JP2024034584A - 積層ウェーハの分割方法 - Google Patents

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【課題】積層ウェーハを分割する際に、切削溝の形成時に形成されるクラックの量を低減すると共に、切削ブレードの刃厚がレーザー加工溝の幅によって制限されることを防止する。【解決手段】第1ウェーハを第2ウェーハの上に配置した状態で、第1切削ブレードの下端位置を第1ウェーハの表面と裏面との間に位置付け、底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を各分割予定ラインに沿って形成する工程と、第1ウェーハ及び接着層をアブレーション加工することで、各分割予定ラインに沿って第2ウェーハに至る分割溝を形成する工程と、第2ウェーハを第1ウェーハの上に配置した状態で、第2切削ブレードの下端位置を分割溝に達する位置に位置付けて、各分割予定ラインに対応する第2ウェーハの直線状領域を第2切削ブレードで切削することで、積層ウェーハを分割する工程と、を備える積層ウェーハの分割方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、接着層を介して第1ウェーハ及び第2ウェーハが貼り付けられた積層ウェーハを個々のデバイスチップに分割する積層ウェーハの分割方法に関する。
近年、複数のウェーハが積層された積層ウェーハを複数のチップに分割する場合がある。例えば、表面側に複数のフォトダイオードを有する第1のウェーハと、表面側に配線層を有する第2のウェーハと、の各表面側を接合して積層ウェーハを形成した後、研削による薄化を経て、薄化後の積層ウェーハを切削により複数のデバイスチップに分割する。
ところで、積層ウェーハを分割する際に、第1ウェーハと第2ウェーハとが異なる材料で形成されている場合には、一般的に、第1ウェーハの切削に適した第1切削ブレードを使用して第1ウェーハを切削し、第2ウェーハの切削に適した第2切削ブレードを使用して第2ウェーハを切削する必要がある。
しかし、第1ウェーハと第2ウェーハとの接合に樹脂等の接着剤が使用されている場合、接着剤の層(以下、接着層)がクッションとして機能し、第1ウェーハ及び第2ウェーハの接合領域の近傍にクラックが形成されることがある。例えば、第1ウェーハを切削する際に、接着層には到達しないが所定深さ以上の切削溝を形成すると、切削溝の底部において接着層へ延伸するクラックが形成される。
切削時に形成されたクラックがデバイスチップに残存していると、デバイスチップの欠け(チッピング)や、強度低下の原因となるので、クラックの量を低減することが望ましい。この問題を解決するために、第1ウェーハに所定深さよりも浅い切削溝を形成した後、浅い切削溝の底部にレーザービームを照射してアブレーション加工を施す技術(例えば、特許文献1)を適用することが考えられる。
この様に、所定深さよりも浅い切削溝を形成することでクラックの形成を抑制できると共に、所定深さよりも浅い切削溝の下方に位置する第1ウェーハの切り残し領域と、接着層と、をアブレーション加工により除去することで、第2ウェーハに至る分割溝を形成できるかもしれない。
しかし、この分割溝の形成後、第2切削ブレードで第2ウェーハを切削するためには、第2切削ブレードの刃厚をアブレーション加工により形成されたレーザー加工溝の幅よりも小さくする必要があり、現実的には、レーザー加工溝の幅よりも小さい刃厚を有する第2切削ブレードで第2ウェーハのみを切削することは難しい。
特開2018-67646号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、積層ウェーハを分割する際に、第1ウェーハにおける切削溝の形成時に形成されるクラックの量を低減すると共に、第2ウェーハを切削する際に使用される第2切削ブレードの刃厚がレーザー加工溝の幅によって制限されることを防止することを目的とする。
本発明の一態様によれば、第1ウェーハの表面に設定された互いに交差する複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスを有する該第1ウェーハの裏面に接着層を介して第2ウェーハが貼り付けられた積層ウェーハを個々のデバイスチップに分割する積層ウェーハの分割方法であって、該第1ウェーハを該第2ウェーハの上に配置した状態で、第1切削ブレードの下端位置を該第1ウェーハの該表面と該裏面との間に位置付け、各分割予定ラインに沿って該第1ウェーハを第1切削ブレードで切削し、該裏面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を形成する第1切削溝形成工程と、第1切削溝形成工程の後、該第1ウェーハに吸収される波長を有するパルス状のレーザービームを該第1切削溝に沿って照射して該第1ウェーハ及び該接着層をアブレーション加工することで、各分割予定ラインに沿って該第1ウェーハ及び該接着層を切断し該第2ウェーハに至る分割溝を形成する分割溝形成工程と、該分割溝形成工程の後、該第2ウェーハを該第1ウェーハの上に配置した状態で、第2切削ブレードの下端位置を該分割溝に達する位置に位置付けて、該積層ウェーハの厚さ方向において各分割予定ラインに対応する該第2ウェーハの直線状領域を該第2切削ブレードで切削することで、該積層ウェーハを分割するブレード分割工程と、を備える積層ウェーハの分割方法が提供される。
