JP2024015844A - 電池駆動装置 - Google Patents

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Shigeo Obata
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Abstract

【課題】防水部材無しで防水性能を確保すること。【解決手段】設置対象部に対する設置状態で鉛直方向に直交する方向に開口させる挿入口30aが設けられた収容部材30は、電池11と駆動部品20が収容される収容室30bを有すると共に、収容室における鉛直上方の端部に対して、被覆開口36xを鉛直下方に向けて開口させた被覆部36を有し、カバー部材40は、カバー主体41と、2つのカバー側壁42と、これらにおける鉛直上方の端部から鉛直上方に突出させ、かつ、被覆開口から被覆部の内方に嵌め入れて、閉位置で挿入口における被覆部で覆われている部分を塞ぐ嵌入部46と、を有し、カバー主体と2つのカバー側壁における鉛直上方の端面を被覆部における被覆開口側の端面に隙間を空けて対向配置させ、その隙間から成る溝を主排水路71として利用すること。【選択図】図1

Description

本発明は、電池駆動装置に関する。
電池駆動装置とは、電池から供給された電力で駆動するものである。例えば、この電池駆動装置としては、電池の電力で伝送情報を無線通信させる無線装置が知られている。電池駆動装置は、電池と、この電池の電力で駆動する駆動部品と、この電池及び駆動部品を収容する筐体と、を備える。そして、その筐体は、電池等が挿入口から挿入され且つ収容される収容部材と、その挿入口を塞ぐカバー部材と、を備える。このような電池駆動装置については、例えば、下記の特許文献1から3に開示されている。
特開2012-59990号公報 特開2014-72067号公報 特開2018-63859号公報
ところで、電池駆動装置は、屋外に設置されることもある。このため、電池駆動装置においては、収容部材とカバー部材との間にパッキン等の防水部材を介在させるなどして、収容室内への水の浸入を抑止する必要がある。しかしながら、収容部材に対してカバー部材をスライドさせながら組み付けるなど、この収容部材とカバー部材の組付け形態如何では、防水部材を用いた防水構造の採用が難しいこともある。
そこで、本発明は、防水部材が無くとも防水性能を確保し得る電池駆動装置を提供することを、その目的とする。
本発明は、電池と、前記電池の電力が供給されて駆動する駆動部品と、設置対象部に対する設置状態で鉛直方向に直交する方向に開口させる挿入口、並びに、前記挿入口から挿入された前記電池及び前記駆動部品を収容する収容室が設けられた収容部材と、前記収容部材に組み付けられ、かつ、閉位置で前記挿入口を塞ぐカバー部材と、を備え、前記収容部材は、前記挿入口に間隔を空けて対向配置させ、かつ、前記設置状態で鉛直方向に延びた平行な一対の辺部が設けられた底壁と、前記底壁のそれぞれの前記辺部から各々垂設させた側壁と、前記底壁と2つの前記側壁における前記設置状態での鉛直上方の端部同士を連結させた上壁と、前記底壁と2つの前記側壁における前記設置状態での鉛直下方の端部同士を連結させた下壁と、で囲われた前記収容室を有すると共に、前記収容室における前記設置状態で鉛直上方に位置する端部に対して、被覆開口を鉛直下方に向けて開口させた被覆部を有し、前記カバー部材は、前記挿入口における前記被覆部よりも前記下壁側を前記閉位置で塞ぐカバー主体と、前記側壁の外壁面における前記被覆部よりも前記下壁側を前記閉位置で覆う前記側壁毎のカバー側壁と、前記カバー主体と2つの前記カバー側壁における前記設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端部から鉛直上方に突出させ、かつ、前記被覆部の内壁面に沿って前記被覆開口から前記被覆部の内方に嵌め入れて、前記閉位置で前記挿入口における前記被覆部で覆われている部分を塞ぐ嵌入部と、を有し、前記カバー主体と2つの前記カバー側壁における前記設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端面を前記被覆部における前記被覆開口側の端面に隙間を空けて対向配置させ、その隙間から成る溝を主排水路として利用することを特徴とする。
本発明に係る電池駆動装置においては、設置状態で被覆部が最も鉛直上方に配置され、この被覆部に対して、鉛直下方に向けた被覆開口から嵌入部が差し込まれている。このため、この電池駆動装置においては、その被覆部が傘の如き役目を果たし、水等の液体の収容室への浸入を抑えることができる。また、この電池駆動装置においては、被覆部とカバー部材との間の隙間から成る溝を主排水路として利用し、この主排水路に入り込んだ液体を外に誘うことによって、その隙間からの液体の浸入を抑えている。このように、本発明に係る電池駆動装置は、防水部材が無くとも防水性能を確保することができる。
図1は、実施形態の電池駆動装置を示す斜視図である。 図2は、実施形態の電池駆動装置をカバー部材側から見た平面図である。 図3は、カバー部材が開位置の電池駆動装置を示す斜視図である。 図4は、電池駆動装置を開位置のカバー部材側から見た平面図である。 図5は、カバー部材が開位置の電池駆動装置を側方から見た斜視図である。 図6は、図1のA部拡大図である。 図7は、図2のX-X線断面図である。 図8は、図4のX-X線断面図である。 図9は、カバー部材を外した電池駆動装置を挿入口側から見た平面図である。 図10は、電池ユニットを示す斜視図である。 図11は、カバー部材を示す斜視図である。
以下に、本発明に係る電池駆動装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る電池駆動装置の実施形態の1つを図1から図11に基づいて説明する。
