JP2024037465A - 3次元プリンタ用材料、3次元プリンタ用フィラメント及びその巻回体、3次元プリンタ装着用カートリッジ、並びに、樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

3次元プリンタ用材料、3次元プリンタ用フィラメント及びその巻回体、3次元プリンタ装着用カートリッジ、並びに、樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】3次元プリンタにおける高温雰囲気下での成形であっても、成形物の機械強度の低下を抑制することができる3次元プリンタ用材料を提供すること。【解決手段】熱可塑性樹脂を含有する3次元プリンタ用材料であって、3次元プリンタ用材料は酸化防止剤をさらに含み、酸化防止剤は、DSCにて、10℃/minの速度で20℃から融点+50℃まで昇温し、20℃まで降温し、融点+50℃まで再昇温した際に得られるチャートにおいて、以下(i)及び(ii)を満たす、3次元プリンタ用材料。(i)降温過程で結晶化ピークが検出されない(ii)再昇温過程で結晶化ピークが検出されない【選択図】図1

Description

本発明は、3次元プリンタ用材料、3次元プリンタ用フィラメント及びその巻回体、3次元プリンタ装着用カートリッジ、並びに、樹脂成形体の製造方法に関する。
付加造形技術(アディティブ・マニュファクチュアリング)、即ち今日一般的に3次元プリンタ(3Dプリンタ)と呼称されているシステム(例えば米国のストラタシス・インコーポレイテッド社製の熱積層堆積システム)は、流動性を有する原料を押出ヘッドに備えたノズル部位から押し出してコンピュータ支援設計(CAD)モデルを基にして3次元物体を層状に構築するために用いられている。その中でも材料押出方式(MEX法)は、熱可塑性樹脂からなる原料を、ペレットやフィラメント等として押出ヘッドへ挿入し、加熱溶融しながら押出ヘッドに備えたノズル部位からチャンバー内のX-Y平面基盤上に連続的に押し出し、押し出した樹脂を既に堆積している樹脂積層体上に堆積させると共に融着させ、これが冷却するにつれ一体固化する、という簡単なシステムであるため、広く用いられている。MEX法では、通常、基盤に対するノズル位置がX-Y平面に垂直方向なZ軸方向に上昇しつつ前記押出工程が繰り返されることにより、CADモデルに類似した3次元物体が構築される(特許文献1、2)。
従来、MEX方式の3次元プリンタ用材料としては、一般的にアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン系樹脂やポリ乳酸等の、非晶性樹脂、あるいは結晶化速度が非常に遅いため成形中にはほぼ非晶性樹脂と同等の挙動を示す熱可塑性樹脂を、フィラメント形状に加工したものが、成形加工性や流動性の観点から好適に用いられてきた(特許文献3~5)。これらは、3次元プリンタでの成形中に結晶化収縮が起きないため成形物に反りなどの変形が発生しにくく、成形性に優れる。また、結晶化による層間接着性の阻害もおきないため、成形物の層間接着性にも比較的優れている。
一方で、近年、上記の汎用プラスチックだけでなく、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリエーテルイミド系、ポリアリールエーテルケトン系樹脂などのエンプラ系/スーパーエンプラ系樹脂も、3次元プリンタ用材料としての実用化が検討されてきている。これらは、従来の汎用プラスチック材料と比較し、耐熱性や耐薬品性、強度などに優れるため、製品や製造ツールの成形といった産業用途も含めて広く活用の可能性がある一方で、溶融温度が高温になるために、汎用プラスチックと比べて、3次元プリンタでの成形時に成形物の反りによる成形不良がおきやすく、また成形した樹脂成形体の層間接着性が悪くなるという課題がある。
上記課題に対して、例えば特許文献6~7では、3次元プリンタの成形チャンバーの温度(すなわち成形雰囲気温度)を高温に制御することで、良好な成形外観が得られることが開示されている。例えば特許文献6では、非晶性樹脂を3次元プリンタ用材料として用いた場合の最適なチャンバー温度として、樹脂のガラス転移温度近傍の条件が開示されている。また例えば特許文献7では、結晶性樹脂を3次元プリンタ用材料として用いた場合の最適なチャンバー温度として、樹脂の降温過程の結晶化温度近傍の条件が開示されている。
特表2003-502184号公報 特表2003-534159号公報 特表2010-521339号公報 特開2008-194968号公報 国際公開第2015/037574号 米国特許第5866058号明細書 特開2022-80968号公報
しかしながら、筆者らが検討したところ、特許文献6~7に記載されているように、成形時における3次元プリンタのチャンバー内の温度を高温にして成形したところ、成形中の反りは抑制して成形できるものの、成形中の樹脂の熱劣化(熱による酸化劣化)により、成形物の機械強度が低下してしまうことがわかった。また、これを防ぐために酸化防止剤を添加すると、ある種の酸化防止剤は、成形物の積層間の接着性を阻害し、積層方向(Z軸方向)の強度が低下してしまうことがわかった。
上記の課題に鑑み、本発明の目的は、3次元プリンタにおける高温雰囲気下での成形であっても、成形物の機械強度の低下を抑制することができる3次元プリンタ用材料を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の熱特性をもった酸化防止剤を用いることで前記課題を解消できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の要旨は以下のとおりである。
本発明の態様1は、
熱可塑性樹脂を含有する3次元プリンタ用材料であって、前記3次元プリンタ用材料は酸化防止剤をさらに含み、
前記酸化防止剤は、DSCにて、10℃/minの速度で20℃から融点+50℃まで昇温し、20℃まで降温し、融点+50℃まで再昇温した際に得られるチャートにおいて、以下(i)及び(ii)を満たす、3次元プリンタ用材料である。
(i)降温過程で結晶化ピークが検出されない
(ii)再昇温過程で結晶化ピークが検出されない
本発明の態様2は、
前記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤は、JIS K 7120に準じて測定された窒素雰囲気下での熱分解温度が300℃以上である、態様1に記載の3次元プリンタ用材料である。
本発明の態様3は、
前記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤の、前記3次元プリンタ用材料の総重量に対する含有率が、0.05質量%以上、5質量%未満である、態様1又は2に記載の3次元プリンタ用材料である。
