JP2024034131A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着部材がダメージを受ける可能性を低減可能な構成を提供する。【解決手段】定着装置は、筒状の定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記定着部材と当接する加圧部材と、を有し、前記定着部材及び前記加圧部材の間に記録材を挟持して搬送しながら前記記録材上の画像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置であって、前記定着部材の内面と接触するように配置され、前記定着部材を、前記定着部材の電位を制御するための回路と導通させる導通部材を更に備え、前記導通部材は、金属線で形成される。【選択図】図7

Description

本発明は、記録材に画像を定着させる定着装置、及び記録材に画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式等の画像形成装置に用いる定着装置では、記録材に接触する定着部材が電荷を帯びると、記録材を介して定着部材から転写部に電流が流れて転写不良を生じさせる現象や、静電オフセット等の弊害が生じる場合がある。特許文献1には、筒状の定着フィルムを用いる構成において、バネ性を有する金属板の先端に接点としてカーボンチップを設けた導通部材を定着フィルムの内面に接触させ、該導通部材を介して定着フィルムを接地する構成が記載されている。
特開2005-166299号公報
しかしながら、上記文献の構成では、定着装置を組み立てる際に、金属板からなる導通部材が定着フィルムを傷付けないように金属板を押し下げながら定着フィルムを組み付ける必要があった。また、金属板のエッジが鋭い場合、組付け後に該エッジが定着フィルムの内面を傷付ける恐れがある。
そこで、本発明は、定着部材がダメージを受ける可能性を低減可能な構成を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、筒状の定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記定着部材と当接する加圧部材と、を有し、前記定着部材及び前記加圧部材の間に記録材を挟持して搬送しながら前記記録材上の画像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置であって、前記定着部材の内面と接触するように配置され、前記定着部材を、前記定着部材の電位を制御するための回路と導通させる導通部材を更に備え、前記導通部材は、金属線で形成される、ことを特徴とする定着装置である。
本発明によれば、定着部材がダメージを受ける可能性を低減可能な構成を提供することができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略図。 実施例1に係る定着装置の概略図。 実施例1に係る定着装置について説明するための図(a、b)。 実施例1に係る導通線材について説明するための図(a~c)。 実施例1に係る導通線材について説明するための図(a、b)。 実施例1に係る定着フィルムとグラウンドとの間の電気回路を示す図。 実施例1に係る導通線材について説明するための図。 実施例1に係る導通線材について説明するための図(a、b)。 実施例2に係る定着装置の概略図。 実施例2に係る定着装置について説明するための図(a、b)。 実施例3に係る導通線材について説明するための図(a~c)。 実施例3に係る導通線材について説明するための図(a、b)。 変形例に係る導通線材について説明するための図(a~c)。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
《実施例1》
図1を用いて、実施例1に係る画像形成装置100の全体構成について説明する。画像形成装置100は、画像形成手段として4つのプロセスユニットPY,PM,PC,PKを含む電子写真ユニットを備えたフルカラーレーザープリンタである。
各プロセスユニットPY~PKは、像担持体としての感光ドラム7と、帯電器と、現像手段としての現像ローラ9と、クリーニングユニット等を有する。また、各プロセスユニットPY~PKは、現像剤としてのトナーを収容している。プロセスユニットPY~PKは、中間転写体としての中間転写ベルト11に沿って配置される。中間転写ベルト11は、駆動ローラ5及びテンションローラ12に張架される。
画像形成装置100は、外部から受信した画像データに基づいて、記録材2に画像を形成する画像形成動作を実行する。画像形成動作が開始されると、給送トレイ1に積載され収納された記録材2は、回転する給送ローラ3により1枚ずつ給送され、搬送ローラ4によって駆動ローラ5と二次転写ローラ6との間に形成される転写部(転写ニップ)に向けて搬送される。
各プロセスユニットPY~PKでは、感光ドラム7が回転駆動され、帯電器により感光ドラム7の表面が一様に帯電される。感光ドラム7の表面がレーザスキャナ8から照射されるレーザ光によって露光されることで、感光ドラム7の表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。現像ローラ9は、感光ドラム7にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。感光ドラム7上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ10により、中間転写ベルト11に転写される。カラー画像を形成する場合、4つの感光ドラム7にイエロー、マゼンダ、シアン、ブラック各色のトナー像が現像される。そして、各色のトナー像が互いに重なるように中間転写ベルト11に転写されることで、中間転写ベルト11上にフルカラーのトナー像が形成される。
トナー像は、中間転写ベルト11に担持されて転写部に送られ、二次転写ローラ6により記録材2に転写される。これにより、記録材2に未定着の画像が形成される。
