JP2024034124A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷部の動作状態の判断精度を向上する。【解決手段】媒体Ｍを搬送方向Ｄ１及びＤ２に搬送する搬送部３１と、媒体Ｍに画像を形成する印刷部２０と、搬送方向Ｄ１及びＤ２と交差する延設方向に延設され、媒体Ｍに形成された画像を読み取る読取部９０と、を備え、読取部９０の延設方向は、搬送方向Ｄ１及びＤ２と直交する幅方向に対して、傾いている印刷装置１１。このような構成の印刷装置１１とすることで、印刷部２０の動作状態の判断精度を向上することができる。【選択図】図５

Description

本発明は、印刷装置に関する。

従来から、様々な印刷装置が使用されている。このうち、媒体に形成された画像を読み取る読取部を備え、印刷部の動作状態の判断をすることが可能な印刷装置がある。例えば、特許文献１には、印刷結果を読み取るスキャナ部を備え、スキャナ部で印刷結果を読み取ることでプリントヘッドのノズル抜けをチェックすることが可能なラインインクジェットプリンタが開示されている。また、例えば、特許文献２には、用紙にノズル抜けをチェックするためのテストパターンを形成し、該用紙を中間ローラーで逆送りしながら撮像部でテストパターンを撮像することでヘッドのノズル抜けをチェックすることが可能な記録装置が開示されている。

特開２００４－９４７４号公報 特開２０２２－３８６８７号公報

しかしながら、特許文献１のラインインクジェットプリンタ及び特許文献２の記録装置のような、従来の印刷部の動作状態の判断をすることが可能な印刷装置においては、読取部で画像を読み取る際に媒体の搬送が不安定となることで、印刷部の動作状態を誤判断する場合があった。このような印刷装置においては、読取部から得られる情報が媒体の搬送方向の情報を含んでいないためである。なお、媒体の搬送が不安定となることは、媒体を搬送するローラー対などにおいて、ローラー対が汚れることや経年劣化することなどで、媒体がローラー対に対して滑ることなどにより発生する。

上記課題を解決するための本発明の印刷装置は、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記媒体に画像を形成する印刷部と、前記搬送方向と交差する延設方向に延設され、前記媒体に形成された前記画像を読み取る読取部と、を備え、前記延設方向は、前記搬送方向と直交する幅方向に対して、傾いていることを特徴とする。

本発明の一実施例に係る印刷装置の斜視図。 図１の印刷装置の斜視図であって、切断屑収容部を脱離させた状態を表す図。 図１の印刷装置の内部構成を表す図。 図１の印刷装置の電気的構成を表すブロック図。 図１の印刷装置で印刷したテストパターンをヘッドの位置と読取部の配置とに対応させて表した概念図。 図５のテストパターンを読取部で読み取る際に搬送不良が生じた場合の読取画像とその補正画像を概念的に表す図。 参考例の印刷装置で印刷したテストパターンをヘッドの位置と読取部の配置とに対応させて表した概念図。 図７のテストパターンを読取部で読み取る際に搬送不良が生じた場合の読取画像を概念的に表す図。

最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第１の態様の印刷装置は、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記媒体に画像を形成する印刷部と、前記搬送方向と交差する延設方向に延設され、前記媒体に形成された前記画像を読み取る読取部と、を備え、前記延設方向は、前記搬送方向と直交する幅方向に対して、傾いていることを特徴とする。

本態様によれば、媒体に画像を形成する印刷部と媒体に形成された画像を読み取る読取部とを備え、読取部の延設方向は幅方向に対して傾いている。このため、印刷部の動作状態を判断するためのテストパターンを印刷部に形成させることができ、これを読取部に読み取らせることができる。そして、読取部による読み取りデータは、幅方向に関する情報に加えて搬送方向の情報を有することとなるので、媒体の搬送が不安定となることなども併せて判断することが可能になり、また、媒体の搬送が不安定となった場合にそれを読み取りデータに基づいて補正することも可能になる。したがって、印刷部の動作状態の判断精度を向上することができる。

本発明の第２の態様の印刷装置は、前記第１の態様において、前記搬送部は、前記印刷部での画像形成時に前記媒体を搬送する第１搬送部と、前記読取部での画像読み取り時に前記媒体を搬送する第２搬送部と、を有することを特徴とする。

本態様によれば、搬送部は、印刷部での画像形成時に媒体を搬送する第１搬送部と、読取部での読み取り時に媒体を搬送する第２搬送部と、を有する。このため、画像形成時及び読み取り時の各々において最適な条件で媒体を搬送することができる。

本発明の第３の態様の印刷装置は、前記第２の態様において、前記搬送方向として、前記印刷部での画像形成時における前記第１搬送部による第１搬送方向と、前記第１搬送方向とは反対方向の第２搬送方向と、があり、前記第２搬送部は、前記読取部での画像読み取り時において、前記第２搬送方向に前記媒体を搬送することを特徴とする。

本態様によれば、第２搬送部は、読取部での画像読み取り時において、画像形成時における第１搬送方向とは反対方向の第２搬送方向に媒体を搬送する。このような構成とすることで装置が大型化することを抑制することが可能になる。このような構成の場合、画像読み取り時の搬送精度は低下しやすいため、印刷部の動作状態の判断精度は低下する傾向になるが、読取部の延設方向が幅方向に対して傾いていることで、印刷部の動作状態の判断精度が低下することを抑制することができる。

本発明の第４の態様の印刷装置は、前記第１または第２の態様において、処理部を備え、前記印刷部は、前記画像として前記印刷部の動作確認用の動作確認画像を形成可能であり、前記処理部は、前記読取部で読み取られた前記動作確認画像から、前記印刷部で印刷された前記動作確認画像についての動作確認画像データを生成することを特徴とする。

