JP2024014513A - サーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物 - Google Patents

サーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れたサーチュイン1 mRNA発現促進作用を有し、かつ安全性が高いサーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物の提供。【解決手段】構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくともいずれかを含むサーチュイン1 mRNA発現促進剤及び前記サーチュイン1 mRNA発現促進剤を含むサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、サーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物に関する。
サーチュイン1(以下、「SIRT1」と称することがある。)は、サーチュインと呼ばれるファミリーに包含されるタンパク質であり、細胞核内及び細胞質に存在し、NAD依存性タンパク質脱アセチル化酵素として機能することが知られている。近年、このSIRT1が、細胞老化を抑制するなど健康寿命の延伸に関与していることが明らかになっており、「長寿遺伝子」とも呼ばれている(例えば、非特許文献1参照)。
SIRT1は、肺では喫煙や酸化ストレス、肝臓では高脂肪食、肥満、血管内皮細胞では加齢など様々な要因によりその発現が減少することが知られている(例えば、非特許文献2~4参照)。
また、SIRT1は、細胞老化のほか、糖尿病改善作用、心血管保護作用、腎疾患改善作用、炎症性サイトカイン産生の抑制作用、神経保護作用等、様々な機能を有することも明らかになっている。
そのため、SIRT1を活性化することができれば、健康寿命の延伸や、糖尿病、心血管疾患、腎疾患、神経系疾患、炎症性疾患などの各種疾患の予防・治療または改善に有用であると考えられている。
これまでに、SIRT1 mRNA発現促進作用を有するものとして、クプアスからの抽出物が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、SIRT1 mRNA発現促進作用を有し、かつ安全性が高く、そのため、飲食品、医薬品、研究用試薬などの成分として広く利用が可能な新たな素材に対する要望は依然として強く、その速やかな開発が求められているのが現状である。
特開2018-150262号公報
frоntiers in Physiоlоgy,2021年,Vol.12,Article 724506 International Journal of COPD,2012年,p.641-652 TRENDSIN CARDIO VASCULAR MEDICINE,24,2014年,p.81-84 EMBO reports, 12,2011年, p. 1069-1076
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れたサーチュイン1 mRNA発現促進作用を有し、かつ安全性が高いサーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、下記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物が、優れたサーチュイン1 mRNA発現促進作用を有し、かつ安全性が高く、サーチュイン1 mRNAの発現の促進に有用であることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 下記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくともいずれかを含むことを特徴とするサーチュイン1 mRNA発現促進剤である。
<2> 前記<1>に記載のサーチュイン1 mRNA発現促進剤を含むことを特徴とするサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物である。
本発明のサーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、優れたサーチュイン1 mRNA発現促進作用を有し、かつ安全性が高いサーチュイン1 mRNA発現促進剤及びサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物を提供することができる。
(サーチュイン1 mRNA発現促進剤)
本発明のサーチュイン1(SIRT1) mRNA発現促進剤は、下記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくともいずれかを有効成分として含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
本明細書において、SIRT1 mRNAの発現促進とは、前記SIRT1 mRNA発現促進剤を投与しない場合と比較して、SIRT1 mRNAの発現を高めることをいう。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、SIRT1 mRNAの発現量が通常よりも低下した個体に使用されることがより好ましい。前記SIRT1 mRNAの発現量が通常よりも低下した個体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、肝細胞における遊離脂肪酸の量が通常よりも増加した個体などが挙げられる。
前記構造式(1)~(3)で表される化合物が、優れたSIRT1 mRNA発現促進作用を有し、SIRT1 mRNA発現促進剤として有用であることは、従来は全く知られておらず、本発明者らによる新たな知見である。
<構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物>
下記構造式(1)で表される化合物の名称は、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(英名:3-(4-Hydroxy-3-methoxyphenyl)propionic acid)(以下、「HMPA」と称することがある。)である。
下記構造式(2)で表される化合物の名称は、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(英名:3-(4-Hydroxyphenyl)propionic acid)である。
下記構造式(3)で表される化合物の名称は、3-フェニルプロピオン酸(英名:3-Phenylpropionic acid)である。
前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物は、いずれも公知の化合物であり、市販品を用いてもよいし、植物等から抽出したものを用いることもできる。
前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物は、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種のみからなるものであってもよいし、前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種を製剤化したものであってもよい。
