JP2024018527A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が一人のときでも、作業機を走行車体に取付ける作業負担を軽減することができる作業車両を提供する。【解決手段】農業用の作業車両は、走行車体と、走行車体に取外し可能に取付けられた作業機と、走行車体の位置を測定する車体測位装置と、作業機の位置を測定し、位置情報を取得する作業機測位装置と、走行車体を自動走行させる制御装置と、走行車体を作業機の位置へ近付けるための指示信号を作業者が制御装置に入力するのに用いられる第1入力操作手段とを備え、制御装置は、車体測位装置により測定される走行車体の位置と、作業機測位装置により測定される作業機の位置とが予め設定された設定距離よりも離れたことを条件に、現在の作業機の位置情報を、作業機の取外し位置を示す位置情報として記録し、第1入力操作手段を用いて指示信号が入力されると、取外し位置を目標として走行車体を自動走行させる。【選択図】 図11

Description

本発明は、農作業を行う作業機を備えた作業車両に関するものである。
従来、圃場を走行する走行車体に、農作業を行う作業機が取付けられた作業車両が知られている。本明細書においては、作業車両を単に「車両」ともいい、走行車体を単に「車体」ともいう。
例えば特許文献1には、走行車体の後部に設けられた3点リンク機構に、ヒッチを介して作業機を取付け可能に構成された作業車両が開示されている。
作業機を走行車体に取付けるには、これらを互いに位置合わせする必要がある。一般に、作業機の重量は大変重く、走行車体に対して適切な位置まで作業機を作業者が一人で移動させることは困難である。このため、取付け作業を行う作業者が一人である場合、作業者は走行車体を運転して、作業機に対して適切な位置まで走行車体を移動させた後に、作業機を走行車体に取付ける必要がある。
特開2016-029924号公報
しかしながら、作業機の取付けには厳密な位置合わせが要求される。このため、作業者が走行車体の運転に長けていない場合、作業機に対して適切な位置まで走行車体を移動させるのに車体を何度も切り返すなど、取付け作業が作業者にとって多大な負担となる場合があった。
このような状況に照らして、本発明は、作業者が一人のときでも、作業機を走行車体に取付ける作業負担を軽減することができる作業車両を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、
農業用の作業車両であって、
車速を変更する変速装置と車体の進行方向を変更する操舵機構とを有する走行車体と、
前記走行車体に取外し可能に取付けられた作業機と、
前記走行車体の位置を測定する車体測位装置と、
前記作業機の位置を測定し、位置情報を取得する作業機測位装置と、
前記変速装置及び前記操舵機構を制御することにより前記走行車体を自動走行させる制御装置と、
前記走行車体を前記作業機の位置へ近付けるための指示信号を作業者が前記制御装置に入力するのに用いられる第1入力操作手段とを備え、
前記制御装置は、前記車体測位装置により測定される前記走行車体の位置と、前記作業機測位装置により測定される前記作業機の位置とが予め設定された設定距離よりも離れたことを条件として、現在の前記作業機の位置情報を、前記作業機の取外し位置を示す位置情報として記録し、その後、
前記第1入力操作手段を用いて指示信号が入力されると、前記取外し位置を示す位置情報を参照し、前記取外し位置を目標として前記走行車体を自動走行させることを特徴とする作業車両によって達成される。
本発明によれば、第1入力操作手段を用いて制御装置に指示信号が入力されると、制御装置が、取外し位置を目標として前記走行車体を自動走行させるよう構成されているから、走行車体を作業機に容易に近づけることができ、作業機を走行車体に取付ける作業負担を軽減することができる。
さらに、本発明によれば、走行車体と作業機とが予め設定された設定距離よりも離れたことを条件として、制御装置が現在の作業機の位置情報を、作業機の取外し位置を示す位置情報として記録するよう構成されているから、作業者が何らかの操作により、作業機の取外し位置を記録させておく必要がなく、作業者の負担を軽減できる。
本発明の好ましい実施形態においては、
前記走行車体が向く方位を取得する方位取得手段と、
前記走行車体の進行方向を取得する進行方向取得手段とを備え、
前記制御装置は、前記取外し位置の位置情報の記録後、前記車体測位装置により測定される前記走行車体の位置が、前記作業機測位装置により測定される前記作業機の位置から離れたことを条件として、前記方位取得手段により取得される前記走行車体の方位と、前記進行方向取得手段により取得される進行方向とを記録し、その後、
前記制御装置は、前記走行車体を、前記取外し位置を目標として自動走行させる際に、前記取外し位置を通過し前記進行方向と平行に設定される走行基準線上まで自動走行させた後に、記録された方位と略同一の方位に向けた状態で、前記進行方向に対して反対方向に自動走行させるよう構成されている。
本発明のこの好ましい実施形態によれば、走行車体が作業機から離れるときの車体の方位と進行方向を記録し、取外し位置を目標として走行車体を自動走行させる際に、走行車体を、記録された方位と略同一の方位に向けた状態で、記録された進行方向と反対方向に走行させるよう構成されているから、走行車体を、作業機の位置から離れたときの車体の左右位置に移動させることができる。
さらに、本発明のこの好ましい実施形態によれば、走行車体が作業機の位置から離れたことを条件として、進行方向と逆方向に走行車体を自動走行させるから、走行車体が何らかの障害物と接触してしまうリスクを軽減できる。
本発明のさらに好ましい実施形態においては、
前記走行車体が、前記取外し位置から所定距離だけ離間した地点まで到達すると、前記制御装置が前記走行車体の走行を停止させるよう構成されている。
本発明のこの好ましい実施形態によれば、作業機の取外し位置から所定距離だけ離間した地点まで到達すると走行が停止されるから、作業者が走行車体と作業機との距離感を確認することができ、安全性が向上する。