本発明の態様4は、
前記3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が、5J/g以上であり、かつ融点が200℃以上である、態様1~3のいずれか1つに記載の3次元プリンタ用材料である。
本発明の態様5は、
前記熱可塑性樹脂が、結晶性ポリエステル、結晶性ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリールエーテルケトン又は熱可塑性ポリイミドから選択される1種又は2種以上を含有する、態様1~4のいずれか1つに記載の3次元プリンタ用材料である。
本発明の態様6は、
材料押出方式により樹脂成形体を製造するための、態様1~5のいずれか1つに記載の3次元プリンタ用材料である。
本発明の態様7は、
態様1~6のいずれか1つに記載の3次元プリンタ用材料からなる、3次元プリンタ用フィラメントである。
本発明の態様8は、
態様7に記載の3次元プリンタ用フィラメントを用いて3次元プリンタにより成形する、樹脂成形体の製造方法である。
本発明の態様9は、
前記3次元プリンタはチャンバーを有し、前記3次元プリンタ用材料の結晶化温度(Tc)+10℃以下又はガラス転移温度(Tg)+10℃以下の前記チャンバー内の温度で成形する、態様8に記載の製造方法である。
本発明の態様10は、
態様7に記載の3次元プリンタ用フィラメントの巻回体である。
本発明の態様11は、
態様10に記載の巻回体が収納された3次元プリンタ装着用カートリッジである。
本発明によれば、3次元プリンタによる高温下での成形でも、成形物の機械強度の低下を抑制することができる3次元プリンタ用材料および、それを用いた3次元プリンタ用フィラメントや、樹脂成形体を提供することができる。
図1は、Z軸方向の強度評価用の試験片を作成するためのダンベル状サンプル4本がリブで繋がれた形状を、斜め方向から見た図である。 図2は、Z軸方向の強度評価用の試験片を作成するためのダンベル状サンプル4本がリブで繋がれた形状を、上方から見た図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本明細書において「~」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いる。
本発明の3次元プリンタ用材料は熱可塑性樹脂を含有し、酸化防止剤をさらに含み、該酸化防止剤が、DSCにて、10℃/minの速度で20℃から融点+50℃まで昇温し、20℃まで降温し、融点+50℃まで再昇温した際に得られるチャートにおいて、以下(i)及び(ii)を満たすことを特徴とする。
(i)降温過程で結晶化ピークが検出されない
(ii)再昇温過程で結晶化ピークが検出されない
酸化防止剤の熱特性を上記のとおりにすることで、3次元プリンタ用材料に含まれる熱可塑性樹脂の酸化劣化による機械強度の低下を防止しながら、かつ酸化防止剤自身の結晶化は抑制され、成形物中の層間接着性の阻害がおきにくくなると考えられる。なお、ここで、「結晶化ピークが検出されない」とは、結晶化熱量が5J/g以上のピークが存在しない、ということを意味する。この結晶化挙動は、酸化防止剤の組成等によって調整することができる。
上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤を用いることで、3次元プリンタによる成形物の機械強度の低下を抑制することができる理由は定かではないが、酸化防止剤が樹脂の酸化劣化による機械強度の低下を防止しながら、かつ酸化防止剤自身の結晶化は抑制されることで、成形物中の層間接着性が阻害されにくくなっているためではないかと考えられる。
また、上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤は、特に限定されるものではないが、加工時の熱での分解を防ぐ観点から、JIS K 7120に準じて測定された、窒素雰囲気下での熱分解温度が、300℃以上であることが好ましい。より好ましくは310℃以上、さらに好ましくは320℃以上である。熱分解温度の上限は特に限定されないが、通常400℃以下である。なお、熱分解温度は、例えば熱重量分析装置(TGA)装置により測定することができる。
上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤の、3次元プリンタ用材料の総重量に対する含有率は、特に限定されるものではないが、酸化劣化を効果的に抑制する観点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.15質量%以上がさらに好ましい。また、過剰な添加によるコストアップや、成形した樹脂成形体の層間接着性を阻害しない観点から、5質量%未満であることが好ましく、4質量%未満であることがより好ましく、1質量%未満であることがさらに好ましい。
上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤の融点は特に限定されるものではないが、樹脂成形体からのブリードを抑制する観点から、80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。また、加工中に溶融して樹脂と良好に混練されやすい点から、300℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましい。なお、融点は、酸化防止剤の組成等によって調整することができる。
上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤の組成は特に限定されるものではないが、具体例としては、以下のようなものが挙げられる。すなわち、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられる。中でも、効率的に酸化劣化を抑制する観点から、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤のうち、1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。これら酸化防止剤は、公知の方法で合成可能であり、また市販品を用いることができる。フェノール系酸化防止剤の市販品としては、例えばBASF社のIrganox1010やIrganox1098などが挙げられる。リン系酸化防止剤の市販品としては、BASF社のIrgafos168などが挙げられる。また、イオウ系酸化防止剤の市販品としては、BASF社のIrganox PS800などが挙げられる。
<熱可塑性樹脂>