前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を用いることができる。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、他の組成物(例えば、後述するSIRT1 mRNA発現促進用組成物等)に配合して使用することができるほか、錠剤、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、エキス剤、シロップ剤等の経口投与剤;注射剤、点滴剤、坐剤等の非経口投与剤;軟膏剤、点眼剤、外用液剤、貼付剤などとして使用することもできる。
製剤化したSIRT1 mRNA発現促進剤における前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の合計含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、前記SIRT1 mRNA発現促進剤の利用形態に応じて適宜選択することができ、例えば、賦形剤、防湿剤、防腐剤、強化剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、甘味料、酸味料、調味料、着色料、香料、美白剤、保湿剤、油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、皮膚栄養剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の前記SIRT1 mRNA発現促進剤における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤の用法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口、非経口、外用などの用法が挙げられる。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤の剤形としては、特に制限はなく、公知の剤形を目的に応じて適宜選択することができる。
任意の剤形の前記SIRT1 mRNA発現促進剤の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤の投与方法、投与量、投与部位、投与期間、投与間隔などとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物が有するSIRT1 mRNA発現促進作用を通じて、SIRT1 mRNAの発現を促進することができる。これにより、糖尿病、心血管疾患、腎疾患、神経系疾患、炎症性疾患などの各種疾患を予防、治療、又は改善することができるとともに、細胞の寿命を延長することができる。また、しわ形成や弾力低下等の皮膚の老化を予防、治療又は改善することができる。ただし、本発明のSIRT1 mRNA発現促進剤は、これらの用途以外にもSIRT1 mRNA発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、優れたSIRT1 mRNA発現促進作用を有し、安全性が高いので、医薬品、医薬部外品、飲食品などの幅広い用途に用いることができ、例えば、後述するSIRT1 mRNA発現促進用組成物の有効成分として好適に用いることができる。この場合、前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種をそのまま配合してもよいし、前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種を製剤化したものを配合してもよい。
なお、前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、必要に応じて、SIRT1 mRNA発現促進作用を有する他の成分を前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物と共に配合して有効成分として用いることもできる。
本発明のSIRT1 mRNA発現促進剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、その作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、サルなど)に対して適用することもできる。
また、本発明のSIRT1 mRNA発現促進剤はSIRT1 mRNA発現促進作用の作用機構に関する研究のための試薬としても用いることができる。
(サーチュイン1 mRNA発現促進用組成物)
本発明のサーチュイン1(SIRT1) mRNA発現促進用組成物は、本発明のSIRT1 mRNA発現促進剤を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<SIRT1 mRNA発現促進剤>
前記SIRT1 mRNA発現促進剤は、上述した本発明のSIRT1 mRNA発現促進剤である。
前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物における前記SIRT1 mRNA発現促進剤の含有量としては、特に制限はなく、前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物の形態などによって適宜調整することができるが、前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の合計量に換算して、0.0001質量%~30質量%が好ましく、0.0001質量%~10質量%がより好ましい。前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物は、前記SIRT1 mRNA発現促進剤のみからなるものであってもよい。
<その他の成分>
前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物におけるその他の成分としては、特に制限はなく、前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物の利用形態に応じて適宜選択することができ、例えば、上記したSIRT1 mRNA発現促進剤の項目に記載したその他の成分と同様のものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<態様>
前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、医薬品、医薬部外品、飲食品などが挙げられる。
本発明のSIRT1 mRNA発現促進用組成物は、日常的に使用することが可能であり、有効成分である前記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の働きによって、SIRT1 mRNA発現促進作用をはじめとする様々な生理活性作用を極めて効果的に発揮させることができる。
本発明のSIRT1 mRNA発現促進用組成物は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、サルなど)に対して適用することもできる。
本発明のSIRT1 mRNA発現促進用組成物の用法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口、非経口、外用などの用法が挙げられるが、経口が好ましい。
