JP2024019809A - 超音波プローブ - Google Patents

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Seiji Izumio
朋裕 狭山
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Abstract

【課題】ジェル等のコストの高い音響整合剤を必須とせず、安価な水を介在させて検査対象に装着可能な超音波プローブを提供する。【解決手段】超音波プローブは、超音波を送信する超音波デバイスと、前記超音波デバイスを収容し、前記超音波デバイスに対応する位置に超音波が通過する開口が設けられる筐体と、前記筐体を、前記開口が検査対象に対向するように配置し、前記筐体と前記検査対象との間に水を充填させたときに、前記水の外部への流出を抑制する水保持部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、超音波プローブに関する。
従来、生体等の検査対象に対して装着され、検査対象内の内部構造を測定したり、所定深度に超音波を送信して治療したりする超音波プローブが知られている(例えば、特許文献1参照)。この際、超音波プローブと検査対象との間に空気層が介在すると、空気層の表面で超音波が反射されるため、適正な超音波の送信処理が行えない。したがって、超音波プローブと、検査対象との間に、超音波の伝搬を阻害しない部材、例えば、検査対象に近い音響インピーダンスを有するジェル等の音響整合剤を満たす必要がある。
例えば、特許文献1に記載の超音波プローブは、全体が柔軟な平板状であり、検査対象の表面に貼り付けられて使用される。この超音波プローブは、粘着性を有する粘着材料によって検査対象の表面に貼り付けられる。この場合、粘着材料を、検査対象と近い音響インピーダンスを有するジェル等により構成する。
特開2014-132919号公報
しかしながら、超音波プローブを装着する度に、検査対象と超音波プローブの間にジェル等の粘着材料を塗る必要がある。医者等の専門家が超音波プローブを用いる場合は、医療用ジェルを容易に入手可能であるが、一般的なユーザにとっては入手が困難であり、かつ、超音波プローブの装着の度にジェルを塗り直す必要があるのでコスト高となる。また、ジェルの代わりに、水道水等を用いる場合、超音波プローブと検査対象の間に隙間から水が流れ出て、気泡が発生する可能性があり、かつ、当該隙間から水が蒸発することも考えられる。
本開示の第一態様に係る超音波プローブは、超音波を送信する超音波デバイスと、前記超音波デバイスを収容し、前記超音波デバイスに対応する位置に超音波が通過する開口が設けられる筐体と、前記筐体を、前記開口が検査対象に対向するように配置し、前記筐体と前記検査対象との間に水を充填させたときに、前記水の外部への流出を抑制する水保持部と、を備える。
本態様の超音波プローブにおいて、前記水保持部は、前記筐体から前記超音波の送信方向に沿って延出し、少なくとも前記超音波デバイスの前記超音波の送信領域を囲って配置された壁部を有することが好ましい。
本態様の超音波プローブにおいて、前記壁部は、前記送信方向に交差する交差面を有し、当該交差面の少なくとも一部は撥水性を有する構成とすることがさらに好ましい。
本態様の超音波プローブにおいて、前記開口を覆う保護部を備え、前記水保持部は、前記超音波の送信方向から見たときに、前記保護部の少なくとも前記超音波デバイスの前記超音波の送信領域と重なる領域は親水性を有する親水部により構成される構成としてもよい。
第一実施形態の超音波プローブの概略構成を示す平面図。 図1の超音波プローブにおけるA-A線を切断した際の概略断面図。 第一実施形態における素子基板の一例を示す平面図。 図3の素子基板をB-B線で切断した際の概略断面図。 第二実施形態の超音波プローブの概略断面図。 第三実施形態の超音波プローブの概略断面図。
[第一実施形態]
本開示の第一実施形態について以下説明する。
図1は、本実施形態の超音波プローブ1の概略構成を示す平面図であり、超音波を送信する送信面側から見た図である。図2は、図1の超音波プローブ1におけるA-A線を切断した際の概略断面図である。
超音波プローブ1は、検査対象(例えば本実施形態では人体等の生体O)の表面に接触させた状態で、生体O内に超音波を送出し、生体O内の器官にて反射された超音波を受信する。これにより、超音波プローブ1は、生体O内の器官の状態(例えば血流等)を測定したり、所定の器官に超音波を収束させることで治療を行ったりする。
