JP2024014545A - 媒体補充通知方法及び画像形成システム - Google Patents

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Noriharu Fujiwara
謙治 沢口
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Abstract

【課題】簡易な構成により、画像形成装置に対し適切な時期に媒体を補充させ得るようにする。【解決手段】画像形成システム1では、プリンタ3の用紙トレイ51に収納された用紙Pを携帯端末5により撮影し、得られた用紙集積全部画像を解析して得られた検出枚数をプリンタ3へ送信し、これを用紙枚数として記憶させる。このため画像形成システム1では、プリンタ3に精度の高い用紙枚数を設定でき、その後に用紙Pが使用されて該用紙枚数が通知基準値未満となった適切な段階で、用紙減少通知を携帯端末5へ送信し、保守員Mに用紙Pを補充させることができる。これにより画像形成システム1では、プリンタ3での用紙切れの発生を未然に防止できると共に、保守員Mによる用紙Pの補充作業等の手間を必要最小限に抑えることができる。【選択図】図5

Description

本発明は媒体補充通知方法及び画像形成システムに関し、例えば公共サービス等において使用される画像形成装置に用紙等の媒体を保守員により補充させる場合に適用して好適なものである。
従来、多くのコンビニエンスストア等には、プリンタやコピー機等の画像形成装置が設置されており、不特定多数の利用者により、様々なサービスにおいて利用されている。このような画像形成装置では、当該画像形成装置に関する保守業務を行う保守員により、トナーの補充やドラムの交換が行われる他、用紙(すなわち媒体)を収納する用紙トレイに対し当該用紙の補充が行われる場合がある。
画像形成装置では、用紙トレイに収納された用紙を全て使用してしまうと、新たな印刷処理を行うことができずにサービスを提供できない状態、いわゆるダウンタイムが発生することになる。このため画像形成装置では、このダウンタイムの発生を防止するため、用紙トレイに収納された用紙を全て使用する前に、当該用紙トレイに用紙を補充する必要がある。
その一方で、画像形成装置に関しては、作業効率やコスト等の観点から、保守員による保守業務の回数を必要最小限に抑えることが望ましい。このため画像形成装置では、用紙トレイ内に残っている用紙の枚数が比較的少なくなった時点で、保守員により保守業務が行われることが望ましい。
一方、用紙カセット内の状態を把握するための手法としては、例えば当該用紙トレイ(用紙カセット)の内部にカメラを設置し、当該用紙カセットが着脱された場合等のタイミングで、このカメラにより用紙トレイ内の画像を撮像するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-112180号公報(図1等)
しかしながら、かかる構成の画像形成装置では、用紙トレイ内のカメラから得られた画像を基に、用紙の増減を検出することはできるものの、詳細な残量までは把握することができない。このため、この画像形成装置では、保守員が用紙を補充すべき適切なタイミングを知ることができない、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成により、画像形成装置に対し適切な時期に媒体を補充させ得る媒体補充通知方法及び画像形成システムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体補充通知方法においては、媒体に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置に設けられた収納トレイに、媒体が所定の集積方向に沿って集積された状態において、当該媒体のうち少なくとも一部の端部を含めて撮影し媒体画像を生成する撮影ステップと、媒体画像を解析し媒体の端部を識別する解析ステップと、媒体画像の解析結果を基に、収納トレイに収納されている媒体の枚数である収納枚数を設定する収納枚数設定ステップと、画像形成装置において画像形成処理を実行した場合に、収納枚数を更新する収納枚数更新ステップと、収納枚数が所定の閾値未満となった場合に、媒体の補充を促す通知を行う通知ステップとを有するようにした。
また本発明の画像形成システムにおいては、媒体に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置に設けられ、媒体を所定の集積方向に沿って集積した状態で収納する収納トレイと、収納トレイに収納された媒体のうち少なくとも一部の端部を含めて撮像し媒体画像を生成する撮像部と、媒体画像を解析し媒体の端部を識別する解析部と、媒体画像の解析結果を基に、収納トレイに収納されている媒体の枚数である収納枚数を設定する収納枚数設定部と、画像形成装置において画像形成処理を実行した場合に、収納枚数を更新する収納枚数更新部と、収納枚数が所定の閾値未満となった場合に、媒体の補充を促す通知を行う通知部とを設けるようにした。
本発明は、収納トレイに収納されている媒体を撮像して媒体画像を生成した上で、該媒体画像の解析結果を基に、画像形成装置において極めて高い精度の収納枚数を設定することができる。これにより本発明は、画像形成処理によって全ての媒体が使用されるよりも前の適切なタイミングで、当該媒体の補充を促す通知を行うことができる。
本発明によれば、簡易な構成により、画像形成装置に対し適切な時期に媒体を補充させ得る媒体補充通知方法及び画像形成システムを実現できる。
画像形成システムの全体構成を示す略線図である。 端末装置の構成を示す略線的ブロック図である。 プリンタの構成を示す略線的ブロック図である。 第1の実施の形態による用紙トレイの構成を示す略線的斜視図である。 第1の実施の形態による用紙トレイに収納された用紙及び撮影範囲を示す略線的斜視図である。 第1の実施の形態による携帯端末の構成を示す略線的斜視図である。 第1及び第2の実施の形態による運用開始シーケンスを示すシーケンスチャートである。 第1の実施の形態による枚数検出処理手順を示すフローチャートである。 プリンタ情報取得処理手順を示すフローチャートである。 枚数設定シーケンスを示すシーケンスチャートである。 印刷処理シーケンスを示すシーケンスチャートである。 第2の実施の形態による用紙トレイ及び目盛の構成を示す略線的斜視図である。 第2の実施の形態による携帯端末の構成を示す略線的斜視図である。 第2の実施の形態による枚数検出処理手順を示すフローチャートである。 用紙集積上部画像の撮影範囲を示す略線的斜視図である。 用紙集積中部画像の撮影範囲を示す略線的斜視図である。 第3の実施の形態による携帯端末の構成を示す略線的斜視図である。 プリンタ情報テーブルの構成を示す略線図である。 第3の実施の形態による運用開始シーケンスを示すシーケンスチャートである。 第3の実施の形態による枚数検出処理手順を示すフローチャートである。 第3の実施の形態による枚数検出設定シーケンスを示すシーケンスチャートである。 紙厚算出処理手順を示すフローチャートである。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1-1.画像形成システムの構成]
図1に示すように、第1の実施の形態による画像形成システム1は、端末装置2、プリンタ3、基地局4及び携帯端末5がネットワーク6等を介して適宜接続された構成となっている。このうちネットワーク6は、有線LAN(Local Area Network)等による有線ネットワーク7と、5G(5th Generation)等の無線通信システムによる無線ネットワーク8が基地局4により相互に接続された構成となっている。
端末装置2は、例えばコンビニエンスストア等に設置された情報処理装置であり、利用者Uにより利用されることが想定されている。この端末装置2は、一般的なパーソナルコンピュータ装置と類似した構成であり、図2に模式的なブロック図を示すように、制御部11、記憶部12、通信部13、表示部14及び操作部15等がバス10を介して相互に接続された構成となっている。
制御部11は、端末装置2を統括的に制御する部分であり、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を有している。この制御部11は、RAMをワークエリアとして使用しながら、ROMや記憶部12等から読み出した各種プログラムをCPUによって実行することにより、様々な処理を行う。記憶部12は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)のような不揮発性の記憶媒体であり、各種プログラムや各種情報等を記憶する。
通信部13は、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3(IEEE802.3u/ab/an/ae)等の規格に準拠した有線LAN(Local Area Network)や、USB(Universal Serial Bus)等の規格に準拠した機器接続用のインタフェース等を有している。この通信部13は、USBケーブル2Uによりプリンタ3と接続されており、該プリンタ3との間で種々の情報を送受信する。
表示部14は、例えば液晶パネルのような表示デバイスであり、制御部11の制御に基づき種々の情報を表示する。操作部15は、例えば表示部14を構成する液晶パネルの表面に設けられたタッチセンサや、キーボード、マウス又はタッチパッド等であり、利用者U等による操作指示を受け付ける。
端末装置2の制御部11は、例えば利用者Uの操作に基づき、文書ファイルの印刷指示を受け付けると、当該文書ファイルに基づいた印刷ジョブを生成し、これを通信部13からUSBケーブル2Uを介してプリンタ3へ送信する。
画像形成装置としてのプリンタ3は、端末装置2と共にコンビニエンスストア等に設置されており、該端末装置2からの指示に基づき、文書や画像を用紙に印刷する印刷処理を行う。因みにプリンタ3は、原稿を読み取るイメージスキャナ機能や電話回線を使用した通信機能等を有しておらず、プリンタ機能のみを有する単機能のSFP(Single Function Printer)となっている。
このプリンタ3は、図3に模式的なブロック図を示すように、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、操作部25等がバス20を介して相互に接続され、また該制御部21に画像形成部26が接続された構成となっている。
制御部21は、プリンタ3を統括的に制御する部分であり、端末装置2の制御部11と同様、図示しないCPU、RAM及びROM等を有している。この制御部21は、RAMをワークエリアとして使用しながら、ROMや記憶部22等から読み出した各種プログラムをCPUによって実行することにより、様々な処理を行う。
また制御部21は、所定のプログラムを実行することにより、通信処理部31、表示処理部32、画像形成処理部33、計数処理部34及び更新処理部35といった複数の機能ブロックを内部に形成する。このうち通信処理部31は、通信部13を利用した通信に関する処理を行う。表示処理部32は、表示部14に表示する各種表示画面に関する処理を行う。画像形成処理部33は、画像形成部26を制御すると共に、該画像形成部26において行われる画像形成処理に関する種々の処理を行う。計数処理部34は、画像形成部26において使用された用紙の枚数を計数する。更新処理部35は、記憶部22に記憶している情報を更新する。
記憶部22は、例えばSSDやHDDのような不揮発性の記憶媒体であり、印刷処理の実行に必要な種々の値や設定情報、或いは各種プログラム等を記憶する。具体的に記憶部22には、画像形成処理に必要な種々の設定情報を記憶する設定情報記憶部41、画像形成部26に含まれる種々の部分の状態を表す情報である状態情報を記憶する状態情報記憶部42、及び通信処理における相手先のアドレス等を記憶するアドレス記憶部43等が設けられている。