図1から図8の符号1は、本実施形態の電池駆動装置を示す。この電池駆動装置1とは、電池から供給された電力で駆動する装置のことである。ここでは、その電池の電力で伝送情報を無線通信させる無線装置を電池駆動装置1の一例として示す。例えば、この電池駆動装置(無線装置)1は、屋外に設置して、屋外のガスメータ等の計器(図示略)に通信線としての電線We1を介して電気接続させる(図2及び図5)。この電池駆動装置(無線装置)1においては、その計器から伝送情報としての各種情報が電線We1を介して入力される。この電池駆動装置(無線装置)1は、電気通信回線を介して伝送情報を監視センターに送信する。例えば、この電池駆動装置(無線装置)1は、計器の検診結果情報(ガス使用量等)が入力され、この検診結果情報を伝送情報として規定のタイミングで監視センターに送信したり、計器の警告情報(ガス遮断情報等)が入力され、この警告情報を伝送情報として情報が上がる度に監視センターに送信したりする。
電池駆動装置1は、電池11を備える電池ユニット10と、その電池11の電力で駆動する駆動部品20と、を備える(図1、図3、図9及び図10)。そして、この電池駆動装置1は、挿入口30aから挿入された電池ユニット10及び駆動部品20を収容する収容室30bが設けられた収容部材30と、この収容部材30に組み付けられ、かつ、閉位置で挿入口30aを塞ぐカバー部材40と、を備える(図1から図9)。更に、この電池駆動装置1は、挿入口30aの少なくとも一部を開放させた開位置と閉位置との間でカバー部材40を収容部材30に対してスライドさせるスライド機構50を備える(図3、図5、図7及び図8)。尚、図1では、図示の便宜上、カバー部材40に孔を開けて収容室30bを露出させている。
挿入口30aは、収容室30bにて口を開けた開口であり、その口を開けた方向に対して直交する仮想平面を有する。例えば、収容部材30においては、挿入口30aが1つの平面上で当該平面に沿う開口として形成された場合、その平面が仮想平面になる。また、収容部材30においては、この例示のように複数の平面等の組み合わせから成る開口として挿入口30aが形成される場合もある。この場合には、その開口が大きく口を開けた方向に対して直交する平面を仮想平面とする。
収容室30bは、挿入口30a側から見て、電池ユニット10が収容される第1収容部30bと駆動部品20が収容される第2収容部30bとを直列に並べて配置している(図5及び図9)。つまり、収容室30bには、挿入口30a側から見て、電池ユニット10と駆動部品20が直列に並べて配置されている。この収容室30bにおいては、第1収容部30bがスライド機構50のスライド方向で閉位置側に配置され、かつ、第2収容部30bがスライド機構50のスライド方向で開位置側に配置されている。つまり、この収容室30bには、電池ユニット10がスライド機構50のスライド方向で閉位置側に収容され、かつ、駆動部品20がスライド機構50のスライド方向で開位置側に収容されている。
電池ユニット10は、電池11と、電池11の極毎に一端が電気接続された電線We2と、2本の電線We2のそれぞれの他端が電気接続されたコネクタ(以下、「電池側コネクタ」という。)12と、を備える(図10)。ここで示す電池ユニット10は、複数本の円柱状の電池(ここでは、3本の円柱状の1次電池)11を備える。この電池ユニット10においては、その複数本の電池11が軸線方向に直交する方向で並列に配置されてフィルム部材13で一纏めに包まれており、この複数本の電池11とフィルム部材13とで構成された電池パック14に対して2本の電線We2が繋がれている。この電池ユニット10は、フィルム部材13の中で複数本の電池11をそれぞれの極毎に物理的且つ電気的に接続させるバスバ15を備える。一方の電線We2は、その一端を一方のバスバ15に対して物理的且つ電気的に接続させ、フィルム部材13の外に引き出させる。また、他方の電線We2は、その一端を他方のバスバ15に対して物理的且つ電気的に接続させ、フィルム部材13の外に引き出させる。
駆動部品20は、この電池ユニット10における電池11の電力が電池側コネクタ12を介して供給されて駆動する。この駆動部品20は、基板21と、この基板21の実装面21aに対して実装される複数の実装部品22と、を備える(図9)。ここで示す基板21は、硬質のプリント基板(所謂リジッド基板)であり、実装面21aに様々な実装部品22を適宜実装させる。この基板21は、両面実装のリジッド基板であってもよく、片面実装のリジッド基板であってもよい。そして、この基板21は、実装面21aを挿入口30aに対向配置させた状態で収容室30bに収容される。
複数の実装部品22は、その内の1つが電池側コネクタ12にコネクタ接続されるコネクタ(以下、「電源コネクタ」という。)22Aであり、かつ、その内の別の1つが伝送情報を無線通信させるアンテナ22Bである(図9)。更に、この駆動部品20は、実装部品22として、電線We1の端末のコネクタ(以下、「外部コネクタ」という。)501にコネクタ接続されるコネクタ(以下、「外部入力コネクタ」という。)22Cを備える(図9)。
この駆動部品20においては、外部コネクタ501と外部入力コネクタ22Cを介して計器の情報(検診結果情報や警告情報等)が入力される。駆動部品20は、その計器の情報等を一時記憶させるRAM(Random Access Memory)を備える(図示略)。そして、この駆動部品20は、入力されてきた計器の情報やRAMの記憶情報を伝送情報として電気通信回線を介してアンテナ22Bから監視センターに送信させる制御部を備える(図示略)。
また、この駆動部品20は、例えば、計器の情報が入力されているときや監視センターとの通信中に点灯又は点滅させたり、電池パック14のSOC値が低下したときに点灯又は点滅させたりするLED(Light Emitting Diode)22Fを実装部品22として備える(図9)。
基板21においては、電源コネクタ22Aとアンテナ22Bと外部入力コネクタ22CとLED22Fがそれぞれ同じ実装面21aに実装される(図9)。また、この基板21においては、その実装面21aにRAMと制御部についても実装されている。ここでは、挿入口30aに対向配置させた実装面21aにその電源コネクタ22A等が実装されている。電源コネクタ22Aと外部入力コネクタ22Cは、各々、相手方コネクタ(電池側コネクタ12、外部コネクタ501)との接続口を電池ユニット10側の第1収容部30bに向けて、基板21における電池ユニット10側の端部に実装される。LED22Fは、電源コネクタ22A等と同じように、基板21における電池ユニット10側の端部に実装される。そして、アンテナ22Bは、電気通信回線を介した情報の送受信が可能なアンテナであり、基板21における電池ユニット10側とは逆側の端部に実装される。