本発明の3次元プリンタ用材料に含有される熱可塑性樹脂は、特に規定はなく、非晶性樹脂であっても、結晶性樹脂であっても、その混合物であってもよい。ここで、非晶性樹脂とは、一般的に、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が、5J/g未満のものをさす。また、結晶性樹脂とは、一般的に、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が、5J/g以上のものをさす。
<非晶性樹脂>
本発明の3次元プリンタ用材料が、熱可塑性樹脂として非晶性樹脂を含有する場合、特に限定はされないが、後述する3次元プリンタ用材料やそれを用いた樹脂成形体の耐熱性を高める観点から、非晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、180℃以上であることがさらに好ましい。一方、ガラス転移温度の上限は、成形時のノズル温度やチャンバー内の温度を過剰に上げずにすむという観点から、250℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。
ここでいうガラス転移温度(Tg)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7121に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温した時に測定される値である。このガラス転移温度(Tg)は、樹脂の組成や、異なるTgを持つ非晶性樹脂同士のブレンド等により調整することができる。
このような非晶性樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリカーボネート、非晶性ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホンなどが挙げられる。これらの樹脂は、公知の方法で重合可能であり、また、市販品を用いることができる。なお、これらのうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような非晶性樹脂として、たとえば非晶性のポリアミドを用いる場合は、特に限定されるものではないが、組成の具体例として以下のものが挙げられる。すなわち、イソフタル酸/炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸/メタキシリレンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/4,4-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)の重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミン/ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタンの重縮合体、テレフタル酸/2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン/2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン/ω-ラウロラクタムの重縮合体、イソフタル酸/2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン/2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン/2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン/ω-ラウロラクタムの重縮合体等が挙げられる。また、これらの重縮合体を構成するテレフタル酸成分及び/又はイソフタル酸成分のベンゼン環として、アルキル基やハロゲン原子で置換されたものも含まれる。これらの非晶性ポリアミド系樹脂は1種を単独で用いてもよいし、2種以上併用することもできる。中でも、後述する結晶性樹脂との混練のしやすさの観点から、非晶性ポリアミド系樹脂として、イソフタル酸をジカルボン酸成分として30~65モル%、より好ましくは40~60モル%含む重縮合体を用いることが好ましい。
<結晶性樹脂>
本発明の3次元プリンタ用材料が、熱可塑性樹脂として結晶性樹脂を含有する場合、後述する3次元プリンタ用材料の耐熱性を高める観点から、この結晶性樹脂の融点(Tm)は、200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。一方、融点の上限は、成形時の3次元プリンタのチャンバー内の温度を過剰に上げずにすむという観点から、400℃以下が好ましく、350℃以下がより好ましい。
ここでいう融点(Tm)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7121に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から融点+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で融点+20℃まで昇温した時に測定される、結晶融解ピーク温度である。なお、複数の融点が出現する場合は、最も高温側のピークの温度を融点(Tm)とする。この融点(Tm)は、樹脂の組成や、異なる融点を持つ結晶性樹脂とのブレンド等により調整することができる。
また、このような結晶性樹脂の、示差走査熱量測定における冷却速度10℃/分で測定される結晶化熱量(ΔHc)は、20J/g以上、100J/g以下であることが好ましい。かかる範囲内であれば、後述する3次元プリンタ用材料の、耐熱性、耐薬品性および機械強度などのバランスを調整し易いため好ましい。これらのことから上記結晶性樹脂の結晶化熱量は、30J/g以上、80J/g以下であることがより好ましい。
ここでいう結晶化熱量(ΔHc)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7122に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温した時に測定される値である。また、示差走査熱量測定において、降温過程において結晶化温度(Tc)が複数発現した場合の結晶化熱量は、各結晶化温度における結晶化熱量の合計の値とする。