本態様によれば、印刷部は動作確認画像を形成可能であり、処理部は読取部で読み取られた動作確認画像から印刷部で印刷された動作確認画像についての動作確認画像データを生成する。このため、処理部によって自動で動作確認画像データを生成することができ、該動作確認画像データに基づいて印刷部の動作状態を判断することが可能になる。したがって、印刷部の動作状態の判断にかかるユーザーの負荷を低減することができる。

本発明の第５の態様の印刷装置は、前記第４の態様において、前記印刷部は、前記画像として前記搬送部の搬送精度確認用の搬送精度確認画像を形成可能であり、前記処理部は、前記読取部で読み取られた前記搬送精度確認画像から搬送データを生成し、前記搬送データに基づいて前記動作確認画像データを補正することを特徴とする。

本態様によれば、印刷部は搬送精度確認用の搬送精度確認画像を形成可能であり、処理部は読取部で読み取られた搬送精度確認画像から搬送データを生成し搬送データに基づいて動作確認画像データを補正する。このため、処理部は搬送精度確認画像から画像読み取り時に媒体の搬送が不安定になったか否かを判断しつつ動作確認画像データを補正するので、例え、媒体の搬送が不安定になった場合でも動作確認画像データを補正することができる。したがって、補正後の該動作確認画像データに基づいて印刷部の動作状態を正確に判断することが可能になる。

本発明の第６の態様の印刷装置は、前記第５の態様において、前記読取部は、前記延設方向に読取素子が並べられ、前記搬送精度確認画像は、前記幅方向に延びる線状画像を前記搬送方向に複数有し、１つ当たりの前記線状画像は、複数の前記読取素子で読み取り可能な長さであることを特徴とする。

本態様によれば、読取部は延設方向に読取素子が並べられ、搬送精度確認画像は幅方向に延びる線状画像を搬送方向に複数有し、１つ当たりの線状画像は複数の読取素子で読み取り可能な長さである。このような構成とすることで、搬送精度確認画像に基づいて高い精度で媒体の搬送が不安定になったか否かを判断することができる。

本発明の第７の態様の印刷装置は、前記第４の態様において、前記印刷部は、前記媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを有し、前記動作確認画像は、前記ノズル各々からインクが吐出されていることを確認可能なノズルチェックパターンを含むことを特徴とする。

本態様によれば、印刷部は媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを有し、動作確認画像はノズル各々からインクが吐出されていることを確認可能なノズルチェックパターンを含む。このため、印刷部が複数のノズルを有する構成である場合において、ノズルからインクが適切に吐出されないという印刷部の動作状態の低下であるノズル抜けの有無を、高い精度で判断することができる。

本発明の第８の態様の印刷装置は、前記第４の態様において、前記動作確認画像データから前記印刷部の動作状態を判断する判断部を備えることを特徴とする。

本態様によれば、動作確認画像データから印刷部の動作状態を判断する判断部を備える。このため、処理部によって生成された動作確認画像データに基づいて、判断部に自動で印刷部の動作状態を判断させることができる。

本発明の第９の態様の印刷装置は、前記第４の態様において、前記搬送部の搬送条件に関する搬送データを記憶する記憶部を備え、前記処理部は、前記記憶部に記憶された前記搬送データに基づいて前記動作確認画像データを生成することを特徴とする。

本態様によれば、搬送部の搬送条件に関する搬送データを記憶する記憶部を備え、処理部は搬送データに基づいて動作確認画像データを生成する。このため、記憶部に記憶された搬送データに基づいて動作確認画像データを高い精度で生成することができる。

以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を具体的に説明する。最初に、図１から図３を参照して本発明の一実施例に係る印刷装置１１の概要について説明する。本実施形態の印刷装置１１は、媒体Ｍに液体としてのインクを吐出して印刷するインクジェット方式の印刷装置である。媒体Ｍは、例えば、ロール紙Ｒであり、ロール状に巻き重ねられた長尺の媒体である。

以降の図面では、印刷装置１１が水平面上に載置された状態とし、水平面に沿う方向として、印刷装置１１の前後方向をＸ軸に沿った方向とし、左右方向（又は幅方向）をＹ軸に沿った方向とする。また、水平面に対して鉛直方向（上下方向）をＺ軸に沿った方向とする。また、＋Ｘ方向を前方向、－Ｘ方向を後方向、＋Ｙ方向を右方向、－Ｙ方向を左方向、＋Ｚ方向を上方向、－Ｚ方向を下方向とする。

印刷装置１１は、直方体状の筐体１２、及び印刷装置１１の各部を支持する本体フレーム１６を備える。筐体１２は、前面に開口する開口部１３を備えている。また、筐体１２には、印刷されて切断された媒体Ｍを排出する排出口１４が設置されている。なお、排出口１４は排出部２８を構成する。

印刷装置１１は、ロール紙Ｒを収納し、また収納したロール紙Ｒを繰り出す収納部４０を備えている。収納部４０は、開口部１３を通じて筐体１２から前方向に引き出し可能に設置される。収納部４０は、筐体１２に収納された場合、印刷装置１１の外装の一部を構成する前板部４２と、ロール紙Ｒを回転自在に支持する一対の支持壁４３と、を備えている。

排出部２８の下方には、切断部２７による切断で生じる媒体Ｍの切断屑を収容する箱状の切断屑収容部８０を備えている。切断屑収容部８０は、ロール紙Ｒの前方向で、着脱可能に筐体１２の前面に設置されている。切断屑収容部８０は、筐体１２に取り付けられることで開口部１３を塞ぐ。切断屑収容部８０は、筐体１２に取り付けられた場合、印刷装置１１の外装の一部を構成する外壁８１を備えている。

切断屑収容部８０が筐体１２から取り外された場合、収納部４０が筐体１２から引き出し可能な状態となる。収納部４０が筐体１２から引き出された状態で、ロール紙Ｒを交換する。

