JP2024013698A - ポリアミド酸溶液、およびポリアミド酸溶液の製造方法 - Google Patents

ポリアミド酸溶液、およびポリアミド酸溶液の製造方法 Download PDF

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友貴 白井
Yuki Shirai
隆之介 滝
Ryunosuke Taki
萌子 加藤
Moeko Kato
博文 中山
Hirobumi Nakayama
伸明 田中
Nobuaki Tanaka
越生 堀井
Koshio Horii
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Abstract

【課題】安全性の高いβ-アルコキシプロピオンアミドを用いてポリイミドの形成に用いるポリアミド酸を安定的に製造できるポリアミド酸製造方法およびポリアミド酸の提供を目的とする。【解決手段】特定の構造を有するβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液の製造方法であり、β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、ジアミンと酸二無水物の重付加反応時の最高温度を、60℃の以下の温度で行うポリアミド酸溶液の製造方法により上記課題を解決できる。【選択図】なし

Description

本発明は、安全性の高いβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液の製造方法、および得られるポリアミド酸溶液に関する。
特許文献1のNMPを含むジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)等はポリイミドの溶媒として代表的に知られているが、環境規制対象物質である。特許文献2には安全性の高い水を溶媒として使用しているが、NMPなど溶媒に比べて物性低下が顕著である。特許文献3ではNMPの代替溶媒としてジメチルプロピオンアミド(DMPA)を用いているが、急性毒性がNMPよりも高い傾向にあり、課題があるのが実情である。
特開2020-73689号公報 特開2012-36382号公報 特開2017-119868号公報
NMP等と同一のアミド系溶媒でありながら安全性の高いβ-アルコキシプロピオンアミドを検討しているが、β-アルコキシプロピオンアミドには前駆体や分解物などの不純物が含まれている。その場合、ポリアミド酸溶液がゲル化するなど安定性が欠けるため、上手く膜状に成形できず、ディスプレイ等の基板材料としての使用できない場合があった。上記実情に鑑みて、本発明は、安全性の高いβ-アルコキシプロピオンアミドを用いて、ポリイミドの形成に用いるポリアミド酸を安定的に製造できるポリアミド酸製造方法およびポリアミド酸の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記手段により上記課題を解決できることを見出した。
1).下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液の製造方法であって、
β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、ジアミンと酸二無水物の重付加反応時の最高温度を、60℃の以下の温度で行うことを特徴とするポリアミド酸溶液の製造方法。(ただし、式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル、炭素1~6のアルコキシ、炭素数1~6のアルコキシアルキル、またはグリシジルから選択される組成物。)
Figure 2024013698000001

2).請求項1に記載の溶媒であって、式中R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキルである1)に記載のポリアミド酸溶液の製造方法。
3).前記β-アルコキシプロピオンアミドが、下記式(2)で表される3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミドであることを特徴とする1)または2)に記載のポリアミド酸溶液の製造方法。
Figure 2024013698000002

4).サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められる主成分の面積に対し、主成分よりも短時間側に現れる高分子量物の面積が1.0%未満であることを特徴とする1)から3)のいずれかに記載のポリアミド酸溶液の製造方法。
5).下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液であって、β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められるMw/Mnの多分散度が2.3未満かつ主成分ピークの保持時間に対し、短時間側に現れる高分子量物の総量が1.0%未満であることを特徴とするポリアミド酸溶液。
Figure 2024013698000003

6).式中R~Rが、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキルである5)に記載のポリアミド酸溶液。
7).前記β-アルコキシプロピオンアミドが、下記式(2)で表される3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミドであることを特徴とする5)または6)に記載のポリアミド酸溶液。
