JP2024028181A - 乳化毛髪化粧料組成物 - Google Patents

乳化毛髪化粧料組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2024028181A
JP2024028181A JP2023130696A JP2023130696A JP2024028181A JP 2024028181 A JP2024028181 A JP 2024028181A JP 2023130696 A JP2023130696 A JP 2023130696A JP 2023130696 A JP2023130696 A JP 2023130696A JP 2024028181 A JP2024028181 A JP 2024028181A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
cosmetic composition
hair
mass
hair cosmetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023130696A
Other languages
English (en)
Inventor
範子 藤田
Noriko Fujita
香織 紺本
Kaori KOMMOTO
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mandom Corp
Original Assignee
Mandom Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mandom Corp filed Critical Mandom Corp
Publication of JP2024028181A publication Critical patent/JP2024028181A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りに優れ、かつ、性状の安定性に優れる乳化毛髪化粧料組成物を提供する。【解決手段】本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、下記式(A)で表される構造を有するポリマー(成分A)と、下記式(B)で表される化合物(成分B)と、炭素数8~24の脂肪族アルコール(成分C)と、シリコーン化合物(成分D)と、水(成分E)とを含む。【化1】TIFF2024028181000011.tif29158前記式(A)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、又は、水素原子を表し、*は、結合位置を表す。R1-C(=O)-NH-C3H6-N+(CH3)3X-(B)前記式(B)中、R1は、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数11~21の脂肪族炭化水素基を表し、X-は、Cl-又はBr-を表す。【選択図】なし

Description

本発明は、乳化毛髪化粧料組成物に関する。
乳化毛髪化粧料組成物の一例として、ヘアトリートメントが知られている。ヘアトリートメントには、洗い流して用いられるインバストリートメントや洗い流さずに用いられるアウトバストリートメント等のタイプがある。ヘアトリートメントとして、乳液状のヘアトリートメント(所謂ヘアミルク)、クリーム状のヘアトリートメント(所謂ヘアマスク)等の乳化毛髪化粧料組成物が広く用いられている。上記乳化毛髪化粧料組成物として、カチオン性界面活性剤を含む組成物が知られている(例えば特許文献1)。
特表2004-509860号公報
ヘアミルク及びヘアマスク等の乳化毛髪化粧料組成物は、一般に、次の手順で用いられる。(1)乳化毛髪化粧料組成物を毛髪に塗布する。(2)毛髪に塗布された乳化毛髪化粧料組成物を洗い流す。(3)ドライヤーやヘアアイロン等の熱器具を用いて、毛髪を熱処理する。なお、上記(2)の工程は行われないこともある。
上記乳化毛髪化粧料組成物には、塗布時の毛髪の指通りが良好であるという性能だけでなく、熱処理後の毛髪の指通りが良好であるという性能も求められる。特に、熱処理後の毛髪の指通りが良好であると、毛髪にサラサラ感が付与される。
従来の乳化毛髪化粧料組成物では、熱処理後の毛髪の指通りをある程度良好にすることができる。しかしながら、熱処理後の毛髪の指通りをより一層高いレベルで良好にすることができる乳化毛髪化粧料組成物のニーズが存在する。
また、乳化毛髪化粧料組成物では、配合成分の組み合わせによって、性状の安定性(乳化安定性)が大きく変化する。
本発明の目的は、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りに優れ、かつ、性状の安定性に優れる乳化毛髪化粧料組成物を提供することである。
本発明者らは、熱処理後の毛髪の指通りをかなり良好にできる成分として、特定の構造を有するポリマー(本願成分(A))を選定し、このポリマーを含む乳化毛髪化粧料組成物において、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りを高めることができ、かつ、性状の安定性を高めることができる配合組成を鋭意検討した。その結果、本発明者らは、以下の乳化毛髪化粧料組成物であれば、上記の課題を解決できることを見出した。
本発明は、下記成分(A)と、下記成分(B)と、下記成分(C)と、下記成分(D)と、下記成分(E)とを含む、乳化毛髪化粧料組成物を提供する。
成分(A):下記式(A)で表される構造を有するポリマー
Figure 2024028181000001
前記式(A)中、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、又は、水素原子を表し、*は、結合位置を表す。
成分(B):下記式(B)で表される化合物
-C(=O)-NH-C-N(CH (B)
前記式(B)中、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数11~21の脂肪族炭化水素基を表し、Xは、Cl又はBrを表す。
成分(C):炭素数8~24の脂肪族アルコール
成分(D):シリコーン化合物
成分(E):水
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、下記成分(F)を含むことが好ましい。
成分(F):ノニオン性界面活性剤
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、25℃における粘度が、3000mPa・s以上、70000mPa・s以下であることが好ましい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、下記成分(I)を含むことが好ましい。
成分(I):ガム系増粘剤及び/又はセルロース系増粘剤
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、特定の成分(A)と、特定の成分(B)と、特定の成分(C)と、特定の成分(D)と、特定の成分(E)とを含むので、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りに優れ、かつ、性状の安定性に優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、下記式(A)で表される構造を有するポリマーと、下記式(B)で表される化合物と、炭素数8~24の脂肪族アルコールと、シリコーン化合物と、水とを含む。
Figure 2024028181000002
上記式(A)中、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、又は、水素原子を表し、*は、結合位置を表す。
-C(=O)-NH-C-N(CH (B)
上記式(B)中、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数11~21の脂肪族炭化水素基を表し、Xは、Cl又はBrを表す。