本発明のさらに好ましい実施形態においては、
前記走行車体の走行を停止させた後、前記走行車体を前記進行方向に対して反対方向にさらに自動走行させるための指示信号を作業者が前記制御装置に入力するのに用いられる第2入力操作手段を備え、
前記制御装置は、前記走行車体を前記所定距離だけ離間した地点まで自動走行させたときの車速を記録するよう構成され、
前記第2入力操作手段を用いて指示信号が入力されると、前記制御装置は、前記走行車体を、前記所定距離だけ離間した地点まで自動走行させたときの車速よりも低い車速で自動走行させる。
本発明のこの好ましい実施形態によれば、走行車体の走行を停止後に、作業機の取外し位置までさらに近づけるときには、走行停止前までの車速よりも低い車速で自動走行させるよう構成されているから、作業者が走行車体の走行を安心して監視できる。
本発明によれば、作業者が一人のときでも、作業機を走行車体に取付ける作業負担を軽減することができる作業車両を提供することが可能になる。
図1は、本発明の好ましい実施形態に係る作業車両の略左側面図である。 図2は、図1に示された作業車両の略平面図である。 図3は、操舵機構の下部の近傍を示す模式的平面図である。 図4は、ステアリングホイールの近傍に配置された操作部の一部を示す略斜視図である。 図5は、図1に示された作業車両の制御ブロック図である。 図6は、走行車体から作業機が取り外された状態を示す取付ヒッチの近傍の略左側面図である。 図7は、作業車両の後部の分解斜視図である。 図8は、制御装置が作動している間に行われる取外し検知部による作業機の取外し検知に係るフローチャートである。 図9は、作業機の取外し後に走行車体が作業機から離れる様子を示す模式的平面図である。 図10は、操作端末に表示される走行指示画面を示す図面である。 図11は、走行車体を作業機の取外し位置へ近付ける制御に係るフローチャートである。 図12は、走行車体を作業機の取外し位置に近付けるときの位置関係を示す模式的平面図である。 図13は、走行車体が中間地点で停止されたときの車体と作業機との位置関係を示す模式的平面図である。 図14は、走行車体が中間地点で停止されたときの車体と作業機との位置関係を示す略左側面図である。 図15は、走行停止制御が行われた後に操作端末に表示される再走行指示画面を示す図面である。 図16は、取付位置にある走行車体に対し、作業機が取付けられる様子を示す略左側面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施形態につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施形態に係る作業車両1の略左側面図であり、図2は、図1に示された作業車両1の略平面図である。
本明細書においては、特に断りがない限り、作業車両1の進行方向前方側を「前」、その反対側を「後」とし、作業車両1の進行方向前方側に向かって左側を「左」といい、その反対側を「右」という。なお、作業車両1の進行方向前方側とは、操縦席18からステアリングホイール15aへ向かう水平な方向である。
作業車両1は、走行車輪13,14を有する走行車体2と、3点リンク機構7及び取付ヒッチ53を介して走行車体2の後部に取付けられ、農作業を行う作業機3と、作業車両1を制御する制御装置5と、走行車体2に取付けられた車体測位装置11と、作業機3に取付けられた作業機測位装置12と、制御装置5と無線通信により種々の情報を送受信可能な操作端末60(図10参照)を備えている。
走行車体2は、転舵輪である左右一対の前輪13と、左右一対の後輪14と、操縦者が着座する操縦席18と、一対の前輪13を操舵して車体2の進行方向を変更する操舵機構15と、操縦席18が設けられたキャビン51と、作業車両1の動力源としてのエンジン4と、エンジン4を覆うボンネット10と、エンジン4から出力される回転動力を変速するミッションケース19と、車両1の種々の装置を操作する操作具が配置された操作部16(図5参照)と、車体2の後部に作業機3を取付け可能とする3点リンク機構7を備えている。本実施形態に係る走行車体2は、トラクタにより構成されており、制御装置5による自動走行と、作業者Wの運転による手動走行の両方を行うことができる。
操舵機構15は、キャビン51内に配置されたステアリングホイール15a(以下、「SW」という。)及びSW15aに連結されたステアリングシャフト15b(以下、「SS」という。)を含んでいる。後に詳述するように、操舵機構15により一対の前輪13の向きが変更されることで、車体2の進行方向が変更される。SW15aとSS15bは一体的に回転される。
ミッションケース19は、エンジン4から回転動力を受けて変速する静油圧式無段変速機(以下、「HST」という。)と、HSTから回転動力を受けて、操作部16の副変速レバー16eの操作位置に応じた速度に変速する副変速機構(不図示)を内部に備えている。
HSTは、図5に示されるHSTサーボモータ43の駆動によりトラニオン開度が調整されることで、副変速機構への回転出力が開始され、停止され、増減され、又は逆転される。その結果、自動走行時又は作業者Wによる手動走行時に、走行車体2の走行が開始され、停止され、車速が変更され、又は車体2の前後進が切り換えられる。車体2の前後進は、操作部16の一部であるリニアシフトレバー16dの揺動操作により切換え可能に構成されている。ミッションケース19及びHSTサーボモータ43は本発明の「変速装置」の一例である。ミッションケース19内で変速された回転動力は、前輪車軸23と後輪車軸24を通じて前輪13、後輪14に伝達されるとともに、PTO軸25を介して作業機3に伝達される。
また、操縦席18の近傍に配置された切替レバーの操作により、一対の後輪14のみが駆動される二輪駆動の状態と、前輪13及び後輪14が駆動される四輪駆動の状態との間で切り換え可能に構成されている。
走行車体2の後部には様々な作業機が取付けられるが、本実施形態においては、ロータリー耕耘機として構成された作業機3を例に説明を進める。作業機3は、PTO軸25から伝達される動力により耕耘爪3aが回転されることで、圃場を耕すことができる。
