JP2024017057A - 同期方法と伝送システム - Google Patents

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昌寛 三輪
直樹 山野
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ミハル通信株式会社
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Abstract

【課題】 電気通信回線を介して接続された複数の機器間で伝送中のデータにパケットロスがあっても、それら機器がGPSを利用した時刻同期手段やIEEE1588規格のような共通プロトコルを備えているか否かに拘わらず、複数の機器間を低遅延で同期させ、低コスト、リアルタイムに信号、情報、データを伝送できるようにする。【解決手段】 送信側機器において同期情報を生成し、その同期情報とアナログ信号、画像音声等情報、デジタルデータといった各種信号を電気通信回線の伝送形式に適合させ、それら同期情報と各種信号とを、電気通信回線を介して受信側機器に伝送し、受信側機器において各種信号を再生し、同期情報に基づいて両機器間の各種信号のクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させるようにした同期方法である。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り ミハル通信株式会社は、令和4年3月10日に株式会社オプテージに、三輪昌寛及び山野直樹が発明した同期方法及び伝送システムを販売した。
本発明は、イーサネットのようなネットワーク(電気通信回線)を介して通信される送信側機器と受信側機器(端末デバイス:以下、単に「機器」という。)のクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させることのできる同期方法とその同期方法を実現できる伝送システムに関する。
伝送システムには、大別すると無線システムと有線システムがある。無線システムではテレビや携帯電話等の機器が、衛星や基地局からの信号を受信して映像・音声等を受信する。近年では、各種信号等を受信することが一般的になっている。有線システムではケーブルテレビやアナログ光回線、イーサネットを利用した回線などが普及し、映像や音声、データ等の送受信が可能である。イーサネットでは通信プロトコル(TCP/IP:Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を利用して確実なデータ伝送ができるようになっている。
電気通信回線に接続された複数の機器間でデータ通信する際、データがいつ伝送されたかという情報が重要となることがある。この場合、複数の機器間で時刻同期して伝送時刻を確認するする方法がある。電波時計に代表される日本標準時のような無線を利用した時刻同期を行うシステムでは、基準時間になると正確な時刻に合わせるような方法も存在する。一例として、衛星測位システム(GPS)等を利用して時刻を同期する手法がある(特許文献1、2)。
電気通信回線を介して接続された機器間の同期システムでは、高精度な時刻同期手段としてIEEE1588規格が普及している。
特許第5650072号公報 特許第6607627号公報
GPSやIEEE1588規格を利用して時刻同期をとる標準規格は、間欠的に時刻同期する方法であるため、複数の送受信所間の機器をリアルタイムで常に同期させておくことはできず、次の同期タイミングまで、機器がもつクロックのずれをある程度許容しなければならない。受信状況が安定しない場合などは、複雑なシステムを装備する必要であったり、すべての端末機器が同じプロトコルの基で動作することが前提であったりと、システムとして高コスト、複雑化する問題があった。さらに、受信間隔が長ければ長いほど、正確な同期状態を保つことが難しくなるという問題があった。
信号が複数のチャンネルを含むようなシステムでは、各チャンネル同士が影響しないように個別に伝送することで同期をとる手段も開示されている。しかし、この同期手段では、各々のチャンネルに同期することで、機器を個別に対応させる必要があり、送受信端子が個別に必要となるなど高コスト化、大型化するという問題があった。
電気通信回線に接続された機器間の同期方法には、クロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させる方法やシステムもある。しかし、この同期方法や同期システムでは、電気通信回線に存在するジッタやパケットロスによるデータ損失によって、リアルタイム性を犠牲にしてデータを確実に伝送する方式をとらざるを得なかった。さらに、クロックデバイスの同期精度、時刻の同期精度、周波数・位相の同期精度も数百ミリ秒と劣化し、同期するまでの時間が大幅に伸びてしまう問題があった。
電気通信回線におけるジッタやパケットロスによる欠落データを復元する手段として、前方誤り訂正や再送信等の方法がある。しかし、この方法では余分なデータを付加して伝送するため、情報伝送容量が増大する問題や、再送信により、再送信されるまでは同期ができず、リアルタイム性を保てないという問題があった。
リアルタイムにサンプリングされるような連続データを、1つ又は複数のチャンネルで、電気通信回線を介して送受信する伝送システムでは、電気通信回線上のデバイスが、デバイス間で同期をとるようなプロトコルを持っていないような環境では、パケットロス、ジッタ等が起きたとしても、低伝送容量で複数の機器をリアルタイムに同期させることができないという問題があった。
本発明の解決課題は、電気通信回線を介して接続された送信側と受信側の機器間で、アナログ信号、画像音声等情報、デジタルデータ、その他の信号をリアルタイムで送受信することができ、GPSを利用した時刻同期手段やIEEE1588規格のような共通プロトコルを備えているか否かに拘わらず(外部同期信号の有無にかかわらず)、機器間の各種信号の遅延時間を短くする(同期させる)ことができる同期方法と伝送システムを提供することにある。
本発明の同期方法は、電気通信回線を介して接続された送信側機器と受信側機器との間での各種信号の送受信において、送信側機器において同期情報を生成し、その同期情報とアナログ信号、画像音声等情報、デジタルデータ、その他の信号(以下、これらをまとめて「各種信号」という。)を電気通信回線の伝送形式に適合させ、それら同期情報と各種信号とを、電気通信回線を介して受信側機器に伝送し、受信側機器において受信した同期情報及び各種信号を再生(復調・複合、変調・符号化)し、同期情報に基づいて、機器間の各種信号のクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させるようにした同期方法である。この場合、機器間で単数又は複数のチャンネルの各種信号を送受信する場合は、複数のチャンネルの各種信号を同時に同期させることもできる。
