JP2024033270A - 電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、反りの発生を抑制できる電極の製造方法を提供することを主目的とする。【解決手段】本開示においては、第1方向に長手方向を有する金属箔と、上記金属箔の第1面上に配置された第1塗工部と、を有する第1前駆体シートを準備する、準備工程と、上記第1前駆体シートを上記第1方向に搬送しながら、上記第1塗工部を、厚さ方向にプレスする、塗工部プレス工程と、を有し、上記第1塗工部は、電極材料Aを含有し、上記塗工部プレス工程において、一対のロールであるロールAおよびロールBを用いて、上記第1塗工部を上記厚さ方向に押し付けつつ、ロールプレスし、上記ロールプレスの際に、上記ロールAを、上記厚さ方向において、上記第1前駆体シートの上記第1塗工部側に配置し、上記ロールBを、上記厚さ方向において、上記第1前駆体シートの上記金属箔側に配置し、かつ、上記金属箔と上記ロールBとの間に弾性体シートを配置して、上記ロールプレスを行う、電極の製造方法を提供することにより上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本開示は、電極の製造方法に関する。
電極の製造方法として、長尺の金属箔上に電極合材を塗布したシートを圧延する方法が知られている。例えば特許文献1には、金属箔上に形成された電極合材層を厚さ方向にプレスして電極を製造する方法が開示されている。具体的には、第1金属箔の第1面に、負極活物質層を形成し、次に、第2金属箔の第1面が、第1金属箔の第2面と対向した状態で、負極活物質層をプレスし、次に、第2金属箔の第2面に、正極活物質層を形成し、そして、正極活物質層をプレスする電極の製造方法が開示されている。
特開2021‐082504号公報
電極合材層(塗工部)を有するシートを厚さ方向にプレス(ロールプレス)する場合、加えられる圧縮力により塗工部および金属箔が伸ばされる。一方で、一般的に塗工部および金属箔では伸び率が異なる。また、金属箔の両面に材料が異なる塗工部が形成された場合も、例えば材料の違いにより塗工部間で伸び率が異なる。この場合、プレスにより、伸び率が高いシートの面側が、伸び率が低いシートの面側よりも伸びるため、シートに反りが発生する恐れがある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、反りの発生を抑制できる電極の製造方法を提供することを主目的とする。
[1]
第1方向に長手方向を有する金属箔と、上記金属箔の第1面上に配置された第1塗工部と、を有する第1前駆体シートを準備する、準備工程と、上記第1前駆体シートを上記第1方向に搬送しながら、上記第1塗工部を、厚さ方向にプレスする、塗工部プレス工程と、を有し、上記第1塗工部は、電極材料Aを含有し、上記塗工部プレス工程において、一対のロールであるロールAおよびロールBを用いて、上記第1塗工部を上記厚さ方向に押し付けつつ、ロールプレスし、上記ロールプレスの際に、上記ロールAを、上記厚さ方向において、上記第1前駆体シートの上記第1塗工部側に配置し、上記ロールBを、上記厚さ方向において、上記第1前駆体シートの上記金属箔側に配置し、かつ、上記金属箔と上記ロールBとの間に弾性体シートを配置して、上記ロールプレスを行う、電極の製造方法。
[2]
上記電極材料Aが正極活物質を含む、[1]に記載の電極の製造方法。
[3]
第1方向に長手方向を有する金属箔と、上記金属箔の第1面上に配置された第2塗工部と、上記第1面と対向する上記金属箔の第2面上に配置された第3塗工部と、を有する第2前駆体シートを準備する、準備工程と、上記第2前駆体シートを上記第1方向に搬送しながら、上記第2塗工部および上記第3塗工部を、厚さ方向にプレスする、塗工部プレス工程と、を有し、上記第2塗工部は、電極材料Bを含有し、上記第3塗工部は、電極材料Cを含有し、上記第3塗工部は、上記第2塗工部より、上記第1方向における伸び率が低く、上記塗工部プレス工程において、一対のロールであるロールAおよびロールBを用いて、上記第2塗工部および上記第3塗工部を上記厚さ方向に押し付けつつ、ロールプレスし、上記ロールプレスの際に、上記ロールAを、上記厚さ方向において、上記第2前駆体シートの上記第2塗工部側に配置し、上記ロールBを、上記厚さ方向において、上記第2前駆体シートの上記第3塗工部側に配置し、かつ、上記第3塗工部と上記ロールBとの間に弾性体シートを配置して、上記ロールプレスを行う、電極の製造方法。