このような結晶性樹脂としては、特に限定されるものではないが、結晶性ポリエステル、結晶性ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリールエーテルケトン、熱可塑性ポリイミドなどが挙げられる。これらの樹脂は、公知の方法で重合可能であり、また、市販品を用いることができる。なお、これらのうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような結晶性樹脂として、たとえば結晶性のポリアミドを用いる場合は、特に限定されるものではないが、組成の具体例として以下のものが挙げられる。すなわち、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(3-メチル-4アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド10T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ポリアミド11T(H))、ポリウンデカミド(ポリアミド11)、ポリドデカミド(ポリアミド12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミドTMDT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ポリアミド6T/6I)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)及びこれらの共重合物等が挙げられる。結晶性ポリアミド系樹脂は、1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。中でも、成形性および表面外観や耐薬品性の観点から、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミドMXD6、ポリアミド9T、ポリアミド10Tおよびこれらの共重合ポリアミドが好ましく、より高い耐熱性や機械強度の観点では、ポリアミド9T、ポリアミド10Tがより好ましい。
<3次元プリンタ用材料>
本発明の3次元プリンタ用材料は、前述した酸化防止剤および熱可塑性樹脂を含有していれば特に限定されないが、さらに以下の特性を持つことが好ましい。
本発明の3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が5J/g以上である場合は、成形される樹脂成形体の耐熱性の観点から、3次元プリンタ用材料の融点が200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。一方、融点の上限は、成形時のチャンバー内の温度を過剰に上げずにすむという観点から、400℃以下が好ましく、350℃以下がより好ましい。
ここでいう融点(Tm)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7121に準じて、試料として3次元プリンタ用材料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から融点+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で融点+20℃まで昇温した時に測定される、結晶融解ピーク温度である。なお、複数のピークが出現する場合は、最も高温側のピーク温度を融点(Tm)とする。この融点(Tm)は、前述した結晶性樹脂の組成や、前述した結晶性樹脂および非晶性樹脂をブレンドすることにより、調整することができる。
また、本発明の3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が5J/g以上である場合は、3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における冷却速度10℃/分で測定される結晶化熱量(ΔHc)は、20~60J/gであることが好ましい。該範囲であれば、3次元プリンタ用材料としての成形性や、それを用いて3次元プリンタにより成形された樹脂成形体の耐熱性などのバランスに優れるため好ましい。これらのことから、前記3次元プリンタ用材料の結晶化熱量は、22~58J/gであることがより好ましく、25~55J/gであることがさらに好ましく、30~50J/gであることが特に好ましい。
ここでいう結晶化熱量(ΔHc)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7122に準じて、試料として3次元プリンタ用材料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温した時に測定される値である。また示差走査熱量測定において、降温過程において結晶化温度(Tc)が複数発現した場合の結晶化熱量は、各結晶化温度における結晶化熱量の合計の値とする。この結晶化熱量(ΔHc)は、前述した結晶性樹脂の組成や、前述した結晶性樹脂および非晶性樹脂をブレンドすることにより、調整することができる。
本発明の3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が5J/g以上である場合は、上記熱可塑性樹脂として、前述した結晶性樹脂および非晶性樹脂を混合して使用することが、3次元プリンタ用材料の結晶化熱量や融点を調整しやすい点から好ましい。すなわち、上記結晶性樹脂と、上記非晶性樹脂の混合質量比により、3次元プリンタ用材料の結晶化熱量や融点を調整することが好ましい。具体的には、結晶性樹脂と非晶性樹脂の合計量を100質量部とした場合、結晶性樹脂99~1質量部と非晶性樹脂1~99質量部とすることが好ましい。さらに、結晶性樹脂の配合量は、40質量部以上であることがより好ましく、50質量部以上であることがさらに好ましく、60質量部以上であることが特に好ましい。一方、結晶性樹脂の配合量の上限は、95質量部以下がより好ましく、90質量部以下がさらに好ましく、85質量部以下が特に好ましい。
本発明の3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が5J/g未満である場合は、この材料を用いて成形される樹脂成形体の耐熱性の観点から、3次元プリンタ用材料のガラス転移温度(Tg)は、130℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、180℃以上であることがさらに好ましい。一方、ガラス転移温度の上限は、成形時の3次元プリンタのチャンバー内の温度を過剰に上げずにすむという観点から、250℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。
ここでいうガラス転移温度(Tg)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7121に準じて、試料として3次元プリンタ用材料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温した時に測定される値である。このガラス転移温度(Tg)は、前述した非晶性樹脂の組成や、異なるTgを持つ非晶性樹脂同士のブレンド等より調整することができる。