Figure 2024013698000004
本発明によれば、安全性の高いβ-アルコキシプロピオンアミドを用いて、ポリイミドの形成に用いるポリアミド酸を安定的に製造できるポリアミド酸製造方法およびポリアミド酸の提供をすることができる。
サイズ排除クロマトグラフィー分析チャートを示した図である。
本発明は、下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液の製造方法であって、β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、ジアミンと酸二無水物の重付加反応時の最高温度を、60℃の以下の温度で行うことを特徴とするポリアミド酸溶液の製造方法である。(ただし、式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル、炭素1~6のアルコキシ、炭素数1~6のアルコキシアルキル、またはグリシジルから選択される組成物。)
Figure 2024013698000005

また、ポリアミド酸溶液としては、下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液であって、β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められるMw/Mnの多分散度が2.3未満かつ主成分ピークの保持時間に対し、短時間側に現れる高分子量物の総量が1.0%未満であることを特徴とする。
Figure 2024013698000006
(β-アルコキシプロピオンアミド成分)
β-アルコキシプロピオンアミドは一般式(1)(ただし、式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル、炭素1~6のアルコキシ、炭素数1~6のアルコキシアルキル、またはグリシジルから選択される組成物。)である。
Figure 2024013698000007

β-アルコキシプロピオンアミドはR~Rの官能基を任意で構成される化合物であり、例えば、R~Rの官能基がメチル基であった場合、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド(MPA)となる。RとRの官能基がメチル基であり、Rの官能基が水素原子であった場合、3-メトキシ-N,N-メチルプロパンアミド(MMPA)、RとRの官能基がメチル基であり、Rの官能基がブチル基であった場合、3-ブトキシ-N,N-メチルプロパンアミド(BPA)等が挙げられる。通常、これらの溶媒は単独で用いるが、必要に応じて2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。MPAは安全性の高いため、好ましい。
ポリアミド酸溶液の重合度や安定性におけるMPAの純度は99.95%以上が好ましく、99.8%以上がさらに好ましい。
MPAの前駆体/分解物の不純物としては、ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。不純物が存在することによりポリアミド酸溶液にゲル化等の不具合が起き、重合度や安定性が悪化するため、不純物含量は0.5%未満が好ましく、0.2%未満がさらに好ましい。特にゲル化抑制の再現性の観点から、アクリルアミドの含有量(重量%)は、0.0001%以上0.05%以下であることが好ましく、0.0001%以上0.02%以下がより好ましい。
(テトラカルボン酸二無水物成分)
テトラカルボン酸二無水物成分の一例として3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、4,4’-オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、ノルボルナン-2-スピロ-2’-シクロペンタノン-5’-スピロ-2’’-ノルボルナン-5,5’’,6,6’’-テトラカルボン酸二無水物(CpODA)、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(6FDA)、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロ-3-フラニル)-3-メチル-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物、1,2,3,4-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、メチレン-4,4’-ジフタル酸二無水物、1,1-エチリデン-4,4’-ジフタル酸二無水物、2,2-プロピリデン-4,4’-ジフタル酸二無水物、1,2-エチレン-4,4’-ジフタル酸二無水物、1,3-トリメチレン-4,4’-ジフタル酸二無水物、1,4-テトラメチレン-4,4’-ジフタル酸二無水物、1,5-ペンタメチレン-4,4’-ジフタル酸二無水物、4,4’-オキシジフタル酸二無水物、p-フェニレンビス(トリメリテート無水物)、チオ-4,4’-ジフタル酸二無水物、スルホニル-4,4’-ジフタル酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3-ビス[2-(3,4-ジカルボキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン二無水物、1,4-ビス[2-(3,4-ジカルボキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン二無水物、ビス[3-