JP2024027610A - 研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削砥石のコンディションに応じた研削が可能な研削装置を提供する。【解決手段】被加工物を研削する研削装置であって、被加工物を保持するチャックテーブルと、先端部に研削ホイールが装着されるスピンドルを有する研削ユニットと、コントローラーと、被加工物及び研削ホイールに研削液を供給する研削液供給ユニットと、被加工物が研削ホイールによって研削される際の研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットと、を備え、コントローラーは、研削負荷測定ユニットによって測定された研削負荷に基づいて、研削液供給ユニットから供給される研削液の温度を調節する。【選択図】図3

Description

本発明は、被加工物を研削する研削装置に関する。
複数のデバイスが形成されたウェーハを分割して個片化することにより、デバイスを備えるデバイスチップが製造される。また、複数のデバイスチップを所定の基板上に実装し、実装されたデバイスチップを樹脂でなる封止材(モールド樹脂)で被覆することにより、パッケージ基板が形成される。このパッケージ基板を分割して個片化することにより、パッケージ化された複数のデバイスチップを備えるパッケージデバイスが製造される。デバイスチップやパッケージデバイスは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
近年では、電子機器の小型化に伴い、デバイスチップ及びパッケージデバイスの薄型化が求められている。そこで、研削装置を用いて分割前のウェーハやパッケージ基板を研削して薄化する処理が実施されることがある。研削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物に研削加工を施す研削ユニットとを備えており、研削ユニットには複数の研削砥石を含む環状の研削ホイールが装着される。
被加工物をチャックテーブルで保持し、チャックテーブル及び研削ホイールを回転させつつ研削砥石を被加工物に接触させることにより、被加工物が研削、薄化される。また、被加工物の研削中は、被加工物及び研削ホイールに純水等の研削液が供給される。これにより、被加工物及び研削砥石が冷却されるとともに、研削加工によって発生した屑が除去される(特許文献1参照)。
特開2014-124690号公報
研削装置で被加工物を研削する際の研削特性(研削量、研削砥石の摩耗量、加工品質等)は、被加工物及び研削ホイールに供給される研削液の温度によって影響を受ける。そのため、一般的には、研削特性のばらつきが抑制されるように研削液は一定の温度に制御された状態で供給される。しかしながら、被加工物の研削中は、被加工物に接触する研削砥石のコンディションが経時的に変化する。そのため、研削液の温度が一定に維持されても、研削砥石のコンディションの変化によって研削特性のばらつきが生じることがある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、研削砥石のコンディションに応じた研削が可能な研削装置の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、被加工物を研削する研削装置であって、該被加工物を保持するチャックテーブルと、先端部に研削ホイールが装着されるスピンドルを有する研削ユニットと、コントローラーと、該被加工物及び該研削ホイールに研削液を供給する研削液供給ユニットと、該被加工物が該研削ホイールによって研削される際の研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットと、を備え、該コントローラーは、該研削負荷測定ユニットによって測定された該研削負荷に基づいて、該研削液供給ユニットから供給される該研削液の温度を調節する研削装置が提供される。
なお、好ましくは、該コントローラーは、該研削負荷測定ユニットによって測定された該研削負荷が上昇すると該研削液供給ユニットから供給される該研削液の温度を上昇させ、該研削負荷測定ユニットによって測定された該研削負荷が低下すると該研削液供給ユニットから供給される該研削液の温度を低下させる。
また、好ましくは、該研削負荷測定ユニットは、該スピンドルを回転させるモータの電流値を測定する。また、好ましくは、該研削負荷測定ユニットは、該チャックテーブル又は該スピンドルにかかる荷重を測定する。
本発明の一態様に係る研削装置では、被加工物が研削ホイールによって研削される際の研削負荷に基づいて、研削液の温度が調節される。これにより、研削砥石のコンディションの変化に応じて研削砥石の摩耗を制御することができ、研削砥石の過度な摩耗を抑制しつつ加工品質を向上させることが可能となる。
研削装置を示す斜視図である。 チャックテーブルを示す断面図である。 研削装置を示す側面図である。 チャックテーブルにかかる荷重を測定可能な研削装置を示す側面図である。 スピンドルにかかる荷重を測定可能な研削装置を示す側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る研削装置の構成例について説明する。図1は、被加工物11を研削する研削装置2を示す斜視図である。なお、図1において、X軸方向(第1水平方向、左右方向)とY軸方向(第2水平方向、前後方向)とは、互いに垂直な方向である。また、Z軸方向(加工送り方向、高さ方向、鉛直方向、上下方向)は、X軸方向及びY軸方向と垂直な方向である。
