JP2024034498A - 実装システム、及び実装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 実装精度の向上を図ることができる実装システム、及び実装方法を提供する。【解決手段】 実装システム1において、捕捉部22は、第1対象物C1を捕捉する。駆動部4は、捕捉部22を駆動する。駆動制御部51は、駆動部4を制御する。撮像部3は、捕捉部22によって捕捉する前の第1対象物C1、第1対象物C1が載置されている載置部671、及び捕捉部22によって第1対象物C1が装着される前の第2対象物C2の装着部D1の少なくとも1つを監視対象として撮像する。補正情報作成部53は、撮像部3の撮像画像に基づいて、監視対象を撮像してから所定時間が経過した後における捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分を予測差分として予測し、予測差分に基づいて駆動部4の制御を補正するための補正情報を作成する。駆動制御部51は、補正情報に基づいて、駆動部4の制御を補正する。【選択図】図1

Description

本開示は、実装システム、及び実装方法に関する。
特許文献1の部品実装装置は、実装ヘッドと、実装ヘッドを駆動するモータ駆動部とを備える。実装ヘッドは、吸着ノズル、光学系及びカメラモジュールを有する。光学系は、ステレオ光学系である。カメラモジュールは、ステレオ光学系を介して、プリント基板上の部品搭載位置のパターンの3次元的な位置を、吸着ノズルが部品搭載位置の直上にある状態で測定する。そして、モータ駆動部は、カメラモジュールによる測定結果に基づいて、実装ヘッドの位置を修正する。
特開2014-216621号公報
特許文献1のように部品(第1対象物)を基板(第2対象物)に実装する部品実装装置(実装システム)には、実装精度の向上が求められている。
本開示の目的は、実装精度の向上を図ることができる実装システム、及び実装方法を提供することにある。
本開示の一態様に係る実装システムは、第1対象物を第2対象物に実装する。実装システムは、捕捉部と、駆動部と、駆動制御部と、撮像部と、補正情報作成部と、を備える。前記捕捉部は、前記第1対象物を捕捉する。前記駆動部は、前記捕捉部を駆動する。前記駆動制御部は、前記駆動部を制御する。前記撮像部は、前記捕捉部によって捕捉する前の前記第1対象物、前記第1対象物が載置されている載置部、及び前記捕捉部によって前記第1対象物が装着される前の前記第2対象物の装着部の少なくとも1つを監視対象として撮像する。前記補正情報作成部は、前記撮像部の撮像画像に基づいて、前記監視対象を撮像してから所定時間が経過した後における前記捕捉部の位置と前記監視対象の位置との差分を予測差分として予測し、前記予測差分に基づいて前記駆動部の制御を補正するための補正情報を作成する。そして、前記駆動制御部は、前記補正情報に基づいて、前記駆動部の制御を補正する。
本開示の一態様に係る実装方法は、第1対象物を第2対象物に実装する。前記実装方法は、撮像ステップと、補正情報作成ステップと、駆動制御ステップと、を含む。前記撮像ステップは、前記第1対象物を捕捉する捕捉部によって捕捉する前の前記第1対象物、前記第1対象物が載置されている載置部、及び前記捕捉部によって前記第1対象物が装着される前の前記第2対象物の装着部の少なくとも1つを監視対象として撮像する。前記補正情報作成ステップは、前記撮像ステップの撮像画像に基づいて、前記監視対象を撮像してから所定時間が経過した後における前記捕捉部の位置と前記監視対象の位置との差分を予測差分として予測し、前記予測差分に基づいて駆動部の制御を補正するための補正情報を作成する。前記駆動制御ステップは、前記捕捉部を駆動する駆動部を制御する。そして、前記駆動制御ステップは、前記補正情報に基づいて、前記駆動部の制御を補正する。
本開示では、実装精度の向上を図ることができるという効果がある。
図1は、実施形態の実装システムを示す構成図である。 図2は、同上の実装システムの要部を示す斜視図である。 図3は、同上の実装システムを示すブロック図である。 図4は、同上の実装システムの捕捉部及び撮像部の近傍を示す側面図である。 図5A-図5Dは、同上の実装システムの動作を示す図である。 図6A-図6Cは、同上の実装システムにおける捕捉目標位置と部品位置との関係を示す各図である。 図7A、図7Bは、同上の実装システムにおける装着目標位置とランド位置との関係を示す各図である。 図8A、図8Bは、同上の実装システムにおける装着目標位置とはんだ位置との関係を示す各図である。 図9は、指令情報を補正していないときの捕捉部の先端の位置の時間変化を示すグラフである。 図10は、比較技術を用いたときの捕捉部の先端の位置の時間変化を示すグラフである。 図11は、実施形態の実装システムにおいて予測制御された捕捉部の先端の位置の時間変化を示すグラフである。 図12は、第4変形例の実装システムにおいて、処理部及び予測部の配置を示すブロック図である。 図13は、同上の実装システムにおいて、処理部及び予測部の別の配置を示すブロック図である。 図14は、同上の実装システムにおいて、処理部及び予測部の別の配置を示すブロック図である。 図15は、同上の実装システムにおいて、処理部及び予測部の別の配置を示すブロック図である。 図16は、第6変形例の実装システムの撮像部を示す側面図である。 図17は、実施形態及び第1変形例-第6変形例の実装システムが実行する実装方法を示すフローチャートである。
以下の実施形態は、一般に、実装システム、及び実装方法に関する。より詳細には、第1対象物を第2対象物に実装する実装システム、及び実装方法に関する。
以下、実施形態に係る実装システム、及び実装方法について、図1-図17を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
また、以下の説明では、特に断りのない限り、図1及び図2において、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を規定する。本実施形態では、X軸及びY軸は水平方向に延び、Z軸は鉛直方向に延びている。
(1)実装システムの概要
以下、本実施形態に係る実装システム1の概要について説明する。
実装システム1は、図1、図5A-図5Dに示すように、第1対象物C1を第2対象物C2に実装する実装装置(実装機)である。実装システム1は、例えば、工場、研究所、事務所及び教育施設等の施設において、電子機器、自動車、衣料品、食料品、医薬品及び工芸品等の種々の製品の製造のための作業に用いられる。
本実施形態では、実装システム1が、工場での電子機器の製造に用いられる場合について説明する。一般的な電子機器は、例えば、電源回路及び制御回路等の各種の回路ブロックを有している。これらの回路ブロックの製造にあたっては、一例として、はんだ塗布工程、実装工程、及びはんだ付け工程が、この順で行われる。はんだ塗布工程では、基板(プリント配線板を含む)にクリーム状はんだが塗布(又は印刷)される。実装工程では、基板に部品(電子部品を含む)が実装(搭載)される。はんだ付け工程では、例えば、部品が実装された状態の基板を、リフロー炉にて加熱することにより、クリーム状はんだを溶かしてはんだ付けが行われる。実装システム1は、実装工程において、第2対象物C2である基板C20に対して、第1対象物C1である部品C10を実装する作業を行う。すなわち、本実施形態に係る実装システム1では、第2対象物C2は、基板C20であり、第1対象物C1は、基板C20に実装される部品C10である。
このように、第2対象物C2(基板C20)への第1対象物C1(部品C10)の実装に用いられる実装システム1は、図1に示すように、実装ヘッド2、撮像部3、駆動部4、制御部5、基台61、搬送装置62、複数の部品供給装置63、及び固定カメラ7を備えている。
搬送装置62は、基台61上をX軸方向に延びた一対のコンベア機構62aを有しており、第2対象物C2である基板C20をX軸方向に搬送して所定の実装スペースに位置決めする。
複数の部品供給装置63は、基台61に連結される台車64のフィーダベース65にX軸方向に並んで取り付けられたテープフィーダを有する。各部品供給装置63は、リール66より供給されるキャリアテープ67をピッチ送りし、キャリアテープ67に保持された第1対象物C1である部品C10を部品供給口63aに供給する。リール66は台車64に保持されている。キャリアテープ67の表面には、図6Aに示すように、複数の凹形状の載置部(ポケット)671がキャリアテープ67の長尺方向に沿って並んで設けられている。載置部671の内部(底面)には部品C10が載置されている。載置部671に載置されている部品C10は、後述の捕捉部22にまだ捕捉されていない捕捉前の部品C10である。
