JP2024037037A - 画像形成装置、画像形成方法およびプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印字中の濃度ムラの発生を低減することができる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供する。【解決手段】記録媒体上で液体吐出ヘッドを走査する移動制御部と、液体吐出ヘッドに対する電圧の印加により吐出動作を制御する吐出制御部と、を備え、吐出制御部は、移動制御部により記録媒体上で液体吐出ヘッドが走査される第1の走査と、第1の走査よりも後に移動制御部により記録媒体上で液体吐出ヘッドが走査される第2の走査と、を含む複数の走査において、液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成し、第2の走査の直前に、吐出制御部および移動制御部により液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作が行われた場合、第2の走査において液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、第1の走査において液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御する。【選択図】図11

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成方法およびプログラムに関する。
インクジェット方式の画像形成装置において、一般的に、先行して吐出されたドットに対して後行して隣接した位置にドットが着弾すると、先行のドットに後行のドットが引き込まれる合一現象が確認されており、先行のドットの乾燥程度によって当該合一現象の程度が変化する。例えば、乾燥時間が短い、またはヒータの温度が低温の場合、先行のドットはあまり硬化しないため、後行のドットとの合一が起こりやすく、後行のドットは先行のドットに大きく引き込まれ、狙いよりも後行のドットの面積(被覆面積)が小さくなり、濃度が薄くなる。一方、乾燥時間が長い、またはヒータが高温の場合、先行のドットは十分に硬化し、後行のドットのとの合一はほとんど起きず、後行のドットは先行のドットに引き込まれることないため、後行のドットの被覆面積が大きくなり、濃度が濃くなる。これが、乾燥時間およびヒータの温度の差によって濃度ムラが発生する要因となる。
このような濃度ムラを抑制するためのインクジェット方式の画像形成装置として、印字中にファンをオン・オフする制御を行う技術が開示されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、ファンのオン・オフが繰り返されることにより内部の気流が乱れ、ミストの増大およびウィンディングパターンによる濃度ムラが発生するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、印字中の濃度ムラの発生を低減することができる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置であって、前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御部と、前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御部と、を備え、前記吐出制御部は、前記移動制御部により前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドが走査される第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該移動制御部により該記録媒体上で該液体吐出ヘッドが走査される第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成し、前記第2の走査の直前に、前記吐出制御部および前記移動制御部により前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作が行われた場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御することを特徴とする。
本発明によれば、印字中の濃度ムラの発生を低減することができる。
図1は、実施形態に係る画像形成装置の外観斜視図である。 図2は、実施形態に係る画像形成装置の要部構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係る画像形成装置のヒータ構成の一例を示す図である。 図4は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図5は、着弾後にドットの合一がない場合の動作を説明する図である。 図6は、着弾後にドットの合一がある場合の動作を説明する図である。 図7は、着弾後にドットの合一がある場合の動作について上面から見た場合の説明図である。 図8は、乾燥時間の差によってインクの合一の状態が変化することを説明する図である。 図9は、駆動電圧に対する電圧補正値とドット径との相関を示すグラフである。 図10は、実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図11は、実施形態に係る画像形成装置がインク吐出のための駆動波形の電圧の補正のための電圧補正テーブルの一例を示す図である。 図12は、実施形態に係る画像形成装置における駆動波形の補正の概要を説明する図である。 図13は、実施形態に係る画像形成装置における複数の駆動パルスが含まれる駆動波形の補正動作を説明する図である。 図14は、実施形態に係る画像形成装置における複数の駆動パルスが含まれる駆動波形の補正動作の別の例を説明する図である。 図15は、実施形態に係る画像形成装置により吐出されたドットのサイズの制御による濃度ムラの低減を説明する図である。 図16は、実施形態に係る画像形成装置により吐出されたドットのサイズの制御による濃度ムラの低減を説明する図である。 図17は、実施形態に係る画像形成装置の印字動作の流れの一例を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置、画像形成方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
また、コンピュータソフトウェアとは、コンピュータの動作に関するプログラム、その他コンピュータによる処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものをいう(以下、コンピュータソフトウェアは、ソフトウェアという)。アプリケーションソフトとは、ソフトウェアの分類のうち、特定の作業を行うために使用されるソフトウェアの総称である。一方、オペレーティングシステム(OS)とは、コンピュータを制御し、アプリケーションソフト等がコンピュータ資源を利用可能にするためのソフトウェアのことである。オペレーティングシステムは、入出力の制御、メモリやハードディスク等のハードウェアの管理、プロセスの管理といった、コンピュータの基本的な管理・制御を行っている。アプリケーションソフトウェアは、オペレーティングシステムが提供する機能を利用して動作する。プログラムとは、コンピュータに対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。また、プログラムに準ずるものとは、コンピュータに対する直接の指令ではないためプログラムとは呼べないが、コンピュータの処理を規定するという点でプログラムに類似する性質を有するものをいう。例えば、データ構造(データ要素間の相互関係で表される、データの有する論理的構造)がプログラムに準ずるものに該当する。
(画像形成装置の全体構成)
図1は、実施形態に係る画像形成装置の外観斜視図である。図2は、実施形態に係る画像形成装置の要部構成の一例を示す図である。図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の全体構成について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1は、シリアル型のインクジェット記録装置である。図1および図2に示すように、画像形成装置1は、装置本体10と、装置本体10を支持する支持台11と、制御部100と、を備える。
装置本体10は、図1および図2に示すように、カートリッジ装填部2と、維持回復機構3と、側板10a、10bと、ガイドロッド12と、ガイドステー13と、サブ板金ガイド14と、キャリッジ15と、主走査機構部16と、光学センサ21と、液体吐出ヘッド23a、23b、23cと、供給チューブ24と、給紙手段40と、搬送ガイド板191と、プラテン192と、を備えている。