研削装置2は、研削装置2を構成する各構成要素を支持又は収容する基台4を備える。基台4の前端部の上面側には開口4aが設けられており、開口4aの内側には被加工物11を搬送する搬送ユニット(搬送機構)6が設けられている。例えば搬送ユニット6として、被加工物11を保持可能なロボットハンド(エンドエフェクタ)が装着された搬送ロボットが用いられる。
搬送ユニット6の両側には、カセット設置領域8A,8Bが設けられている。カセット設置領域8A,8B上にはそれぞれ、複数の被加工物11を収容可能なカセット10A,10Bが配置される。カセット10A,10Bはそれぞれ、研削装置2によって加工される予定の被加工物11(加工前の被加工物11)及び研削装置2によって加工された被加工物11(加工後の被加工物11)を収容できる。
例えば被加工物11は、単結晶シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、互いに概ね平行な表面(第1面)11a及び裏面(第2面)11bを備える。被加工物11は、互いに交差するように格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)によって、複数の矩形状の領域に区画されている。また、被加工物11の表面11a側のストリートによって区画された各領域にはそれぞれ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス等のデバイスが形成されている。
切削装置、レーザー加工装置等の加工装置を用いて被加工物11をストリートに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。また、被加工物11の分割前又は分割後に研削装置2で被加工物11を研削して薄化することにより、薄型化されたデバイスチップが得られる。
ただし、被加工物11の種類、材質、大きさ、形状、構造等に制限はない。例えば被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等でなる基板(ウェーハ)であってもよい。また、被加工物11に形成されるデバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はなく、被加工物11にはデバイスが形成されていなくてもよい。
さらに、被加工物11は、CSP(Chip Size Package)基板、QFN(Quad Flat Non-leaded package)基板等のパッケージ基板であってもよい。例えばパッケージ基板は、所定の基板上に実装された複数のデバイスチップを樹脂層(モールド樹脂)で封止することによって形成される。パッケージ基板を分割して個片化することにより、パッケージ化された複数のデバイスチップをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスが製造される。
開口4aの斜め後方には、位置合わせ機構(アライメント機構)12が設けられている。カセット10A,10Bに収容された被加工物11は、搬送ユニット6によって位置合わせ機構12に搬送される。そして、位置合わせ機構12は被加工物11を挟み込んで所定の位置に配置する。
位置合わせ機構12に隣接する位置には、被加工物11を搬送する搬送ユニット(搬送機構、ローディングアーム)14が設けられている。例えば搬送ユニット14は、被加工物11の上面側を吸引保持する吸引パッドを備える。搬送ユニット14は、位置合わせ機構12によって位置合わせが行われた被加工物11を吸着パッドで保持した後、吸着パッドを旋回させて被加工物11を後方に搬送する。
搬送ユニット14の後方には、円盤状のターンテーブル16が設けられている。ターンテーブル16には、ターンテーブル16をZ軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
ターンテーブル16上には、被加工物11を保持する複数のチャックテーブル(保持テーブル)18が設けられている。図1には、3個のチャックテーブル18がターンテーブル16の周方向に沿って概ね等間隔(120°間隔)で配置されている例を示している。ただし、チャックテーブル18の個数に制限はない。
図2は、チャックテーブル18を示す断面図である。チャックテーブル18は、SUS(ステンレス鋼)等の金属、ガラス、セラミックス、樹脂等でなる円柱状の枠体(本体部)20を備える。枠体20の上面20a側の中央部には、円柱状の凹部20bが設けられている。
枠体20の凹部20bには、ポーラスセラミックス等の多孔質材でなる円盤状の保持部材22が嵌め込まれている。保持部材22は、保持部材22の上面から下面まで連通する多数の気孔を含んでいる。保持部材22の上面は、チャックテーブル18で被加工物11を保持する際に被加工物11を吸引する円形の吸引面22aを構成している。
枠体20の上面20aと保持部材22の吸引面22aとによって、被加工物11を保持する保持面18aが構成される。保持面18a(吸引面22a)は、保持部材22に含まれる気孔、枠体20の内部に形成された流路20c、バルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続される。
