検出値に基づいて、前記駆動対象のモータの前記回転子の前記回転位相を決定する決定手段を備える
ことを特徴とする項目2に記載のモータ制御装置。
(項目4)
前記決定手段は、
前記電流検出器によって検出される、前記巻線に流れる駆動電流の値に基づいて、前記駆動対象のモータの前記回転子の回転に従って当該モータの第1相の巻線及び当該モータの第2相の巻線に誘起される逆起電圧を決定する電圧決定手段と、
前記第1相の逆起電圧と前記第2相の逆起電圧とに基づいて、前記駆動対象のモータの前記回転子の前記回転位相を決定する位相決定手段と、を備える
ことを特徴とする項目3に記載のモータ制御装置。
(項目5)
前記外部のコントローラから出力される前記制御信号によって、前記第1及び第2駆動回路のうちで、前記駆動対象のモータ用の駆動回路の動作が有効にされ、それ以外のモータ用の駆動回路の動作が無効にされる
ことを特徴とする項目1乃至4のいずれか1項目に記載のモータ制御装置。
(項目6)
前記制御手段は、前記トルク電流成分と前記励磁電流成分とに基づいて生成した駆動電圧を、前記第1及び第2駆動回路へ出力し、
前記第1及び第2駆動回路のうち、動作が有効にされている駆動回路が、入力された駆動電圧に応じて、対応するモータの巻線に駆動電流を供給する
ことを特徴とする項目5に記載のモータ制御装置。
(項目7)
前記第1及び第2駆動回路は、それぞれ、複数のスイッチング素子を有するHブリッジ回路と、前記Hブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを行うゲートドライバとを備え、
前記ゲートドライバには、前記外部のコントローラから出力される前記制御信号と、前記制御手段から出力される駆動電圧とが入力される
ことを特徴とする項目6に記載のモータ制御装置。
(項目8)
前記ゲートドライバは、前記制御信号によって動作が有効にされている状態で、前記駆動電圧に応じて、前記Hブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを行う
ことを特徴とする項目7に記載のモータ制御装置。
(項目9)
第1給紙部からシートを給紙するための第1モータと、
第2給紙部からシートを給紙するための第2モータと、
前記第1及び第2モータの駆動制御を行う、項目1乃至8のいずれか1項目に記載のモータ制御装置と、
前記シートに画像を形成する画像形成手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
(項目10)
前記第1及び第2モータのうち、実行対象の印刷ジョブにおいて使用する給紙部に対応するモータを駆動対象として決定し、当該駆動対象のモータ用の指令位相と、当該モータに対応する駆動回路を動作させるための制御信号とを、前記モータ制御装置へ出力するコントローラを更に備える
ことを特徴とする項目9に記載の画像形成装置。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:画像形成装置、150:プリンタ制御部、157:モータ制御部、506a,506b,506c:PWMインバータ、507,508:電流検出器、515:ベクトル制御部、141a,141b,141c:モータ(給紙モータ)

Claims (10)

  1. 第1モータの巻線に駆動電流を供給することで、前記第1モータを駆動する第1駆動回路と、
    前記第1モータとは排他的に駆動される第2モータの巻線に駆動電流を供給することで、前記第2モータを駆動する第2駆動回路と、
    前記第1及び第2駆動回路と接続されており、前記第1駆動回路から前記第1モータの巻線に供給される駆動電流の制御と、前記第2駆動回路から前記第2モータの巻線に供給される駆動電流の制御とに共用される制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、外部のコントローラから出力される、駆動対象のモータ用の指令位相と、前記モータの回転子の回転位相との偏差が小さくなるように、前記回転位相を基準とした回転座標系における、前記回転子にトルクを発生させるトルク電流成分と前記モータの巻線を貫く磁束の強度に影響する励磁電流成分とに基づいて、前記モータの巻線に供給される駆動電流を制御し、
    前記第1及び第2駆動回路は、前記外部のコントローラから出力される制御信号に従って、前記第1及び第2駆動回路のうちで、前記駆動対象のモータ用の駆動回路が動作するように構成されている
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記第1及び第2駆動回路と接続されており、前記第1モータの巻線に流れる駆動電流の検出と、前記第2モータの巻線に流れる駆動電流の検出とに共用される電流検出器を更に備え、
    前記制御手段は、前記電流検出器による駆動電流の検出値に基づいて、前記駆動対象のモータの巻線に供給される駆動電流を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記電流検出器による駆動電流の検出値に基づいて、前記駆動対象のモータの前記回転子の前記回転位相を決定する決定手段を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記決定手段は、
    前記電流検出器によって検出される、前記巻線に流れる駆動電流の値に基づいて、前記駆動対象のモータの前記回転子の回転に従って当該モータの第1相の巻線及び当該モータの第2相の巻線に誘起される逆起電圧を決定する電圧決定手段と、
    前記第1相の逆起電圧と前記第2相の逆起電圧とに基づいて、前記駆動対象のモータの前記回転子の前記回転位相を決定する位相決定手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記外部のコントローラから出力される前記制御信号によって、前記第1及び第2駆動回路のうちで、前記駆動対象のモータ用の駆動回路の動作が有効にされ、それ以外のモータ用の駆動回路の動作が無効にされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記トルク電流成分と前記励磁電流成分とに基づいて生成した駆動電圧を、前記第1及び第2駆動回路へ出力し、
    前記第1及び第2駆動回路のうち、動作が有効にされている駆動回路が、入力された駆動電圧に応じて、対応するモータの巻線に駆動電流を供給する
    ことを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記第1及び第2駆動回路は、それぞれ、複数のスイッチング素子を有するHブリッジ回路と、前記Hブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを行うゲートドライバとを備え、
    前記ゲートドライバには、前記外部のコントローラから出力される前記制御信号と、前記制御手段から出力される駆動電圧とが入力される
    ことを特徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記ゲートドライバは、前記制御信号によって動作が有効にされている状態で、前記駆動電圧に応じて、前記Hブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを行う
    ことを特徴とする請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 第1給紙部からシートを給紙するための第1モータと、
    第2給紙部からシートを給紙するための第2モータと、
    前記第1及び第2モータの駆動制御を行う、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のモータ制御装置と、
    前記シートに画像を形成する画像形成手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記第1及び第2モータのうち、実行対象の印刷ジョブにおいて使用する給紙部に対応するモータを駆動対象として決定し、当該駆動対象のモータ用の指令位相と、当該モータに対応する駆動回路を動作させるための制御信号とを、前記モータ制御装置へ出力するコントローラを更に備える
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
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