カートリッジ装填部2は、各色のインクカートリッジ22a、22b、22cを着脱自在に装着すること可能な装填部である。なお、インクカートリッジ22a、22b、22cについて、任意のインクカートリッジを示す場合、または総称する場合、単に「インクカートリッジ22」と称するものとする。インクカートリッジ22に充填されているインクは、図示しない供給ポンプユニットによって各色の供給チューブ24を介してキャリッジ15のサブタンクに補充供給される。
維持回復機構3は、キャリッジ15の主走査方向の一方側の非印字領域に搭載された、液体吐出ヘッド23a、23b、23cの状態を維持及び回復する機構である。維持回復機構3は、液体吐出ヘッド23a、23b、23cの各ノズル面をキャッピングするためのキャップ31と、ノズル面をワイピングするための払拭ユニット32と、を備えている。また、維持回復機構3の下方側には、メンテナンス動作によって生じる廃液を収容するための交換可能な廃液タンクが設けられている。
画像形成装置1は、印字待機中において、キャリッジ15を維持回復機構3側に移動させて、キャップ31で液体吐出ヘッド23のノズル面をキャッピングし、ノズルを湿潤状態に保つことによりインクの乾燥による吐出不良を防止する。また、画像形成装置1は、印字動作開始前および印字動作途中等において、キャリッジ15を維持回復機構3側に移動させて、キャップ31で液体吐出ヘッド23のノズル面をキャッピングした状態で吸引ポンプによりノズルからインクを吸引するノズル吸引を行ったり、印字と関係しないインクを吐出して増粘したインクおよび気泡を排出する空吐出動作を行ったり、払拭ユニット32によりノズル面のワイピングを行ったりするメンテナンス動作を定期的に行う。
側板10a、10bは、ガイド部材であるガイドロッド12およびガイドステー13を掛け渡すための板部材である。
ガイドロッド12およびガイドステー13は、キャリッジ15を主走査方向に摺動自在に保持するガイド部材である。サブ板金ガイド14は、装置本体10の背面を支持するガイド部材である。
キャリッジ15は、主走査機構部16によって主走査方向(図1に示すA方向)に移動する部材である。具体的には、キャリッジ15は、主走査モータ17によって回転駆動されるタイミングベルト20を介して、主走査方向に移動する。また、キャリッジ15は、液体吐出ヘッド23a、23b、23cに対して各色のインクを供給するためサブタンクを搭載する。
主走査機構部16は、キャリッジ15を主走査方向(A方向)に往復移動させる機構である。主走査機構部16は、図1に示すように、主走査モータ17と、駆動プーリ18と、従動プーリ19と、タイミングベルト20と、を備えている。
主走査モータ17は、主走査方向の一方側に配置され、タイミングベルト20を回転移動させるモータである。駆動プーリ18は、タイミングベルト20が架け渡され、主走査モータ17によって回転駆動されるプーリである。従動プーリ19は、タイミングベルト20が架け渡され、主走査方向の他方側に配置されたプーリである。従動プーリ19は、テンションスプリングによって外方(駆動プーリ18に対して離れる方向)にテンションが掛けられている。タイミングベルト20は、駆動プーリ18と従動プーリ19との間に掛け回され、主走査モータ17の回転駆動により回転移動する牽引部材である。
光学センサ21は、キャリッジ15に設置され、用紙41(記録媒体)の端部を検知する光学式のセンサである。
液体吐出ヘッド23a、23b、23cは、キャリッジ15に搭載され、インクカートリッジ22に応じて、例えば、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)等の各色のインクをノズル列から吐出する記録ヘッドである。なお、液体吐出ヘッド23a、23b、23cについて、任意の液体吐出ヘッドを示す場合、または総称する場合、単に「液体吐出ヘッド23」と称するものとする。液体吐出ヘッド23は、B方向(副走査方向)に配列した複数のノズル列を有する。ここで、副走査方向とは、用紙41が搬送される方向(図1に示すB方向)であり、主走査方向と直交する方向である。液体吐出ヘッド23は、ノズル列からのインク吐出方向が下方(用紙41に向かう方向)となるように、キャリッジ15に設置されている。液体吐出ヘッド23a、23b、23cは、それぞれ副走査方向にずらされて設置される。
供給チューブ24は、インクカートリッジ22に充填されているインクを、キャリッジ15のサブタンクに供給するためのチューブである。
紫外線照射ユニット25は、液体吐出ヘッド23の主走査方向の両端に設置され、液体吐出ヘッド23から用紙41に吐出されたUVインクの硬化を促す紫外線を照射するユニットである。
給紙手段40は、用紙41をプラテン192上で副走査方向に搬送するための機構である。
搬送ガイド板191は、プラテン192上を搬送する用紙41を案内するガイド部材である。プラテン192は、給紙手段40により用紙41が搬送される部材である。
制御部100は、画像形成装置1の動作を制御するコントローラである。なお、図2では、制御部100は、装置本体10の外部に図示されているが、装置本体10内に搭載されていてもよく、画像形成装置1とは別個の外部装置であってもよい。
(画像形成装置のヒータ構成)
図3は、実施形態に係る画像形成装置のヒータ構成の一例を示す図である。図3を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1のヒータ構成について説明する。なお、図3に示す例では、説明を簡略にするために、一部の液体吐出ヘッド23に関しては記載を省略している。
図3に示すように、画像形成装置1は、搬送ローラ160と、ファン180と、ヒータ190(加熱物)と、を備えている。
搬送ローラ160は、搬送ガイド板191からプラテン192上を副走査方向(B方向)に、記録媒体P(図1に示した用紙41に相当)を搬送し、液体吐出ヘッド23が配置された画像形成部193へ搬送するためのローラ対である。搬送ローラ160によりプラテン192上に搬送された記録媒体Pは、液体吐出ヘッド23からのインクの吐出によって画像形成が行われる。なお、記録媒体Pとしては、ロールタイプの用紙以外にも、軟包装メディアと呼ばれるPET、PVC(Polyvinyl Chloride:ポリ塩化ビニル)、OPP(Oriented Polypropylene)、シート状のメディア等を使用することができる。
ファン180は、画像形成装置1の上部における暖められた空気の滞留によって過剰に温度上昇することを防ぐ送風装置である。
ヒータ190は、プリヒータ190aと、プリントヒータ190b、190cと、ポストヒータ190dと、乾燥ヒータ190eと、を有する。これらの各ヒータには、温度制御のために例えば、サーミスタ等の温度センサが設けられている。
プリヒータ190aは、画像形成に適した温度に記録媒体Pを予熱するヒータである。例えば、プリヒータ190aは、アルミ箔コードヒータである。プリヒータ190aは、プラテン192に対して上流側の搬送ガイド板191の裏面に設置され、当該搬送ガイド板191自体を暖めることにより記録媒体Pを予熱する。
プリントヒータ190b、190cは、画像形成部193において、記録媒体Pに画像形成されるとき、記録媒体Pを保温するヒータである。例えば、プリントヒータ190b、190cは、アルミ材であるプラテン192の中に埋め込まれたコードヒータである。プリントヒータ190b、190cは、プラテン192自体を暖めることにより記録媒体Pを暖める。
ポストヒータ190dは、インクを乾燥させ定着させるために、画像形成された記録媒体Pを暖めるヒータである。例えば、ポストヒータ190dは、アルミ箔コードヒータである。ポストヒータ190dは、プラテン192に対して下流側の搬送ガイド板191の裏面に設置され、当該搬送ガイド板191自体を暖めることにより記録媒体Pを暖める。
乾燥ヒータ190eは、インクを乾燥させ定着させるために、画像形成された記録媒体Pを暖めるヒータである。また、例えば、乾燥ヒータ190eは、赤外線ヒータである。乾燥ヒータ190eは、記録媒体Pの画像形成面に赤外線を放射して乾燥させる。なお、乾燥ヒータ190eは、ファンを備えて記録媒体Pの画像形成面に熱風を送るように構成されていてもよい。
(画像形成装置のハードウェア構成)
図4は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図4を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。
