JP2024017127A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体上に形成された画像内における光沢差の発生を抑制することが可能な画像形成装置を提供すること。【解決手段】インクジェット式の画像形成装置であって、複数の記録ヘッド240a~240fそれぞれに供給する駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、記録媒体上に形成された第1テスト画像の濃度情報を読み取る第1テスト印刷実行部40aと、読み取られた第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、複数の記録ヘッド240a~240fそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する閾値電圧特定部40bと、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
従来、記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出(射出)させ、用紙等の記録媒体上に着弾させることによって画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置がある。
この種の画像形成装置では、記録速度の向上を目的として、各々ノズル列が形成された複数の記録ヘッドを、上記相対移動の方向と交差する方向(即ち、記録媒体の幅方向(以下、「幅方向」と称する))に沿って、千鳥状に配列して長尺のラインヘッドを構成し、当該長尺のラインヘッドによって画像を形成する装置構成が採られている。かかる画像形成装置は、搬送方向に沿って、ラインヘッドに記録用紙を一度だけスキャンさせることによって画像を形成することができる(ワンパス方式とも称される)。
特開2006-159549号公報 特開2019-081344号公報
ところで、この種の画像形成装置においては、記録ヘッド毎の個体差に起因して、記録ヘッド毎のインクの吐出量にばらつきが生じ、記録媒体に形成した画像(以下、「形成画像」と称する)に濃度ムラが生じる場合がある。
このため、従来技術に係る画像形成装置では、記録媒体上にテスト画像を印刷し、当該記録媒体上に形成されたテスト画像からノズル列に沿う方向の濃度の変動を読み取り、ヘッド単位又はノズル単位で、記録ヘッドの駆動電圧に帰還をかけ、ドットの大きさを変えることによって、濃度ムラに起因する画質低下を抑制するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、本願の発明者らの鋭意検討の結果、特許文献1に記載の従来技術では、各ノズルからインク吐出を行った際に生ずるサテライトを考慮することなく駆動電圧を決定するために、記録ヘッド間で、形成する画像に、サテライトに起因する光沢差が発生しまうことが分かってきた。
図1は、記録媒体上に発生するサテライトについて、説明する図である。尚、図1には、3箇所のノズルから記録媒体上に吐出されたインクの着弾態様を示している。
サテライトは、一般に、図1に示すように、記録ヘッドのノズルからインクが吐出された際に、主滴から分離した副滴に起因して発生する。この際、主滴から分離した副滴は、記録媒体上では主滴に対して搬送方向の下流側に着弾するため、サテライトは、主滴のインク領域の搬送方向の下流側に形成される。かかるサテライトは、その後に吐出されたインクと記録媒体上で重なり合うことになり、記録媒体上に形成されるドットの大きさを変化させることになる。その結果、記録ヘッド間でサテライトの発生態様が異なる場合、サテライトの発生に起因して、形成画像内に光沢差が発生することになる(図6を参照して後述)。
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたもので、記録媒体上に形成された画像内における光沢差の発生を抑制することが可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本発明は、
複数の記録ヘッドを有し、当該複数の記録ヘッドそれぞれに設けられたノズル列の各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に画像形成するインクジェット式の画像形成装置であって、
前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、前記記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第1テスト画像の濃度情報を読み取る第1テスト印刷実行部と、
読み取られた前記第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の前記駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する閾値電圧特定部と、
を備える画像形成装置である。
又、他の局面では、
複数の記録ヘッドを有し、当該複数の記録ヘッドそれぞれに設けられたノズル列の各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に画像形成するインクジェット式の画像形成装置の制御方法であって、
前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、前記記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第1テスト画像の濃度情報を読み取る処理と、
読み取られた前記第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の前記駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する処理と、
を有する制御方法である。
又、他の局面では、
複数の記録ヘッドを有し、当該複数の記録ヘッドそれぞれに設けられたノズル列の各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に画像形成するインクジェット式の画像形成装置の制御プログラムであって、
前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、前記記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第1テスト画像の濃度情報を読み取る処理と、
読み取られた前記第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の前記駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する処理と、
を有する制御プログラムである。
本発明に係る画像形成装置によれば、記録媒体上に形成された画像内における光沢差の発生を抑制することが可能である。
