JP2024021338A - イメージセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Takahiro Shiomi
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Abstract

【課題】マイクロレンズの寸法のばらつきが小さいイメージセンサの製造を容易にし得る技術を提供する。
【解決手段】イメージセンサ1Aは、複数のフォトダイオード21が設けられた基板2と、前記複数のフォトダイオード21の上にそれぞれ設けられた複数のフィルタ部41,42を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なる色分解フィルタ4と、前記色分解フィルタ4を間に挟んで前記複数のフォトダイオード21とそれぞれ向き合った複数のマイクロレンズ51とを備え、前記複数のフィルタ部41,42の各々はi線透過率が75%以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は、イメージセンサに関する。
イメージセンサ(又は固体撮像素子)には、フォトダイオードが形成された基板上に、下地膜、カラーフィルタ、及びマイクロレンズアレイをこの順に設けた構造を有しているものがある。カラーフィルタは、感光性着色組成物を使用して形成する。マイクロレンズアレイは、例えば、感光性組成物から形成する(特許文献1を参照)。或いは、マイクロレンズアレイは、透明材料層上にエッチングマスクを形成し、透明材料層をエッチングすることにより形成する。
特開2006-77098号公報
本発明は、マイクロレンズの寸法のばらつきが小さいイメージセンサの製造を容易にし得る技術を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、複数のフォトダイオードが設けられた基板と、前記複数のフォトダイオードの上にそれぞれ設けられた複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なる色分解フィルタと、前記色分解フィルタを間に挟んで前記複数のフォトダイオードとそれぞれ向き合った複数のマイクロレンズとを備え、前記複数のフィルタ部の各々はi線透過率が75%以下であるイメージセンサが提供される。
本発明の他の側面によると、前記複数のフィルタ部の前記1以上はi線透過率が2%以上である上記側面に係るイメージセンサが提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記複数のフィルタ部の前記1以上のi線透過率が10%以下であり、前記複数のフィルタ部の前記他の1以上のi線透過率が15%以上である上記側面の何れかに係るイメージセンサが提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記複数のフィルタ部の前記1以上は、400乃至650nmの波長域における透過率の最大値が50%以上である上記側面の何れかに係るイメージセンサが提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記複数のフィルタ部の前記1以上は無色透明である上記側面の何れかに係るイメージセンサが提供される。
本発明の更に他の側面によると、複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なり、前記複数のフィルタ部の各々はi線透過率が75%以下である色分解フィルタを、基板に設けられた複数のフォトダイオードの上に前記複数のフィルタ部がそれぞれ設けられるように形成することと、前記色分解フィルタの上に感光性材料からなる塗膜を形成することと、前記塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行って、前記感光性材料の硬化物からなる複数のマイクロレンズを、前記色分解フィルタを間に挟んで前記複数のフォトダイオードとそれぞれ向き合うように形成することとを含んだイメージセンサの製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なり、前記複数のフィルタ部の各々はi線透過率が75%以下である色分解フィルタを、基板に設けられた複数のフォトダイオードの上に前記複数のフィルタ部がそれぞれ設けられるように形成することと、前記色分解フィルタの上に有機膜を形成することと、前記有機膜の上に感光性材料からなる塗膜を形成することと、前記塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行って、前記有機膜を間に挟んで前記複数のフィルタ部とそれぞれ向き合った複数の島状部を含んだエッチングマスクを形成することと、その後、前記エッチングマスク及びこれによって覆われた前記有機膜に対してドライエッチングを行って、前記色分解フィルタを間に挟んで前記複数のフォトダイオードとそれぞれ向き合った複数のマイクロレンズを形成することとを含んだイメージセンサの製造方法が提供される。