画像形成通信部としての通信部23は、例えばIEEE802.3(IEEE802.3u/ab/an/ae)等の規格に準拠した有線LANや、USB等の規格に準拠した機器接続用のインタフェース等を有している。
この通信部23は、USBのインタフェースを介し、端末装置2との間で種々の情報を送受信する。例えば通信部23は、USBのインタフェースを介し、端末装置2から印刷ジョブを受信すると、これを制御部21に供給する。また通信部23は、有線LANのインタフェースを介し、ネットワーク6の有線ネットワーク7との間で種々の情報を送受信する。
画像形成表示部としての表示部24は、例えば液晶パネルのような表示デバイスであり、制御部21の制御に基づき種々の情報を表示する。操作部25は、例えば表示部24を構成する液晶パネルの表面に設けられたタッチセンサや複数の物理的な操作キー等であり、利用者Uや保守員M等による操作指示を受け付ける。
画像形成部26は、例えば媒体としての用紙を所定の搬送経路に沿って搬送する搬送機構、或いは各色のトナーを使用してトナー画像を形成する画像形成部や該トナー画像を用紙に定着させる定着部等を有している。
また画像形成部26は、用紙トレイ51及び開閉センサ52を有している。収納トレイとしての用紙トレイ51は、用紙カセットとも呼ばれており、図4に模式的な斜視図を示すように、扁平な直方体の上側が開放されたような形状に構成されている。この用紙トレイ51は、その内部に、媒体としての用紙Pを上下方向(以下これを集積方向とも呼ぶ)に沿って整然と集積した状態で収納する。また用紙トレイ51は、いわゆる引出として構成されており、プリンタ3の筐体50に対して水平方向に移動させることにより、着脱させることができる。換言すると、用紙トレイ51は、筐体50内に収納されていると、用紙Pを補充し得ない状態である補充不可能状態となり、筐体50外に引き出されると、用紙Pを補充し得る状態である補充可能状態となる。
用紙トレイ51の内部には、複数の規制部材51Lが設けられている。各規制部材51Lは、用紙Pが収納されるべき位置に合わせて、当該用紙Pにおける各方向の辺(すなわち端部)に当接または極めて近接するように、すなわち周囲を概ね囲むように配置されている。ただし用紙トレイ51では、用紙Pを容易に把持させる等の目的で、当該用紙Pにおける端部の一部において、規制部材51Lを当接又は近接させず、当該端部の周囲を開放させた部分が形成されている。
このため用紙トレイ51では、図5に示すように、所定の方向から見た場合に、収納されている用紙Pの端部が上下方向(すなわち集積方向)に沿って整然と並んでいる様子を、目視により確認させることができる。
トレイセンサとしての開閉センサ52(図3及び図4)は、筐体50内の所定箇所に設けられており、用紙トレイ51が筐体50に収納されているか否かを検出し、得られた検出結果を制御部21に通知する。すなわち開閉センサ52は、用紙トレイ51が補充可能状態又は補充不可能状態の何れであるか、及びその一方から他方へ遷移したことを検出することができる。
このプリンタ3は、端末装置2から印刷ジョブを受信すると、制御部21の制御に基づき、画像形成部26において印刷処理(画像形成処理とも呼ばれる)を行い、当該印刷ジョブに基づいた画像を用紙Pに形成(すなわち印刷)する。具体的に画像形成部26は、この印刷処理において、用紙トレイ51から用紙Pを1枚ずつ引き出して搬送し、当該印刷ジョブに基づいたトナー画像を形成して当該用紙Pに転写させると共に定着させる。
基地局4は、所定のネットワークインタフェースや無線設備等を有しており、有線ネットワーク7及び無線ネットワーク8の間で相互に情報を変換して伝達する。
情報端末装置としての携帯端末5(図1)は、例えばスマートフォンやタブレット端末のような、携帯可能な情報処理端末であり、保守員Mにより持ち運ばれ、使用される。この携帯端末5は、図6に模式的なブロック図を示すように、制御部61、記憶部62、通信部63、表示部64、操作部65及び撮像部66がバス60を介して相互に接続された構成となっている。
制御部61は、プリンタ3の制御部21と同様、図示しないCPU、ROM及びRAM等を有しており、ROMや記憶部62等から読み出したプログラムをCPUによって実行することにより、種々の処理を行うことができる。また制御部61は、所定のプログラムを実行することにより、その内部に、用紙集積画像取得部71、画像解析部73、端部検出部74、計数処理部76、2次元コード画像取得部81、復号処理部82及び表示処理部83といった複数の機能ブロックを形成する。各機能ブロックの詳細については後述する。
記憶部62は、例えばSSDのような不揮発性の記憶媒体であり、各種情報や各種プログラム、或いは撮像部66により生成された画像データ等を記憶する。
情報端末通信部としての通信部63は、例えば5G等の無線通信システムや、IEEE802.11(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)等の規格に準拠した無線LAN、及びBluetooth(登録商標)等の近距離通信システムといった種々の無線通信のインタフェースを有している。
表示部64は、例えば液晶パネルのような表示デバイスであり、制御部61の制御に基づき種々の情報を表示する。操作部65は、例えば表示部64を構成する液晶パネルの表面に設けられたタッチセンサや物理的な操作キー等であり、保守員M等による操作指示を受け付ける。
撮像部66は、例えば光を集光するレンズやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子等(何れも図示せず)を有しており、制御部61の制御に基づき、周囲を撮影して画像データを生成し、これを記憶部62に記憶させる。
[1-2.運用開始処理]
次に、画像形成システム1を新たに設置して運用を開始する際に行われる運用開始処理について説明する。この画像形成システム1では、運用を開始する際に、プリンタ3及び携帯端末5により、図7に示す運用開始シーケンスSQ10が実行される。
ここでは、例えばコンビニエンスストア等に設けられた所定の設置場所に、端末装置2及びプリンタ3が新たに設置される場合を想定する。この場合、端末装置2(図1)は、事前の準備処理として、例えばOS(オペレーティングシステム)のインストール及び各種設定処理や、各種アプリケーションプログラムのインストール及び各種設定処理等が行われる。また端末装置2は、プリンタ3を適切に制御するためのプリンタドライバ等がインストールされる。
プリンタ3の制御部21(図3)は、電源が投入されると、記憶部22から所定のプログラムを読み出して実行することにより、図7に示すプリンタ側運用開始処理手順RT11を開始し、最初のステップSP111に移る。ステップSP111において制御部21は、初期設定処理を行い、次のステップSP112に移る。
この初期設定処理では、例えば用紙トレイ51に収納される用紙Pのサイズや種類、或いは各色のトナーの濃度等、印刷処理の実行に関する種々の情報が設定される。またこの初期設定処理では、例えばネットワーク6におけるプリンタ3のノード名やIPアドレス、或いは後述する通知メールを送信する場合の送信先アドレス等、ネットワークに関する種々の情報も設定される。ここで設定された情報は、記憶部22の設定情報記憶部41及びアドレス記憶部43にそれぞれ記憶される。
ステップSP112において制御部21は、開閉センサ52(図3及び図4)から用紙トレイ51の開放を検知したか否かを判定する。ここでプリンタ3の用紙トレイ51は、工場出荷時に用紙Pが収納されておらず、空の状態となっている。このため、当該用紙トレイ51が開放されることは、保守員Mにより当該用紙トレイ51に用紙Pを補充する意思があると推認し得ることを表している。
ここで否定結果が得られると、制御部21はこのステップSP112を繰り返すことにより、用紙トレイ51が開放されるのを待ち受ける。一方、ステップSP112において肯定結果が得られると、制御部21は次のステップSP113に移る。
ステップSP113において制御部21は、アドレス記憶部43(図3)から当該プリンタ3のネットワークに関する情報(以下これを通信設定情報とも呼ぶ)、具体的にはIPアドレス等を読み出し、これを基に2次元コードを生成し、表示処理部32によりこの2次元コードを表示部24に表示させる。
一方、携帯端末5の制御部61は、予め電源が投入されており、所定のOSや通信処理を行うためのプログラム等が実行されている。制御部61は、この状態で保守員Mにより所定の操作が行われると、記憶部62から所定のアプリケーションプログラムを読み出して実行することにより、携帯端末側運用開始処理手順RT12を開始し、最初のステップSP121に移る。
ステップSP121において制御部61は、表示処理部83(図6)により、用紙補充ガイダンスを表示部64に表示させ、次のステップSP122に移る。この用紙補充ガイダンスは、所定の画像や説明文等により構成されており、保守員Mに対し、用紙トレイ51(図4)内に用紙Pを補充するように促す内容が表示されている。保守員Mは、この用紙補充ガイダンスに従い、プリンタ3の用紙トレイ51に用紙Pを補充する。
ステップSP122において制御部61は、用紙トレイ51に収納された用紙の枚数を検出する枚数検出処理を、サブルーチンとして実行する。具体的に制御部61は、図8に示す枚数検出処理手順RT13を開始し、最初のステップSP131に移る。
ステップSP131において制御部61は、表示処理部83(図6)により、用紙集積全部撮影ガイダンスを表示部64に表示させ、次のステップSP132に移る。ここで、「撮影ガイダンス」は、所定の画像や説明文等により構成されており、保守員Mに対し、用紙トレイ51(図4)内の用紙Pを、撮像部66により撮影するように促す内容が表示されている。さらに「用紙集積全部」の撮影ガイダンスでは、用紙トレイ51(図4)において上下方向に沿って集積された用紙Pについて、当該用紙トレイ51の撮影箇所PP1において、枠線F1(図5)のように当該用紙Pのうち上下方向に沿った全部分を含めた範囲を撮影するよう、説明されている。
ステップSP132において制御部61は、用紙集積画像取得部71(図6)により、保守員Mの操作に従って画像を撮影し、次のステップSP133に移る。このとき撮影された画像は、保守員Mが用紙集積全部撮影ガイダンスに従って用紙Pを適切に撮影した画像であることが期待できる。以下、このとき撮影された画像を用紙集積全部画像と呼ぶ。
ステップSP133において制御部61は、画像解析部73の端部検出部74により、用紙集積全部画像を解析し、各用紙Pの端部をそれぞれ検出して、次のステップSP134に移る。具体的に端部検出部74は、例えば用紙集積全部画像に対してハフ変換処理や所定のフィルタ処理等を施すことにより、線状の部分を用紙Pの端部として検出する。
ステップSP134において制御部61は、用紙集積全部画像から端部を正常に検出できたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは例えば撮像範囲が適切でなかった、或いは撮影時に明るさや解像度等の設定が不適切であった等、適切な用紙集積全部画像が得られていなかった可能性があることを表している。このとき制御部61は、次のステップSP135に移る。
ステップSP135において制御部61は、表示処理部83(図6)により、用紙Pの端部を検出できなかったことを知らせると共に再度の撮影を促すエラーメッセージを表示部64に表示させ、再度ステップSP132に戻って一連の処理を繰り返す。一方、ステップSP134において肯定結果が得られると、このことは用紙集積全部画像から端部を正常に検出できたことを表している。このとき制御部61は、次のステップSP136に移る。
ステップSP136において制御部61は、計数処理部76(図6)により、用紙集積全部画像から検出された端部の数を計数し、得られた数を検出枚数として、次のステップSP137に移る。すなわち制御部61は、用紙集積全部画像の解析結果として、用紙P の検出枚数を得ることができる。ステップSP137において制御部61は、検出枚数を記憶部62に記憶させ、次のステップSP138に移る。