チャックテーブル18の保持面18aは、保持面18aの中心を頂点とする円錐状に形成されており、保持面18aの径方向に対して僅かに傾斜している。そして、チャックテーブル18は、保持面18aの一部に相当し保持面18aの中心から外周縁に至る保持領域18bが水平面と概ね平行になるように、僅かに傾いた状態で配置される。なお、チャックテーブル18の傾きは、後述の傾き調節機構70(図3参照)によって調節される。
チャックテーブル18には、チャックテーブル18を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。回転駆動源は、チャックテーブル18を回転軸24の周りで回転させる。チャックテーブル18の回転軸24は、保持面18aの径方向と垂直な方向に沿って設定されており、保持面18aと交差しつつ保持面18aの中心を通過する。また、回転軸24はZ軸方向に対して僅かに傾斜している。
なお、図2では説明の便宜上、保持面18aの傾斜を誇張して図示しているが、実際の保持面18aの傾斜は小さい。例えば、保持面18aの直径が290mm以上310mm以下程度である場合には、保持面18aの中心と外周縁との高さの差(円錐の高さに相当)は、20μm以上40μm以下程度に設定される。
図1に示すターンテーブル16は、平面視で時計回りに回転する。これにより、各チャックテーブル18が搬送位置A、粗研削位置(第1研削位置)B、仕上げ研削位置(第2研削位置)C、搬送位置Aに順に位置付けられる。
粗研削位置Bの近傍及び仕上げ研削位置Cの近傍にはそれぞれ、チャックテーブル18によって保持された被加工物11の厚さを測定する厚さ測定器26が設けられている。例えば厚さ測定器26は、チャックテーブル18によって保持された被加工物11の上面の高さを測定する第1高さ測定器(第1ハイトゲージ)と、チャックテーブル18の上面の高さを測定する第2高さ測定器(第2ハイトゲージ)とを備える。
粗研削位置B、仕上げ研削位置Cの後方にはそれぞれ、柱状の支持構造28A,28Bが配置されている。そして、支持構造28Aの前面側には移動ユニット(移動機構)30Aが設けられ、支持構造28Bの前面側には移動ユニット(移動機構)30Bが設けられている。
移動ユニット30A,30Bはそれぞれ、Z軸方向に沿って配置された一対のガイドレール32を備える。一対のガイドレール32には、平板状の移動プレート34がガイドレール32に沿ってスライド可能に装着されている。
移動プレート34の後面側(裏面側)には、ナット部(不図示)が設けられている。このナット部には、一対のガイドレール32の間にZ軸方向に沿って配置されたボールねじ36が螺合されている。また、ボールねじ36の端部には、ボールねじ36を回転させるパルスモータ38が連結されている。パルスモータ38でボールねじ36を回転させると、移動プレート34がZ軸方向に沿って移動する。
移動ユニット30Aの移動プレート34には、被加工物11に粗研削を施す研削ユニット(粗研削ユニット)40Aが装着されている。研削ユニット40Aは、粗研削位置Bに位置付けられたチャックテーブル18によって保持されている被加工物11を研削する。また、移動ユニット30Bの移動プレート34には、被加工物11に仕上げ研削を施す研削ユニット(仕上げ研削ユニット)40Bが装着されている。研削ユニット40Bは、仕上げ研削位置Cに位置付けられたチャックテーブル18によって保持されている被加工物11を研削する。
研削ユニット40A,40Bはそれぞれ、中空の円柱状に形成されたハウジング42を備える。ハウジング42は、移動プレート34の前面側(表面側)に固定されている。ハウジング42にはZ軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル44(図3参照)が収容されており、スピンドル44の先端部(下端部)はハウジング42から露出している。そして、スピンドル44の基端部(上端部)にはスピンドル44を回転させるモータ46が連結されており、スピンドル44の先端部には金属等でなる円盤状のホイールマウント48が固定されている。
研削ユニット40Aのホイールマウント48の下面側には、粗研削用の研削ホイール(粗研削ホイール)50Aが装着される。一方、研削ユニット40Bのホイールマウント48の下面側には、仕上げ研削用の研削ホイール(仕上げ研削ホイール)50Bが装着される。研削ホイール50A,50Bは、ホイールマウント48に着脱可能で被加工物11を研削する加工工具であり、例えば締結ボルト等の固定具によってホイールマウント48に固定される。これにより、スピンドル44の先端部に研削ホイール50A,50Bが装着される。
図3に示すように、研削ホイール50Aは、環状のホイール基台52を備える。ホイール基台52は、アルミニウム、ステンレス等の金属でなり、ホイールマウント48と概ね同径に形成される。また、ホイール基台52の下面側には、複数の研削砥石54が固定されている。例えば研削砥石54は、直方体状に形成され、ホイール基台52の周方向に沿って概ね等間隔で環状に配列される。
研削砥石54は、ダイヤモンド、cBN(cubic Boron Nitride)等でなる砥粒と、砥粒を固定するメタルボンド、レジンボンド、ビトリファイドボンド等の結合材(ボンド材)とを含む。なお、研削砥石54の材質、形状、構造、大きさ等に制限はなく、研削砥石54の数及び配列も任意に設定できる。
モータ46を駆動させると、スピンドル44及び研削ホイール50AがZ軸方向と概ね平行な回転軸の周りを回転する。これにより、複数の研削砥石54がそれぞれ、スピンドル44及び研削ホイール50Aの回転軸を中心とする環状の旋回経路(軌道)に沿って旋回する。
