JP2024028596A - ダイカスト用装置およびダイカスト法 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャビティ内への溶湯の充填完了前にランナーを加圧した場合において、押湯効果を向上してダイカスト品の品質を向上を図る。【解決手段】ダイカスト用装置1は、キャビティ53と該キャビティ53に連通するランナー50を画成するダイカスト金型10と、キャビティ53内に向けて溶湯を充填する第1加圧手段24,25と、ランナー50の溶湯を加圧する第2加圧手段40,41,43と、を備え、第2加圧手段がダイカスト金型10の型開き方向に対して略直交する方向に向けて進退する加圧ロッド43を備える。そして、加圧ロッド43によるランナー50の溶湯の加圧速度が、加圧ロッド43が加圧を開始してから、流路を塞いでキャビティ53に高圧圧力が発生するまでの間で高速加圧される第1段階(ii)と、加圧ロッド43が流路を塞いでキャビティ53に高圧圧力が発生した後に低速加圧される第2段階(iv)と、を含む。【選択図】図3
Description
本発明は、ダイカスト用装置およびダイカスト法に係り、特に、ダイカスト金型のランナーを加圧する為の加圧手段を備えたダイカスト用装置および当該ダイカスト用装置を用いて行うダイカスト法に関するものである。
スリーブ内の溶湯をダイカスト金型の内部に画成されたキャビティに向けて充填する第1のプランジャと、ランナーの溶湯を加圧する第2のプランジャを設けるようにしたダイカスト用装置は、下記特許文献1により公知である。下記特許文献1は、第2のプランジャによるランナーの溶湯への加圧を第1のプランジャによる溶湯のキャビティ内への充填完了よりも前、好ましくは完了直前に行うことを示唆している。
しかし、溶湯のキャビティ内への充填完了よりも前のタイミングにおいてはランナーの溶湯の流動性が良い状態にあるので、下記特許文献1に開示されるダイカスト装置を用い、このタイミングでランナーの溶湯を加圧したとしても、第2のプランジャとランナーを画成する面との隙間から溶湯が逆流してしまい、圧力を保持することができないという課題があった。
そこで、本出願人は、キャビティ内への溶湯の充填完了前にランナーを加圧する場合の押湯効果に優れたダイカスト用装置を提供すべく、下記特許文献2に示すダイカスト用装置を創案した。このダイカスト用装置は、キャビティと該キャビティに連通するランナーを画成するダイカスト金型と、該キャビティ内に向けて溶湯を充填する第1加圧手段と、該ランナーの溶湯を加圧する第2加圧手段とを備え、該第2加圧手段が該ダイカスト金型の型開き方向に略直交する方向に向けて進退する加圧ロッドを備えた装置である。かかるダイカスト用装置によれば、キャビティ内への溶湯の充填完了前にランナーを加圧した場合でも十分な押湯効果が得られるので、キャビティ内で成形されるダイカスト品の品質を向上させることが可能となっている。
しかしながら、産業界において製品の品質向上は常に求められるものであり、ダイカスト品の品質向上についても、さらに有意な効果を奏するダイカスト用装置や当該ダイカスト用装置を用いるダイカスト法を提供することが求められている。本発明者らは、上掲した特許文献2に開示されたダイカスト用装置について、第2加圧手段によるランナー加圧に着目し、押湯効果の更なる向上に向けた改良技術を創案した。すなわち、本発明は、特許文献2に開示されたダイカスト用装置の改良技術を提供するためになされたものであって、キャビティ内への溶湯の充填完了前にランナーを加圧した場合において、従来技術に比べて更なる押湯効果が得られ、キャビティ内で成形されるダイカスト品の品質を向上させることが可能なダイカスト用装置と、当該ダイカスト用装置を用いるダイカスト法を提供することを目的とするものである。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明に係るダイカスト用装置(1)は、キャビティ(53)と該キャビティ(53)に連通するランナー(50)を画成するダイカスト金型(10)と、前記キャビティ(53)内に向けて溶湯を充填する第1加圧手段(24,25)と、前記ランナー(50)の溶湯を加圧する第2加圧手段(40,41,43)と、を備え、前記第2加圧手段(40,41,43)が前記ダイカスト金型(10)の型開き方向に対して略直交する方向に向けて進退する加圧ロッド(43)を備えるダイカスト用装置(1)であって、前記加圧ロッド(43)による前記ランナー(50)の溶湯の加圧速度が、前記加圧ロッド(43)が加圧を開始してから、流路を塞いで前記キャビティ(53)に高圧圧力が発生するまでの間で高速加圧される第1段階(ii)と、前記加圧ロッド(43)が流路を塞いで前記キャビティ(53)に高圧圧力が発生した後に低速加圧される第2段階(iv)と、を含んで構成されることを特徴とするものである。
