JP2024018641A - 車載ネットワークシステム - Google Patents

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紀彰 藤江
Noriaki Fujie
孝 松本
Takashi Matsumoto
武志 茂刈
Takeshi Shigekari
豊 林
Yutaka Hayashi
智則 鈴木
Tomonori Suzuki
治 梶田
Osamu Kajita
和正 北之坊
Kazumasa Kitanobo
英 相羽
Suguru Aiba
大岩 正典
Masanori Oiwa
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Honda Motor Co Ltd
Mazda Motor Corp
Daihatsu Motor Co Ltd
Hino Motors Ltd
Subaru Corp
Isuzu Motors Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Mitsubishi Motors Corp
Suzuki Motor Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】車載デバイスをPWM制御するスレーブノードに対して、マスタノードから通信ネットワークを介して指示する構成において、PWM信号のデューティ値のなめらか変化を実現する。【解決手段】マスタノード10は、PWM制御のための命令セットを連続してスレーブノード80に送信する。命令セットは、起点デューティ、終点デューティおよび遷移時間を含む。スレーブノード80は、命令セットの実行として、PWM信号のデューティ値を、起点デューティから終点デューティまで、遷移時間をかけて変化させる。スレーブノード80は、受信した複数の命令セットを順次実行して、PWM信号のデューティ値を変化させる。【選択図】図4

Description

ここに開示された技術は、車載デバイスをPWM(Pulse Width Modulation)制御するスレーブノードを備える車載ネットワークシステムに関する。
車載デバイスを制御する多数のスレーブノードを車両に配置し、各スレーブノードと通信ネットワークを介して通信を行うマスタノードを設けて、車両の制御を行う車載ネットワークシステムが提案されている。この車載ネットワークシステムでは、通信プロトコルとして、コスト面、応答性、拡張性等を考慮して、例えばイベント型のCXPI(Clock Extension Peripheral Interface)が検討されている。
また、最近では、例えば車室内のイルミネーション用照明として、LED(Light Emitting Diode)照明装置が利用されている。LED照明装置では、PWM信号によって調光制御が行われる。PWM信号のデューティ値を変化させることによって、LED照明装置の輝度を柔軟に変化させることができる。
特許文献1には、車両用照明制御システムの構成が開示されている。この構成では、下位ECU(Electronic Control Unit)2,3は、通信処理部5により上位ECU1から通信ライン4を通じて通信情報を入力し、LED制御部6は通信情報の通信規則性を用いて光源2a,3aの点灯/消灯のタイミングを制御する。下位ECU2,3の間で直接通信情報を送受しなくても、複数の光源2a,3aの点灯/消灯のタイミングを適切に制御できる。
特開2019-213349号公報
CXPIのようなイベント型の通信プロトコルでは、通信ネットワークにおける信号の伝達時間のばらつきが大きい。このため、車載デバイスをPWM制御するスレーブノードに対して、マスタノードからPWM信号のデューティ値を指示する構成では、デューティ値の指示が必ずしも適切なタイミングでスレーブノードに到達し得ない。また、CXPIのような低速の通信プロトコルでは、送信頻度の制約(例えば20msに1回しか指令できない)があり、デューティ値を指示する場合、例えば、5%→25%→45%→70%等というような離散的な命令しか送ることができない。このため、例えばLED照明装置の輝度を徐々に変化させる、といった制御を適切に行うことができないという問題が生じる。
さらに、例えばイルミネーション用照明をフェードインあるいはフェードアウトさせたい場合、PWM信号のデューティ値をなめらかに変化させることが必要になる。しかしながら、マスタノードからPWM信号のデューティ値を指示する構成では、デューティ値のなめらかな変化を実現することができない。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、車載デバイスをPWM制御するスレーブノードに対して、マスタノードから通信ネットワークを介して指示する構成において、PWM信号のデューティ値をなめらかに変化させることを可能にするものである。