3点リンク機構7は、トップリンク8と、走行車体2の後部から延びるリフトアーム27(図1参照)が取付けられた左右一対のロアリンク9を備えており、走行車体2の後部に設けられた左右一対の昇降シリンダ26の伸縮により回動される。
詳細には、昇降シリンダ26への作動油の供給と排出を行う昇降バルブ26c(図5参照)の制御により左右一対の昇降シリンダ26に作動油が供給されると、左右一対のリフトアーム27が左右に延びる軸AXまわりに後ろ上がりに回動される。各リフトアーム27の後端部は、下端部がロアリンク9に連結された左右一対のリフトロッド52の上端部に接続されており、一対のリフトアーム27が後ろ上がりに回動されるのに伴い、一対のロアリンク9が後ろ上がりに回動され、作業機3が上昇される。
これに対して、昇降バルブ26cの制御により昇降シリンダ26から作動油が排出されると、リフトアーム27が軸AXまわりに後ろ下がりに回動されるのに伴って一対のロアリンク9が後ろ下がりに回動され、作業機3が下降される。3点リンク機構7はミッションケース19の後部に固定されている。
車体測位装置11は、図1及び図2に示されるように、走行車体2のキャビンルーフ51aに取付けられている。車体測位装置11はGNSS衛星からのGNSS信号を増幅し、GNSS信号の送信時刻の情報を取得した後、三角測量法を用いて自己の位置、すなわち、走行車体2の位置を測定(=測位)することができる。
作業機測位装置12は、作業機3の上部に位置するブラケット3bに取付けられており、車体測位装置11と同様にして、作業機測位装置12の自己の位置、すなわち、作業機3の位置を測定(=測位)し、作業機3の位置情報を取得することができる。
作業機測位装置12には、作業機3が車体2に取付けられた状態で図示しないコネクタを通じて車体2から供給される電力が蓄電されるバッテリーと、後に詳述する制御装置5の自動運転ECU30(図5参照)と無線通信可能な通信部とが設けられている。作業機測位装置12及び通信部は、当該バッテリーから供給される電力で駆動される。このため、作業機3が車体2から取外され、車体2からの電力の供給が途絶えた後でも、作業機測位装置12は、当該通信部を通じて自動運転ECU30に作業機3の位置情報を送信し続けることができる。なお、車体測位装置11及び作業機測位装置12により取得された情報に基づく車体2、作業機3の位置の演算は、制御装置5において行われるよう構成してもよい。
操作端末60は、タッチパネルが搭載されたディスプレイ63(図10参照)を備えている。操作端末60は制御装置5から送信される表示指示信号に基づき、種々の操作画面をディスプレイ63に表示可能であるとともに、タッチパネル操作に基づき、制御装置5に指示信号を送信することができる。
図3は、操舵機構15の下部の近傍を示す模式的平面図である。
図1に示されたSW15a及びSS15bが一体的に回転されると、SS15bの回転量がステアリングセンサ21により検知され、SS15bの回転量に応じて図示しない油圧分配器により、図3に示されるパワーシリンダー15cが伸縮される。パワーシリンダー15cの左右両端部には各々タイロッド15dが連結されており、パワーシリンダー15cが伸縮すると、左右のタイロッド15dが左右にスライドされる。各タイロッド15dは、前輪車軸23を回転可能に支持するフロントファイナルケース15fに連結されたナックルアーム15eに連結されている。このため、左右のタイロッド15dが左右にスライドされることで、左右のナックルアーム15e及びフロントファイナルケース15fが回動されて、一対の前輪13の向きが変更される。SS15bは図5に示されるステアリングモータ15gの駆動により回転可能に構成されており、自動走行時には制御装置5によりステアリングモータ15gが駆動されることでSS15bが回転され、車体2の進行方向が自動的に変更される。操舵機構15は、これらのSW15a、SS15b、パワーシリンダー15c、左右一対のタイロッド15d、フロントファイナルケース15f、及びステアリングモータ15g等を含んで構成されている。
図4は、SW15aの近傍に配置された操作部16の一部を示す略斜視図である。SW15aの略下方には、作業機3を昇降するフィンガップレバー16aと、車両1の進行方向を表示させるウィンカレバー16bと、エンジン4の回転数を調整するスロットルレバー16cが配置されている。また、キャビン51内には、ポジションレバーが設けられており、当該ポジションレバーの操作によっても作業機3を昇降することができる。フィンガップレバー16aは、作業機3を下降させ、又はポジションレバーの操作位置まで上昇させるのに用いられる。フィンガップレバー16a又はポジションレバーの操作による作業機3の昇降は、制御装置5による昇降バルブ26cの開閉制御により行われる。
図5は、図1に示された作業車両1の制御ブロック図である。
制御装置5は、作業車両1の走行を制御する車両ECU40と、自動走行時に車両ECU40に制御信号を送信する自動運転ECU30と、作業機3に配置された作業機ECU6を備えている。
自動運転ECU30は、種々の情報が記録された記録部33と、予定走行経路を算定する経路算出部31と、走行車体2を自動走行させる自動走行部32と、走行車体2からの作業機3の取外しを検知する取外し検知部34を備えている。
記録部33には、予定走行経路や圃場形状情報、車体2及び作業機3の位置情報、後に詳述する取付最大距離Dp、取付位置、取外し位置Rから中間地点Iまでの距離等の情報が記録されている。
経路算出部31は、いわゆるティーチングにおいて、操縦者の操縦に基づき、車両1が圃場を1周することにより取得された圃場形状情報と、作業機3の作業幅の情報に基づき、予定走行経路を算出する。なお、予定走行経路は、経路算出部31により算出され、設定される他、制御装置5が別途設けられるサーバーから取得し、設定することも可能である。
自動走行部32は、自動走行時に、操舵機構15を制御して車体の進行方向を調整する操舵制御と、HST等を制御して車速を調整する車速制御と、車体2の走行を停止させる走行停止制御を行う。