また、本発明に係るダイカスト用装置(1)において、前記第2段階(iv)の低速加圧からなる加圧速度は、凝固解析に基づく溶湯の凝固収縮量に基づき決定されていることが好適である。
上記した本発明に係るダイカスト用装置(1)では、前記第1加圧手段(24,25)による前記キャビティ(53)内への溶湯の射出が終了してから、前記第2加圧手段(40,41,43)による前記ランナー(50)の溶湯の加圧の前記第1段階(ii)が終了するまでの時間をTとしたときに、0s<T≦0.2sなる不等式が成立するように前記第2加圧手段(40,41,43)が動作するよう構成することができる。
本発明に係る他のダイカスト用装置(1)は、キャビティ(53)と該キャビティ(53)に連通するランナー(50)を画成するダイカスト金型(10)と、前記キャビティ(53)内に向けて溶湯を充填する第1加圧手段(24,25)と、前記ランナー(50)の溶湯を加圧する第2加圧手段(40,41,43)と、を備え、前記第2加圧手段(40,41,43)が前記ダイカスト金型(10)の型開き方向に対して略直交する方向に向けて進退する加圧ロッド(43)を備えるダイカスト用装置(1)であって、前記加圧ロッド(43)が加圧を開始して流路を塞いで前記キャビティ(53)に高圧圧力が発生した後の前記加圧ロッド(43)のストローク量は、全ストローク量の少なくとも50%を有することを特徴とするものである。
本発明に係るダイカスト法は、上記したいずれかのダイカスト用装置(1)によりダイカストを行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、キャビティ内への溶湯の充填完了前にランナーを加圧した場合において、従来技術に比べて更なる押湯効果が得られ、キャビティ内で成形されるダイカスト品の品質を向上させることが可能なダイカスト用装置と、当該ダイカスト用装置を用いるダイカスト法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の一実施形態に係るダイカスト用装置1について、図1および図2を用いて説明する。ここで、図1は、本実施形態に係るダイカスト用装置において、加圧ロッドが後退位置にある状態を示す断面図である。また、図2は、本実施形態に係るダイカスト用装置において、加圧ロッドが前進位置にある状態を示す断面図である。
図1に示されるように、ダイカスト金型10は、固定型20と可動型30とを備えている。固定型20は固定ホルダー21および固定ダイス22からなり、固定ホルダー21には射出スリーブ23(スリーブ)が配設されている。射出スリーブ23内にはプランジャロッド24の先端に連結されたプランジャチップ25が配設されている。図示せぬ射出シリンダを作動させて該プランジャチップ25を射出スリーブ23内で摺動させることで射出スリーブ23の図示せぬ給湯孔から供給されたアルミニウム合金等の溶湯を、後述のキャビティ53内に充填可能である。プランジャチップ25、プランジャロッド24および図示せぬ射出シリンダが、本発明に係る第1加圧手段を構成する。
可動型30は、可動ホルダー31、可動ダイス32および分流子33からなり、矢印A←→A´で示される可動型30の移動方向(ダイカスト金型10の型開き方向)に移動可能である。図1および図2に示す型締め状態においては、ダイカスト金型10の内部にはランナー50、ゲート52およびキャビティ53が画成され、スリーブ23内の空間はランナー50およびゲート52を介してキャビティ53と連通する。ランナー50は、射出スリーブ23の軸線方向(ダイカスト金型10の型開き方向)に略一致する方向に延びる第1ランナー50Aと、射出スリーブ23の軸線方向に略直交する方向に延びる第2ランナー50Bとを備えている。第1ランナー50Aは、固定型20に配設された射出スリーブ23と可動型30の分流子33とにより画成されている。第2ランナー50Bは、射出スリーブ23と分流子33とにより画成される部分と、固定ダイス22と可動ダイス32とにより画成される部分とを有している。ゲート52およびキャビティ53は、固定ダイス22と可動ダイス32とにより画成されている。
