JP2024030761A - 情報処理装置および情報処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】工作機械における加工時間を短縮するNCプログラムを生成できるようにする。【解決手段】ある態様の情報処理装置は、回転軸を有する工作機械で実行可能な加工における切削力のシミュレーションに基づいて、回転軸をクランプするためのクランプコードを付加したNCプログラムに処理する処理部を備える。処理部は、回転軸の第1割り出しコードと第1割り出しコード以降にある第2割り出しコードとのコード間においてシミュレーションの切削力が所定値以下である場合、NCプログラムのコード間内の対応する部分にクランプコードを付加しない処理を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、工作機械で用いられるNCプログラムを生成する情報処理装置に関する。
工作機械として、例えば直交する3つの直線軸(X軸,Y軸,Z軸)と2つの回転軸(B軸,C軸)を有する5軸加工機が知られている。B軸の回転が主軸を傾動させ、C軸の回転がワークを回転させる。このような工作機械は、数値制御装置がNCプログラム(加工プログラム)を実行することで5軸を制御し、工具の位置および姿勢を変化させながらワークを所望形状に加工する。この他に、4つの軸を有する4軸加工機もある。
加工時の切削負荷によりB軸またはC軸が振動すると、工具またはテーブルが不安定になり、切削面の品質が悪くなる。そのため、B軸又はC軸を割り出した後には、クランプによって回転軸を固定する。
特開平5-313718号公報
クランプの動作は、油圧回路によって行われるため一定の時間を要する。したがって、B軸又はC軸の割り出し回数が多いと、クランプ動作の回数が多くなり、加工全体の時間が長くなる。
特許文献1には、クランプ制御と次の作動制御を並行して実行して加工時間を短縮する技術が開示されている。この技術では、ある条件下でクランプ作動の終了を待たずに次の作動を開始させるが、クランプを省くようにはなっていない。クランプ作動に時間を要することには変わりがなく、複雑な制御が必要である。
本発明のある態様は、回転軸を有する工作機械で実行可能な加工における切削力のシミュレーションに基づいて、回転軸をクランプするためのクランプコードを付加したNCプログラムに処理する処理部を備える情報処理装置である。処理部は、回転軸の第1割り出しコードと第1割り出しコード以降にある第2割り出しコードとのコード間においてシミュレーションの切削力が所定値以下である場合、NCプログラムのコード間内の対応する部分にクランプコードを付加しない処理を行う。
本発明の別の態様は、回転軸を有する工作機械で実行可能な加工における切削力のシミュレーションに基づいて、回転軸をクランプするためのクランプコードを付加したNCプログラムに処理する機能を有する情報処理プログラムである。当該機能において、回転軸の第1割り出しコードと第1割り出しコード以降にある第2割り出しコードとのコード間においてシミュレーションの切削力が所定値以下である場合、NCプログラムのコード間内の対応する部分にクランプコードを付加しない処理を行う。
本発明によれば、工作機械における加工時間を短縮するNCプログラムを生成できる。
実施形態に係る工作機械の概略構成を表す模式図である。 実施形態に係る工作機械のハードウェア構成図である。 情報処理装置の機能ブロック図である。 適正化前NCプログラムと切削力のグラフとを表す図である。 クランプコード適正化処理の概要を表す図である。 NCプログラム生成処理を表すフローチャートである。 変形例に係るクランプコード適正化の概要を表す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
図1は、実施形態に係る工作機械の概略構成を表す模式図である。なおここでは、工作機械1を正面からみて左右方向,前後方向,上下方向を、それぞれX軸方向,Y軸方向,Z軸方向とする。
工作機械1は、5軸制御マシニングセンタであり、直交する3つの直線軸(X軸,Y軸,Z軸)と、2つの回転軸(B軸,C軸)を有する加工装置2を備える。これら5軸が、後述の数値制御装置により同時制御されることにより工具を移動させ、また工具姿勢を変化させながら各種加工が実行される。
加工装置2は、主軸10を支持する主軸頭12と、ワークWを支持するテーブル14を備える。主軸頭12がB軸を有し、そのB軸を中心に主軸10を回動可能(傾動可能)に支持する。主軸10は、工具Tを同軸状に支持する。工具Tは、例えばエンドミル等である。主軸頭12には、主軸10を軸線周りに回転駆動するためのスピンドルモータと、B軸を中心に主軸10を回動させるためのサーボモータが設けられている。主軸の回動により工具TのZ軸方向に対する傾斜角度が変化するため、B軸は傾斜軸としての「回動軸」としても機能する。