本明細書においては、上記「式(A)で表される構造を有するポリマー」を「成分(A)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「式(B)で表される化合物」を「成分(B)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「炭素数8~24の脂肪族アルコール」を「成分(C)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「シリコーン化合物」を「成分(D)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「水」を「成分(E)」と称する場合がある。
したがって、本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)と、成分(D)と、成分(E)とを含む。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、上記の構成を備えるので、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りに優れ、かつ、性状の安定性に優れる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、ノニオン性界面活性剤を含んでいてもよい。
本明細書においては、上記「ノニオン性界面活性剤」を「成分(F)」と称する場合がある。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、エステル油を含んでいてもよい。
本明細書においては、上記「エステル油」を「成分(G)」と称する場合がある。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、カチオン化ポリマーを含んでいてもよい。
本明細書においては、上記「カチオン化ポリマー」を「成分(H)」と称する場合がある。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、ガム系増粘剤及び/又はセルロース系増粘剤を含んでいてもよい。
本明細書においては、上記「ガム系増粘剤及び/又はセルロース系増粘剤」を「成分(I)」と称する場合がある。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(A)~(I)以外の他の成分を含んでいてもよい。
上記の成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(F)、成分(G)、成分(H)、成分(I)や他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、本明細書において、乳化毛髪化粧料組成物に含まれる各成分の含有量とは、乳化毛髪化粧料組成物中に含まれる全ての該成分の含有量の合計を意味する。例えば、成分(A)の含有量とは、乳化毛髪化粧料組成物中の全ての成分(A)の含有量の合計を意味する。
以下、本発明の乳化毛髪化粧料組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
(成分(A))
成分(A)は、下記式(A)で表される構造を有するポリマーである。成分(A)を用いることにより、熱処理後の毛髪の指通りをかなり良好にすることができる。このため、毛髪にサラサラ感が高いレベルで付与される。また、熱処理後の毛髪の柔軟性をかなり良好にすることができる。成分(A)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
Figure 2024028181000003
上記式(A)中、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、又は、水素原子を表し、*は、結合位置を表す。上記式(A)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はエチル基であることが好ましい。上記式(A)中、R及びRの内の少なくとも一方は水素原子であることがより好ましく、Rは、水素原子又はエチル基であり、Rは、水素原子であることが更に好ましい。
成分(A)は、上記式(A)で表される構造を含む繰り返し構造単位を有するポリマーであることが好ましく、下記式(A1)で表される構造単位を有するポリマーであることがより好ましい。
Figure 2024028181000004
上記式(A1)中、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、又は、水素原子を表し、Rは、炭素数1~5の基を表す。上記式(A1)中のR及びRの好ましい構成は、上記式(A)中のR及びRの好ましい構成と同様である。上記式(A1)中、Rは、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。上記式(A1)中のRの炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、好ましくは4以下である。
成分(A)としては、(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマー(INCI名:PVM/MA Copolymer)及びポリイミド-1(INCI名:Polyimide-1)等が挙げられる。ポリイミド-1の市販品としては、例えば、商品名「AQUAFLEX XL-30」(アシュランド社製)が挙げられる。(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマーの市販品としては、例えば、商品名「GANTREZ S-97」、商品名「GANTREZ AN-119」、商品名「GANTREZ AN-169」(いずれもアシュランド社製)が挙げられる。また、ポリイミド-1と(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマーとの混合物の市販品としては、例えば、商品名「Styleze XT3」(アシュランド社製)が挙げられる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。成分(A)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、熱処理後の毛髪の指通りをより一層良好にすることができる。
(成分(B))
成分(B)は、下記式(B)で表される化合物である。成分(B)を用いることにより、塗布時の毛髪の指通りを良好にすることができ、また、乳化毛髪化粧料組成物の性状の安定性(乳化安定性)を高めることができる。成分(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
-C(=O)-NH-C-N(CH (B)
上記式(B)中、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数11~21の脂肪族炭化水素基を表す。上記脂肪族炭化水素基の炭素数は、13~21であることが好ましい。上記脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基が挙げられる。塗布時の毛髪の指通りをより一層良好にする観点からは、上記式(B)中のRは、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表すことが好ましく、直鎖状の脂肪族炭化水素基を表すことが好ましく、直鎖状のアルキル基を表すことがより好ましい。
上記式(B)中、Xは、第四級アンモニウムカチオンのカウンターアニオンであり、Cl又はBrを表す。
成分(B)としては、例えば、パルミタミドプロピルトリモニウムクロリド(INCI名:Palmitamidopropyltrimonium Chloride)等が挙げられる。
成分(B)を含む市販品としては、商品名「VARISOFT PATC」(エボニックジャパン社製)等が挙げられる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、好ましくは7.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下である。成分(B)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時の毛髪の指通りをより一層良好にすることができ、また、性状の安定性をより一層高めることができる。
(成分(C))
成分(C)は、炭素数8~24の脂肪族アルコールである。成分(C)は、所謂、高級アルコールである。成分(C)を用いることにより、乳化毛髪化粧料組成物の性状の安定性(乳化安定性)を高めることができる。成分(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