研削ホイール50B(図1参照)も、研削ホイール50Aと同様に構成される。ただし、研削ホイール50Bが備える研削砥石54に含まれる砥粒の平均粒径は、研削ホイール50Aが備える研削砥石54に含まれる砥粒の平均粒径よりも小さい。
移動ユニット30Aは、研削ユニット40AをZ軸方向に沿って昇降させることにより、粗研削位置Bに位置付けられているチャックテーブル18と研削ホイール50AとをZ軸方向に沿って互いに接近及び離隔させる。同様に、移動ユニット30Bは、研削ユニット40BをZ軸方向に沿って昇降させることにより、仕上げ研削位置Cに位置付けられているチャックテーブル18と研削ホイール50BとをZ軸方向に沿って互いに接近及び離隔させる。
図1に示すように、搬送ユニット14とX軸方向において隣接する位置には、被加工物11を搬送する搬送ユニット(搬送機構、アンローディングアーム)56が設けられている。例えば搬送ユニット56は、被加工物11の上面側を吸引保持する吸引パッドを備える。搬送ユニット56は、搬送位置Aに配置されたチャックテーブル18によって保持されている被加工物11を吸着パッドで保持した後、吸着パッドを旋回させて被加工物11を前方に搬送する。
搬送ユニット56の前方側には、被加工物11を洗浄する洗浄ユニット(洗浄機構、洗浄装置)58が設けられている。洗浄ユニット58は、搬送ユニット56によってチャックテーブル18から搬送された被加工物11を洗浄する。例えば洗浄ユニット58は、被加工物11を保持して回転するスピンナテーブルと、スピンナテーブルによって保持された被加工物11に洗浄用の液体(純水等)を供給するノズルとを備える。
また、研削装置2は、研削装置2を構成する各構成要素(搬送ユニット6、位置合わせ機構12、搬送ユニット14、ターンテーブル16、チャックテーブル18、厚さ測定器26、移動ユニット30A,30B、研削ユニット40A,40B、搬送ユニット56、洗浄ユニット58等)に接続されたコントローラー(制御ユニット、制御部、制御装置)60を備える。コントローラー60は、研削装置2の各構成要素に制御信号を出力することにより、研削装置2の稼働を制御する。
例えばコントローラー60は、コンピュータによって構成され、研削装置2の稼働に必要な演算を行う演算部と、研削装置2の稼働に用いられる各種の情報(データ、プログラム等)を記憶する記憶部とを含む。演算部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含んで構成される。また、記憶部は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含んで構成される。
研削装置2で被加工物11を加工する際には、まず、複数の被加工物11を収容したカセット10A又はカセット10Bが、カセット設置領域8A又はカセット設置領域8B上に設置される。そして、搬送ユニット6によって被加工物11がカセット10A又はカセット10Bから位置合わせ機構12に搬送され、位置合わせ機構12によって被加工物11の位置合わせが行われる。その後、搬送ユニット14によって被加工物11が搬送位置Aに配置されているチャックテーブル18に搬送され、チャックテーブル18によって保持される。
次に、ターンテーブル16が回転し、被加工物11を保持したチャックテーブル18が粗研削位置Bに位置付けられる。そして、研削ユニット40Aに装着された研削ホイール50Aによって被加工物11が研削される。これにより、被加工物11に粗研削が施される。
次に、ターンテーブル16が回転し、被加工物11を保持したチャックテーブル18が仕上げ研削位置Cに位置付けられる。そして、研削ユニット40Bに装着された研削ホイール50Bによって被加工物11が研削される。これにより、被加工物11に仕上げ研削が施される。
被加工物11の研削が完了すると、ターンテーブル16が回転し、被加工物11を保持したチャックテーブル18が再び搬送位置Aに位置付けられる。そして、被加工物11は搬送ユニット56によってチャックテーブル18上から洗浄ユニット58に搬送され、洗浄ユニット58によって洗浄される。洗浄後の被加工物11は、搬送ユニット6によって搬送され、再びカセット10A又はカセット10Bに収容される。
次に、被加工物11の研削時における研削装置2の動作の詳細について説明する。図3は、被加工物11を研削する研削装置2を示す側面図である。なお、図3では簡略化のためにチャックテーブル18の保持面18aを平坦に図示しているが、実際の保持面18aは図2に示すように円錐状に形成されている。
チャックテーブル18には、チャックテーブル18の傾きを調節する傾き調節機構70が連結されている。例えば傾き調節機構70は、ベアリング(不図示)を介してチャックテーブル18を支持する円盤状のテーブルベース72と、テーブルベース72を支持する1個の固定支持部材74A及び2個の可動支持部材74Bとを備える。図3には、一方の可動支持部材74Bのみを図示し、他方の可動支持部材74Bの図示を省略している。
1個の固定支持部材74A及び2個の可動支持部材74Bは、テーブルベース72の周方向に沿って概ね等間隔(120°間隔)に配列されている。そして、固定支持部材74Aの上端及び可動支持部材74Bの上端がそれぞれ、テーブルベース72の下面側に固定されている。