図4に示すように、画像形成装置1は、制御部100と、操作パネル120と、センサ130と、ヘッドドライバ140と、主走査モータ17と、副走査モータ150と、ファン180と、ヒータ190と、を備えている。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、NVRAM(Non-Volatile RAM)104(記憶部の一例)と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)105と、印刷制御部106と、モータ駆動部107と、I/O108と、ホストI/F109と、ファン制御部110と、ヒータ制御部111と、を備えている。
CPU101は、画像形成装置1全体の制御を行う演算装置である。ROM102は、CPU101が実行するプログラム等の固定データを記憶する不揮発性記憶装置である。RAM103は、CPU101による演算処理のワークエリアとなる揮発性記憶装置である。また、RAM103は、画像データ等を一時的に記憶する。
NVRAM104は、画像形成装置1の電源が遮断されている間もデータを保持する不揮発性記憶装置である。NVRAM104は、例えば、後述する図11に示す電圧補正テーブルを記憶している。
ASIC105は、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理、その他の画像形成装置1全体を制御するための入出力信号を処理する集積回路である。
印刷制御部106は、CPU101による制御に従って、ヘッドドライバ140を介して液体吐出ヘッド23の吐出動作を制御する制御回路である。印刷制御部106は、液体吐出ヘッド23を駆動するためのデータをヘッドドライバ140へ転送する。例えば、印刷制御部106は、画像データをシリアルデータで転送すると共に、画像データの転送に要する転送クロック、ラッチ信号、制御信号等をヘッドドライバ140に出力する。ヘッドドライバ140は、シリアルに入力される液体吐出ヘッド23の一行分に相当する画像データに基づいて、印刷制御部106から受信した駆動波形を構成する駆動パルスを、液体吐出ヘッド23の圧力発生手段に対して選択的に与えることにより、液体吐出ヘッド23を駆動してインクを吐出させる。なお、駆動波形を構成する駆動パルスの一部または全部、駆動パルスを形成する波形用要素の一部または全部を選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴等の大きさの異なるドットを打ち分けることができる。本実施形態では、後述するように、駆動波形の電圧に対して補正をすることにより、濃度ムラを低減する動作について説明する。
モータ駆動部107は、CPU101による制御に従って、主走査モータ17および副走査モータ150の動作を制御する駆動回路である。主走査モータ17は、モータ駆動部107による制御に従って、キャリッジ15を主走査方向に移動させる。副走査モータ150は、モータ駆動部107による制御に従って、搬送ローラ160を回転させて記録媒体Pを副走査方向に搬送させる。
I/O108は、センサ130からの情報を取得し、画像形成装置1の各部の制御に利用される情報を抽出するためのインターフェース回路である。センサ130は、例えば、上述の光学センサ21、および印字中のヒータ190の温度を検出する温度センサ(温度検知部)等である。
ホストI/F109は、クライアントPC(Personal Computer)等の情報処理装置、画像読取装置、撮影装置等であるホスト170側との間でデータおよび信号の送受信を行うインターフェース回路である。具体的には、ホストI/F109は、ホスト170からケーブルまたはネットワークを介してデータや信号の送受信を行う。ホストI/F109の受信バッファに格納された印刷データは、CPU101によって解析され、ASIC105によって画像処理およびデータの並び替え処理等が行われ、印刷制御部106によって吐出データとしてヘッドドライバ140に転送される。
ファン制御部110は、CPU101による制御に従って、所定の温度および風量の送風が行われるようにファン180の出力を制御する制御回路である。
ヒータ制御部111は、CPU101による制御に従って、設定された温度となるようにヒータ190を制御する制御回路である。
操作パネル120は、各種情報の入力および出力を行う装置である。
なお、図4に示した画像形成装置1のハードウェア構成は一例を示すものであり、図4に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。
また、副走査モータ150によって記録媒体Pを副走査方向に搬送させる構成に限定されるものではなく、キャリッジ15を主走査方向に移動させるだけでなく、副走査方向に移動する構成であってもよい。すなわち、キャリッジ15の主走査方向への移動時にインクを吐出する動作と、副走査方向へキャリッジ15を所定量移動させる動作と、を交互に行う構成であってもよい。
(記録媒体へのインクの着弾後の挙動について)
図5は、着弾後にドットの合一がない場合の動作を説明する図である。図6は、着弾後にドットの合一がある場合の動作を説明する図である。図7は、着弾後にドットの合一がある場合の動作について上面から見た場合の説明図である。図8は、乾燥時間の差によってインクの合一の状態が変化することを説明する図である。図9は、駆動電圧に対する電圧補正値とドット径との相関を示すグラフである。図5~図9を参照しながら、記録媒体Pへのインクの着弾後の挙動について説明する。
まず、図5を参照しながら、インクが記録媒体Pに先行して着弾したインクのドットと離間して着弾した場合の挙動について説明する。図5(a)では、記録媒体Pに対して先行して着弾したインクのドットである先行ドットD1の位置から離間した位置に、インク滴E2が記録媒体Pに着弾しようとする状態を示している。そして、図5(b)に示すように、先行で着弾した先行ドットD1がヒータ190による熱により乾燥が進むと共に、インク滴E2は、先行ドットD1に後行して記録媒体Pに着弾して後行ドットD2となり、先行ドットD1と同様にヒータ190による熱によって乾燥が進む。この場合、先行ドットD1と後行ドットD2とは位置が離間しているため、互いに干渉せず合一現象は発生しない。そして、図5(c)に示すように、先行ドットD1および後行ドットD2について、合一現象が発生することなく、乾燥により定着する。
次に、図6および図7を参照しながら、インクが記録媒体Pに先行して着弾したインクに隣接する位置に着弾した場合の挙動について説明する。図6(a)では、記録媒体Pに対して先行して着弾したインクのドットである先行ドットD1の位置に隣接した位置に、インク滴E2が記録媒体Pに着弾しようとする状態を示している。また、図7(a)では、先行して着弾したインクを先行ドットD11として示しており、当該先行ドットD11の位置に隣接した位置を次走査着弾位置NPとして示している。そして、図6(b)に示すように、インク滴E2は、先行ドットD1に後行して記録媒体Pに着弾して後行ドットD2となると共に、乾燥中の先行ドットD1に後行ドットD2が引き込まれる合一現象が発生する。図7(b)では、後行するインク滴が、先行ドットD11に隣接する次走査着弾位置NPに着弾して後行ドットD12になると共に、乾燥中の先行ドットD11に後行ドットD12が引き込まれる合一現象が発生している状態を示している。そして、図6(c)に示すように、合一現象が発生した状態で、先行ドットD1および後行ドットD2は乾燥により定着する。
上述の図6および図7で示した合一現象の程度は、先行ドットの乾燥程度によって変化する。ここで、図8(a)に示すように、記録媒体Pに対して先行してインクが着弾して先行ドットD21を形成し、図8(b)に示すように、先行して着弾したインクに後行して、先行ドットD21の位置に隣接した位置にインクが着弾して、後行ドットD22が形成されたものとする。
ここで、例えば、乾燥時間が短い、またはヒータ190が低温の場合、図8(c)に示すように、先行ドットD21は乾燥が進んでおらず、硬化しきっていないため、合一現象が起こりやすく、後行ドットD22は先行ドットD21に大きく引き込まれ、狙いよりも後行ドットD22の面積(被覆面積)が小さくなり、濃度が薄くなってしまう。一方、乾燥時間が長い、またはヒータ190が高温の場合、図8(d)に示すように、先行ドットD21は十分に硬化しているため、合一現象が起こりにくく、後行ドットD22は先行ドットD21にそれほど引き込まれることはなく、狙いに近いまたは狙い通りの後行ドットD22の被覆面積となる。このように、先行ドットの乾燥時間の差、およびヒータ190の温度の差によって、記録媒体Pに印字されたインクの濃度ムラが発生する。