記録媒体上に発生するサテライトについて、説明する図 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図 本発明の一実施形態に係るヘッドユニットの構成の一例を示す模式図 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図 本発明の一実施形態に係る制御部の有する機能ブロックの一例を示す図 一般的な画像形成装置におけるサテライトの発生特性を示す図 本発明の一実施形態に係るサテライト調査用の第1テスト画像の一例を示す図 サテライト調査用の第1テスト画像を用いて印刷を実行した際に検出される、ピエゾ駆動電圧と、記録媒体上に形成される形成画像の濃度との関係を示す図 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、第1テスト印刷実行部及び閾値電圧特定部が実施する第1テスト印刷(サテライト調査用のテスト印刷)の動作フローの一例を示す図 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、ヘッド制御部が実施する本印刷時の動作フローの一例を示す図 変形例に係る制御部の有する機能ブロックの一例を示す図 変形例に係る画像形成装置において、制御部(第2テスト印刷実行部及び濃度補正部)が実施する第2テスト印刷の動作フローの一例を示す図 変形例に係る制御部の濃度補正処理についての説明図
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
以下、図2~図4を参照して、本発明の一実施形態に係る画像形成装置(以下、「画像形成装置1」と称する)の構成の一例について説明する。
図2は、画像形成装置1の構成の一例を示す図である。
画像形成装置1は、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出(射出)させ、用紙等の記録媒体P上に着弾させることによって画像を形成するインクジェット式の画像形成装置である。画像形成装置1は、給紙部10と、画像形成部20と、排紙部30と、制御部40とを備える。
画像形成装置1は、制御部40による制御下で、給紙部10に格納された記録媒体Pを画像形成部20に搬送し、画像形成部20で記録媒体P上にインクを吐出して画像を記録し、画像が記録された記録媒体Pを排紙部30に搬送する。
詳しくは、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色についてそれぞれ所定の記録階調数で記録媒体P上に色を重ねて出力することで当該記録媒体P上にカラー画像を記録する。画像形成装置1は、上記した高速印刷モードにて、記録媒体P上にカラー画像を記憶することが可能に構成されている。尚、以下では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各インク色を、Y、M、C、Kと略称して記載する。
記録媒体Pとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
給紙部10は、記録媒体Pを格納する給紙トレー11と、給紙トレー11から画像形成部20に記録媒体Pを搬送して供給する媒体供給部12とを有する。媒体供給部12は、内側が2本のローラーにより支持された輪状のベルトを備え、このベルト上に記録媒体Pを載置した状態でローラーを回転させることで記録媒体Pを給紙トレー11から画像形成部20へ搬送する。
画像形成部20は、搬送部21と、受け渡しユニット22と、加熱部23と、ヘッドユニット24と、定着部25と、画像読取部26と、デリバリー部27とを有する。
搬送部21は、円筒状の搬送ドラム211の搬送面上に載置された記録媒体Pを保持し、搬送ドラム211が搬送方向に直交する方向(即ち、記録媒体の幅方向)に延びた回転軸(円筒軸)を中心に回転して周回移動することで搬送ドラム211上の記録媒体Pを搬送面に沿った搬送方向に搬送する。
搬送ドラム211は、その搬送面上で記録媒体Pを保持するための図示しない爪部及び吸気部を備える。記録媒体Pは、爪部により端部が押さえられ、かつ吸気部により搬送面に吸い寄せられることで搬送面に保持される。
受け渡しユニット22は、給紙部10の媒体供給部12と搬送部21との間の位置に設けられ、媒体供給部12から搬送された記録媒体Pの一端をスイングアーム部221で保持して取り上げ、受け渡しドラム222を介して搬送部21に引き渡す。
加熱部23は、受け渡しドラム222の配置位置とヘッドユニット24の配置位置との間に設けられ、搬送部21により搬送される記録媒体Pが所定の温度範囲内の温度となるように当該記録媒体Pを加熱する。加熱部23は、例えば、赤外線ヒーター等を有し、制御部40から供給される制御信号に基づいて赤外線ヒーターに通電して当該赤外線ヒーターを発熱させる。
ヘッドユニット24は、記録媒体Pが保持された搬送ドラム211の回転に応じた適切なタイミングで、搬送ドラム211の搬送面に対向するインク吐出面に設けられたノズル開口部から記録媒体Pに対してインクを吐出することにより画像を記録する。
ヘッドユニット24は、インク吐出面と搬送面とが所定の距離だけ離隔されるように配置される。本実施の形態の画像形成装置1では、Y,M,C,Kの4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット24が記録媒体Pの搬送方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。尚、本実施形態に係る4つのヘッドユニット24は、それぞれ、同様の構成を有するため、以下では、「ヘッドユニット24」と総称する。
ヘッドユニット24は、画像の記録時には位置が固定されて用いられ、記録媒体Pの搬送に応じて搬送方向の異なる位置に所定の間隔(搬送方向間隔)で順次インクを吐出していくことで、シングルパス方式で画像を記録する。
図3は、ヘッドユニット24の構成の一例を示す模式図である。図3には、ヘッドユニット24のうち搬送ドラム211の外周面と対向する面を示している。
ここでは、ヘッドユニット24は、取り付け部材244に取り付けられた6つの記録ヘッド240a~240fを備える。6つの記録ヘッド240a~240fの各々には、インクを貯留する圧力室(図示せず)と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子(図示せず)と、圧力室に連通するノズル243とを各々有する複数の画像形成素子が、記録媒体Pの幅方向に沿って一列に設けられている。この画像形成素子は、圧電素子を変形動作させる駆動信号が入力されると、圧電素子の変形により圧力室が変形して圧力室内の圧力が変化し、圧力室に連通するノズル243からインクを吐出する。これにより、6つの記録ヘッド240a~240fの各々において、画像データの画素値に応じた液量のインクが、ノズル243から記録媒体Pに向けて吐出され、搬送ドラム211に担持された記録媒体Pに画像が形成される。
6つの記録ヘッド240a~240fは、記録媒体Pの幅方向(記録ヘッド240のノズル列方向)についての配置範囲が切れ目なく繋がるように千鳥状に配置されている。又、6つの記録ヘッド240a~240fは、互いに隣接する一対の記録ヘッド240において、各々に設けられた複数のノズル243(ノズル群)のうち、一の記録ヘッド240の一方側の端部近傍のノズルと、他の一の記録ヘッド240の他方側の端部近傍のノズルとのノズル列方向についての配置範囲が重なるように配設されている。
ヘッドユニット24に含まれるノズル243の記録媒体Pの幅方向についての配置範囲は、搬送ドラム211により搬送される記録媒体Pのうち画像が形成される領域の記録媒体Pの幅方向の全幅をカバーしており、ヘッドユニット24は、画像の形成時には搬送ドラム211の回転軸に対して固定されて用いられる。すなわち、ヘッドユニット24は、記録媒体Pに対する記録媒体Pの幅方向についての画像形成可能幅に亘ってインクを吐出可能なラインヘッドを構成する。
記録ヘッド240は、記録ヘッド240内に貯留されるインクを加熱するインク加熱部(図示せず)を備え、加熱されてゾル状となったインクを吐出する。このゾル状のインクが記録媒体Pに吐出されると、インクが記録媒体Pに着弾した後、自然冷却されることで速やかにインクがゲル状となって記録媒体P上で凝固する。