固定支持部材74Aは、上端が所定の高さ位置で固定されるように構成されている。一方、可動支持部材74Bは、上端をZ軸方向に沿って移動(昇降)可能に構成されている。コントローラー60から可動支持部材74Bに制御信号を入力することにより、可動支持部材74Bの上端の高さ位置を変更できる。これにより、チャックテーブル18の傾きが調節され、チャックテーブル18の保持領域18b(図2参照)を水平方向に沿って配置できる。
研削装置2で被加工物11を研削する際は、まず、被加工物11がチャックテーブル18の保持面18aで保持される。具体的には、位置合わせ機構12(図1参照)によって位置合わせが行われた被加工物11が、搬送ユニット14(図1参照)によって搬送され、搬送位置Aに配置されたチャックテーブル18上に配置される。
例えば被加工物11は、表面11a側が保持面18aに対面し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル18上に配置される。このとき被加工物11は、被加工物11の中心位置と保持面18aの中心位置とが重なり、且つ、吸引面22a(図2参照)の全体が被加工物11によって覆われるように位置付けられる。この状態で保持面18aに吸引源の吸引力(負圧)を作用させると、被加工物11がチャックテーブル18によって吸引保持される。
なお、被加工物11の表面11a側には、被加工物11を保護する保護シートが貼付されてもよい。これにより、被加工物11の表面11a側(デバイス等)が保護シートによって覆われて保護される。そして、被加工物11は保護シートを介してチャックテーブル18の保持面18aで保持される。
例えば保護シートとして、円形に形成されたフィルム状の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを含むテープが用いられる。基材は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなる。また、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、粘着層は、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化性樹脂であってもよい。
次に、ターンテーブル16(図1参照)が回転し、被加工物11を保持したチャックテーブル18が粗研削位置Bに位置付けられる。これにより、被加工物11の中心と研削ホイール50Aの研削砥石54の旋回経路とが重なるように、チャックテーブル18と研削ホイール50Aとの位置関係が調節される。
次に、チャックテーブル18と研削ホイール50Aとをそれぞれ回転させつつ、研削ユニット40AをZ軸方向に沿って所定の速度で下降させ、チャックテーブル18の保持面18aと研削ホイール50Aとを相対的に接近させる。このときのチャックテーブル18と研削ホイール50AとのZ軸方向における相対的な移動速度が、加工送り速度に相当する。例えば、チャックテーブル18の回転速度は100rpm以上900rpm以下に設定され、スピンドル44及び研削ホイール50Aの回転速度は1000rpm以上3000rpm以下に設定される。また、加工送り速度は、例えば1.5μm/s以上5.0μm/s以下に設定される。
旋回する研削砥石54が被加工物11の裏面11b側に接触すると、被加工物11の裏面11b側が削り取られる。これにより、被加工物11が研削、薄化される。また、研削砥石54による被加工物11の研削を継続すると、研削砥石54の結合材が摩耗し、結合材から露出している砥粒が脱落するとともに結合材の内部に埋め込まれている砥粒が新たに露出する。この現象は自生発刃と呼ばれており、自生発刃によって研削砥石54の研削能力が維持される。
被加工物11の厚さが所定の値になるまで被加工物11が研削されると、研削ユニット40Aが上昇し、研削砥石54が被加工物11から離隔される。これにより、研削ホイール50Aによる被加工物11の粗研削が停止される。その後、同様の手順で研削ユニット40B(図1参照)による被加工物11の研削が行われ、研削ホイール50A(図1参照)による被加工物11の仕上げ研削が行われる。
なお、被加工物11の研削中は、被加工物11及び研削ホイール50A,50Bに研削液が継続的に供給される。これにより、被加工物11及び研削砥石54が冷却されるとともに、研削によって発生した屑(研削屑)が洗い流される。
具体的には、研削ユニット40Aの近傍には、被加工物11及び研削ホイール50Aに研削液94を供給する研削液供給ユニット80が設けられている。研削液供給ユニット80は、所定の温度範囲内における任意の温度の研削液94を供給可能に構成されている。
例えば研削液供給ユニット80は、L字状の支持アーム82と、支持アーム82の先端部に装着されたノズル84とを備える。支持アーム82及びノズル84は、研削ホイール50Aが備える複数の研削砥石54の旋回経路の内側に配置されている。そのため、研削ホイール50Aを昇降させても研削砥石54は支持アーム82及びノズル84と干渉しない。
ノズル84は、支持アーム82の内部に設けられた流路(不図示)を介して、研削液供給路86に接続されている。研削液供給路86は、研削液供給路88Aを介して研削液供給源90Aに接続され、研削液供給路88Bを介して研削液供給源90Bに接続されている。研削液供給路86,88A,88Bは、チューブ、パイプ等の配管によって構成される。
