JP2024031319A - 電波散乱装置 - Google Patents

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    • H01Q15/00Devices for reflection, refraction, diffraction or polarisation of waves radiated from an antenna, e.g. quasi-optical devices
    • H01Q15/14Reflecting surfaces; Equivalent structures

Abstract

【課題】メタサーフェスによる電波散乱部において電波の散乱角度を調整可能な電波散乱装置を提供する。【解決手段】電波散乱装置は、誘電体により構成される基板と、接地電極を含む接地電極ユニットと、表面電極が配列された複数の表面電極ユニットと、接地電極ユニットと複数の表面電極ユニットとの位置関係の調整を可能にする位置調整手段と、を備え、表面電極ユニットは、基板を介して接地電極と対向する場合に、表面電極ユニットごとに予め定められた散乱角にて入射ビームを散乱し、位置調整手段は、位置関係の調整により、基板を介して接地電極ユニットに対向する表面電極ユニットを切り替えることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、電波散乱装置に関する。
電波を利用する無線通信において、電波の届かない不感地帯が生じる場合がある。例えば、電波の透過に対して障壁となるビル等の障壁物が存在すると、障壁物で遮られた部分が不感地帯となり得る。また、無線通信を行う機器の疎密に応じて、ある地帯における電波の強度を高くしたい場合がある。例えば、通信端末を所持し電波を利用する利用者の密度が高い地帯では、利用者の密度が低い地帯に比べ、電波の強度を高くすることが求められる。不感地帯や電波の強度を高くしたい地帯等、狙いとする地帯において、電波の強度を確保するには、入射した電波を散乱して狙いとする地帯に照射する電波散乱装置を用いることが有効である。
特許文献1には、メタサーフェス基板と、メタサーフェス基板に対向して配置される誘電体基板と、メタサーフェス基板と誘電体基板との間の距離を調整する調整部と、を有する電波散乱装置について記載されており、誘電体基板をメタサーフェス基板に対して傾けた状態とすることにより、反射波を偏向させることが記載されている。
特開2021-114647号公報
ところで、例えば、障壁物の設置や撤去、移動の他、利用者の疎密の変化により、狙いとする地帯の位置や大きさが変化する場合がある。このような場合、電波の照射位置を変化させることが求められる。言い換えると、電波散乱装置による電波の散乱角を、動的に制御することが求められる。
また例えば、無線通信を行う機器の種類や、通信の内容により、照射する電波の周波数を変化させる必要がある。言い換えると、電波散乱装置により散乱される散乱ビームの周波数を動的に制御することが求められる。
このように、無線通信が行われる環境や状況によっては、電波散乱装置の散乱特性を動的に制御することが求められる。
本発明は、電波の散乱特性の動的な制御が可能な電波散乱装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、誘電体により構成される基材と、接地電極を含む接地電極ユニットと、表面電極が配列された複数の表面電極ユニットと、前記接地電極ユニットと前記複数の表面電極ユニットとの位置関係の調整を可能にする位置調整手段と、を備え、前記表面電極ユニットは、前記基材を介して前記接地電極と対向する場合に、当該表面電極ユニットごとに予め定められた散乱特性にて入射ビームを散乱し、前記位置調整手段は、前記位置関係の調整により、前記基材を介して前記接地電極ユニットに対向する表面電極ユニットを切り替えることを特徴とする、電波散乱装置である。
ここで、前記予め定められた散乱特性は、予め定められた散乱角であることを特徴として良い。
また、この電波散乱装置において、前記複数の表面電極ユニットは、それぞれ異なる散乱角にて前記入射ビームを散乱する3以上の表面電極ユニットを含み、前記位置調整手段は、前記位置関係の調整により、互いに異なる散乱角にて前記入射ビームを散乱する2以上の表面電極ユニットを含むように、前記基材を介して前記接地電極に対向する表面電極ユニットの組合せを切り替えることを特徴として良い。
さらに、前記表面電極ユニットの組合せは、予め定められた第1の散乱角にて入射ビームを散乱する第1の表面電極ユニットと、予め定められた第2の散乱角にて前記入射ビームを散乱する第2の表面電極ユニットとを含み、前記第1の表面電極ユニットと前記第2の表面電極ユニットとは、隣接して配置され、当該第1の表面電極ユニットと当該第2の表面電極ユニットとの間は、予め定められた位相差に設定されることを特徴として良い。
また、前記位置調整手段は、前記複数の表面電極ユニットの位置を変化させることで、前記位置関係を調整することを特徴として良い。
さらに、前記複数の表面電極ユニットは、シート材上に隣接して配置されることを特徴として良い。
さらにまた、前記複数の表面電極ユニットは、筒状の構造を有する前記シート材上の外周側に配置され、前記位置調整手段は、前記シート材を前記筒状の構造における円周方向へ回転させて前記複数の表面電極ユニットの位置を変化させることを特徴として良い。
さらにまた、前記位置調整手段は、前記シート材の巻き取りにより前記複数の表面電極ユニットの位置を変化させることを特徴として良い。
ここで、前記位置調整手段はさらに、前記接地電極ユニットの位置を変化させることで、前記位置関係を調整することを特徴として良い。
また、前記位置調整手段は、前記接地電極ユニットの位置のみを変化させることで、前記位置関係を調整することを特徴として良い。
本発明によれば、電波の散乱特性の動的な制御が可能な電波散乱装置を実現することができる。
電波散乱装置により不感地帯を解消する概念を説明する図であり、図1(A)は、障壁物により生じる不感地帯を電波散乱装置により解消する様子を説明する図、図1(B)は、電波散乱装置による散乱方向を説明する図である。 電波散乱装置で散乱させた散乱ビームの一例を示す図であり、図2(A)は、V(垂直)偏波を示す図、図2(B)は、H(水平)偏波を示す図、図2(C)は、図2(A)、(B)の電波散乱装置を4倍の面積にした電波散乱装置でのV偏波を示す図である。 第1の実施の形態が適用される電波散乱装置の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 表面電極シートについて説明する図であり、(A)は表面電極シートの平面図、(B)は平面状の表面電極シートの断面図、(C)は筒状の表面電極シートの断面図である。 表面電極ユニットについて説明する図であり、(A)は表面電極ユニットの平面図、(B)はセルの平面図、(C)はセルのパラメータとその値を示す表である。 散乱角θを設定する方法を説明する図である。 