[4]
上記電極材料Bが正極活物質を含み、上記電極材料Cが負極活物質を含む、[3]に記載の電極の製造方法。
[5]
上記ロールAおよび上記ロールBは、それぞれ、軸体と、上記軸体を覆う弾性体とを有する弾性ロールである、[1]から[4]のいずれかに記載の電極の製造方法。
本開示においては、反りの発生を抑制できるという効果を奏する。
本開示における電極の製造方法を例示するフロー図である。 本開示におけるメカニズムを説明する図である。 本開示における塗工部プレス工程を例示する図である。 本開示における第1前駆体シートを例示する図である。 本開示における第2前駆体シートを例示する図である。 実験例について説明する図である。
以下、本開示における電極の製造方法について、詳細に説明する。ここで、本明細書において、ある部材に対して他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方に、別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含む。
また、本開示において、ある部材を「第1」および「第2」などの表記を付さずに説明する場合、特に明記しない限り、「第1」および「第2」などの表記が付された部材の両方について説明するものとする。
図1は、本開示における電極の製造方法の一例を示すフロー図である。図1においては、まず、所定の前駆体シートを準備する(準備工程)。次いで、上記前駆体シートを上記第1方向に搬送しながら、塗工部を、厚さ方向にプレスする(塗工部プレス工程)。塗工部プレス工程においては、所定の位置に配置された一対のロール(ロールAおよびロールB)を用いてロールプレスを行う。また、本開示においては、ロールプレスは、金属箔とロールBとの間、または、第3塗工部とロールBとの間に弾性体シートを配置して行う。ここで、本開示において「厚さ方向」とは、金属箔および塗工部の積層方向と同義である。
本開示によれば、金属箔とロールBとの間、または、第3塗工部とロールBとの間に弾性体シートを配置してロールプレスを行うことで、反りの発生を抑制できる。
本開示における電極の製造方法のメカニズムを、図を用いて説明する。図2(a)に示すように、金属箔1上に配置された塗工部2を緻密化するため、前駆体シート10を第1方向Dに搬送しながら、一対のロール(ロール20A、ロール20B)の間に通過させてロールプレスする。また、ロールプレスにより、シートが延伸され薄膜化される。一方、一般的に、塗工部に比べて金属箔が硬く伸びにくい。そのため、塗工部と金属箔において伸び率に差が生じる。その結果、図2(b)に示すように、伸び率が大きい塗工部が外側を向いて周長が合うように反り、シートに反りが生じる場合がある。これに対して、本開示においては、図3(a)に示すように、金属箔1とロール(ロール20B)との間に弾性体シート30を配置してロールプレスを行う。これにより、一対のロールを前駆体シートに押し付ける圧縮力と、圧縮力に起因する弾性体シートの変形力とを金属箔に付与することができるため、金属箔をより延伸させることができる。その結果、塗工部と金属箔との伸び率の差を小さくでき、電極に反りが発生することを抑制することができる。なお、図2(a)に示す前駆体シートでは、金属箔の片面(第1面)のみに塗工部が配置されているが、第1面および第1面と対向する金属箔の第2面の両面に塗工部が配置されている場合であっても、塗工部の材料(電極材料)が異なると、塗工部同士で伸び率に差が生じる場合がある。例えば、活物質として金属活物質を用いた塗工部は相対的に伸び率が低く、活物質として酸化物活物質を用いた塗工部は相対的に伸び率が高くなる。その場合には、図3(b)に示すように、伸び率が低い塗工部とロールとの間に弾性体を配置することで、伸び率の差を小さくでき、反りの発生を抑制することができる。