性状の安定性をより一層高める観点からは、成分(C)は、炭素数12~24の脂肪族アルコールであることが好ましい。
成分(C)としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、2-オクチルドデカノール、オレイルアルコール、デシルテトラデカノール、及びベヘニルアルコール等が挙げられる。
性状の安定性をより一層高める観点からは、成分(C)は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、及びベヘニルアルコールからなる群より選ばれる脂肪族アルコール(少なくとも1の脂肪族アルコール)であることが好ましく、ステアリルアルコールを含むことがより好ましく、ステアリルアルコールであることが更に好ましい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは5.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは15.0質量%以下、更に好ましくは13.0質量%以下である。成分(C)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、性状の安定性をより一層高めることができる。
(成分(D))
成分(D)は、シリコーン化合物である。成分(D)は、油性成分であるシリコーン油であることが好ましい。成分(D)を用いることにより、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りを良好にすることができる。成分(D)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(D)としては、メチルポリシロキサン(ジメチコン)、及び高重合メチルポリシロキサン等のジメチルシリコーン油;メチルフェニルポリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン油;メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン油;アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、及びアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、並びにアルキル変性シリコーンなどの変性シリコーン;メチルハイドロジェンポリシロキサン;ジメチコノール等が挙げられる。
成分(D)は、25℃における粘度が1万mPa・s以上であるシリコーン油及び/又は25℃における粘度が1万mPa・s未満であるアミノ変性シリコーンを含むことが好ましい。
本明細書においては、上記「25℃における粘度が1万mPa・s以上であるシリコーン油」を「成分(D1)」と記載することがあり、上記「25℃における粘度が1万mPa・s未満であるアミノ変性シリコーン」を「成分(D2)」と記載することがある。成分(D1)は、高重合シリコーンである。なお、成分(D1)には、25℃における粘度が1万mPa・s以上であるアミノ変性シリコーンが含まれる。
したがって、成分(D)は、成分(D1)及び/又は成分(D2)を含むことが好ましい。この場合に、成分(D)は、成分(D1)を含んでいてもよく、成分(D2)を含んでいてもよく、成分(D1)と成分(D2)とを含んでいてもよい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物が成分(D1)を含む場合には、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りをより一層良好にすることができる。本発明の乳化毛髪化粧料組成物が成分(D2)を含む場合には、塗布時及び熱処理後の毛髪の柔軟感を高めることができる。
成分(D1)の25℃における粘度は、1万mPa・s以上であり、好ましくは6万mPa・s以上、より好ましくは8万mPa・s以上、好ましくは3000万mPa・s以下である。上記粘度が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時の毛髪の指通りをより一層良好にすることができる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(D1)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。成分(D1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りをより一層良好にすることができる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(D2)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。成分(D2)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通り及び柔軟感をより一層良好にすることができる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(D)の含有量は、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは3.0質量%以上、好ましくは30.0質量%以下、より好ましくは20.0質量%以下である。成分(D)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りをより一層良好にすることができる。
(成分(E))
成分(E)は、水である。成分(E)は精製水であることが好ましい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物中の成分(E)の含有量は、他の成分の含有量によって適宜調整することができる。本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(E)の含有量は、好ましくは30.0質量%以上、より好ましくは40.0質量%以上、更に好ましくは45.0質量%以上、好ましくは90.0質量%以下、より好ましくは85.0質量%以下、更に好ましくは80.0質量%以下である。
(成分(F))
成分(F)は、ノニオン性界面活性剤である。本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(F)を含むことが好ましい。成分(F)を用いることにより、乳化毛髪化粧料組成物の性状の安定性(乳化安定性)をより一層高めることができる。成分(F)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(F)としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、及びこれらのアルキレンオキシド付加物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンステロール及びその誘導体、ポリオキシエチレンラノリン及びその誘導体、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、シュガーエステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びポリオキシエチレンヒマシ油等が挙げられる。
上記ソルビタン脂肪酸エステルとしては、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、及びヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
上記ソルビタン脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物としては、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、及びトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等が挙げられる。
上記グリセリン脂肪酸エステルは、モノグリセリン脂肪酸エステルであってもよく、ポリグリセリン脂肪酸エステルであってもよい。