θ=15,25,35度の表面電極ユニットを散乱可能とした場合の散乱特性について説明する図であり、(A)は散乱可能な領域、(B)は散乱特性である。 θ=25,35,45度の表面電極ユニットを散乱可能とした場合の散乱特性について説明する図であり、(A)は散乱可能な領域、(B)は散乱特性である。 θ=35,45,55度の表面電極ユニットを散乱可能とした場合の散乱特性について説明する図であり、(A)は散乱可能な領域、(B)は散乱特性である。 第2の実施の形態が適用される電波散乱装置の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 第3の実施の形態が適用される電波散乱装置の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 第4の実施の形態が適用される電波散乱装置の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)はx方向の断面図、(C)はy方向の断面図である。 電波散乱装置の応用例の概略構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<電波散乱装置の概要>
まず、電波散乱装置による狙いとする地帯への電波の照射の概念を説明する。ここでは、一例として、不感地帯を解消する概念を説明する。
図1は、電波散乱装置により不感地帯を解消する概念を説明する図である。図1(A)は、障壁物により生じる不感地帯を電波散乱装置により解消する様子を説明する図、図1(B)は、電波散乱装置による散乱方向を説明する図である。
図1(A)に示すように、地表1上に3つのビル3(区別する場合は、ビル3a、3b、3c)が並列して設けられている場合を考える。ビル3aの屋上に電波を送受信する基地局アンテナ2が設けられている。図1(A)では、基地局アンテナ2は、地表1に垂直に配置された複数のアンテナ(放射素子)で構成されたアレイアンテナとして図示されている。そして、ビル3cの屋上に電波散乱装置10(区別する場合には、電波散乱装置10a、10b、10c)が設けられている。電波散乱装置10は、基地局アンテナ2が見通せる位置に設けられている。つまり、基地局アンテナ2が、準ミリ波帯やミリ波帯のように波長が短い電波を送受信する場合であっても、基地局アンテナ2からの電波は、直接電波散乱装置10に入射する。
まず、ビル3cの屋上に電波散乱装置10が設けられていないとする。基地局アンテナ2が、準ミリ波帯やミリ波帯のように波長が短い電波を送受信する場合、ビル3bが電波の透過に対する障壁物となる。このため、基地局アンテナ2から送信された電波は、直接には、ビル3bとビル3cとの間の地表1上に届かない。つまり、ビル3bとビル3cとの間の地表1の部分は、不感地帯となる。
ここで、図1(A)のようにビル3cの屋上に電波散乱装置10を設けると、基地局アンテナ2からの電波は、電波散乱装置10により散乱され、散乱ビームがビル3bとビル3cとの間の不感地帯に照射される。電波散乱装置10を設けることで、電波散乱装置10が設けられない場合に発生するビル3bとビル3cとの間の不感地帯が解消される。
図1(B)では、基地局アンテナ2は、放射素子がマトリクス状に配列されたアレイアンテナとして示されている。ここでは、基地局アンテナ2と携帯端末4(無線通信を行う機器の一例)との間で電波を送受信する。図1(B)に示すように、基地局アンテナ2と携帯端末4との間には、電波の透過に対して障壁となるビル3が存在する。このため、基地局アンテナ2から携帯端末4の方向に直線的に入射するように進む入射ビーム11aは、ビル3が障壁物となって、携帯端末4に届かない(図では、届かないことをバツ印「×」で示している)。
一方、基地局アンテナ2から入射する入射ビーム11bが電波散乱装置10で散乱されると、散乱によって生成された散乱ビーム12aが携帯端末4に届く。ここでは、電波散乱装置10には入射ビーム11bが入射角αで入射し、入射角αと異なる散乱角θで散乱ビーム12aが出射する(α≠θ)。なお、電波散乱装置10が鏡面反射する場合には、散乱ビーム12bは、散乱角αで出射する。図1(B)に示す例において、電波散乱装置10が鏡面反射すると、図中の破線の矢印で示す方向に散乱ビーム12bが生じる。このため、電波は、携帯端末4に届かない。このように、電波散乱装置10が入射角αと異なる散乱角θで電波を散乱するように設定すると、電波散乱装置10の設計が容易になる。
本明細書では、電波を散乱させて出射することから、電波散乱装置と表記するが、電波を反射させて出射するとして、電波反射装置としても良い。また、電波散乱装置により散乱されることから散乱ビームと表記するが、反射ビームとしても良い。また、電波散乱装置の垂線方向に対する散乱ビームが出射する角度を散乱角、又は散乱角度と表記するが、反射角、又は反射角度としても良い。
図2は、電波散乱装置10で散乱させた散乱ビーム12の一例を示す図である。図2(A)は、V(垂直)偏波を示す図、図2(B)は、H(水平)偏波を示す図、図2(C)は、図2(A)、(B)の電波散乱装置10を4倍の面積にした電波散乱装置10′でのV偏波を示す図である。なお、図2(A)、(B)、(C)では、紙面の上側に斜視図を示し、紙面の下側に散乱ビーム12の強度を極座標で示す。斜視図において、図示するようにx方向、y方向およびz方向を設定する。極座標において、紙面に対して、右方向が-x方向、左方向が+x方向、上方向が+z方向である。なお、散乱ビームの強度は、シミュレーションによって求めた。
ここでは、電波散乱装置10は、平面形状が長手方向と短手方向とを有する四角形であって、後述するセル#がマトリクス状に配列されたメタサーフェスである。ここで、四角形の長手方向をx方向とし、短手方向をy方向とし、四角形の面に垂直な方向をz方向とする。z軸からx軸に向かう角度をη、z軸からy軸に向かう角度をζとする。ここでは、電波散乱装置10に入射する入射ビーム(図1(B)における入射ビーム11bに相当)は、角度ηを0度、角度ζを20度に設定されている。つまり、入射ビームは、yz面にあって、z軸からy軸側に20度傾いている。一方、散乱ビーム12は、角度ηを45度、角度ζを0度に設定されている。つまり、散乱ビーム12は、xz面において、z軸からx軸側に45度傾いている。また、電波は、28GHzである。なお、V偏波は、y方向に電界が振動する偏波であり、H偏波は、x方向に電界が振動する偏波である。
図2(A)に示すように、V偏波は、xz面において45度(角度η=45度、角度ζ=0度)方向に散乱ビーム12が発生している。そして、散乱ビーム幅は、8度である。同様に、図2(B)に示すように、H偏波は、xz面において45度(角度η=45度、角度ζ=0度)方向に散乱ビーム12が発生している。そして、散乱ビーム12の幅は、8度である。つまり、電波散乱装置10は、V偏波とH偏波とに対して同様な散乱特性を有している。ここでの散乱ビーム12幅は、-3dBにおける幅である。