ステップSP138において制御部61は、表示処理部83(図6)により、表示部64に表示させていた用紙集積全部撮影ガイダンスを消去させ、次のステップSP139に移る。ステップSP139において制御部61は、枚数検出処理手順RT13を終了し、元の携帯端末側運用開始処理手順RT12(図7)のステップSP122に戻る。
制御部61は、次のステップSP123に移り、プリンタ3からIPアドレス等の情報を取得するプリンタ情報取得処理を、サブルーチンとして実行する。具体的に制御部61は、図9に示すプリンタ情報取得処理手順RT14を開始し、最初のステップSP141に移る。
ステップSP141において制御部61は、表示処理部83(図6)により、2次元コード撮影ガイダンスを表示部64に表示させ、次のステップSP142に移る。ここで、プリンタ3の表示部14(図3)には、ステップSP113(図7)の処理により、2次元コードが既に表示されている。「2次元コード撮影ガイダンス」には、この2次元コードを撮像部66により撮影するように促す内容が表示されている。
ステップSP142において制御部61は、2次元コード画像取得部81(図6)により、保守員Mの操作に従って画像を撮影し、次のステップSP143に移る。このとき撮影された画像は、保守員Mが2次元コード撮影ガイダンスに従って2次元コードを適切に撮影した画像であることが期待できる。以下、このとき撮影された画像を2次元コード画像と呼ぶ。
ステップSP143において制御部61は、復号処理部82により、2次元コード画像を解析してデコード(すなわち復号)することにより、プリンタ3のIPアドレス等の情報を取得し、次のステップSP144に移る。
ステップSP144において制御部61は、2次元コード画像から情報を正常にデコードできたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは例えば撮像範囲が適切でなかった、或いは撮影時に明るさや解像度等の設定が不適切であった等、適切な2次元コード画像が得られていなかった可能性があることを表している。このとき制御部61は、次のステップSP145に移る。
ステップSP145において制御部61は、表示処理部83(図6)により、2次元コードを正常にデコードできなかったことを知らせると共に再度の撮影を促すエラーメッセージを表示部64に表示させ、再度ステップSP142に戻って一連の処理を繰り返す。一方、ステップSP144において肯定結果が得られると、このことは2次元コード画像から情報を正常にデコードできたことを表している。このとき制御部61は、次のステップSP146に移る。
ステップSP146において制御部61は、デコードにより得られた情報を記憶部62に記憶させ、次のステップSP147に移る。ステップSP147において制御部61は、表示処理部83(図6)により、表示部64に表示させていた2次元コード撮影ガイダンスを消去させ、次のステップSP148に移る。ステップSP148において制御部61は、プリンタ情報取得処理手順RT14を終了し、元の携帯端末側運用開始処理手順RT12(図7)のステップSP123に戻る。
次に携帯端末5の制御部61は、プリンタ3の制御部21(図3)と共に、枚数設定シーケンスSQ12を行うことにより、検出枚数を、プリンタ3の用紙トレイ51に収納されている用紙Pの枚数として設定する。
具体的に携帯端末5の制御部61は、図10に示すように、携帯端末側用紙枚数設定処理手順RT16を開始し、最初のステップSP161に移る。ステップSP161において制御部61は、記憶部62からプリンタ3のIPアドレス等及び検出枚数を読み出し、この検出枚数を、ネットワーク6(図1)を介しプリンタ3に宛てて送信する。
一方、プリンタ3の制御部21は、プリンタ側用紙枚数設定処理手順RT15を開始しており、携帯端末5から検出枚数を受信すると、ステップSP151に移る。ステップSP151において制御部21は、受信した検出枚数を、用紙トレイ51内に収納されている用紙Pの枚数である用紙枚数(以下これを収納枚数とも呼ぶ)として、記憶部22の状態情報記憶部42(図3)に記憶させ、次のステップSP152に移る。
ステップSP152において制御部21は、検出枚数の受信を完了したことを表す受信完了通知を、通信部23から携帯端末5へ送信する。その後、制御部61は次のステップSP153に移り、プリンタ側用紙枚数設定処理手順RT15を終了する。
携帯端末5の制御部61は、プリンタ3から受信完了通知を受信すると、次のステップSP162に移り、表示処理部83(図6)により、プリンタ3における用紙枚数の設定が完了したことを表す枚数設定完了メッセージを表示部64に表示させる。その後、制御部21は、次のステップSP163に移り、携帯端末側用紙枚数設定処理手順RT16を終了する。
その後、携帯端末5の制御部61は、元の携帯端末側運用開始処理手順RT12(図7)に戻ると、次のステップSP124に移って当該携帯端末側運用開始処理手順RT12を終了する。
一方、プリンタ3の制御部21は、元のプリンタ側運用開始処理手順RT11に戻ると、次のステップSP114に移る。ステップSP114において制御部21は、開閉センサ52(図3及び図4)から用紙トレイ51の閉塞を検知したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、制御部21はこのステップSP114を繰り返すことにより、用紙トレイ51が閉塞されるのを待ち受ける。一方、ステップSP114において肯定結果が得られると、制御部21は次のステップSP115に移る。
ステップSP115において制御部21は、表示処理部32(図3)により、表示部24に表示していた2次元コードを消去した後、次のステップSP116に移ってプリンタ側運用開始処理手順RT11を終了する。これにより画像形成システム1では、運用開始シーケンスSQ10が完了し、プリンタ3による印刷処理等の運用を開始する。なお説明の都合上、以下では、図7において破線で囲んだ部分、すなわち運用開始シーケンスSQ10のうちステップSP111を除いた一連のシーケンスを、枚数検出設定シーケンスSQ11とも呼ぶ。
このように画像形成システム1では、運用開始の段階で、保守員Mによりプリンタ3の用紙トレイ51に用紙Pを補充させ、携帯端末5を用いて用紙集積全部画像を撮影させると共に解析することにより検出枚数を得て、これをプリンタ3に送信して用紙枚数として設定する。
[1-3.印刷処理]
次に、画像形成システム1において運用開始シーケンスSQ10(図7等)が行われた後に実行される印刷処理について説明する。この画像形成システム1では、運用が開始された後、端末装置2、プリンタ3及び携帯端末5により、図11に示す印刷シーケンスSQ13が実行される。
まず端末装置2の制御部11は、利用者U(図1)により操作部15(図2)を介して所定の操作が行われると、端末装置側印刷処理手順RT17を開始し、最初のステップSP171に移る。ステップSP171において制御部11は、利用者Uによる操作部15(図2)を介した操作に基づき、所定のファイル(文書や画像等)を印刷する印刷指示を受け付けた後、次のステップSP172に移る。
ステップSP172において制御部11は、インストール済のプリンタドライバ等を利用して印刷ジョブを生成し、次のステップSP173に移る。ステップSP173において制御部11は、USBケーブル2U(図1)を介して印刷ジョブをプリンタ3へ送信した後、その次のステップSP174に移って端末装置側印刷処理手順RT17を終了する。
一方、プリンタ3の制御部21(図3)は、運用開始シーケンスSQ10(図7)を終了した後、プリンタ印刷処理手順RT18(図11)を開始しており、端末装置2から印刷ジョブを受信すると、最初のステップSP181に移る。
ステップSP181において制御部21は、画像形成部26(図3)により印刷ジョブに基づいた印刷処理を実行し、これに伴って用紙トレイ51内に収納されている用紙Pを1枚ずつ使用していく。このとき制御部21は、計数処理部34(図3)により、当該印刷ジョブに基づいた印刷処理において使用した用紙Pの枚数(以下これを使用枚数と呼ぶ)を計数し、次のステップSP182に移る。
ステップSP182において制御部21は、更新処理部35(図3)により、状態情報記憶部42に記憶している用紙枚数から使用枚数を減算することにより当該用紙枚数を更新し、次のステップSP183に移る。
ステップSP183において制御部21は、更新後の用紙枚数を所定の通知基準値と比較し、次のステップSP184に移る。この通知基準値は、用紙トレイ51に収納されている用紙Pの補充を促す通知を行うか否かを判断する際の基準となる値であり、記憶部22の設定情報記憶部41(図3)に予め記憶されている。また通知基準値は、プリンタ3における単位時間あたりの平均的な使用枚数の予想値や、通知が行われてから保守員Mにより実際に用紙Pが補充されるまでに要する時間等を基に予め決められた値であり、例えば30枚に設定されている。
ステップSP184において制御部21は、更新後の用紙枚数が通知基準値未満であるか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは用紙トレイ51内に残っている用紙Pの枚数が比較的少ないために、補充が必要であることを表している。このとき制御部21は、次のステップSP185に移る。
ステップSP185において制御部21は、通信処理部31(図3)により、通信部23からネットワーク6(図1)を介して携帯端末5へ用紙減少通知を送信する。この用紙減少通知には、プリンタ3において用紙Pが減少したため補充が必要であることを表す内容や、現在の用紙枚数、及び当該用紙枚数が0になると予想される日時等が含まれる。
一方、携帯端末5の制御部61(図6)は、運用開始シーケンスSQ10(図7)を終了した後、携帯端末印刷処理手順RT19(図11)を開始しており、プリンタ3から用紙減少通知を受信すると、最初のステップSP191に移る。
ステップSP191において制御部61は、表示処理部83(図6)により、用紙減少メッセージを表示部64に表示させる。この用紙減少メッセージは、例えばプリンタ3において用紙枚数が通知基準値未満となったことや、当該プリンタ3への用紙Pの補充を促す内容などが含まれる。この用紙減少メッセージを見た保守員M(図1)は、補充用の用紙Pを携えてプリンタ3の設置場所へ出向くことになる。
その後、プリンタ3の制御部21及び携帯端末5の制御部61は、運用開始シーケンスSQ10(図7)の一部と同様に枚数検出設定シーケンスSQ11を実行する。すなわちプリンタ3は、用紙トレイ51に用紙が補充される。また携帯端末5の制御部61は、当該用紙トレイ51に補充された用紙Pを撮影してその枚数を検出し、得られた検出枚数を該プリンタ3へ送信して、これを用紙枚数として設定させる。
プリンタ3の制御部21は、枚数検出設定シーケンスSQ11を終了した後、及びステップSP184において否定結果が得られた場合に、次のステップSP186(図11)に移ってプリンタ印刷処理手順RT18を終了する。また携帯端末5の制御部61は、枚数検出設定シーケンスSQ11を終了した後、次のステップSP192に移って携帯端末印刷処理手順RT19を終了する。
このように画像形成システム1では、印刷処理が行われたプリンタ3から携帯端末5に用紙減少通知が送信されると、保守員Mにより用紙トレイ51に用紙Pを補充させ、用紙集積全部画像を撮影させると共にこれを解析することにより検出枚数を得て、これをプリンタ3に送信し新たな用紙枚数として設定する。
[1-4.効果等]
以上の構成において、第1の実施の形態による画像形成システム1では、プリンタ3の用紙トレイ51に用紙が補充された際に、保守員Mが操作する携帯端末5の撮像部66により当該用紙Pを撮影し(図4及び図5)、得られた用紙集積全部画像を解析して検出枚数とする。続いて画像形成システム1では、携帯端末5からプリンタ3へ検出枚数を送信することにより、該プリンタ3においてこの検出枚数を用紙枚数として記憶する。
