JP2024027234A - 自動走行方法、自動走行システム、および、プログラム - Google Patents

自動走行方法、自動走行システム、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】圃場の外周側における作業を自動走行で行うことを可能とする技術を提供する。【解決手段】例示的な自動走行方法は、走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両の自動走行方法である。当該自動走行方法は、前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、を実行する。【選択図】図5

Description

本発明は、自動走行方法、自動走行システム、および、プログラムに関する。
作業車両が圃場内を自動走行するためには、事前に圃場領域を登録しておく必要がある。オペレータの操作によって作業車両を圃場の外周に沿って走行させ、その際に得られる作業車両の位置情報から圃場領域を登録するという手法が従来行われている。登録された圃場領域は、作業車両が安全に走行することができる領域であり、走行許可領域とすることができる。
特許文献1には、実際に走行した走行軌跡領域外を走行許可領域として登録しようとした場合に、報知を行って走行軌跡領域外に走行経路が生成されることを防ぐ構成が開示される。
特開2017-163922号公報
ところで、圃場においては、上記の走行許可領域の外側に作業機を配置して作業が行われる場合がある。このような作業として、例えば畔塗作業や草刈り作業等が挙げられる。このような作業についても、自動走行によって行うことができると便利である。
本発明は、上記の点に鑑み、圃場の外周側における作業を自動走行で行うことを可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の例示的な自動走行方法は、走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両の自動走行方法である。当該自動走行方法は、前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、を実行する。
本発明の例示的な自動走行システムは、走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両と、前記作業車両の自動走行を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、を実行する。
本発明の例示的なプログラムは、走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムである。当該プログラムは、前記コンピュータを、前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、を行う手段として機能させる。
例示的な本発明によれば、圃場の外周側における作業を自動走行で行うことができる。
自動走行システムの概略の構成を示す図 作業車両の概略の構成を示す側面図 作業車両が備える作業機について説明するための模式図 制御装置の概略の構成を示すブロック図 自動走行方法の流れを示すフローチャート オフセット作業機の作業機情報の登録について説明するための模式図 作業許可領域について説明するための図 第1作業領域の設定例について説明するための図 第1作業経路の生成例について説明するための図 第1作業経路に沿って作業車両が自動走行を開始する直前の状態を示す模式図 作業車両が図中の第1作業経路のみに沿って自動走行を行い、終点位置に到着した状態を示す模式図 反転経路について説明するための図 反転経路について説明するための図 反転経路について説明するための図 第2作業経路の生成について説明するための図
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付し、特に説明の必要がない場合には、その説明を繰り返さない。また、本明細書では、方向を以下のように定義する。まず、作業車両が直進走行する方向を前後方向とし、作業車両の運転座席に対してステアリングホイールが前側として前後を定義する。また、前側を向いて運転座席に座る運転者から見て右側を右、左側を左とし、前後方向に直交する左右方向を定義する。また、前後方向および左右方向に直交する方向を上下方向とし、重力方向を下、その反対側を上として上下を定義する。以上の方向は単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定する意図はない。
<1.自動走行システムの概要>
図1は、本発明の実施形態に係る自動走行システム100の概略の構成を示す図である。図1に示すように、自動走行システム100は、作業車両1と制御装置2とを備える。
[1-1.作業車両]
図2は、本発明の実施形態に係る作業車両1の概略の構成を示す側面図である。本実施形態の作業車両1は、圃場200を走行しながら作業を行う圃場作業車両である。作業車両1は、走行機体11と作業機12とを備える。走行機体11は、圃場200を走行する。作業機12は、走行機体11に装着される。なお、本実施形態では、作業機12は、走行機体11の後部に装着される。作業車両1は、詳細には、走行機体11によって作業機12を牽引するトラクタである。ただし、作業機12は、走行機体11の前部に装着される構成であってもよい。すなわち、本発明の作業車両は、走行機体11の前部に作業機12が装着される構成であってもよい。
走行機体11は、機体部13と、機体部13を支持し左右方向に互いに間隔を隔てて配置される一対の走行部14とを備える。各走行部14は、前輪14aおよび後輪14bを含む。前輪14aおよび後輪14bの少なくとも一方は、機体部13の前方に配置されるエンジン15から駆動力を伝達可能に設けられる。エンジン15から走行部14への当該駆動力の伝達により、走行機体11は圃場200を走行することができる。機体部13は、運転者が搭乗する運転部16を備える。運転部16には、運転者が座るための運転座席16aと、走行機体11の操舵を行うためのステアリングホイール16bと、運転者が各種操作を行うための操作部(不図示)とが含まれる。なお、ステアリングホイール16bは、運転座席16aの前方に配置される。
作業機12は、連結機構17を介して機体部13の後方に連結される。機体部13の後部には、エンジン15の駆動力を作業機12に出力するためのPTO軸(パワーテイクオフ軸)18が配置される。PTO軸18には、トランスミッション19を介して、エンジン15の駆動力が伝達される。
