JP2024014628A - 射出成形品及び射出成形品の製造方法 - Google Patents

射出成形品及び射出成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デザイン性の高いバイオプラスチック射出成形品を低コストで製造する。【解決手段】熱可塑性樹脂と、熱可塑性デンプンと、カルボジイミド基を有する化合物と、を含む射出成形品であって、厚肉部と薄肉部とを有し、前記厚肉部の明度は前記薄肉部の明度より大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、射出成形品及び射出成形品の製造方法に関する。
プラスチック(樹脂材料)の射出成形品は幅広い用途で使用されている。近年、プラスチック廃棄物が環境へ及ぼす影響を軽減するために、バイオプラスチック(バイオマスを原料としたプラスチック、及び生分解性プラスチックの総称)を用いた射出成形品が開発されている。
例えば、特許文献1において、繊維化されたセルロースと、疎水性生分解性材料と、澱粉と、を気中で混合する混合工程を含む、射出成形用材料の製造方法が記載されている。
特開2022-60697号公報
バイオプラスチックは一般に高価であるから、バイオプラスチックの射出成形品に対しては高いデザイン性など環境価値以外の付加価値を付与した上で、低コストで製造することが望まれる。
本発明の目的は、デザイン性の高いバイオプラスチック射出成形品を低コストで製造することにある。
本発明の一態様の射出成形品は、熱可塑性樹脂と、熱可塑性デンプンと、カルボジイミド基を有する化合物と、を含む射出成形品であって、厚肉部と薄肉部とを有し、前記厚肉部の明度は、前記薄肉部の明度より大きいことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、デザイン性の高いバイオプラスチック射出成形品を低コストで製造することができる。
実施形態に係る射出成形品の製造に用いられる射出成形装置の一例の概略断面図である。 実施例1の射出成形品の外観を表すイメージ図である。 比較例1の材料により作製した射出成形品の写真である。 比較例2の材料により作製した射出成形品の写真である。 実施例1の材料により作製した射出成形品の写真である。 実施例2の材料により作製した射出成形品の写真である。 実施例1、2および比較例1、2の材料で作製した射出成形品の相対色差を表すグラフである。 実施例1、2および比較例1、2の材料で作製した射出成形品の引張強度を表すグラフである。 実施例3の射出成形品の外観を表すイメージ図である。 実施例3の射出成形品の外観を表すイメージ図である。 射出成形において用いる金型の構成を示す図である。
以下、適宜図面を参照して実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面において、同一の部材又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率が説明の都合上実際の比率とは異なったり、部材の一部が図面から省略されたりする場合がある。本願において、記号「~」を用いて表される数値範囲は、記号「~」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む。なお、本発明は以下の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができる。
第一実施形態
第一実施形態に係る射出成形品は、第一成分の熱可塑性樹脂と、第二成分の熱可塑性デンプン(以下、TPSと表記する)と、第三成分のカルボジイミド基を有する化合物(以下、カルボジイミド化合物)を含む。また、射出成形品には厚肉となった部分と薄肉となった部分が一か所以上存在する。
図2を参照して、第一実施形態に係る射出成形品の構成について説明する。
第一実施形態に係る射出成形品は、熱可塑性樹脂と、熱可塑性デンプンと、カルボジイミド基を有する化合物と、を含む射出成形品である。
図2に示すように、射出成形品は、厚肉部201と薄肉部202を有する。そして、厚肉部201の明度は、薄肉部202の明度より大きい。具体的には、厚肉部201の相対色差と薄肉部202の相対色差の差分は、ΔE=1.0以上である。
後述するような射出成形においては、所定形状の金型に流動状態の樹脂を流し込み、冷却、固化させることで所望の三次元形状を持つ射出成形品を作製する。その際、薄肉となった部分では流動樹脂と金型壁面の摩擦熱に起因する、所謂せん断発熱が、厚肉となった部分に比べて有意に発生するため、薄肉部202の樹脂は厚肉部201の樹脂に比べてより高い温度で成形されることとなる。しかしながら、せん断発熱により実現可能な温度差は高々30℃程度であり、この温度差で一般的な樹脂材料を成形しても明瞭な色相の差を得ることはできない。そのため、本発明においてはTPSとカルボジイミド化合物を成分として用いることで、温度差により色相変化の度合いを増強し、肉厚によって明瞭な色差が存在する射出成形品を実現する。これにより、塗装などの後工程なしでパターン、模様、イメージを形成することができ、低コストでデザイン性の高い射出成形品を得ることが出来る。