トナー像を転写された記録材2は、定着装置1Fに搬送される。定着装置1Fは、記録材2を搬送しながら記録材上のトナー像を加熱及び加圧することで、画像の定着を行う。定着装置1Fを通過した記録材2は、排出ローラ15及び排出コロ16からなる排出ユニットにより機外に排出される。
(定着装置)
次に、本実施例に係る定着装置1Fについて説明する。図2は定着装置1Fの概略図である。定着装置1Fは、加熱ユニット13と、加圧部材としての加圧ローラ14と、を有し、加熱ユニット13と加圧ローラ14の間のニップ部(定着ニップN)で記録材2を挟持搬送しつつ画像の熱定着を行う装置(像加熱装置)である。
加熱ユニット13は、定着フィルム18と、定着フィルム18の内面に接触するヒータ19と、ヒータ19を保持するホルダ20と、ホルダ20を支持し加熱ユニット13の剛性を補強する金属製のステイ21と、を有する。ステイ21は、ヒータ19を保持するホルダ20(ヒータホルダ)を支持して補強する補強部材であると共に、後述する導通線材28が取り付けられる取付部材である。
定着フィルム18は、筒状の定着部材の例である。定着フィルム18は、可撓性を有する樹脂又は金属のフィルムで形成されたフィルム部材である。定着フィルム18の内面を構成する基層は、金属又は導電性を有する樹脂とすることができる。また、定着フィルム18は、基層の外周側にトナーが付着しにくい離型層を有していてもよい。定着フィルム18は、例えば、耐熱性が高く熱伝導性に優れた特性を有するポリイミドフィルムである。なお、定着部材は、例えば複数のローラに張架された無端状のフィルム(定着ベルト)であってもよい。
ヒータ19は、定着部材を加熱する加熱手段の例である。ヒータ19は、基板上に発熱抵抗体のパターンが形成されたセラミックヒータ又はカーボンヒータなどであり、不図示の電源から通電されることで発熱する。ヒータ19は、ホルダ20の溝部に嵌め込まれた状態でホルダに保持されている。ホルダ20は、後述のフランジ部材26,27と共に、定着フィルム18の回転軌道を案内する役割を有する。ヒータ19、ホルダ20及びステイ21は、定着フィルム18の内部空間に配置されている。
ヒータ19及びホルダ20は、定着フィルム18の内部空間に配置されるニップ形成ユニットを構成する。本実施例ではヒータ19が定着フィルム18の内面と接触する構成としたが、ニップ形成ユニットは、ヒータ19と定着フィルム18との間に介在する摺動部材を備えていてもよい。摺動部材は、定着フィルム18の内面と摺動する摺動性及び熱伝導性の高い部材が好ましく、例えばアルミニウム等の金属薄板を用いることができる。
加熱ユニット13は、不図示の加圧バネによって、定着フィルム18を挟んで加圧ローラ14に当接される。加圧ローラ14は、芯金14aと、芯金14aの周りに設けられた耐熱性のゴム層14bと、を有する。加圧ローラ14は弾性を有するため、加圧バネの付勢力により加熱ユニット13が加圧ローラ14と圧接されると、両者の接触領域として、記録材搬送方向について所定幅の定着ニップNが形成される。
加圧ローラ14は、不図示の駆動源によって回転駆動される。加圧ローラ14の回転により、定着フィルム18と加圧ローラ14との間で摩擦力が発生し、定着フィルム18は加圧ローラ14に追従して回転する。画像の定着時には、定着装置1Fは定着ニップNで記録材2を挟持搬送しつつ、ヒータ19からの熱(非放射熱)によって加熱された定着フィルム18により記録材上の画像(トナー像)を加熱することで、画像を記録材に定着させる。定着ニップNから抜けた記録材2は、定着フィルム18の回転軌道の曲率と記録材自身の剛性とによって定着フィルム18から分離し、定着ニップNの下流に搬送される。
以下の説明及び図面において、定着フィルム18及び加圧ローラ14の回転軸線方向の一方側から他方側に向かう方向を、定着装置1Fの長手方向又は単に「長手方向X」とする。長手方向Xと直交する方向であって定着ニップNにおける記録材の搬送方向を、定着装置1Fの短手方向又は単に「短手方向Y」とする。長手方向Xは、細長い板状のヒータ19の長辺方向と実質的に平行であり、短手方向Yはヒータ19の短手方向と実質的に平行である。長手方向X及び短手方向Yの双方と直交する方向であって加圧ローラ14の側から加熱ユニット13の側に向かう方向を、「直交方向Z」とする。直交方向Zは、定着ニップNにおいて加圧ローラ14及び加熱ユニット13が互いに押し合う加圧方向である。また、必要に応じて、図示した矢印とは反対の向きを、「-X方向」のようにマイナス符号を付して表す。
加熱ユニット13について更に説明する。図3(a)は、加熱ユニット13の長手方向に垂直な切断面における断面図である。図3(b)は、定着フィルム18とステイ21を取り除いた状態の加熱ユニット13の斜視図である。図3(a、b)に示すように、加熱ユニット13は、保護素子22と、温度検知素子23と、フランジ部材26,27と、を更に有する。
保護素子22は、ヒータ19の温度に応じて作動するスイッチとして機能し、ヒータ19が過昇温した場合にヒータ19への通電を遮断する役割を有する。保護素子22は、例えば温度ヒューズである。保護素子22は、ヒータ19の定着フィルム18と接触する面とは反対側の面と対向するように配置される。また、保護素子22は、電気的にはヒータ19への給電経路の途中に配置されている。
温度検知素子23は、ヒータ19の温度に応じた信号を発する素子である。画像形成装置100の制御部は、温度検知素子23の信号に基づいてヒータ19への電力供給を制御することにより、ヒータ19の発熱量を制御し、定着ニップNの温度を所定の目標温度(定着温度)を維持する温調制御を実行することができる。温度検知素子23は、例えばサーミスタである。
なお、保護素子22及び温度検知素子23が安定して動作するように、各素子はバネ24,25によって、それぞれヒータ19に向けて付勢される。
フランジ部材26,27は、長手方向における加熱ユニット13の両端部に設けられる。フランジ部材26,27は、定着フィルム18の内面を支持してその回転軌道を規制する支持部26a(図5(a)にフランジ部材26のみ図示)を有する。また、フランジ部材26,27は、支持部26aから径方向に広がって定着フィルム18のエッジと対向し、定着フィルム18の長手方向の位置を規制する規制面26b(フランジ部、図5(a)にフランジ部材26のみ図示)を有する。