なお、このような超音波プローブ1は、別途設けられた図示略の端末装置と通信可能に接続されている。超音波プローブ1と端末装置との通信は、無線方式であることが好ましい。端末装置は、超音波プローブ1に対して、指令を出力することで、超音波プローブ1に生体Oに対する超音波の送信処理、及び生体O内で反射された超音波の受信処理を実施させ、その送受信結果(測定結果)から生体Oの内部断層画像を形成したり、生体O内の健康状態を診断したりする。
そして、本実施形態の超音波プローブ1は、図1及び図2に示すように、超音波デバイス10と、超音波デバイス10を収納する筐体20とを備えている。
[超音波デバイス10の構成]
超音波デバイス10は、超音波の送信及び受信を実施する複数の超音波素子Trがアレイ状に配置される超音波基板11や、各超音波素子Trを制御する制御基板12等を備えて構成されている。
図3は、本実施形態における超音波基板11の一例を示す平面図であり、図4は、超音波基板11を図3のB-B線で切断した際の概略断面図である。
超音波基板11には、X方向及びY方向に沿って、複数の超音波素子Trが2次元アレイ状に配置されている。ここで、X方向及びY方向に直交する方向をZ方向とし、Z方向は、超音波が送信される本開示の送信方向に相当する。
本実施形態では、Y方向に配置された複数の超音波素子Trにより、1CH(チャンネル)の送受信列Ch(振動子)が構成される。また、当該1CHの送受信列ChがY方向に沿って複数並んで配置されることで、1次元アレイ構造の超音波素子アレイAr1が構成される。
なお、図3は、説明の便宜上、超音波素子Trの配置数を減らしているが、実際には、より多くの超音波素子Trが配置されていてもよい。
超音波基板11は、図4に示すように、素子基板111と、素子基板111上に設けられた振動板112と、振動板112上に設けられた圧電素子113と、を備えて構成されている。
素子基板111は、例えばSi等の半導体基板により構成されている。この素子基板111は、各々の超音波素子Trに対応した基板開口部111Aが設けられている。本実施形態では、各基板開口部111Aは、素子基板111の基板厚み方向(Z方向)を貫通した貫通孔であり、当該貫通孔の-Z側(制御基板12側)に振動板112が設けられる。
また、基板開口部111Aの振動板112が設けられない側(+Z)には、生体Oに近い音響インピーダンスを有する音響層115が充填されている。音響層115としては、例えば、シリコーン等の樹脂材を用いることができる。
また、素子基板111の+Z側に、音響レンズを設ける構成としてもよい。
振動板112は、例えばSiO及びZrOの積層体等より構成され、素子基板111の制御基板12側全体を覆って設けられている。すなわち、振動板112は、基板開口部111Aを構成する隔壁111Bにより支持され、基板開口部111Aの-Z側を閉塞する。この振動板112の厚み寸法は、素子基板111に対して十分小さい厚み寸法となる。
圧電素子113は、各基板開口部111Aを閉塞する振動板112上にそれぞれ設けられている。この圧電素子113は、例えば、振動板112から-Z側に向かって下部電極113A、圧電膜113B、及び上部電極113Cを積層した積層体により構成されている。
ここで、振動板112のうち、基板開口部111Aを閉塞する部分は振動部112Aを構成し、この振動部112Aと、圧電素子113とにより、1つの超音波素子Trが構成される。
このような超音波素子Trでは、下部電極113A及び上部電極113Cの間に所定周波数の矩形波電圧(駆動信号)が印加されることで、圧電膜113Bが撓んで振動部112Aが振動して+Z側に超音波が送出される。また、生体Oから反射された超音波(反射波)により振動部112Aが振動されると、圧電膜113Bの上下で電位差が発生する。これにより、下部電極113A及び上部電極113Cの間に発生する電位差を検出することで、受信した超音波を検出することが可能となる。
本実施形態では、図3に示すように、下部電極113Aは、X方向に沿って直線状に形成されており、1CHの送受信列Chを構成する複数の超音波素子Trを接続する。この駆動端子113Dは、例えば、フレキシブルプリント基板等を介して制御基板12に電気接続されている。