尚、記録ヘッド240のノズル243から吐出されるインクとしては、例えば、紫外線硬化型のホットメルトインク組成物を用いることができる。
定着部25は、搬送部21の記録媒体Pの幅方向の全幅に亘って配置されたエネルギー線照射部を有し、搬送部21に載置された記録媒体Pに対して当該エネルギー線照射部から紫外線等のエネルギー線を照射して記録媒体P上に吐出されたインクを硬化させて定着させる。定着部25のエネルギー線照射部は、搬送方向についてヘッドユニット24の配置位置からデリバリー部27の受け渡しドラム271の配置位置までの間において搬送面と対向して配置される。
画像読取部26は、定着部25による画像の定着位置よりも搬送方向下流側において、搬送ドラム211のドラム面に対向して配置されている。画像読取部26は、搬送ドラム211により搬送される記録媒体Pに形成されている画像(例えば、後述するテスト画像)を読み取る。画像読取部26は、読み取った画像の濃度情報等を撮像データとして制御部40に送る。
画像読取部26は、例えば、搬送ドラム211により搬送される記録媒体Pに対して光を照射する光源と、当該光源から記録媒体Pに照射された光に基づく当該記録媒体Pからの反射光の強度を検出するセンサ部との組合せからなる。センサ部は、例えば、複数の検出素子(画素)が、記録媒体Pの幅方向に配列されてなるラインセンサである。センサ部は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)型の撮像素子や、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の撮像素子等で構成され、記録媒体Pの形成画像を複数の波長成分ごと、例えば、赤(R),緑(G),青(B)の3波長で取得可能となっている。
デリバリー部27は、内側が2本のローラーにより支持された輪状のベルトを有するベルトループ272と、記録媒体Pを搬送部21からベルトループ272に受け渡す円筒状の受け渡しドラム271とを有し、受け渡しドラム271により搬送部21からベルトループ272上に受け渡された記録媒体Pをベルトループ272により搬送して排紙部30に送出する。
排紙部30は、デリバリー部27により画像形成部20から送り出された記録媒体Pが載置される板状の排紙トレー31を有する。そして、排紙部30は、排紙トレー31上に画像が形成された記録媒体Pを載置する。
図4は、画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、制御部40と、ヘッド駆動部50と、搬送駆動部60と、画像処理部70と、入出力インターフェース80と、記憶部100とを備える。
制御部40は、CPU41(Central Processing Unit)、RAM42(Random Access Memory)、及びROM43(Read Only Memory)を有し、画像形成装置1の全体動作を統括制御する。制御部40は、入出力インターフェース80を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)から送信された画像データを受信し、ヘッド駆動部50、搬送駆動部60、及び画像処理部70等に、この画像データ(入力画像データ)に基づいて記録媒体P上に画像を形成させる動作を実施させる。
CPU41は、ROM43に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM42に記憶させ、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。尚、ROM43に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
制御部40の有する後述する各機能(第1テスト印刷実行部40a、閾値電圧特定部40b、及び、ヘッド制御部40c)は、例えば、CPU41がROM42、RAM43、及び記憶部100等に記憶された制御プログラムや各種データを参照することによって実現される。但し、各機能の一部又は全部は、CPU41による処理に代えて、又は、これと共に、DSP(Digital Signal Processor)や、専用のハードウェア回路(例えば、ASIC又はFPGA)による処理によって実現されてもよい。
ヘッド駆動部50は、制御部40の制御に基づいてヘッドユニット24の画像形成素子に対して適切なタイミングで画像データに応じた駆動信号を供給することにより、ヘッドユニット24のノズルから画像データの画素値に応じた量のインクを吐出させる。
ヘッド駆動部50は、制御部40によって画像処理された画像データを受け取り、当該画像データに基づいて記録媒体P上に所定の画像を形成する。具体的には、ヘッド駆動部50は、制御部40による制御の下に、ヘッドユニット24に対して、画像データの画素値に応じた駆動電圧を印加する。これにより、記録ヘッド240のノズル243から、画像データの画素値に応じた液量のインクが吐出(射出)され、記録媒体P上の所定の位置に着弾することで画像が形成される。
一画素領域あたりに記録ヘッド240のノズル243から吐出されるインクの液量は、ヘッド駆動部50から記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧パターンに基づいて調整される。具体的には、制御部40(後述するヘッド制御部40c)は、基本的には、ヘッド駆動部50から記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧レベルに基づいて調整し、必要に応じて、当該駆動電圧の印加時間の変更や、記録ヘッド240の吐出階調(一画素領域あたりに吐出する吐出回数(マルチドロップ方式))の変更によっても調整する。
搬送駆動部60は、制御部40から供給される制御信号に基づいて、搬送ドラム211に設けられた搬送ドラムモーターに駆動信号を供給して搬送ドラム211を所定の速度およびタイミングで回転させる。また、搬送駆動部60は、制御部40から供給される制御信号に基づいて媒体供給部12、受け渡しユニット22、及びデリバリー部27を動作させるためのモーターに駆動信号を供給して、記録媒体Pの搬送部21への供給及び搬送部21からの排出を行わせる。
画像処理部70は、記憶部100に記憶された画像データに対して所定の画像処理を行って、得られた画像データを記憶部100に記憶させる。この画像処理には、画像データに図示しない補正テーブル等を適用して画像データを補正する補正処理の他、色変換処理、階調補正処理、擬似中間調処理などが含まれる。
入出力インターフェース80は、外部装置(例えば、パーソナルコンピューター)の入出力インターフェースと接続され、制御部40と外部装置との間のデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース80は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか、または、これらの組み合わせで構成される。
記憶部100は、印刷ジョブデータ100a、テスト画像データ100b、及び、駆動条件データ100c等を記憶する。記憶部100としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等が用いられる。
印刷ジョブデータ100aは、入出力インターフェース80を介して外部装置から入力された印刷ジョブに係るデータであって、例えば、ジョブ識別情報、印刷対象の画像データ、画像記録に係る設定データ、及び、印刷ジョブ実行中のステータス(例えば、印刷完了枚数)に係るステータスデータ等を含む。