また、筐体１２の前方には、印刷装置１１を操作するための操作部１５が設けられる。操作部１５は、Ｙ軸に沿った方向に横長のパネルであり、印刷装置１１をオン又はオフする際に操作される電源ボタン１５ａや、各種の操作情報を入力可能な入力ボタン１５ｂや、印刷装置１１の操作状態などの表示や印刷装置１１の操作ボタンが設けられた操作パネル１５ｃが設けられる。操作パネル１５ｃは、タッチパネルである。また、外部に向けて音を発するスピーカー１５ｄが設けられる。

図３に示すように、印刷装置１１は、図中、二点鎖線で示す、媒体Ｍが搬送される搬送経路３０を備える。印刷装置１１は、搬送経路３０に沿って媒体Ｍを搬送する搬送部３１と、媒体Ｍに記録を行う印刷部２０と、媒体Ｍを切断する切断部２７と、を備える。

印刷部２０は、収納部４０から搬送される媒体Ｍに画像を形成する。印刷部２０は、媒体Ｍに向かってインクを吐出するノズル２３を有するヘッド２２と、ヘッド２２を搭載するキャリッジ２１と、を備える。キャリッジ２１は、Ｙ軸に沿って延在するガイドフレーム１００と、ガイドフレーム１００に取り付けられ、Ｙ軸に沿って延在するガイド軸２４とによって支持される。キャリッジ２１は、モーター等の駆動源によってガイド軸２４に沿って移動可能である。すなわち、キャリッジ２１は、Ｙ軸に沿った方向に往復移動可能である。ヘッド２２と対向する位置には、媒体Ｍを支持する支持部２５が設けられる。

ヘッド２２は、キャリッジ２１と共に媒体Ｍの幅方向に往復移動しながらインクを吐出することで、支持部２５に支持された媒体Ｍに画像を形成する。本実施形態では、印刷部２０として、ヘッド２２が幅方向に往復移動するシリアルヘッド方式を例示したが、ヘッド２２が幅方向に延在して固定配列されたラインヘッド方式の印刷部であってもよい。

搬送経路３０は、媒体Ｍが移動可能な空間であり、複数の部材により構成される。搬送経路３０は、最上流に位置してロール紙Ｒを繰り出す収納部４０から、最下流に位置する排出部２８（排出口１４）まで続く。印刷部２０及び支持部２５などは、搬送経路３０上に配置される。

切断部２７は、支持部２５より下流に位置すると共に、排出口１４より上流に位置する。本実施形態の切断部２７は、幅方向（左右方向）に往復移動可能な可動刃２７ａと、移動しない固定刃２７ｂと、を備える。可動刃２７ａは、搬送経路３０の上方に設けられ、固定刃２７ｂは搬送経路３０の下方に設けられる。切断部２７は、媒体Ｍを切断位置で幅方向にわたって切断する。切断位置は、固定刃２７ｂの刃先の位置である。

本実施形態の搬送経路３０は、媒体Ｍの搬送方向上流側から、ロール紙Ｒから繰り出される媒体Ｍが搬送される第１経路３０ａと、媒体Ｍが湾曲しながら搬送される湾曲経路３０ｂと、ヘッド２２（支持部２５）に向けて媒体Ｍが搬送される第２経路３０ｃと、支持部２５の下流から排出部２８に向けて媒体Ｍが搬送される第３経路３０ｄと、を有する。

さらに、搬送経路３０は、反転経路３０ｅを備える。反転経路３０ｅは、第２経路３０ｃから分岐する分岐点Ｐ１と、第１経路３０ａに合流する合流点Ｐ２とを結ぶ通路である。湾曲経路３０ｂを介して搬送される媒体Ｍの搬送方向において、合流点Ｐ２は、分岐点Ｐ１より上流に位置する。すなわち、反転経路３０ｅは、湾曲経路３０ｂの上流側に合流する。反転経路３０ｅは、単票状の媒体Ｍを反転させて、媒体Ｍの両面に記録を行うための経路である。

搬送部３１は、収納部４０から印刷部２０を経由して、切断部２７及び排出部２８に至る搬送経路３０に沿って媒体Ｍを搬送する。搬送部３１は、第１経路３０ａ上に設けられる供給ローラー対３２、湾曲経路３０ｂを形成する中間ローラー３３、湾曲経路３０ｂの中間ローラー３３の外周面に沿って配置された搬送ローラーに相当する従動ローラー３４、第２経路３０ｃ上に設けられる上流側搬送ローラー対３５を備えている。

従動ローラー３４は、回転自在に設けられ、中間ローラー３３との間に媒体Ｍを挟んで従動回転する。本実施形態では、従動ローラー３４は複数備えている。これにより、反転された媒体Ｍを湾曲経路３０ｂに沿って円滑に搬送させることができる。

搬送部３１は、さらに第３経路３０ｄ上に下流側第１搬送ローラー対３６、下流側第２搬送ローラー対３７、及び下流側第３搬送ローラー対３８を備えている。下流側第２搬送ローラー対３７は、切断部２７より上流に位置する。下流側第３搬送ローラー対３８は、切断部２７より下流に位置する。

ここで、収納部４０の構成について説明する。収納部４０は、ロール紙Ｒが筐体１２の幅方向に延びる支軸４１を介して回転可能に支持される。支軸４１は、正逆両方向に回転駆動可能に構成される。そのため、ロール紙Ｒは、支軸４１を介して正逆両方向に回転駆動される。また、収納部４０には、ロール紙Ｒから繰り出される媒体Ｍを、第１経路３０ａに向かって搬送するためのロール紙搬送路５０が設けられる。ロール紙搬送路５０は、搬送経路３０の一部である。

ロール紙搬送路５０は、支軸４１を介して支持されたロール紙Ｒの前側から下方に向かって延びてから後方向に屈曲し、ロール紙Ｒの下方向及び後方向を回り込んでロール紙Ｒよりも高い位置まで上方向に向かって第１経路３０ａまで延びる。また、ロール紙搬送路５０は、その上流端部、すなわちロール紙搬送路５０におけるロール紙Ｒの前方向で、斜め下方向の位置に、ほぼ直角に曲がる屈曲部５０ａを有する。ロール紙搬送路５０における屈曲部５０ａの下流側には、ロール紙Ｒから繰り出される媒体Ｍの曲がり癖を矯正するデカールを行うためのデカール機構５１が設けられる。

