JP2024033885A - 銑鉄製造方法 - Google Patents

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Rikizo Tadai
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智史 田川
Tomohito Tagawa
尚志 内田
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Abstract

【課題】本発明は、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる銑鉄製造方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明の一態様に係る銑鉄製造方法は、羽口を有する高炉を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であって、上記高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層する工程と、上記羽口から送風する熱風により補助燃料を上記高炉内へ吹込みつつ、積層された上記第1層の上記鉱石原料を還元及び溶解する工程とを備え、上記鉱石原料が、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体を含み、上記補助燃料が、微粉炭を含み、上記還元鉄の配合量が、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上であり、上記コークス及び上記微粉炭を含む還元材の還元材比が、440kg/tp以下であり、微粉炭比が、130kg/tp以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、銑鉄製造方法に関する。
高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層し、羽口から送風する熱風により補助燃料を高炉内へ吹込みつつ、上記鉱石原料を還元し、溶解することで銑鉄を製造する方法が公知である。このとき、上記コークスは、鉱石原料の溶解のための熱源、鉱石原料の還元材、溶鉄へ浸炭し融点を低下させるための加炭材、及び高炉内の通気性を確保するためのスペーサーの役割を果たしている。このコークスにより通気性を維持することで、上記第1層及び上記第2層として装入された装入物の荷下がりを安定させ、高炉の安定操業を図っている。
昨今の環境問題への意識の高まりから、高炉操業においても温室効果ガスであるCOの排出を低減することが求められている。COの排出を低減する1つの方法として、出銑比を高めて生産性を向上させるとともに、コークスの使用量を削減する溶銑の製造方法が提案されている(特開2014-132108号公報参照)。
この公報に記載の溶銑の製造方法では、羽口から送風する熱風の補助燃料である微粉炭の吹き込み量及び酸素富化空気の酸素富化率を高めることで、コークス使用量を削減でき、温室効果ガスの削減につながるとされている。
特開2014-132108号公報
上記従来の溶銑の製造方法では、コークス使用量の削減を達成しているものの微粉炭の吹き込み量を増やしている。微粉炭もCOの排出源であるため、全体でみるとCOの排出が十分に低下できているとはいえない。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる銑鉄製造方法の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る銑鉄製造方法は、羽口を有する高炉を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であって、上記高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層する工程と、上記羽口から送風する熱風により補助燃料を上記高炉内へ吹込みつつ、積層された上記第1層の上記鉱石原料を還元及び溶解する工程とを備え、上記鉱石原料が、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体を含み、上記補助燃料が、微粉炭を含み、上記還元鉄の配合量が、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上であり、上記コークス及び上記微粉炭を含む還元材の還元材比が、440kg/tp以下であり、微粉炭比が、130kg/tp以上である。