また、液体吐出ヘッド23のノズルからインクを吐出させる場合の駆動波形の電圧(吐出電圧)に対して補正値を加える場合、図9に示すように、一般に、駆動波形の電圧が低下するほど、すなわち駆動波形の電圧に加算する補正値が小さいほど、着弾したインクのドットの径(ドット径)が小さくなることが把握されている。したがって、本実施形態では、先行の走査でインクが吐出されてから、メンテナンス動作が発生することにより、次の走査でインクが吐出されるまでに時間が空いてしまう場合に発生する濃度ムラを低減する制御について、以下、説明する。
(画像形成装置の制御部の機能ブロックの構成および動作)
図10は、実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図11は、実施形態に係る画像形成装置がインク吐出のための駆動波形の電圧の補正のための電圧補正テーブルの一例を示す図である。図10および図11を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の制御部100の機能ブロックの構成および動作について、説明する。
図10に示すように、画像形成装置1の制御部100は、温度取得部201(第2の取得部)と、時間計測部202(第1の取得部の一例)と、補正部203と、吐出制御部204と、移動制御部205と、を有する。
温度取得部201は、温度センサとしてのセンサ130により検出されたヒータ190の温度(印刷温度)を取得する機能部である。なお、センサ130は、ヒータ190自体の温度ではなく、ヒータ190により加熱される記録媒体Pの温度を検知するものとしてもよく、温度取得部201は、センサ130により検知された記録媒体Pの温度を取得するものとしてもよい。
時間計測部202は、吐出制御部204および移動制御部205により定期的に実行される液体吐出ヘッド23のノズルについてのメンテナンス動作の時間(メンテナンス時間)(時間情報の一例)を計測する機能部である。なお、メンテナンス時間は、時間計測部202により実際に計測されることに限定されるものではなく、予め設定された時間をメンテナンス時間(時間情報の一例)として用いられるものとしてもよい。また、メンテナンス動作に要するメンテナンス時間ではなく、メンテナンス動作の直前の液体吐出ヘッド23の走査の終了時から、メンテナンス動作終了の後に液体吐出ヘッド23の走査が開始されるまでの時間(時間情報の一例)について、時間計測部202により計測されるものとしてもよく、または予め設定されているものとしてもよい。
補正部203は、メンテナンス動作終了後に温度取得部201により取得された印刷温度、および時間計測部202により計測されたメンテナンス時間に基づいて補正値を決定し、液体吐出ヘッド23に印加する電圧に対して当該補正値により補正する機能部である。具体的には、補正部203は、NVRAM104に記憶された図11に示す電圧補正テーブルを参照し、上述の印刷温度およびメンテテンス時間に対応する補正値を決定する。電圧補正テーブルは、図11に示すように、印刷温度と、メンテナンス時間と、補正値とを関連付ける情報である。例えば、印刷温度が70[℃]、メンテナンス時間が40[秒]である場合、補正部203は、-1.4[%]を補正値として決定し、液体吐出ヘッド23に対して通常時に印加する電圧の1.4[%]を減じることによって補正を行う。なお、図11に示す電圧補正テーブルは、テーブル形式の情報としているが、これに限定されるものではなく、印刷温度と、メンテナンス時間と、補正値とを互いに関連付けて管理することができれば、どのような形式の情報であってもよい。
なお、補正部203は、印刷温度およびメンテナンス時間に基づいて補正値を決定し、当該補正値により液体吐出ヘッド23に印加する電圧を補正するものとしているが、これに限定するものではなく、メンテナンス時間に基づいて当該電圧を補正するものとしてもよい。
吐出制御部204は、印刷制御部106およびヘッドドライバ140を介して、キャリッジ15の液体吐出ヘッド23の吐出動作を制御する機能部である。また、吐出制御部204は、メンテナンス動作が実行された後には、補正部203により補正された電圧の駆動波形に基づいて、液体吐出ヘッド23の吐出動作を制御する。
移動制御部205は、モータ駆動部107および主走査モータ17を介して、キャリッジ15の主走査方向の移動動作を制御し、モータ駆動部107および副走査モータ150を介して、搬送ローラ160の回転動作を制御することにより、記録媒体Pの副走査方向の移動動作を制御する機能部である。
上述の温度取得部201、時間計測部202、補正部203、吐出制御部204および移動制御部205は、例えば、図4に示したCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部の一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC等のハードウェア回路(集積回路)によって実現されてもよい。
また、図10に示す画像形成装置1の制御部100の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図10に示す画像形成装置1の制御部100で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図10に示す画像形成装置1の制御部100で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
(液体吐出ヘッドに印加する電圧の駆動波形の補正について)
図12は、実施形態に係る画像形成装置における駆動波形の補正の概要を説明する図である。図13は、実施形態に係る画像形成装置における複数の駆動パルスが含まれる駆動波形の補正動作を説明する図である。図14は、実施形態に係る画像形成装置における複数の駆動パルスが含まれる駆動波形の補正動作の別の例を説明する図である。図12~図14を参照しながら、補正部203による液体吐出ヘッド23に印加する電圧の駆動波形の補正について説明する。
図12に示すように、液体吐出ヘッド23に印加する電圧の台形状の駆動波形の振幅Vppは、吐出速度およびインク吐出量と比例関係にあることが分かっている。つまり、液体吐出ヘッド23のインクの吐出量を少なくするためには、補正部203は、駆動波形の電圧利得を小さくし、図12に示す振幅Vppを狭めるような補正値を求めることにより、吐出速度およびインク吐出量を補正できる。
なお、図12に示す例は模式的な例であって、実際の液体吐出ヘッド23に印加する電圧の共通駆動波形は、複数の液滴種類の波形が組み込まれていることが多い。
図13では、共通駆動波形内で補正される複数の駆動波形の例を示す。図13(a)は、基準駆動波形PV0の一例を示し、図13(b)は、基準駆動波形PV0からインク吐出量が増加するように補正された第1駆動波形PV1の一例を示し、図13(c)は、基準駆動波形PV0からインク吐出量を減少するように補正された第2駆動波形PV2の一例を示す。
図13に示す駆動波形において、駆動パルスP1は、乾燥防止またはメンテナンス用の微駆動パルスであり、駆動パルスP4は、小適用パルスである。また、図13に示す駆動波形において、中滴を形成する場合はP3+P4の駆動パルスを用い、大滴を形成する場合は、P2+P3+P4の駆動パルスを用いる。この駆動波形では、すべてのインク滴のサイズで駆動パルスP4は共通なので、インク吐出量を調整する場合は、駆動パルスP4の部分を用いる。
上述の図12のように補正すると、インク吐出量と共に吐出速度も変化するため、補正値が大きく、吐出速度の変化が大きい場合は、着弾位置にずれが生じてしまうおそれもある。そこで、補正部203は、共通部分である駆動パルスP4の形状を変化させることにより、吐出速度を変化させずに、インク吐出量を調整することができる。
例えば、インク吐出量を多くする場合は、図13(b)に示すように、波高値Vpを変化させないで、基準電位Vmに対する下に凸の台形状のパルスの立下がりの電位Va2を高くし(|Va2|<|Va1|)、上に凸の台形状のパルス(制振波形)の立ち上がりの電位Vh2の高さを高くする(Vh2>Vh1)。このように、立下がりの電位Va2を高くすることにより液体吐出ヘッド23のノズルに連通する液室の膨張が少なくなり(引き込み量が少なくなり)、立ち上がりの電位Vh2の高さを高くすることにより当該液室の収縮が多くなる。これによって、駆動パルスP3の区間で、初期位置(基準電位Vm)からより多く押し込むため、吐出速度を変えずに、インク吐出量を多くすることができる。