本実施形態の作業車両1は、複数種類の作業機12を付け替え可能に設けられる。複数種類の作業機12には、例えば、耕耘装置、プラウ、施肥装置、農薬散布装置、収穫装置、および、刈取装置の少なくとも一つが含まれてよい。また、本実施形態では、複数種類の作業機12には、走行機体11に対して左右いずれかの方向にオフセットされた状態で装着される作業機が含まれる。このような作業機12について、以下、オフセット作業機12Aと表現する。オフセット作業機12Aは、例えば、畦塗り作業を可能とする畦塗機や、草刈り作業を可能とする草刈り機(オフセットモア)等であってよい。
図3は、オフセット作業機12Aについて説明するための模式図である。図3は、作業車両1を上方から平面視した図である。なお、図3においては、作業車両1は前方に向けて直進している。図3に示すように、オフセット作業機12Aが装着されることにより、作業車両1は、圃場200の外縁部201に対して走行作業を行うことができる。図3において、圃場200の外縁部201のうち、ハッチングを施した領域201aは作業済領域を示し、白塗りの領域201bは未作業領域を示す。
作業車両1は、オフセット作業機12Aのオフセット方向を切替可能に設けられる。図3に示す例では、作業車両1の右側に作業対象となる外縁部201が存在するために、オフセット作業機12Aは走行機体11に対して右側にオフセットされている。作業車両1の左側に作業対象となる外縁部201が存在する場合には、オフセット作業機12Aは走行機体11に対して左側にオフセットされる。なお、右側にオフセットされたオフセット作業機12Aは、走行機体11に対して、少なくとも一部が右側に突出する。左側にオフセットされたオフセット作業機12Aは、走行機体11に対して、少なくとも一部が左側に突出する。
本実施形態においては、作業車両1は、オフセット作業機12Aの左右のオフセット方向を自動で切替可能である。例えば、オフセット作業機12Aのオフセット方向は、オペレータからの指示に応じて自動で切り替えられる構成であってよい。オペレータからの指示は、例えば、作業車両1の運転部16に設けられる操作ボタン(不図示)や、オペレータが携帯可能な携帯通信端末(不図示)を用いて行われてよい。また、オフセット作業機12Aのオフセット方向は、オフセット作業機12Aの動作を制御可能に設けられる制御装置からの指令によって自動的に切り替えられる構成であってもよい。ここでいう制御装置は、例えば図1に示す制御装置2であってよい。
オフセット作業機12Aのオフセット方向は、例えば、オフセット作業機12Aの位置を左右方向にスライド移動させる機構により切り替えられてよい。また、オフセット作業機12Aのオフセット方向は、例えば、オフセット作業機12Aを回動させる機構により切り替えられてもよい。また、オフセット作業機12Aのオフセット方向は、例えば、スライド移動と回動との組み合わせにより切り替えられてもよい。
オフセット作業機12Aは、オフセット方向の切り替えの前と後とで、作業車両1を前進と後進とのうちの少なくとも一方の方向に走行させることにより利用できる構成であればよい。例えば、オフセット作業機12Aは、オフセット方向にかかわらず、作業車両1の前後進のいずれの場合にも利用できる構成であってよい。また、オフセット作業機12Aは、オフセット方向が切り替えられる前と後とで、作業車両1の前後進の方向を同じとすることにより利用できる構成であってもよい。また、オフセット作業機12Aは、オフセット方向が切り替えられる前と後とで、作業車両1の前後進の方向を切り替えることによって利用できる構成であってもよい。具体例を挙げると、オフセット作業機12Aは、オフセット方向が切り替えられる前と後とのいずれにおいても、作業車両1の前進により走行作業を行うことができる構成であってよい。また、例えば、オフセット作業機12Aは、オフセット方向が切り替えられる前と後とで、作業車両1の前進と後進とを入れ替えることによって走行作業を行うことができる構成であってよい。
[1-2.制御装置]
図4は、本発明の実施形態に係る制御装置2の概略の構成を示すブロック図である。制御装置2は、例えば、演算部、入出力部、および、記憶部21を含んで構成されるコンピュータである。演算部は、例えばプロセッサ又はマイクロプロセッサ等の集積回路である。記憶部21は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置である。記憶部21は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のような補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部21には、各種のプログラム及びデータ等が記憶されている。演算部は、各種のプログラムを記憶部21から読み出して実行する。
本実施形態では、上記のハードウェアとソフトウェアとの協働により、制御装置2を各種の機能部として動作させることができる。図4に示すように、各種の機能部には、圃場登録処理部22、作業モード選択部23、作業機情報登録処理部24、領域設定部25、経路生成部26、自動走行制御部27、および、表示制御部28が含まれる。制御装置2は、1つのハードウェアで構成されてもよいし、互いに通信可能な複数のハードウェアで構成されてもよい。
なお、制御装置2が備える各機能部22~28は、上記のように、演算部にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現されてよいが、他の手法により実現されてもよい。各機能部22~28は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて実現されてもよい。すなわち、各機能部22~28は、専用のIC等を用いてハードウェアにより実現されてもよい。また、各機能部22~28は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現されてもよい。また、各機能部22~28は、概念的な構成要素である。1つの構成要素が実行する機能が、複数の構成要素に分散されてよい。また、複数の構成要素が有する機能が1つの構成要素に統合されてもよい。
制御装置2は、例えば、作業車両1に搭載されてよい。また、例えば、制御装置2は、作業車両1と通信可能に設けられる携帯通信端末(不図示)に搭載されてもよい。携帯通信端末は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートパソコン、リモートコントローラ等であってよい。また、例えば、制御装置2は、作業車両1に搭載される制御装置と、携帯通信端末に搭載される制御装置とで構成されてもよい。また、例えば、制御装置2が備える機能の少なくとも一部は、作業車両1や携帯通信端末とインターネット等のネットワークを介して通信可能に設けられるサーバによって実現されてもよい。また、例えば、記憶部21に記憶される情報の一部がサーバに記憶されてもよい。