分流子33には、図示せぬブラケットを介して油圧シリンダ40が固定されている。油圧シリンダ40のピストンロッド41には、カップリング42を介して加圧ロッド43が連結されている。加圧ロッド43は、分流子33に形成された貫通孔34に挿入され、加圧ロッド43の先端部43Aが貫通孔34の上側開口34Aを塞いでいる。加圧ロッド43は、油圧シリンダ40の作動によりダイカスト金型10の型開き方向に略直交する方向に向けて進退可能とされ、油圧シリンダ40を作動させた場合には、図1に示す後退位置から第2ランナー50B内に進入し、図2に示す前進位置まで進出可能である。したがって、本実施形態に係るダイカスト用装置1では、加圧ロッド43を第2ランナー50B内に進出させることにより、第2ランナー50Bの溶湯を介してキャビティ53内の溶湯を加圧することが可能である。油圧シリンダ40、ピストンロッド41および加圧ロッド43は、本発明に係る第2加圧手段を構成する。
なお、加圧ロッド43の先端部43Aは、円柱形状とされている。そして、第2ランナー50Bは加圧ロッド43の先端部43Aの横断面形状と対応するように円形状に形成された対応形状部51を備え、この対応形状部51を画成する面51Aと加圧ロッド43の先端部43Aとの周方向の隙間が、例えば、0.5~3.0mmの範囲に設定されている。隙間が0.5mm未満の場合には、隙間で凝固した薄肉部分がダイカスト品の取り出し時に切断されてしまう。また、隙間が3.0mmを超える場合には、加圧ロッド43で第2ランナー50B内の溶湯を加圧した際に溶湯が隙間から逆流することを充分に防ぐことができず、キャビティ53内の溶湯に充分な押湯効果を与えることができない。第2ランナー50B内の溶湯の流動性が良い場合には、隙間から逆流が生じやすいので、キャビティ53内への溶湯の充填完了前に加圧ロッド43で第2ランナー50B内の溶湯を加圧する場合には、第2ランナー50Bの対応形状部51を画成する面51Aと加圧ロッド43の先端部43Aとの隙間を3.0mm以下とすることが好適である。
以上、本実施形態に係るダイカスト用装置1の基本構成を説明した。次に、図3~図7を用いて、本実施形態に係るダイカスト用装置1が実行可能なダイカスト法についての説明を行う。ここで、図3は、本実施形態に係るダイカスト用装置が実行可能なダイカスト法を説明するためのグラフ図であって、射出速度と加圧ロッドストロークを示している。また、図4は、図3中の符号(i)を付した箇所でのダイカスト用装置の状態を示す図であり、図5は、図3中の符号(ii)を付した箇所でのダイカスト用装置の状態を示す図であり、図6は、図3中の符号(iii)を付した箇所でのダイカスト用装置の状態を示す図であり、図7は、図3中の符号(iv)を付した箇所でのダイカスト用装置の状態を示す図である。
なお、図3において、横軸は時間[s]を示しており、左側の縦軸は実線で示した射出速度の数値を示す射出速度[m/s]を示しており、右側の縦軸は破線で示した加圧ロッドストロークの数値を示す加圧ロッドストローク[mm]を示している。
本実施形態に係るダイカスト法では、まず、可動型30を図4等にA←→A´で示される可動型30の移動方向に移動させることによりダイカスト金型10の型締めを行い、ダイカスト金型10の内部にランナー50、ゲート52およびキャビティ53を画成する(図4の状態)。
次に、射出スリーブ23内に溶湯を供給し、プランジャチップ25を射出スリーブ23内で摺動させることにより、射出スリーブ23内の溶湯をランナー50とゲート52を介してキャビティ53内に充填する。さらに、図3中の符号(ii)で示すように、第1加圧手段(プランジャチップ25、プランジャロッド24および図示せぬ射出シリンダ)によるキャビティ53内への溶湯の射出が開始された後、当該溶湯の射出速度が下がりきる前に、第2加圧手段(油圧シリンダ40、ピストンロッド41および加圧ロッド43)によるランナー50の溶湯の加圧を開始するように、ダイカスト用装置1を動作させる(図5の状態)。つまり、本実施形態では、図3で示すグラフ図において示されるように、射出速度が低下する際のマイナスの傾きを持ったラインと、加圧ロッドストロークが増加する際のプラスの傾きを持ったラインとが、クロス交差するように第1加圧手段と第2加圧手段を動作させている。なお、かかる動作の実行においては、キャビティ53内での凝固が発生しない短時間での両加圧手段の動作が重要であり、図4中の第2ランナー50Bから第1ランナー50Aに向かう矢印で示すような、キャビティ53側から射出スリーブ23側への溶湯の逆流を防止することで、キャビティ53に高圧圧力が発生しないなどの不具合を好適に防止することが可能となる。