一方、インク吐出量を少なくする場合は、図13(c)に示すように、波高値Vpを変化させないで、基準電位Vmに対する下に凸の台形状のパルスの立下がりの電位Va3を低くし(|Va3|>|Va1|)、上に凸の台形状のパルスの立ち上がり電位Vh3の高さを低くする(Vh3<Vh1)。このように、立下がりの電位Va3を低くすることにより液体吐出ヘッド23のノズルに連通する液室の膨張が多くなり(引き込み量が多くなり)、立ち上がりの電位Vh3の高さを低くすることにより当該液室の収縮が少なくなる。これによって、駆動パルスP3の区間で、初期位置(基準電位Vm)からより少なく押し込むため、吐出速度を変えずに、インク吐出量を少なくすることができる。
また、図14では、印刷温度に応じて、複数の駆動波形(図14に示す例では3種類)
となるような補正部203による補正動作を説明する。ここでは、基準温度となる印刷温度T0(例えば25[℃])のときには、実線で示す駆動波形Pv0、印刷温度T1(例えば35[℃])のときには、破線で示す高温用駆動波形Pv1、印刷温度T2(例えば15[℃])のときには、二点鎖線で示す低温用駆動波形Pv2となるように、温度センサとしてのセンサ130により検出される印刷温度に応じて補正部203より補正される。
駆動波形Pv0を基準としたとき、高温ではインクの粘度が低くなることから、高温用駆動波形Pv1の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧(基準電位Vmに対する電位差:以下同じ)は、駆動波形Pv0の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧よりも小さくしている。一方、低温ではインクの粘度が高くなることから、低温用駆動波形Pv2の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧は、駆動波形Pv0の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧よりも大きくしている。
ここで、高温用駆動波形Pv1の駆動パルスP4の電圧b2の駆動波形Pv0の駆動パルスP4の電圧a2に対する変化率は、高温用駆動波形Pv1の他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の電圧(図14では駆動パルスP3の電圧b1で例示する)の駆動波形Pv0の他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の電圧(図14では駆動パルスP3の電圧a1で例示する)に対する変化率よりも大きくしている。具体的には、(a1-b1)/a1<(a2-b2)/a2の関係にしている。
つまり、高温用駆動波形Pv1の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧は、駆動波形Pv0の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧よりも小さくしているが、駆動パルスP4については他の駆動パルスP1~P3、P5~P7よりもさらに電圧を小さくしている。
この場合、高温用駆動波形Pv1の駆動パルスP4の変化率を他の駆動パルスP1~P3、P5~P7と同じにしたとき、駆動波形Pv0で吐出させるインク滴と高温用駆動波形Pv1で吐出させるインク滴の滴量が同じになる。つまり、インク滴の滴量(滴体積)が同じになる変化率で高温用駆動波形Pv1の駆動パルスP1~P3、P5~P7は変化している。
これに対し、上述したように、高温用駆動波形Pv1の駆動パルスP4の変化率を他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の変化率よりも大きくすると、駆動パルスP4の電圧(立ち下げ電位)が小さくなることから、駆動パルスP4の変化率を他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の変化率と同じにしたときよりも、駆動パルスP4を含む駆動パルスP1~P7で吐出されるインク滴の滴体積が小さくなる(滴量が少なくなる)。
一方、低温用駆動波形Pv2の駆動パルスP4の電圧c2の駆動波形Pv0の駆動パルスP4の電圧a2に対する変化率は、低温用駆動波形Pv2の他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の電圧(図14では駆動パルスP3の電圧b1で例示する)の駆動波形Pv0の他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の電圧(図14では駆動パルスP3の電圧a1で例示する)に対する変化率よりも大きくしている。具体的には、(c1-a1)/a1<(c2-a2)/a2の関係にしている。
つまり、低温用駆動波形Pv2の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧は、駆動波形Pv0の駆動パルスP1~P7それぞれの電圧よりも大きくしているが、駆動パルスP4については他の駆動パルスP1~P3、P5~P7よりもさらに電圧を大きくしている。
この場合、低温用駆動波形Pv2の駆動パルスP4の変化率を他の駆動パルスP1~P3、P5~P7と同じにしたとき、駆動波形Pv0で吐出させるインク滴と低温用駆動波形Pv2で吐出させるインク滴の滴量が同じになる。つまり、インク滴の滴量(滴体積)が同じになる変化率で低温用駆動波形Pv2の駆動パルスP1~P3、P5~P7は変化している。
これに対し、上述したように、低温用駆動波形Pv2の駆動パルスP4の変化率を他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の変化率よりも大きくすると、駆動パルスP4の電圧(立ち下げ電位)が大きくなることから、駆動パルスP4の変化率を他の駆動パルスP1~P3、P5~P7の変化率と同じにしたときよりも、駆動パルスP4を含む駆動パルスP1~P7で吐出されるインク滴の滴体積が大きくなる(滴量が多くなる)。
このようにして、補正部203は、インク滴のサイズ(滴体積)が印刷温度が高くなるほど小さくなる駆動波形となるように電圧を補正する。すなわち、補正部203は、インク滴が記録媒体Pに着弾したときに形成されるドットが小さくなるように、電圧の駆動波形を補正する。
上記で例示したように、補正部203は、上述の図11に示した電圧補正テーブルを参照して決定した補正値によって、電圧の駆動波形の各駆動パルスを一律に補正してもよく、図13および図14に示したように、電圧の駆動波形の一部の駆動パルスを補正してもよい。この場合、各駆動パルスを一律に補正する場合は、簡易に制御することができる。なお、補正部203は、電圧の駆動波形の駆動パルスごとに個別に補正してもよい。駆動波形の一部の駆動パルスを補正する場合、および駆動パルスごとに個別に補正する場合は、吐出速度の変化を抑制することが可能となる。
なお、電圧補正テーブルは、例えば記録媒体Pの種類、インクの種類ごとに予め用意され、NVRAM104に記憶されているものとしてもよい。
(画像形成装置による濃度ムラを低減する動作)
図15および図16は、実施形態に係る画像形成装置により吐出されたドットのサイズの制御による濃度ムラの低減を説明する図である。図15および図16を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1により吐出されたドットのサイズの制御による濃度ムラの低減について説明する。
図15に示す例では、液体吐出ヘッド23による先行の走査(第1の走査)でのインクの吐出により先行ドットD31が形成された後、メンテンナンス動作が行われずに、後行の走査(第2の走査)でのインクの吐出により後行ドットD32が形成される場合を示す。まず、図15(a)では、記録媒体Pに対して、液体吐出ヘッド23によって先行の走査でインクが吐出され、先行ドットD31が形成された状態を示す。次に、図15(b)では、先行ドットD31が形成されてから、メンテナンス動作が実行されずに、液体吐出ヘッド23による次の走査(後行の動作)で、先行ドットD31に隣接する位置にインクが吐出され、後行ドットD32が形成された状態を示している。この場合、先行ドットD31は乾燥が進んでおらず、硬化しきっていないため、図15(c)に示すように、後行ドットD32が先行ドットD31に引き込まれる合一現象が発生し、引き込まれた後の後行ドットD32の被覆面積は、着弾時の後行ドットD32の被覆面積よりも小さくなる。