前記経口用の組成物としては、例えば、経口投与剤や飲食品が挙げられる。ここで、飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品などの区分に制限されるものではない。したがって、前記飲食品は、経口的に摂取される一般食品、健康食品(機能性飲食品)、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)、医薬部外品、医薬品等を構成する飲食品を幅広く含むものを意味する。
前記経口用の組成物の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、茶飲料、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料、アルコール飲料、コーヒー飲料、コーヒー入り清涼飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボードーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;サラダ、漬物等の惣菜;種々の形態の健康・美容・栄養補助食品;錠剤、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、エキス剤、シロップ剤、ドリンク剤、トローチ、うがい薬等の医薬品、医薬部外品;口中清涼剤、口臭防止剤等の口腔内で使用する口腔清涼剤、歯磨剤などが挙げられる。
前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物の製造方法としては、特に制限はなく、前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
前記SIRT1 mRNA発現促進用組成物の使用量、使用期間、使用間隔等としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
上述したように、本発明のSIRT1 mRNA発現促進剤及びSIRT1 mRNA発現促進用組成物は、優れたSIRT1 mRNA発現促進作用を有する。
したがって、本発明は、個体に前記SIRT1 mRNA発現促進剤及びSIRT1 mRNA発現促進用組成物からなる群から選択される少なくとも1種を投与することを特徴とするSIRT1 mRNAの発現を促進する方法にも関する。
以下、本発明の試験例、配合例を説明するが、本発明は、これらの試験例、配合例に何ら限定されるものではない。
(試験例1:SIRT1 mRNA発現促進作用試験)
下記の被験試料について、下記の方法によりSIRT1 mRNA発現促進作用の試験を実施した。
<被験試料>
・ 前記構造式(1)で表される化合物(東京化成工業製)
・ 前記構造式(2)で表される化合物(Sigma-Aldrich製)
・ 前記構造式(3)で表される化合物(東京化成工業製)
<試験方法>
正常ヒト肝細胞を、10%FBS含有ダルベッコMEMで培養した後、トリプシン処理により回収した。10%FBS含有ダルベッコMEMを用いて回収した細胞を希釈し、6ウェルプレート(FALCON製)に30×10細胞/2mL/ウェルとなるように播種後、37℃、5%CO下で一晩培養した。
一晩培養後に培養液を捨て、無血清ダルベッコMEM 2mLに置き換え、18時間培養した。
その後、ダメージ誘導剤として、無血清ダルベッコMEMに終濃度0.5mM(オレイン酸:パルミチン酸=2:1)となるようにDMSO(終濃度0.2%)及びBSA(終濃度0.04%)を用いて調整した遊離脂肪酸(FFA)を添加した。同時に、無血清ダルベッコMEMを用いて、必要濃度に溶解した被験試料(最終濃度は下記表1を参照)を添加し、37℃、5%CO下で24時間培養した。なお、コントロールとして、被験試料無添加の無血清ダルベッコMEMを用いて同様に培養した。
培養後、培養液を捨て、ISOGEN II(ニッポンジーン製; Cat.no. 311-07361)にて総RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、SIRT1及び内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出は、リアルタイムPCR装置Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System III(タカラバイオ製)を用いて、PrimeScriptTM RT Master Mix(Perfect Real Time)(タカラバイオ製)及びTB Green(登録商標) Fast qPCR Mix(タカラバイオ製)による2ステップリアルタイムRT-PCR反応により行った。SIRT1のmRNAの発現量は、GAPDHのmRNAの発現量で補正し、算出した。
得られた結果から、下記式によりSIRT1 mRNA発現率を算出した。結果を表1に示す。
SIRT1 mRNA発現率(%)=A/B×100
上記式中のA~Bは、それぞれ以下を表す。
A : 被験試料添加時の補正値
B : 被験試料無添加時の補正値
表1に示すように、被験試料無添加と比較し、構造式(1)~(3)で表される化合物を添加した場合では、SIRT1 mRNA発現率が上昇しており、これらの化合物は、優れたSIRT1 mRNA発現促進作用を有することが確認された。
(配合例1)
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
・ 前記構造式(1)で表される化合物 50.0mg
・ ブドウ抽出物 100.0mg
・ β‐ニコチンアミドモノヌクレオチド 5.0mg
・ ドロマイト 23.4mg
(カルシウム20%、マグネシウム10%含有)
・ ビタミンC 13.4mg
・ マルチトール 96.2mg
・ ショ糖脂肪酸エステル 12.0mg
(配合例2)
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
・ 前記構造式(2)で表される化合物 0.3質量%
・ ソルビット 12.0質量%
・ 安息香酸ナトリウム 0.1質量%
・ 香料 1.0質量%
・ 硫酸カルシウム 0.5質量%
・ 精製水 残部
(配合例3)
常法により、以下の組成を有するコーヒー飲料を製造した。
・ 前記構造式(3)で表される化合物 0.1質量%
・ コーヒー抽出液(L(明度)=20、Brix=3) 40質量%
・ マルチトール 2質量%
・ 香料 適量
・ 水 残部
(配合例4)
常法により、以下の組成を有するカプセル剤を製造した。なお、カプセルとしては、1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<1カプセル(1錠200mg)中の組成>
・ 前記構造式(1)で表される化合物 30.0mg
・ コーンスターチ 70.0mg
・ 乳糖 80.0mg
・ 乳酸カルシウム 10.0mg
・ ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L) 10.0mg

Claims (2)

  1. 下記構造式(1)~(3)のいずれかで表される化合物の少なくともいずれかを含むことを特徴とするサーチュイン1 mRNA発現促進剤。
  2. 請求項1に記載のサーチュイン1 mRNA発現促進剤を含むことを特徴とするサーチュイン1 mRNA発現促進用組成物。
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