本発明の伝送システムは、電気通信回線を介して接続された送信側機器と受信側機器との間で各種信号を送受信する伝送システムにおいて、送信側機器が同期情報生成部と、電気通信回線の伝送形式に適合する形式に変換する形式変換部を備え、受信側機器が電気通信回線を介して伝送されてきた各種信号を再生(復調・複合、変調・符号化)する再生装置と、同期情報に基づいて機器間の各種信号のクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させる同期装置を備えた伝送システムである。
本発明では、受信側でも基準信号を生成し、その基準信号と送信側で生成されて電気通信回線を介して伝送されてくる基準信号に基づいて、機器間の各種信号のクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させることもできる。
本発明の同期方法及び伝送システムは、電気通信回線を介して接続された機器(送信側機器又は送信側機器と受信側機器)が生成する同期情報に基づいて、それら機器が、クロックデバイス、時刻、周波数、位相等において同期できるようにしたので、次のような効果がある。
ジッタやパケットロスを含む時間的概念を含まない電気通信回線を介して通信される機器間で、離散的に標本化されたデータをリアルタイムに伝送する際に、全ての機器が同じプロトコルに基づいて動作していない場合であっても、GPSのような外部同期信号の有無に関係なく、機器間で高速かつ高精度に同期させることができる。
単数又は複数のチャンネルを送受信する単数又は複数の機器間で、同時に同期できるので、複数のチャンネルを含む各種信号を少ない伝送装置で構成でき、同期情報をも低伝送容量で伝送することができ、伝送システム全体のコストを下げることもできる。
再送信や余分なデータを付加することなく周波数・位相等を高速に同期させることができるため、同期までの時間が短くなる。
リアルタイムにサンプリングされたアナログ信号又は映像音声情報、リアルタイムに生成されたデジタルデータ等を、電気通信回線を介して伝送する際に、サンプリングするデバイスのクロックと、電気通信回線を介して受信した各種信号を再度サンプリングして出力する装置のサンプリングするクロックとが同期した状態を保てるため、データを破綻させずに伝送することができる。
本発明の同期方法と伝送システムの第1の構成図。 図1における送信側機器の伝送装置の一例の説明図。 図1における基準信号生成装置と情報・信号処理部の一例の説明図。 図1における受信側機器の伝送装置の一例の説明図。 本発明の同期方法と伝送システムの第2の構成図。 本発明の同期方法と伝送システムの第3の構成図。 本発明の同期方法と伝送システムの第4の構成図。 本発明の同期方法と伝送システムの第5の構成図。
本発明の電気通信回線を介して通信できる機器間の各種信号の同期方法(以下単に「同期方法」という。)と、その同期方法を実現できる伝送システムについて図面を参酌して説明する。図中の同一部分については、同一の符号を付してその説明は繰り返さない。以下の説明は本発明の実施形態の主な実施形態である。本発明はこれら実施形態に限らず、課題を解決可能な範囲で設計変更可能である。
(実施形態1:図1~図4)
図1は本発明の同期方法及び伝送システムの実施形態1である。図1の伝送システムは、送信システム(以下、「送信側機器」という。)100と受信システム(以下、「受信側機器」という。)200とネットワーク(電気通信回線)300を備えている。送信側機器100と受信側機器200とは相互にマスター/スレーブ(Master/Slave)の関係にある。
[図1の送信側機器]
図1の送信側機器100は、複数の伝送装置150、基準信号生成装置140、同期情報生成及び形式変換装置160、データ通信装置107を備えている。
図1の伝送装置150は、図2のように、アナログデジタル変換器(ADC)10、信号処理部16、基準信号生成器12、情報・信号処理部14、MAC(Media Access Control)13を備えている。
図1の伝送装置150は複数のアナログ信号110、画像や映像、動画、音声等の画像音声等情報120、テキストや保存可能なデータを含むデジタルデータ130等を送信することができる。複数のアナログ信号110、画像音声等情報120、基準信号生成器12で生成される基準信号等(以下、これらをまとめて「各種信号」という。)がアナログ信号の場合は、伝送装置150のアナログデジタル変換器10(図2)でデジタル信号に変換して出力し、それら信号がデジタルデータの場合はそのまま出力する。ここでデジタルデータとは、デジタルデータ130(図1)のみならず、アナログデジタル変換器10(図2)でデジタル変換されたデジタル信号をも含む。アナログデジタル変換器10は基準信号生成装置140(図1)で生成された基準信号に同期して動作する。
信号処理部16(図2)のMAC13は、デジタル変換後の各種信号を電気通信回線300の通信規格に適した形式に変換して出力することができる。ここで、電気通信回線300に適合した形式とは、例えば、イーサネット(Ethernet)のパケット構造等に相当し、パケットのペイロードに数値制御発振器の出力信号を1byte毎などに整列して格納することである。信号処理部16には各種信号を再生処理(復調、復号、変調、符号化、直交化、フィルタリング処理等)を行うFIR(Finite Impulse Response)フィルタやIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ等が含まれており、それらにより、デジタル化されている各種信号を再生(復調・複合、変調・符号化)することもできる。
図1の基準信号生成装置140は基準信号を生成できるデバイスであり、温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)や高温槽付水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)のような比較的安定度が高く、高精度なクロックデバイスである。例えば、10MHzや100MHzといった周波数の矩形波や正弦波を生成する機能を有する。
図2の情報・信号処理部14はMAC13(図2)で受信する信号に含まれている同期情報と基準信号生成器12からの基準信号を受信して、基準信号を制御信号に変換する。
図1のデータ通信装置107は電気通信回線300の通信規格に適合した形式に変換された同期情報と各種信号(いずれも、デジタルデータ)を電気通信回線300に出力する。
図1の同期情報生成及び形式変換装置160は、図3のように、アナログデジタル変換器(ADC)15、同期情報生成部17、MAC13、PHY(physical layer)デバイス等(図示しない)をも備えている。同期情報生成部17には、例えば数値制御発振器(信号処理デバイス内で構成されるプログラム:以下において同じ)18を含んでいる。
アナログデジタル変換器15は、基準信号生成装置140(図1、図3)で生成される基準信号がアナログ信号の場合に、そのアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。基準信号が矩形波(クロックパルス)であれば、信号処理デバイスを動作させるクロックとしてそのまま信号処理デバイスに入力する。位相同期ループ(PLL:Phase Locked Loop)等を利用して、異なる周波数や異なる信号形態に変換してもよい。