主軸10の回動により、ワークWに対する工具Tの傾斜角度が変化する。主軸頭12は、また、複数のサーボモータによりそれぞれ3軸方向に駆動される。主軸10は、主軸頭12が駆動されることによりX軸、Y軸およびZ軸方向に移動自在である。
テーブル14には、図示略の治具を介してワークWが固定される。テーブル14の軸線に沿ってC軸が設けられる。テーブル14は、図示しないサーボモータによりC軸を中心に回転駆動される。すなわち、以上の構成により、ワークWと工具Tとの相対位置を三次元的に調整できる。
図2は、実施形態に係る工作機械のハードウェア構成図である。
工作機械1は、操作制御装置50、数値制御装置52、加工装置2、工具交換部54、工具格納部56およびクランプ機構3を含む。数値制御装置52は、NCプログラムにしたがって加工装置2に制御信号を送信する。加工装置2は、数値制御装置52からの指示にしたがって加工装置2の主軸10とテーブル12などを駆動してワークを加工する。
クランプ機構3は、油圧回路を有し、B軸およびC軸に対してクランプ動作およびアンクランプ動作を行う。クランプ動作では、油圧回路によって油圧を高めて、B軸およびC軸を固定する。回転軸を固定した状態を「クランプ状態」という。アンクランプ動作では、油圧回路の油圧を低くして、B軸およびC軸を解放する。回転軸を解放した状態を「アンクランプ状態」という。クランプ機構3は、B軸およびC軸に対して、別個にクランプ動作とアンクランプ動作を行うことができる。
操作制御装置50は、ユーザにユーザインターフェース機能を提供する操作盤を含む。ユーザは操作制御装置50を介して数値制御装置52を制御する。工具格納部56は工具を格納する。工具交換部54は、いわゆるATC(Automatic Tool Changer)に対応する。工具交換部54は、数値制御装置52からの交換指示にしたがって、工具格納部56から工具Tを取り出し、主軸10にある工具Tと取り出した工具Tを交換する。
数値制御装置52には情報処理装置100が接続される。情報処理装置100は、クランプコードが適正化されたNCプログラム(以下、「適正化後NCプログラム」という)を生成し、数値制御装置52へ出力する。クランプコードは、クランプ指令に相当するNCコードである。クランプコードの適正化については、後述する。数値制御装置52は、適正化後NCプログラムを実行して加工装置2を制御する。情報処理装置100は、操作制御装置50の一部として構成されてもよい。情報処理装置100は、一般的なラップトップPC(Personal Computer)あるいはタブレット・コンピュータであってもよい。
図3は、情報処理装置100の機能ブロック図である。
情報処理装置100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コンピュータプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
なお、操作制御装置50および数値制御装置52の各構成要素も、プロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され演算器に処理命令を供給するソフトウェアにより実現されてもよい。
情報処理装置100は、入出力インターフェース部110、データ処理部112、データ格納部114およびユーザインターフェース処理部116を含む。入出力インターフェース部110は、外部装置とのデータのやりとりを含む入出力インターフェースに関する処理を担当する。データ格納部114は、各種プログラムおよび各種データを格納する。ユーザインターフェース処理部116は、ユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインターフェースに関する処理を担当する。
データ処理部112は、入出力インターフェース部110により取得されたデータ、データ格納部114に格納されているデータ、およびユーザインターフェース処理部116により取得されたデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部112は、入出力インターフェース部110、データ格納部114およびユーザインターフェース処理部116のインターフェースとしても機能する。
入出力インターフェース部110は、入力部120および出力部122を含む。