TPSは、デンプン及び可塑剤を含んでよい。TPSはデンプンと可塑剤を混合することにより得ることができる。
デンプンは、植物由来であってよく、例えば、トウモロコシ、小麦、米等の穀類、ソラマメ、緑豆、小豆等の豆類、ジャガイモ、サツマイモ、タピオカ等のイモ類、カタクリ、ワラビ、葛等の野草類、サゴヤシ等のヤシ類に由来してよい。
可塑剤は、デンプンの官能基との間で水素結合を形成することができる官能基、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基を有する化合物であってよい。可塑剤の例として、
グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチレングリコール、ポリグリセリン、チオジグリコール等のグリコール類、グルコース、フルクトース、スクロース、ガラクトース、マルトース、ラクトース、トレハロース等の糖類、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ラクチトール等の糖アルコール類、スクラロース等の糖誘導体、酒石酸等のヒドロキシ酸類、ポリビニルアルコール、トレハロース、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート等の多価アルコール、尿素、チオ尿素等の多価アミン、ヒアルロン酸等の多価カルボン酸、ポリビニルピロリドン、及びこれらの混合物が挙げられる。
TPSは、バイオマス由来であり、生分解性を有し、安価である。そのため本実施形態に係る射出成形品は、カーボンニュートラルに寄与することができ、その少なくとも一部が生分解性を有することができ、低コストで製造することができる。
熱可塑化されていない粒状のデンプンは、コンパウンド時や後述するような射出成形装置で使用するとスクリューを閉塞させるおそれがあるが、ペレット加工されたTPSはそのようなおそれがない。そのため、TPSを含む本実施形態に係る射出成形品は、後述するような射出成形装置により製造することが可能である。
第一成分の熱可塑性樹脂はそれぞれ、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ヒドロキシブチレートヒドロキシヘキサノエート(PHBH)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリビニルアルコール(PVA)であってよい。
第一成分の熱可塑性樹脂は、生分解性を有してよい。それにより、射出成形品の全部又は一部が生分解性を有することができる。生分解性を有する樹脂の例としては、PLA、PBS、PHBH、PHA、PVA、PBSA、及びPBATが挙げられる。第一成分の熱可塑性樹脂又は、PLA、PBS、PHBH、PHA、PBSA、及びPBAT等のポリエステルであってよい。第一成分の熱可塑性樹脂又は、生分解性を有するポリエステルであってもよい。
第一成分の熱可塑性樹脂は、生分解性を有しない熱可塑性樹脂と生分解促進剤の混合物であってもよい。生分解促進剤は、例えば、生分解に関与する微生物、酵素、微生物を誘引する物質、樹脂の加水分解を促進する物質であってよい。それにより、樹脂成形物の全部又は一部が生分解性を有することができる。
第一成分の熱可塑性樹脂は、バイオマス由来であってよい。それにより、カーボンニュートラル性を高めることができる。バイオマス由来の樹脂の例としては、バイオマス由来のPLA、PBS、PHBH、PHA、PE、PP、及びPSが挙げられる。
カルボジイミド化合物の例としては、(日清紡ケミカル株式会社製「カルボジライト」等)が挙げられる。
本実施形態に係る射出成形品は、添加材をさらに含んでもよい。添加材は、TPSの黄変を促進させたりTPSと反応してゲル化したりしない材料であることが好ましい。また、添加材は、石油に由来しない材料、例えば無機物であることが好ましい。
添加材の別の例として抗菌剤が挙げられる。抗菌剤を含む樹脂成形物は、使用環境において微生物に汚染されることが防止又は軽減されるため、食品関連の用途(例えば食品容器)に適用することができる。食品関連の用途に適した抗菌剤の例として、銀系無機化合物又は酸化亜鉛系化合物を主成分とする抗菌剤が挙げられる。抗菌剤の含有量は、樹脂成形物の機械特性等に応じて適宜設定してよく、例えば、第一熱可塑性樹脂、第二熱可塑性樹脂、及びTPSの総重量100重量部に対して、0.1~1.0重量部であってよい。
添加材のさらに別の例として、充填材、熱安定剤、滑剤、離型剤、核剤、光分解剤、生分解促進剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、難燃剤、防臭剤が挙げられる。