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、2,2-ビス[3-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ジメチルシラン二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン二無水物、3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8-フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロヘキシル-3,3’,9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二酸無水物(BPAF)、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等及びこれらの組合せからなる群から選択されたものを含むことができる。ポリイミドの適用分野の要求物性に応じて、適切なジアミン単量体を選択して用いることができる。
(ジアミン成分)
ジアミン成分の一例として、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’-ジアミノ-2,2’-ジメチルビフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4-アミノフェニル4-アミノベンゾエート、4,4’-ジアミノベンズアニリド、ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノビフェニル、3,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、9,10-ビス(4-アミノフェニル)アントラセン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(3-アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、及び9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(BAFL) 等及びこれらの組合せからなる群から選択されたものを含むことができる。ポリイミドの適用分野の要求物性に応じて、適切なジアミン単量体を選択して用いることができる。
特に、ポリアミド酸およびポリアミド酸の製造方法においては、テトラカルボン酸二無水物成分として、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を50モル%以上、好ましくは、60モル%以上、より好ましくは、70モル%以上含み、ジアミン成分として、p-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4-アミノフェニル4-アミノベンゾエート、4,4’-ジアミノベンズアニリドから選ばれる1種以上のジアミンを50モル%以上、好ましくは、60モル%以上、より好ましくは、70モル%以上含むことが好ましい。
(ポリアミド酸およびポリアミド酸溶液)
本発明のポリアミド酸は、公知の一般的な方法により合成できる。例えば、β-アルコキシプロピオンアミド中でジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応(付加重合)させることにより、ポリアミド酸溶液が得られる。
ジアミン成分全量のモル数と、テトラカルボン酸二無水物成分全量のモル数との比を調整することにより、ポリアミド酸の分子量を調整できる。ポリアミド酸の合成に用いるモノマー成分には、ジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物以外が含まれていてもよい。例えば、分子量の調整等を目的として、一官能のアミンや一官能の酸無水物を用いてもよい。
ジアミンとテトラカルボン酸二無水物との重付加によるポリアミド酸の合成は、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気中で実施することが好ましい。不活性雰囲気中で、有機溶媒中にジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物を溶解させ、混合することにより、重合が進行する。ジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物の添加順序は特に限定されない。例えば、ジアミンを有機溶媒中に溶解またはスラリー状に分散させて、ジアミン溶液とし、テトラカルボン酸二無水物をジアミン溶液中に添加すればよい。テトラカルボン酸二無水物は、固体の状態で添加してもよく、有機溶媒に溶解、またはスラリー状に分散させた状態で添加してもよい。
反応の温度条件は特に限定されない。解重合によるポリアミド酸の分子量低下を抑制する観点から、重付加反応時の最高温度を60℃以下とする。重合反応を適度に進行させる観点から、反応温度は0~50℃がより好ましい。反応時間は10分~30時間の範囲で任意に設定すればよい。
β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、ジアミンと酸二無水物の重付加反応時の最高温度を、60℃の以下の温度で行うことにより、サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められる、主成分の面積に対し、主成分よりも短時間側に現れる高分子量物の面積が1.0%未満であるポリアミド酸溶液を製造することができる。