研削液供給源90A,90Bはそれぞれ、純水等の液体(研削液)を研削液供給路88A,88Bに供給する。例えば研削液供給源90A,90Bは、研削液を貯留するタンク及びタンクから研削液を送り出すポンプを備える。また、研削液供給源90A,90Bは、研削装置2が設置される工場に備え付けられた工場設備(液体供給設備)であってもよい。
なお、研削液供給源90Aから研削液供給路88Aに供給される研削液の温度は、研削液供給源90Bから研削液供給路88Bに供給される研削液の温度よりも高い。すなわち、研削液供給源90Aは高温の研削液を供給する高温研削液供給源に相当し、研削液供給路88Aは高温の研削液が供給される高温研削液供給路に相当する。また、研削液供給源90Bは低温の研削液を供給する低温研削液供給源に相当し、研削液供給路88Bは低温の研削液が供給される低温研削液供給路に相当する。
研削液供給源90A,90Bから供給される研削液の温度は、被加工物11の研削中に被加工物11及び研削ホイール50Aに供給されるべき研削液94の温度範囲に応じて設定される。例えば、研削液供給源90Aは30℃以上の研削液を供給し、研削液供給源90Bは15℃以下の研削液を供給する。
研削液供給路88Aには、研削液供給源90Aから研削液供給路86に供給される高温の研削液の流量を制御するバルブ92Aが接続されている。また、研削液供給路88Bには、研削液供給源90Bから研削液供給路86に供給される低温の研削液の流量を制御するバルブ92Bが接続されている。バルブ92A,92Bは、例えば電磁バルブによって構成され、コントローラー60に接続されている。
コントローラー60は、バルブ92A,92Bに制御信号を出力することにより、バルブ92A,92Bの開閉状態(開閉時間、開度等)を制御する。そして、研削液供給源90Aから供給される高温の研削液と、研削液供給源90Bから供給される低温の研削液とが、研削液供給路86で混合され、ノズル84に供給される。このとき、高温の研削液の流量と低温の研削液の流量とを調節することにより、低温の研削液の温度以上、且つ、高温の研削液の温度以下の温度範囲内において、研削液94の温度を任意に設定できる。このように、高温の研削液と低温の研削液とを所定の比率で混合することにより、所望の温度の研削液94を素早く生成することができる。
上記のように、研削ホイール50Aによって被加工物11の粗研削が行われる際、研削液供給ユニット80から被加工物11及び研削ホイール50Aに所望の研削液94が供給される。なお、研削液供給ユニット80は、研削ユニット40B(図1参照)の近傍にも設置される。そして、研削ホイール50B(図1参照)によって被加工物11の仕上げ研削が行われる際にも、研削液供給ユニット80から被加工物11及び研削ホイール50Bに所望の温度の研削液94が供給される。
ここで、被加工物11の研削中、研削砥石54のコンディションは一定ではなく、経時的に変化する。例えば、研削砥石54に含まれる砥粒の形状や突出量、研削砥石54に付着する研削屑の量、結合材の摩耗によって砥粒が脱落する頻度等が、被加工物11の研削中に変動する。そして、研削砥石54のコンディションが変化すると、研削中に被加工物11及び研削砥石54に付与される圧力(研削負荷)も変化し、研削特性のばらつきが生じる。
また、研削砥石54の摩耗のしやすさは、研削液94の温度に依存することが確認されている。具体的には、研削液94の温度が高いと、研削砥石54の摩耗が促進され、研削砥石54の自生発刃や研削屑の排出が生じやすくなる。これにより、研削砥石54の研削能力の回復が促進され、加工品質が向上する。一方、研削液94の温度が低いと、研削砥石54の摩耗が抑制され、研削砥石54の寿命が延びる。
そこで、本実施形態に係る研削装置2は、研削負荷に基づいて研削液94の温度を調節する。これにより、研削砥石54のコンディションの変化に応じて研削砥石54の摩耗を制御することができ、研削砥石54の過度な摩耗を抑制しつつ加工品質を向上させることが可能となる。
研削液94の温度は、コントローラー60によって調節される。コントローラー60は、被加工物11が研削ホイール50A,50Bによって研削される際の研削負荷に基づいて、研削液供給ユニット80から被加工物11及び研削ホイール50A,50Bに供給される研削液94の温度を増減させる。図3には、コントローラー60の機能的な構成を示すブロックを図示している。
コントローラー60は、研削液94の温度を決定する温度決定部60aと、温度決定部60aによる温度の決定に用いられる情報(データ、プログラム等)を記憶する温度情報記憶部60bとを含む。そして、温度決定部60aは、研削装置2に備えられた研削負荷測定ユニットから入力される研削負荷に対応する値と、温度情報記憶部60bに記憶されている情報とに基づいて、研削液94の温度を決定する。
例えば温度決定部60aは、研削ユニット40Aのスピンドル44を回転させるモータ46に接続されている。そして、被加工物11の研削中は、モータ46自身によってモータ46の電流値が常時測定され、モータ46の電流値がモータ46から温度決定部60aに逐次的に入力される。
モータ46の電流値は、スピンドル44、ホイールマウント48及び研削ホイール50Aの回転数を所定の値に維持するために必要なモータ46のトルクに対応する。すなわち、モータ46の電流値は、研削中に被加工物11及び研削砥石54に作用する力(研削負荷)に対応する。そのため、モータ46は、研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットとして機能する。
