JP2024031175A - ペースト印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の表面の凹部に高い印刷品質でペーストを印刷することができるペースト印刷方法を提供することを目的とする。【解決手段】基板2の表面2aに形成された凹部4にペーストPstを供給した後(ペースト供給工程)、基板2の上方に第1の開口31を有するマスク22を凹部4と第1の開口31とを位置合わせした状態で配置する(マスク配置工程)。そして、マスク22上のペーストPstをスキージ23で移動させることにより、第1の開口31を通じて凹部4にペーストPstを充填させる(充填工程)。【選択図】図4
Description
本発明は、基板の表面に形成された凹部にペーストを印刷するペースト印刷方法に関する。
従来、基板の表面に形成された端子にペーストを印刷する場合には、端子に応じた開口を備えたマスクを基板の上方に配置し、マスク上に供給されたペーストをスキージで掻き寄せることにより、開口を通じて端子の表面にペーストを塗布するようになっている(例えば、下記の特許文献1)。
近年ではペーストの印刷対象としての基板も多様になってきており、基板の表面に形成された凹部にペーストを印刷する必要が生じる場合がある。このような場合でも上記従来の手順によって凹部にペーストを印刷することが可能であるが、凹部の深さが或る程度の大きさになると、スキージによるマスク上のでペーストの掻き寄せ動作だけでは凹部の底面側にペーストが満たされていない空隙領域が生じて印刷品質が低下するおそれがあった。
そこで本発明は、基板の表面の凹部に高い印刷品質でペーストを印刷することができるペースト印刷方法を提供することを目的とする。
本発明のペースト印刷方法は、基板の表面に形成された凹部にペーストを供給するペースト供給工程と、前記ペースト供給工程で前記凹部にペーストが供給された前記基板の上方に、第1の開口を有するマスクを前記凹部と前記第1の開口とを位置合わせした状態で配置するマスク配置工程と、前記マスク配置工程の後、前記マスク上のペーストをスキージで移動させることにより、前記第1の開口を通じて前記凹部にペーストを充填させる充填工程と、を含む。
本発明によれば、基板の表面の凹部に高い印刷品質でペーストを印刷することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるペースト印刷方法を実行するための装置例としてのペースト印刷システム1を示している。ペースト印刷システム1は基板2の表面(上面)2aにペーストPstを印刷する装置であり、図1に示すように、ペースト供給部1Aと、その下流工程側に位置する印刷部1Bを備えている。
図2は、ペースト印刷システム1によってペーストPstが印刷される基板2の一例を示している。基板2は全体として矩形平板形状を有しており、その表面2aには複数の端子3と凹部4を備えている。
図1において、ペースト供給部1Aは、基板搬送部11とペースト供給ヘッド12を備えている。基板搬送部11は一対のコンベアから成り、基板2を水平方向に搬送し、所定の作業位置に位置決めする。ペースト供給ヘッド12は、例えばXYテーブルから成るヘッド移動機構13によって水平方向に移動され、基板搬送部11によって位置決めされた基板2の表面2aの各凹部4にペーストPstを供給する。
ペースト供給ヘッド12は、吐出口からペーストを吐出するディスペンサを内蔵しており、所望の量のペーストを凹部4に供給することができる。ディスペンサとしては最も一般的な空圧式、スクリュー等を使用する機械式、急激な体積変化を利用してペーストを噴射するジェット式等を使用することができる。
図1において、印刷部1Bは、基板搬送保持部21、マスク22およびスキージ23を備えている。基板搬送保持部21は一対のコンベアから成る搬送部21Aと、一対のクランプ部材から成る保持部21Bを有している。搬送部21Aは基板2を搬送して作業位置に位置決めし、保持部21Bは搬送部21Aによって位置決めされた基板2を側方から挟んで(クランプして)保持する。
マスク22は全体として矩形形状を有している。マスク22は矩形枠状のマスク枠22Wによって四辺が支持されている。マスク22の中央部には開口形成領域22Cが設けられており(図1)、その開口形成領域22Cには、基板2の表面2aの複数の凹部4それぞれに応じて設けられた第1の開口31と、基板2の表面2aの複数の端子3それぞれに応じて設けられた第2の開口32が形成されている(図3(a))。ここで、上記の凹部4あるいは端子3に「応じて」とは、凹部4あるいは端子3の配置および大きさに対応して、という意味である。
本実施の形態のマスク22はメッシュ構造を有するメッシュマスクを採用している。図3(b)において、マスク22は糸22dが縦横に織られたメッシュ構造(紗)と目止め部22eを有し、目止め部22eのない部分が開口(第1の開口31、第2の開口32)となっている。メッシュマスクは、開口(第1の開口31、第2の開口32)からメッシュ構造が露出している。
図1において、スキージ23は鉛直面から傾いたペースト掻き寄せ面23Mを備えた板状の部材から成る。スキージ23はスキージ移動機構25によって上下方向に移動(昇降)され、また水平方向に移動される。
