JP2024030399A - 医用画像診断装置及び医用画像診断装置における架台装置の移動方法 - Google Patents

医用画像診断装置及び医用画像診断装置における架台装置の移動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】架台装置を移動させる際のケーブルの不具合を抑制する。【解決手段】実施形態の医用画像診断装置は、固定部材と、架台装置と、電装部品と、含む。固定部材は、室内に固定される。架台装置は、前記固定部材に接触し、複数の位置の間を移動可能である。電装部品は、前記架台装置に電気を供給し、前記架台装置における前記複数の位置の間を移動する際に接離可能である。【選択図】図4

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像診断装置及び医用画像診断装置における架台装置の移動方法に関する。
従来、立位と臥位を切り替え可能なX線CT(Computed Tomography:コンピュータ断層診断)装置がある。このX線CT装置における切明動作は、例えば、スキャナ部が含まれる架台装置を保持する軸を中心として架台装置を回転させることで実現される。スキャナ部の回転は、例えば、架台装置を物理的に押し込んだり、回転駆動系のアクチュエータを用いたりすることにより実行される。
X線CT装置には、スキャナ部に電力を供給するためのケーブルが設けられている。例えば、架台装置を回転させると、ケーブルがねじれてストレスを与えることがある。このため、架台装置の移動に伴ってケーブルを絡めたり損傷したりするなどの不具合を与えることがある。
特開2007-296085号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、架台装置を移動させる際のケーブルの不具合を抑制することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の医用画像診断装置は、固定部材と、架台装置と、電装部品と、含む。固定部材は、室内に固定される。架台装置は、前記固定部材に接触し、複数の位置の間を移動可能である。電装部品は、前記架台装置に電気を供給し、前記架台装置における前記複数の位置の間を移動する際に接離可能である。
第1の実施形態のX線CT装置1の構成図。 架台装置10における立位対応位置及び臥位対応位置を説明する図。 架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材30をX方向から見た図。 架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材30をZ方向から見た図。 架台装置10を180°チルトさせて利用する効果を説明する図。 架台装置10を180°チルトさせて利用する効果を説明する図。 第2の実施形態のX線CT装置における架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材70をX方向から見た図。 第3の実施形態のX線CT装置3の外観を示す図。 第4実施形態のX線CT装置における架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材70をX方向から見た図。
以下、図面を参照しながら、実施形態の医用画像診断装置及び医用画像診断装置における架台装置の移動方法について説明する。実施形態の医用画像診断装置は、X線CT装置である。医用画像診断装置は、架台装置が移動可能な医用画像診断装置である。医用画像診断装置は、例えば、PET(positron emission tomography:陽電子放射)-CT装置でもよいし、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴断層撮影)装置などの医用画像診断装置でもよい。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成図である。X線CT装置1は、例えば、架台装置10と、固定部材20と、電装部材30と、寝台装置40と、コンソール装置50とを有する。図1では、説明の都合上、架台装置10をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置10は一つである。架台装置10は複数の位置、例えば、立位の被検体Pを撮像する立位対応位置と、臥位の被検体を撮像する臥位対応位置との間で移動可能である。立位対応位置は第1位置の一例であり、臥位対応位置は第2位置の一例である。図1には、架台装置10が臥位対応位置にある状態を示している。
実施形態では、臥位対応状態のX線CT装置1における回転フレーム17の回転軸または寝台装置40の天板43の長手方向をZ軸方向(前後方向)、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸をX軸方向(左右方向)、Z軸方向に直交し、床面に対して垂直である方向をY軸方向(上下方向)とそれぞれ定義する。
架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18と、バッテリ19とを備える。X線管11、ウェッジ12、コリメータ13、X線高電圧装置14、X線検出器15、DAS16、及びバッテリ19は、回転フレーム17に収容される。X線高電圧装置14は、固定部材20に設けられてもよい。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。コリメータ13の絞り込み範囲は、機械的に駆動可能であってよい。
X線高電圧装置14は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器などを含む電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器15は、X線管11が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器15は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号などでもよい)をDAS16に出力する。X線検出器15は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管11の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。