具体的には、研削ホイール50Aが被加工物11に強く押し当てられると、被加工物11及び研削ホイール50Aに大きな研削負荷がかかる。その結果、スピンドル44の回転を維持するために必要なトルクが増大し、モータ46の電流値も増大する。そのため、被加工物11の研削中にモータ46の電流値を測定することにより、研削負荷を監視することができる。
温度情報記憶部60bには、研削負荷に対応する研削液94の温度が記憶されている。例えば、モータ46の電流値と、モータ46の電流値に適した研削液94の温度との対応関係を示す対応関係情報(グラフ、テーブル等)が、温度情報記憶部60bに記憶される。そして、モータ46の電流値が温度決定部60aに入力されると、温度決定部60aは温度情報記憶部60bから対応関係情報を読み出し、入力されたモータ46の電流値を対応関係情報に当てはめることにより、適切な研削液94の温度を決定する。
また、コントローラー60は、研削液供給ユニット80から供給される研削液94の温度を調節する温度調節部60cを含む。温度決定部60aが研削液94の温度を決定すると、温度決定部60aから温度調節部60cに研削液94の温度を指定する信号(温度指定信号)が入力される。
温度調節部60cに温度指定信号が入力されると、温度調節部60cは研削液供給ユニット80のバルブ92A,92Bに制御信号を出力し、指定された温度の研削液94が生成されるようにバルブ92A,92Bの開閉状態(開閉時間、開度等)を制御する。これにより、研削液供給源90A,90Bからバルブ92A,92Bを介して高温の研削液と低温の研削液とが所定の流量で研削液供給路86に流入し、研削液供給路86で混合される。その結果、温度決定部60aによって決定された温度の研削液94がノズル84から被加工物11及び研削ホイール50Aに向かって供給される。
例えば、温度情報記憶部60bに記憶される対応関係情報は、モータ46の電流値(研削負荷)が大きいほど研削液94の温度が高くなり、モータ46の電流値(研削負荷)が小さいほど研削液94の温度が低くなるように設定される。この場合、被加工物11の研削中にモータ46の電流値(研削負荷)が上昇すると、コントローラー60は研削液供給ユニット80から供給される研削液94の温度を上昇させる。一方、被加工物11の研削中にモータ46の電流値(研削負荷)が低下すると、コントローラー60は研削液供給ユニット80から供給される研削液94の温度を低下させる。
上記のように研削液94の温度を制御すると、研削砥石54のコンディションが悪く研削負荷が大きい場合には研削砥石54の摩耗が促進されて研削砥石54の研削能力が回復し、研削砥石54のコンディションが良好で研削負荷が低い場合には研削砥石54の摩耗が抑制されて研削砥石54の寿命が延びる。すなわち、研削砥石54の研削能力の回復に有利な研削と研削砥石54の長寿命化に有利な研削とを研削砥石54のコンディションに応じて切り替えつつ、被加工物11を研削できる。
なお、図3ではモータ46が研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットとして機能する場合について説明したが、研削負荷はモータ46以外の構成要素によって測定されてもよい。図4は、チャックテーブル18にかかる荷重を測定可能な研削装置2を示す側面図である。
図4に示す研削装置2は、チャックテーブル18にかかる荷重を測定する複数の荷重測定器(ロードセル)100を備える。例えば荷重測定器100は、固定支持部材74A又は可動支持部材74Bと重なるようにテーブルベース72上に設置され、チャックテーブル18にかかるZ軸方向の荷重を測定する。被加工物11の研削中は、複数の荷重測定器100によってチャックテーブル18にかかる荷重が常時測定される。
荷重測定器100によって測定される荷重値は、研削中に被加工物11及び研削砥石54に作用する研削負荷に対応する。そのため、荷重測定器100は、研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットとして機能する。そして、荷重測定器100によって測定された荷重は、温度決定部60aに入力される。
温度情報記憶部60bには、チャックテーブル18にかかる荷重と、チャックテーブル18にかかる荷重に適した研削液94の温度との対応関係を示す対応関係情報(グラフ、テーブル等)が記憶されている。そして、温度決定部60aは、複数の荷重測定器100によって測定された荷重の値(合算値、平均値等)を温度情報記憶部60bに記憶されている対応関係情報に当てはめることにより、適切な研削液94の温度を決定する。
その後、温度決定部60aから温度調節部60cに温度指定信号が入力され、温度調節部60cは研削液供給ユニット80から研削液94が温度決定部60aによって決定された温度で供給されるように、バルブ92A,92Bを制御する。
また、研削負荷は、チャックテーブル18以外の構成要素にかかる荷重に基づいて測定されてもよい。図5は、スピンドル44にかかる荷重を測定可能な研削装置2を示す側面図である。
図5に示す研削装置2は、スピンドル44にかかる荷重を測定する荷重測定器(ロードセル)102を備える。例えば荷重測定器102は、スピンドル44の基端部(上端部)に連結され、スピンドル44にかかるZ軸方向の荷重を測定する。被加工物11の研削中は、荷重測定器102によってスピンドル44にかかる荷重が常時測定される。