本発明によれば、マイクロレンズの寸法のばらつきが小さいイメージセンサの製造を容易にし得る技術が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係るイメージセンサの一部を示す斜視図である。 図2は、図1に示すイメージセンサのII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1及び図2に示すイメージセンサの製造方法の一例を示す断面図である。 図4は、比較例に係るイメージセンサの製造方法を示す断面図である。 図5は、図4の方法によって製造されるイメージセンサの断面図である。 図6は、フィルタ部の透過スペクトルの例を示すグラフである。 図7は、実施例において使用した平坦化膜の透過スペクトルを示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記側面の何れかをより具体化したものである。以下に記載する事項は、単独で又は複数を組み合わせて、上記側面の各々に組み入れることができる。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記の構成部材の材質、形状、及び構造等によって限定されるものではない。本発明の技術的思想には、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
なお、同様又は類似した機能を有する要素については、以下で参照する図面において同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は模式的なものであり、或る方向の寸法と別の方向の寸法との関係、及び、或る部材の寸法と他の部材の寸法との関係等は、現実のものとは異なり得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るイメージセンサの一部を示す斜視図である。図2は、図1に示すイメージセンサのII-II線に沿った断面図である。
図1及び図2に示すイメージセンサ1Aは、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサである。イメージセンサ1Aは、基板2と、下地膜3と、色分解フィルタ4と、有機膜5とを含んでいる。
なお、各図において、X方向は、基板2の有機膜5と向き合った主面に平行な方向である。Y方向は、先の主面に平行であり且つX方向と交差する方向である。Z方向は、X方向及びY方向に対して垂直な方向、即ち、基板2の厚さ方向である。ここでは、一例として、X方向及びY方向は、互いに対して垂直であるとする。
基板2は、シリコン基板等の半導体基板である。基板2の表面領域には、図2に示すように、光電変換素子である複数のフォトダイオード21が設けられている。フォトダイオード21は、X方向とY方向とに配列している。
下地膜3は、基板2のフォトダイオード21側の主面上に設けられている。下地膜3は、色分解フィルタ4へ平坦な下地を提供している。下地膜3は、無色透明であり、フォトダイオード21に入射させるべき光に対して高い透過率を示す。下地膜3は、例えば、アクリル樹脂などのポリマーからなる。下地膜3は、省略することができる。
色分解フィルタ4は、下地膜3上に設けられている。色分解フィルタ4は、透過スペクトルが異なる複数種のフィルタ部を含んでいる。ここでは、色分解フィルタ4は、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44を含んでいる。色分解フィルタ4が含むフィルタ部の種類は、2以上であれば、4種でなくてもよい。
第1フィルタ部41及び第2フィルタ部42は、X方向へ各々が伸び、Y方向へ配列した複数の第1列を形成している。第1列の各々において、第1フィルタ部41及び第2フィルタ部42は、X方向へ交互に配列している。第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44は、X方向へ各々が伸び、Y方向へ配列した複数の第2列を形成している。第2列の各々において、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44は、X方向へ交互に配列している。そして、第1列及び第2列は、Y方向へ交互に配列している。
第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44は、透過スペクトルが異なっている。第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44の各々は、例えば、赤色層、青色層、緑色層、イエロー色層、マゼンタ色層、シアン色層、無色透明層、近赤外透過層、又は近赤外吸収層である。一例によれば、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42及び第3フィルタ部43は、赤色層、青色層及び緑色層であり、第4フィルタ部は、無色透明層、近赤外透過層、又は近赤外吸収層である。他の例によれば、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42及び第3フィルタ部43は、イエロー色層、マゼンタ色層及びシアン色層であり、第4フィルタ部は、無色透明層、近赤外透過層、又は近赤外吸収層である。
これらフィルタ部の各々は、i線透過率が75%以下である。ここで、「i線」は、波長が365nmの紫外線である。これらフィルタ部のi線に対する光学特性については、後で詳述する。
有機膜5は、色分解フィルタ4上に設けられている。有機膜5は、無色透明な有機物、例えば、ポリマーからなる。
有機膜5は、複数のマイクロレンズ51を含んでいる。これらマイクロレンズ51は、下地膜3及び色分解フィルタ4を間に挟んでフォトダイオード21とそれぞれ向き合っている。
マイクロレンズ51の各々は、上面が凸面である凸レンズである。ここでは、各マイクロレンズ51は、Z方向に対して垂直な平面への正射影が円形である。この正射影は、角が丸まった四角形などの他の形状を有していてもよい。