X線検出器15は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもよい。
DAS16は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器15の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置50に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。
回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向支持する円環状の部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、更にDAS16を支持する。DAS16が出力する検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置50に転送される。なお、回転フレーム17から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム17は、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータなどを含む駆動機構とを有する。処理回路は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶装置(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA)などの回路(circuitry)を意味する。記憶装置にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。記憶装置は、非一時的(ハードウェアの)記憶媒体でもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
制御装置18は、例えば、回転フレーム17をZ軸まわりに回転させたり、架台装置10をX軸まわりにチルトさせたり、寝台装置40の天板43を上下動動作などで移動させたり、X線管11からX線を放射(曝射)させたりする。制御装置18は、固定部材20に取り付けられている。制御装置18は、コンソール装置50に設けられてもよい。
バッテリ19は、外部からの電気の供給が行われなくなった場合に、X線高電圧装置14に電気を供給し、またはX線管11に高電圧を印加する。バッテリ19から電気が供給されることにより、X線管11がシャットダウンしてしまわないようにしたり、X線管11のアイドルを継続したりして、X線管11が使えない時間を少なくする。X線管11に冷却装置が設けられている場合には、X線高電圧装置14により冷却装置を稼働させるが、X線高電圧装置14に対する電気の供給が行われなくなった場合に、バッテリ19は、X線高電圧装置14に電気を供給し、またはX線管11の冷却装置を稼働させる。
架台装置10においては、例えば、リアカバー側(臥位対応位置の架台装置10における寝台装置40が設けられた側の反対側)には、回転機構やデータ送信系の機構が設けられるので、X線管11とX線検出器15との中心は、フロントカバー側(臥位対応位置の架台装置10における寝台装置40が設けられた側)に偏心している。このため、例えばフロントカバー側を下向きにしてスキャンする場合には、フロントカバー側を上向きにしてスキャンする場合と比較すると、より下側に広くスキャン範囲をとることができる。
架台装置10は、寝台装置40の近傍に配置される。架台装置10には、被検体Pを挿入可能であり、回転フレーム17には、略円筒形状を有する開口が設けられている。制御装置18は、架台装置10をチルトさせることにより、架台装置10を臥位対応状態と立位対応状態の間で移動させる。例えば、制御装置18は、図1に示す臥位対応位置にある架台装置10を、X軸を回転中心として時計回りまたは反時計回りにチルトさせることにより、立位対応位置に移動させる。
図2は、架台装置10における立位対応位置及び臥位対応位置を説明する図である。図2の中図に示す臥位対応位置にある架台装置10を、X軸を回転中心として反時計回りに90°チルトさせた図2の左図に示す架台装置10の位置を第1立位対応位置とする。図2の中図に示す臥位対応位置にある架台装置10を、X軸を回転中心として時計回りに90°チルトさせた図2の右図に示す架台装置10の位置を第2立位対応位置とする。第2立位対応位置は、第1立位対応位置から架台装置10が180°チルトした位置である。
架台装置10は、固定部材20により回転可能(チルト可能)に接触した状態で支持される。架台装置10と固定部材20の間には、電装部材30が介在されている。電装部材30は、制御装置18により供給される電気信号などの電気を架台装置10に供給する。固定部材20及び電装部材30の構成は、後にさらに説明する。
寝台装置40は、スキャン対象となる被検体Pを載置して移動させ、臥位対応位置にある架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置40は、例えば、基台41と、寝台駆動装置42と、天板43と、支持フレーム44と、を備える。架台装置10が立位対応位置にあるときには、寝台装置40は例えば、天板43が下降された状態で停止される。
寝台装置40における基台41は、支持フレーム44を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置42は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置42は、被検体Pが載置された天板43を、支持フレーム44に沿って、天板43の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板43は、被検体Pが載置される板状の部材である。寝台駆動装置42は、天板43を後退させて回転フレーム17の開口に挿入させる。寝台駆動装置42は、天板43を前進させて回転フレーム17の開口から引き抜く。