図2(C)に示す電波散乱装置10′は、図2(A)、(B)に示した電波散乱装置10を4個配列して構成されている。つまり、面積が4倍となっている。なお、電波散乱装置10′を構成する4個の電波散乱装置10間においては、後述する位相の補正を行っていない。図2(C)に示す電波散乱装置10′では、散乱ビーム12′におけるV偏波のピーク強度は、図2(A)に示した電波散乱装置10の散乱ビーム12のピーク強度より大きい。しかし、散乱ビーム12′の散乱ビーム幅は、4度であって、図2(A)に示した電波散乱装置10の散乱ビーム12の散乱ビーム幅(8度)に比べ狭くなっている。つまり、電波散乱装置10の面積を大きくすると、散乱ビーム幅は逆に狭くなる。
以上説明したように、電波散乱装置10は、電波散乱装置10′のように面積を広げても、散乱ビーム幅は広くならない。よって、より広く不感地帯を解消しようとする場合、図1(A)に示したように、散乱ビーム幅が狭くならない間隔で複数の電波散乱装置10を配置するのが良い。
以降、本発明の第1、第2、第3、第4の実施の形態について説明するが、各実施の形態が適用される電波散乱装置10を、実施の形態の番号iを用いて電波散乱装置10-iと記載する。なお、各実施の形態を区別しない場合は、電波散乱装置10と記載する。
<第1の実施の形態>
図3~6を用いて、第1の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1の構成について説明する。
図3は、第1の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。なお、図3(A)における右方向が+x方向、上方向が+y方向、手前方向(紙面の表方向)が+z方向であり、図3(B)における右方向が+x方向、手前方向(紙面の表方向)が+y方向、下方向が+z方向である。
図4は、表面電極シート100について説明する図であり、(A)は表面電極シート100の平面図、(B)は平面状の表面電極シート100Fの断面図、(C)は筒状の表面電極シート100Rの断面図である。なお、図4(A)における右方向が+x方向、上方向が+y方向、手前方向(紙面の表方向)が+z方向であり、図4(B),(C)における右方向が+x方向、奥方向(紙面の裏方向)が+y方向、上方向が+z方向である。
図5は、表面電極ユニット121について説明する図であり、(A)は表面電極ユニット121の平面図、(B)はセル#の平面図、(C)はセル#のパラメータとその値を示す表である。
図6は、散乱角θを設定する方法を説明する図である。図6において、紙面の右方向がx方向、紙面の上方向がz方向である。図6では、マトリクス状に並ぶセル#の配列における1列分(x方向)のセル#を示している。
図3(A),(B)に示すように、電波散乱装置10-1は、基材6と、接地電極ユニット5と、表面電極シート100と、軸部材7(7a,7b)と、保持部材8(8a,8b)とを備える。
基材6は、誘電体により構成される基材であって、例えば比誘電率εが3.3、厚さtが1.53mm(周波数2.45GHzの場合で0.012λ)の誘電体基板である。比誘電率εおよび厚さtは、他の値であっても良い。
接地電極ユニット5は、導電性材料により構成され、接地電極として機能するユニットである。接地電極は、接地電位(GND)に設定されている。図3の例において、接地電極ユニット5は、基材6の片面(図3(A)における-z方向の面)側に固定されていて良い。
なお、本明細書中では、接地電極ユニット5の全体が接地電極として機能するものとして説明するが、接地電極ユニット5は接地電極を含んでいれば良く、少なくとも一部が接地電極として機能すれば良い。
表面電極シート100は、導電膜により構成されるシート(フィルム)であるシート材110と、シート材110上に配置された表面電極ユニット121(後述)の纏まりであるユニット群120とを含んでいる。
ここで、図4(A)を参照して、表面電極シート100の詳細を説明する。表面電極シート100には、基材6を介して接地電極ユニット5と対向する場合に、ユニットごとに予め定められた散乱角θにて入射ビームを散乱する複数の表面電極ユニット121が設けられている。以降、表面電極ユニット121が基材6を介して接地電極ユニット5と対向し、入射ビームを散乱できる状態であることを、「散乱可能」と記載する場合がある。また、散乱可能な状態において入射ビームを散乱角θで散乱することを、「散乱角θを有する」と記載する場合がある。
なお、予め定められた散乱角θは、表面電極ユニット121ごとに予め定められた散乱特性の一例である。
図4(A)の例では、表面電極シート100には、散乱角θ=5,15,25,35,45,55,65度の7種類の表面電極ユニット121が3個ずつ、合計21個設けられている。そして、同じ散乱角θを有する表面電極ユニット121の纏まりとして、散乱角θ=5,15,25,35,45,55,65度のユニット群120が1個ずつ存在する。なお、各散乱角θを有する表面電極ユニット121について区別が必要な場合は、散乱角θを用いて、表面電極ユニット121(θ)と表記する。例えば、散乱角θ=5度では表面電極ユニット121(5deg)、散乱角θ=15度では表面電極ユニット121(15deg)である。同様に、各散乱角θに対応するユニット群120について区別が必要な場合は、散乱角θを用いて、ユニット群120(θ)と表記する。
なお、各表面電極ユニット121の散乱角θの値は、例示したものに限定されない。また、表面電極ユニット121の種類は、7種類より多く/少なくしても良い。
図4(A)の例では、表面電極ユニット121は、x方向およびy方向に配列されている。より詳しくは、異なる散乱角θを有する7個の表面電極ユニット121がx方向に配列され、同じ散乱角θを有する3個の表面電極ユニット121がy方向に配列されている。また、-x方向(図4(A)の左側)から+x方向(図4(B)の右側)に向かうに従い、表面電極ユニット121の散乱角θが大きくなるように配列されている。具体的には、散乱角θ=5,15,25,35,45,55,65度の表面電極ユニット121がこの順で配列されている。
なお、表面電極ユニット121の配列および個数は一例であり、限定されるものではない。同じ散乱角θを有する表面電極ユニット121の個数を、3個より多く/少なくしても良い。
ここで、表面電極シート100は、柔軟性を有し、外力を加えることによる曲げや変形が可能なものとして構成されている。表面電極シート100は例えば、外力が加わっていない状態では、図4(B)に示すような平面状となる。ここで、表面電極シート100が「平面状」であるとは、すべての表面電極ユニット121が同一の平面に位置する状態である。また例えば、表面電極シート100を変形させ、筒状とすることもできる。例えば、表面電極シート100の-x方向の辺と+x方向の辺とを繋ぎ合わせることで、図4(C)に示すような筒状となる。図4(C)の例では、筒状の表面電極シート100において、表面電極ユニット121(5deg)と表面電極ユニット121(65deg)とが隣接することになる。
以降、図4(C)に示すように表面電極シート100の-x方向の辺と+x方向の辺とを繋ぎ合わせて筒状とした状態を表面電極シート100R、筒状としていない状態を表面電極シート100Fとして区別する場合がある。
