JP2024025300A - 作業機 - Google Patents

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哲也 門前
Tetsuya Monzen
憲一郎 吉田
Kenichiro Yoshida
慎一郎 佐藤
Shinichiro Sato
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Abstract

【課題】動作性能を向上する。【解決手段】電動切断機10では、リフタ60が、ドライブシャフト53とネジ係合されるナット部61と、ドライブシャフト53が挿入されるリフタ本体62と、を含んで構成されており、ナット部61がリフタ本体62に固定されている。すなわち、リフタ60が、ナット部61とリフタ本体62との2部材で構成されて、両者を固定することで、リフタ60が形成されている。これにより、リフタ60の寸法精度を高くして、送りネジ機構50を良好に作動させることができる。したがって、電動切断機10の動作性能を向上することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、作業機に関するものである。
下記特許文献1に記載の電動往復動工具(作業機)は、モータと、モータに連結されたスクリューシャフトと、スクリューシャフトにネジ係合されたシャトルスクリューと、シャトルスクリューに装着された可動刃と、を含んで構成されている。すなわち、電動往復動工具が、所謂送りネジ機構を有している。可動刃は、ホルダに移動可能に保持されており、ホルダの前側には、受け板が設けられている。そして、被加工材を受け板にセットし、モータを駆動することで、可動刃が前方へ移動して、被加工材に対して切断加工を施す。
特開2001-277039号公報
しかしながら、上記電動往復動工具では、以下に示す点において、改善の余地がある。すなわち、上述のように、電動往復動工具は、送りネジ機構を有している。送りネジ機構では、例えば、部品公差や組付誤差等の要因によって、ネジ係合される2部品に位置ずれが生じると、送りネジ機構の動作負荷が大きくなり、異音等の動作不良が発生する可能性がある。この場合には、電動往復動工具の動作性能が低下する虞がある。
本発明は、上記事実を考慮して、動作性能を向上することができる作業機を提供することを目的とする。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、モータと、前記モータの駆動によって回転するネジ部を有する駆動軸と、前記ネジ部にネジ係合すると共に、前記駆動軸が回転することで前記駆動軸の軸方向に移動する移動部と、前記移動部に連結され、前記移動部と共に移動する先端工具と、前記モータ、前記駆動軸、及び前記移動部を支持するハウジングと、を備え、前記移動部は、前記軸方向に延在された移動部本体と、前記移動部本体の一端部に取り付けられ、前記ネジ部にネジ係合するネジ係合部と、を含んで構成されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記移動部本体は、前記駆動軸が挿入可能なように筒状に形成されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ネジ部は、雄ネジであり、前記ネジ係合部が雌ネジである作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記移動部本体は、前記軸方向の一方側へ開放された有底筒状に形成されており、前記先端工具が前記移動部本体の他端部に固定されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記移動部本体は、前記移動部本体における軸方向一方側の内部を構成する第1中空部と、前記移動部本体における軸方向他方側の内部を構成する第2中空部と、を有しており、前記第1中空部の内径が、前記第2中空部の内径よりも大きく設定されており、前記駆動軸が前記第1中空部の内部に挿入されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ネジ部又は前記ネジ係合部が、前記ネジ部の軸線に対して径方向に動作可能なように構成される作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記移動部を径方向で弾性支持する弾性支持部を備えた作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記駆動軸の軸方向一方側に設けられ、前記モータの駆動力を前記駆動軸に伝達する伝達ギヤと、前記駆動軸の一端部に設けられた嵌合部と、前記伝達ギヤに設けられ、前記嵌合部が一体回転可能に且つ前記軸方向に相対移動可能に嵌合された被嵌合部と、前記ハウジングに設けられ、前記駆動軸の一端部を回転可能に支持する第1軸受と、前記ハウジングに設けられ、前記伝達ギヤの一端部を回転可能に支持する第2軸受と、を備えた作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記軸方向において、前記嵌合部及び前記被嵌合部が、前記第1軸受と前記第2軸受との間に配置されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記モータの回転軸には、前記伝達ギヤと噛合されるモータギヤが設けられており、前記モータの駆動によって、前記先端工具が前記軸方向に往復移動し、前記先端工具の往路移動時には、前記先端工具の加工材に対する加工が施されると共に、前記伝達ギヤと前記モータギヤとの噛合によって生じるスラスト力により、前記伝達ギヤが、前記軸方向の他方側へ移動する作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記先端工具の移動をガイドするヘッド部と、前記ヘッド部を前記ハウジングに固定するヘッド固定部と、を備え、前記軸方向に直交する直交方向を軸方向とするスリーブが、前記ヘッド固定部及び前記ハウジングに圧入されて、前記ヘッド固定部が前記ハウジングに固定されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ヘッド固定部は、前記スリーブが圧入される固定部材と、前記軸方向に延在された筒状に形成され、前記固定部材に回転可能に連結された受け部材と、を含んで構成されており、前記ヘッド部が、前記受け部材に固定されている作業機である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記移動部本体と前記ネジ係合部とは、螺合によって相互に組付けられている作業機である。