上記モノグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、モノパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノエルカ酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、及びジアラキン酸グリセリル等が挙げられる。
上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノカプリル酸ジグリセリル、モノカプリル酸デカグリセリル、モノカプリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノラウリン酸ポリ(4~10)グリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ポリ(2~10)グリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、セスキオレイン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ポリ(2~10)グリセリル、ジステアリン酸ポリ(6~10)グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、及びトリステアリン酸ポリ(10)グリセリル等の上記モノグリセリン脂肪酸エステルの重合度2~10のポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
上記グリセリン脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物としては、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、及びモノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンイソセチルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、及びポリオキシプロピレンオレイルエーテル等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルとしては、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、及びモノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;モノステアリン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコール、及びモノオレイン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
乳化毛髪化粧料組成物の塗布性をより一層良好にする観点からは、成分(F)は、ポリグリセリンに2~6個の脂肪酸がエステル結合しており、かつグリセリンの平均付加モル数が4~12であるポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことが好ましい。
本明細書においては、上記「ポリグリセリンに2~6個の脂肪酸がエステル結合しており、かつグリセリンの平均付加モル数が4~12であるポリグリセリン脂肪酸エステル」を「成分(F1)」と記載することがある。
したがって、成分(F)は、成分(F1)を含むことが好ましい。
成分(F1)としては、ポリグリセリンジ脂肪酸エステル、ポリグリセリントリ脂肪酸エステル、ポリグリセリンテトラ脂肪酸エステル、ポリグリセリンペンタ脂肪酸エステル、及びポリグリセリンヘキサ脂肪酸エステル等が挙げられる。
成分(F1)は、ポリグリセリンジ脂肪酸エステル、及びポリグリセリントリ脂肪酸エステルからなる群より選ばれるポリグリセリン脂肪酸エステル(少なくとも1のポリグリセリン脂肪酸エステル)であることが好ましい。
成分(F1)のポリグリセリン部分のグリセリンの平均付加モル数は、5~10であることが好ましい。
成分(F1)における上記脂肪酸としては、炭素数10~22の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の脂肪酸が挙げられる。上記炭素数は12~18であることが好ましい。上記脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、及びオレイン酸等が挙げられる。上記脂肪酸は、ステアリン酸であることが好ましい。
成分(F1)としては、より具体的には、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-5、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジミリスチン酸ポリグリセリル-10、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、トリミリスチン酸ポリグリセリル-5、トリオレイン酸ポリグリセリル-5、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10、及びヘキサステアリン酸ポリグリセリル-5等が挙げられる。
成分(F1)は、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-5、トリラウリン酸ポリグリセリル-10、及びジオレイン酸ポリグリセリル-10からなる群より選ばれるポリグリセリン脂肪酸エステル(少なくとも1のポリグリセリン脂肪酸エステル)であることが好ましく、ジステアリン酸ポリグリセリル-10であることがより好ましい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(F1)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下である。成分(F1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、乳化毛髪化粧料組成物の塗布性をより一層良好にすることできる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(F)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下である。成分(F)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、乳化毛髪化粧料組成物の塗布性をより一層良好にすることできる。
(成分(G))
成分(G)は、エステル油である。本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(G)を含むことが好ましい。成分(G)を用いることにより、乳化毛髪化粧料組成物の性状の安定性(乳化安定性)をより一層良好にすることができる。特に、成分(G)を用いることにより、成分(D)の分散性が高くなり、性状の安定性をより一層良好にすることができる。
成分(G)としては、オクタン酸セチル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸プロピレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、リンゴ酸ジイソステアリル、トリエチルヘキサン酸エリスリチル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、及び安息香酸アルキル(C12-15)等が挙げられる。
また、成分(G)としては、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、及びダイマージリノール酸ジグリセリンイソステアレート等のダイマー酸エステルも挙げられる。さらに、成分(G)としては、ダイマージリノール酸水添ロジン縮合物、及びジイソステアリン酸ダイマージリノレイル等のダイマージオールエステルも挙げられる。
熱処理後の毛髪のまとまりをより一層良好にする観点から、成分(G)は、ダイマー酸エステル及び/又はダイマージオールエステルを含むことが好ましい。
本明細書においては、上記「ダイマー酸エステル及び/又はダイマージオールエステル」を「成分(G1)」と記載することがある。