本実施形態に係る射出成形品においては、厚肉部201の色相と薄肉部202の色相とが、CIELAB色空間において、ΔE=1.0以上の相対色差を有していることが望ましい。このような相対色差を実現することで、厚肉部202と薄肉部202の色相を肉眼にて明瞭に識別することができる。
本実施形態に係る射出成形品の製造方法を説明する。射出成形品の製造方法は、TPSおよびカルボジイミド化合物を含むペレットを用いて射出成形を行うことを含む。製造方法の一例として、図1に示す射出成形装置を用いて射出成形品を製造する方法を以下に説明する。
まず、射出成形装置100のホッパー103に原料ペレット104を供給する。原料ペレット104は、TPSを含むペレットを含む。TPSを含むペレットは、TPSを主成分とするペレットであってもよいし、あるいは第一成分の熱可塑性樹脂又はカルボジイミド化合物の少なくとも一方及びTPSを含むコンパウンドペレットであってもよい。TPSを主成分とするペレットは、デンプン及び可塑剤を押出成形装置に供給し、混合し、押し出し、カットすることにより作製することができる。市販のTPSペレットを用いることもできる。第一成分の熱可塑性樹脂又はカルボジイミド化合物の少なくとも一方及びTPSを含むコンパウンドペレットは、第一成分の熱可塑性樹脂又はカルボジイミド化合物の少なくとも一方及びTPSペレットを押出成形装置に供給し、混合し、押し出し、カットすることにより作製することができる。
原料ペレット104は、TPSを含むペレットに加えて、第一成分の熱可塑性樹脂のペレット、カルボジイミド化合物を含むペレット、又は第一成分の熱可塑性樹脂及びカルボジイミド化合物を含むコンパウンドペレットの少なくともいずれか一種をさらに含んでもよい。さらに、必要に応じて添加材をホッパー103に供給してもよい。
モータ101によりスクリュー102を後退させて、ホッパー103からシリンダ106に原料ペレット104を導入する。スクリュー102を回転させながらヒータ105により原料ペレット104を加熱して、原料ペレット104を溶融させる。ヒータ105の温度(成形温度)は、好ましくは230℃以下とし、より好ましくは210℃以下とする。それにより、TPSの熱劣化及び黄変を防止又は軽減することができる。また、必要に応じて、シリンダ106に窒素、二酸化炭素等の超臨界流体をさらに導入し、原料ペレット104の溶融物に混合してもよい。それにより、厚みの小さい樹脂成形物及び複雑な形状を有する射出成形品の製造が容易になる。
次いで、モータ107によりスクリュー102を前進させて、シリンダ106内の溶融物をノズル108を介して金型109内へ射出する。金型109が溶融物で充填された後、後続の溶融物の固化による体積収縮を補償するために、所定の圧力をかけてさらに溶融物を金型109に供給する。
金型109を所定の温度に保持することにより、溶融物を固化温度以下に冷却して固化する。
モータ110により型締機構111を駆動し、金型109を開く。次いで、モータ112によりエジェクタ機構113を駆動し、金型109から固化物(樹脂成形物)を取り出す。最後に、次の射出成形に備えて金型109を閉じる。このようにして、第一実施形態に係る射出成形品が製造される。
第二実施形態
第二実施形態に係る射出成形品は、第一成分の熱可塑性樹脂が二種類以上の熱可塑性樹脂の混合物である。ここで、混合した二種類の熱可塑性樹脂は相溶化して単一相を形成してもよく、分離して複数相に分散してもよい。二種以上の熱可塑性樹脂の例は、上述した第一成分の熱可塑性樹脂の例と同様である。
第二実施形態に係る射出成形品において、第一成分の熱可塑性樹脂を構成する二種類以上の熱可塑性樹脂の溶解度パラメーター(SP値)の差分は、1.0(J/cm0.5以下であってよい。
なお、本発明におけるSP値は、化合物の分子構造から推算する方法又は化合物の物性値から推算する方法により求めてよい。化合物の分子構造から推算する方法の例として、Smallの計算方法、Rheineck及びLinの計算方法、Krevelen及びHoftyzerの計算方法、Fedorsの計算方法(R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14(2),147(1974))、Hansenの計算方法(C.M.Hansen,J.Paint Technol.,39.,(505),104(1967))、及びHoyの計算方法(H.L.Hoy,J.Paint Technol.,42(540),76(1970))が挙げられる。化合物の物性値から推算する方法の例として、蒸発潜熱から求める方法、Hildebrand Ruleによる方法(J.Hildebrand及びR.Scott,”The Solubility of Non-electrolytes”,3rd Ed.,pp.119-133,Reinhold Publishing Corp.(1949))、表面張力による方法、溶解度の値から求める方法、屈折率から求める方法、及びその他の物性値から求める方法が挙げられる。
第三実施形態