固定カメラ7は、基台61上に取り付けられ、上方を撮像する。
実装ヘッド2は、X-Y平面に沿って移動可能であり、さらに第2対象物C2を捕捉するための捕捉部22を有する。捕捉部22は、一例としてZ軸に沿って鉛直方向に移動(上昇及び下降)するストローク動作が可能な吸着ノズルからなる。
実装システム1は、実装工程において、捕捉部22によって部品供給口63aに位置する部品C10を載置部671(図6A参照)から捕捉し、基板C20に部品C10を実装する。図8Aに示すように、基板C20の実装面C21(表面)には、一対のランドD11が形成され、ランドD11にはクリーム状のはんだD12が塗布されている。そして、捕捉部22は、一対のランドD11のはんだD12の上に部品C10を載置する。なお、一対のランドD11、及び一対のランドD11にそれぞれ塗布されているはんだD12の少なくとも一方が、基板C20の装着部D1に相当する。
このような実装工程における捕捉部22の位置制御には、高い実装精度が求められる。
そこで、本実施形態の実装システム1は、捕捉部22と、駆動部4と、駆動制御部51と、撮像部3と、補正情報作成部53と、を備える。捕捉部22は、部品C10を捕捉する。駆動部4は、捕捉部22を駆動する。駆動制御部51は、駆動部4を制御する。撮像部3は、捕捉部22によって捕捉する前の部品C10(第1対象物C1)、部品C10が載置されている載置部671(図6A参照)、及び捕捉部22によって部品C10が装着される前の基板C20(第2対象物C2)の装着部D1(図7A及び図8A参照)の少なくとも1つを監視対象として撮像する。補正情報作成部53は、撮像部3の撮像画像に基づいて、監視対象を撮像してから所定時間(図11の遅延時間T1に相当)が経過した後における捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分を予測差分W1(図11参照)として予測し、予測差分W1に基づいて駆動部4の制御を補正するための補正情報を作成する。駆動制御部51は、補正情報に基づいて、駆動部4の制御を補正する。
上述の実装システム1は、実装精度の向上を図ることができる。
(2)詳細
(2.1)前提
本実施形態では一例として、表面実装技術(SMT:Surface Mount Technology)による部品C10の実装に、実装システム1が用いられる場合について説明する。つまり、部品C10は、表面実装用の部品(SMD:Surface Mount Device)であって、基板C20の実装面C21(表面)上に配置されることをもって実装される。ただし、この例に限らず、挿入実装技術(IMT:Insertion Mount Technology)による部品C10の実装に、実装システム1が用いられてもよい。この場合、部品C10は、リード端子を有する挿入実装用の部品であり、基板C20の孔にリード端子を挿入することをもって、基板C20の実装面C21上に実装される。
また、本開示でいう「撮像光軸」は、撮像部3で撮像される画像(撮像部3の撮像画像)についての光軸であって、撮像部3の撮像素子31(図3参照)及び光学系32(図3参照)の両方によって定まる光軸である。つまり、撮像素子31の受光面の中心と、光学系32を通して撮像素子31の受光面の中心に結像する撮像領域R1(図4参照)内の部位と、を結ぶ直線が撮像部3の撮像光軸AX1(図4参照)となる。
また、本開示において、撮像部3の撮像画像は、静止画(静止画像)及び動画(動画像)を含む。さらに、「動画」は、コマ撮り等により得られる複数の静止画にて構成される撮像画像を含む。撮像部3の撮像画像は、撮像部3から出力されたデータそのものでなくてもよい。例えば、撮像部3の撮像画像は、必要に応じて適宜データの圧縮、他のデータ形式への変換、又は撮像部3の撮像画像から一部を切り出す加工、ピント調整、明度調整、若しくはコントラスト調整等の加工が施されていてもよい。本実施形態では一例として、撮像部3の撮像画像は、フルカラーの動画である。
以下では一例として、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸を設定し、基板C20の実装面C21に平行な軸を「X軸」及び「Y軸」とし、基板C20の厚み方向に平行な軸を「Z」軸とする。さらに、Z軸に沿う両方向のうち一方向を上方向とし、他方向を下方向とする。例えば、捕捉部22が基板C20の実装面C21に対向しているとき、基板C20は、捕捉部22の下方に位置する。なお、X軸、Y軸、及びZ軸は、いずれも仮想的な軸であり、図面中の「X」、「Y」、「Z」を示す矢印は、説明のために表記しているに過ぎず、いずれも実体を伴わない。また、これらの方向は実装システム1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。
また、実装システム1には、冷却水の循環用のパイプ、電力供給用のケーブル及び空圧(正圧及び真空を含む)供給用のパイプ等が接続されるが、本実施形態では、これらの図示を適宜省略する。
(2.2)全体構成
次に、本実施形態に係る実装システム1の要部について、図1-図4、図5A-図5Dを参照して説明する。
本実施形態に係る実装システム1は、実装ヘッド2と、撮像部3と、駆動部4と、制御部5と、を備えている。また、本実施形態では、実装システム1は、図3に示すように、実装ヘッド2、撮像部3、駆動部4、及び制御部5に加えて、搬送装置62、部品供給装置63、及び固定カメラ7を更に備えている。ただし、搬送装置62、部品供給装置63、及び固定カメラ7は、実装システム1に必須の構成ではない。つまり、搬送装置62、部品供給装置63、及び固定カメラ7の全部又は一部は、実装システム1の構成要素に含まれなくてもよい。また、図2では、実装ヘッド2、撮像部3、及び駆動部4のみを図示し、その他の実装システム1の構成の図示を適宜省略している。また、図4では、実装ヘッド2の周辺を図示し、その他の実装システム1の構成の図示を適宜省略している。
実装ヘッド2は、少なくとも1つの捕捉部22を有している。本実施形態では、実装ヘッド2はヘッドユニット21を有し、ヘッドユニット21には1つの捕捉部22が取り付けられている。そして、実装ヘッド2は、捕捉部22によって部品供給口63aの部品C10を捕捉し、部品C10を捕捉している捕捉部22を基板C20に近づけるように移動させ、部品C10を基板C20の実装面C21に実装する。つまり、実装ヘッド2は、捕捉部22を、部品供給口63a及び基板C20のそれぞれに向けて移動可能に保持する。
撮像部3は、実装ヘッド2のヘッドユニット21に固定されている。撮像部3は、撮像素子31と、光学系32と、を有している。撮像部3は、例えば、動画を撮像するビデオカメラである。撮像部3は、捕捉部22の少なくとも先端220を含む撮像領域R1を有する。
上述の捕捉部22及び撮像部3はヘッドユニット21に取り付けられており、捕捉部22及び撮像部3は、ヘッドユニット21(実装ヘッド2)と同期して移動する。
制御部5は、実装システム1の各部を制御する。制御部5は、コンピュータシステムを備えることが好ましい。すなわち、制御部5では、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することによって、制御部5の一部又は全部の機能が実現される。制御部5は、プログラムに従って動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、又はLSI(Large Scale Integration)を含む一つ又は複数の電子回路で構成される。ここでは、ICやLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、若しくはULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ目的で使うことができる。複数の電子回路は、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは集約して配置されてもよいし、分散して配置されてもよい。
なお、制御部5は、1台のコンピュータ装置、及び互いに連携した複数台のコンピュータ装置のいずれで実現されていてもよい。また、制御部5は、クラウドコンピューティングシステムとして構築されていてもよい。
制御部5は、例えば、実装ヘッド2、撮像部3、駆動部4、搬送装置62、部品供給装置63、及び固定カメラ7の各々と電気的に接続されている。制御部5は、駆動部4に制御信号を出力し、捕捉部22にて捕捉した部品C10を基板C20の実装面C21に実装するように、駆動部4を制御する。また、制御部5は、撮像部3及び固定カメラ7に制御信号を出力して、撮像部3及び固定カメラ7を制御したり、撮像部3及び固定カメラ7のそれぞれの撮像画像を撮像部3及び固定カメラ7のそれぞれから取得したりする。