前記課題を解決するために、ここに開示された技術では、車載ネットワークシステムであって、車載デバイスをPWM(Pulse Width Modulation)制御するスレーブノードと、通信ネットワークを介して、前記スレーブノードと通信を行うマスタノードとを備え、前記マスタノードは、PWM制御のための命令セットを前記スレーブノードに送信し、前記命令セットは、起点デューティ、終点デューティ、および、遷移時間を含むものであり、前記スレーブノードは、前記命令セットを受け、前記命令セットの実行として、PWM信号のデューティ値を、前記起点デューティから前記終点デューティまで、前記遷移時間をかけて変化させるものであり、前記マスタノードは、複数の前記命令セットを連続して、前記スレーブノードに送信し、前記スレーブノードは、受信した複数の前記命令セットを順次実行して、PWM信号のデューティ値を変化させる。
この構成によると、マスタノードは、通信ネットワークを介して、スレーブノードに、PWM制御のための命令セットを送信する。命令セットは、起点デューティ、終点デューティ、および、遷移時間を含む。命令セットを受けたスレーブノードは、車載デバイスを制御するためのPWM信号のデューティ値を、起点デューティから終点デューティまで、遷移時間をかけて変化させる。これにより、マスタノードから単独の命令セットを送信することによって、PWM信号のデューティ値について所望の変化が実現されるので、通信ネットワークにおける遅延の影響や送信頻度の制約の影響を回避することができる。さらに、マスタノードは、複数の命令セットを連続してスレーブノードに送信し、スレーブノードは受信した複数の命令セットを順次実行する。これにより、通信ネットワークにおける伝達時間のばらつきの影響や送信頻度の制約の影響を受けることなく、PWM信号のデューティ値をなめらかに変化させることができる。
そして、前記車載ネットワークシステムにおいて、前記マスタノードは、連続する2つの命令セットについて、先の命令セットが含む終点デューティと、後の命令セットが含む起点デューティとを一致させる、としてもよい。
これにより、後の命令セットによるデューティ値の変化を、先の命令セットによるデューティ値の変化に対してなめらかに続けることができる。
また、前記車載ネットワークシステムにおいて、前記スレーブノードは、バッファメモリを備え、命令セットの実行中に次の命令セットを受信したとき、当該次の命令セットを前記バッファメモリに一時的に格納する、としてもよい。
これにより、先の命令セットの実行中に次の命令セットを受信したときでも、デューティ値の変化を継続させることができるので、通信ネットワークにおける遅延の影響を受けることがない。
また、前記車載ネットワークシステムにおいて、前記スレーブノードは、命令セットの実行が終了した後、次の命令セットを受信しない期間、PWM信号のデューティ値として、前記命令セットにおける終点デューティを維持する、としてもよい。
これにより、先の命令セットの実行後に、次の命令セットを受信しない期間において、PWM信号のデューティ値の維持することができる。
また、前記車載ネットワークシステムにおいて、前記スレーブノードは、受信した命令セットが含む遷移時間が「0ms」のとき、PWM信号のデューティ値の変化を中止し、PWM信号のデューティ値を当該命令セットの終点デューティに設定する、としてもよい。
これにより、デューティ値の変化を指示する命令セットを利用して、デューティ値を即座に所定値に設定することができる。したがって、デューティ遷移の即時停止を指示するための手段を別途設ける必要がない。
以上説明したように、ここに開示された技術によると、通信ネットワークにおける伝達時間のばらつき等の影響を受けることなく、PWM信号のデューティ値をなめらかに変化させることができる。
車載ネットワークシステムの構成例 マスタノードの構成例 スレーブノードの構成例 車載ネットワークシステムにおける実施形態に係る部分の構成例 PWM信号の信号波形の例 マスタノードがスレーブノードに送る命令セットの例 基本的動作例におけるPWM信号の遷移 基本的動作例における動作フロー 実施形態において実現したいデューティ変化の例 実施形態における命令セットとPWM信号の変化の関係 実施形態における動作フロー 他の動作例における命令セットとPWM信号の変化の関係 他の動作例における動作フロー