操舵制御において、自動走行部32は、SW15aの目標舵角の情報である操舵情報を車両ECU40に送信する。操舵情報を受信すると、車両ECU40は、SW15aの舵角を検出するエンコーダ44の検出信号と上記操舵情報に基づき、ステアリングモータ15gの駆動を制御し、SW15aの舵角を目標舵角に調整する。
車速制御において、自動走行部32は、目標車速の情報である車速情報を車両ECU40に送信する。車速情報を受信すると、車両ECU40は、走行車体2の実際の走行速度を検出する車速センサ41の検出信号に基づき、エンジン4の吸気量を調節するスロットルモータ42と、HSTのトラニオン開度を調整するHSTサーボモータ43を駆動させて、実車速を目標車速に制御する。
走行停止制御において、自動走行部32は、車両ECU40に走行停止信号を出力する。走行停止信号を受信すると、車両ECU40は、HSTサーボモータ43を駆動させてHSTの走行出力を切ると同時に、ブレーキを操作するブレーキシリンダ(不図示)への作動油の供給と排出を制御するブレーキ制御機構47に制御信号を送信し、走行車体2の走行を停止させる。
一方、車両ECU40は、図1に示されるロアリンク9の回動角度を検出するロアリンクセンサ28の検出信号に基づき、昇降シリンダ26への作動油の供給と排出を制御する昇降バルブ46に制御信号を送信し、取付ヒッチ53及び作業機3を目標高さ位置まで昇降する。
ここで、車両ECU40は、作業機3が走行車体2に取付けられた状態で、はじめてロアリンク9が略水平に延びる角度をとったとき、すなわち、水平方向において作業機3が走行車体2から最も離れる姿勢を初めてとったときに、その旨を示す最大距離信号を自動運転ECU30に送信するよう構成されている。車両ECU40から最大距離信号を受信すると、自動運転ECU30は、測位装置11,12から出力される位置情報に基づき、そのときの車体2の位置と作業機3の位置との間の距離である取付最大距離Dpを算出する。そして、当該取付最大距離Dpの情報を、作業機3のIDに紐付けして記録部33に記録・設定する。取付最大距離Dpは、本発明の「設定距離」の一例である。作業機3のIDは、作業機3が走行車体2に取付けられ、作業機ECU6が自動運転ECU30に接続される度に、作業機ECU6から自動運転ECU30へ送信される。なお、取付最大距離Dpを、ロアリンク9の回動時に設定するよう構成することは必ずしも必要でなく、工場出荷時に記録部33又は作業機ECU6に記録されている構成であってもよく、別途のサーバー上からダウンロードされ、設定される構成であってもよい。また、作業機3が車体2から取外されたものと見做して作業機3の位置情報を取外し位置Rとして記録する、走行車体2と作業機3との間の距離の閾値である「設定距離」として、取付最大距離Dpを上回る距離を設定してもよい。
以上のように構成された本実施形態の作業車両1においては、走行車体2に取付けられる作業機の種類を変更するときなどに、以下のようにして走行車体2から作業機3を取外すことができる。
図6は、走行車体2から作業機3が取り外された状態を示す取付ヒッチ53の近傍の略左側面図であり、図7は、作業車両1の後部の分解斜視図である。図7においては作業機測位装置12が便宜上省略されている。
取付ヒッチ53は、3点リンク機構7のトップリンク8が固定される第1固定部53bと、ロアリンク9が固定される第2固定部53cと、作業機3のブラケット3bに設けられた左右に延びる第1バー3cと係合する第1係合凹部53dと、作業機3に設けられた左右に延びる左右一対の第2バー3dと係合する第2係合凹部53eを備えている。
作業機3の載置場所において、作業機3が走行車体2から取り外される際には、まず、作業者Wにより、取付ヒッチ53のロック解除レバー53aが前上方に引き操作される。これにより、第2係合凹部53eと第2バー3dとの係合が解除される。
次いで、作業者Wによるフィンガップレバー16a又はポジションレバーを用いた作業機3の下げ操作により、一対のロアリンク9が後ろ下がりに回動されるのに伴って、取付ヒッチ53が下降する。その結果、第1係合凹部53dと第1バー3cとの係合が解除される。
こうして2箇所の係合が解除され、作業機3が走行車体2から取り外されると、走行車体2は、作業者Wの運転に基づく手動走行により前進して作業機3から離れ、他の作業機が置かれている場所などへ移動する。
このとき、自動運転ECU30の取外し検知部34によって、以下のようにして、車体2からの作業機3の取外しが検知される。
図8は、制御装置5が作動している間に行われる取外し検知部34による作業機3の取外し検知に係るフローチャートであり、図9は、作業機3の取外し後に走行車体2が作業機3から離れる様子を示す模式的平面図である。
取外し検知部34は、まず、車体測位装置11により測定される車体2の位置情報と、作業機測位装置12により測定される作業機3の位置情報とを取得する(ステップs1)。
次いで、取外し検知部34は、取得したこれらの位置情報に基づき、車体2の位置と、作業機3の位置との間の距離(以下、「離間距離」という。)Dを算出する。そして、当該離間距離Dが、上述のようにして予め設定された取付最大距離Dpを上回るか否かを判定する(ステップs2)。
判定の結果、離間距離Dが取付最大距離Dp以下である場合、取外し検知部34は、離間距離Dが取付最大距離Dpを上回るまで、ステップs1及びs2を繰り返す。
これに対して、判定の結果、離間距離Dが取付最大距離Dpを上回る場合、作業機3が走行車体2から取外されたことが認められるので、取外し検知部34は、現在の作業機3の位置情報を、作業機3の取外し位置Rを示す位置情報として、作業機3のIDに紐付けして記録部33に格納(=記録)する(ステップs3)。