したがって、成分(G)は、成分(G1)を含むことが好ましい。この場合に、成分(G)は、ダイマー酸エステルを含んでいてもよく、ダイマージオールエステルを含んでいてもよく、ダイマー酸エステルとダイマージオールエステルとを含んでいてもよい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(G1)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。成分(G1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、熱処理後の毛髪のまとまりをより一層良好にすることができ、また、性状の安定性をより一層良好にすることができる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(G)の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。成分(G)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、性状の安定性をより一層良好にすることができる。
(成分(H))
成分(H)は、カチオン化ポリマーである。本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(H)を含んでいてもよい。成分(H)を用いることにより、洗い流し時及び熱処理後の毛髪の指通り及び柔軟感を高めることができる。成分(H)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(H)としては、カチオン化セルロース;塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガム等のカチオン化グアーガム;カチオン化澱粉;ジアリル第4級アンモニウム塩重合物;ジアリル第4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物;第4級化ポリビニルピロリドン誘導体;ポリグリコールポリアミン縮合物;アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合物;及びカチオン化デキストラン等が挙げられる。
洗い流し時及び熱処理後の毛髪の指通り及び柔軟感をより一層高める観点から、成分(H)は、カチオン化セルロースを含むことが好ましく、カチオン化セルロースであることがより好ましい。
本明細書においては、上記「カチオン化セルロース」を「成分(H1)」と記載することがある。
したがって、成分(H)は、成分(H1)を含むことが好ましく、成分(H1)であることが好ましい。
成分(H1)は、アルキル基を有するカチオン化セルロースであることがより好ましい。なお、上記アルキル基の炭素数は、好ましくは10以上、好ましくは24以下、より好ましくは22以下である。
成分(H1)は、ポリクオタニウム-67であることが好ましい。この場合には、洗い流し時及び熱処理後の毛髪の指通り及び柔軟感をより一層高めることができる。上記ポリクオタニウム-67は、ヒドロキシエチルセルロースにトリメチルアンモニウム置換エポキシド及びラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドを付加反応させて得られる4級アンモニウム塩の重合体であり、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体である。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(H1)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.7質量%以下である。成分(H1)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、洗い流し時及び熱処理後の毛髪の指通り及び柔軟感をより一層高めることができる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物が成分(H)を含む場合、本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、成分(H)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.7質量%以下である。成分(H)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、洗い流し時及び熱処理後の毛髪の指通り及び柔軟感をより一層高めることができる。
(成分(I))
成分(I)は、ガム系増粘剤及び/又はセルロース系増粘剤である。なお、成分(I)からは、成分(H)に該当する成分は除かれる。粘度が比較的低い乳化毛髪化粧料組成物(例えば、ヘアミルク)を作製する場合には、該乳化毛髪化粧料組成物は、成分(I)を含むことが好ましい。この場合には、性状の安定性をより一層高めることができる。なお、粘度が比較的高い乳化毛髪化粧料組成物(例えば、ヘアマスク)を作製する場合でも、該乳化毛髪化粧料組成物は、成分(I)を含んでいてもよい。成分(I)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本明細書においては、上記「ガム系増粘剤」を「成分(I1)」と記載することがあり、上記「セルロース系増粘剤」を「成分(I2)」と記載することがある。
したがって、成分(I)は、成分(I1)及び/又は成分(I2)である。成分(I)は、成分(I1)であってもよく、成分(I2)であってもよい。成分(I)は、成分(I1)と成分(I2)とを含んでいてもよい。
成分(I1)としては、キサンタンガム、ゼラチン、グアガム、カラギーナン、ペクチン及びローカストビーンガム等が挙げられる。
成分(I2)としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
(植物油)
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、植物油を含むことが好ましい。上記植物油を用いることにより、熱処理後の毛髪のまとまりをより一層良好にすることができる。上記植物油は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記植物油としては、マカデミアナッツ油、ユーカリ油、ヤシ油、アボカド油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ククイナッツ油、シア脂(シアバター)、カカオバター、アーモンド油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、カメリアオイル、キウイフルーツシード油、ツバキ油、杏仁油、ゴマ油、大豆油、ホホバ油、ヒマシ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、ハッカ油、アルガンオイル、カロットオイル、ラベンダー油、シュガースクワラン、及びクランベアビシニカ種子油、アストロカリウムムルムル種子脂等が挙げられる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、植物油の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。上記植物油の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、熱処理後の毛髪のまとまりをより一層良好にすることできる。
(他の成分)
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、上述した成分(A)~(I)及び植物油以外の他の成分を含んでいてもよい。上記他の成分としては、特に限定されないが、炭化水素油;エタノール等の低級アルコール;レブリン酸;多価アルコール;アニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;成分(B)以外のカチオン性界面活性剤;保湿剤;殺菌剤;パール化剤;グリチルリチン酸及びその塩等の抗炎症剤;メントール等の清涼剤;リン酸及びその塩類、クエン酸及びその塩類、乳酸及びその塩類、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等のpH調整剤;香料;紫外線吸収剤;酸化防止剤;金属イオン封鎖剤(キレート剤);ポリビニルピロリドン等の皮膜形成性高分子化合物;カオリン、シリカ及びタルク等の粉体;色素;顔料;ビタミン類;アミノ酸類;収斂剤;美白剤;動植物抽出物;酸;アルカリ等が挙げられる。上記他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
