JP2024022070A - 工業用織物 - Google Patents
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Abstract
【課題】上面側織物および下面側織物を接結する力を十分に確保しつつ、表面平滑性の低下を抑える工業用織物を提供する。
【解決手段】上面側経糸および上面側緯糸を含む上面側織物と、下面側経糸および下面側緯糸を含む下面側織物と、上面側織物および下面側織物を接結するとともに上面側織物の一部および下面側織物の一部を構成する接結経糸と、を備える工業用織物は、上下に隣接する一対の接結経糸からなる第1経糸対と、上下に隣接する上面側経糸および下面側経糸からなる第2経糸対と、を備える。上面側経糸は、上面側緯糸のみに織り込まれ、下面側経糸は、下面側緯糸のみに織り込まれ、緯方向に3組並んだ第1経糸対と、緯方向に3組並んだ第1経糸対の横に隣接して配置された第2経糸対とによって形成される織り込みパターンが繰り返される。
【選択図】図1
【解決手段】上面側経糸および上面側緯糸を含む上面側織物と、下面側経糸および下面側緯糸を含む下面側織物と、上面側織物および下面側織物を接結するとともに上面側織物の一部および下面側織物の一部を構成する接結経糸と、を備える工業用織物は、上下に隣接する一対の接結経糸からなる第1経糸対と、上下に隣接する上面側経糸および下面側経糸からなる第2経糸対と、を備える。上面側経糸は、上面側緯糸のみに織り込まれ、下面側経糸は、下面側緯糸のみに織り込まれ、緯方向に3組並んだ第1経糸対と、緯方向に3組並んだ第1経糸対の横に隣接して配置された第2経糸対とによって形成される織り込みパターンが繰り返される。
【選択図】図1
Description
本発明は、抄紙機に用いられる工業用織物に関する。
従来、抄紙機に用いられる工業用織物として、経糸と緯糸を製織した抄紙網が広く使われている。抄紙網に求められる特性は様々であるが、例えば、特許文献1には、上面側経糸と隣接する下面側経糸とを一組とした複数の経糸対が、上面側織物と下面側織物とを接合する経糸接結糸からなる第1の経糸対と、経糸接結糸を有しない第2の経糸対とを有する工業用二層織物が開示されている。この工業用二層織物の完全組織において、第1の経糸対が4組配置され、第2の経糸対が4組配置されている。
特許文献1に記載の技術では、上面側織物と下面側織物を接結する力が弱くなって、上面側織物と下面側織物が内部で摩擦するおそれがある。一方で、経糸接結糸が上面側織物から下面側織物に織り込まれる箇所においては、上面側織物に窪みが生じることから、織物を構成する経糸における経糸接結糸の本数の比率が大きすぎると、織物の表面平滑性が低下するおそれがある。
本発明の目的は、上面側織物および下面側織物を接結する力を十分に確保しつつ、表面平滑性の低下を抑える工業用織物を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、上面側経糸および上面側緯糸を含む上面側織物と、下面側経糸および下面側緯糸を含む下面側織物と、上面側織物および下面側織物を接結するとともに上面側織物の一部および下面側織物の一部を構成する接結経糸と、を備える工業用織物であって、上下に隣接する一対の接結経糸からなる第1経糸対と、上下に隣接する上面側経糸および下面側経糸からなる第2経糸対と、を備える。上面側経糸は、上面側緯糸のみに織り込まれ、下面側経糸は、下面側緯糸のみに織り込まれ、緯方向に3組並んだ第1経糸対と、緯方向に3組並んだ第1経糸対の横に隣接して配置された第2経糸対とによって形成される織り込みパターンが繰り返される。
本発明によれば、上面側織物および下面側織物を接結する力を十分に確保しつつ、表面平滑性の低下を抑える工業用織物を提供できる。
以下の説明において、「経糸」とは、製紙用の多層織物をループ状のベルトとした場合に、紙原料の搬送方向に沿って伸びている糸であり、「緯糸」とは、経糸に対して交差する方向に伸びている糸である。また、「上面側織物」とは、多層織物を抄紙網として利用する場合に、抄紙網の両面のうち紙原料が搬送される上面側に位置する織物であり、「下面側織物」とは、抄紙用ベルトの両面のうち主として駆動ローラが当接する下面側に位置する織物である。なお、単に「表面」とは、上面側織物や下面側織物の露出している側の面であり、上面側織物の「表面」とは、抄紙網における外面側に相当し、下面側織物の「表面」とは、抄紙網における内面側に相当する。
また、「意匠図」とは織物組織の最小の繰り返し単位であって織物の完全組織に相当する。つまり、「完全組織」が前後左右に繰り返されて「織物」が形成される。また、「ナックル」とは経糸が1本又は複数本の緯糸の上、又は下を通って表面に露出した部分をいう。