当該銑鉄製造方法では、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体が骨材として働き、その総量が上記還元鉄の配合量で上記下限以上であるので、還元溶解工程で第1層の軟化融着時に熱風が通過し易くなるため、通気性を確保するためのコークスの量が少なくて済む。さらに、当該銑鉄製造方法では、上記下限以上の微粉炭比で微粉炭を補助燃料として用いることで高炉の安定操業を高められる。従って、当該銑鉄製造方法を用いることで、上記上限以下の低還元材比でありながら、高炉の安定操業を維持できる。
上記鉱石原料が、MgOを含有する自溶性ペレットを含み、上記自溶性ペレットのMgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上であることが好ましい。自溶性ペレットは被還元性に優れており、MgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上である自溶性ペレットを上記鉱石原料に含めることで、上記鉱石原料の還元の促進及び還元鉄成形体の溶け落ちの促進を図ることができる。
炉下部熱量比としては、0.5以下が好ましい。このように炉下部熱量比を上記上限以下とすることで、炉下部の溶解能力が高められ、高炉の操業安定性をさらに高めることができる。
上記熱風の酸素富化率としては、2.5体積%以下が好ましい。このように上記熱風の酸素富化率を上記上限以下とすることで、低還元材比を維持しつつ高炉の操業安定性を高めることができる。
上記熱風の窒素富化率としては、0体積%以上が好ましい。このように上記熱風の窒素富化率を上記下限以上とすることで、ボッシュガス顕熱が高くなり、溶解能力が高められる。
ここで、「微粉炭」とは、粒径50μm程度に微粉砕した石炭を指し、「微粉炭比」とは、銑鉄1tonを製造する際に羽口から吹き込まれる微粉炭の質量[kg]をいう。「還元材比」とは、銑鉄1tonを製造する際に必要な還元材の総質量[kg]をいい、上記還元材には、コークス、微粉炭、重油等の鉱石原料を還元する物質が全て含まれる。
「塩基度」とは、SiOの質量に対するCaOの質量の割合を指す。なお、対象とする物質が複数の粒状物で構成されている場合にあっては、その複数の粒状物のSiOの総質量に対するCaOの総質量の割合を意味する。
「炉下部熱量比」とは、溶銑の顕熱及びスラグ顕熱の和をボッシュガス顕熱で除した値をいう。なお、「ボッシュガス」とは、羽口から吹き込まれる熱風空気、添加酸素、熱風中の湿分、微粉炭を含む補助燃料が羽口においてガス化した瞬間の状態のガスを指す。
燃焼温度を制御するため、熱風には酸素や窒素を添加することがある。酸素を添加すると熱風の酸素濃度は空気の21体積%よりも高くなり、窒素を添加すると熱風の酸素濃度は空気の21体積%よりも低くなる。酸素を添加することを酸素富化といい、窒素を添加することを窒素富化という。ここで、熱風の「酸素富化率」とは、羽口から吹き込まれる酸素も含めた熱風を空気と仮定したときに、空気中酸素量21体積%に対して富化されている酸素の割合を指し、酸素富化率RO2は下記式1で算出される。例えば酸素富化率2.5体積%とは、熱風量(空気量+酸素量+窒素量)に対して、酸素が21+2.5=23.5体積%となっていることを示す。なお、窒素富化の場合、下記式1は負値を示すこととなる。
Figure 2024033885000002
同様に、熱風の「窒素富化率」とは、羽口から吹き込まれる窒素も含めた熱風を空気と仮定したときに、空気中窒素79体積%に対して富化されている窒素の割合を指し、窒素富化率RN2は下記式2で算出される。例えば窒素富化率2.5体積%とは、熱風量(空気量+酸素量+窒素量)に対して、窒素が79+2.5=81.5体積%となっていることを示す。なお、酸素富化の場合、下記式2は負値を示すこととなる。
Figure 2024033885000003
以上説明したように、本発明の銑鉄製造方法は、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る銑鉄製造方法を示すフロー図である。 図2は、図1の銑鉄製造方法で使用する高炉内部を示す模式図である。 図3は、図2の融着帯から滴下帯付近の模式的部分拡大図である。 図4は、図1の還元溶解工程において羽口で行われる処理を模式的に示した図である。
以下、本発明の各実施形態に係る銑鉄製造方法について説明する。
図1に示す銑鉄製造方法は、図2に示す高炉1を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であり、積層工程S1と、還元溶解工程S2とを備える。
<高炉>
高炉1は、図2に示すように、炉下部に設けられた羽口1aと、出銑口1bとを有する。羽口1aは通常複数設けられる。高炉1は、固気向流型のシャフト炉であり、高温の空気に、必要に応じて高温又は常温の酸素を加えた熱風を羽口1aから高炉1内に吹き込んで、後述する鉱石原料11の還元及び溶融等の一連の反応を行い、出銑口1bから銑鉄を取り出すことができる。また、高炉1には、ベル・アーマー方式の原料装入装置2が装備されている。この原料装入装置2については、後述する。