ロール紙搬送路５０におけるデカール機構５１よりも下流側には、ロール紙Ｒに搬送力を付与するロール紙搬送ローラー対５６が適宜間隔を置いて設置される。ロール紙搬送ローラー対５６が回転駆動することにより、媒体Ｍがロール紙Ｒから繰り出されて、第１経路３０ａに搬送される。ロール紙搬送ローラー対５６は、搬送部３１の一部である。ロール紙搬送ローラー対５６、供給ローラー対３２、中間ローラー３３、従動ローラー３４、上流側搬送ローラー対３５、下流側第１搬送ローラー対３６、下流側第２搬送ローラー対３７、及び下流側第３搬送ローラー対３８は、媒体Ｍを挟んだ状態で回転することにより媒体Ｍを搬送する。

搬送部３１の各ローラーが正転駆動されることにより媒体Ｍを上流から下流に搬送し、逆転駆動されることにより媒体Ｍを下流から上流に搬送する。本実施形態では、搬送経路３０に沿って、搬送方向に相当し下流に向かう方向を順送方向Ｄ１といい、上流に向かう方向を逆送方向Ｄ２という。なお、本明細書において「搬送方向」とは、特に断りがない場合は「順送方向Ｄ１」を意味するが、断りがある場合は「順送方向Ｄ１」と「逆送方向Ｄ２」との両方を含む場合がある。

印刷装置１１は、搬送される媒体Ｍへの加熱を行う加熱部６０を備えている。加熱部６０は、湾曲経路３０ｂに設置される中間ローラー３３に対向して位置し、３つの従動ローラー３４において、最も下流側の従動ローラー３４の直ぐ下流側に設置されている。加熱部６０は、媒体Ｍの巻癖を矯正するために構成されている。本実施形態の加熱部６０は、発熱するヒーター６１と、発熱したヒーター６１の熱を媒体Ｍに吹き付けるファン６２とで構成されている。

ヘッド２２の上流側には、搬送される媒体Ｍの先端部を検出可能な検出部８５を備える。本実施形態では、検出部８５は、搬送経路３０上におけるヘッド２２と上流側搬送ローラー対３５との間に配置される。検出部８５は、例えば、光学式センサーであり、発光可能な発光部及び受光可能な受光部を有する。発光部は、光学式センサーの下方に向けて発光し、受光部は、媒体Ｍに反射した反射光を受光する。発光部は、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）やレーザー発光素子等で構成される。また、受光部は、フォトトランジスターやフォトＩＣ等で構成される。受光部は、受光した受光量を電圧値として取得する。そして、受光量としての電圧値に媒体Ｍの有無を判断するための閾値が設けられ、当該閾値を基準にして媒体Ｍ
の有無が判断される。これにより媒体Ｍの先端部の検出が可能となる。

また、印刷装置１１は、収納部４０から印刷部２０を経由して排出部２８に至る搬送経路３０上に読取部９０を備える。本実施形態では、読取部９０は、湾曲経路３０ｂと印刷部２０のヘッド２２との間であって、第２経路３０ｃ上に配置される。ここで、第２経路３０ｃは、湾曲経路３０ｂの上端部から印刷部２０のヘッド２２からインクが吐出される吐出面であるヘッド２２の－Ｚ方向端面に向けて下方に傾斜している。そして、読取部９０少なくとも一部は、高さ方向において湾曲経路３０ｂの上端部とヘッド２２の吐出面との間に配置される。本実施形態では、読取部９０は、湾曲経路３０ｂの上端部とヘッド２２の吐出面との間に配置される。これにより、印刷装置１１の高さ方向の寸法を抑えることができる。

読取部９０は、画像が形成された媒体Ｍを撮像するものである。例えば、読取部９０は、印刷部２０によって印刷された図５で表されるテストパターンＴＰを撮像する。読取部９０は、例えば、密着光学方式のセンサー（ＣＩＳ：Ｃｏｎｔａｃｔ Ｉｍａｇｅ Ｓｅｎｓｏｒ）である。読取部９０は、ライン型センサーであり、フォトセンサー、光源部及びレンズ等を有する。読取部９０は、媒体Ｍの幅方向における領域を撮像することができる。また、読取部９０は、排出部２８からより離れた位置に配置されるため、外乱光の影響が少なく、撮像機能を確保することができる。なお、読取部９０の搬送経路３０における配置に関する詳細については後述する。

ここで、テストパターンＴＰは、印刷部２０のノズル２３からインクを吐出させて、各ノズル２３に対応する複数の直線の集合からなる図５で表されるノズルチェックパターンＮＰを有している。印刷されたテストパターンＴＰによりノズル２３の吐出状態を確認することができる。本実施形態では、読取部９０によってテストパターンＴＰの画像データを取得し、取得された画像データに基づいて、制御部５８がノズル２３の吐出状態の良否判断を行う。制御部５８がノズル２３の吐出状態が良と判断した場合は印刷処理を実行する。一方、ノズル抜け等によりノズル２３の吐出状態が否と判断した場合はクリーニング等のメンテナンス処理を実行することができる。ここで、「ノズル抜け」とは、ノズル２３からインクが適切に吐出されない状態をいう。なお、本実施例の印刷装置１１で形成するテストパターンＴＰの詳細な具体例については後述する。

次に、印刷装置１１の制御部５８の構成について図４を参照して説明する。図４に示すように、印刷装置１１は、印刷装置１１で実行される各種動作を制御する制御部５８を備える。制御部５８は、操作部１５、収納部４０、搬送部３１、印刷部２０、切断部２７、読取部９０、検出部８５と電気的に接続されている。