次に、図16に示す例では、液体吐出ヘッド23による先行の走査(第1の走査)でのインクの吐出により先行ドットD31が形成された後、メンテンナンス動作が行われ、その後、後行の走査(第2の走査)でのインクの吐出により後行ドットD32が形成される場合を示す。まず、図16(a)では、記録媒体Pに対して、液体吐出ヘッド23によって先行の走査でインクが吐出され、先行ドットD31が形成された状態を示す。その後、画像形成装置1は、液体吐出ヘッド23のノズルに対するメンテナンス動作を実行するため、当該メンテナンス時間に要する時間(メンテナンス時間)だけ、先行ドットD31は乾燥することになる。
この場合、時間計測部202は、メンテナンス動作が開始されてから終了するまでのメンテナンス時間を計測し、温度取得部201は、温度センサとしてのセンサ130により検出された温度(印刷温度)を取得する。そして、補正部203は、NVRAM104に記憶された電圧補正テーブルを参照し、温度取得部201により取得された印刷温度、および時間計測部202により計測されたメンテナンス時間に対応する補正値を決定する。そして、補正部203は、当該補正値を用いて、液体吐出ヘッド23の次の走査におけるインクの吐出動作のための電圧の駆動波形に対して、吐出されたインクのドットが小さくなるように(吐出されるインクのサイズが小さくなるように)補正する。補正部203による電圧の駆動波形に対する具体的な補正動作については、上述した通りである。
そして、図16(b)では、先行ドットD31が形成された後に実行されたメンテナンス動作の終了後に、液体吐出ヘッド23による次の走査(後行の動作)で、先行ドットD31に隣接する位置に、補正部203により補正された電圧の駆動波形によりインクが吐出され、図15(b)に示す場合よりも小さい後行ドットD32が形成された状態を示している。この場合、メンテナンス動作終了後の先行ドットD31は十分に硬化しているため、図16(c)に示すように、後行ドットD32と先行ドットD31との間では合一現象が起こりにくく、後行ドットD32の被覆面積について大きな変化はない。その結果、図16(c)に示す定着後の後行ドットD32の大きさ(被覆面積)は、図15(c)に示す定着後の後行ドットD32の大きさ(被覆面積)とほぼ同じとなる。
以上のように、先行の走査と次の走査との間でメンテナンス動作が実行された場合には、メンテンナンス時間および印刷温度に応じて決定された補正値でインク吐出のための電圧の駆動波形を補正するため、定着後の後行ドットD32の大きさを調整することが可能となり、濃度ムラの発生を低減することができる。すなわち、当該濃度ムラの発生の低減の効果は、液体吐出ヘッド23のインクの吐出のための電圧の駆動波形の補正のみで実現することができるため、従来の画像形成装置の構成から特殊な構成の追加または改造等を要しない。
(画像形成装置の印字動作の流れ)
図17は、実施形態に係る画像形成装置の印字動作の流れの一例を示すフローチャートである。図17を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の印字動作の流れについて説明する。
<ステップS11>
制御部100は画像データを入力すると、制御部100の移動制御部205は、搬送ローラ160の回転動作を制御して、記録媒体Pを画像形成部193の位置まで副走査方向に搬送する。そして、画像形成装置1(吐出制御部204および移動制御部205)は、記録媒体Pに対する印字動作を開始する。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
制御部100は、メンテナンス動作の必要性の有無を判断する。メンテナンス動作の有無の判定は、例えば、メンテナンス動作が所定期間ごとに行われるものとして当該所定時間の経過を検知することにより判定するものとしてもよく、または、液体吐出ヘッド23のノズルの目詰まり等を検知することにより判定するものとしてもよい。メンテナンス動作が必要である場合(ステップS12:Yes)、ステップS13へ移行し、必要でない場合(ステップS12:No)、ステップS22へ移行する。
<ステップS13>
制御部100の吐出制御部204および移動制御部205は、メンテナンス動作を開始する。なお、メンテナンス動作の詳細は、上述した通りである。そして、ステップS14へ移行する。
<ステップS14>
制御部100の時間計測部202は、吐出制御部204および移動制御部205によるメンテナンス動作の時間(メンテナンス時間)の計測を開始する。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS15>
制御部100の吐出制御部204および移動制御部205は、メンテナンス動作により液体吐出ヘッド23のノズルに対するクリーニング等の適切な処置を実行した後、当該メンテナンス動作を終了する。そして、ステップS16へ移行する。
<ステップS16>
制御部100の時間計測部202は、吐出制御部204および移動制御部205によるメンテナンス動作の時間(メンテナンス時間)の計測を終了する。これにより、時間計測部202は、メンテナンス動作により要したメンテナンス時間を取得する。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS17>
制御部100の温度取得部201は、メンテナンス動作の終了後、温度センサとしてのセンサ130により検出されたヒータ190の温度(印刷温度)を取得する。なお、温度取得部201による印刷温度の取得のタイミングは、メンテナンス動作終了後に限定されず、メンテナンス動作の前、またはメンテナンス動作中であってもよい。そして、ステップS18へ移行する。
<ステップS18>
制御部100の補正部203は、NVRAM104に記憶された電圧補正テーブルを参照し、温度取得部201により取得された印刷温度、および時間計測部202により計測されたメンテナンス時間に対応する補正値を決定する。そして、補正部203は、当該補正値を用いて、液体吐出ヘッド23の次の走査におけるインクの吐出動作のための電圧の駆動波形に対して、吐出されたインクのドットが小さくなるように(吐出されるインクのサイズが小さくなるように)補正する。補正部203による電圧の駆動波形に対する具体的な補正動作については、上述した通りである。そして、ステップS19へ移行する。
<ステップS19>
移動制御部205は、次の走査としてキャリッジ15を主走査方向に移動させながら、吐出制御部204は、補正部203により補正された電圧の駆動波形に基づいて、液体吐出ヘッド23にインクを記録媒体Pに吐出させる。そして、ステップS20へ移行する。
<ステップS20>
制御部100は、入力した画像データを印字するために、キャリッジ15について次の走査が必要であるか否かを判断する。次の走査が必要である場合(ステップS20:Yes)、ステップS12へ戻り、必要でない場合(ステップS20:No)、ステップS21へ移行する。
<ステップS21>
制御部100は、入力した画像データに基づいて、キャリッジ15の走査および液体吐出ヘッド23からのインクの吐出により、記録媒体Pへの画像形成が完了すると、印字動作を終了する。
<ステップS22>
移動制御部205は、次の走査としてキャリッジ15を主走査方向に移動させながら、吐出制御部204は、補正部203により補正されていない通常の電圧の駆動波形に基づいて、液体吐出ヘッド23にインクを記録媒体Pに吐出させる。そして、ステップS20へ移行する。
以上のステップS11~S21の流れによって、画像形成装置1による印字動作が実行される。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1では、移動制御部205は、記録媒体P上で液体吐出ヘッド23を走査し、吐出制御部204は、液体吐出ヘッド23に対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御し、移動制御部205により記録媒体P上で液体吐出ヘッド23が走査される先行の走査と、先行の走査よりも後に移動制御部205により記録媒体P上で液体吐出ヘッド23が走査される後行の走査と、を含む複数の走査において、液体吐出ヘッド23にインクを吐出させることにより画像を形成し、後行の走査の直前に、吐出制御部204および移動制御部205により液体吐出ヘッド23に対するメンテナンス動作が行われた場合、後行の走査において液体吐出ヘッド23から吐出させるインクのインク滴の大きさを、先行の走査において液体吐出ヘッド23から吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御するものとしている。