また、上部電極113Cは、Y方向に沿って直線状に形成されており、Y方向に並ぶ超音波素子Trを接続する。そして、上部電極113Cの±Y側端部は共通電極線114に接続される。この共通電極線114は、X方向に沿って複数配置された上部電極113C同士を結線し、その端部には、制御基板12の配線回路に電気接続される共通端子114Aが設けられている。この共通端子114Aは、例えば、フレキシブルプリント基板等を介して制御基板12に電気接続されている。
また、本実施形態では、超音波基板11に、1次元アレイ構造の超音波素子アレイAr1が構成される例を示すが、Y方向に配置される超音波素子Tr、X方向に配置される超音波素子Trをそれぞれ個別駆動させる構成として、2次元アレイ構造の超音波素子アレイを構成してもよい。
上述したような超音波基板11には、基板強度を向上させるために、さらに補強板が設けられる構成としてもよい。補強板を設ける場合、振動板112の素子基板111とは反対側の面に設ける。この際、各振動部112Aの振動スペースを確保できるように、振動部112A以外の領域にスペーサ(接合層)を設け、当該スペーサを介して補強板を接合することが好ましい。
制御基板12は、超音波基板11とともに超音波デバイス10を構成する。後述する筐体20の開口窓21(開口)に対向して超音波基板11が配置され、この超音波基板11の-Z側に制御基板12が配置される。
制御基板12は、上述したようにフレキシブルプリント基板等によって駆動端子113Dや共通端子114Aと接続される。図示は省略するが、制御基板12には、例えばICチップや、無線通信モジュール、蓄電池等が設けられている。
1つ又は複数のICチップにより、超音波デバイス10を制御する制御回路が構成され、各超音波素子Trの駆動が制御される。また、無線通信モジュールによって、超音波プローブ1と端末装置とが無線通信により通信可能となる。
[筐体20の構成]
筐体20は、内部に超音波デバイス10を収納する箱型に形成され、+Z側の一面に開口窓21が設けられている。本実施形態では、超音波デバイス10において、素子基板111,振動板112、及び圧電素子113によって薄型の超音波素子Trが構成される。このため、筐体20のZ方向の厚みを小さくでき、例えば、10mm以下とすることができる。
また、本実施形態では、筐体20は、Z方向から見た形状が略矩形状に形成される。なお、短軸及び長軸を有する略矩形状の筐体20を例示するが、例えば楕円型や多角形型などの形状であってもよく、また正方形状であってもよい。ここで、筐体20のZ方向からの平面視において長軸の方向の長さ(矩形であれば長辺)が50mm以下で、短軸の長さが25m以上に形成されていることが好ましい。
また、筐体20は、上述のように、内部に超音波デバイス10を収納するが、この際、超音波素子アレイAr1が筐体20の開口窓21の内側に含まれるように配置される。
筐体20に対する超音波デバイス10の固定方法としては特に限定されない。例えば、図2に示す例では、開口窓21に超音波デバイス10の素子基板111を嵌合させている。この場合、素子基板111の+Z側面と筐体20の+Z側面とが同一平面となるように超音波デバイス10を固定してもよい。
また、筐体20の-Z側面を構成する板材に超音波デバイス10を載置して接着剤等で接合する構成などとしてもよい。
そして、筐体20の+Z側の面には、例えばシリコーン樹脂により形成された保護部22が設けられている。この保護部22は、開口窓21内にも充填され、素子基板111の基板開口部111Aに充填された音響層115に接する。したがって、超音波デバイス10の超音波素子Trから保護部22の+Z側の面(生体Oに対向する面)までの間に気泡などの空気層は介在しない。
なお、図2のように素子基板111の+Z側面と筐体20の+Z側面とが同一平面となる場合では、平板状の保護部22を筐体20の+Z側面に接合すればよい。
そして、本実施形態では、保護部22において、開口窓21の縁に沿って環状(枠状)の壁部23(水保持部)が設けられている。なお、図1,2に示す例では、保護部22の+Z側の面から+Z側に向かって壁部23が延出する構成であるが、筐体20の+Z側の面から壁部23が+Z側に向かって延出する構成としてもよい。
この壁部23は、Z方向から見たときに、少なくとも超音波素子アレイAr1を囲って環状(枠状)に設けられ、例えば、本実施形態では、図1に示すように、保護部22において、超音波素子アレイAr1と重なる領域(つまり、超音波デバイス10から送信される超音波が通過する超音波通過領域Ar2)の外周縁に沿って設けられている。なお、壁部23の位置としては、例えば、開口窓21の縁に沿って設けられる構成としてもよく、この場合、XY平面において、壁部23から超音波通過領域Ar2の外周縁までの間に所定のマージンが設けられる。