入力部120はデータ取得部124を含む。データ取得部124は、CAM(Computer Aided Manufacturing)装置160からCL(Cutter Location)データを取得する。CLデータを「加工パスデータ」あるいは「ツールパスデータ」ということもある。出力部122はプログラム出力部126を含む。プログラム出力部126は、データ処理部112で生成された適正化後NCプログラムを数値制御装置52へ出力する。
CAM装置160は、図示略のCAD(Computer Aided Design)装置で生成されたCADデータを取得するとともに、経路生成情報(座標系、工具形状、送り速度、回転軸回転数等)を取得する。CAM装置160は、CLデータ生成部162およびデータ出力部164を含む。CLデータ生成部162は、CADデータと経路生成情報に基づいてCLデータを生成する。データ出力部164は、生成されたCLデータを情報処理装置100へ出力する。
ユーザインターフェース処理部116は、入力部150および出力部152を含む。
入力部150は、タッチパネル、各種キーあるいはハンドル等のハードデバイスを介してユーザからの操作入力を受け付ける。出力部152は、表示部(図示せず)への画像表示あるいは音声出力を介して、ユーザに各種情報を提供する。表示部は、情報処理装置100に備えられてもよいし、情報処理装置100の外にあって通信線で接続されてもよい。
データ処理部112は、表示制御部130、シミュレーション部132、処理部134および変換部136を含む。
表示制御部130は、表示部への画像表示を制御する。変換部136は、ポストプロセッサとして機能し、データ取得部124が取得したCLデータを適正化前NCプログラムに変換する。
シミュレーション部132は、クランプコードの適正化が行われていないNCプログラム(以下、「適正化前NCプログラム」という)に関して切削力のシミュレーションを実行する。シミュレーションは、適正化前NCプログラムに基づいて実際の機械加工環境を情報処理装置100で再現し、推定される切削力を算出する。切削力とは、ワークWの加工中に工具Tにかかる力である。具体的には、シミュレーション部132は、適正化前NCプログラムに記述されているNCコードに基づいて、加工中における工具TとワークWの位置関係を計算し、時系列の切削力を算出する。時系列の切削力を決める要因には、送り速度、被削材種、工具径、工具の刃数、工具の回転数、1刃当たりの送り量、および接触している面積などがある。また、シミュレーション部132は、回転軸の割り出しのタイミングを、割り出し時間として記録する。
処理部134は、適正化前NCプログラムに含まれるクランプコードを適正化し、適正化後NCプログラムを生成する。
データ格納部114は、CLデータ、適正化前NCプログラムおよび適正化後NCプログラムを格納する。データ格納部114は、データ処理部112が演算処理を行う場合のワーキングエリアとして機能するメモリを含む。また、データ格納部114は、プログラム格納部140、切削データ格納部142および割り出し時間格納部144を含む。プログラム格納部140は、NCプログラムを生成するための情報処理プログラムを格納する。切削データ格納部142は、時系列の切削力を格納する。割り出し時間格納部144は、割り出し時間を格納する。
図4は、適正化前NCプログラムPと切削力のグラフとを表す図である。
図4の左側に、適正化前NCプログラムPの例を示す。適正化前NCプログラムPは、ポストプロセッサ機能によってCLデータから変換される。ここでは、適正化前NCプログラムPのうち、主に回転軸の割り出しとクランプに関連するコードを表している。
「M79」は、B軸のアンクランプを指示するB軸アンクランプコードUbである。アンクランプコードは、アンクランプ指令に相当するNCコードである。このコードが数値制御装置52で実行されると、クランプ機構3は、B軸に対するアンクランプ動作を行う。「M11」は、C軸のアンクランプを指示するC軸アンクランプコードUcである。同様に、このコードによってC軸に対するアンクランプ動作が行われる。
「G00 B-25.0 C-10.0」は、1回目割り出しコードI1である。1回目割り出しコードI1は、B軸とC軸の角度を指定する。このコードが数値制御装置52で実行されると、加工装置2は、B軸とC軸の角度を変える。
「M78」は、B軸のクランプを指示するB軸クランプコードCbである。このコードが数値制御装置52で実行されると、クランプ機構3は、B軸に対するクランプ動作を行う。「M10」は、C軸のクランプを指示するC軸クランプコードCcである。同様に、このコードによってC軸に対するクランプ動作が行われる。
このようにして、角度を変えたB軸とC軸が固定された状態で、工程Aの処理に移る。工程Aでは、所定の切削が行われる。工程Aを終えると、次の割り出しに移る。