また、本開示における電極の製造方法であれば、電極の反りの発生を抑制できるため、電極の搬送する際の破断を抑制することができる。また、複数の電極を積層する場合の精度を向上でき、電池(積層電池)の性能が悪化することを抑制できる。
1.準備工程
本開示における準備工程は、第1前駆体シートまたは第2前駆体シートを準備する工程である。
(1)第1前駆体シート
図4は、第1前駆体シートを例示する図である。具体的には、図4(a)は、前駆体シートを金属箔の幅方向から観察した平面図であり、図4(b)は、図4(a)の前駆体シート10Aを第1塗工部2A側から観察した平面図である。図4(a)に示すように、第1前駆体シート10Aは、第1方向Dに長手方向を有する金属箔1と、金属箔の第1面X上に配置された第1塗工部2Aと、を有する。また、第1前駆体シート10Aにおいては、第1面Xと対向する上記金属箔の第2面Y上において、塗工部は、通常配置されていない。つまり、第1前駆体シートにおいては、塗工部は金属箔の第1面上のみに配置されている。
金属箔の材料としては、電池の集電体の材料として用いられる金属を挙げることができる。詳しくは「4.電極」に記載する。金属箔の厚さは、例えば1μm以上であり、10μm以上であってもよい。一方、金属箔の厚さは、例えば100μm以下である。
第1前駆体シートにおける第1塗工部は上記金属箔の第1面上に配置されており、電極材料Aを含有している。電極材料Aは、通常活物質を少なくとも含有する。活物質は、負極活物質であってもよく、正極活物質であってもよいが、後者が好ましい。
正極活物質としては、典型的には、酸化物活物質が挙げられる。酸化物活物質としては、例えば、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiVO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の岩塩層状型活物質、LiMn、Li(Ni0.5Mn1.5)O等のスピネル型活物質、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCuPO等のオリビン型活物質が挙げられる
負極活物質としては、例えば、カーボン活物質、酸化物活物質および金属活物質を挙げることができる。カーボン活物質としては、例えば、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボンおよびソフトカーボン等を挙げることができる。酸化物活物質としては、例えば、Nb、LiTi12およびSiOを挙げることができる。金属活物質としては、例えば、In、Al、SiおよびSnを挙げることができる。
また、電極材料Aは、必要に応じて、固体電解質、導電材およびバインダーの少なくとも一つを含有してもよい。固体電解質、導電材およびバインダーについては、「4.電極」に記載する。
第1塗工部は、後述する塗工部プレス工程を経て電極層となる。電極材料Aが正極活物質を含有する場合、プレス後の第1塗工部は正極活物質層となり、電極材料Aが負極活物質を含有する場合、プレス後の第1塗工部は負極活物質層となる。
また、第1塗工部は、金属箔の第1方向に沿って配置されていることが好ましい。また、第1塗工部は、図4(b)に示すように、金属箔1の第1方向Dに沿って連続的に配置されていてもよい。一方、第1塗工部1は、金属箔1の第1方向Dに沿って間欠的に配置されていてもよい。
第1塗工部の厚さは特に限定されず、所望の電極サイズに応じて適宜調整することができる。第1塗工部の厚さは、例えば0.2mm以上であり、0.3mm以上であってもよく、0.5mm以上であってもよい。一方、第1塗工部の厚さは、例えば1.5mm以下であり、1.0mm以下であってもよく、0.6mm以下であってもよい。
第1塗工部の幅(金属箔の第1方向に直交する方向の長さ)は特に限定されず、所望の電極サイズに応じて適宜調整することができる。金属箔の幅に対する第1塗工部の幅の割合は、例えば30%以上であり、50%以上であってもよく、70%以上であってもよい。また、上記割合は、例えば90%以下であり、80%以下であってもよい。