収容部材30とカバー部材40は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。収容部材30は、例えば、螺子止め等で屋外の壁等の設置対象部に設置される。ここで示す収容部材30は、その設置対象部に対する設置状態で鉛直方向に直交する方向に挿入口30aを開口させる。以下において特段の言及も無く単に「設置状態」と記した場合、これは、電池駆動装置1(収容部材30やカバー部材40)の設置対象部に対する設置状態のことを示している。
収容部材30は、挿入口30aに間隔を空けて対向配置させ、かつ、設置状態で鉛直方向に延びた平行な一対の辺部が設けられた底壁31を有する(図5)。また、この収容部材30は、その底壁31のそれぞれの辺部から各々垂設させた側壁32を有する(図3及び図9)。また、この収容部材30は、底壁31と2つの側壁32における設置状態での鉛直上方の端部同士を連結させた上壁33と、底壁31と2つの側壁32における設置状態での鉛直下方の端部同士を連結させた下壁34と、を有する(図9)。
この収容部材30は、その底壁31と2つの側壁32と上壁33と下壁34とで囲われた空間を収容室30bとして有する。よって、この収容部材30においては、2つの側壁32と上壁33と下壁34とにおける底壁31とは逆側のそれぞれの端部(以下、「開口端部」という。)で囲われた開口が挿入口30aになる。この収容部材30においては、底壁31が矩形の平板状に形成され、この底壁31のそれぞれの辺部から2つの側壁32と上壁33と下壁34とがそれぞれに平板状のものとして垂設されている。
また、この収容部材30においては、収容室30bにおける上壁33側の空間が第1収容部30bとなり、収容室30bにおける下壁34側の空間が第2収容部30bとなる。ここで示す2つの側壁32は、底壁31からの突出方向の高さを第1収容部30b側よりも第2収容部30b側で各々高くし、挿入口30aにおける開口位置を第1収容部30b側よりも第2収容部30b側で高くすることによって、収容室30bの深さを第1収容部30b側よりも第2収容部30b側で深くしている(図5)。
第1収容部30bには、電線We2と電池側コネクタ12を電池パック14よりも第2収容部30b側に配置させた形で電池ユニット10が収容される(図9)。この第1収容部30bの中の電池パック14においては、それぞれの電池11が設置状態で鉛直方向に軸線方向を向け且つその軸線方向に直交する方向で底壁31に沿わせて並列に配置されている。第1収容部30bには、設置状態で電池パック14を鉛直上方と鉛直下方から挟み込む複数の挟持部35aが底壁31から垂設されている(図9、一部図示略)。
第2収容部30bには、電源コネクタ22Aとアンテナ22Bと外部入力コネクタ22Cが実装された実装面21aを挿入口30aに向けて駆動部品20が収容される(図9)。この第2収容部30bにおいては、その実装面21aにおける第1収容部30b側の端部に、電源コネクタ22Aと外部入力コネクタ22Cが相手方コネクタ(電池側コネクタ12、外部コネクタ501)との接続口を第1収容部30bに向けて実装される。そして、この第2収容部30bにおいては、その実装面21aにおける下壁34側の端部にアンテナ22Bが実装される。
この第2収容部30bには、駆動部品20を底壁31から間隔を空けて載せ置く複数の載置部35bと、それぞれの載置部35bとの間で駆動部品20を挟み込む第1挟持部35c及び第2挟持部35dと、が底壁31から垂設されている(図9)。載置部35bには、基板21の周縁部が載せ置かれる。第1挟持部35cは、例えば、基板21の貫通孔21bに差し込む軸部と、この差し込んだ先で挿入口30a側の実装面21aにおける貫通孔21bの周縁を係止する爪部と、を有する。第2挟持部35dは、例えば、挿入口30a側の実装面21aにおける基板21の周縁部を係止する爪部を有する。
ここで示す上壁33は、挿入口30a側の壁部(以下、「開口壁部」という。)33aを2つの側壁32のそれぞれの外壁面よりも突出させている(図1及び図3)。また、ここで示す下壁34は、挿入口30a側から切り欠いた切欠き部34aを有している(図9)。計器の電線We1は、この切欠き部34aを介して収容室30bに引き入れられる。切欠き部34aには、電線We1を挿通させ、かつ、カバー部材40との間に形成される貫通孔を塞ぐグロメット61が組み付けられる(図9)。
更に、収容部材30は、収容室30bにおける設置状態で鉛直上方に位置する端部に対して、被覆開口36xを鉛直下方に向けて開口させた被覆部36を有している(図1から図9)。この被覆部36は、第1収容部30bにおける設置状態で鉛直上方に位置する端部に設けている。そして、この被覆部36は、被覆開口36xを鉛直下方に向けて開口させた形で収容室30bの外から間隔を空けて被せている。
この被覆部36は、上壁33の挿入口30a側の開口端部から突出させ、かつ、挿入口30aにおける上壁33側の端部を当該端部に対して間隔を空けて覆う主被覆壁36aを有する(図1から図9)。後述するが、挿入口30aにおける上壁33側の端部は、閉位置のカバー部材40の嵌入部46で塞がれる。主被覆壁36aは、その閉位置のカバー部材40の嵌入部46に対向配置させる。このため、この主被覆壁36aは、挿入口30aにおける嵌入部46で塞がれる部分に対して間隔を空けて対向配置させる。ここで示す主被覆壁36aは、上壁33の挿入口30a側の開口端部(開口壁部33aの挿入口30a側の端部)から下壁34側に向けて突出させた壁体であり、下壁34に近づくほど挿入口30aから離れる傾斜壁になっている(図5、図7及び図8)。
また、この被覆部36は、側壁32の外壁面から突出させ、かつ、上壁33の開口壁部33aに連結させ、かつ、設置状態で鉛直方向に延在させた側壁32毎のリブ(以下、「鉛直リブ」という。)36bを有する(図3、図5、図7及び図8)。この2つの鉛直リブ36bは、各々、開口壁部33aの底壁31側の端部に連結させる(図7及び図8)。よって、この2つの鉛直リブ36bは、各々、主被覆壁36aに対して間隔を空けて配置される。更に、この2つの鉛直リブ36bは、各々、設置状態で被覆開口36xよりも鉛直下方に延在させる(図3、図5、図7及び図8)。ここで示す2つの鉛直リブ36bは、各々、下壁34の外壁面まで延在させている。