図1において、保持部21Bは位置合わせ機構26によって上下方向並びに水平方向へ移動する。位置合わせ機構26は公知のXYZテーブル装置で構成されており、保持部21Bを移動させることにより作業位置で保持部21Bによってクランプされた基板2をマスク22に位置合わせする。すなわち、位置合わせ機構26は基板2の凹部4とマスク22第1の開口31との位置が水平方向で一致するように位置合わせを行う。また、位置合わせ機構26は位置合わせと同時に保持部21Bを上昇させて基板2の表面をマスク22の下面に接近させる。これにより、マスク22は基板2の上方に位置合わせされた状態で配置される。なお、位置合わせ機構26としては、クランプされた基板2の位置を検出するカメラを有する基板認識機能を有し、基板認識結果に基づいて位置合わせを行う構成でもよい。
上記構成を有するペースト印刷システム1によって基板2にペーストPstを印刷する場合には、先ず、ペースト供給部1Aが基板搬送部11によって基板2を搬入し、作業位置に位置決めする。基板2が作業位置に位置決めされたら、ペースト供給部1Aはヘッド移動機構13によってペースト供給ヘッド12を移動させ、基板2の表面2aの複数の凹部4それぞれにペーストPstを供給する(図4(а)→図4(b)。ペースト供給工程)。
ペースト供給工程では、図5(а)(図5(а)は図4(b)中に示す領域RY1の拡大図)にも示すように、凹部4内のペーストPstの表面(上面)の中央部が基板2の表面2aよりも盛り上がった状態となるようにする。この状態では、凹部4内のペーストPstは、凹部4の上側(開口部側)においてはペーストPstの量は十分であるが、凹部4の下側(底面4a側)では、底面4aとペーストPstとの間にペーストPstが満たされていない空隙領域KGが生じ得る。
上記のようにして基板2の表面2aの複数の凹部4それぞれにペーストPstを供給したら、ペースト供給部1Aの基板搬送部11が作動して基板2を下流工程側の印刷部1Bに搬出する。そして、印刷部1Bの基板搬送保持部21は搬送部21Aにおいて基板2を受け取って搬送し、所定の作業位置に位置決めする。これにより基板2は印刷部1Bが備えるマスク22の下方に位置する。
基板2がマスク22の下方に位置したら、基板搬送保持部21の保持部21Bが基板2を側方からクランプする。そして、位置合わせ機構26によって保持部21Bごと基板2を移動させて、ペースト供給工程で凹部4にペーストPstが供給された基板2の上方にマスク22が位置するようにする(マスク配置工程)。このマスク配置工程では、基板2の表面2aの各凹部4とこれに対応するマスク22の第1の開口31とが平面視において合致するとともに、基板2の表面2aの各端子3とこれに対応するマスク22の第2の開口32とが平面視において合致するように位置合わせする。また、マスク配置工程では、位置合わせと同時に保持部21Bを上昇させて基板2の表面をマスク22の下面に接近させる。これにより、マスク22は基板2の上方に位置合わせされた状態で配置され、マスク配置工程が完了する。
上記のマスク配置工程によって、凹部4と第1の開口31とが位置合わせされ、端子3と第2の開口32とが位置合わせされたら、スキージ23をマスク22に押し当てる。そして、その状態を維持したままま、スキージ23を水平方向に移動させる。これにより、予めマスク22上に供給されたペーストPst(このマスク22上のペーストPstは、ペースト供給工程で凹部4に供給したペーストPstとは別物)がスキージ23によって掻き寄せられ(図4(c)→図4(d))、第1の開口31を通じて凹部4にペーストPstが充填される(充填工程)。
充填工程では、ペースト供給工程で各凹部4に供給されたペーストPstのうち、基板2の表面2aから盛り上がった部分がスキージ23によって押し潰されるとともに、各凹部4にマスク22上のペーストPstが補充されながら押し込まれる(図4(c)→図4(d)および図5(b)→図6(а))。ここで、図5(b)は図4(c)中に示す領域RY2の拡大図である。
マスク22にメッシュスクリーンを使用した場合、図5(b)、図6(а)に図示するように、第1の開口31のメッシュ構造は、スキージ23の通過時に凹部4に供給されたペーストPstを凹部4内に押し込む。これにより、より確実にペーストPstを凹部4の隅々まで充填することができる。
上記充填工程が実行されることにより、凹部4の下側(底面4a側)の空隙領域KGにはペーストPstが満たされ、凹部4の上側(開口部側)には、基板2の表面2aに沿った平坦形状のペーストPstの層(ペースト層PL)が形成される(図4(e)および図6(b))。また、端子3には、第2の開口32を通じてペーストPstが塗布される(図4(c)→図4(d)→図4(e))。
このように本実施の形態におけるペースト印刷方法は、基板2の表面2aに形成された凹部4にペーストPstを供給するペースト供給工程と、ペースト供給工程で凹部4にペーストPstが供給された基板2の上方に凹部4に応じた第1の開口31を有するマスク22を配置するマスク配置工程と、マスク配置工程で基板2の上方に配置されたマスク22上に供給されたペーストPstをスキージ23で掻き寄せることにより、第1の開口31を通じて凹部4にペーストPstを充填させる充填工程と、を含むものとなっている。すなわち本実施の形態では、スキージ23でペーストPstを凹部4に充填する充填工程を実行する前に、予め凹部4にペーストPstを供給しておくようになっている。このため本実施の形態では、充填工程において、凹部4内にペーストPstがしっかりと満たされる(充填される)こととなり、基板2の表面2aの凹部4に高い印刷品質でペーストPstを印刷することが可能となる。