図5を参照して、表面電極ユニット121についてより詳しく説明する。
表面電極ユニット121には、少なくとも1つの表面電極102のセル#(図5を用いて後述。以下、単に「セル#」と呼ぶ。)が配列されている。そして、各表面電極ユニット121は、接地電極ユニット5と対向する場合に、セル#の形状および配列に基づいて定まる散乱角θにて入射ビームを散乱する。
図5(A)の例において、表面電極ユニット121は、セル#をx方向にj個、y方向にi個備えている。i、jは、1以上の整数(自然数)である。つまり、セル#は、i×j個のセル#を備えている。各セル#を区別する場合には、セル#(i,j)(i,j=1,2,3,…)と表記する。なお、各表面電極ユニット121が備えるセル#の数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。ここでは、表面電極ユニット121が備えるセル#は、x方向にj個、y方向にi個としたが、x方向に配列されたセル#の数が行ごとに異なってもよく、y方向に配列されたセル#の数が列ごとに異なってもよい。
図5(B)に示す例において、セル#は、平面形状が一辺長Dの正方形である。表面電極ユニット121において、セル#は、一辺長Dをピッチとしてx方向およびy方向に配列されている。以下では、セル#は、ピッチDで配列されているとして説明する。例えば、図5(C)に示すように、周波数28GHzにおいて、一辺長D(ピッチD)は、5mmに設定されている。5mmは、周波数28GHzの波長λの0.467に対応する(0.467λ)。なお、一辺長D(ピッチD)の具体的な値は、周波数などに応じて設定されれば良く、他の値であっても良い。一例として、図5に示す例では、Dの選択基準を、
D/λ<1/(1+sinθ) (1)
としている。ここで、θは散乱角度である。
表面電極102である十字ダイポールは、全体の長さがl、十字部分の幅がwである。図5(B)に示す例では、幅wは、1mm(周波数28GHzの場合で0.093λ)である。なお、長さlおよび幅wの具体的な値は、周波数などに応じて設定されれば良く、他の値であっても良い。十字ダイポールにおいて、長さlや幅wを変更することにより、散乱角に影響を及ぼす位相差φを制御することができる。以下の説明において、位相差を位相と表記することがある。図5に示す例では、セル#の表面電極102を十字ダイポールであるとして説明したが、他の形状であっても良い。セル#の表面電極102の平面形状は、例えば、四角形、円形、リング状などの他の形状であっても良い。
次に、図6を参照して、表面電極ユニット121における散乱角θの設定について説明する。
セル#(1,j)は、x方向にピッチDで配列されている。そして、セル#の配列に対して垂直方向から(-z方向に向かって)電波が入射し、xz面内において散乱ビーム22がz軸からx軸側に向かって角度θ傾いた方向に散乱されるとする。図2(A)に示したz軸からx軸に向かう角度ηが角度θの場合に相当する。なお、散乱ビーム22の角度θを散乱角θと表記する。この場合、各セル#間の位相差がφになるように設定すれば良い。つまり、セル#(1,1)の位相が0、セル#(1,2)の位相が-φ、セル#(1,3)の位相が-2φ、セル#(1,4)の位相が-3φ、セル#(1,5)の位相が-4φ、セル#(1,j)の位相が-(j-1)φとなるようにすれば良い。
散乱角θを得るために設定される各セル#間の位相差φは、
φ=k・D・sinθ (2)
で表される。なお、kは、波数で2π/λである。ここで、λは、波長である。つまり、隣接するセル#間において、式(2)で設定される位相差φが生じるようにセル#を設定する。
なお、図6では、x方向に配列されたセル#で説明したが、y方向に配列されたセル#に対しても同様にして位相差を設定することができる。また、x方向とy方向とでセル#間の位相差を設定すると、xz面以外の方向に散乱角θを設定できる。ここでは、セル#の配列に対して、垂直に電波が入射する場合を説明したが、セル#の配列に斜めに電波が入射する場合についても、同様な方法により位相差φを設定すれば良い。このように、予め設定された位相差でセル#を配列して散乱角θを設定した電波散乱装置10は、リフレクトアレイと呼ばれることがある。
再び図3(A)を参照して、第1の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1は、同様の表面電極シート100R(図4(C)参照)を備えている。より詳しくは、図3(B)に示すように、筒状の表面電極シート100Rにおける内側に軸部材7(7a,7b)と、接地電極ユニット5および基材6とが位置している。
軸部材7は、表面電極シート100Rを円周方向に回転させる。より具体的には、図3(B)の例では、不図示のモータにより駆動されて回転する駆動軸7aと従動軸7bとを備え、軸部材7の回転力が伝達されることで表面電極シート100Rが円周方向に回転する。なお、この軸部材7の構成は一例であって、複数の駆動軸7aまたは複数の従動軸7bを備えていても良く、駆動軸7aのみを備えていても良い。つまり、軸部材7の構成は、表面電極シート100Rを円周方向に回転させ得るものであれば限定されない。
ここで、軸部材7が回転し、表面電極シート100Rが円周方向に回転すると、接地電極ユニット5に含まれる接地電極と表面電極シート100上の表面電極ユニット121との位置関係が変化する。軸部材7は、接地電極と表面電極ユニット121との位置関係の調整を可能にする位置調整手段の一例である。
保持部材8(8a,8b)は、表面電極シート100と、接地電極ユニット5と、基材6と、軸部材7とを保持する部材であって、表面電極シート100と軸部材7とを回転可能に保持する。
図3の例では、軸部材7の軸方向(±y方向)の両端において、互いに対向する保持部材8a,8bが設けられている。保持部材8の構成は、図3の例に限定されるものではなく、表面電極シート100と軸部材7とを回転可能に保持するものであれば良い。
先述したように、表面電極ユニット121は、基材6を介して接地電極ユニット5と対向することにより、入射ビームを予め定められた散乱角θに散乱可能となる。したがって、図3(B)の例では、破線で示す領域100Aに位置する表面電極ユニット121が散乱可能となる。第1の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1では、軸部材7により表面電極シート100を円周方向に回転させることで、領域100Aに位置する表面電極ユニット121を切り替えることができる。言い換えると、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係を調整することで、散乱可能な表面電極ユニット121を切り替えることができる。