色分解フィルタ4と有機膜5との間には、平坦化膜を設けてもよい。平坦化膜は、無色透明であり、フォトダイオード21に入射させるべき光に対して高い透過率を示す。平坦化膜は、有機膜5へ平坦な下地を提供する。平坦化膜は、例えば、アクリル樹脂などのポリマーからなる。
このイメージセンサ1Aは、X方向とY方向とに配列した複数の画素を含んでいる。ここでは、各画素は、第1乃至第4サブ画素を含んでいる。第1サブ画素は、第1フィルタ部41と、これと向き合ったフォトダイオード21及びマイクロレンズ51を含んでいる。第2サブ画素は、第2フィルタ部42と、これと向き合ったフォトダイオード21及びマイクロレンズ51を含んでいる。第3サブ画素は、第3フィルタ部43と、これと向き合ったフォトダイオード21及びマイクロレンズ51を含んでいる。第4サブ画素は、第4フィルタ部44と、これと向き合ったフォトダイオード21及びマイクロレンズ51を含んでいる。
このイメージセンサ1Aは、例えば、以下の方法により製造することができる。
図3は、図1及び図2に示すイメージセンサの製造方法の一例を示す断面図である。
この方法では、先ず、基板2上へ、下地膜3及び色分解フィルタ4を順次形成する。色分解フィルタ4が含んでいる第1フィルタ部41の形成においては、感光性材料からなる塗膜を形成し、この塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行う。第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44も、第1フィルタ部41と同様の方法により形成する。第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44の形成順序は任意である。なお、上記の通り、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44は、i線透過率が75%以下である。
次に、色分解フィルタ4上へ、平坦な表面を有している有機膜5を形成する。有機膜5は、例えば、樹脂を含んだ塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることにより得ることができる。
次いで、有機膜5の上に、感光性材料からなる塗膜を形成する。この感光性材料は、ネガ型であってもよく、ポジ型であってもよい。感度の観点では、この感光性材料はポジ型であることが好ましい。
続いて、この塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行う。これにより、有機膜5を間に挟んでフィルタ部とそれぞれ向き合った複数の島状部を含んだエッチングマスク6を得る。ここでは、島状部は、各々の上面が凸面であり、隣り合ったものは接している。島状部は、互いから離間していてもよい。
その後、エッチングマスク6及びこれによって覆われた有機膜5に対してドライエッチングを行う。このようにして、下地膜3及び色分解フィルタ4を間に挟んでフォトダイオード21とそれぞれ向き合った複数のマイクロレンズ51を形成する。
以上のようにして、図1及び図2に示すイメージセンサ1Aを得る。
この方法により得られるイメージセンサ1Aは、マイクロレンズ51の寸法のばらつきが小さい。これについて、以下に説明する。
図3を参照しながら説明した方法では、上記の通り、エッチングマスク6を形成するべく、有機膜5上に形成した塗膜に対して、i線によるパターン露光を行う。塗膜に入射したi線の一部は塗膜によって吸収され、塗膜に入射したi線の他の一部は色分解フィルタ4へ入射する。色分解フィルタ4へ入射したi線の一部は色分解フィルタ4等によって吸収され、色分解フィルタ4へ入射したi線の他の一部は、基板2等によって反射された後に色分解フィルタ4等を更に透過して上記の塗膜へ入射する。
上記の通り、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44は、透過スペクトルが異なっている。それ故、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44は、i線透過率が異なっていることが通常である。従って、上記塗膜のうち、第1フィルタ部41上に位置した部分と、第2フィルタ部42上に位置した部分と、第3フィルタ部43上に位置した部分と、第4フィルタ部44上に位置した部分とは、i線による露光量に相違を生じ得る。
図4は、比較例に係るイメージセンサの製造方法を示す断面図である。図5は、図4の方法によって製造されるイメージセンサの断面図である。
図4に示す方法では、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44の1以上のi線透過率が75%超である。図4に示す方法は、これ以外は、図3を参照しながら説明した方法と同様である。
第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43及び第4フィルタ部44の1以上のi線透過率が高い場合、上述した露光量の相違がエッチングマスク6の島状部の寸法均一性へ及ぼす影響が大きい。例えば、図4に示すように、第1フィルタ部41上に位置した島状部と、第2フィルタ部42上に位置した島状部とで、高さなどの寸法に大きな相違を生じ得る。これは、エッチングマスク6を形成するための感光性材料がポジ型である場合、特に顕著である。
これら島状部の寸法のばらつきが大きい場合、マイクロレンズ51の寸法のばらつきも大きくなる。例えば、図5に示すように、第1フィルタ部41上に位置したマイクロレンズ51と、第2フィルタ部42上に位置したマイクロレンズ51とで、高さなどの寸法に大きな相違を生じ得る。マイクロレンズ51の寸法のばらつきが大きいことは、マイクロレンズ51の形状のばらつきも大きいことを意味する。この場合、一部のマイクロレンズ51について、設計通りの光学性能を得ることができない。