また、図4(b)に示すように、本開示における第1前駆体シートには、上記第1方向と直交する方向における第1塗工部の端部に、未塗工部3が配置されていてもよい。未塗工部は、例えば、金属箔が露出した部分である。また、図示しないが、未塗工部においては塗工部との境目に樹脂を含む保護層が設けられていてもよい。
未塗工部の幅(金属箔の第1方向に直交する方向の長さ)は特に限定されず、所望の電極サイズに応じて適宜調整することができる。金属箔の幅に対する未塗工部の幅の割合は、例えば3%以上であり、5%以上であってもよい。一方、上記割合は、例えば20%以下であり、10%以下であってもよい
第1前駆体シートは、例えば、金属箔の第1面に、分散媒を含有する電極材料Aを塗工して、乾燥することで準備することができる。分散媒としては、例えば、酪酸ブチル、ジブチルエーテル、ヘプタン等の有機溶媒が挙げられる。電極材料Aの塗工方法は特に限定されず、一般的な塗工方法が挙げられる。また、乾燥温度は、分散媒が揮発する温度であれば特に限定されない。
図4(b)に示すように、第1前駆体シート10Aは、1列の第1塗工部2Aと、第1塗工部2Aの両端部に配置された2列の未塗工部3とを、ストライプ状に有していてもよい。また、図示しないが、第1前駆体シートは、平面視上、N列(Nは2以上の整数)の第1塗工部と、N列の第1塗工部それぞれの両端部に配置された未塗工部を有するシートであってもよい。この場合、未塗工部の列数は、N+1列である。
(2)第2前駆体シート
図5は、第2前駆体シートを例示する図であり、前駆体シートを金属箔の幅方向から観察した平面図である。図5に示すように、第2前駆体シート10Bは、第1方向Dに長手方向を有する金属箔1と、上記金属箔の第1面X上に配置された第2塗工部2Bと、上記第1面Xと対向する上記金属箔の第2面Y上に配置された第3塗工部2Cと、を有している。金属箔については、第1前駆体シートと同様であるので、記載を省略する。
第2前駆体シートにおける第2塗工部は、電極材料Bを含有する。また、第2前駆体シートにおける第3塗工部は、電極材料Cを含有する。電極材料Bおよび電極材料Cは、それぞれ、少なくとも活物質を通常含有する。電極材料Bおよび電極材料Cが含有する活物質は、それぞれ、負極活物質であってもよく、正極活物質であってもよいが、電極材料Bが正極活物質を含有し、電極材料Cが負極活物質を含有することが好ましい。正極活物質および負極活物質については、「(1)第1前駆体シート」に記載した内容と同様である。
また、電極材料Bおよび電極材料Cは、それぞれ、必要に応じて、固体電解質、導電材およびバインダーの少なくとも一つを含有してもよい。固体電解質、導電材およびバインダーについては、「(1)第1前駆体シート」に記載した内容と同様である。
第3塗工部は、上記第2塗工部より、上記第1方向における伸び率が低い。第2塗工部および第3塗工部の伸び率については、予備実験により予め確認しておくことが好ましい。例えば、予備試験において、サンプルをロールプレスし、ロールプレス前のサンプルの第1方向の長さに対する、ロールプレス後のサンプルの第1方向の長さを求めて、伸び率(%)を確認することができる。
第2塗工部の伸び率をXとし、第3塗工部の伸び率をYとした場合、Y/Xは、例えば、0.1以上であり、0.3以上であってもよく、0.5以上であってもよい。一方、Y/Xは、例えば、0.9以下であり、0.8以下であってもよく、0.7以下であってもよく、0.6以下であってもよい。伸び率Xおよび伸び率Yは、それぞれ、例えば105%以上であり、110%以上であり、120%以上であってもよい。
伸び率Xおよび伸び率Yは、それぞれ、電極材料Bおよび電極材料Cの材料、および材料の割合を変更することで、調整することができる。例えば、活物質として金属活物質を用いた場合、酸化物活物質を用いた場合よりも伸び率は高くなる。
第2前駆体シートにおける塗工部は、後述する塗工部プレス工程を経て電極層となる。