好ましくは、該第1ウェーハは単結晶シリコンで形成されたシリコン基板を有し、該第2ウェーハはガラス材で形成されたガラス基板を有する。
また、好ましくは、該所定深さは、該表面から該第1ウェーハの厚さの85%以上90%以下の厚さである。
本発明の他の態様によれば、第1ウェーハの表面に設定された互いに交差する複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスを有する該第1ウェーハの裏面に接着層を介して第2ウェーハが貼り付けられた積層ウェーハを個々のデバイスチップに分割する積層ウェーハの分割方法であって、該第1ウェーハを該第2ウェーハの上に配置した状態で、第1切削ブレードの下端位置を該第1ウェーハの該表面と該裏面との間に位置付け、各分割予定ラインに沿って該第1ウェーハを第1切削ブレードで切削し、該裏面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を形成する第1切削溝形成工程と、第1切削溝形成工程の後、該第2ウェーハを該第1ウェーハの上に配置した状態で、該第2ウェーハにおいて該接着層側に位置する一面と、該第2ウェーハの厚さ方向において該一面と反対側に位置する他面との間に、第2切削ブレードの下端位置を位置付けて、該積層ウェーハの厚さ方向において各分割予定ラインに対応する該第2ウェーハの直線状領域を該第2切削ブレードで切削することで、該一面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第2切削溝を形成する第2切削溝形成工程と、該第2切削溝形成工程の後、該第2ウェーハを該第1ウェーハの上に配置した状態で、該第1ウェーハ及び該第2ウェーハに吸収される波長を有するパルス状のレーザービームを該第2切削溝に沿って照射して該第2ウェーハ、該接着層及び該第1ウェーハをアブレーション加工することで、各分割予定ラインに沿って該第2ウェーハ、該接着層及び該第1ウェーハを切断し該積層ウェーハを分割するレーザー分割工程と、を備える積層ウェーハの分割方法が提供される。
好ましくは、該第1切削溝の該所定深さは、該表面から該第1ウェーハの厚さの85%以上90%以下の厚さであり、該第2切削溝の該所定深さは、該他面から該第2ウェーハの厚さの85%以上90%以下の厚さである。
本発明の一態様に係る積層ウェーハの分割方法では、第1ウェーハを第1切削ブレードで切削して第1ウェーハの裏面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を形成する(第1切削溝形成工程)。
その後、第1切削溝にレーザービームを照射して、第1ウェーハ及び接着層をアブレーション加工することで第2ウェーハに至る分割溝を形成する(分割溝形成工程)。分割溝形成工程の後、第2ウェーハを第1ウェーハの上に配置した状態で第2ウェーハを第2切削ブレードで切削することで、積層ウェーハを分割する(ブレード分割工程)。
それゆえ、第1切削溝形成工程で第1ウェーハに形成されるクラックの量を低減できると共に、第2切削ブレードの刃厚がレーザー加工溝の幅によって制限されることなく第2ウェーハを第2切削ブレードで切削できる。
本発明の他の一態様に係る積層ウェーハの分割方法では、第1ウェーハを第1切削ブレードで切削して第1ウェーハの裏面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を形成する(第1切削溝形成工程)。
その後、第2ウェーハを第1ウェーハの上に配置した状態で、第2ウェーハを第2切削ブレードで切削して、第2のウェーハにおいて接着層に接する一面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第2切削溝を形成する(第2切削溝形成工程)。
それゆえ、第1切削溝形成工程で第1ウェーハに形成されるクラックの量と、第2切削溝形成工程で第2ウェーハに形成されるクラックの量と、を低減できると共に、第2切削ブレードの刃厚がレーザー加工溝の幅によって制限されることなく第2ウェーハを第2切削ブレードで切削できる。
更に、第2切削溝形成工程の後、第2切削溝にレーザービームを照射して、第2ウェーハ、接着層及び第1ウェーハをアブレーション加工することで、第2ウェーハ、接着層及び第1ウェーハを切断し積層ウェーハを分割できる(レーザー分割工程)。
第1の実施形態に係る積層ウェーハの分割方法のフロー図である。 図2(A)は積層ウェーハの斜視図であり、図2(B)は積層ウェーハの断面図である。 図3(A)は第1切削溝形成工程の斜視図であり、図3(B)は第1切削溝形成工程での積層ウェーハの断面図である。 図4(A)は分割溝形成工程の斜視図であり、図4(B)は分割溝形成工程での積層ウェーハの断面図である。 反転工程を示す斜視図である。 図6(A)はブレード分割工程の斜視図であり、図6(B)はブレード分割工程での積層ウェーハの断面図である。 第2の実施形態に係る積層ウェーハの分割方法のフロー図である。 図8(A)は第2切削溝形成工程の斜視図であり、図8(B)は第2切削溝形成工程での積層ウェーハの断面図である。 図9(A)はレーザー分割工程の斜視図であり、図9(B)はレーザー分割工程での積層ウェーハの断面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る積層ウェーハ11(図2(A)等参照)の分割方法のフロー図である。まずは、図2(A)及び図2(B)を参照し、積層ウェーハ11について説明する。