このため画像形成システム1では、保守員Mに用紙Pの枚数を計数させることなく、精度の高い用紙枚数を設定できる。また画像形成システム1では、その後の印刷処理によって用紙Pが使用され、用紙枚数が通知基準値未満となった段階で(図11、ステップSP185)、用紙減少通知を送信して保守員Mに通知できる。
これにより画像形成システム1では、プリンタ3において用紙トレイ51内における用紙Pの用紙枚数が0枚の、いわゆる「用紙切れ」となることにより印刷処理を行い得なくなること、すなわちダウンタイムが発生することを未然に防止できる。その一方で画像形成システム1では、用紙枚数が通知基準値未満となるまでは用紙減少通知を送信しないため、保守員Mによる用紙Pの補充作業や該補充作業のための移動等の手間を、必要最小限に抑えることができる。
他の観点から見れば、画像形成システム1では、プリンタ3において用紙トレイ51に残っている用紙Pの枚数を検出するためのセンサ等を設ける必要が無いため、これらのセンサを設ける場合と比較して、製造コストを大幅に低減させることができる。
また画像形成システム1では、保守員Mが携帯している携帯端末5の撮像部66(図6)を利用して用紙集積全部画像を撮像するため、プリンタ3に撮影用のカメラを設ける必要も無い。特に、今日の社会的状況を鑑みれば、現場を移動する保守員Mが情報通信手段としてスマートフォンやタブレット端末でなる携帯端末5を携帯しているのは当然と考えられる。このため画像形成システム1では、該画像形成システム1のためだけに携帯端末5を用意する必要が無く、コストを抑えながら、保守員Mが当然に携帯する携帯端末5を有効に活用することができる。
さらに画像形成システム1では、プリンタ3から用紙減少通知を受信した携帯端末5の用紙減少メッセージを視認した保守員Mが、当該プリンタ3に用紙Pを補充した際にも、用紙集積全部画像を撮像し、これを解析することにより検出枚数を得る。このため画像形成システム1では、プリンタ3に用紙Pが補充される度に、携帯端末5によってその時点における精度の高い検出枚数を検出でき、これを当該プリンタ3の用紙枚数として設定できる。これにより画像形成システム1では、次に用紙枚数が通知基準値未満となるタイミングを極めて精度良く検出でき、用紙Pを適切なタイミングで保守員Mに補充させることができる。
これに加えて画像形成システム1では、プリンタ3の表示部24に2次元コード画像を表示し、携帯端末5においてこの2次元コードを撮像して復号化することにより、当該プリンタ3のIPアドレス等を取得できる。これにより画像形成システム1では、保守員Mに対し、携帯端末5の通信設定を変更する等の煩雑な操作をさせることなく、当該携帯端末5及びプリンタ3の間で円滑に通信処理を行わせることができる。
さらに画像形成システム1では、保守員M等によりプリンタ3の用紙トレイ51が開放されると、このことを開閉センサ52によって検出し、さらに表示部24に2次元コード画像を表示するようにした。これにより画像形成システム1では、保守員Mに対し、プリンタ3の表示部24に2次元コード画像を表示するための煩雑な操作を行わせる必要が無い。また画像形成システム1では、保守員Mが用紙Pを補充する目的でプリンタ3の用紙トレイ51を開放させた際に、表示部24に2次元コード画像が表示されるため、当該保守員Mに対し、用紙トレイ51内を撮影する必要があることを認識させることもできる。
他の観点から見ると、画像形成システム1では、利用者Uがプリンタ3の用紙トレイ51を開放させることは想定されていない。このため画像形成システム1では、プリンタ3において用紙トレイ51の開放と連動して表示部24に2次元コード画像を表示する仕組みとしても、利用者Uによる当該プリンタ3の利用に関して何ら影響を及ぼすこともない。
以上の構成によれば、第1の実施の形態による画像形成システム1では、プリンタ3の用紙トレイ51に収納された用紙Pを携帯端末5により撮影し、得られた用紙集積全部画像を解析して得られた検出枚数をプリンタ3へ送信し、これを用紙枚数として記憶させる。このため画像形成システム1では、プリンタ3に精度の高い用紙枚数を設定でき、その後に用紙Pが使用されて該用紙枚数が通知基準値未満となった適切な段階で、用紙減少通知を携帯端末5へ送信し、保守員Mに用紙Pを補充させることができる。これにより画像形成システム1では、プリンタ3での用紙切れの発生を未然に防止できると共に、保守員Mによる用紙Pの補充作業等の手間を必要最小限に抑えることができる。
[2.第2の実施の形態]
[2-1.画像形成システムの構成]
第2の実施の形態による画像形成システム201(図1)は、第1の実施の形態による画像形成システム1と比較して、プリンタ3及び携帯端末5に代わるプリンタ203及び携帯端末205を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
プリンタ203は、第1の実施の形態によるプリンタ3と比較して、用紙トレイ51に代わる用紙トレイ251を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。図5と対応する図12に示すように、用紙トレイ251は、第1の実施の形態による用紙トレイ51と比較して、目盛251Sを有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
目盛251Sは、用紙トレイ251の内側面における所定箇所に設けられており、一般的な定規と類似した構成となっている。すなわち目盛251Sは、複数の水平方向に沿った比較的細い直線でなる目盛線が、上下方向に沿って1[mm]ごとに整列されており、さらに1[cm]ごとに数字が対応付けられている。この数字は、用紙トレイ251の内底面を基準とした高さを、[cm]単位で表したものとなっている。用紙トレイ251では、用紙Pの端部と目盛251Sとが近接した状態で、当該用紙Pを撮影し得るようになっている。換言すれば、目盛251Sは、各目盛線や各数字が、用紙トレイ251の内底面を基準とした上下方向に関する位置を表す指標として、当該内底面からの距離に応じて所定間隔ごとに整列配置された構成となっている。
図6と対応する図13に示すように、携帯端末205は、第1の実施の形態による携帯端末5と比較して、制御部61及び記憶部62に代わる制御部261及び記憶部262を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
制御部261は、制御部61と同様、図示しないCPU、ROM及びRAM等を有しており、ROMや記憶部262等から読み出したプログラムをCPUによって実行することにより、種々の処理を行うことができる。また制御部261は、所定のプログラムを実行することにより、その内部に複数の機能ブロックを形成する。
具体的に制御部261には、用紙集積画像取得部71に代わる用紙集積上部画像取得部271及び用紙集積中部画像取得部272、画像解析部73に代わる画像解析部273が形成され、また計数処理部76、算出処理部277、2次元コード画像取得部81、復号処理部82及び表示処理部83が形成される。さらに画像解析部273の内部には、端部検出部74に加えて目盛検出部275が形成される。各機能ブロックの詳細については後述する。
記憶部262は、第1の実施の形態における記憶部62(図6)と同様、例えばSSDのような不揮発性の記憶媒体であり、各種情報や各種プログラム、或いは撮像部66により生成された画像データ等を記憶する。ただし記憶部262には、第1の実施の形態と一部異なるプログラムや情報等が記憶されている。
[2-2.運用開始処理及び印刷処理]
次に、第2の実施の形態による画像形成システム201を新たに設置して運用を開始する際に行われる運用開始処理について説明する。この画像形成システム201では、運用を開始する際に、プリンタ203及び携帯端末205により、運用開始シーケンスSQ20(図7)が実行される。この運用開始シーケンスSQ20は、第1の実施の形態における運用開始シーケンスSQ10と比較して概ね同様の処理を行うものの、携帯端末205により、携帯端末側運用開始処理手順RT12に代わる携帯端末側運用開始処理手順RT22が実行される。
携帯端末側運用開始処理手順RT22では、第1の実施の形態による携帯端末側運用開始処理手順RT12と概ね同様の処理を行うものの、ステップSP122に代わるステップSP222において、第1の実施の形態とは異なる枚数検出処理を行う。具体的に携帯端末205の制御部261は、サブルーチンとして、図8と対応する図14に示す枚数検出処理手順RT23を開始し、最初のステップSP231に移る。
ステップSP231において制御部261は、表示処理部83(図13)により、用紙集積上部撮影ガイダンスを表示部64に表示させ、次のステップSP232に移る。ここで、「用紙集積上部」の撮影ガイダンスでは、用紙トレイ251(図12)において上下方向に沿って集積された用紙Pについて、当該用紙トレイ251における目盛251Sの近傍において、図15に示す枠線F21のように、当該用紙Pの最上部とこれに対応する目盛251Sの部分を含めた範囲を撮影するよう、説明されている。
ステップSP232において制御部261は、用紙集積上部画像取得部271(図13)により、保守員Mの操作に従って画像を撮影し、次のステップSP233に移る。このとき撮影された画像は、保守員Mが用紙集積上部撮影ガイダンスに従って用紙Pを適切に撮影した画像であることが期待できる。以下、このとき撮影された画像を用紙集積上部画像又は媒体集積上部画像と呼ぶ。
ステップSP233において制御部261は、画像解析部273の端部検出部74(図13)により、用紙集積上部画像を解析し、各用紙Pの端部をそれぞれ検出する。また制御部261は、画像解析部273の目盛検出部275(図13)により、目盛251Sの目盛線及び数字をそれぞれ検出して、次のステップSP234に移る。具体的に端部検出部74は、例えば用紙集積上部画像に対してハフ変換処理や所定のフィルタ処理等を施すことにより、線状の部分を用紙Pの端部として検出する。また目盛検出部275は、例えば用紙集積上部画像に対してハフ変換処理や所定のフィルタ処理等、及び文字認識処理等を施すことにより、目盛251Sに含まれる各目盛線及び数字をそれぞれ検出する。
ステップSP234において制御部261は、用紙集積上部画像から用紙Pの端部並びに目盛251Sの目盛線及び数字を正常に検出できたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは例えば撮像範囲が適切でなかった、或いは撮影時に明るさや解像度等の設定が不適切であった等、適切な用紙集積上部画像が得られていなかった可能性があることを表している。このとき制御部261は、次のステップSP235に移る。
ステップSP235において制御部261は、表示処理部83(図13)により、用紙Pの端部又は目盛251Sの目盛線若しくは数字を検出できなかったことや、再度の撮影を促すエラーメッセージを表示部64に表示させ、再度ステップSP232に戻ることにより、一連の処理を繰り返す。一方、ステップSP234において肯定結果が得られると、このことは用紙集積上部画像から用紙Pの端部並びに目盛251Sの目盛線及び数字を正常に検出できたことを表している。このとき制御部261は、次のステップSP236に移る。
ステップSP236において制御部261は、画像解析部273により、最も上側に位置する用紙P(以下これを最上用紙PPと呼ぶ)を識別する。続いて制御部261は、引き続き画像解析部273により、目盛251Sにおいて当該最上用紙PPと対応する箇所の値、すなわち用紙トレイ251の内底面からの長さ(以下これを全集積高さHA又は全集積長と呼ぶ)を認識し、次のステップSP237に移る。この全集積高さHAは、用紙トレイ251内に集積された状態で収納されている全ての用紙Pにおける、上下方向(集積方向)に沿った長さであり、当該全ての用紙Pにおける全体の厚さを表している。すなわち制御部261は、用紙集積上部画像の解析結果として、用紙Pの全集積高さHAを得ることができる。