また、電波散乱装置10-1では、異なる散乱角θを有する複数の表面電極ユニット121が領域100Aに位置することになる。例えば、ユニット群120(5deg),120(15deg),120(25deg)が領域100Aに位置すると、表面電極ユニット121(5deg),121(15deg),121(25deg)のすべてが散乱可能となる。そして、軸部材7により表面電極シート100を円周方向に回転させることで、領域100Aに位置する表面電極ユニット121の組合せを切り替えることができる。言い換えると、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係を調整することで、散乱可能な表面電極ユニット121の組合せを切り替えることができる。より詳しくは、それぞれ異なる散乱角θを有する7種類の表面電極ユニット121を備え、異なる散乱角θを有する3種類の表面電極ユニット121を含むように、散乱可能とする表面電極ユニット121の組合せを切り替えることができる。なお、この構成は一例であって、異なる散乱角θを有する3以上の表面電極ユニット121を備え、異なる散乱角θを有する2以上の表面電極ユニット121を含むように、散乱可能とする表面電極ユニット121の組合せを切り替えることが可能であると良い。
<散乱特性>
次に、図7~9を用いて、散乱可能な表面電極ユニット121を切り替えた場合の、電波散乱装置10-1の散乱特性の変化について説明する。
図7は、θ=15,25,35度の表面電極ユニット121を散乱可能とした場合の散乱特性について説明する図であり、(A)は散乱可能な領域100A、(B)は散乱特性である。
図8は、θ=25,35,45度の表面電極ユニット121を散乱可能とした場合の散乱特性について説明する図であり、(A)は散乱可能な領域100A、(B)は散乱特性である。
図9は、θ=35,45,55度の表面電極ユニット121を散乱可能とした場合の散乱特性について説明する図であり、(A)は散乱可能な領域100A、(B)は散乱特性である。
図7(B)、図8(B)、図9(B)において、横軸は角度(度)、縦軸はピーク強度で正規化された散乱ビームの強度(dB)である。散乱特性は、シミュレーションによって求めたものである。また、角度(度)は、電波散乱装置10-1に垂直な方向(z軸)からx軸に対する角度であって、図2(A)に示した角度ηに対応する。なお、各表面電極ユニット121に対して垂直(-z方向)に電波が入射するものとする。
図7(A)に示す表面電極ユニット121(15deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+15度(θ=15度)になるように設定され、表面電極ユニット121(25deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+25度(θ=25度)になるように設定され、表面電極ユニット121(35deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+35度(θ=35度)になるように設定されている。
また、表面電極ユニット121(15deg)の+x方向側の端部に位置するセル#と、表面電極ユニット121(25deg)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、散乱角θが+25度になるように設定されている。同様に、表面電極ユニット121(25deg)の+x方向側の端部に位置するセル#と、表面電極ユニット121(35deg)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、散乱角θが+35度になるように設定されている。その他のセル#についても、表面電極ユニット121(θ)の+x方向側の端部に位置するセル#と、隣接する表面電極ユニット121(θ)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、+x方向側の表面電極ユニット121(θ)の散乱角θとなるセル#間位相差φになるように設定されている。つまり、表面電極ユニット121のすべてのセル#において位相が連続的に変化するように設定されている。
図7の例において、θ=15度は予め定められた第1の散乱角の一例であり、表面電極ユニット121(15deg)は第1の表面電極ユニットの一例である。また、θ=25度は予め定められた第2の散乱角の一例であり、表面電極ユニット121(25deg)は第2の表面電極ユニットの一例である。さらに、隣接する表面電極ユニット間の位相差φは、予め定められた位相差の一例である。
図7(B)に示すように、電波散乱装置10-1は、表面電極ユニット121(15deg)に設定した+15度の散乱角θより小さい14度から、表面電極ユニット121(35deg)に設定した+35度の散乱角θより大きい39度の範囲において、強度が大きい散乱ビームが得られている。そして、この範囲において、散乱ビームの強度の変化が少ない。つまり、表面電極ユニット121(15deg),121(25deg),121(35deg)からの散乱ビームが重ね合わされ、強度-10dBでの散乱ビーム幅としては、25度が得られる。
図8(A)に示す表面電極ユニット121(25deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+25度(θ=25度)になるように設定され、表面電極ユニット121(35deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+35度(θ=35度)になるように設定され、表面電極ユニット121(45deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+45度(θ=45度)になるように設定されている。
また、表面電極ユニット121(25deg)の+x方向側の端部に位置するセル#と、表面電極ユニット121(35deg)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、散乱角θが+35度になるように設定されている。同様に、表面電極ユニット121(35deg)の+x方向側の端部に位置するセル#と、表面電極ユニット121(45deg)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、散乱角θが+45度になるように設定されている。その他のセル#についても、表面電極ユニット121(θ)の+x方向側の端部に位置するセル#と、隣接する表面電極ユニット121(θ)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、+x方向側の表面電極ユニット121(θ)の散乱角θとなるセル#間位相差φになるように設定されている。つまり、表面電極ユニット121のすべてのセル#において位相が連続的に変化するように設定されている。
図8の例において、θ=25度は予め定められた第1の散乱角の一例であり、表面電極ユニット121(25deg)は第1の表面電極ユニットの一例である。また、θ=35度は予め定められた第2の散乱角の一例であり、表面電極ユニット121(35deg)は第2の表面電極ユニットの一例である。さらに、隣接する表面電極ユニット間の位相差φは、予め定められた位相差の一例である。