次いで、取外し検知部34は、作業機3の取外し直後に、走行車体2が手動走行により所定の距離だけ移動する間(換言すれば、走行車体2が作業機3から離れるとき)の走行車体2の向く方位Vの情報と、走行車体2の進行方向Mの情報を取得し、記録部33に記録する(ステップs4)。以下において、作業機3の取外し直後に記録される走行車体2の方位Vを「取外後車体方位」といい、作業機3の取外し直後に走行車体2が進行する方向Mを「取外後進行方向」という。本実施形態においては、方位取得手段として、方位センサ45が走行車体2の向く方位の情報を取得し、進行方向取得手段として、取外し検知部34が、車体2が所定の距離だけ移動する間に車体測位装置11により測定される複数の位置情報を結ぶことにより車体2の取外後進行方向Mの情報を取得するよう構成されているが、方位取得手段及び進行方向取得手段はこれらに限定されるものではない。例えば、進行方向取得手段として、IMU等の加速度センサを用いることも可能である。
一方、本実施形態においては、以下の手順で、走行車体2を、作業機3があることが推定される取外し位置Rに近付ける(=近づける)ことにより、作業機3を容易に車体2に取付けることができる。
図10は、操作端末60に表示される走行指示画面を示す図面であり、図11は、走行車体2を作業機3の取外し位置Rへ近付ける制御に係るフローチャートである。
操作端末60には、これまでに走行車体2に取付けられ、作業機ECUから制御装置5にIDが送信された作業機の一覧が表示される走行指示画面が用意されている。走行指示画面においては、ロータリー耕耘機として構成された作業機3を含む各作業機のアイコンi1、i2の下方に、走行車体2を各作業機の取外し位置へ近付けるための指示信号を作業者Wが制御装置5に入力するのに用いる走行指示スイッチ61,62が表示される。以下において、走行車体2を作業機の取外し位置に近付けるための指示信号を「走行指示信号」という。
作業機3の取付けのため、作業者Wにより走行指示スイッチ61が押圧操作されると、作業機3のIDととともに、操作端末60から走行指示信号が送信され、制御装置5へ入力される。このとき、作業者Wは、キャビン51内にいてもよく、車体2の外にいてもよい。
本実施形態においては、本発明の「第1入力操作手段」の一例である走行指示スイッチ61,62が操作端末60に表示されるよう構成されているが、走行指示信号を制御装置5に入力するための操作手段は、走行車体2に配置されてもよく、作業機3を含む各作業機に配置されてもよく、別途設けられるリモートコントローラに配置されてもよい。また、当該操作手段はディスプレイに表示されるスイッチとして構成される他、機械式のスイッチとして配置することも可能である。機械式のスイッチとして走行車体2に配置する場合には、走行指示スイッチが操作されたときに、走行指示信号が制御装置5に入力されるよう構成する。この場合には走行車体2の右側のレバーガイド(不図示)に配置することが好ましい。作業機3に走行指示スイッチを配置する場合には、走行指示信号が、作業機3の通信部を通して、制御装置5へ送信(=入力)されることが好ましい。なお、後に詳述する再走行指示スイッチ64の構成・配置についても同様のことが言える。
図12は、走行車体2を作業機3の取外し位置Rに近付けるときの位置関係を示す模式的平面図である。図12においては、図11に示されるステップS5,S6での車体2の移動が矢印により示されており、ステップS5の矢印の図面左側の端部と、ステップS6の矢印全体は走行基準線Lと区別するため、走行基準線Lからやや離して描かれている。しかしながら、実態としてはこれらが走行基準線Lと重なるのが正しい。
走行指示スイッチ61の押圧操作により送信された走行指示信号を受信すると(ステップS1)、自動運転ECU30は、方位センサ45により取得される現在の走行車体2の方位と、取外後車体方位V(図9、図8のステップs4参照)との差分の角度を算出する。そして、当該差分角度が所定の許容角度以下であるか否かを判定する(ステップS2)。
判定の結果、差分角度が許容角度を上回る場合、自動運転ECU30は、差分角度の値から許容角度の値を差し引いた角度である車体方位変更角度の値を算出する(ステップS3)。すなわち、車体方位変更角度は、走行車体2の現在の方位と取外後車体方位Vとの差分角度が、後に行われる走行基準線Lまでの自動走行を開始可能な許容角度以下となるために、走行車体2の方位を変更する必要がある最低角度である。
車体方位変更角度を算出すると、自動運転ECU30は、当該車体方位変更角度の情報とともに表示指示信号を送信し、操作端末60のディスプレイ63に、走行車体2の向きを、どちら側に、何度(=車体方位変更角度)以上方向転換させるよう求めるメッセージを表示させる(ステップS4)。例えば、走行車体2の現在の方位が取外後車体方位Vに対し、右側(=平面視で時計回り)に40度ズレており(=差分角度が40度)、許容角度が30度である場合、機体方位変更角度は10度であるので、操作端末60のディスプレイに、「車体の向きを左側に10度以上方向転換させて下さい」というメッセージを表示させる。以後、差分角度が許容角度以下となるまで、差分角度の算出、許容角度以下か否かの判定、車体方位変更角度の算出と、操作端末60への表示とが繰り返し行われる。
一方、ステップS2の判定の結果、差分角度が許容角度以下である場合、自動運転ECU30の自動走行部32は、図8のステップs4で記録された取外し位置Rを通過し且つ取外後進行方向Mと平行に設定される仮想の走行基準線L上まで自動走行により走行車体2を後進させる(ステップS5)。
このとき、自動走行部32は、まず、走行基準線Lと車体測位装置11により測位される車体2の位置との距離が短くなるよう、都度操舵情報を生成し、車両ECU40に送信する。その後、車体2の位置が走行基準線Lに対して所定の距離まで近づけると、自動走行部32は、走行車体2の位置が走行基準線L上に載ると同時に、走行車体2の方位が、取外後車体方位Vと一致するよう操舵情報を生成し、SW15aの舵角を調整する。なお、本実施形態に係る作業車両1においては、作業機3が走行車体2の後部に取付けられるため、ステップS4にて走行車体2を後進させるが、作業機が走行車体の前部に取付けられる構成の場合には、ステップS4にて走行車体を前進させることとなる。