また、「接結経糸」とは、上面側織物および下面側織物を構成する経糸の少なくとも一部の経糸であって、上面側織物と下面側織物の両方を織り込むことで、上面側織物と下面側織物を接結する糸である。
(第1実施例)
図1は、第1実施例に係る工業用織物10の完全組織を示す意匠図である。図2は、図1に示す工業用織物10の経糸に沿った経方向の断面図である。
図1は、第1実施例に係る工業用織物10の完全組織を示す意匠図である。図2は、図1に示す工業用織物10の経糸に沿った経方向の断面図である。
意匠図において、経糸はアラビア数字、例えば1、2、3・・・で示す。緯糸は、ダッシュを付したアラビア数字、例えば1'、2'、3'・・・で示す。上面側糸はUを付した数字、下面側糸はLを付した数字、例えば上面側経糸1U、下面側緯糸2'L等で示す。また、上面側織物と下面側織物とを接結する接結糸はBを付した数字で示し、第1接結経糸はBf、第2接結経糸はBsと示す。
また、意匠図において、×印は、上面側経糸および第1接結経糸が上面側緯糸の上に配置されていることを示し、○印は、下面側経糸および第2接結経糸が下面側緯糸の下に配置されていることを示し、△印は、第1接結経糸が下面側緯糸の下に配置されていることを示し、▲印は、第2接結経糸が上面側緯糸の上に配置されていることを示している。×印、○印、△印および▲印はナックルを示す。
図1に示す第1実施例に係る工業用織物10は、上面側経糸(4U,8U)と上面側緯糸(1’U~8’U)を含んで構成される上面側織物と、下面側経糸(4L,8L)と下面側緯糸(1’L~8’L)を含んで構成される下面側織物と、上面側織物および下面側織物を接結する接結経糸と、を備える。
接結経糸は、上面側緯糸(1’U~8’U)および下面側緯糸(1’L~8’L)の両方に織り込まれる。接結経糸は、第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)と、第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)とを含み、上面側織物の一部および下面側織物の一部を構成する。完全組織において第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)は6本であり、第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)も6本である。第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)は、互いに上下に隣接し、完全組織において6組の第1経糸対(1~3,5~7)を構成する。
上面側経糸(4U,8U)は、上面側緯糸(1’U~8’U)のみに織り込まれる。下面側経糸(4L,8L)は、下面側緯糸(1’L~8’L)のみに織り込まれる。上面側経糸(4U,8U)および下面側経糸(4L,8L)は、上下に隣接して、完全組織において2組の第2経糸対を構成し、2本ずつ用いられる。上面側緯糸(1’U~8’U)および下面側緯糸(1’L~8’L)は、完全組織において8本ずつである。
次に、工業用織物10における各経糸と各緯糸との織り方について図2(a)および図2(b)を参照して説明する。図2(a)および図2(b)に示す上面側緯糸(1’U~8’U)、下面側緯糸(1’L~8’L)の配置は同じである。
図2(a)は、第1接結経糸1Bfと第2接結経糸1Bsの第1経糸対が上面側緯糸(1’U~8’U)と下面側緯糸(1’L~8’L)に織り込まれた形態を示す。図2(a)に示すように、第1接結経糸1Bfと第2接結経糸1Bsは、上下に隣接して第1経糸対1をなし、接結のために交差する。
第1接結経糸1Bfは、上面側緯糸(1’U,7’U)の上側を通って2つの上面側ナックルN1を形成し、上面側緯糸(2’U~6’U,8’U)の下側を通る。また、第1接結経糸1Bfは、下面側緯糸4Lの下側を通って1つの下面側ナックルN2を形成し、下面側緯糸(1’L~3’L,5’L~8’L)の上側を通る。つまり、第1接結経糸1Bfは、上面側緯糸(1’U,7’U)に2つの上面側ナックルN1を形成し、下面側緯糸4’Lに1つの下面側ナックルN2を形成する。
第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)は、第1接結経糸1Bfと織り込み位置が経方向にずれているものを含むものの、第1接結経糸1Bfと共通の織り込みパターンを有し、2つの上面側ナックルN1を形成し、1つの下面側ナックルN2を形成する。
第2接結経糸1Bsは、上面側緯糸(3’U,5’U)の上側を通って2つの上面側ナックルN1を形成し、上面側緯糸(1’U,2’U,4’U,6’U~8’U)の下側を通る。また、第2接結経糸1Bsは、下面側緯糸8Lの下側を通って1つの下面側ナックルN2を形成し、下面側緯糸(1’L~7’L)の上側を通る。つまり、第2接結経糸1Bsは、上面側緯糸(3’U,5’U)に2つの上面側ナックルN1を形成し、下面側緯糸8’Lに1つの下面側ナックルN2を形成する。