図8(B)に示すように、電波散乱装置10-1は、表面電極ユニット121(25deg)に設定した+25度の散乱角θより小さい21度から、表面電極ユニット121(45deg)に設定した+45度の散乱角θより大きい48度の範囲において、強度が大きい散乱ビームが得られている。そして、この範囲において、散乱ビームの強度の変化が少ない。つまり、表面電極ユニット121(25deg),121(35deg),121(45deg)からの散乱ビームが重ね合わされ、強度-10dBでの散乱ビーム幅としては、27度が得られる。そして、この散乱ビーム幅は、図7(B)に示したものと同様に広い。
図9(A)に示す表面電極ユニット121(35deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+35度(θ=35度)になるように設定され、表面電極ユニット121(45deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+45度(θ=45度)になるように設定され、表面電極ユニット121(55deg)の各セル#の位相はxz面において散乱角θが+55度(θ=55度)になるように設定されている。
また、表面電極ユニット121(35deg)の+x方向側の端部に位置するセル#と、表面電極ユニット121(45deg)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、散乱角θが+45度になるように設定されている。同様に、表面電極ユニット121(45deg)の+x方向側の端部に位置するセル#と、表面電極ユニット121(55deg)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、散乱角θが+55度になるように設定されている。その他のセル#についても、表面電極ユニット121(θ)の+x方向側の端部に位置するセル#と、隣接する表面電極ユニット121(θ)の-x方向側の端部に位置するセル#との間の位相差φが、+x方向の側の表面電極ユニット121(θ)の散乱角θとなるセル#間位相差φになるように設定されている。つまり、表面電極ユニット121のすべてのセル#において位相が連続的に変化するように設定されている。
図9の例において、θ=35度は予め定められた第1の散乱角の一例であり、表面電極ユニット121(35deg)は第1の表面電極ユニットの一例である。また、θ=45度は予め定められた第2の散乱角の一例であり、表面電極ユニット121(45deg)は第2の表面電極ユニットの一例である。さらに、隣接する表面電極ユニット間の位相差φは、予め定められた位相差の一例である。
図9(B)に示すように、電波散乱装置10-1は、表面電極ユニット121(35deg)に設定した+35度の散乱角θより小さい29度から、表面電極ユニット121(55deg)に設定した+55度の散乱角θより大きい58.5度の範囲において、強度が大きい散乱ビームが得られている。そして、この範囲において、散乱ビームの強度の変化が少ない。つまり、表面電極ユニット121(35deg),121(45deg),121(55deg)からの散乱ビームが重ね合わされ、強度-10dBでの散乱ビーム幅としては、29.5度が得られる。そして、この散乱ビーム幅は、図7(B),8(B)に示したものと同様に広い。
このように、電波散乱装置10-1においては、領域100Aに位置する表面電極ユニット121の組合せを切り替え、散乱可能な表面電極ユニット121を切り替えることにより、散乱ビームの散乱角を変化させることが可能となる。つまり、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係を調整することにより、散乱角度を動的に制御することが可能となっている。
また、電波散乱装置10-1では、異なる散乱角θを有する2以上の表面電極ユニット121を含む、表面電極ユニット121の組合せを散乱可能とすることで、広い散乱ビーム幅を実現している。さらに、隣接する表面電極ユニット121間の位相差φを予め定められた位相差とすることで、広い散乱ビーム幅を実現している。
<第2の実施の形態>
上記した第1の実施の形態においては、筒状の表面電極シート100Rを軸部材7で回転させることにより、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整を可能とした。第2の実施の形態が適用される電波散乱装置10-2は、表面電極ユニット121の動作に係る部分のみが、第1の実施の形態とは異なっている。
図10は、第2の実施の形態が適用される電波散乱装置10-2の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。なお、図10(A)における右方向が+x方向、上方向が+y方向、手前方向(紙面の表方向)が+z方向であり、図10(B)における右方向が+x方向、手前方向(紙面の表方向)が+y方向、下方向が+z方向である。なお、図10において、図3と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図10(A)に示すように、第2の実施の形態が適用される電波散乱装置10-2は、筒状でない表面電極シート100Fと、軸部材7とを有している。この例では、駆動軸7cと従動軸7dとを有している。
そして、図10(B)に示すように、表面電極シート100Fの一端(-x方向)は駆動軸7cに接続され、他端(+x方向)は従動軸7dに接続されている。また、図10(B)では、従動軸7dに対し表面電極シート100が反時計回りでロール状に巻き付けられた状態となっている。
このような電波散乱装置10-2において、駆動軸7cが不図示のモータによって時計回りに回転すると、表面電極シート100Fの一部が駆動軸7cに巻き取られるとともに、従動軸7dに巻き付けられた部分が引き出される。この際、表面電極ユニット121が-x方向へ移動し、領域100A(図10(B)参照)に位置する表面電極ユニット121は、表面電極シート100Fの巻き取りに応じて切り替わる。すなわち、表面電極シート100Fの巻き取りに応じて、散乱可能な表面電極ユニット121が切り替わる。
したがって、第2の実施の形態が適用される電波散乱装置10-2においても、第1の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1と同様に、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係を調整することにより、散乱角度を動的に制御することが可能となっている。
なお、電波散乱装置10-2における軸部材7の構成は、表面電極シート100Fの巻き取りが可能であれば限定されない。例えば、図10の例において、軸部材7c,7dの両方を駆動可能にしても良い。この場合、軸部材7cを時計回りに駆動可能とし、軸部材7dを反時計回りに駆動可能とすることで、表面電極ユニット121が±x方向へ移動可能となり、制御の自由度が向上する。
<第3の実施の形態>