第三実施形態に係る射出成形品は、図9A、図9Bに示すように、薄肉部202と厚肉部201が周期性を有するように配置されていてよい。このような構成とすることで、色相が異なる部分が周期的に表れるようになり、射出成形品の表面にデザイン性の高いパターンを表現できる。
第二実施形態に係る射出成形品において、薄肉部202と厚肉部201は周期性のあるストライプパターン(図9A参照)又はチェックパターン(図9B参照)を形成するように配置されていてよい。
第四実施形態
第四実施形態では、図10を参照して、射出成形において用いる金型の構成について説明する。
射出成形においては、所定形状の金型1010に流動状態の樹脂を流し込み、冷却、固化させることで所望の三次元形状を持つ射出成形品を作製する。
せん断発熱によってバイオプラスチック(熱による変色が起こり易い)特有の模様が形成される。特に、カルボジイミド化合物を添加した際に温度による色変化を強調し易い。
図10に示すように、金型が薄い部分では流動樹脂と壁面との間に発生する摩擦熱(せん断発熱)が大きくなり樹脂温度が最大5-20℃程度上昇する。でんぷんは、温度により色が敏感に変化し易いため金型1010の形状に応じたパターンを形成できる。
このように、第4実施形態では、所定の形状の金型1010を用いて射出成形品を製造する。具体的には、図10に示すように、金型1010として、薄い部分と厚い部分を有する金型を用いる。金型1010の薄い部分により、射出成形中に高温部1020を形成する。また、金型1010の厚い部分により、射出成形中に低温部1030を形成する。
このようにして、金型1010の形状に応じたパターンを射出成形品に形成する。金型1010の形状に応じたパターンは、例えば、周期性のあるストライプパターン(図9A参照)又はチェックパターン(図9B参照)である。
そして、金型1010を用いて、射出成形品に高温部1020と低温部1030を形成した状態で射出成形を行う。この際、射出成形品の射出成形中の低温部1030は高温部1020より明度が大きい。
射出成形品の射出成形中の高温部1020(図10参照)は、射出成形後に薄肉部202(図2参照)を形成する。射出成形品の射出成形中の低温部1030(図10参照)は、射出成形後に厚肉部201(図2参照)を形成する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)射出成形品の作製
(比較例1)
表1に記載の量のPPペレット、TPSペレットを押出成形機に供給して、160~180℃の温度で押出成形を行い、コンパウンドペレットを得た。コンパウンドペレットを射出成形機に供給し、射出成形を行って、射出成形品を得た。なお、今回は温度変化による色相変化の度合いを確認するため、厚肉部201と薄肉部202が存在する射出成形品を作製することにかわり、肉厚は一定として成形温度を変えた試験片を複数作製した。射出成型機の複数のヒータの温度は170~210℃とし、射出ノズルに近いほど高温とした。
(比較例2)
表1に記載の量のPLAペレット、PBSペレット、TPSペレットを押出成形機に供給して、160~180℃の温度で押出成形を行い、コンパウンドペレットを得た。コンパウンドペレットを射出成形機に供給し、射出成形を行って、射出成形品を得た。なお、今回は温度変化による色相変化の度合いを確認するため、厚肉部201と薄肉部202が存在する射出成形品を作製することにかわり、肉厚は一定として成形温度を変えた試験片を複数作製した。射出成型機の複数のヒータの温度は170~210℃とし、射出ノズルに近いほど高温とした。
(実施例1)
表1に記載の量のPPペレット、TPSペレット、及びカルボジイミド化合物を日清紡ケミカル株式会社製「カルボジライト」)を押出成形機に供給して、160~180℃の温度で押出成形を行い、コンパウンドペレットを得た。コンパウンドペレットを射出成形機に供給し、射出成形を行って、射出成形品を得た。なお、今回は温度変化による色相変化の度合いを確認するため、厚肉部201と薄肉部202が存在する射出成形品を作製することにかわり、肉厚は一定として成形温度を変えた試験片を複数作製した。射出成型機の複数のヒータの温度は170~210℃とし、射出ノズルに近いほど高温とした。
(実施例2)
表1に記載の量のPLAペレット、PBSペレット、TPSペレット、及びカルボジイミド化合物を日清紡ケミカル株式会社製カルボジライト)を押出成形機に供給して、160~180℃の温度で押出成形を行い、コンパウンドペレットを得た。コンパウンドペレットを射出成形機に供給し、射出成形を行って、射出成形品を得た。なお、今回は温度変化による色相変化の度合いを確認するため、厚肉部201と薄肉部202が存在する射出成形品を作製することにかわり、肉厚は一定として成形温度を変えた試験片を複数作製した。射出成型機の複数のヒータの温度は170~210℃とし、射出ノズルに近いほど高温とした。
[表1]
Figure 2024014628000002
* PP、PLA、PBS、及びTPSの総重量に対する量
** PLA、PBS、及びTPSの総重量100重量部に対する量
(2)外観観察および色相測定