(導通線材)
次に、加熱ユニット13が備える導通部材としての導通線材28について説明する。図3(b)に示すように、導通線材28は加熱ユニット13の長手方向Xの端部に設けられ、定着フィルム18の内面と接触することで、後述の回路に対する定着フィルム18の導通をとる。
図4(a)は、導通線材28とステイ21の斜視図である。図4(b)は、図4(a)の矩形内の拡大図である。図4(c)は、導通線材28が取り付けられる取付部材としてのステイ21を長手方向Xに垂直な平面で切断した断面図である。なお、本実施例では導通線材がステイ21に取り付けられるものとして説明するが、導通線材を他の部材(例えばホルダ20又はフランジ部材26)に取り付けることもできる。
図4(a)~(c)に示すように、導通線材28は、ステイ21の長手方向Xの一端部に保持される。導通線材28は、第1端部28aと、第2端部28bと、湾曲部28cと、延伸部28dと、を有する。
湾曲部28cは、定着フィルム18の内面と接触する部分である。湾曲部28cは、図4(b)に示すように、長手方向Xに見たときに直交方向Zにおいて定着ニップNとは反対側(図中上側)に向かって凸な滑らかな曲線を描くように、湾曲形成される。言い換えると、湾曲部28cは、長手方向Xに見たときに直交方向Zの定着ニップN側に開いたU字状に湾曲している。湾曲部28cは、例えば円弧状(半円状)に形成される。
延伸部28dは、湾曲部28cの一端と連続し、湾曲部28cから長手方向Xに沿ってフランジ部材26の側に延伸する直線状の部分である。延伸部28dは、定着フィルム18の内面と接触するためにフランジ部材26の規制面26bよりも長手方向内側に配置される湾曲部28cから、規制面26bを超えて長手方向Xの外側に延出する。これにより、定着フィルム18の外側で導通線材28を他の部材(本実施例では後述の板バネ29)と接触させ導通をとることができる。
導通線材28の第1端部28aは、延伸部28dの先端部である。第1端部28aは、ステイ21に設けられた突起状の係合部21aと係合するように屈曲される。具体的には、第1端部28aは、係合部21aを長手方向Xの両側から挟むように形成される。これにより、第1端部28aが係合部21aに係合されることで導通線材28の長手方向Xの位置が決まる。また、係合部21aは、ステイ21の直交方向Z(-Z方向)に突出する突起の一部であって、突起の長手方向Xの幅が狭くなるようにくびれた部分である。第1端部28aがこのような形状の係合部21aに係合されることで、導通線材28の直交方向Zの位置が決まる。さらに、第1端部28aは、短手方向Yにおけるステイ21の裏側に回り込んでステイ21の内面21a1と対向するように形成されたフック部28f(図5(b)も参照)を有する。これにより、導通線材28の取付時に第1端部28aが係合部21aから短手方向Yに脱落することを防いで作業性を向上させることができる。
導通線材28の第2端部28bは、湾曲部28cの延伸部28dとは反対側の端部である(図4(b))。第2端部28bは、長手方向Xに見てコ字状(-Z方向に開いた略C字状)のステイ21の先端21bを回り込んでステイ21の短手方向Yの内面21b1と対向するように屈曲される。第1端部28b及び第2端部28bがそれぞれステイ21に係合されることで、導通線材28はステイ21に仮保持される。
導通線材28は、1本の金属線からマルチフォーミングマシン等を用いて曲げ加工(湾曲及び直角曲げを含む)した線細工品(ワイヤーフォーミング)である。金属線としては、例えばヤング率が180GPa以上210GPa以下の鋼線を好適に用いることができるが、アルミ線や銅線等の他の金属材料であってもよい。
本実施例では、定着部材(定着フィルム18)との接触部及び取付部材(ステイ21)に保持される被保持部(第1端部28a及び第2端部28b)を含む全体を1本の線材で形成する。これにより、例えば接触部と被保持部が別部材である場合に比べて部品点数を減らすことができる。なお、導通線材28に付属物を取り付けても構わない。
図4(b)に示すように、導通線材28がステイ21に取付けられていない状態(弾性変形していない自然状態)における導通線材28の開口幅Y28は、ステイ21の短手方向Yの幅Y21よりも若干狭く設定される。開口幅Y28は、長手方向Xに見たときに加圧ローラ14の側に開放された凹形状を描くように湾曲された導通線材28の短手方向Yの開口幅である。ステイ21の短手方向Yの幅Y21は、導通線材28の湾曲部28cの両端部と接触するステイ21の両側面(短手方向Y両側の外側面)の間の距離である。上記の設定により、導通線材28をステイ21に仮保持させた際に、導通線材28が不用意に動かないようにして、組付けの作業性を向上させることができる。
また、第2端部28bの一部は、ステイ21をホルダ20に組付けた際に、ステイ21(補強部材)とホルダ20(ヒータホルダ、図4(c)の破線参照)との間に挟み込まれるようになっている。これにより、ホルダ20を利用して導通線材28をより強固に保持することができる。
フランジ部材26周辺の構造について説明する。図5(a)は、図3(b)のフランジ部材26周辺を拡大した拡大図である。図5(b)は、フランジ部材26の一部を-Z方向側から(つまり、図5(a)の矢印VBの向きに)見た様子を示す。
図5(a、b)に示すように、フランジ部材26には、導通線材28を加熱ユニット13の外部の回路と接続するための導電部として、金属製の板バネ29が取り付けられる。板バネ29の先端29bは、Y方向に弾性変形可能であり、ステイ21がフランジ部材26に取付けられた状態でステイ21の係合部21aを-Y方向に押圧するように構成される。このため、板バネ29とステイ21の間に導通線材28の第1端部28aが挟み込まれ、板バネ29と導通線材28の導通が確保される。