コンソール装置50は、例えば、メモリ51と、ディスプレイ52と、入力インターフェース53と、処理回路60とを有する。実施形態では、コンソール装置50は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置50の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
メモリ51は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ51は、例えば、検出データや投影データ、再構成画像データ、CT画像データ等を記憶する。これらのデータは、メモリ51ではなく(或いはメモリ51に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
ディスプレイ52は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ52は、処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、医師や技師などの操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ディスプレイ52は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ52は、架台装置10に設けられてもよい。ディスプレイ52は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置50の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)でもよい。
入力インターフェース53は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路60に出力する。例えば、入力インターフェース53は、検出データまたは投影データを収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件などの入力操作を受け付ける。入力インターフェース53は、例えば、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース53は、コンソール装置50の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
なお、本明細書において入力インターフェースはマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
処理回路60は、X線CT装置1の全体の動作を制御する。処理回路60は、例えば、制御機能61と、前処理機能62と、再構成処理機能63と、画像処理機能64とを備える。処理回路60は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶装置(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイスまたは複合プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなどの回路を意味する。記憶装置にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。記憶装置は、非一時的(ハードウェアの)記憶媒体でもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
コンソール装置50または処理回路60が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路60は、コンソール装置50が有する構成ではなく、コンソール装置50と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、或いは、複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路60と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
制御機能61は、入力インターフェース53が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路60の各種機能を制御する。例えば、制御機能61は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18および寝台駆動装置42を制御することで、架台装置10における検出データの収集処理等を実行する。
前処理機能62は、DAS16により出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行い、投影データを生成し、生成した投影データをメモリ51に記憶させる。
再構成処理機能63は、前処理機能62によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って、CT画像データを生成し、生成したCT画像データをメモリ51に記憶させる。
画像処理機能64は、入力インターフェース53が受け付けた入力操作に基づいて、CT画像データを公知の方法により、三次元画像データや任意断面の断面像データに変換する。三次元画像データへの変換は、前処理機能62によって行われてもよい。
続いて、固定部材20及び電装部材30について説明する。図3は、架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材30をX方向から見た図、図4は、架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材30をZ方向から見た図である。図3及び図4において、立位対応位置にある架台装置10を実線で示し、臥位対応位置にある架台装置10を仮想線で示す。