本発明の3次元プリンタ用材料は、本発明の効果を損なわない程度に他の成分を含んでもよい。他の成分としては、前述した結晶性樹脂以外の結晶性樹脂、前述した非晶性樹脂以外の非晶性樹脂、上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤以外の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、結晶核剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、離型剤、可塑剤、顔料、染料、香料、難燃剤、有機系粒子、無機系粒子および補強材などが挙げられる。
ここで、前述した結晶性樹脂以外の結晶性樹脂及び前述した非晶性樹脂以外の非晶性樹脂の具体例としては、例えば、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン系樹脂(ABS樹脂)、ポリ乳酸(PLA樹脂)、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂および各種ゴム、エラストマー等が挙げられる。
ここで、有機系粒子の具体例としては、アクリル樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子などが挙げられる。
ここで、無機系粒子の具体例としては、シリカ、アルミナ、カオリン、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。
ここで、補強材の具体例としては、無機充填材や無機繊維が挙げられる。無機充填材の具体例としては、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、チタン酸カリウム、ガラスバルーン、ガラスフレーク、ガラス粉末、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、石膏、焼成カオリン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、ワラストナイト、シリカ、タルク、金属粉、アルミナ、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどが挙げられる。無機繊維の具体例としては、ガラスカットファイバー、ガラスミルドファイバー、ガラスファイバー、石膏ウィスカー、金属繊維、金属ウィスカー、セラミックウィスカー、炭素繊維、セルロースナノファイバーなどが挙げられる。
また、積層方向の強度低下を抑制する観点から、上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤以外の酸化防止剤の、3次元プリンタ用材料の総重量に対する含有率は、0.5質量%未満であることが好ましく、0.3質量%未満であることがより好ましく、0.1質量%未満であることがさらに好ましく、0質量%であることが特に好ましい。
<3次元プリンタ用材料の製造方法>
本発明の3次元プリンタ用材料は、上述の熱可塑性樹脂および上記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤、並びに、必要に応じてその他の成分を混合して製造される。これらの混合方法としては特に制限されるものではないが、公知の方法、例えば単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどの溶融混練装置を用いることができる。本発明においては、各成分の分散性や混和性などの観点から、ミキシング構造(ダブルフライト、ダルメージ、マドックなど)を持つスクリューを用いた単軸押出機や、同方向二軸押出機を用いることが好ましい。分散性や混和性に優れると、後述する3次元プリンタ用フィラメントを成形する際や、3次元プリンタにて成形する際の、溶融樹脂の吐出量のムラを抑制でき、フィラメント径や成形物の寸法精度を高めることができるため好ましい。
本発明の3次元プリンタ用材料は、用いる3次元プリンタの成形方式に合わせた形状で用いて構わない。形状としては、例えば、ペレット、粉体、顆粒、フィラメント等が挙げられる。中でも、フィラメント形状(以下、「3次元プリンタ用フィラメント」ともいう。)又はペレット形状(以下、「3次元プリンタ用ペレット」ともいう。)で用いることが好ましく、フィラメント形状で用いることがさらに好ましい。
<3次元プリンタ用フィラメントの製造方法>
本発明の3次元プリンタ用フィラメントは、一態様として、上述の3次元プリンタ用材料からなる。本発明の3次元プリンタ用フィラメントの製造方法は特に制限されるものではないが、上述の3次元プリンタ用材料を押出成形等の公知の成形方法により成形する方法や、3次元プリンタ用材料の製造時の形状のままフィラメントとする方法等を挙げることができる。
<3次元プリンタ用フィラメントの物性等>
本発明の3次元プリンタ用フィラメントの直径は、材料押出方式による樹脂成形体の成形に使用するシステムの仕様に依存するため限定されるものではないが、通常1.0mm以上、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは1.6mm以上、特に好ましくは1.7mm以上である。一方、直径の上限も限定されるものではないが、通常5.0mm以下、好ましくは4.0mm以下、より好ましくは3.5mm以下、特に好ましくは3.0mm以下である。更に、径の精度は、フィラメントの任意の測定点に対して±5%以内の誤差に収めることが原料供給の安定性の観点から好ましい。特に、本発明の3次元プリンタ用フィラメントは、径の標準偏差が0.07mm以下であることが好ましく、0.06mm以下であることがより好ましい。
また、本発明の3次元プリンタ用フィラメントは、真円度(フィラメント断面の、長径に対する短径の比率)が0.93以上であることが好ましく、0.95以上であることがより好ましい。真円度の上限は1.0である。
<3次元プリンタ用フィラメントの巻回体及びカートリッジ>
本発明の3次元プリンタ用フィラメントを用いて3次元プリンタにより樹脂成形体を製造するにあたり、3次元プリンタ用フィラメントを安定に保存すること、及び、3次元プリンタに3次元プリンタ用フィラメントを安定供給することが求められる。そのために、本発明の3次元プリンタ用フィラメントは、巻回体、例えばボビンに巻きとった巻回体、として密閉包装されているか、又は、巻回体が収納された3次元プリンタ装着用カートリッジであることが、長期保存、安定した繰り出し、湿気等の環境要因からの保護、捩れ防止等の観点から好ましい。カートリッジとしては、例えば、巻回体の他、内部に防湿材または吸湿材を使用し、フィラメントを繰り出すオリフィス部以外が少なくとも密閉されている構造のものが挙げられる。