板バネ29の他方の端部29aは、フランジ部材26の外部に露出している(図5(a))。この端部29aを他の導通と接触させることで、定着フィルム18を、導通線材28及び板バネ29を介して定着フィルム18の電位を制御するための回路と電気的に接続することができる。
本実施例の定着フィルム18は、導通線材28等を介して画像形成装置100のグラウンドに接続されることで、接地される。画像形成装置100のグラウンドとは、画像形成装置100の電気回路の電位の基準となる構造体であり、例えば画像形成装置100の筐体を構成する金属フレームである。
図6に本実施例における定着フィルム18とグラウンドGNDとの間の電気回路図を示す。上述したように、定着フィルム18は導通線材28と導通され、導通線材28は上記の板バネ29を介して加熱ユニット13の外部の回路と接続される。本実施例では、板バネ29は抵抗30と接続され、更に抵抗30は、並列配置されたダイオード31及びコンデンサ32を介してグラウンドGNDと接続される。
抵抗30、ダイオード31及びコンデンサ32は電気素子の例であり、他の素子(例えばバリスタ)を用いてもよい。また、導通線材28とグラウンドGNDとの間の回路構成は図示したものに限らない。
定着フィルム18を適切な電気素子を介してグラウンドGNDに接続することにより、後述するように、定着フィルム37の過度な帯電が転写不良を引き起こす可能性を低減することができる。
(フィルム挿入時の導通線材)
次にフィルム挿入時の導通線材28の変形について説明する。図7は、ステイ21に定着フィルム18を挿入(外嵌)させる途中の様子を示す斜視図である。図8(a、b)は、短手方向Yから見た導通線材28周辺の模式図であり、図8(a)は定着フィルム18が挿入される前、図8(b)は定着フィルム18が挿入された後の様子を示す。
図7に示すように、定着フィルム18は、長手方向Xにおいて導通線材28が設けられた側(-X方向側)から他方側に向かってステイ21に挿入される(矢印18a)ことで、加熱ユニット13の一部として組み付けられる。
図8(a、b)に示すように、導通線材28は、定着フィルム18の挿入の際、湾曲部28cの頂点付近で定着フィルム18の内面と接触し、定着フィルム18に押圧されて変形するように配置される。つまり、導通線材28は、定着フィルム18の取付前の状態(図8(a))を基準として、定着フィルム18の取付後の状態(図8(b))では湾曲部28cが長手方向X(定着フィルム18の挿入方向)に傾くように弾性変形する。
定着フィルム18の挿入により導通線材28が弾性変形した状態となることで、導通線材28をより確実に定着フィルム18と接触させて導通を確保することができる。
また、導通線材28がその湾曲部28cにおいて定着フィルム18の内面と接触することで、導通線材28のエッジや屈曲部(直角部)が定着フィルム18を傷つける可能性を低減することができる。
定着フィルム18の内面に対する湾曲部28cの接触圧は、5gf程度(50mN程度)とすることが好ましく、例えば10gf以下(100mN以下)とする。接触圧を小さくすることで、導通線材28が定着フィルム18を傷つける可能性を更に低減することができる。
なお、導通線材28の定着フィルム18に対する接触位置X1(図8(b))は、定着ニップNの通紙領域の内側であっても通紙領域の外側であってもよい。接触位置X1は、湾曲部28cの頂点位置である。「通紙領域」とは、長手方向Xについて、定着装置1Fが画像を定着可能な最大サイズ(長手方向Xについて最大の記録材幅)の記録材が定着ニップNを通過する通過領域である。
導通線材28の熱容量は小さいため、接触位置X1(図8(b))における定着フィルム18の温度変化を生じさせにくい。そのため、接触位置X1が通紙領域内となるように導通線材28を配置しても、定着画像の光沢ムラが生じる可能性は低い。一方、接触位置X1が通紙領域外となるように導通線材28を配置することで、導通線材28が画像の定着性に影響を与える可能性を更に低減することができる。
(導通線材の作用)
導通線材28を用いることで、次の作用が得られる。定着フィルム18は、記録材が定着ニップNを抜ける際の剥離放電等により、電荷を帯びることがある。定着フィルム18が帯電した状態で、高湿度環境に長時間放置されて抵抗値が低下した記録材に画像形成する場合、定着ニップNに記録材の先端が到達すると、定着フィルム18から記録材を介して転写部に電流が流れることで転写不良を生じさせる可能性がある。本実施例では、導通線材28を介して定着フィルム18を接地させることで、定着フィルム18の過度な帯電を抑制し、転写不良の発生を抑制することができる。
また、本実施例の導通線材28は、図8(a、b)を用いて説明したように、定着フィルム18の挿入時に弾性変形する。これにより、例えば剛性の高い金属板を導通部材として用いる場合に比べて、定着フィルム18の挿入時に導通部材によって定着フィルム18が傷つく可能性を低減することができる。また、金属板のエッジが定着フィルム18の内面を傷つけることもない。
このように、本実施例によれば、定着部材がダメージを受ける可能性を低減可能な構成を提供することができる。
また、定着フィルム18の挿入時に導通線材28が弾性変形するので、定着フィルム18との接触を避けるために例えば導通部材としての金属板を押し下げながら(撓ませながら)定着フィルム18を挿入する必要がない。そのため、組立ての作業性を向上させることができる。
また、本実施例のように、導通線材28が湾曲部28cにおいて定着フィルム18の内面と接触するように構成することで、導通線材28の端部が定着フィルム18の内面を傷つける可能性を低減することができる。
また、従来例のように金属板とカーボンチップの接触部とを接合した導通部材に比べて、本実施例は線材で形成した導通部材を用いるので、部品点数を減らすことができる。
また、金属板を導通部材として用いる場合、金属板の熱容量が比較的大きいため、金属板の位置やヒータの発熱量等の条件によっては、導通部材との接触部における定着フィルム18の温度ムラが生じ、定着画像の光沢ムラが生じる懸念があった。本実施例の導通線材28は熱容量が非常に小さいため、定着フィルム18の温度ムラが生じにくくなる。つまり、導通線材28が画像の定着性に影響を与える可能性を低減することができる。