図4には、制御装置2だけではなく、制御装置2と直接的或いは間接的に接続される要素3~6も示されている。これらの要素3~6と、制御装置2とは、例えば、有線或いは無線により接続されてよい。また、例えば、これらの要素3~6は、制御装置2と通信可能な装置と有線又は無線により接続され、当該装置を介して制御装置2と間接的に接続されてもよい。
測位通信ユニット3は、作業車両1に備えられる。測位通信ユニット3は、不図示の測位アンテナを含み、当該測位アンテナが測位衛星から受信した測位信号を用いて、作業車両1の位置を例えば緯度および経度の情報として取得する。測位通信ユニット3は、作業車両1の位置情報を制御装置2へ出力する。測位通信ユニット3は、例えば、図示しない基準局からの測位信号を適宜の方法で受信した上で、公知のRTK-GNSS(Real Time Kinematic GNSS)法を利用して測位を行ってよい。また、例えば、測位通信ユニット3は、DGNSS(Differential GNSS)法を利用して測位を行ってもよい。
センサ4は、作業車両1に搭載される。センサ4は、作業車両1に関わる情報を検知して、検知した情報を制御装置2へ出力する。作業車両1には、複数種類のセンサ4が搭載されることが好ましい。この場合、複数種類のセンサ4のそれぞれが、制御装置2に検知した情報を出力してよい。複数種類のセンサには、例えば、慣性計測装置や障害物センサ等が含まれてよい。
なお、慣性計測装置は、3軸の角速度センサと3方向の加速度センサとを含み、作業車両1の姿勢を計測可能な装置であってよい。障害物センサは、作業車両1の周囲に存在する障害物を検知するセンサであり、例えば超音波センサ、カメラ、レーダ、又は、LiDAR(Light Detection And Ranging)等であってよい。
操作部5は、オペレータの制御装置2への指令を可能とする。オペレータは、作業車両1に乗車する者でも、作業車両1に乗車しない者でもよい。操作部5は、例えば、作業車両1と携帯通信端末とのうち、少なくともいずれか一方に設けられてよい。操作部5は、例えば、ボタン、レバー、ダイヤル、又は、タッチパネル等であってよい。操作部5は、ハードスイッチでなく、ソフトウェアスイッチであってもよい。
表示部6は、制御装置2からの指令に応じて情報の表示を適宜行う。表示部6は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等であってよい。表示部6はタッチパネルを有する構成としてよく、この場合、表示部6が上記の操作部5を兼ねてもよい。表示部6は、例えば、作業車両1と携帯通信端末とのうち、少なくともいずれか一方に設けられてよい。
圃場登録処理部22は、例えば、操作部5を利用したオペレータからの指令に応じて圃場200の登録処理を行う。圃場200の登録処理により、圃場200の形状等の情報が記憶部21に記憶される。なお、圃場登録処理部22の機能には、登録された圃場に関する情報の編集や削除等が含まれてもよい。
圃場200の登録に際しては、例えば、オペレータが、手動走行により作業車両1を畦際などの圃場200の外周に沿って走行させる。当該走行の際に測位通信ユニット3を用いて得られる作業車両1の走行軌跡により、圃場200の形状が特定される。特定された圃場200の形状の内側が圃場領域である。本実施形態では、圃場領域は、走行許可領域である。走行許可領域は、走行機体11が走行して安全と判断される領域であり、走行機体11の走行が許可される領域である。本実施形態においては、圃場登録処理部22による圃場登録処理には、この走行許可領域の登録が含まれる。
作業モード選択部23は、作業モードの選択を行う。作業モードの選択は、例えば、操作部5を利用したオペレータからの指令により行われれる。ただし、作業モードの選択は、制御装置2が自動的に行う構成であってもよい。本実施形態では、作業モードは、第1モードと第2モードとを含む。第1モードは、走行許可領域の内側を作業対象とする作業モードである。第2モードは、走行許可領域の外側を作業対象とする作業モードである。
なお、本実施形態では、第1モードにおいては、走行許可領域の内側のみが作業対象である。また、第2モードにおいては、走行許可領域の外側のみが作業対象とされてもよいが、走行許可領域の外側に加えて、走行許可境域に隣接する走行許可領域の一部分が対象とされてもよい。
作業機情報登録処理部24は、自動走行による作業を行う際に使用する作業機12の情報を登録する処理を行う。当該処理により、作業機情報が記憶部21に記憶される。例えば、作業機情報登録処理部24は、オペレータに作業機12の情報の入力を要求する。情報の入力の要求は、例えば表示部6を利用して行われてよい。そして、作業機情報登録処理部24は、操作部5等を利用してオペレータに入力された作業機12の情報の登録を行う。作業機12の情報には、例えば、作業機12のサイズ、形状、走行機体11に対する装着位置等が含まれてよい。
領域設定部25は、作業領域の設定を行う。作業領域は、作業機12による作業が行われる領域である。本実施形態では、第1モードにおいては、作業領域は、走行許可領域の内側に設定される。第2モードにおいては、作業領域は、走行許可領域の外側に設定される。なお、第2モードにおいて設定される作業領域は、走行許可領域の外側から走行許可領域の内側に延び出してもよい。
経路生成部26は、圃場200において作業車両1を自動走行させる自動走行経路を生成する。自動走行経路の生成手法は、第1モードと第2モードとの間で異なってよい。なお、自動走行とは、制御装置2によって作業車両1が備える走行に関する装置が制御され、予め定められた経路に沿うように少なくとも操舵が自律的に行われることを意味する。自動走行は、操舵に加え、例えば、車速と、作業機12による作業とのうちの少なくとも一方が自律的に行われる構成であってもよい。また、自動走行には、作業車両1に人が乗っている場合と、作業車両1に人が乗っていない場合との両方が含まれてよい。
例えば、自動走行は、ステアリング操作(ステアリングホイールの操作)の制御のみが自動で行われる自動直進走行であってよい。自動直進走行では、例えば、車速の制御、作業機12の昇降の制御、および、作業機12の動作のオンオフの制御は、手動で行われる。また、例えば、自動走行は、運転者が作業車両1の運転部に搭乗した状態で、直進走行による作業や旋回走行が自動で行われる有人自動走行であってよい。有人自動走行では、例えば車速の制御や作業機12の昇降制御について、自動と手動との切り替えが可能である。また、例えば、自動走行は、運転者が作業車両1の運転部に搭乗せず、全ての操作が自動で行われる無人自動走行(ロボット走行)であってもよい。
また、自動走行においては、例えば、想定した路面状態と異なったり、タイヤサイズが適切なサイズでなかったりして、予め設定した自動走行経路が不適切となることがある。また、例えば、測位により得られた自車位置の情報が不適切となり、自動走行経路からずれが生じることがある。このような点を考慮して、自動走行経路は、オペレータからの指令や、フィードバック制御機能を利用した制御装置2からの指令によって適宜補正されてよい。経路生成部26は、このような自動走行経路の補正機能を備えてもよい。