壁部23は、例えばシリコーンゴムなどの弾性を有する樹脂材により形成されており、水分が浸透せずせき止められる。また、壁部23において超音波の送信方向であるZ方向に対して交差する面、つまり、壁部23の先端面には、撥水処理が施された撥水部23Aが設けられている。
[超音波プローブ1の生体Oへの固定]
次に、上述したような超音波プローブ1の生体Oへの固定方法について説明する。
本実施形態の超音波プローブ1では、図2に示すように、超音波プローブ1と生体Oとの間に、水Wを介在させたうえで、超音波プローブ1を生体Oに密着させ、医療用テープ或いはバンド等を用いて超音波プローブ1を生体Oに貼着する。
通常、超音波プローブを用いて生体O内に超音波を送信する場合、超音波プローブと生体Oとの間の音響インピーダンスを整合させるための医療用ジェルを用いるが、上述したように、このようなジェルは一般人にとって入手しにくい。また、超音波プローブを用いる度にジェルを新たに塗り直す必要があるので、経済的な負担も大きい。これに対して、本実施形態の超音波プローブ1では、このようなジェルは必須ではなく、一般に入手が容易であり経済的な負担も小さい水W(水道水等)を用いることができる。
ジェルに替えて水Wを用いる場合、従来の超音波プローブでは、生体Oとの間の水Wが蒸発したり、流れ出たりすることで、超音波プローブと生体Oとの間に気泡等の空気層が発生し、超音波の送受信に影響を与える。
これに対して、本実施形態では、筐体20の保護部22に超音波素子アレイAr1を囲う環状(枠状)の壁部23が設けられている。また、壁部23は、弾性を有する樹脂により構成されており、超音波プローブ1を生体O側に押圧して固定することで、壁部23が弾性変形して生体Oに周方向に沿って密着する。これにより、超音波プローブ1と生体Oとの間に保持された水Wが外部に流れ出すことを抑制し、また、水Wが外部の空気に触れて揮発することも抑制できる。
また、壁部23の先端面、つまり、生体Oに対して接触する部分は撥水性を有する。このため、仮に、超音波プローブ1を生体Oに固定した時に、壁部23の一部と生体Oとの間に隙間が生じた場合でも、超音波プローブ1と生体Oとの間の水Wが当該隙間に侵入することが抑制され、水Wの流出が抑制される。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の超音波プローブ1では、超音波の送受信を行う超音波デバイス10と、超音波デバイス10を収容し、超音波デバイス10に対応する位置に超音波が通過する開口窓21が設けられる筐体20と、開口窓21が生体O(検査対象)に対向するように筐体20を配置して、筐体20と生体Oとの間に水Wを充填させたときに、水Wの外部への流出を抑制する壁部23と、を備える。
このような超音波プローブ1では、超音波プローブ1を生体Oに装着する場合に、水Wを用いても外部に流出せず、また、外気に触れた水が揮発する不都合も抑制できる。したがって、水道水等の安価な水Wを用いて、超音波プローブ1と生体Oとの間の音響インピーダンスの整合をとることができ、コストが高くなるジェルを不要にできる。
本実施形態では、水保持部として、筐体20からZ方向に沿って延出し、少なくとも超音波通過領域Ar2を囲って配置された壁部23により構成されている。
これにより、超音波プローブ1と生体Oとの間の水Wが壁部23によってせき止められることで、水Wの外部への流出を抑制できる。また、壁部23によって、超音波プローブ1と生体Oとの間の水Wの揮発を抑制できる。
本実施形態の壁部23は、送信方向に交差する交差面、つまり超音波プローブ1を生体Oに装着する際に生体Oに対向する面の少なくとも一部は撥水性を有する撥水部23Aを構成する。
これにより、超音波プローブ1を生体Oに装着する際、例えば、生体Oの表面の皺や凹凸によって、壁部23と生体Oとの間に隙間が生じても、その隙間から超音波プローブ1と生体Oとの間に保持すべき水Wが流出することを抑制できる。
[第二実施形態]
上記第一実施形態では、筐体20から+Z側に突出する壁部23が設けられる例を示した。これに対して、第二実施形態では、壁部23が設けられていない点で、上記第一実施形態と相違する。
図5は、第二実施形態の超音波プローブ1Aを生体Oに固定した際の概略断面図である。
本実施形態の超音波プローブ1Aは、第一実施形態と同様の構成の超音波デバイス10を有し、当該超音波デバイス10が筐体20Aに収納されている。