ステップSP237において制御部261は、表示処理部83(図13)により、表示部64から用紙集積上部撮影ガイダンスを消去させた上で、該表示部64に用紙集積中部撮影ガイダンスを表示させ、次のステップSP238に移る。ここで、「用紙集積中部」の撮影ガイダンスでは、用紙トレイ251(図12)において上下方向に沿って集積された用紙Pの端部と目盛251Sとを含めて撮影するよう、説明されている。またこの「用紙集積中部」の撮影ガイダンスでは、図16に示す枠線F22のように、用紙Pの上下方向に関する中部と、これに対応する目盛251Sのうち2箇所以上の数字を含めた範囲を撮影するよう、説明されている。
ステップSP238において制御部261は、用紙集積中部画像取得部272(図13)により、保守員Mの操作に従って画像を撮影し、次のステップSP239に移る。このとき撮影された画像は、保守員Mが用紙集積中部撮影ガイダンスに従って用紙Pを適切に撮影した画像であることが期待できる。以下、このとき撮影された画像を用紙集積中部画像又は媒体集積中部画像と呼ぶ。
ステップSP239において制御部261は、ステップSP233と同様に、画像解析部273の端部検出部74及び目盛検出部275により、用紙集積中部画像を解析し、各用紙Pの端部、並びに目盛251Sの目盛線及び数字をそれぞれ検出して、次のステップSP240に移る。
ステップSP240において制御部261は、用紙集積中部画像から用紙Pの端部並びに目盛251Sの目盛線及び2箇所以上の数字を正常に検出できたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは例えば撮像範囲が適切でなかった、或いは撮影時に明るさや解像度等の設定が不適切であった等、適切な用紙集積上部画像が得られていなかった可能性があることを表している。このとき制御部261は、次のステップSP241に移る。
ステップSP241において制御部261は、表示処理部83(図13)により、用紙Pの端部又は目盛251Sの目盛線若しくは2箇所以上の数字を検出できなかったことや、再度の撮影を促すエラーメッセージを表示部64に表示させ、再度ステップSP238に戻ることにより、一連の処理を繰り返す。一方、ステップSP240において肯定結果が得られると、このことは用紙集積中部画像から用紙Pの端部並びに目盛251Sの目盛線及び2箇所以上の数字を正常に検出できたことを表している。このとき制御部261は、次のステップSP242に移る。
ステップSP242において制御部261は、画像解析部273により、まず目盛251Sにおいて認識された上側の数字(以下これを中部上側用紙位置SUと呼ぶ)と対応する目盛線を識別し、当該目盛線の延長線上に位置する用紙Pの端部(以下これを中部上側用紙端部と呼ぶ)を特定する。次に制御部261は、画像解析部273により、目盛251Sにおいて認識された下側の数字(以下これを中部下側用紙位置SLと呼ぶ)と対応する目盛線を識別し、当該目盛線の延長線上に位置する用紙Pの端部(以下これを中部下側用紙端部と呼ぶ)を特定する。さらに制御部261は、計数処理部76により、用紙集積中部画像において中部上側用紙端部及び中部下側用紙端部の間に含まれる用紙端部の数(以下これを中部検出枚数NMと呼ぶ)を計数して、次のステップSP243に移る。すなわち制御部261は、用紙集積中部画像の解析結果として、中部上側用紙位置SU、中部下側用紙位置SL及び中部検出枚数NMを得ることができる。
ステップSP243において制御部261は、算出処理部277により、全集積高さHA、中部上側用紙位置SU、中部下側用紙位置SL及び中部検出枚数NMを用い、全ての用紙Pの枚数である用紙全枚数を算出して、次のステップSP244に移る。具体的に算出処理部277は、以下の(1)式及び(2)式に基づいた演算処理を順次行うことにより、用紙1枚あたりの厚さ(高さ)である紙厚PTを算出し、これを用いて検出枚数NAを算出して、該検出枚数NAを記憶部262に記憶させる。
すなわち算出処理部277は、まず(1)式に従い、中部上側用紙位置SU及び中部下側用紙位置SLの差分から両者の間隔(以下これを部分集積長とも呼ぶ)を算出し、これを中部検出枚数NMで除算することにより紙厚PTを算出する。次に算出処理部277は、(2)式に従い、全集積高さHAを紙厚PTで除算することにより、用紙Pの全枚数である検出枚数NAを算出する。説明の都合上、以下では、中部上側用紙位置SU及び中部下側用紙位置SLの間に集積されている用紙P(すなわち媒体)を中部媒体とも呼び、また紙厚PTを媒体厚さとも呼ぶ。
ステップSP244において制御部261は、表示処理部83(図13)により、表示部64に表示させていた用紙集積中部撮影ガイダンスを消去させ、次のステップSP245に移る。ステップSP245において制御部261は、枚数検出処理手順RT23を終了し、元の携帯端末側運用開始処理手順RT12(図7)のステップSP222に戻る。
このように画像形成システム201では、運用開始シーケンスSQ20において、携帯端末205により用紙集積上部画像(図15)及び用紙集積中部画像(図16)といった2枚の画像を撮影させ、これらを解析して用紙枚数を検出するようになっている。なお、第2の実施の形態では、図7において破線で囲んだ部分、すなわち運用開始シーケンスSQ20のうちステップSP111を除いた一連のシーケンスを、枚数検出設定シーケンスSQ21とも呼ぶ。
また画像形成システム201では、運用が開始された後、第1の実施の形態と同様に、端末装置2、プリンタ203及び携帯端末205により、印刷シーケンスSQ13に代わる印刷シーケンスSQ23(図11)が実行される。この印刷シーケンスSQ23では、概ね第1の実施の形態による印刷シーケンスSQ13と同様の処理が行われるものの、枚数検出設定シーケンスSQ11に代えて枚数検出設定シーケンスSQ21が実行される。
すなわち印刷シーケンスSQ23では、プリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pが補充された後、携帯端末205により用紙集積上部画像(図15)及び用紙集積中部画像(図16)を撮影させ、これらを解析して用紙枚数を検出して該プリンタ203に設定するようになっている。
[2-3.効果等]
以上の構成において、第2の実施の形態による画像形成システム201では、プリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pが補充された際に、保守員Mが操作する携帯端末205により、当該用紙P及び目盛251Sを含む範囲を2箇所撮影させる(図15及び図16)。続いて画像形成システム201では、得られた用紙集積上部画像及び用紙集積中部画像をそれぞれ解析して検出枚数を算出し、携帯端末205からプリンタ203へ検出枚数を送信することにより、該プリンタ203においてこの検出枚数を用紙枚数として記憶する。
このため画像形成システム201では、第1の実施の形態と同様に、保守員Mに用紙Pの枚数を計数させることなく、精度の高い用紙枚数を設定できる。また画像形成システム201では、その後の印刷処理によって用紙Pが使用され、用紙枚数が通知基準値未満となった段階で(図11、ステップSP185)、用紙減少通知を送信して保守員Mに通知できる。
これにより画像形成システム201では、やはり第1の実施の形態と同様に、プリンタ203において用紙トレイ251内における用紙Pの用紙枚数が0枚の、いわゆる「用紙切れ」となることにより印刷処理を行い得なくなること、すなわちダウンタイムの発生を未然に防止できる。
特に画像形成システム201では、用紙集積上部画像及び用紙集積中部画像といった、互いに異なる箇所を撮影した2種類の画像を解析することにより、検出枚数を算出する。このとき用紙集積上部画像の撮影範囲については、最上部の用紙端部とこれに対応する目盛251Sの部分が含まれていれば良く、用紙Pにおける他の部分を含める必要が無い。また用紙集積中部画像の撮影範囲については、目盛251Sにおける少なくとも2箇所の数字を含めた範囲と、これに対応する用紙端部が含まれていれば良く、当該用紙Pにおける他の部分を含める必要が無い。
このため画像形成システム201では、各画像を撮影する際に、必要な部分のみを拡大した状態で撮影でき、各用紙Pの端部や目盛251Sの目盛線及び数字が高精細に撮影された画像を生成できる。これにより画像形成システム201では、全集積高さHA(図15)や中部上側用紙位置SU及び中部下側用紙位置SL(図16)を高い精度で検出でき、その結果として検出枚数NAを高い精度で算出することができる。
その他の点においても、画像形成システム201では、第1の実施の形態による画像形成システム1と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第2の実施の形態による画像形成システム201では、プリンタ203の用紙トレイ251に収納された用紙Pを携帯端末205により撮影し、得られた用紙集積上部画像及び用紙集積中部画像を解析して得られた検出枚数をプリンタ203へ送信し、これを用紙枚数として記憶させる。このため画像形成システム201では、プリンタ203に精度の高い用紙枚数を設定でき、その後に用紙Pが使用されて該用紙枚数が通知基準値未満となった適切な段階で、用紙減少通知を携帯端末205へ送信し、保守員Mに用紙Pを補充させることができる。
[3.第3の実施の形態]
[3-1.画像形成システムの構成]
第3の実施の形態による画像形成システム301(図1)は、第1の実施の形態による画像形成システム1と比較して、携帯端末5に代わる携帯端末305を有する点、及び第2の実施の形態と同様のプリンタ203を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。プリンタ203は、第2の実施の形態と同様、用紙トレイ251に目盛251Sが設けられている(図12)。
図6及び図13と対応する図17に示すように、携帯端末305は、第1の実施の形態による携帯端末5と比較して、制御部61及び記憶部62に代わる制御部361及び記憶部362を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
制御部361は、制御部61及び制御部261と同様、図示しないCPU、ROM及びRAM等を有しており、ROMや記憶部362等から読み出したプログラムをCPUによって実行することにより、種々の処理を行うことができる。また制御部361は、所定のプログラムを実行することにより、その内部に複数の機能ブロックを形成する。
具体的に制御部361には、第2の実施の形態と同様の用紙集積上部画像取得部271及び画像解析部273、計数処理部76、算出処理部377、2次元コード画像取得部81、復号処理部82及び表示処理部83が形成される。このうち算出処理部377は、第2の実施の形態による算出処理部277(図13)と異なる算出処理を行うようになっている。
記憶部362は、記憶部62及び記憶部262と同様、例えばSSDのような不揮発性の記憶媒体であり、各種情報や各種プログラム、或いは撮像部66により生成された画像データ等を記憶する。ただし記憶部362には、第1及び第2の実施の形態と一部異なるプログラムや情報等が記憶されている。
また記憶部362には、図18に示すプリンタ情報テーブルTBL1が記憶されている。このプリンタ情報テーブルTBL1には、プリンタ203を一意に識別するプリンタ識別子と対応付けて、全集積高さHA(図15)の値、及び紙厚PTの値がそれぞれ格納される。このうち紙厚PTは、用紙Pの1枚あたりの厚さであり、後述する算出処理によって算出される。またプリンタ情報テーブルに格納された全集積高さHAは、後に参照した際に、前回の用紙補充時における値を表すことになる。
ところでプリンタ203では、画像形成部26(図3)において対応(すなわち搬送やトナー画像の定着等)が可能な紙厚PTの範囲が予め定められている。これに伴い、携帯端末305の記憶部362には、プリンタ203において対応が可能な紙厚PTの最大値及び最小値が、予め記憶されている。
[3-2.運用開始処理]