自動走行制御部27は、例えば操作部5からの指令により自動走行が選択された場合に、作業車両1の走行系の少なくとも一部について自動制御を行う。自動走行制御部27は、例えば自動走行モードが自動直進走行モードであれば、作業車両1が予め定められた経路に沿って走行するようにステアリング操作を自動で制御する。自動走行制御部27は、例えば自動走行モードが有人自動走行モードや無人自動走行モードであれば、ステアリング操作および車速の調整を自動で制御する。また、自動走行制御部27は、有人自動走行モードや無人自動走行モードにおいては、作業機12の昇降制御等を自動で行う。
表示制御部28は、表示部6を制御して、作業車両1に乗るオペレータや、作業車両1を外部から操作するオペレータに対して、作業車両1に関する情報を表示部6に適宜表示させる。
<2.自動走行方法>
次に、本実施形態の自動走行システム100により実行される自動走行方法について説明する。詳細には、本実施形態の自動走行方法は、走行機体11と作業機12とを備える作業車両1の自動走行方法であって、制御装置2(例えばコンピュータ装置)により実行される。図5は、本発明の実施形態に係る自動走行方法の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、圃場登録処理部22が圃場領域の登録処理を行う。これにより、記憶部21に圃場領域が記録される。上記のように、本実施形態においては、圃場領域は走行許可領域と同義である。すなわち、本実施形態の自動走行方法は、走行機体11の走行を許可する走行許可領域を登録することを実行する。詳細には、制御装置2が当該処理を実行する。本実施形態の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、走行機体11の走行を許可する走行許可領域を登録することを行う手段として機能させる。
圃場領域(走行許可領域)の登録処理は、例えば、作業車両1の走行軌跡を測定する測定開始ボタンがオペレータにより押されて、オペレータが圃場の外周に沿って作業車両1を走行させることにより実行される。なお、オペレータが測定開始ボタンを押す代わりに、制御装置2が圃場領域の測定を開始するための所定条件を満たしたと判定した場合に、自動的に圃場領域の登録処理が開始される構成としてもよい。圃場領域の登録処理が完了すると、次のステップS2に処理が進められる。なお、既に圃場領域(走行許可領域)の登録が行われている場合には、ステップS1の処理はスキップされてもよい。
ステップS2では、作業モード選択部23が作業モードの選択を行う。本実施形態では、走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、走行許可領域の外側を作業対象とする第2モードとのいずれかが選択される。すなわち、本実施形態の自動走行方法は、第1モードと第2モードとのいずれかの作業モードを選択することを実行する。詳細には、制御装置2が当該処理を実行する。本実施形態の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、第1モードと第2モードとのいずれかの作業モードを選択することを行う手段として機能させる。
第1モードにおいては、主に、耕耘機等のオフセット作業機12Aではない作業機12で作業が行われる。ただし、第1モードにおいても、オフセット作業機12Aを用いた作業が行われてよい。第2モードにおいては、オフセット作業機12Aにより作業が行われる。第1モードと第2モードとのいずれを選択するかは、オペレータによる指示で決定される構成でも、制御装置2が自動的に決定する構成であってもよい。例えば、制御装置2は、走行機体11に装着される作業機12の種類に応じて第1モードとするか、第2モードとするかを自動的に決定する構成であってよい。選択された作業モードが第1モードである場合、ステップS3に処理が進められる。選択された作業モードが第2モードである場合、ステップS3Aに処理が進められる。
第1モードが選択された場合に行われるステップS3、ステップS4、ステップS5、および、ステップS6の処理は、走行許可領域内に作業領域を設けて当該作業領域を自動走行しながら作業機12で作業を行う際の処理である。当該処理は、公知の処理と同様であってよいために、簡単に説明する。
ステップS3では、作業機情報登録処理部24が、第1モードの自動走行による作業に使用する作業機12の情報を登録する処理を行う。作業機12の情報は、例えば、制御装置2からの要求に応じて、オペレータが操作部5を利用して入力する構成であってよい。作業機12の情報には、例えば、走行機体11の左右方向の中心から作業機12の左右方向の一端部までの距離、作業機12の全幅、作業機12の位置等であってよい。ステップS3の処理が行われると、次のステップS4に処理が進められる。
なお、本実施形態では、作業機情報の登録を行う前に、第1モードと第2モードとのいずれかを選択する構成となっているが、作業機情報の登録処理の際に、第1モードと第2モードとの選択が行われる構成としてもよい。また、なお、既に作業機情報の登録が行われている場合には、ステップS3の処理はスキップされてもよい。
ステップS4では、領域設定部25が、先に登録した走行許可領域内に作業領域(許可領域内作業領域)を設定する。許可領域内作業領域は、例えば、作業車両1が直進走行しながら耕耘機等の作業機12で作業を行う領域であってよい。なお、走行許可領域の内側であって許可領域内作業領域の外側には、枕地領域が設けられてよい。枕地領域は、許可領域内作業領域を直線経路に沿って直進走行した作業車両1が許可領域内作業領域内の次の直線経路へと移るための旋回走行を行う領域である。旋回走行は、自動走行であっても、自動走行でなくてもよい。許可領域内作業領域が設定されると、次のステップS5に処理が進められる。なお、既に許可領域内作業領域の登録が行われている場合には、ステップS4の処理はスキップされてもよい。
ステップS5では、経路生成部26が、許可領域内作業領域に作業車両1を自動走行させる自動走行経路を生成する。当該自動走行経路は、例えば、上記の許可領域内作業領域に設けられる直線経路である。自動走行経路が生成されると、次のステップS6に処理が進められる。なお、既に自動走行経路の登録が行われている場合には、ステップS5の処理はスキップされてもよい。
ステップS6では、自動走行制御部27の制御の下、生成された自動走行経路に沿った自動走行が行われる。例えば、許可領域内作業領域に設けられた直線に沿うように自動走行が行われる。
なお、本実施形態の自動走行方法は、作業機12が走行許可領域外に位置する自動走行を、第1モードでは禁止することを実行する。詳細には、制御装置2が当該処理を実行する。本実施形態の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、作業機12が走行許可領域外に位置する自動走行を第1モードでは禁止することを行う手段として機能させる。