また、この被覆部36は、側壁32の外壁面に間隔を空けて対向配置させ、かつ、上壁33の開口壁部33a、主被覆壁36a及び鉛直リブ36bの端部同士を連結させた側壁32及び鉛直リブ36bの組み合わせ毎の副被覆壁36cを有する(図1から図5)。
この被覆部36においては、主被覆壁36aと2つの副被覆壁36cにおけるそれぞれの下壁34側の端部、2つの鉛直リブ36b及び2つの側壁32に囲まれた開口が被覆開口36xになる。
収容部材30は、側壁32の外壁面から突出させ、かつ、鉛直リブ36bから底壁31側に延在させた側壁32毎のリブ(以下、「交差リブ」という。)37を有する(図1、図3及び図5から図8)。交差リブ37は、対になる側壁32に対向配置させた副被覆壁36cにおける被覆開口36x側の端面と同一平面上の壁面を有している(図5)。ここで示す2つの交差リブ37は、各々、底壁31まで延在させている。
カバー部材40は、挿入口30aにおける被覆部36よりも下壁34側を閉位置で塞ぐ(つまり、設置状態のときに挿入口30aにおける被覆部36よりも鉛直下方に位置する部分を塞ぐ)カバー主体41を有する(図1から図8及び図11)。また、このカバー部材40は、側壁32の外壁面における被覆部36よりも下壁34側を閉位置で覆う(つまり、設置状態のときに側壁32の外壁面における被覆部36よりも鉛直下方に位置する部分を覆う)側壁32毎のカバー側壁42を有する(図1から図5及び図11)。また、このカバー部材40は、下壁34の外壁面を閉位置で覆うカバー下壁43を有する(図11)。
このカバー部材40においては、挿入口30aの形状に合わせた略矩形の板状にカバー主体41が形成され、このカバー主体41の4つの辺部から2つのカバー側壁42とカバー下壁43とがそれぞれに平板状のものとして垂設されている。
ここで、カバー主体41には、閉位置で駆動部品20のLED22Fの光を外に出射させるレンズ部材62が収容室30bに突出させた状態で組み付けられている(図1から図4、図8及び図11)。
更に、カバー部材40は、カバー主体41と2つのカバー側壁42における設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端部から鉛直上方に突出させ、かつ、被覆部36の内壁面に沿って被覆開口36xから被覆部36の内方に嵌め入れて、閉位置で挿入口30aにおける被覆部36で覆われている部分を塞ぐ嵌入部46を有する(図3から図5、図7、図8及び図11)。この嵌入部46は、カバー主体41と2つのカバー側壁42における設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端面から突出させている。
この嵌入部46は、閉位置で主被覆壁36aの内壁面に対向配置させる主嵌入壁46aと、主嵌入壁46aに連結させ、かつ、対向配置状態の側壁32及び副被覆壁36cの間に閉位置で介在させる側壁32毎の副嵌入壁46bを有する(図3から図5、図7、図8及び図11)。
ここで示す主嵌入壁46aは、その外壁面を閉位置で主被覆壁36aの内壁面に対して僅かな隙間を空けて対向配置させる(図7)。よって、この主嵌入壁46aは、主被覆壁36aと同等の傾斜角度で鉛直方向に対して傾けた傾斜壁になっており、その外壁面を主被覆壁36aの内壁面に対して同等の隙間で対向配置させる。
また、ここで示す副嵌入壁46bは、例えば、閉位置のときに、その内壁面を対向配置状態の側壁32及び副被覆壁36cの間で当該側壁32の外壁面に対して僅かな隙間を空けて対向配置させる。そして、この副嵌入壁46bは、閉位置のときに、対になる側壁32から突出させた鉛直リブ36bに対して、底壁31側に位置する端部を対向配置させる。つまり、この副嵌入壁46bは、収容部材30における側壁32と鉛直リブ36bと副被覆壁36cとで形成される溝内に収容される。この副嵌入壁46bは、カバー側壁42における設置状態で鉛直上方に位置する端部と主嵌入壁46aの端部とを繋ぐ三角形状を成している。
このカバー部材40は、その嵌入部46が開位置で挿入口30aにおける第2収容部30bの開口を第2収容部30bの中の駆動部品20と共に覆う(図4及び図5)。このため、この電池駆動装置(無線装置)1においては、カバー部材40が開位置のときに、挿入口30aにおける第1収容部30bの開口から露出している電池ユニット10を着脱させる。そこで、この第1収容部30bにおいては、電池ユニット10の電池側コネクタ12と駆動部品20の電源コネクタ22Aの着脱作業性を向上させるべく、電池パック14を基板21の挿入口30a側の実装面21aと同一の平面よりも底壁31側に収容させることが望ましい。また、この電池駆動装置(無線装置)1においては、その電池パック14の配置に伴って、この電池パック14よりも挿入口30a側にアンテナ22Bが位置することになるので、アンテナ22Bの送受信性能の低下を抑えることができる。
ところで、この電池駆動装置(無線装置)1においては、収容室30bへの水等の液体の浸入抑制にパッキン等の防水部材を用いないことによって、その防水部材の交換を無くし、かつ、部品点数の増加を抑えて、商品コストの低減やランニングコストの低減を図る。また、この電池駆動装置(無線装置)1においては、防水部材を用いないことによって、防水部材の経年変化に伴う防水性能の低下を抑える。
そこで、この電池駆動装置(無線装置)1では、先ず、収容部材30の被覆部36とカバー部材40の嵌入部46とを利用して、防水性能を高めている。つまり、この電池駆動装置(無線装置)1においては、設置状態で被覆部36が最も鉛直上方に配置され、この被覆部36に対して、鉛直下方に向けた被覆開口36xから嵌入部46が差し込まれている。このため、この電池駆動装置(無線装置)1においては、その被覆部36が傘の如き役目を果たし、水等の液体の収容室30bへの浸入を抑えることができる。
次に、この電池駆動装置(無線装置)1においては、設置状態の収容部材30における被覆部36よりも鉛直下方がカバー部材40で外から覆われている。具体的には、収容室30bの挿入口30aをカバー主体41が塞ぎ、かつ、対になる側壁32をカバー側壁42が外から覆い、かつ、下壁34をカバー下壁43が外から覆っている。そして、この電池駆動装置(無線装置)1においては、その下壁34の切欠き部34aがカバー下壁43との間で貫通孔を形成するが、その貫通孔をグロメット61で塞いでいる。従って、この電池駆動装置(無線装置)1においては、設置状態での被覆部36よりも鉛直下方でも水等の液体の収容室30bへの浸入を抑えることができる。