図1に、実施例2と比較例6のサイズ排除クロマトグラフィー分析のチャートを示した。比較例6では、29分程度のピークを有するシグナルが主成分であり、23分程度(主成分よりも短時間側)に高分子量物のシグナルが表れており、主成分の面積に対する高分子量物の面積は、2%であった。
主成分の面積に対し、主成分よりも短時間側に現れる高分子量物の面積が1.0%未満であるポリアミド酸溶液とすることで、ろ過時の目詰まり等を抑制することができる。
また、本発明のポリアミド酸溶液は、下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液であって、β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められるMw/Mnの多分散度が2.3未満かつ主成分ピークの保持時間に対し、短時間側に現れる高分子量物の総量が1.0%未満であることを特徴とする。
β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、ジアミンと酸二無水物の重付加反応時の最高温度を、60℃の以下の温度で行うことにより、サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められるMw/Mnの多分散度が2.3未満かつ主成分ピークの保持時間に対し、短時間側に現れる高分子量物の総量が1.0%未満であるポリアミド酸溶液とすることができる。
また、本件のポリアミド酸溶液は、ポリアミド酸の濃度(溶液の固形分濃度)を調整して、粘度等を調整して用いることが好ましい。
ポリアミド酸およびポリイミドに加工特性や各種機能性を付与するために、様々な有機または無機の低分子または高分子化合物を配合してもよい。例えば、ポリアミド酸溶液は、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、微粒子、増感剤、シランカップリング剤等を含んでいてもよい。微粒子は、有機微粒子および無機微粒子のいずれでもよく、多孔質や中空構造であってもよい。
ポリアミド酸溶液にシランカップリング剤を配合することにより、ポリアミド酸の塗膜および脱水閉環により生成するポリイミド膜と基材との密着性が向上する傾向がある。シランカップリング剤の配合量は、ポリアミド酸100重量部に対して1.0重量部以下が好ましく、0.5重量部以下がより好ましく、0.1重量部以下がさらに好ましい。基材との密着性向上等を目的として、シランカップリング剤を配合する場合の配合量は、ポリアミド酸100重量部に対して0.01重量部以上であってもよい。シランカップリング剤は、ポリアミド酸溶液に添加してもよく、ポリアミド酸の重合反応前または重合反応中の溶液に添加してもよい。例えば、アミノ基を有するシランカップリング剤を用いることにより、ポリアミド酸の末端にシランカップリング剤に由来する構造を導入できる。ポリアミド酸の重合系にアミノ基を有するシランカップリング剤を添加する場合は、ポリアミド酸の分子量を高く保つために、ポリアミド酸(テトラカルボン酸二無水物とジアミンの合計)100重量部に対するシランカップリング剤の配合割合を1.0重量部以下とすることが好ましい。
(ポリイミドおよびポリイミド膜)
上記のポリアミド酸およびポリアミド酸溶液は、そのまま、製品や部材を作製するための材料として用いてもよく、バインダー樹脂や添加剤等を配合して、樹脂組成物を調製してもよい。耐熱性および機械特性に優れることから、ポリアミド酸を脱水閉環によりイミド化し、ポリイミドとして実用することが好ましい。脱水閉環は、共沸溶媒を用いた共沸法、熱的手法または化学的手法により行われる。溶液の状態でイミド化を行う場合は、イミド化剤および/または脱水触媒をポリアミド酸溶液に添加して、化学的イミド化を行うことが好ましい。ポリアミド酸溶液から溶媒を除去して膜状のポリアミド酸を形成し、膜状のポリアミド酸をイミド化する場合は、熱イミド化が好ましい。例えば、ガラス、シリコンウエハー、銅板やアルミ板等の金属板、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のフィルム基材に、ポリアミド酸溶液を塗布して塗膜を形成した後、熱処理を行えばよい。
ポリアミド酸溶液の基材への塗布は、グラビアコート法、スピンコート法、シルクスクリーン法、ディップコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法等の公知の方法により行い得る。イミド化の際の加熱温度および加熱時間は、適宜決定すればよい。加熱温度は、例えば80℃~500℃の範囲内である。
本発明のポリイミドは、透明性および熱寸法安定性に優れるため、ガラス代替用途の透明基板として使用可能であり、TFT基板材料、透明電極基板材料、印刷物、カラーフィルター、フレキシブルディスプレイ部材、反射防止膜、ホログラム、建築材料、構造物等への利用が期待される。特に、本発明のポリイミド膜は、熱寸法安定性に優れるため、TFT基板や電極基板等の電子デバイス透明基板として好適に用いられる。電子デバイスとしては、液晶表示装置、有機ELおよび電子ペーパー等の画像表示装置、タッチパネル、太陽電池等が挙げられる。これらの用途において、ポリイミド膜の厚みは、0.1~200μm程度であり、0.2~100μm程度が好ましい。