テスト画像データ100bは、テスト印刷の際に用いられるテスト画像の画像データである。テスト画像データ100bは、サテライト調査用の第1テスト画像の画像データを含む(図7を参照して後述)。
駆動条件データ100cは、記録ヘッド240a~240fの駆動条件に係るデータである。駆動条件データ100cは、テスト印刷(即ち、サテライト調査)によって特定された記録ヘッド240がインク吐出を行った際に、サテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧に係るデータ等を含む。尚、かかる閾値電圧データは、本印刷実行時に、ヘッドユニット24が有する6つの記録ヘッド240a~240fそれぞれを駆動する際の駆動電圧の上限電圧レベルとして設定される(図6を参照して後述)。
[制御部の詳細構成について]
以下、図5~図10を参照して、本実施形態に係る制御部40の詳細構成について説明する。
図5は、制御部40の有する機能ブロックの一例を示す図である。
制御部40は、第1テスト印刷実行部40aと、閾値電圧特定部40bと、ヘッド制御部40cと、を有している。
第1テスト印刷実行部40aは、サテライト調査用の第1テスト印刷として、ヘッドユニット24に設けられた記録ヘッド240a~240fを用いて記録媒体P上にサテライト調査用の第1テスト画像(図7を参照)を形成すると共に、画像読取部26を用いて記録媒体P上に形成された第1テスト画像の濃度情報を読み取る。尚、ここでは、後述する変形例で説明する「第2テスト印刷」及び「第2テスト画像」との区別のため、「第1テスト印刷」及び「第1テスト画像」との語を用いている。
ここで、第1テスト印刷実行部40aは、第1テスト画像の濃度情報からサテライトが発生する変化点を特定し得るようにするため、記録ヘッド240a~240fを用いて記録媒体P上に第1テスト画像を形成する際、記録ヘッド240a~240fそれぞれに供給するピエゾ駆動電圧(以下、単に「駆動電圧」とも称する)の電圧レベルを変化させながら、記録ヘッド240a~240fに記録媒体P上への第1テスト画像の印刷を実施させる(図8を参照)。
閾値電圧特定部40bは、第1テスト印刷時に読み取られた記録媒体P上に形成された第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性(図8を参照)に基づいて、記録ヘッド240a~240fそれぞれについてサテライトが発生する変化点となるピエゾ駆動電圧の閾値電圧(以下、単に「閾値電圧」とも称する)を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の駆動電圧の上限電圧レベル(即ち、駆動条件データ100c)として設定する。
ヘッド制御部40cは、本印刷実行時、印刷対象の画像データから換算される記録媒体Pの各画素位置への要求インク吐出量を充足するように、記録ヘッド240a~240fそれぞれを駆動させる。ここで、ヘッド制御部40cは、記録ヘッド240a~240fそれぞれに供給する駆動電圧が、閾値電圧特定部40bに特定された閾値電圧以下の条件下で、記録媒体Pの各画素位置への要求インク吐出量を充足するように、記録ヘッド240a~240fの各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に供給する駆動電圧の電圧パターンを制御する。
ヘッド制御部40cは、例えば、記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧レベルに基づいて、記録ヘッド240a~240fの各ノズル243から吐出させるインクの吐出量を調整する。そして、ヘッド制御部40cは、要求インク吐出量が大きい画素領域においては、駆動電圧の電圧レベルが閾値電圧を超えないように、当該駆動電圧の印加時間の変更や、記録ヘッド240の吐出階調(一画素領域あたりに吐出する吐出回数)の変更によって、記録ヘッド240a~240fの各ノズル243から吐出させるインクの吐出量を調整する(図9を参照)。
図6は、本願の発明者らが実験により検証した一般的な画像形成装置におけるサテライトの発生特性を示す図である。図6Aは、記録媒体P上に発生するサテライトと、ピエゾ駆動電圧との関係を示す図である。図6Bは、記録媒体P上に発生するサテライトと、形成画像の光沢との関係を示す図である。
上記したように、サテライトは、ノズル243からインクが吐出された際に、主滴から分離した副滴に起因して発生するものであるが、この現象を実験により検証したところ、図6Aに示すように、ピエゾ駆動電圧を上げると、ノズル243から吐出されるインクの放出速度が速くなり、それに伴って、主滴から副滴の分離が生じやすくなり、サテライトが発生しやすくなる。即ち、ピエゾ駆動電圧が大きくなると、サテライトの個数も増加する。特に、図6Aに示すように、ピエゾ駆動電圧がある閾値電圧を超えると、サテライトが発生しやすくなる。
そして、サテライトが多くなることで、インク表面(即ち、形成画像)に凹凸が発生し、光沢が低下することになる(図6Bを参照)。この際、各記録ヘッド240でサテライトの発生状況が異なると、各記録ヘッド240で形成される形成画像間の光沢差として顕在化する。
上記したように、従来技術に係る画像形成装置では、記録媒体上に濃度ムラ測定用のテスト画像(テストチャートとも称される)を印刷し、当該記録媒体上に形成されたテスト画像からノズル列に沿う方向の濃度の変動(即ち、記録ヘッド間のインク吐出量のぶれ)を読み取り、ヘッド単位又はノズル単位で、記録ヘッドの駆動電圧に帰還をかけ、ドットの大きさを変えることによって、濃度ムラを調整する。かかる調整方法は、形成画像内の濃度ムラの調整には効果的である。
しかしながら、本願の発明者らの鋭意検討の結果、各記録ヘッド240の個体差や、各記録ヘッド240内に存在するインク特性の差(例えば、粘度)等に起因して、画像形成装置1の記録ヘッド240間で、サテライトの発生態様が異なることが分かってきた。
特に、図6Aに示すピエゾ駆動電圧の閾値電圧は、記録ヘッド240の状態や記録ヘッド240内に存在するインク特性に起因して変化し、一律なものではなく、その時々の周囲環境に応じても変化する。そのため、隣接する記録ヘッド240間で、サテライトの発生状態が異なることが多く、その結果、各記録ヘッド240で形成される形成画像間に光沢差が発生し、記録媒体P上に形成された画像が違和感を伴うものとなる。尚、記録ヘッド240のピエゾ駆動電圧を変化させたときに、ピエゾ駆動電圧が閾値電圧を超えた時にサテライトが発生し始めるため、この閾値電圧を、以下、「サテライト発生変化点」とも称する。
従って、形成画像中における光沢差を抑制するためには、各記録ヘッド240を、各々の閾値電圧以下のピエゾ駆動電圧で駆動させることが重要となり、各記録ヘッド240の閾値電圧(サテライト発生変化点)を特定することが必要となる。
但し、サテライトは、ノズル243から吐出されるインクの主滴に比較して極めて小さいため、従来技術に係る画像形成装置で用いているような濃度ムラ測定用のテスト画像中では、サテライトの発生の有無を検出することは困難である。これは、従来の濃度ムラ測定用のテスト画像は、互いに隣接する記録ヘッド240に形成された画像間での濃度差を正確に捉えることを目的とするため、記録媒体P上にベタ状に形成されるようになっているためである。換言すると、従来技術に係る画像形成装置では、1ドットのみで、ノズル243から吐出されるインクの吐出量の傾向を正確に捉えることは困難であるため、ベタ状に形成されたテスト画像から各ノズル243から吐出されるインクの吐出量の傾向を捉える手法が採用されている。しかしながら、ベタ状に形成されたテスト画像上では、極微量なサテライトは埋没してしまい、画像読取部26では検出することは困難である。