第2前駆体シートにおける第2塗工部および第3塗工部の配置方法(連続塗工、間欠塗工)については、それぞれ、上述した第1塗工部と同様である。また、第2塗工部および第3塗工部の厚さおよび幅についても、それぞれ、上述した第1塗工部と同様である。
また、第2前駆体シートには、上記第1方向と直交する方向における第2塗工部の端部および第3塗工部の端部に、未塗工部が配置されていてもよい。未塗工部については、上述した第1前駆体シートと同様である。
第2前駆体シートは、例えば、金属箔の第1面に、分散媒を含有する電極材料Bを塗工し、上記第1面と対向する上記金属箔の第2面に、分散媒を含有する電極材料Cを塗工して、乾燥することで準備することができる。分散媒については、上述した第1前駆体シートと同様である。
2.塗工部プレス工程
本開示におけるプレス工程は、一対のロールであるロールAおよびロールBを用いて、塗工部を厚さ方向に押し付けつつ、ロールプレスする工程である。また、ロールプレスにおいては、ロールAおよびロールBは所定の位置に配置されている。そして、金属箔とロールBとの間、または、第3塗工部とロールAとの間に弾性体シートを配置してロールプレスを行う。
図3(a)に示すように、ロールA(20A)は、厚さ方向において、第1前駆体シート10Aの第1塗工部2A側に配置され、ロールB(20B)は、厚さ方向において、第1前駆体シート10Aの金属箔1側に配置されている。そして、金属箔1とロールB(20B)との間に弾性体シート30を配置してロールプレスを行う。金属箔とロールBとの間に弾性体シートを配置することにより、金属箔に弾性体シートの変形力を加えることができるため、金属箔をより延伸させることができる。その結果、第1塗工部との伸び率の差が小さくなる。なお、図3(a)においては、ロールA(20A)は、厚さ方向において、金属箔1を基準として、第1塗工部2A側に配置されていると言い換えることができる。同様に、ロールB(20B)は、厚さ方向において、金属箔1基準として、第1塗工部2Aとは反対側に配置されていると言い換えることができる。
また、図3(b)に示すように、ロールA(20A)は、厚さ方向において、第2前駆体シート10Bの第2塗工部2B側に配置され、ロールB(20B)は、厚さ方向において、第2前駆体シート10Bの第3塗工部2C側に配置されている。そして、第3塗工部2CとロールB(20B)との間に弾性体シート30を配置してロールプレスを行う。第2塗工部よりも第3塗工部の方が伸び率が低い(伸びにくい)ものの、第3塗工部とロールBとの間に弾性体シートを配置することで、第3塗工部に弾性体シートの変形力を加えることができるため、第3塗工部をより延伸させることができる。その結果、第2塗工部との伸び率の差が小さくなる。なお、図3(b)においては、ロールA(20A)は、厚さ方向において、金属箔1を基準として、第2塗工部2B側に配置されていると言い換えることができる。同様に、ロールB(20B)は、厚さ方向において、金属箔1を基準として、第3塗工部2C側に配置されていると言い換えることができる。
弾性体シートの材料は特に限定されないが、例えば、ゴム、ウレタンなどの樹脂を挙げることができる。また、弾性体シートの大きさは特に限定されないが、前駆体シートよりも大きいことが好ましい。
ここで、ロールAおよびロールBは、それぞれ、金属ロールであってもよい。一方、図3に示すように、ロールAおよびロールBは、それぞれ、軸体21と、軸体を覆う弾性体22とを有する弾性ロールであってもよい。
軸体の材料は特に限定されないが、弾性体よりもヤング率が大きい材料が好ましい。軸体の材料は、例えば金属が挙げられる。
また、弾性体は、所定のヤング率を有することが好ましい。ヤング率は、例えば、11.1MPa以上、86.1MPa以下である。弾性体の材料としては、例えば、ゴム、ウレタン等の樹脂が挙げられる。
3.その他の工程
本開示における電極の製造方法においては、上記塗工部プレス工程の前または後に、上記前駆体シートを上記第1方向に搬送しながら、上記未塗工部を、上記厚さ方向にプレスする、未塗工部プレス工程を有していてもよい。また、未塗工部プレス工程においては、軸体と、上記軸体を覆う弾性体とを有する、一対の弾性ロールを用いて、上記未塗工部を上記厚さ方向に押し付けながらロールプレスすることが好ましい。