同期情報生成部17は基準信号生成装置140(図1)で生成された基準信号を同期情報として変換(生成)することができる。同期情報生成部17には信号処理デバイスが装荷されている。信号処理デバイスはデジタル信号処理が可能な半導体ICであって、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、フィールドプログラマブルロジックデバイス(FPGA:Field Programmable Gate Array)、デジタルシグナルプロセッシング(DSP:Digital Signal Processing)と呼ばれるマイクロコントローラーデバイス、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等であってもよい。
同期情報生成部17に装荷されている信号処理デバイスは数値制御発振器(NCO:Numerically Controlled Oscillator)18(図3)を備える。数値制御発振器18は基準信号生成装置140(図3)で生成された基準信号を動作クロックとして、正弦波の基準デジタル信号を生成する。基準デジタル信号は、例えば、数値制御発振器18を利用して次のように設定される。基準信号生成装置140から生成された信号処理デバイスの動作クロックを10MHzとし、数値制御発振器18の出力周波数を10kHzとする。数値制御発振器18の周波数分解能を2^32(2の32乗、32bit)とする。数値制御発振器18に与える数値は、数値制御発振器18の出力周波数を動作クロックの周波数で割った値に2^32を乗じた値となる。本例では、4294967であり、数値制御発振器18のデータ生成速度は、基準信号生成装置140で生成された基準信号をもとに生成されたクロックで生成されているので、その基準信号に同期している。本方式は一例であって、基準デジタル信号が生成されれば本方式に限らない。カウンターやタイマー等を利用してもよい。
数値制御発振器18で発振される正弦波の基準デジタル信号の振幅は、16bit等の固定小数点であらわされたデジタル値である。また、複素数で表現されているため実数16bit、虚数16bitで表現される信号となる。同期情報とは、前記正弦波の実数と虚数の信号によってあらわされる位相、周波数や伝送時間、時間情報、クロック速度情報等である。複素数の信号は、それらの情報を持ち得るためである。
電気通信回線300に掛かる伝送容量は、データ生成速度とデータ量に依存する。前記設定の場合、動作クロックが10MHzであって、データ量である出力振幅のbit数が合計で32bitであるため、320Mbpsの伝送容量にヘッダー信号を付けたものとなる。ここで、数値制御発振器18から出力(発振)される正弦波の基準デジタル信号周波数が10kHzであるため、周波数、位相、振幅の情報として十分な情報として、20kHzより大きなデータ生成速度で十分である。したがって、数値制御発振器18の出力信号の動作速度は、信号処理デバイスのFIRフィルタ等を利用した間引き手段によって、データ生成速度を低減することができる。具体的には、10MHzの256分の1などの、最小伝送容量と必要な情報量が満たせるデータ生成速度とする。この場合、伝送容量は、1.25Mbps+Headerとなり伝送容量を削減できる。またこれ以外にも、数値制御発振器18の動作クロックを遅くするなどの方法でもよい。
[図1の受信側機器]
図1の受信側機器200は、データ通信装置107と、伝送装置180を備えている。
データ通信装置107は、送信側機器100から電気通信回線300を介して送信されたデジタルデータ及び同期情報を受信するものであり、スイッチングハブやルータ、Wi -Fi等でもよい。
伝送装置180は送信側機器700から電気通信回線300を介して伝送される各種信号(基準データを含む)を受信して基準データを再生する。伝送装置180の一例を図4に示す。図4の伝送装置180は、MAC13、信号処理部16、デジタルアナログ変換器(DAC)11、基準信号生成器12、情報・信号処理部14を備えている。信号処理部16は数値制御発振器18(図4)を含んでいる。これら機器は図2の伝送装置150のそれら機器と同じ構成であり、同じ機能を備えている。
伝送装置180には可変制御型クロックデバイス(以下、単に「クロックデバイス」という。)が含まれている。クロックデバイスは、例えば、電圧制御水晶発振器(VCXO:Voltage Controlled X’tal Oscillator)や温度補償水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated X’tal Oscillator)、恒温槽付水晶発振器(OCXO:Oven Controlled X’tal Oscillator)等である。前記クロックデバイスをもとにして生成されたクロック信号は、例えば、周波数100MHzの正弦波や矩形波である。このクロック信号を利用して伝送装置180内の数値制御発振器18(図4)を駆動させる。数値制御発振器18の出力信号は同期情報生成及び形式変換装置160(図1)で生成される基準信号(デジタル)と同じになるように設定する。伝送装置180内の数値制御発振器18はクロック信号によって駆動しているためクロック信号に同期している。ここで、初期状態のときは、制御が過渡状態であるため、クロックデバイスが発振するクロック信号は、同期させたい周波数や位相が基準信号と異なる状態となっていると考えられる。
伝送装置180(図4)は、送信側機器100から電気通信回線300を介して伝送されてくる各種信号(アナログ信号110、画像音声等情報120、デジタルデータ130等)及び基準信号生成器12で生成された基準信号情報(同期情報)をMAC13で受信して信号処理部16に出力する。
信号処理部16はMAC13で受信した基準信号情報(同期情報)を、基準信号に基づいて制御信号に変換(再生)する再生機能を有する。また、基準信号の位相又は周波数と同期する同期機能と、基準信号が伝送途中で損失してもデータを回復する回復機能と、前記同期機能に基づいて高速に同期させる高速同期機能をも有する。信号処理部16ではMAC13で受信した各種信号を処理して復調・複合、変調・符号化し、電気通信回線300に適合した形式に変換してデジタルアナログ変換器(DAC)11(図4)に入力する。DAC11はデジタル信号をアナログ信号に変換して出力する。
(実施形態2:図5)
図5は本発明の同期方法及び伝送システムの実施形態2である。図5の伝送システムの基本的構成は図1の伝送システムと同じであり、送信側機器100と、受信側機器200と、両システム間で通信可能な電気通信回線300を備える。
[図5の送信側機器]
図5の送信側機器100は、基準信号を生成する基準信号生成装置140と、基準信号を同期情報として変換する同期情報生成機能と電気通信回線の伝送形式に適合した形式に変換する機能との双方を有する同期情報生成及び形式変換装置160とを備えている。更に、複数のアナログ信号110を受信する受信手段(例えば、アンテナ)400と、画像音声等情報120を受信し且つ変調等を行って送信する変調・送信手段(例えば、変調器)430と、基準信号生成装置140によって生成された基準信号と受信手段400によって受信されたアナログ信号110と、変調・送信手段430によって変調されたアナログ信号を合成する重畳器410と、重畳器410の信号を分配する分配器420と、分配器420から分配される信号とデジタルデータ130を受信して基準信号生成装置140で生成された基準信号に基づいて信号処理して電気通信回線300の伝送形式に適合した伝送形式に変換する機能を具備する伝送装置150と、伝送装置150からのデータを電気通信回線300に送受信するデータ通信装置107を有する。