駆動部4は、実装ヘッド2のヘッドユニット21及び捕捉部22を移動させる装置である。本実施形態では、駆動部4は、ヘッドユニット21をX-Y平面内で水平方向に移動させ、捕捉部22をZ軸に沿う鉛直方向に移動させる。ここでいう「X-Y平面」は、X軸及びY軸を含む平面であって、Z軸と直交する平面である。言い換えると、駆動部4は、ヘッドユニット21をX軸方向及びY軸方向に移動させる。本実施形態では、捕捉部22及び撮像部3がヘッドユニット21に固定されているため、駆動部4は、捕捉部22及び撮像部3についてもヘッドユニット21と共に移動させる。言い換えると、図1において、実装ヘッド2及び撮像部3は、駆動部4によって、搬送装置62の実装スペースに位置決めされている基板C20の上方と部品供給装置63の部品供給口63aの上方との間を移動する。
具体的には、駆動部4は、図2に示すように、水平駆動部41と、鉛直駆動部42と、を備えている。
水平駆動部41は、X軸駆動部411と、Y軸駆動部412と、を有している。X軸駆動部411は、ヘッドユニット21をX軸方向に直進移動させる。Y軸駆動部412は、ヘッドユニット21をY軸方向に直進移動させる。Y軸駆動部412は、ヘッドユニット21を、X軸駆動部411ごとY軸に沿って移動させることで、ヘッドユニット21をY軸方向に直進移動させる。本実施形態では一例として、X軸駆動部411及びY軸駆動部412の各々は、リニアモータを含み、電力供給を受けてリニアモータで発生する駆動力により、ヘッドユニット21を移動させる。
鉛直駆動部42は、捕捉部22をZ軸方向に直進移動させる。さらに、鉛直駆動部42は、捕捉部22をZ軸方向に沿った軸線を中心とする回転方向(以下、「θ方向」という)に回転移動させる。すなわち、鉛直駆動部42は、捕捉部22をZ軸方向に直進移動させ、捕捉部22をθ方向に回転移動させるアクチュエータである。本実施形態では一例として、Z軸方向への捕捉部22の移動に関しては、鉛直駆動部42は、リニアモータで発生する駆動力にて駆動する。θ方向への捕捉部22の移動に関しては、鉛直駆動部42は、回転型モータで発生する駆動力にて駆動する。ここで、上述したように、ヘッドユニット21は、水平駆動部41によりX軸方向及びY軸方向に直進移動する。結果的に、ヘッドユニット21に取り付けられている捕捉部22は、水平駆動部41及び鉛直駆動部42によって、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及びθ方向に移動することが可能になる。
部品供給装置63は、実装ヘッド2の捕捉部22にて捕捉される部品C10を供給する。部品供給装置63は、一例として、キャリアテープに収容された部品C10を供給するテープフィーダを有している。または、部品供給装置63は、複数の部品C10が載せ置かれたトレイを有していてもよい。実装ヘッド2は、このような部品供給装置63から、部品C10を捕捉部22にて捕捉する。
搬送装置62は、基板C20を搬送する装置である。搬送装置62は、例えば、ベルトコンベヤ等で実現される。搬送装置62は、基板C20を、例えば、X軸に沿って搬送する。搬送装置62は、少なくとも実装ヘッド2の下方、つまりZ軸方向において捕捉部22と対向する実装スペースに、基板C20を搬送する。そして、搬送装置62は、実装ヘッド2による基板C20への部品C10の実装が完了するまでは、実装スペースに基板C20を停止させる。
図5A-図5Dは、実装工程で行われる生産動作の概略を示す。
まず、図5Aでは、部品C10を捕捉していない捕捉部22が部品供給口63aの上方に位置している。そして、捕捉部22は、矢印M1で示される鉛直方向に下降して、部品供給口63aに位置する部品C10を捕捉(保持)する捕捉動作を行う。この捕捉動作では、捕捉部22は、図6Aに示すキャリアテープ67の凹形状の載置部671に載置されている部品C10を捕捉する。そして、図5Bに示すように、実装ヘッド2は、基板C20に近付くように、矢印M2で示される水平方向に移動する。すなわち、部品C10を捕捉している捕捉部22は、基板C20に近付くように移動する。そして、図5Cに示すように、実装ヘッド2は、捕捉部22が基板C20の上方にまで移動すると停止する。そして、図5Dに示すように、捕捉部22が矢印M3で示される鉛直方向に下降して、基板C20の実装面C21に部品C10を装着する装着動作を行う。この装着動作では、捕捉部22は、図8Aに示す一対のランドD11のそれぞれのはんだD12の上に部品C10を載置する。なお、図5Bにおいて、実装ヘッド2が水平方向に移動しているときに、捕捉部22が下降を開始してもよい。また、部品C10を捕捉していない捕捉部22が部品供給口63aの上方に向かって水平移動しているときに(図5A以前の状態)、捕捉部22が下降を開始してもよい。
実装システム1は、上記構成に加えて、バックアップ装置、照明装置、及び通信部などを備えていてもよい。
バックアップ装置は、搬送装置62によって実装スペースに搬送された基板C20をバックアップする。つまり、搬送装置62によって実装スペースに搬送された基板C20は、バックアップ装置にて、実装スペースに保持される。
照明装置は、撮像部3の撮像領域R1(図4参照)を照明する。照明装置は、少なくとも撮像部3が撮像するタイミング(撮像タイミング)で点灯すればよく、例えば、撮像部3の撮像タイミングに合わせて発光する。本実施形態では、撮像部3の撮像画像は、フルカラーの動画であるので、照明装置は、白色光等の可視光領域の波長域の光を出力する。本実施形態では一例として、照明装置は、LED(Light Emitting Diode)等の光源を複数有している。照明装置は、これら複数の光源を発光させることで、撮像部3の撮像領域R1を照らす。照明装置は、例えば、リング照明又は同軸落射照明等の適宜の照明方式にて実現される。照明装置は、例えば、撮像部3と共に実装ヘッド2に固定されている。
通信部は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、上位システムと通信するように構成されている。これにより、実装システム1は、上位システムとの間でデータを授受することが可能である。
(2.3)実装ヘッド
実装ヘッド2のより詳細な構成について、図2-図4を参照して説明する。
本実施形態では、実装ヘッド2は、外殻としてのヘッドユニット21を備え、ヘッドユニット21の下面には捕捉部22が取り付けられ、ヘッドユニット21の内部には鉛直駆動部42が収納されている。本実施形態に係る実装システム1では、1つのヘッドユニット21に、捕捉部22及び鉛直駆動部42が1つずつ取り付けられている。これにより、実装ヘッド2では、1つの部品C10を捕捉可能である。
捕捉部22は、例えば、吸着ノズルである。捕捉部22は、制御部5にて制御され、部品C10を捕捉(保持)する捕捉状態と、部品C10を解放(捕捉を解除)する解放状態と、を切替可能である。ただし、捕捉部22は、吸着ノズルに限らず、例えば、ロボットハンドのように部品C10を挟む(摘む)ことによって捕捉(保持)する構成でもよい。
捕捉部22による部品C10の捕捉に関しては、実装ヘッド2は、動力としての空圧(真空)の供給を受けて動作する。つまり、実装ヘッド2は、捕捉部22に繋がる空圧(真空)の供給路上のバルブを開閉することによって、捕捉部22の捕捉状態と、解放状態と、を切り替える。
ヘッドユニット21は、一例として、金属製であって直方体状に形成されている。捕捉部22及び鉛直駆動部42がヘッドユニット21に組み付けられることによって、ヘッドユニット21は捕捉部22及び鉛直駆動部42を保持する。本実施形態では、捕捉部22は、Z軸方向及びθ方向への移動が可能な状態で、鉛直駆動部42を介してヘッドユニット21に間接的に保持される。実装ヘッド2は、ヘッドユニット21が水平駆動部41にてX-Y平面内で移動させられることによって、X-Y平面内を移動する。
上述した構成によれば、実装ヘッド2は、部品C10を捕捉していない捕捉部22を部品供給口63aに近付けるように移動させ、部品供給装置63において部品C10を捕捉(保持)する捕捉動作を行うことが可能となる。また、実装ヘッド2は、実装システム1は、捕捉部22にて部品C10を捕捉した状態で、捕捉部22を基板C20に近づけるように移動させ、部品C10を基板C20の実装面C21に装着する装着動作を行うことが可能となる。
(2.4)撮像部
撮像部3のより詳細な構成について、図2-図4を参照して説明する。