次いで、自動走行部32は、記録部33に記録された取外し位置Rの位置情報を参照し、取外し位置Rを目標として、走行車体2を、取外後車体方位Vと略同一の方位に向けた状態で、取外後進行方向Mと反対の方向への自動走行を開始させる(ステップS6)。このとき、自動走行部32は、車体測位装置11により取得される車体2の位置と走行基準線Lとの距離が短くなるよう都度操舵情報を生成し車両ECU40に送信することにより、走行基準線Lに沿って車体2を走行させる。同時に、自動走行部32は、車両ECU40に指示信号を出力し、車速センサ41により自動走行中の車速情報を取得させ、自動運転ECU30に送信させる。そして、得られた車速情報を、記録部33に記録する。
次いで、自動走行部32は、車体測位装置11の測位結果に基づき、車体2が、走行基準線L上に位置し且つ取外し位置Rから所定距離Dsだけ離間した中間地点Iに到達したか否かを判定する(ステップS7)。
判定の結果、車体2が中間地点Iに到達していない場合、自動走行部32は、車体2が中間地点Iに到達するまで判定を繰り返す。
これに対して、判定の結果、車体2が中間地点Iに到達している場合、自動走行部32は、走行停止制御を行い、車体2を中間地点Iで停止させる(ステップS8)。同時に、車両ECU40は、昇降バルブ46に制御信号を送信し、取付ヒッチ53の位置を下げる。このときの取付ヒッチ53の目標下げ位置は、取付ヒッチ53の第1係合凹部53dが、車体2から取外された作業機3の第1バー3cよりも下方に位置する位置である。車体2が停止されたとき、走行車体2は、作業機3に対して、図13及び図14に示される位置関係にある。なお、ステップS6において、取外し位置Rを目標として走行車体2を取外後進行方向Mと反対の方向へ自動走行させることは必ずしも必要でなく、中間地点Iを目標として、走行車体2を、取外後進行方向Mと反対の方向へ自動走行させるよう構成してもよい。
図13は、走行車体2が中間地点Iで停止されたときの車体2と作業機3との位置関係を示す模式的平面図であり、図14は、走行車体2が中間地点Iで停止されたときの車体2と作業機3との位置関係を示す略左側面図である。
走行車体2が停止したとき、図13及び図14に示されるように、車体2は作業機3に近い位置にあるが、取付ヒッチ53と、作業機3との間に水平方向にまだ距離がある。作業者Wは、車体2から降りて、走行車体2と作業機3との位置関係を確認することができる。
車体2が停止すると、自動運転ECU30は、操作端末60に表示指示信号を送信し、図15に示される再走行指示画面を表示させる(ステップS9)。図15は、走行停止制御が行われた後に操作端末60に表示される再走行指示画面を示す図面である。
図15に示されるように、再走行指示画面には、走行停止された走行車体2を自動走行により取外後進行方向と反対の方向にさらに自動走行させるための指示信号を制御装置5に入力するのに用いる再走行指示スイッチ64と、処理終了スイッチ65とが設けられている。再走行指示スイッチ64は本発明の「第2入力操作手段」の一例である。処理終了スイッチ65が押圧操作されると、操作端末60から制御装置5に、図11に示される処理を終了させるための終了指示信号が送信され、制御装置5による処理が終了する。この場合、作業者Wは、手動走行により、取付位置まで車体2を後進させる。
取付位置とは、作業機3の第1バー3cの下方に、取付ヒッチ53の第1係合凹部53dが位置するときの走行車体2の位置を指す。走行車体2が取付位置にあるとき、後に詳述するように、取付ヒッチ53を上昇させるだけで、走行車体2に作業機3を取付けることができる。処理終了スイッチ65が押圧操作された場合でも、上述のように、車体2が取外し位置Rに近い中間地点Iまで自動で移動されているから、作業者Wは、後方を確認しつつ、容易に車体2を取付位置まで後進させることができる。
一方、再走行指示スイッチ64が押圧操作されると、操作端末60から制御装置5に、走行車体2を取付位置まで自動走行させるための再走行指示信号が制御装置5に送信される。制御装置5に再走行指示信号が入力されると(ステップS10)、自動走行部32は、車体2を取外後車体方位Vと略同一の方位に向けた状態で、取外後進行方向Mと反対の方向に、走行基準線Lに沿って取付位置まで自動走行により車体2を後進させる(ステップS11)。
ここで、走行車体2の取付位置の情報は、作業機3の位置からの所定の長さの距離情報として予め記録部33に記録されており、自動走行部32は、再走行指示信号が制御装置5に入力されたときに、記録部33から当該所定の長さの距離情報を読み出す。そして、取外し位置Rから取外後進行方向Mの方向に当該所定の距離だけ離れた位置を取付位置として設定し、取付位置まで車体2を自動走行させるよう構成されている。
走行車体2が取付位置まで自動走行する間、自動走行部32は、ステップS6にて中間地点Iまで車体2を自動走行させたときの車速よりも遥かに低い車速で(平たく言えば、微速で)車体2を取付位置まで後進させる。同時に、自動運転ECU30は、表示指示信号を送信して操作端末60のディスプレイに、走行停止制御の実行を指示するための走行停止スイッチ(不図示)を表示させる。これにより、作業者Wは車体2の自動走行を安全に監視することができるとともに、万一の場合に、走行停止スイッチを押圧操作することで、車体2の走行を停止させることができる。なお、走行停止制御の実行を指示する走行停止スイッチを操作端末60上に表示させることは必ずしも必要でなく、別途制御装置5に指示信号を送信するためのリモートコントローラを設け、当該リモートコントローラに機械式の走行停止スイッチを配置してもよい。なお、作業機が走行車体の前部に取付けられる構成の場合には、ステップS6にて走行車体を取付位置まで前進させることとなる。
走行車体2が取付位置に到達すると、自動走行部32は、走行停止制御を行い、車体2を取付位置で停止させる(ステップS12)。
図16は、取付位置にある走行車体2に対し、作業機3が取付けられる様子を示す略左側面図である。より詳細には、図16(a)は、取付ヒッチ53が上昇される前の状態を示す略左側面図であり、図16(b)は、取付ヒッチ53が上昇される途中の状態を示す略左側面図である。