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本開示において、「システム」「ユニット」「モジュール」「ノード」という用語が示す構成に関し、その一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはPLA(Programmable Logic Array)等の専用回路によって実現され得る。また、その一部または全部は、コンピュータで読み取り可能な命令(例えばプログラム)を実行して、所定の処理ステップを実行することにより特定の機能を実行させるプロセッサ回路によって実現され得る。
図1は、車載ネットワークシステムの構成の一例を示す。図1に示すように、車載ネットワークシステム1は、車両CAに搭載されており、マスタノード2と複数のスレーブユニットとが車載の通信ネットワークを介して接続された構成となっている。
図1の例では、複数のスレーブユニットとして、コンビスイッチユニット4、左右のサイドミラーユニット5、ステアリングスイッチユニット6、クラスタースイッチユニット31、オーバーヘッドコンソールユニット32、左右のシートヒーターユニット33、及び、左右のドアラッチユニット34を例示している。各スレーブユニットには、それぞれに共通の構成を有するスレーブノード7(図3参照)が搭載されている。なお、説明の便宜上、サイドミラーユニット5、ドアラッチユニット34、シートヒーターユニット33は、それぞれ左右で共通の符号を付して説明する。
具体的に、マスタノード2と、複数のスレーブユニット(この例では、コンビスイッチユニット4、ステアリングスイッチユニット6、クラスタースイッチユニット31、右のサイドミラーユニット5、右のシートヒーターユニット33、右のドアラッチユニット34)とが、通信回線B1でバス接続されている。また、マスタノード2と、他の複数のスレーブユニット(この例では、オーバーヘッドコンソールユニット32、左のサイドミラーユニット5、左のシートヒーターユニット33及び左のドアラッチユニット34)とが、通信回線B2でバス接続されている。
実際には、マスタノード2は、それぞれのスレーブユニットに設けられたスレーブノード7とCXPI(Clock Extension Peripheral Interface)に準拠した通信回線B1,B2で接続されている。CXPIはイベント型の通信プロトコルの一例である。なお、通信方式は、CXPIに限定されず、他の通信方式(有線方式、無線方式を問わない)を用いてもよい。また、通信ネットワークに使用される通信回線の本数は、特に限定されない。また、通信回線の途中に通信中継用のハブ装置やECU(Electronic Control Unit)などを設けてもよい。
図2は、マスタノード2の構成の一例を示すブロック図であり、図3は、スレーブノード7の構成の一例を示すブロック図である。
図2に例示するマスタノード2は、通信モジュール21と、認知モジュール22と、判断モジュール23と、操作モジュール24と、メモリ25とを備える。
マスタノード2は、例えば、1つまたは複数の電子制御ユニット(ECU)により構成される。電子制御ユニットは、単一のIC(Integrated Circuit)を用いて構成されてもよいし、複数のICを用いて構成されてもよい。また、IC内には、単一のコアまたはダイが設けられてもよいし、連携する複数のコアまたはダイが設けられてもよい。
通信モジュール21は、通信回線Bを介して各スレーブノード7からの受信信号を受信する機能と、各スレーブノード7に送信信号を送信する機能を有する。
メモリ25は、それぞれのスレーブノード7に対応するコンフィグデータ等のデータを格納する。また、メモリ25には、例えば、上記ICに搭載されたCPUを動作させるためのプログラムが記憶されてもよく、CPUでの処理結果などの情報が記憶されてもよい。なお、メモリ25は、上記ECUを構成するICに内蔵された内部メモリであってもよく、上記ICに外付けされた外付けメモリであってもよい。
認知モジュール22は、メモリ25に格納されたコンフィグデータと、スレーブノード7から受信される検出信号の経時変化に基づいて、検知デバイスで取得された検知情報を認知する認知処理を実行する。認知モジュール22は、スレーブノード7から受信した検知信号のデコード処理を行うデコードモジュール221と、デコードした検知信号の情報化処理を行い、検知情報の具体的な内容を認知する情報化モジュール222とを含む。
判断モジュール23は、認知モジュール22で実行された認知処理において認知された認知情報に基づいて、車両CAの行動を決定する判断処理を実行する。判断モジュール23は、車両CAの行動の目的を決定する目的決定モジュール231と、決定された目的を達成するための行動計画を設定する行動計画モジュール232と、行動計画で列挙された行動の中で、実際に実行に移す行動を決定する行動決定モジュール233と、決定された行動を実現するための手段を選択する対応決定モジュール234とを備える。