この点、本願の発明者らの鋭意検討の結果、サテライトは、複数の記録ヘッド240それぞれからインクの吐出が行われ、且つ、順次吐出されるインクの吐出位置が搬送方向において不連続となるように設定されたドットパターンをテスト画像(以下、「サテライト調査用のテスト画像」又は「第1テスト画像」と称する)(図7を参照)として用いることで検出可能であるという知見を得た。即ち、第1テスト画像では、記録ヘッド240の一つのノズル243から吐出されるインクにより形成されるドットを搬送方向において互いに分離させ、これにより、サテライトが第1テスト画像中で埋没することを防止し、当該ノズル243においてサテライトが発生しているか否かを検出する。
図7の図7A~図7Cは、それぞれ、サテライト調査用の第1テスト画像の一例を示す図である。
図7A~図7Cに示す第1テスト画像は、いずれも、複数の記録ヘッド240それぞれからインクの吐出が行われ、且つ、順次吐出されるインクの吐出位置が搬送方向において不連続となるように設定されたドットパターンである。尚、図7A~図7Cでは、仮にサテライトが発生した場合を想定して、各インク吐出位置の下方(即ち、搬送方向下流側)に、当該サテライトが発生する想定位置を描画している。
より詳細には、図7Aに示す第1テスト画像は、ノズル列方向においてもドットを離間させるため、各記録ヘッド240のノズル列243中のうち、数個のノズル243おきに吐出が実施されるように設定されている。図7Aに示す第1テスト画像は、全体としてのドット数が少ないため、記録媒体P上でサテライトが発生している場合と、記録媒体P上でサテライトが発生していない場合とで、画像上の濃度差をより捉えやすい点で有用である。
図7Bに示す第1テスト画像は、各記録ヘッド240のノズル列中のすべてのノズル243から吐出が実施されるように設定され、ノズル列方向に沿って連続的にドットが配設された状態となっている。
又、図7Cに示す第1テスト画像は、各記録ヘッド240のノズル列中のすべてのノズル243から吐出が実施されるように設定され、且つ、各ノズル243から吐出されて形成されたドットによって描画される直線が斜め方向に延在するように各ノズル243からの吐出タイミングがずれるように設定されている。
図7B及び図7Cに示す第1テスト画像は、図7Aに示す第1テスト画像と比較して、全体としてのドット数が多くなるため、記録媒体P上でサテライトが発生している場合と、記録媒体P上でサテライトが発生していない場合とで、画像上の濃度差を捉えにくくなる。しかしながら、かかる態様によれば、一つの記録ヘッド240内のノズル列中でサテライトが発生しやすいノズル243とサテライトが発生しにくいノズル243とが存在する場合にも、サテライト発生変化点(閾値電圧)をある程度正確に特定することが可能である点で、有用である。
図7A~図7Cに示すような第1テスト画像を用いることによって、記録媒体P上でサテライトが発生している場合と、記録媒体P上でサテライトが発生していない場合とで、画像上の濃度差を顕著に表すことが可能である。即ち、かかる第1テスト画像を用いることによって、画像上の濃度特性から、記録媒体P上でサテライトが発生しているか否かを容易に判別することが可能であり、これにより、各記録ヘッド240におけるサテライト発生変化点(閾値電圧)を特定することが可能である。
特に、第1テスト画像は、搬送方向において、インクの主滴とサテライトとが記録媒体P上で分離された状態となるように、搬送方向において隣接するインクの吐出位置間の距離が3ドット(即ち、3画素)以上離れた状態となったものが好ましい。画像読取部26の分解能は、一般に、数ドット単位(例えば、3ドット)であるため、搬送方向において隣接するインクの吐出位置間の距離が近すぎると、画像読取部26は、サテライトの発生の有無による濃度変化を捉えるのが困難になるおそれがあるためである。又、搬送方向において隣接するインクの吐出位置間の距離が3ドット(即ち、3画素)以上だけ離れた状態となっていると、記録媒体P上でサテライトが発生していない場合には、隣接するドット間で記録媒体Pの下地が露出した状態となる一方、記録媒体P上でサテライトが発生している場合には、隣接するドット間で記録媒体Pの下地の一部がサテライトに被覆されることになるため、サテライトの発生の有無による濃度変化が表出しやすい。
尚、第1テスト画像は、例えば、6つの記録ヘッド240a~240fそれぞれのノズル243からインク吐出が行われるように設定されている。
本実施形態に係る画像形成装置1においては、図7A~図7Cに示すような第1テスト画像を用いて、複数の記録ヘッド240それぞれに供給する駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら当該第1テスト画像の印刷を実施する。これによって、第1テスト画像の濃度変化特性からサテライトの発生変化点を検出し得る(図8を参照)。
図8は、サテライト調査用の第1テスト画像を用いて印刷を実行した際に検出される、ピエゾ駆動電圧と、記録媒体P上に形成される形成画像の濃度との関係を示す図である。
本願の発明者らの知見によると、第1テスト画像を用いて印刷を実行する際、記録ヘッド240に対して供給するピエゾ駆動電圧を変化させると、図8のグラフに示すような濃度変化の特性カーブを描く。これは、図6Aに示したように、ピエゾ駆動電圧がある閾値電圧を超えると、サテライトが発生しやすくなるためである。即ち、図8では、領域1はサテライトが未発生であり、ピエゾ駆動電圧に対しリニアに濃度が増加しているが、ある変化点(即ち、サテライト発生変化点)を超えると、サテライトが発生し始め、傾きが増加するグラフ中の領域2へと突入する。この変化点を検出することで、サテライトの発生を検知することができる。
尚、図8は、一つの記録ヘッド240によって形成される画像のみに着目した濃度特性であり、図8中に示す変化点(即ち、サテライト発生変化点)は、記録ヘッド240毎に異なる位置に検出される。
図9は、第1テスト印刷実行部40a及び閾値電圧特定部40bが実施する第1テスト印刷(サテライト調査用のテスト印刷)の動作フローの一例を示す図である。尚、このテスト印刷は、例えば、画像形成装置1を起動させた際に、種々の装置校正処理の一部として実行される。
ステップS101において、第1テスト印刷実行部40aは、ヘッドユニット24(記録ヘッド240a~240f)を用いて、記録媒体(ここでは、テスト用の記録媒体)P上への第1テスト画像のテスト印刷を開始する。ここでは、駆動電圧の電圧レベルは、初期値(例えば、0V)に設定される。
尚、このステップS101の処理では、第1テスト印刷実行部40aは、搬送駆動部60に制御信号を出力し、当該搬送駆動部60による駆動の下に、搬送ドラム211を回転させて記録媒体Pを搬送させる。そして、第1テスト印刷実行部40aは、記憶部100に記憶された第1テスト画像の画像データを含む制御信号をヘッド駆動部50に供給して、搬送ドラム211の回転に応じた適切なタイミングで、ヘッド駆動部50により駆動電圧を記録ヘッド240に出力させる。これにより、搬送ドラム211により搬送される記録媒体P上に、記録ヘッド240の複数のノズル243からインクが吐出されるため、記録媒体Pに第1テスト画像の印刷が開始される。
ステップS102において、第1テスト印刷実行部40aは、記録媒体P上への第1テスト画像の印刷を継続した状態で、駆動電圧の電圧レベルを変更する。例えば、第1テスト印刷実行部40aは、駆動電圧の電圧レベルを予め規定したレベル+ΔVだけ増加させる。
尚、第1テスト画像は、複数の記録ヘッド240それぞれからインクの吐出が行われ、且つ、順次吐出されるインクの吐出位置が搬送方向において不連続となるように設定されたドットパターンである。第1テスト画像は、例えば、駆動電圧の電圧レベルのスイープ変化させる間、画像形成が継続するように、同一パターンで、複数ページに跨がって継続したものとなっている。