第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)は、第2接結経糸1Bsと織り込み位置が経方向にずれているものを含むものの、第2接結経糸1Bsと共通の織り込みパターンを有し、2つの上面側ナックルN1を形成し、1つの下面側ナックルN2を形成する。このように、第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)は、2つの上面側ナックルN1を形成し、1つの下面側ナックルN2を形成し,共通の織り込みパターンを形成する。第1接結経糸および第2接結経糸の織り込みパターンは共通している。
第1接結経糸1Bfおよび第2接結経糸1Bsからなる第1経糸対は、それぞれ2つの上面側ナックルN1を形成することで、上面側織物の表面に、上面側緯糸(1’U~8’U)を1本ずつ交互に上下に織り込む織り込みパターンを形成する。第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)からなる第1経糸対も同様に上面側織物の表面に上面側緯糸(1’U~8’U)を1本ずつ交互に上下に織り込む織り込みパターンを形成する。このように、第1経糸対(1~3,5~7)は、上面側緯糸(1’U~8’U)に対して一定の間隔でナックルを形成し、共通の平織の織り込みパターンを形成し、表面組織を崩すことなく織り込まれる。
第1接結経糸1Bfおよび第2接結経糸1Bsからなる第1経糸対1は、それぞれ1つの下面側ナックルN2を形成することで、1本の下面側緯糸(4’L,8’L)の下側を通り、連続する3本の下面側緯糸(1’L~3’L,5’L~7’L)の下側を通る織り込みパターンを形成し、いわゆる1/3組織の織り込みパターンを形成する。第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)からなる第1経糸対も同様に1/3組織の織り込みパターンを形成する。このように、第1経糸対(1~3,5~7)は、下面側緯糸(1’L~8’L)に対して一定の間隔でナックルを形成し、共通の1/3組織の織り込みパターンを形成し、表面組織を崩すことなく織り込まれる。
図2(b)は、上面側経糸4Uと下面側経糸4Lの第2経糸対4が上面側緯糸(1’U~8’U)と下面側緯糸(1’L~8’L)に織り込まれた形態を示す。図2(b)に示すように、上面側経糸4Uは上面側緯糸(1’U~8’U)のみに織り込まれ、下面側経糸4Lは下面側緯糸(1’L~8’L)のみに織り込まれる。
上面側経糸4Uは、上面側緯糸(2’U,4’U,6’U,8’U)の上側を通って上面側ナックルN1を形成し、上面側緯糸(1’U,3’U,5’U,7’U)の下側を通る。上面側経糸4Uは、上面側緯糸(1’U~8’U)に平織で織り込まれ、上面側織物の表面に、上面側緯糸(1’U~8’U)を1本ずつ交互に上下に織り込む織り込みパターンを形成する。
上面側経糸8Uは、上面側経糸4Uと同一の織り込みパターンを有し、上面側緯糸(1’U~8’U)を1本ずつ交互に上下に織り込む織り込みパターンを形成する。
下面側経糸4Lは、1本の下面側緯糸(3’L,7’L)の下側を通って下面側ナックルN2を形成し、連続する3本の下面側緯糸(1’L~2’L,4’L~6’L,8’L)の下側を通る。下面側経糸4Lは、下面側緯糸(1’L~8’L)に対して一定の間隔でナックルを形成し、1/3組織の織り込みパターンを形成する。
下面側経糸8Lは、下面側緯糸(1’L~8’L)に対して一定の間隔でナックルを形成し、下面側経糸4Lと同一の1/3組織の織り込みパターンを形成する。
上面側経糸(4U,8U)および接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf,1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)を含む上面側に位置する経糸は、上面側織物の表面に、上面側緯糸を1本ずつ上下に織り込む織り込みパターンを形成する。上面側に位置する経糸とは、上面側の表面に露出する経糸をいう。つまり、第1経糸対(1~3,5~7)および第2経糸対(4,8)は、上面側織物の表面に共通の織り込みパターンを形成する。これにより上面側織物の表面性を向上できる。また上面側織物の表面を平織にすることで、良好な平滑性と紙繊維の支持性が得られため、紙繊維が刺さり込む箇所を減らすことができる。