本実施形態では、撮像部3は、図4に示すように実装ヘッド2とともに移動する1つのカメラ3aで構成されており、図3に示すように、撮像素子31と、光学系32と、を有している。光学系32は、撮像素子31に対して、撮像領域R1を撮像した撮像画像を結像する。
撮像素子31は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)のようなイメージセンサである。撮像素子31は、受光面に結像した画像を電気信号に変換して出力する。
光学系32は、1つ以上のレンズ及びミラー等を含んでいる。本実施形態では一例として、光学系32は、複数のレンズの組み合わせ(レンズ群)にて実現される。光学系32は、撮像領域R1からの光を撮像素子31の受光面に結像させる。なお、光学系32は、上記の構成に限定されない。
撮像部3は、少なくとも捕捉部22の先端(下端)220(図4参照)を撮像領域R1に含むように、捕捉部22との相対的な位置を決められている。したがって、撮像部3の撮像画像には、少なくとも捕捉部22の先端220が写る。
また、部品C10を捕捉していない捕捉部22が部品供給口63aの上方に向かって移動すると、捕捉部22が部品供給口63a到達する以前に、撮像領域R1には部品供給口63aが含まれる。すなわち、捕捉部22が部品供給口63a到達する以前に、撮像部3は、捕捉部22の先端220と部品供給口63aとを撮像領域R1に含めて撮像することができる。つまり、撮像部3は、部品供給口63aにおいてキャリアテープ67に保持された部品C10、及び部品C10が載置されている載置部671を、捕捉部22の先端220とともに撮像領域R1に含めて撮像することができる。
また、部品C10を捕捉している捕捉部22が基板C20の上方に向かって移動すると、捕捉部22が基板C20に到達する以前に、撮像領域R1には基板C20が含まれる。すなわち、捕捉部22が基板C20に到達する以前に、撮像部3は、捕捉部22の先端220と基板C20とを撮像領域R1に含めて撮像することができる。つまり、撮像部3は、基板C20の実装面C21のランドD11及びはんだD12を、捕捉部22の先端220とともに撮像領域R1に含めて撮像することができる。
上述のように、撮像部3は、捕捉部22によって捕捉する前の部品C10、部品C10が載置されている載置部671、及び捕捉部22によって部品C10が装着される前の基板C20の装着部D1(ランドD11、はんだD12)の少なくとも1つを監視対象として撮像することができる。
具体的には、図1に示すように、撮像部3は、ヘッドユニット21の下方において、Z軸方向から見た平面視において捕捉部22の側方に配置されることになる。このように、撮像部3は捕捉部22とともにヘッドユニット21に取り付けられており、撮像部3は、捕捉部22とともにX-Y平面を移動する。なお、撮像部3は捕捉部22に対して相対的に移動するよう構成されていてもよい。例えば、ヘッドユニット21は、撮像部3を移動させるための軸を備えていてもよい。
さらに、撮像部3は、Z軸(鉛直方向)に対して交差する撮像光軸AX1を有している。言い換えると、撮像光軸AX1は、鉛直方向に対して斜めに延びている。つまり、撮像部3は、撮像部3の撮像方向が鉛直方向に交差するように、ヘッドユニット21に固定されており、捕捉部22を斜め上方から撮像する。
したがって、実装システム1は、実装に要する時間を短縮して、生産性を向上させることができる。なお、水平方向はX-Y平面に沿った方向であり、鉛直方向は水平方向に直交する方向(Z軸に沿う方向)である。
(2.5)固定カメラ
固定カメラ7のより詳細な構成について、図1を参照して説明する。
固定カメラ7は、実装スペースに位置決めされている基板C20の上方と部品供給装置63の部品供給口63aの上方との間を移動している実装ヘッド2を下方から撮像する。したがって、固定カメラ7の撮像画像には、捕捉部22に捕捉されている部品C10が写っている。すなわち、固定カメラ7の撮像画像には、捕捉部22と部品C10との相互の位置関係の情報、言い換えると捕捉部22に対する部品C10のずれの情報が含まれている。
なお、固定カメラ7は、部品供給口63aから基板C20に移動している実装ヘッド2を下方から撮像することが好ましい。この場合、固定カメラ7は、常時撮像するのではなく、部品C10を捕捉している捕捉部22が固定カメラ7の上方を通過するタイミングで撮像する。
また、固定カメラ7は、部品供給口63aの下方に設置されてもよい。
また、実装システム1は、固定カメラ7の撮像領域を照明する照明装置を更に備えることが好ましい。
(2.6)制御部
制御部5は、駆動制御部51、画像取得部52、及び補正情報作成部53を備える。
(2.6.1)画像取得部
画像取得部52は、撮像部3から撮像画像のデータを取得する(受け取る)通信インタフェースの機能を有する。
撮像部3と画像取得部52との間の通信は、無線通信及び有線通信のいずれでもよい。無線通信は、例えばWi-Fi(登録商標)、又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した無線通信である。有線通信は、例えばツイストペアケーブル、専用通信線、又はLAN(Local Area Network)ケーブルなどを介した有線通信である。
(2.6.2)補正情報作成部
補正情報作成部53は、予測差分W1(図11参照)を予測する。予測差分W1は、撮像部3が監視対象を撮像してから所定時間が経過した後における捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分を示す。当該所定時間は、遅延時間T1(図11参照)であることが好ましい。遅延時間T1は、撮像部3が撮像してから撮像画像に基づいて駆動部4が制御されるまでにかかる時間である。ここで、監視対象は、捕捉部22によって捕捉する前の部品C10、部品C10が載置されている載置部671、及び捕捉部22によって部品C10が装着される前の基板C20の装着部D1(ランドD11、はんだD12)の少なくとも1つである。そして、補正情報作成部53は、予測差分W1に基づいて、駆動部4の制御を補正するための補正情報を作成する。
すなわち、補正情報作成部53は、捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分の予測結果(予測差分W1)に基づいて、駆動部4の制御を補正するための補正情報を作成する。なお、補正情報作成部53による補正情報の作成処理の詳細については、後述する。
(2.6.3)駆動制御部
駆動制御部51は、駆動部4に制御信号を出力することで、駆動部4を制御する。
具体的に、駆動制御部51は、駆動部4の水平駆動部41に水平制御信号を出力し、水平駆動部41を制御することで、実装ヘッド2(ヘッドユニット21)及び撮像部3をX-Y平面内で移動させる。水平制御信号は、水平方向の速度、加速度、及び移動距離の少なくとも1つを指令する指令情報(水平指令情報)を含む。
また、駆動制御部51は、鉛直駆動部42に鉛直制御信号を出力し、鉛直駆動部42を制御することで、捕捉部22をZ軸に沿って移動させる。また、駆動制御部51は、鉛直駆動部42に回転制御信号を出力し、鉛直駆動部42を制御することで、捕捉部22をθ方向に回転させる。鉛直制御信号は、鉛直方向の速度、加速度、及び移動距離の少なくとも1つを指令する指令情報(鉛直指令情報)を含む。回転制御信号は、回転方向の速度、加速度、及び回転角度の少なくとも1つを指令する指令情報(回転指令情報)を含む。
具体的に、駆動制御部51は、実装ヘッド2のヘッドユニット21をX軸方向及びY軸方向(水平方向)に移動させ、捕捉部22をZ軸方向(鉛直方向)及びθ方向(回転方向)に移動させる。そして、駆動制御部51は、捕捉部22がX軸、Y軸、Z軸、θの各座標で決まる目標位置(捕捉目標位置又は実装目標位置)に到着すると、捕捉部22の移動を停止させる。捕捉部22は、目標位置に到達すると、部品C10を捕捉する捕捉動作又は部品C10を装着する装着動作を行う。つまり、載置部671に載置されている部品C10を捕捉部22が捕捉するときの捕捉部22の位置を捕捉目標位置とする。また、基板C20に部品C10を実装するときの捕捉部22の位置を装着目標位置とする。
このように、捕捉部22は、基板C20の上方と部品供給装置63の部品供給口63aの上方との間を移動し、捕捉動作及び装着動作を行う。なお、駆動制御部51は、ヘッドユニット21の水平方向の移動と捕捉部22の鉛直方向及び回転方向の移動とを同時に行ってもよいし、ヘッドユニット21の水平方向の移動が完了した後に、捕捉部22の鉛直方向及び回転方向の移動を行ってもよい。