固定部材20は、例えば、2本のフレーム21と、昇降台22と、コマ23と、チルト駆動部24と、を備える。2本のフレーム21は、上下方向に延在し、例えば室内に並んで立設されている。2本のフレーム21の間には昇降台22が掛け渡されている。昇降台22は、フレーム21に取り付けられたコマ23によりそれぞれ支持されている。コマ23は、フレーム21に沿って上下動可能である。コマ23が上下動することにより、昇降台22が昇降する。
チルト駆動部24は、例えば、チルト軸受25と、チルト軸26と、第1ギア27と、第2ギア28と、を備える。チルト軸受25は、ケース25Aとケース25Aに収容された軸受25Bを備えており、チルト軸受25のケース25Aが昇降台22に載置されている。チルト軸受25は、チルト軸26を回転自在に保持する。
チルト軸26は、架台装置10に取り付けられており、X軸まわりに回転する。チルト軸26は、水平軸の一例である。チルト軸受25は、架台装置10をチルト可能に支持する。チルト軸26の回転により、架台装置10がチルトする。チルト軸受25は、90°を超えたチルトを許容して架台装置10を支持。する架台装置10は、チルトすることにより複数の位置の間、例えば立位対応位置と臥位対応位置の間を移動する。チルト軸受25は、支持部材の一例である。
架台装置10には、チルト軸26と同軸に第1ギア27が取り付けられており、第1ギア27には、第2ギア28がかみ合わされている。第2ギア28には、固定部材20に設けられたモータMのモータ軸が接続されており、モータMが駆動することにより第2ギア28が回転する。第2ギア28の回転に伴って第1ギア27が回転し、第1ギア27の回転により架台装置10がチルト軸26まわりにチルトする。
電装部材30は、例えば、第1固定コネクタ31と、第2固定コネクタ32と、第3固定コネクタ33と、ケーブル34と、移動コネクタ35と、を備える。第1固定コネクタ31及び第3固定コネクタ33は、昇降台22に載置されており、第2固定コネクタ32は、チルト軸受25のケース上部に載置されている。電装部材30の各要素は、架台装置10に電気を供給する。電装部材30の各要素は、電装部品の一例である。
第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33は、互いにチルト軸の回転中心から同一の距離に配置されている。第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33は、固定部材20に取り付けられ、架台装置10が移動して立位対応位置や臥位対応位置にあるときに、それぞれ移動コネクタ35と接触し、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33と移動コネクタ35が通電する。移動コネクタ35は、架台装置10が移動(チルト)することにより、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33に対して接離可能である。
第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33は、いずれも磁性体、例えば鉄などの金属を含んで構成される。第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33には、それぞれ架台装置10に供給する電気を流すケーブル34が接続されている。ケーブル34は、図示しない電源などに接続されている。
移動コネクタ35は、例えば、第1ギア27におけるチルト軸受25と向かい合う面に取り付けられている。移動コネクタ35は、架台装置10及び第1ギア27の回転に伴って回転する。第1ギア27は、架台装置10が第1立位対応位置にあるときには、図2の左図に示すように、第1固定コネクタ31と向かい合う位置に配置される。
第1ギア27は、架台装置10が臥位対応位置にあるときには、図2の中図に示すように、第2固定コネクタ32と向かい合う位置に配置される。第1ギア27は、架台装置10が第2立位対応位置にあるときには、図2の右図に示すように、第3固定コネクタ33と向かい合う位置に配置される。
移動コネクタ35は、架台装置10の移動(チルト)に伴って移動すれば、第1ギア27以外に取り付けられていてもよい。移動コネクタ35は、例えば、架台装置10の回転フレーム17や回転フレームを覆う筐体などに取り付けられていてもよい。移動コネクタ35は、複数設けられていてもよい。
移動コネクタ35は、マグネットを含んで構成される。移動コネクタ35のマグネットにおける第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33における磁性体と接触する接触面は、架台装置10が移動してチルトする際のチルト軸26が伸びる方向を向いている。マグネットの接触面は、他の方向を向いていてもよく、例えば、架台装置10がチルトする方向と交差、例えば直交する方向を向いていてもよい。
移動コネクタ35は、図示しない電気ケーブルにより架台装置10内の部材、例えばX線高電圧装置14などと接続されている。架台装置10の移動に伴って移動コネクタ35と第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33が接触することにより、移動コネクタ35と第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33が通電し、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33に接続されたケーブル34を流れる電気が架台装置10に供給される。架台装置10の移動に伴って、接触していた移動コネクタ35と第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33が離反したときに、ケーブル34を流れる電気の供給が停止する。