操作モジュール24は、判断モジュール23で決定された車両の行動に対応する操作デバイスを特定し、特定された操作デバイスの操作を命令する操作命令信号を生成して、操作デバイスが接続されたスレーブノードに送信する操作処理を実行する。操作モジュール24は、決定された行動を実現するための操作対象及びその操作量を決定する操作決定モジュール241と、命令コードを生成し、スレーブノードに送信する命令生成モジュール242とを備える。
図3では、図1に例示したスレーブノード7のうち、コンビスイッチユニット4及び右のサイドミラーユニット5(以下、「右サイドミラーユニット5」という)の構成例を示す。コンビスイッチユニット4及び右サイドミラーユニット5には、それぞれ、共通のスレーブノード7が設けられている。各スレーブノード7には、車載デバイスを接続するためのポートPが12個ずつ設けられている。
コンビスイッチユニット4には、ポートP1~P4にワイパを操作するワイパスイッチ41、ポートP5~P9にライトを操作するライトスイッチ42、ポートP10,P11にターンライトを操作するターンスイッチ43がそれぞれ接続されている。P12はリザーブ用のポートである。右サイドミラーユニット5には、ポートP1,P2にターンライト用のLED51、ポートP3~P6にインジケータ用のLED52、ポートP7~P12にミラー格納用のモータ53がそれぞれ接続されている。
図3に示すスレーブノード7は、それぞれ、通信モジュール71と、レジスタ72と、セレクタ73と、ドライバ群74とを備える。
通信モジュール71は、通信回線Bを介して後述するマスタノード2の通信モジュール21と接続され、CXPIに準拠した双方向通信ができるように構成されている。通信モジュール71は、例えば、通信回線Bに接続される入出力回路、入出力回路から出力する信号を生成するエンコーダ、入出力回路から出力する信号を変換するデコーダ等を備える。なお、通信モジュール71の具体的な回路構成については、従前から知られている構成を適用できるので、ここではその詳細説明を省略する。
ドライバ群74は、それぞれのポートPに1対1接続された複数のドライバユニット(図示せず)を備える。例えば、スレーブノード7に12個のポートPが設けられている場合、ドライバ群74には、12個のドライバユニットが設けられる。ドライバユニットは、外部設定により入力ポートとして使用したり、出力ポートとして使用したりできるIO回路である。ドライバユニットとして、例えば、従来から知られている汎用入出力回路(GPIO:General Purpose Input/Output)を適用することができる。
レジスタ72には、スレーブノード7毎に設定されたコンフィグデータが格納される。このコンフィグデータは、例えば、各ポートPの属性データを含む。
セレクタ73は、レジスタ72に格納されたコンフィグデータに含まれる各ポートPの属性データに基づいて、各ドライバユニットの端子(OUT端子、AI端子、DI端子)のうち、どの端子を有効にするのかを選択する機能を有する。なお、セレクタの具体的な回路構成については、従来から知られている構成を用いることができるので、ここではその詳細説明を省略する。
(実施形態)
図4は車載ネットワークシステムにおいて、実施形態に係る部分の構成例を示す図である。図4では、スレーブノード80が、マスタノード10の命令に従って、LED(Light Emitting Diode)照明装置90をPWM(Pulse Width Modulation)制御する動作に関する部分を示している。
図4において、スレーブノード80は、マスタノード10から受信した命令セットに従って、LED照明装置90の動作をPWM制御する。LED照明装置90は、例えば、車室内のイルミネーション用照明に用いられる。LED照明装置90は、PWM信号によって調光制御可能に構成されている。LED照明装置90は、スレーブノードによってPWM制御される車載デバイスの一例である。
マスタノード10とスレーブノード80は、通信ネットワークを介して接続されている。この通信ネットワークは、イベント型の通信プロトコルに従ったものであり、例えばCXPI(Clock Extension Peripheral Interface)に従ったものである。マスタノード10は、PWM制御のための命令セットをスレーブノード80に送信する。この命令セットについては後述する。