上記構成の作業機によれば、動作性能を向上することができる。
本実施形態に係る電動切断機を示す左側から見た側面図である。 図1に示される電動切断機の内部を示す左側から見た一部破断した側面図である。 図2に示されるヘッド固定機構の周辺を示す前側から見た断面図(図2の3-3線断面図)である。 図2に示されるリフタを分解した分解図である。
以下、図面を用いて、本実施形態に係る作業機としての電動切断機10について説明する。なお、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、及び矢印LHは、それぞれ電動切断機10の上側、前側、及び左側を示している。そして、以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、電動切断機10の上下方向、前後方向、左右方向を示すものとする。
図1及び図2に示されるように、電動切断機10は、建物の吊り天井に用いられる軽天材などの加工材Wに切断加工を施す電動工具として構成されている。この加工材Wは、長尺柱状に形成されており、その長手方向から見て、略U字形状に形成されている。電動切断機10は、ハウジング20と、モータ40と、送りネジ機構50(広義には、「駆動機構」として把握される要素である)と、先端工具としてのブレード70と、ヘッド部80と、コントローラ90と、を含んで構成されている。以下、電動切断機10の各構成について説明する。
(ハウジング20について)
ハウジング20は、電動切断機10の外郭を構成しており、全体として前後方向に延在されている。ハウジング20は、ハウジング20の前部を構成するハンドルハウジング部20Aと、ハウジング20の後部を構成するモータハウジング部20Bと、を含んで構成されている。
ハンドルハウジング部20Aは、前後方向に延在された略矩形筒状に形成されている。ハンドルハウジング部20Aの前端部には、上下方向両側へ張り出された一対の張出部20Cが形成されている。図3に示されるように、張出部20Cの前端部には、後述するヘッド固定機構30を固定するための左右一対のハウジング側固定部20Dが設けられている。ハウジング側固定部20Dは、左右方向を板厚方向とし且つ上下方向を長手方向とする略長尺板状に形成されている。ハウジング側固定部20Dの上下方向中間部には、湾曲部20Eが形成されており、湾曲部20Eは、前側から見て、左右方向外側へ凸となる略円弧状に形成されている。ハウジング側固定部20Dの上端部及び下端部には、固定孔20Fが貫通形成されている。
図1及び図2に示されるように、ハンドルハウジング部20Aの下側には、ハンドルガード20Gが設けられている。ハンドルガード20Gは、前後方向に延在された略矩形筒状に形成されている。ハンドルガード20Gの前端部は、上側へ屈曲されてハンドルハウジング部20Aの張出部20Cに接続されており、ハンドルガード20Gの後端部は、上斜め後方側へ屈曲されて、ハンドルハウジング部20Aの後端部に接続されている。切断加工時には、ハンドルハウジング部20Aにおけるハンドルガード20Gの前端部と後端部との間の部分を、作業者が把持するように構成されている。
モータハウジング部20Bは、左右方向を厚み方向とする略偏平状に形成されている。モータハウジング部20Bの厚み寸法は、ハンドルハウジング部20Aの厚み寸法(左右方向の寸法)よりも大きく設定されている。モータハウジング部20Bの上端部は、ハンドルハウジング部20Aよりも上側へ突出しており、モータハウジング部20Bの下端部は、ハンドルガード20Gよりも上側に位置している。
ハンドルハウジング部20Aの前端部には、トリガ26が設けられている。トリガ26は、上側へ引き操作可能にハンドルハウジング部20Aから下側へ突出している。ハンドルハウジング部20Aの前端部には、トリガ26の下側において、トリガスイッチ28が設けられている。そして、トリガ26が引き操作されることで、トリガスイッチ28が、オフからオンに切替る。なお、トリガ26への引き操作を解除することで、トリガスイッチ28がオンからオフに切替る。トリガスイッチ28は、後述するコントローラ90に電気的に接続されており、コントローラ90は、モータハウジング部20Bの後端部に収容されている。そして、トリガスイッチ28がオンされると、トリガスイッチ28が、オン信号をコントローラ90に出力する。
また、モータハウジング部20Bの下端部には、ハンドルガード20Gの後側において、バッテリ装着部20Hが設けられている。バッテリ装着部20Hには、バッテリターミナル22が設けられており、バッテリターミナル22は、後述するコントローラ90に電気的に接続されている。バッテリ装着部20Hには、バッテリ24が着脱可能に装着されており、バッテリ24は、バッテリターミナル22と接続されるコネクタ(図示省略)を有している。これにより、コントローラ90を介して後述するモータ40に電力が供給される。
ハンドルハウジング部20Aの前端部には、ヘッド固定部としてのヘッド固定機構30が設けられている。ヘッド固定機構30は、後述するヘッド部80をハウジング20に固定する機構部として構成される共に、後述する送りネジ機構50のリフタ60を支持するための機構部としても構成されている。以下、ヘッド固定機構30について説明する。