第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33が磁性体を含み、移動コネクタ35がマグネットを含むが、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33がマグネットを含み、移動コネクタ35が磁性体を含んでもよい。あるいは、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33と、移動コネクタ35と、互いに磁極が異なるマグネットを含んでもよい。マグネットは、永久磁石でもよいし電磁石でもよい。
架台装置10が立位対応位置と臥位対応位置の間を移動している間は、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33のいずれとも移動コネクタ35が接触していない状態(離反した状態)となる。このとき、架台装置10に設けられたバッテリ19は、ケーブル34により供給される電気に代えて、X線高電圧装置14に電気を供給し、またはX線管11に高電圧を印加する。
次に、X線CT装置1における架台装置10の移動方法について説明する。ここでは、架台装置10が第1立位対応位置から臥位対応位置まで移動する例について説明する。架台装置10が第1立位対応位置に配置されているときには、モータMは停止して架台装置10は、チルト方向に対する移動は行われていない。このとき、第1固定コネクタ31と移動コネクタ35が移動コネクタ35におけるマグネットの磁力により接触し、第1固定コネクタ31と移動コネクタ35が通電している。ケーブル34を流れる電気は、第1固定コネクタ31及び移動コネクタ35を通じて架台装置10に供給される。
続いて、モータMを駆動させて、モータMの駆動力が第2ギア28及び第1ギア27を介して架台装置10に伝達されると、チルト軸受25に支持されたチルト軸26が回転し始めて、架台装置10がチルトを開始する。第1立位対応位置から架台装置10がチルトすると、移動コネクタ35のマグネットの磁力に抗して架台装置10の回転力が働く。その後、架台装置10の回転力がマグネットの磁力を超えたときに、移動コネクタ35と第1固定コネクタ31の接触が、人力を要することなく、自動で解除されて移動コネクタ35が第1固定コネクタから離反する。
架台装置10がチルトを行っている間、移動コネクタ35は、第1固定コネクタ31~第3固定コネクタ33のいずれとも離反している。このため、架台装置10は、外部からの電気の供給が途絶える。このとき、架台装置10に設けられたバッテリ19により、外部から供給される電気に代えてバッテリ19に蓄電された電気を利用して架台装置10内の各部材を稼働させる。
さらに、架台装置10がチルトすると、徐々に臥位対応位置に近づき、やがて臥位対応位置に到達する。架台装置10が臥位対応位置に到達すると、移動コネクタ35におけるマグネットの磁力により、第2固定コネクタ32の磁性体がひきつけられて移動コネクタ35と第2固定コネクタ32が、人力を要することなく、自動で接触する。移動コネクタ35と第2固定コネクタ32が接触することにより、移動コネクタ35と第2固定コネクタ32が通電し、ケーブル34を流れる電気が架台装置10に供給される。架台装置10に供給される電気は、例えばバッテリ19の充電にも利用される。
第1の実施形態のX線CT装置1は、移動コネクタ35と第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33が接触することにより、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ33に接続されたケーブル34に流れる電気を架台装置10に供給することができる。このため、架台装置10とケーブル34を接続する必要がないので、架台装置10のチルトによるケーブルの不具合を抑制することができる。
また、従来の架台装置では、架台装置を大きく、例えば90°を超えて回転させるとケーブル34の回り込み範囲に限界を超えることがあり、X線CT装置において、90°を超えて架台装置を回転させることは難しかった。この点、第1の実施形態のX線CT装置1では、ケーブル34を流れる電流は、電装部材30を介して架台装置10に供給され、架台装置10にケーブル34が接続する必要ない。このため、架台装置10を移動(チルト)に伴うケーブル34の回り込みが発生しないようにできるので、90°を超えて大きく架台装置10をチルト、例えば架台装置10を180°チルトさせることができる。
以下に、架台装置10を180°チルトさせて反転させ、第1立位対応位置と第2立位対応位置に位置させて利用することによる効果について説明する。図5及び図6は、架台装置10を180°チルトさせて利用する効果を説明する図である。図5及び図6においては、架台装置10及び固定部材20を簡素化して描いている。
以下の説明において、架台装置10におけるフロントカバーが設けられている側を前側Fとし、バックカバーが設けられている側を後側Rとする。架台装置10においては、スキャン範囲Sが架台装置10における後側Rよりも前側Fに近い位置に設定されている。スキャン範囲Sには、X線管11の焦点位置とX線検出器15の中心とを結ぶ線分を含み、Z軸に直交する面Lが含まれる。
図5において、左図には、臥位対応位置の架台装置10を固定部材20が支持する状態を示し、右図には、立位対応位置の架台装置10を固定部材20が支持する状態を示す。図5の左図に示す臥位対応位置にある架台装置10は、上下方向に移動することなくそのまま撮像を行う。
一方、図5の右図に示す立位対応位置にある架台装置10は、被検体を撮像する部位に応じて上下動されて撮像を行う。以下、架台装置10が第1立位対応位置にあるときには、前側Fが上方を向いた状態となり、架台装置10が第2立位対応位置にあるときには、前側Fが下方を向いた状態となるものとしてさらに説明を続ける。
例えば、図6の上図に示すように、第2立位対応位置としたままの架台装置10を上限位置から下限位置の間で昇降させるとする。この場合、上限位置にある架台装置10におけるスキャン範囲Sの上端部と、下限位置にある架台装置10におけるスキャン範囲Sの下端部との間の範囲(以下、第1範囲)D1が、スキャン可能な範囲となる。