図2(A)は、積層ウェーハ11の斜視図であり、図2(B)は、積層ウェーハ11の断面図である。積層ウェーハ11は、第1ウェーハ21を含む。第1ウェーハ21は、単結晶シリコンで形成された円板状のシリコン基板を有する。
なお、第1ウェーハ21は、シリコンに限定されず、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)等の他の半導体材料で形成された円板状の単結晶基板を有してもよい。第1ウェーハ21の表面21a側には、互いに直交する(即ち、90度の角度で交差する)複数の分割予定ライン(ストリート)23が設定されている。
複数の分割予定ライン23で区画された矩形状の領域の各々には、デバイス25が形成されている。デバイス25は、IC(Integrated Circuit)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等である。
第1ウェーハ21の表面21aから裏面21bまでの距離(即ち、厚さ21c)は、例えば、200μmである。第1ウェーハ21の裏面21bの略全体には接着層31が設けられている。接着層31は、例えば、アクリル系、エポキシ系、ゴム系の接着剤で形成されている。
接着層31の好適な一例は、紫外線(UV)硬化樹脂であるが、接着層31は熱硬化性樹脂であってもよい。接着層31は、既に硬化しており、例えば、接着層31の厚さ31cが40μmである。但し、厚さ31cは、この値に限定されない。
第1ウェーハ21の裏面21b側には、接着層31を介して、第1ウェーハ21と略同径の第2ウェーハ41の表面(一面)41a側が貼り付けられている。第2ウェーハ41は、可視光帯域の光が透過する略透明なガラス材で形成されたガラス基板を有する。
第1の実施形態の第2ウェーハ41は、全体が無アルカリガラスで形成されている。但し、ガラス材は、これに限定されず、合成石英ガラス等で形成されてもよい。第2ウェーハ41の裏面(他面)41bは、第2ウェーハ41の厚さ方向A1において表面41aとは反対側に位置する。
表面41a及び裏面41bは、それぞれ略平坦であり、表面41aから裏面41bまでの距離(即ち、厚さ41c)は、例えば、300μmである。第2ウェーハ41の裏面41b側には、第2ウェーハ41よりも大径で円形の第1ダイシングテープ13が貼り付けられている。
第1ダイシングテープ13は、例えば、基材層及び粘着層が積層された積層構造を有する。基材層は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成されている。
また、粘着層は、アクリル系、エポキシ系、ゴム系等の接着剤で形成されている。粘着層の好適な一例は、紫外線硬化樹脂である。なお、図2(B)では、第1ダイシングテープ13を省略している。
第1ダイシングテープ13の中央部には、第2ウェーハ41の裏面41bが貼り付けられており、第1ダイシングテープ13の外周部には、金属で形成されている環状フレーム15の一面15aが貼り付けられている。
環状フレーム15は、積層ウェーハ11よりも大径の開口15bを有する。積層ウェーハ11は、開口15bに配置された状態で、第1ダイシングテープ13を介して環状フレーム15で支持される。この様に、第1ウェーハ21が第2ウェーハ41の上に配置された積層ウェーハユニット17の状態で、積層ウェーハ11の加工が開始される。
まず、積層ウェーハユニット17を切削装置2へ搬送し、図3(A)及び図3(B)に示す様に、切削装置2で第1ウェーハ21を切削することで、裏面21bに至らない所定深さ27bの第1切削溝27を形成する(第1切削溝形成工程S10)。
切削装置2は、積層ウェーハユニット17の積層ウェーハ11を吸引保持する円板状のチャックテーブル(不図示)を有する。チャックテーブルの外周部には、環状フレーム15の一面15aと他面15cとをそれぞれ挟む複数のクランプユニット(不図示)が設けられている。
チャックテーブルは、ボールねじ式のX軸方向移動機構(不図示)により、切削装置2のX軸方向に沿って移動である。また、チャックテーブルは、切削装置2のZ軸方向に沿って配置された回転軸の周りに回転可能に構成されている。
チャックテーブルの上方には、第1切削ユニット4が設けられている。第1切削ユニット4は、ボールねじ式のY軸方向移動機構(不図示)により、Y軸方向に沿って移動可能に構成されている。
更に、第1切削ユニット4は、ボールねじ式のZ軸方向移動機構(不図示)により、Z軸方向に沿って移動可能に構成されている。なお、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに直交する方向である。
第1切削ユニット4は、長手部がY軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル(不図示)を有する。スピンドルの一部は、スピンドルハウジング(不図示)に回転可能に収容されている。スピンドルの基端部の近傍には、サーボモータ等の回転駆動源(不図示)が設けられている。