高炉1の炉底から規定されている原料装入線までの体積である炉容積の下限としては、2000mが好ましく、4000mがより好ましい。当該銑鉄製造方法は、上記炉容積が上記下限以上である高炉の操業に特に好適に用いることができる。当該銑鉄製造方法を好適に用いることができる高炉1の炉容積の上限は、特に限定されず、炉容積が大きいほど当該銑鉄製造方法は好適に機能するが、実用的な高炉1の炉容積の上限としては、7000m程度である。
<積層工程>
積層工程S1では、図2に示すように、高炉1内に第1層10と第2層20とを交互に積層する。つまり、第1層10及び第2層20の層数は、それぞれ2以上である。
(第1層)
第1層10は、鉱石原料11を含む。鉱石原料11は、還元溶解工程S2で羽口1aより吹き込まれる熱風により昇温還元されて溶銑Fとなる。
鉱石原料11は、鉄原料となる鉱石類を指し、主として鉄鉱石を含有する。鉱石原料11としては、焼成鉱(鉄鉱石ペレット、焼結鉱)、塊鉱石、炭材内装塊成鉱、メタル等を挙げることができる。また、鉱石原料11には、骨材11aが含まれている。
骨材11aは、後述する融着帯Dの通気性を改善し、上記熱風を高炉1の中心部まで通気させるためのものである。骨材11aは、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体(HBI、Hot Briquette Iron)を含む。つまり、鉱石原料11は、還元鉄成形体を含んでいる。
HBIは、還元鉄DRI(Direct Reduced Iron)を熱間状態で成形したものである。DRIが、気孔率が高く、海上輸送や屋外保存時に酸化発熱する欠点を有するのに対し、HBIは気孔率が低く、再酸化し難い。骨材11aは、第1層10の通気性の確保を果たした後は、メタルとして機能し、溶銑となる。骨材11aは金属化率が高く還元の必要がないので、この溶銑となる際に還元材をあまり必要としない。従って、CO排出量を削減できる。なお、「金属化率」とは、全鉄分に対する金属鉄の割合[質量%]をいう。
上記還元鉄の配合量(上記還元鉄成形体を構成する還元鉄の総配合量)の下限としては、製造される銑鉄1トンに対し200kgであり、250kgがより好ましく、300kgがさらに好ましい。上記還元鉄の配合量が上記下限未満であると、還元材比を十分に低減できないおそれがある。一方、上記還元鉄の配合量の上限は、骨材過多となり骨材効果が小さくならない範囲で適宜決定されるが、上記還元鉄の配合量の上限は、例えば製造される銑鉄1トンに対し700kgとされる。
骨材11aを除く鉱石原料11bの平均粒径に対する上記還元鉄成形体の平均粒径の比の下限としては、1.3が好ましく、1.4がより好ましい。図3に示すように、第1層10の骨材11aを除く鉱石原料11bの一部が溶解して滴下スラグ12として高炉1の下方へ移動し、この骨材11aを除く鉱石原料11bが軟化収縮した際にも、高融点の上記還元鉄成形体は軟化しない。骨材11aを除く鉱石原料11bに対して一定以上大きい上記還元鉄成形体を骨材11aとして混合させると、上記還元鉄成形体の骨材効果が発現し易く、第1層10全体が層収縮することを抑止できる。従って、上記平均粒径の比を上記下限以上とすることで、図3の矢印で示すような熱風の流路を確保できるので、還元溶解工程S2での通気性を向上させることができる。一方、上記平均粒径の比の上限としては、10が好ましく、5がより好ましい。上記平均粒径の比が上記上限を超えると、上記還元鉄成形体を第1層10に均一に混合させ難くなり偏析が増大するおそれがある。なお、「平均粒径」とは、粒子径分布にて累積質量が50%となる粒径をいう。
上記還元鉄成形体のタンブラー回転試験後の通気抵抗指数の上限としては、0.1が好ましく、0.08がより好ましい。上記還元鉄成形体は、一般に製造される工場と使用される工場とが異なり輸送される。この間に体積破壊し粒度分布は変化し得るから、上記タンブラー回転試験後においても通気抵抗指数が一定値以下となることが担保される還元鉄成形体を用いることで、現実の高炉操業において後述する塊状帯Eでの通気性を向上させることができる。一方、上記通気性抵抗指数の下限は、特に限定されず、定義上の理論限界値である0に近い値であってもよいが、通常0.03程度となる。なお、上記通気抵抗指数が所定値以下となる性状を有する還元鉄成形体が用いられていればよく、当該銑鉄製造方法においてタンブラー回転試験を要することを意味するものではない。
ここで、還元鉄成形体の「タンブラー回転試験後の通気抵抗指数」は、以下のようにして算出される。まず、鉄鉱石類の回転強度測定法(JIS-M8712:2000)に準じてタンブラー回転試験を行い、還元鉄成形体の篩分けによる粒径分布を取得する。この粒度分布は、篩分けを行った篩目間の代表粒径(中央値)をd[cm]、代表粒径dに属する還元鉄成形体の重量分率をwとして表される。この粒度分布を用いて、調和平均径D[cm]、粒度構成指数Ispを下記式3により算出する。さらに、重力換算係数g[9.807(g・cm)/(G・sec)]を用いて、下記式3により通気抵抗指数Kを求める。なお、上記タンブラー回転試験でのタンブラーの回転条件は、24±1rpmで、600回転とされる。