ここで、本実施形態の筐体20Aは、+Z側の面に、第一実施形態と同様、保護部22が設けられているが、上述したように壁部23が設けられていない。
代わりに、本実施形態では、Z方向から見た平面視で、少なくとも超音波素子アレイAr1を覆って設けられる親水部22Aと、この親水部22Aの周囲を囲う撥水部22Bとを備える。これらの親水部22A及び撥水部22Bは、本開示の水保持部を構成する。
すなわち、本実施形態では、超音波素子アレイAr1と重なる保護部22の超音波通過領域Ar2に対して親水処理を施すことにより、親水部22Aを形成し、保護部22の親水部22Aの外側に対して撥水処理を施すことで撥水部22Bを形成する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、開口窓21を覆う保護部22を備える。そして、この保護部22における少なくとも超音波通過領域Ar2は親水処理が施されており、親水部22Aを構成する。
これにより、第一実施形態と同様、超音波プローブ1Aを生体Oに装着する際に、超音波プローブ1Aと生体Oとの間の音響インピーダンスの整合をとる音響整合剤として水Wを用いたとしても、水Wを超音波通過領域Ar2に保持することができ、水Wの流出を抑制できる。
さらに、本実施形態では、親水部22Aを囲って、撥水部22Bが設けられている。これにより、撥水部22Bによって、親水部22Aで保持された水Wが周囲に流れ出すことを抑制できる。
[第三実施形態]
上記第一実施形態では、壁部23の先端面が撥水部23Aとなる例を示した。
これに対して第三実施形態では、壁部23の先端面に防水通気フィルムが設けられる点で上記第一実施形態と相違する。
図6は、本実施形態の超音波プローブ1Bを生体Oに固定した際の概略断面図である。
本実施形態の超音波プローブ1Bは、第一実施形態と同様の構成の超音波デバイス10を有し、当該超音波デバイス10が筐体20Bに収納されている。
ここで、本実施形態の筐体20Bは、+Z側の面に、第一実施形態と同様、保護部22及び壁部23が設けられている。
そして、本実施形態では、さらに、壁部23の先端面、つまり、Z方向に交差し、生体Oに対向する面に防水通気フィルム24が設けられている。この防水通気フィルム24は、空気を通過させるが、水Wを通過させないフィルムである。
このような本実施形態でも、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができ、壁部23及び防水通気フィルム24によって、水Wを超音波通過領域Ar2に保持することができる。また、超音波プローブ1Bを装着する際に気泡が入ったとしても、超音波プローブ1Bを生体O側に押圧した際に、気泡が外周部に押し出され、防水通気フィルム24を通って外部に排出される。よって、超音波プローブ1Bと生体Oとの間に気泡が入る不都合をより好適に抑制できる。
[変形例]
なお、本発明は上述の各実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
第一実施形態において、保護部22の超音波通過領域Ar2に対して、第二実施形態と同様の親水処理を施して親水部22Aとしてもよい。この場合、超音波プローブ1と生体Oとの間の水の保持力をさらに高めることができる。
第三実施形態においても同様であり、保護部22の超音波通過領域Ar2に対して、第二実施形態と同様の親水処理を施して親水部22Aとしてもよい。
第二実施形態において、保護部22の親水部22Aの外側に撥水部22Bを設ける構成としたが、撥水部22Bが設けられない構成としてもよい。この場合でも、親水部22Aによって水Wを維持することができる。
第三実施形態において、防水通気フィルム24を壁部23の先端に設ける構成を例示したが、これに限定されない。例えば、壁部23全体を防水通気フィルム24により構成する構成としてもよい。また、枠状の壁部23の一部を切り欠いて、枠内外に亘って連通可能な凹部或いは孔部を形成し、当該凹部或いは孔部を防水通気フィルムで塞ぐ、若しくは、当該凹部或いは孔部に防水通気性部材を充填する構成としてもよい。
第一実施形態及び第三実施形態において、壁部23が保護部22の超音波通過領域Ar2の外周縁に沿って設けられる例を示したが、これに限定されない。