これによって、印字中の濃度ムラの発生を低減することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、補正部203は、メンテナンス動作後の後行の走査において、液体吐出ヘッド23に印加する電圧の駆動波形を補正し、吐出制御部204は、メンテナンス動作後の後行の走査において、補正部203により補正された電圧の駆動波形によって液体吐出ヘッド23からインクを吐出させるものとしている。このように、濃度ムラの発生の低減の効果は、時間計測部202による液体吐出ヘッド23のインクの吐出のための電圧の駆動波形の補正のみで実現することができるため、従来の画像形成装置の構成から特殊な構成の追加または改造等を要しない。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、ヒータ190は、記録媒体Pを加熱し、温度取得部201は、記録媒体Pまたはヒータ190の温度を検知するセンサ130により検知された温度を取得し、補正部203は、メンテナンス動作に関する時間情報、温度取得部201により取得された温度に基づいて、後行の走査における電圧の駆動波形を補正するものとしている。このように、記録媒体Pまたはヒータ190の温度を検知することにより、記録媒体P上のインクの乾燥状態に合わせてメンテナンス動作後のインク滴の大きさをより適切に制御することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、NVRAM104は、メンテナンス動作に関する時間情報と、温度と、補正値とを関連付けた電圧補正テーブルを記憶し、補正部203は、電圧補正テーブルから、時間計測部202により取得された時間情報、および温度取得部201により取得された温度に対応する補正値を特定(決定)し、当該補正値を用いて後行の走査における電圧の駆動波形を補正するものとしている。このように、電圧補正テーブルを参照することによって、時間情報および温度に対応する補正値を迅速に特定できるため、簡易に補正制御が可能となる。
なお、上述の実施形態において、画像形成装置1の機能の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施形態において、画像形成装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、画像形成装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、画像形成装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、画像形成装置1で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上述の記憶装置からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
本発明の態様は、以下の通りである。
<1>記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置であって、
前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御部と、
前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御部と、
を備え、
前記吐出制御部は、
前記移動制御部により前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドが走査される第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該移動制御部により該記録媒体上で該液体吐出ヘッドが走査される第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成し、
前記第2の走査の直前に、前記吐出制御部および前記移動制御部により前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作が行われた場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御する画像形成装置である。
<2>前記メンテナンス動作後の前記第2の走査において、前記液体吐出ヘッドに印加する前記電圧の駆動波形を補正する補正部を、さらに備え、
前記吐出制御部は、前記メンテナンス動作後の前記第2の走査において、前記補正部により補正された前記電圧の駆動波形によって前記液体吐出ヘッドからインクを吐出させる前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3>前記補正部は、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形の振幅を、前記第1の走査における前記電圧の駆動波形の振幅よりも小さくなるように補正する前記<2>に記載の画像形成装置である。
<4>前記メンテナンス動作に要する時間に関する時間情報を取得する第1の取得部を、さらに備え、
前記補正部は、前記第1の取得部により取得された前記時間情報に基づいて、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する前記<2>または<3>に記載の画像形成装置である。
<5>前記第1の走査の終了時から、前記メンテナンス動作の後に前記第2の走査が開始されるまでの時間に関する時間情報を取得する第1の取得部を、さらに備え、
前記補正部は、前記第1の取得部により取得された前記時間情報に基づいて、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する前記<2>または<3>に記載の画像形成装置である。
<6>前記記録媒体を加熱する加熱部と、
前記記録媒体または前記加熱部の温度を検知する温度検知部により検知された前記温度を取得する第2の取得部と、
をさらに備え、
前記補正部は、前記時間情報、および前記第2の取得部により取得された前記温度に基づいて、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する前記<2>~<5>のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
<7>時間情報と、温度と、補正値とを関連付けた関連付け情報を記憶する記憶部を、さらに備え、
前記補正部は、前記関連付け情報から、前記第1の取得部により取得された前記時間情報、および前記第2の取得部により取得された前記温度に対応する補正値を特定、該補正値を用いて前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する前記<6>に記載の画像形成装置である。
<8>記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置の画像形成方法であって、
移動制御部が、前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御ステップと、
吐出制御部が、前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御ステップと、
前記吐出制御部が、前記移動制御部により前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドが走査される第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該移動制御部により該記録媒体上で該液体吐出ヘッドが走査される第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成する場合において、前記第2の走査の直前に、前記吐出制御部および前記移動制御部により前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作が行われた場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御するステップと、
を有する画像形成方法である。
<9>記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置を制御するコンピュータに、
前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御ステップと、
前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御ステップと、
を実行させ、
前記吐出制御ステップでは、
前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該記録媒体上で該液体吐出ヘッドを走査する第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成し、