<炭化水素油>
上記炭化水素油としては、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、流動イソパラフィン、及び流動パラフィン等が挙げられる。
<レブリン酸>
本発明の乳化毛髪化粧料組成物100質量%中、レブリン酸の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは7.0質量%以下である。上記レブリン酸の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、熱処理後の毛髪の指通り、まとまり及びそれらの持続性をより一層良好にすることができる。
<成分(B)以外のカチオン性界面活性剤>
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(B)以外のカチオン性界面活性剤を含んでいてもよい。
本明細書において、上記「成分(B)以外のカチオン性界面活性剤」を「カチオン性界面活性剤(X)」と称することがある。
上記カチオン性界面活性剤(X)としては、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩、アルキルアミン、及び脂肪酸アミドアミン等が挙げられる。
上記モノアルキル型4級アンモニウム塩としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベへニルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化アルキル(20~22)トリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム、及び塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム等が挙げられる。
上記脂肪酸アミドアミンとしては、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、及びベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド等が挙げられる。
(乳化毛髪化粧料組成物の他の詳細)
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、水中油(O/W)型の乳化毛髪化粧料組成物であることが好ましい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、毛髪に用いられる毛髪化粧料組成物である。本発明の乳化毛髪化粧料組成物としては、ヘアトリートメント、整髪剤組成物、染毛剤組成物、及び毛髪洗浄剤組成物等が挙げられる。本発明の効果が特に効果的に発揮されるので、本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、ヘアトリートメントであることが好ましい。上記ヘアトリートメントとしては、塗布後に洗い流して用いられるインバスヘアトリートメント、及び塗布後に洗い流さずに用いられるアウトバストリートメント等が挙げられる。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、毛髪に塗布後、毛髪を熱処理温度90℃以上で熱処理して用いられることが好ましい。本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、毛髪に塗布後、塗布された乳化毛髪化粧料組成物を洗い流し、次いで、毛髪を熱処理温度90℃以上で熱処理して用いられてもよい。乳化毛髪化粧料組成物中の成分を毛髪内部により一層良好に浸透させる観点から、上記熱処理温度は110℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。また、熱による毛髪のダメージを抑える観点から、上記熱処理温度は250℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。毛髪の加熱方法としては、ドライヤー及びヘアアイロン等の熱器具を用いる方法が挙げられる。ドライヤー後にヘアアイロンを用いてもよい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物の製造方法として、公知の乳化毛髪化粧料組成物の製造方法を採用することができる。本発明の乳化毛髪化粧料組成物の製造方法としては、例えば、各成分を用いて、混合及び乳化を行う方法等が挙げられる。混合及び乳化には、ホモミキサー及びディスパーミキサー等が用いられる。乳化は、転相乳化であってもよい。上記各成分を混合した後に乳化が行われてもよく、各成分の混合時に乳化が行われてもよい。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物の25℃における粘度は、70000mPa・s以下であってもよく、70000mPa・sを超えていてもよい。
本明細書において、「25℃における粘度が70000mPa・s以下である乳化毛髪化粧料組成物」を「乳化毛髪化粧料組成物(1)」と記載することがあり、「25℃における粘度が70000mPa・sを超える乳化毛髪化粧料組成物」を「乳化毛髪化粧料組成物(2)」と記載することがある。
本発明の乳化毛髪化粧料組成物の25℃における粘度は、B型粘度計を用いて、No.4ローターを使用して回転速度12rpm、回転時間1分間の条件で測定される。上記B型粘度計としては、例えば、東機産業社製、TV-22型粘度計を使用可能である。
以下、乳化毛髪化粧料組成物(1)と乳化毛髪化粧料組成物(2)とで、好ましい態様が異なる部分について特に記載する。
<乳化毛髪化粧料組成物(1)>
乳化毛髪化粧料組成物(1)は、アウトバストリートメントであることが好ましく、乳液状の乳化毛髪化粧料組成物(所謂、ヘアミルク)であることが好ましい。また、乳化毛髪化粧料組成物(1)では、成分(B)の効果により、毛髪の柔軟性も高めることができる。
乳化毛髪化粧料組成物(1)の25℃における粘度は、70000mPa・s以下であり、好ましくは3000mPa・s以上、より好ましくは5000mPa・s以上、好ましくは50000mPa・s以下である。乳化毛髪化粧料組成物(1)は粘度が低いため、一般的には成分(A)とカチオン性の成分とを安定的に乳化させにくいが、本発明においては、成分(B)を用いることにより、性状の安定性(乳化安定性)を維持している。
性状の安定性を高める観点から、乳化毛髪化粧料組成物(1)は、成分(I)を含むことが好ましく、成分(I1)と成分(I2)とを含むことが好ましい。
乳化毛髪化粧料組成物(1)100質量%中、成分(I)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下である。成分(I)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、性状の安定性をより一層高めることができる。
乳化毛髪化粧料組成物(1)において成分(B)を比較的多量に含有させると、性状の安定性が低下することがある。そのため、乳化毛髪化粧料組成物(1)100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.7質量%以下である。成分(B)の含有量が上記上限以下であると、性状の安定性をより一層高めることができる。なお、乳化毛髪化粧料組成物(1)100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上である。
乳化毛髪化粧料組成物(1)において、カチオン性界面活性剤(X)(成分(B)以外のカチオン性界面活性剤)を比較的多量に含有させると、性状の安定性が低下することがある。そのため、乳化毛髪化粧料組成物(1)100質量%中、カチオン性界面活性剤(X)の含有量は、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である。カチオン性界面活性剤(X)の含有量が上記上限以下であると、性状の安定性をより一層高めることができる。なお、乳化毛髪化粧料組成物(1)は、カチオン性界面活性剤(X)を含まないことが最も好ましい。