図11に示された制御により、走行車体2が取付位置まで移動されると、作業者Wにより、フィンガップレバー16a又はポジションレバーの操作が行われることで、ロアリンク9後ろ上がりに回動され、取付ヒッチ53が上昇される。その結果、図16(b)に示されるように、取付ヒッチ53の第1係合凹部53dが、作業機3の第1バー3cに係合される。
こうして上部が係合された後、さらに、取付ヒッチ53が上昇されることで、作業機3が持ち上げられ、図16(b)に示されるように、重心の移動により作業機3が第1バー3cを中心に左側面視で時計回りに回動される。その結果、作業機3の左右一対の第2バー3dが、取付ヒッチ53の第2係合凹部53eに差し込まれて係合し、作業機3の取付けが完了する。
以上のように、本実施形態に係る作業車両1においては、走行指示スイッチ61が押圧操作された後に、再走行指示スイッチ64が押圧操作され、さらにその後に、フィンガップレバー16a又はポジションレバーの操作が行われるだけで作業機3を車体2に取付けることができる。
<本実施形態の技術的意義>
図1ないし図16に示された本実施形態によれば、本発明の「第1入力操作手段」の一例である走行指示スイッチ61(図10参照)が押圧操作されることにより制御装置5に走行指示信号が入力されると、制御装置5が、取外し位置R(図12参照)を目標として走行車体2を自動走行させるよう構成されているから、作業機3を走行車体2に取付ける作業負担を軽減することができる。
さらに、本実施形態によれば、走行車体2と作業機3とが予め設定された取付最大距離Dpよりも離れたことを条件として、制御装置5が現在の作業機3の位置情報を、作業機3の取外し位置Rを示す位置情報として記録するよう構成されているから、作業者Wが何らかの操作により、作業機3の取外し位置を記録させておく必要がなく、作業者Wの負担を軽減できる。
加えて、本実施形態によれば、走行車体2が作業機3から離れるときの車体2の方位と進行方向である取外後車体方位V及び取外後進行方向M(図9参照)を記録し、走行車体2を作業機3の取外し位置Rまで自動走行させる際に、車体2を記録された取外後車体方位Vと略同一の方位に向けた状態で、記録された取外後進行方向Mと反対方向に走行させるよう構成されているから、走行車体2を、作業機3の位置から離れたときの車体2の左右位置に移動させることができる。
また、本実施形態によれば、作業機3から離れたときの進行方向である取外後進行方向Mと逆方向に走行車体2を自動走行させるから、走行車体2が何らかの障害物と接触してしまうリスクを軽減できる。
さらに、本実施形態によれば、走行車体2が作業機3の取外し位置Rから所定距離だけ離間した中間地点Iに到達すると走行が停止されるから、作業者Wが走行車体2と作業機3との距離感を確認することができ、安全性が向上する。
加えて、本実施形態によれば、中間地点Iで走行車体2の走行を停止後に、作業機3の方向へさらに自動走行させるときには、走行停止前までの車速よりも低い車速で自動走行させるよう構成されているから、作業者Wが、走行車体2の走行を安心して監視できる。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態においては、走行車体2はトラクタにより構成されているが、走行車体2をトラクタにより構成することは必ずしも必要でなく、農作業を行う作業機3が着脱可能に装着されるものであれば、その種類は限定されない。
さらに、前記実施形態においては、作業機3がロータリー耕耘機により構成されているが、本発明に係る作業機の種類はこれに限定されるものではなく、草刈機、レーザーレベラー、カルチベータ、畝立て機、ブロードキャスタ、移植機等であってもよい。
加えて、前記実施形態においては、作業機3が走行車体2の後ろ側に装着可能に構成されているが、作業機3は走行車体2の前側に装着可能としてもよい。この場合には、作業機の装着時に、作業機が取り外されたときの進行方向に対して反対方向に走行車体を自動走行により前進させることで、走行車体を容易に作業機に近付けることができる。
また、前記実施形態においては、作業機3に、無線通信が可能な通信部と、バッテリーにより構成された電源とが設けられているが、作業機に無線通信手段と電源とを備えることは必ずしも必要でない。例えば、作業機が取り外されて制御部との通信が途絶えた際に、作業機3側から最後に受信した作業機3の位置情報を取外し位置として記録し、当該取外し位置まで走行車体を自動走行により近付けるよう構成することが可能である。
さらに、前記実施形態においては、車両ECU40は、ロアリンクセンサ28の回動角度を検出するロアリンクセンサ28の検出信号に基づき、昇降バルブ46に制御信号を送信することで、ロアリンク9を回動させ、取付ヒッチ53及び作業機3を昇降するよう構成されているが、ロアリンクセンサ28に代えて、リフトアーム27の回動角度を検出するセンサを設け、当該センサの検出信号に基づき、昇降バルブ46に制御信号を送信することで、ロアリンク9を回動させ、取付ヒッチ53及び作業機3を昇降する作業機3を昇降するよう構成してもよい。この場合には、当該センサの検出信号に基づき、作業機3が走行車体2から水平方向に最も離れる角度をとったときに、車両ECU40が、最大距離信号を自動運転ECU30に送信するよう構成することができる。
加えて、前記実施形態において、制御装置5は、走行指示信号が入力されると、まず、現在の走行車体2の方位と、取外後車体方位Vとの間の差分角度を算出し、当該差分角度が所定の許容角度以下であることを条件として、走行車体2の自動走行を開始するよう構成されているが、上記条件に代えて、又は上記条件とともに、リニアシフトレバー16dの操作により車体2が後進する状態に設定されていることを条件として、自動走行を開始するよう構成してもよく、さらに、副変速レバー16eが高速以外の操作位置に操作されていることを条件として自動走行を開始するよう構成してもよい。これにより、意図せず車体2の自動走行が開始されてしまうことを防止できるとともに、自動走行時の安全性を高めることができる。また、走行指示信号を受信した際に、車体2の方位と取外後車体方位との差分角度が許容角度以下であることを条件として自動走行を開始することは必ずしも必要でなく、走行指示信号が入力された場合に、無条件で自動走行を開始するよう構成してもよい。さらに、走行指示信号が入力されたときに、現在の走行車体2の位置と、走行基準線Lとの間の距離を算出し、当該距離が所定の許容距離以下であることを条件として、走行車体2の自動走行を開始するよう構成してもよい。