前記第2の走査の直前に、前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作を行った場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御するためのプログラムである。
1 画像形成装置
2 カートリッジ装填部
3 維持回復機構
10 装置本体
10a、10b 側板
11 支持台
12 ガイドロッド
13 ガイドステー
14 サブ板金ガイド
15 キャリッジ
16 主走査機構部
17 主走査モータ
18 駆動プーリ
19 従動プーリ
20 タイミングベルト
21 光学センサ
22、22a~22c インクカートリッジ
23、23a~23c 液体吐出ヘッド
24 供給チューブ
31 キャップ
32 払拭ユニット
40 給紙手段
41 用紙
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 NVRAM
105 ASIC
106 印刷制御部
107 モータ駆動部
108 I/O
109 ホストI/F
110 ファン制御部
111 ヒータ制御部
120 操作パネル
130 センサ
140 ヘッドドライバ
150 副走査モータ
160 搬送ローラ
170 ホスト
180 ファン
190 ヒータ
190a プリヒータ
190b、190c プリントヒータ
190d ポストヒータ
190e 乾燥ヒータ
191 搬送ガイド板
192 プラテン
193 画像形成部
201 温度取得部
202 時間計測部
203 補正部
204 吐出制御部
205 移動制御部
a1、a2 電圧
b1、b2 電圧
c1、c2 電圧
D1、D11、D21、D31 先行ドット
D2、D12、D22、D32 後行ドット
E2 インク滴
NP 次走査着弾位置
P 記録媒体
P1~P7 駆動パルス
Pv0 駆動波形
Pv1 高温用駆動波形
Pv2 低温用駆動波形
PV0 基準駆動波形
PV1 第1駆動波形
PV2 第2駆動波形
Va1~Va3 電位
Vh1~Vh3 電位
Vm 基準電位
Vp 波高値
Vpp 振幅
特開2015-139903号公報

Claims (9)

  1. 記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置であって、
    前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御部と、
    前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御部と、
    を備え、
    前記吐出制御部は、
    前記移動制御部により前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドが走査される第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該移動制御部により該記録媒体上で該液体吐出ヘッドが走査される第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成し、
    前記第2の走査の直前に、前記吐出制御部および前記移動制御部により前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作が行われた場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御する画像形成装置。
  2. 前記メンテナンス動作後の前記第2の走査において、前記液体吐出ヘッドに印加する前記電圧の駆動波形を補正する補正部を、さらに備え、
    前記吐出制御部は、前記メンテナンス動作後の前記第2の走査において、前記補正部により補正された前記電圧の駆動波形によって前記液体吐出ヘッドからインクを吐出させる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記補正部は、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形の振幅を、前記第1の走査における前記電圧の駆動波形の振幅よりも小さくなるように補正する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記メンテナンス動作に要する時間に関する時間情報を取得する第1の取得部を、さらに備え、
    前記補正部は、前記第1の取得部により取得された前記時間情報に基づいて、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の走査の終了時から、前記メンテナンス動作の後に前記第2の走査が開始されるまでの時間に関する時間情報を取得する第1の取得部を、さらに備え、
    前記補正部は、前記第1の取得部により取得された前記時間情報に基づいて、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記記録媒体を加熱する加熱部と、
    前記記録媒体または前記加熱部の温度を検知する温度検知部により検知された前記温度を取得する第2の取得部と、
    をさらに備え、
    前記補正部は、前記時間情報、および前記第2の取得部により取得された前記温度に基づいて、前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する請求項4または5に記載の画像形成装置。
  7. 時間情報と、温度と、補正値とを関連付けた関連付け情報を記憶する記憶部を、さらに備え、
    前記補正部は、前記関連付け情報から、前記第1の取得部により取得された前記時間情報、および前記第2の取得部により取得された前記温度に対応する補正値を特定、該補正値を用いて前記第2の走査における前記電圧の駆動波形を補正する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置の画像形成方法であって、
    移動制御部が、前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御ステップと、
    吐出制御部が、前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御ステップと、
    前記吐出制御部が、前記移動制御部により前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドが走査される第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該移動制御部により該記録媒体上で該液体吐出ヘッドが走査される第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成する場合において、前記第2の走査の直前に、前記吐出制御部および前記移動制御部により前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作が行われた場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御するステップと、
    を有する画像形成方法。
  9. 記録媒体上にインクを吐出する液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置を制御するコンピュータに、
    前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する移動制御ステップと、
    前記液体吐出ヘッドに対する電圧の印加によりインクの吐出動作を制御する吐出制御ステップと、
    を実行させ、
    前記吐出制御ステップでは、
    前記記録媒体上で前記液体吐出ヘッドを走査する第1の走査と、前記第1の走査よりも後に該記録媒体上で該液体吐出ヘッドを走査する第2の走査と、を含む複数の走査において、該液体吐出ヘッドにインクを吐出させることにより画像を形成し、
    前記第2の走査の直前に、前記液体吐出ヘッドに対するメンテナンス動作を行った場合、該第2の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させるインクのインク滴の大きさを、前記第1の走査において該液体吐出ヘッドから吐出させたインクのインク滴の大きさよりも小さくなるように制御するためのプログラム。
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