スピンドルの先端部は、スピンドルハウジングから突出しており、スピンドルの先端部には、円環状の切り刃を有する第1切削ブレード6が装着されている。スピンドルハウジングの先端部には、ブレードカバー8が固定されている。
ブレードカバー8には、第1切削ブレード6をY軸方向で挟む様に一対のクーラーノズル10が設けられている。なお、図3(A)では、一対のうち片方のクーラーノズル10を示す。一対のクーラーノズル10は、切り刃の加工点近傍に純水等の切削水(不図示)を供給する。
X軸方向において一対のクーラーノズル10の先端部側に位置するブレードカバー8の側部には、ノズルブロック(不図示)が設けられている。ノズルブロックは、一対のクーラーノズル10と略同じ高さ位置に位置するスプレーノズル(不図示)を有する。
ノズルブロックは、更に、スプレーノズルの少し上に位置するシャワーノズル(不図示)を有する。スプレーノズル及びシャワーノズルは、切り刃の外周部に純水等の切削水を供給する。
スピンドルハウジングの近傍には、可視光で被写体を撮像する第1顕微鏡カメラユニット(不図示)が設けられている。第1顕微鏡カメラユニットは、集光レンズ、可視光用のイメージセンサ、可視光を照射するための発光素子等を含む。
図3(A)は、第1切削溝形成工程S10の斜視図であり、図3(B)は、第1切削溝形成工程S10での積層ウェーハ11の断面図である。第1切削溝形成工程S10では、まず、第1ダイシングテープ13を介して積層ウェーハ11をチャックテーブルの保持面で吸引保持すると共に、環状フレーム15を各クランプユニットで固定する。
そして、第1顕微鏡カメラユニットを用いてアライメントを行い、一の方向に沿う分割予定ライン23がX軸方向と略平行になる様に、チャックテーブルの向きを調整する。次に、高速で回転させた第1切削ブレード6を分割予定ライン23の延長線上に配置する。
そして、第1切削ブレード6の下端位置6aを、第1ウェーハ21の表面21aと、裏面21bとの間に位置付けた状態で、第1切削ブレード6に切削水を供給しながら、X軸方向に沿って所定の加工送り速度でチャックテーブルを加工送りする。
これにより、1つの分割予定ライン23に沿って第1切削ブレード6で第1ウェーハ21を切削し、所定深さ27bの第1切削溝27を形成する。つまり、第1切削溝27は、第1ウェーハ21を切断する所謂フルカット溝ではなく、第1ウェーハ21を切断せずに切り残し領域を設ける所謂ハーフカット溝である。
特に、第1切削ブレード6の下端位置6aは、裏面21bに至らず且つ第1切削溝27の底部27aに形成されるクラックの量を低減可能な所定深さ27bに配置される。
第1の実施形態において所定深さ27bは、表面21aから、第1ウェーハ21の厚さ21cの85%以上90%以下の厚さである。例えば、厚さ21cが200μmである場合、所定深さ27bは、170μm以上180μm以下である。
第1の実施形態では、第1ウェーハ21の厚さ21cの10%以上15%以下を残すことで接着層31のクッション作用の影響を略無くすことができるので、第1切削溝27の底部27aから接着層31へ延びるクラックの量を低減できる。
ところで、第1切削溝形成工程S10では、第1ウェーハ21を第1切削ブレード6で切断し接着層31に至る切削溝を形成することも考えられる。これにより、第1ウェーハ21にクラックが形成されたとしても、そのクラックが形成された領域を除去できるかもしれない。
しかし、所定深さ27bを超える切削溝を形成すると、切削溝形成中における接着層31のクッション作用の影響により、今度は、第2ウェーハ41の表面41a側にクラックが形成されてしまう。
これに対して、接着層31から第2ウェーハ41へ延びるクラックの量を低減することもできる。
次に、第1切削ユニット4をY軸方向に沿って所定のインデックス量だけ移動させ、第1切削ブレード6を切削済の分割予定ライン23のY軸方向に隣接する他の分割予定ライン23のX軸方向の延長線上に配置する。
そして、他の分割予定ライン23に沿って第1ウェーハ21を同様に切削する。この様にして、一の方向に沿う各分割予定ライン23に沿って第1ウェーハ21を切削する。次に、チャックテーブルを所定の回転軸の周りに90度回転させて、他の方向に沿う1つの分割予定ライン23をX軸方向と略平行にする。
そして、他の方向に沿う各分割予定ライン23に沿って第1ウェーハ21を同様に切削する。これにより、第1ウェーハ21の各分割予定ライン23に沿って、所定深さ27bの第1切削溝27を形成する。切削加工条件は、例えば、次の通りである。
スピンドルの回転数 :30,000rpm
加工送り速度 :20mm/s
一対のクーラーノズルからの切削水:1.5L/min
スプレーノズルからの切削水 :1.0L/min
シャワーノズルからの切削水 :1.0L/min
また、第1切削ブレード6の切り刃は、例えば、刃厚60μmを有する。この切り刃は、ダイヤモンド砥粒(粒度:#3000)と、砥粒を固定する電鋳ボンドと、を有する。なお、粒度の記載は、日本産業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)に記載されるJIS R6001-2:2017に従う又は準ずる。