また、線材を用いた導通線材28は、形状の自由度も高く、省スペースで構成することができ、定着装置1Fを小型化することができる。
《実施例2》
実施例2に係る定着装置2Fについて、図9及び図10(a、b)を用いて説明する。本実施例の定着装置2Fは、加熱手段としてハロゲンヒータを用いる点で、実施例1の定着装置1Fと異なる。定着装置2Fは、実施例1と同様の画像形成装置100において定着装置1Fの代わりに用いることができる。以下、実施例1と共通の参照符号を付した要素は、実施例1で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、実施例1とは異なる部分を中心に説明する。
図9は、本実施例に係る定着装置2Fを長手方向Xに垂直な平面で切断した断面図である。図10(a)は、定着装置2Fの斜視図であり、図10(b)は本実施例の導通線材40を図示するために定着装置2Fの一部を透視した斜視図である。
図9に示すように、定着装置2Fは、ハロゲンヒータ33、定着フィルム37、ニップ形成板38、ステイ34及び反射板36を含む加熱ユニットと、加圧部材としての加圧ローラ35と、を有する。ハロゲンヒータ33は加熱手段の例であり、定着フィルム37は定着部材の例である。ハロゲンヒータ33は放射熱を発するヒータの例である。
定着フィルム37は、実施例1の定着フィルム18と同様の構成とすることができる。ハロゲンヒータ33は、定着フィルム37の内部空間に配置される。ハロゲンヒータ33は、不図示の電源から通電されることで放射熱を発生する。
ニップ形成板38は、定着フィルム37の内面と摺接し、定着フィルム37を挟んで加圧ローラ35と対向する。ステイ34は、ニップ形成板38を定着フィルム37との摺接面とは反対側から支持する。反射板36は、ステイ34のニップ形成板38とは反対側の面を覆うように取り付けられ、ハロゲンヒータ33からステイ34に向かう放射熱を反射して定着フィルム37の加熱効率を高めている。
図10(a)に示すように、ハロゲンヒータ33、ステイ34及びニップ形成板38は、ヒータホルダ39に固定される。ヒータホルダ39は、長手方向Xに延びる中央部の両端が直交方向Zに屈曲されたコ字状に形成され、ハロゲンヒータ33等の両端部はヒータホルダ39の両端部の側板に固定される。また、ヒータホルダ39が不図示のバネによって加圧ローラ35側に付勢されることで、ニップ形成部材としてのニップ形成板38と加圧ローラ35との間に定着ニップNが形成される。
本実施例の定着装置2Fは、定着ニップNにおいて定着フィルム37及び加圧ローラ335の間に記録材を挟持して搬送しながら、ハロゲンヒータ33からの放射熱によって加熱された定着フィルム37が記録材上のトナーを加熱することで、画像の定着を行う。
図10(b)に示すように、定着フィルム37の内部には、導通部材としての導通線材40が定着フィルム37の内面と接触するように配置される。導通線材40は、実施例1の導通線材28と同様の構成とすることができる。
定着フィルム37は、導通線材40を介して、定着フィルム37の電位を制御するための回路と接続される。例えば、定着フィルム37は、導通線材40及び不図示の電気素子を介して、画像形成装置のグラウンドに接続される(図6参照)。これにより、定着フィルム37の過度な帯電が転写不良を引き起こす可能性を低減することができる。
本実施例においてもステイ34に導通線材40を取り付けて定着フィルム37の内面と接触させることで、実施例1と同様の利点を得ることができる。
また、ハロゲンヒータ33のように放射熱を利用して定着フィルム37を加熱する構成の場合において、導通部材として金属板を配置すると、金属板により放射熱が遮られて定着フィルム37の温度ムラが生じる懸念がある。投影面積の小さい線材を導通部材として用いることにより、定着フィルム37の温度ムラを生じにくくすることができる。
《実施例3》
実施例3に係る構成について、図11(a~c)、図12(a、b)を用いて説明する。本実施例は、導通部材としての導通線材の構成が実施例1と異なる。各導通線材は、例えば実施例1又は実施例2の導通線材28,40の代わりに用いることができる。以下、実施例1と共通の参照符号を付した要素は、実施例1で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、実施例1とは異なる部分を中心に説明する。
図11(a)は、本実施例に係る導通線材41を取り付けた補強部材としての金属ステイ42の斜視図である。金属ステイ42は、ステンレス等の金属、すなわち導体で形成される。図11(b)は、導通線材41の斜視図である。図11(c)は、導通線材41を取り付けた金属ステイ42とホルダ43とを組み合わせたユニットを長手方向Xに垂直な平面で切断した断面図である。
なお、ホルダ43は、実施例1と同様にセラミックヒータ等のヒータを保持する。ただし、本実施例の導通線材41を、ハロゲンヒータを備えた実施例2の定着装置2Fに適用してもよい。
図11(a)に示すように、導通線材41は、金属ステイ42の長手方向中央部に取付けられる。図11(b)に示すように、導通線材41は、金属ステイ42に保持される被保持部としての第1端部41aと、第1端部41aとは反対側の第2端部41bと、定着フィルムとの接触部となる湾曲部41cと、を有する。
導通線材41の第1端部41aは、図11(c)に示すように断面コ字状の金属ステイ42の先端42aを回り込むように屈曲される。導通線材41の第1端部41aが金属ステイ42とホルダ43との間に挟み込まれることで、導通線材41は金属ステイ42と導通される。金属ステイ42は、不図示の電気素子を介してグラウンドに接続される。これにより、実施例1、2と同様に定着フィルム44の過度な帯電が転写不良を引き起こす可能性を低減することができる。
なお、第2端部41aは金属ステイ42に保持されない自由端とする。実施例1のように湾曲部41cの開口幅を金属ステイ42の短手幅よりも若干狭くすることで仮保持が可能な構成としてもよい。