一方、図6の下図に示すように、第1立位対応位置としたままの架台装置10を上限位置から下限位置の間で昇降させるとする。この場合、上限位置にある架台装置10におけるスキャン範囲Sの上端部と、下限位置にある架台装置10におけるスキャン範囲Sの下端部との間の範囲(以下、第2範囲)D2が、スキャン可能な範囲となる。
ここで、第1範囲D1と第2範囲D2を比較すると、架台装置10が第1立位対応位置にあるときには、第1範囲D1の上端部から第2範囲D2の上端部までの間の範囲が、スキャン不能となる第1ロス範囲D11となる。一方、架台装置10が第2立位対応位置にあるときには、第2範囲D2の下端部から第1範囲D1の下端部までの間の範囲が、スキャン不能となる第2ロス範囲D12となる。
そこで、例えば、架台装置10が上方にあるときには、第1立位対応位置とし、架台装置10が下降して下方に位置する際に、架台装置10を180°チルトさせて(反転させて)第2立位対応位置とする。このようにすることにより、上端部近傍では第2立位対応位置でのスキャンが可能となり、第1ロス範囲D11の発生を抑制できる。一方、下端部近傍では第1立位対応位置でのスキャンが可能となり、第2ロス範囲D12の発生を抑制できる。こうして、架台装置10が昇降可能な全範囲において、スキャン範囲を十分に確保することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態のX線CT装置について説明する。第2の実施形態のX線CT装置は、第1の実施形態のX線CT装置1と比較して、電装部材の構成が主に異なる。第1の実施形態のX線CT装置1は、第1固定コネクタ31から第3固定コネクタ、ケーブル34、移動コネクタ35などを備える電装部材30を備えているが、第2の実施形態のX線CT装置は、電装部材30と異なり、電磁石を含む電装部材70を備える。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第2の実施形態について説明する。
図7は、第2の実施形態のX線CT装置における架台装置を支持する固定部材20及び電装部材70をX方向から見た図である。固定部材20は、第1の実施形態と同様に、2本のフレーム21と、昇降台22と、コマ23と、チルト駆動部24と、を備える。図7では、モータM等の記載を省略している。
電装部材70は、チルト軸71と、電磁石72とを備える。チルト軸71は、第1の実施形態のチルト軸26に代えて設けられる。チルト軸71は、架台装置10に取り付けられており、X軸まわりに回転する。チルト軸受25は、チルト軸26を回転自在に保持する。チルト軸71は、例えば、通電性を備える磁性体、例えば鉄などの金属を含んで構成される。
電磁石72は、固定部材20に設けられ、チルト軸受25内に収容されている。電磁石72は、チルト軸71の延長線上に配置されている。電磁石72は、電気が供給されることにより、チルト軸71に対して、磁力により接触し、チルト軸71と電磁石72が通電する。電磁石72は、電気の供給が停止されることにより、チルト軸71に対する磁力による接触が解除されて離反し、チルト軸71と電磁石72の通電が解消する。
第2の実施形態のX線CT装置は、第1の実施形態のX線CT装置1と同様の作用効果を奏する。さらに、第2の実施形態のX線CT装置は、電装部材70が電磁石72を備えており、電磁石72に通電することにより磁力が生じて電磁石72とチルト軸71が接触し、電磁石72に接続されたケーブルを流れる電気が架台装置10に供給される。このため、固定部材20に設けられる固定コネクタや架台装置10に伴って移動する移動コネクタを設ける必要がないので、装置の簡素化を図ることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態のX線CT装置3について説明する。第3の実施形態のX線CT装置3は、架台装置10が自走式である点などにおいて、第1の実施形態のX線CT装置1と主に異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第3の実施形態について説明する。
図8は、第3の実施形態のX線CT装置3の外観を示す図である。第3の実施形態のX線CT装置3は、架台装置10と、寝台装置40と、レール部材80と、電装部材90と、を備える。架台装置10は、第1の実施形態のような立位での検査に用いられるものではなく、臥位での検査に用いられる。
レール部材80は、室内の床面に敷設され、X方向に延在する左レール81と、左レール81に平行にX方向に延在する右レール82とを備える。図8に示す状態において、架台装置10がレール部材80の一端側に配置され、寝台装置40は、レール部材80の他端側に配置されている。架台装置10は、図示しない駆動装置により、レール部材80上をX方向に沿って移動可能とされている。レール部材80は、架台装置10が移動する際に架台装置10の移動を案内する。レール部材80は、固定部材の一例である。
架台装置10は、レール部材80上における所定の設定位置、例えば第1設定位置及び第2設定位置で停止可能である。第1設定位置及び第2設定位置は、いずれもY方向に見て寝台装置40と重なる位置に設定される。架台装置10は、第1設定位置及び第2設定位置のいずれかに停止しているときに、被検体Pの画像を撮像する。
左レール81上における第1設定位置には、第1固定コネクタ91が設けられ、左レール81上における第2設定位置には、第2固定コネクタ92が設けられている。右レール82上における第1設定位置には、第3固定コネクタ93が設けられ、右レール82上における第2設定位置には、第4固定コネクタ94が設けられている。第1固定コネクタ91から第4固定コネクタ94には、それぞれ架台装置10に供給する電気を流すケーブルが接続されている。
架台装置10の底面における左レール81上を移動する部位の一部には、第1移動コネクタ95が設けられている。架台装置10の底面における右レール82上を移動する部位の一部には、第2移動コネクタ96が設けられている。第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96は、それぞれ第1固定コネクタ91と第2固定コネクタ92、第3固定コネクタ93と第4固定コネクタ94に同時に接触する位置に配置されている。