電子デバイスの製造プロセスでは、基板上に、薄膜トランジスタや透明電極等の電子素子が設けられる。フィルム基板上への素子の形成プロセスは、バッチタイプとロール・トゥ・ロールタイプに分けられる。ロール・トゥ・ロールプロセスでは、長尺のフィルム基板を搬送しながら、フィルム基板上に電子素子が順次設けられる。バッチプロセスでは、無アルカリガラス等の剛性基材上にフィルム基板を形成して積層体を形成し、積層体のフィルム基板上に電子素子を設けた後、フィルム基板から基材を剥離する。本発明のポリイミド膜はいずれのプロセスにも適用可能である。バッチプロセスは、現行のガラス基板用の設備を利用することができるため、コスト面で優位である。以下では、ガラス基材上にポリイミド膜が設けられた積層体を経由するポリイミド膜の製造方法の一例について説明する。
まず、基材にポリアミド酸溶液を塗布してポリアミド酸溶液の塗膜を形成し、基材と塗膜との積層体を40~200℃の温度で3~120分加熱することにより溶媒を乾燥してポリアミド酸膜を得る。例えば、50℃にて30分、続いて100℃にて30分のように、2段階以上の設定温度で乾燥を行ってもよい。この基材とポリアミド酸膜との積層体を加熱することにより、ポリアミド酸の脱水閉環によるイミド化を行う。イミド化のための加熱は、例えば温度200~500℃で行われ、加熱時間は例えば3分~300分である。イミド化のための加熱は、低温から徐々に高温にして、最高温度まで昇温することが好ましい。昇温速度は2~10℃/分が好ましく、4~10℃/分がより好ましい。最高温度は380~500℃が好ましく、400~480℃がより好ましい。最高温度が380℃以上であれば、十分にイミド化が進行し、高温プロセスに適応可能なポリイミドフィルムが得られる。最高温度が500℃以下であれば、ポリイミドの熱劣化や着色を抑制できる。最高温度での加熱時間は、例えば、5分以上であり、380℃以上の温度での加熱時間は、5~60分が好ましい。最高温度に到達するまでに任意の温度で任意の時間保持してもよい。
イミド化は、空気下、減圧下、または窒素等の不活性ガス中のいずれで行ってもよい。透明性の高いポリイミド膜を得るためには、減圧下、または窒素等の不活性ガス中での加熱が好ましい。加熱装置としては、熱風オーブン、赤外オーブン、真空オーブン、イナートオーブン、ホットプレート等の公知の装置が用いられる。加熱時間の短縮や特性発現のために、イミド化剤や脱水触媒を添加したポリアミド酸溶液を上記のような方法で加熱してイミド化してもよい。
バッチプロセスにより基板上に電子素子を形成する場合は、ガラス等の基材上にポリイミド膜が設けられた積層体上に素子を形成した後、ポリイミド膜から基材を剥離することが好ましい。基材から剥離後のポリイミド膜上に素子を形成してもよい。
基材からポリイミド膜を剥離する方法は特に限定されない。例えば、手で引き剥がしてもよく、駆動ロール、ロボット等の剥離装置を用いてもよい。基材とポリイミド膜との密着性を低下させることにより剥離を行ってもよい。例えば、剥離層を設けた基材上にポリイミド膜を形成してもよい。多数の溝を有する基板上に酸化シリコン膜を形成し、エッチング液を浸潤させることにより剥離を促進してもよい。レーザー光の照射より剥離を行ってもよい。
高温プロセスに適用するために、ポリイミド膜は、ガラス転移温度が高いことが好ましい。具体的には、ポリイミド膜のガラス転移温度は350℃以上であることが好ましく、380℃以上であることがより好ましく、400℃以上であることが更に好ましい。ポリイミド膜のガラス転移温度は、動的粘弾性測定による損失正接が最大となる温度であり、後述の実施例に記載の方法により測定される。ポリイミド膜は、昇温時の熱膨張係数(CTE)が小さいことが好ましい。ポリイミド膜のCTEは、-50~100ppm/Kが好ましく、-30~90ppm/Kがさらに好ましく、-20~80ppm/Kが特に好ましい。CTEは、60ppm/K以下、50ppm/K以下、40ppm/K以下または30ppm/K以下であってもよく、-10ppm/K以上または0ppm/K以上であってもよい。CTEは、ポリイミド膜を昇温速度10℃/分で加熱した際の、100~350℃の範囲での単位温度あたりの試料の歪み量であり、熱機械分析(TMA)により、後述の実施例に記載の方法により測定される。
[評価方法]
材料特性値等は以下の評価法により測定した。
<粘度>
粘度計 RE-215/U(東機産業株式会社製)を用い、JIS K7117-2:1999に準じて粘度を測定した。付属の恒温槽を23.0℃に設定し、測定温度は常に一定にした。
<ポリアミド酸の分子量>
表1の条件にて重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)とMwより算出する多分散度(Mw/Mn)を求めた。
Figure 2024013698000008
<溶媒の純度>
表2の条件にて溶媒の純度を求めた。
Figure 2024013698000009
<ポリイミド膜の平均透過率>
日本分光製紫外可視近赤外分光光度計(V-650)を用いて、ポリイミド膜の200~800nmにおける光透過率を測定し、380~780nmの平均透過率を算出した。
<ポリイミド膜の引張強度・伸び>
島津製作所製 オートグラフ(ASG-J)を用い、25℃(±2℃)雰囲気下でJIS K7127に準じて引張試験を行い、得られた測定チャートから引張強度・伸びを算出した。測定条件は、以下示す。
試験片:15mm×150mm
チャック間隔:100mm
引張速度:50mm/min
<ポリイミド膜の密着強度>
ASTM D1876-01規格に従い、カッターナイフにてポリイミド積層体を10mm幅に切断し、東洋精機製引張試験機(ストログラフVES1D)を用いて、23℃55%RH条件下、引張速度50mm/minにて50mm引き剥がした場合の90°剥離強度の平均値をピール強度として評価した。
<ポリイミド膜の熱膨張係数(CTE)>