作業機12が走行許可領域外に位置するとは、作業機12の少なくとも一部が走行許可領域外に位置する構成であってよい。また、作業機12が走行許可領域外に位置する自動走行を禁止するとは、自動走行中に作業機12が走行許可領域外に位置すると判定された場合に自動走行を停止させることであってよい。自動走行を停止させる場合には、例えば、走行を停止する場合と、自動走行から手動走行へ移行する場合とが含まれてよい。また、作業機12が走行許可領域外に位置する自動走行を禁止するとは、自動走行を未実施の段階において、例えば、作業機12が走行許可領域外に位置する自動走行経路の生成を許可しないことであってもよい。
また、本実施形態の自動走行方法は、第1モードにおいて、走行機体11が走行許可領域外に位置する自動走行を禁止することを実行する。詳細には、制御装置2が当該処理を実行する。本実施形態の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、第1モードにおいて、走行機体11が走行許可領域外に位置する自動走行を禁止することを行う手段として機能させる。
走行機体11が走行許可領域外に位置する自動走行を禁止するとは、自動走行中に走行機体11が走行許可領域外に位置すると判定された場合に自動走行を停止させることであってよい。自動走行を停止させる場合には、例えば、走行を停止する場合と、自動走行から手動走行へ移行する場合とが含まれてよい。また、走行機体11が走行許可領域外に位置する自動走行を禁止するとは、自動走行を未実施の段階において、例えば、走行機体11が走行許可領域外に位置する自動走行経路の生成を許可しないことであってもよい。
次に、第2モードが選択された場合に行われるステップS3A、ステップS4A、ステップS5A、および、ステップS6Aの処理について説明する。これらの処理は、走行機体11にオフセット作業機12Aが装着され、圃場の外縁部分に対する作業を行う場合の処理である。
ステップS3Aでは、作業機情報登録処理部24が、第2モードの自動走行による作業に使用する作業機(すなわちオフセット作業機12A)の情報を登録する処理を行う。オフセット作業機12Aの情報は、例えば、制御装置2からの要求に応じて、オペレータが操作部5を利用して入力する構成であってよい。
図6は、オフセット作業機12Aの作業機情報の登録について説明するための模式図である。図6における破線BLは、走行機体11の左右方向の中心位置を示す。登録されるオフセット作業機12Aの情報には、図6に示す第1横距離W1、第2横距離W2、第3横距離W3、および、第1縦距離L1が含まれてよい。第1横距離W1は、走行機体11の左右方向の中心と、オフセット作業機12Aの左右方向内端との距離である。第2横距離W2は、オフセット作業機12Aの左右方向の幅である。第3横距離W3は、走行機体11の左右方向の中心と、オフセット作業機12Aの左右方向外端との距離である。例えば、第3横距離W3は、第1横距離W1と第2横距離W2とを加算することにより得られる(W3=W1+W2)ために、第1横距離W1と第2横距離W2とが入力されれば第3横距離W3は入力されなくてもよい。第1縦距離L1は、走行機体11の後端とオフセット作業機12Aの後端との距離である。なお、上記のようにオフセット作業機12Aは、走行機体11の前方に装着されてもよく、この場合には、第1縦距離L1は、走行機体11の前端とオフセット作業機12Aの前端との距離となる。
また、走行機体11の寸法が事前に登録されていない場合には、オフセット作業機12Aの情報の登録に合わせて、走行機体11の寸法も併せて登録されてよい。登録される走行機体11の寸法には、例えば、走行機体11の左右方向の中心位置と、左右方向の一端との距離(機体半幅Wa)が含まれてよい。また、登録される走行機体11の寸法には、例えば、走行機体11の前後方向の長さ(機体長さLa)が含まれてよい。
また、登録されるオフセット作業機12Aの情報には、例えば、オフセット方向の切り替えの有無に関する情報が含まれてよい。また、例えば、登録されるオフセット作業機12Aの情報には、オフセット方向の切り替えに伴なって登録情報に変化がある場合に、当該変化に関わる情報が含まれてよい。
図5に戻って、オフセット作業機12Aの情報を登録する処理が完了すると、次のステップS4Aに処理が進められる。なお、既にオフセット作業機12Aの情報の登録が行われている場合には、ステップS3Aの処理はスキップされてもよい。
ステップS4Aでは、領域設定部25が、まず、作業許可領域220を設定する。図7は、作業許可領域220について説明するための図である。作業許可領域220は、オフセット作業機12Aが通過することを許可する領域である。本実施形態の自動走行方法は、走行許可領域210の情報と作業機12の情報とに基づいて走行許可領域210の外側に外周を有する作業許可領域220を設定することを実行する。
詳細には、走行許可領域210の情報は、走行許可領域210の外周位置である。作業機12の情報は、オフセット作業機12Aの情報であり、オフセット作業機12Aの走行機体11の側面からの突出量(突出距離)Wxである。当該突出距離Wxは、図6に示す第3横距離W3から機体半幅Waを差し引くことで得られる(Wx=W3-Wa)。領域設定部25は、走行許可領域210の外周位置を、突出距離Wxだけ外方に拡張した位置を作業許可領域220外周位置とする。当該外周位置の内側が作業許可領域220に該当する。作業許可領域220は、走行許可領域210を含む領域である。
第2モードにおいては、作業機12(詳細にはオフセット作業機12A)が作業許可領域220内に位置する場合に、自動走行が許可される。逆に、オフセット作業機12Aが作業許可領域220外に位置すると自動走行が禁止される。すなわち、第2モードにおいても作業機12の位置に応じて自動走行が禁止される場合が設けられ、自動走行の安全性を確保することができる。なお、本実施形態では、オフセット作業機12Aが作業許可領域220外に位置する状態は、走行機体11が走行許可領域210外に位置する状態に該当する。
領域設定部25は、作業許可領域220を設定すると、作業許可領域220に含まれる作業領域を設定する。当該作業領域は、本発明の第1作業領域に相当する。すなわち、本実施形態の自動走行方法は、作業許可領域220に作業機12(詳細にはオフセット作業機12A)による作業が行われる第1作業領域を設定することを実行する。
第1作業領域230の設定例について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は、第1作業領域230の設定例について説明するための図である。図8において、一点鎖線DLは、走行許可領域210の外周の一部分を示す。また、二点鎖線DDLは、作業許可領域220の外周の一部分を示す。図8は、走行許可領域210の一辺に対して第1作業領域230を設定する手法を示す。第1作業領域230は、走行許可領域210の外周を構成する各辺に対して行われる。