この電池駆動装置(無線装置)1においては、嵌入部46を被覆部36に差し込んでいるとはいえ、その被覆部36とカバー主体41との間及び被覆部36とそれぞれのカバー側壁42との間に隙間ができる。このため、この電池駆動装置(無線装置)1においては、その隙間に水等の液体が浸入する可能性がある。そこで、収容部材30とカバー部材40においては、カバー主体41と2つのカバー側壁42における設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端面(つまり、嵌入部46の根元が位置する端面)を被覆部36における被覆開口36x側の端面に隙間を空けて対向配置させ、その隙間から成る溝を主排水路71として利用する(図1、図2、図6及び図7)。ここで、被覆部36においては、設置状態で鉛直方向に直交する平面上に被覆開口36x側の端面が配置されている。そして、カバー部材40においては、カバー主体41と2つのカバー側壁42における設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端面が鉛直方向に直交する平面上に配置されている。
ここで示す主排水路71は、主被覆壁36aにおける被覆開口36x側の端面とカバー主体41における設置状態で鉛直上方に位置する端面との間に設けた隙間から成る主溝71aを有する(図1、図2及び図6)。この主溝71aでは、その主被覆壁36aとカバー主体41における対向配置状態のそれぞれの端面36a,41aが各々溝側壁となり(図6)、嵌入部46の主嵌入壁46aの外壁面が溝底となる。
また、この主排水路71は、副被覆壁36cにおける被覆開口36x側の端面36c及び交差リブ37の壁面(被覆開口36x側の壁面)37aとカバー側壁42における設置状態で鉛直上方に位置する端面42dとの間に設けた隙間から成り、主溝71aにおけるカバー側壁42側の端部に連接させた副被覆壁36c及びカバー側壁42の組み合わせ毎の側方溝71bを有する(図1、図2及び図6)。この側方溝71bでは、その副被覆壁36cとカバー側壁42における対向配置状態のそれぞれの端面36c,42dが各々溝側壁となり、かつ、対向配置状態の交差リブ37の壁面37aとカバー側壁42の端面42dが各々溝側壁となる(図6)。そして、この側方溝71bでは、嵌入部46の副嵌入壁46bの外壁面が溝底となる。
この電池駆動装置(無線装置)1においては、主溝71aに外から入り込んでしまった水等の液体が例えば側方溝71bに流れていく。その側方溝71bにおいては、外から入り込んでしまった液体や主溝71aから流れ着いた液体が溝側壁を伝って底壁31側まで流れ、例えば、そこから外に排出される。また、その側方溝71bの液体は、溝底たる副嵌入壁46bの外壁面を伝って収容部材30における側壁32と鉛直リブ36bと副被覆壁36cとの間の溝内に流れ込み、その鉛直リブ36bを伝って下壁34まで流れていく。ここで、この電池駆動装置(無線装置)1においては、それぞれの鉛直リブ36bにおける下壁34側のそれぞれの端部をカバー部材40で覆わないので、その鉛直リブ36bを伝って下壁34まで流れてきた液体が外に排出される。このように、この電池駆動装置(無線装置)1は、被覆部36とカバー部材40との間の隙間から成る溝を主排水路71として利用し、この主排水路71に入り込んだ液体を外に誘うことによって、その隙間からの液体の浸入を抑えるので、パッキン等の防水部材を用いることなく防水性能を確保することができる。
更に、この電池駆動装置(無線装置)1においては、主排水路71の液体が水圧等で被覆部36と嵌入部46との間に入り込んでしまった場合を考慮して、その間の液体を外に誘う構成を採る。具体的に、主嵌入壁46aと2つの副嵌入壁46bのそれぞれの外壁面には、一方の副嵌入壁46bにおける一方の鉛直リブ36b側の端部から他方の副嵌入壁46bにおける他方の鉛直リブ36b側の端部に亘って凹ませた副排水路72を設ける(図3から図5、図7、図8及び図11)。この副排水路72は、少なくとも1箇所に設ける。そして、この副排水路72を複数設ける場合には、主溝71a側の副排水路72の溝幅を最も広くする。ここでは、2つの副排水路72(第1副排水路72A、第2副排水路72B)を設けている。
例えば、この例示の2つの副排水路72は、主嵌入壁46aの外壁面上でそれぞれの副嵌入壁46b側の端部を直線状に繋ぐ主溝72aと、副嵌入壁46bの外壁面上で主溝72aから鉛直リブ36b側の端部までを直線状に繋ぐ副嵌入壁46b毎の側方溝72bと、を各々有している(図4)。
この電池駆動装置(無線装置)1においては、主排水路71から嵌入部46と被覆部36との間に入り込んでしまった液体が副排水路72に流れ込む。そして、この副排水路72の液体は、側方溝72bを伝って収容部材30における側壁32と鉛直リブ36bと副被覆壁36cとの間の溝内に流れ込み、その鉛直リブ36bを伝って下壁34まで流れて、外に排出される。このように、この電池駆動装置(無線装置)1は、防水性能を向上させることができる。
スライド機構50は、先に示したように、挿入口30aの少なくとも一部を開放させた開位置と閉位置との間でカバー部材40を収容部材30に対してスライドさせる。つまり、収容部材30に対するカバー部材40の開位置とは、挿入口30aの一部を開放させた収容部材30に対するカバー部材40の相対位置であってもよく、挿入口30aの全てを開放させた収容部材30に対するカバー部材40の相対位置であってもよい。ここで示すカバー部材40には、開位置で挿入口30aの一部を開放させる。この開位置は、カバー部材40で駆動部品20を挿入口30a側から覆ったまま、収容室30bに対する電池ユニット10の出し入れが自在で、かつ、電源コネクタ22Aに対する電池側コネクタ12の着脱が自在な位置である。
スライド機構50は、対になるそれぞれの側壁32とカバー側壁42との間に各々設ける。