スレーブノード80は、制御部81と、PWM信号生成部85とを備える。制御部81は、メモリ82と、タイマ83を備えている。メモリ82には、マスタノード10から受信した命令セット等が格納される。またメモリ82は、実行待ちの命令セットを一時的に格納するバッファメモリとしての機能を有する。制御部81は、実行する命令セットに従って、PWM信号生成部85にPWM信号生成に関する指示を与える。PWM信号生成部85は、制御部81から受けた指示に従って、PWM信号を生成する。制御部81は、ASIC(Application specific integrated circuit)またはPLA(Programmable logic array)等の専用回路によって実現され得る。あるいは、コンピュータで読み取り可能なプログラムを実行して、所定の処理ステップを実行することにより特定の機能を実行させるプロセッサ回路によって実現され得る。PWM信号生成部85は、トランジスタ等を用いた電子回路によって実現される。
図5はPWM信号の信号波形の例である。図5に示すように、TswはPWM信号の周期であり、TonはPWM信号のオン期間、ToffはPWM信号のオフ期間である。このとき、PWM信号のデューティ(Duty)は、
Duty=Ton/Tsw
である。なお、LED照明装置90の場合には、LEDのちらつきを防止するために、周波数f(=1/Tsw)が100Hzよりも大きいことが好ましい。
図6はマスタノード10がスレーブノード80に送る命令セットの例である。命令セットは、PWM信号のデューティ遷移を指示するものであり、パラメータとして、Dstart、Dend、Ttimeを含む。Dstart(起点デューティ)は、デューティ遷移の始点すなわちデューティ遷移が始まる時のデューティ値を示す。Dend(終点デューティ)は、デューティ遷移の終点すなわちデューティ遷移が終わった時のデューティ値を示す。Ttime(遷移時間)は、デューティ遷移にかける時間を示す。つまり、命令セット(Dstart,Dend,Ttime)は、PWM信号のデューティ値を、DstartからDendまで、時間Ttimeをかけて遷移させる、という命令を意味する。なお、命令セットは、他のパラメータを含んでいてもよい。
本実施形態における基本的な動作例について、図7および図8を用いて説明する。
図7は本動作例において、実現したいPWM信号のデューティ遷移の例を示す。図7に示すように、まず、デューティ50%のPWM信号を出力する。その後、200msをかけて、PWM信号のデューティ値を次第に大きくしていき、最終的にデューティ60%のPWM信号を出力する。図7の動作を実現するためには、マスタノード10は、命令セット(50%,60%,200ms)をスレーブノード80に送信すればよい。このようなPWM信号をスレーブノード80がLED照明装置90に出力することによって、例えば、車室内のイルミネーション用照明を徐々に明るくする、という制御を実現することができる。
この動作例では、図8に示すように、まずマスタノード10が、命令セット1(50%,60%,200ms)を送信する(S11)。スレーブノード80は、通信ネットワークを介して命令セット1を受信すると、メモリ82に、実行中命令セットとして命令セット1を格納する(S12)。
制御部81は、命令セット1のDstart「50%」に従って、PWM信号のデューティ値を50%に設定し、LED照明装置90へのPWM出力を開始する(S13)。制御部81は、その後、命令セット1のDend「60%」およびTtime「200ms」に従って、PWM信号のデューティ値を、50%から60%まで、200msかけて変化させる(S14)。制御部81は、PWM信号のデューティ値が60%に到達した後、次の命令セットを受信していないことを確認し(S15)、デューティ60%を維持したまま、LED照明装置90へのPWM出力を継続する(S16)。
ここで、本実施形態では、マスタノード10からスレーブノード80に、複数の命令セットを連続して送信することによって、PWM信号のデューティ値をなめらかに変化させることができる。このような制御によって、例えば、車室内のイルミネーション照明を、なめらかにフェードインさせたりフェードアウトさせたりすることができる。
図9は、実現したいデューティ遷移の例である。図9の例では、PWM信号のデューティ値を、当初の100%から、段階的に、60%、40%、20%、10%、5%と徐々に低下させている。
図9のデューティ遷移を実現する場合の動作例を、図10および図11を用いて説明する。図10は、命令セットとPWM信号のデューティ値の変化との関係を示し、図11は、マスタノード10およびスレーブノード80の動作フローを示す。
まず、マスタノード10は、命令セット1(100%、60%、200ms)をスレーブノード80に送信する(S21)。スレーブノード80は、命令セット1を受信すると、実行中命令セットとして設定する(S22)。スレーブノード80は、PWM信号のデューティ値を100%に設定し、PWM出力を開始する(S23)。そして、PWM信号のデューティ値を100%から60%に、200msかけて徐々に低下させる(S24)。