領域設定部25は、まず、走行許可領域210の一辺と、オフセット作業機12Aの左右方向内端との距離である第4横距離W4を設定する。第4横距離W4は、オペレータからの指示、或いは、制御装置2の判断により設定される。第4横距離W4の設定により、走行許可領域210の外周を基準として、オフセット作業機12Aによる作業を行う位置が特定される。
オフセット作業機12Aの左右方向の内端位置は、走行許可領域210の外周上に設定されてもよい。この場合、第4横距離W4はゼロとなる。このような場合として、例えば、オフセット作業機12Aを畦塗機とし、走行許可領域210の外周に隣接して畦を形成する場合が挙げられる。
また、オフセット作業機12Aの左右方向の内端位置は、走行許可領域210の外周よりも外側に設定されてもよい。この場合、第4横距離W4は、便宜的に正の値とされてよい。このような場合として、例えば、オフセット作業機12Aとして草刈り機を使用して、走行許可領域210の外周から外側に離れた位置に存在する雑草を刈り取りたい場合が挙げられる。走行許可領域210の外周から離れた位置に雑草が存在する場合の例として、例えば、走行許可領域210の外周の外側に溝が隣接して配置されている場合が挙げられる。溝情報(例えば溝幅)を記憶部21に予め登録しておき、溝情報を利用して第4横距離W4が自動的に設定されてもよい。
また、オフセット作業機12Aの左右方向の内端位置は、走行許可領域210の外周よりも内側に設定されてもよい。この場合、第4横距離W4は形便宜的に負の値とされてよい。このような構成では、第1作業領域230の一部が、走行許可領域210に設定された構成となる。このように構成すると、オフセット作業機12Aとして草刈り機を利用した草刈り作業を行うような場合に、走行許可領域210の外周の内側と外側とに対して均一に草刈りを行うことができる。
領域設定部25は、第4横距離W4を設定すると、走行許可領域210の一辺と平行であって、当該一辺から左右方向に第4横距離W4離れた位置を通る第1直線Li1を設定する。また、領域設定部25は、第1直線Li1と平行であって、第1直線Li1から左右方向外方に第2横距離W2(図6参照)離れた位置を通る第2直線Li2を設定する。第1直線Li1と第2直線Li2とに挟まれた帯状の領域が、走行許可領域210の一辺に設定される第1作業領域230であってよい。ただし、本例では、領域設定部25は、更に第3直線Li3および第4直線Li4を設定して、第1作業領域230を設定している。
第3直線Li3は、走行許可領域210の一辺と直交し、当該一辺の一方端を延長する方向に第1縦距離L1離れた位置を通る直線である。第4直線Li4は、走行許可領域210の一辺と直交し、当該一辺の他方端を延長する方向に第1縦距離L1離れた位置を通る直線である。領域設定部25は、第1直線Li1、第2直線Li2、第3直線Li3、および、第4直線Li4で囲まれた領域を第1作業領域230として設定する。
以上の設定処理が走行許可領域210の各辺に対して行われることにより、第1作業領域230の設定が完了する。なお、ここでは、走行許可領域210の全辺に対して第1作業領域230を設定する構成としているが、一部の辺に対してのみ第1作業領域230が設定される構成としてもよい。また、走行許可領域210の各辺に設定される第1作業領域230の数は複数であってもよい。複数とする場合として、各辺に沿った自動走行作業を、場所をずらしながら複数回行う場合が想定される。また、各辺に設定された第1作業領域230は、適宜削除されてもよい。第1作業領域230の設定が完了すると、次のステップS5A(図5参照)に処理が進められる。なお、既に第1作業領域230の登録が行われている場合には、ステップS4Aの処理はスキップされてもよい。
ステップS5Aでは、経路生成部26が、オフセット作業機12Aによる第1作業領域230の作業を可能とする自動走行経路を生成する。当該自動走行経路は、走行許可領域210に生成され、本発明の第1作業経路に相当する。すなわち、本実施形態の自動走行方法は、走行許可領域210に、作業機12による第1作業領域230の作業を可能とする第1作業経路30を生成することを実行する。これによれば、走行許可領域210内において作業機12が作業を行う場合の作業経路とは別に、走行許可領域210外において作業機12が作業を行う場合の作業経路が生成されることになる。このために、作業機12の種類に応じて適切な作業経路を生成して、作業機12による作業を精度よく行うことができる。
図9は、第1作業経路30の生成例について説明するための図である。図9に示すように、第1作業経路30(太実線で示す)は、走行許可領域210の各辺に設けられる第1作業領域230に対応して生成される。各第1作業領域230に対応して設けられる第1作業経路30は、走行許可領域210の各辺に沿う方向に延びる。各第1作業経路30は、走行許可領域210内に設定される。各第1作業経路30は、走行機体11の左右方向の中心を通る位置に設定される。各第1作業経路30は、走行許可領域210の各辺から内側に向けて所定距離離れた位置に設定される。所定距離離れた位置は、詳細には、各辺から内側に向けて、第1横距離W1から第4横距離W4を差し引いて得られる距離離れた位置である。
第1作業経路30の設定が完了すると、次のステップS6A(図5参照)に処理が進められる。なお、本例では、走行許可領域210の全辺に対応して第1作業経路30を設定する構成としている。ただし、上述のように、第1作業領域230は、走行許可領域210の一部の辺に対してのみ設定されることがある。このために、第1作業経路30も、走行許可領域210の一部の辺に対してのみ設定される構成であってもよい。また、走行許可領域210の各辺に設定される第1作業領域230の数が複数である場合には、走行許可領域210の各辺に設定される第1作業経路30の数も複数であってよい。また、既に第1作業経路30の登録が行われている場合には、ステップS5Aの処理はスキップされてもよい。
ステップS6Aでは、自動走行制御部27の制御の下、生成された各第1作業経路30に沿った自動走行が行われる。以上からわかるように、本実施形態の自動走行方法は、作業機12が走行許可領域210外に位置する自動走行を、第2モードでは許可することを実行する。詳細には、制御装置2が当該処理を実行する。本実施形態の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、作業機12が走行許可領域210外に位置する自動走行を第2モードでは許可することを行う手段として機能させる。