下面側経糸(4L,8L)および接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf,1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)を含む下面側に位置する経糸は、下面側織物の表面に、1本の下面側緯糸の下側を通り、連続する3本の下面側緯糸の上側を通る織り込みパターンを繰り返し形成する。下面側に位置する経糸とは、下面側の表面に露出する経糸をいう。つまり、第1経糸対および第2経糸対は、上面側織物の表面に共通の織り込みパターンを形成する。これにより、平織りと比べて、下面側織物の表面に露出する下面側緯糸を増やし、耐摩耗性を向上できる。
接結経糸は、共通の織り込みパターンで上面側緯糸および下面側緯糸に織り込まれる。つまり、第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)は、平織を形成するように共通の織り込みパターンで上面側緯糸(1’U~8’U)に織り込まれ、第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)は、1/3組織の共通の織り込みパターンを形成するように共通の織り込みパターンで下面側緯糸(1’L~8’L)に織り込まれる。これにより、工業用織物10の表面性が低下することを抑えることができる。
工業用織物10は、緯方向に3組並んだ第1経糸対(1~3,5~7)と、緯方向に3組並んだ第1経糸対(1~3,5~7)の横に隣接して配置された第2経糸対(4,8)とによって形成される織り込みパターンが繰り返される。つまり、第2経糸対は、3組並んだ第1経糸対の間に位置し、連続した3組の第1経糸対の両側に隣接して1組の第2経糸対がそれぞれ配置される。完全組織において、8組の経糸対のうち6組が接結経糸であるため、接結経糸の割合が少ない工業用織物と比べて、上面側織物および下面側織物の接結力を向上できる。接結力を高めることで、上面側織物および下面側織物が擦れて内部摩耗することを抑えることができ、摩耗した糸の表面が毛羽立って脱水性能が低下することを抑えることができる。また、第1経糸対を3組連続で並べると、上面側織物の表面平滑性を確保でき、製造した紙の平滑性も良くできる。例えば「第1経糸対、上面側経糸、第1経糸対、下面側経糸」の順に並べた配置にした場合、上面側経糸または下面側経糸が単独で存在する領域では、他の領域と比較して下面側経糸または上面側経糸が欠落しているため、その隙間に脱水が集中し、それに伴い脱水速度の不均一が生じるため、紙の地合が悪くなり、さらに上面側経糸の欠落箇所では織物表面に溝ができるため、紙の平滑性も悪化する。一方、工業用織物10では、第1経糸対および第2経糸対のみで構成されているため、脱水速度が不均一になることを抑えることができる。
上面側織物を面直方向に見て、第1経糸対をなす第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)が重なる範囲が50パーセント未満である。上面側織物の面直方向は、上面側織物に垂直な方向であって、上下方向に沿う。例えば、第1接結経糸1Bfが第2接結経糸1Bsに対して上下方向に重なる領域が、上下方向に見た第1接結経糸1Bfの平面視の面積の50パーセント未満、且つ上下方向に見た第2接結経糸1Bsの平面視の面積の50パーセント未満である。工業用織物10は接結経糸の割合が多いため、第1接結経糸および第2接結経糸同士が50パーセント未満しか重なっていなければ、第1接結経糸および第2接結経糸が緯方向にずれているため、工業用織物10の目が塞がる構造になり、脱水性が緩慢になる。これにより、抄紙工程において工業用織物10に紙材料を落とした場合に、紙繊維が均等に分散され、紙の地合が良好になる。
なお、より好ましくは、上面側織物を面直方向に見て、第1経糸対をなす第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)が重なる範囲が45パーセント未満であってよい。
下記の数式1で算出される、上面側経糸、下面側経糸および接結経糸を含む経糸の経糸密度DWは90パーセント以上になる。
DW=(D×M/25.4)×100 ・・・数式1
DWは、経糸密度であり、Dは、上面側経糸、下面側経糸または接結経糸の直径(ミリメートル)であり、Mは、1インチ当りの経糸本数であるメッシュを示す。
これにより、経糸密度が高くすることができ、接結経糸同士を緯方向にずらすことで、工業用織物10の目を塞いだ構造にし、脱水性を緩慢にすることができる。なお、経糸密度DWは、好ましくは100パーセント以上であってよい。
DW=(D×M/25.4)×100 ・・・数式1
DWは、経糸密度であり、Dは、上面側経糸、下面側経糸または接結経糸の直径(ミリメートル)であり、Mは、1インチ当りの経糸本数であるメッシュを示す。