第1切削溝形成工程S10の後、図4(A)及び図4(B)に示す様に、各第1切削溝27に沿ってレーザービームLを照射して第1ウェーハ21及び接着層31をアブレーション加工することで、各分割予定ライン23に沿って第1ウェーハ21の切り残し領域と接着層31とを切断し、第2ウェーハ41に至る分割溝53を形成する(分割溝形成工程S20)。
分割溝形成工程S20では、レーザー加工装置12を使用する。レーザー加工装置12は、切削装置2と同様のチャックテーブル(不図示)を有する。チャックテーブルの上方には、レーザー照射ユニット14が設けられている。レーザー照射ユニット14は、レーザー発振器(不図示)を有する。
レーザービームLは、レーザー発振器から出射された後に集光器16を経て、チャックテーブルへ向けて照射される。集光器16は、集光レンズ(不図示)を含み、Y軸方向移動機構及びZ軸方向移動機構(いずれも不図示)により、Y軸及びZ軸方向に沿って移動可能に構成されている。
集光レンズの光軸は、Z軸方向と略平行に配置されている。集光器16から照射されるレーザービームLは、パワーピークが所定の繰り返し周波数で繰り返されるパルス状であり、第1ウェーハ21に吸収される所定の波長を有する。
分割溝形成工程S20では、まず、スピンナ塗布洗浄装置(不図示)を用いて第1ウェーハ21の表面21a側に水溶性樹脂膜51を形成する。水溶性樹脂膜51は、液状樹脂を表面21a側に略均一に塗布した後、乾燥させることで形成される。
塗布される液状樹脂は、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の水溶性樹脂、フェルラ酸、ジヒドロキシベンゾフェノン等の吸光剤、添加剤、その他の材料を含む。水溶性樹脂膜51の形成後、積層ウェーハユニット17をレーザー加工装置12へ搬送する。
そして、一の方向に沿う分割予定ライン23がX軸方向と略平行になる様に、チャックテーブルの向きを調整する。次に、レーザービームLの集光点を第1切削溝27の底部27aの高さ位置に位置付けた状態で、チャックテーブルをX軸方向に沿って所定の加工送り速度で加工送りする。
図4(A)は、分割溝形成工程S20の斜視図であり、図4(B)は、分割溝形成工程S20での積層ウェーハ11の断面図である。分割溝形成工程S20では、レーザービームLの集光点が分割予定ライン23を複数回移動する様に、レーザービームLを照射する。
具体的には、分割予定ライン23においてX軸方向に沿う一端から他端まで集光点を移動させる動作(即ち、1パス目のレーザー加工)の後、同じ分割予定ライン23においてX軸方向に沿う他端から一他端まで1パス目とは逆方向に集光点を移動させる動作(即ち、2パス目のレーザー加工)を行う。同様にして、合計10パスでのレーザー加工を行う。
レーザービームLの照射により、第1ウェーハ21の切り残し領域(即ち、第1切削溝27の底部27aから裏面21bまでの領域)と、接着層31のうち当該切り残し領域の下方に位置する部分とが、アブレーション加工により除去される。
レーザービームLのスポット径は、第1切削ブレード6の刃厚に比べて小さいので、アブレーション加工により第1ウェーハ21に形成されたレーザー加工溝29と、アブレーション加工により接着層31に形成されたレーザー加工溝33とは、それぞれ第1切削溝27に比べて狭い。
ところで、第1の実施形態では、第1切削溝27と、レーザー加工溝29,33と、を合わせて分割溝53と称する。各分割予定ライン23に沿って分割溝53を形成した後、レーザー加工で発生したデブリ(不図示)を水溶性樹脂膜51と共にスピンナ塗布洗浄装置で除去し、表面21a側を洗浄する。
レーザー加工条件は、例えば、次の通りである。
レーザービームの波長 :355nm
レーザービームの平均出力 :10W
レーザービームの繰り返し周波数:100kHz
レーザービームのスポット径 :35μm
加工送り速度 :400mm/s
パス数 :10パス
分割溝形成工程S20の後、第2ウェーハ41が露出する様に、第1ウェーハ21及び第2ウェーハ41を反転させる(反転工程S30)。図5は、反転工程S30を示す斜視図である。
具体的には、まず、積層ウェーハユニット17をレーザー加工装置12から取り出す。そして、第1ウェーハ21の表面21a側と、環状フレーム15の他面15cとに、樹脂で形成された円形の第2ダイシングテープ63を貼り付ける。次いで、第1ダイシングテープ13を、第2ウェーハ41の裏面41b及び環状フレーム15の一面15aから剥離する。
例えば、第1ダイシングテープ13に紫外線を照射して、第1ダイシングテープ13の粘着層の粘着力を低下させた後、第1ダイシングテープ13を剥離することで、反転積層ウェーハユニット37を形成する。
第2ダイシングテープ63は、第1ダイシングテープ13と同様に、基材層及び粘着層が積層された積層構造を有する。しかし、第2ダイシングテープ63は、粘着層を有さず、基材層のみで構成され、この基材層が熱圧着により第1ウェーハ21に貼り付けられてもよい。
反転工程S30の後、反転積層ウェーハユニット37を切削装置2へ戻す。図6(A)に示す様に、切削装置2は、チャックテーブルの上方に第1切削ユニット4とは異なる第2切削ユニット34を有する。
第2切削ユニット34の構造は、第1切削ユニット4と略同じである。第2切削ユニット34も、それぞれボールねじ式のY軸方向移動機構及びZ軸方向移動機構(いずれも不図示)により、Y軸及びZ軸方向に沿って移動可能に構成されている。