図12(a)は、定着フィルム44を金属ステイ42に挿入(外嵌)したときの導通線材41の変形を表す模式図である。図12(a)に示すように、導通線材41は、定着フィルム44の挿入により定着フィルム44に押圧されて変形するように配置される。つまり、導通線材41は、定着フィルム44の取付前の状態(破線)を基準として、定着フィルム44の取付後の状態(実践)では湾曲部41cが長手方向X(定着フィルム44の挿入方向)に傾くように弾性変形する。
図12(a)では長手方向Xの一方側から矢印44aの方向に定着フィルム44が挿入される場合を例示したが、図12(b)に示すように、長手方向のXの他方側から矢印44bの方向に定着フィルム44を挿入するようにしてもよい。この場合、定着フィルム44の挿入により、導通線材41は図12(a)の例とは反対側に傾くように弾性変形する。
図12(a、b)のいずれの場合でも、導通線材41の弾性変形により、湾曲部41cが定着フィルム44の内面とより確実に導通される。
(本実施例の利点)
本実施例では、定着フィルム44と導通された導通線材41を、金属ステイ42を介して外部の回路に接続する。実施例1において導通線材41の長さを抑えるには加熱ユニット13の長手方向端部に配置することが望まれるが、本実施例では、そのような配置上の制約は生じない。例えば導通線材41を定着フィルム44の長手方向中央部(通紙領域の中央)に接触させることで、定着フィルム44の電位分布を長手方向に対称とすることができる。ただし、導通線材41の配置は、長手方向中央位置でなくともよい。
(変形例)
実施例3の変形例について、図13(a~c)を用いて説明する。図13(a)は、変形例に係る導通線材45を取り付けた金属ステイ42の斜視図である。図13(b)は、導通線材45の斜視図である。図13(c)は、導通線材45を取り付けた金属ステイ42とホルダ43とを組み合わせたユニットを長手方向Xに垂直な平面で切断した断面図である。
図13(a~c)に示すように、導通線材45は、それぞれが金属ステイ42に保持される被保持部としての第1端部45a及び第2端部45bと、定着フィルムとの接触部となる湾曲部45cと、を有する。第1端部45a及び第2端部45bは、断面コ字状の金属ステイ42の先端42a,42bを回り込むように屈曲される。導通線材45の第1端部45a及び第2端部45bが金属ステイ42とホルダ43との間に挟み込まれることで、導通線材45は金属ステイ42と導通される。
このように、導通線材45が複数の接点で金属ステイ42と接触するようにしたことで、導通線材をより確実に金属ステイ42と導通させることができる。
(その他の実施形態)
上述した各実施例では、定着フィルムの内面と接触する導通線材を設けることで、定着フィルムの過度な帯電が転写部において転写不良を引き起こす可能性を低減可能な構成を説明した。しかしながら、定着フィルムの帯電により生じる弊害は転写不良に限らない。例えば、定着フィルムの表面が加圧部材の表面電位を基準としてトナーの正規帯電極性とは反対極性に帯電すると、定着フィルムにトナーの一部が吸着され、定着フィルムが1回転した後に記録材に付着することによる画像不良(静電オフセット)が生じうる。この場合も、定着フィルムを導通部材により外部の回路に接続し、トナーの正規帯電極性と同極性となるように定着フィルムの電位を制御することで、静電オフセットの発生を抑制することができる。
なお、定着フィルムの電位を制御するための回路は、定着フィルムの電荷を除去する受動的なものに限らず、定着フィルムに所定のバイアス電圧を印加することで定着フィルムの電位を一定範囲に保つ電圧印加回路であってもよい。
これ以外にも、定着フィルムの過度な帯電は、未定着トナーの飛散による画質低下や、装置内部での放電による電磁ノイズを発生させる可能性がある。この場合でも、本開示の導通部材を用いて定着フィルムを電気回路に接続することで、定着フィルムの電位を所望の範囲に制御することができる。
また、上述した各実施例では、中間転写型の電子写真ユニットについて説明したが、画像形成装置100は、画像形成手段として直接転写型の電子写真ユニットを備えるものであってもよい。直接転写型とは、像担持体に形成したトナー像を、中間転写体を介さずに像担持体から記録材に転写する構成である。また、電子写真ユニットは、1種類のみのトナーを用いて単色画像を形成するものであってもよい。
また、「画像形成装置」は、単機能プリンタに限らず、複写機、複合機、商業印刷機等を含む。
(本開示のまとめ)
本開示は、少なくとも以下の構成を含む。
(構成1)
筒状の定着部材と、
前記定着部材を加熱する加熱手段と、
前記定着部材と当接する加圧部材と、
を有し、前記定着部材及び前記加圧部材の間に記録材を挟持して搬送しながら前記記録材上の画像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置であって、
前記定着部材の内面と接触するように配置され、前記定着部材を、前記定着部材の電位を制御するための回路と導通させる導通部材を更に備え、
前記導通部材は、金属線で形成される、
ことを特徴とする定着装置。
(構成2)
前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに前記定着部材の内面に沿うように湾曲した湾曲部を有し、前記湾曲部において前記定着部材の内面と接触している、
ことを特徴とする構成1に記載の定着装置。
(構成3)
前記湾曲部は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに円弧状に湾曲している、
ことを特徴とする構成2に記載の定着装置。
(構成4)
前記導通部材が取り付けられる取付部材を更に備え、
前記導通部材は、前記金属線の端部に形成され前記取付部材に保持される被保持部と、前記定着部材の内面と接触する接触部と、を有する、
ことを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の定着装置。
(構成5)