本発明者は、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部のi線透過率が75%以下であれば、マイクロレンズ51の寸法のばらつきを十分に小さくできることを見出した。即ち、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部のi線透過率を75%以下とすれば、それらフィルタ部のi線透過率が相違していたとしても、この相違がエッチングマスク6の島状部の寸法の均一性へ及ぼす影響を十分に小さくすることができる。それ故、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部のi線透過率を75%以下とすることにより、寸法のばらつきが小さいマイクロレンズ51を得ることができる。
寸法の均一性に優れたマイクロレンズ51は、例えば、上記塗膜と基板2との間に、上記塗膜を透過したi線を吸収させるための層を更に設けて、反射光としてのi線が上記塗膜へ入射するのを防止することによっても得ることができる。しかしながら、この場合、追加の層を設ける必要がある。
本実施形態では、上記の通り、フィルタ部のi線透過率を適宜設定することにより、寸法の均一性に優れたマイクロレンズ51を得ることを可能とする。それ故、この追加の層を設ける必要がない。従って、この追加の層を設けることに起因したコストの上昇や光の減衰は生じない。また、追加の層がないので、例えば、マイクロレンズ51とフォトダイオード21との間の距離が定められている場合に他の層をより厚く形成することができ、設計の自由度が高まる。
また、ここで説明した技術は、以下に説明するように、矩形状の断面形状を有するフィルタ部を形成することを妨げない。
フィルタ部の形成に使用する感光性組成物の組成が異なると、矩形状の断面形状を有するフィルタ部を形成するために最適なi線透過率が異なる。例えば、感光性組成物が含んでいる顔料の種類が異なると、矩形状の断面形状を有するフィルタ部を形成するために最適なi線透過率が異なる。
上記の通り、i線透過率が75%以下であれば、マイクロレンズ51の寸法のばらつきを十分に小さくできる。それ故、フィルタ部を形成するための感光性組成物のi線透過率を、矩形状の断面形状が得られるように、この範囲内で設定することにより、マイクロレンズ51の寸法のばらつきを十分に小さくするとともに、フィルタ部の断面形状を矩形状とすることができる。
このように、マイクロレンズ51の寸法のばらつきとフィルタ部断面の矩形性との双方の観点で各フィルタ部のi線透過率を定めることができる。従って、1以上のフィルタ部のi線透過率を、一例によれば6%以上に定めることがあり、他の例によれば1%以上に定めることがあり、更に他の例によれば2%以上に定めることもある。また、更に他の例によれば、1以上のフィルタ部のi線透過率を10%以下に又は5%以下に定め、且つ、他の1以上のフィルタ部のi線透過率を15%以上に又は40%以上に定めることもある。
色分解フィルタ4が含んでいるフィルタ部のi線透過率に下限値はない。一例によれば、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部のi線透過率は、1%以上又は2%以上である。
なお、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部のi線透過率を75%以下とするには、既存の材料の中から、75%以下のi線透過率を達成し得るものを適宜選択すればよい。
図6は、フィルタ部の透過スペクトルの例を示すグラフである。図6において、曲線C1、C2、C3及びC4は、それぞれ、イエロー色のフィルタ部、青色のフィルタ部、緑色のフィルタ部、及び赤色のフィルタ部の透過スペクトルの例を示している。また、表1は、フィルタ部に使用可能な材料の例と、それを用いて形成したフィルタ部の透過率とを示している。なお、表1に示す透過率は、膜厚を0.5乃至1.0μmの範囲内とした場合の値である。
図6及び表1に示すように、フィルタ部のi線透過率は、それに使用する材料に応じて様々である。例えば、同じ色のフィルタ部であっても、使用する材料が異なっていると、i線透過率は大きく相違し得る。そして、i線透過率の測定は容易である。従って、多数の材料の中から75%以下のi線透過率を達成し得るものを選択することは容易であり、それ故、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部のi線透過率を75%以下とすることも容易である。
図3を参照しながら上述した方法では、エッチングマスク6を形成して、有機膜5をエッチングすることにより、マイクロレンズ51を形成する。マイクロレンズ51は、エッチングマスク6なしで形成することも可能である。即ち、先ず、上記と同様の方法により、基板2上へ、下地膜3及び色分解フィルタ4を形成する。次に、色分解フィルタ4の上に、感光性材料からなる塗膜を形成する。次いで、この塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行って、感光性材料の硬化物からなる複数のマイクロレンズ51を、色分解フィルタ4を間に挟んでフォトダイオード21とそれぞれ向き合うように形成する。なお、このパターニングは、現像後の加熱によるメルトフローを更に含むことが好ましい。この方法でも、寸法のばらつきが小さなマイクロレンズ51を形成することができる。
以下に、本発明に関連して行った試験を記載する。