第2切削ユニット34のスピンドルの先端部には、円環状の切り刃を有する第2切削ブレード36が装着されている。第2切削ブレード36の切り刃は、例えば、刃厚40μmを有する。この切り刃は、ダイヤモンド砥粒(粒度:#1200)と、砥粒を固定するメタルボンドと、を有する。
第2切削ユニット34もスピンドルハウジングの先端部に固定されたブレードカバー38を有し、ブレードカバー38には、第2切削ブレード36をY軸方向で挟む様に、一対のクーラーノズル40が配置されている。なお、図6(A)では、一対のうち片方のクーラーノズル40を示す。
X軸方向において一対のクーラーノズル40の先端部側に位置するブレードカバー38の側部には、ノズルブロック(不図示)が設けられている。ノズルブロックは、一対のクーラーノズル40と略同じ高さ位置に位置するスプレーノズル(不図示)を有する。
ノズルブロックは、更に、スプレーノズルの少し上に位置するシャワーノズル(不図示)を有する。スプレーノズル及びシャワーノズルは、第2切削ブレード36の切り刃の外周部に純水等の切削水を供給する。
スピンドルハウジングの近傍には、赤外光で被写体を撮像する第2顕微鏡カメラユニット(不図示)が設けられている。第2顕微鏡カメラユニットは、集光レンズ、赤外光用のイメージセンサ、赤外光を照射するための発光素子等を含む。
図6(A)は、ブレード分割工程S40の斜視図であり、図6(B)は、ブレード分割工程S40での積層ウェーハ11の断面図である。ブレード分割工程S40では、まず、反転積層ウェーハユニット37をチャックテーブルで吸引保持する。
つまり、第2ダイシングテープ63を介して積層ウェーハ11を保持面で吸引保持すると共に、環状フレーム15を各クランプユニットで固定する。このとき、第2ウェーハ41が第1ウェーハ21の上に配置された状態となるので、第2ウェーハ41が露出する。
そして、第2顕微鏡カメラユニットを用いてアライメントを行い、一の方向に沿う分割予定ライン23がX軸方向と略平行になる様に、チャックテーブルの向きを調整する。次に、第2切削ブレード36を高速で回転させた状態で、分割予定ライン23の延長線上に配置する。
その後、第2切削ブレード36の下端位置36aを、分割溝53に達する位置に位置付けて、第2切削ブレード36に純水等の切削水を供給しながら、チャックテーブルをX軸方向に沿って所定の加工送り速度で加工送りする。
これにより、1つの分割予定ライン23に沿って第2ウェーハ41を第2切削ブレード36で切削する。一の方向に沿う各分割予定ライン23に積層ウェーハ11の厚さ方向A2で対応する第2ウェーハ41の直線状領域41dを第2切削ブレード36で切削した後、チャックテーブルを90度回転させる。
そして、他の方向に沿う各分割予定ライン23に対応する第2ウェーハ41の直線状領域41dを第2切削ブレード36で同様に切削する。切削加工条件は、例えば、次の通りである。
スピンドルの回転数 :30,000rpm
加工送り速度 :3mm/s
一対のクーラーノズルからの切削水:1.5L/min
スプレーノズルからの切削水 :1.0L/min
シャワーノズルからの切削水 :1.0L/min
積層ウェーハ11の厚さ方向A2において各分割予定ライン23に対応する第2ウェーハ41の直線状領域41dを第2切削ブレード36で切削することで、積層ウェーハ11は個々のデバイスチップ19a(図6(B)参照)に分割される。
ブレード分割工程S40において、第2ウェーハ41は、第2切削ブレード36で切断される(所謂、フルカットされる)が、このとき、第1ウェーハ21は既に切断されているので、第1ウェーハ21へクラックは略形成されない。
第1の実施形態では、第1ウェーハ21における第1切削溝27の形成時に形成されるクラックの量を低減できると共に、第2切削ブレード36の刃厚がレーザー加工溝29,33の幅によって制限されることなく第2ウェーハ41を第2切削ブレード36で切削できる。
ところで、ブレード分割工程S40でのアライメントでは、赤外光を利用することなく、一部が厚さ方向において透明なチャックテーブルと、当該チャックテーブルの下側に配置された可視光用の顕微鏡カメラユニットと、を利用して、反転積層ウェーハユニット37の第2ウェーハ41を第2切削ブレード36で切削してもよい。
(第2の実施形態)次に、図7から図9を参照し、第2の実施形態を説明する。図7は、第2の実施形態に係る積層ウェーハ11の分割方法のフロー図である。第2の実施形態でも積層ウェーハ11が加工されるが、第2の実施形態の第2ウェーハ41は、ガラス基板ではなく、第1ウェーハ21と同じ単結晶基板を有する。
第2ウェーハ41の表面41aは、接着層31側に位置する。第2ウェーハ41は、接着層31を介して第1ウェーハ21の裏面21b側に固定されている。第2ウェーハ41の表面41a側には、デバイス25、配線層等が形成されていてもよく、形成されていなくてもよい。
第2の実施形態に係る積層ウェーハ11の分割方法では、第1切削溝形成工程S10の後、分割溝形成工程S20を経ずに反転工程S30へと進む。そして、第2切削溝形成工程S32において第2ウェーハ41に第2切削溝43(図8(B)参照)を形成する。
その後、レーザー分割工程S42において、積層ウェーハ11の厚さ方向A2でそれぞれ分割予定ライン23に対応する、第1ウェーハ21及び第2ウェーハ41の各切り残し領域と、接着層31とを、アブレーション加工により除去する(図9(B)参照)。