この種の電池駆動装置1においては、通常、挿入口30aの仮想平面に沿う方向にて収容部材30に対してカバー部材40をスライドさせる。しかしながら、ここで示す無線装置1においては、その通常のスライド方向とは異なり、その仮想平面に交差させた交差方向で収容部材30に対してカバー部材40をスライドさせる。このスライド機構50は、挿入口30aに交差させた交差方向(つまり、挿入口30aの仮想平面に交差させた交差方向)へと閉位置から開位置側に向けてカバー部材40を収容部材30に対して斜めスライドさせるものとして構成する。換言するならば、このスライド機構50は、挿入口30aに交差させた交差方向へと開位置側から閉位置に向けてカバー部材40を収容部材30に対して斜めスライドさせるものとして構成する。この電池駆動装置(無線装置)1においては、先に示したように、レンズ部材62を収容室30bへと突出させた状態でカバー主体41に組み付けている。このため、この電池駆動装置(無線装置)1においては、そのような斜めスライド方向で収容部材30に対してカバー部材40を閉位置から開位置側又は開位置側から閉位置へとスライドさせることによって、そのスライド中のレンズ部材62の駆動部品20(特にアンテナ22B)への接触を回避させる。
具体的に、このスライド機構50は、開位置と閉位置との間の中間位置を境にしてカバー部材40を収容部材30に対して二方向にスライドさせるものとして構成する。このスライド機構50は、挿入口30aに交差させた交差方向へと閉位置と中間位置との間でカバー部材40を収容部材30に対して斜めスライドさせ、かつ、挿入口30aの開口に沿う方向へと開位置と中間位置との間でカバー部材40を収容部材30に対して平行スライドさせるものとして構成する。つまり、このスライド機構50は、設置状態の収容部材30に対してカバー部材40を鉛直方向に交差する方向で下側から上側まで且つ上側から下側まで斜めスライドさせると共に、設置状態の収容部材30に対してカバー部材40を鉛直方向に平行スライドさせるものとして構成する。
収容部材30とカバー部材40の間には、そのスライド機構50として、収容部材30に対するカバー部材40のスライド動作を担う主スライド機構50Aと、この主スライド機構50Aによるスライド動作を補助すると共に主スライド機構50Aによるスライド動作のスライド姿勢を保たせる副スライド機構50Bと、を備える(図3、図5、図7及び図8)。
対になる側壁32とカバー側壁42との間において、主スライド機構50Aは、側壁32の外壁面とカバー側壁42の内壁面の内の一方に設けた主ガイドレール51と、その内の他方に設け、その主ガイドレール51に沿って案内される第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53と、を備える(図5、図7、図8及び図11)。ここで示す主スライド機構50Aは、側壁32の外壁面に主ガイドレール51を設け、カバー側壁42の内壁面に一組の第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53を設けている。
更に、対になる側壁32とカバー側壁42との間において、副スライド機構50Bは、側壁32の外壁面とカバー側壁42の内壁面の内の一方に設けた副ガイドレール55と、その内の他方に設け、その副ガイドレール55に沿って案内される副ガイド突起56と、を備える(図5、図7、図8及び図11)。ここで示す副スライド機構50Bは、側壁32の外壁面に副ガイドレール55を設け、カバー側壁42の内壁面に副ガイド突起56を設けている。そして、この副ガイドレール55は、主ガイドレール51よりも底壁31側で且つ下壁34側に配置されている。
収容部材30は、側壁32の外壁面から鉛直リブ36bの突出方向側の端面と同一の平面上まで膨出させた平板状の膨出部38を側壁32毎に有している(図5、図7及び図8)。主ガイドレール51と副ガイドレール55は、各々、その膨出部38の一部を溝状に凹ませて形成される。膨出部38は、第2収容部30b側で且つ主ガイドレール51よりも挿入口30a側で側壁32の外壁面に間隔を空けて対向配置させた平板部38aを有しており(図5、図7及び図8)、その平板部38aと側壁32の外壁面との間にて主ガイドレール51を避けた形で鉛直リブ36bを下壁34の外壁面まで延在させる。
それぞれの主ガイドレール51は、閉位置と中間位置との間でカバー部材40を収容部材30に対して斜めスライドさせる第1斜めガイド部51aと、開位置と中間位置との間でカバー部材40を収容部材30に対して平行スライドさせる第1平行ガイド部51bと、を有する(図5、図7及び図8)。ここでは、被覆部36への嵌入部46の進入角度を斜めスライドのスライド方向に沿わせるべく、設置状態での鉛直方向に対する第1斜めガイド部51aの傾斜角度と被覆部36の主被覆壁36aの傾斜角度と嵌入部46の主嵌入壁46aの傾斜角度とを一致させている。
ここで、カバー側壁42の内壁面には、第1主ガイド突起52と第2主ガイド突起53が設置状態で鉛直方向に互いに間隔を空けて配置される(図11)。ここでは、第1主ガイド突起52を嵌入部46側に配置し、第2主ガイド突起53をカバー下壁43側に配置している。第1主ガイド突起52は、カバー側壁42の内壁面に対する直交方向を中心軸とする円板状に形成されている。一方、第2主ガイド突起53は、第1主ガイド突起52側の周壁面が弧状面で、かつ、第1主ガイド突起52とは逆側の周壁面が主ガイドレール51の第1斜めガイド部51aのレール幅方向(溝幅方向)に沿う平面の板状に形成されている。
この第1主ガイド突起52と第2主ガイド突起53は、その配列方向を変えずに主ガイドレール51に沿って鉛直方向へと案内させる。このため、主ガイドレール51は、第1主ガイド突起52と第2主ガイド突起53をその並びのまま鉛直方向へと案内させ得るレール幅(溝幅)に形成されている。ここでは、第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53の配列方向と第1斜めガイド部51aのレール幅方向(溝幅方向)が直交せずに交差している。これに対して、ここでは、第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53の配列方向と第1平行ガイド部51bのレール幅方向(溝幅方向)が直交している。よって、主ガイドレール51においては、スライド動作を阻害しない範囲内で第1平行ガイド部51bのレール幅(溝幅)を第1主ガイド突起52と第2主ガイド突起53の体格と同等又は当該体格よりも広げ、かつ、この第1平行ガイド部51bのレール幅(溝幅)よりも第1斜めガイド部51aのレール幅(溝幅)を広げる。