通常、3次元プリンタ用フィラメントの巻回体、又は、巻回体を含むカートリッジは、3次元プリンタ内又は3次元プリンタの周囲に設置され、成形中は常にカートリッジからフィラメントが3次元プリンタに導入され続ける。
<3次元プリンタ用フィラメントを用いた樹脂成形体の製造方法>
本発明の樹脂成形体の製造方法においては、本発明の3次元プリンタ用材料を用い、3次元プリンタにより成形することにより樹脂成形体を得る。3次元プリンタによる成形方法としては、材料押出方式(MEX法)、粉末床溶融結合法(PBF法)、焼結方式、インクジェット方式、光成形方式(SLA法)などが挙げられる。本発明の3次元プリンタ用材料は、これらの中でも、材料押出方式や粉末焼結方式に用いることが好ましく、材料押出方式に用いることがより好ましい。材料押出方式において、本発明の3次元プリンタ用材料を3次元プリンタ用フィラメントの態様で用いることが特に好ましい。以下、材料押出方式による実施態様を例示して説明する。
3次元プリンタは一般に、チャンバーを有しており、該チャンバー内に、加熱可能な基盤、ガントリー構造に設置された押出ヘッド、加熱溶融器、フィラメントのガイド、フィラメントカートリッジ設置部等の原料供給部を備えている。3次元プリンタの中には押出ヘッドと加熱溶融器とが一体化されているものや、チャンバー内の温度が制御可能なものもある。
押出ヘッドはガントリー構造に設置されることにより、基盤のX-Y平面上に任意に移動させることができる。基盤は目的の3次元物体や支持材等を構築するプラットフォームであり、加熱保温することで積層物との接着性を得たり、得られる樹脂成形体を所望の3次元物体として寸法安定性を改善したりできる仕様であることが好ましい。また、積層物との接着性を向上させるため、基盤上に粘着性のある糊を塗布したり、積層物との接着性が良好なシート等を貼りつけてもよい。ここで積層物との接着性が良好なシートとしては、無機繊維のシートなど表面に細かな凹凸を有するシートや、積層物と同種の樹脂からなるシートなどが挙げられる。なお、押出ヘッドと基盤とは、通常、少なくとも一方がX-Y平面に垂直なZ軸方向に可動となっている。
3次元プリンタ用フィラメントは原料供給部から繰り出され、対向する1組のローラー又はギアーにより押出ヘッドへ送り込まれ、押出ヘッドにて加熱溶融され、先端ノズルより押し出される。CADモデルを基にして発信される信号により、押出ヘッドはその位置を移動しながら原料を基盤上に供給して積層堆積させていく。この際、必要に応じて、本発明の3次元プリンタ用フィラメントとは別に、サポート用のフィラメント(例えば、ポリビニルアルコール(PVOH)や高衝撃性ポリスチレン(HIPS)などのフィラメント)を用いて、樹脂成形体の支持材となる部分を同時に成形してもよい。この工程が完了した後、基盤から積層堆積物を取り出し、必要に応じて支持材等を剥離したり、余分な部分を切除したりすることにより、所望の3次元物体として樹脂成形体を得ることができる。
押出ヘッドへ連続的に原料を供給する手段は、工程の簡便さと供給安定性の観点から、フィラメントを繰り出して供給する方法、即ち、前述の本発明の3次元プリンタ用フィラメントを繰り出して供給する方法が最も好ましい。
押出ヘッドにて加熱溶融され吐出される樹脂は、好ましくは直径0.01~1.0mm、より好ましくは直径0.02~0.5mmのストランド状で吐出される。溶融樹脂がこのような形状で吐出されると、CADモデルの再現性が良好となる傾向にあるために好ましい。
本発明の3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が5J/g以上の場合は、チャンバー内の温度を、3次元プリンタ用材料の、降温過程における結晶化温度(Tc)付近に設定することが、成形時の反りを抑制し、樹脂成形体の層間接着性を高める点から好ましい。樹脂成形体の形状を保持する観点から、チャンバー内の温度は、結晶化温度(Tc)+10℃以下が好ましく、結晶化温度(Tc)以下であることがより好ましい。また、反り抑制や層間接着性の向上の観点から、結晶化温度(Tc)-100℃以上が好ましく、結晶化温度(Tc)-50℃以上がより好ましい。なお、この際、基盤の温度もチャンバー内の温度と同等の温度に設定することが好ましい。
ここでいう結晶化温度(Tc)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7122に準じて、試料として3次元プリンタ用材料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温した時に測定される値である。また、降温過程において結晶化温度(Tc)が複数発現した場合は、もっともピーク面積の大きいものを、この結晶化温度(Tc)とする。
本発明の3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が5J/g未満の場合は、チャンバー内の温度を、3次元プリンタ用材料のガラス転移温度(Tg)付近に設定することが、3次元プリンタでの成形時の反りを抑制し、樹脂成形体の層間接着性を高める点から好ましい。樹脂成形体の形状を保持する観点から、チャンバー内の温度は、ガラス転移温度(Tg)+10℃以下が好ましく、ガラス転移温度(Tg)以下であることがより好ましい。また、反り抑制や層間接着性の向上の観点から、ガラス転移温度(Tg)-100℃以上が好ましく、ガラス転移温度(Tg)-50℃以上がより好ましい。なお、この際、基盤の温度もチャンバー内の温度と同等の温度に設定することが好ましい。
ここでいうガラス転移温度(Tg)とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K7121に準じて、試料として3次元プリンタ用材料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温した時に測定される値である。
<3次元プリンタ用ペレットの製造方法>
本発明の3次元プリンタ用ペレットは、上述の3次元プリンタ用材料を用いて製造される。本発明の3次元プリンタ用ペレットの製造方法は特に制限されるものではないが、上述の3次元プリンタ用材料の製造時に混練機から所望の断面形状で押し出されたものを、ペレタイザーなどを用いて所望の大きさにカットすることが望ましい。
<3次元プリンタ用ペレットの物性等>
本発明の3次元プリンタ用ペレットの形状は、特に制限されるものではないが、円柱状(断面が楕円のものも含む)、球状、米粒状、円盤状、四角状などが挙げられる。また、成形時に、3次元プリンタのノズル上部に通常設けられているスクリューに良好に噛みこんでいく観点から、ペレットの一番長い部分の長さが10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。また、スクリューへの巻き付きを抑制する観点から、ペレットの一番短い部分の長さが、0.1mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることがより好ましい。