この間に、マスタノード10は、命令セット2(60%、40%、200ms)をスレーブノード80に送信する(S25)。スレーブノード80は、命令セット2を受信すると、メモリ82内のバッファメモリに一旦格納する(S26)。PWM信号のデューティ値が60%に到達すると、命令セット1の実行が終了したので、スレーブノード80は命令セット2を実行中命令セットとして設定する(S27)。そして、PWM信号のデューティ値を60%から40%に、200msかけて徐々に低下させる(S28)。
この間に、マスタノード10は、命令セット3(40%、20%、200ms)をスレーブノード80に送信する(S29)。スレーブノード80は、命令セット3を受信すると、メモリ82内のバッファメモリに一旦格納する(S2A)。PWM信号のデューティ値が40%に到達すると、命令セット2の実行が終了したので、スレーブノード80は命令セット3を実行中命令セットとして設定する(S2B)。以降、同様の動作が行われる。
以上のような動作によって、図9に示すような、PWM信号のデューティ値のなめらかな変化を実現することができる。これにより、例えば、車室内のイルミネーション照明を、なめらかにフェードアウトさせたりフェードインさせたりすることができる。
本実施形態によると、マスタノード10は、通信ネットワークを介して、スレーブノード80に、PWM制御のための命令セットを送信する。命令セットは、起点デューティ、終点デューティ、および、遷移時間を含む。命令セットを受けたスレーブノード80は、車載デバイスの一例であるLED照明装置90を制御するためのPWM信号のデューティ値を、起点デューティから終点デューティまで、遷移時間をかけて変化させる。これにより、マスタノード10から単独の命令セットを送信することによって、PWM信号のデューティ値について所望の変化が実現されるので、通信ネットワークにおける伝達時間のばらつきの影響や送信頻度の制約の影響を回避することができる。さらに、マスタノード10は、複数の命令セットを連続してスレーブノードに送信し、スレーブノードは受信した複数の命令セットを順次実行する。これにより、通信ネットワークにおける伝達時間のばらつきの影響や送信頻度の制約の影響を受けることなく、PWM信号のデューティ値をなめらかに変化させることができる。
本実施形態では、通信ネットワークにおいて命令セットの伝達時間にばらつきが生じたとしても、スレーブノード80は、先の命令セットの実行が完了するまでに、次の命令セットを受信することができればよい。また、スレーブノード80は、先の命令セットの実行中に次の命令セットを受信した場合には、次の命令セットをバッファメモリに一時的に格納することができる。このため、通信遅延の影響を受けることなく、所望のなめらかなデューティ変化を実現することができる。
なお、マスタノード10は、連続する2つの命令セットについて、先の命令セットが含むDendと、後の命令セットが含むDstartとを一致させることが好ましい。例えば、上述の動作例では、命令セット1のDendと命令セット2のDstartはともに「60%」で一致しており、命令セット2のDendと命令セット3のDstartはともに「40%」で一致している。これにより、後の命令セットによるデューティ遷移を、先の命令セットによるデューティ遷移に対してなめらかに続けることができる。
(他の動作例)
また、マスタノード10は、複数の命令セットを一括して送るようにしてもよい。この場合には、スレーブノード80は、複数の命令セットを一括して受信して、一旦、メモリ82に保存してから、順次、命令セットを実行すればよい。この場合、メモリ82が、複数の命令セットを一時的に格納できる十分な容量を備える必要がある。
また、通信遅延の影響等によって、命令セットの実行が終了した時に、スレーブノード80が、次の命令セットをまだ受信していないという状態が起こりうる。この場合は、スレーブノード80は、PWM信号のデューティ値として、実行終了した命令セットのDendを維持したまま、PWM出力を継続するようにすればよい。
また、上述した命令セットを用いて、PWM信号のデューティ値を即座に所定値に設定することができる。例えば、命令セット(X,Dend,0ms)(Xは任意の値)は、PWM信号のデューティ値を即座にDendに設定する、という命令を意味するものとする。このような命令セットを利用することによって、マスタノード10は、所定のイベントを検知したとき、PWM信号のデューティ値を即座に所定値に設定することができる。例えば、車室内のイルミネーション照明をなめらかにフェードアウトさせている過程において、ドアが開いたとき、即座に所定の明るさに設定する、といった制御が可能になる。
この場合の動作例を、図12および図13を用いて説明する。図12は、命令セットとPWM信号のデューティ値の変化の関係を示し、図13は、マスタノード10およびスレーブノード80の動作フローを示す。