荷重測定器102によって測定される荷重値は、研削中に被加工物11及び研削砥石54に作用する研削負荷に対応する。そのため、荷重測定器102は、研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットとして機能する。そして、荷重測定器102によって測定された荷重は、温度決定部60aに入力される。
温度情報記憶部60bには、スピンドル44にかかる荷重と、スピンドル44にかかる荷重に適した研削液94の温度との対応関係を示す対応関係情報(グラフ、テーブル等)が記憶されている。そして、温度決定部60aは、荷重測定器102によって測定された荷重の値を温度情報記憶部60bに記憶されている対応関係情報に当てはめることにより、適切な研削液94の温度を決定する。
その後、温度決定部60aから温度調節部60cに温度指定信号が入力され、温度調節部60cは研削液供給ユニット80から研削液94が温度決定部60aによって決定された温度で供給されるように、バルブ92A,92Bを制御する。
以上の通り、本実施形態に係る研削装置2では、被加工物11が研削ホイール50A,50Bによって研削される際の研削負荷に基づいて、研削液94の温度が調節される。これにより、研削砥石54のコンディションの変化に応じて研削砥石54の摩耗を制御することができ、研削砥石54の過度な摩耗を抑制しつつ加工品質を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態では、研削液供給源90Aから供給される高温の研削液と研削液供給源90Bから供給される低温の研削液とを混合することによって研削液94の温度を調節する構成について説明したが(図3~図5参照)、研削液94の温度の調節方法に制限はない。例えば研削液供給ユニット80は、ヒーターによって研削液94の温度を調節してもよい。
具体的には、研削液供給ユニット80は、研削液供給源と、研削液供給源から供給される研削液94を加熱するヒーターと、研削液供給源からヒーターに供給される研削液94の流量を制御するバルブとを備えていてもよい。この場合、温度調節部60cからヒーターに入力される制御信号により、ヒーターの出力が制御され、研削液94の温度が調節される。そして、所望の温度に加熱された研削液94が、ノズル84から被加工物11及び研削ホイール50A,50Bに供給される。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面(第1面)
11b 裏面(第2面)
2 研削装置
4 基台
4a 開口
6 搬送ユニット(搬送機構)
8A,8B カセット設置領域
10A,10B カセット
12 位置合わせ機構(アライメント機構)
14 搬送ユニット(搬送機構、ローディングアーム)
16 ターンテーブル
18 チャックテーブル(保持テーブル)
18a 保持面
18b 保持領域
20 枠体(本体部)
20a 上面
20b 凹部
20c 流路
22 保持部材
22a 吸引面
24 回転軸
26 厚さ測定器
28A,28B 支持構造
30A,30B 移動ユニット(移動機構)
32 ガイドレール
34 移動プレート
36 ボールねじ
38 パルスモータ
40A 研削ユニット(粗研削ユニット)
40B 研削ユニット(仕上げ研削ユニット)
42 ハウジング
44 スピンドル
46 モータ(研削負荷検出ユニット)
48 ホイールマウント
50A 研削ホイール(粗研削ホイール)
50B 研削ホイール(仕上げ研削ホイール)
52 ホイール基台
54 研削砥石
56 搬送ユニット(搬送機構、アンローディングアーム)
58 洗浄ユニット(洗浄機構、洗浄装置)
60 コントローラー(制御ユニット、制御部、制御装置)
60a 温度決定部
60b 温度情報記憶部
60c 温度調節部
70 傾き調節機構
72 テーブルベース
74A 固定支持部材
74B 可動支持部材
80 研削液供給ユニット
82 支持アーム
84 ノズル
86 研削液供給路
88A,88B 研削液供給路
90A,90B 研削液供給源
92A,92B バルブ
94 研削液
100 荷重測定器(ロードセル)
102 荷重測定器(ロードセル)

Claims (4)

  1. 被加工物を研削する研削装置であって、
    該被加工物を保持するチャックテーブルと、
    先端部に研削ホイールが装着されるスピンドルを有する研削ユニットと、
    コントローラーと、
    該被加工物及び該研削ホイールに研削液を供給する研削液供給ユニットと、
    該被加工物が該研削ホイールによって研削される際の研削負荷を測定する研削負荷測定ユニットと、を備え、
    該コントローラーは、該研削負荷測定ユニットによって測定された該研削負荷に基づいて、該研削液供給ユニットから供給される該研削液の温度を調節することを特徴とする研削装置。
  2. 該コントローラーは、該研削負荷測定ユニットによって測定された該研削負荷が上昇すると該研削液供給ユニットから供給される該研削液の温度を上昇させ、該研削負荷測定ユニットによって測定された該研削負荷が低下すると該研削液供給ユニットから供給される該研削液の温度を低下させることを特徴とする請求項1記載の研削装置。
  3. 該研削負荷測定ユニットは、該スピンドルを回転させるモータの電流値を測定することを特徴とする請求項1又は2記載の研削装置。
  4. 該研削負荷測定ユニットは、該チャックテーブル又は該スピンドルにかかる荷重を測定することを特徴とする請求項1又は2記載の研削装置。
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