JP2024017060A - Tie2活性化剤 - Google Patents

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朋子 山口
Tomoko Yamaguchi
良文 宮脇
Yoshifumi Miyawaki
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Abstract

【課題】本発明は、Tie2活性化作用を介して様々な症状に対してより広く適用可能できる漢方薬を提供することを目的とする。【解決手段】防已黄耆湯エキスはTie2活性化作用を有するため、Tie2活性剤として有用である。【選択図】なし

Description

本発明は、Tie2活性化剤に関する。
漢方薬は複数の生薬を配合した処方のエキスで構成されており、エキス中に複数の薬効成分が含まれる多成分系の薬物であることから、生体に対して多面的に作用すると考えられている。このような特色を持つ漢方薬は、神経系、免疫系、内分泌系等の生体システムの異常に対し,自己治癒力を引き出すことで改善することが得意とされている。
近年、漢方薬を西洋医学的観点からその作用効果を検証することで、科学的根拠に基づいたより一層信頼性の高い治療薬として浸透させる動きが盛んである。この動きは、生薬に関しても同様に認められる。
例えば、黄連解毒湯(非特許文献1)、小青竜湯(非特許文献2)、柴苓湯(非特許文献3)、桂枝茯苓丸(非特許文献4)等に、抗炎症効果が確認されている。また。ヨクイニン(非特許文献5)、補中益気湯(非特許文献6)に、皮膚バリア機能を改善する効果が確認されている。
Journal of Natural Medicines, 67, 281-288 (2013) Evidence-Based Complementary And Alternative Medicine, 1, (2011) Phytomedicine, 14, 581-6 (2007) Mediators Of Inflammation 18 85- (2011) 科学研究費助成事業データベース、研究成果報告書、研究種目 基礎研究(C)、課題番号 1959069 和漢医薬学雑誌 24, 112-, (2007)
漢方薬は、西洋医学的に個別の症状に対する作用効果が検証されることで、現代人にとって信頼性をもって受け入れられやすくなる一方で、漢方薬が古来から持つ多面的な作用に関しては、依然として漢方医学的な証の考え方に基づいて利用されるにとどまっている。
例えば、皮膚や臓器における抗炎性の疾患において、肌バリア機能の低下も生じさせることが知られており、その治療には、通常、抗炎症作用を持つ薬剤と肌バリア機能改善作用を持つ薬剤とが組み合わされて処方される。このような複数の症状に対して、明確な作用機序に基づいて様々な症状に複合的にアプローチできる漢方薬が有れば、漢方薬は信頼性をもってより広く適用可能となり、より一層広く受け入れられると考えられる。
そこで本発明は、明確な作用機序に基づいて様々な症状により広く適用可能できる漢方薬を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、防已黄耆湯エキスにTie2活性化作用があることを見出した。Tie2は加齢とともに減少し、その活性化は、皮膚バリア機能の向上、抗炎症作用、その他のTie2活性減少に関連する様々な症状の改善に関連していることが知られている。このため、防已黄耆湯エキスは、新たに見出されたTie2活性化作用を介し、当該様々な症状に対して適用選択肢を広げることができる。本発明は、この知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 防已黄耆湯エキスを含む、Tie2活性化剤。
本発明によれば、Tie2活性化作用を介して様々な症状に対してより広く適用できる漢方薬が提供される。
防已黄耆湯エキスによるTie2活性化効果を示す。
本発明は、防已黄耆湯エキスを含み、Tie2活性化剤として用いられることを特徴とする。以下、本発明のTie2活性化剤について詳述する。
有効成分
防已黄耆湯としては、「新 一般用漢方処方の手引き」(合田 幸広・袴塚 高志監修、日本漢方生薬製剤協会編集、株式会社じほう発行)に記載されている漢方処方が好ましく、ボウイ、オウギ、ジュツ(ビャクジュツ及びソウジュツが挙げられ、好ましくはビャクジュツが挙げられる。)、ショウキョウ、タイソウ、カンゾウからなる混合生薬が挙げられる。また、防已黄耆湯には、漢方生薬調査会により定められた「漢方製剤の基本的取扱い方針」に規定されるように、現在繁用されている漢方関係の書簡に記載されている混合生薬(漢方処方)が包含される。
本発明における防已黄耆湯エキスは、上記の混合生薬を抽出処理し、得られた抽出液を必要に応じて濃縮することでエキス液として得てもよいし、エキス液を乾燥処理することでエキス末として得てもよい。
防已黄耆湯エキスの製造において、抽出処理に使用される抽出溶媒としては、特に限定されないものの、一例として水又は含水低級アルコール(炭素数1~3の1価低級アルコール)が挙げられ、好ましくは含水低級アルコール(より好ましくは40~60v/v%の低級アルコール水溶液)が挙げられる。また、乾燥処理としても、特に限定されず、公知の方法、例えば、スプレードライ法や、エキス液の濃度を高めた軟エキスに対して適当な吸着剤(例えば無水ケイ酸、デンプン等)を加えて吸着末とする方法等が挙げられる。
本発明において用いられる防已黄耆湯エキスとしては、前述の方法で調製したエキスを使用してもよいし、市販されるものを使用してもよい。例えば、防已黄耆湯のエキス末としては、防已黄耆湯乾燥エキスAおよび防已黄耆湯乾燥エキスAZ(いずれも日本粉末株式会社製)、並びに防已黄耆湯エキス末および防已黄耆湯乾燥エキス-F(いずれもアルプス薬品工業株式会社製)等がそれぞれ商品として知られており、商業的に入手することもできる。
本発明のTie2活性化剤において、防已黄耆湯エキスの含有量としては、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、乾燥エキス量換算で、例えば1~100重量%が挙げられる。乾燥エキス量換算とは、乾燥エキス(エキス末)を使用する場合にはそれ自体の量でありエキス液や軟エキスを使用する場合には、溶媒を除去した残量に換算した量である。また、乾燥エキス末が、製造時に添加される吸着剤等の添加剤を含む場合は、当該添加剤を除いた量である。