第1固定コネクタ91から第4固定コネクタ94は、いずれも通電性を有する磁性体、例えば鉄などの金属を含む。第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96は、いずれもマグネットを含む。第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96が第1設定位置に移動したときに、第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96のマグネットは、それぞれ第1固定コネクタ91及び第2固定コネクタ92の磁性体に接触する。
このとき、第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96と第1固定コネクタ91及び第2固定コネクタ92はそれぞれ通電する。第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96が第2設定位置に移動したときに、第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96のマグネットは、それぞれ第3固定コネクタ93及び第4固定コネクタ94の磁性体に接触する。このとき、第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96と第3固定コネクタ93及び第4固定コネクタ94はそれぞれ通電する。
架台装置10が第1設定位置から移動すると、接触していた第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96と第1固定コネクタ91及び第2固定コネクタ92はそれぞれ離反し、通電が解消する。また、架台装置10が第2設定位置から移動すると、接触していた第1移動コネクタ95及び第2移動コネクタ96と第3固定コネクタ93及び第4固定コネクタ94はそれぞれ離反し、通電が解消する。
第3の実施形態のX線CT装置3は、第1の実施形態のX線CT装置1と同様の作用効果を奏する。また、第3の実施形態のX線CT装置1は、レール部材80の上に第1固定コネクタ91から第4固定コネクタ94が設けられており、架台装置10が第1設定位置または第2設定位置に到達したときに、第1固定コネクタ91から第4固定コネクタ94と第1移動コネクタ95から第2移動コネクタ96が適宜接触して第1固定コネクタ91から第4固定コネクタ94を流れる電流を架台装置10に供給する。このため、架台装置10に対して架台装置10に供給する電流を流すケーブルを架台装置10に接続する必要がないので、架台装置10の移動に伴うケーブルの不具合を抑制することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態のX線CT装置について説明する。第4の実施形態のX線CT装置は、第1の実施形態のX線CT装置1において固定部材20が架台装置10を片持ち支持しているのに対して、第4の実施形態のX線CT装置は、固定部材20が架台装置10を両持ち支持している点で主に異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第4の実施形態について説明する。
図9は、第4の実施形態のX線CT装置における架台装置10を支持する固定部材20及び電装部材70をX方向から見た図である。第1の実施形態のX線CT装置1は、固定部材20が架台装置10を一側から支持したいわば片持ち支持の形式であるのに対して、第4の実施形態のX線CT装置は、固定部材20が架台装置10を両側から支持したいわば両持ち支持の形式である。
第4の実施形態のX線CT装置において、架台装置10におけるX方向の一側には、第1の実施形態のX線CT装置1と同様の固定部材20及び電装部材30が設けられている。架台装置10におけるX方向の他側には、架台装置10におけるX方向の一側と同様の固定部材20及び電装部材30が対称的に設けられている。架台装置10におけるX方向の他側に設けられた第2ギア28は、右側に設けられた第2ギア28を駆動するモータと共通するモータで駆動する。
第4の実施形態のX線CT装置は、第1の実施形態のX線CT装置と同様の作用効果を奏する。第4の実施形態のX線CT装置は、架台装置10をX方向の左右両側から支持している。このため、架台装置10の重量が大きい場合でも、確実に架台装置10を支持することができる。さらに、重量が大きい架台装置10を備えるX線CT装置に対しても、架台装置を移動させる際のケーブルの不具合を抑制することができる。
上記の実施形態では、移動コネクタと固定コネクタは、磁力の有無により接離するが、移動コネクタと固定コネクタは、磁力以外の要因で接離してもよい。移動コネクタと固定コネクタは、例えば、機械式の嵌合により接離してもよいし、互いが接触する位置で停止させられるか否かのみで接離してもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、室内に固定される固定部材と、前記固定部材に接触し、複数の位置の間を移動可能な架台装置と、前記架台装置に電気を供給し、前記架台装置における前記複数の位置の間を移動する際に接離可能である電装部品と、を持つことにより、架台装置を移動させる際のケーブルの不具合を抑制することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,3…X線CT装置
10…架台装置
11…X線管
12…ウェッジ
13…コリメータ
14…X線高電圧装置
15…X線検出器
16…DAS
17…回転フレーム
18…制御装置
19…バッテリ
20…固定部材
21…フレーム
22…昇降台
23…コマ
24…チルト駆動部
25…チルト軸受
25A…ケース
25B…軸受
26…チルト軸
27…第1ギア
28…第2ギア
30…電装部材
31…第1固定コネクタ
32…第2固定コネクタ
33…第3固定コネクタ