さらに、図3中の符号(ii)~(iv)で示すように、加圧ロッド43によるランナー50の溶湯の加圧速度については、加圧ロッド43が加圧を開始してから、流路を塞いでキャビティ53に高圧圧力が発生するまでの間で高速加圧される第1段階(図3中の符号(ii)で示す箇所から符号(iii)で示す箇所まで)と、加圧ロッド43が流路を塞いでキャビティ53に高圧圧力が発生した後に低速加圧される第2段階(図3中の符号(iii)で示す箇所から符号(iv)で示す箇所まで)と、を含むように設定されている。つまり、本実施形態では、図3で示すグラフ図において示されるように、加圧ロッドストロークが高速加圧となるラインの傾きが大きい第1段階と、加圧ロッドストロークが低速加圧となるラインの傾きが緩やかな第2段階とで構成されるように、第2加圧手段を動作させている。
なお、図3中の符号(iii)で示す箇所の状態が図6に示されているが、加圧ロッドストロークが高速加圧となる第1段階と、加圧ロッドストロークが低速加圧となる第2段階との切り替え時における加圧ロッド43の先端部43Aの位置は、第1ランナー50Aと第2ランナー50Bとの境界部分となる符号50Cで示す境界位置となっており、加圧ロッド43の先端部43Aが境界位置50Cに移動した際に、キャビティ53に対して高圧圧力が発生する状態となる(図6の状態)。なお、この状態では、加圧ロッド43により流路が防がれているので、プランジャロッド24の射出シリンダの作動をオフしてもよい。
さらに、図3中の符号(iv)で示す箇所である第2段階の低速加圧からなる加圧速度については、凝固解析に基づくキャビティ53内での溶湯の凝固収縮量に基づき決定されている。第2段階の低速加圧からなる加圧速度に基づき加圧ロッド43を溶湯の凝固収縮量に応じてゆっくりキャビティ53側に向けて前進させることによって、最適条件でのダイカスト法を実行することが可能となる(図7の状態)。
またさらに、本実施形態では、図3で示すように、第1加圧手段によるキャビティ53内への溶湯の射出が終了してから、第2加圧手段によるランナー50の溶湯の加圧の第1段階が終了するまでの時間をTとしたときに、
0s<T≦0.2s
なる不等式が成立するように第2加圧手段が動作するよう構成されている。なお、本実施形態に係るダイカスト用装置1では、プランジャチップ25による溶湯の充填完了から加圧ロッド43による加圧発生までの加圧圧力の立ち上がり時間が0.1sとなるように設定されており、時間T=0.1sを目標値として第2加圧手段が動作するよう構成されている。このような第2加圧手段の動作については、油圧シリンダ40等の性能に応じて動作制御すればよい。ちなみに、本実施形態では、圧力性能が80MPaである油圧シリンダ40を使用し、油圧シリンダ40への動作スタート信号の入力から加圧ロッド43が実際に動作するまでの作動遅れ時間が0.15sであることを考慮して、図3中の符号(ii)で示す加圧ロッドストロークが高速加圧となる第1段階の開始目標から約0.15s前に油圧シリンダ40への動作スタート信号を入力するように設定されている。
0s<T≦0.2s
なる不等式が成立するように第2加圧手段が動作するよう構成されている。なお、本実施形態に係るダイカスト用装置1では、プランジャチップ25による溶湯の充填完了から加圧ロッド43による加圧発生までの加圧圧力の立ち上がり時間が0.1sとなるように設定されており、時間T=0.1sを目標値として第2加圧手段が動作するよう構成されている。このような第2加圧手段の動作については、油圧シリンダ40等の性能に応じて動作制御すればよい。ちなみに、本実施形態では、圧力性能が80MPaである油圧シリンダ40を使用し、油圧シリンダ40への動作スタート信号の入力から加圧ロッド43が実際に動作するまでの作動遅れ時間が0.15sであることを考慮して、図3中の符号(ii)で示す加圧ロッドストロークが高速加圧となる第1段階の開始目標から約0.15s前に油圧シリンダ40への動作スタート信号を入力するように設定されている。
そして、キャビティ53内の溶湯が凝固したら可動型30を移動させて型開きを行い、加圧ロッド43を後退させた後に可動型30からダイカスト品を取り出す。以上説明した一連の動作を実行することで、好適な押湯効果が得られるので、キャビティ53内で成形されるダイカスト品の品質を向上させることが可能なダイカスト用装置1と、当該ダイカスト用装置1を用いるダイカスト法を提供することができる。特に、図3で示すダイカスト法を実行することで、従来のダイカスト法における溶湯圧による型開き現象を防止するための大きな型締め力が不要となる。よって、型締め力の小さな鋳造機で大きな製品(キャビティ)を鋳造することができる。