例えば、開口窓21の縁に沿って壁部23が設けられる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、超音波デバイス10を保護する保護部22を設ける構成を例示したが、保護部22が設けられず、開口窓21から超音波デバイス10の超音波素子アレイAr1が露出する構成としてもよい。この場合、開口窓21の内部に水Wを充填させて、超音波プローブ1,1A,1Bを生体Oに固定すればよい。また、素子基板111や振動板112の+Z側の面、音響層115の+Z側の面に対して親水処理を施して親水性を持たせる構成としてもよい。
上記実施形態では、検査対象として生体Oを例示したが、その他、コンクリートなどの構造体を検査対象としてもよい。この場合、水Wの代わりに、構造体と超音波プローブ1,1A,1Bとの間の音響インピーダンスを有する液体を用いることができる。
[本開示のまとめ]
本開示の第一態様に係る超音波プローブは、超音波を送信する超音波デバイスと、前記超音波デバイスを収容し、前記超音波デバイスに対応する位置に超音波が通過する開口が設けられる筐体と、前記筐体を、前記開口が検査対象に対向するように配置し、前記筐体と前記検査対象との間に水を充填させたときに、前記水の外部への流出を抑制する水保持部と、を備える。
これにより、超音波プローブを検査対象に固定する場合に、超音波プローブと検査対象との間に音響整合剤として水を用いた場合でも、当該水が外部に流出しない。したがって、ジェルなどの入手が困難な音響整合剤を用いることなく、安価で入手が容易な水を音響整合剤として用いることができる。
本態様の超音波プローブにおいて、前記水保持部は、前記筐体から前記超音波の送信方向に沿って延出し、少なくとも前記超音波デバイスの前記超音波の送信領域を囲って配置された壁部を有することが好ましい。
これにより、超音波プローブを検査対象に固定する場合に、超音波プローブと検査対象との間に水を用いた場合でも、壁部によって水がせき止められることで外部への流出を抑制できる。さらに、壁部によって、超音波プローブと検査対象との間の水が外気に触れず、揮発を抑制できる。
ここで、前記壁部は、前記送信方向に交差する交差面を有し、当該交差面の少なくとも一部は撥水性を有する構成とすることがさらに好ましい。
これにより、例えば、検査対象の表面の凹凸によって、壁部と検査対象との間に隙間が生じても、その隙間から水が流出することを抑制できる。
本態様の超音波プローブにおいて、前記開口を覆う保護部を備え、前記水保持部は、前記超音波の送信方向から見たときに、前記保護部の少なくとも前記超音波デバイスの前記超音波の送信領域と重なる領域は親水性を有する親水部により構成される構成としてもよい。
これにより、上記態様と同様、超音波プローブを検査対象に装着する際に、超音波プローブと検査対象との間の音響インピーダンスの整合をとる音響整合剤として水を用いた場合でも、水を超音波プローブと検査対象との間に保持することができる。
1,1A,1B…超音波プローブ、10…超音波デバイス、11…超音波基板、12…制御基板、20,20A,20B…筐体、21…開口窓、22…保護部、22A…親水部、22B…撥水部、23…壁部、23A…撥水部、24…防水通気フィルム、Ar1…超音波素子アレイ、Ar2…超音波通過領域、O…生体、W…水。

Claims (4)

  1. 超音波を送信する超音波デバイスと、
    前記超音波デバイスを収容し、前記超音波デバイスに対応する位置に超音波が通過する開口が設けられる筐体と、
    前記筐体を、前記開口が検査対象に対向するように配置し、前記筐体と前記検査対象との間に水を充填させたときに、前記水の外部への流出を抑制する水保持部と、を備える超音波プローブ。
  2. 前記水保持部は、前記筐体から前記超音波の送信方向に沿って延出し、少なくとも前記超音波デバイスの前記超音波の送信領域を囲って配置された壁部を有する、
    請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記壁部は、前記送信方向に交差する交差面を有し、当該交差面の少なくとも一部は撥水性を有する、
    請求項2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記開口を覆う保護部を備え、
    前記水保持部は、前記超音波の送信方向から見たときに、前記保護部の少なくとも前記超音波デバイスの前記超音波の送信領域と重なる領域は親水性を有する親水部により構成される、
    請求項1に記載の超音波プローブ。
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