次に、第3の実施の形態による画像形成システム301を新たに設置して運用を開始する際に行われる運用開始処理について説明する。この画像形成システム301では、運用を開始する際に、プリンタ203及び携帯端末305により、図7と対応する図19に示す運用開始シーケンスSQ30が実行される。この運用開始シーケンスSQ30では、プリンタ203の制御部21により、第2の実施の形態における運用開始シーケンスSQ20と同様のプリンタ側運用開始処理手順RT11が実行される。ただし制御部21は、ステップSP113において、IPアドレス等の情報に加えて、当該プリンタ203を一意に識別するための識別子を埋め込んだ2次元コードを生成して表示部24に表示させる。
その一方で、運用開始シーケンスSQ30では、携帯端末305により、携帯端末側運用開始処理手順RT12に代わる携帯端末側運用開始処理手順RT32が実行される。携帯端末305の制御部361は、予め電源が投入されており、所定のOSや通信処理を行うためのプログラム等が実行されている。制御部361は、この状態で保守員Mにより所定の操作が行われると、記憶部362から所定のアプリケーションプログラムを読み出して実行することにより、携帯端末側運用開始処理手順RT32を開始し、最初のステップSP321に移る。
ステップSP321において制御部361は、第1の実施の形態におけるステップSP122(図7)と同様、プリンタ203からIPアドレス等の情報を取得するプリンタ情報取得処理を、サブルーチンとして実行する。すなわち制御部361は、第1の実施の形態と同様にプリンタ情報取得処理手順RT14(図9)を実行することにより、2次元コードを介してプリンタ203のIPアドレス等の情報及び識別子を取得し、次のステップSP322に移る。
ステップSP322において制御部361は、紙厚PTの初期値として、プリンタ203において取扱が可能な範囲の最大値を記憶部362から読み出して設定し、次のステップSP323に移る。
ステップSP323において制御部361は、第1の実施の形態におけるステップSP121(図7)と同様、表示処理部83(図17)により、用紙補充ガイダンスを表示部64に表示させ、次のステップSP324に移る。この用紙補充ガイダンスは、保守員Mに対し、用紙トレイ251(図12)内に用紙Pを補充するように促す内容が表示されている。このとき保守員Mは、用紙補充ガイダンスに従ってプリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pを補充する。
ステップSP324において制御部361は、用紙トレイ251に収納された用紙Pの枚数を検出する枚数検出処理を、サブルーチンとして実行する。具体的に制御部361は、図8及び図14と対応する図20に示す枚数検出処理手順RT33を開始し、最初のステップSP331に移る。
制御部361は、ステップSP331~SP336において、第2の実施の形態におけるステップSP231~SP236(図14)とそれぞれ同様の処理を行い、次のステップSP337に移る。すなわち制御部361は、撮像部66により撮影された用紙集積上部画像を解析して用紙Pの端部並びに目盛251Sに含まれる各目盛線及び数字をそれぞれ認識し、最上用紙PPと対応する箇所の高さである全集積高さHAを認識する(図15)。
ステップSP337において制御部361は、ステップSP336において認識された全集積高さHAと、記憶部362に記憶している紙厚PTを基に、上述した(2)式に基づいた演算処理を行うことにより、検出枚数NAを算出する。また制御部361は、プリンタ203を表すプリンタ識別子と算出した検出枚数NAとを対応付け、記憶部362のプリンタ情報テーブルTBL1(図18)に格納して、次のステップSP338に移る。
ステップSP338において制御部361は、表示処理部83(図17)により、表示部64に表示させていた用紙集積上部撮影ガイダンスを消去させ、次のステップSP339に移る。ステップSP339において制御部361は、枚数検出処理手順RT33を終了し、元の携帯端末側運用開始処理手順RT32(図19)のステップSP324に戻る。
次に、プリンタ203の制御部21及び携帯端末305の制御部361は、運用開始シーケンスSQ10(図7)と同様に枚数設定シーケンスSQ12(図10)を実行する。これにより携帯端末305の制御部361は、検出枚数NAを該プリンタ203へ送信する。またプリンタ203の制御部21は、受信した検出枚数NAを、新たな用紙枚数として設定する。
その後、携帯端末305の制御部361は、元の携帯端末側運用開始処理手順RT32(図19)に戻ると、次のステップSP325に移って当該携帯端末側運用開始処理手順RT32を終了する。
このように画像形成システム301では、運用開始の段階で、保守員Mによりプリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pを補充させ、用紙集積上部画像を撮影させると共に解析して全集積高さHAを認識すると、この全集積高さHAをプリンタ情報テーブルTBL1に格納しておく。またこのとき画像形成システム301では、プリンタ203において取り扱い得る用紙Pの紙厚Tにおける最大値を、当該紙厚PTの初期値として設定する。
[3-3.印刷処理]
次に、画像形成システム301において運用開始シーケンスSQ30(図19等)が行われた後に実行される印刷処理について説明する。この画像形成システム301では、運用が開始された後、端末装置2、プリンタ203及び携帯端末305により、印刷シーケンスSQ13に代わる印刷シーケンスSQ33(図11)が実行される。
この印刷シーケンスSQ33では、概ね第1の実施の形態による印刷シーケンスSQ13と同様の処理が行われる。ただし印刷シーケンスSQ33では、プリンタ203において用紙枚数が通知基準値未満となり、用紙減少通知が送信され(ステップSP185)、携帯端末305において用紙減少メッセージが表示された後(ステップSP191)、枚数検出設定シーケンスSQ11に代えて枚数検出設定シーケンスSQ40が実行される。
図7及び図19と対応する図21に示すように、枚数検出設定シーケンスSQ40では、プリンタ203の制御部21によりプリンタ側枚数検出設定処理手順RT41が実行される。このプリンタ側枚数検出設定処理手順RT41は、ステップSP411~SP415において、プリンタ側運用開始処理手順RT11(図7及び図19)のステップSP112~SP116と概ね同様の処理を行う。
ただしプリンタ203の制御部21は、ステップSP412において、過去(すなわち前回)に用紙Pが補充された後に行われた印刷処理により使用された用紙Pの枚数(すなわち使用枚数)を、記憶部22の状態情報記憶部42(図3)から読み出す。続いて制御部21は、IPアドレス等にこの使用枚数を加えた情報や識別子を2次元コードに埋め込み、表示する。
一方、携帯端末305の制御部361は、枚数検出設定シーケンスSQ40において、携帯端末側枚数検出設定処理手順RT42を実行する。この携帯端末側枚数検出設定処理手順RT42は、運用開始シーケンスSQ30(図19)の携帯端末側運用開始処理手順RT32と比較して、概ね同様の処理となっている。ただし制御部361は、ステップSP421におけるプリンタ情報取得処理において、2次元コード画像に含まれている2次元コードから、IPアドレス等及び識別子に加えて、用紙Pの使用枚数を取得する。
また制御部361は、ステップSP322と対応するステップSP422において、紙厚の初期値を設定することに代えて紙厚算出処理を行うようになっている。具体的に制御部361は、このステップSP422において、図22に示す紙厚算出処理手順RT43をサブルーチンとして開始し、最初のステップSP431に移る。
制御部361は、ステップSP431~SP436において、枚数検出処理手順RT33(図20)のステップSP331~SP336と同様の処理を行う。これにより制御部361は、用紙トレイ251に用紙Pを補充する前の段階における全集積高さHAを認識し、次のステップSP437に移る。ステップSP437において制御部361は、算出処理部377(図17)により、全集積高さHA及び使用枚数を基に、最新の紙厚PTを算出し、次のステップSP438に移る。
具体的に算出処理部377は、まず記憶部362に記憶しているプリンタ情報テーブルTBL1(図18)から、当該プリンタ203の全集積高さHA、すなわち前回用紙Pが補充された直後の全集積高さHA(以下これを過去全集積高さHAB又は過去全集積長と呼ぶ)を読み出す。次に算出処理部377は、以下の(3)式に示すように、過去全集積高さHABと現在の全集積高さHAとの差分値を算出し、これをプリンタ203から取得した使用枚数NUで除算することにより、最新の紙厚PTを算出し、これを記憶部362に記憶させる。
因みに制御部361は、(3)式に従って最新の紙厚PTを算出した後、現在の全集積高さHAを、記憶部362のプリンタ情報テーブルTBL1(図18)に格納し、これにより当該全集積高さHAの値を更新する。
ステップSP438において制御部361は、ステップSP338(図20)と同様、表示処理部83(図17)により、表示部64に表示させていた用紙集積上部撮影ガイダンスを消去させ、次のステップSP439に移る。ステップSP439において制御部361は、紙厚算出処理手順RT43を終了し、元の携帯端末側枚数検出設定処理手順RT42(図21)のステップSP422に戻り、その次のステップSP423に移る。
ステップSP423において制御部361は、ステップSP323(図19)及び第1の実施の形態におけるステップSP121(図7)と同様、表示処理部83(図17)により、用紙補充ガイダンスを表示部64に表示させ、次のステップSP424に移る。このとき保守員Mは、用紙補充ガイダンスに従ってプリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pを補充する。
ステップSP424において制御部361は、ステップSP323(図19)と同様、枚数検出処理手順RT33(図20)に従った一連の処理を行うことにより、更新後の紙厚PTを使用して、用紙Pが補充された後の用紙トレイ251における検出枚数を算出する。
次に携帯端末305の制御部261は、プリンタ203の制御部21(図3)と共に、枚数設定シーケンスSQ12(図10)を行うことにより、検出枚数を、プリンタ203の用紙トレイ251に収納されている用紙Pの枚数として設定する。
その後、制御部261は、次のステップSP425に移って携帯端末側枚数検出設定処理手順RT42を終了し、元の印刷シーケンスSQ33(図11)に戻った上で、その次のステップSP192に移って携帯端末印刷処理手順RT19を終了する。
このように画像形成システム301では、印刷処理が行われたプリンタ203から携帯端末305に用紙減少通知が送信されると、保守員Mの操作により補充前の用紙Pにおける用紙集積上部画像を撮影させると共に解析して全集積高さHAを認識し、過去全集積高さHAB及び使用枚数NUを用いて紙厚PTを算出する。続いて画像形成システム301では、用紙Pが補充された後の用紙集積上部画像を撮影させると共に解析して全集積高さHAを認識し、これをプリンタ情報テーブルTBL1に格納して次回に過去全集積高さHABとして利用できるようにしている。
説明の都合上、以下では、用紙Pの補充前に撮影された用紙集積場部画像を補充前媒体集積上部画像とも呼び、これを解析して得られた全集積高さHAを補充前全集積長とも呼ぶ。また以下では、用紙Pの補充後に撮影された用紙集積場部画像を補充後媒体集積上部画像とも呼び、これを解析して得られた全集積高さHAを補充後全集積長とも呼ぶ。
[3-4.効果等]
以上の構成において、第3の実施の形態による画像形成システム301では、保守員Mによりプリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pを補充させ、該保守員Mが操作する携帯端末305により該用紙トレイ251に収納された最上部の用紙P及び目盛251Sを撮影させる(図15)。続いて画像形成システム301では、携帯端末305において画像を解析することにより全集積高さHAを検出し、該全集積高さHA及び紙厚PTを用いて検出枚数NAを算出し、これをプリンタ203の用紙枚数として記憶する。