ステップS103において、第1テスト印刷実行部40aは、画像読取部26を用いて、記録媒体P上に形成された第1テスト画像の画像を読み取る。具体的には、第1テスト印刷実行部40aは、搬送ドラム211により記録媒体Pを搬送させながら、記録媒体Pに印刷された第2テスト画像の濃度を画像読取部26により読み取らせ、画像読取部26が読み取って得た撮像データを取得して記憶部100に記憶させる。
ステップS104において、第1テスト印刷実行部40aは、ステップS102において駆動電圧の電圧レベルを所定値まで増加させたか否かにより、駆動電圧の電圧レベルのスイープを終了するか否かを判定する。ここで、第1テスト印刷実行部40aは、駆動電圧の電圧レベルを所定値まで増加させていない場合(ステップS104:NO)、ステップS102に戻って、駆動電圧の電圧レベルを変更する処理を行い、かかる処理を、駆動電圧の電圧レベルが所定値まで増加するまで繰り返し行う。一方、第1テスト印刷実行部40aは、駆動電圧の電圧レベルを所定値まで増加させた場合(ステップS104:YES)、ステップS105に処理を進める。
ステップS105において、第1テスト印刷実行部40aは、第1テスト画像の印刷を終了する。
ステップS106において、閾値電圧特定部40bは、ステップS101~ステップS105の処理で記録媒体P上に形成された第1テスト画像の濃度変化特性からサテライト発生変化点を特定する。
記録媒体P上に形成された第1テスト画像は、上記したように、搬送方向に沿って、図8のような濃度変化特性を描く。従って、閾値電圧特定部40bは、第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度変化を解析し、読み取られた第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性から、駆動電圧の電圧レベルと濃度との間の線形変化を解析し、当該線形変化の傾きの変化点をサテライト発生変化点(即ち、閾値電圧)として特定する。
尚、このステップS106において、閾値電圧特定部40bは、第1テスト画像の濃度情報から、6つの記録ヘッド240a~240fそれぞれについて、サテライト発生変化点(即ち、閾値電圧)を特定する。そして、6つの記録ヘッド240a~240fそれぞれのサテライト発生変化点(即ち、閾値電圧)に係る情報を、駆動条件データ100cとして記憶部100に記憶させる。
尚、図9のフローチャートの処理は、Y、M、C、Kの各色のヘッドユニット24に対して実施される。つまり、記憶部100には、Y、M、C、Kの各色のヘッドユニット24の記録ヘッド240a~240fそれぞれのサテライト発生変化点(即ち、閾値電圧)に係る情報が記憶されることになる。
図10は、ヘッド制御部40cが実施する本印刷時の動作フローの一例を示す図である。ここでは、ヘッドユニット24が有する複数の記録ヘッド240a~240fのうちの一つの記録ヘッド240に着目して処理を説明する。
ステップS201において、ヘッド制御部40cは、例えば、印刷指令を受け付けた画像データ(即ち、印刷ジョブデータ100a)の画素値から、記録媒体P上の各画素位置での要求インク吐出量を算出する。
ステップS202において、ヘッド制御部40cは、例えば、記録媒体P上の各画素位置での要求インク吐出量を充足させるための、記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧レベルを決定する。
尚、ステップS201及びステップS202の処理は、例えば、予め設定された画素値と要求インク吐出量との関係を規定する変換テーブル、及び、要求インク吐出量と駆動電圧との関係を規定する変換テーブルを用いて実行される。
ステップS203において、ヘッド制御部40cは、記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧レベルが、当該記録ヘッド240に設定された閾値電圧以下であるか否かを判定する。ヘッド制御部40cは、記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧レベルが、当該記録ヘッド240に設定された閾値電圧以下である場合(ステップS203:YES)、ステップS205に処理を進め、該記録ヘッド240に設定された閾値電圧よりも大きい場合(ステップS203:NO)、ステップS204に処理を進める。
ステップS204において、ヘッド制御部40cは、駆動条件データ100cを参照して、記録ヘッド240に供給する駆動電圧が閾値電圧以下の条件下で、記録媒体Pの各画素位置への要求インク吐出量を充足するように、記録ヘッド240に供給する駆動電圧の電圧パターンを制御する。
ここでは、具体的には、ヘッド制御部40cは、記録ヘッド240の駆動電圧が、当該記録ヘッド240に設定された閾値電圧以下となるように、例えば、記録ヘッド240の各ノズル243における吐出階調を増加させる。このとき、ヘッド制御部40cは、例えば、記録ヘッド240の各ノズル243における吐出階調の基本設定が1画素あたり3ドット(3回吐出)となっている場合には、ノズル243における吐出階調を、1画素あたり4ドット(4回吐出)に変更する。即ち、ヘッド制御部40cは、要求インク吐出量のうち、記録ヘッド240の駆動電圧の電圧レベル上昇では賄うことができない分については、吐出階調増(即ち、駆動電圧のオンオフの高頻度制御)でこれを補間する。尚、このとき、ヘッド制御部40cは、駆動電圧については、当該記録ヘッド240に設定された閾値電圧に設定してもよいし、ノズル243における吐出階調増を考慮した駆動電圧(但し、閾値電圧以下)に設定してもよい。
ステップS205において、ヘッド制御部40cは、このようにして、記録ヘッド240の駆動条件(即ち、駆動電圧パターン)を確定する。
尚、ヘッド制御部40cは、かかる駆動電圧の電圧パターンの調整処理を、ヘッドユニット24が有する6つの記録ヘッド240a~240fそれぞれに対して実施する。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1は、第1テスト印刷で、記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、記録媒体上に形成された第1テスト画像の濃度情報を読み取る。そして、読み取られた第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、複数の記録ヘッド240a~240fそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する。
従って、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、サテライトが発生しない条件下で、ヘッドユニット24を駆動させることが可能である。即ち、これによって、記録媒体P上に形成された画像内における光沢差の発生を抑制することが可能である。
(変形例)
上記実施形態では、サテライトが発生しない条件下で、ヘッドユニット24を駆動させる重要性について、説明したが、画像形成装置1は、従来技術に係る画像形成装置と同様に、形成画像内で濃度ムラが抑制されるように、駆動電圧を調整する機能(即ち、濃度補正機能)を併せて有しているのが好ましい。
そこで、本変形例に係る画像形成装置1は、更に濃度補正機能を有し、濃度補正がなされた駆動電圧に対して、上記したサテライト発生変化点に係る閾値電圧を適用する構成となっている。尚、本変形例に係る画像形成装置1の濃度補正機能の詳細は、例えば、本願の出願人の先願の特許文献2を参照されたい。ここでは、濃度補正機能の概要のみを説明する。