B軸アンクランプコードUbとC軸アンクランプコードUcの後に、2回目割り出しコードI2「G00 B-20.0 C-15.0」が記述されている。2回目割り出しコードI2は、B軸とC軸の角度を指定する。同様に、B軸とC軸の角度を変えられ、それぞれクランプされた後に、工程Bの処理に移る。工程Bを終えると、さらに次の割り出しに移る。
「G00 B-15.0」は、3回目割り出しコードI3である。3回目割り出しコードI3は、B軸の角度を指定する。この場合は、B軸の角度のみが変えられ、C軸の角度は変わらない。このとき、B軸に対してのみアンクランプ動作とクランプ動作が行われる。
一般的なポストプロセッサでは、このようにB軸およびC軸におけるすべての割り出しコードに対してクランプコードが付加されるため、割り出しの度にクランプ動作による待機時間が生じる。そこで、実施形態の情報処理装置100は、割り出された回転軸に対してクランプコードを付加するか否かを、シミュレーションで得られた切削力に応じて自動的に判断する。
図4の右側に、切削力のグラフの例を示す。
このグラフは、適正化前NCプログラムPに関するシミュレーションによって得られた時系列の切削力を表す。縦軸は、加工中に生じる切削力[N]を表し、横軸は、加工中の経過時間[秒]を表している。図示したT1、T2およびT3は、1回目、2回目および3回目の割り出しの時間を表している。
時間:T1において1回目割り出しが行われ、その後工程Aが開始される。時間:T1の後約1秒間、クランプ動作の時間を要する。工程Aに移ると、切削力は上昇し、650~780[N]の範囲で安定的に推移する。工程Aでは、比較的強い切削力が生じている。ただし、B軸およびC軸は、固定されているので、主軸10とテーブル14は、振動しない。
工程Aを終了すると、時間:T2において2回目割り出しが行われる。2回目割り出しの後もクランプ動作の時間を要する。その後工程Bに移る。工程Bで、切削力はおよそ200[N]で安定的に推移する。工程Bで生じる切削力は、比較的弱い。ただし、この間も主軸10とテーブル14は、固定されている。
工程Bを終了すると、時間:T3において3回目割り出しが行われる。このように、割り出しと、工程とが繰り返される。
仮に、B軸およびC軸をクランプせずに、工程Aを行うと、主軸10とテーブル14が振動し、正確に加工を行うことができない。一方、工程Bについては、B軸およびC軸をクランプしなくとも、主軸10とテーブル14は振動せず、正確に加工を行うことができる。主軸10を回転させるサーボモータは、保持力を有しており、200[N]の切削力が生じる場合でも、主軸10の姿勢を保てる。また、テーブル14についても同様である。このように、弱い切削力しか生じない工程では、クランプを行わずに、アンクランプ状態のままで加工を行っても問題はない。
実施形態では、次の割り出しまでの間で切削力が常に所定値以下であれば、クランプを省いて加工を行うようにする。次の割り出しは、「第1割り出しコード以降にある第2割り出しコード」の例である。次の割り出しまでの間は、「コード間」の例である。クランプを省くことによって、クランプ動作中の待機を無くし、加工全体の時間を短縮させる。この例では、所定値を300[N]に設定している。一方、次の割り出しまでの間に一度でも切削力が所定値を超える場合は、クランプする。一時的にでも切削力が所定値を超えれば、その瞬間に主軸10またはテーブル14が振動し、切削に支障が生じる恐れがあるからである。このように、すべての割り出しについてクランプの要否を判断し、加工精度を確保するために必要な場合に限ってクランプを行うようにNCプログラムを変更する処理を「クランプコード適正化処理」という。
図5は、クランプコード適正化処理の概要を表す図である。
処理部134は、適正化前NCプログラムPに記述されているコードを先頭から読み込み、適正化後NCプログラムに書き写す。特に、割り出しコードを読み込んだときに、その割り出しコードの後に、クランプコードを付加するか否かを判定し、必要な場合にのみクランプコードを付加するように更新する。
ここでは1回目割り出しコードI1と、工程Aとの関係を例として説明する。処理部134は、1回目割り出しコードI1を読み込んだときに、1回目割り出し時間:T1から2回目割り出し時間:T2までの区間における切削力を特定する。具体的には、工程A中の切削力における最大値が特定される。切削力(最大値)が所定値を超える場合には、1回目割り出しコードI1の直後のクランプコード記述部分R1に、B軸クランプコードCbとC軸クランプコードCcを付加する。つまり、両回転軸をクランプさせてから工程Aが行われるように、適正化後NCプログラムQ1が記述される。図4のグラフの例では、工程Aの切削力が、所定値を超えているので、このように両クランプコードが付加される。