線熱膨張係数の測定は、日立ハイテクサイエンス社製TMA/SS7100を用いて(サンプルサイズ 幅3mm、長さ10mm、膜厚を測定し、フィルムの断面積を算出)、荷重29.4mNとし、10℃/minで10℃から400℃まで一旦昇温させた後、40℃/minで降温させたときの、降温時の100~350℃における単位温度あたりの試料の歪の変化量から線膨張係数を求めた。
<1%重量減少温度(Td1)>
株式会社日立ハイテクサイエンス(株)製「TG/DTA/7200」を用い、窒素雰囲気下、20℃/minで25℃から500℃まで昇温し、150℃時点での重量から1%重量減少した際の温度をポリイミド膜のTd1とした。
[ポリアミド酸の合成]
下記の実施例1~9、比較例1~7および参考例により、ポリアミド酸溶液を得た。各製造例において用いた試薬の略称は以下の通りである。
MPA:3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド
BPDA:3,3’4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
PDA:p-フェニレンジアミン
ODA:4,4’-ジアミノジフェニルエーテル
(実施例1)
純度99.999%、不純物量0.001%の3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド(以下、MPAと称する)を使用する。ステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機および窒素導入管を装着した1Lのガラス製セパラブルフラスコに、MPA425.0g、およびBPDA54.7gを仕込み、撹拌させた後、80℃で加熱した。加熱した溶液を冷却後に撹拌しながら、PDA20.0g、ODA0.3gを順に加えて、重合温度(重付加反応時の温度)を50℃で6時間撹拌し、ポリアミド酸溶液を得た。この反応溶液におけるジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分の仕込み濃度は、反応溶液全量に対して15.0重量%であった。
(実施例2)
ジアミンの仕込み量をPDA19.9gに変更し、酸二無水物の仕込み量をBPDA54.8gに変更して、実施例1と同様にして重合を行い、ポリアミド酸溶液を得た。
(実施例3)
不純物のアクリルアミド含有量を0.006%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(実施例4)
不純物のアクリルアミド含有量を0.020%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(実施例5)
不純物のアクリルアミド含有量を0.050%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(実施例6)
重合温度を60℃にした他は、実施例2と同様に行った。
(実施例7)
純度99.999%、不純物量0.001%のMPAを使用する。ステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機および窒素導入管を装着した1Lのガラス製セパラブルフラスコに、MPA425.0g、およびPDA19.9g、ODA0.3gを順に加えてを仕込み、90℃で6時間撹拌させた後、50℃まで温度を下げてからBPDA54.8gを加え、重合温度を50℃で6時間撹拌し、ポリアミド酸溶液を得た。この反応溶液におけるジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分の仕込み濃度は、反応溶液全量に対して15.0重量%であった。
(実施例8)
純度99.999%、不純物量0.001%のMPAを使用する。ステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機および窒素導入管を装着した1Lのガラス製セパラブルフラスコに、MPA425.0g、およびPDA19.9g、ODA0.3gを順に加えてを仕込み、溶解を確認後、BPDA54.8gを加え、重合温度を50℃で6時間撹拌し、ポリアミド酸溶液を得た。この反応溶液におけるジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分の仕込み濃度は、反応溶液全量に対して15.0重量%であった。
(実施例9)
実施例で使用した純度99.999%、不純物量0.001%のMPAを蒸留した純度99.9999%、不純物量0.0001%のMPAに変更した。その他は、実施例2と同様に行った。
(比較例1)
不純物のアクリルアミド含有量を0.100%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(比較例2)
不純物のアクリルアミド含有量を0.240%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(比較例3)
不純物のアクリルアミド含有量を0.300%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(比較例4)
不純物のアクリルアミド含有量を0.500%に変更した他は、実施例2と同様に行った。
(比較例5)
重合温度を80℃にした他は、実施例2と同様に行った。
(比較例6)