(ヘッド固定機構30について)
図2及び図3に示されるように、ヘッド固定機構30は、左右一対の固定部材としての固定プレート31と、アウタ軸受33と、受け部材としてのインナ軸受34と、を含んで構成されている。
固定プレート31は、左右方向を板厚方向とし且つ上下方向を長手方向とする略長尺板状に形成されている。固定プレート31の上下方向中間部には、ハウジング20の湾曲部20Eに対応する湾曲部31Aが形成されており、湾曲部31Aは、前側から見て、左右方向外側へ凸となる略円弧状に形成されている。固定プレート31は、ハウジング側固定部20Dの左右方向内側に隣接されている。
左右一対の固定プレート31の上端部及び下端部には、固定孔31Bが貫通形成されており、固定孔31Bは、ハウジング20の固定孔20Fと同軸上に配置されている。固定孔20F及び固定孔31Bには、左右方向を軸方向とする略円筒状のスリーブ32の端部が圧入されている。これにより、固定プレート31が、ハンドルハウジング部20Aに固定されている。スリーブ32内には、締結部材としてのボルトBL1が、右側からスリーブ32内に挿入され、ボルトBL1の左端部がスリーブ32から左側へ突出しており、締結ナットNがボルトBL1の左端部に螺合されている。これにより、固定プレート31のハンドルハウジング部20Aへの固定状態を良好に維持するようになっている。
アウタ軸受33は、前後方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。アウタ軸受33は、一対の固定プレート31の湾曲部31Aの間に配置されている。そして、前後一対のボルトBL2によって、アウタ軸受33の左右方向両端部が、左右の固定プレート31の湾曲部31Aに締結固定されている。アウタ軸受33の固定プレート31への固定状態では、ボルトBL2の先端部が、アウタ軸受33の内周面から径方向内側へ突出している。また、この状態では、ボルトBL2の頭部が、ハンドルハウジング部20Aに形成された切欠部20J内に配置されている。
インナ軸受34は、前後方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。インナ軸受34の外径は、アウタ軸受33の内径よりも僅かに小さく設定され、インナ軸受34の軸長が、アウタ軸受33の軸長よりも長く設定されている。そして、インナ軸受34の後部が、アウタ軸受33内に回転可能に挿入されている。すなわち、インナ軸受34が、自身の軸線AL回りに回転可能にアウタ軸受33に支持されている。インナ軸受34の後部の外周部には、前後一対のガイド溝34Aが形成されており、ガイド溝34Aは、インナ軸受34の周方向に延在されると共に、インナ軸受34の全周に亘って形成されている。そして、ガイド溝34Aは、ボルトBL2に対応する位置に配置されており、ボルトBL2の先端部が、インナ軸受34のアウタ軸受33に対する相対回転を許容するように、ガイド溝34A内に挿入されている。これにより、インナ軸受34の前後方向の移動がボルトBL2によって制限されている。
インナ軸受34の後部の内周部には、前後一対のガイド溝34Aの間において、リング溝34Bが形成されており、リング溝34Bは、インナ軸受34の周方向に延在されると共に、インナ軸受34の全周に亘って形成されている。リング溝34B内には、リング状(円環状)に形成された弾性支持部としてのOリング35が設けられている。Oリング35は、ゴム等の弾性材によって構成されており、Oリング35の一部がインナ軸受34の内周面から径方向内側へ突出している。
インナ軸受34の前部は、ハンドルハウジング部20Aから前側へ突出しており、インナ軸受34の前部には、後述するブレード70を配置するための上下一対のスリット34Cが形成されている。スリット34Cは、前後方向に延在され且つ上下方向に貫通しており、スリット34Cの前端部が、前側へ開放されている。
(モータ40について)
図2に示されるように、モータ40は、ブラシレスモータとして構成されて、モータハウジング部20Bの前部に収容されている。モータ40は、前後方向を軸方向とする回転軸40Aを有しており、回転軸40Aの後端部が、ハウジング20に保持されたモータ軸受42に回転可能に支持され、回転軸40Aの前端側部分が、ハウジング20に保持されたモータ軸受44に回転可能に支持されている。回転軸40Aの前端部には、モータギヤとしてのピニオンギヤ40Bが設けられており、ピニオンギヤ40Bには、ハスバギヤが形成されている。モータ40は、コントローラ90に電気的に接続されており、コントローラ90の制御によって駆動する。
(送りネジ機構50について)
送りネジ機構50は、駆動部としてのドライブシャフトユニット51と、移動部としてのリフタ60と、リフタ60の初期位置を検出するためのリフタ検出スイッチ64と、を含んで構成されている。
ドライブシャフトユニット51は、伝達ギヤ52と、駆動軸としてのドライブシャフト53と、を有しており、伝達ギヤ52及びドライブシャフト53が互いに組付けられて、ドライブシャフトユニット51が形成されている。伝達ギヤ52は、前後方向を軸方向とする略段付き円柱状に形成されている。具体的には、伝達ギヤ52は、伝達ギヤ52の前部を構成するギヤ本体部52Aと、伝達ギヤ52の後部を構成するギヤ軸部52Bと、を含んで構成されており、ギヤ本体部52Aの直径が、ギヤ軸部52Bの直径よりも大きく設定されている。伝達ギヤ52は、モータ40の回転軸40Aの前端部の下側(径方向外側)に配置され、前述したインナ軸受34と同軸上に配置されている。すなわち、伝達ギヤ52の中心線が、軸線ALと一致している。ギヤ軸部52Bが、ハウジング20に保持された第2軸受としてのギヤ軸受54によって回転可能に支持されている。