まず、マスタノード10は、命令セット1(100%、0%、1000ms)をスレーブノード80に送信する(S31)。スレーブノード80は、命令セット1を受信すると、実行中命令セットとして設定する(S32)。スレーブノード80は、PWM信号のデューティ値を100%に設定し、PWM出力を開始する(S33)。PWM信号のデューティ値を100%から0%に、1000msかけて徐々に低下させる(S34)。
この間に、マスタノード10は、例えばドアが開いた等の所定のイベントを検知したとする(S35)。この場合、マスタノード10は、命令セット2(X、80%、0ms)をスレーブノード80に送信する(S36)。スレーブノード80は、命令セット2を受信すると、遷移時間が0msであることを確認して、これを実行中命令セットに設定する(S37)。そして、PWM信号のデューティ値を即座に80%に設定する(S38)。
このような動作によって、デューティ遷移を指示する命令セットを利用して、デューティ値を即座に所定値に設定することができる。したがって、デューティ遷移の即時停止を指示するための手段を別途設ける必要がない。
なお、上述の実施形態では、スレーブノードによってPWM制御される車載デバイスとして、LED照明装置90を例にとって説明したが、これに限られるものではない。本開示は、PWM信号のデューティ値をもってその動作を制御する車載デバイスに対して、適用可能である。
また、以上の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、ここに開示する技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
ここに開示された技術は、車載デバイスをPWM制御するスレーブノードに対して、マスタノードから通信ネットワークを介して指示する構成において、PWM制御を適切に実現するための技術として有用である。
1 車載ネットワークシステム
2,10 マスタノード
7,80 スレーブノード
81 制御部
82 メモリ
85 PWM信号生成部
90 LED照明装置(車載デバイス)
CA 車両

Claims (5)

  1. 車載ネットワークシステムであって、
    車載デバイスをPWM(Pulse Width Modulation)制御するスレーブノードと、
    通信ネットワークを介して、前記スレーブノードと通信を行うマスタノードとを備え、
    前記マスタノードは、PWM制御のための命令セットを前記スレーブノードに送信し、前記命令セットは、起点デューティ、終点デューティ、および、遷移時間を含むものであり、
    前記スレーブノードは、前記命令セットを受け、前記命令セットの実行として、PWM信号のデューティ値を、前記起点デューティから前記終点デューティまで、前記遷移時間をかけて変化させるものであり、
    前記マスタノードは、複数の前記命令セットを連続して、前記スレーブノードに送信し、
    前記スレーブノードは、受信した複数の前記命令セットを順次実行して、PWM信号のデューティ値を変化させる
    車載ネットワークシステム。
  2. 請求項1記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記マスタノードは、連続する2つの命令セットについて、先の命令セットが含む終点デューティと、後の命令セットが含む起点デューティとを一致させる
    車載ネットワークシステム。
  3. 請求項1記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記スレーブノードは、
    バッファメモリを備え、命令セットの実行中に次の命令セットを受信したとき、当該次の命令セットを前記バッファメモリに一時的に格納する
    車載ネットワークシステム。
  4. 請求項1記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記スレーブノードは、
    命令セットの実行が終了した後、次の命令セットを受信しない期間、PWM信号のデューティ値として、前記命令セットにおける終点デューティを維持する
    車載ネットワークシステム。
  5. 請求項1記載の車載ネットワークシステムにおいて、
    前記スレーブノードは、
    受信した命令セットが含む遷移時間が「0ms」のとき、PWM信号のデューティ値の変化を中止し、PWM信号のデューティ値を当該命令セットの終点デューティに設定する
    車載ネットワークシステム。
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