<3次元プリンタ用ペレットを用いた樹脂成形体の製造方法>
本発明の樹脂成形体の製造方法においては、3次元プリンタ用ペレットを用いることもできる。
押出ヘッドへ連続的に原料を供給する手段としては、ペレットを加熱して可塑化したものを、スクリューにより押出ヘッドに供給する方法等が例示できる。
3次元プリンタ用ペレットを用いる場合においても、3次元プリンタは、3次元プリンタ用フィラメントを用いる場合と同様のものを用いることができる。なお、3次元プリンタ用ペレットを用いる場合には、通常、フィラメントのガイド、フィラメントカートリッジ設置部に代えて、原料ホッパーや、押出スクリューを備えた小型押出機を用いる。
<その他の3次元プリンタ用材料を用いた樹脂成形体の製造方法>
本発明の樹脂成形体の製造方法においては、上述した3次元プリンタ用フィラメント及び3次元プリンタ用ペレット以外の3次元プリンタ用材料を用いることもできる。このような3次元プリンタ用材料としては、粉体状又は液体状の3次元プリンタ用材料等を挙げることができる。
この場合において、押出ヘッドへ連続的に原料を供給する手段としては、粉体状又は液体状の3次元プリンタ用材料を、タンク等から定量フィーダを介して供給する方法等が例示できる。また、粉末状のものについては、粉末床溶融結合法(PBF法)の3次元プリンタに使用することもできる。
<樹脂成形体の用途>
本発明の樹脂成形体は、外観や強度、耐熱性、耐薬品性などにも優れたものである。用途については特に制限されるものではないが、文房具;玩具;携帯電話やスマートフォン等のカバー;グリップ等の部品;学校教材、家電製品、OA機器の補修部品、自動車、オートバイ、自転車、航空機等の各種パーツ;電機・電子機器用資材、農業用資材、園芸用資材、漁業用資材、土木・建築用資材、医療用品等の用途に好適に用いることができる。
以下に実施例でさらに詳しく説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、本明細書中に表示される種々の測定値および評価は次のようにして行った。
(1)熱可塑性樹脂の融点(Tm)、結晶融解熱量(ΔHm)、結晶化温度(Tc)、結晶化熱量(ΔHc)
パーキンエルマー製の示差走査熱量計、商品名「Pyris1 DSC」を用いて、JIS K7122に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で室温から結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で30℃まで降温した時に測定されたサーモグラムから、結晶化温度(Tc)および結晶化熱量(ΔHc)を求めた。またその後、再度結晶融解温度(融点Tm)+20℃まで昇温した際にえられたサーモグラムから、融点(Tm)および結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。
(2)酸化防止剤の融点(Tm)、結晶化熱量(ΔHc)
パーキンエルマー製の示差走査熱量計、商品名「Pyris1 DSC」を用いて、JIS K7122に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で20℃から結晶融解温度(融点Tm)+50℃まで昇温し、該温度で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で20℃まで降温し、再度結晶融解温度(融点Tm)+50℃まで昇温した際に得られたチャートにおいて、最初の昇温で得られたサーモグラムから融点(Tm)を求めた。また、降温過程および、再昇温過程で得られたサーモグラムについて、結晶化ピークがあるかどうかを確認し、結晶化ピークがある場合は、それぞれ結晶化熱量(ΔHc)を求めた。
(3)酸化防止剤の熱分解温度
(株)日立ハイテク製のTG-DTA装置、商品名「STR2000RV」を用いて、JIS K 7120に準じて、試料約10mgを、窒素100ml/分の雰囲気下で、昇温速度20℃/分で35℃から600℃まで昇温し、得られたチャートから分解開始温度を求めた。
(4)成形した樹脂成形体の強度
(Z軸方向の強度評価)
実施例又は比較例に記載のフィラメントを用いて、図1~2に示す、長さ75mm、幅10mm、厚み5mmのダンベル状サンプル4本が、長さ2cm、厚さ0.8mmのリブで繋がれた形状を、ダンベルの長さ方向を積層方向として、後述する実施例又は比較例に記載の製造条件に従って製造した。リブおよび台座部分を取り除いて得られる4本のダンベル状サンプルを、Z軸方向(積層方向)の強度評価用の試験片として用いた。この4本の試験片のそれぞれについて、JIS K 7161に準拠して引張強度を測定し、測定された引張強度の平均値を樹脂成形体の機械強度(Z軸方向の強度)として評価した。
(XY方向の強度評価)
Z軸方向の強度(積層間強度)評価用の試験片と同じ成形条件で、ダンベル状サンプル(長さ75mm、幅10mm、厚み5mm)4本を、サンプルの厚さ方向がZ軸方向(積層方向)となるように製造した。これを、XY方向(水平方向)の強度評価用の試験片として用いた。この4本の試験片のそれぞれについて、JIS K 7161に準拠して引張強度を測定し、測定された引張強度の平均値を樹脂成形体の機械強度(XY方向の強度)として評価した。
実施例、比較例で用いた原料を以下に示す。
・結晶性樹脂;PA9T((株)クラレ製、商品名:ジェネスタN1000A、Tg:122℃、Tm:290℃および299℃、ΔHm:58J/g,Tc:276℃、ΔHc:39J/g)、ペレット状
・非晶性樹脂;(EMS製、商品名:グリルアミドTR-60、Tg:185℃、ジカルボン酸成分:イソフタル酸44モル%/テレフタル酸56モル%)、ペレット状
・酸化防止剤A;ヒンダートフェノール系酸化防止剤(BASF製、商品名:Irganox 1098、融点:163℃、降温/再昇温時に結晶化ピークなし)
・酸化防止剤B;ヒンダートフェノール系酸化防止剤(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGA-80、融点:122℃、降温/再昇温時に結晶化ピークなし)
・酸化防止剤C;ヒンダートフェノール系酸化防止剤((株)ADEKA製、商品名:ADEKAスタブAO-330、融点:246℃、降温時に結晶化ピークなし、再昇温時の結晶化温度:168℃、再昇温時の結晶化熱量:59J/g)
<酸化防止剤を含有するマスターバッチの製造>
使用するペレット状の各樹脂を事前に120℃で24時間乾燥させて、ペレットの含水率を0.1質量%以下とした。結晶性樹脂(PA9T)95質量部/酸化防止剤5質量部をドライブレンドしたものを、同方向二軸混練機(Φ32mm、L/D=52)にて設定温度310℃で混練し、酸化防止剤A、B又はCを5質量%含有するマスターバッチを製造した。