伝達ギヤ52の前部の外周部には、ハスバギヤによって構成されたギヤ部52Cが形成されており、ギヤ部52Cが回転軸40Aのピニオンギヤ40Bに噛合されている。これにより、モータ40の駆動時には、伝達ギヤ52が回転すると共に、ハスバギヤにより構成されたピニオンギヤ40B及び伝達ギヤ52の噛合によって、前後方向のスラスト力がピニオンギヤ40B及び伝達ギヤ52に発生する。具体的には、後述するリフタ60の前方への移動時に、前側へのスラスト力が伝達ギヤ52に作用し、後側へのスラスト力がピニオンギヤ40Bに作用するように、伝達ギヤ52及びピニオンギヤ40Bにおけるハスバギヤの捩じれ角の方向が設定されている。ギヤ本体部52Aの前面の中央部には、被嵌合部としての被嵌合凹部52Dが形成されており、被嵌合凹部52Dは、前側へ開放された略矩形凹状に形成されている。
ドライブシャフト53は、前後方向を軸方向とする略円柱状に形成されている。ドライブシャフト53は、伝達ギヤ52の前側で且つ伝達ギヤ52と同軸上に配置され、ハンドルハウジング部20A内に収容されている。すなわち、ドライブシャフト53の中心線が、軸線ALと一致している。ドライブシャフト53の後端部(一端部)には、嵌合部としての嵌合軸部53Aが形成されており、嵌合軸部53Aは、伝達ギヤ52の被嵌合凹部52Dに対応する略矩形軸状に形成されている。そして、嵌合軸部53Aが、伝達ギヤ52の被嵌合凹部52D内に一体回転可能に且つ前後方向に相対移動可能に挿入されている。なお、嵌合軸部53Aと被嵌合凹部52Dとを、スプライン嵌合するように構成してもよい。
また、ドライブシャフト53の後端部が、嵌合軸部53Aの前側において、ハウジング20に保持された第1軸受としてのシャフト軸受55によって回転可能に支持されている。これにより、伝達ギヤ52及びドライブシャフト53が、ギヤ軸受54とシャフト軸受55との間において、略矩形状の嵌め合いによって連結されている。ドライブシャフト53の後端部には、シャフト軸受55の前側において、径方向外側へ突出したシャフトフランジ53B(図2のb部拡大参照)が形成されており、シャフトフランジ53Bは、シャフト軸受55の内輪の前側に隣接配置されている。これにより、後述するブレード70による切断加工時にドライブシャフト53に作用する後側への反力をシャフト軸受55によって受けるようになっている。ドライブシャフト53の外周部には、後端部を除く部位(シャフトフランジ53Bよりも前側部分)において、雄ネジ53Cが形成されており、ドライブシャフト53における雄ネジ53Cが形成された部位が、後述するリフタ60と係合されるネジ部53Dとして構成されている。
そして、ドライブシャフト53の嵌合軸部53Aと伝達ギヤ52の被嵌合凹部52Dとの嵌合構造、ギヤ軸受54、及びシャフト軸受55によって、組み構造102を構成しており、組み構造102によって、小型化、寿命向上などの図ることができる。具体的には、嵌合軸部53Aと被嵌合凹部52Dとが嵌め合いの係合状態となっているため、これらは軸方向の力を伝達しない。こうすることで、ギヤ軸受54への荷重を低減でき、ギヤ軸受54の寿命向上と、ギヤ軸受54の小型化による作業機全体(特に上下方向)の小型化を図ることができる。
図4にも示されるように、リフタ60は、全体として前後方向に延在された略長尺状に形成されている。リフタ60は、移動部本体としてのリフタ本体62と、リフタ60の後端部(一端部)を構成するネジ係合部としてのナット部61と、を含んで構成されている。ナット部61は、前後方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。ナット部61の内部は、略段付き孔状に形成されており、ナット部61の前部の内径が、ナット部61の後部の内径よりも大きく設定されている。ナット部61の後部の内周部には、雌ネジ61Aが形成されており、ナット部61の前部の内周部には、雌ネジ61Bが形成されている。ナット部61では、雌ネジ61Aの耐摩耗性や耐久性等を向上するために、焼入れ処理が施されており、ナット部61は、焼入れ処理に適した鋼材(本実施の形態では、SCM435)によって構成されている。
そして、ドライブシャフト53が、ナット部61の内部に挿入され、ドライブシャフト53の雄ネジ53Cとナット部61の雌ネジ61Aとが螺合されている。すなわち、ドライブシャフト53とリフタ60とがネジ係合されて、リフタ60がドライブシャフト53と同軸上に配置されている。これにより、ドライブシャフト53が回転することで、リフタ60が前後方向に移動する。具体的には、リフタ60が、初期位置(図2において実線にて示される位置)と停止位置(図2において2点鎖線にて示される位置)との間を往復移動する。また、ナット部61における後端部の外周部は、被検出部61Cとして構成されている。
リフタ本体62は、後側へ開放された略有底円筒状に形成されている。リフタ本体62の後端部の外周部には、雄ネジ部62Aが形成されている。また、リフタ本体62の後端部の外周部には、雄ネジ部62Aの前側において、径方向外側へ張り出されたリフタフランジ62Bが形成されている。リフタ本体62の後部内は、第1中空部62Cとして構成され、リフタ本体62の前部内は、第2中空部62Dとして構成されており、第1中空部62Cの内径が第2中空部62Dの内径よりも大きく設定されている。そして、雄ネジ部62Aが、ナット部61の雌ネジ61Bに螺合されて、リフタ本体62がナット部61に締結固定されている。
リフタ60の初期位置では、ドライブシャフト53におけるネジ部53Dが、リフタ本体62の第1中空部62C内に相対移動可能に挿入されている。リフタ本体62の前端部は、ヘッド固定機構30のインナ軸受34内に前後方向に相対移動可能に挿入されると共に、Oリング35によって前後方向に相対移動可能に支持されている。そして、ヘッド固定機構30のインナ軸受34及びOリング35によって、組み構造100を構成しており、組み構造100によって、リフタ60の軸線ALに対する所定範囲内の振れ(径方向移動)を許容して、ナット部61の軸線ALに対する位置ずれを吸収するようになっている。すなわち、ナット部61の軸線ALに対する所定範囲内の振れを許容できるように、インナ軸受34の内径寸法及びリフタ本体62の外径寸法が設定されている。つまり、インナ軸受34の内側とリフタ60(リフタ本体62)との間には若干の隙間がある。また、図示は省略するが、リフタ60の停止位置では、リフタフランジ62Bがインナ軸受34の後側に近接して配置される。