このため画像形成システム301では、第1及び第2の実施の形態と同様に、保守員Mに用紙Pの枚数を計数させることなく、精度の高い用紙枚数を設定できる。また画像形成システム301では、その後の印刷処理によって用紙Pが使用され、用紙枚数が通知基準値未満となった段階で(図11、ステップSP185)、用紙減少通知を送信して保守員Mに通知できる。
これにより画像形成システム301では、やはり第1及び第2の実施の形態と同様に、プリンタ203において用紙トレイ251内における用紙Pの用紙枚数が0枚の、いわゆる「用紙切れ」となることにより印刷処理を行い得なくなることを未然に防止できる。
また画像形成システム301では、前回用紙Pを補充した際の全集積高さHAを、携帯端末305の記憶部362に記憶されているプリンタ情報テーブルTBL1(図18)に格納させている。このため画像形成システム301では、このプリンタ情報テーブルTBL1から読み出した過去の全集積高さHA(すなわち過去全集積高さHAB)と、今回用紙Pを補充する前の全集積高さHAとの差分値、及びプリンタ203において計数された用紙Pの使用枚数を用いることにより、紙厚PTを極めて高い精度で算出できる。
これにより画像形成システム301では、この紙厚PTを用いることで、補充後の用紙枚数も極めて高い精度で算出でき、次に用紙Pの残数が減少してきた場合に、用紙減少通知を極めて的確なタイミングで送信することができる。
さらに画像形成システム301では、プリンタ203の用紙トレイ251に用紙Pを補充する度に、補充後の全集積高さHAを検出してプリンタ情報テーブルTBL1(図18)に格納(すなわち更新)する。このため画像形成システム301では、補充の度に用紙Pの枚数が変動する場合であっても、紙厚PTを毎回適切に算出することができる。
これに加えて画像形成システム301では、過去全集積高さHABが存在せず紙厚PTを算出し得ない運用開始シーケンスSQ30の段階において、紙厚PTの初期値として、プリンタ203において取扱が可能な範囲の最大値を設定する(図19、ステップSP322)。このため画像形成システム301では、用紙トレイ251内の用紙Pにおける紙厚PTが大きく、当該用紙Pが最も早く減少した場合であっても、当該用紙トレイ251内の用紙Pが残っているうちに用紙減少通知を送信でき、保守員Mに用紙Pを補充させることができる。
その他の点においても、画像形成システム301では、第1の実施の形態による画像形成システム1と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第3の実施の形態による画像形成システム301では、プリンタ203の用紙トレイ251に前回用紙Pを補充した際の過去全集積高さHABと、今回用紙Pを補充する前の全集積高さHAと、当該用紙Pの使用枚数とを基に、精度の高い紙厚PTを算出する。さらに画像形成システム301では、この紙厚PTと補充後の全集積高さHAとを基に検出枚数を算出し、これをプリンタ203の用紙枚数として設定する。このため画像形成システム301では、プリンタ203に精度の高い用紙枚数を設定でき、その後に用紙Pが使用されて該用紙枚数が通知基準値未満となった適切な段階で、用紙減少通知を携帯端末305へ送信し、保守員Mに用紙Pを補充させることができる。
[4.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、用紙集積全部画像の解析結果として検出枚数を得る場合について述べた。また第2の実施の形態においては、用紙集積上部画像の解析結果として用紙Pの全集積高さHAを得ると共に、用紙集積中部画像の解析結果として中部上側用紙位置SU、中部下側用紙位置SL及び中部検出枚数NMを得た上で、(1)式及び(2)式に従い検出枚数NAを算出する場合について述べた。さらに第3の実施の形態においては、用紙補充前の用紙集積上部画像の解析結果として用紙Pの全集積高さHAを得た上で、記憶している過去全集積高さHAB及び用紙Pの使用枚数NUを基に(3)式に従い紙厚PTを算出した。続いて第3の実施の形態においては、用紙補充後の用紙集積上部画像の解析結果として用紙Pの全集積高さHAを得た上で、これを紙厚PTにより除算して検出枚数を算出する場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、用紙トレイ51等に収納された用紙Pを撮影した画像に対して種々の解析処理を行うことにより種々の値を取得し、この値を用いた種々の演算処理により、検出枚数を得るようにしても良い。
また上述した第1の実施の形態においては、1枚の用紙集積全部画像を解析することにより検出枚数を得る場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば複数枚の用紙集積全部画像を撮影すると共にそれぞれを解析して複数の検出枚数を得た上で、これらの検出枚数に対して平均値や中央値等、統計的な演算処理を施した値を最終的な検出枚数としても良い。或いは、例えば解析処理において用紙Pの端部を良好に検出できた度合いを表す評価値を生成しておき、当該評価値が最も高い用紙集積全部画像から得られた検出枚数を採用しても良い。また、撮像部66(図6)により複数の用紙集積全部画像を撮影する場合に、露出やホワイトバランス等の撮影に関する種々の設定値を互いに相違させるようにしても良い。これにより、少なくとも1枚は、用紙Pの端部を良好に検出し得るような用紙集積全部画像が撮影されることが期待できる。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、用紙補充ガイダンス(図7、ステップSP121)や用紙集積全部撮影ガイダンス(図8、ステップSP131)等、保守員Mに対し種々の作業や操作を促すガイダンスを、携帯端末5の表示部64(図6)に表示させる場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば各ガイダンスをプリンタ3の表示部24(図3)に表示させても良い。或いは、音声によるガイダンスを出力しても良く、さらにはこの音声を表示部64への表示と組み合わせても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、プリンタ3の画像形成部26に開閉センサ52を設け、用紙トレイ51が開放されたことを検知すると、表示部24に2次元コード画像を表示させる場合について述べた(図7、ステップSP112及びSP113)。しかし本発明はこれに限らず、例えば操作部25を介した保守員Mの操作に基づき、表示部24に2次元コード画像を表示させるようにしても良い。この場合、画像形成部26から開閉センサ52を省略することができる。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、プリンタ3の表示部24に2次元コード画像を表示させ、携帯端末5によりこれを撮影して復号化することにより、プリンタ3のIPアドレス等の情報を該携帯端末5に伝達する場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えばプリンタ3の表示部24に、文字によりIPアドレス等の情報を表示し、保守員Mの操作により携帯端末5にこのIPアドレス等の情報を入力させても良い。或いは、例えばプリンタ3の通信部23及び携帯端末5の通信部63にそれぞれ近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)の通信機能を持たせ、該携帯端末5をプリンタ3にかざすことによりIPアドレス等の情報を伝達しても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、携帯端末5が無線ネットワーク8、基地局4及び有線ネットワーク7を介してプリンタ3と通信を行う場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えばプリンタ3及び携帯端末5の間で無線LANを利用した通信を行うようにしても良く、或いはUSBケーブル等を介した有線接続により通信を行うようにしても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、携帯端末5に設けた画像解析部73(図6)により用紙集積全部画像の解析処理を行う場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えばネットワーク6に接続された所定の解析サーバ(図示せず)に画像解析部73を設けておき、用紙集積全部画像を当該解析サーバへ送信して解析処理を行った後、得られた検出枚数を携帯端末5へ送信するようにしても良い。或いは、例えばプリンタ3に関する情報を管理するプリンタ管理サーバ(図示せず)をネットワーク6に接続し、該プリンタ3から用紙枚数や使用枚数等の情報を該プリンタ管理サーバへ逐次送信させ、該プリンタ管理サーバにおいて用紙枚数と通知基準値との比較処理や携帯端末5に対する用紙減少通知の送信処理等を行うようにしても良い。すなわち本発明は、画像形成システム1のような構成に限らず、通信接続された複数の装置により各処理を分担して実行しても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第2の実施の形態においては、複数の目盛線及び数字を上下方向(集積方向)に沿って離散的に配置した目盛251Sを用紙トレイ251に設け(図12)、目盛検出部275(図13)において画像から検出される目盛線や数字を基に、用紙トレイ251の内底面を基準とした用紙Pの各部分の位置を検出する場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば用紙トレイ251の内側面に種々の記号や模様等を設けると共に、用紙トレイ251の内底面を基準とした当該記号や模様等の位置(距離)を予め計測しておき、用紙Pの各部分と当該記号や模様等との対応を基に、その位置を検出するようにしても良い。第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第3の実施の形態においては、紙厚PTの初期値を、プリンタ203において取り扱いが可能な最大値に設定する場合について述べた(図19、ステップSP322)。しかし本発明はこれに限らず、例えば用紙トレイ251に補充した用紙Pの包装パッケージ等に紙厚PTの値が記載されていた場合に、この値を保守員Mに入力させて初期値に設定しても良い。また、運用開始後にプリンタ203に用紙Pを補充する場合にも、同様に紙厚PTの値を入力させても良い。この場合、図21のステップSP422における紙厚算出処理、すなわち図22の紙厚算出処理手順RT43を省略することができる。