34…ケーブル
35…移動コネクタ
40…寝台装置
41…基台
42…寝台駆動装置
43…天板
44…支持フレーム
50…コンソール装置
51…メモリ
52…ディスプレイ
53…入力インターフェース
60…処理回路
61…制御機能
62…前処理機能
63…再構成処理機能
64…画像処理機能
70…電装部材
71…チルト軸
72…電磁石
80…レール部材
81…左レール
82…右レール
90…電装部材
91…第1固定コネクタ
92…第2固定コネクタ
93…第3固定コネクタ
94…第4固定コネクタ
95…第1移動コネクタ
96…第2移動コネクタ
M…モータ
P…被検体

Claims (19)

  1. 室内に固定される固定部材と、
    前記固定部材に接触し、複数の位置の間を移動可能な架台装置と、
    前記架台装置に電気を供給し、前記架台装置における前記複数の位置の間を移動する際に接離可能である電装部品と、を備える、
    医用画像診断装置。
  2. 前記電装部品は、
    前記架台装置の移動に伴って移動する移動コネクタと、
    前記固定部材に取り付けられ、前記架台装置が移動して複数の位置にあるときに、それぞれ前記移動コネクタと接触する複数の固定コネクタと、
    前記移動コネクタ及び複数の前記固定コネクタを介して、前記架台装置に供給する電気を流すケーブルと、を含む、
    請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 前記固定部材は、前記架台装置をチルト可能に支持する支持部材を含む、
    前記架台装置は、チルトすることにより前記複数の位置の間を移動する、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  4. 前記支持部材は、90°を超えたチルトを許容して前記架台装置を支持する、
    請求項3に記載の医用画像診断装置。
  5. 前記架台装置は、前記移動コネクタが前記固定コネクタと接触していないときに、前記ケーブルにより供給される電気に変えた電気を供給するバッテリを備える、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  6. 前記移動コネクタと複数の前記固定コネクタをそれぞれ接触させるマグネットを更に備える、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  7. 前記移動コネクタまたは前記固定コネクタのうち少なくとも一方はマグネットであり、前記移動コネクタまたは前記固定コネクタのうち他方は、前記マグネットと接触する磁性体である、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  8. 前記架台装置は、チルトすることにより前記複数の位置の間を移動し、
    前記マグネットにおける前記磁性体と接触する接触面は、前記架台装置がチルトする際のチルト軸が伸びる方向を向く、
    請求項7に記載の医用画像診断装置。
  9. 前記架台装置の移動に伴って、前記移動コネクタと前記固定コネクタが接触する、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  10. 前記架台装置の移動に伴って、前記移動コネクタと前記固定コネクタが離反する、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  11. 前記架台装置は、立位対応位置と臥位対応位置の間を移動可能である、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  12. 前記立位対応位置は、第1立位対応位置と、前記第1立位対応位置から前記架台装置が180°チルトした第2立位対応位置と、を含む、
    請求項11に記載の医用画像診断装置。
  13. 前記電装部品は、磁性体を含む前記架台装置のチルト軸と、
    前記固定部材に設けられ、前記チルト軸に対して、磁力による接触及び前記接触の解除が可能な電磁石と、を含む、
    請求項1に記載の医用画像診断装置。
  14. 前記電磁石は、前記チルト軸の延長線上に配置されている、
    請求項13に記載の医用画像診断装置。
  15. 前記チルト軸は通電性を備え、
    前記電磁石に通電して前記電磁石に前記チルト軸が接続されるときに、前記電磁石及び前記チルト軸を介して、前記架台装置に電気が供給される、
    請求項13に記載の医用画像診断装置。
  16. 前記固定部材は、前記架台装置が移動する際に前記架台装置の移動を案内するレール部材を含む、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  17. 室内に立設されるフレームと、
    前記フレームに設けられた支持部材と、
    前記支持部材に支持され、水平軸まわりにチルト可能な架台装置と、を備え、
    前記支持部材は、前記架台装置の90°を超えたチルトを許容する、
    医用画像診断装置。
  18. 前記架台装置は、立位対応位置と臥位対応位置の間を移動可能であり、
    前記立位対応位置は、第1立位対応位置と、前記第1立位対応位置から前記架台装置が180°チルトした第2立位対応位置と、を含む、
    請求項17に記載の医用画像診断装置。
  19. 室内に固定される固定部材と、
    前記固定部材に接触し、複数の位置の間を移動可能な架台装置と、
    前記架台装置に電気を供給し、前記架台装置における前記複数の位置の間を移動する際に接離可能である電装部品と、備える医用画像診断装置における前記架台装置の移動方法であって、
    前記架台装置を、前記複数の位置のうちの第1位置から第2位置まで移動させる際に、前記第1位置で接触されていた前記電装部品を離反させ、前記第2位置に到達した後に、前記電装部品を接触させる、
    医用画像診断装置における架台装置の移動方法。
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