リフタ検出スイッチ64は、レバー式のマイクロスイッチとして構成され、ハンドルガード20Gの後端部に収容されている。リフタ検出スイッチ64の上側には、球状のボール65が設けられており、ボール65は、ハンドルハウジング部20Aの外周下端部に形成されたボール用孔部20K内に配置されている。ボール用孔部20Kは、上下方向に貫通しており、ボール用孔部20Kの直径が下側へ向かうに従い大きくなっている。そして、リフタ検出スイッチ64のオフ状態では、ボール65の外周面が、リフタ検出スイッチ64のレバー部及びボール用孔部20Kの内周面に当接している。また、この状態では、ボール65の外周部の一部が、ハンドルハウジング部20A内に配置されるように、ハンドルハウジング部20Aの内周面に対して径方向内側へ突出している。
そして、リフタ60が、初期位置に配置されたときには、リフタ60の被検出部61Cがボール65を径方向外側(下側)へ押圧して、ボール65がリフタ検出スイッチ64側(下側)へ変位する。すなわち、リフタ60の停止位置から初期位置への復路側への移動時にリフタ60が初期位置に到達すると、ボール65がリフタ検出スイッチ64のレバー部を押圧して、リフタ検出スイッチ64がオフからオンに切替る設定になっている。リフタ検出スイッチ64は、コントローラ90に電気的に接続されており、検出信号をコントローラ90に出力する。
(ブレード70について)
ブレード70は、左右方向を板厚方向とする板状に形成されており、ブレード70の後端部が、リフタ60の前端部に固定ネジ71によって締結固定されている。これにより、ブレード70が、リフタ60と一体に初期位置と停止位置との間を移動する。なお、ブレード70の後端部は、インナ軸受34のスリット34Cに挿入されている。ブレード70の前端部には、加工材Wを切断するための刃部70Aが形成されており、刃部70Aは、片刃として構成されると共に、左右方向から見て、前側へ凸となる略V字形状に形成されている。
ブレード70の初期位置では、ブレード70が、ハウジング20の前側に隣接配置されると共に、加工材Wの後側に配置されている。ブレード70が、初期位置から前側へ移動することで、加工材Wに対する切断加工が施される。さらに、ブレード70の停止位置では、加工材Wに対する切断加工が完了する設定になっている。
(ヘッド部80について)
ヘッド部80は、ブレードホルダ81と、連結部材84と、ヘッドエンド部85と、を含んで構成されている。ブレードホルダ81は、左右一対のホルダプレート82を有している。ホルダプレート82は、左右方向を板厚方向とする略矩形板状に形成されている。ホルダプレート82の上下方向中間部には、ホルダ固定部82Aが形成されており、ホルダ固定部82Aは、前側から見て、左右方向外側へ凸となる略円弧状に形成されている。そして、ホルダ固定部82Aが、ヘッド固定機構30におけるインナ軸受34の前部の径方向外側に配置され、前後一対のボルトBL3によってインナ軸受34に締結固定されている。これにより、ホルダプレート82がインナ軸受34に固定されている。すなわち、ヘッド部80が、前後方向を軸方向として、ハウジング20に回転可能に連結されている。よって、インナ軸受34は、リフタ60の軸受部材として構成されると共に、ヘッド部80の回転軸としても構成されている。なお、ヘッド固定機構30に固定されたストッパ83が、ホルダプレート82に当接することで、ヘッド部80が図1に示される位置又は図1に示される位置から180度回転した位置に保持される。
一対のホルダプレート82は、左右方向に所定の隙間を空けて対向して配置されている。一対のホルダプレート82の下部における対向距離は、ブレード70の板厚よりも僅かに長く設定されており、ブレード70が、一対のホルダプレート82の間に配置されている。これにより、ドライブシャフト53の回転時において、リフタ60及びブレード70がドライブシャフト53と共に回転することをブレードホルダ81の下部により制限して、ブレードホルダ81によってブレード70の前後方向の往復移動をガイドするようになっている。
連結部材84は、左右方向を板厚方向とし且つ前後方向に延在された略長尺板状に形成されている。そして、連結部材84が、一対のホルダプレート82の上端部の間に配置されて、ボルトBL4によってホルダプレート82に締結固定されている。
ヘッドエンド部85は、左右一対のヘッドプレート86を有しており、ヘッドプレート86は、左右方向を板厚方向とする板状に形成されている。ヘッドプレート86は、ホルダプレート82の前側で且つ連結部材84の左右方向外側に配置されており、ヘッドプレート86の上端部が、ボルトBL5によって連結部材84の前端部に締結固定されている。これにより、ヘッドプレート86が左右方向に所定の間隔を空けて対向して配置されている。
ヘッドプレート86の後端部には、複数(本実施の形態では、4箇所)の支持凹部86A(切り欠き)が形成されており、支持凹部86Aは、後側へ開放された凹状に形成されると共に、左右方向に貫通している。加工材Wへの切断加工時には、加工材Wの長手方向から見た加工材Wの両端部を支持凹部86Aに挿入して、加工材Wをヘッドエンド部85にセット(支持)するようになっている。
(コントローラ90について)
図2に示されるように、コントローラ90は、ハウジング20のモータハウジング部20Bの後端部に収容されて、ハウジング20に保持されている。コントローラ90には、トリガスイッチ28、モータ40、及びリフタ検出スイッチ64が電気的に接続されている。コントローラ90は、リフタ検出スイッチ64の検出信号に基づいて、リフタ60の初期位置を検知する。また、コントローラ90は、トリガスイッチ28及びリフタ検出スイッチ64からの出力信号に基づいて、モータ40を駆動制御する。そして、コントローラ90がモータ40を正転駆動させることで、リフタ60(ブレード70)が前方側へ移動し、コントローラ90がモータ40を逆転駆動させることで、リフタ60(ブレード70)が後方側へ移動するようになっている。