さらに、従来技術のように、キャビティ53内への溶湯の充填後にプランジャチップ25等の第1加圧手段によって溶湯を更に加圧する必要がないので、ダイカスト品に不可避的に残存するビスケットと呼ばれる不要箇所を極力薄くすることが可能となる。したがって、本実施形態に係るダイカスト用装置1によれば、従来技術に比べて歩留まり向上効果を得ることが可能となり、コスト面での優位性を獲得することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 ダイカスト用装置、10 ダイカスト金型、20 固定型、21 固定ホルダー、22 固定ダイス、23 射出スリーブ(スリーブ)、24 プランジャロッド(第1加圧手段)、25 プランジャチップ(第1加圧手段)、30 可動型、31 可動ホルダー、32 可動ダイス、33 分流子、34 貫通孔、34A 上側開口、40 油圧シリンダ(第2加圧手段)、41 ピストンロッド(第2加圧手段)、42 カップリング、43 加圧ロッド(第2加圧手段)、43A 先端部、50 ランナー、50A 第1ランナー、50B 第2ランナー、50C 境界位置、51 対応形状部、51A 面、52 ゲート、53 キャビティ、T 時間、(ii) 第1段階、(iv) 第2段階。
Claims (5)
- キャビティと該キャビティに連通するランナーを画成するダイカスト金型と、
前記キャビティ内に向けて溶湯を充填する第1加圧手段と、
前記ランナーの溶湯を加圧する第2加圧手段と、
を備え、前記第2加圧手段が前記ダイカスト金型の型開き方向に対して略直交する方向に向けて進退する加圧ロッドを備えるダイカスト用装置であって、
前記加圧ロッドによる前記ランナーの溶湯の加圧速度が、
前記加圧ロッドが加圧を開始してから、流路を塞いで前記キャビティに高圧圧力が発生するまでの間で高速加圧される第1段階と、
前記加圧ロッドが流路を塞いで前記キャビティに高圧圧力が発生した後に低速加圧される第2段階と、
を含んで構成されることを特徴とするダイカスト用装置。 - 請求項1に記載のダイカスト用装置において、
前記第2段階の低速加圧からなる加圧速度は、凝固解析に基づく溶湯の凝固収縮量に基づき決定されていることを特徴とするダイカスト用装置。 - 請求項1に記載のダイカスト用装置において、
前記第1加圧手段による前記キャビティ内への溶湯の射出が終了してから、前記第2加圧手段による前記ランナーの溶湯の加圧の前記第1段階が終了するまでの時間をTとしたときに、
0s<T≦0.2s
なる不等式が成立するように前記第2加圧手段が動作するよう構成されることを特徴とするダイカスト用装置。 - キャビティと該キャビティに連通するランナーを画成するダイカスト金型と、
前記キャビティ内に向けて溶湯を充填する第1加圧手段と、
前記ランナーの溶湯を加圧する第2加圧手段と、
を備え、前記第2加圧手段が前記ダイカスト金型の型開き方向に対して略直交する方向に向けて進退する加圧ロッドを備えるダイカスト用装置であって、
前記加圧ロッドが加圧を開始して流路を塞いで前記キャビティに高圧圧力が発生した後の前記加圧ロッドのストローク量は、全ストローク量の少なくとも50%を有することを特徴とするダイカスト用装置。 - 請求項1~4のいずれか1項に記載のダイカスト用装置によりダイカストを行うことを特徴とするダイカスト法。
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JP2020092979A Pending JP2021186825A (ja) | 2020-05-28 | 2020-05-28 | ダイカスト用装置およびダイカスト法 |
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JP (2) | JP2021186825A (ja) |
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2020
- 2020-05-28 JP JP2020092979A patent/JP2021186825A/ja active Pending
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- 2024-01-24 JP JP2024008791A patent/JP2024028596A/ja active Pending
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JP2021186825A (ja) | 2021-12-13 |
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