図5では、複数のアナログ信号110、画像音声等情報120は重畳器410で重畳され、分配器420から複数の伝送装置150に分配され、伝送装置150内でデジタル化されてデジタルデータとして合成される。
図5の基準信号生成装置140は参照信号生成器500から参照信号が入力されると、参照信号に同期した基準信号を生成する。基準信号生成装置140内で生成した基準信号を、周波数等を変換して重畳器410に入力することで、複数のアナログ信号110、情報信号120と重畳して分配器420に出力することができる。
[図5の受信側機器]
図5の受信側機器200はデータ通信装置107、複数の伝送装置180を備えている。データ通信装置107は送信側機器100から電気通信回線300を介して伝送されてくる各種信号を受信する。伝送装置180は、伝送装置180内に含まれる基準信号と、送信側機器100の基準信号生成装置140から生成される基準信号とを同期させるために、電気通信回線300を介して伝送された基準信号情報から基準信号(以下において「送信基準信号」ということもある。)を再生する再生手段(再生機能)と、再生された基準信号を基にして伝送装置180内の基準信号(以下「装置内基準信号」という。)の周波数、位相を同期させる同期手段(同期機能)と、送信基準信号が伝送途中で損失してもデータを回復する回復手段(回復機能)と、同期機能を低遅延で同期させる低遅延同期手段(低遅延同期機能)を有する。
(実施形態3:図6)
図6は本発明の同期方法及び伝送システムの実施形態3である。図6の伝送システムはCATVシステムの場合である。送信側機器100はCATVシステムのヘッドエンド、受信側機器200はCATVシステムのサブセンターである。
[図6の送信側機器]
図6の送信側機器100は、AM/FM放送の電波及び地上放送の電波(複数のアナログ信号)110と、衛星放送の電波(画像音声等情報)111を受信するアンテナ400、GPS装置510、高精度クロック装置520、電波時計用標準電波受信装置530、基準信号生成装置140、同期情報生成及び形式変換装置160、重畳器410、分配器420、伝送装置151、データ通信装置107を備えている。
図6のアンテナ400は汎用のアンテナ、重畳器410は汎用の重畳器、分配器420は汎用の分配器である。GPS装置510や高精度クロック装置520は図5の参照信号生成器500に相当する。基準信号生成装置140、同期情報生成及び形式変換装置160、伝送装置151、データ通信装置107は、図1のそれらと同じ構成であり、同じ機能を備える。
[図6の受信側機器]
図6の受信側機器200は、データ通信装置107、複数の機能を持った伝送装置181、合成器470、電気光変換器450、光電気変換器460を備えている。
図6のデータ通信装置107は送信側機器100のデータ通信装置107と同じ構成であり、同じ機能を備えている。
図6の伝送装置181は放送電波と送信側機器100の基準信号生成装置140で生成された基準信号を複数受信する受信機能と、前記放送電波と前記基準信号とを分離する分離機能と、分離された信号の状態を解析して最良の状態の信号を選択する選択機能を備え、更には、選択された信号を前記基準信号に基づいて、前記放送電波をアナログ信号からデジタル信号に変換されたデータを電気通信回線に適合した形式に変換する機能をも備える。
図6の合成器470は合成されたアナログ信号(FM放送電波や地上放送電波110、衛星放送電波111)を出力することできる。出力されたアナログ信号は電気光変換器450で光信号へ変換されて出力される。出力された光信号は光電気変換器460で電気信号に変換されて、映像音声等情報120を再生する再生装置461、受音機462、受像機463に入力され、夫々の機器はアナログ信号を復調・復号し、音声、画像、動画、映像等の情報を得る。
(実施形態4:図7)
図7は本発明の同期方法及び伝送システムの実施形態4である。図7の伝送システムは、送信側機器700、受信側機器800がSMPTE-ST2110系システム(SMPTE:Society of Motion Picture and Television Engineers system)の場合である。
[図7の送信側機器]
送信側機器700はGPS720からの無線信号を受信して、受信した信号に同期した基準時刻信号を生成することができる受信部(例えば、グランドマスタークロック(GMC:Grand Master Clock))780を備えている。また、グランドマスタークロック780で生成された基準時刻信号に同期した基準信号を出力し、その基準信号を同期情報として電気通信回線300の伝送形式に適した形式に変換する同期情報生成及び形式変換装置(例えば、クロックマスター(CM:Clock Master))160をも有する。更に、前記基準信号に基づいて動作するPTP Slave(Precision Time Protocol)730と、IEEE1588規格に準拠したイーサネット対応スイッチングハブ(PTP対応スイッチ:PTP-SW:中継器)710と、IEEE1588規格に準拠しないデータ通信装置(例えば、Router)107を備えている。中継器710は自装置内の遅延・ゆらぎを抑えるための機能、即ち、バウンダリークロック(BC:Boundary clock)、トランスペアレントクロック(TC:Transparent clock)機能を備えており、同様の動作をする。
図7のクロックマスター160は図1、図5の同期情報生成及び形式変換装置160と同様の動作をするので同じ符号(160)とする。図7のデータ通信装置107も図1、図5のデータ通信装置107と同じ機能を備えているので同じ符号(107)とする。
図7の送信側機器700では、GPS720からの無線信号を受信して同期することができるグランドマスタークロック780で基準時刻信号が生成される。この基準時刻信号に同期した基準信号がクロックマスター(同期情報生成及び形式変換装置)160で生成され、その基準信号が同装置160で電気通信回線300の伝送方式に適した形式に変換されて中継器710に入力され、中継器710からデータ通信装置107に入力され、当該データ通信装置107から出力される。PTP Slave730の出力も中継器710に送られ、データ通信装置107から電気通信回線300に送り出されて、受信側機器800で受信される。
[図7の受信側機器]
図7の受信側機器800はデータ通信装置(例えば、Router)107と、中継器711と、PTP Slave731と、グランドマスタークロック780の機能とクロックマスター160の機能を有する情報・信号処理部及び基準信号生成装置182を備えている。