また、モータ40の正転駆動中にトリガ26の操作が解除されてトリガスイッチ28がオンからオフに切替わったときには、コントローラ90がモータ40を逆転駆動させるようになっている。さらに、コントローラ90は、モータ40の回転軸40Aの回転数を検出するモータ駆動検出部を有している。モータ駆動検出部からの検出信号によって、モータ40が初期位置から何回転したかを、コントローラ90が検知する。これによって、コントローラ90は、リフタ60の初期位置を起点としたモータ40の回転数に基づいてリフタ60(ブレード70)の停止位置を検知する。さらに、コントローラ90は、リフタ60(ブレード70)の停止位置を検知すると、モータ40の駆動を停止するようになっている。
(作用効果)
次に、電動切断機10の動作を説明しつつ、本実施の形態の電動切断機10の作用効果について説明する。
上記のように構成された電動切断機10では、トリガ26が操作され、トリガスイッチ28がオンされると、コントローラ90の制御によってモータ40が正転駆動する。これにより、送りネジ機構50が作動して、送りネジ機構50のリフタ60によってブレード70が前方側(往路側)へ移動する。よって、ブレード70が加工材Wに接近して、加工材Wに対する切断加工が施される。コントローラ90が、停止位置を検知すると、モータ40の正転駆動を停止させる。これにより、加工材Wに対する切断加工が完了する。
切断加工の完了後、モータ40の駆動が自動停止され、再度トリガスイッチがオンされると、コントローラ90の制御によってモータ40が逆転し、送りネジ機構50が再度作動して、送りネジ機構50のリフタ60によってブレード70が後側へ移動する。コントローラ90が、リフタ検出スイッチ64の検出信号に基づいて、リフタ60の初期位置を検知すると、コントローラ90によって、モータ40の駆動が停止される。
このように、本実施の形態の電動切断機10では、モータ40の駆動によって送りネジ機構50が作動し、送りネジ機構50のリフタ60が前後方向に往復移動して、リフタ60に連結されたブレード70によって、加工材Wに対する切断加工が施される。送りネジ機構50は、モータ40の駆動によって回転するドライブシャフト53を有するドライブシャフトユニット51と、ドライブシャフト53にネジ係合するナット部61を有するリフタ60と、を含んで構成されており、ドライブシャフト53が回転することでリフタ60が前後方向に移動する。
ところで、ネジ係合によって連結されたドライブシャフト53及びリフタ60を有する送りネジ機構50では、部品公差や組付誤差等の要因によって、送りネジ機構50の動作に不具合が生じる可能性がある。具体的には、部品公差や組付誤差等の要因によって、ドライブシャフト53やリフタ60の軸線ALに対する位置ずれ(軸ずれ)が発生すると、この位置ずれによって、動作時における送りネジ機構50の負荷が大きくなる。この場合には、例えば、送りネジ機構50の作動時に異音等の動作不良が発生する可能性がある。
ここで、電動切断機10は、リフタ60におけるナット部61の軸線ALに対する位置ずれを吸収する組み構造100と、ドライブシャフト53におけるネジ部53Dの軸線ALに対する位置ずれを吸収する組み構造102と、を有している。
具体的には、組み構造100は、リフタ本体62の前端部が挿入されたインナ軸受34と、インナ軸受34の内周部に設けられたリング状(円環状)のOリング35と、を含んで構成されている。Oリング35は、ゴムなどの弾性材によって構成され、リフタ本体62の前端部を径方向外側から弾性支持している。すなわち、リフタ60(の特に前端部)における径方向の移動を組み構造100によって許容することができる。その結果、仮に、軸線ALに対するナット部61の位置ずれが生じても、組み構造100によってナット部61が径方向に変位することで、当該位置ずれを吸収することができる。したがって、送りネジ機構50を良好に作動させることができると共に、電動切断機10の動作性能を向上することができる。
また、組み構造102は、ドライブシャフト53の後端部に設けられた嵌合軸部53Aと、伝達ギヤ52に設けられた被嵌合凹部52Dと、を有しており、嵌合軸部53Aが、被嵌合凹部52Dに一体回転可能に且つ前後方向に相対移動可能に嵌合されている。さらに、組み構造102は、伝達ギヤ52のギヤ軸部52Bを回転可能に支持するギヤ軸受54と、ドライブシャフト53を回転可能に支持するシャフト軸受55と、を有しており、嵌合軸部53A及び被嵌合凹部52Dが、シャフト軸受55とギヤ軸受54との間に配置されている。これにより、組み構造102によって、モータ40の動力伝達部分における軸方向の荷重伝達を抑制することができる。
すなわち、仮に、ドライブシャフトユニット51(伝達ギヤ52及びドライブシャフト53)を分割不能な1部材で構成すると、モータ40とリフタ60の一方からドライブシャフトユニット51に軸方向の力が伝達された場合、モータ40とリフタ60の他方に軸方向の力が伝達されてしまう。例えば、後側への荷重がリフタ60からドライブシャフトユニット51に伝達された場合、この荷重が、ギヤ軸受54や、ピニオンギヤ40Bとギヤ部52Cの噛み合い部分に伝達されて、これらギヤ軸受54、ピニオンギヤ40B、及びギヤ部52Cが変形または破損してしまう虞がある。
これに対して、本実施の形態の組み構造102では、伝達ギヤ52及びドライブシャフト53が分割され、両者が軸方向に相対移動可能に嵌合している。これにより、伝達ギヤ52及びドライブシャフト53は、互いに軸方向で相対移動することができるため、上記した軸方向の荷重伝達を抑制することができる。本実施の形態では、ドライブシャフト53は軸方向で固定されており、伝達ギヤ52が軸方向に動作可能となっている。