実施例1の射出成形品の外観を表すイメージ図を図2に示す。比較例1、比較例2、実施例1、実施例2、の材料を使用し、成形温度をパラメーターとして作製した射出成形品の写真を図3、4、5、6にそれぞれ示す。図2に示すように、実施例1の射出成形品は、厚肉部201の明度が薄肉部202の明度に比べて高く、色相差によるパターンを認識できる外観となる。図3、4に示すように、比較例1、2の材料組成で作製した射出成形品は、成形温度が170℃から210℃まで変化した場合にも、ほとんど色相の際が見られない。一方、図5、6に示すように、実施例1、2の材料組成で作製した射出成形品は、成形温度による色相変化が比較例1、2に比べて強調されている。実施例1、2および比較例1、2の材料で作製した射出成形品の相対色相をCIELAB色空間において測定した結果を図7に示す。比較例1、2の相対色差は温度差20℃あたりΔE=1.0以下しか変化していないが、実施例1、2の相対色差は温度差20℃あたりΔE=4.0以上変化しており、温度変化による相対色差が強調されてる。
(3)機械特性評価
実施例1、2および比較例1、2の材料で作製した射出成形品の引張強度を、ISO527に従って測定した。結果を図8に示す。
実施例1の材料で作製した射出成形品は、比較例1と同等の引張強度を有していた。実施例2の材料で作製した射出成形品は、比較例2と同等の引張強度を有していた。
(4)周期的パターンの例
実施例3の射出成形品の外観を表すイメージ図を図9A、図9Bに示す。周期的パターンを形成した射出成形品としては、例えば図9Aに示すストライプパターンあるいは図9Bに示すチェックパターンが形成された射出成形品としてよい。
上記実施形態によれば、デザイン性の高いバイオプラスチック射出成形品を低コストで製造することができる。
100 射出成形装置
101、107、110、112 モータ
102 スクリュー
103 ホッパー
104 原料ペレット
105 ヒータ
106 シリンダ
108 ノズル
109 金型
111 型締機構
113 エジェクタ機構

Claims (13)

  1. 熱可塑性樹脂と、熱可塑性デンプンと、カルボジイミド基を有する化合物と、を含む射出成形品であって、
    厚肉部と薄肉部とを有し、
    前記厚肉部の明度は、前記薄肉部の明度より大きいことを特徴とする射出成形品。
  2. 前記厚肉部の相対色差と前記薄肉部の相対色差の差分は、ΔE=1.0以上であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形品。
  3. 前記熱可塑性樹脂は、ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形品。
  4. 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形品。
  5. 前記熱可塑性樹脂は、複数の熱可塑性樹脂の混合物であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形品。
  6. 前記厚肉部と前記薄肉部の配置が所定の周期性を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形品。
  7. 請求項1に記載の前記射出成形品を製造する射出成形品の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂と、前記熱可塑性デンプンと、前記カルボジイミド基を有する化合物と、を含むペレットを用いて射出成形を行うことを特徴とする射出成形品の製造方法。
  8. 前記射出成形品に高温部と低温部を形成した状態で前記射出成形を行い、
    前記射出成形品の射出成形中の前記低温部は前記高温部より明度が大きいことを特徴とする請求項7に記載の射出成形品の製造方法。
  9. 前記射出成形品の前記射出成形中の前記高温部は、前記射出成形後に前記薄肉部を形成し、
    前記射出成形品の前記射出成形中の前記低温部は、前記射出成形後に前記厚肉部を形成することを特徴とする請求項8に記載の射出成形品の製造方法。
  10. 所定の形状の金型を用いて前記射出成形品を製造することを特徴とする請求項9に記載の射出成形品の製造方法。
  11. 前記金型として、薄い部分と厚い部分を有する金型を用い、
    前記金型の前記薄い部分により、前記射出成形中に前記高温部を形成し、
    前記金型の前記厚い部分により、前記射出成形中に前記低温部を形成することを特徴とする請求項10に記載の射出成形品の製造方法。
  12. 前記金型の形状に応じたパターンを前記射出成形品に形成することを特徴とする請求項10に記載の射出成形品の製造方法。
  13. 前記金型の形状に応じたパターンは、
    周期性のあるストライプパターン又はチェックパターンであることを特徴とする請求項12に記載の射出成形品の製造方法。
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