情報・信号処理部及び基準信号生成装置182は、中継器711から受信した信号に含まれる同期情報(電気通信回線300を介して伝送される信号に含まれる同期情報)に基づいて基準信号を生成する。PTP Slave731はこの基準信号に基づいて動作する。
情報・信号処理部及び基準信号生成装置182は、電気通信回線300から伝送された基準信号情報から基準信号を再生する再生手段(再生機能)と、再生された基準信号を基に伝送装置内の基準信号の周波数、位相を同期させる手段同期手段(同期機能)と、前記基準信号が伝送途中で損失してもデータを回復する回復手段(回復機能)と、前記周波数、位相同期手段を低遅延で同期させる同期手段(同期機能)を有する。
図7の電気通信回線300は、好ましくは、2つの独立したPTP同期ネットワーク間をつなぐ電気通信回線であって、本発明によって単に定期的に時刻を合わせるだけでなく、時計の周波数そのものを同期させることができるので、「時刻修正」のタイミングでの時刻修正量そのものが小さくなり、時刻ずれ精度の向上ができる。PTPの時刻合わせ頻度が例えば100秒毎で、実際の時計がその100秒の間に1m秒ずれるとした場合、両者の周波数は1×10-5のずれがある。このとき、この技術で、周波数情報自体を渡すと、受ける方では、予め1×10-5ずらしたクロックを作ることで、時刻合わせのタイミングでの時刻ずれそのものが小さくなり、両側の時計は正確に一致する。
(実施形態5:図8)
図8は本発明の同期方法及び伝送システムの実施形態5である。図8の送信側機器700、受信側機器800も、SMPTE-ST2110系システム(SMPTE:Society of Motion Picture and Television Engineers system)の場合である。図8は図7の変更例であり、基本的には送信側機器700と受信側機器800の夫々が、図7のそれら機器と同様の機器を備えており、更に、次の機器をも備える。即ち、送信側機器700がCamera750、Mic760、DANTE Console770を備え、送信側機器800がDANTE Sysem761、ST2110系Studio741を備えている。
[図8の送信側機器]
図8の送信側機器700では、Camera750の信号を送信側機器700に適合したデータ形式に変換し、音声データをMic760によって送信側機器700に適合したデータ形式に変換し、DANTE Console770の信号を送信側機器700に適合した形式に変換する。
[図8の受信側機器]
図8の受信側機器800では、DANTE System761の信号を受信側機器800に適合したデータ形式に変換し、ライブ映像や音声をST2110系Studio741へ伝送するシステムである。
図8では、映像音声を伝送する際、Clock Master(同期情報生成及び形式変換装置)160とGrand Master780が同期するため、IEEE1588規格に適合しないデータ通信装置107を介した電気通信回線300でも同期して動作させることができる。
図7、図8は外部のGPS720からの無線信号を受信して動作する場合であるが、GPS720からの無線信号がなくても動作するようにすることもできる。そのためには、図7、図8の送信側機器700に、図6のGPS装置510、高精度クロック装置520、電波時計用標準電波受信装置530、基準信号生成装置140、同期情報生成及び形式変換装置160と同様の機器を設けておき、外部のGPS720(図7、図8)からの無線信号が到来しなくなると、それら機器が図6の場合と同様に作動し、その操作に基づいて、図7、図8のグランドマスタークロック(GMC)780、クロックマスター(CM)160等が動作するようにすることもできる。
(本発明の同期方法)
以下に、本発明の同期方法を説明する。本発明の同期方法は各種あるが、以下では、図1の伝送装置を利用する場合を一例として説明する。図1の送信側機器100の伝送装置150と受信側機器200の伝送装置180は同じ構成、同じ機能を有するので、以下では伝送装置150の動作について説明し、伝送装置180の動作説明については省略する。
本発明では、図1の伝送装置150の信号処理部16(図2)が含む数値制御発振器で生成された基準信号の位相と、図1の同期情報生成及び形式変換装置160の数値制御発振器18(図3)によって生成された基準デジタル信号の位相を比較するため、夫々の信号を位相比較器に入力する。同期情報生成及び形式変換装置160の数値制御発振器18で生成された信号は複素数の信号であり、その実数成分と虚数成分と、伝送装置150の信号処理部16が含む数値制御発振器で生成された複素信号の実数成分と虚数成分とから位相差を算出し、その位相差分(周波数の差分)を平滑化しクロックデバイスの制御値に変換するための変換手段、例えば、ループフィルタに入力する。
ループフィルタは、位相差を平滑化して、送信側機器100の伝送装置150が持つクロックデバイスによって生成された数値制御発振器からの基準信号の周波数を、同期情報生成及び形式変換装置160で生成される基準デジタル信号の周波数に近づける制御を行う。この制御によって、伝送装置150内のクロックデバイスのクロック信号と同期させることができる。
本発明では、同期情報を、同期情報生成及び形式変換装置160の生成する正弦波に基づいて生成した。同期情報生成及び形式変換装置160で生成された基準デジタル信号は、電気通信回線300を介して伝送された基準信号の送信速度に同期している。そのため、その基準デジタル信号のデータ生成速度も基準信号と同期している。従って、受信した基準デジタル信号の受信速度を基準デジタル信号の代わりに用いて同期情報としてもよい。
基準信号は電気通信回線300を介して伝送される。伝送装置150は数値制御発振器からの信号を同期情報としてネットワークに適した形式に変換するが、ネットワークに適した形式に変換する際、基準デジタル信号を生成するクロックとは別の動作クロックを利用することがある。受信側の信号処理デバイスの内部でも同様に、さらに別の動作クロックを利用して受信する。これらの動作クロックは、基準信号やクロックデバイスよりも高速であり、また非同期信号である。動作クロックは電気通信回線300にデータを伝送するために利用するクロックであり、すべての装置内に含まれているが区別する必要はない。
ここで、基準信号を再生し、クロックデバイスを同期させるためには、同期させたいクロックデバイスを利用して、電気通信回線300から同期データを取得すればよいが、電気通信回線300の伝送方式で利用される動作クロックとは異なるため、動作クロックによらない基準信号を生成する構成をとる。同期情報生成及び形式変換装置160(図1)に内蔵されている動作クロックよりも、同期情報生成器及び形式変換装置160によって生成された数値制御発振器で作られた正弦波のデータ速度は、動作クロックに対し十分に遅く、図1の伝送装置150及び伝送装置180に内蔵されている動作クロックよりも十分に遅い。従って、同期情報生成器及び形式変換装置160によって生成された数値制御発振器によって生成された信号は動作クロックによって確実にデータを取得する構成とする。