図1及び図2を参照しながら説明したイメージセンサ1Aを製造した。ここでは、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、第3フィルタ部43、及び第4フィルタ部44は、それぞれ、赤色層、緑色層、青色層、及び無色透明層とした。また、色分解フィルタ4と有機膜5との間に、無色透明の平坦化膜を設けた。そして、このイメージセンサ1Aとして、平坦化膜の透過スペクトルが異なる第1及び第2サンプルを製造した。
第1サンプルの平坦化膜としては、東京応化工業社製のTMR-C007からなる厚さが2μmの膜を形成した。第2サンプルの平坦化膜としては、富士薬品工業社製のFOC-375-24からなる厚さが0.3μmの膜を形成した。第1及び第2サンプルでは、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、及び第3フィルタ部43のi線透過率は、75%未満の範囲内で大きくばらついていた。具体的には、第1フィルタ部41、第2フィルタ部42、及び第3フィルタ部43のi線透過率は、それぞれ、22%、6%及び2%であった。第1及び第2サンプルでは、第4フィルタ部44に、東京応化工業社製のTMR-C007を使用した。即ち、第1及び第2サンプルでは、i線透過率は100%であった。そして、マイクロレンズ51は、図3を参照しながら説明した方法によって形成した。
図7は、実施例において使用した平坦化膜の透過スペクトルを示すグラフである。図7において、曲線C5及びC6は、それぞれ、第1及び第2サンプルの平坦化膜の透過スペクトルを示している。曲線C5及びC6に示すように、第1サンプルの平坦化膜はi線透過率が100%であったのに対し、第2サンプルの平坦化膜はi線透過率が76.2%であった。
第1及び第2サンプルの各々について、第4フィルタ部44上に位置したマイクロレンズの高さと、他のフィルタ部上に位置したマイクロレンズの高さとを測定した。その結果を、以下の表2に示す。
表2に示すように、第1サンプルでは、マイクロレンズ51の高さのばらつきが大きかった。これに対し、第2サンプルでは、マイクロレンズ51の高さのばらつきが十分に小さかった。以上から、色分解フィルタ4が含んでいる全てのフィルタ部についてi線透過率を75%以下とすることにより、マイクロレンズ51の高さのばらつきを十分且つ確実に小さくできることを確認できた。
1A…イメージセンサ、1B…イメージセンサ、2…基板、3…下地膜、4…色分解フィルタ、5…有機膜、6…エッチングマスク、21…フォトダイオード、41…第1フィルタ部、42…第2フィルタ部、43…第3フィルタ部、44…第4フィルタ部、51…マイクロレンズ。

Claims (7)

  1. 複数のフォトダイオードが設けられた基板と、
    前記複数のフォトダイオードの上にそれぞれ設けられた複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なる色分解フィルタと、
    前記色分解フィルタを間に挟んで前記複数のフォトダイオードとそれぞれ向き合った複数のマイクロレンズと
    を備え、
    前記複数のフィルタ部の各々はi線透過率が75%以下であるイメージセンサ。
  2. 前記複数のフィルタ部の前記1以上はi線透過率が2%以上である請求項1に記載のイメージセンサ。
  3. 前記複数のフィルタ部の前記1以上のi線透過率が10%以下であり、前記複数のフィルタ部の前記他の1以上のi線透過率が15%以上である請求項1に記載のイメージセンサ。
  4. 前記複数のフィルタ部の前記1以上は、400乃至650nmの波長域における透過率の最大値が50%以上である請求項1に記載のイメージセンサ。
  5. 前記複数のフィルタ部の前記1以上は無色透明である請求項1に記載のイメージセンサ。
  6. 複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なり、前記複数のフィルタ部の各々はi線透過率が75%以下である色分解フィルタを、基板に設けられた複数のフォトダイオードの上に前記複数のフィルタ部がそれぞれ設けられるように形成することと、
    前記色分解フィルタの上に感光性材料からなる塗膜を形成することと、
    前記塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行って、前記感光性材料の硬化物からなる複数のマイクロレンズを、前記色分解フィルタを間に挟んで前記複数のフォトダイオードとそれぞれ向き合うように形成することと
    を含んだイメージセンサの製造方法。
  7. 複数のフィルタ部を含み、前記複数のフィルタ部の1以上と前記複数のフィルタ部の他の1以上とは透過スペクトルが異なり、前記複数のフィルタ部の各々はi線透過率が75%以下である色分解フィルタを、基板に設けられた複数のフォトダイオードの上に前記複数のフィルタ部がそれぞれ設けられるように形成することと、
    前記色分解フィルタの上に有機膜を形成することと、
    前記有機膜の上に感光性材料からなる塗膜を形成することと、
    前記塗膜に対してi線によるパターン露光と現像とを含むパターニングを行って、前記有機膜を間に挟んで前記複数のフィルタ部とそれぞれ向き合った複数の島状部を含んだエッチングマスクを形成することと、
    その後、前記エッチングマスク及びこれに覆われた前記有機膜に対してドライエッチングを行って、前記色分解フィルタを間に挟んで前記複数のフォトダイオードとそれぞれ向き合った複数のマイクロレンズを形成することと
    を含んだイメージセンサの製造方法。
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