制御部５８は、ＣＰＵ５８１と、メモリー５８２と、制御回路５８３と、Ｉ／Ｆ（インターフェイス）５８４と、を有する。ＣＰＵ５８１は演算処理装置である。メモリー５８２は、ＣＰＵ５８１のプログラムを格納する領域または作業領域等を確保する記憶装置であり、ＲＡＭ、ＥＥＰＲＯＭ等の記憶素子を有する。

制御部５８は、情報処理端末等の外部からＩ／Ｆ５８４を介して印刷データ等を取得すると、ＣＰＵ５８１が各駆動部等を制御する。なお、搬送部３１を構成する供給ローラー対３２、中間ローラー３３、上流側搬送ローラー対３５、下流側第１搬送ローラー対３６、下流側第２搬送ローラー対３７、下流側第３搬送ローラー対３８、ロール紙搬送ローラー対５６は、それぞれ駆動制御可能に構成される。

次に、本実施例の印刷装置１１における読取部９０の搬送経路３０における配置、並びに、本実施例の印刷装置１１で形成するテストパターンＴＰの詳細な具体例について、図５から図８を参照して説明する。最初に、図７及び図８を参照して、媒体Ｍに形成された画像を読み取る読取部９０を備え印刷部２０の動作状態としてのノズル抜けの判断をすることが可能な従来の印刷装置の一例としての参考例の印刷装置に関し、読取部９０の搬送経路３０における配置、並びに、参考例の印刷装置で形成するテストパターンＴＰについて説明する。なお、参考例の印刷装置は、読取部９０の搬送経路３０における配置、並びに、形成可能なテストパターンＴＰ以外の構成については、本実施例の印刷装置１１と同様である。

図７で表されるように、参考例の印刷装置は、読取部９０が搬送方向としての順送方向Ｄ１及び逆送方向Ｄ２と直交する幅方向（Ｙ軸方向）に沿って延設されている。別の表現をすると、読取部９０は、読取素子９１が搬送方向としての順送方向Ｄ１及び逆送方向Ｄ２と直交する幅方向に沿って複数並べられている。また、参考例の印刷装置は、本実施例の印刷装置１１と同様の構成のヘッド２２を備えている。ヘッド２２は、ブラックインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｋ、シアンインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｃ、マゼンタインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｍ、イエローインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｙ、を備えている。

参考例の印刷装置は、印刷部２０をＹ軸方向に沿う幅方向に移動させ、ヘッド２２の各ノズル２３から所望のタイミングでインクを吐出させることで、図７で表されるようなテストパターンＴＰを印刷する。参考例の印刷装置が形成するテストパターンＴＰは、ノズル列Ｎｋの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｋと、ノズル列Ｎｃの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｃと、ノズル列Ｎｍの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｍと、ノズル列Ｎｙの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｙと、で構成されるノズルチェックパターンＮＰである。ノズルチェックパターンＮＰは、印刷で使用する全ノズル２３に対応して３本ごとに階段状となった線状パターンが形成される。そして、制御部５８の制御により、媒体Ｍを逆送方向Ｄ２に搬送しつつ、読取部９０で各々の線状パターンＮＰｋ、線状パターンＮＰｃ、線状パターンＮＰｍ、線状パターンＮＰｙを読み取らせる。そして、その読取結果から制御部５８においてノズル抜けの有無、並びに、ノズル抜けがあった場合にどのノズル２３に対応するかを制御部５８は判断する。

ここで、図８は、図７のテストパターンＴＰを読取部９０で読み取る際に、媒体Ｍが搬送部３１を構成する中間ローラー３３に対して滑り、搬送不良が生じた場合の読取画像Ｉを概念的に表す図である。図８では、線状パターンＮＰｋの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｋ、線状パターンＮＰｃの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｃ、線状パターンＮＰｍの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｍ、線状パターンＮＰｙの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｙ、に対応する。なお、図７のテストパターンＴＰにおいては、ノズル抜けは発生していない。図８で表されるように、テストパターンＴＰを読取部９０で読み取る際に搬送不良が生じた場合、読取画像Ｉには隙間Ｇが発生する場合がある。これは、読取部９０でのテストパターンＴＰの読取タイミングが搬送不良によってずれるためである。このため、図８で表される読取画像Ｉに基づいて制御部５８がノズル抜けを判断した場合、本来ノズル抜けは発生していないにもかかわらず、図中の一点鎖線で囲まれた線状読取画像ＩＮＰｋ、線状読取画像ＩＮＰｃ、線状読取画像ＩＮＰｍ、線状読取画像ＩＮＰｙ、に対応するノズル２３は、ノズル抜けと判断され得る。

一方、図５で表されるように、本実施例の印刷装置１１は、読取部９０が搬送方向としての順送方向Ｄ１及び逆送方向Ｄ２と直交する幅方向に対して延設方向が傾いている。別の表現をすると、読取部９０は、読取素子９１が搬送方向としての順送方向Ｄ１及び逆送方向Ｄ２と直交する幅方向に対して傾いた方向に複数並べられている。また、参考例の印刷装置同様、本実施例の印刷装置１１は、ヘッド２２に、ブラックインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｋ、シアンインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｃ、マゼンタインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｍ、イエローインクを吐出するノズル２３のノズル列Ｎｙ、を備えている。