上記した第1、第2の実施の形態においては、表面電極ユニット121の位置を変化させることにより、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整を可能とした。第3の実施の形態が適用される電波散乱装置10-3は、表面電極ユニット121ではなく接地電極ユニット5の位置を変化させる点で、第1、第2の実施の形態とは異なっている。
図11は、第3の実施の形態が適用される電波散乱装置10-3の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。なお、図11(A)における右方向が+x方向、上方向が+y方向、手前方向(紙面の表方向)が+z方向であり、図11(B)における右方向が+x方向、手前方向(紙面の表方向)が+y方向、下方向が+z方向である。なお、図11において、図3と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図11(A)に示すように、第3の実施の形態が適用される電波散乱装置10-3は、基材6の一方側(+z方向)に固定された表面電極シート100と、シート材51上に配置された接地電極ユニット5と、軸部材7(7e,7f)とを有している。
図11(B)に示すように、シート材51は筒状であり、その内側に軸部材7が位置している。一例として、軸部材7は駆動軸7eと従動軸7fにより構成される。そして、電波散乱装置10-3において、不図示のモータによって軸部材7eが回転すると、シート材51が円周方向へと回転する。例えば、駆動軸7eが反時計回りに回転すると、シート材51も反時計回りに回転する。この際、接地電極ユニット5のみが+x方向へ移動し、領域100Aの位置が切り替わる。すなわち、シート材51の回転に応じて、散乱可能な表面電極ユニット121が切り替わる。
このように、第3の実施の形態が適用される電波散乱装置10-3においても、第1、第2の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1,10-2と同様に、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係を調整することにより、散乱角度を動的に制御することが可能となっている。より詳しくは、接地電極ユニット5の位置のみを変化させることで、位置関係を調整し、散乱角度を動的に制御することが可能となっている。
なお、接地電極ユニット5を移動させる方法は限定されず、第2の実施の形態における表面電極シート100と同様に、軸部材7による巻き取りを利用しても構わない。
<第4の実施の形態>
上記した第1、第2の実施の形態においては、表面電極ユニット121の位置のみを変化させることにより、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整を可能とした。第4の実施の形態が適用される電波散乱装置10-3は、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との両方の位置を変化させる点で、第1、第2の実施の形態とは異なっている。
図12は、第4の実施の形態が適用される電波散乱装置10-4の概略構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)はx方向の断面図、(C)はy方向の断面図である。なお、図12(A)における右方向が+x方向、上方向が+y方向、手前方向(紙面の表方向)が+z方向であり、図12(B)における右方向が+x方向、手前方向(紙面の表方向)が+y方向、下方向が+z方向であり、図12(C)における奥方向(紙面の裏方向)が+x方向、上方向が+y方向、右方向が+z方向である。なお、図12において、図3と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図12(A)に示すように、第4の実施の形態が適用される電波散乱装置10-4は、筒状のシート材51上に配置された接地電極ユニット5と、シート材51の円周方向への回転を可能とする軸部材7g,7hとを有している。また、シート材51および軸部材7g,7hを回転可能に保持する保持部材8c,8dを有している。
なお、シート材51の円周は表面電極シート100Rの円周の内側を通り、表面電極シート100Rの円周はシート材51の円周の内側を通っている。
図12(B)を参照して、電波散乱装置10-4における表面電極シート100Rは、電波散乱装置10-1における表面電極シート100と同様に動作する。すなわち、表面電極シート100Rは円周方向に回転可能であり、表面電極ユニット121のx方向における位置が変化する。そして、散乱可能な表面電極ユニット121が切り替わる。
また、図12(C)を参照して、筒状であるシート材51の内側に軸部材7g,7hが位置している。そして、不図示のモータによって軸部材7g,7hの少なくとも一方が回転すると、シート材51が円周方向へと回転し、接地電極ユニット5のy方向における位置が変化する。例えば、駆動軸7gが反時計回りに回転すると、シート材51も反時計回りに回転する。この際、接地電極ユニット5が+y方向へ移動する。すなわち、シート材51の回転に応じて、領域100Aの位置が変化し、散乱可能な表面電極ユニット121が切り替わる。
このように、第4の実施の形態が適用される電波散乱装置10-4では、表面電極シート100Rおよびシート材51の回転に応じて、表面電極ユニット121および接地電極ユニット5の両方の位置が変化し、散乱可能な表面電極ユニット121が切り替わる。このように構成することで、表面電極ユニット121または接地電極ユニット5のいずれか一方の位置のみを変化させる場合と比べ、散乱角度の制御に係る自由度が向上する。
なお、図12の例では、表面電極ユニット121をx方向に移動させ、接地電極ユニット5をy方向に移動させる場合の例を示したが、限定されない。少なくとも、表面電極ユニット121が移動する方向と接地電極ユニット5が移動する方向とが交差していれば、散乱角度の制御に係る自由度を向上させることができる。
上記した第1、第2、第4の実施の形態においては、表面電極ユニット121が1枚のシート材110上に設けられ、このシート材110(表面電極シート100)の回転または巻き取りにより表面電極ユニット121を移動させる方法について説明した。表面電極ユニット121を移動させる方法は限定されない。例えば、ユニット群120をそれぞれ別々の板材に配置し、この板材を互いにフィルムやチェーン、ベルト等で接続して数珠つなぎとしても良い。そして、数珠つなぎにした複数の板材の回転または巻き取りによって、表面電極ユニット121を移動させても構わない。
また、軸部材7の回転により表面電極ユニット121または接地電極ユニット5を移動させる方法について説明したが、他の方法によって表面電極ユニット121または接地電極ユニット5を移動させても構わない。すなわち、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整が可能であれば、その方法は限定されない。