図11は、変形例に係る制御部40の有する機能ブロックの一例を示す図である。
変形例に係る制御部40は、第1テスト印刷実行部40aと、閾値電圧特定部40bと、ヘッド制御部40cと、第2テスト印刷実行部40dと、濃度補正部40eと、を有している。ここで、第1テスト印刷実行部40a及び閾値電圧特定部40bは、上記実施形態で説明したものと同様である。
第2テスト印刷実行部40dは、第2テスト印刷(即ち、濃度ムラを抑制するための電圧補正値を設定するためのテスト印刷)として、ヘッドユニット24に設けられた複数(ここでは、6つ)の記録ヘッド240a~240fを用いて記録媒体P上に濃度バラツキ測定用の第2テスト画像を形成すると共に、画像読取部26を用いて記録媒体P上に形成された第2テスト画像の濃度情報を読み取る。
第2テスト画像は、例えば、濃度補正用のテスト画像である。第2テスト画像は、6つの記録ヘッド240a~240fそれぞれのノズル243から所定量のインク吐出が行われるように設定されたものであって、例えば、所定階調のベタ画像が用いられる。
濃度補正部40eは、第2テスト印刷時に読み取られた記録媒体P上に形成された第2テスト画像のノズル列方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、記録ヘッド240a~240fの各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加するピエゾ駆動電圧の電圧補正値を設定する。
尚、濃度補正動作では、記録ヘッド240内のノズル群ごとの第2テスト画像の平均濃度が、記録ヘッド240内のノズル群ごとに揃うように、複数の記録ヘッド240のそれぞれの駆動条件の設定が行われる。即ち、濃度補正動作では、複数の記録ヘッド240のそれぞれの各ノズル243から吐出されるインクの吐出量を調整する処理が行われる。
図12は、制御部40(第2テスト印刷実行部40d及び濃度補正部40e)が実施する第2テスト印刷の動作フローの一例を示す図である。
図13は、変形例に係る制御部40の濃度補正処理についての説明図である。図13A~図13Cには、インクの吐出量を調整する処理動作の各段階における電圧補正値の設定に基づいて、画像読取部26で取得した画像読取値から算出されるインク吐出量の予測値がどのように変化していくのかを図示したものである。
図13A~図13Cには、濃度測定用の第2テスト画像を印刷した場合の、記録ヘッド240a~240fそれぞれにおけるノズル群からのインク吐出量の予測値が示されている。尚、インク吐出量Naは、記録ヘッド240aのノズル群からのインク吐出量の予測値、インク吐出量Nbは、記録ヘッド240bのノズル群からのインク吐出量の予測値、インク吐出量Ncは、記録ヘッド240cのノズル群からのインク吐出量の予測値、インク吐出量Ndは、記録ヘッド240dのノズル群からのインク吐出量の予測値、インク吐出量Neは、記録ヘッド240eのノズル群からのインク吐出量の予測値、インク吐出量Nfは、記録ヘッド240fのノズル群からのインク吐出量の予測値に相当する。
ステップS301において、第2テスト印刷実行部40dは、まず、各記録ヘッド240に係る電圧補正値を「0」に設定して記憶部100に記憶させる。
ステップS302において、第2テスト印刷実行部40dは、次いで、ヘッドユニット24を制御することにより、濃度補正用の第2テスト画像を記録媒体Pに印刷する。
ステップS303において、第2テスト印刷実行部40dは、画像読取部26を制御することにより、記録媒体Pに印刷された第2テスト画像の濃度を読み取る。
ステップS304において、第2テスト印刷実行部40dは、第2テスト画像の読取結果(撮像データ)から各記録ヘッド240のノズル群からのインク吐出量を取得してインク吐出量データを生成し、記憶部100に記憶させる。
ステップS305において、濃度補正部40eは、図13Aに示すように、各記録ヘッド240に係るインク吐出量の平均値が基準値D0に一致するように各記録ヘッド240に係る電圧補正値を設定する。具体的には、濃度補正部40eは、インク吐出量データに基づいて、各記録ヘッド240に係るインク吐出量の平均値を算出する。そして、各記録ヘッド240に係るインク吐出量の平均値と、インク吐出量及び電圧補正値の関係を示す近似式とに基づいて、各記録ヘッド240に係るインク吐出量の平均値が基準値D0に一致するように、各記録ヘッド240に係る電圧補正値を設定して記憶部100に記憶させる。
尚、インク吐出量の予測値が図13Aに示す分布となるように電圧補正値が設定された状態では、各記録ヘッド240に係るインク吐出量Na~Nfの各々の平均値が基準値D0と一致しているが、ノズル群の繋ぎ目におけるインク吐出量に差が生じている。すなわち、記録ヘッド240aのノズル群と記録ヘッド240bのノズル群との繋ぎ目では、インク吐出量Naの繋ぎ目での代表値とインク吐出量Nbの繋ぎ目での代表値とがΔD1だけ乖離しており、以下、ノズル列方向に順に配置された記録ヘッド240のノズル群の繋ぎ目において、インク吐出量の代表値がΔD2~ΔD5だけそれぞれ乖離している。これらの乖離の大きさ(差分)が、濃度ムラとして視認されない範囲の上限を超えている場合には、記録画像のうちノズル群の繋ぎ目に対応する部分に濃度ムラが視認されてしまう。
ステップS306において、濃度補正部40eは、図13Bに示すように、ノズル群の繋ぎ目における各ノズル群のインク吐出量の代表値の差分がゼロとなるように、各記録ヘッド240に係る電圧補正値を更新する。具体的には、濃度補正部40eは、ステップS305において設定された電圧補正値に基づいて、インクが吐出される場合の各記録ヘッド240のノズル群の両端部におけるインク吐出量と、この場合におけるノズル群の繋ぎ目におけるインク吐出量の差分とを算出する。そして、濃度補正部40eは、当該差分がゼロとなるように各記録ヘッド240に係る電圧補正値を順に変更して記憶部100に記憶させる。
尚、ステップS306において、濃度補正部40eは、例えば、予め取得済みの電圧補正値とインク吐出量との関係を示すテーブルデータを用いて、電圧補正値を適宜修正し、上記条件を充足する電圧補正値をサーチする。
尚、図13Bでは、ノズル群の繋ぎ目の各々におけるインク吐出量が連続していることを表している。しかしながら、インク吐出量を連続させたことにより、各記録ヘッド240のノズル群におけるノズル列方向の両端部でのインク吐出量の差分が累積され、一部の記録ヘッド240に係るインク吐出量が基準値D0から大きく乖離して基準範囲rを超えてしまうことがある。
ステップS307において、濃度補正部40eは、図13Cに示すように、全ての記録ヘッド240に係るインク吐出量の全体の平均値が基準値D0となるように、各記録ヘッド240に係る電圧補正値を更新する。具体的には、濃度補正部40eは、ステップS306において設定された電圧補正値に基づいて、インクが吐出される場合の全ての記録ヘッド240に係るインク吐出量全体の平均値を算出する。そして、濃度補正部40eは、当該平均値が基準値D0と一致するように、即ち当該平均値と基準値D0との差分に相当する量だけ各記録ヘッド240に係るインク吐出量がシフトするように、各記録ヘッド240に係る電圧補正値を設定して記憶部100に記憶させる。
以上により、第2テスト画像を読み取って得た複数の記録ヘッド240の濃度情報を基に、複数の記録ヘッド240のそれぞれの駆動条件を算出し、当該駆動条件を複数の記録ヘッド240に設定するための一連の処理が終了する。
この濃度補正動作により、記録媒体Pに形成した画像の濃度が全体的に同じになるように補正が行われることになる。