本実施形態では、作業領域が走行許可領域210の内側に設定される第1モードでは、作業機12が走行許可領域210外に位置する自動走行が禁止される。一方、作業領域が走行許可領域210の外側に設定される第2モードでは、例外的に、作業機12が走行許可領域210外に位置する自動走行を許可する。第2モード時の例外適用により、自動走行作業の適用範囲が広がり、作業効率を向上させることができる。
そして、本実施形態の自動走行方法は、第1モードと同様に、第2モードにおいても、走行機体11が走行許可領域210外に位置する自動走行を禁止することを実行する。このために、第1モードでは安全性をより重視しつつ、第2モードでは安全性を損なわない範囲で例外を認め、作業効率を向上させることができる。
なお、直線経路である各第1作業経路30に沿った自動走行の開始位置は、例えば、走行機体11の後端が走行許可領域210の外周に接する位置であってよい。また、各第1作業経路30に沿った自動走行の終了位置は、走行機体11の前端が走行許可領域210の外周に接する位置であってよい。開始位置と終了位置とは、適宜変更されてよく、走行機体11が走行許可領域210の外周に接しない位置であってもよい。
また、第1作業経路30に沿うことを想定して開始された自動走行中の走行機体11の位置は、走行許可領域210の範囲内で第1作業経路30に対してオフセットされてもよい。すなわち、第1作業経路30は、走行許可領域210の範囲内においてオフセット可能とされてよい。これにより、例えば第4横距離W4(図8等参照)の設定が不適切であった場合等において、自動走行作業を行うための経路を適切な位置に調整することができる。オフセット調整は、例えば、オフセット調整用の操作部を設けて、オペレータが当該操作部を用いて自動走行中に適宜行ってよい。また、オフセットが行われた場合に、オフセット後の作業経路を正しい作業経路として記憶部21に登録してもよい。
また、各第1作業経路30に沿った自動走行の途中で、走行機体11の前後の向きを反転させる経路を走行してもよい。すなわち、本実施形態の自動走行方法は、走行機体11を第1作業経路30に沿って自動走行させている途中で、走行機体11の向きを反転させることを実行してよい。
ここで、走行機体11の前後の向きを反転させる理由について、図10および図11を参照して説明する。なお、図10は、第1作業経路30に沿って作業車両1が自動走行を開始する直前の状態を示す模式図である。図11は、作業車両1が図中に示す第1作業経路30のみに沿って自動走行を行い、終点位置に到着した状態を示す模式図である。図10および図11において、第1作業領域230のハッチングが施されている領域は作業済領域230aであり、白塗りの領域は未作業領域230bである。図10および図11からわかるように、作業車両1の走行機体11が第1作業経路30のみに沿って自動走行を行って作業を行う構成では、オフセット作業機12Aによる作業が、少なくとも走行機体11の長さ分行われないことになる。走行機体11の前後の反転を行うことによって、このような不具合を解消することができる。
ここで、走行機体11の前後の向きを反転させる反転経路の一例を示す。図12Aから図12Cは、反転経路31について説明するための図である。図12A~図12Cに示すように、反転経路31は、第1旋回経路31aと、第2旋回経路31bと、位置調整経路31cとによって構成される。なお、図12A、図12B、および、図12Cは、時系列順に並ぶ。また、走行機体11は、反転経路31を走行する直前までは、第1作業経路30に沿って前進走行している。
本例では、図12Aに示すように、第1旋回経路31aは、第1作業経路30上の走行機体11が作業対象辺210aから離れる方向(本例では左方向)に後進旋回する経路である。なお、作業対象辺は210a、走行許可領域210の外周のうち、自動走行を行う走行機体11がその近くを走行する辺である。後進旋回の半径は、走行機体11が旋回可能な任意の半径であってよい。後進旋回の半径は、例えば、オペレータが事前に設定する構成であっても、制御装置2が自動的に設定する構成であってもよい。第1旋回経路31aは、反転経路31の開始位置から、走行機体11が作業対象辺210aと正対する位置までの経路である。
また本例では、図12Bに示すように、第2旋回経路31bは、第1旋回経路31aと逆向きの円弧を描くように前進旋回しながら作業対象辺210aに接近する経路である。第1旋回経路31aと第2旋回経路31bとは、同じ旋回半径を有する。図12Bに示す例では、第2旋回経路31bは、第1旋回経路31aの終点位置に存在する走行機体11を前進させながら右方に旋回させる経路である。第2旋回経路31bは、第1旋回経路31aの終点位置から、走行機体11がその前後方向を作業対象辺210a(第1作業経路30と言い換えてもよい)と平行とする位置までの経路である。第2旋回経路31bの終点位置において、走行機体11の前後方向の向きは、反転経路31の開始位置と反対となる。すなわち、走行機体11の前後方向が反転する。また、当該反転が行われた時点において、走行機体11は第1作業経路30上に復帰する。
本例では、図12Cに示すように、走行機体11が前後の反転を行って第1作業経路30に復帰する位置は、既に走行作業が完了している位置となる。このために、本例の反転経路31は、オフセット作業機12Aの位置を、作業済領域230aと未作業領域230bとの境界に合わせる位置調整経路31cを含む。位置調整経路31cでは、オフセット作業機12Aの位置が前述の境界位置に合うように、第1作業経路30に沿って走行機体11が後進される。当該後進時には、オフセット作業機12Aを用いた走行作業は行われない。位置調整経路31cの走行完了後、オフセット作業機12Aによる作業を開始状態として、走行機体11を第1作業経路30に沿って後進させる。当該後進は、自動走行であっても、自動走行でなくてもよい。後進させながらオフセット作業機12Aを用いた作業を行うことにより、上述した走行機体11の長さ分相当の未作業領域が発生することを無くすことができる。
ところで、走行機体11が前後の反転を行った後に走行作業を行うためには、作業機12のオフセット方向を、車両の反転の前と後とで反対とする必要がある。図12A~図12Cに示す例では、オフセット作業機12Aのオフセット方向の切り替えが、第1旋回経路31aを走行機体11が走行している際に行われる構成となっている。ただし、オフセット作業機12Aのオフセット方向の切り替えを行うタイミングは、他のタイミングであってもよい。
その他、本実施形態の自動走行方法は、走行許可領域210に作業機12による作業が行われる第2作業領域240(図13参照)を設定することと、第2モードにおける作業に引き続いて第1モードによる第2作業領域240の作業を可能とする第2作業経路40(図13参照)を生成することと、を実行してよい。当該処理は、制御装置2が実行してよい。