Figure 2024033885000004
上記還元鉄成形体の塩基度の下限としては、0.9が好ましく、1.0がより好ましい。このように上記還元鉄成形体の塩基度を上記下限以上とすることで、上記還元鉄成形体の収縮開始温度が高温化するので、第1層10の収縮量が抑制される。このため、還元溶解工程S2で融着帯Dの通気性が改善され、上記熱風を高炉1の中心部まで確実に通気させることができるようになる。従って、コークス21の使用量を低減することができる。一方、上記還元鉄成形体の塩基度の上限としては、1.4が好ましく、1.3がより好ましい。上記還元鉄成形体の塩基度が上記上限を超えると、上記還元鉄成形体の強度が低下するおそれがある。なお、上記還元鉄成形体の塩基度は、還元鉄成形体の製造時に石灰石等の副原料を添加することで調整できる。
また、上記還元鉄成形体が酸化アルミニウムを含む場合、上記還元鉄成形体中の上記酸化アルミニウムの含有量の上限としては、1.5質量%が好ましく、1.3質量%がより好ましい。上記酸化アルミニウムの含有量が上記上限を超えると、スラグ融点の高温化や粘度の増加により炉下部での通気性の確保が困難となるおそれがある。このため、還元鉄成形体中の酸化アルミニウムの含有量を上記上限以下とすることで、コークス21の使用量が増大することを抑止できる。なお、上記酸化アルミニウムの含有量は0質量%、すなわち上記還元鉄成形体が酸化アルミニウムを含まないものであってもよいが、上記酸化アルミニウムの含有量の下限としては、0.5質量%が好ましい。上記酸化アルミニウムの含有量が上記下限未満であると、還元鉄成形体が高価なものとなり、銑鉄の製造コストが高くなるおそれがある。
鉱石原料11は、自溶性ペレットを含むことが好ましい。自溶性ペレットは被還元性に優れており、このように鉱石原料11に自溶性ペレットを含めることで、鉱石原料11の還元が促進される。
上記自溶性ペレットは、MgOを含有することが好ましい。MgOは炉床レベルでのスラグの脱硫能を高めるとともに、高温での被還元性を高める作用を有している。このため、上記自溶性ペレットの溶け落ちの挙動を還元鉄成形体のそれに近づけることで、還元鉄成形体の溶け落ちを促進する作用があると考えられる。上記自溶性ペレットのMgO含有量の下限としては、1質量%が好ましく、1.5質量%がより好ましい。一方、上記自溶性ペレットのMgOの含有量の上限としては、4質量%が好ましく、3質量%がより好ましい。上記自溶性ペレットのMgOの含有量が上記下限未満であると、還元鉄成形体の溶け落ちを促進する作用が十分に得られないおそれがある。逆に、上記自溶性ペレットのMgOの含有量が上記上限を超えると、上記自溶性ペレットの強度が低下するおそれがある。
上記自溶性ペレットの塩基度の下限としては、塩基性である1.0が好ましく、1.4がより好ましい。上記自溶性ペレットの塩基度が上記下限未満であると、還元鉄成形体の溶け落ちを促進し難くなり、通気性が低下するおそれがある。上記自溶性ペレットの塩基度の上限は特に限定されないが、上記自溶性ペレットの平均塩基度は、通常2.0以下である。
なお、上記自溶性ペレットは、還元鉄成形体の溶け落ちを促進する観点から、MgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上であることが好ましい。
第1層10には、鉱石原料11に加えて、石灰石、ドロマイト、珪石等の副原料を一緒に装入してもよい。
(第2層)
第2層20はコークス21を含む。
コークス21は、鉱石原料11の溶解のための熱源、鉱石原料11の還元に必要な還元材であるCOガスの生成、溶鉄へ浸炭し融点を低下させるための加炭材、及び高炉1内の通気性を確保するためのスペーサーの役割を果たす。
コークス比の下限としては、200kg/tpが好ましく、230kg/tpがより好ましい。一方、コークス比の上限としては、290kg/tpが好ましく、250kg/tpがより好ましい。コークス比が上記下限未満であると、高炉1の安定操業を維持できないおそれがある。逆に、コークス比が上記上限を超えると、低還元材比での操業が困難となるおそれがある。「コークス比」とは、銑鉄1tonを製造する際に還元材として使用されるコークスの総質量[kg]をいい、上記コークスには、第2層20以外に装入されているコークスも含まれる。
(積層方法)
第1層10及び第2層20を交互に積層する方法は、種々の方法を用いることができる。ここでは、図2に示すようなベル・アーマー方式の原料装入装置2(以下、単に「原料装入装置2」ともいう)を搭載した高炉1を例にとり、その方法について説明する。