また、モータ40のピニオンギヤ40B及び送りネジ機構50の伝達ギヤ52は、ハスバギヤで構成されている。そして、リフタ60の前方への移動時に、前側へのスラスト力が伝達ギヤ52に作用し、後側へのスラスト力がピニオンギヤ40Bに作用するように、伝達ギヤ52及びピニオンギヤ40Bにおけるハスバギヤの捩じれ角の方向が設定されている。これにより、ブレード70による加工材Wへの切断加工時には、伝達ギヤ52がギヤ軸受54に対して離間する方向に変位する。すなわち、加工材Wへの切断加工時におけるギヤ軸受54に作用する負荷を小さくすることができる。その結果、ギヤ軸受54を小型化することができると共に、ひいては電動切断機10の小型化に寄与することができる。
また、ブレード70の移動をガイドするヘッド部80が、ヘッド固定機構30によってハウジング20の前端部に固定されている。ヘッド固定機構30は、固定プレート31を有しており、左右方向を軸方向とするスリーブ32が、固定プレート31の固定孔31Bとハウジング20の固定孔20Fに圧入されて、固定プレート31(ヘッド固定機構30)がハウジング20に固定されている。すなわち、スリーブ32が、リフタ60及びブレード70の移動方向と直交する左右方向において、固定プレート31及びハウジング20に圧入されている。このため、ヘッド固定機構30及びヘッド部80のハウジング20への固定状態を良好に維持することができる。
また、ヘッド固定機構30は、固定プレート31に回転可能に連結されたインナ軸受34を有しており、ヘッド部80がインナ軸受34に固定されている。これにより、リフタ60を前後方向に移動可能に支持するインナ軸受34を活用して、ヘッド部80を固定することができると共に、インナ軸受34をヘッド部80の回転軸として機能させることができる。これにより、電動切断機10の部品点数の削減に寄与することができると共に、電動切断機10の小型化に寄与することができる。さらに、上述のように、スリーブ32が、固定プレート31及びハウジング20に圧入されて、両者を連結しており、この固定プレート31にインナ軸受34が回転可能に連結されている。このため、インナ軸受34のハウジング20に対する位置精度を高くすることができる。
また、リフタ60は、ドライブシャフト53とネジ係合されるナット部61と、ドライブシャフト53が挿入されるリフタ本体62と、を含んで構成されており、ナット部61がリフタ本体62に固定されている。すなわち、リフタ60が、ナット部61とリフタ本体62との2部材で構成されて、両者を固定することで、リフタ60が形成されている。これにより、リフタ60の寸法精度を高くして、送りネジ機構50を良好に作動させることができる。したがって、電動切断機10の動作性能を向上することができる。
すなわち、リフタ60の雌ネジ61Aは、ドライブシャフト53の雄ネジ53Cにネジ係合されるため、一般に、雌ネジ61Aの耐摩耗性を向上するために、リフタ60に焼き入れ処理を施す必要がある。ここで、仮に、リフタ60(ナット部61及びリフタ本体62)を分割不能な1部材で構成した場合には、前後方向に延在される長尺状のリフタ60に雌ネジ61Aを形成することになる。この場合には、焼き入れ処理の影響として、リフタ60全体の寸法精度が低下する可能性がある。例えば、リフタ60単体における軸線ALに対する振れが大きくなる可能性がある。これにより、送りネジ機構50の動作性能が低下する虞がある。
これに対して、本実施形態では、上述のように、リフタ60が、ナット部61とリフタ本体62との2部材で構成されて、両者を固定することで、リフタ60が形成されている。これにより、雌ネジ61Aを有するナット部61のみを焼き入れ処理すれば足り、リフタ本体62を焼き切れ処理する必要がなくなる。これにより、リフタ60を1部材で構成する場合と比べて、リフタ60全体の寸法精度を高くすることができる。したがって、送りネジ機構50を良好に作動させることができると共に、電動切断機10の動作性能を向上することができる。
また、リフタ60をナット部61とリフタ本体62との2部材で構成することで、リフタ60を安価に製造することができる。すなわち、仮に、リフタ60を1部材で構成した場合には、孔加工によって第2中空部62Dを形成し、第2中空部62Dの形成後にザグリバイトによってザグリ加工を繰り返し行うことで第1中空部62Cを形成し、第1中空部62Cの形成後にネジ加工によって雌ネジ61Aを形成する。これに対して、リフタ60を2部材で構成した場合には、孔加工のみによってリフタ本体62を形成することができる。また、孔加工及びネジ加工によってナット部61を形成することができる。これにより、リフタ60を1部材で構成する場合と比べて、リフタ60を安価に製造することができる。また、上述のように、雌ネジ61Aを有するナット部61のみを焼き入れ処理すれば足りるため、リフタ本体62を比較的安価な材料で製作することができる。なお、この特徴はリフタ60側を雄ネジに、ドライブシャフト53を雌ネジにした場合でも効果を奏する。ネジ部分を別部材として構成することで、シャフト部分全体を加工する必要性が小さくなり、コストダウンを図ることができる。
また、リフタ本体62は、後側へ開放された略有底円筒状に形成されており、ブレード70がリフタ本体62の前端部に固定されている。これにより、ドライブシャフト53をブレード70の内部に挿入させつつ、ブレード70をリフタ本体62の前端部に固定することができる。
また、リフタ本体62は、リフタ本体62の後部内を構成する第1中空部62Cと、リフタ本体62の前部内を構成する第2中空部62Dと、を有しており、第1中空部62Cの内径が、第2中空部の内径よりも大きい。また、ドライブシャフト53が第1中空部62C内に挿入されている。径方向におけるドライブシャフト53とリフタ本体62との間のクリアランスを確保しつつ、リフタ本体62の前部の強度を高くすることができる。