また、この主スライド機構50Aは、閉位置で第1主ガイド突起52を第1斜めガイド部51aにおける挿入口30a側のガイド側壁に係止させ、かつ、閉位置で第2主ガイド突起53を第1斜めガイド部51aにおける底壁31側のガイド側壁に係止させる(図7)。これにより、この主スライド機構50Aは、その係止方向に向けた閉位置のカバー部材40の収容部材30に対する相対移動を抑制することができる。
更に、収容部材30には、閉位置で第2主ガイド突起53の開位置側への動きを係止して、カバー部材40を閉位置に保つ第1係止部54Aが主ガイドレール51の第1斜めガイド部51aの中に配置されている(図5及び図7)。その第1係止部54Aは、第1斜めガイド部51aの溝底から膨出させた膨出部である。閉位置では、この第1係止部54Aの閉位置側の端部で第2主ガイド突起53の開位置側の端部を係止する。例えば、ここでは、その第1係止部54Aと第2主ガイド突起53のそれぞれの端部の隅部同士を接触させる。
また、第1係止部54Aは、開位置側に、第1斜めガイド部51aの中で開位置側から閉位置側に向かうほど第1斜めガイド部51aの溝底から離れる傾斜面54aを有している(図5、図7及び図8)。第2主ガイド突起53は、第1斜めガイド部51aの中を開位置側から閉位置側へと進む際に、その傾斜面54aに沿って第1係止部54Aを乗り越える。
それぞれのカバー側壁42においては、設置状態の鉛直方向で第1主ガイド突起52と第2主ガイド突起53を間に置いて2つの切欠き42aを設け、この2つの切欠き42aの間の片部42bに可撓性を持たせる(図1、図3、図5及び図11)。第1係止部54Aは、第2主ガイド突起53が第1斜めガイド部51aの中を開位置側から閉位置側へと進む際に、片部42bの撓みを利用して、第2主ガイド突起53を乗り越えさせる。一方、片部42bは、第2主ガイド突起53を第1斜めガイド部51aの中で閉位置から開位置側へと動かす際に、例えば、係止状態の第1係止部54Aと第2主ガイド突起53のそれぞれの端部の隅部同士に作用している力で撓ませて、第2主ガイド突起53を第1係止部54Aの上に乗り上げさせる。
ここで、この第1係止部54Aは、第1斜めガイド部51aにおける底壁31側のガイド側壁に寄せて配置して、第1斜めガイド部51aにおける挿入口30a側のガイド側壁との間に第1主ガイド突起52の直径以上の隙間を設ける(図7)。第1主ガイド突起52は、第1斜めガイド部51aの中を開位置側と閉位置側との間で移動する際に、その隙間を通る。
更に、収容部材30には、開位置で第2主ガイド突起53の開位置側への更なる動きを係止して、開位置のカバー部材40の収容部材30からの外れを抑止する第2係止部54Bが主ガイドレール51の第1平行ガイド部51bの中に配置されている(図8)。その第2係止部54Bは、第1平行ガイド部51bの溝底から膨出させた膨出部であり、閉位置側の端面で第2主ガイド突起53を係止する。
次に、それぞれの副ガイドレール55は、閉位置と中間位置との間でカバー部材40を収容部材30に対して斜めスライドさせる第2斜めガイド部55aと、開位置と中間位置との間でカバー部材40を収容部材30に対して平行スライドさせる第2平行ガイド部55bと、を有する(図5、図7及び図8)。第2斜めガイド部55aは、第1斜めガイド部51aと同等の傾斜角度で傾けている。
副ガイド突起56は、一組の第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53並びに2つのカバー側壁42のそれぞれの片部42bよりもカバー下壁43側に配置される。この副ガイド突起56は、カバー側壁42の内壁面に対する直交方向を中心軸とする円板状に形成されている。
この副スライド機構50Bは、主スライド機構50Aによるスライド動作の補助とスライド姿勢の維持とを図るべく、スライド動作を阻害しない範囲内で副ガイドレール55のレール幅(溝幅)を副ガイド突起56の体格と同等又は当該体格よりも広げる。これにより、この副スライド機構50Bは、閉位置で副ガイド突起56を第2斜めガイド部55aにおける挿入口30a側のガイド側壁と底壁31側のガイド側壁とに各々係止させることができる。よって、この副スライド機構50Bは、その係止方向に向けた閉位置のカバー部材40の収容部材30に対する相対移動を抑制することができる。
この電池駆動装置(無線装置)1は、スライドしながら閉位置まで移動してきたカバー部材40を収容部材30に保持させる。ここでは、閉位置で嵌合状態の被覆部36及び嵌入部46と、閉位置での係止が可能な2箇所の主ガイドレール51並びに一組の第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53と、閉位置での係止が可能な2箇所の第1係止部54A及び第2主ガイド突起53と、閉位置での係止が可能な2箇所の副ガイドレール55と副ガイド突起56と、を用いて、収容部材30とカバー部材40を閉位置のままに保たせる。このため、この電池駆動装置(無線装置)1においては、第1主ガイド突起52と第2主ガイド突起53と副ガイド突起56が設けられているカバー側壁42を撓みで側壁32から引き離さぬように構成する。
先ず、カバー側壁42には、その自由端(カバー主体41側の根元を固定端とする)から自身の平面に沿って突出させた係止突起42cを片部42b以外の複数箇所に設ける(図1、図3、図5及び図11)。ここでは、片部42bが間に介在する2箇所を含む計3箇所に係止突起42cを設けている。この係止突起42cは、それぞれのカバー側壁42に設ける。
続いて、収容部材30には、側壁32の底壁31側の外壁面から垂設させた矩形の平板状の突出片39を側壁32毎に設ける(図1及び図3から図5)。そして、その突出片39には、カバー部材40の収容部材30に対する斜めスライドに伴い閉位置の前後で係止突起42cの出し入れが可能で、かつ、閉位置で入り込んでいる係止突起42cをカバー側壁42の撓み方向で係止することが可能な貫通孔状の係止部39aを係止突起42c毎に設ける(図1、図3及び図4)。