原料装入装置2は、炉頂部に備えられている。つまり、第1層10及び第2層20は、炉頂より装入される。原料装入装置2は、図2に示すように、ベルカップ2aと、下ベル2bと、アーマー2cとを有する。
ベルカップ2aは、装入する原料を充填する。第1層10を装入する際は、第1層10を構成する原料をベルカップ2aに充填し、第2層20を装入する際は、第2層20を構成する原料を充填する。
下ベル2bは下方に広がる円錐状であり、ベルカップ2a内に配設される。下ベル2bは上下に移動可能である(図2で、上方に移動した状態を実線、下方に移動した場合を破線で示している)。下ベル2bは、上方に移動した場合、ベルカップ2aの下部を密閉し、下方に移動した場合ベルカップ2aの側壁の延長上に隙間が構成されるようになっている。
アーマー2cは、下ベル2bより下方で、高炉1の炉壁部に設けられている。下ベル2bを下方に移動した際、上記隙間から原料が落下するが、アーマー2cは、この落下する原料を反発させるための反発板である。また、アーマー2cは、高炉1の内部(中心部)に向かって出退可能に構成されている。
この原料装入装置2を用いて、以下のようにして、第1層10を積層することができる。なお、第2層20についても同様である。また、第1層10及び第2層20の積層は、交互に行われる。
まず、下ベル2bを上方に位置させ、第1層10の原料をベルカップ2aに装入する。下ベル2bが上方に位置する場合、ベルカップ2aの下部は密閉されるので、ベルカップ2a内に上記原料が充填される。なお、その充填量は、各層の積層量とする。
次に、下ベル2bを下方へ移動させる。そうすると、ベルカップ2aとの間に隙間が生じるので、この隙間から上記原料は炉壁方向へ落下し、アーマー2cに衝突する。アーマー2cに衝突し、反発した上記原料は、高炉1内に装入される。上記原料には、アーマー2cでの反発により炉内方向に移動しつつ落下するので、落下した位置から高炉1内の中心側に向かって流れ込みながら堆積する。アーマー2cは、中心部に向かって出退可能に構成されているから、上記原料の落下位置は、アーマー2cを出退させることで調整することができる。この調整により第1層10を所望の形状に堆積させることができる。
<還元溶解工程>
還元溶解工程S2では、羽口1aから送風する熱風により補助燃料を高炉1内へ吹込みつつ、積層された第1層10の鉱石原料11を還元及び溶解する。
なお、高炉操業は連続操業であり、還元溶解工程S2は連続して行われている。一方、積層工程S1は間欠的に行われており、還元溶解工程S2で第1層10及び第2層20の還元及び溶解処理の状況に応じて、新たに還元溶解工程S2で処理すべき第1層10及び第2層20が追加されていく。
図2は、還元溶解工程S2での状態を示している。図2に示すように、羽口1aからの熱風により羽口1a付近には、コークス21が旋回し著しく疎な状態で存在する空洞部分であるレースウェイAが形成されている。高炉1内では、このレースウェイAの温度が最も高く2000℃程度である。
図4に高炉1の羽口1a及びレースウェイA付近の還元溶解工程S2での状態を示す。高炉1には、羽口1aにつながる筒状の補助燃料吹込口1cが設けられており、補助燃料40は、この補助燃料吹込口1cから羽口1aに吹き込まれる。
補助燃料吹込口1cは、補助燃料40が羽口1aから吹き込まれる熱風Hの気流に乗って微粉体41がレースウェイAの奥まで吹き込まれるよう、その吹出口が熱風Hの下流側に向かうように設置されている。
補助燃料40は、微粉炭41を含む。補助燃料40には、微粉炭41に加えて、重油や天然ガス等が含まれていてもよい。補助燃料40は、熱源、還元材及び加炭材として機能する。つまり、コークス21の果たす役割のうち、スペーサー以外の役割を代替する。
微粉炭41は、粒径500μm以下、好ましくは100μm以下に微粉砕されていることが好ましい。微粉炭41の最大粒径を上記上限以下とすることで、微粉炭41の比表面積が増加させ、燃焼効率を高めることができる。
微粉炭比の下限としては、130kg/tpであり、150kg/tpがより好ましい。一方、微粉炭比の上限としては、250kg/tpが好ましく、220kg/tpがより好ましい。微粉炭比が上記下限未満であると、高炉操業の安定性を維持しつつコークス比を低減することが難しく、結果的に還元材比を低減することが困難となるおそれがある。逆に、微粉炭比が上記上限を超えると、微粉炭41の量が過多となり、還元材比を低減することが困難となるおそれがある。
吹き込まれた補助燃料40は、主にレースウェイAの奥のコークス21に吹き付けられる。そうすると、レースウェイAの奥で微粉炭41が溶融した灰分由来の酸性スラグが増加し、粘度や融点が上昇したスラグが滞留(ホールドアップ)したスラグ層である鳥の巣スラグJが形成される。