そして、駆動制御部51は、捕捉部22を目標位置に移動させている間において、補正情報作成部53が作成した補正情報に基づいて、指令情報(水平指令情報、鉛直指令情報、回転指令情報)を補正する。この結果、捕捉部22による実装精度(捕捉動作における捕捉精度、及び装着動作における装着精度)が向上する。すなわち、駆動制御部51は、予測差分W1に基づく制御である予測制御を行うことで、捕捉部22による実装精度を向上させることができる。
(2.7)予測制御
以下、本実施形態の予測制御について説明する。
(2.7.1)前提
実装システム1では、部品供給口63aに対するキャリアテープ67の位置ずれ、載置部671に対する部品C10の位置ずれ、基板C20の装着部D1(ランドD11、はんだD12)の位置ずれなどが生じることがある。このような位置ずれが生じていると、駆動制御部51による捕捉精度及び装着精度が低下してしまう。
例えば、図6A-図6Cは、部品供給口63aにおいてキャリアテープ67の載置部671に載置されている部品C10を示す。
図6Aでは、部品供給口63aに対するキャリアテープ67の位置ずれがなく、かつ、載置部671に対する部品C10の位置ずれもない。すなわち、捕捉部22の捕捉目標位置P11と部品C10の中心位置P12とが一致している。したがって、図6Aでは、捕捉部22の捕捉動作において捕捉目標位置P11を用いることで、高い捕捉精度を実現できる。
一方、図6Bでは、キャリアテープ67の位置ずれによって、捕捉部22の捕捉目標位置P11と部品C10の中心位置P12とのずれが大きくなっている。また、図6Cでは、載置部671に対する部品C10の位置ずれが大きくなっている。したがって、図6B及び図6Cでは、捕捉部22の捕捉動作において捕捉目標位置P11を用いると、捕捉精度が低くなってしまう。
また、図7A、図7Bは、基板C20の実装面C21における一対のランドD11を示す。
図7Aでは、ランドD11の位置ずれがない。すなわち、捕捉部22の装着目標位置P21と一対のランドD11の中心位置P22とが一致している。したがって、図7Aでは、捕捉部22の装着動作において装着目標位置P21を用いることで、高い捕捉精度を実現できる。
一方、図7Bでは、図7Aに比べてランドD11の位置ずれが大きく、捕捉部22の装着目標位置P21と一対のランドD11の中心位置P22とのずれが大きくなっている。したがって、図7Bでは、捕捉部22の装着動作において装着目標位置P21を用いると、装着精度が低くなってしまう。
また、図8A、図8Bは、基板C20の実装面C21における一対のランドD11、及び各ランドD11に塗布されたはんだD12を示す。
図8Aでは、ランドD11に対するはんだD12の位置ずれがない。すなわち、捕捉部22の装着目標位置P31と一対のはんだD12の中心位置P32とが一致している。したがって、図8Aでは、捕捉部22の装着動作において装着目標位置P31を用いることで、高い捕捉精度を実現できる。
一方、図8Bでは、図8Aに比べてランドD11に対するはんだD12の位置ずれが大きく、捕捉部22の装着目標位置P31と一対のはんだD12の中心位置P32とのずれが大きくなっている。したがって、図8Bでは、捕捉部22の装着動作において装着目標位置P31を用いると、装着精度が低くなってしまう。
また、捕捉部22の変形及び振動によって、捕捉部22の先端220(図4参照)の位置がずれてしまうことがある。この捕捉部22の先端220の位置ずれも、実装精度を低下させる要因になる。
このような監視対象(捕捉前の部品C10、載置部671、及び装着部D1(ランドD11、はんだD12))の位置ずれ、及び捕捉部22の先端220の位置ずれによる実装精度の低下を抑制するためには、撮像部3が監視対象を撮像した撮像画像に基づいて、捕捉部22の位置と監視対象の位置との間の差分(検出差分)を検出し、検出差分に基づいて捕捉部22の位置制御を行うフィードバック制御を行うことが考えられる。具体的に、フィードバック制御は、撮像画像に基づいて検出した検出差分から補正情報を作成し、補正情報を用いて指令情報を補正する。なお、このフィードバック制御を比較技術とする。
しかしながら、この比較技術では、捕捉部22を撮像してから、撮像画像に基づいて駆動部4が実際に制御されるまでには、遅延時間が生じる。この遅延時間は、撮像画像のデータを生成するための時間、撮像画像を用いた演算処理によって補正情報を作成するための時間、補正情報を用いて指令情報を補正するための時間、及び指令情報を含む制御信号を駆動部4へ出力するための時間、などを含む。すなわち、遅延時間は、撮像部3の撮像タイミングから、補正情報が駆動部4の実際の動作に反映されるまでに要する時間である。
以下では、捕捉部22によって捕捉する前の部品C10(捕捉前の部品C10)を監視対象として説明する。この場合、検出差分は、捕捉前の部品C10と捕捉部22の位置との差分になる。検出差分を求めるにあたって、捕捉部22の位置は捕捉部22の先端220の位置であることが好ましい。すなわち、検出差分は、捕捉前の部品C10と捕捉部22の先端220の位置との差分になる。
まず、位置ずれしていない捕捉前の部品C10の位置を、図9に示す基準位置P0とする。そして、捕捉前の部品C10が所定方向にW100だけ位置ずれした位置P1に存在し、捕捉部22の先端220が変形、振動、又は捕捉部22をヘッドユニット21に取り付けた際の誤差によって所定方向に-W200だけ位置ずれしているとする。言い換えると、捕捉前の部品C10が正方向にW100だけ位置ずれし、捕捉部22の先端220が負方向(正方向の逆方向)にW200だけ位置ずれしている。この場合、指令情報を補正しなければ、捕捉部22の先端220の位置は、図9の特性PBのように、実際の捕捉前の部品C10の位置P1から[W100+W200]ずれた位置P2に向かって振動しながら収束する。
そこで、比較技術を用いて指令情報を補正すると、捕捉部22の先端220の位置は、図10の特性PCのように変化する。例えば、開始タイミングt10においてフィードバック制御が開始され、撮像タイミングt11で撮像した撮像画像に基づく指令情報の補正は、撮像タイミングt11から遅延時間T10が経過した補正タイミングt12で行われる。この場合、撮像タイミングt11で撮像した撮像画像に基づく検出差分Ws11は、実際に指令情報の補正が行われる補正タイミングt12の検出差分Ws12よりも大きい。したがって、撮像タイミングt11で撮像した撮像画像に基づいて補正タイミングt12に補正を行っても、過剰に補正するので、捕捉部22の先端220の位置は、図10の特性PCに示すように、オーバシュートなどによって大きく振動しながら位置P1に向かって収束しており、整定性が低下している。
理想的には、上述の遅延時間が発生しなければ、撮像画像に基づくフィードバック制御をリアルタイムで行うことが可能になる。フィードバック制御を理想的なリアルタイムで行うことができれば、捕捉部22の先端220の位置は、図10の特性PDに示すように、特性PCよりも小さな振幅、短い減衰時間で位置P1に向かって収束する。しかしながら、現実には遅延時間が発生してしまい、遅延時間をなくすことは困難である。
(2.7.2)予測制御の具体例
実装システム1の制御部5は、駆動制御部51、画像取得部52、及び補正情報作成部53を備えている。
目標位置に向けて捕捉部22が移動している間において、撮像部3は捕捉部22を周期的(例えば1msec周期)に撮像しており、画像取得部52は、周期的に撮像された撮像画像のデータを撮像部3から取得する。
補正情報作成部53は、処理部531、及び予測部532を有する。以下、処理部531、及び予測部532の各動作について、図11を用いて説明する。
処理部531は、撮像タイミングt1において撮像部3が撮像した撮像画像に基づいて、撮像タイミングt1における検出差分Ws1を検出する。本実施形態の検出差分Ws1は、捕捉部22の先端220の位置と監視対象である捕捉前の部品C10の位置との間の差分である。撮像画像の撮像領域R1には捕捉部22の先端220が含まれており、処理部531は、捕捉部22の先端220の位置と監視対象である捕捉前の部品C10の位置との間の差分を、検出差分Ws1として検出できる。
予測部532は、検出差分Ws1に基づいて、補正タイミングt3における予測差分W1を予測する。予測差分W1は、補正タイミングt3における検出差分の予測結果である。すなわち、予測差分W1は、補正タイミングt3に発生すると予測される、捕捉部22の先端220の位置と捕捉前の部品C10の位置との間の差分である。補正タイミングt3は、撮像画像の撮像タイミングt1から遅延時間T1が経過した以降のタイミングである。補正タイミングt3は、撮像画像の撮像タイミングt1から遅延時間T1が経過したタイミングである遅延タイミングt2と同じでもよいし、遅延タイミングt2より後のタイミングであってもよい。