乳化毛髪化粧料組成物(1)において、成分(H)を比較的多量に含有させると、性状の安定性が低下することがある。そのため、乳化毛髪化粧料組成物(1)100質量%中、成分(H)の含有量は、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下である。成分(H)の含有量が上記上限以下であると、性状の安定性をより一層高めることができる。なお、乳化毛髪化粧料組成物(1)は、成分(H)を含まないことが最も好ましい。
<乳化毛髪化粧料組成物(2)>
乳化毛髪化粧料組成物(2)は、インバストリートメントであることが好ましく、クリーム状の乳化毛髪化粧料組成物(所謂、ヘアマスク)であることが好ましい。
乳化毛髪化粧料組成物(2)の25℃における粘度は、70000mPa・sを超える。
乳化毛髪化粧料組成物(2)は、乳化毛髪化粧料組成物(1)と比べて、性状の安定性が比較的高い。そのため、乳化毛髪化粧料組成物(2)は、成分(I)を含んでいなくてもよい。ただし、乳化毛髪化粧料組成物(2)は、成分(I)を含んでいてもよい。
乳化毛髪化粧料組成物(2)は、乳化毛髪化粧料組成物(1)と比べて、性状の安定性が比較的高いので、成分(B)を比較的多量に含有させることができる。乳化毛髪化粧料組成物(2)100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.7質量%以上である。成分(B)の含有量が上記下限以上であると、塗布時の毛髪の指通りをより一層良好にすることができる。なお、乳化毛髪化粧料組成物(2)100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは7.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下である。
乳化毛髪化粧料組成物(2)は、乳化毛髪化粧料組成物(1)と比べて、性状の安定性が比較的高いので、カチオン性界面活性剤(X)(成分(B)以外のカチオン性界面活性剤)を比較的多量に含有させることができる。乳化毛髪化粧料組成物(2)100質量%中、カチオン性界面活性剤(X)の含有量は、0.1質量%以上であってもよく、0.5質量%以上であってもよく、1.0質量%以上であってもよく、1.5質量%以上であってもよく、2.0質量%以上であってもよい。なお、性状の安定性をより一層良好にする観点からは、乳化毛髪化粧料組成物(2)100質量%中、カチオン性界面活性剤(X)の含有量は、好ましくは4.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下、特に好ましくは0.5質量%以下である。乳化毛髪化粧料組成物(2)は、カチオン性界面活性剤(X)を含まなくてもよい。
(毛髪の処理方法)
本発明の乳化毛髪化粧料組成物を用いた毛髪の処理方法は、上述した乳化毛髪化粧料組成物を毛髪に塗布する塗布工程と、毛髪を熱処理温度90℃以上で加熱する熱処理工程とをこの順に備えること好ましい。上記毛髪の処理方法は、上記塗布工程と上記熱処理工程との間に、毛髪に塗布された上記乳化毛髪化粧料組成物を洗い流す洗浄工程を備えていてもよい。
上記毛髪の処理方法が上記洗浄工程を備える場合には、上記塗布工程では、乳化毛髪化粧料組成物を毛髪に塗布した状態で、1分間以上、60分間以下(好ましくは2分間以上、30分間以下)静置することが好ましい。
上記熱処理工程における上記熱処理温度は、好ましくは110℃以上、より好ましくは150℃以上、好ましくは250℃以下、より好ましくは230℃以下である。上記熱処理温度が上記下限以上であると、乳化毛髪化粧料組成物中の成分を毛髪内部により一層良好に浸透させることができる。上記熱処理温度が上記上限以下であると、熱による毛髪のダメージを抑えることができる。
上記熱処理工程における毛髪の加熱方法としては、ドライヤー及びヘアアイロン等の熱器具を用いる方法が挙げられる。
上記熱処理工程は、毛髪をドライヤーで加熱する第1の熱処理工程と、毛髪をヘアアイロンにより加熱する第2の熱処理工程とをこの順に備えていてもよい。この場合に、上記第1,2の熱処理工程の少なくとも一方において、毛髪の熱処理温度が上記下限以上となればよい。なお、通常、第2の熱処理工程での毛髪の熱処理温度は、第1の熱処理工程での毛髪の熱処理温度よりも高い。
以下に本発明の構成と本発明の効果との関連性を更に詳細に説明する。ただし、以下の本発明の構成と本発明の効果との関連性は、推定であり、以下に限定されない。
成分(A)を含む組成物を毛髪に塗布した後、ドライヤー及びヘアアイロン等の熱器具を用いて毛髪を処理すると、毛髪表面に薄い被膜が形成される。特に成分(A)における上記式(A)で表される構造が水酸基を有する場合、該水酸基と毛髪表面に存在するアミノ基とが脱水縮合し、毛髪表面に薄い被膜が良好に形成される。この被膜により、熱処理後の毛髪の指通りが良好になり、毛髪にサラサラ感が付与される。
しかしながら、カチオン性界面活性剤を含む従来の乳化毛髪化粧料組成物に成分(A)を単に配合すると、該組成物の性状の安定性が低下する。特に、成分(A)がアニオン性ポリマーの場合(成分(A)における上記式(A)で表される構造が水酸基を有する場合)、カチオン性界面活性剤を含む従来の乳化毛髪化粧料組成物に成分(A)を単に配合すると、該組成物の性状の安定性がかなり低下する。
これに対して、本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(A)とともに、カチオン性界面活性剤として成分(B)を含むので、性状の安定性を高めることができる。また、成分(A)及び成分(B)に加えて、成分(C)、成分(D)及び成分(E)を含むので、性状の安定性を更に高めることができ、かつ、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りを更に良好にすることができる。すなわち、本発明の乳化毛髪化粧料組成物は、成分(A)~(E)を組み合わせて用いているので、塗布時及び熱処理後の毛髪の指通りに優れ、かつ、性状の安定性に優れる。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
実施例及び比較例で用いた主な成分は下記のとおりである。
(成分(A))
ポリイミド-1:商品名「AQUAFLEX XL-30」、アシュランド社製
(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマー:商品名「GANTREZ S-97」、アシュランド社製
(成分(B))
パルミタミドプロピルトリモニウムクロリド:商品名「VARISOFT PATC」、エボニックジャパン社製
(カチオン性界面活性剤(X):成分(B)以外のカチオン性界面活性剤)
ベヘントリモニウムクロリド:商品名「GENAMIN KDMP」、クラリアント社製、ベヘニン酸塩化ジメチルトリメチルアンモニウム
ステアルトリモニウムクロリド:商品名「コータミン86W」、花王社製、ステアリン酸塩化ジメチルトリメチルアンモニウム
(成分(D))
成分(D1):
高重合ジメチルポリシロキサン:商品名「DOWSIL BY11-026」、ダウ・東レ社製
成分(D2):
アミノ変性シリコーン:商品名「BELSIL ADM 1650」、旭化成ワッカー社製
成分(D1)及び成分(D2)以外の成分(D):
ジメチルポリシロキサン(5mPa・s):25℃における粘度:5mPa・s
ジメチルポリシロキサン(20mPa・s):25℃における粘度:20mPa・s
ジメチルポリシロキサン(350mPa・s):25℃における粘度:350mPa・s
(成分(H))
ポリクオタニウム-67:商品名「SoftCAT Polymer SL-30」、ダウ・ケミカル社製
ポリクオタニウム-10:商品名「カチナール HC-200」、東邦化学工業社製
(実施例1~20及び比較例1~6)
下記の表1~5に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、乳化毛髪化粧料組成物を調製した。表中の配合量(乳化毛髪化粧料組成物100質量%中の配合量)は、純分量(単位:質量%)で示した。なお、実施例1~12及び比較例1~4で得られた乳化毛髪化粧料組成物はクリーム状であり、25℃における粘度は70000mPa・sを超えていた。実施例13~20及び比較例5,6で得られた乳化毛髪化粧料組成物は乳液状であり、25℃における粘度は8000mPa・s~40000mPa・sの範囲内であった。