係る点が、第1の実施形態と異なるので、主として第2切削溝形成工程S32以降の内容について説明する。なお、第1の実施形態と同じ、物、構造、工程等については、同じ符号を用い、説明を省略することがある。
図8(A)は、第2切削溝形成工程S32の斜視図であり、図8(B)は、第2切削溝形成工程S32での積層ウェーハ11の断面図である。第2切削溝形成工程S32では、第2ウェーハ41が第1ウェーハ21の上に配置された反転積層ウェーハユニット37を切削装置2へ搬送する。
そして、第2ダイシングテープ63を介して積層ウェーハ11を保持面で吸引保持すると共に、環状フレーム15を各クランプユニットで固定する。次に、第2顕微鏡カメラユニットを用いてアライメントを行い、一の方向に沿う分割予定ライン23がX軸方向と略平行になる様に、チャックテーブルの向きを調整する。
第2切削ブレード36を高速で回転させた状態で、分割予定ライン23の延長線上に配置した後、第2切削ブレード36の下端位置36aを、第2ウェーハ41の表面41aと裏面41bとの間に位置付け、第2切削ブレード36に純水等の切削水を供給しながら、チャックテーブルをX軸方向に沿って所定の加工送り速度で加工送りする。
これにより、積層ウェーハ11の厚さ方向A2において一の方向に沿う各分割予定ライン23に対応する第2ウェーハ41の直線状領域41dを第2切削ブレード36で切削し、表面41aに至らない所定深さ43bの第2切削溝43を形成する。
特に、第2切削ブレード36の下端位置36aは、表面41aに至らず且つ第2切削溝43の底部43aに形成されるクラックの量を低減可能な所定深さ43bに配置される。
第2の実施形態において所定深さ43bは、裏面41bから、第2ウェーハ41の厚さ21cの85%以上90%以下の厚さである。例えば、厚さ21cが300μmである場合、所定深さ43bは、255μm以上270μm以下である。
つまり、第2切削溝43は、第2ウェーハ41を切断する所謂フルカット溝ではなく、第2ウェーハ41を切断せずに切り残し領域を設ける所謂ハーフカット溝である。
一の方向に沿う各分割予定ライン23に対応する直線状領域41dに第2切削溝43を形成した後、他の方向に沿う各分割予定ライン23に対応する直線状領域41dにも同様に第2切削溝43を形成する。切削加工条件は、第1切削溝形成工程S10と同じとしてよい。第2切削溝形成工程S32での切削加工条件は、例えば、次の通りである。
スピンドルの回転数 :30,000rpm
加工送り速度 :20mm/s
一対のクーラーノズルからの切削水:1.5L/min
スプレーノズルからの切削水 :1.0L/min
シャワーノズルからの切削水 :1.0L/min
なお、第2の実施形態の第2切削ブレード36は、第1切削ブレード6と略同じ刃厚と、第1切削ブレード6の砥粒と略同じ粒度を有する。第2切削ブレード36は、例えば、刃厚60μmを有し、ダイヤモンド砥粒が電鋳ボンドで固定されている。
第2の実施形態の第1切削溝形成工程S10でも、第1ウェーハ21の厚さ21cの10%以上15%以下を残すことで接着層31のクッション作用の影響を略無くすことができるので、第1切削溝27の底部27aから接着層31へ延びるクラックの量を低減できる。また、このとき、接着層31から第2ウェーハ41へ延びるクラックの量も低減できる。
更に、第2切削溝形成工程S32では、第2ウェーハ41の厚さ41cの10%以上15%以下を残すことで接着層31のクッション作用の影響を略無くすことができるので、第2切削溝43の底部43aから接着層31へ延びるクラックの量を低減できる。また、このとき、接着層31から第1ウェーハ21へ延びるクラックの量も低減できる。
第2切削溝形成工程S32の後、図9(A)及び図9(B)に示す様に、反転積層ウェーハユニット37における第2ウェーハ41の裏面41b側に水溶性樹脂膜51を形成し、次いで、レーザー加工装置12でレーザー分割工程S42を行う。
図9(A)は、レーザー分割工程S42の斜視図であり、図9(B)はレーザー分割工程S42での積層ウェーハ11の断面図である。レーザー分割工程S42では、各第2切削溝43に沿ってレーザービームLを照射して第2ウェーハ41、接着層31及び第1ウェーハ21をアブレーション加工する。
これにより、各分割予定ライン23に沿って、第2ウェーハ41の切り残し領域、接着層31と、第1ウェーハ21の切り残し領域と、を切断し、積層ウェーハ11を複数のデバイスチップ19b(図9(B)参照)に分割する(レーザー分割工程S42)。
なお、レーザー加工条件は、例えば、上述の分割溝形成工程S20で使用した加工条件と同じである。分割後、レーザー加工で発生したデブリ(不図示)を水溶性樹脂膜51と共にスピンナ塗布洗浄装置で除去し、裏面41b側を洗浄する。
第2の実施形態では、第1切削溝27及び第2切削溝43の形成時に形成されるクラックの量を低減できると共に、第2切削ブレード36の刃厚がレーザー加工溝29,33の幅によって制限されることなく第2ウェーハ41を第2切削ブレード36で切削できる。
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2:切削装置、4:第1切削ユニット、6:第1切削ブレード、6a:下端位置