前記導通部材は、前記定着部材と接触することで前記定着部材の回転軸線方向に弾性変形している、
ことを特徴とする構成4に記載の定着装置。
(構成6)
前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに前記定着部材の内面に沿うように湾曲した湾曲部を有し、
前記接触部は、前記湾曲部の一部である、
ことを特徴とする構成4又は5に記載の定着装置。
(構成7)
前記被保持部及び前記接触部は、1本の前記金属線で形成される、
ことを特徴とする構成4から6のいずれかに記載の定着装置。
(構成8)
前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに前記加圧部材の側に開放された凹形状を描くように湾曲しており、
前記導通部材が前記取付部材に取付けられていない状態において、前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部における記録材の搬送方向についての前記導通部材の開口幅は、前記搬送方向における前記取付部材の幅よりも狭い、
ことを特徴とする構成4から7のいずれかに記載の定着装置。
(構成9)
前記加熱手段を保持するヒータホルダを更に備え、
前記取付部材は、前記ヒータホルダを支持し前記ヒータホルダを補強する補強部材であり、
ことを特徴とする構成4から8のいずれかに記載の定着装置。
(構成10)
前記被保持部の一部は、前記補強部材と前記ヒータホルダの間に挟まれている、
ことを特徴とする構成9に記載の定着装置。
(構成11)
前記定着部材の回転軸線方向における前記補強部材の端部に取付けられ、前記回転軸線方向における前記定着部材の端部を規制するフランジ部材を更に備え、
前記導通部材は、前記フランジ部材に設けられた導電部を介して前記回路と導通される、
ことを特徴とする構成9又は10に記載の定着装置。
(構成12)
前記導電部は、板バネであり、
前記導通部材の一部が前記補強部材と前記板バネとの間に挟まれることで前記導通部材と前記板バネとが導通している、
ことを特徴とする構成11に記載の定着装置。
(構成13)
前記補強部材は、導体であり、
前記導通部材は、前記補強部材を介して前記回路と導通される、
ことを特徴とする構成9に記載の定着装置。
(構成14)
前記金属線は、ヤング率が180GPa以上210GPa以下の鋼線である、
ことを特徴とする構成1から13のいずれかに記載の定着装置。
(構成15)
前記導通部材は、前記回路によりグラウンドに接続される、
ことを特徴とする構成1から14のいずれかに記載の定着装置。
(構成16)
前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向について、前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部を記録材が通過する通過領域の内側の位置において前記定着部材と接触している、
ことを特徴とする構成1から15のいずれかに記載の定着装置。
(構成17)
前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向について、前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部を記録材が通過する通過領域の外側の位置において前記定着部材と接触している、
ことを特徴とする構成1乃至13のいずれかに記載の定着装置。
(構成18)
前記定着部材は、フィルム部材であり、
前記加熱手段は、前記フィルム部材の内部空間に配置され、通電により発熱する発熱抵抗体を備えたヒータであり、
前記フィルム部材を介して、前記ヒータと前記加圧部材とによってニップ部が形成されており、
前記定着装置は、前記ヒータからの熱伝導により加熱された前記フィルム部材によって、前記ニップ部で前記画像を加熱する、
ことを特徴とする構成1から17のいずれかに記載の定着装置。
(構成19)
前記定着部材は、フィルム部材であり、
前記加熱手段は、前記フィルム部材の内部空間に配置され、放射熱を発するヒータであり、
前記定着装置は、前記ヒータの放射熱により加熱された前記フィルム部材によって前記画像を加熱する、
ことを特徴とする構成1から17のいずれかに記載の定着装置。
(構成20)
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像を前記記録材に定着させる、構成1から19のいずれかに記載の定着装置と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
14,35…加圧部材(加圧ローラ)/18,37…定着部材(定着フィルム)/21,34,42…取付部材、補強部材(ステイ)/28,40,41,45…導通部材(導通線材)/28a,28b,41a,45a,45b…被保持部(第1端部、第2端部)/28c,40c,41c,45c…湾曲部/X…回転軸線方向(長手方向)

Claims (20)

  1. 筒状の定着部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱手段と、
    前記定着部材と当接する加圧部材と、
    を有し、前記定着部材及び前記加圧部材の間に記録材を挟持して搬送しながら前記記録材上の画像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置であって、
    前記定着部材の内面と接触するように配置され、前記定着部材を、前記定着部材の電位を制御するための回路と導通させる導通部材を更に備え、
    前記導通部材は、金属線で形成される、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに前記定着部材の内面に沿うように湾曲した湾曲部を有し、前記湾曲部において前記定着部材の内面と接触している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記湾曲部は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに円弧状に湾曲している、
    ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記導通部材が取り付けられる取付部材を更に備え、
    前記導通部材は、前記金属線の端部に形成され前記取付部材に保持される被保持部と、前記定着部材の内面と接触する接触部と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記導通部材は、前記定着部材と接触することで前記定着部材の回転軸線方向に弾性変形している、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに前記定着部材の内面に沿うように湾曲した湾曲部を有し、
    前記接触部は、前記湾曲部の一部である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  7. 前記被保持部及び前記接触部は、1本の前記金属線で形成される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  8. 前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向に見たときに前記加圧部材の側に開放された凹形状を描くように湾曲しており、
    前記導通部材が前記取付部材に取付けられていない状態において、前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部における記録材の搬送方向についての前記導通部材の開口幅は、前記搬送方向における前記取付部材の幅よりも狭い、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  9. 前記加熱手段を保持するヒータホルダを更に備え、
    前記取付部材は、前記ヒータホルダを支持し前記ヒータホルダを補強する補強部材であり、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  10. 前記被保持部の一部は、前記補強部材と前記ヒータホルダの間に挟まれている、
    ことを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  11. 前記定着部材の回転軸線方向における前記補強部材の端部に取付けられ、前記回転軸線方向における前記定着部材の端部を規制するフランジ部材を更に備え、
    前記導通部材は、前記フランジ部材に設けられた導電部を介して前記回路と導通される、
    ことを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  12. 前記導電部は、板バネであり、
    前記導通部材の一部が前記補強部材と前記板バネとの間に挟まれることで前記導通部材と前記板バネとが導通している、
    ことを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
  13. 前記補強部材は、導体であり、
    前記導通部材は、前記補強部材を介して前記回路と導通される、
    ことを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  14. 前記金属線は、ヤング率が180GPa以上210GPa以下の鋼線である、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置。
  15. 前記導通部材は、前記回路によりグラウンドに接続される、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置。
  16. 前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向について、前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部を記録材が通過する通過領域の内側の位置において前記定着部材と接触している、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置。
  17. 前記導通部材は、前記定着部材の回転軸線方向について、前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部を記録材が通過する通過領域の外側の位置において前記定着部材と接触している、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置。
  18. 前記定着部材は、フィルム部材であり、
    前記加熱手段は、前記フィルム部材の内部空間に配置され、通電により発熱する発熱抵抗体を備えたヒータであり、
    前記フィルム部材を介して、前記ヒータと前記加圧部材とによってニップ部が形成されており、
    前記定着装置は、前記ヒータからの熱伝導により加熱された前記フィルム部材によって、前記ニップ部で前記画像を加熱する、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置。
  19. 前記定着部材は、フィルム部材であり、
    前記加熱手段は、前記フィルム部材の内部空間に配置され、放射熱を発するヒータであり、
    前記定着装置は、前記ヒータの放射熱により加熱された前記フィルム部材によって前記画像を加熱する、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置。
  20. 記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像を前記記録材に定着させる、請求項1から13のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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