上記した実施の形態において、軸部材7を回転させるモータの回転量は、不図示のコンピュータにより制御される。つまり、コンピュータによりモータの回転量が制御され、軸部材7の回転量が調節されることで、領域100Aに位置する表面電極ユニット121が制御される。これにより、電波散乱装置10の散乱角を狙いの値とすることができる。
なお、コンピュータは、例えばユーザにより入力された散乱角の目標値に基づいて制御を行って良い。また例えば、周辺地帯における利用者の密度を監視する監視システム等を備え、利用者の密度に基づいて制御を行っても良い。
また、他の実施形態では、軸部材7を回転させるモータを設けずに、手動により軸部材7を回転させる構成としても良い。
上記した実施の形態においては、予め定められた散乱特性の一例として、表面電極ユニット121ごとに予め定められた散乱角θが存在することとした。つまり、電波散乱装置10は、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整により、散乱可能な表面電極ユニット121を切り替え、入射ビームを散乱させる散乱角θを変化させることとした。
表面電極ユニット121ごとに予め定められた散乱特性は、例えば、散乱ビームの周波数(波長)であっても良い。つまり、電波散乱装置10が、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整により、散乱ビームの周波数を変化させることとしても良い。また例えば、予め定められた散乱特性は、散乱ビーム(または反射ビーム)のビーム幅であっても良く、表面電極ユニット121と接地電極ユニット5との位置関係の調整により、散乱ビームのビーム幅を変化させることとしても良い。さらに、散乱角θや周波数f、散乱ビーム幅以外の他の予め定められた散乱特性であっても良く、同時に複数の散乱特性を変化させる構成としても良い。
<応用例等>
第1~第4の実施の形態において、例えば、電波散乱装置10を透明な(可視光の透過率の高い)材料を用いて構成して良い。例えば、シート材51,110や軸部材7、保持部材8を透明な材料によって構成するとともに、表面電極ユニット121や接地電極ユニット5における電極を酸化インジウムスズ等による透明電極として、電波散乱装置10の一部または全体を透明にすることができる。
図13を用いて、電波散乱装置10の応用例について説明する。
図13は、電波散乱装置10の応用例の概略構成を示す図である。なお、図13において、図3と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
応用例の電波散乱装置10は、第1の実施の形態が適用される電波散乱装置10-1の外側を囲う筐体9を有している。そして、筐体9の内部には、流体(液体)が充填されている。この流体としては、無色透明かつ絶縁性の流体であって、表面電極シート100や基材6と屈折率の近いものが選択され、例えば油やフロリナート、有機溶剤を利用して良い。このような流体を充填することで、流体を充填しない(すなわち、空気層が存在する)場合と比べ、光が電波散乱装置10を通過する際の屈折率変化による反射が抑制され、光の透過率を向上させることができる。
なお、上記で説明した各構成は、上記した実施の形態、変形例および応用例に限られるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。言い換えると、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解される。
例えば、各構成の一部を省略したり、各構成に対して他の機能を付加したりしても良い。説明した複数の構成例について、一の構成例に含まれる構成と他の構成例に含まれる構成とを入れ替えたり、一の構成例に含まれる構成を他の構成例に付加したりしても構わない。
5…接地電極ユニット、6…基材、7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h…軸部材、8,8a,8b,8c,8d…保持部材、10,10-1,10-2,10-3,10-4…電波散乱装置、100,100F,100R…表面電極シート、121…表面電極ユニット、#…セル

Claims (10)

  1. 誘電体により構成される基材と、
    接地電極を含む接地電極ユニットと、
    表面電極が配列された複数の表面電極ユニットと、
    前記接地電極ユニットと前記複数の表面電極ユニットとの位置関係の調整を可能にする位置調整手段と、を備え、
    前記表面電極ユニットは、前記基材を介して前記接地電極と対向する場合に、当該表面電極ユニットごとに予め定められた散乱特性にて入射ビームを散乱し、
    前記位置調整手段は、前記位置関係の調整により、前記基材を介して前記接地電極ユニットに対向する表面電極ユニットを切り替える
    ことを特徴とする、電波散乱装置。
  2. 前記予め定められた散乱特性は、予め定められた散乱角であることを特徴とする、請求項1記載の電波散乱装置。
  3. 前記複数の表面電極ユニットは、それぞれ異なる散乱角にて前記入射ビームを散乱する3以上の表面電極ユニットを含み、
    前記位置調整手段は、前記位置関係の調整により、互いに異なる散乱角にて前記入射ビームを散乱する2以上の表面電極ユニットを含むように、前記基材を介して前記接地電極に対向する表面電極ユニットの組合せを切り替える
    ことを特徴とする、請求項2記載の電波散乱装置。
  4. 前記表面電極ユニットの組合せは、予め定められた第1の散乱角にて入射ビームを散乱する第1の表面電極ユニットと、予め定められた第2の散乱角にて前記入射ビームを散乱する第2の表面電極ユニットとを含み、
    前記第1の表面電極ユニットと前記第2の表面電極ユニットとは、隣接して配置され、当該第1の表面電極ユニットと当該第2の表面電極ユニットとの間は、予め定められた位相差に設定される
    ことを特徴とする、請求項3記載の電波散乱装置。
  5. 前記位置調整手段は、前記複数の表面電極ユニットの位置を変化させることで、前記位置関係を調整することを特徴とする、請求項1記載の電波散乱装置。
  6. 前記複数の表面電極ユニットは、シート材上に隣接して配置されることを特徴とする、請求項5記載の電波散乱装置。
  7. 前記複数の表面電極ユニットは、筒状の構造を有する前記シート材上の外周側に配置され、
    前記位置調整手段は、前記シート材を前記筒状の構造における円周方向へ回転させて前記複数の表面電極ユニットの位置を変化させることを特徴とする、請求項6に記載の電波散乱装置。
  8. 前記位置調整手段は、前記シート材の巻き取りにより前記複数の表面電極ユニットの位置を変化させることを特徴とする、請求項6に記載の電波散乱装置。
  9. 前記位置調整手段はさらに、前記接地電極ユニットの位置を変化させることで、前記位置関係を調整することを特徴とする、請求項5乃至請求項8に記載の電波散乱装置。
  10. 前記位置調整手段は、前記接地電極ユニットの位置のみを変化させることで、前記位置関係を調整することを特徴とする、請求項1記載の電波散乱装置。
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