鳥の巣スラグJが成長すると、高炉1のレースウェイA付近での炉下部通気性が悪化する。この通気性の悪化を抑制するため、補助燃料40には、粒径500μm以下、好ましくは100μm以下に微粉砕された還元鉄成形体が加えられていることが好ましい。
上記還元鉄成形体を含む補助燃料40を羽口1aから吹き込むと、上記還元鉄成形体はレースウェイA内で昇温溶融しそれまでに形成された鳥の巣スラグJと同化及び滓化し、滴下スラグ12として速やかに滴下する。その結果、鳥の巣スラグJが成長し難くなり、通気性を維持することができる。通気性が維持されれば、熱風Hを高炉1の中心部まで通気し易くなるので、結果としてコークス21の使用量を低減することができる。
上記還元鉄成形体の吹込み量の下限としては、銑鉄1トン当たり3kgが好ましく、5kgがより好ましい。上記吹込み量が上記下限未満であると、通気性改善効果が不十分となるおそれがある。
第2層20のコークス21及び微粉炭41を含む還元材の還元材比の上限としては、440kg/tpであり、430kg/tpがより好ましい。当該銑鉄製造方法では、コークス比を低く抑えても第1層10の鉱石原料11に含まれる還元鉄成形体(骨材11a)によって高炉1内の通気性が確保され、上記上限以下の還元材比で安定した高炉操業を維持できる。従って、COの排出が十分に低下させることができる。一方、還元材比の下限としては、400kg/tpが好ましく、410kg/tpがより好ましい。還元材比が上記下限未満であると、第2層20のコークス21の装入量が制限され、高炉1内の通気性の確保が困難となるおそれや、補助燃料40の微粉炭41の量が制限され、高炉操業の安定性の維持が困難となるおそれがある。
羽口1aから吹き込まれる熱風H(空気及び添加酸素)と熱風Hに含まれる湿分と、微粉炭41を含む補助燃料40とは、羽口1aにおいてガス(ボッシュガス)化する。
ボッシュガス原単位の下限としては、1290Nm/tpが好ましく、1310Nm/tpがより好ましい。一方、炉内圧損の観点から、ボッシュガス比の上限としては、1350Nm/tpが好ましく、1330Nm/tpがより好ましい。炉下部の溶解能力は、ボッシュガス顕熱ひいてはボッシュガス原単位に比例する傾向にある。酸素富化によって羽口前温度の上昇を介してボッシュガス顕熱を増加させることができるが、窒素富化によって羽口前温度が低下した場合であってもボッシュガス原単位の増加によって溶解能力を増強することができる。このため、ボッシュガス原単位を制御することで、炉下部での還元鉄の溶融の制御性を高めることができるので、高炉1の操業安定性をさらに高めることができる。ここで、「ボッシュガス原単位」は、単位時間のボッシュガスの総量を単位時間の出銑量で除した値である。
炉下部熱量比の上限としては、0.5が好ましく、0.45がより好ましい。このように炉下部熱量比を上記上限以下とすることで、炉下部の溶解能力が高められ、高炉1の操業安定性をさらに高めることができる。この炉下部熱量比は、ボッシュガス顕熱を制御することで調整することができる。一方、炉下部熱量比の下限は、ボッシュガス量が過大な場合、滴下溶銑・スラグがボッシュガスによって吹き上げられ操業が不安定化するフラッディング限界や、3500℃程度でプラズマ化が起こりそれ以上の高温とはならない燃焼温度限界によって定まり、例えば0.2となる。なお、「炉下部熱量比」は、溶銑、スラグ及びボッシュガスの顕熱から、下記式4で算出することができる。なお、下記式4中の各顕熱は、以下の条件で算出するものとする。溶銑温度として一般的に適正炉熱とされる1500℃、スラグ温度としては溶銑温度+50℃の1550℃を適用する。また、ボッシュガス温度に対しては羽口前温度として羽口前理論燃焼温度を与える。溶銑比熱は0.75kJ/kg/K、スラグ比熱は1.26kJ/kg/K、ボッシュガス成分のNは1.30kJ/Nm/K、COは1.31kJ/Nm/K、Hは1.28kJ/Nm/Kとする。溶銑量には基準として1000kgを用い、スラグ量とブッシュガス量にはスラグ比(kg/tp)とボッシュガス原単位とを用いて、顕熱=比熱×温度×量とする。
炉下部熱量比={(溶銑顕熱)+(スラグ顕熱)}/(ボッシュガス顕熱) ・・・4
熱風Hの羽口前温度の下限としては、2100℃が好ましく、2120℃がより好ましい。一方、上記羽口前温度の上限としては、2200℃が好ましく、2170℃がより好ましい。上記羽口前温度が上記下限未満であると、ボッシュガス顕熱の低下により炉下部溶解能力が不足し、炉下部での還元鉄の溶融が十分に進行せず、高炉操業が不安定化するおそれがある。逆に、上記羽口前温度が上記上限を超えると、炉下部溶解能力が大きくなり過ぎ、還元鉄の急速溶解による炉下部の圧損上昇とともにスラグの蒸発・再凝固によって固着が起こり、棚吊等の降下不良等が発生し、高炉操業が不安定化するおそれがある。