同期情報生成及び形式変換装置160内の数値制御発振器18(図3)によって生成された信号が、出力されるタイミングでデータを記憶装置に蓄積し、特定の量をデータとして蓄積したら出力するようにすることで、基準信号によって生成された速度でデータがリアルタイムに伝送されることになる。前記各々の伝送装置150でも同様に、動作クロックによらないデータを取得する構成とし、基準信号の動作速度または、基準信号に同期して動作する構成とする。
次に、基準デジタル信号又は受信データ速度は、受信機側で基準データとして、電気通信回線の動作クロックで動作することになるが、伝送装置150内の信号処理デバイスも動作クロックで動作しなければならない。動作クロックによって動作するデータ速度よりも遅い数値制御発振器の周波数を伝送装置内で構成することができる。基準データと伝送装置150がもつクロックデバイスによって生成された数値制御発振器の信号は、動作クロックによらない動作しているため、それぞれの位相又は周波数を比較することが可能となった。
受信レートを同期情報として生成する場合、受信したタイミングで基準データを記憶装置に蓄積する。蓄積された基準データを、受信側の基準信号であるクロックデバイスから生成された数値制御発振器の信号のタイミングで、記憶装置より排出する。この時基準データと数値制御発振の信号に位相差があると蓄積量が徐々に減じる方向か加わる方向に変化する。この変化量に対して、クロックデバイスを制御すればよい。
ここで、前記基準データから前記数値制御発振の信号を同期させる場合、通常基準データの情報は、ネットワークの伝送容量を削減するために情報容量を少なくする。しかし、情報量が少ないと、同期情報を受信してから同期が完了するまでに非常に長い時間を要してしまう。位相比較値を積分して制御する方法では、安定状態になるまでに、低いデータレートである場合、その積分量を多くするために、時間を要する。ここで、高速化のために次のような操作を行う。nを1サンプルとして、通常現在の位相比較値をVt(n)、1サンプル前のVtをVt(n-1)とする。vを入力として、αを1よりも十分小さな係数とする。Vt(n)の値は、ひとつ前のVt(n-1)に、αを乗算したvを加算する。徐々にVt(n)に近づく。
ここで、初期の入力の場合Vt(n-1)は0であるため中央値に近づくまで時間を要する。そこで、最初(1番目)に入力されたxを中央値として扱う。次に、2番目のサンプルxが入力されると、xとxの平均値を中央値として扱う。3番目のサンプルは、そのままの値を使う。4番目のデータxが入力されると、これまでの入力0~3の平均値を中央値として扱う。順番に、2のn乗番目のサンプルの時、中央値を更新する。論理回路では、2のn乗の平均を行う場合は、ビットを右にシフトするだけで行えるため、高速に平均値を算出することができる。よって、αを決める際、最初から1より十分小さな値にするのではなく、入力数に応じて適応的に変化させることで、Vt(n)が急速に中央値に向かい安定する。本発明により、データレートが非常に少なくても高速に同期を完了させることができる。
次に、基準デジタル信号は電気通信回線300を介して伝送される。電気通信回線300では、ジッタやパケットロスが発生することで、同期情報が欠落してしまうことが考えられる。同期情報が欠落すると、伝送装置150では、クロックデバイスがアンロックとなり、送信データのクロックレートが再現できなくなる。そこで、本発明では、余分なデータを送ることなくパケットロスしたデータを復元する手段を構成する。
基準デジタル信号を同期情報としてネットワークに伝送する前に、生成された基準デジタル信号について、生成した順番にラベルを付け、複数のブロックに分ける。例えば4データをaからdの4ブロックに分割する。合計16データに対し、アルファベットと番号で表された順番a、a、a、a、b、・・・d、のようにレベルを付す。アルファベットはブロックを示し、番号は順序を示す。次に、各ラベルのアルファベットが順番になるように並び替える。データの整列は、a・・・・dとなる。1ブロックは4データ毎のブロックとなるので、aからdまでが新しい1ブロックとなる。新しいブロック配列の一つがネットワークに適した形式になるように生成する。例えば、1パケットが64byteの場合であって、1サンプルあたり16bitの信号の場合には、32データの信号が1ブロックとなるように生成する。これを同期情報としてネットワークに適した形式に変換し伝送する。
前述のデータの整列からブロックを生成し、ネットワークに適した形式に変換する際、最初のブロックは、16データのうち13番目のデータ出力時点で生成できる。次の第2のブロックは14番目のデータが出力した時点で生成できるため、生成された時点で送信ができる。このようにブロック生成が完了したタイミングで同期情報として伝送する。本発明の伝送方法によれば伝送遅延を低遅延化することができる。
[受信側の動作]
同期情報を受信した受信側の動作を説明する。同期情報を受信した場合、パケットの先頭から、a、b、c、d、a・・・のようのラベルを付ける。番号順にデータを整理することで、元の順番に整列でき、a、・・・b、・・・c、・・・d、となる。ここで、2ブロック目にパケットロスが発生しデータが欠落した場合を具体例として示す。
2ブロック目に含まれるデータは、a、b、c、dが欠落することになる。したがって、元のデータは、各ブロックで2サンプル目が欠落し欠落データをzとすると、a、z、a、aが受信される。ここで、伝送装置の受信した同期情報の情報処理について、次のように処理する。出力をy、xをサンプル時間とする。yは受信したaと同値である。xは0となり、xは次のサンプル時間となる。係数をkとすると、xとkを乗算したものに、ひとつ前のタイミングのyn-1を加算したものを新たなyとする。kの初期値kは1である。
ここで、kについて次のように求める、xからxを引いた値と、xからxを引いた値を割り、ひとつ前のkn-1を乗算する。nは現在のサンプル、mとpは整数を表し、同じ数値の時は更新しない。最初にpを1として、mを本例では4サンプルなので、1から4に変化させ、mが最終値4となったらpを1増加させ最終値4まで繰り返し計算する。同様にb、c、dブロックについても同じように算出する。ここで欠落したaはyと同じもしくは近似値となるため、欠落したa、b、c、dの2ブロック目が回復する。ここで本操作は、データの伝送レートに対し、高速に動作させることができる。つまり、4サンプル毎のデータ生成であれば4倍のレートと処理遅延を考慮した分高速に算出する。回復したデータを新たなサンプルデータとして補完することでネットワーク等の伝送中で欠落したデータを回復することができる。
本発明によれば、余分なデータ復元用のデータを送信することなく、受信したデータの連続性を利用してパケットロス等によって欠落したデータを回復できるので伝送容量を増やすことなく、リアルタイムにデータを回復し、補完することができる。前述の説明では、4つのブロックの場合を記載したがこれに限らない。
本発明は一例であり、冗長なデータを付加が可能であり、遅延することが可能であれば、Pro-MPEGFECのような前方誤り訂正で復元してもよいし、再送信等を利用して復元してもよい。伝送後に同期情報が受信できる方法であればどのような方法を用いてもよい。