そして、予測部532は、予測差分W1に基づいて、駆動部4の制御を補正するための補正情報を作成する。補正情報は、補正タイミングt3における補正値ΔW3(捕捉部22の先端220の位置の補正量に相当)を指示するための情報である。言い換えると、補正情報は、遅延時間T1を考慮して、捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分が小さくなるように駆動部4の制御を補正するための情報である。具体的には、補正情報は、目標位置(捕捉目標位置又は実装目標位置)を補正するための情報であることが好ましい。
駆動制御部51は、補正情報に基づいて、駆動部4の制御を補正する。具体的に、駆動制御部51は、捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分が小さくなるように駆動部4の制御を補正する。補正情報を用いて指令情報を補正すると、捕捉部22の先端220の位置は、図11の特性PAのように変化する。例えば、撮像タイミングt1で撮像した撮像画像に基づく指令情報の補正は、補正タイミングt3(撮像画像の撮像タイミングt1から遅延時間T1が経過した以降のタイミング)で行われる。この場合、撮像タイミングt1で撮像した撮像画像に基づく予測差分W1は、実際に指令情報の補正が行われる補正タイミングt3に発生すると予測される検出差分である。
この結果、駆動制御部51は、図11の特性PAに示すように、補正情報を用いることで、捕捉部22の先端220の位置を、位置P1に向かって精度よく制御できる。すなわち、実装システム1は、実装精度の向上を図ることができる。
また、補正情報には、捕捉部22の変形及び振動などによる捕捉位置及び装着位置のずれを補正するための情報を含んでいてもよい。駆動制御部51は、このような補正情報を用いることで、捕捉部22の先端220の位置変動を、オーバシュートを抑えながら短時間で収束させて、整定性を向上させることができる。なお、本開示において「整定」は、捕捉部22に実際に発生する振動の振幅をより小さくすること、及び捕捉部22に発生する振動の減衰時間をよりも短くすること、の少なくとも一方を含む。
予測部532は、補正情報で指示する補正値ΔW3として、予測差分W1の100%を補正する補正量を示す値を用いてもよいし、予測差分W1の一部を補正する補正量を示す値を用いてもよい。補正値ΔW3として、予測差分W1の100%を補正する補正量を用いた場合、目標位置(捕捉目標位置又は実装目標位置)の補正によって、捕捉部22が実際の捕捉位置及び装着位置に早く到達しやすくなる。補正値ΔW3として、予測差分W1の一部を補正する補正量を用いた場合、オーバシュートの発生を抑制することができる。
また、予測部532は、補正値ΔW3として、水平方向(X軸方向及びY軸方向)の補正量を示す値を用いることが好ましい。あるいは、予測部532は、補正値ΔW3として、水平方向及び鉛直方向(Z軸方向)の補正量を示す値を用いてもよい。
撮像部3は捕捉部22を周期的に撮像しており、処理部531は、検出差分Ws1を周期的に検出し、予測部532は、予測差分W1を周期的に予測し、補正情報を周期的に作成する。そして、駆動制御部51は、補正情報を用いた予測制御を周期的に行う。
なお、撮像部3は周期的に撮像している。そこで、予測部532は、撮像タイミングt1の検出差分Ws1だけでなく、撮像タイミングt1以前の検出差分(例えば、図11の2回の撮像タイミングta、tbのそれぞれで撮像した撮像画像に基づく検出差分Wsa,Wsb)も併せて用いて、撮像タイミングt1以降の特性PBを予測することで、補正タイミングt3における予測差分W1を予測することが好ましい。この場合、実装システム1は、予測差分W1を精度よく予測することができる。
例えば、処理部531は、撮像タイミングt1の撮像画像に基づいて撮像タイミングt1における検出差分Ws1を検出し、撮像タイミングtaの撮像画像に基づいて撮像タイミングtaにおける検出差分Wsaを検出し、撮像タイミングtbの撮像画像に基づいて撮像タイミングtbにおける検出差分Wsbを検出する。そして、予測部532は、撮像タイミングt1、ta、tbの各検出差分Ws1、Wsa、Wsbに基づいて、撮像タイミングt1までの検出差分の時間変化を検出し、撮像タイミングt1までの検出差分の時間変化に基づいて補正タイミングt3における予測差分W1を予測する。
上述のように、予測部532は、周期的に補正情報を作成する。そして、駆動制御部51は、目標位置に向けて捕捉部22が移動している間に取得した補正情報に基づいて、駆動部4の制御を補正する。具体的に、駆動制御部51は、補正情報に基づいて、指令情報(水平指令情報、鉛直指令情報、回転指令情報)を補正する。補正情報は、駆動部4へ出力する制御信号(水平制御信号、鉛直制御信号、回転制御信号)を補正するための情報である。
具体的に、制御信号は、指令情報として、速度(最高速度)、加速度、移動距離、及び回転角度の少なくとも1つの指令値を含む。この場合、補正情報は、制御信号に含まれる指令情報の指令値を補正するための情報である。
実装システム1は、上述のように予測差分W1に基づく補正情報を生成し、補正情報に基づいて制御信号を補正する予測制御を行う。実装システム1は、予測制御を行った結果、捕捉部22による実装精度を向上させることができる。
なお、上述の説明では、監視対象を捕捉部22によって捕捉する前の部品C10としており、実装システム1は、捕捉動作時の捕捉精度を向上させることができる。また、部品C10が載置されている載置部671(図6A-図6C参照)を監視対象としても、実装システム1は、捕捉動作時の捕捉精度を向上させることができる。
さらには、捕捉部22によって部品C10が装着される前の基板C20の装着部D1(図7A及び図8A参照)を監視対象としてもよい。この場合、実装システム1は、捕捉動作時の捕捉精度と同様に、捕捉部22による装着動作時の装着精度を向上させることができる。
(3)第1変形例
第1変形例では、補正情報作成部53の変形例について説明する。第1変形例の補正情報作成部53は、少なくとも撮像画像、及び駆動制御部51による駆動部4の制御内容を表す指令情報に基づいて、予測差分W1を予測することが好ましい。指令情報は、水平指令情報、鉛直指令情報、及び回転指令情報を含む。
例えば、補正情報作成部53は、図11における撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける撮像画像に加えて、撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける指令情報も併せて用いて、補正タイミングt3における予測差分W1を予測する。この場合、予測部532は、撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける検出差分Ws1、Wsa、Wsbに加えて、駆動部4への入力も反映させて予測差分W1を予測する。この結果、補正情報作成部53は、予測精度の向上を図ることができる。
(4)第2変形例
第2変形例では、補正情報作成部53の変形例について説明する。第2変形例の補正情報作成部53は、少なくとも撮像画像、指令情報、及び捕捉部22の位置情報に基づいて、予測差分W1を予測することが好ましい。本変形例では、実装システム1は、捕捉部22の位置(X座標、Y座標、Z座標、θ座標)を検出するエンコーダなどを備えており、制御部5は、エンコーダなどから捕捉部22の位置情報を取得する。
例えば、補正情報作成部53は、図11における撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける撮像画像に加えて、撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける指令情報、及び撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける捕捉部22の位置情報も併せて用いて、補正タイミングt3における予測差分W1を予測する。この場合、予測部532は、撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける検出差分Ws1、Wsa、Wsbに加えて、駆動部4の入力及び出力も反映させて予測差分W1を予測する。この結果、補正情報作成部53は、予測精度の向上を図ることができる。
(5)第3変形例
第3変形例では、補正情報作成部53の変形例について説明する。第3変形例の補正情報作成部53は、撮像画像、及び捕捉部22の位置情報に基づいて、予測差分W1を予測することが好ましい。