これにより、経糸密度が高くすることができ、接結経糸同士を緯方向にずらすことで、工業用織物10の目を塞いだ構造にし、脱水性を緩慢にすることができる。なお、経糸密度DWは、好ましくは100パーセント以上であってよい。
緯方向に隣接する2組の第1経糸対によって形成される上面側ナックルN1(図1の×印および▲印)の位置は、経方向において1本の上面側緯糸のずれを有する。また、緯方向に隣接する第1経糸対および上面側経糸によって形成される上面側ナックルN1(図1の×印および▲印)の位置は、経方向において1本の上面側緯糸のずれを有する。つまり、上面側に位置する経糸が緯方向に1本ずれる毎に、上面側ナックルN1は経方向に1本ずれており、工業用織物10は上面側織物の表面に畝織を形成しない。緯方向に隣接する経糸によって形成される上面側ナックルN1が経方向に同じ位置に形成される場合、つまり上面側織物の表面が畝織で形成される場合、その隣接する経糸同士がペアとなって近接するため、ペア同士の間に隙間が生じる。一方、上面側ナックルN1が隣接する経糸対毎に経方向にずれて均等に配置されることで、ペア同士の隙間を減らして脱水速度が不均一になることを抑え、紙の地合不良が発生することを抑えることができる。
緯方向に隣接する2組の第1経糸対によって形成される下面側ナックルN2(図1の○印および△印)の位置は、経方向において1本以上の下面側緯糸のずれを有する。また、緯方向に隣接する下面側緯糸および第1経糸対によって形成される下面側ナックルN2(図1の○印および△印)の位置は、経方向において1本以上の下面側緯糸のずれを有する。つまり、下面側に位置する経糸が緯方向に1本ずれる毎に、下面側ナックルN2は経方向に1本以上ずれており、工業用織物10は下面側織物の表面に畝織を形成しない。下面側ナックルN2が隣接する経糸対毎に経方向にずれて均等に配置されることで、脱水速度が不均一になることを抑え、紙の地合不良が発生することを抑えることができる。
上面側ナックルN1(図1の×印および▲印)は、下面側ナックルN2(図1の○印および△印)と上下方向において重ならないように配置される。これによりナックルによって工業用織物10の内部側に引っ張られる緯糸が擦れることを抑えることができる。
(第2実施例)
図3は、第2実施例に係る工業用織物100の完全組織を示す意匠図である。図4は、図3に示す工業用織物100の経糸に沿った経方向の断面図である。
図3は、第2実施例に係る工業用織物100の完全組織を示す意匠図である。図4は、図3に示す工業用織物100の経糸に沿った経方向の断面図である。
図3に示す第2実施例の工業用織物100は、図1に示す工業用織物10と比べて、6組の第1経糸対(1~3,5~7)および2組の第2経糸対(4,8)を有する点は同じであるものの、経糸の織り込みパターンが異なる。
第1経糸対(1~3,5~7)は、上下に隣接する第1接結経糸(1Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(1Bs~3Bs,5Bs~7Bs)によって6組構成される。第2経糸対(4,8)は、上下に隣接する上面側経糸(4U,8U)および下面側経糸(4L,8L)によって2組構成される。
図4(a)は、第1接結経糸1Bfと第2接結経糸1Bsの第1経糸対1が上面側緯糸(1’U~8’U)と下面側緯糸(1’L~8’L)に織り込まれた形態を示す。第1接結経糸1Bfは、上面側緯糸1’Uの上側を通って1つの上面側ナックルN1を形成し、上面側緯糸(2’U~8’U)の下側を通る。また、第1接結経糸1Bfは、下面側緯糸5’Lの下側を通って1つの下面側ナックルN2を形成し、下面側緯糸(1’L~4’L,6’L~8’L)の上側を通る。
第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)は、第1接結経糸1Bfと織り込み位置が経方向にずれているものを含むものの、第1接結経糸1Bfと共通の織り込みパターンを有し、1つの上面側ナックルN1を形成し、1つの下面側ナックルN2を形成する。
第2接結経糸1Bsは、上面側緯糸5’Uの上側を通って1つの上面側ナックルN1を形成し、上面側緯糸(1’U~4’U,6’U~8’U)の下側を通る。また、第2接結経糸1Bsは、下面側緯糸1’Lの下側を通って1つの下面側ナックルN2を形成し、下面側緯糸(2’L~8’L)の上側を通る。つまり、第2接結経糸1Bsは、1つの上面側ナックルN1を形成し、1つの下面側ナックルN2を形成する。
第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)は、第2接結経糸1Bsと織り込み位置が経方向にずれているものを含むものの、第2接結経糸1Bsと共通の織り込みパターンを有し、1つの上面側ナックルN1を形成し、1つの下面側ナックルN2を形成する。第1接結経糸および第2接結経糸の織り込みパターンは共通する。