前記実施形態は本発明の主な例である。本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、課題を解決可能な範囲で設計変更可能であり、実施形態以外の無線通信、放送システムいずれにおいても同様に適用可能である。本発明の電気通信回線への伝送手段は、マルチキャスト、ユニキャスト、無線通信等を含み限定されるものではない。
10 アナログデジタル変換器(ADC)
11 デジタルアナログ変換器(DAC)
12 基準信号生成器
13 MAC
14 情報・信号処理部
15 アナログデジタル変換器(ADC)
16 信号処理部
17 同期情報生成部
18 数値制御発振器(信号処理デバイス内で構成されるプログラム)
100 送信側機器(送信システム)
107 データ通信装置
110 アナログ信号
111 衛星放送の電波(画像音声等情報)
120 画像音声等情報
130 デジタルデータ
140 基準信号生成装置
150 伝送装置
151 伝送装置
160 同期情報生成及び形式変換装置
180 伝送装置
181 伝送装置
182 Grand Master/Clock Master(情報・信号処理部及び基準信号生成装置)
200 受信側機器(受信システム)
300 電気通信回線(ネットワーク)
400 受信手段(アンテナ)
410 重畳器
420 分配器
430 変調・送信手段
450 電気光変換器
460 光電気変換器
461 再生装置
462 受音機
463 受像機
470 合成器
500 参照信号生成器
510 GPS装置
520 高精度クロック装置
530 電波時計用標準電波受信装置
700 送信側機器
710 中継器(PTP対応SW)
711 中継器(PTP対応SW)
720 GPS
730 PTP Slave
731 PTP Slave
740 ST2100-20 SDI-IP IP-GW
741 ST2100系Studio
750 Camera
760 Mic(AES67対応)
761 DANTE System
770 DANTE Console
780 Grand Master(IEEE1588 ST2059対応)
800 受信側機器

Claims (17)

  1. 送信側機器と受信側機器が、電気通信回線を介して、アナログ信号、映像音声等情報、デジタルデータなどを含む各種信号を送受信する方法において、
    送信側機器において同期情報を生成し、その同期情報とアナログ信号、画像音声等情報、デジタルデータといった各種信号を電気通信回線の伝送形式に適合させ、その同期情報と各種信号とを電気通信回線を介して受信側機器に伝送し、受信側機器において各種信号を再生し、同期情報に基づいて両機器間の各種信号のクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させるようにした、
    ことを特徴とする同期方法。
  2. 請求項1記載の同期方法において、
    単数又は複数のチャンネルの各種信号を同時に同期させるようにした、
    ことを特徴とする同期方法。
  3. 請求項1記載の同期方法において、
    基準信号を持つ送信側機器が、基準信号の位相、周波数、時間、時刻、周期情報を電気通信回線に適した形式の同期情報として生成し、その同期情報を電気通信回線を介して伝送し、伝送された同期情報が欠損しても、欠損した部分を受信側機器で別の時間に取得した同期情報をから復号する、
    ことを特徴とする同期方法。
  4. 請求項1記載の同期方法において、
    電気通信回線に同期情報を伝送する際に、別の基準信号によって伝送速度が変化してしまうことを防止するとともに、電気通信回線を介して伝送された同期情報から基準信号を生成する際に、低容量な同期情報から高速に同期させる、
    ことを特徴とする同期方法。
  5. 送信側機器と受信側機器が電気通信回線を介して、アナログ信号、映像音声等情報、デジタルデータなどを含む各種信号を送受信できる伝送システムにおいて、
    送信側機器は、
    前記各種信号を送信する送信装置と、
    基準信号を生成する基準信号生成装置と、
    生成された基準信号を同期情報に変換する同期情報生成機能と当該基準信号と前記各種信号を電気通信回線に適合した形式に変換する形式変換機能を有する同期情報生成及び形式変換装置を備え、
    前記受信側機器は、
    前記送信側機器から通信回線を介して伝送される各種信号と同期情報を受信するデータ通信装置と、
    受信した各種信号と同期情報を再生する再生機能と、再生した同期情報に基づいてクロックデバイス、時刻、周波数、位相等を同期させる同期機能を有する伝送装置を備えた、
    ことを特徴とする伝送システム。
  6. 送信側機器と受信側機器が電気通信回線を介して、アナログ信号、映像音声等情報、デジタルデータなどを含む各種信号を送受信できる伝送システムにおいて、
    送信側機器は、
    複数のアナログ信号を受信する受信手段と、
    画像音声等情報を送信用のアナログ信号に変調して送信する変調・送信手段と、
    基準信号生成装置によって生成された基準信号と前記受信手段によって受信されたアナログ信号と前記変調・送信手段によって変調されたアナログ信号を合成する重畳器と、
    前記重畳器の出力信号を分配する分配器と、
    基準信号を生成する基準信号生成装置と、
    生成された基準信号を同期情報に変換する同期情報生成機能と、当該基準信号と前記分配器から出力される各種信号を基準信号に基づいて信号処理して電気通信回線に適合した形式に変換する機能を備えた伝送装置と、
    前記伝送装置の出力を電気通信回線に送り出すデータ通信装置を有し、
    受信側機器は、
    前記送信側機器から電気通信回線を介して伝送されるデータを受信するデータ通信装置と、
    当該データ通信装置で受信した各種信号を再生する機能と、
    受信した同期情報から基準信号を再生する再生機能を有する伝送装置を備えた、
    ことを特徴とする伝送システム。
  7. 送信側機器と受信側機器が電気通信回線を介して、アナログ信号、映像音声等情報、デジタルデータなどを含む各種信号を送受信できる伝送システムにおいて、
    送信側機器は、
    外部から地上波、衛星放送波等の電波を受信する受信手段と、
    基準信号を生成する基準信号生成装置と、
    受信手段で受信した信号と基準信号生成装置からの基準信号とを重畳する重畳器と、
    前記重畳器の出力信号を分配する分配器と、
    前記分配器からの分配信号を電気通信回線に適合した形式に変換する機能を備えた伝送装置と、
    基準信号生成装置で生成された基準信号を同期情報に変換する同期情報生成機能と、当該基準信号と前記分配器から出力される各種信号を基準信号に基づいて信号処理して電気通信回線に適合した形式に変換する機能を有する同期情報生成及び形式変換装置と、
    前記伝送装置の出力と同期情報生成及び形式変換装置の出力を電気通信回線に送り出すデータ通信装置を備え、
    受信側機器は、
    電気通信回線を介して伝送されるデータを受信するデータ通信装置と、
    データ通信装置で受信した各種信号を再生する機能と、受信した同期情報から基準信号を再生する再生機能を有する伝送装置を備えた、
    ことを特徴とする伝送システム。