未塗工部をプレスすることで、未塗工部を延伸して塗工部との伸び差を調整することができる。また、弾性ロールを用いてロールプレスすることにより未塗工部(金属箔)の破断を抑制することができる。未塗工部に、弾性ロールを厚さ方向に押し付ける圧縮力と、弾性体の変形に起因する変形力の両方を付与することができるからである。未塗工部の伸び量については、弾性体の変形に起因する変形力を変更することにより調整することができる。軸体および弾性体の詳細については、上述したロールAおよびロールBと同様である。
4.電極
本開示の方法で製造される電極では、金属箔の少なくとも一方の面に電極層が形成されている。なお、電極層は、上記塗工部をプレスすることにより得られる層である。本開示の方法で製造される電極は、正極であってもよく、負極であってもよい。
金属箔は、典型的には、集電箔(集電体)として機能する。つまり、金属箔は、正極集電体であってもよく、負極集電体であってもよい。金属箔が正極集電体である場合、金属箔の材料としては、例えば、Al、SUS、Niが挙げられる。金属箔が負極集電体である場合、金属箔の材料としては、例えば、Cu、SUS、Niが挙げられる。
電極層は、少なくとも活物質を含有する。電極層が正極層である場合、活物質は正極活物質であり、電極層が負極層である場合、活物質は負極活物質である。正極活物質および負極活物質については、上記「1.準備工程」に記載したとおりである。
また、電極層は、必要に応じて、固体電解質、導電材およびバインダーの少なくとも一つを含有していてもよい。
固体電解質としては、例えば無機固体電解質が挙げられる。無機固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、窒化物固体電解質およびハロゲン化物固体電解質が挙げられる。また、無機固体電解質は、例えばLiイオン伝導性を有することが好ましい。
導電材としては、例えば、炭素材料、金属粒子、導電性ポリマーが挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック(AB)およびケッチェンブラック(KB)等の粒子状炭素材料;炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)およびカーボンナノファイバー(CNF)等の繊維状炭素材料が挙げられる。また、バインダーとしては、例えば、ポリビニリデンフロライド(PVDF)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有バインダー、ブタジエンゴム等のゴム系バインダーおよびアクリル系バインダーが挙げられる。
本開示における電極の用途としては、例えばLiイオン電池が挙げられる。また、本開示における電池は、電解質層が無機固体電解質を含有する全固体電池であってもよい。また、本開示における電池の用途は、特に限定されないが、例えば、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、電気自動車(BEV)、ガソリン自動車、ディーゼル自動車等の車両の電源が挙げられる。特に、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車または電気自動車の駆動用電源に用いられることが好ましい。また、本開示における電池は、車両以外の移動体(例えば、鉄道、船舶、航空機)の電源として用いられてもよく、情報処理装置等の電気製品の電源として用いられてもよい。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
[実験例1]
図6(a)に示すように、弾性体シート、金属箔および正極層をこの順に有する試験サンプルを準備した。そして、図6(b)に示すように、試験サンプルを台座に設置し、試験サンプルの長手方向における塗工部の端部から50mmの位置に荷重治具を配置してプレスした。プレス後に試験サンプルが台座から離れた距離(反り量)を測定した。また、プレス前後で金属箔および正極層の伸び率を測定した。結果を表1に示す。なお、弾性体シートとしては、厚さ580μmのPET製のシートを用いた。また、プレス圧は0.35ton/cmの線圧(片側荷重:8.5kN)とした。また、正極層の密度は1.90mg/cmであり、プレス後の正極層の厚さは380μmであった。