ヘッド制御部40cは、上記実施形態で説明したように、本印刷実行時、印刷対象の画像データから換算される記録媒体Pの各画素位置への要求インク吐出量を充足するように、記録ヘッド240a~240fそれぞれを駆動させる。
但し、本変形例に係るヘッド制御部40cは、例えば、記録媒体P上の各画素位置での要求インク吐出量を充足させるための、記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧の電圧レベルを決定した際、濃度補正部40eに設定されたピエゾ駆動電圧の電圧補正値に基づいて、当該駆動電圧を補正するように構成されている。そして、ヘッド制御部40cは、例えば、補正後の記録ヘッド240の各画像形成素子(即ち、各ノズル243)に印加する駆動電圧に対して、図10で説明したステップS203~S205の処理を実行する。
以上のように、本変形例に係る画像形成装置1によれば、濃度補正がなされた駆動電圧に対して、上記したサテライト発生変化点に係る閾値電圧を適用して、記録ヘッド240a~240fの各画像形成素子(即ち、各ノズル243)の駆動条件(即ち、駆動電圧の電圧パターン)を決定する。即ち、本変形例に係る画像形成装置1は、記録ヘッド240a~240fそれぞれで、サテライトの発生をより確実に抑制できる点で、有用である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本発明に係る画像形成装置によれば、記録媒体上に形成された画像内における光沢差の発生を抑制することが可能である。
1 画像形成装置
10 給紙部
11 給紙トレー
12 媒体供給部
20 画像形成部
21 搬送部
22 受け渡しユニット
23 加熱部
24 ヘッドユニット
240 記録ヘッド
243 ノズル
25 定着部
26 画像読取部
27 デリバリー部
30 排紙部
31 排紙トレー
40 制御部
40a 第1テスト印刷実行部
40b 閾値電圧特定部
40c ヘッド制御部
40d 第2テスト印刷実行部
40e 濃度補正部
50 ヘッド駆動部
60 搬送駆動部
70 画像処理部
80 入出力インターフェース
100 記憶部
100a 印刷ジョブデータ
100b テスト画像データ
100c 駆動条件データ

Claims (8)

  1. 複数の記録ヘッドを有し、当該複数の記録ヘッドそれぞれに設けられたノズル列の各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に画像形成するインクジェット式の画像形成装置であって、
    前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、前記記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第1テスト画像の濃度情報を読み取る第1テスト印刷実行部と、
    読み取られた前記第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の前記駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する閾値電圧特定部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記第1テスト画像は、前記複数の記録ヘッドそれぞれから前記インクの吐出が行われ、且つ、順次吐出される前記インクの吐出位置が搬送方向において不連続となるように設定されたドットパターンである、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記閾値電圧特定部は、読み取られた前記第1テスト画像の前記搬送方向に沿った前記濃度の変化特性から、前記駆動電圧の電圧レベルと前記濃度との間の線形変化を解析し、当該線形変化の傾きの変化点を前記閾値電圧として特定する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数の記録ヘッドを用いて前記記録媒体上に第2テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第2テスト画像の濃度情報を読み取る第2テスト印刷実行部と、
    読み取られた前記第2テスト画像の前記ノズル列の配列方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドのそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧補正値を設定する駆動電圧調整部を更に備える、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2テスト画像は、前記複数の記録ヘッドそれぞれから前記インクの吐出が行われるように設定された所定階調のベタ画像である、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記本印刷実行時、印刷対象の画像データから換算される前記記録媒体の各画素位置への要求インク吐出量を充足するように、前記複数の記録ヘッドそれぞれを駆動させるヘッド制御部を更に備え、
    前記ヘッド制御部は、前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧が前記閾値電圧以下の条件下で、前記記録媒体の各画素位置への前記要求インク吐出量を充足するように、前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧パターンを制御する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 複数の記録ヘッドを有し、当該複数の記録ヘッドそれぞれに設けられたノズル列の各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に画像形成するインクジェット式の画像形成装置の制御方法であって、
    前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、前記記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第1テスト画像の濃度情報を読み取る処理と、
    読み取られた前記第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の前記駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する処理と、
    を有する制御方法。
  8. 複数の記録ヘッドを有し、当該複数の記録ヘッドそれぞれに設けられたノズル列の各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に画像形成するインクジェット式の画像形成装置の制御プログラムであって、
    前記複数の記録ヘッドそれぞれに供給する前記駆動電圧の電圧レベルを時間的に変化させながら、前記記録媒体上に第1テスト画像を形成すると共に、前記記録媒体上に形成された前記第1テスト画像の濃度情報を読み取る処理と、
    読み取られた前記第1テスト画像の搬送方向に沿った濃度の変化特性に基づいて、前記複数の記録ヘッドそれぞれについてサテライトが発生する変化点となる駆動電圧の閾値電圧を特定し、当該閾値電圧を本印刷実行時の前記駆動電圧の上限電圧レベルとして設定する処理と、
    を有する制御プログラム。





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