一方、図4の例のようにならず、工程Aの切削力(最大値)が所定値以下である場合には、クランプコード記述部分R2にいずれのクランプコードも付加しない。つまり、両回転軸をクランプさせずに工程Aが行われるように、適正化後NCプログラムQ2が記述される。
ここでは、両回転軸を割り出す場合の処理について説明したが、片方の回転軸のみを割り出す場合にも、処理部134は同様に処理する。たとえば、3回目割り出しコードI3(図4参照)のように、B軸のみ割り出す場合に切削力(最大値)が所定値を超えれば、B軸クランプコードCbだけでなく、C軸クランプコードCcも付加する。このようにするのは、主軸10だけでなく、テーブル14も固定させる必要があるからである。一方、切削力(最大値)が所定値以下であれば、いずれのクランプコードも付加しない。主軸10とテーブル14の両方ともに、振動する恐れが無く、固定させる必要がないからである。
図6は、NCプログラム生成処理を表すフローチャートである。
データ取得部124は、CLデータを入力する(S10)。入力されたCLデータは、データ格納部114に格納される。
変換部136は、CLデータをNCプログラムへ変換する(S12)。変換された適正化後NCプログラムは、データ格納部114に格納される。
シミュレーション部132は、適正化前NCプログラムPに関する切削力のシミュレーションを実行する(S14)。このシミュレーションによって、適正化前NCプログラムPが実行された場合に、加工中に生じる時系列の切削力と割り出し時間とが求められる。時系列の切削力は、切削データ格納部142に格納され、割り出し時間は、割り出し時間格納部144に格納される。
処理部134は、上述したクランプコード適正化処理を実行する(S16)。クランプコード適正化処理によって、適正化前NCプログラムPに基づく適正化後NCプログラムが生成される。
プログラム出力部126は、生成された適正化後NCプログラムを出力する(S18)。
以上、実施形態に基づいて情報処理装置100について説明した。
本実施形態の情報処理装置100では、回転軸を有する工作機械で実行可能な加工における切削力のシミュレーションに基づいて、回転軸をクランプするためのクランプコードが付加されたNCプログラムに対する更新処理を行う。特に、回転軸の第1割り出しコードと第1割り出しコード以降にある第2割り出しコードとのコード間においてシミュレーションの切削力が所定値以下である場合には、処理部134は、NCプログラムのコード間内の対応する部分(この例では、クランプコード記述部分)にクランプコードを付加しない。これにより、加工精度に影響しない工程では、クランプを行わないようにして、加工時間を短縮できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
[変形例]
上記実施形態では、片方の回転軸のみを割り出す場合に、他方の回転軸についてもクランプコードを付加すると説明した。ただし、他方の回転軸については、アンクランプ状態であることを確認してからクランプコードを付加するようにしてもよい。つまり、既にクランプ状態である場合には、クランプコードを付加しなくてもよい。
図7は、変形例に係るクランプコード適正化の概要を表す図である。
ここでは3回目割り出しコードI3と、工程Cとの関係を例として説明する。処理部134は、3回目割り出しコードI3を読み込んだときに、3回目割り出し時間:T3から4回目割り出し時間:T4までの区間における切削力を特定する。その区間における切削力(最大値)が所定値を超える場合に、処理部134は、C軸の状態について判定する。
C軸がアンクランプ状態であれば、3回目割り出しコードI3の直後のクランプコード記述部分R3に、B軸クランプコードCbとC軸クランプコードCcを付加する。つまり、両軸をクランプさせてから工程Cが行われるように、適正化後NCプログラムQ3が記述される。
一方、C軸がクランプ状態であれば、クランプコード記述部分R4に、B軸クランプコードCbのみ付加し、C軸クランプコードCcを付加しない。つまり、B軸のみをクランプさせてから工程Cが行われるように、適正化後NCプログラムQ4が記述される。C軸は、既にクランプ状態であるので、クランプ動作は不要である。このため、C軸のクランプコードを省くことができる。C軸のクランプコードを省けば、適正化後NCプログラムQ4を短くすることができる。なお、切削力(最大値)が所定値以下である場合には、クランプコード記述部分R5にクランプコードを含まない適正化後NCプログラムQ5が生成される。
[その他の変形例]