例えば、補正情報作成部53は、図11における撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける撮像画像に加えて、撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける捕捉部22の位置情報も併せて用いて、補正タイミングt3における予測差分W1を予測する。この場合、予測部532は、撮像タイミングt1、ta、tbのそれぞれにおける検出差分Ws1、Wsa、Wsbに加えて、駆動部4の出力も反映させて予測差分W1を予測する。この結果、補正情報作成部53は、予測精度の向上を図ることができる。
(6)第4変形例
本変形例では、補正情報作成部53の処理部531及び予測部532の配置について、図12-図15を用いて説明する。
まず、本変形例では、図12-図15に示すように、駆動部4を制御する駆動制御部51は、水平駆動制御部511及び鉛直駆動制御部512を備える。水平駆動制御部511は、水平駆動部41(X軸駆動部411、Y軸駆動部412)を制御して、ヘッドユニット21をX軸及びY軸に沿って移動させる。鉛直駆動制御部512は、鉛直駆動部42を制御して、捕捉部22をZ軸方向に直進移動させ、捕捉部22をθ方向に回転移動させる。
そして、実装ヘッド2では、捕捉部22、鉛直駆動部42、鉛直駆動制御部512、及び撮像部3がヘッドユニット21に取り付けられている。すなわち、捕捉部22、鉛直駆動部42、鉛直駆動制御部512、及び撮像部3は、ヘッドユニット21とともに移動する。撮像部3は、撮像素子31、光学系32、及び画像取得部52を備えている。
実装システム1は、水平駆動部41によって駆動される実装ヘッド2とは別体に、水平駆動制御部511、搬送装置62、部品供給装置63、固定カメラ7、及びFAパソコン(Factory Automation Personal Computer)8を更に備えている。水平駆動制御部511は、リニアモータを駆動するモータドライバなどを有している。FAパソコン8は、上位システムの一例であり、駆動制御部51(水平駆動制御部511及び鉛直駆動制御部512)は、FAパソコン8との間でデータを授受する。
図12-図15は、処理部531及び予測部532の配置が互いに異なる実装システム1として、実装システム1A、1B、1C、1Dをそれぞれ示す。
図12に示す実装システム1Aでは、処理部531は撮像部3に設けられ、予測部532は水平駆動制御部511に設けられている。
図12では、撮像部3が、画像取得部52及び処理部531を備えている。したがって、実装システム1Aは、検出差分を検出するのに要する時間を短縮できる。
また、予測部532は水平駆動制御部511に設けられている。水平駆動制御部511は、リニアモータを駆動するモータドライバなどを有しており、演算処理を比較的高速に行うことができる。この場合、予測部532をヘッドユニット21に取り付けていないので、実装ヘッド2の構成を簡略化できる。
図13に示す実装システム1Bでは、処理部531及び予測部532は撮像部3に設けられている。実装システム1Bは、図12の実装システム1Aとほぼ同様の処理速度を実現しながら、実装システム1Aに比べて水平駆動制御部511の構成を簡略化できる。
図14に示す実装システム1Cでは、処理部531は撮像部3に設けられ、予測部532はFAパソコン8に設けられている。また、図15に示す実装システム1Dでは、処理部531及び予測部532はFAパソコン8に設けられている。実装システム1Dでは、FAパソコン8が処理部531を備えているため、撮像部3の画像取得部52からFAパソコン8の処理部531に撮像画像データを伝送する必要があり、予測差分W1を求めるのに要する時間が長くなる。しかしながら、実装システム1C、1Dでは、実装ヘッド2及び水平駆動制御部511の構成を実装システム1A、1Bに比べて簡略化できる。
(7)第5変形例
撮像部3は、捕捉部22の先端220を撮像領域R1に含んでいなくてもよい。この場合、制御部5は、先端220の位置、及び先端220が捕捉している部品C10の位置として、撮像画像に基づく実際位置ではなく、ヘッドユニット21の位置及び捕捉部22の位置などに基づいて求めた仮想位置を用いる。制御部5は、部品C10の捕捉動作では先端220の仮想位置を用い、部品C10の装着動作では先端220及び部品C10の各仮想位置を用いる。
ここで仮想位置とは、捕捉部22が実装動作(捕捉動作あるいは装着動作)をする際のX―Y平面における捕捉部22の位置を撮像部3の撮像視野を表す座標系で示したものである。仮想位置は、生産開始前あるいは生産中に捕捉部22を実装高さ(捕捉部22が捕捉動作あるいは装着動作をする際の捕捉部22の先端の高さ)に下降させた際のX―Y平面における捕捉部22の位置に基づいて取得されてもよい。なお、捕捉動作と装着動作において異なる仮想位置を用いてもよいし、同じ仮想位置を用いてもよい。
(8)第6変形例
図16は、撮像部3の変形例を示す。
図16の撮像部3は2つのカメラ3b、3cを備える。カメラ3b、3cは、Y軸方向に沿って並んで配置された、所謂ステレオカメラである。したがって、撮像部3の撮像画像に基づいて、対象物までの距離及び方向を精度よく解析できる。
(9)実装方法
上述の実施形態、及び第1変形例-第5変形例の実装システム1(1A-1D)が実行する実装方法をまとめると、図17のフローチャートで表される。
この実装方法は、部品C10を基板C20に実装する実装方法であって、撮像ステップS1、補正情報作成ステップS2、及び駆動制御ステップS3を含む。
撮像ステップS1では、撮像部3が、監視対象を撮像する。監視対象は、捕捉部22によって捕捉する前の部品C10、部品C10が載置されている載置部671、及び捕捉部22によって部品C10が装着される前の基板C20の装着部D1の少なくとも1つである。
補正情報作成ステップS2では、補正情報作成部53が、撮像ステップS1の撮像画像に基づいて、監視対象を撮像してから遅延時間T1が経過した後における捕捉部22の位置と監視対象の位置との差分を予測差分W1として予測する。そして、補正情報作成部53は、予測差分W1に基づいて駆動部4の制御を補正するための補正情報を作成する。
駆動制御ステップS3では、駆動制御部51が、捕捉部22を駆動する駆動部4を制御する。そして、駆動制御ステップS3では、駆動制御部51は、補正情報に基づいて、駆動部4の制御を補正する。
(10)その他の変形例
撮像部3は、実装ヘッド2のヘッドユニット21に固定されていなくてもよく、撮像部3は、ヘッドユニット21と同期(連動)して移動する撮像用移動体に固定されていてもよい。すなわち、撮像部3は、実装ヘッド2と同一方向、同一距離、同一速度で移動する。
また、捕捉部22と部品C10などの第1対象物C1との相対的な位置は、Z軸に沿った上下方向に対向する構成に限定されない。すなわち、捕捉部22と第1対象物C1との相対的な位置は、水平方向に対向する構成などの他の構成であってもよい。
上述の実施形態、及び各変形例で説明した構成は、適宜組み合わせて適用可能である。
(11)まとめ
実施形態に係る第1の態様の実装システム(1、1A-1D)は、第1対象物(C1)を第2対象物(C2)に実装する。実装システム(1、1A-1D)は、捕捉部(22)と、駆動部(4)と、駆動制御部(51)と、撮像部(3)と、補正情報作成部(53)と、を備える。捕捉部(22)は、第1対象物(C1)を捕捉する。駆動部(4)は、捕捉部(22)を駆動する。駆動制御部(51)は、駆動部(4)を制御する。撮像部(3)は、捕捉部(22)によって捕捉する前の第1対象物(C1)、第1対象物(C1)が載置されている載置部(671)、及び捕捉部(22)によって第1対象物(C1)が装着される前の第2対象物(C2)の装着部(D1)の少なくとも1つを監視対象として撮像する。補正情報作成部(53)は、撮像部(3)の撮像画像に基づいて、監視対象を撮像してから所定時間(T1)が経過した後における捕捉部(22)の位置と監視対象の位置との差分を予測差分(W1)として予測し、予測差分(W1)に基づいて駆動部(4)の制御を補正するための補正情報を作成する。駆動制御部(51)は、補正情報に基づいて、駆動部(4)の制御を補正する。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、実装精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第2の態様の実装システム(1、1A-1D)では、第1の態様において、所定時間は、撮像部(3)が撮像してから撮像画像に基づいて駆動部(4)が制御されるまでにかかる遅延時間(T1)であることが好ましい。駆動制御部(51)は、差分が小さくなるように駆動部(4)の制御を補正することが好ましい。