8:ブレードカバー、10:クーラーノズル
11:積層ウェーハ、13:第1ダイシングテープ
12:レーザー加工装置、14:レーザー照射ユニット、16:集光器
15:環状フレーム、15a:一面、15b:開口、15c:他面
17:積層ウェーハユニット、19a,19b:デバイスチップ
21:第1ウェーハ、21a:表面、21b:裏面、21c:厚さ
23:分割予定ライン、25:デバイス
27:第1切削溝、27a:底部、27b:所定深さ
29,33:レーザー加工溝
31:接着層、31c:厚さ
34:第2切削ユニット、36:第2切削ブレード、36a:下端位置
37:反転積層ウェーハユニット
38:ブレードカバー、40:クーラーノズル
41:第2ウェーハ
41a:表面(一面)、41b:裏面(他面)、41c:厚さ、41d:直線状領域
43:第2切削溝、43a:底部、43b:所定深さ
51:水溶性樹脂膜
53:分割溝
63:第2ダイシングテープ
A1,A2:厚さ方向、L:レーザービーム
S10:第1切削溝形成工程、S20:分割溝形成工程
S30:反転工程、S32:第2切削溝形成工程
S40:ブレード分割工程、S42:レーザー分割工程

Claims (5)

  1. 第1ウェーハの表面に設定された互いに交差する複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスを有する該第1ウェーハの裏面に接着層を介して第2ウェーハが貼り付けられた積層ウェーハを個々のデバイスチップに分割する積層ウェーハの分割方法であって、
    該第1ウェーハを該第2ウェーハの上に配置した状態で、第1切削ブレードの下端位置を該第1ウェーハの該表面と該裏面との間に位置付け、各分割予定ラインに沿って該第1ウェーハを第1切削ブレードで切削し、該裏面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を形成する第1切削溝形成工程と、
    第1切削溝形成工程の後、該第1ウェーハに吸収される波長を有するパルス状のレーザービームを該第1切削溝に沿って照射して該第1ウェーハ及び該接着層をアブレーション加工することで、各分割予定ラインに沿って該第1ウェーハ及び該接着層を切断し該第2ウェーハに至る分割溝を形成する分割溝形成工程と、
    該分割溝形成工程の後、該第2ウェーハを該第1ウェーハの上に配置した状態で、第2切削ブレードの下端位置を該分割溝に達する位置に位置付けて、該積層ウェーハの厚さ方向において各分割予定ラインに対応する該第2ウェーハの直線状領域を該第2切削ブレードで切削することで、該積層ウェーハを分割するブレード分割工程と、
    を備えることを特徴とする積層ウェーハの分割方法。
  2. 該第1ウェーハは単結晶シリコンで形成されたシリコン基板を有し、該第2ウェーハはガラス材で形成されたガラス基板を有することを特徴とする請求項1に記載の積層ウェーハの分割方法。
  3. 該所定深さは、該表面から該第1ウェーハの厚さの85%以上90%以下の厚さであることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層ウェーハの分割方法。
  4. 第1ウェーハの表面に設定された互いに交差する複数の分割予定ラインで区画された各領域にデバイスを有する該第1ウェーハの裏面に接着層を介して第2ウェーハが貼り付けられた積層ウェーハを個々のデバイスチップに分割する積層ウェーハの分割方法であって、
    該第1ウェーハを該第2ウェーハの上に配置した状態で、第1切削ブレードの下端位置を該第1ウェーハの該表面と該裏面との間に位置付け、各分割予定ラインに沿って該第1ウェーハを第1切削ブレードで切削し、該裏面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第1切削溝を形成する第1切削溝形成工程と、
    第1切削溝形成工程の後、該第2ウェーハを該第1ウェーハの上に配置した状態で、該第2ウェーハにおいて該接着層側に位置する一面と、該第2ウェーハの厚さ方向において該一面と反対側に位置する他面との間に、第2切削ブレードの下端位置を位置付けて、該積層ウェーハの厚さ方向において各分割予定ラインに対応する該第2ウェーハの直線状領域を該第2切削ブレードで切削することで、該一面に至らず且つ底部に形成されるクラックの量を低減可能な所定深さの第2切削溝を形成する第2切削溝形成工程と、
    該第2切削溝形成工程の後、該第2ウェーハを該第1ウェーハの上に配置した状態で、該第1ウェーハ及び該第2ウェーハに吸収される波長を有するパルス状のレーザービームを該第2切削溝に沿って照射して該第2ウェーハ、該接着層及び該第1ウェーハをアブレーション加工することで、各分割予定ラインに沿って該第2ウェーハ、該接着層及び該第1ウェーハを切断し該積層ウェーハを分割するレーザー分割工程と、
    を備えることを特徴とする積層ウェーハの分割方法。
  5. 該第1切削溝の該所定深さは、該表面から該第1ウェーハの厚さの85%以上90%以下の厚さであり、
    該第2切削溝の該所定深さは、該他面から該第2ウェーハの厚さの85%以上90%以下の厚さであることを特徴とする請求項4に記載の積層ウェーハの分割方法。
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