さらに上述した第3の実施の形態においては、プリンタ情報テーブルTBL1(図18)を携帯端末5の記憶部362(図17)に記憶させる場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えばネットワーク6に接続された所定のサーバ装置を設け、当該サーバ装置にプリンタ情報テーブルTBL1を記憶させても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、携帯端末5の制御部61(図6)が所定のプログラムを実行することにより、用紙集積画像取得部71等の各機能ブロックをソフトウェアによって実現する場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、用紙集積画像取得部71等の各機能ブロックをハードウェアにより、或いはハードウェア及びソフトウェアの協働により実現しても良い。プリンタ3の制御部21(図3)についても同様であり、また第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、携帯端末5の制御部61がROM(図示せず)や記憶部62から各種プログラムを読み出して実行することにより、各種処理を行う場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば携帯端末5の制御部61がネットワーク6上に設けられた所定のサーバ装置(図示せず)から各種プログラムを取得して実行することにより、各種処理を行っても良い。プリンタ3の制御部21についても同様であり、また第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、画像形成システム1において印刷処理を行うプリンタ3を、単機能のSFPとして構成する場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば当該プリンタ3を、複写機やファクシミリ装置の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)等、他の種々の機能を有する画像形成装置としても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した第1の実施の形態においては、収納トレイとしての用紙トレイ51と、解析部としての画像解析部73と、収納枚数設定部及び収納枚数更新部としての更新処理部35と、通知部としての通信処理部31とによって画像形成システムとしての画像形成システム1を構成する場合について述べた。しかし本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる収納トレイと、解析部と、収納枚数設定部と、収納枚数更新部と、通知部とによって画像形成システムを構成しても良い。
本発明は、例えば保守員により画像形成装置に用紙を補充する画像形成システムで利用できる。
1、201、301……画像形成システム、2……端末装置、3、203……プリンタ、5、205、305……携帯端末、6……ネットワーク、11……制御部、12……記憶部、13……通信部、14……表示部、15……操作部、21……制御部、22……記憶部、23……通信部、24……表示部、25……操作部、26……画像形成部、31……通信処理部、32……表示処理部、33……画像形成処理部、34……計数処理部、35……更新処理部、41……設定情報記憶部、42……状態情報記憶部、43……アドレス記憶部、51、251……用紙トレイ、52……開閉センサ、61、261、361……制御部、62、262、362……記憶部、63……通信部、64……表示部、65……操作部、66……撮像部、71……用紙集積画像取得部、72……復号処理部、73、273……画像解析部、74……端部検出部、76……計数処理部、81……2次元コード画像取得部、82……復号処理部、83……表示処理部、251S……目盛、271……用紙集積上部画像取得部、272……用紙集積中部画像取得部、275……目盛検出部、277、377……算出処理部、F1……枠線、F21……枠線、F22……枠線、M……保守員、U……利用者、HA……全集積高さ、HAB……過去全集積高さ、NA……検出枚数、NM……中部検出枚数、NU……使用枚数、P……用紙、PT……紙厚、SL……中部下側用紙位置、SU……中部上側用紙位置、TBL1……プリンタ情報テーブル。

Claims (12)

  1. 媒体に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置に設けられた収納トレイに、前記媒体が所定の集積方向に沿って集積された状態において、当該媒体のうち少なくとも一部の端部を含めて撮影し媒体画像を生成する撮影ステップと、
    前記媒体画像を解析し前記媒体の前記端部を識別する解析ステップと、
    前記媒体画像の解析結果を基に、前記収納トレイに収納されている前記媒体の枚数である収納枚数を設定する収納枚数設定ステップと、
    前記画像形成装置において前記画像形成処理を実行した場合に、前記収納枚数を更新する収納枚数更新ステップと、
    前記収納枚数が所定の閾値未満となった場合に、前記媒体の補充を促す通知を行う通知ステップと
    を有することを特徴とする媒体補充通知方法。
  2. 前記撮影ステップは、前記集積方向に関し前記収納トレイに収納された全ての前記媒体における前記端部を含む範囲を撮像して前記媒体画像を生成し、
    前記解析ステップは、前記収納トレイに収納された全ての前記媒体の前記端部を解析し、
    前記収納枚数設定ステップは、前記端部の数を計数した値を前記収納枚数として設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体補充通知方法。
  3. 前記収納トレイは、前記集積方向に関する位置を示す指標が設けられ、
    前記撮影ステップは、前記媒体の前記端部及び前記指標を含む前記媒体画像を生成し、
    前記解析ステップは、前記媒体画像を解析することにより、前記端部を識別すると共に、前記集積方向に関し前記指標に対する当該端部の位置を推定し、
    前記収納枚数設定ステップは、前記指標に対する前記端部の位置を基に、前記集積方向に関する前記媒体の長さである媒体厚さを算出し、さらに該媒体厚さを利用して前記収納枚数を算出し設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体補充通知方法。
  4. 前記撮影ステップは、前記収納トレイ内において前記集積方向に関する最上部に集積された前記媒体の前記端部及び前記指標を含む範囲を撮像した媒体集積上部画像と、前記収納トレイ内において前記集積方向に関する中部に集積された前記媒体である中部媒体の前記端部及び複数の前記指標を含む範囲を撮像した媒体集積中部画像とをそれぞれ撮影し、
    前記解析ステップは、前記媒体集積上部画像を基に、前記収納トレイに収納された全ての前記媒体の前記集積方向に沿った長さである全集積長を解析する処理を行い、前記媒体集積中部画像を基に、前記指標における2箇所とそれぞれ対応する前記媒体の前記端部の位置をそれぞれ推定し、前記集積方向に沿った当該2箇所の間隔である部分集積長を解析すると共に、当該部分集積長の範囲に含まれる前記媒体の前記端部を識別し、
    前記収納枚数設定ステップは、当該部分集積長の範囲に含まれる前記媒体の前記端部の数を計数した値と前記部分集積長とを基に前記媒体厚さを算出し、当該媒体厚さ及び前記全集積長を基に前記収納枚数を算出し設定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の媒体補充通知方法。
  5. 事前に所定の記憶部に記憶された、過去の媒体補充時における、前記収納トレイに収納された全ての前記媒体の前記集積方向に沿った長さである全集積長である過去全集積長と、前記媒体補充時以降に行われた前記画像形成処理により使用された前記媒体の枚数である使用枚数とを、当該記憶部から読み出す読出ステップと、
    前記収納トレイに前記媒体が補充される前に、当該収納トレイ内において前記集積方向に関する最上部に集積された前記媒体の前記端部及び前記指標を含む範囲を撮像した補充前媒体集積上部画像を撮影する補充前撮像ステップと、
    前記補充前媒体集積上部画像を基に、前記収納トレイに収納されている全ての前記媒体の前記集積方向に沿った長さである補充前全集積長を解析する補充前解析ステップと、
    前記過去全集積長及び前記補充前全集積長の差分と前記使用枚数とを基に前記媒体厚さを算出する補充前収納枚数設定ステップと
    をさらに有し、
    前記撮影ステップは、前記収納トレイに前記媒体が補充された後に、前記収納トレイ内において前記集積方向に関する最上部に集積された前記媒体の前記端部及び前記指標を含む範囲を撮像した補充後媒体集積上部画像を撮影し、
    前記解析ステップは、前記補充後媒体集積上部画像を基に、前記収納トレイに収納されている全ての前記媒体の前記集積方向に沿った長さである補充後全集積長を解析し、
    前記収納枚数設定ステップは、前記補充後全集積長及び前記媒体厚さを基に前記収納枚数を算出し設定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の媒体補充通知方法。
  6. 前記補充前収納枚数設定ステップは、前記記憶部に前記過去全集積長が記憶されていない場合、前記画像形成装置が対応可能な前記媒体厚さの最大値を使用して前記収納枚数を算出し設定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の媒体補充通知方法。
  7. 前記指標は、所定の記号または図形が前記集積方向に沿って所定間隔ごとに整列配置された目盛である
    ことを特徴とする請求項3に記載の媒体補充通知方法。
  8. 前記撮影ステップは、前記媒体の補充作業を行う保守員が使用する情報端末装置により実行される
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体補充通知方法。
  9. 前記画像形成装置は、情報を表示する画像形成表示部と、通信を行う画像形成通信部とをさらに具え、
    前記情報端末装置は、通信を行う情報端末通信部と、前記画像を撮影する撮像部と、当該撮像部により撮影した前記画像に含まれるコードを復号化する復号処理部とをさらに具え、
    前記画像形成通信部との間で通信処理を行うための通信設定情報を符号化した前記コードを前記画像形成表示部に表示するコード表示ステップと、
    前記情報端末装置の前記撮像部により、前記コードを撮影したコード画像を生成するコード撮影ステップと、
    前記情報端末装置の前記復号処理部により、前記コード画像を復号化して前記通信設定情報を復元する復元ステップと、
    前記情報端末通信部により、前記通信設定情報を基に前記画像形成通信部との間で情報を送受信する送受信ステップと
    をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の媒体補充通知方法。
  10. 前記収納トレイは、前記媒体を補充可能な補充可能状態と前記媒体を補充不可能な補充不可能状態とに遷移可能であり、
    前記画像形成装置は、前記収納トレイが前記補充可能状態又は前記補充不可能状態に遷移したことを検出するトレイセンサをさらに具え、
    前記コード表示ステップは、前記トレイセンサにより前記収納トレイが前記補充不可能状態から前記補充可能状態に遷移されたことを検出すると、前記コードを表示する
    ことを特徴とする請求項9に記載の媒体補充通知方法。
  11. 前記トレイセンサにより前記収納トレイが前記補充可能状態から前記補充不可能状態に遷移されたことを検出すると、前記画像形成表示部から前記コードを消去するコード消去ステップ
    をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の媒体補充通知方法。
  12. 媒体に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置に設けられ、前記媒体を所定の集積方向に沿って集積した状態で収納する収納トレイと、
    前記収納トレイに収納された前記媒体のうち少なくとも一部の端部を含めて撮像し媒体画像を生成する撮像部と、
    前記媒体画像を解析し前記媒体の前記端部を識別する解析部と、
    前記媒体画像の解析結果を基に、前記収納トレイに収納されている前記媒体の枚数である収納枚数を設定する収納枚数設定部と、
    前記画像形成装置において前記画像形成処理を実行した場合に、前記収納枚数を更新する収納枚数更新部と、
    前記収納枚数が所定の閾値未満となった場合に、前記媒体の補充を促す通知を行う通知部と
    を具えることを特徴とする画像形成システム。

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