本実施例の印刷装置１１は、参考例の印刷装置と同様、印刷部２０をＹ軸方向に沿う幅方向に移動させ、ヘッド２２の各ノズル２３から所望のタイミングでインクを吐出させることで、図５で表されるようなテストパターンＴＰを印刷する。本実施例の印刷装置１１が形成するテストパターンＴＰは、ノズル列Ｎｋの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｋと、ノズル列Ｎｃの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｃと、ノズル列Ｎｍの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｍと、ノズル列Ｎｙの各々のノズル２３から吐出された線状パターンＮＰｙと、で構成されるノズルチェックパターンＮＰに加えて、搬送部３１の搬送精度確認用の搬送精度確認画像ＦＰを有している。ここで、ノズルチェックパターンＮＰは、印刷で使用する全ノズル２３に対応して３本ごとに階段状となった線状パターンが形成される。一方、搬送精度確認画像ＦＰは、例えばノズル列Ｎｋのうちの３つおきのノズル２３により、幅方向に長い線状パターンが形成される。そして、制御部５８の制御により、このテストパターンＴＰを逆送方向Ｄ２に搬送しつつ読取部９０で各々の線状パターンＮＰｋ、線状パターンＮＰｃ、線状パターンＮＰｍ、線状パターンＮＰｙを読み取らせ、さらに、搬送精度確認画像ＦＰを読み取らせる。そして、その読取結果から制御部５８においてノズル抜けの有無、並びに、ノズル抜けがあった場合にどのノズル２３に対応するかを制御部５８は判断する。

ここで、図６の上の図に対応する読取画像Ｉ０の図は、図５のテストパターンＴＰを読取部９０で読み取る際に、媒体Ｍが搬送部３１を構成する中間ローラー３３に対して滑り、搬送不良が生じた場合の読取画像Ｉを概念的に表す図である。読取画像Ｉ０の図では、線状パターンＮＰｋの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｋ０、線状パターンＮＰｃの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｃ０、線状パターンＮＰｍの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｍ０、線状パターンＮＰｙの読取画像が線状読取画像ＩＮＰｙ０、に対応し、さらに、搬送精度確認画像ＦＰの読取画像が搬送精度確認読取画像ＩＦＰ０に対応する。なお、図５のテストパターンＴＰにおいては、ノズル抜けは発生していない。ここで、本実施例の印刷装置１１においても、参考例の印刷装置と同様、テストパターンＴＰを読取部９０で読み取る際に搬送不良が生じた場合、読取画像Ｉ０には隙間Ｇが発生する場合がある。

しかしながら、上記のように、本実施例の印刷装置１１においては、ノズルチェックパターンＮＰに加えて搬送精度確認画像ＦＰを読み取る。テストパターンＴＰを読取部９０で読み取る際に搬送不良が生じた場合、本実施例の印刷装置１１では、搬送精度確認画像ＦＰがエラー画像ＥＦＰとして読取部９０に読み取られる。これは、本実施例の印刷装置１１では、読取部９０が搬送方向と直交する幅方向に対して延設方向が傾いているので、読取部９０の読取結果が幅方向の情報だけでなく搬送方向の情報も有するためである。そこで、本実施例の印刷装置１１においては、制御部５８の制御により、エラー画像ＥＦＰの情報に基づいて読取画像Ｉ０を補正する。具体的には、制御部５８は、エラー画像ＥＦＰの情報に基づいて媒体Ｍの中間ローラー３３に対する滑り量を演算し、この滑り量を基に補正式を生成し、線状読取画像ＩＮＰｋ０、線状読取画像ＩＮＰｃ０、線状読取画像ＩＮＰｍ０、線状読取画像ＩＮＰｙ０を補正する。

図６の下の図は、読取画像Ｉ０を補正した補正後の読取画像Ｉ１の図である。制御部５８の制御により、エラー画像ＥＦＰに基づいて、媒体Ｍの中間ローラー３３に対する滑り量に対応し、補正前の搬送精度確認読取画像ＩＦＰ０を補正後の搬送精度確認読取画像ＩＦＰ１に補正するための、補正式を生成する。そして、その補正式に基づいて、線状読取画像ＩＮＰｋ０を線状読取画像ＩＮＰｋ１に、線状読取画像ＩＮＰｃ０を線状読取画像ＩＮＰｃ１に、線状読取画像ＩＮＰｍ０を線状読取画像ＩＮＰｍ１に、線状読取画像ＩＮＰｙ０を線状読取画像ＩＮＰｙ１に、補正する。上記のように、図５のテストパターンＴＰにおいてはノズル抜けは発生していないが、図６の下の図で表されるように、補正後の読取画像Ｉ１においてはノズル抜けが発生していないことが明確に表されている。

ここで、一旦まとめると、本実施例の印刷装置１１は、媒体Ｍを搬送方向としての順送方向Ｄ１及び逆送方向Ｄ２に搬送する、ロール紙搬送ローラー対５６、供給ローラー対３２、中間ローラー３３、従動ローラー３４、上流側搬送ローラー対３５、下流側第１搬送ローラー対３６、下流側第２搬送ローラー対３７、及び下流側第３搬送ローラー対３８などの搬送部３１を備えている。また、本実施例の印刷装置１１は、媒体Ｍに画像を形成する印刷部２０を備えている。また、本実施例の印刷装置１１は、搬送方向と交差する延設方向に延設され、媒体Ｍに形成された画像を読み取る読取部９０を備えている。そして、読取部９０の延設方向は、搬送方向と直交する幅方向に対して傾いている。

このように、本実施例の印刷装置１１は、媒体Ｍに画像を形成する印刷部２０と媒体Ｍに形成された画像を読み取る読取部９０とを備え、読取部９０の延設方向は幅方向に対して傾いている。このため、印刷部２０の動作状態を判断するためのテストパターンＴＰを印刷部２０に形成させることができ、これを読取部９０に読み取らせることができる。そして、読取部９０による読み取りデータは、幅方向に関する情報に加えて搬送方向の情報を有することとなるので、媒体Ｍの搬送が不安定となることなども併せて判断することが可能になり、また、媒体Ｍの搬送が不安定となった場合にそれを読み取りデータである読取画像Ｉ０に基づいて補正することも可能になっている。したがって、本実施例の印刷装置１１は、印刷部２０の動作状態の判断精度を向上している。