熱風Hの酸素富化率の上限としては、2.5体積%が好ましく、2体積%がより好ましい。安定した高炉操業のためには、一定の出銑量で操業することが好ましい。還元材比が一定であると、熱風H中の酸素が少なくなると出銑量は低下する。また、熱風H中の酸素が一定であると、還元材比が低下すると出銑量は増加する。当該銑鉄製造方法では、低還元材比での操業を志向しているので、出銑量を一定に保つためには、酸素量を低減する必要がある。酸素量を低下させるためには、熱風Hの量、すなわちボッシュガス量を減らす方法も考えられるが、ボッシュガス量の低減は炉下部溶解能力の低下につながり、高炉1の操業安定性が低下するおそれがある。このため、熱風Hの酸素富化率で酸素量を調整する方法が有効である。従って、熱風Hの酸素富化率を上記上限以下とすることで、低還元材比を維持しつつ高炉1の操業安定性を高めることができる。なお、熱風Hの酸素富化率と窒素富化率は互いに補数の関係(酸素富化率+窒素富化率=0)となる。つまり、熱風Hの酸素富化率の下限値は、後述する窒素富化率の上限により定められる。
熱風Hの窒素富化率の下限としては、0体積%が好ましい。この場合、酸素富化率は0体積%以下となる。このように熱風Hの窒素富化率を上記下限以上とすることで、ボッシュガス顕熱が高くなり、溶解能力が高められる。一方、熱風Hの窒素富化率の上限としては、ボッシュガス量増加に伴う圧損上昇やフラッディング限界等の制約から4体積%が好ましく、溶解能力の観点から2体積%がより好ましい。
酸素富化、窒素富化について、さらに詳説する。溶解能力の源泉であるボッシュガス顕熱は、熱風Hの羽口前温度とボッシュガス原単位の積に比例する。また、ボッシュガスは羽口に供給される酸素によるコークスや微粉炭の部分酸化された一酸化炭素ガスと微粉炭等の熱分解反応で生成する水素と窒素からなるが、酸素量一定の下では燃焼場(レースウェイ空間)での正味の反応熱(部分酸化の発熱量と熱分解反応の吸熱量の差分)は一定である。富化酸素や富化窒素は、一般的に送風機からの空気とともに熱風炉で加熱されて羽口に供給される。酸素富化が高いと空気中の窒素の減少に伴い、燃焼場に供給される顕熱が低下する。逆に窒素負荷が高いと燃焼場に供給される顕熱が増加する。その結果、窒素富化は酸素富化と比較すると、羽口前温度は低いが、ボッシュガス顕熱は高くなる。すなわち、酸素富化や窒素富化によって溶解能力が制御できる。
レースウェイAに隣接して、図2に示すように、高炉1の内部においてコークスの擬停滞域である炉芯Bが存在する。また、炉芯Bから上方に滴下帯C、融着帯D及び塊状帯Eがこの順で存在する。
高炉1内の温度は頂部からレースウェイAに向かって上昇する。つまり、塊状帯E、融着帯D、滴下帯Cの順に温度が高く、例えば塊状帯Eで20℃以上1200℃以下程度であるのに対し、炉芯Bは1200℃以上1600℃以下程度となる。なお、炉芯Bの温度は径方向で異なり、炉芯Bの中心部では滴下帯Cより温度が低くなる場合もある。また、高炉1内の中心部に熱風を安定して流通させることで、断面が逆V字型の融着帯Dを形成させ、高炉1内の通気性と還元性を確保している。
高炉1内では、鉄鉱石原料11は、まず塊状帯Eで昇温還元される。融着帯Dでは、塊状帯Eで還元された鉱石が軟化収縮する。軟化収縮した鉱石は降下して滴下スラグとなり、滴下帯Cへ移動する。還元溶解工程S2で、鉱石原料11の還元は、主に塊状帯Eで進行し、鉱石原料11の溶解は、主に滴下帯Cで生じる。なお、滴下帯Cや炉芯Bでは、降下してきた液状の酸化鉄FeOとコークス21の炭素とが直接反応する直接還元が進行する。
還元鉄成形体を含む骨材11aは、融着帯Dで骨材効果を発揮する。つまり、鉱石が軟化収縮した状態でも、高融点の上記還元鉄成形体は軟化せず、上記熱風を高炉1の中心部まで確実に通気させる通気路が確保される。
また、炉床部には、還元された鉄が溶融した溶銑Fが堆積しており、その溶銑Fの上部に溶融スラグGが堆積している。この溶銑F及び溶融スラグGは、出銑口1bから取り出すことができる。
<利点>
当該銑鉄製造方法では、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体が骨材11aとして働き、その総量が上記還元鉄の配合量で銑鉄1トンに対し200kg以上であるので、還元溶解工程S2で第1層10の軟化融着時に熱風Hが通過し易くなるため、通気性を確保するためのコークス21の量が少なくて済む。さらに、当該銑鉄製造方法では、130kg/tp以上の微粉炭比で微粉炭41を補助燃料40として用いることで高炉1の安定操業を高められる。従って、当該銑鉄製造方法を用いることで、440kg/tp以下の低還元材比でありながら、高炉1の安定操業を維持できる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、本発明の銑鉄製造方法が、積層工程と還元溶解工程とのみを備える場合を説明したが、当該銑鉄製造方法は、他の工程を含んでもよい。