表示制御部130は、図4に示した切削力のグラフを、表示部に表示させてもよい。また、ユーザが所定値を設定できるようにしてもよい。その場合、入力部150は所定値を受け付けて、データ格納部114に記憶させる。入力部150は、キーボードなどの数値入力操作によって、所定値を受け付けてもよいし、グラフに表示されている所定値のラインを上下方向へスライドさせるマウスまたはタッチパネルの操作によって、所定値の変更を受け付けてもよい。そして、処理部134は、データ格納部114に記憶された所定値を用いる。
上記実施形態では、情報処理装置100において、変換部136とシミュレーション部132を備える例を示したが、情報処理装置100は、変換部136とシミュレーション部132を備えなくてもよい。情報処理装置100と接続する他のコンピュータにおいて変換部136とシミュレーション部132を備えてもよい。その場合には、情報処理装置100は、他のコンピュータから適正化前NCプログラムPと、時系列の切削力と、割り出し時間とを取得する。
上記実施形態では、B軸およびC軸を有する5軸の工作機械1の例を示したが、A軸およびC軸を有する5軸の工作機械1、あるいはA軸およびB軸を有する5軸の工作機械1に、上記実施形態と変形例の技術を適用してもよい。また、A軸、B軸又はC軸を有する4軸の工作機械1に、上記実施形態と変形例の技術を適用してもよい。上記実施形態と変形例においてクランプコードおよびアンクランプコードの対象となる回転軸は、基本軸(X軸,Y軸,Z軸)以外の付加軸(A軸,B軸,C軸)のうちの少なくとも1つである。
上記実施形態では述べなかったが、上述した情報処理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、提供されてもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 工作機械、2 加工装置、3 クランプ機構、10 主軸、12 主軸頭、14 テーブル、100 情報処理装置、110 入出力インターフェース部、112 データ処理部、114 データ格納部、116 ユーザインターフェース処理部、120 入力部、122 出力部、124 データ取得部、126 プログラム出力部、130 表示制御部、132 シミュレーション部、134 処理部、136 変換部、140 プログラム格納部、142 切削データ格納部、144 割り出し時間格納部、150 入力部、152 出力部、160 CAM装置、162 CLデータ生成部、164 データ出力部、T 工具、W ワーク、Ub B軸アンクランプコード、Uc C軸アンクランプコード、Cb B軸クランプコード、Cc C軸クランプコード、I1 1回目割り出しコード、I2 2回目割り出しコード、I3 3回目割り出しコード、I4 4回目割り出しコード、T1 1回目割り出し時間、T2 2回目割り出し時間、T3 3回目割り出し時間、P 適正化前NCプログラム、Q1-Q5 適正化後NCプログラム、R1-R5 クランプコード記述部分。

Claims (5)

  1. 回転軸を有する工作機械で実行可能な加工における切削力のシミュレーションに基づいて、前記回転軸をクランプするためのクランプコードを付加したNCプログラムに処理する処理部を備え、
    前記処理部は、前記回転軸の第1割り出しコードと前記第1割り出しコード以降にある第2割り出しコードとのコード間において前記シミュレーションの前記切削力が所定値以下である場合、前記NCプログラムの前記コード間内の対応する部分に前記クランプコードを付加しない処理を行う、情報処理装置。
  2. 前記処理部は、前記切削力が前記所定値を超える場合、前記コード間内の前記対応する部分に前記クランプコードを付加する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記処理部は、前記コード間における前記切削力の最大値を特定し、前記最大値が前記所定値を超えない場合に、前記シミュレーションの前記切削力が前記所定値以下であると判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記シミュレーションを実行するシミュレーション部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 回転軸を有する工作機械で実行可能な加工における切削力のシミュレーションに基づいて、前記回転軸をクランプするためのクランプコードを付加したNCプログラムに処理する機能を有し、
    前記機能において、前記回転軸の第1割り出しコードと前記第1割り出しコード以降にある第2割り出しコードとのコード間において前記シミュレーションの前記切削力が所定値以下である場合、前記NCプログラムの前記コード間内の対応する部分に前記クランプコードを付加しない処理を行う、情報処理プログラム。
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