また、前記実施形態において、制御装置5は、再走行指示信号が入力されたときに、作業機3の第1バー3cの下方に、取付ヒッチ53の第1係合凹部53dが位置する取付位置まで走行車体2を自動走行により後進させるよう構成されているが、作業機3の取外し位置Rを記録するときに、併せて走行車体2の位置も記録し、再走行指示信号が入力されたときに、当該記録された走行車体2の位置まで、走行車体2を自動走行により後進させるよう構成してもよい。
さらに、前記実施形態においては、取付ヒッチ53を介して作業機3が走行車体2に取付けられるよう構成されているが、取付ヒッチ53なしに、走行車体2に直接作業機3を取付け可能に構成してもよい。
加えて、前記実施形態においては、制御装置5の制御に基づく自動走行により走行車体2が取付位置まで移動された後に、作業者Wの操作により、取付ヒッチ53が上昇されることで、作業機3が車体2に取付けられるよう構成されているが、走行車体2が取付位置で停止すると、制御装置5が自動的に取付ヒッチ53を上昇させるよう構成してもよい。これにより、作業者Wの作業負担をより一層軽減できる。
また、前記実施形態においては、作業車両1は、変速装置の一例として、ミッションケース19及びHSTサーボモータ43を備えているが、変速装置の他の一例として、電動モータ等を設けてもよい。電動モータにより車速を変更する場合には、電動モータの駆動により前後の車軸23,24を回転させる、いわゆるEV車の構成とすることができ、電動モータの回転速度を変更することにより、車速を変更できる。
1 作業車両
2 走行車体
3 作業機
4 エンジン
5 制御装置
6 作業機ECU
7 3点リンク機構
8 トップリンク
9 ロアリンク
10 ボンネット
11 車体測位装置
12 作業機測位装置
13 前輪
14 後輪
15 操舵機構
16 操作部
18 操縦席
21 ステアリングセンサ
23 前輪車軸
24 後輪車軸
25 PTO軸
26 昇降シリンダ
27 リフトアーム
30 自動運転ECU
32 自動走行部
33 記録部
34 取外し検知部
40 車両ECU
41 車速センサ
42 スロットルモータ
43 HSTサーボモータ
44 エンコーダ
45 方位センサ
46 昇降バルブ
47 ブレーキ制御機構
51 キャビン
52 リフトロッド
53 取付ヒッチ
60 操作端末
D 離間距離
Dp 取付最大距離
I 中間地点
L 走行基準線
M 取外後進行方向
R 取外し位置
V 取外後車体方位

Claims (4)

  1. 農業用の作業車両であって、
    車速を変更する変速装置と車体の進行方向を変更する操舵機構とを有する走行車体と、
    前記走行車体に取外し可能に取付けられた作業機と、
    前記走行車体の位置を測定する車体測位装置と、
    前記作業機の位置を測定し、位置情報を取得する作業機測位装置と、
    前記変速装置及び前記操舵機構を制御することにより前記走行車体を自動走行させる制御装置と、
    前記走行車体を前記作業機の位置へ近付けるための指示信号を作業者が前記制御装置に入力するのに用いられる第1入力操作手段とを備え、
    前記制御装置は、前記車体測位装置により測定される前記走行車体の位置と、前記作業機測位装置により測定される前記作業機の位置とが予め設定された設定距離よりも離れたことを条件として、現在の前記作業機の位置情報を、前記作業機の取外し位置を示す位置情報として記録し、その後、
    前記第1入力操作手段を用いて指示信号が入力されると、前記取外し位置を示す位置情報を参照し、前記取外し位置を目標として前記走行車体を自動走行させることを特徴とする作業車両。
  2. 前記走行車体が向く方位を取得する方位取得手段と、
    前記走行車体の進行方向を取得する進行方向取得手段とを備え、
    前記制御装置は、前記取外し位置の位置情報の記録後、前記車体測位装置により測定される前記走行車体の位置が、前記作業機測位装置により測定される前記作業機の位置から離れたことを条件として、前記方位取得手段により取得される前記走行車体の方位と、前記進行方向取得手段により取得される進行方向とを記録し、その後、
    前記制御装置は、前記走行車体を、前記取外し位置を目標として自動走行させる際に、前記取外し位置を通過し前記進行方向と平行に設定される走行基準線上まで自動走行させた後に、記録された方位と略同一の方位に向けた状態で、前記進行方向に対して反対方向に自動走行させるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記走行車体が、前記取外し位置から所定距離だけ離間した地点まで到達すると、前記制御装置が前記走行車体の走行を停止させるよう構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両。
  4. 前記走行車体の走行を停止させた後、前記走行車体を前記進行方向に対して反対方向にさらに自動走行させるための指示信号を作業者が前記制御装置に入力するのに用いられる第2入力操作手段を備え、
    前記制御装置は、前記走行車体を前記所定距離だけ離間した地点まで自動走行させたときの車速を記録するよう構成され、
    前記第2入力操作手段を用いて指示信号が入力されると、前記制御装置は、前記走行車体を、前記所定距離だけ離間した地点まで自動走行させたときの車速よりも低い車速で自動走行させることを特徴とする請求項3に記載の作業車両。
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