図13は、第2作業経路40の生成について説明するための図である。第2作業経路40の生成に際しては、第1作業経路30(図13に太破線で示す)の生成前に第1作業領域(図13に破線で示す)を設定したのと同様に、まず、第2作業領域240が設定されればよい。そして、第2作業領域240をオフセット作業機12Aが作業を行うように、第1作業経路30の生成と同様に、設定した第2作業領域240に基づいて第2作業領域240が生成されればよい。図13に示す例では、走行許可領域210外で行われた作業(例えば草刈り作業)を、走行許可領域210の内側に拡張して行うことを想定している。第2作業経路40は、図13に白抜きの矢印で示すように、第1作業経路30よりも内方にずれた位置に設けられる。走行許可領域210の外側の作業から走行許可領域210の内側の作業へと連続して作業を行うことができ、作業効率を向上させることができる。
<3.留意事項等>
本明細書中に開示される種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。また、図面において示される圃場形状は例示にすぎず、圃場の形状は適宜変更されてよい。
<4.付記>
例示的な本発明の自動走行方法は、走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両の自動走行方法であって、前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、を実行する構成(第1の構成)であってよい。
上記第1の構成の自動走行方法は、前記第1モードと前記第2モードとのいずれにおいても、前記走行機体が前記走行許可領域外に位置する自動走行を禁止することを実行する構成(第2の構成)であってよい。
上記第1又は第2の構成の自動走行方法は、前記走行許可領域の情報と前記作業機の情報とに基づいて前記走行許可領域の外側に外周を有する作業許可領域を設定することを実行し、前記第2モードにおいては、前記作業機が前記作業許可領域内に位置する場合に、前記自動走行が許可される構成(第3の構成)であってよい。
上記第3の構成の自動走行方法は、前記作業許可領域に前記作業機による作業が行われる第1作業領域を設定することと、前記走行許可領域に、前記作業機による前記第1作業領域の作業を可能とする第1作業経路を生成することと、を実行する構成(第4の構成)であってよい。
上記第4の構成の自動走行方法において、前記第1作業経路は、前記走行許可領域の範囲内においてオフセット可能とされる構成(第5の構成)であってよい。
上記第4又は第5の構成の自動走行方法は、前記走行機体を前記第1作業経路に沿って自動走行させている途中で、前記走行機体の向きを反転させることを実行する構成(第6の構成)であってよい。
上記第4から第6のいずれかの構成の自動走行方法において、前記第1作業領域の一部が、前記走行許可領域に設定されている構成(第7の構成)であってよい。
上記第4から第7のいずれかの構成の自動走行方法は、前記走行許可領域に前記作業機による作業が行われる第2作業領域を設定することと、前記第2モードにおける作業に引き続いて前記第1モードによる前記第2作業領域の作業を可能とする第2作業経路を生成することと、を実行する構成(第8の構成)であってよい。
1・・・作業車両
2・・・制御装置
11・・・走行機体
12・・・作業機
30・・・第1作業経路
40・・・第2作業経路
210・・・走行許可領域
220・・・作業許可領域
230・・・第1作業領域
240・・・第2作業領域

Claims (10)

  1. 走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両の自動走行方法であって、
    前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、
    前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、
    前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、
    を実行する、自動走行方法。
  2. 前記第1モードと前記第2モードとのいずれにおいても、前記走行機体が前記走行許可領域外に位置する自動走行を禁止することを実行する、請求項1に記載の自動走行方法。
  3. 前記走行許可領域の情報と前記作業機の情報とに基づいて前記走行許可領域の外側に外周を有する作業許可領域を設定することを実行し、
    前記第2モードにおいては、前記作業機が前記作業許可領域内に位置する場合に、前記自動走行が許可される、請求項1又は2に記載の自動走行方法。
  4. 前記作業許可領域に前記作業機による作業が行われる第1作業領域を設定することと、
    前記走行許可領域に、前記作業機による前記第1作業領域の作業を可能とする第1作業経路を生成することと、
    を実行する、請求項3に記載の自動走行方法。
  5. 前記第1作業経路は、前記走行許可領域の範囲内においてオフセット可能とされる、請求項4に記載の自動走行方法。
  6. 前記走行機体を前記第1作業経路に沿って自動走行させている途中で、前記走行機体の向きを反転させることを実行する、請求項4に記載の自動走行方法。
  7. 前記第1作業領域の一部が、前記走行許可領域に設定されている、請求項4に記載の自動走行方法。
  8. 前記走行許可領域に前記作業機による作業が行われる第2作業領域を設定することと、
    前記第2モードにおける作業に引き続いて前記第1モードによる前記第2作業領域の作業を可能とする第2作業経路を生成することと、
    を実行する、請求項4に記載の自動走行方法。
  9. 走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両と、
    前記作業車両の自動走行を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、
    前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、
    前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、
    を実行する、自動走行システム。
  10. 走行機体と、前記走行機体に装着される作業機とを備える作業車両の自動走行方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記走行機体の走行を許可する走行許可領域を登録することと、
    前記走行許可領域の内側を作業対象とする第1モードと、外側を作業対象とする第2モードとのいずれかの作業モードを選択することと、
    前記作業機が前記走行許可領域外に位置する自動走行を、前記第1モードでは禁止し、前記第2モードでは許可することと、
    を行う手段として機能させる、プログラム。
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