この電池駆動装置(無線装置)1は、対になるそれぞれの係止突起42cと係止部39aによって、閉位置でそれぞれのカバー側壁42の撓みを抑制することができる。このため、この電池駆動装置(無線装置)1においては、閉位置での主ガイドレール51と一組の第1主ガイド突起52及び第2主ガイド突起53の係止状態を保つことができ、かつ、閉位置での第1係止部54Aと第2主ガイド突起53の係止状態を保つことができ、かつ、閉位置での副ガイドレール55と副ガイド突起56の係止状態を保つことができる。従って、この電池駆動装置(無線装置)1は、閉位置のカバー部材40を収容部材30に保持させることができる。
以上示したように、本実施形態の電池駆動装置1は、パッキン等の防水部材を用いることなく防水性能を確保することができる。特に、この電池駆動装置1においては、収容部材30とカバー部材40の組付けにスライド構造を採っているので、防水部材の設定が難しい。しかしながら、この電池駆動装置1は、防水部材が無くとも防水性能を確保することができる。
1 電池駆動装置
11 電池
20 駆動部品
21 基板
21a 実装面
22 実装部品
22B アンテナ
30 収容部材
30a 挿入口
30b 収容室
30b 第1収容部
30b 第2収容部
31 底壁
32 側壁
33 上壁
33a 開口壁部
34 下壁
36 被覆部
36a 主被覆壁
36b 鉛直リブ
36c 副被覆壁
36x 被覆開口
37 交差リブ
40 カバー部材
41 カバー主体
42 カバー側壁
46 嵌入部
46a 主嵌入壁
46b 副嵌入壁
50 スライド機構
71 主排水路
71a 主溝
71b 側方溝
72 副排水路

Claims (8)

  1. 電池と、
    前記電池の電力が供給されて駆動する駆動部品と、
    設置対象部に対する設置状態で鉛直方向に直交する方向に開口させる挿入口、並びに、前記挿入口から挿入された前記電池及び前記駆動部品を収容する収容室が設けられた収容部材と、
    前記収容部材に組み付けられ、かつ、閉位置で前記挿入口を塞ぐカバー部材と、
    を備え、
    前記収容部材は、前記挿入口に間隔を空けて対向配置させ、かつ、前記設置状態で鉛直方向に延びた平行な一対の辺部が設けられた底壁と、前記底壁のそれぞれの前記辺部から各々垂設させた側壁と、前記底壁と2つの前記側壁における前記設置状態での鉛直上方の端部同士を連結させた上壁と、前記底壁と2つの前記側壁における前記設置状態での鉛直下方の端部同士を連結させた下壁と、で囲われた前記収容室を有すると共に、前記収容室における前記設置状態で鉛直上方に位置する端部に対して、被覆開口を鉛直下方に向けて開口させた被覆部を有し、
    前記カバー部材は、前記挿入口における前記被覆部よりも前記下壁側を前記閉位置で塞ぐカバー主体と、前記側壁の外壁面における前記被覆部よりも前記下壁側を前記閉位置で覆う前記側壁毎のカバー側壁と、前記カバー主体と2つの前記カバー側壁における前記設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端部から鉛直上方に突出させ、かつ、前記被覆部の内壁面に沿って前記被覆開口から前記被覆部の内方に嵌め入れて、前記閉位置で前記挿入口における前記被覆部で覆われている部分を塞ぐ嵌入部と、を有し、
    前記カバー主体と2つの前記カバー側壁における前記設置状態で鉛直上方に位置するそれぞれの端面を前記被覆部における前記被覆開口側の端面に隙間を空けて対向配置させ、その隙間から成る溝を主排水路として利用することを特徴とした電池駆動装置。
  2. 前記被覆部は、前記被覆開口を鉛直下方に向けて開口させた形で前記収容室の外から間隔を空けて被せることを特徴とした請求項1に記載の電池駆動装置。
  3. 前記上壁は、前記挿入口側の開口壁部を2つの前記側壁のそれぞれの前記外壁面よりも突出させ、
    前記被覆部は、前記上壁の前記挿入口側の端部から突出させ、かつ、前記挿入口における前記嵌入部で塞がれる部分に対して間隔を空けて対向配置させた主被覆壁と、前記側壁の前記外壁面から突出させ、かつ、前記上壁の前記開口壁部に連結させ、かつ、前記設置状態で鉛直方向に延在させた前記側壁毎の鉛直リブと、前記側壁の前記外壁面に間隔を空けて対向配置させ、かつ、前記上壁の前記開口壁部、前記主被覆壁及び前記鉛直リブの端部同士を連結させた前記側壁及び前記鉛直リブの組み合わせ毎の副被覆壁と、を有し、
    前記嵌入部は、前記閉位置で前記主被覆壁の内壁面に対向配置させる主嵌入壁と、前記主嵌入壁に連結させ、かつ、対向配置状態の前記側壁及び前記副被覆壁の間に前記閉位置で介在させる前記側壁毎の副嵌入壁と、を有することを特徴とした請求項1に記載の電池駆動装置。
  4. 前記収容部材は、前記側壁の前記外壁面から突出させ、かつ、前記鉛直リブから前記底壁側に延在させた前記側壁毎の交差リブを有し、
    前記交差リブは、対になる前記側壁に対向配置させた前記副被覆壁における前記被覆開口側の端面と同一平面上の壁面を有し、
    前記主排水路は、前記主被覆壁における前記被覆開口側の端面と前記カバー主体における前記設置状態で鉛直上方に位置する端面との間に設けた隙間から成る主溝、並びに、前記副被覆壁における前記被覆開口側の前記端面及び前記交差リブの前記壁面と前記カバー側壁における前記設置状態で鉛直上方に位置する端面との間に設けた隙間から成り、前記主溝における前記カバー側壁側の端部に連接させた前記副被覆壁及び前記カバー側壁の組み合わせ毎の側方溝を有することを特徴とした請求項3に記載の電池駆動装置。
  5. 前記主嵌入壁と2つの前記副嵌入壁のそれぞれの外壁面には、一方の前記副嵌入壁における一方の前記鉛直リブ側の端部から他方の前記副嵌入壁における他方の前記鉛直リブ側の端部に亘って凹ませた副排水路を設けることを特徴とした請求項3又は4に記載の電池駆動装置。
  6. 2つの前記鉛直リブは、各々、前記設置状態で前記被覆開口よりも鉛直下方に延在させることを特徴とした請求項5に記載の電池駆動装置。
  7. 前記挿入口の少なくとも一部を開放させた開位置と前記閉位置との間で前記カバー部材を前記収容部材に対してスライドさせるスライド機構を備えることを特徴とした請求項1から4の内の何れか1つに記載の電池駆動装置。
  8. 前記駆動部品は、基板と、前記基板の実装面に対して実装される複数の実装部品と、を備え、
    複数の前記実装部品は、その内の1つが伝送情報を無線通信させるアンテナであることを特徴とした請求項1から4の内の何れか1つ記載の電池駆動装置。
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