第1接結経糸1Bfおよび第2接結経糸1Bsからなる第1経糸対1は、それぞれ1つの上面側ナックルN1を形成することで、1本の上面側緯糸(1’U,5’U)の上側を通り、連続する3本の上面側緯糸(2’U~4’U,6’U~8’U)の下側を通る織り込みパターンを形成し、いわゆる1/3組織の織り込みパターンを形成する。第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)からなる第1経糸対も同様に1/3組織の織り込みパターンを形成する。
第1接結経糸1Bfおよび第2接結経糸1Bsからなる第1経糸対1は、それぞれ1つの下面側ナックルN2を形成することで、1本の下面側緯糸(1’L,5’L)の下側を通り、連続する3本の下面側緯糸(2’L~4’L,6’L~8’L)の下側を通る織り込みパターンを形成し、1/3組織の織り込みパターンを形成する。第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)からなる第1経糸対も同様に1/3組織の織り込みパターンを形成する。
図4(b)は、上面側経糸4Uと下面側経糸4Lの第2経糸対4が上面側緯糸(1’U~8’U)と下面側緯糸(1’L~8’L)に織り込まれた形態を示す。
上面側経糸4Uは、1本の上面側緯糸(3’U,7’U)の上側を通って上面側ナックルN1を形成し、連続する3本の上面側緯糸(1’U~2’U,4’U~6’U,8’U)の下側を通り、1/3組織の織り込みパターンを形成する。上面側経糸8Uは、上面側経糸4Uと同一の織り込みパターンを有する。
下面側経糸4Lは、1本の下面側緯糸(3’L,7’L)の下側を通って下面側ナックルN2を形成し、連続する3本の下面側緯糸(1’L~2’L,4’L~6’L,8’L)の上側を通り、1/3組織の織り込みパターンを形成する。下面側経糸8Lは、下面側経糸4Lと同一の1/3組織の織り込みパターンを形成する。
工業用織物100は、緯方向に3組並んだ第1経糸対(1~3,5~7)と、緯方向に3組並んだ第1経糸対(1~3,5~7)の横に隣接して配置された第2経糸対(4,8)とによって形成される織り込みパターンが繰り返される。これにより、接結経糸の割合を高め、接結力を向上できる、また、第2経糸対を離れて配置することで、上面側織物の表面平滑性を確保できる。
緯方向に隣接する2組の第1経糸対によって形成される上面側ナックルN1(図3の×印および▲印)の位置は、経方向において1本以上の上面側緯糸のずれを有する。また、緯方向に隣接する第1経糸対および上面側経糸によって形成される上面側ナックルN1(図3の×印および▲印)の位置は、経方向において1本以上の上面側緯糸のずれを有する。上面側ナックルN1が隣接する経糸対毎に経方向にずれて配置されることで、脱水速度が不均一になることを抑え、紙の地合不良が発生することを抑えることができる。
緯方向に隣接する2組の第1経糸対によって形成される下面側ナックルN2(図3の○印および△印)の位置は、経方向において1本以上の下面側緯糸のずれを有する。また、緯方向に隣接する下面側緯糸および第1経糸対によって形成される下面側ナックルN2(図3の○印および△印)の位置は、経方向において1本以上の下面側緯糸のずれを有する。下面側ナックルN2が隣接する経糸対毎に経方向にずれて配置されることで、脱水速度が不均一になることを抑え、紙の地合不良が発生することを抑えることができる。
上述の各実施例に係る工業用織物は、以下の加工を施してもよい。例えば、表面の平滑性を向上させるために、工業用織物の表面側が0.02~0.05mmの範囲で研磨加工が施されていてもよい。特に表面側が0.02mm又は0.03mm研磨加工されているとよい。
また、網(工業用織物)端部の糸がほつれるのを抑制するために、網端部から5mm~30mmの範囲(特に5mm、10mm、20mmまでの範囲)をポリウレタン樹脂でコーティングすることにより、補強されていてもよい。網端部のコーティングは片側でも両側でもよい。樹脂はホットメルトのポリウレタンであってもよい。
網端部の耐摩耗性を向上させるために、網端部から20mm~500mm離れた範囲(特に25,50,75,100,150,250,300,350,400mm離れた範囲)を、巾が7mm程度の3本~16本(特に3,4,7,8,10,12,15,16本)の帯状の樹脂により全長さに亘ってコーティングしてもよい。前述の複数本のポリウレタン樹脂は網の両端部に塗布されていてもよく、片側のみでもよい。樹脂はホットメルトのポリウレタンであってもよい。