他の含有成分
本発明のTie2活性化剤は、防已黄耆湯エキス単独からなるものであってもよく、製剤形態に応じた添加剤や基剤を含んでいてもよい。このような添加剤及び基剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、等張化剤、可塑剤、分散剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤化剤、安定化剤、懸濁化剤、粘着剤、コーティング剤、光沢化剤、水、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、水溶性高分子、界面活性剤、金属石鹸、低級アルコール類、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、防腐剤、矯味剤、香料、粉体、増粘剤、色素、キレート剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの添加剤及び基剤の含有量については、使用する添加剤及び基剤の種類、Tie2活性化剤の製剤形態等に応じて適宜設定される。
本発明のTie2活性化剤は、防已黄耆湯エキスの他に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。このような薬理成分の種類については、特に限定されないが、例えば、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、収れん剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、カフェイン類、強心利尿剤、抗菌剤、血管収縮剤、血管拡張剤、局所麻酔剤、生薬、生薬エキス末、ビタミン類、メントール類等が挙げられる。これらの薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの薬理成分の含有量については、使用する薬理成分の種類等に応じて公知のものから適宜設定すればよい。
製剤形態
本発明のTie2活性化剤の製剤形態については、経口投与が可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、散剤、細粒剤、顆粒剤(ドライシロップを含む)、錠剤、丸剤、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)等の固形状製剤;ゼリー剤等の半固形状製剤;液剤、懸濁剤、シロップ剤等の液状製剤が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、含有成分の安定性や携帯性等の観点から、好ましくは固形状製剤が挙げられる。
本発明のTie2活性化剤を前記製剤形態に調製するには、防已黄耆湯エキス、並びに必要に応じて添加される添加剤、基剤、及び薬理成分を用いて、医薬分野で採用されている通常の製剤化手法に従って製剤化すればよい。
用途
本発明のTie2活性化剤は、Tie2活性化の目的で用いられることを限度として、任意の用途に用いることができる。つまり、本発明のTie2活性化剤は、Tie2の活性の低下に基づく症状の抑制又は改善の目的で用いることができる。Tie2の活性の低下に伴う症状、及びTie2活性化により改善される症状については公知であるため、本発明のTie2活性化剤のより具体的な用途は、当該公知の症状から当業者が適宜選択することができる。Tie2の活性の低下に基づく症状の抑制又は改善の用途の具体例としては、抗炎症、皮膚バリア機能の改善等が挙げられるが、これらの用途に限定されるものではない。
用量・用法
本発明のTie2活性化剤は、経口投与によって投与される。本発明のTie2活性化剤の投与量については、対象となる症状及び年齢等に応じて適宜設定される。例えば、1日当たりの摂取量として、防已黄耆湯エキスの乾燥エキス量換算量で、1300~6000mg、好ましくは2000~4800mg、より好ましくは3000~4000mgが挙げられる。
本発明のTie2活性化剤の服用タイミングについては特に制限されず、食前、食後、又は食間のいずれであってもよいが、好ましくは食前又は食間が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
防已黄耆湯(BOT)エキス末の調製
原料生薬として、ショウキョウ1(重量部、以下同じ)、タイソウ3、ボウイ5、ビャクジュツ3、オウギ5、カンゾウ1.5の割合で用い、これらを刻んだ後、50%(v/v)メタノール15倍重量を用いて30分間超音波処理を行い、エバポレーターを用いて濃縮し、防已黄耆湯エキス末を得た。なお、スプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。
実験方法
ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)に、防已黄耆湯(BOT)エキス末を1000mg/mlの量で含む培地を添加して15分間培養し、タンパク質を回収した。コントロールとして、防已黄耆湯(BOT)エキス末を用いなかったことを除いて同様の操作を行った。培養細胞から回収したタンパク質を10% SDS-PAGEで電気泳動した後、PVDF膜に転写し、5%スキムミルクにてブロッキングした。pTie2抗体(リン酸化Tie2抗体)を反応させた後、HRP結合2次抗体を反応させ、SuperSignal West Pico Chemiluminescent Substrate (ThermoFisher Scientific) を用い、ChemiDoc MP システム(Bio-Rad)にて検出を行た。Image Jを用いてpTie2、actin(補正のために用いた)のタンパク質発現量を算出し、actinタンパク質発現量に対するpTieタンパク質発現量の相対値(Relative intensity of protein bands)を、Tie2の活性値として導出した。結果を図1に示す。
結果
図1に示す通り、防已黄耆湯(BOT)エキス処理群では、コントロールの1.7倍ものTie2の活性値の有意な増大が認められた。つまり、防已黄耆湯エキスに、顕著なTie2活性化効果があることが認められた。

Claims (1)

  1. 防已黄耆湯エキスを含む、Tie2活性化剤。
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