本実施の形態では、上述したように、ペースト供給工程において、各凹部4にペーストPstを滴下もしくはジェット噴射で供給するようになっているが、ペーストPstの塊(例えば凹部4の内径よりも大きい外径を有するペーストPstの塊)を凹部4に押し付けて供給することもできる。しかし、本実施の形態のように、凹部4にペーストPstを滴下もしくはジェット噴射で供給するほうが、充填工程の予備工程としてのペースト供給工程において、凹部4の底面4aの隅近くまでペーストPstを供給することができるので、好ましい。
以上説明したように、本実施の形態におけるペースト印刷方法では、スキージ23でペーストPstを凹部4に充填する充填工程を実行する前に、予め凹部4にペーストPstを供給しておくようになっているので、充填工程で凹部4内にペーストPstをしっかりと満たすことができ、基板2の表面2aの凹部4に高い印刷品質でペーストPstを印刷することができる。
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述したものに限定されず、種々の変形等が可能である。例えば、上述の実施の形態では、基板2の表面2aに端子3が備えられており、充填工程の際、マスク22の第2の開口32を通じて端子3にもペーストPstが塗布されるようになっていたが、基板2の表面2aに端子3が形成されていることや、充填工程で同時に端子3にもペーストPstが印刷されることは、本発明における必須の要件ではない。また、上述の実施の形態では、マスク22がメッシュマスクであるとしていたが、マスク22はメッシュマスクに限られず、メタルマスク等であっても構わない。
基板の表面の凹部に高い印刷品質でペーストを印刷することができるペースト印刷方法を提供する。
1 ペースト印刷システム
1A ペースト供給部
1B 印刷部
2 基板
2a 表面
3 端子
4 凹部
4a 底面
12 ペースト供給ヘッド(ディスペンサ)
22 マスク
22C 開口形成領域
23 スキージ
31 第1の開口
32 第2の開口
Pst ペースト
1A ペースト供給部
1B 印刷部
2 基板
2a 表面
3 端子
4 凹部
4a 底面
12 ペースト供給ヘッド(ディスペンサ)
22 マスク
22C 開口形成領域
23 スキージ
31 第1の開口
32 第2の開口
Pst ペースト
Claims (4)
- 基板の表面に形成された凹部にペーストを供給するペースト供給工程と、
前記ペースト供給工程で前記凹部にペーストが供給された前記基板の上方に、第1の開口を有するマスクを前記凹部と前記第1の開口とを位置合わせした状態で配置するマスク配置工程と、
前記マスク配置工程の後、前記マスク上のペーストをスキージで移動させることにより、前記第1の開口を通じて前記凹部にペーストを充填させる充填工程と、
を含むペースト印刷方法。 - 前記ペースト供給工程において、前記凹部にペーストをディスペンサにより供給する、請求項1に記載のペースト印刷方法。
- 前記マスクは第2の開口を有し、前記充填工程の際、前記マスクの前記第2の開口を通じて前記表面であって前記凹部とは別の位置に形成された端子にペーストが塗布される、請求項1に記載のペースト印刷方法。
- 前記マスクは前記第1の開口にメッシュ構造が露出したメッシュマスクである、請求項1~3のいずれかに記載のペースト印刷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022134567A JP2024031175A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | ペースト印刷方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022134567A JP2024031175A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | ペースト印刷方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=90106509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022134567A Pending JP2024031175A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | ペースト印刷方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024031175A (ja) |
-
2022
- 2022-08-26 JP JP2022134567A patent/JP2024031175A/ja active Pending
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20240222 |