前記差分は、捕捉部(22)の位置と監視対象の位置との差分である。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、捕捉部(22)の位置と監視対象の位置との差分を小さくすることで、実装精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第3の態様の実装システム(1、1A-1D)では、第2の態様において、載置部(671)に載置されている第1対象物(C1)を捕捉部(22)が捕捉するときの捕捉部(22)の位置、及び第2対象物(C2)に第1対象物(C1)を実装するときの捕捉部(22)の位置の少なくとも一方を目標位置とすることが好ましい。補正情報作成部(53)は、目標位置を補正するための情報を、補正情報として作成する。そして、目標位置に向けて捕捉部(22)が移動している間において、撮像部(3)は、監視対象を撮像し、駆動制御部(51)は、補正情報に基づいて駆動部(4)の制御を補正する。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、目標位置を補正することで、実装精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第4の態様の実装システム(1、1A-1D)では、第1乃至第3の態様のいずれか1つにおいて、撮像部(3)は、監視対象を複数回撮像して、撮像画像を複数生成する。補正情報作成部(53)は、少なくとも複数の撮像画像に基づいて、予測差分(W1)を予測する、ことが好ましい。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、予測精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第5の態様の実装システム(1、1A-1D)では、第1乃至第3の態様のいずれか1つにおいて、補正情報作成部(53)は、少なくとも撮像画像、及び駆動制御部(51)による駆動部(4)の制御内容を表す指令情報に基づいて、予測差分(W1)を予測する、ことが好ましい。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、予測精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第6の態様の実装システム(1、1A-1D)では、第1乃至第3の態様のいずれか1つにおいて、補正情報作成部(53)は、少なくとも撮像画像、駆動制御部(51)による駆動部(4)の制御内容を表す指令情報、及び捕捉部(22)の位置情報に基づいて、予測差分(W1)を予測する、ことが好ましい。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、予測精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第7の態様の実装システム(1、1A-1D)では、第1乃至第3の態様のいずれか1つにおいて、補正情報作成部(53)は、少なくとも撮像画像、及び捕捉部(22)の位置情報に基づいて、予測差分(W1)を予測する、ことが好ましい。
上述の実装システム(1、1A-1D)は、予測精度の向上を図ることができる。
実施形態に係る第8の態様の実装方法は、第1対象物(C1)を第2対象物(C2)に実装する。実装方法は、撮像ステップ(S1)と、補正情報作成ステップ(S2)と、駆動制御ステップ(S3)と、を含む。撮像ステップ(S1)は、監視対象を撮像する。監視対象は、捕捉部(22)によって捕捉する前の第1対象物(C1)、第1対象物(C1)が載置されている載置部(671)、及び捕捉部(22)によって第1対象物(C1)が装着される前の第2対象物(C2)の装着部(D1)の少なくとも1つである。補正情報作成ステップ(S2)は、撮像ステップ(S1)の撮像画像に基づいて、監視対象を撮像してから所定時間(T1)が経過した後における捕捉部(22)の位置と監視対象の位置との差分を予測差分(W1)として予測する。そして、補正情報作成ステップ(S2)は、予測差分(W1)に基づいて駆動部(4)の制御を補正するための補正情報を作成する。駆動制御ステップ(S3)は、捕捉部(22)を駆動する駆動部(4)を制御する。そして、駆動制御ステップ(S3)は、補正情報に基づいて、駆動部(4)の制御を補正する。
上述の実装方法は、実装精度の向上を図ることができる。
なお、第2-第7の態様に係る構成については、実装システム(1、1A-1D)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1、1A-1D 実装システム
22 捕捉部
3 撮像部
4 駆動部
51 駆動制御部
53 補正情報作成部
671 載置部
D1 装着部
T1 遅延時間(所定時間)
W1 予測差分
C1 第1対象物
C2 第2対象物
S1 撮像ステップ
S2 補正情報作成ステップ
S3 駆動制御ステップ

Claims (8)

  1. 第1対象物を第2対象物に実装する実装システムであって、
    前記第1対象物を捕捉する捕捉部と、
    前記捕捉部を駆動する駆動部と、
    前記駆動部を制御する駆動制御部と、
    前記捕捉部によって捕捉する前の前記第1対象物、前記第1対象物が載置されている載置部、及び前記捕捉部によって前記第1対象物が装着される前の前記第2対象物の装着部の少なくとも1つを監視対象として撮像する撮像部と、
    前記撮像部の撮像画像に基づいて、前記監視対象を撮像してから所定時間が経過した後における前記捕捉部の位置と前記監視対象の位置との差分を予測差分として予測し、前記予測差分に基づいて前記駆動部の制御を補正するための補正情報を作成する補正情報作成部と、を備え、
    前記駆動制御部は、前記補正情報に基づいて、前記駆動部の制御を補正する
    実装システム。
  2. 前記所定時間は、前記撮像部が撮像してから前記撮像画像に基づいて駆動部が制御されるまでにかかる遅延時間であり、
    前記駆動制御部は、前記差分が小さくなるように前記駆動部の制御を補正する
    請求項1の実装システム。
  3. 前記載置部に載置されている前記第1対象物を前記捕捉部が捕捉するときの前記捕捉部の位置、及び前記第2対象物に前記第1対象物を実装するときの前記捕捉部の位置の少なくとも一方を目標位置とし、
    前記補正情報作成部は、前記目標位置を補正するための情報を、前記補正情報として作成し、
    前記目標位置に向けて前記捕捉部が移動している間において、前記撮像部は、前記監視対象を撮像し、前記駆動制御部は、前記補正情報に基づいて前記駆動部の制御を補正する、
    請求項2の実装システム。
  4. 前記撮像部は、前記監視対象を複数回撮像して、前記撮像画像を複数生成し、
    前記補正情報作成部は、少なくとも前記複数の撮像画像に基づいて、前記予測差分を予測する、
    請求項1乃至3のいずれか1つの実装システム。
  5. 前記補正情報作成部は、少なくとも前記撮像画像、及び前記駆動制御部による前記駆動部の制御内容を表す指令情報に基づいて、前記予測差分を予測する、
    請求項1乃至3のいずれか1つの実装システム。
  6. 前記補正情報作成部は、少なくとも前記撮像画像、前記駆動制御部による前記駆動部の制御内容を表す指令情報、及び前記捕捉部の位置情報に基づいて、前記予測差分を予測する、
    請求項1乃至3のいずれか1つの実装システム。
  7. 前記補正情報作成部は、少なくとも前記撮像画像、及び前記捕捉部の位置情報に基づいて、前記予測差分を予測する、
    請求項1乃至3のいずれか1つの実装システム。
  8. 第1対象物を第2対象物に実装する実装方法であって、
    前記第1対象物を捕捉する捕捉部によって捕捉する前の前記第1対象物、前記第1対象物が載置されている載置部、及び前記捕捉部によって前記第1対象物が装着される前の前記第2対象物の装着部の少なくとも1つを監視対象として撮像する撮像ステップと、
    前記撮像ステップの撮像画像に基づいて、前記監視対象を撮像してから所定時間が経過した後における前記捕捉部の位置と前記監視対象の位置との差分を予測差分として予測し、前記予測差分に基づいて駆動部の制御を補正するための補正情報を作成する補正情報作成ステップと、
    前記捕捉部を駆動する駆動部を制御する駆動制御ステップと、を含み、
    前記駆動制御ステップは、前記補正情報に基づいて、前記駆動部の制御を補正する
    実装方法。
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