純度99.999%、不純物量0.001%のMPAを使用する。ステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機および窒素導入管を装着した1Lのガラス製セパラブルフラスコに、MPA425.0g、およびPDA19.9g、ODA0.3gを順に加えてを仕込み、撹拌して溶解させた。溶液を撹拌しながら、BPDA54.8gを加えて、重合温度を90℃で6時間撹拌し、ポリアミド酸溶液を得た。この反応溶液におけるジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分の仕込み濃度は、反応溶液全量に対して15.0重量%であり、GPCのピークが二峰であった。
(比較例7)
蒸留した純度99.9999%、不純物量0.0001%のMPAに変更した他は、比較例6と同様に行った。
(参考例)
重合雰囲気を乾燥空気にした他は、比較例6と同様に行った。
[ポリイミド膜の作製]
上記の実施例および比較例で得られたポリアミド酸溶液のそれぞれに、MPAを加えてポリアミド酸濃度が10.0重量%となるように希釈した。スピンコーターを用いて、150mm×150mmの正方形の無アルカリガラス板(コーニング製 イーグルXG、厚さ0.7mm)上に、乾燥後の厚みが10μmになるようにポリアミド酸溶液を塗布し、熱風オーブン内で120℃にて30分乾燥してポリアミド酸膜を形成した。窒素雰囲気下で120℃から450℃まで7℃/分で昇温した後、450℃で10分間加熱してイミド化を行い、厚みが16μmのポリイミド膜とガラスとの積層体を得た。得られた積層体のガラス基材からポリイミド膜を剥離して、特性の評価を行った。
Figure 2024013698000010
不純物のアクリルアミド含有量を0.100%以上にした比較例1~4ではポリアミド酸溶液は高粘度化を起こしており、Mw/Mnの多分散度も2.4以上で、塗布性が劣っていた。これは重合中にMPAの前駆体/分解物の不純物であるジメチルアクリルアミドがポリアミド酸と一部反応することで分子量分布が大きくなっていると考えられる。
重合温度を80℃にした比較例5のポリアミド酸溶液は高粘度であり塗布性が劣っていた。MPAが一部分解し重合中にジメチルアクリルアミドが増加したためと考えられる。
実施例1~6では、粘度調製にBPDA溶液を加熱することで一部開環したBPDAが塗布性に優れる粘度になり優れた物性を発現する。
重合温度を90℃にした比較例6および比較例7では数百万の高分子量体が存在する二峰の存在するワニスとなり、ろ過時の目詰まり等のリスクが考えられる。こちらは蒸留したMPAでも同様の傾向になった。比較例5でも記載したが90℃で、MPAがより分解する傾向になりジメチルアクリルアミドとポリアミド酸が反応し、一部架橋構造を取ることで二峰性を示したと考えられる。
窒素雰囲気を空気雰囲気にした参考例では、重合が可能だが空気酸化による透過率の劣化を確認した。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液の製造方法であって、
    β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、ジアミンと酸二無水物の重付加反応時の最高温度を、60℃の以下の温度で行うことを特徴とするポリアミド酸溶液の製造方法。(ただし、式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル、炭素1~6のアルコキシ、炭素数1~6のアルコキシアルキル、またはグリシジルから選択される組成物。)
    Figure 2024013698000011
  2. 請求項1に記載の溶媒であって、式中R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキルである請求項1に記載のポリアミド酸溶液の製造方法。
  3. 前記β-アルコキシプロピオンアミドが、下記式(2)で表される3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミドであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド酸溶液の製造方法。
    Figure 2024013698000012
  4. サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められる主成分の面積に対し、主成分よりも短時間側に現れる高分子量物の面積が1.0%未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のポリアミド酸溶液の製造方法。

  5. 下記式(1)で表されるβ-アルコキシプロピオンアミド溶媒とジアミンと酸二無水物の重付加反応物であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液であって、β-アルコキシプロピオンアミド溶媒には、0.0001%から0.05%のアクリルアミドを含み、サイズ排除クロマトグラフィー分析により求められるMw/Mnの多分散度が2.3未満かつ主成分ピークの保持時間に対し、短時間側に現れる高分子量物の総量が1.0%未満であることを特徴とするポリアミド酸溶液。
    Figure 2024013698000013
  6. 式中R~Rが、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキルである請求項5に記載のポリアミド酸溶液。
  7. 前記β-アルコキシプロピオンアミドが、下記式(2)で表される3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミドであることを特徴とする請求項5に記載のポリアミド酸溶液。
    Figure 2024013698000014
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