なお、本実施形態では、本発明における組み構造として、リフタ60及び伝達ギヤ52を、モータ40によって駆動される方向に対して交差する方向に動作可能に構成することで、様々な効果を生み出すことができた。具体的には、モータ40によって前後方向に動作するリフタ60を、前後方向と交差する方向(径方向、上下左右方向)に動けるようにし、またモータ40によって前後方向を軸として回転する(上下左右方向に動く)伝達ギヤ52を、前後方向に動けるようにしたが、本発明はこれに限られない。これらリフタ60や伝達ギヤ52とは別となるモータ40によって駆動する部品が、モータ40によって駆動される方向に対して交差する方向に動けるように構成すればよい。
また、本実施形態では、電動切断機10が、組み構造100及び組み構造102を有しているが、電動切断機10が、組み構造100及び組み構造102の一方を有するように構成してもよい。例えば、電動切断機10が組み構造102のみを有するように構成する場合には、組み構造100においてOリング35を省略し、インナ軸受34の内径を本実施の形態よりも小さくして、インナ軸受34によってリフタ本体62を前後方向に移動可能に且つ軸線AL回りに回転可能に支持するように構成してもよい。また、例えば、電動切断機10が組み構造100のみを有するように構成する場合には、組み構造102において嵌合軸部53A及び被嵌合凹部52Dを省略して、ドライブシャフト53及び伝達ギヤ52を分割不能な1部材で構成してもよい。
10 電動切断機(作業機)
20 ハウジング
30 ヘッド固定機構(ヘッド固定部)
31 固定プレート(固定部材)
32 スリーブ
34 インナ軸受(受け部材)
35 Oリング(弾性支持部)
40 モータ
40B ピニオンギヤ(モータギヤ)
51 ドライブシャフトユニット(駆動部)
52 伝達ギヤ
52D 被嵌合凹部(被嵌合部)
53 ドライブシャフト(駆動軸)
53A 嵌合軸部(嵌合部)
53D ネジ部
54 ギヤ軸受(第2軸受)
55 シャフト軸受(第1軸受)
60 リフタ(移動部)
61 ナット部(ネジ係合部)
62 リフタ本体(移動部本体)
62C 第1中空部
62D 第2中空部
70 ブレード(先端工具)
80 ヘッド部
AL 軸線
W 加工材

Claims (13)

  1. モータと、
    前記モータの駆動によって回転するネジ部を有する駆動軸と、
    前記ネジ部にネジ係合すると共に、前記駆動軸が回転することで前記駆動軸の軸方向に移動する移動部と、
    前記移動部に連結され、前記移動部と共に移動する先端工具と、
    前記モータ、前記駆動軸、及び前記移動部を支持するハウジングと、
    を備え、
    前記移動部は、
    前記軸方向に延在された移動部本体と、
    前記移動部本体の一端部に取り付けられ、前記ネジ部にネジ係合するネジ係合部と、
    を含んで構成されている作業機。
  2. 前記移動部本体は、前記駆動軸が挿入可能なように筒状に形成されている請求項1に記載の作業機。
  3. 前記ネジ部は、雄ネジであり、前記ネジ係合部が雌ネジである請求項2に記載の作業機。
  4. 前記移動部本体は、前記軸方向の一方側へ開放された有底筒状に形成されており、
    前記先端工具が前記移動部本体の他端部に固定されている請求項3に記載の作業機。
  5. 前記移動部本体は、前記移動部本体における軸方向一方側の内部を構成する第1中空部と、前記移動部本体における軸方向他方側の内部を構成する第2中空部と、を有しており、
    前記第1中空部の内径が、前記第2中空部の内径よりも大きく設定されており、前記駆動軸が前記第1中空部の内部に挿入されている請求項4に記載の作業機。
  6. 前記ネジ部又は前記ネジ係合部が、前記ネジ部の軸線に対して径方向に動作可能なように構成される請求項1に記載の作業機。
  7. 前記移動部を径方向で弾性支持する弾性支持部を備えた請求項6に記載の作業機。
  8. 前記駆動軸の軸方向一方側に設けられ、前記モータの駆動力を前記駆動軸に伝達する伝達ギヤと、
    前記駆動軸の一端部に設けられた嵌合部と、
    前記伝達ギヤに設けられ、前記嵌合部が一体回転可能に且つ前記軸方向に相対移動可能に嵌合された被嵌合部と、
    前記ハウジングに設けられ、前記駆動軸の一端部を回転可能に支持する第1軸受と、
    前記ハウジングに設けられ、前記伝達ギヤの一端部を回転可能に支持する第2軸受と、
    を備えた請求項6に記載の作業機。
  9. 前記軸方向において、前記嵌合部及び前記被嵌合部が、前記第1軸受と前記第2軸受との間に配置されている請求項8に記載の作業機。
  10. 前記モータの回転軸には、前記伝達ギヤと噛合されるモータギヤが設けられており、
    前記モータの駆動によって、前記先端工具が前記軸方向に往復移動し、
    前記先端工具の往路移動時には、前記先端工具の加工材に対する加工が施されると共に、前記伝達ギヤと前記モータギヤとの噛合によって生じるスラスト力により、前記伝達ギヤが、前記軸方向の他方側へ移動する請求項9に記載の作業機。
  11. 前記先端工具の移動をガイドするヘッド部と、
    前記ヘッド部を前記ハウジングに固定するヘッド固定部と、
    を備え、
    前記軸方向に直交する直交方向を軸方向とするスリーブが、前記ヘッド固定部及び前記ハウジングに圧入されて、前記ヘッド固定部が前記ハウジングに固定されている請求項3に記載の作業機。
  12. 前記ヘッド固定部は、
    前記スリーブが圧入される固定部材と、
    前記軸方向に延在された筒状に形成され、前記固定部材に回転可能に連結された受け部材と、
    を含んで構成されており、
    前記ヘッド部が、前記受け部材に固定されている請求項11に記載の作業機。
  13. 前記移動部本体と前記ネジ係合部とは、螺合によって相互に組付けられている請求項1に記載の作業機。
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