また、防汚性を向上させるために、網全体に樹脂によるコーティングがなされていてもよい。また、網端部付近で紙の抄造巾をトリミングできるように、網端部から10mm~500mm離れた範囲(特に10,15,20,25,30,40,50,75,100,150,200,250,300,350,400mm)を、巾が3,5,7,10,15,20mm程度の1本の帯状の樹脂により全長さに亘ってコーティングしていてもよい。前述の樹脂は網の両端部に塗布されていてもよく、片側のみでもよい。樹脂はポリウレタンであってよく、ホットメルトでもよい。また、使用中に網の筋曲がりが分かるように、全巾に亘って巾25mm又は50mm程度の線が網にひかれていてもよい。
工業用織物の好ましい要素の範囲について列挙する。経糸(経糸は、上面側経糸、下面側経糸、第1接結経糸および第2接結経糸を含む。)の線径は0.10~1.0mmが好ましく、0.1~0.5mmが更に好ましく、特に0.11~0.35mmが好ましい。各経糸の線径は同一であってよい。下面側経糸の線径は、上面側経糸の線径と同じであってよく、上面側経糸の線径の1.1倍から1.3倍の大きさで設定されてもよい。また、緯糸の線径は、0.10~1.0mmが好ましく、0.12~0.6mmが更に好ましく、特に0.12~0.55mmが好ましい。下面側緯糸の線径は、上面側緯糸の線径よりも大きいことが望ましく、上面側緯糸の線径の1.1倍から3.0倍の大きさであってよく、より好ましくは1.2倍から2.0倍の大きさであってよい。
上面側緯糸は、PET線のみ、ポリアミド線のみ、又はPET線とポリアミド線を交互に織り込んだものであってもよい。下面側緯糸は、PET線のみ、ポリアミド線のみであってよく、PET線とポリアミド線を交互に織り込んだものであってもよい。また、機械の駆動負荷を低減するために、低摩擦糸を下面側緯糸に織り込んでもよい。
通気度は、100cm3/cm2/s~600cm3/cm2/sが好ましく、120cm3/cm2/s~300cm3/cm2/sが更に好ましい。
網厚は0.3mm~3.0mmが好ましく、0.5mm~2.5mmが更に好ましく、0.5mm~1.0mmが特に好ましい。使用用途としては、主に抄紙用や不織布用ベルトとして使用され、特に抄紙用脱水ベルト、スパンボンド不織布搬送用ベルトとして使用されてよい。
上述の各実施例に係る経糸や緯糸の断面形状は円形に限らず、四角形状や星型等の糸や、楕円形状、中空、芯鞘構造等の糸が使用できる。特に下経糸の断面形状を正方形又は長方形又は楕円形状にすることで、糸の断面積が増加し、伸び耐性や剛性を向上できる。
また、糸の材質としても、目的の特性を満たす範囲で自由に選択でき、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、綿、ウール、金属、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性エラストマー等が使用できる。もちろん、共重合体やこれらの材質に目的に応じて様々な物質をブレンドしたり含有させた糸を使用したりしてもよい。一般的に工業用織物を構成する糸には剛性があり、寸法安定性に優れるポリエステルモノフィラメントを用いるのが好ましい。
1Bf 第1接結経糸、 1Bs 第2接結経糸、 1’U 上面側緯糸、 1’L 下面側緯糸、 4U 上面側経糸、 4L 下面側経糸、 10 工業用織物。
上面側経糸(4U,8U)は、上面側緯糸(1’U~8’U)のみに織り込まれる。下面側経糸(4L,8L)は、下面側緯糸(1’L~8’L)のみに織り込まれる。上面側経糸(4U,8U)および下面側経糸(4L,8L)は、上下に隣接して、完全組織において2組の第2経糸対(4,8)を構成し、2本ずつ用いられる。上面側緯糸(1’U~8’U)および下面側緯糸(1’L~8’L)は、完全組織において8本ずつである。
第1接結経糸1Bfおよび第2接結経糸1Bsからなる第1経糸対1は、それぞれ2つの上面側ナックルN1を形成することで、上面側織物の表面に、上面側緯糸(1’U~8’U)を1本ずつ交互に上下に織り込む織り込みパターンを形成する。第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)からなる第1経糸対も同様に上面側織物の表面に上面側緯糸(1’U~8’U)を1本ずつ交互に上下に織り込む織り込みパターンを形成する。このように、第1経糸対(1~3,5~7)は、上面側緯糸(1’U~8’U)に対して一定の間隔でナックルを形成し、共通の平織の織り込みパターンを形成し、表面組織を崩すことなく織り込まれる。