(実施例1)
使用するペレット状の各樹脂を事前に120℃で24時間乾燥させて、ペレットの含水率を0.1質量%以下とした。結晶性樹脂(PA9T)/非晶性樹脂(グリルアミドTR-60)/酸化防止剤Aを5質量%含有するマスターバッチを、質量比で65/30/5でドライブレンドし、単軸押出機(Φ25mm、L/D=30)にて設定温度320℃で、スクリュー回転数70rpmで混練し、ダイス径2mmから押出し、85℃水槽を経て引取装置で30m/minで引き取って、酸化防止剤Aが0.25質量%添加された、平均直径1.75mmの3次元プリンタ用フィラメントを製造した。得られたフィラメントは120℃で24時間乾燥させた。このフィラメントを用いて、MEX方式3Dプリンタ(miniFactory社製Ultra 3D printer)により、チャンバー内の温度220℃、テーブル温度220℃、ノズル温度340℃、成形速度30mm/s、積層ピッチ0.25mmの条件で、樹脂成形体を成形した。樹脂成形体は、成形中に反りは発生せず、外観が良好であった。
得られた3次元フィラメントおよび樹脂成形体について各種評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
酸化防止剤Aに代えて酸化防止剤Bを用いた以外は実施例1と同様の方法で、酸化防止剤Bが0.25質量%添加された、平均直径1.75mmの3次元プリンタ用フィラメントおよび樹脂成形体を製造した。
得られた3次元フィラメントおよび樹脂成形体について各種評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
酸化防止剤を使用せず、結晶性樹脂(PA9T)/非晶性樹脂(グリルアミドTR-60)を質量比で70/30でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法で、酸化防止剤が添加されていない、平均直径1.75mmの3次元プリンタ用フィラメントおよび樹脂成形体を製造した。
得られた3次元フィラメントおよび樹脂成形体について各種評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
酸化防止剤Aに代えて酸化防止剤Cを用いた以外は実施例1と同様の方法で、酸化防止剤Cが0.25質量%添加された、平均直径1.75mmの3次元プリンタ用フィラメントおよび樹脂成形体を製造した。
得られた3次元フィラメントおよび樹脂成形体について各種評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2024037465000002
表1より、実施例1および2の樹脂成形体は、上記(i)及び(ii)の条件を満たす酸化防止剤を用いて製造されているため、酸化防止剤を用いずに製造された比較例1の樹脂成形体と比較して、強度が向上していることが分かる。なお、実施例1の樹脂成形体と比較した場合に、実施例2の樹脂成形体は用いられた酸化防止剤の熱分解温度がより高いため、フィラメント紡糸中や3次元プリンタによる成形中の酸化防止剤自身の劣化が抑制され、樹脂成形体のXY強度がより高くなっていると考えられる。
一方で、比較例2の樹脂成形体は、酸化防止剤を含有するものの上記(i)及び(ii)の条件を満たさないものであるため、酸化防止剤を用いずに製造された比較例1の樹脂成形体と比較し、樹脂成形体のXY強度はやや向上するものの、Z軸強度は大きく低下している。これは、酸化防止剤が3次元プリンタによる成形中に、高いチャンバー内の温度下で結晶化し、層間接着性を阻害しているためと考えられる。
本発明の3次元プリンタ用材料は、3次元プリンタでの高温下での成形でも、成形物の機械強度の低下を抑制することができるため、文房具;玩具;携帯電話やスマートフォン等のカバー;グリップ等の部品;学校教材、家電製品、OA機器の補修部品、自動車、オートバイ、自転車、航空機等の各種パーツ;電機・電子機器用資材、農業用資材、園芸用資材、漁業用資材、土木・建築用資材、医療用品等の用途に利用可能である。

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂を含有する3次元プリンタ用材料であって、前記3次元プリンタ用材料は酸化防止剤をさらに含み、
    前記酸化防止剤は、DSCにて、10℃/minの速度で20℃から融点+50℃まで昇温し、20℃まで降温し、融点+50℃まで再昇温した際に得られるチャートにおいて、以下(i)及び(ii)を満たす、3次元プリンタ用材料。
    (i)降温過程で結晶化ピークが検出されない
    (ii)再昇温過程で結晶化ピークが検出されない
  2. 前記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤は、JIS K 7120に準じて測定された窒素雰囲気下での熱分解温度が300℃以上である、請求項1に記載の3次元プリンタ用材料。
  3. 前記(i)及び(ii)を満たす酸化防止剤の、前記3次元プリンタ用材料の総重量に対する含有率が、0.05質量%以上、5質量%未満である、請求項1に記載の3次元プリンタ用材料。
  4. 前記3次元プリンタ用材料の、示差走査熱量測定における昇温速度10℃/分で測定される結晶融解熱量(ΔHm)が、5J/g以上であり、かつ融点が200℃以上である、請求項1に記載の3次元プリンタ用材料。
  5. 前記熱可塑性樹脂が、結晶性ポリエステル、結晶性ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリールエーテルケトン又は熱可塑性ポリイミドから選択される1種又は2種以上を含有する、請求項1に記載の3次元プリンタ用材料。
  6. 材料押出方式により樹脂成形体を製造するための、請求項1に記載の3次元プリンタ用材料。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の3次元プリンタ用材料からなる、3次元プリンタ用フィラメント。
  8. 請求項7に記載の3次元プリンタ用フィラメントを用いて3次元プリンタにより成形する、樹脂成形体の製造方法。
  9. 前記3次元プリンタはチャンバーを有し、前記3次元プリンタ用材料の結晶化温度(Tc)+10℃以下又はガラス転移温度(Tg)+10℃以下の前記チャンバー内の温度で成形する、請求項8に記載の製造方法。
  10. 請求項7に記載の3次元プリンタ用フィラメントの巻回体。
  11. 請求項10に記載の巻回体が収納された3次元プリンタ装着用カートリッジ。
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