  8. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    伝送装置が、基準信号が伝送途中で損失してもそれを回復させる回復機能をも備えた、
    ことを特徴とする伝送システム。
  9. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    送信側機器の伝送装置が、
    入力信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
    変換後のデジタル信号を信号所処理する信号処理部と、
    処理後の信号を電気通信回線に適した形式に変換して伝送する伝送手段と、
    基準信号生成装置と、
    情報・信号処理部を備え、
    前記アナログデジタル変換器は前記基準信号生成器された基準信号に基づいて動作するようにしてあり、
    受信側機器の伝送装置が、
    電気通信回線から情報を取得する情報取得手段と、
    取得した情報から同期情報を処理する情報処理部と、
    情報処理結果に基づいて前記伝送装置内の基準信号を制御する制御部と、
    制御可能な基準信号生成装置と、
    デジタルアナログ変換器と、
    情報・信号処理部を備え、
    前記デジタルアナログ変換器は前記基準信号生成装置で生成された基準信号に基づいて動作する、
    ことを特徴とする伝送システム。
  10. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    電気通信回線からデジタル信号を受信する受信手段と、
    電気通信回線から同期情報を受信する受信手段と、
    受信したデジタル信号を処理する信号処理部と、
    信号処理された信号をアナログ信号に変換するデジタルアナログ変換器と、
    前記電気通信回線から受信した情報から同期情報を再生する情報・信号処理部と、
    情報処理部の結果に基づいて伝送装置内の基準信号生成装置を制御する制御部と、
    制御部での制御に基づいて基準信号を生成する基準信号生成装置を備え、
    前記デジタルアナログ変換器と信号処理部は基準信号に基づいて動作する、
    ことを特徴とする伝送システム。
  11. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    信号処理部は受信した信号を復調、復号、変調、符号化する機能を備えている、
    ことを特徴とする伝送システム。
  12. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    基準信号生成装置と、
    当該基準信号生成装置で生成された基準信号に基づいて同期情報を生成する信号処理部機能と、その同期情報を電気通信回線に適した形式に変換する形式変換機能を有する同期情報生成及び形式変換装置を備えた、
    ことを特徴とする伝送システム。
  13. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    送信側機器と受信側機器は、夫々の機器が備えている伝送装置を介して電気通信回線に接続されている、
    ことを特徴とする伝送システム。
  14. 請求項5又は請求項6又は請求項7記載の伝送システムにおいて、
    送信側機器と受信側機器は、夫々の機器が備えている伝送装置を介して電気通信回線に接続されており、同期情報生成及び形式変換装置は前記伝送装置を介して電気通信回線に接続されている、
    ことを特徴とする伝送システム。
  15. 請求項6記載の伝送システムにおいて、
    電気通信回線から受信した情報を基づいて同期する基準信号生成装置を具備し、
    基準信号で動作し複数のアナログ信号をデジタル化するアナログデジタル変換器と、
    デジタル化された信号の状態を解析し、最良の状態の信号を選択する選択部と、
    選択された信号やデジタル化された信号を電気通信回線に適合した形式に変換して出力する出力部と、
    基準信号生成装置で生成された基準信号を複数受信する機能を具備し、前記アナログ信号と前記基準信号を分離して受信する受信手段を具備し、前記基準信号に基づいて前記アナログ信号を途中まで復調されたデジタルデータ、または復調し、前記基準信号に基づいて再変調されたデジタルデータを電気通信回線に適合した形式に変換する変換部を有する、
    ことを特徴とする伝送システム。
  16. 請求項6記載の伝送システムにおいて、
    送信側機器から送信されたデータを電気通信回線から受信し、前記データは変調波を途中まで復調したデジタルデータまたは、前記復調したデータを途中まで再変調したデジタルデータであって、前記基準信号に基づいて、前記復調したデジタルデータまたは、途中まで前記再変調されたデジタルデータを最後まで変調したデータであって、前記データをアナログ信号に変換するデジタルアナログ変換器と、伝送装置内に含まれる基準信号と前記送信側機器に含まれる基準信号生成装置の基準信号とを同期させるために、電気通信回線から伝送された基準信号情報から基準信号を再生する再生手段と、再生された基準信号を基に伝送装置内の基準信号の周波数、位相を同期させる同期手段と、基準信号が、伝送途中で損失してもデータを回復する手段と、同期手段が低遅延で同期させる手段とを有する、
    ことを特徴とする伝送システム。
  17. 送信側機器と受信側機器が電気通信回線を介して、アナログ信号、映像音声等情報、デジタルデータなどを含む各種信号を送受信できる伝送システムにおいて、
    送信側機器は、
    第1のSMPTE-ST2110系システムであり、
    衛星測位システムからの電波を受信する受信手段と、
    当該受信手段で受信したIEEE1588規格とST2059規格に準拠した信号に同期した基準信号を生成し且つ生成した基準信号を同期情報として電気通信回線に適した形式に変化する同期情報生成及び形式変換装置と、
    前記基準信号に基づいて動作するPTPスレーブと、
    IEEE1588規格に準拠した中継器と、
    IEEE1588規格に準拠しないデータ通信装置とを含み、
    受信側機器は、
    第2のSMPTE-ST2110系システムであり、
    IEEE1588規格に準拠しないデータ通信装置と、
    IEEE1588規格に準拠した中継器と、
    前記中継器から受信した同期情報を処理する情報・信号処理部を含み、信号処理に基づいて基準信号を生成する基準信号生成装置と、当該基準信号に基づいて動作するPTPスレーブとを含み、
    前記送信側機器と受信側機器は、両機器における基準信号を同期させるために、前記電気通信回線から伝送された同期情報から基準信号を再生する再生手段と、再生された基準信号に基づいて伝送装置内の基準信号の周波数、位相を同期させる周波数、位相同期手段と、前記基準信号が伝送途中で損失しても回復する回復手段とを有し、前記周波数、位相同期手段が低遅延で同期する遅延同期手段である、
    ことを特徴とする伝送システム。
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