また、本実施例の印刷装置１１は、搬送部３１として、印刷部２０での画像形成時に媒体Ｍを搬送する第１搬送部としての上流側搬送ローラー対３５及び下流側第１搬送ローラー対３６などと、読取部９０での画像読み取り時に媒体Ｍを搬送する第２搬送部としての中間ローラー３３及び従動ローラー３４などと、を有する。このため、本実施例の印刷装置１１は、画像形成時及び読み取り時の各々において最適な条件で媒体Ｍを搬送することができる。また、画像形成時に媒体Ｍを搬送する際の搬送精度は高くする必要があるが、読み取り時に媒体Ｍを搬送する際の搬送精度は高くする必要がないため、搬送部３１として第１搬送部と第２搬送部とを分けることで、第２搬送部を簡単かつ低コスト化することができる。なお、第２搬送部を簡単かつ低コスト化することで印刷部２０の動作状態の判断精度は低下する傾向になるが、読取部９０の延設方向が幅方向に対して傾いていることで、印刷部２０の動作状態の判断精度が低下することを抑制することができる。

また、第１搬送部と第２搬送部とが各々複数のローラー対などで形成されている場合、一部のローラー対が第１搬送部と第２搬送部とを兼ねる構成であってもよい。本実施例の印刷装置１１においては、上流側搬送ローラー対３５は、上記のように第１搬送部としての役割をしているが、第２搬送部の役割を一部兼ねると見なすこともできる。

また、本実施例の印刷装置１１においては、搬送方向として、印刷部２０での画像形成時における第１搬送部による第１搬送方向である順送方向Ｄ１と、順送方向Ｄ１とは反対方向の第２搬送方向である逆送方向Ｄ２と、がある。そして、第２搬送部は、読取部９０での画像読み取り時において、逆送方向Ｄ２に媒体Ｍを搬送する。本実施例の印刷装置１１は、このような構成とすることで装置が大型化することを抑制している。このような構成の場合、画像読み取り時の搬送精度は低下しやすいため、印刷部２０の動作状態の判断精度は低下する傾向になるが、読取部９０の延設方向が幅方向に対して傾いていることで、印刷部２０の動作状態の判断精度が低下することを抑制することができる。

また、上記のように、本実施例の印刷装置１１においては、印刷部２０は、印刷部２０の動作状態を判断するための画像として、印刷部２０の動作確認用の動作確認画像であるテストパターンＴＰを形成可能である。そして、本実施例の印刷装置１１は、読取部９０で読み取られたテストパターンＴＰから、印刷部２０で印刷されたテストパターンＴＰについての動作確認画像データである読取画像Ｉ０を生成する処理部としての制御部５８を備えている。このため、本実施例の印刷装置１１は、処理部としての制御部５８によって自動で動作確認画像データである読取画像Ｉ０を生成することができ、該読取画像Ｉ０に基づいて印刷部２０の動作状態を判断することが可能になる。したがって、印刷部２０の動作状態の判断にかかるユーザーの負荷を低減することができる。

また、上記のように、本実施例の印刷装置１１においては、印刷部２０はテストパターンＴＰとして搬送部３１の搬送精度確認用の搬送精度確認画像ＦＰを形成可能であり、処理部としての制御部５８は読取部９０で読み取られた搬送精度確認画像ＦＰから搬送データである搬送精度確認読取画像ＩＦＰ０を生成し、搬送精度確認読取画像ＩＦＰ０に基づいて動作確認画像データである読取画像Ｉ０を読取画像Ｉ１に補正することができる。このため、本実施例の印刷装置１１においては、処理部としての制御部５８は搬送精度確認画像ＦＰから画像読み取り時に媒体Ｍの搬送が不安定になったか否かを判断しつつ読取画像Ｉ０を読取画像Ｉ１に補正するので、例え、媒体Ｍの搬送が不安定になった場合でも読取画像Ｉ０を補正することができる。したがって、補正後の動作確認画像データである読取画像Ｉ１に基づいて印刷部２０の動作状態を正確に判断することが可能になる。

また、上記のように、本実施例の印刷装置１１においては、読取部９０は、延設方向に読取素子９１が並べられている。そして、図５で表されるように、搬送精度確認画像ＦＰは、幅方向に延びる線状画像としての搬送精度確認画像ＦＰを搬送方向に複数有している。ここで、１つ当たりの線状画像としての搬送精度確認画像ＦＰは、複数の読取素子９１で読み取り可能な長さとなっている。このような構成とすることで、搬送精度確認画像ＦＰに基づいて高い精度で媒体Ｍの搬送が不安定になったか否かを判断することができる。

また、上記のように、本実施例の印刷装置１１においては、印刷部２０は媒体Ｍに対してインクを吐出する複数のノズル２３を有し、動作確認画像であるテストパターンＴＰはノズル２３各々からインクが吐出されていることを確認可能なノズルチェックパターンＮＰを含んでいる。このような構成及び制御とすることで、印刷部２０が複数のノズル２３を有する本実施例の印刷装置１１のような構成である場合において、ノズル２３からインクが適切に吐出されないという印刷部２０の動作状態の低下であるノズル抜けの有無を、高い精度で判断することができる。

また、本実施例の印刷装置１１においては、制御部５８は、動作確認画像データである読取画像Ｉ０及び読取画像Ｉ１から印刷部２０の動作状態を判断する判断部の役割を兼ねている。このため、本実施例の印刷装置１１においては、処理部としての制御部５８によって生成された動作確認画像データである読取画像Ｉ０及び読取画像Ｉ１に基づいて、判断部としての制御部５８に自動で印刷部２０の動作状態を判断させることができる。

本発明は、上述の実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。また、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

例えば、搬送部３１の搬送条件に関する搬送データをメモリー５８２などの記憶部に記憶させ、処理部は該搬送データに基づいて動作確認画像データを生成する構成としてもよい。このような構成とすることで、記憶部に記憶された搬送データに基づいて動作確認画像データを高い精度で生成することができる。