第1接結経糸1Bfおよび第2接結経糸1Bsからなる第1経糸対1は、それぞれ1つの下面側ナックルN2を形成することで、1本の下面側緯糸(4’L,8’L)の下側を通り、連続する3本の下面側緯糸(1’L~3’L,5’L~7’L)の上側を通る織り込みパターンを形成し、いわゆる1/3組織の織り込みパターンを形成する。第1接結経糸(2Bf~3Bf,5Bf~7Bf)および第2接結経糸(2Bs~3Bs,5Bs~7Bs)からなる第1経糸対も同様に1/3組織の織り込みパターンを形成する。このように、第1経糸対(1~3,5~7)は、下面側緯糸(1’L~8’L)に対して一定の間隔でナックルを形成し、共通の1/3組織の織り込みパターンを形成し、表面組織を崩すことなく織り込まれる。
下面側経糸4Lは、1本の下面側緯糸(3’L,7’L)の下側を通って下面側ナックルN2を形成し、連続する3本の下面側緯糸(1’L~2’L,4’L~6’L,8’L)の上側を通る。下面側経糸4Lは、下面側緯糸(1’L~8’L)に対して一定の間隔でナックルを形成し、1/3組織の織り込みパターンを形成する。
Claims (9)
- 上面側経糸および上面側緯糸を含む上面側織物と、下面側経糸および下面側緯糸を含む下面側織物と、前記上面側織物および前記下面側織物を接結するとともに前記上面側織物の一部および前記下面側織物の一部を構成する接結経糸と、を備える工業用織物であって、
上下に隣接する一対の前記接結経糸からなる第1経糸対と、
上下に隣接する前記上面側経糸および前記下面側経糸からなる第2経糸対と、を備え、
前記上面側経糸は、前記上面側緯糸のみに織り込まれ、
前記下面側経糸は、前記下面側緯糸のみに織り込まれ、
緯方向に3組並んだ前記第1経糸対と、緯方向に3組並んだ前記第1経糸対の横に隣接して配置された前記第2経糸対とによって形成される織り込みパターンが繰り返されることを特徴とする工業用織物。 - 前記第1経糸対をなす一対の前記接結経糸は、第1接結経糸および第2接結経糸により構成され、
前記上面側織物を面直方向に見て、前記第1接結経糸および前記第2接結経糸が平面視で重なる範囲が50パーセント未満であることを特徴とする請求項1に記載の工業用織物。 - 下記の数式1で算出される前記上面側経糸、前記下面側経糸および前記接結経糸を含む経糸の経糸密度が90パーセント以上になることを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。
DW=(D×M/25.4)×100 ・・・数式1
前記DWは、経糸密度であり、前記Dは、上面側経糸、下面側経糸または接結経糸の直径(ミリメートル)であり、前記Mは、1インチ当りの経糸本数であるメッシュを示す。 - 前記接結経糸は、共通の織り込みパターンで前記上面側緯糸および前記下面側緯糸に織り込まれることを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。
- 前記上面側経糸および前記接結経糸は、前記上面側緯糸の上側を通って上面側ナックルを形成し、
緯方向に隣接する2組の前記第1経糸対によって形成される前記上面側ナックルの位置は、経方向において1本以上の前記上面側緯糸のずれを有し、
緯方向に隣接する前記第1経糸対および前記上面側経糸によって形成される前記上面側ナックルの位置は、経方向において1本以上の前記上面側緯糸のずれを有することを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。 - 前記上面側経糸および前記接結経糸を含む上面側に位置する経糸は、前記上面側緯糸を1本ずつ上下に織り込む織り込みパターンを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。
- 前記下面側経糸および前記接結経糸は、前記下面側緯糸の下側を通って下面側ナックルを形成し、
緯方向に隣接する2組の前記第1経糸対によって形成される前記下面側ナックルの位置は、経方向において1本以上の前記下面側緯糸のずれを有し、
緯方向に隣接する前記下面側経糸および前記第1経糸対によって形成される前記下面側ナックルの位置は、経方向において1本以上の前記下面側緯糸のずれを有することを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。 - 前記下面側経糸および前記接結経糸を含む下面側に位置する経糸は、1本の前記下面側緯糸の下側を通り、連続する3本の前記下面側緯糸の上側を通る織り込みパターンを繰り返し形成することを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。
- 連続した3組の前記第1経糸対の両側に隣接して1組の前記第2経糸対がそれぞれ配置され、且つ1組の前記第2経糸対の両側に連続した3組の前記第1縦糸対がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の工業用織物。
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