(評価)
得られた乳化毛髪化粧料組成物について、下記の評価を行った。評価結果は表中に示した。なお、評価は専門評価員3名が行った。
(試験例1:性状の安定性(乳化安定性))
得られた乳化毛髪化粧料組成物について、調製後40℃で24時間保管した。保管後の乳化毛髪化粧料組成物の性状を目視にて観察し、下記の基準に従って判定した。
<性状の安定性の評価基準>
○(良好):均一な乳化物の性状を保っている。
×(不良):分離又はクリーミングが生じており、不均一な性状である。
なお、比較例2,4,6で得られた乳化毛髪化粧料組成物は、性状の安定性の結果に劣っていたため、以降の評価は行わなかった。
[実施例1~12及び比較例1,3(クリーム状の乳化毛髪化粧料組成物)の評価]
(試験例2A:塗布時の毛髪の指通り)
毛束(人毛、長さ30cm、重さ10g)を40℃の水で十分に濡らした後、櫛を3回通し、毛束を手で握るようにして水をきった。この毛束に、約10gの乳化毛髪化粧料組成物を手で手櫛を通すように均一に塗布した。乳化毛髪化粧料組成物を塗布した際の指通り(濡れ髪の摩擦による抵抗感の大きさ:指通りの重さ)を評価し、下記の基準に従って判定した。
<塗布時の毛髪の指通りの評価基準>
○(良好):摩擦による抵抗感(指通りの重さ)がほとんど感じられない。
×(不良):摩擦による抵抗感(指通りの重さ)が明らかに感じられる。
(試験例3A:熱処理後の毛髪の指通り)
上記試験例2Aで評価した後の毛束を、40℃の流水で1分間洗浄し、乳化毛髪化粧料組成物を洗い流した。洗浄した毛束をタオルドライし、次いで、ドライヤーで乾燥した。次いで、ヘアアイロン(設定温度:180℃)を毛束の上方から下方に向けて2回通し、毛束を熱処理した。熱処理後の毛束に手櫛を通した際の指通り(ひっかかりによる抵抗感の大きさ)を評価し、下記の基準に従って熱処理後の毛髪の指通りを判定した。
<熱処理後の毛髪の指通りの評価基準>
○(良好):ひっかかりによる抵抗感(指がひっかかるような感触)がほとんど感じられない。
×(不良):ひっかかりによる抵抗感(指がひっかかるような感触)が明らかに感じられる。
[実施例13~20及び比較例5(乳液状の乳化毛髪化粧料組成物)の評価]
(試験例2B:塗布時の毛髪の指通り)
毛束(人毛、長さ30cm、重さ10g)に、約0.7gの乳化毛髪化粧料組成物を手で手櫛を通すように均一に塗布した。乳化毛髪化粧料組成物を塗布した際の指通り(摩擦による抵抗感の大きさ:毛髪との摩擦感)を評価し、下記の基準に従って判定した。
<塗布時の毛髪の指通りの評価基準>
○(良好):毛髪との摩擦感がほとんど感じられない。
×(不良):毛髪との摩擦感が明らかに感じられる。
(試験例3B:熱処理後の毛髪の指通り)
上記試験例2Bで評価した後の毛束を、ドライヤーで乾燥した。次いで、ヘアアイロン(設定温度:180℃)を毛束の上方から下方に向けて2回通し、毛束を熱処理した。熱処理後の毛束を目視観察し、下記の基準に従って熱処理後の毛髪のまとまりを判定した。また、熱処理後の毛束に手櫛を通した際の指通り(ひっかかりによる抵抗感の大きさ)を評価し、下記の基準に従って熱処理後の毛髪の指通りを判定した。
<熱処理後の毛髪の指通りの評価基準>
○(良好):ひっかかりによる抵抗感(指がひっかかるような感触)がほとんど感じられない。
×(不良):ひっかかりによる抵抗感(指がひっかかるような感触)が明らかに感じられる。
組成及び結果を下記の表1~5に示す。
Figure 2024028181000005
Figure 2024028181000006
Figure 2024028181000007
Figure 2024028181000008
Figure 2024028181000009
なお、実施例1~20で得られた乳化毛髪化粧料組成物を塗布した毛束では、熱処理後の毛髪の柔軟性が塗布前の毛髪の柔軟性と比べて向上していた。

Claims (4)

  1. 下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dと、下記成分Eとを含む、乳化毛髪化粧料組成物。
    成分A:下記式(A)で表される構造を有するポリマー
    Figure 2024028181000010

    前記式(A)中、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、又は、水素原子を表し、*は、結合位置を表す。
    成分B:下記式(B)で表される化合物
    -C(=O)-NH-C-N(CH (B)
    前記式(B)中、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数11~21の脂肪族炭化水素基を表し、Xは、Cl又はBrを表す。
    成分C:炭素数8~24の脂肪族アルコール
    成分D:シリコーン化合物
    成分E:水
  2. 下記成分Fを含む、請求項1に記載の乳化毛髪化粧料組成物。
    成分F:ノニオン性界面活性剤
  3. 25℃における粘度が、3000mPa・s以上、70000mPa・s以下である、請求項1又は2に記載の乳化毛髪化粧料組成物。
  4. 下記成分Iを含む、請求項3に記載の乳化毛髪化粧料組成物。
    成分I:ガム系増粘剤及び/又はセルロース系増粘剤
JP2023130696A 2022-08-19 2023-08-10 乳化毛髪化粧料組成物 Pending JP2024028181A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022131320 2022-08-19
JP2022131320 2022-08-19

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024028181A true JP2024028181A (ja) 2024-03-01

Family

ID=90039568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023130696A Pending JP2024028181A (ja) 2022-08-19 2023-08-10 乳化毛髪化粧料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024028181A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1894556B2 (en) Aqueous hair cosmetic composition
JP2009523166A (ja) 安定な水中油型エマルション及び水/油/水型複合エマルション、並びにそれらを含む毛髪処理組成物
US10463599B2 (en) Hair care composition comprising polydimethylsiloxane polymer emulsion
WO2008072672A1 (ja) 毛髪改質剤、毛髪化粧料、及び毛髪の改質方法
JPH06102615B2 (ja) 毛髪化粧料
JP2021183579A (ja) 毛髪処理方法
JP7399625B2 (ja) 乳化毛髪化粧料
JP5969272B2 (ja) 毛髪用組成物
JP2012116755A (ja) 水性毛髪化粧料
JP2024028181A (ja) 乳化毛髪化粧料組成物
WO2024038823A1 (ja) 乳化毛髪化粧料組成物及び毛髪の処理方法
JP4884133B2 (ja) 水性毛髪化粧料
US11638682B2 (en) Hair cosmetic
JP7358114B2 (ja) 毛髪化粧料
TWI674906B (zh) 毛髮化妝料
JP2021151982A (ja) 化粧料組成物
TWI827617B (zh) 毛髮化妝料
WO2023074605A1 (ja) 毛髪化粧料組成物
CN118139610A (zh) 毛发化妆品组合物
JP2021143147A (ja) 毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法
JP6718706B2 (ja) 毛髪化粧料
JP2024071957A (ja) 毛髪化粧料
WO2023074604A1 (ja) 毛髪化粧料組成物
JP2024050433A (ja) 毛髪処理剤又は頭飾製品用繊維処理剤
JP5969293B2 (ja) 毛髪用組成物