１１…印刷装置、１２…筐体、１３…開口部、１４…排出口、１５…操作部、１５ａ…電源ボタン、１５ｂ…入力ボタン、１５ｃ…操作パネル、１５ｄ…スピーカー、１６…本体フレーム、２０…印刷部、２１…キャリッジ、２２…ヘッド、２３…ノズル、２４…ガイド軸、２５…支持部、２７…切断部、２７ａ…可動刃、２７ｂ…固定刃、２８…排出部、３０…搬送経路、３０ａ…第１経路、３０ｂ…湾曲経路、３０ｃ…第２経路、３０ｄ…第３経路、３０ｅ…反転経路、３１…搬送部、３２…供給ローラー対、３３…中間ローラー（第２搬送部）、３４…従動ローラー（第２搬送部）、３５…上流側搬送ローラー対（第１搬送部、第２搬送部）、３６…下流側第１搬送ローラー対（第１搬送部）、３７…下流側第２搬送ローラー対、３８…下流側第３搬送ローラー対、４０…収納部、４１…支軸、４２…前板部、４３…支持壁、５０…ロール紙搬送路、５０ａ…屈曲部、５１…デカール機構、５６…ロール紙搬送ローラー対、５８…制御部（処理部、判断部）、６０…加熱部、６１…ヒーター、６２…ファン、８０…切断屑収容部、８１…外壁、８５…検出部、９０…読取部、９１…読取素子、１００…ガイドフレーム、５８１…ＣＰＵ、５８２…メモリー、５８３…制御回路、５８４…Ｉ／Ｆ、Ｄ１…順送方向（搬送方向、第１搬送方向）、Ｄ２…逆送方向（搬送方向、第１搬送方向）、ＥＦＰ…エラー画像、ＦＰ…搬送精度確認画像、Ｇ…隙間、Ｉ…読取画像、Ｉ０…読取画像（動作確認画像データ）、Ｉ１…読取画像（補正後の動作確認画像データ）、ＩＦＰ０…搬送精度確認読取画像、ＩＦＰ１…補正後の搬送精度確認読取画像、ＩＮＰｃ…線状読取画像、ＩＮＰｋ…線状読取画像、ＩＮＰｍ…線状読取画像、ＩＮＰｙ…線状読取画像、ＩＮＰｃ０…線状読取画像、ＩＮＰｋ０…線状読取画像、ＩＮＰｍ０…線状読取画像、ＩＮＰｙ０…線状読取画像、ＩＮＰｃ１…線状読取画像、ＩＮＰｋ１…線状読取画像、ＩＮＰｍ１…線状読取画像、ＩＮＰｙ１…線状読取画像、Ｍ…媒体、Ｎｃ…ノズル列、Ｎｋ…ノズル列、Ｎｍ…ノズル列、Ｎｙ…ノズル列、ＮＰ…ノズルチェックパターン、ＮＰｃ…線状パターン、ＮＰｋ…線状パターン、ＮＰｍ…線状パターン、ＮＰｙ…線状パターン、Ｐ１…分岐点、Ｐ２…合流点、Ｒ…ロール紙、ＴＰ…テストパターン（動作確認画像）

Claims (9)

1. 媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
   前記媒体に画像を形成する印刷部と、
   前記搬送方向と交差する延設方向に延設され、前記媒体に形成された前記画像を読み取る読取部と、
   を備え、
   前記延設方向は、前記搬送方向と直交する幅方向に対して、傾いていることを特徴とする印刷装置。
2. 請求項１に記載された印刷装置において、
   前記搬送部は、前記印刷部での画像形成時に前記媒体を搬送する第１搬送部と、前記読取部での画像読み取り時に前記媒体を搬送する第２搬送部と、を有することを特徴とする印刷装置。
3. 請求項２に記載された印刷装置において、
   前記搬送方向として、前記印刷部での画像形成時における前記第１搬送部による第１搬送方向と、前記第１搬送方向とは反対方向の第２搬送方向と、があり、
   前記第２搬送部は、前記読取部での画像読み取り時において、前記第２搬送方向に前記媒体を搬送することを特徴とする印刷装置。
4. 請求項１または２に記載された印刷装置において、
   処理部を備え、
   前記印刷部は、前記画像として前記印刷部の動作確認用の動作確認画像を形成可能であり、
   前記処理部は、前記読取部で読み取られた前記動作確認画像から、前記印刷部で印刷された前記動作確認画像についての動作確認画像データを生成することを特徴とする印刷装置。
5. 請求項４に記載された印刷装置において、
   前記印刷部は、前記画像として前記搬送部の搬送精度確認用の搬送精度確認画像を形成可能であり、
   前記処理部は、前記読取部で読み取られた前記搬送精度確認画像から搬送データを生成し、前記搬送データに基づいて前記動作確認画像データを補正することを特徴とする印刷装置。
6. 請求項５に記載された印刷装置において、
   前記読取部は、前記延設方向に読取素子が並べられ、
   前記搬送精度確認画像は、前記幅方向に延びる線状画像を前記搬送方向に複数有し、
   １つ当たりの前記線状画像は、複数の前記読取素子で読み取り可能な長さであることを特徴とする印刷装置。
7. 請求項４に記載された印刷装置において、
   前記印刷部は、前記媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを有し、
   前記動作確認画像は、前記ノズル各々からインクが吐出されていることを確認可能なノズルチェックパターンを含むことを特徴とする印刷装置。
8. 請求項４に記載された印刷装置において、
   前記動作確認画像データから前記印刷部の動作状態を判断する判断部を備えることを特徴とする印刷装置。
9. 請求項４に記載された印刷装置において、
   前記搬送部の搬送条件に関する搬送データを記憶する記憶部を備え、
   前記処理部は、前記記憶部に記憶された前記搬送データに基づいて前記動作確認画像データを生成することを特徴とする印刷装置。

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