例えば当該銑鉄製造方法は、上記高炉の中心部にコークス及び還元鉄成形体の混合物を装入する工程を備えてもよい。この場合、上記混合物における上記還元鉄成形体のうち、粒径5mm以上の還元鉄成形体が占める割合が90質量%以上であり、上記混合物における上記還元鉄成形体の含有量が75質量%以下であることが好ましい。上記熱風は、高炉の中心部まで到達すると、この中心部を上昇する。このように中心部に粒径の大きい還元鉄成形体を上記上限以下の含有量で含めることで、上記熱風の流れを妨げることなく顕熱を効果的に利用できる。従って、コークスの使用量をさらに低減することができる。ここで、高炉の「中心部」とは、炉口部の半径をZとするとき、高炉の中心軸からの距離が0.2Z以下の領域を指す。
上記実施形態の積層工程として、ベル・アーマー方式を用いる場合を説明したが、他の方式を用いることもできる。このような他の方式としてはベルレス方式を挙げることができる。ベルレス方式では、旋回シュートを用いて、その角度を調整しながら積層を行うことができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
操業中の高炉の操業データを用いて、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる条件を確認した。具体的には、微粉炭比を約175kg/tpとし、還元鉄の配合量が異なる場合について、安定操業可能なコークス比を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2024033885000005
表1の結果から、還元鉄の配合量を200kg/tp未満としているNo.2では、高炉内の還元負荷が上昇し、熱的に不安定となるため、還元材比を440kg/tp以下で安定操業することができない。これに対し、還元鉄の配合量を200kg/tp以上としているNo.1では、還元鉄の骨材効果が得られることで通気性が改善し、コークス比を低減できた結果、還元材比を440kg/tp以下で安定操業することができている。
以上の結果から、還元鉄の配合量を、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上とし、微粉炭比を130kg/tp以上とし、還元材比を440kg/tp以下とすることで、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できると言える。
本発明の銑鉄製造方法を用いることで、本発明の銑鉄製造方法は、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる。
1 高炉
1a 羽口
1b 出銑口
1c 補助燃料吹込口
2 原料装入装置
2a ベルカップ
2b 下ベル
2c アーマー
10 第1層
11 鉱石原料
11a 骨材
11b 骨材を除く鉱石原料
12 滴下スラグ
20 第2層
21 コークス
40 補助燃料
41 微粉炭
A レースウェイ
B 炉芯
C 滴下帯
D 融着帯
E 塊状帯
F 溶銑
G 溶融スラグ
H 熱風
J 鳥の巣スラグ

Claims (5)

  1. 羽口を有する高炉を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であって、
    上記高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層する工程と、
    上記羽口から送風する熱風により補助燃料を上記高炉内へ吹込みつつ、積層された上記第1層の上記鉱石原料を還元及び溶解する工程と
    を備え、
    上記鉱石原料が、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体を含み、
    上記補助燃料が、微粉炭を含み、
    上記還元鉄の配合量が、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上であり、
    上記コークス及び上記微粉炭を含む還元材の還元材比が、440kg/tp以下であり、微粉炭比が、130kg/tp以上である銑鉄製造方法。
  2. 上記鉱石原料が、MgOを含有する自溶性ペレットを含み、
    上記自溶性ペレットのMgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上である請求項1に記載の銑鉄製造方法。
  3. 炉下部熱量比が、0.5以下である請求項1又は請求項2に記載の銑鉄製造方法。
  4. 上記熱風の酸素富化率が、2.5体積%以下である請求項3に記載の銑鉄製造方法。
  5. 上記熱風の窒素富化率が、0体積%以上である請求項3に記載の銑鉄製造方法。
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