[実験例2]
弾性体シートを用いなかったこと以外は、実験例1と同様にして反り量を測定した。結果を表1に示す。正極層の密度は1.93mg/cmであり、プレス後の正極層の厚さは378μmであった。
表1に示すように、実験例2では、正極層は伸ばされるものの金属箔は伸びず、両者の伸び率の差が大きかった。そのため、反り量が大きくなった。一方、実験例1では両者の伸び率の差が小さく、その結果反り量が小さくなった。この結果から。弾性体シートを用いてロールプレスをすることにより、電極に反りが発生することを抑制できることが確認された。
1 …金属箔
2 …塗工部
2A …第1塗工部
2B …第2塗工部
2C …第3塗工部
3 …未塗工部
10 …前駆体シート
10A …第1前駆体シート
10B …第2前駆体シート
20 …ロール
20A…ロールA
20B…ロールB
21 …軸体
22 …弾性体

Claims (5)

  1. 第1方向に長手方向を有する金属箔と、前記金属箔の第1面上に配置された第1塗工部と、を有する第1前駆体シートを準備する、準備工程と、
    前記第1前駆体シートを前記第1方向に搬送しながら、前記第1塗工部を、厚さ方向にプレスする、塗工部プレス工程と、
    を有し、
    前記第1塗工部は、電極材料Aを含有し、
    前記塗工部プレス工程において、
    一対のロールであるロールAおよびロールBを用いて、前記第1塗工部を前記厚さ方向に押し付けつつ、ロールプレスし、
    前記ロールプレスの際に、
    前記ロールAを、前記厚さ方向において、前記第1前駆体シートの前記第1塗工部側に配置し、
    前記ロールBを、前記厚さ方向において、前記第1前駆体シートの前記金属箔側に配置し、かつ、
    前記金属箔と前記ロールBとの間に弾性体シートを配置して、前記ロールプレスを行う、電極の製造方法。
  2. 前記電極材料Aが正極活物質を含む、請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 第1方向に長手方向を有する金属箔と、前記金属箔の第1面上に配置された第2塗工部と、前記第1面と対向する前記金属箔の第2面上に配置された第3塗工部と、を有する第2前駆体シートを準備する、準備工程と、
    前記第2前駆体シートを前記第1方向に搬送しながら、前記第2塗工部および前記第3塗工部を、厚さ方向にプレスする、塗工部プレス工程と、
    を有し、
    前記第2塗工部は、電極材料Bを含有し、
    前記第3塗工部は、電極材料Cを含有し、
    前記第3塗工部は、前記第2塗工部より、前記第1方向における伸び率が低く、
    前記塗工部プレス工程において、
    一対のロールであるロールAおよびロールBを用いて、前記第2塗工部および前記第3塗工部を前記厚さ方向に押し付けつつ、ロールプレスし、
    前記ロールプレスの際に、
    前記ロールAを、前記厚さ方向において、前記第2前駆体シートの前記第2塗工部側に配置し、
    前記ロールBを、前記厚さ方向において、前記第2前駆体シートの前記第3塗工部側に配置し、かつ、
    前記第3塗工部と前記ロールBとの間に弾性体シートを配置して、前記ロールプレスを行う、電極の製造方法。
  4. 前記電極材料Bが正極活物質を含み、前記電極材料Cが負極活物質を含む、請求項3に記載の電極の製造方法。
  5. 前記ロールAおよび前記ロールBは、それぞれ、軸体と、前記軸体を覆う弾性体とを有する弾性ロールである、請求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載の電極の製造方法。
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